JP5484003B2 - 製紙用填料を含有する印刷用塗工紙 - Google Patents

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Description

本発明は、焼却灰を原料として得られる製紙用填料を含有する印刷用塗工紙に関する。
近年、環境保全の観点から、産業廃棄物の削減が強く求められている。産業廃棄物の削減は、発電や廃棄物焼却等を行っている全ての企業及び自治体に対する要請であり、紙・パルプ業界もその例外ではない。
このような状況の中、焼却灰の取り扱いが大きな社会問題となっている。現在、焼却灰は、その一部が、セメント原料や製鉄用酸化防止剤、混和剤などの再生材料として有効利用されているが、残りは産業廃棄物として埋め立てられることが多い。再利用があまり進んでいない原因として、焼却灰は同じ設備から排出されるものであっても、構成元素が一定しないため、再利用品の製品品質が一定しないことが最も大きいと考えられる。また、他の原因としては、発生量が膨大であることも考えられる。
しかし、その一方で焼却灰の再利用方法の開発も進んでおり、その方法は大きく分けて、(1)焼却灰をそのまま何らかの原料とし再利用する方法と、(2)焼却灰に何らかの処理を行い、特定の性質を改善した後に原料として再利用する方法、の2通りに分けられる。
前者の方法としては、セメント原料や製鉄用酸化防止剤、融雪剤または有機汚泥等と焼却灰とを混合することで人工土壌として再利用する方法などが検討され、製品化されている(特許文献1)。
後者の方法は、処理を行うためより複雑である。一例を挙げると、特許文献2には、製紙スラッジや紙類を650℃以下の非酸素雰囲気下で炭化処理し、これをさらにアルカリ水溶液中で水熱合成して製造する多孔質物質が示されている。また、特許文献3には、脱墨フロスを主原料とし、前記主原料に脱水、乾燥、燃焼、粉砕操作を施して得る再生粒子凝集体であって、ゲーレナイト(CaAlSiO)やアノーサイト(CaAlSi)といった硬質物質の合計含有量を2.0質量%以下に抑える再生粒子凝集体が示されている。さらに、特許文献4には、有機物と無機粒子を含む水性スラリー排出物に600〜800℃の熱処理を施し、排出物中の炭酸カルシウムの分解を抑制しつつ無機材料を製造する方法が示されている。
前者および後者のいずれも、焼却灰を廃棄物とせず、何らかの付加価値を付け、再度原料として用いている点では共通しており、現在の社会背景を反映していると考えられる。
一方でこれら焼却灰を用いた製品を再利用するためには、多くのコストとエネルギーを必要とする場合があり、あるいは、再利用品の品質が要求される品質に達しないことも少なくない。また、ライフサイクルアセスメントの観点からは、焼却灰の再利用に要したコストやエネルギーと、得られた再利用品の品質とを総合的に判断して、現実的に実用レベルとはいえない場合も多い。例えば、特許文献2のように、非酸素雰囲気下での炭化処理およびアルカリ水溶液中での水熱処理を行うためには、多大なエネルギーが必要となり、工程も複雑なものとなる。特許文献3でも複数の燃焼炉を用いて複数段の燃焼行程を行うことが好ましいとされているため、やはりエネルギーを多量に消費するほか、必要な設備空間も多大なものとなり、工業的および土地利用的観点からコスト面で不利となる可能性がある。このように、焼却灰再利用のための各種前処理を行うためには、多くの費用と手間が必要となり、実際には困難であることが多い。これも、焼却灰の再利用が積極的に進められない理由の一つである。
一方で、印刷用塗工紙においては、環境負荷の低減や、製造エネルギーの低減などの観点から、資源循環型の製紙原料が求められている。現在の印刷用塗工紙の製造においては、填料や顔料といった無機材料の大部分は循環型資源として印刷用塗工紙の材料として再利用されていなかった。
特開平09−121674号公報 特開2004−277272号公報 特開2008−190049号公報 特開平10−29818号公報
本発明の課題は、原料として焼却灰を使用し、比較的シンプルな工程で焼却灰を処理することによって、紙の内添用に再利用できる製紙用填料を含んでなる印刷用塗工紙を提供することである。
本発明によって、温度700〜800℃にて熱処理を施した後の焼却灰を原料とする、製紙用填料の製造方法が提供される。本発明によれば、ワイヤー摩耗性が大きく改善された製紙用填料を効率よく得ることができる。本発明において原料の焼却灰としては、製紙スラッジ焼却灰、石炭焼却灰、紙を含む廃棄物の焼却灰、バイオマス焼却灰、複合燃料焼却灰からなる群より選択される1種以上を用いることができ、製紙スラッジおよび/または石炭の焼却灰を使用することがより好ましい。また、本発明の製紙用填料の製造方法は、焼却灰を分散してスラリーとし、その焼却灰スラリーに硫酸および/または硫酸塩を添加してpHを7〜10に調整する工程を含み、焼却灰を粉砕し平均粒径を0.1〜10μに調整する工程をさらに含むことが好ましい。
本発明は、温度700〜800℃にて熱処理を施した後の焼却灰を原料とする製紙用填料である。本発明の製紙用填料は、原料の焼却灰として、製紙スラッジおよび/または石炭の焼却灰を使用することが好ましい。また、本発明の製紙用填料は、白色度が10%〜60%であることが好ましく、30%〜60%がより好ましい。
本発明は、上記の製紙用填料を含む印刷用塗工紙である。
これに限定されるものではないが、本発明は、以下の発明を包含する。
(1) 製紙スラッジ、石炭、紙を含む廃棄物、バイオマス、複合燃料からなる群より選択される1種以上を含んでなる原料を温度700〜800℃にて焼却して得られる製紙用填料を含有する印刷用塗工紙。
(2) 前記製紙用填料の平均粒径が0.1〜10μmである、(1)に記載の印刷用塗工紙。
(3) 前記製紙用填料の白色度が10%〜60%である、(1)または(2)に記載の印刷用塗工紙。
本発明により、ボイラー等燃焼設備から排出される焼却灰を原料とする、製紙用填料としての適性に優れた製紙用填料を含有する印刷用塗工紙が提供される。本発明の印刷用塗工紙に含有される製紙用填料は、原料とする焼却灰に熱処理を施す際の温度を所定の範囲に調整することで、抄紙機のワイヤーを摩耗させにくい特性を有しており、内添填料として優れる。また、特定の原料を700〜800℃という所定の温度で焼却して得た製紙用填料を内添した本発明の印刷用塗工紙は、ブレード塗工時のブレードの摩耗させにくい特性を有している。加えて、本発明の印刷用塗工紙は、製紙用填料として、焼却灰を原料として比較的シンプルな方法で製造することができるものを含有するため、エネルギーやコストの観点からも極めて有利かつ実用的で環境負荷低減型の印刷用塗工紙である。
図1は、製紙用填料の結晶組成をX線回折にて分析した結果である。
以下、本発明の印刷用塗工紙に含有される、焼却灰を原料とする製紙用填料およびその製造方法の詳細を記載する。
製紙用填料
本発明の製紙用填料は、原料を700〜800℃の温度で熱処理して得られる焼却灰である。一般に焼却灰は、各種金属及びそれらの酸化物、硫化物、塩化物などの無機物を主に構成されているが、その組成は非常に複雑であり、焼却物や産地によっても種々異なる。焼却灰には、SiO、Al、CaO、MgOなどの無機酸化物、未燃カーボンのような燃焼原料中の有機物の他、ハロゲンや重金属が含まれることがある。このように焼却灰は、場所、季節などによってその組成が変動するが、工業的に安定して再利用するためには、このような組成が一定しない焼却灰を原料としても一定レベルの製紙用填料を安定して製造できることが要求される。このような状況の中、本発明者は、焼却灰を得る際の焼却温度を700〜800℃に制御することによって、驚くべきことに、焼却灰のワイヤー磨耗度が改善されることを見出した。つまり、本発明によれば、熱処理を施す時間、燃焼設備の形状等の燃焼条件に関係なく、種々の原料から、ワイヤー摩耗性に優れた製紙用填料を安定的に製造することが可能である。後述する実施例において実証されているように、熱処理温度を800℃以下にして酸素存在下で原料を燃焼させることにより、ワイヤー磨耗性が著しく低下し、製紙用填料として好適に使用することが可能になる。一方、熱処理温度を700℃より低くすると、燃焼効率が低下し、主に未燃カーボンからなる未燃成分が多く残ってしまうため、好ましくない。燃焼効率などの観点から、より好ましい態様において本発明の燃焼温度は750〜800℃である。
一般に焼却原料を熱処理する際の温度は、原料が十分に焼却され、エネルギー回収、体積減容等において所望の効果を挙げられるよう、焼却設備の仕様などに応じて設定される。近年は、焼却時にダイオキシン類の発生を抑制するために、800℃を超える温度で原料を焼却することが一般的である。しかし、焼却温度を800℃を越える範囲に設定して焼却を行った場合、ゲーレナイト(CaAl(AlSi)O)を典型とするアルミニウム・カルシウム珪酸塩が生成するが、この物質はモース硬度が5〜6と非常に高く、ゲーレナイト等を含む焼却灰を製紙用填料として使用すると、抄紙機の抄紙ワイヤーを著しく損傷することになる。本発明によってワイヤー摩耗性に優れた製紙用填料が得られるメカニズムの詳細は明らかでないが、原料の焼却温度を低温化して700〜800℃とすることによって、焼却灰に含まれるゲーレナイトの量が減少することと関係があるものと推測される。なお、焼却灰中に含まれるゲーレナイトなどは、X線回折により確認することができる。
本発明では、種々の焼却原料を温度700〜800℃にて熱処理することにより、ワイヤー摩耗性を著しく改善することができるが、種々の焼却原料を製紙用填料として再利用できるため、その応用範囲が広い。原料とする焼却原料は、単一の出所から生じたものを単独で使用することもでき、また、複数の出所から生じたものを混合して使用することもできる。700〜800℃の温度で燃焼させた複数の焼却灰を混合して製紙用填料とする場合、各焼却灰は700〜800℃の温度で熱処理されていることが必要であるが、焼却灰を生ぜしめた燃焼設備の方式や、灰の原料が異なっていてもよい。
本発明において燃焼装置としては、特に制限されないが、例えば、ストーカー炉(固定床)、バーナー炉、流動床炉、燃料噴射式炉、サイクロン炉、キルン炉、多段燃焼炉などの内熱燃焼炉や、重油等を熱源にした間接加熱方式の外熱燃焼炉などの燃焼装置を使用することができ、ストーカー炉(固定床)、バーナー炉、流動床炉、キルン炉が好ましい。また、燃焼時間(滞留時間)も、原料の量や酸素条件などに応じて決定することができるが、0.1〜60秒が好ましく、0.2〜30秒がより好ましい。燃焼装置における酸素濃度も条件に応じて適宜決定することができるが、燃焼効率の観点から、0.1〜15%が好ましく、1〜10%がより好ましい。
本発明の原料としては、製紙スラッジ、石炭、紙を含んでなる廃棄物、バイオマス、複合燃料等が挙げられ、これらの他に別の材料が含まれていてもよい。中でも、製紙スラッジおよび/または石炭の焼却灰を使用することが本発明において好ましい。
本発明の製紙用填料として、製紙工程から発生するスラッジ(PS:paper sludge、製紙スラッジともいう)をキルンや熱回収ボイラー等の各種燃焼設備で700〜800℃にて熱処理して得られる焼却残渣(焼却灰)を好適に用いることができる。製紙工程由来のスラッジから得られる焼却灰は、古紙リサイクル工程や製紙白水から排出された炭酸カルシウム、二酸化チタン、タルク、カオリンのような無機顔料、無機凝集剤である硫酸アルミニウム、さらにインク成分や繊維の一部等を含んでなる。本発明において、製紙工程からのスラッジを原料として製紙用填料を製造すると、製紙工場からの廃棄物を削減しつつ、製紙原料として再利用することができ、また、輸送コストなどもかからないため極めて有利である。また、製紙スラッジの焼却灰は、その組成が比較的安定している点でも有利である。製紙スラッジの燃焼設備は特に限定されないが、ロータリーキルンやスラッジボイラーなどが挙げられる。
本発明の製紙スラッジとしては、例えば、古紙リサイクル工程(DIP工程)、パルプ製造工程、抄紙工程などからのスラッジなどを挙げることができる。製紙スラッジは、古紙リサイクル工程、パルプ製造工程、抄紙工程などから流失した排水中の固形分を主として構成され、例えば、古紙リサイクル工程からの製紙スラッジであれば、古紙懸濁液スラリーからパルプを取り出した後の廃液を脱水処理して得られるスラッジを挙げることができる。このような製紙スラッジには、カオリンクレーや炭酸カルシウムなどの無機填料および無機顔料に加え、繊維やインク粒子等が含まれる。
本発明において石炭焼却灰とは、燃焼設備で発生する石炭の燃えかすを指す。一般に、石炭灰の粒径はフライアッシュでほぼ100μm以下、ボトムアッシュではこれ以上から1mmの大きさのものが多いと言われるが、本発明ではいずれの大きさ、形状の石炭焼却灰を製紙用填料として用いてもよい。石炭焼却灰としては、例えば、電力業界などの微粉炭ボイラーから排出される石炭焼却灰や、製紙工場の石炭燃焼設備から得られる石炭焼却灰を本発明の製紙用填料の原料とすることができる。
本発明において紙を含む廃棄物とは、家庭・オフィス・製紙工程などで不要となったいわゆる紙くずや古紙などの紙から主に構成させる廃棄物に加えて、紙以外に種々の廃棄物が混入している廃棄物をも含む。例えば、樹脂フィルムなどでコーティングされている紙を原料としても、本発明によれば、ワイヤー摩耗性に優れた製紙用填料を得ることができる。
本発明においてバイオマスとは、生物由来の産業資源であり、例えば、廃棄物系バイオマスとしては、紙、家畜糞尿、食品廃棄物、木屑や木粉などの建設廃材、黒液、下水汚泥、生ゴミなど、未利用バイオマスとしては、稲わら、麦わら、籾殻などの農業廃棄物、間伐材・被害木などの林地残材、木材、資源作物、飼料作物などが挙げられる。
本発明において複合燃料とは、廃棄物固形燃料(RDF:Refuse Derived Fuel)などのように廃棄物などの材料を燃料化したものであり、燃焼によって主に熱エネルギーを得るために用いられ、廃棄物発電やボイラーなどの燃料として有効活用されている。例えば、RDFは、家庭などで捨てられる生ゴミやプラスチックゴミなどの廃棄物を固形燃料にしたものであり、本発明において好適に使用することができる。また、古紙及び廃プラスチック類を主とした廃棄物から得られるRPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)は、廃棄物の内容が明確であるため発熱量がコントロールが容易で含水量が少なく、また、ダイオキシンの発生原因とされたポリ塩化ビニル(PVC)を除外できるため、本発明において特に好適に使用することができる。
本発明の製紙用填料は、700〜800℃で熱処理した焼却灰に何らの処理も施さずそのまま製紙用填料として用いることももちろん可能であるが、焼却灰に粉砕処理を施して平均粒径を0.1〜10μmとして使用することが好ましい。一般に製紙用填料として使用される炭酸カルシウム、フィラーカオリン、タルク、含水珪酸(ホワイトカーボン)、二酸化チタン等は、製紙用填料として用いる場合、平均粒径を0.1〜30μmとすることが好ましいとされている。しかし、焼却灰は比較的硬度が高いために、単に前述の粒度範囲にある焼却灰を内添して紙を製造すると、主に抄紙機のワイヤーを大きく磨耗させてしまうためワイヤー寿命を短縮させ、生産性が著しく低下するという問題があった。本発明においては、焼却灰を粉砕して粒径を0.1〜10μmの範囲にすることにより、ワイヤー摩耗性が大きく改善される。この理由の詳細は明らかでなく、本発明は以下に拘束されるわけではないが、粉砕処理によって硬度の高い焼却灰が適度に粉砕されるとともに、填料粒子の重量が減少して粒子が抄紙機内を移動する際の運動エネルギーが減少するため、ワイヤー摩耗性が改善されるものと推測される。
本発明の製紙用填料は、填料歩留りとワイヤー摩耗性とのバランスを考慮すると、焼却灰の粉砕後の平均粒径を0.1〜10μmとすることが好ましく、0.5〜5.0μmがより好ましく、1.0〜4.0μmがさらに好ましく、1.0〜3.0μmが最も好ましい。平均粒径が0.1μmより小さいと、抄紙工程において紙中に留まりにくくなり焼却灰の紙中歩留が低くなるため、工業的に好ましくない。
本発明における焼却灰の粉砕処理は、種々の方法で行うことができ、粉砕機を用いて粉砕することが好ましく、その粉砕方法は乾式、湿式いずれも用いることができる。粉砕工程に用いる粉砕機としては、ボールミル、ロッドミル等の広義のボールミルや、ビーズミル、タワーミル、アトライター、セイトリーミル、サンドグラインダー、アニュラーミル等の媒体攪拌式粉砕機、コロイドミル、ホモミキサー、ホモジナイザー、インラインミル等の高速回転粉砕機の他に、ジェットミル、乾式ビーズミル、乾式ボールミルのような乾式の粉砕機でも良い。また、粉砕工程の前、後、または粉砕工程中に、粉砕の効率化や規格外製品の除去を目的として、篩等による分級工程を組み合わせることもできる。篩等による分級手段としては、振動篩、超音波篩、ジェットスクリーン、エアセパレータ、トロンメルスクリーン等が挙げられる。粉砕工程は複数の粉砕機を組み合わせて行ってもよい。この際使用する粉砕機は、前述の通り乾式でも湿式でもよく、乾式粉砕機と湿式粉砕機を組み合わせて使用することもできる。
本発明における焼却灰の粉砕を湿式で行う場合、湿式粉砕に先立って焼却灰をスラリー化する。スラリーの濃度は、湿式粉砕を行うことができる濃度であれば特に制限はないが、0.05〜50%が好ましく、1〜40%がより好ましい。0.05%未満では生成される粒子の量が少なくなり効率が悪く、50%を越えるとスラリーの流動性が悪化し粉砕工程の操業性が低下するおそれがある。スラリーを粉砕機に施用する前には、攪拌・分散処理を行って焼却灰粒子をスラリー中に均一に分散させることが望ましい。この攪拌・分散処理は、焼却灰が十分に分散し、極端に凝集していなければ問題はなく、時間や攪拌強度等の制限は特にない。撹拌機または分散機としては、例えばアジテータ、ホモミキサー、ホモジナイザー、ミキサー等をはじめとする、既知の攪拌機または分散機を問題なく使用できる。焼却灰スラリーの溶媒は水系溶媒であることが好ましい。
本発明において粉砕工程および/またはスラリー分散処理を行う際に、粘度の調整などを目的として粉砕助剤および/または分散剤を用いることもできる。乾式粉砕に使用する粉砕助剤の種類は特に限定されるものではなく、エタノールやイソプロピルアルコール等のアルコール類や、プロピレングリコール、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、水または水系助剤等既知の粉砕助剤であれば問題無く使用できる。また、湿式粉砕および/またはスラリー分散処理に使用する分散剤の種類も特に限定されるものではなく、アクリル酸やメタクリル酸、ポリアクリル酸、およびその誘導体や塩を構成成分とする水性高分子等、既知の分散剤であれば問題無く使用できる。粉砕助剤/分散剤の添加量は、粒径、粒度分布、スラリー濃度や粘度などに応じて適宜調節される。
本発明の製紙用填料は、そのpHを7〜10の範囲に調整することが好ましく、pH8〜10の範囲に調整することがより好ましい。焼却灰は一般的にpH11以上の高いアルカリ性を示すことがあり、このアルカリ分がそのまま抄紙機へ持ち込まれると、紙料に添加される種々の薬剤の効果を阻害する可能性があるため、本発明の焼却灰が高いアルカリ性を示す場合は、これに対してpH調整処理を行うことが望ましい。pHが10を超えていると、製紙用填料として内添した場合、紙料に添加される種々の薬剤の効果を阻害させるおそれがある。また、pHを7未満にするためには多量の酸性物質が必要となり、工業的に現実的ではないほか、酸性物質として硫酸または硫酸塩を用いた場合は、灰に含まれるカルシウム分と反応することにより硫酸カルシウムが生成され、抄紙機においてスケール発生の可能性を増大させるおそれもある。なお、本発明において製紙用填料のpHとは、製紙用填料を水中に分散させ、12固形分重量%程度のスラリーを調製した際の、スラリーのpHを指す。
本発明の製紙用填料のpHを調整する方法は、特に制限されないが、焼却灰に酸性物質を加える方法が簡便であり好ましい。添加する酸性物質としては、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸等の無機酸、クエン酸等の有機酸、二酸化炭素等の気体酸や、さらには硫酸アルミニウム(硫酸バンド)や硫酸マグネシウムのような酸性金属塩を含む酸を、単独あるいは組み合わせて使用できる。製紙工場における入手容易性、費用および作業性の面から、硫酸または硫酸アルミニウムを用いることが工業的に好ましい。
本発明においてpH調整を行う場合、pHを調整する工程は、粉砕工程の前、粉砕処理中、粉砕工程の後のいずれの段階で行ってもよく、また複数段に分けて行ってもよい。一方、焼却灰のpH調整を均一に行うためには、焼却灰を分散しスラリーとした後に、該スラリーに対して酸性物質を添加することが好ましい。酸性物質の添加に際しては、攪拌・分散処理を行って酸性物質をスラリー中に均一に分散させることが望ましい。この攪拌・分散処理は、酸性物質が十分に分散すれば問題はなく、時間や攪拌強度等の制限は特にない。撹拌機または分散機としては、例えばアジテータ、ホモミキサー、ホモジナイザー、ミキサー等をはじめとする、既知の攪拌機または分散機であれば問題なく使用できる。また、粉砕処理と同時に酸性物質の添加を行う場合は、粉砕処理により酸性物質がスラリー中に分散されると考えられるため、攪拌処理のみを行う工程を省略してもpHを十分に調整することができる。
本発明の焼却灰材料に対して、副生成分を取り除くこと等を目的として、濾過、水洗、再分散処理を施すこともできる。また、輸送等のために乾燥が必要な場合、加熱または減圧等により乾燥させることができる。本発明の製紙用填料は、乾燥後に再度分散処理を行ってスラリー化しても物性がほとんど変化しないため、乾燥処理を施すことができる。
本発明によって得られた焼却灰材料は、焼却灰をそのまま製紙用填料として使用する場合は、白色度は当然ながらその焼却灰と同等となる。また、焼却灰に粉砕処理を施して使用する場合も、製紙用填料の白色度は出発原料とした焼却灰とほぼ同等となり、平均粒径は0.1〜10μmが好ましい。原料として用いる焼却灰に熱処理を施す際の温度を700〜800℃に調整することにより、従来焼却灰を使用する上で避けがたい問題であった磨耗性を著しく良化させることができる。本発明の製紙用填料の白色度は、一般に製紙用填料として使用される炭酸カルシウム、フィラーカオリン、タルク、含水珪酸(ホワイトカーボン)、二酸化チタン等に比べて低いものの、ワイヤー摩耗度に優れるため低白色度グレードの紙には問題なく使用でき、また、高白色度グレードの紙であっても、添加率を調整したり、他の製紙用填料と組み合わせることにより使用することが可能となる。一般に、焼却灰の白色度を上げることは困難であり、莫大な費用や作業時間が必須となるが、本発明では白色度を調整する工程が必須ではないため、極めて経済的に、出発原料の白色度をほぼ維持した状態の焼却灰材料を製紙用填料として使用することができる。焼却灰の白色度は一般に60%以下であるため、特に白色度向上処理を行わない場合、本発明の製紙用填料の白色度は60%以下となる。一方、本発明の製紙用填料の白色度は、製紙用填料として実用的な水準を維持するため、10%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。白色度が30〜60%であれば、紙の白色度をあまり低下させずに、廃棄物の有効利用を行いながら同時に所望の品質を達成できる。製紙用填料の白色度が30%に満たない場合、紙に内添した際に、紙の白色度を十全には維持できない場合がある可能性があるが、紙の不透明度を上げる効果は高くなり、要求品質によっては好適に利用できる場合がある。また、比較的白色度の低い石炭灰を利用することは、廃棄物のさらなる削減につなげる効果も期待できる。もちろん、製紙用填料としての付加価値を高めるため、公知の方法により本発明の製紙用填料に白色度を上げるための処理を施してもよい。
本発明によれば、廃棄物として処分されている焼却灰を再利用できるため、環境面への負荷を低減することができる。また、本発明は、焼却灰に対する処理が比較的シンプルで少ないため、エネルギーやコストの観点から有利であり、工業的に簡便に実施することができる。
塗工紙の製造
本発明の製紙用填料を用いて塗工紙を製造することができる。本発明の製紙用填料は、抄紙機のワイヤーを摩耗させにくいため、一般的な抄紙機を用いる抄紙に使用することができる。
本発明の製紙用填料は、それ単独で用いることもでき、また、他の製紙用填料と併用することもできる。他の製紙用填料と併用する場合は、公知の填料を単独でまたは適宜2種類以上を組み合わせて使用することができ、例えば、炭酸カルシウム、カオリン(フィラーカオリン、焼成カオリン等)、タルク、含水珪酸(ホワイトカーボン)、含水珪酸塩、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酸化亜鉛、酸化珪素、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛などの無機填料;塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素/ホルマリン樹脂、メラミン系樹脂、スチレン/ブタジエン系共重合体系樹脂、フェノール樹脂、プラスチック中空粒子等の有機填料;または有機・無機複合填料などを使用することができる。
本発明の製紙用填料を用いて紙を製造する場合、各種製紙用薬品を使用することができる。具体的には、必要に応じて、ポリアクリルアミド系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、澱粉系高分子(カチオン化澱粉、変性澱粉等)、尿素/ホルマリン樹脂、メラミン/ホルマリン樹脂等の紙力増強剤;アクリルアミド/アミノメチルアクリルアミド共重合物塩、澱粉系高分子(カチオン化澱粉、変性澱粉等)、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイド、アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム共重合物等の濾水性向上剤または歩留向上剤;硫酸アルミニウム(硫酸バンド);耐水化剤;紫外線防止剤;印刷適性向
上剤;退色防止剤等の助剤を使用することができる。これらの助剤は、本発明の焼却灰填料のスラリーに予め添加してから抄紙機に施用してもよく、また、本発明の焼却灰填料のスラリーと別々に抄紙機に施用してもよい。
更に、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の製紙用添加剤も必要に応じて添加することができる。
また、本発明の原紙においては、パルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物である界面活性剤等の嵩高剤(低密度化剤)を使用することができる。パルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物(以下、結合阻害剤と略称する)とは、疎水基と親水基を持つ化合物で、例えば、WO98/03730号公報、特開平11−200284号公報、特開平11−350380号公報、特開2003−96694号、特開2003―96695号公報等に示される化合物等が挙げられる。具体的には、高級アルコールのエチレンおよび/またはプロピレンオキサイド付加物、多価アルコール型非イオン型界面活性剤、高級脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物のエチレンオキサイド付加物、あるいは脂肪酸ポリアミドアミン、脂肪酸ジアミドアミン、脂肪酸モノアミド、あるいはポリアルキレンポリアミン・脂肪酸・エピクロロヒドリン縮合物などを使用することができ、これらを単独あるいは2種以上併用することができる。
本発明における印刷用塗工紙の抄紙方法については、特に制限されず、従来より抄紙用に用いられている長網フォーマー、オントップハイブリッドフォーマー、ギャップフォーマーなどのフォーマ部を有するマシン(抄紙機)を用いて抄紙することができる。本発明において、内添填料をより表層にとどめやすくするためには、オントップハイブリッドフォーマーやギャップフォーマーを使用することが好ましい。抄紙は、酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ抄紙のいずれの方式で抄紙することができる。本発明の印刷用紙が塗工紙である場合、塗工原紙の坪量は、一般の塗工紙に用いられる20〜400g/m程度のものを好適に使用することができる。
フォーマ後の乾燥方法として、原紙表面を平滑化処理できるため、シリンダドライヤを含むドライヤで乾燥することが好ましい。シリンダドライヤを含んでいれば、乾燥方法に制限はなく、エアードライヤーなどの他の乾燥装置と組み合わせて使用することができる。
本発明においては、必要に応じて、澱粉などの接着剤をサイズプレスなどにより顔料塗工前の原紙にクリア塗工してもよい。クリア塗工に使用される接着剤としては、特に限定されるものでないが、例えば、酸化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、酸素変性澱粉などの澱粉、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルアルコール(PVA)等を、単独あるいは混合して使用することができる。また、必要に応じて、表面サイズ剤、耐水化剤、保水剤、増粘剤、滑剤などの助剤を加えてクリア塗工を行ってもよい。
本発明のサイズプレス処理で用いる塗工方式および塗工装置は特に限定されるものではなく、公知の塗工装置を用いることができ、ロッドメタリング式サイズプレス、ポンド式サイズプレス、ゲートロースコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、カーテンコーターなどを用いることが好ましい。
また、本発明において、原紙上に顔料および接着剤を含有する塗工層を塗工する際に用いる接着剤としては、塗工紙用に従来から用いられているものを使用することができ、例えば、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、あるいはポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成接着剤、カゼイン、大豆タンパク、合成タンパクなどのタンパク質類、酸化澱粉、カチオン化澱粉、尿素リン酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などの澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体などのから、1種以上を適宜選択して使用することができる。これらの接着剤は、顔料100重量部に対して、5〜35重量部の範囲で使用される事が好ましく、より好ましくは7〜25重量部である。35重量部を超える場合は、カレンダー処理後に水分を付与しても、紙に水分が吸収されにくく、嵩高効果が小さくなり好ましくない。また、5重量部未満の場合は、十分な表面強度がえられず好ましくない。
顔料塗工層に用いる顔料の種類は、塗工紙用に従来から用いられているものを使用することができ、例えば、カオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料および密実型、中空型、またはコアーシェル型などの有機顔料などを必要に応じて単独または2種類以上混合して使用することができる。また、顔料の種類としては、カオリン、クレーエンジニアードクレカオリン、デラミネーテッドクレーよりも重質炭酸カルシウムのほうが塗料粘度の上昇を抑えることができ、その結果、塗料濃度を高くすることが可能であり、そのため塗料浸透を抑制することができ、嵩高効果を発現しやすいため好ましい。顔料中の好ましい重質炭酸カルシウム含有量は、顔料100重量部あたり50重量部以上であり、より好ましくは70重量部以上、さらに好ましくは80重量以上である。
本発明の顔料および接着剤を含有する塗工層を設ける場合の塗工液には、助剤として分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、染料、蛍光染料等の通常使用される各種助剤を使用することができる。
本発明において顔料塗工層を設ける際の塗工方法については、特に限定されるものではなく、公知の塗工装置を用いることができ、例えば、ブレードコーター、バーコーター、ゲートロールコーター、エアナイフコーター、リバースロールコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、サイズプレスコーターなどが挙げられる。
塗工後の湿潤塗工層を乾燥させるドライヤとしては、一般的なものを使用することができ、例えば、蒸気加熱ヒーター、ガスヒーター、赤外線ヒーター、電気ヒーター、熱風加熱ヒーター、マイクロウェーブ、シリンダドライヤ等の通常の装置を用いることができる。
本発明における片面あたりの塗工量は、塗工紙の種類に応じて適宜設定することができるが、0.5〜12g/m、好ましくは1〜8g/mとすることができる。
以上の様に塗工乾燥された塗工紙は、カレンダ処理することができる。カレンダ装置は特に限定されるものではなく、例えば、スーパーカレンダ、高温ソフトニップカレンダ、ベルトニップカレンダ、シューカレンダ等で平滑化処理を行うことができるが、印刷品質、作業性に優れ、表面強度が良好な印刷用塗工紙を得るために、ソフトニップカレンダ処理をすることが好ましい。
物性値
本発明における各特性値は、下記の測定方法により得られた値である。
(1)粒度分布測定(レーザー法):レーザー回折法により粒度分布を測定する。試料スラリーを、分散剤(ヘキサメタリン酸ソーダ)0.2重量%(対試料固形分)を添加した純水中に滴下混合して均一分散体とし、レーザー法粒度測定器(使用機器:マルバーン社製マスターサイザー)を使用して粒度測定する。
(2)ワイヤー磨耗度:リン青銅線円盤(以下ワイヤー)を用いてアインレーナー(Einlehner)AT1000磨耗試験機により、ワイヤー摩耗性を測定する。測定に用いるワイヤーは超音波浴中で5分間洗浄した後、イオン交換水で洗浄し、さらにアセトンにより洗浄を行った。これを105℃で1時間以上乾燥させ、デシケータ中で放冷した後、0.1mgの精度で重量を測定した。このワイヤーを試験円筒機の底に固定し、撹拌機を下ろしてワイヤーに接しさせた。イオン交換水で10%濃度としたスラリーを測定試料とし、試験円筒機に注入した。この状態で、撹拌機を174000回転させて、ワイヤーを摩耗させた。摩耗試験後のワイヤーを、再び超音波浴中で5分間洗浄した後、イオン交換水で洗浄し、さらにアセトンにより洗浄を行った。これを105℃で1時間以上乾燥させ、デシケータ中で放冷した後、0.1mgの精度で重量を測定した。摩耗試験前のワイヤー重量から摩耗試験後のワイヤー重量を差し引き、ワイヤー磨耗度(mg)とした。
(3)白色度:測定光が裏側に透けない程度の厚みを持つよう、試料をリング状の測定器具の中に入れ、約20kg/cmの圧力をかけてペレット状にした。このペレットについて、村上色彩技術研究所CMS−35SPXを用いて、D65光源、10度視野、紫外光を含む条件で白色度を測定した。
(4)結晶組成:X線回折測定装置(X’Pert PRO:PANalytical製)により、試料の結晶組成を測定した。
(5)元素分析:蛍光X線測定装置(ED2000:Oxford Instruments製)により、試料の元素組成を測定した。
紙質評価
本発明における印刷用塗工紙の紙質は、下記に規定される方法に準じて測定した値である。
(1)坪量:ISO536
(2)紙中灰分:ISO1762
(3)白色度:ISO2470
(4)不透明度:ISO2471
(5)引張強さ:ISO1924
(6)白紙面感:目視評価にて、被覆ムラ、光沢ムラを評価した。評価基準は、◎極めて良好、○良好、△やや劣る、×劣る、の4段階で評価した。
(7)ブレード磨耗性:一定時間塗工後のブレードを目視にて評価した。評価基準は、◎極めて良好、○良好、△やや劣る、×劣る、の4段階で評価した。
以下、本発明の実施例を比較例と対比しつつ具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、説明中、「%」および「部」は特に断らない限り、「重量パーセント」および「重量部」を示す。また、材料添加率については、特に指定が無い場合、固形分の添加率を示す。
<製紙用填料の製造>
以下に示す方法により、焼却灰を原料として製紙用填料を製造した。原料としては、製紙工程由来のスラッジ(古紙リサイクル工程由来のスラッジ約80重量%、製紙白水由来のスラッジ約20重量%)または石炭を用いた。なお、焼却灰材料の物性評価(粒径、ワイヤー磨耗度、白色度)は前述した方法で実施した。
[製紙用填料A]
出発原料として、製紙工程由来のスラッジを用いた。このスラッジを、流動床炉を用い、酸素濃度7%、滞留時間2秒、770℃で焼却して、焼却灰300kgを得た。この焼却灰を測定したところ、平均粒径は230μm、白色度は51%だった。
上記焼却灰300kgに、水2200kgを添加し、分散剤としてポリアクリル酸ナトリウム(アロンT−40:東亜合成製)を焼却灰に対して固形分で1%添加し、アジテータにて攪拌を十分行って、固形分濃度12%の焼却灰スラリーを得た。
次に、このスラリーを用いて、サンドグラインダー(粉砕媒体:0.8mm径ガラスビーズ)にて粉砕処理を行った。粉砕処理は、スラリーをホールディングタンクと粉砕機の間を循環させて3時間30分間行い、最終的に平均粒径2.7μmの焼却灰材料を得た。粉砕工程を行いながら、pH調整を目的として徐々に硫酸を添加した。具体的には、97%硫酸をロータリーポンプによりホールディングタンクに添加し、97%硫酸の総添加量は24Lだった。硫酸は、1000rpmで回転しているアジテータの攪拌羽根直下に添加し、添加された硫酸が十分に分散されるようにした。pH調整後の焼却灰スラリーのpHは8.5だった。
200メッシュ篩(目開き:0.075mm)を用いて上記スラリーから粗粒分を除去した後、No.2の濾紙を用いて吸引濾過した。固相の一部を減圧乾燥させ、白色度測定用サンプルとした。また、濾過したケーキの一部を10%の濃度で水に再分散し、平均粒径、ワイヤー磨耗度測定用サンプルとした。さらに、濾過したケーキの残りを1%の濃度で水に再分散し、抄紙用サンプルとして使用した。また、上記製紙用填料のゲーレナイト含量は、後述する製紙用填料G(製紙用填料Aと同一の出発原料を用い、温度以外の焼却条件を同一としたもの)のゲーレナイト含量に対して、X線回折のピーク面積から推定するところによれば、20%だった。
[製紙用填料B]
製紙用填料Aと同様にして、製紙工程からのスラッジから焼却灰を得た。この焼却灰300kg(平均粒径230μm、白色度51%)を、水2200kgに添加し、分散剤としてポリアクリル酸ナトリウム(アロンT−40:東亜合成製)を焼却灰に対して固形分で1%添加し、アジテータにて攪拌を十分行って、固形分濃度12%の焼却灰スラリーを得た。
次に、このスラリーを用いて、1段目の粉砕としてサンドグラインダー(粉砕媒体:0.8mm径ガラスビーズ)を用いて3時間20分間粉砕処理を行った。粉砕処理は、スラリーをホールディングタンクと粉砕機の間を循環させて行い、平均粒径2.9μmの焼却灰材料を得た。次いで、このスラリーを用いて、2段目の粉砕として横型ビーズミル(粉砕媒体:0.5mmジルコンビーズ)を用いて1時間30分粉砕処理を行った。粉砕処理は、スラリーをホールディングタンクと粉砕機の間を循環させて行い、最終的に平均粒径1.6μmの焼却灰材料を得た。1段目及び2段目の粉砕工程を行いながら、pH調整を目的として徐々に硫酸を添加した。具体的には、97%硫酸をロータリーポンプによりホールディングタンクに添加し、97%硫酸の総添加量は24Lだった。硫酸は、1000rpmで回転しているアジテータの攪拌羽根直下に添加し、添加された硫酸が十分に分散されるようにした。pH調整後の焼却灰スラリーのpHは8.5だった。
200メッシュ篩を用いて上記スラリーから粗粒分を除去した後、No.2の濾紙を用いて吸引濾過した。固相の一部を減圧乾燥させ、白色度測定用サンプルとした。また、濾過したケーキの一部を10%の濃度で水に再分散し、平均粒径、ワイヤー磨耗度測定用サンプルとした。さらに、濾過したケーキの残りは1%の濃度で水に再分散し、抄紙用サンプルとして填料として使用した。また、上記製紙用填料のゲーレナイト含量は後述する製紙用填料G(製紙用填料Aと同一の出発原料を用い、温度以外の焼却条件を同一としたもの)のゲーレナイト含量に対して、X線回折のピーク面積から推定するところによれば、20%だった。
[製紙用填料C]
粉砕時間を1時間45分とし、最終的に平均粒径7.8μmの焼却灰材料を得た以外は、製紙用填料Aと同様にして製紙用填料を製造および評価した。
[製紙用填料D]
出発原料として、製紙用填料Aと同じ製紙工程からのスラッジを用いた。このスラッジを、流動床炉を用い、酸素濃度7%、滞留時間2秒、730℃で焼却して、焼却灰300kgを得た。この焼却灰を測定したところ、平均粒径は205μm、白色度は53%だった。
上記焼却灰300kgに、水2200kgを添加し、分散剤としてポリアクリル酸ナトリウム(アロンT−40:東亜合成製)を焼却灰に対して固形分で1%添加し、アジテータにて攪拌を十分行って、固形分濃度12%の焼却灰スラリーを得た。
次に、このスラリーを用いて、サンドグラインダー(粉砕媒体:0.8mm径ガラスビーズ)にて粉砕処理を行った。粉砕処理は、スラリーをホールディングタンクと粉砕機の間を循環させて3時間30分間行い、最終的に平均粒径2.5μmの焼却灰材料を得た。粉砕工程を行いながら、pH調整を目的として徐々に硫酸を添加した。具体的には、97%硫酸をロータリーポンプによりホールディングタンクに添加し、97%硫酸の総添加量は24Lだった。硫酸は、1000rpmで回転しているアジテータの攪拌羽根直下に添加し、添加された硫酸が十分に分散されるようにした。pH調整後の焼却灰スラリーのp
Hは8.5だった。
200メッシュ篩を用いて上記スラリーから粗粒分を除去した後、No.2の濾紙を用いて吸引濾過した。固相の一部を減圧乾燥させ、白色度測定用サンプルとした。また、濾過したケーキの一部を10%の濃度で水に再分散し、平均粒径、ワイヤー磨耗度測定用サンプルとした。さらに、濾過したケーキの残りを1%の濃度で水に再分散し、抄紙用サンプルとして填料として使用した。また、上記製紙用填料のゲーレナイト含量は後述する製紙用填料G(製紙用填料Aと同一の出発原料を用い、温度以外の焼却条件を同一としたもの)のゲーレナイト含量に対して、X線回折のピーク面積から推定するところによれば、13%だった。
[製紙用填料E]
出発原料として、石炭を用いた。石炭を、バーナー炉を用い、酸素濃度4%、滞留時間2秒、750℃で焼却して、焼却灰300kgを得た。この焼却灰を測定したところ、平均粒径は145μm、白色度は21%だった。
上記焼却灰300kgに、水2200kgを添加し、分散剤としてポリアクリル酸ナトリウム(アロンT−40:東亜合成製)を焼却灰に対して固形分で1%添加し、アジテータにて攪拌を十分行って、固形分濃度12%の焼却灰スラリーを得た。
次に、このスラリーを用いて、サンドグラインダー(粉砕媒体:0.8mm径ガラスビーズ)にて粉砕処理を行った。粉砕処理は、スラリーをホールディングタンクと粉砕機の間を循環させて3時間10分間行い、最終的に平均粒径2.6μmの焼却灰材料を得た。粉砕工程を行いながら、pH調整を目的として徐々に硫酸を添加した。具体的には、97%硫酸をロータリーポンプによりホールディングタンクに添加し、97%硫酸の総添加量は24Lだった。硫酸は、1000rpmで回転しているアジテータの攪拌羽根直下に添加し、添加された硫酸が十分に分散されるようにした。pH調整後の焼却灰スラリーのp
Hは8.5だった。
200メッシュ篩を用いて上記スラリーから粗粒分を除去した後、No.2の濾紙を用いて吸引濾過した。固相の一部を減圧乾燥させ、白色度測定用サンプルとした。また、濾過したケーキの一部を10%の濃度で水に再分散し、平均粒径、ワイヤー磨耗度測定用サンプルとした。さらに、濾過したケーキの残りを1%の濃度で水に再分散し、抄紙用サンプルとして填料として使用した。また、上記製紙用填料のゲーレナイト含量は後述する製紙用填料Gのゲーレナイト含量に対して、X線回折のピーク面積から推定するところによれば、8%だった。
[製紙用填料F](比較例1)
出発原料として、製紙用填料Aと同じ製紙工程由来のスラッジを用いた。このスラッジを、流動床炉を用い、酸素濃度7%、滞留時間2秒、860℃で焼却して、焼却灰300kgを得た。この焼却灰を測定したところ、平均粒径は220μm、白色度は48%だった。
上記焼却灰300kgに、水2200kgを添加し、分散剤としてポリアクリル酸ナトリウム(アロンT−40:東亜合成製)を焼却灰に対して固形分で1%添加し、アジテータにて攪拌を十分行って、固形分濃度12%の焼却灰スラリーを得た。
次に、このスラリーを用いて、サンドグラインダー(粉砕媒体:0.8mm径ガラスビーズ)にて粉砕処理を行った。粉砕処理は、スラリーをホールディングタンクと粉砕機の間を循環させて2時間50分間行い、最終的に平均粒径7.3μmの焼却灰材料を得た。
粉砕工程を行いながら、pH調整を目的として徐々に硫酸を添加した。具体的には、97%硫酸をロータリーポンプによりホールディングタンクに添加し、97%硫酸の総添加量は24Lだった。硫酸は、1000rpmで回転しているアジテータの攪拌羽根直下に添加し、添加された硫酸が十分に分散されるようにした。pH調整後の焼却灰スラリーのpHは8.5だった。
200メッシュ篩を用いて上記スラリーから粗粒分を除去した後、No.2の濾紙を用いて吸引濾過した。固相の一部を減圧乾燥させ、白色度測定用サンプルとした。また、濾過したケーキの一部を10%の濃度で水に再分散し、平均粒径、ワイヤー磨耗度測定用サンプルとした。さらに、濾過したケーキの残りを1%の濃度で水に再分散し、抄紙用サンプルとして填料として使用した。
Figure 0005484003
表1に、上記製紙用填料の諸性能を示す。製紙用填料Fと比較して、700〜800℃にて原料を焼却して得られた製紙用填料A〜Eは、ワイヤー磨耗度を大幅に改善できていた。特に製紙用填料Cと製紙用填料Fを比較すると、両者は燃焼原料が同じで、粉砕後の平均粒径も、製紙用填料Cでは7.8μm、製紙用填料Fでは7.3μmとあまり変わらないにもかかわらず、ワイヤー磨耗度に顕著な差が見られ、770℃で処理した製紙用填料Cと860℃で処理した製紙用填料Fとは約3.8倍の開きがあった。熱処理温度がおよそ800℃を境にしてこのようにワイヤー磨耗度に著しい差が生じることは、従来知られていなかった知見であり、本発明により見出された効果である。
白色度に関しては、粉砕処理の前後でほとんど変化が無かった。本発明では白色度を上げるための工程を含むことは必須ではなく、実際に製紙用填料A〜Eではそのような工程による処理を行っていない。ただし、製紙用填料としての付加価値を高めるため、公知の方法により本発明の製紙用填料に白色度を上げるための処理を施してもよい。
Figure 0005484003
また、得られた各種製紙用填料の元素組成を蛍光X線にて分析した結果を表2に示す。製紙用填料A〜Cおよび製紙用填料Fは同一の製紙工程由来スラッジを用いているため、元素組成も同一である。製紙用填料Eも製紙工程由来スラッジを用いており、製紙用填料A〜Cおよび製紙用填料Fと類似した組成となっている。一方、製紙用填料Eは石炭焼却灰であるため、これらとは異なる元素組成となっている。
さらに、得られた製紙用填料の結晶組成をX線回折にて分析した結果を図1に示す。860℃で熱処理した製紙用填料Fと比較して、770℃で熱処理した製紙用填料Aでは、ゲーレナイト由来のピークが小さく、硬度の高いゲーレナイトの生成が抑制されていた。
本発明の焼却灰材料はワイヤー摩耗性に優れ、抄紙工程で内添した際に抄紙ワイヤーを傷つけにくいため、製紙用填料として特に好適である。
<印刷用塗工紙の製造>
以下の方法により、本発明の製紙用填料を内添して印刷用塗工紙を製造した。紙質評価(坪量、灰分、白色度、不透明度、引張強さ、白紙面感)は前述した方法で実施した。
[実施例1]
製紙用填料Aを使用し、実際に印刷用塗工紙の製造を行った。塗工紙の製造手順は以下のとおりである。
(原紙の作製)
NBKP10部、晒針葉樹TMP45部、NDIP45部のパルプスラリーに、硫酸バンド1.6%、紙力剤(EX−230、ハリマ化成製)0.2%を添加し、歩留剤(DR−3600、ハイモ株式会社)200ppmを添加し、内添填料として製紙用填料Aを10%、軽質炭酸カルシウムを5%含有し、ツインワイヤー型抄紙機にて、1000m/分の速度で抄紙した、密度0.60g/cm3で坪量43g/mの塗工原紙を得た。得られた原紙は、灰分が13%であった。
(塗工液の調製)
顔料スラリーとして微粒重質炭酸カルシウムスラリー(ファイマテック社製 FMT-90)100部(固形分)を用い、スチレンブタジエン共重合体ラテックス(ガラス転移点温度20℃、ゲル含量85%)10部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(ペンフォード社製 PG295)25部を加えた後、さらに水を加えて固形分濃度50%とし、塗工液を調製した。
(塗工工程)
上記塗工液を上記原紙に、片面あたりの塗工量が8.0g/mとなるように塗工速度800m/分でゲートロールコーターを用いて両面塗工した後、塗工紙水分が5%となる様に乾燥した。その後、2ロール1スタックの高温ソフトカレンダーを使用し、金属ロール表面温度80℃、線圧30kN/mの条件で1ニップのカレンダー処理し、印刷用塗工紙を得た。
[実施例2]
製紙用填料Aの代わりに、製紙用填料Bを使用した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
[実施例3]
製紙用填料Aの代わりに、製紙用填料Cを使用した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
[実施例4]
製紙用填料Aの代わりに、製紙用填料Dを使用した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
[実施例5]
製紙用填料Aの代わりに、製紙用填料Eを使用した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
[比較例1]
実施例1で作製した原紙において、内添填料として製紙用填料Aを6%、軽質炭酸カルシウムを2%含有した代わりに軽質炭酸カルシウムを8%含有した以外は実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
[比較例2]
製紙用填料Aの代わりに、製紙用填料Fを使用し、顔料塗工をゲートロールコーターからブレード塗工に変更した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
Figure 0005484003
表3に、上記実施例および比較例によって得られたシートの品質を示す。表3に示した結果から、本発明の焼却灰材料を製紙用填料として使用すると(実施例1〜6)、焼却灰材料を製紙用填料として使用しなかった場合(比較例1)と同様に、印刷用塗工紙を問題なく製造することができた。填料の全量に炭酸カルシウムを使用している比較例1に比べ、実施例1〜5で同等に維持されている。実施例6と比較例2を比べると、ブレード摩耗性が本発明の製紙用填料は優れていることが分かる。以上の結果から、焼却灰材料を填料として使用しても印刷用塗工紙としての品質は維持することができ、かつ廃棄物の利用による環境負荷低減を実現することもできる。

Claims (6)

  1. 製紙スラッジ、石炭、紙を含む廃棄物、バイオマス、複合燃料からなる群より選択される1種以上を含んでなる原料を700〜800℃にて0.1〜60秒、0.1〜15%の酸素濃度で焼却して得られる白色度が10%以上60%未満の製紙用填料を含有する印刷用塗工紙。
  2. 前記製紙用填料の平均粒径が0.1〜10μmである、請求項1に記載の印刷用塗工紙。
  3. 前記原料が、製紙スラッジおよび/または石炭を含む、請求項1または2に記載の印刷用塗工紙。
  4. 記原料を内燃燃焼炉で焼却する、請求項1〜3のいずれかに記載の印刷用塗工紙。
  5. 前記製紙用填料が、焼却して得られる焼却灰を分散してスラリー化し、この焼却灰スラリーに硫酸および/または硫酸塩を添加してpHを7〜10に調整しながら湿式粉砕処理を行うことによって得られる、請求項1〜4のいずれかに記載の印刷用塗工紙。
  6. 前記焼却灰スラリーの固形分濃度が1〜50%である、請求項に記載の印刷用塗工紙。
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