JP4964652B2 - キャップトレッドおよびベーストレッドを含むタイヤトレッドの構造を有するタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、キャップトレッドおよびベーストレッドを含むタイヤトレッドの構造を有するタイヤに関する。
近年、タイヤに要求される特性は低燃性の他、操縦安定性、耐摩耗性、乗り心地など多岐にわたり、これらの性能を向上させるために、種々の工夫がなされている。これらの性能のうち、とくにタイヤのグリップ性能および転がり抵抗特性(低燃費性)はともにゴムのヒステリシスロスに関する特性である。一般に、ヒステリシスロスを大きくすると、グリップ力は高くなり、制動性能が向上するが、転がり抵抗も大きくなり、燃費の増大をもたらす。このように、グリップ性能と転がり抵抗特性とは相反する関係にあるため、両特性を同時に満足させるべく、種々のトレッド用ゴム組成物が提案されている。
たとえば、タイヤのトレッド部に、石油資源由来の原材料を用いて、グリップ性能に優れた配合のキャップトレッド部および転がり抵抗特性に優れた配合のベーストレッド部の二層構造からなるトレッドを有することで、グリップ性能および転がり抵抗特性を向上させる方法が知られている。
しかしながら、近年、地球環境保全に対する関心が高まり、自動車においても例外ではなく、CO2排出抑制の規制が強化されている。さらに、石油資源は有限であって供給量が年々減少していることから、将来的に石油価格の高騰が予測され、合成ゴムやカーボンブラックなどの石油資源由来の原材料の使用には限界がみられる。
カーボンブラックの代わりに、シリカを配合する手法が知られている。しかし、シリカを配合した場合、転がり抵抗を低減させることはできるが、グリップ性能が低下してしまうという問題があった。
特許文献1には、所定の石油外資源を用いるトレッドを有することで、タイヤ中の石油外資源比率を上昇させ、石油資源由来の原材料を主成分とするタイヤと比較しても、遜色のない特性を有するエコタイヤが開示されているが、転がり抵抗特性、操縦安定性およびゴム強度をともにバランスよく向上させるものではなく、いまだ改善の余地がある。
特開2003−63206号公報
本発明は、将来の石油の供給量の減少に備えることができ、さらに、石油資源由来の原材料を主成分とするトレッド用ゴム組成物を用いて製造されたタイヤまたはベーストレッド用ゴム組成物を用いて製造されたタイヤと比較して、さらに、転がり抵抗特性、操縦安定性およびゴム強度をバランスよく向上させることのできるキャップトレッドおよびベーストレッドを含むタイヤトレッドの構造を有するタイヤを提供することを目的としている。
本発明は、キャップトレッドおよびベーストレッドを含むタイヤトレッドの構造を有するタイヤであって、該ベーストレッドが天然ゴムからなるゴム成分100重量部に対して、シリカ25〜80重量部を含むベーストレッド用ゴム組成物を用いて製造されたものであり、かつ、タイヤトレッドの全厚に占めるベーストレッドの厚さが17〜50%であるタイヤのトレッド構造を有するタイヤに関する。
本発明によれば、地球に優しく、将来の石油の供給量の減少に備えることができ、さらに、石油資源由来の原材料を主成分とするトレッド用ゴム組成物を用いて製造されたタイヤまたはベーストレッド用ゴム組成物を用いて製造されたタイヤと比較して、さらに、転がり抵抗特性、操縦安定性およびゴム強度をバランスよく向上させることのできるキャップトレッドおよびベーストレッドを含むタイヤトレッドの構造を有するタイヤを提供することができる。
本発明のタイヤは、キャップトレッドおよびベーストレッドを含むタイヤトレッドの構造を有する。
また、本発明のタイヤは、前記ベーストレッドが天然ゴムからなるゴム成分100重量部に対して、シリカ25〜80重量部を含むベーストレッド用ゴム組成物を用いて製造されることを特徴とする。
また、本発明のタイヤは、前記タイヤトレッドの全厚に占めるベーストレッドの厚さが17〜50%であることを特徴とする。
まず、本発明のタイヤを構成するタイヤトレッドに含まれるベーストレッドについて説明する。
ベーストレッドは、ベーストレッド用ゴム組成物を用いて製造される。
ベーストレッド用ゴム組成物に含まれるゴム成分は、天然ゴム(NR)からなる。
NRは、RSS♯3グレードなどのゴム工業において一般的なものを使用することができる。
ベーストレッド用ゴム組成物に含まれるゴム成分としては、NR以外にも、エポキシ化天然ゴム(ENR)などの石油外資源由来のゴム、およびブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、イソモノオレフィンとパラアルキルスチレンとの共重合体のハロゲン化物などの合成ゴムなどがあげられるが、NR以外の石油外資源由来のゴムを含有した場合、転がり抵抗が増大してしまい、合成ゴムを含有した場合、環境に配慮することも、将来の石油資源の枯渇に備えることもできず、さらに、原油価格が高騰した場合にコストが増大してしまうことから、NR以外のゴムを含まないことが好ましい。
ベーストレッド用ゴム組成物に含まれるシリカとしては、とくに制限はなく、湿式法または乾式法により調製されたものを用いることができる。
シリカのBET比表面積(以下、BETとする)は80m2/g以上が好ましく、100m2/g以上がより好ましい。シリカのBETが80m2/g未満では、シリカを含有することによる補強効果が低下し、耐久性が悪化する傾向がある。また、シリカのBETは200m2/g以下が好ましく、180m2/g以下がより好ましい。シリカのBETが200m2/gをこえると、粘度が増大してしまい、加工性が悪化し、さらに、仕上がり不良になる傾向がある。
シリカの含有量は、ベーストレッド用ゴム組成物に含まれるゴム成分100重量部に対して、25重量部以上、好ましくは30重量部以上である。シリカの含有量が25重量部未満では、ゴム強度および耐久性が低下する。また、シリカの含有量は、ベーストレッド用ゴム組成物に含まれるゴム成分100重量部に対して、80重量部以下、好ましくは75重量部以下である。シリカの含有量が80重量部をこえると、転がり抵抗が増大し、加工性が悪化し、仕上がり不良となる。
本発明のタイヤにおいて、ベーストレッド用ゴム組成物には、シリカとともにシランカップリング剤を併用することが好ましい。
シランカップリング剤は、特に限定されるわけではないが、たとえば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられ、これらのシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シリカおよびシランカップリング剤を併用する場合、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100重量部に対して4重量部以上が好ましく、6重量部以上がより好ましい。シランカップリング剤の含有量が4重量部未満では、シランカップリング剤を含有することによるシリカの疎水化への寄与が低下し、粘度の低減効果が不充分な傾向がある。また、シランカップリング剤の含有量は16重量部以下が好ましく、14重量部以下がより好ましい。シランカップリング剤の含有量が16重量部をこえると、シランカップリング剤を含有することによる改善効果がみられず、コストが増大してしまう傾向がある。
本発明のタイヤにおいて、タイヤトレッドを構成するベーストレッドに用いられるベーストレッド用ゴム組成物は、前記ゴム成分、シリカおよびシランカップリング剤以外にも、従来ゴム工業で一般的に使用されるワックス、各種老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、硫黄などの加硫剤、各種加硫促進剤などを適宜含有することができる。
本発明のタイヤにおいて、ベーストレッド用ゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、たとえば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練することが好ましい。
本発明のタイヤにおけるタイヤトレッドは、キャップトレッドおよび前記ベーストレッド用ゴム組成物を用いたベーストレッドの二層構造を有することが好ましい。本発明のタイヤが、前記ベーストレッド用ゴム組成物を用いて製造されるベーストレッドを含むタイヤトレッドの構造を有することで、操縦安定性を低下させることなく、転がり抵抗を低減させることができる。
次に、本発明のタイヤを構成するタイヤトレッドに含まれるキャップトレッドについて説明する。
キャップトレッドは、キャップトレッド用ゴム組成物を用いて製造される。
本発明のタイヤにおいて、タイヤトレッドを構成するキャップトレッドに用いられるキャップトレッド用ゴム組成物は、ゴム成分、シリカ、シランカップリング剤、カーボンブラックおよびオイルを含むことができる。
キャップトレッド用ゴム組成物におけるゴム成分、シリカおよびシランカップリング剤は、ベーストレッド用ゴム組成物におけるゴム成分、シリカおよびシランカップリング剤と同様のものを使用することができる。
キャップトレッド用ゴム組成物に含まれるゴム成分中のNRの含有率は30重量%以下が好ましい。NRの含有率が30重量%をこえると、ガラス転移点(Tg)が過度に低下し、キャップトレッド用ゴム組成物として求められる充分なグリップ性能が得られない傾向がある。
キャップトレッド用ゴム組成物に含まれるゴム成分中のENRの含有率は70重量%以上が好ましい。ENRの含有率が70重量%未満では、ガラス転移点(Tg)が過度に低下し、キャップトレッド用ゴム組成物として求められる充分なグリップ性能が得られない傾向がある。
シリカの含有量は、キャップトレッド用ゴム組成物に含まれるゴム成分100重量部に対して、50重量部以上が好ましく、60重量部以上がより好ましい。シリカの含有量が50重量部未満では、耐摩耗性が悪化する傾向がある。また、キャップトレッド用ゴム組成物に含まれるゴム成分100重量部に対して、シリカの含有量は90重量部以下が好ましく、80重量部以下がより好ましい。シリカの含有量が90重量部をこえると、加工性が悪化し、仕上がり不良となる傾向がある。
本発明のタイヤにおいて、キャップトレッド用ゴム組成物には、シリカとともにシランカップリング剤を併用することが好ましい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100重量部に対して4重量部以上が好ましく、6重量部以上がより好ましい。シランカップリング剤の含有量が4重量部未満では、シランカップリング剤を含有することによるシリカの疎水化への寄与が低下し、粘度の低減効果が不充分な傾向がある。また、シランカップリング剤の含有量は16重量部以下が好ましく、14重量部以下がより好ましい。シランカップリング剤の含有量が16重量部をこえると、シランカップリング剤を含有することによる改善効果がみられず、コストが増大してしまう傾向がある。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(以下、N2SAとする)は50m2/g以上が好ましく、80m2/g以上がより好ましい。カーボンブラックのN2SAが50m2/g未満では、カーボンブラックを含有することによる補強効果が低下し、耐摩耗性が悪化する傾向がある。また、カーボンブラックのN2SAは280m2/g以下が好ましく、250m2/g以下がより好ましい。カーボンブラックのN2SAが280m2/gをこえると、加工性が悪化し、さらに、分散不良を引き起こし、耐久性が悪化する傾向がある。
カーボンブラックの含有量は、キャップトレッド用ゴム組成物に含まれるゴム成分100重量部に対して5重量部以下が好ましい。カーボンブラックの含有量が5重量部をこえると、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもできない傾向がある。
本発明のタイヤにおいて、キャップトレッド用ゴム組成物には、オイルを配合することが好ましい。
オイルとしては、たとえば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイルなどのプロセスオイル、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、サフラワー油、桐油などの植物油などがあげられる。
オイルの含有量は、キャップトレッド用ゴム組成物に含まれるゴム成分100重量部に対して20重量部以下が好ましく、15重量部以下がより好ましい。オイルの含有量が20重量部をこえると、熱老化によりオイルが移行した結果、ゴムの硬度が増大する傾向がある。
本発明のタイヤにおいて、タイヤトレッドを構成するキャップトレッドに用いられるキャップトレッド用ゴム組成物は、前記ゴム成分、シリカ、シランカップリング剤、カーボンブラックおよびオイル以外にも、ゴム工業で一般的に使用されるワックス、各種老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、硫黄などの加硫剤、各種加硫促進剤などを適宜含有することができる。
本発明のタイヤにおいて、キャップトレッド用ゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、たとえば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練することが好ましい。
本発明のタイヤは、通常の方法により製造される。すなわち、前記ベーストレッド用ゴム組成物およびキャップトレッド用ゴム組成物を、それぞれ通常のタイヤトレッドの加工方法、たとえば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて混練りする。得られたベーストレッド用ゴム組成物およびキャップトレッド用ゴム組成物を、ベーストレッドおよびキャップトレッドからなる2層のトレッドの形状に押し出し加工し、タイヤ成形機上で、他の部材とともに通常の方法により貼り合わせて未加硫タイヤを成形する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧して本発明のタイヤを得る。
本発明のタイヤは、構成するタイヤトレッドにおいて、タイヤトレッドの全厚に占めるベーストレッドの厚さ(ベース比率)は17%以上、好ましくは20%以上である。ベース比率が17%未満では、転がり抵抗を低減させることができない。また、タイヤトレッドの全厚に占めるベーストレッドの厚さ(ベース比率)は50%以下、好ましくは40%以下である。ベース比率が50%をこえると、操縦安定性が悪化する。
また、本発明のタイヤにおいて、タイヤトレッドの全厚に占めるキャップトレッドの厚さ(キャップ比率)は50%以上が好ましく、60%以上がより好ましい。また、タイヤトレッドの全厚に占めるキャップトレッドの厚さ(キャップ比率)は83%以下が好ましく、80%以下がより好ましい。
本発明のタイヤが、前記ベーストレッド用ゴム組成物を用いたベーストレッド、およびキャップトレッドの二層構造からなるトレッドを有することで、本発明のタイヤを、地球に優しく、将来の石油の供給量の減少に備えることができるエコタイヤとすることができる。
実施例にもとづいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
実施例、参考例および比較例で用いた各種薬品を以下に示す。
NR:TSR20
ENR:クンプーランガスリー社製のENR25(エポキシ化率:25モル%)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(N2SA:115m2/g)
シリカ:デグッサ社製のウルトラジルVN3(BET:175m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
オイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス
老化防止剤:大内新興化学工業(株)のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン))
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
実施例1〜4、参考例5および比較例1〜5
(加硫ゴム組成物の作製)
表1に示す配合処方にしたがい、バンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を130℃の条件下で2分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に、硫黄および加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、90℃の条件下で1分半混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で12分間プレス加硫し、ベーストレッド用ゴム組成物(表1ではベースと表す)B1〜B5およびキャップトレッド用ゴム組成物(表1ではキャップと表す)Cを得た。
(加硫ラボゴムシートの作製)
ゲージにより、タイヤトレッドの全厚に占めるキャップトレッドの厚さ(表2ではキャップ比率(%)と表す)およびタイヤトレッドの全厚に占めるベーストレッドの厚さ(表2ではベース比率(%)と表す)が表2に示すように、未加硫状態で、ベーストレッド用ゴムシートの上にキャップトレッド用ゴムシート試験用ゴムシートを重ね、加硫することで、各配合の加硫ラボゴムシートを作製した。
(タイヤの製造)
未加硫状態のベーストレッド用ゴム組成物とキャップトレッド用ゴム組成物とを、表2記載の組み合わせで2層のトレッドに押し出し、他の部材とともに貼り合わせ、180℃の条件下で10分間プレス加硫することで、実施例1〜4、参考例5および比較例1〜5の試験用タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)を製造した。
(引張試験)
前記ベーストレッド用ゴム組成物B1〜B5から、3号ダンベルを用いて加硫ゴム試験片を作成し、JIS K 6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方」に準じて引張試験をおこない、破断強度(TB)および破断時伸び(EB)を測定して、TB×EB/2(破壊エネルギー)を算出した。B1のゴム強度指数を100とし、下記計算式により、各配合の破壊エネルギーをゴム強度指数として示した。ゴム強度指数が大きいほど、ゴム強度が高いことを示す。
(ゴム強度指数)=(各配合の破壊エネルギー)
÷(B1の破壊エネルギー)×100
引張試験の評価結果を表1に示す。
Figure 0004964652
(粘弾性試験)
(株)上島製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪10%、動歪1%、周波数10Hzおよび温度60℃の条件下で、実施例1〜4、参考例5および比較例1〜5の加硫ラボゴムシートの損失正接(tanδ)の測定を行った。比較例1の転がり抵抗指数を100とし、下記計算式により、各配合のtanδを転がり抵抗指数として示した。なお、転がり抵抗指数が大きいほど、転がり抵抗が低減され、低発熱性に優れていることを示す。
(転がり抵抗指数)=(比較例1のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(操縦安定性試験)
実施例1〜4、参考例5および比較例1〜5のタイヤを試験用車輌(トヨタ自動車(株)製のマークII)に装着させ、ドライアスファルト路面のテストコースにて、80km/hで実車走行を行なった。その際、操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが官能的に10段階で評価した。数値が大きいほど、操縦安定性に優れていることを示す。
粘弾性試験および操縦安定性試験の評価結果を表2に示す。
Figure 0004964652

Claims (3)

  1. キャップトレッドおよびベーストレッドを含むタイヤトレッドの構造を有するタイヤであって、
    該ベーストレッドが天然ゴムのみからなるゴム成分100重量部に対して、シリカ30〜70重量部を含み、かつ、カーボンブラックは含まないベーストレッド用ゴム組成物、ならびに
    該キャップトレッドが、天然ゴムの含有率が30重量%以下およびエポキシ化天然ゴムの含有率が70重量%以上のゴム成分を含むキャップトレッド用ゴム組成物
    を用いて製造されたものであり、かつ、
    タイヤトレッドの全厚に占めるベーストレッドの厚さが17〜40%であるタイヤのトレッド構造を有するタイヤ。
  2. 前記キャップトレッドのキャップトレッド用ゴム組成物において、
    シリカの含有量が、ゴム成分100重量部に対して50〜90重量部であり、
    シランカップリング剤の含有量が、シリカ100重量部に対して4〜16重量部である
    請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記キャップトレッドのキャップトレッド用ゴム組成物において、
    カーボンブラックの含有量が、ゴム成分100重量部に対して5重量部以下である
    請求項1または2記載のタイヤ。
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