JP2010144039A - ベーストレッド用ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】高い剛性感、特に高温条件下での高い剛性感が得られるベーストレッド用ゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いたベーストレッドを有する空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ゴム成分及び熱可塑性ポリウレタンを含有するベーストレッド用ゴム組成物に関する。
【選択図】なし
【解決手段】ゴム成分及び熱可塑性ポリウレタンを含有するベーストレッド用ゴム組成物に関する。
【選択図】なし
Description
本発明は、ベーストレッド用ゴム組成物及びそれを用いたタイヤに関する。
近年、乗用車や自動二輪車の高性能化に伴い、タイヤに対して高速で安全に走行できる性能が求められるようになっている。高性能の乗用車や自動二輪車に使用される高性能タイヤのゴム組成物には、操縦安定時に高い剛性感を有することが必要である。
トレッドを、軟質のゴムからなるトレッド面側のキャップトレッドとその内方に配される硬質のゴムからなるベーストレッドとの二層で形成したタイヤが多用されており、ここで高い剛性感を得るための方法として、ベーストレッド部の剛性を高めることが考えられるが、適切な手法は提案されていない。
一方、特許文献1には老化防止剤とポリウレタン等の熱可塑性樹脂とからなる粒状物を含有するゴム組成物、特許文献2にはウレタン系粒子を含むトレッド用ゴム組成物が開示され、特許文献3には熱可塑性ポリウレタンを含むゴム組成物をトレッドに使用することが開示されている。
しかしながら、ここではベーストレッドへの適用については検討されていないし、また、高温条件下での剛性の改良については改善の余地がある。
特開2001−348463号公報
特開2002−97303号公報
特開2008−50571号公報
本発明は、前記課題を解決し、高い剛性感、特に高温条件下での高い剛性感が得られるベーストレッド用ゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いたベーストレッドを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分及び熱可塑性ポリウレタンを含有するベーストレッド用ゴム組成物に関する。
上記ゴム成分はスチレンブタジエンゴムと天然ゴム及び/又はブタジエンゴムとを含むことが好ましく、また上記熱可塑性ポリウレタンの含有量はゴム成分100質量部に対して3〜60質量部であることが好ましい。
上記ゴム組成物は、更に、ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラックを20質量部以上含むことが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、ゴム成分及び熱可塑性ポリウレタンを含有するベーストレッド用ゴム組成物であるので、当該ゴム組成物をベーストレッドに使用することにより、高い剛性、特に高温条件下において高い剛性を有する空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のベーストレッド用ゴム組成物は、ゴム成分及び熱可塑性ポリウレタンを含有する。ベーストレッドにおいて、ゴム成分に更に熱可塑性ポリウレタンを配合することにより、タイヤの剛性、特に高温条件下での剛性を高めることができる。このため、自動車又は自動二輪車の操縦安定時において高い剛性感が得られ、良好な高性能タイヤを得ることができる。
本発明に使用されるゴム成分としては、一般にタイヤ用ゴム組成物に使用されるジエン系ゴム等が挙げられる。ジエン系ゴムの具体例としては、天然ゴム(NR);スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)などのジエン系合成ゴムが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、強度と低発熱性の点から、SBRとNR及び/又はBRとを使用することが好ましい。
SBRとしては、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)が挙げられる。
本発明のゴム組成物において、使用できるNRとしては特に限定されず、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。またBRとしては特に限定されず、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のBR130B、BR150B等の高シス含有量のBR、宇部興産(株)製のVCR412、VCR617等のシンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR等を使用できる。
ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは40質量%以上である。20質量%未満であると、強度不足によって破壊に至る可能性がある。該SBRの含有量は、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。80質量%を超えると、低発熱性が不足する可能性がある。
ゴム成分100質量%中のNR及び/又はBRの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは40質量%以上である。20質量%未満であると、強度と低発熱性が不足する可能性がある。該NR及び/又はBRの含有量は、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。
なお、NR及び/又はBRの含有量とは、NR及びBRの合計含有量である。
なお、NR及び/又はBRの含有量とは、NR及びBRの合計含有量である。
本発明では熱可塑性ポリウレタンが使用されるが、これにより、高い剛性、特に高温条件下での高い剛性が得られる。熱可塑性ポリウレタンとしては、例えば、熱可塑性ポリウレタンエラストマーが挙げられ、一般に、ポリイソシアネート、ポリオール、必要に応じて鎖延長剤で構成されるものがある。
熱可塑性ポリウレタンエラストマーを構成するポリイソシアネートとしては、イソシアネート基を2以上有するものであれば特に限定されず、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、3,3’−ビトリレン−4,4’−ジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、4,4’−メチレン−ビス(フェニルイソシアネート)等の芳香族ポリイソシアネート;4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、水素添加キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂環式ポリイソシアネート又は脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。なかでも、反応性や入手が容易であることから、4,4’−メチレン−ビス(フェニルイソシアネート)が好ましい。
熱可塑性ポリウレタンエラストマーを構成するポリオールとしては、ポリオキシエチレングリコール(PEG)、ポリオキシプロピレングリコール(PPG)、ポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG)等のポリエーテルポリオール;ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキサメチレンアジペート(PHMA)などの縮合系ポリエステルポリオール;ポリ−ε−カプロラクトン(PCL)などのラクトン系ポリエステルポリオール;ポリヘキサメチレンカーボネートなどのポリカーボネートポリオール;アクリルポリオールなどが挙げられる。なかでも、反応性や入手が容易であることから、ポリエーテルポリオールが好ましい。
鎖延長剤としては、低分子量のポリオール、ポリアミン、アミノアルコール等を挙げることができる。
前記ポリオールとしては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどのトリオール;ペンタエリスリトールなどのテトラオール;ソルビトールなどのヘキサオールなどが挙げられ、また、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオールや、アニリン系ジオール、ビスフェノールA系ジオール等のジオールも挙げられる。
前記ポリオールとしては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどのトリオール;ペンタエリスリトールなどのテトラオール;ソルビトールなどのヘキサオールなどが挙げられ、また、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオールや、アニリン系ジオール、ビスフェノールA系ジオール等のジオールも挙げられる。
前記ポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミンなどのトリアミン;エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族系ジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジンなどの脂環式系ジアミン、芳香族ジアミンなどのジアミンなどが挙げられる。芳香族ジアミンとしては、例えば、1つの芳香環に2個のアミノ基が結合している単環式芳香族ジアミンでもよいし、少なくとも1つのアミノ基が1つの芳香環に結合しているアミノフェニル基を2個含む多環式芳香族ジアミンでもよい。単環式芳香族ジアミンとしては、フェニレンジアミン、トルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、ジメチルチオトルエンジアミンなどのアミノ基が芳香環に直接結合しているタイプ;キシリレンジアミンのようなアミノ基が低級アルキレン基を介して芳香環に結合しているタイプなどが挙げられる。また、多環式芳香族ジアミンとしては、ジアミノジフェニルアルカン(4,4’−ジアミノジフェニルメタン及びその誘導体など)などが挙げられる。
上記鎖延長剤のなかでも、反応性や入手が容易であることから、1,8−オクタンジオールが好ましい。
熱可塑性ポリウレタンエラストマー等の熱可塑性ポリウレタンは、公知の方法により合成でき、合成方法としては、ワンショット法、プレポリマー法を挙げることができる。ワンショット法とは、ポリイソシアネートとポリオール等とを一括に反応させて高分子量化する方法である。一方、プレポリマー法とは、多段階でポリイソシアネートとポリオール等とを反応させて高分子量化する方法であり、例えば、一旦低分子量のウレタンプレポリマーを合成した後、続けて、該プレポリマーと上述した鎖延長剤とを反応させて高分子量化する方法である。
ポリウレタンの合成には、公知の触媒を使用できる。触媒としては、例えば、トリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンなどのモノアミン類;N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン等のポリアミン類;1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU)、トリエチレンジアミン等の環状ジアミン類;ジブチルチンジラウリレート、ジブチルチンジアセテートなどの錫系触媒などが挙げられる。
ポリウレタンのポリイソシアネートとポリオールとの構成比率は、特に限定されるものではないが、ポリオールの水酸基に対するポリイソシアネートのイソシアネート基のNCO/OH比(モル比)が好ましくは0.5以上、より好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.8以上である。上記下限を下回る場合には、ポリイソシアネート成分が少なすぎるため、ウレタンの機械的強度が低下する傾向がある。一方、前記NCO/OH比(モル比)は、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.2以下である。上記上限を上回る場合には、ポリイソシアネート成分が過剰となるため、吸湿しやすく、ウレタンの機械的強度が低くなる場合がある。
ゴム組成物において、熱可塑性ポリウレタンの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは20質量部以上である。3質量部未満であると、剛性の向上がみられないおそれがある。該熱可塑性ポリウレタンの含有量は、好ましくは60質量部以下、より好ましくは50質量部以下、更に好ましくは40質量部以下である。60質量部を超えると、強度が低下する可能性がある。
ゴム組成物は、カーボンブラックを含有することが好ましい。これにより、ゴムに対する補強性が得られ、剛性、特に高温条件下での剛性を改善できる。カーボンブラックとしては、タイヤ工業において一般的に用いられるSAF、ISAF、HAF、FF、FEF、GPFなどを用いることができる。カーボンブラックは単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は、好ましくは60m2/g以上、より好ましくは70m2/g以上である。カーボンブラックのN2SAが60m2/g未満では、充分な補強性が得られない傾向がある。また、カーボンブラックのN2SAは、好ましくは110m2/g以下、より好ましくは90m2/g以下である。カーボンブラックのN2SAが110m2/gを超えると、発熱が増大し、低燃費性能が低下する傾向がある。
なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20質量部以上、より好ましくは40質量部以上、更に好ましくは50質量部以上である。20質量部未満であると、耐久性に劣る傾向がある。また、該カーボンブラックの含有量は、好ましくは100質量部以下、より好ましくは90質量部以下、更に好ましくは80質量部以下である。100質量部を超えると、発熱が大きくなりすぎるため、転がり抵抗が悪化する傾向がある。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、シリカ等の補強用充填剤、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、オイル、ワックス、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤等を適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物に用いられるオイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物を用いても良い。プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイルなどが挙げられる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、サフラワー油、桐油などが挙げられる。なかでも、コスト、工程通過性の点から、芳香族系プロセスオイル(市販品としては、出光興産(株)製のダイアナプロセスオイルAH24など)が好ましい。
加硫促進剤としては、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DZ)、メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアゾリルジスルフィド(MBTS)、ジフェニルグアニジン(DPG)などが挙げられる。なかでも、加硫特性に優れ、加硫後のゴムの物性において、機械的強度の向上効果が大きいという理由から、TBBS、CBS、DZなどのスルフェンアミド系加硫促進剤が好ましい。特に、TBBSが好ましい。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のゴム組成物は、タイヤのベーストレッドとして用いられる。ベーストレッドとは、多層構造を有するトレッドの内層部であり、2層構造〔表面層(キャップトレッド)及び内面層(ベーストレッド)〕からなるトレッドでは内面層である。
多層構造のトレッドは、シート状にしたものを、所定の形状に張り合わせる方法や、2本以上の押出し機に装入して押出し機のヘッド出口で2層以上に形成する方法により作製することができる。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤのベーストレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造できる。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、二輪車用タイヤ等として好適に用いられる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
NR:RSS#3
SBR:旭化成(株)製のSBR1502(オイル含有SBR、SBR固形分100質量部に対してオイルを37.5質量部含有、スチレン含有量23.5%)(なお、表の配合量は固形分で記載)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN330(N2SA:75m2/g)
ポリウレタンTPU(1):BASF製ポリエステル系熱可塑性エラストマー「ET680」(ポリオール:ポリエステル系、Tg:−35℃)
ポリウレタンTPU(2):BASF製ポリエステル系熱可塑性エラストマー「ET580」(ポリオール:透明ポリエステル系、Tg:−40℃)
ポリウレタンTPU(3):BASF製ポリエーテル系熱可塑性エラストマー「ET370」(ポリオール:ポリエーテル系、Tg:−50℃)
ポリウレタンTPU(4):BASF製ポリエーテル系熱可塑性エラストマー「ET870」(ポリオール:ポリエーテル系、Tg:−55℃)
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスオイルAH24
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤NS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
NR:RSS#3
SBR:旭化成(株)製のSBR1502(オイル含有SBR、SBR固形分100質量部に対してオイルを37.5質量部含有、スチレン含有量23.5%)(なお、表の配合量は固形分で記載)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN330(N2SA:75m2/g)
ポリウレタンTPU(1):BASF製ポリエステル系熱可塑性エラストマー「ET680」(ポリオール:ポリエステル系、Tg:−35℃)
ポリウレタンTPU(2):BASF製ポリエステル系熱可塑性エラストマー「ET580」(ポリオール:透明ポリエステル系、Tg:−40℃)
ポリウレタンTPU(3):BASF製ポリエーテル系熱可塑性エラストマー「ET370」(ポリオール:ポリエーテル系、Tg:−50℃)
ポリウレタンTPU(4):BASF製ポリエーテル系熱可塑性エラストマー「ET870」(ポリオール:ポリエーテル系、Tg:−55℃)
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスオイルAH24
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤NS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
実施例1〜4及び比較例1
硫黄及び加硫促進剤以外の材料を表1に示す配合量添加し、バンバリーミキサーを用いて混練りした。その後、得られた混練物に対して、硫黄及び加硫促進剤を表1に示す配合量添加し、2軸オープンロールを用いて混練りして得られた混合物を、150℃で30分間加硫することで加硫ゴム組成物を得た。
硫黄及び加硫促進剤以外の材料を表1に示す配合量添加し、バンバリーミキサーを用いて混練りした。その後、得られた混練物に対して、硫黄及び加硫促進剤を表1に示す配合量添加し、2軸オープンロールを用いて混練りして得られた混合物を、150℃で30分間加硫することで加硫ゴム組成物を得た。
得られた加硫ゴム組成物を用いて、以下に示す方法により粘弾性試験、引張試験を行った。得られた結果を表1に示す。
(粘弾性試験)
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて10%初期歪みを与え、周波数5Hzにて、100℃で2%の動的歪みを与えたときの粘弾性(複素弾性率E’)を測定した。E’の値が大きいほど、タイヤにしたときの剛性感が優れていることを示す。なお、比較例1の値を100として、指数表示し、指数が大きいほど剛性感が優れている。
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて10%初期歪みを与え、周波数5Hzにて、100℃で2%の動的歪みを与えたときの粘弾性(複素弾性率E’)を測定した。E’の値が大きいほど、タイヤにしたときの剛性感が優れていることを示す。なお、比較例1の値を100として、指数表示し、指数が大きいほど剛性感が優れている。
(引張試験)
JIS K6251(引張試験法)に基づき、70℃においてダンベル3号サンプルにて試験を行った。M300(300%伸張時応力)が大きいほど剛性感が向上していることを示す。なお、比較例1の値を100として、指数表示し、指数が大きいほど剛性感が優れている。
JIS K6251(引張試験法)に基づき、70℃においてダンベル3号サンプルにて試験を行った。M300(300%伸張時応力)が大きいほど剛性感が向上していることを示す。なお、比較例1の値を100として、指数表示し、指数が大きいほど剛性感が優れている。
熱可塑性ポリウレタンエラストマーを使用している実施例では、これを使用していない比較例1に比べて、高温条件下でのE′及びM300が大きく、高い剛性を有していた。
Claims (4)
- ゴム成分及び熱可塑性ポリウレタンを含有するベーストレッド用ゴム組成物。
- ゴム成分が、スチレンブタジエンゴムと天然ゴム及び/又はブタジエンゴムとを含み、
熱可塑性ポリウレタンの含有量が、ゴム成分100質量部に対して、3〜60質量部である請求項1記載のベーストレッド用ゴム組成物。 - 更に、ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラックを20質量部以上含む請求項1又は2記載のベーストレッド用ゴム組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤ。
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