実施の形態1.
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技盤6における下部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、特別図柄表示器8は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、特別図柄の可変表示に同期した飾り図柄の可変表示を行う飾り図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。飾り図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の識別情報を、例えば上から下に移動するように可変表示する。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L,9C,9Rがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、特別図柄表示器8で特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄(演出図柄)の可変表示を行う。特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。特別図柄表示器8において大当り図柄が停止表示されるときと、演出表示装置9において大当りを想起させるような飾り図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の表示領域では、開始条件が成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて飾り図柄の変動が開始され、例えば、「左」→「右」→「中」の順序で飾り図柄の停止図柄が停止表示(導出表示)される。なお、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリアにおいて所定順序で飾り図柄を停止表示してもよいし、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて同時に停止図柄を停止表示してもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて停止図柄が導出表示されるまでの期間(可変表示期間=変動時間)で、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
遊技盤6における左下方には、始動入賞口に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、特別図柄表示器8での可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、保留記憶数を表示する領域(以下、保留記憶表示部18cという。)が設けられている。なお、特別図柄保留記憶表示器18が設けられているので、保留記憶表示部18cは、設けられていなくてもよい。
特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
特別図柄表示器8において、特別図柄の可変表示が開始された後、所定時間(変動時間)が経過すると、特別図柄の可変表示結果である停止図柄を停止表示(導出表示)する。大当りにすることに決定されている場合には、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される。小当りにすることに決定されている場合には、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される。はずれにすることに決定されている場合には、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示される。大当り図柄が導出表示された場合には、遊技状態が、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、小当り図柄が導出表示された場合には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をはずれ図柄にする。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄にする。「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄にする。特別図柄表示器8に15ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、可変入賞球装置20における開閉板が、所定期間(例えば、29秒間)または所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまでの期間、開放状態になって、可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが開始される。15ラウンド大当り状態では、ラウンドの回数は第1回数(例えば、15)である。以下、ラウンドの回数が第1回数である大当り遊技状態を15ラウンド大当り状態ともいう。
また、特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、ラウンドの回数が第2回数(例えば、「2」)である大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)に移行する。また、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドの期間は、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば、0.5秒間)になる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば、「2」)である。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが、停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、特別図柄表示器8に大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後、リーチ演出が実行された後に、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、飾り図柄が揃って停止表示される。
また、この実施の形態では、確変状態に制御される場合の大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせ(確変図柄)と、確変状態に制御されない場合の大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせ(非確変図柄)とを別にする。しかし、確変状態に制御されないときにも確変状態に制御されるときにも同様に大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせ(大当り図柄)を使用し、遊技機に設けられている演出装置(演出表示装置9、各種LED、スピーカ27等)を用いて確変大当りの発生を報知してもよい。また、大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせを、確変状態に制御されない場合にも確変状態に制御される場合にも同様に使用するようにしてもよい。すなわち、確変状態に制御される場合の大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせと、確変状態に制御されない場合の大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせとを共通にし、確変状態になるか否かを、飾り図柄の可変表示結果から認識することはできないようにしてもよい。
特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄である「1」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、突確チャンス目になる停止図柄が停止表示される。なお、突確チャンス目は、あらかじめ定められてる。特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄である「1」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を、「突確」(「突確大当り」または「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様という。
特別図柄表示器8に小当り図柄である「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、飾り図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様に飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチの組み合わせ(例えば、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおける停止図柄が一致していないこと)となる停止図柄が停止表示される。特別図柄表示器8に小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出、「小当り」の可変表示態様という。
また、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態では、通常状態(確変状態や時短状態ではない状態)に比べて特別図柄の可変表示における特別図柄の変動時間が短縮される。時短状態は、例えば、所定回数(例えば、100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、大当り状態が終了した後に、時短状態にせずに通常状態になるようにしてもよい。
遊技状態を確変状態に制御することに決定されている場合には、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が確変状態に制御される。確変状態は、例えば、次に可変表示結果として大当り図柄が導出表示されるまで継続する。遊技状態を大当り遊技状態に制御することに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、大当り図柄という。そして、遊技状態を大当り状態に制御しないことに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、はずれ図柄という。
2ラウンド大当り状態が終了した後にも、遊技状態が確変状態(高確率状態)に制御される。2ラウンド大当り状態が終了した後に制御される確変状態を、突然確変(突確)状態ともいう。
特別図柄表示器8に小当り図柄が停止表示された場合には、遊技状態が、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、可変入賞球装置20における開閉板が第2期間(例えば、0.5秒間)開放状態になって大入賞口が開放される。ラウンドの回数は第2回数(例えば、2)である。ただし、2ラウンド大当り状態とは異なり、遊技状態は変更されない。すなわち、小当り遊技状態に制御される前の遊技状態が継続する。ただし、時短状態の終了条件が成立する場合には、遊技状態は通常状態に制御される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態の場合と同様に、その入賞球装置を第1状態に変化させる。
また、確変状態では、低確率状態(通常状態)に比べて、大当りに決定される確率が高くなっている。例えば、10倍になっている。具体的には、確変状態では、大当り判定用乱数の値と一致すると大当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて10倍になっている。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率が高められている。すなわち、第2始動入賞口14が開放しやすくなって、始動入賞が生じやすくなっている。具体的には、確変状態は、普通図柄当り判定用乱数の値と一致すると当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて多い。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めることに加えて、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。また、時短状態でも、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めたり、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6における右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入り第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、開始条件が成立したこと)、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、特別図柄および飾り図柄の可変表示は、始動入賞口への入賞に対応する。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、保留記憶数を1増やす。
また、打球供給皿3を構成する部材に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作ボタン150が設けられている。図2に示すように、操作ボタン150には、遊技者が押圧操作することが可能な押圧操作部151が設けられている。なお、操作ボタン150には、押圧操作部151だけでなく、遊技者による回転操作が可能な回転操作部152も設けられている。遊技者は、回転操作部152を回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示(変動表示)する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25や枠側に設けられている枠LED28等の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出制御プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図4には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン150に対する押圧操作に応じた操作信号(押下信号)を操作ボタン150から入力する。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22の処理で駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
なお、ステップS32において、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄の変動を開始するのではなく、特別図柄プロセスフラグの値が変動パターン決定後の特別図柄変動中処理を示す値(具体的には3)になった(または、表示結果特定コマンド送信処理を示す値(具体的には2)になった)ことにもとづいて、特別図柄の変動を開始するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理を示す値(具体的には4)になったことにもとづいて、特別図柄の変動を停止するようにしてもよい。その場合には、開始フラグおよび終了フラグを使用しない。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
なお、ステップS33において、開始フラグがセットされたことにもとづいて普通図柄の変動を開始するのではなく、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄変動中処理を示す値になったことにもとづいて、普通図柄の変動を開始するようにしてもよい。そして、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄停止処理を示す値になったことにもとづいて、普通図柄の変動を停止するようにしてもよい。その場合には、開始フラグおよび終了フラグを使用しない。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図7は、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応してあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−7、非リーチPB1−1および非リーチPB1−2、非リーチPC1−1および非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
図8は、可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応してあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−8、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−4、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−4、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−4、スーパーPD1−1およびスーパーPD1−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−4、特殊PG2−1〜特殊PG2−3、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンが用意されている。
図9は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(2−1)ランダム2−1(MR2−1):大当りの種類(確変大当たり、突然確変大当り、通常大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2−2)ランダム2−2(MR2−2): リーチとするか否か決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(4)ランダム4(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(5)ランダム5(MR5):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6(MR6):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
図6に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2−1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図10(A)、(B)は、当り判定テーブルを示す説明図である。当り判定テーブルは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値および小当り判定値が設定されているテーブルである。また、当り判定テーブルとして、図10(A)に示す大当り判定テーブルと、図10(B)に示す小当り判定テーブルとがある。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図10(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図10(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。小当り判定テーブルには、図10(B)に記載されている各数値が設定されている。図10(A),(B)に記載されている数値が大当り判定値または小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図10(A),(B)に示すいずれかの大当り判定値または小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当り、通常大当りもしくは突確大当り)または小当りにすることに決定する。なお、図10(A),(B)に示す「確率」は、大当りまたは小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りまたは小当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態または小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器8における停止図柄を大当り図柄または小当りにするか否か決定するということでもある。
図10(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131を示す説明図である。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用乱数(ランダム2−1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131には、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図11(A)〜(F)および図12(G)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、図12(H)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるか、および大当り種別の判定結果に応じて選択される。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gには、大当り種別の判定結果が「通常」、「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
一例として、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に、大当り種別が「通常」である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変」である場合に用いられる図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられず、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。
このように、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれかである場合に、遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132D〜132F(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132B、132G(時短状態のときに選択)を比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132C、132F、132Gでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった大当り種別が「突確」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、大当り種別が「通常」に決定された場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図11(D)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132DではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132D(「通常」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132B,132E(「確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132C,132F,132G(「突確」のときに選択)を比較すると、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられることがある。よって、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能になり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図13(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、例えば、図13(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに対応した判定値を含む。
図13(A)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Aにおいて判定値が割り当てられた特殊CA4−1の変動パターン種別には、図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cにおいても判定値が割り当てられている。図13(B)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Bにおいて判定値が割り当てられた特殊CB4−1の変動パターン種別には、図11(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Fにおいても判定値が割り当てられている。図13(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Cにおいて判定値が割り当てられた特殊CC4−1の変動パターン種別には、図12(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gにおいても判定値が割り当てられている。このように、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」になる場合と、可変表示結果が「小当り」になる場合で共通の変動パターン種別になっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cや、図11(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132F、図12(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gは、可変表示結果が「小当り」になる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように設定されている。
図14(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ判定テーブル134A〜134Cを示す説明図である。リーチ判定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にするか否かを、リーチ判定用乱数(ランダム2−2)にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、図14(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、リーチ判定用乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果のいずれかに対応する判定値を含む。
例えば、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定では、保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「205」〜「239」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。また、保留記憶数が「1」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値が、非リーチHA1−2に割り当てられている。さらに、保留記憶数が「2」である場合に対応して非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値が、非リーチHA1−3に割り当てられている。保留記憶数が「3」である場合や「4」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5に割り当てられている。このような設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図15(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態にする旨の判定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
例えば、図15(A)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aでは、リーチHA2−1にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「128」の範囲の値(判定値)がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、それ以外の値がスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。また、リーチHA2−2にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「170」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。さらに、リーチHA2−3にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「182」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。リーチHA2−1には、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aによって、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用乱数(ランダム2−2)の値と比較される判定値が割り当てられている。リーチHA2−2には、保留記憶数が「1」や「2」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。リーチHA2−3には、保留記憶数が「3」や「4」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。これらの設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図16(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cを示す説明図である。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態にしない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図17および図18は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」または「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図19および図20は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン138A、138Bを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、リーチ状態にするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。
はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。はずれ変動パターン判定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
図19に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Aでは、非リーチCA1−4や非リーチCC1−3といった非リーチの変動パターン種別になる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった特定演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。このような設定によって、飾り図柄の可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定、および、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7の変動パターンのいずれかにする決定を行い、特定演出となる演出動作を実行することができる。また、非リーチCB1−1の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−1の変動パターンに割り当てられ、非リーチCB1−2の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−2の変動パターンに割り当てられている。
そして、非リーチCA1−4の変動パターン種別に対して、図16(A)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aにおいて、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1に対して「217」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−2に対して「230」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−3に対して「237」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−4に対して「239」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられている。また、非リーチHA1−1に対して、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「204」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−2に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「1」に対応して、リーチ判定用乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「217」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−3に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「2」に対応して、リーチ判定用乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「220」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−4に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「3」および「4」に対応して、リーチ判定用乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「230」の範囲の判定値が割り当てられている。従って、保留記憶数が「1」や「2」である場合には、保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、保留記憶数が「3」や「4」である場合には、保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
図20に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bでは、ノーマルCA2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン判定用乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5といったリーチ演出β1を実行する変動パターンや、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4といったリーチ演出β2を実行する変動パターンに、変動パターン判定用乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
この実施の形態では、図11〜図16に示された変動パターン種別判定テーブルと、図17〜図20に示された変動パターン判定テーブルとが設けられ、CPU56は、まず、変動パターン種別判定テーブルと変動パターン種別判定用乱数とを用いて変動パターン種別を決定し、次に、変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用乱数とを用いて変動パターンを決定する。よって、変動パターンの振分率(出現率)を、既存の振分率(例えば、既存の機種の振分率)から一部変更したいような場合に、変動パターン種別の振分率を変更したり(変動パターンの振分率を変えない。)、関連する変動パターン種別における変動パターンの振分率を変えるだけでよく(この場合、変動パターン種別の振分率を変えない。)、既存の機種からの設計変更等は容易である。なお、変動パターン種別の概念を含まない場合には、変動パターンの振分率を一部変更したいような場合でも、全ての変動パターンについての振分率を変更することになる。
図21は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図21に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。「(H)」は16進数であることを示す。なお、変動パターンXX(XXは整数)は、図7および図8に示された変動パターンのいずれかに対応する。また、変動パターンコマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。また、変動パターンによて変動時間を特定可能であり、変動パターンコマンドは、飾り図柄の変動時間を特定可能なコマンドに相当する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りにするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄および飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド(突然確変大当り時以外に送信される。)と大当り開始指定2指定コマンド(突然確変大当り時に送信される。)とがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、突然確変大当り時以外での大当り終了画面を表示することを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、突然確変大当り時での大当り終了画面を表示することを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当り終了画面を表示すること、すなわち小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドC2XX(H)は、保留記憶数を指定する演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を減算する場合には保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、保留記憶数を減算するときに、減算後の保留記憶数を保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
また、コマンドE400(H)は、高確率状態(確変状態)から低確率状態(通常状態)になったときに送信されるコマンドであり、コマンドE401(H)は、低確率状態から高確率状態になったときに送信されるコマンドである。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図21に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始時に、変動パターンコマンド、表示結果特定コマンドおよび保留記憶数減算指定コマンドを送信する。そして、可変表示時間(変動時間)が経過すると、図柄確定指定コマンドを送信する。
図22は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8および大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305またはステップS308に対応した値(この例では5または8)に更新する。大当りフラグも小当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中または小当り遊技中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図23は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、保留記憶数をカウントするための保留記憶数カウンタの値が上限値(この実施の形態では4)であるか否かを確認する(ステップS211)。保留記憶数カウンタの値が上限値であれば、処理を終了する。
保留記憶数カウンタの値が上限値になっていない場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212)。また、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数(ランダム2,5,6:図9参照)を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS213)。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。なお、ソフトウェア乱数を生成するためのカウンタや保留記憶バッファおよび保留記憶数カウンタは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
次いで、CPU56は、特別図柄保留記憶表示器18における表示数を1増やし(ステップS214)、保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS215)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。
図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、CPU56は、RAM55の保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS52)。そして、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、乱数バッファ領域に格納されているランダムRの値が大当り判定値(図10(A)参照)のいずれかと一致するか否か確認する。一致した場合には、ステップS71に移行する(ステップS54)。なお、ステップS54の処理が大当り判定の処理である。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図10(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りとすることに決定されている場合に、大当り遊技を開始するときにリセットされる。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が図10(B)に示す小当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(ステップS55)。一致しない場合には、ステップS75に移行する。一致した場合には、小当りフラグをセットした後(ステップS60)、ステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図10(C)に示す大当り種別判定テーブル131を選択する(ステップS72)。乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「通常」、「確変」または「突確」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。なお、例えば、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突確」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされて場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突確」に決定した場合には、2ラウンド大当り図柄となる「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「通常」または「確変」に決定した場合には、「3」または「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図25は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。
大当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図12(H)に示すテーブル選択規則に従って、遊技状態にもとづいて大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gのいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS101に移行する。なお、CPU56は、遊技状態を、確変フラグおよび時短フラグの状態によって判定できる。
小当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図13(D)に示すテーブル選択規則に従って、小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択する(ステップS93,S94)。そして、ステップS101に移行する。
大当りフラグも小当りフラグもセットされていない場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかにもとづいて、図14(D)に示すテーブル選択規則に従って、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために使用するテーブルとして、リーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択する(ステップS95)。また、ランダム2−2を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム2−2を抽出する(ステップS96)。そして、CPU56は、選択したリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかにおける保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)に応じた領域において、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチするか否かと、リーチしない場合の演出の種別またはリーチする場合のリーチの種別を決定する(ステップS97)。なお、ステップS97の処理で用いられる保留記憶数として、ステップS53の処理で−1される前の値を用いてもよい。
リーチすることに決定した場合には、ステップS97の処理で決定されたリーチの種別(リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1またはリーチHC2−1)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択する(ステップS99)。リーチしないことに決定した場合には、ステップS97の処理で決定された演出の種別(非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1または非リーチHC1−2)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択する(ステップS100)。そして、ステップS101に移行する。
ステップS101では、CPU56は、ランダム3を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム3の値を抽出する。そして、抽出したランダム3の値にもとづいて、ステップS92、S94、S99またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A〜137C、はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bのうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、ランダム4を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム4の値を抽出する(ステップS104)。そして、抽出したランダム4の値にもとづいて、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。
次いで、決定した変動パターンに対応した演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
図26は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図21参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合には、決定されている大当り種別が「確変」である場合には、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。決定されている大当り種別が「突確」である場合には、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。「確変」でも「突確」でもない場合には、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。なお、CPU56は、大当りの種別を、大当り種別バッファに設定されているデータによって判定できる。
CPU56は、ステップS116の処理で小当りフラグがセットされていることを確認したときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグがセットされていないときには、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、保留記憶数を1減算することを指定する保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS119)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。また、CPU56は、送信した表示結果特定コマンドをRAM55における表示結果特定コマンド格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS120)。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、特別図柄表示器8に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りがセットされていない場合には、ステップS138に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、突然確変大当りとすることに決定されている場合には大当り開始2指定コマンドを送信し、そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、突然確変大当りとすることに決定されているか否かは、大当り種別を示すデータで判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS137)。
ステップS138では、CPU56は、時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS139)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、可変表示が終了したときに遊技状態を非時短状態に移行させるために時短フラグをリセットする(ステップS140,S141)。
次いで、小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS142)。小当りフラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS143)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS144)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS145)。小当りフラグがセットされていない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS146)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行うとともに(ステップS404)、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(ステップS406)。例えば、15ラウンド大当りの場合には最大時間は29秒であり、突然確変大当りまたは小当りの場合には最大時間は0.5秒である。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップ大入賞口開放中処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS407)。
図30および図31は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(ステップS421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(ステップS432)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10)になっているか否か確認する(ステップS434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS432の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行う(ステップS435)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS436)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(ステップS438)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS439)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(ステップS440)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に応じた値に更新する(ステップS441)。なお、インターバル期間は、例えば5秒である。突然確変大当りや小当りのときは15R大当りより短い期間としてもよい。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大当り種別を示すデータが突然確変大当りを示すデータであるときに、大当り終了2指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS442,S444)。そして、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことを、例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップS445)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS446)。
CPU56は、大当り種別を示すデータが突然確変大当りを示すデータでない場合には、大当り終了1指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS444)。そして、ステップS445に移行する。
図32は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS451)。大入賞口制御タイマの値が0でない場合には(ステップS452)、処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になった場合には、大当り種別を示すデータが確変大当りまたは突然確変大当りを示すデータであるときには、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS453,S454)。また、高確率状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う(ステップS455)。
大当り種別を示すデータが確変大当りでも突然確変大当りを示すデータでもないときには、遊技状態を時短状態に移行させるために時短フラグをセットし(ステップS456)、時短回数カウンタに100を設定する(ステップS457)。また、低確率状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う(ステップS458)。なお、ステップS456,S457の処理では、遊技状態が時短状態であるとき(時短フラグがセットされているとき)に突然確変大当りとなった場合には確変フラグおよび時短フラグをセットし、遊技状態が非時短状態であるとき(時短フラグがセットされていないとき)に突然確変大当りとなった場合には確変フラグのみをセットするようにしてもよい。
また、大当りフラグをリセットし(ステップS459)、RAM55における大当り種別を示すデータをクリア(0にする)する(ステップS460)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS461)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図33は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS702)。そして、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、ステップS705〜S706の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS705)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。そして、ステップS702に移行する。
図34および図35は、コマンド解析処理(ステップS705)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている飾り図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧1指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドが低確率状態指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグをリセットする(ステップS652)。また、受信した演出制御コマンドが高確率状態指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグをセットする(ステップS654)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS659)。そして、ステップS611に移行する。
図36は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図36に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用乱数SR1−1〜SR1−3、予告開始時期決定用乱数SR2、予告種別決定用乱数SR3、再抽選演出実行判定用乱数SR4、昇格演出実行判定用乱数SR5、停止図柄決定用乱数SR6、表示態様変化決定用乱数SR7、第3予告演出のパターン決定用乱数SR8、第5予告演出のパターン決定用乱数SR9、ステップアップ予告演出のパターン決定用乱数SR10、操作ボタン演出移行決定用乱数SR11を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
なお、第2の実施の形態では再抽選演出および昇格演出(確変昇格演出)が実行されるが、この実施の形態(第1の実施の形態)では、再抽選演出および昇格演出を実行しないので、再抽選演出実行判定用乱数SR4および昇格演出実行判定用乱数SR5は、設けられていなくてもよい。再抽選演出および昇格演出は、第2の実施の形態において実行される。
第1〜第3最終停止図柄決定用乱数SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる停止図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。なお、最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rそれぞれにおいて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。
予告開始時期決定用乱数SR2は、予告演出を実行するか否かと、実行する場合の予告演出の実行期間(リーチ前またはリーチ演出中)を決定するために用いられる乱数である。予告種別決定用乱数SR3は、予告演出の種別(第1〜第5予告演出のいずれか、またはステップアップ予告演出)を決定するために用いられる乱数である。
再抽選演出実行判定用乱数SR4は、飾り図柄の変動期間における変動終了に近い時点から再抽選演出(確変大当りであることを飾り図柄の停止図柄によって遊技者に報知する演出)を実行するか否かを決定するために用いられる乱数である。昇格演出実行判定用乱数SR5は、大当り遊技中、または大当り遊技終了後のエンディング演出中に昇格演出(確変大当りであることを遊技者に報知する演出)を実行するか否かを決定するために用いられる乱数である。停止図柄決定用乱数SR6は、再抽選演出または昇格演出を実行する場合の停止図柄(飾り図柄の変動時間が終了したときに表示される飾り図柄の組み合わせ)を決定するために用いられる乱数である。
表示態様変化決定用乱数SR7は、第2予告演出の実行中に、操作ボタン150の押下に応じて予告演出の態様を変化させるか否か決定するために用いられる乱数である。第3予告演出のパターン決定用乱数SR8は、第3予告演出を実行するときにいずれのパターンを使用するのか決定するために用いられる乱数である。第5予告演出のパターン決定用乱数SR9は、第5予告演出を実行するときにいずれのパターンを使用するのか決定するために用いられる乱数である。ステップアップ予告演出のパターン決定用乱数SR10は、ステップアップ予告演出を実行するときにいずれのパターンを使用するのか決定するために用いられる乱数である。操作ボタン演出移行決定用乱数SR11は、ステップアップ予告演出の実行中に操作ボタン押下にもとづく演出に移行するか否か決定するために用いられる乱数である。
各乱数を生成するためのカウンタがRAMに形成されている。そして、各カウンタの数値は、図33に示す乱数更新処理(ステップS702)で更新される。すなわち、値が+1される。そして、カウンタのカウント値が乱数の上限値(図36に示された範囲における最大値)を越えると下限値(図36に示された範囲における最小値)に戻される。乱数を生成するためのカウンタのカウント値を読み出すことを、乱数を抽出するという。
なお、予告演出は、飾り図柄の表示結果が導出表示される前に、大当りになる可能性を報知するための演出である。この実施の形態では、予告演出は、大当りになる可能性を報知するために実行されるが、予告演出は、確変大当り、特定の態様のリーチ、確変への昇格等を予告する演出であってもよい。
また、ステップアップ予告演出とは、一の始動入賞に対して実行される図柄の可変表示(変動表示)中に実行される予告演出の一種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ(LEDを含む)、可動物等による)が複数段階に変化するような予告のことである。一般には、変化する回数(ステップ数)が多いほど、大当りの信頼度が高くなる。この実施の形態では、予告の対象になるのは、大当りであるが、確変大当り、リーチ、特定の態様のリーチ、確変大当りへの昇格等を予告する演出であってもよい。さらに、ステップ数によって予告の対象が変化するようにしてもよい。例えば、ステップ3まで進むと「リーチ確定」、ステップ4まで進むと「スーパーリーチ確定」、ステップ5まで進むと「大当り確定」となるようなものでもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、所定の非リーチの組み合わせになる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図37(A)〜(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Dが記憶されている。図37(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図37(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用乱数SR1−2にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)であって、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図37(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図38(A)に示すような左右出目判定テーブル161が記憶され、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR14のいずれに該当するかの判定が行われる。図37(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR14のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図38(B)は、突確チャンス目を示す説明図である。突確チャンス目は、突確(突然確変大当り)にすることに決定されている場合に実行される飾り図柄の変動における最終停止図柄である。「左図柄」は「左」の図柄表示エリア9Lに表示(停止表示または仮停止表示(最終停止ではなく、例えば左中右図柄が揺れ変動している状態))される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の図柄表示エリア9Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の図柄表示エリア9Rに表示される飾り図柄である。なお、この実施の形態では、小当りにする場合にも、最終停止図柄として、図38(B)に示すチャンス目を使用する。
なお、図37(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組み合わせが、突確チャンス目の組み合わせになる部分には、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。すなわち、リーチの組み合わせや大当り組み合わせ以外であっても、突確チャンス目TC1〜TC4となる部分には、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が突確チャンス目の組み合わせとはならないようにすることができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図39(A)および図39(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが記憶されている。図39(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ2−1および右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図39(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
リーチはずれ組み合わせを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差によって、特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」の順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示する場合に、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。決定された図柄差に応じて、「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−1〜PB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4、特殊PG2−3の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、大当り組み合わせや突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図40(A),(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163A,163Bが記憶されている。図40(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aは、大当り図柄となる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、通常大当りにするときに用いられるテーブル(図40(A)における左欄)と、確変大当りにするときに用いられるテーブル(図40(A)における右欄)とを含む。最終停止図柄決定テーブル163Aにおける通常大当りにするときに用いられるテーブルには、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」(通常大当り図柄)に対応するデータ(判定値)を含む。最終停止図柄決定テーブル163Aにおける確変大当りにするときに用いられるテーブルには、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「1」、「3」、「5」、「7」(確変大当り図柄)に対応するデータ(判定値)を含む。
また、図40(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bは、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rでの左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3となる確定飾り図柄の組み合わせを、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1にもとづいて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Bは、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、突確チャンス目TC1〜TC4に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、再抽選演出または昇格演出を実行する場合の停止図柄を決定するため停止図柄決定テーブル163Cが記憶されている。図40(C)に示す停止図柄決定テーブル163Cには、停止図柄決定用乱数SR6と比較される判定値が、左中右停止図柄FZ5−1、FZ5−2、FZ5−3となる飾り図柄の組み合わせに対応して設定されている。なお、この実施の形態では、再抽選演出を実行する場合の仮停止図柄または昇格演出を実行する場合の停止図柄は、左中右の飾り図柄が偶数で揃った図柄の組み合わせ(通常大当り図柄)である。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図41に示す予告開始時期決定テーブル170が記憶されている。予告開始時期決定テーブル170は、予告開始時期決定用乱数SR2にもとづいて、予告演出を実行するか否かと、実行する場合に、リーチになる前に実行するのかリーチ演出中に実行するのかとを決定するために参照されるテーブルである。予告開始時期決定テーブル170において、非リーチの変動パターンと(図7参照)、リーチ演出を伴わない特殊PG1−1〜PG1−4、特殊PG2−1〜PG2−3および特殊PG3−1〜PG3−3とに対応して、予告開始時期決定用乱数SR2がとりうる全ての値(1〜191)に相当する判定値が設定されている。また、ノーマルPA2−1〜PA2−4、スーパーPA3−1〜PA3−8、スーパーPB3−1〜PB3−5、スーパーPC3−1〜3−4のいずれかである場合、ノーマルPA2−5〜PA2−8、スーパーPA4−1〜PA4−8、スーパーPB4−1〜PB4−5、スーパーPD1−1〜1−2のいずれかである場合に応じて、予告開始時期決定用乱数SR2の値と比較される数値(判定値)であって、予告なし、リーチ前に予告演出を実行することを示す「リーチ前」、またはリーチ演出中に予告演出を実行することを示す「リーチ演出中」に対応するデータ(判定値)が設定されている。
なお、非リーチの変動パターンと、リーチ演出を伴わない特殊PG1−1〜PG1−4、特殊PG2−1〜PG2−3および特殊PG3−1〜PG3−3とに対応する全ての判定値は、「予告なし」に対応する判定値であるから、予告開始時期決定テーブル170に、非リーチの変動パターンおよびリーチ演出を伴わない特殊PG1−1〜PG1−4に対応する全ての判定値が設定されていなくてもよい。その場合には、演出制御用CPU101は、予告演出を実行するか否か決定する前に、まず、変動パターンが、非リーチの変動パターン、特殊PG1−1〜PG1−4、特殊PG2−1〜PG2−3または特殊PG3−1〜PG3−3であるか否か判定し、非リーチの変動パターン、特殊PG1−1〜PG1−4、特殊PG2−1〜PG2−3または特殊PG3−1〜PG3−3である場合には、予告演出を実行するか否か決定する処理を実行しない。
図41に示す予告開始時決定テーブルにおいて、ノーマルPA2−5〜PA2−8、スーパーPA4−1〜PA4−8、スーパーPB4−1〜PB4−4、スーパーPD1−1〜1−2のいずれかである場合の予告あり(「リーチ前」および「リーチ演出中」)に対応する判定値(52〜191)の数は、ノーマルPA2−1〜PA2−4、スーパーPA3−1〜PA3−8、スーパーPB3−1〜PB3−4、スーパーPC3−1〜3−4のいずれかである場合の予告ありに対応する判定値(101〜191)の数よりも多い。また、ノーマルPA2−5〜PA2−8、スーパーPA4−1〜PA4−8、スーパーPB4−1〜PB4−5、スーパーPD1−1〜1−2は、飾り図柄の表示結果が大当り図柄である場合に使用される(図17および図20参照)。よって、飾り図柄の表示結果が大当り図柄である場合には、表示結果を大当り図柄にしない場合に比べて高い割合で、予告演出が実行されることになる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図42に示す図柄変動制御パターンテーブル180、図43に示す予告演出制御パターンテーブル181、図44に示す各種演出制御パターンテーブル182が記憶されている。図43に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、リーチ演出における演出表示動作等の演出動作の制御内容を示すデータが、変動パターンに応じて格納されている。各図柄変動制御パターンには、例えば、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
図43に示す予告演出制御パターンテーブル181には、複数種類の予告パターンのそれぞれに対応して、予告演出に対応した演出動作の制御内容を示すデータが格納されている。各予告演出制御パターンは、例えば、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった予告演出に応じた各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
なお、この実施の形態では、予告演出制御パターンテーブル181には、予告演出の種類(第1予告演出(予告1)〜第5予告演出(予告5))毎に、第1画像の表示に関する制御データ、第2画像の表示に関する制御データ、第3画像の表示に関する制御データを始めとする「変化後の画像」毎に制御データが設定されている。この実施の形態では、予告演出は、操作ボタン150に対する押下操作に応じて、演出表示装置9に表示される予告演出のための画像の表示態様を変化させる(変更する)ことによって実現される。「変化後の画像」とは、操作ボタン150に対する押下操作がなされたときに変更される画像のことである。そして、予告演出制御パターンテーブル181には、「変化後の画像」のそれぞれに応じて、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった予告演出に応じた各種の演出動作を制御するための制御データが設定されている。
また、この実施の形態では、ステップ予告演出は、第1ステップ〜第3ステップの演出を含む。それぞれのステップでは、ステップ特有のキャラクタ画像が演出表示装置9の表示画面において移動表示される。そして、この実施の形態では、第1ステップ〜第3ステップの演出に応じて、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった予告演出のための各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
図44に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、ラウンド等に応じて格納されている。各演出制御パターンには、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
なお、図柄変動制御パターン、予告演出制御パターン、各種演出制御パターンの各々の制御データの集まりを、プロセステーブルという。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図45に示す予告種別決定テーブル171が記憶されている。予告種別決定テーブル171には、予告種別決定用乱数SR3と比較される判定値が、予告種別(予告種類)に対応して設定されている。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図46に示す再抽選演出実行判定テーブル172が記憶されている。再抽選演出実行判定テーブル172には、再抽選演出実行判定用乱数SR4と比較される判定値が、再抽選演出する/しないに対応して設定されている。再抽選演出実行判定テーブル172には、通常大当りとすることに決定されている場合に使用されるテーブルと、確変大当りとすることに決定されている場合に使用されるテーブルとがある。図46に示すように、確変大当りの場合には、通常大当りの場合に比べて、高い割合で再抽選演出が実行されることになる。
ただし、この実施の形態(第1の実施の形態)では、再抽選演出を実行しない。再抽選演出は、第2の実施の形態において実行される。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図47に示す昇格演出実行判定テーブル173が記憶されている。昇格演出実行判定テーブル172には、昇格演出実行判定用乱数SR5と比較される判定値が、昇格演出する/しないに対応して設定されている。昇格演出実行判定テーブル172には、通常大当りとすることに決定されている場合に使用されるテーブルと、確変大当りとすることに決定されている場合に使用されるテーブルとがある。図47に示すように、確変大当りの場合には、通常大当りの場合に比べて、高い割合で昇格演出が実行されることになる。
ただし、この実施の形態(第1の実施の形態)では、昇格演出を実行しない。昇格演出は、第2の実施の形態において実行される。
図48は、飾り図柄の変動や大当り遊技のタイミングの一例を示すタイミング図である。図48には、飾り図柄の変動中にリーチ演出が実行された後に大当り図柄が導出表示され、大当り遊技が実行される例が示されている。この実施の形態(第1の実施の形態)では、リーチになる前、すなわち、左右の飾り図柄が停止表示される前、または、リーチ演出中に予告演出が実行される。
なお、第2の実施の形態では、飾り図柄の変動期間の終了時から所定時間前の時点から再抽選演出が実行される場合がある。また、第2の実施の形態では、大当り遊技中または大当り遊技後に昇格演出が実行される場合がある。再抽選演出は、演出表示装置9における左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて大当り図柄(非確変大当り図柄=通常大当り図柄)が仮停止表示された後、所定の演出を経た後に、確変大当りであることを遊技者に報知する(例えば、演出表示装置9に、所定の演出が実行される前に非確変大当り図柄を仮停止表示し、所定の演出の終了時に確変大当り図柄を表示する)ことによって、あたかも、その時点で確変大当りとするか否かの抽選が実行されたかのような印象を遊技者に与えるための演出である。なお、確変大当りでない場合にも再抽選演出が実行されるが、確変大当りでない場合には、演出表示装置9における左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて大当り図柄(非確変大当り図柄=通常大当り図柄)が仮停止表示された後、左中右の飾り図柄が再変動して、あらためて大当り図柄(非確変大当り図柄)が導出表示される。
昇格演出は、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて大当り図柄(非確変大当り図柄=通常大当り図柄)が導出表示された後、大当り遊技中または大当り遊技後に実行される所定の演出を経た後に、確変大当りであることを遊技者に報知する(例えば、演出表示装置9に「確変大当り」の旨を表示する)ような演出である。なお、再抽選演出の場合と同様に、確変大当り時には、あらためて確変大当り図柄を導出表示するようにしてもよい。
次に、予告演出の具体例を説明する。
図49は、第1予告演出の演出の概要を示す説明図である。第1予告演出では、飾り図柄の変動開始時から所定時間(T1)が経過すると、予告演出が開始される。予告演出が開始されると、演出制御用CPU101は、操作ボタン150からの押下信号(操作ボタン150が押下されたときに出力する信号)の検出を開始する。すなわち、操作ボタン150の操作が有効になる。予告演出は所定の予告演出期間(T2+T3)に亘って実行される。なお、予告演出期間は、ボタン操作有効期間でもある。予告演出期間は、予告演出期間の開始時から所定期間(T2)に亘る第1の区間(例えば、10秒)と、第1の区間の終了時から予告演出期間の終了時までの第2の区間(T3)からなる。
予告演出期間において、操作ボタン150が押下されると、すなわち、操作ボタン150から押下信号が出力されると、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の予告演出に関する表示態様を変更するのであるが、第1の区間では、変更前の表示態様と変更後の表示態様との差異を小さくする。また、第2の区間では、変更前の表示態様と変更後の表示態様との差異を、相対的に大きくする。すなわち、第1の区間における差異よりも大きくする。
図50は、第1予告演出の演出の一例を示す説明図である。図50に示す例では、表示態様として%表示が用いられている。%表示における数値は、大当りの期待度(大当りになる可能性の程度:ただし、%表示は演出のための表示であって、実際には、%表示の数値と大当りになる可能性とは相関しない場合がある。)。図50に示す例では、左中右の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動が開始された後(図50(A)参照)、予告演出期間(ボタン操作有効期間)の開始時に、操作ボタン150の押下を促す画像9Dが演出表示装置9に表示される(図50(B)参照)。その後、操作ボタン150が押下される毎に、%表示の数値が変化する。具体的には増加する(図50(C)〜(I)参照)。なお、図50において、操作ボタン150に向かう矢印は、操作ボタン150が押下されたことを示す。予告演出期間における前半の期間(第1の区間に相当)では、%表示の数値の増加の程度は相対的に小さい(1%〜3%まで:図50(C)〜(E)参照)。予告演出期間における後半の期間(第2の区間に相当)では、%表示の数値の増加の程度は相対的に大きい(10%以降:図50(F)〜(I)参照)。
第1予告演出では、操作対応予告報知を開始してから終了するまでの予告演出期間内の特定期間(第2の区間に相当)では、表示態様の変化の程度を、予告演出期間内の他の期間(第1の区間に相当)における表示態様の変化の程度と異ならせるように構成したので、操作にもとづく表示態様の変化は画一的ではなく、遊技者の操作手段の操作に対する興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。また、予告演出期間における最終期間において演出態様の変化の程度が大きくなり、操作対応予告報知を終了する時点まで、操作対応予告報知による遊技の興趣を持続させることができる。
図51は、第2予告演出の演出の一例を示す説明図である。図51に示す例でも、表示態様として%表示が用いられている。図51に示す例では、左中右の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動が開始された後(図51(A)参照)、予告演出期間(ボタン操作有効期間)の開始時に、操作ボタン150の押下を促す画像9Dが演出表示装置9に表示される(図51(B)参照)。その後、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の予告演出に関する表示態様を変更するか否かの抽選を行う。抽選の結果、表示態様を変更することに決定された場合には、%表示の数値を変化させる(図51(C)〜(L)参照)。具体的には増加させる。表示態様を変更しないことに決定された場合には、%表示の数値を変化させない(図51(E),(F),(I),(J),(K)参照。そして、予告演出期間における前半の期間(図51(C)〜(H)参照)における%表示の数値を変化させる確率と、予告演出期間における後半の期間(図51(I)〜(L)参照)における%表示の数値を変化させる確率とを変える。図51に示す例では、予告演出期間における前半の期間(第1の区間)では、1/2の確率で%表示の数値を変化させることに決定し、後半の期間(第2の区間)では、1/3の確率で%表示の数値を変化させることに決定する。
第2予告演出では、操作ボタン150に対する操作にもとづく表示態様の変化は画一的ではなく、遊技者の操作ボタン150の操作に対する興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
図52は、第3予告演出の演出の一例を示す説明図である。図52に示す例でも、表示態様として%表示が用いられている。図52に示す例では、左中右の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動が開始された後(図52(A1),(A2)参照)、予告演出期間(ボタン操作有効期間)の開始時に、操作ボタン150の押下を促す画像9Dが演出表示装置9に表示される(図52(B1),(B2)参照)。第3予告演出の演出では、演出制御用CPU101は、予告演出期間における%表示の数値の最大値(最終演出可能態様)を所定値にするが、最初の%表示の数値から最大値に至る間で、操作ボタン150の押下に応じた変化のさせ方は一律ではなく、複数種類の変化のさせ方のうちのいずれかで、%表示の数値を変化させる。図52における右側(図52(A2)〜(I2))に示す例では、左側(図52(A1)〜(J1))に示す例に比べて、急激に変化する箇所(30%から50%)がある(図52(E2),(F2)参照)。演出制御用CPU101は、例えば、大当りとすることに決定されている場合には、急激に変化する箇所がある変化のさせ方による演出を実行する割合を、大当りとしないことに決定されている場合に比べて多くする。
第3予告演出では、最終表示可能態様(この例では、%表示の数値の最大値)が同じであっても、有利状態(この例では、大当り遊技状態)になる可能性の高低に応じた操作対応予告報知を行うことができ、遊技者の操作スイッチ150の操作に対する興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。また、操作ボタン150の押下に応じた表示態様の変化の仕方が異なることによって、有利状態(この例では、大当り遊技状態)になる可能性の高低を異ならせることができる。
図53は、第4予告演出の演出の概要を示す説明図である。第4予告演出では、飾り図柄の変動開始時から所定時間(T1)が経過すると、予告演出が開始される。予告演出期間は、予告演出期間の開始時から所定期間(T2)に亘る第1の区間と、第1の区間の終了時から所定期間(T3)に亘る第2の区間と、第2の区間の終了時から予告演出期間の終了時までの第3の区間(T4)からなる。
予告演出期間において、操作ボタン150が押下されると、すなわち、操作ボタン150から押下信号が出力されると、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の予告演出に関する表示態様を変更するのであるが、第2の区間では、変更前の表示態様と変更後の表示態様との差異(変化率)を、第1の区間における差異よりも相対的に小さくする。すなわち、第1の区間における差異よりも小さくする。また、第3の区間では、変更前の表示態様と変更後の表示態様との差異を、第1の区間および第2の区間における差異よりも相対的に大きくする。
図54は、第4予告演出の演出の一例を示す説明図である。図54に示す例でも、表示態様として%表示が用いられている。図54に示す例では、左中右の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動が開始された後(図54(A)参照)、予告演出期間(ボタン操作有効期間)の開始時に、操作ボタン150の押下を促す画像9Dが演出表示装置9に表示される(図54(B)参照)。第4予告演出の演出では、操作ボタン150が押下される毎に、%表示の数値が変化する(図54(C)〜(J)参照)。具体的には増加する。予告演出期間における前半の期間(第1期間および第2期間以外の期間に相当:図54(C)〜(D)参照)では、%表示の数値の増加率は中程度である(1%〜2%まで)。予告演出期間における中間の期間(第1期間に相当:図54(E)〜(H)参照)では、%表示の数値の増加率は前半の期間における増加率よりも小さい(2.1%〜4.1%)。予告演出期間における後半の期間(第2期間に相当:図54(I)〜(J)参照)では、%表示の数値の増加率は前半の期間および中間の期間における増加率よりも大きい(20%以降)。
つまり、第4予告演出では、%表示の数値の変化率を一旦小さくした後、変化率を大きくする。変化の程度が一旦小さくなることで、その後変化の程度が大きくなるかもしれないと遊技者が思い、操作ボタン150の操作に積極的になる。
第5予告演出(図示せず)では、やはり、例えば、操作ボタン150が押下される毎に、演出表示装置9に表示される%表示の数値が変化する。具体的には増加する。最初の%表示の数値から最大値に至る間で、操作ボタン150の押下に応じた変化のさせ方は一律ではなく、複数種類の変化のさせ方のうちのいずれかで、%表示の数値を変化させる。そして、複数種類の変化のさせ方のうちには、予告演出期間中に、操作ボタン150が押下されても%表示の数値を変化させない期間を含むものがある。
第5予告演出では、予告演出期間における表示態様を変化させない特定期間(%表示の数値を変化させない期間)の存在によって操作対応予告報知の演出を豊富にすることができる。また、特定期間では、演出制御用CPU101は、操作ボタン150が押下されても予告演出の表示態様を変化させないので、遊技者は、そのときの表示態様が最終演出可能態様(この例では、%表示の数値が最大値)か否か判断できない。すなわち、実際には最終演出可能態様が表示された場合に、遊技者は、その表示態様が、第5予告演出における特定期間での表示態様であると捉える可能性がある。その場合、遊技者は、表示態様がさらに変化することを期待して、操作ボタン150の押下を継続する可能性が高い。従って、特定期間を設けることによって、遊技者に、操作ボタン150の押下を継続させることができ、操作対応予告報知の効果を増進させることができる。
図55は、ステップアップ予告演出の一例を示す説明図である。図55に示す例では、ステップアップ予告演出において、図55(A)に示す第1ステップ、図55(B)に示す第2ステップ、図55(C)に示す第3ステップの演出が順次実行される。第1ステップでは、演出表示装置9における表示画面においてキャラクタ画像9Aが移動表示される。第2ステップでは、演出表示装置9における表示画面においてキャラクタ画像9Bが移動表示される。第3ステップでは、演出表示装置9における表示画面においてキャラクタ画像9Cが移動表示される。
また、この実施の形態では、ステップアップ予告演出として、第2ステップの演出が終了したときに、操作対応予告報知演出(第1〜第5予告演出)に移行する予告演出の形態がある(図55(B),(D)参照)。操作対応予告報知演出に移行すると、第1〜第5予告演出のいずれかが実行される。
このように、ステップアップ予告演出において表示態様が変化しない場合であっても、操作対応予告報知による演出が続行されるので、ステップアップ予告演出の遊技の興趣を向上させることができる。
図56は、第1予告演出の流れを示すタイミング図である。図56には、第1予告演出において、操作ボタン150が押下される毎の(図56では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図56において、「表示」として示されている数値は、図50における%表示の数値に相当する。
図57は、第2予告演出の流れを示すタイミング図である。図57には、第2予告演出において、操作ボタン150が押下される毎の(図57では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図57において、「表示」として示されている数値は、図51における%表示の数値に相当する。ただし、図57には、操作ボタン150が押下されたときの抽選の結果、表示態様を変更することに決定された場合の例(毎回数値が変化している例)が示されている。
図58は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている表示態様変化決定用テーブル174A,174Bを示す説明図である。表示態様変化決定用テーブル174A,174Bには、表示態様変化決定用乱数SR7と比較される数値(判定値)が、表示態様を変化させる/させないに応じて設定されている。表示態様変化決定用テーブル174Aは、変化確率を1/2にするときに使用され、表示態様変化決定用テーブル174Bは、変化確率を1/3にするときに使用される。
図59は、第3予告演出の流れを示すタイミング図である。図59には、第3予告演出において、操作ボタン150が押下される毎の(図59では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図59において、「表示」として示されている数値は、図52における%表示の数値に相当する。ただし、図59には、表示態様の変化のさせ方の違いを理解しやすいように、図52に示された数値とは異なる数値が示されている。また、図59には、複数種類の表示態様の変化のさせ方として、パターン1〜3の3種類がある場合の例が示されている。
図60は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている第3予告演出のパターン決定用テーブル175を示す説明図である。第3予告演出のパターン決定用テーブル175には、第3予告演出のパターン決定用乱数SR8と比較される数値(判定値)が、パターン1〜3のそれぞれに応じて設定されている。
図60に示すように、大当り遊技状態状態に制御されることに決定されている場合には、表示態様の変化の度合いが高いパターン3(%表示の数値が3ずつ変化するパターン)が選択されやすい。また、大当り遊技状態状態に制御されないことに決定されている場合には、表示態様の変化の度合いが低いパターン1(%表示の数値が1ずつ変化するパターン)が選択されやすい。すなわち、最終演出可能態様までの表示態様の変化のさせ方に応じて、大当りの期待度(大当りのなり易さ)が異なっている。
なお、大当り遊技状態状態に制御されることに決定されている場合には、常に表示態様の変化の度合いが高いパターンを使用し、大当り遊技状態状態に制御されないことに決定されている場合には、常に、表示態様の変化の度合いが低いパターンを使用するように構成してもよい。その場合には、大当り遊技状態状態に制御されることに決定されている場合と大当り遊技状態状態に制御されないことに決定されている場合とで最終演出可能態様を同じであっても、変化開始時の演出態様から最終演出可能態様までの演出態様の変化の過程が異なることによって、最終表示可能態様が同じであっても、有利状態になる可能性の高低に応じた操作対応予告報知を行うことができ、遊技者の操作ボタン150の操作に対する興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
図61は、第4予告演出の流れを示すタイミング図である。図61には、第4予告演出において、操作ボタン150が押下される毎の(図61では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図61において、「表示」として示されている数値は、図54における%表示の数値に相当する。
図62は、第5予告演出の流れを示すタイミング図である。図62には、第5予告演出において、操作ボタン150が押下される毎の(図62では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図62において、「表示」として示されている数値は、%表示の数値である。
第5予告演出でも、操作ボタン150が押下される毎に、演出表示装置9に表示される%表示の数値が変化するのであるが、最初の%表示の数値から最大値(図62における各行において最右の数値)に至る間で、操作ボタン150が押下されても%表示の数値を変化させない期間を含むものがある。具体的には、図62に示す例において、パターン2,4,6は、予告演出期間に%表示の数値を変化させない期間を含むパターンである。なお、パターン1,3,5でも、予告演出期間の終わりの期間において%表示の数値を変化させないが、それらの期間は、演出表示装置9に表示されている%表示の数値が最大値(最終演出可能態様)に達して、以後、操作ボタン150が押下されても、表示態様が変わらないことを意味している。
なお、この実施の形態では、パターン2,4,6において、%表示の数値が所定値(パターン2では10%、パターン4では40%、パターン6では50%)になると、操作ボタン150に対する操作が行われても演出態様を変化させない演出態様維持期間が開始され、演出態様維持期間においてあらかじめ決められている回数の操作ボタン150に対する操作がなされると、演出態様維持期間が終了することになる。しかし、演出態様維持期間を、予告演出開始時からあらかじめ決められている所定時間(例えば、4秒)が経過すると開始し、演出態様維持期間が開始されてから所定時間(例えば、5秒)が経過すると終了するようにしてもよい。
図63は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている第5予告演出のパターン決定用テーブル176を示す説明図である。第5予告演出のパターン決定用テーブル176には、第5予告演出のパターン決定用乱数SR9と比較される数値(判定値)が、図62に示すパターン1〜6のそれぞれに応じて設定されている。
なお、図63に示すように、大当りにすることに決定されている場合には、はずれにすることに決定されている場合に比べて、最終演出可能態が大きいな数値になるパターンが選択されやすくなっている。
図64(A)は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されているステップアップ予告演出のパターン決定テーブル177Aを示す説明図である。ステップアップ予告演出のパターン決定テーブル177Aには、ステップアップ予告演出のパターン決定用乱数SR10と比較される数値(判定値)が、パターン1〜4のそれぞれに応じて設定されている。
なお、パターン1は、第1ステップ(ステップ1)の演出が終了するとステップアップ予告演出を終了するパターンである。パターン2は、第2ステップ(ステップ2)の演出が終了するとステップアップ予告演出を終了するパターンである。パターン3は、第2ステップの演出が終了すると第3ステップ(ステップ3)に移行するパターンである。パターン4は、第2ステップの演出が終了したときに、操作対応予告報知演出(第1〜第5予告演出)に移行するパターンである(図55(B),(D)参照)。パターン5は、第2ステップの演出が終了したときに、操作対応予告報知演出(第1〜第5予告演出)に移行する場合とステップアップ予告演出を終了する場合とがあるパターンである。
なお、図64(A)に示すように、大当りにすることに決定されている場合には、はずれにすることに決定されている場合に比べて、操作対応予告報知演出に移行可能なパターン(パターン4およびパターン5)が選択されやすくなっている。
図64(B)は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている操作ボタン演出移行決定テーブル177Bを示す説明図である。操作ボタン演出移行決定テーブル177Bには、操作ボタン演出移行決定用乱数SR11と比較される数値(判定値)が、操作ボタン演出(操作対応予告報知演出)に移行させる/させないに応じて設定されている。操作ボタン演出移行決定テーブル177Bは、パターン5でステップアップ予告演出が実行されているときに、第2ステップの演出が終了したときに、操作対応予告報知演出に移行するか、操作対応予告報知演出に移行せずステップアップ予告演出を終了するかを決定するために使用される。
なお、図64(A),(B)に示すように、ステップアップ予告演出において先のステップに移行しない場合であっても、操作対応予告報知による演出が続行されることがあるので、遊技者の期待感を低下させず、ステップアップ予告演出の遊技の興趣を向上させることができる。
この実施の形態では、図45に示された予告種別決定テーブルが設けられ、第3予告演出、第5予告演出およびステップアップ予告演出に関して、図60、図63および図64に示された予告演出のパターン判定テーブルが設けられている。そして、演出制御用CPU101は、まず、予告種別決定テーブルと予告種別判定用乱数とを用いて予告の種類(種別)を決定し、次に、予告演出のパターン判定テーブルと予告演出のパターン判定用乱数(図36に示されたSR8〜SR10)とを用いて予告演出のパターンを決定する。よって、予告演出のパターンの振分率(出現率)を、既存の振分率(例えば、既存の機種の振分率)から一部変更したいような場合に、予告種別の振分率を変更したり(予告演出のパターンの振分率を変えない。)、関連する予告種別における予告演出のパターンの振分率を変えるだけでよく(この場合、予告種別の振分率を変えない。)、既存の機種からの設計変更等は容易である。
図65は、図33に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):大当り遊技または小当り遊技におけるラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態または小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図66は、図65に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)。
図67および図68は、図65に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から、受信した変動パターンコマンドを示すデータを読み出す(ステップS820)。そして、演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否か確認する(ステップS821)。はずれとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。はずれとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS826)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されていたデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチにならない飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS828)。ステップS828の処理では、図37(A)に示された最終停止図柄決定テーブル160Aを使用テーブルとして選択する。次いで、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することによって左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図37(B)に示された最終停止図柄決定テーブル160Bを使用テーブルとして選択する。続いて、第2最終停止図柄決定用乱数SR1−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−2の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することによって右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。また、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせにもとづいて、図38に示された左右出目判定テーブル161を参照することによって、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれになるか判定する。次いで、図37(C)に示された最終停止図柄決定テーブル160Cを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値と左右出目タイプDC1−1とにもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することによって中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。そして、ステップS829に移行する。
ステップS826の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチの組み合わせを構成する飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS827)。ステップS827の処理では、図39(A)に示された最終停止図柄決定テーブル162Aを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することによって左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図39(B)に示された最終停止図柄決定テーブル162Bを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することによって左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。演出制御用CPU101は、決定した図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄を決定する。
以上のように、ステップS827の処理では、演出制御用CPU101は、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄を決定する。次いで、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄を決定する。そして、ステップS829に移行する。
はずれとすることに決定されていない場合には(ステップS821)、演出制御用CPU101は、突確または小当りに決定されているか否か判定する(ステップS822)。突確または小当りに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンド(図21参照)が格納されているか否かによって判定される。突確または小当りに決定されている場合には、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS823)。ステップS823の処理では、図40(B)に示された最終停止図柄決定テーブル163Bを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル163Dを参照することによって突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組み合わせを飾り図柄の停止図柄として決定する。そして、ステップS832に移行する。
突確および小当りに決定されていない場合には(ステップS822)、最終停止図柄としての大当り図柄を決定する(ステップS825)。具体的には、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1を抽出し、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1にもとづいて左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する。その際に、確変大当りとしない(通常大当りとする)ことに決定されている場合には、図40(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aにおける通常大当り時のテーブルに設定されている判定値と停止図柄決定用乱数SR6とを比較し、一致した判定値に対応する左中右停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3とすることに決定する。また、確変大当りとすることに決定されている場合には、図40(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aにおける確変大当り時のテーブルに設定されている判定値と停止図柄決定用乱数SR6とを比較し、一致した判定値に対応する左中右停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3とすることに決定する。そして、ステップS829に移行する。
ステップS829では、演出制御用CPU101は、予告選択処理(図71参照)を実行する。そして、予告選択処理において、予告演出を実行することに決定した場合には(ステップS830)、予告演出開始待ちタイマに予告演出開始時までの時間に相当する値を設定する(ステップS831)。そして、ステップS832に移行する。
なお、ステップS830の処理において、演出制御用CPU101は、リーチ前に予告演出を開始することに決定されている場合には、予告演出開始待ちタイマに、リーチとなる前の所定の時点までの時間に相当する値を設定することになり、リーチ演出中に予告演出を開始することに決定されている場合には、予告演出開始待ちタイマに、リーチとなった後の所定の時点(リーチ演出中の所定の時点)までの時間に相当する値を設定することになる。
ステップS832では、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに応じて、図42に示された図柄変動制御パターンテーブル180に格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうちのいずれかを使用パターンとして選択し、選択した図柄変動制御パターンに対応するプロセステーブルを選択する。
図69は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データおよびランプ制御実行データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(飾り図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における飾り図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で飾り図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データに設定されている態様で発光体の点滅を制御する。
図69に示すプロセステーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各演出制御パターンに応じて用意されている。また、プロセステーブルは、予告演出のパターンにも応じて用意されている。
図70は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。図70に示すように、演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データに従って演出制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9やLED等の発光体を制御する処理を繰り返すことによって、1回の飾り図柄の変動中の演出が実現される。なお、この実施の形態では、飾り図柄の変動に関わる画像データは、プロセステーブルには設定されていない。また、音演出に関わる音番号データは、プロセステーブルには設定されていない。
演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS833)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS834,S835)。すなわち、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(飾り図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS836)。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS837)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(ステップS838)。なお、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU101は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、VDP109がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置9に出力し、演出表示装置9が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。その後、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS839)。
なお、演出制御用CPU101は、画像データをVRAMの所定領域に書き込む場合に、実際には、例えば、Vブランク割込にもとづくVブランク割込処理で画像データをVRAMに書き込む制御を行う。従って、演出制御用CPU101は、RAMの所定領域にVRAMに書き込むデータを一時保存し、Vブランク割込処理でRAMの所定領域のデータをVRAMに書き込む制御を行う。Vブランク割込は、演出表示装置9に供給される垂直同期信号の周期と同周期でVDP109が発生する割込である。例えば、演出表示装置9の画面変更周波数(フレーム周波数)が30Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は33.3msであり、フレーム周波数が60Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は16.7msである。この例では、Vブランク割込処理でVRAMにデータを書き込むが、他の処理において、VRAMにデータを書き込むようにしてもよい。他の処理は、例えば、演出制御用が内蔵するタイマにもとづくタイマ割込や、飾り図柄変動中処理である。なお、他の処理においてVRAMにデータを書き込む処理を実行する場合には、例えば定期的に、実行周期とVブランク割込の周期との同期を取るための処理を実行することが好ましい。
図71は、予告選択処理を示すフローチャートである。予告選択処理において、演出制御用CPU101は、予告開始時期決定用乱数SR2を抽出する(ステップS741)。そして、予告開始時期決定用乱数SR2にもとづいて予告演出を行うか否か決定し、予告演出を行うことに決定した場合には、予告演出をリーチ前に行うのかリーチ演出中に行うのかを決定する(ステップS742)。具体的には、予告開始時期決定用乱数SR2の値と一致する予告開始時期決定テーブル170(図41参照)に設定されている判定値に応じて、予告なし、リーチ前に予告演出を実行、またはリーチ演出中に予告演出を実行のいずれかに決定する。なお、図41に示すように、予告開始時期決定テーブル170には、変動パターンの種類に応じた3つのテーブルがあるので、演出制御用CPU101は、予告開始時期決定テーブル170における変動パターンの種類に応じたテーブルを使用する。
演出制御用CPU101は、予告演出を行うことに決定した場合には、予告実行決定フラグをセットする(ステップS744)。また、予告種別決定用乱数SR3を抽出し(ステップS745)、予告種別決定用乱数SR3にもとづいて予告演出の種別(種類)を決定する(ステップS746)。具体的には、予告種別決定用乱数SR3の値と一致する予告種別決定テーブル(図45参照)に設定されている判定値に対応する予告種類を選択する。そして、決定した予告演出の種別を示すデータを、RAMの保存領域に記憶する(ステップS747)。
図72は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップS840A,S840B,S840C)。また、演出制御用CPU101は、予告演出を行うことに決定されているか、または予告演出の実行中である場合には(ステップS841)、予告演出処理を実行する(ステップS842)。予告演出を行うことに決定されているか否かは、予告実行決定フラグがセットされているか否かによって判定される。予告演出の実行中であるか否かは、予告演出を開始するときにセットされる予告実行中フラグによって判定される。予告実行決定フラグも予告実行中フラグもセットされていない場合には処理を終了する。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS843)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS844)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS845)。また、その次に設定されている表示制御実行データおよびランプ制御実行データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS846)。
また、変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS847)、演出制御用CPU101は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切替時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS848)。そのようにして、演出制御装置9において、飾り図柄の変動制御が実現される。VDP109は、所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出制御装置9において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像および飾り図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(ステップS849)。
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS850)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS851)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。なお、飾り図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、図69に例示されたプロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の変動時間に相当する。よって、ステップS843の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データおよびランプ制御実行データ)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の演出制御は終了する。飾り図柄の変動制御(飾り図柄の変動に関連するキャラクタ画像や背景を表示させる制御を含む。)は、あくまでも変動期間経過時(最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトした時点に相当)に終了するのであるが、予告演出の制御は、図75に示されたステップS533,S534の処理によって終了する。一般に、ステップS533,S534の処理が終了する時点(予告演出タイマがタイムアウトする時点)は飾り図柄の変動期間が経過する時点よりも前であるが、予告演出タイマがタイムアウトする時点を飾り図柄の変動期間が経過する時点と同じにしてもよい。
図73〜図78は、予告演出処理を示すフローチャートである。予告演出処理において、演出制御用CPU101は、予告演出が開始されている場合には(ステップS501)、ステップS531に移行する。予告演出が開始されているか否かは、予告演出の開始時にセットされる予告実行中フラグによって確認される。
予告演出が開始されていない場合には、予告演出開始待ちタイマの値を−1する(ステップS502)。なお、予告演出開始待ちタイマは、飾り図柄変動開始処理において、予告演出を行うことに決定されたときにセットされる(図67におけるステップS830,S831参照)。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS503)、処理を終了する。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしている場合には、予告実行決定フラグをリセットして(ステップS504)、ステップS511に移行する。
ステップS511では、演出制御用CPU101は、予告演出の実行中であることを示す予告実行中フラグをセットする。また、予告期間タイマに予告演出期間に相当する値をセットする(ステップS512)。なお、予告演出期間は、演出制御用CPU101が操作ボタン150からの押下信号を受け付ける操作ボタン有効期間でもある。
次いで、演出制御用CPU101は、保存領域に記憶されている予告種別を判定する(ステップS513)。予告種別が第1予告演出、第2予告演出または第4予告演出である場合には、第1区間タイマに第1の区間(図56、図57および図61参照)に相当する値を設定する(ステップS514)。また、第1区間中フラグをセットする(ステップS515)。そして、ステップS520に移行する。
予告種別が第3予告演出、第5予告演出またはステップアップ予告演出である場合には、予告演出のパターン決定用乱数(予告種別が第3予告演出の場合には第3予告演出のパターン決定用乱数SR8、予告種別が第5予告演出の場合には第5予告演出のパターン決定用乱数SR9、予告種別がステップアップ予告演出の場合にはステップアップ予告演出のパターン決定用乱数SR10)を抽出する(ステップS516)。そして、抽出した予告演出のパターン決定用乱数にもとづいて予告演出のパターンを決定する(ステップS517)。
ステップS517の処理では、予告種別が第3予告演出の場合には、第3予告演出のパターン決定用乱数SR8と、図60に示す第3予告演出のパターン決定テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に対応するパターン(パターン1、パターン2またはパターン3)を選択する。予告種別が第5予告演出の場合には、第5予告演出のパターン決定用乱数SR9と、図63に示す第5予告演出のパターン決定テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に対応するパターン(パターン1〜パターン6のいずれか)を選択する。なお、予告種別が第3予告演出の場合でも予告種別が第5予告演出の場合でも、大当りにすることに決定されている場合と大当りにしないことに決定されている場合とで、異なるテーブルを使用する(図60および図63参照)。
また、予告種別がステップアップ予告演出の場合には、ステップアップ予告演出のパターン決定用乱数SR10と、図64(A)に示すステップアップ予告演出のパターン決定テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に対応するパターン(パターン1、パターン2、パターン3、パターン4またはパターン5)を選択する。なお、大当りにすることに決定されている場合と大当りにしないことに決定されている場合とで、異なるテーブルを使用する(図64(A)参照)。
そして、演出制御用CPU101は、決定したパターンを示すデータを、RAMの保存領域に記憶する(ステップ518)。また、予告種別がステップアップ予告演出である場合には、ステップS521に移行する。予告種別がステップアップ予告演出でない場合には、ステップS520に移行する。
ステップS520では、演出制御用CPU101は、操作ボタン150の押下を促す画像9D(図50(B)、図51(B)、図52(B1)、図52(B2)、図54(B)参照)を演出表示装置9に表示する制御を行う。
ステップS521では、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出の第1ステップのキャラクタ画像9A(図55(A)参照)を演出表示装置9に表示する制御を行う。また、第1ステップ期間タイマに第2ステップの開始時(第1ステップの終了時)までの時間に相当する値をセットする(ステップS522)。また、ステップアップ予告演出の第1ステップに応じたプロセスデータを選択する(ステップS523)。ステップアップ予告演出の第1ステップに応じたプロセスデータには、第1ステップのキャラクタ画像9Aの移動表示等を実現するための複数の演出制御データが設定されている。
そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS524)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS525,S526)。すなわち、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(飾り図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出の第1ステップに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS527)。
ステップS531では、演出制御用CPU101は、予告演出期間の終了を計時するための予告期間タイマの値を−1する。予告期間タイマがタイムアウト(値が0になる)した場合には(ステップS532)、演出表示装置9に表示されている予告演出に関する画像を消去する制御を行い(ステップS533)、予告実行中フラグをリセットする(ステップS534)。
予告期間タイマがタイムアウトしていない場合には、実行している予告演出の予告種別がステップアップ予告演出である場合には(ステップS535)、ステップS561に移行する。
予告種別がステップアップ予告演出でない場合には、第1区間中フラグがセットされている場合には(ステップS536)、第1区間タイマの値を−1する(ステップS537)。そして、第1区間タイマがタイムアウトした場合(値が0になった場合)には(ステップS538)、第1区間中フラグをリセットするとともに、第4予告演出の実行中であれば第2区間タイマに第2の区間に相当するとをセットして第2区間中フラグをセットする(ステップS539)。なお、第1区間中フラグがセットされているのは、予告種別が第1予告演出、第2予告演出または第4予告演出であって、予告演出期間における第1の区間であるときである。
また、第1区間中フラグがセットされていない場合に、第2区間中フラグがセットされている場合には(ステップS536B)、第2区間タイマの値を−1し(ステップS537B)、第2区間タイマがタイムアウトした場合(値が0になった場合)には(ステップS538B)、第2区間中フラグをリセットする(ステップS539B)。なお、第2区間中フラグがセットされているのは、予告種別が第4予告演出であって、予告演出期間における第2の区間であるときである。
また、この実施の形態では、予告種別が第1予告演出および第2予告演出である場合には、第2の区間の残り時間は、予告期間タイマの残り時間で特定可能であり、予告種別が第4予告演出である場合には、第3の区間の残り時間は、予告期間タイマの残り時間で特定可能である。
また、演出制御用CPU101は、操作ボタン150から押下信号が出力されたか否か確認する(ステップS540)。操作ボタン150から押下信号が出力された場合には、操作回数カウンタの値を+1し(ステップS541)、ステップS542に移行する。
ステップS542では、演出制御用CPU101は、実行している予告演出の予告種別が第2予告演出であるか否か確認する。予告種別が第2予告演出である場合には、ステップS551に移行する。
予告種別が第2予告演出でない場合(第1予告演出、第3予告演出、第4予告演出または第5予行演出である)には、予告種別、第1の区間であるか第2の区間であるか第3の区間(第3の区間については第4予告演出の場合のみ)であるか、および予告演出のパターンに応じた次段階の演出(演出表示装置9に表示される%表示の表示態様であって、現在表示されている表示態様の次に表示されることに決められている表示態様など)に対応するプロセステーブルを選択する(ステップS543)。
そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS544)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS545,S546)。すなわち、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(飾り図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、予告演出のパターンに応じた次段階の演出に応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS547)。
なお、ステップS543の処理では、第1予告演出を例にすると、図56に示された「表示」として示されている数値(図50における%表示の数値に相当)のそれぞれの表示態様(図50に示す例では%表示)の表示演出およびランプ演出を実現するためのプロセステーブルがROMに格納されている。演出制御用CPU101は、第1の区間であれば、第1の区間における操作回数(操作ボタン150の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。また、第2の区間であれば、第2の区間における操作回数(操作ボタン150の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。なお、図56に示す例では、第2の区間における操作回数=1は、操作回数xに相当する。また、演出制御用CPU101は、第1区間中フラグがセットされているときに第1の区間であると判定し、第1区間中フラグがセットされていないときに第2の区間であると判定する。
第3予告演出を例にすると、図59に示された「表示」として示されている数値(図52における%表示の数値に相当)のそれぞれの表示態様(図52に示す例では%表示)の表示演出およびランプ演出を実現するためのプロセステーブルがROMに格納されている。演出制御用CPU101は、パターン1で予告演出が実行されているときには、パターン1における操作回数(操作ボタン150の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。また、パターン2で予告演出が実行されているときには、パターン2における操作回数(操作ボタン150の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。また、パターン3で予告演出が実行されているときには、パターン3における操作回数(操作ボタン150の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。
第4予告演出が実行されている場合には、第1の区間であるか第2の区間であるか第3の区間であるかに応じて、操作回数に対応するプロセステーブルを選択する。また、第5予告演出が実行されている場合には、第3予告演出の場合と同様に、パターンに応じて、操作回数に対応するプロセステーブルを選択する。
ステップS551では、演出制御用CPU101は、表示態様変化決定用乱数SR7を抽出する。そして、第1の区間であれば(ステップS552)、表示態様変化決定用乱数SR7と図58(A)に示す変化確率1/2の表示態様変化決定用テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に応じて演出表示装置9における予告演出の表示態様を変化させるか変化させないかを決定する(ステップS553)。変化させることに決定した場合には、ステップS543に移行する(ステップS554)。第1の区間でなければ(第2の区間であれば)、表示態様変化決定用乱数SR7と図58(B)に示す変化確率1/3の表示態様変化決定用テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に応じて演出表示装置9における予告演出の表示態様を変化させるか変化させないかを決定する(ステップS555)。変化させることに決定した場合には(ステップS556)、ステップS543に移行する。
ステップS561では、演出制御用CPU101は、第2ステップ期間タイマが動作中であるか否か確認し(ステップS561)、第2ステップ期間タイマが動作中であれば、ステップS573に移行する。第2ステップ期間タイマが動作中でない場合には、第1ステップ期間タイマが動作中であるか否か確認し(ステップS562)、第1ステップ期間タイマが動作中であれば、第1ステップ期間タイマの値を−1する(ステップS563)。そして、第1ステップ期間タイマがタイムアウトしていない場合には処理を終了する。第1ステップ期間タイマがタイムアウトした(値が0になる)場合には、第1ステップの演出のみで予告演出を終了するパターン1でステップアップ予告演出を実行している場合には(ステップS564)、処理を終了する。なお、パターン1でステップアップ予告演出を実行している場合には、予告演出期間の終了時に実行されるステップS532,S533の処理で、予告演出のための画像が演出表示装置9から消去される。
パターン1以外でステップアップ予告演出を実行している場合には(ステップS565)、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出の第2ステップのキャラクタ画像9B(図55(B)参照)を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS566)。また、第2ステップ期間タイマに第3ステップの開始時(第2ステップの終了時)までの時間に相当する値をセットする(ステップS567)。また、ステップアップ予告演出の第2ステップに応じたプロセスデータを選択する(ステップS568)。ステップアップ予告演出の第2ステップに応じたプロセスデータには、第2ステップのキャラクタ画像9Bの移動表示等を実現するための複数の演出制御データが設定されている。
そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS569)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS570,S571)。すなわち、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(飾り図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出の第2ステップに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS572)。
ステップS573では、演出制御用CPU101は、第2ステップ期間タイマの値を−1する。第2ステップ期間タイマがタイムアウトしていない場合には処理を終了する。第2ステップ期間タイマがタイムアウトした(値が0になる)場合には、第2ステップの演出までで予告演出を終了するパターン2でステップアップ予告演出を実行している場合には(ステップS575)、処理を終了する。なお、パターン2でステップアップ予告演出を実行している場合には、予告演出期間の終了時に実行されるステップS532,S533の処理で、予告演出のための画像が演出表示装置9から消去される。
パターン3でステップアップ予告演出を実行している場合には(ステップS576)、ステップS584に移行する。操作対応予告報知演出(第1〜第5予告演出)に移行するパターン4でステップアップ予告演出を実行している場合には(ステップS577)、実行する予告演出の予告種別を第1〜第5予告演出のいずれかに決定し、決定した予告種別を示すデータをRAMの保存領域に保存する(ステップS578)。なお、演出制御用CPU101は、予告種別を第1〜第5予告演出のいずれかにするのかを、例えば、所定の乱数を用いた抽選によって決定する。乱数を用いた抽選によって決定する予告演出の予告種別を決定する場合に、予告種別決定用乱数と図45に示された予告種別決定テーブルとを用いてもよいし、図45に示された予告種別決定テーブルとは異なるテーブル(予告種別の振分率が図45に示された予告種別決定テーブルとは異なっているテーブル)を用いてもよい。また、演出表示装置9に表示されている予告演出に関する画像を消去する制御を行い(ステップS579)、予告実行中フラグをリセットする(ステップS580)。そして、予告演出開始待ちタイマに、予告再開までの時間(例えば、1秒)をセットする(ステップS581)。
ステップS579〜S581の処理によって、ステップアップ予告演出における第2ステップの演出の後に、予告再開までの時間(例えば、1秒)が経過すると、操作ボタン演出が開始されることになる。よって、遊技者に、第2ステップに続いて操作ボタン演出による第3ステップの演出が実行されたと認識させることが可能になる。従って、等価的に、ステップアップ予告演出の種類を増加させるたことになり、しかも、第2ステップと第3ステップとで系統が異なる演出(一方は遊技者が参加しない演出で、他方は遊技者が参加する演出)が実行されることになり、ステップアップ予告演出による演出効果を増進させることができる。
また、パターン3またはパターン4でステップアップ予告演出を実行していない場合(パターン5でステップアップ予告演出を実行している場合)には、演出制御用CPU101は、操作ボタン演出移行決定用乱数SR11を抽出し(ステップS582)、操作ボタン演出移行決定用乱数SR11にもとづいて、操作対応予告報知演出(操作ボタン演出:第1〜第5予告演出)に移行するのか、操作対応予告報知演出にも第3ステップにも移行しないかを決定する(ステップS583)。具体的には、操作ボタン演出移行決定用乱数SR11と、図64(B)に示す操作ボタン演出移行決定テーブルに設定する判定値とを比較し、一致した判定に応じて、操作ボタン演出に移行するのか、操作ボタン演出に移行しないかを決定する。
操作ボタン演出に移行させることに決定した場合には、実行する予告演出の予告種別を第1〜第5予告演出のいずれかに決定し、決定した予告種別を示すデータをRAMの保存領域に保存する(ステップS591)。なお、演出制御用CPU101は、予告種別を第1〜第5予告演出のいずれかにするのかを、例えば、所定の乱数を用いた抽選によって決定する。また、演出表示装置9に表示されている予告演出に関する画像を消去する制御を行い(ステップS592)、予告実行中フラグをリセットする(ステップS593)。そして、予告演出開始待ちタイマに、予告再開までの時間(例えば、3秒)をセットする(ステップS594)。
ステップS592〜S594の処理によって、ステップアップ予告演出における第2ステップの演出の後、所定時間(例えば、3秒)経過後に、操作ボタン演出が開始されることになる。第2ステップの演出が終了した時点と操作ボタン演出が開始される時点までの間に、所定時間の予告演出が実行されない期間が設けられているので、遊技者は、一旦ステップアップ予告演出が終了したかのように感ずるが、所定時間経過後に、再度、予告演出が遊技者に対して提供される。この実施の形態では、そのような演出が存在するので、遊技者は、ステップアップ予告演出が終了しても、予告演出が再開されて大当りになる可能性が残されている場合があることを期待する。
操作ボタン演出に移行させないことに決定した場合には、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示されている予告演出に関する画像を消去する制御を行い(ステップS595)、予告実行中フラグをリセットする(ステップS596)。
ステップS584では、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出の第3ステップのキャラクタ画像9C(図55(C)参照)を演出表示装置9に表示する制御を行う。また、ステップアップ予告演出の第3ステップに応じたプロセスデータを選択する(ステップS585)。ステップアップ予告演出の第3ステップに応じたプロセスデータには、第3ステップのキャラクタ画像9Cの移動表示等を実現するための複数の演出制御データが設定されている。
そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS586)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS587,S588)。すなわち、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(飾り図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出の第3ステップに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS589)。なお、第3ステップの演出を実行する場合には、予告演出期間の終了時に実行されるステップS532,S533の処理で、第3ステップの演出のための画像が演出表示装置9から消去される。
図79は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS861)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS866に移行する。この実施の形態では、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS867の処理で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS866〜S872の飾り図柄の停止図柄を表示する処理等を実行することなく、ステップS862に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS862)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、小当り図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS863)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示するようにしてもよい。
ステップS863の処理で小当り図柄または大当り表示図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS864)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS865)。
ステップS863の処理で小当り図柄または大当り図柄を停止表示した場合には、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)または小当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS867)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS868)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、ステップS868の処理では、演出制御用CPU101は、通常大当りまたは確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドを受信しているとき:図21参照)には、「15回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブル(図70参照)を選択し、小当りまたは突確大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドを受信しているとき:図21参照)は、「2回開放遊技開始報知(突確・小当り共通)」に対応するプロセステーブル(図44参照)を選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS869)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS870)。また、ファンファーレ演出に応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS871)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS872)。
図80は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS881)。大入賞口開放中フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS882)。そして、プロセスタイマの値が0になった(プロセスタイマがタイムアウトした)か否か確認する(ステップS883)。プロセスタイマがタイムアウトした場合には、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS884)。また、その次に設定されている表示制御実行データおよびランプ制御実行データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS885)。
大入賞口開放中フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS891)。なお、ステップS891の処理では、第1ラウンドに応じたラウンド中演出が選択される。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS892)、ラウンド中演出に応じたプロセステーブル(図44に示された「15回開放内第1回開放中演出」に応じたプロセステーブル(通常大当り時、確変大当り時に選択)、または「2回開放内第1回開放中演出」(突然確変大当り時、小当り時に選択))を選択する(ステップS893)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS894)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS895)。また、ラウンド中演出に応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS896)。その後、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS897)。
図81は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグ)または小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。大当り終了指定コマンド受信フラグも小当り終了指定コマンド受信フラグもセットされていないときは、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否か確認する(ステップS902)。なお、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグまたは小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS903)。そして、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS907)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS909)。また、その次に設定されている表示制御実行データおよびランプ制御実行データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS910)。
ステップS902の処理で大入賞口開放後フラグがセットされていることを確認した場合には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS911)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に応じた値に更新する(ステップS912)。
ステップS901の処理で大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグ)または小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていることを確認した場合には、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグまたは小当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS919)、選択したエンディング演出に対応するプロセステーブルを選択する(ステップS920)。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS921)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS922)。また、エンディング演出に応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS923)。また、演出制御用CPU101は、エンディング演出の期間を決めるための大当り終了演出期間タイマにエンディング演出の期間に相当する値を設定する(ステップS924)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に応じた値に更新する(ステップS925)。
図82は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS971)。大入賞口開放中フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS972)。そして、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS976)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS977)。また、その次に設定されている表示制御実行データおよびランプ制御実行データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS978)。
大入賞口開放中フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドの2バイト目で指定されるラウンド数に応じてラウンド中演出を選択する(ステップS981)。ステップS981の処理では、演出制御用CPU101は、図44に示された「15回開放内第n回開放中演出」(n:1〜15)を選択する。ただし、小当り遊技または突然確変大当り遊技が実行されている場合には、「2回開放内第1回開放中演出」または「2回開放内第2回開放中演出」を選択する。
そして、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS982)、選択したラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS983)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS984)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9および演出用部品としての各種ランプ7)の制御を実行する(ステップS985)。また、ラウンド中演出に応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS986)。その後、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS987)。
図83は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出期間タイマの値を1減算する(ステップS990)。大当り終了演出期間タイマの値が0になった場合には、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS999)。
大当り終了演出期間タイマの値が0になっていない場合には、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS992)。そして、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS996)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS997)。また、その次に設定されている表示制御実行データおよびランプ制御実行データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS998)。
以上のような制御によって、第1の実施の形態では、飾り図柄の変動中におけるリーチになる前の期間、またはリーチ演出中に、操作ボタン150に対する遊技者の操作に応じて演出表示装置9の表示画面に表示される表示態様が所定の関連性を持って変化する(この例では、%表示の数値が増加する。)操作対応予告報知演出が実行される。また、操作対応予告報知演出において、プロセステーブルにおけるランプ制御実行データにもとづく発光体制御(表示態様の演出に同期している。)や音番号データにもとづく音演出(表示態様の演出に同期している。)が実行される。
なお、この実施の形態では、表示態様の変化に同期して、発光体の演出態様や音演出態様が変化するが、すなわち、操作対応予告報知演出は、表示態様による演出、ランプやLED等の発光体による演出、およびスピーカ27による音演出を含むが、操作対応予告報知演出として、表示態様による演出と、発光体による演出と、音演出とのうちのいずれか1つまたは2つを含む演出にしてもよい。
また、この実施の形態では、演出態様として%表示や発光体の演出や音演出を例にし、演出態様の変化として%表示の数値の変化や発光体の演出態様(明るさの変化や点灯する発光体数の変化)や音演出態様の変化(音量の変化や音色の変化)を例にし、変化の程度として%表示の数値の変化の度合いや発光体の演出態様(明るさの変化や点灯する発光体数の変化)や音演出態様の変化(音量の変化や音色の変化)の度合いを例にしたが、演出態様として、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像、演出表示装置9に表示されるレベルゲージ、遊技機に設けられた可動部材等を用い、演出態様の変化を、キャラクタ画像の動きなど、レベルゲージに表示されるレベル、可動部材の動きや動き方向(回転)等にし、変化の程度を、キャラクタ画像の動き量など、レベルゲージに表示されるレベルの増加の度合い、可動部材の動き量や回転量等にしてもよい。
実施の形態2.
第1の実施の形態(実施の形態1)では、飾り図柄の変動中のリーチ前またはリーチ演出中に、図50〜図52、図54および図55に示されたような予告演出を実行したが、第2の実施の形態(実施の形態2)では、図50〜図52、図54および図55に示されたような演出を、再抽選演出に伴う演出や昇格演出として実行する。なお、この実施の形態では、再抽選演出時に実行される図50〜図52、図54および図55に示されたような演出を、再抽選演出に伴う演出という。また、昇格演出については、図50〜図52、図54および図55に示されたような演出そのものを昇格演出とする。
図84は、第2の実施の形態における演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、突確および小当りに決定されていない場合には(ステップS822)、昇格/再抽選決定処理(ステップS824A)および大当り図柄決定処理(ステップS824B)を実行する。
また、昇格/再抽選決定処理において再抽選演出を実行することに決定した場合に(ステップS830A)、予告演出開始待ちタイマに予告演出(具体的には再抽選演出)開始時までの時間に相当する値を設定する(ステップS831)。なお、第2の実施の形態では、予告演出開始待ちタイマがタイムアウトすると、再抽選演出を開始する。再抽選演出は、図50〜図52、図54および図55に示されたような演出である。また、再抽選演出開始時は、飾り図柄の変動時間が経過する時点よりも予告演出期間だけ前の時点である。
さらに、仮停止待ちタイマに飾り図柄の仮停止までの時間に相当する値をセットする(ステップS831B)。なお、仮停止待ちタイマがタイムアウトすると、ステップS825Bの大当り図柄決定処理において決定された仮停止図柄が仮停止表示される。また、仮停止までの時間に相当する値は、ステップS831の処理で予告演出開始待ちタイマに設定される予告演出開始時までの時間に相当する値と同じである。
飾り図柄変動開始処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態における飾り図柄変動開始処理(図67および図68参照)の場合と同様である。
図85は、昇格/再抽選決定処理を示すフローチャートである。昇格/再抽選決定処理において、演出制御用CPU101は、再抽選演出実行判定用乱数SR4を抽出する(ステップS721)。そして、再抽選演出実行判定用乱数SR4にもとづいて再抽選演出を実行するか否か決定する(ステップS722)。具体的には、図46に示された再抽選演出実行判定テーブル172を参照することによって再抽選演出を行うか否か決定する。再抽選演出を行うことに決定した場合には(ステップS723)、再抽選演出実行決定フラグをセットして(ステップS724)、ステップS731に移行する。
再抽選演出を行わないことに決定した場合には、昇格演出実行判定用乱数SR5を抽出する(ステップS725)。そして、昇格演出実行判定用乱数SR5にもとづいて昇格演出を実行するか否か決定する(ステップS726)。具体的には、図47に示された昇格演出実行判定テーブル173を参照することによって昇格演出を行うか否か決定する。昇格演出を行うことに決定した場合には(ステップS727)、昇格演出実行決定フラグをセットして(ステップS728)、ステップS731に移行する。
なお、この実施の形態では、再抽選演出を行わないことに決定された場合に、昇格演出を行うことが可能になるが、昇格演出を行うか否かの判定を先に実行して、昇格演出を行わないことに決定された場合に、再抽選演出を行うことが可能になるようにしてもよい。また、この実施の形態では、昇格演出を実行する場合に、大当り中昇格演出と大当り後昇格演出とのうちのいずれかが実行されるが、大当り中と大当り後の双方で昇格演出が実行される場合があるようにしてもよい。
ステップS731では、演出制御用CPU101は、予告種別決定用乱数SR3を抽出し、予告種別決定用乱数SR3にもとづいて予告演出の種別(種類)を決定する(ステップS732)。具体的には、予告種別決定用乱数SR3の値と一致する予告種別決定テーブル(図45参照)に設定されている判定値に対応する予告種類を選択する。そして、決定した予告演出の種別を示すデータを、RAMの保存領域に記憶する(ステップS733)。
なお、この実施の形態では、予告演出の種別は、具体的には、再抽選演出に伴う演出の種類または昇格演出の種類である。
また、再抽選演出を行うか否かを遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560)が決定するようにしてもよい。その場合には、遊技制御手段は、例えば、所定の乱数にもとづいて再抽選演出を行うか否か決定し、再抽選演出を行うことに決定した場合には、再抽選演出を伴う変動パターンを示す変動パターンコマンドを送信し、再抽選演出を行わないことに決定した場合には、再抽選演出を伴わない変動パターンを示す変動パターンコマンドを送信する。または、再抽選演出を伴う変動パターンと再抽選演出を伴わない変動パターンとを規定し、変動パターンを決定することによって、その決定結果として、再抽選演出を行うか否か決定されるようにする。再抽選演出を行うか否かを遊技制御手段が決定する場合には、再抽選演出の有無に応じた変動パターン(変動時間)を決定することができる。
図86は、大当り図柄決定処理を示すフローチャートである。大当り図柄決定処理において、演出制御用CPU101は、再抽選演出実行決定フラグまたは昇格演出実行決定フラグがセットされているか否か確認する(ステップS751)。再抽選演出実行決定フラグも昇格演出実行決定フラグもセットされていない場合には、ステップS755に移行する。再抽選演出実行決定フラグまたは昇格演出実行決定フラグがセットされている場合には、停止図柄決定用乱数SR6を抽出し(ステップS752)、停止図柄決定用乱数SR6にもとづいて左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS753)。具体的には、図40(C)に示す停止図柄決定テーブル163Cにおける判定値と停止図柄決定用乱数SR6とを比較し、一致した判定値に対応する左中右停止図柄FZ5−1、FZ5−2、FZ5−3とすることに決定する。そして、再抽選演出実行決定フラグがセットされている場合にはステップS755に移行し、セットされていない場合には、ステップS759に移行する。
ステップS755では、演出制御用CPU101は、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1を抽出する。そして、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1にもとづいて左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS756,S757,S758)。具体的には、確変大当りとしない(通常大当りとする)ことに決定されている場合には、図40(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aにおける通常大当り時のテーブルに設定されている判定値と停止図柄決定用乱数SR6とを比較し、一致した判定値に対応する左中右停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3とすることに決定する(ステップS756,S757)。また、確変大当りとすることに決定されている場合には、図40(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aにおける確変大当り時のテーブルに設定されている判定値と停止図柄決定用乱数SR6とを比較し、一致した判定値に対応する左中右停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3とすることに決定する(ステップS756,S758)。なお、再抽選演出も昇格演出も実行されない場合(再抽選演出実行決定フラグも昇格演出実行決定フラグもセットされていない場合)には、ステップS751の判定結果が「N」になるので、確変大当りとすることに決定されているときには、ステップS757の処理で、最終停止図柄は確変図柄に決定される。
そして、ステップS753、ステップS757およびステップS758で決定した左中右停止図柄を示すデータをRAMにおける保存領域に保存する(ステップS759)。
なお、第2の実施の形態では、再抽選演出が実行される場合に、ステップS753の処理で決定された左中右の飾り図柄の組み合わせ(非確変大当り図柄)が仮停止表示された後、全図柄が再変動し、その後、ステップS757またはS758の処理で決定された左中右の飾り図柄の組み合わせ(非確変大当り図柄または確変大当り図柄)が導出表示される。また、昇格演出では飾り図柄の停止図柄の組み合わせを変更する演出を行わないので、昇格演出を行う場合には、ステップS753の処理で決定された左中右停止図柄を、最終停止図柄にする。ただし、昇格演出において飾り図柄の停止図柄の組み合わせを変更する演出を行う場合には、昇格演出を行うことに決定された場合にも、ステップS755〜S758の処理が実行される。
第2の実施の形態における飾り図柄変動中処理は、第1の実施の形態における飾り図柄変動中処理(図72参照)と同様に実行されるが、第2の実施の形態では、飾り図柄変動中処理において、ステップS841の処理では、予告演出(具体的には再抽選演出に伴う演出)を行うことに決定されているか、または予告演出(具体的には再抽選演出に伴う演出)の実行中である場合(予告実行中フラグがセットされている場合)には(ステップS841)、予告演出処理を実行する(ステップS842)が、予告演出を行うことに決定されているか否かは、再抽選演出実行決定フラグがセットされているか否かによって判定される。また、第2の実施の形態では、飾り図柄変動中処理において予告演出処理(具体的には再抽選演出に伴う演出の処理)が実行される場合に、予告演出処理におけるステップS504の処理で(図73参照)、再抽選演出実行決定フラグがリセットされる。
なお、図69に示すプロセステーブルは、予告演出のパターンにも応じて用意されている。従って、予告演出(具体的には再抽選演出に伴う演出)を行うことに決定されている場合には、飾り図柄変動開始処理におけるステップS832の処理で、変動パターンに応じ、かつ、予告演出の種類(具体的には再抽選演出の種類)に応じたプロセステーブルが選択されている。
また、第2の実施の形態では、予告演出処理におけるステップS517の処理(図74参照)で、第3予告演出のパターン決定テーブル、第5予告演出のパターン決定テーブルまたはステップアップ予告演出のパターン決定テーブルを使用するときに、確変大当りとすることに決定されている場合には、図60、図63または図64(A)に示された「大当り時」とされている方のテーブルを使用し、通常大当りとすることに決定されている場合には、図60、図63または図64(A)に示された「はずれ時」とされている方のテーブルを使用する。
なお、この実施の形態では、再抽選演出時にもステップアップ予告演出が実行されることがあるが、再抽選演出時にはステップアップ予告演出を実行しないようにしてもよい。
また、ステップS553,S555(図76参照)の処理で、表示態様変化決定用テーブルを使用するときに、確変大当りとすることに決定されている場合には、図58に示された「大当り時」とされている方のテーブルを使用し、通常大当りとすることに決定されている場合には、図58に示された「はずれ時」とされている方のテーブルを使用する。
図87は、第2の実施の形態における演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、仮停止待ちタイマが動作中であれば(ステップS846A)、仮停止待ちタイマの値を−1する(ステップS846B)。そして、仮停止待ちタイマがタイムアウトした(値が0になる)場合には、ステップS753の処理で決定された左中右の飾り図柄の組み合わせ(非確変大当り図柄)が仮停止表示する制御を行う(ステップS846C,S846D)。
飾り図柄変動中処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態における飾り図柄変動中処理(図72参照)の場合と同様である。
また、第2の実施の形態では、ステップ842の予告演出処理において、仮停止待ちタイマがタイムアウトするときに、同様に、予告演出開始待ちタイマがタイムアウトして予告演出(具体的には再抽選演出に伴う演出)が開始される。
なお、この実施の形態では、飾り図柄の変動開始時に、予告演出(具体的には再抽選演出)を実行するか否かが決定され、再抽選演出を実行する場合には再抽選演出の種類が決定され、決定された再抽選演出の種類に応じたプロセステーブル(仮停止待ちタイマがタイムアウトする前のプロセスデータは、予告演出を実行しない場合に用いられるプロセステーブルにおけるプロセスデータと同じ)が使用されているが、飾り図柄の変動パターンが同じであれば、再抽選演出を実行する/しないに関わらず同一のプロセステーブルを用い、再抽選演出を実行する場合には、仮停止待ちタイマがタイムアウトしたときに、再抽選演出の種類に応じたプロセステーブルをあらためて選択し、以後、選択した新たなプロセステーブル(再抽選演出を伴うもの)に従って演出制御を行うようにしてもよい。
図88は、第2の実施の形態における演出制御プロセス処理における大当り表示処理を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、大当り表示処理において、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされていることを確認(ステップS881)した後、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理に対応する値に更新する前に、大当り中昇格演出実行決定フラグがセットされているか否か確認し(ステップS896A)、セットされている場合には、予告開始タイマに、あらかじめ決められている予告(第2の実施の形態では昇格演出)演出の開始時までの時間に相当する値をセットする(ステップS896B)。
なお、この実施の形態では、ステップS896Bの処理でセットされた予告開始タイマがタイムアウトすると、昇格演出(この例では、大当り遊技中の昇格演出)が開始されるが、あらかじめ決められている所定回目のラウンドが開始されるときに昇格演出を開始したり、あらかじめ決められている所定回目のラウンドが開始されてから所定時間が経過したときに昇格演出を開始するようにしてもよい。
大当り表示処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態における大当り表示処理(図80参照)の場合と同様である。
図89は、第2の実施の形態における演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、ラウンド中処理において、ステップS912の処理で演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理に相当する値に更新する前に、すなわち、ラウンド中の演出制御処理を実行している場合には、演出制御用CPU101は、昇格演出(大当り中の昇格演出)を行うことに決定されているか、または昇格演出の実行中である場合には(ステップS904)、予告演出処理を実行する(ステップS905)。昇格演出を行うことに決定されているか否かは、大当り中昇格演出実行決定フラグがセットされているか否かによって判定される。昇格演出の実行中であるか否かは、予告実行中フラグがセットされているか否かによって判定される。
また、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグ)または小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていることを確認した後(ステップS901)、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理に相当する値に更新する前に、大当り後昇格演出実行決定フラグがセットされているか否か確認し(ステップS924A)、セットされている場合には、予告開始タイマに、あらかじめ決められている予告(第2の実施の形態では大当り後の昇格演出)演出の開始時までの時間に相当する値をセットする(ステップS924B)。
ラウンド中処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態におけるラウンド中処理(図81参照)の場合と同様である。
なお、第2の実施の形態では、ラウンド中処理において予告演出処理が実行される場合に、予告演出処理におけるステップS504の処理で(図73参照)、大当り中昇格演出実行決定フラグがリセットされる。
また、ラウンド中処理において予告演出処理が実行される場合に、確変大当りであったときには、演出制御用CPU101は、予告演出期間の終了時に、確変大当りであったことを報知する演出を行う。例えば、演出表示装置9に、「確変大当り」の旨を表示する制御を行う。
具体的には、予告演出処理におけるステップS533(図75参照)で、予告演出のための画像を消去するとともに、「確変大当り」を示す画像を表示する。演出制御用CPU101は、その表示を、例えば、所定時間継続して表示したり、次の飾り図柄の可変表示が開始されるときまで表示したり、大当り終了演出が終了するときまで表示する。
図90は、第2の実施の形態における演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、ラウンド後処理において、ステップS987の処理で演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理に相当する値に更新する前に、すなわち、ラウンド後の演出制御処理を実行している場合には、演出制御用CPU101は、昇格演出(大当り中の昇格演出)を行うことに決定されているか、または昇格演出の実行中である場合には(ステップS973)、予告演出処理を実行する(ステップS974)。昇格演出を行うことに決定されているか否かは、大当り中昇格演出実行決定フラグがセットされているか否かによって判定される。昇格演出の実行中であるか否かは、予告実行中フラグがセットされているか否かによって判定される。
ラウンド後処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態におけるラウンド後処理(図82参照)の場合と同様である。
図91は、第2の実施の形態における演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、大当り終了演出処理において、ステップS999の処理で演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理に相当する値に更新する前に、すなわち、大当り終了演出の演出制御処理を実行している場合には、演出制御用CPU101は、昇格演出(大当り後の昇格演出)を行うことに決定されているか、または昇格演出の実行中である場合には(ステップS992A)、予告演出処理を実行する(ステップS992B)。昇格演出を行うことに決定されているか否かは、大当り後昇格演出実行決定フラグがセットされているか否かによって判定される。昇格演出の実行中であるか否かは、予告実行中フラグがセットされているか否かによって判定される。
大当り終了演出処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態における大当り終了演出処理(図83参照)の場合と同様である。
なお、大当り終了演出処理において予告演出処理が実行される場合に、確変大当りであったときには、演出制御用CPU101は、予告演出期間の終了時に、確変大当りであったことを報知する演出を行う。例えば、演出表示装置9に、「確変大当り」の旨を表示する制御を行う。
具体的には、予告演出処理におけるステップS533(図75参照)で、予告演出のための画像を消去するとともに、「確変大当り」を示す画像を表示する。演出制御用CPU101は、その表示を、例えば、所定時間継続して表示したり、次の飾り図柄の可変表示が開始されるときまで表示したり、大当り終了演出が終了するときまで表示する。
また、予告演出期間の終了時に、確変大当りであったことを報知する演出を行う場合に、表示態様が、あらかじめ決められている最終演出可能態様(例えば、%表示の数値の上限値:図59に例示された50%や、図62に例示された「操作回数」=20に対応する「10」、「40」、「70」または「80」)になっていることを条件として、確変大当りであったことを報知する演出を行うようにしてもよい。その場合、確変大当りでない場合には、確変大当りでなかったことを報知する演出(例えば、「残念」を示す画像を演出表示装置9に表示)を行うようにしてもよい。
以上のような制御によって、第2の実施の形態では、飾り図柄の変動中に実行される再抽選演出時、大当り遊技中、または大当り遊技後のエンディング演出時に、操作ボタン150に対する遊技者の操作に応じて演出表示装置9の表示画面に表示される表示態様が所定の関連性を持って変化する(この例では、%表示の数値が増加する。)操作対応予告報知演出が実行される。また、操作対応予告報知演出において、プロセステーブルにおけるランプ制御実行データにもとづく発光体制御(表示態様の演出に同期している。)や音番号データにもとづく音演出(表示態様の演出に同期している。)が実行される。なお、この実施の形態では、再抽選演出および昇格演出は、確変大当りの可能性を、演出装置における演出態様を操作手段に対する操作に応じて変化させることによって報知するような演出であるが、昇格演出として、演出表示装置9に複数のキャラクタ画像を表示し、複数のキャラクタ画像が争うような表示演出を行い、確変大当りにすることに決定されている場合には、あらかじめ決められているキャラクタ画像が他のキャラクタ画像に打ち勝ったような演出を行うようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、表示態様の変化に同期して、発光体の演出態様や音演出態様が変化するが、すなわち、操作対応予告報知演出は、表示態様による演出、ランプやLED等の発光体による演出、およびスピーカ27による音演出を含むが、操作対応予告報知演出として、表示態様による演出と、発光体による演出と、音演出とのうちのいずれか1つまたは2つを含む演出にしてもよい。
また、飾り図柄の変動中におけるリーチになる前の期間またはリーチ演出中における操作対応予告報知演出(大当り予告演出)は第1の実施の形態において実行され、再抽選演出時、大当り遊技中、または大当り遊技後における操作対応予告報知演出(昇格演出)は第2の実施の形態において実行されたが、リーチになる前の期間またはリーチ演出中における操作対応予告報知演出と、再抽選演出、大当り遊技中、または大当り遊技後における操作対応予告報知演出とをともに実行するようにしてもよく、リーチになる前の期間、リーチ演出中、再抽選演出時、大当り遊技中、および大当り遊技後のいずれか1つ以上の期間において、操作対応予告報知演出を実行するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、遊技状態が確変状態であることを、演出表示装置9において明示したり、ランプやLED等の発光体によって明確に遊技者に報知するようにしてもよいが、確変状態であるか否かを、特に報知しないようにしてもよい。そのように制御する場合に、確変状態であることを全く報知しなくてもよいし、小サイズのLED等の発光体を点灯させたり、可動物を通常状態(非確変状態)とは微妙に異なる態様で動作させたりすることによって、確変状態であることを示唆するような示唆演出(隠れ確変演出)を行うようにしてもよい。そして、示唆演出が行われている期間においてのみ、操作対応予告報知演出を実行するようにしてもよい。そのように制御する場合には、遊技者が高確率状態であることを明確に把握できないときの遊技の種類を増加させることができる。なお、示唆演出は、例えば、特定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されること等の示唆演出開始条件が成立することに応じて開始される。
また、予告報知期間の終了時に近づいても、表示態様が最終演出可能態様(例えば、%表示の数値の上限値:図59に例示された50%や、図62に例示された「操作回数」=20に対応する「10」、「40」、「70」または「80」)になっていない場合に、遊技者に対して、操作ボタン150の操作をさらに促す演出を実行するようにしてもよい。
図92は、操作ボタン150の操作をさらに促す演出を実行する変形例1(第2の実施の形態の変形例)における予告演出処理の一部を示すフローチャートである。図92に示すように、演出制御用CPU101は、ステップS541の処理で計数された操作ボタン150に対する操作回数(操作段階に相当)が所定回数(操作段階のレベルに相当)に達している場合に(ステップS535A)、%表示の数値が所定値(例えば、上限値)になっていないときに(ステップS535B)、ボタン押下指示処理(ステップS535C)を実行する。
なお、所定回数は、あらかじめ決められている回数(例えば、3回、5回または10回)でもよいが、変形例1では、乱数を用いた抽選等によって、複数種類の回数(例えば、3回、5回および10回)のうちから選択する。すなわち、演出制御用CPU101は、所定回数を乱数を用いた抽選等によって決定する処理を実行する(ステップS535D)。また、そのときの操作回数カウンタのカウント値を前回値としてRAMに保存する(ステップS535E)。なお、予告演出期間が開始されるときに、所定回数は、初期値(例えば、10回)に設定され、前回値として「0」が設定される。
よって、予告演出期間が開始されてから最初に実行されるステップS535Aの判定を除き、ステップS535Aの判定において用いられる操作回数は、第1回目の操作からの回数ではなく、前回所定回数に達したときの回数(RAMに保存されている前回値)からの回数である。例えば、第1回目の操作からの回数が20回であるときに、所定回数として5回が選択された場合(この場合、前回値として20回が保存される。)には、第1回目の操作からの回数が25回(20回目を起点すると25回目)になったときが、操作回数が所定回数に達したときである。つまり、演出制御用CPU101は、操作回数カウンタのカウント値(第1回目の操作からの回数に相当)と、保存されている前回値とによって、ステップS535Aの判定において用いられる操作回数を判定する。
また、ステップS535Bの処理で比較される「所定値」は、固定的な値ではない。例えば、図57に例示された第2予告演出が実行されている場合、第1の区間では、一例として「5」や「6」であり、第2の区間では、一例として「10」や「20」である。また、第2の区間において、ステップS535Bの判定が実行されるときの累積操作回数(第1回目の操作からの累積操作回数すなわち操作回数カウンタのカウント値)が多いほど、「所定値」を大きな値にする。
図93は、ボタン押下指示処理で用いられる押下指示表示決定用テーブルを示す説明図である。押下指示表示決定用テーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに格納されているテーブルであって、操作ボタン150の操作をさらに促す演出を実行するか否か決定するために使用される。
図94は、ボタン押下指示処理を示すフローチャートである。ボタン押下指示処理において、演出制御用CPU101は、押下指示表示決定用乱数を抽出する(ステップS771)。ボタン押下指示処理を実行するように構成されている場合には、図36に示されたSR1〜SR11を生成するためのカウンタとともに押下指示表示決定用乱数を生成するためのカウンタがRAMに形成され、カウンタの数値は、図33に示す乱数更新処理(ステップS702)で更新される。
演出制御用CPU101は、抽出した押下指示表示決定用乱数と押下指示表示決定用テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致する判定値に応じて押下指示表示する/しないを決定する(ステップS772)。表示することに決定した場合には(ステップS773)、演出表示装置9に、操作ボタン150の操作をさらに促すための画像表示を行う(ステップS774)。例えば、「ボタンを押せ」等を示す画像を表示する制御を行う。
変形例1では、演出制御用CPU101が、操作段階(ステップS535Aの判定で用いられる「操作回数」)が、選択したレベル(ステップS535Aの判定で用いられる「所定回数」)に達したと判定したときに、演出表示装置9に表示されている表示態様が所定の表示態様(ステップS535Bの判定で用いられる「所定値」に対応)にまで変化していない場合に、演出表示装置9に、操作ボタン150に対する操作をさらに促すための操作指示報知(この例では、操作ボタン150の操作をさらに促すための画像表示)を行う。また、演出制御用CPU101は、確変状態に制御することに決定している場合には、確変状態に制御しないことに決定している場合に比べて、操作指示報知を行う割合を高くする(図93参照)。よって、遊技者に対して遊技参加を促すことによって、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、変形例1では、ステップS535Bの処理において、所定値を適宜設定したが(例えば、第2予告演出が実行されている場合、第1の区間では一例として「5」や「6」、第2の区間では一例として「10」や「20」)、最終演出可能態様(例えば、%表示の数値の上限値:図59に例示された50%や、図62に例示された「操作回数」=20に対応する「10」、「40」、「70」または「80」)を所定値としてもよい。
また、上記の各実施の形態(変形例1を含む。)では、操作ボタン150が押下されたことに応じて操作対応予告報知演出を実行するようにしたが、操作ボタン150には、遊技者が押圧操作することが可能な押圧操作部151だけでなく、遊技者による回転操作が可能な回転操作部152も設けられているので、回転操作部152に対する回転操作に応じて操作対応予告報知演出を実行するようにしてもよい。
その場合、例えば、回転操作部152の回転量が所定量を越えると、演出制御用CPU101は、操作ボタン150が押下された状態と同じ状態になったとみなして、上記の各実施の形態における操作対応予告報知演出を実行する。また、変形例1における操作についての所定回数を複数種類の回数(例えば、3回、5回および10回)のうちから選択する場合と同様に、操作についての所定量(例えば、1/2回転、1回転、2回転)を選択し、遊技者による回転量が所定量になったときに、所定の報知演出を行うようにしてもよい。その場合には、操作ボタン150に対する操作回数が操作段階に相当し所定回数が操作段階のレベルに相当していたのと同様に、遊技者による回転量(または回転回数)が操作段階に相当し、操作についての所定量(または所定回転回数)が操作段階のレベルに相当する。なお、操作ボタン150に対する操作回数や回転量を操作段階とし、操作ボタン150の押下の所定回数や回転についての所定量を操作段階のレベルとすることに代えて、他の操作に関する値を、操作段階および操作段階のレベルにしてもよい。例えば、操作ボタン150に対する操作(押下)の間隔の時間や、所定時間内の押下回数や回転量に関する値を、操作段階および操作段階のレベルにしてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、操作ボタン150が押下された場合と、回転操作部152が回転された場合とで、異なる演出を実行するようにしてもよい。一例として、第1予告演出(図50および図56参照)を実行しているときに、操作ボタン150が押下されたときにも回転操作部152が回転されたときにも演出表示装置9における表示態様を変更するが、操作ボタン150が押下されたときの表示態様の変化の度合い(例えば、%表示の数値を1増加)と、回転操作部152が回転されたときの表示態様の変化の度合い(例えば、%表示の数値を2増加)とを異ならせたり、第2予告演出(図51および図57参照)を実行しているときに、操作ボタン150が押下されたときにも回転操作部152が回転されたときにも演出表示装置9における表示態様を変化させるか否かの抽選処理を実行するが、操作ボタン150が押下されたときと回転操作部152が回転されたときとで、抽選確率を異ならせる。
また、上記の各実施の形態では、昇格演出として、非確変大当り図柄を停止表示した後、確変大当りであることを報知する(確変大当り図柄に変更することでもよい)場合を例にしたが、ノーマルリーチ態様からスーパーリーチ態様(その態様で演出が実行されると、高い割合で表示結果が大当り図柄になる)に昇格する可能性を報知するために実行するようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて予告の種類(予告の種別)を決定するときに、予告種別決定用乱数を抽出し(図71におけるステップS745参照)、図45に示された予告種別決定テーブル171を用いて予告の種類を決定したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドに対応する予告の種類を選択するようにしてもよい。
図95は、変動パターンコマンドに対応する予告の種類を選択するように構成された変形例2において使用される予告種別決定テーブルを示す説明図である。図95に示すように、変形例2では、予告種別決定テーブル171には、変動パターンコマンドで指定される飾り図柄の変動パターンに対応した予告の種類を示すデータが設定されている。
図96は、変形例2における予告選択処理を示すフローチャートである。変形例2では、予告選択処理において、予告することに決定した場合に(ステップS743)、変動パターンコマンド格納領域に格納されている受信した変動パターンコマンドを示すデータに対応する予告の種類を、図95に示す予告種別決定テーブル171から選択する。
変形例2では、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンドを示すデータと図95に示す予告種別決定テーブルとにもとづいて予告の種類(種別)を決定し、次に、予告演出のパターン判定テーブルと予告演出のパターン判定用乱数(図36に示されたSR8〜SR10)とを用いて予告演出のパターンを決定する。演出制御用CPU101は、変動パターンにもとづいて予告演出の種別を複数種類のいずれかに決定するので、変動パターンの種類に対応する種別の予告演出を実行することができる。演出制御用CPU101が、変動パターンの種類にもとづく種別の予告演出を実行するので、演出制御用CPU101による予告演出決定処理が簡略化される。また、変動パターンと予告演出の種別とを関連させることができるので、変動パターンとは関係なく予告演出の種別が決定される場合に比べて、変動パターン演出に対する遊技者の興味を高くすることができる。また、図95に示す予告種別決定テーブルでは、1つの変動パターンに1種類の予告演出が割り当てられているが、1つの変動パターンに複数種類の予告演出が割り当てられるようにしてもよい。その場合には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドを示すデータと予告種別判定用乱数とにもとづいて予告の種類(種別)を決定することになるが、各変動パターンについての各種別の予告演出の出現率を柔軟に設定することができる。また、任意の予告演出のパターンの振分率(出現率)を、既存の振分率(例えば、既存の機種の振分率)から一部変更したいような場合に、予告種別の振分率を変更したり(予告演出のパターンの振分率を変えない。)、関連する予告種別における予告演出のパターンの振分率を変えるだけでよく(この場合、予告種別の振分率を変えない。)、既存の機種からの設計変更等は容易である。
その他の処理は、上記の実施の形態における処理(図71参照)と同じである。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。