JP5485545B2 - インナーライナー用ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、インナーライナー用ゴム組成物及びそれを用いたタイヤに関する。
従来、空気入りタイヤ、特にチューブレスタイヤにおいては、タイヤ内圧を保持する目的で、空気透過性の小さいゴムを用いたインナーライナーがタイヤ内腔面をなすように形成されている。インナーライナーには、優れた耐空気透過性を有するブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム等が広く用いられている一方で、合成ゴムに比べて生ゴム強度や加工性に優れているとともに、加硫ゴムでも機械的強度が高く、低発熱性に優れているという理由から、天然ゴムも広く使用されている。
タイヤには、これらの性能の他に安全性の観点から操縦安定性も必要とされており、タイヤの操縦安定性能に大きな影響を与えるインナーライナーに対しても操縦安定性を向上することが要求されている。しかしながら、空気入りタイヤのインナーライナー部は、自動車の走行とともに発熱を生じやすく、その結果、高温条件下となることで剛性感が低下し、操縦安定性が低下するという問題がある。
一方、特許文献1には老化防止剤とポリウレタン等の熱可塑性樹脂とからなる粒状物を含有するゴム組成物、特許文献2にはウレタン系粒子を含むゴム組成物が開示され、また、特許文献3には熱可塑性ポリウレタンを含むゴム組成物が開示されている。
しかしながら、ここではインナーライナーへの適用については検討されていないし、また、発熱などによる高温条件下において、高い剛性が得られ、操縦安定性を改善する点については改善の余地がある。
特開2001−348463号公報 特開2002−97303号公報 特開2008−50571号公報
本発明は、前記課題を解決し、高い剛性、特に高温条件下で高い剛性が得られ、操縦安定性に優れたインナーライナー用ゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いたインナーライナーを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分及び熱可塑性ポリウレタンを含有するインナーライナー用ゴム組成物に関する。
上記ゴム成分が、天然ゴムとブタジエンゴム及び/又はブチル系ゴムとを含むことが好ましい。上記ゴム組成物において、上記熱可塑性ポリウレタンの含有量が上記ゴム成分100質量部に対して3〜60質量部であることが好ましい。
上記ゴム組成物は、更に、ゴム成分100質量部に対してカーボンブラックを5質量部以上含むことが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製したインナーライナーを有する空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、ゴム成分及び熱可塑性ポリウレタンを含有するインナーライナー用ゴム組成物であるので、当該ゴム組成物をインナーライナーに使用することにより、高い剛性、特に高温条件下において高い剛性が得られ、優れた操縦安定性を有する空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のインナーライナー用ゴム組成物は、ゴム成分及び熱可塑性ポリウレタンを含有する。インナーライナーにおいて、ゴム成分に熱可塑性ポリウレタンを配合することにより、機械的強度を低下させることなく、タイヤの剛性、特に高温条件下での剛性を高めることができ、また加工性も改善できる。高温条件下でも高い剛性が得られるため、自動車の走行による繰り返し歪みによる発熱が生じても、それによるゴム硬度の低下や樹脂架橋の破壊を抑制できる。従って、発熱等によって高温条件下となっても優れた操縦安定性を有する高性能タイヤを提供できる。
本発明に使用されるゴム成分としては、一般にタイヤ用ゴム組成物に使用されるジエン系ゴム等が挙げられる。ジエン系ゴムの具体例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブチル系ゴム、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレン共重合体ゴム、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、イソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体のハロゲン化物などを挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、強度や低発熱性の点から、NR、BR、ブチル系ゴムを使用することが好ましい。更に、NRは合成ゴムと比較して優れた生ゴム強度を有しており、加工性にも優れ、且つ加硫ゴムとしても機械的強度が高く、低発熱性に優れるのでより好ましく、耐空気透過性の観点からはブチル系ゴムがより好ましい。更には、NRとBR及び/又はブチル系ゴムとを併用することが好ましい。
本発明のゴム組成物において、使用できるNRとしては特に限定されず、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。またBRとしては特に限定されず、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のBR130B、BR150B等の高シス含有量のBR、宇部興産(株)製のVCR412、VCR617等のシンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR等を使用できる。機械的強度を向上させる点から、BRのシス含量は95質量%以上が好ましい。
また、ブチル系ゴムとしては、例えば、ブチルゴム(IIR);臭素化ブチルゴム(Br−IIR)、塩素化ブチルゴム(Cl−IIR)、フッ素化ブチルゴム(F−IIR)等のハロゲン化ブチルゴム等が使用でき、なかでも、加硫速度が向上することから、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴムが好ましい。
ゴム成分100質量%中のNRの含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは65質量%以上である。50質量%未満であると、強度が不足して破壊に至る可能性がある。該NRの含有量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは75質量%以下である。90質量%を超えると、工程負荷が大きくなる可能性がある。
ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上である。10質量%未満であると、低発熱性が不十分となる可能性がある。該BRの含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは35質量%以下である。50質量%を超えると、工程負荷が大きくなる可能性がある。
ゴム成分100質量%中のブチル系ゴムの含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは25質量%以上である。10質量%未満であると、耐空気透過性が充分に発揮できないおそれがある。該ブチル系ゴムの含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは35質量%以下である。50質量%を超えると、NRとの組合せにおいて、機械強度が低下するおそれがある。
本発明では熱可塑性ポリウレタンが使用される。これをインナーライナーに使用することにより、高い剛性、特に高温条件下でも高い剛性が得られ、操縦安定性を改善できる。熱可塑性ポリウレタンとしては、例えば、熱可塑性ポリウレタンエラストマーが挙げられ、一般に、ポリイソシアネート、ポリオール、必要に応じて鎖延長剤で構成されるものがある。
熱可塑性ポリウレタンエラストマーを構成するポリイソシアネートとしては、イソシアネート基を2以上有するものであれば特に限定されず、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、3,3’−ビトリレン−4,4’−ジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、4,4’−メチレン−ビス(フェニルイソシアネート)等の芳香族ポリイソシアネート;4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂環式ポリイソシアネート又は脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。なかでも、反応性や入手が容易であることから、4,4’−メチレン−ビス(フェニルイソシアネート)が好ましい。
熱可塑性ポリウレタンエラストマーを構成するポリオールとしては、ポリオキシエチレングリコール(PEG)、ポリオキシプロピレングリコール(PPG)、ポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG)等のポリエーテルポリオール;ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキサメチレンアジペート(PHMA)などの縮合系ポリエステルポリオール;ポリ−ε−カプロラクトン(PCL)などのラクトン系ポリエステルポリオール;ポリヘキサメチレンカーボネートなどのポリカーボネートポリオール;アクリルポリオールなどが挙げられる。なかでも、反応性や入手が容易であることから、ポリエーテルポリオールが好ましい。
鎖延長剤としては、低分子量のポリオール、ポリアミン、アミノアルコール等を挙げることができる。
前記ポリオールとしては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどのトリオール;ペンタエリスリトールなどのテトラオール;ソルビトールなどのヘキサオールなどが挙げられ、また、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオールや、アニリン系ジオール、ビスフェノールA系ジオール等のジオールも挙げられる。
前記ポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミンなどのトリアミン;エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族系ジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジンなどの脂環式系ジアミン、芳香族ジアミンなどのジアミンなどが挙げられる。芳香族ジアミンとしては、例えば、1つの芳香環に2個のアミノ基が結合している単環式芳香族ジアミンでもよいし、少なくとも1つのアミノ基が1つの芳香環に結合しているアミノフェニル基を2個含む多環式芳香族ジアミンでもよい。単環式芳香族ジアミンとしては、フェニレンジアミン、トルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、ジメチルチオトルエンジアミンなどのアミノ基が芳香環に直接結合しているタイプ;キシリレンジアミンのようなアミノ基が低級アルキレン基を介して芳香環に結合しているタイプなどが挙げられる。また、多環式芳香族ジアミンとしては、ジアミノジフェニルアルカン(4,4’−ジアミノジフェニルメタン及びその誘導体など)などが挙げられる。
上記鎖延長剤のなかでも、反応性や入手が容易であることから、1,8−オクタンジオールが好ましい。
熱可塑性ポリウレタンエラストマー等の熱可塑性ポリウレタンは、公知の方法により合成でき、合成方法としては、ワンショット法、プレポリマー法を挙げることができる。ワンショット法とは、ポリイソシアネートとポリオール等とを一括に反応させて高分子量化する方法である。一方、プレポリマー法とは、多段階でポリイソシアネートとポリオール等とを反応させて高分子量化する方法であり、例えば、一旦低分子量のウレタンプレポリマーを合成した後、続けて、該プレポリマーと上述した鎖延長剤とを反応させて高分子量化する方法である。
ポリウレタンの合成には、公知の触媒を使用できる。触媒としては、例えば、トリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンなどのモノアミン類;N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等のポリアミン類;1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU)、トリエチレンジアミン等の環状ジアミン類;ジブチルチンジラウリレート、ジブチルチンジアセテートなどの錫系触媒などが挙げられる。
ポリウレタンのポリイソシアネートとポリオールとの構成比率は、特に限定されるものではないが、ポリオールの水酸基に対するポリイソシアネートのイソシアネート基のNCO/OH比(モル比)が好ましくは0.5以上、より好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.8以上である。上記下限を下回る場合には、ポリイソシアネート成分が少なすぎるため、ウレタンの機械的強度が低下する傾向がある。一方、前記NCO/OH比(モル比)は、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.2以下である。上記上限を上回る場合には、ポリイソシアネート成分が過剰となるため、吸湿しやすく、ウレタンの機械的強度が低くなる場合がある。
ゴム組成物において、熱可塑性ポリウレタンの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは7質量部以上である。3質量部未満であると、充分な剛性感が得られないおそれがある。該熱可塑性ポリウレタンの含有量は、好ましくは60質量部以下、より好ましくは40質量部以下、更に好ましくは30質量部以下である。60質量部を超えると、強度が低下する可能性がある。
ゴム組成物は、カーボンブラックを含有することが好ましい。これにより、ゴムに対する補強性が得られ、剛性、特に高温条件下での剛性を改善できる。カーボンブラックとしては、タイヤ工業において一般的に用いられるSAF、ISAF、HAF、FF、FEF、GPFなどを用いることができる。カーボンブラックは単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは20m/g以上、より好ましくは30m/g以上である。カーボンブラックのNSAが20m/g未満では、充分な補強性が得られない傾向がある。また、カーボンブラックのNSAは、好ましくは80m/g以下、より好ましくは50m/g以下である。カーボンブラックのNSAが80m/gを超えると、発熱が増大し、低燃費性能が低下する傾向がある。
なお、カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量(DBP)は、充分な補強性が得られる点から、70ml/100g以上が好ましく、90ml/100g以上がより好ましい。また、カーボンブラックのDBPは、破断時伸びなどの耐疲労特性に優れる点から、150ml/100g以下が好ましく、130ml/100g以下がより好ましい。
なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K6217−4の測定方法によって求められる。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは20質量部以上である。5質量部未満であると、耐久性に劣る傾向がある。また、該カーボンブラックの含有量は、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下、更に好ましくは60質量部以下である。100質量部を超えると、発熱が大きくなりすぎるため、転がり抵抗が悪化する傾向がある。
本発明のゴム組成物には、シリカを配合してもよい。シリカは、補強用充填剤として機能するものであり、耐空気透過性や耐屈曲亀裂成長性を更に向上させることができる。シリカとしては、湿式法により調製されたものであってもよく、乾式法により調製されたものであってもよい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、150m/g以上が好ましく、170m/g以上がより好ましい。150m/g未満では、破断強度が低下する傾向がある。また、シリカのNSAは、250m/g以下が好ましく、200m/g以下がより好ましい。250m/gを超えると、発熱性が低下する傾向がある。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20質量部以上、より好ましくは30質量部以上である。20質量部未満であると、シリカの配合による充分な効果が得られず、破断強度が低下する傾向がある。上記シリカの含有量は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは45質量部以下である。50質量部を超えると、耐屈曲亀裂成長性が低下する傾向がある。
また、カーボンブラック及びシリカの合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは40質量部以上である。また、該合計含有量は、好ましくは80質量部以下、より好ましくは60質量部以下である。上記範囲の含有量であると、優れた補強効果が得られるとともに、本発明の効果が良好に得られる。
本発明のゴム組成物にシリカを配合する場合、更にシランカップリング剤を配合することが好ましい。シランカップリング剤としては、従来公知のシランカップリング剤を用いることができ、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系;ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系;3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系;γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ系;3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系;3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ系;などを挙げることができる。なかでも、加工性が良好である点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドが好ましい。これらのシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは8質量部以上である。5質量部未満では、分散性の改善等の効果が十分に得られない傾向にある。該含有量は、好ましくは20質量部以下が好ましく、より好ましくは15質量部以下である。20質量部を超えると、十分なカップリング効果が得られず、補強性、耐磨耗性が低下する傾向にある。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば他の補強用充填剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイル、ワックス、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤等を適宜配合することができる。
加硫促進剤としては、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DZ)、メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアゾリルジスルフィド(MBTS)、ジフェニルグアニジン(DPG)などが挙げられる。なかでも、加硫特性に優れ、加硫後のゴムの物性において、機械的強度の向上効果が大きいという理由から、TBBS、CBS、DZなどのスルフェンアミド系加硫促進剤やMBT、MBTSなどのチアゾール系加硫促進剤が好ましい。NR及びBRを併用する場合はTBBS、NR及びブチル系ゴムを併用する場合はMBTSが特に好ましい。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のゴム組成物は、タイヤ内腔面をなすように形成されるインナーライナーに使用されるもので、この部材により、空気透過量を低減して、タイヤ内圧を保持することができる。具体的には、特開2008−291091号公報の図1、特開2007−160980号公報の図1〜2などに示される部材に使用される。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤのインナーライナーの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造できる。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、二輪車用タイヤ等として好適に用いられる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
NR:RSS#3
BR:宇部興産(株)製のBR150B
クロロブチルゴム:エクソンモービル(有)製のHT−1068
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスオイル AH24
ポリウレタンTPU(1):BASF製ポリエステル系熱可塑性エラストマー「ET680」(ポリオール:ポリエステル系、Tg:−35℃)
ポリウレタンTPU(2):BASF製ポリエステル系熱可塑性エラストマー、「ET580」(ポリオール:透明ポリエステル系、Tg:−40℃)
ポリウレタンTPU(3):BASF製ポリエーテル系熱可塑性エラストマー「ET370」(ポリオール:ポリエーテル系、Tg:−50℃)
カーボンブラック:昭和キャボット(株)製のN550(NSA:42m/g、DBP吸油量:113ml/g)
シリカ:デグッサ社製のUltrasil VN3(NSA:210m/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤(1):大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤(2):大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM(ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド)
実施例1〜6及び比較例1〜2
硫黄及び加硫促進剤以外の材料を表1〜2に示す配合量添加し、バンバリーミキサーを用いて150℃で5分間混練りした。その後、得られた混練物に対して、硫黄及び加硫促進剤を表1〜2に示す配合量添加し、2軸オープンロールを用いて80℃で5分間混練りして混合物(未加硫ゴム組成物)を得た。更に、得られた混合物を150℃で30分間プレス加硫し、加硫ゴム組成物を作製した。
上記で得られた未加硫ゴム組成物を用いてタイヤのインナーライナーの形状に成形し、他の部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、150℃、25kgfの条件下で35分間プレス加硫し、試験用タイヤを製造した。
得られた加硫ゴム組成物、試験用タイヤを用いて、以下に示す方法により評価を行った。得られた結果を表1〜2に示す。
(引張試験)
JIS K 6251−1993「加硫ゴムの引張試験方法」に準拠して、M100(100%伸張時応力)を測定した。測定には、加硫ゴム組成物(加硫ゴムシート)により作製した試験片(ダンベル3号形)を使用した(測定温度70℃)。比較例1又は2の値を100として、下記式で指数表示した。指数が大きいほど剛性感が優れていることを示す。
引張強度指数=(各配合の引張強度)/(比較例1又は2の引張強度)×100
(操縦安定性)
カートに試験用タイヤを装着し、1周約2kmのコースを8周走行して、操縦安定性を評価した。比較例1又は2のタイヤの操縦安定性を3点とし、5点満点で表わした。
Figure 0005485545
Figure 0005485545
NR及びBRに熱可塑性ポリウレタンエラストマーを配合した実施例1〜3では、配合していない比較例1に比べて剛性感、操縦安定性を改善できた。また、NR及びクロロブチルゴムに熱可塑性ポリウレタンエラストマーを配合した実施例4〜6でも同様に、配合していない比較例2に比べて改善できた。

Claims (4)

  1. ゴム成分及び熱可塑性ポリウレタンを含有し、
    前記熱可塑性ポリウレタンが、ポリエステル系ポリウレタン及び/又はポリエーテル系ポリウレタンであり、
    更に、前記ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラックを5質量部以上含むインナーライナー用ゴム組成物。
  2. ゴム成分が、天然ゴムとブタジエンゴム及び/又はブチル系ゴムとを含む請求項1記載のインナーライナー用ゴム組成物。
  3. 熱可塑性ポリウレタンの含有量が、ゴム成分100質量部に対して、3〜60質量部である請求項1又は2記載のインナーライナー用ゴム組成物。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したインナーライナーを有する空気入りタイヤ。
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