実施の形態1.
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技盤6における下部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、特別図柄表示器8は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、特別図柄の可変表示に同期した飾り図柄の可変表示を行う飾り図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。飾り図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の識別情報を、例えば上から下に移動するように可変表示する。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L,9C,9Rがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、特別図柄表示器8で特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄(演出図柄)の可変表示を行う。特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。特別図柄表示器8において大当り図柄が停止表示されるときと、演出表示装置9において大当りを想起させるような飾り図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の表示領域では、開始条件が成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて飾り図柄の変動が開始され、例えば、「左」→「右」→「中」の順序で飾り図柄の停止図柄が停止表示(導出表示)される。なお、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリアにおいて所定順序で飾り図柄を停止表示してもよいし、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて同時に停止図柄を停止表示してもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて停止図柄が導出表示されるまでの期間(可変表示期間=変動時間)で、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
遊技盤6における左下方には、始動入賞口に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、特別図柄表示器8での可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、保留記憶数を表示する領域(以下、保留記憶表示部18cという。)が設けられている。なお、特別図柄保留記憶表示器18が設けられているので、保留記憶表示部18cは、設けられていなくてもよい。
特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
特別図柄表示器8において、特別図柄の可変表示が開始された後、所定時間(変動時間)が経過すると、特別図柄の可変表示結果である停止図柄を停止表示(導出表示)する。大当りにすることに決定されている場合には、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される。はずれにすることに決定されている場合には、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示される。大当り図柄が導出表示された場合には、遊技状態が、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「−」を示す記号をはずれ図柄にする。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄にする。「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄にする。特別図柄表示器8に15ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、可変入賞球装置20における開閉板が、所定期間(例えば、29秒間)または所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまでの期間、開放状態になって、可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが開始される。15ラウンド大当り状態では、ラウンドの回数は第1回数(例えば、15)である。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが、停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、特別図柄表示器8に大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後、リーチ演出が実行された後に、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、飾り図柄が揃って停止表示される。
また、この実施の形態では、確変状態に制御される場合の大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせ(確変図柄)と、確変状態に制御されない場合の大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせ(非確変図柄)とを別にする。しかし、確変状態に制御されないときにも確変状態に制御されるときにも同様に大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせ(大当り図柄)を使用し、遊技機に設けられている演出装置(演出表示装置9、各種LED、スピーカ27等)を用いて確変大当りの発生を報知してもよい。
ただし、後述する確変潜伏状態では、確変大当りの発生を報知する演出を行わず、確変状態であるか否かを、遊技者が認識することができないようにする。また、確変潜伏状態は、遊技状態は確変状態であるが、飾り図柄の停止図柄の組み合わせとして、非確変図柄が使用される。
なお、大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせを、確変状態に制御されない場合にも確変状態に制御される場合にも同様に使用するようにしてもよい。すなわち、確変状態に制御される場合の大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせと、確変状態に制御されない場合の大当りの飾り図柄の停止図柄の組み合わせとを共通にし、確変状態になるか否かを、飾り図柄の可変表示結果から認識することはできないようにしてもよい。
また、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態では、通常状態(確変状態や時短状態ではない状態)に比べて特別図柄の可変表示における特別図柄の変動時間が短縮される。時短状態は、例えば、所定回数(例えば、100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。
遊技状態を確変状態に制御することに決定されている場合には、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が確変状態に制御される。確変状態は、例えば、次に可変表示結果として大当り図柄が導出表示されるまで継続する。遊技状態を大当り遊技状態に制御することに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、大当り図柄という。そして、遊技状態を大当り状態に制御しないことに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、はずれ図柄という。
また、確変状態では、低確率状態(通常状態)に比べて、大当りに決定される確率が高くなっている。例えば、10倍になっている。具体的には、確変状態では、大当り判定用乱数の値と一致すると大当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて10倍になっている。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率が高められている。すなわち、第2始動入賞口14が開放しやすくなって、始動入賞が生じやすくなっている。具体的には、確変状態は、普通図柄当り判定用乱数の値と一致すると当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて多い。ただし、確変潜伏状態では、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率は高くならない。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めることに加えて、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。また、時短状態でも、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めたり、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6における右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入り第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、開始条件が成立したこと)、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、特別図柄および飾り図柄の可変表示は、始動入賞口への入賞に対応する。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、保留記憶数を1増やす。
また、打球供給皿3を構成する部材に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作ボタン150が設けられている。図2に示すように、操作ボタン150には、遊技者が押圧操作することが可能な押圧操作部151が設けられている。なお、操作ボタン150には、押圧操作部151だけでなく、遊技者による回転操作が可能な回転操作部152も設けられている。遊技者は、回転操作部152を回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示(変動表示)する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25や枠側に設けられている枠LED28等の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出制御プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図4には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン150に対する押圧操作に応じた操作信号(押下信号)を操作ボタン150から入力する。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22の処理で駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
なお、ステップS32において、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄の変動を開始するのではなく、特別図柄プロセスフラグの値が変動パターン決定後の特別図柄変動中処理を示す値(具体的には3)になった(または、表示結果特定コマンド送信処理を示す値(具体的には2)になった)ことにもとづいて、特別図柄の変動を開始するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理を示す値(具体的には4)になったことにもとづいて、特別図柄の変動を停止するようにしてもよい。その場合には、開始フラグおよび終了フラグを使用しない。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
なお、ステップS33において、開始フラグがセットされたことにもとづいて普通図柄の変動を開始するのではなく、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄変動中処理を示す値になったことにもとづいて、普通図柄の変動を開始するようにしてもよい。そして、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄停止処理を示す値になったことにもとづいて、普通図柄の変動を停止するようにしてもよい。その場合には、開始フラグおよび終了フラグを使用しない。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図7は、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応してあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−7、非リーチPB1−1および非リーチPB1−2、非リーチPC1−1および非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
図8は、可変表示結果が大当り図柄になる場合に対応してあらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−8、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−4、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−4、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−4、スーパーPD1−1およびスーパーPD1−2の変動パターンが用意されている。
図9は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(2−1)ランダム2−1(MR2−1):大当りの種類(確変大当たり、通常大当り、確変潜伏)を決定する(大当り種別判定用)
(2−2)ランダム2−2(MR2−2): リーチとするか否か決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(4)ランダム4(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(5)ランダム5(MR5):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6(MR6):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
図6に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2−1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図10(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図10(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図10(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図10(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図10(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りにすることに決定する。なお、図10(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器8における停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図10(B)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131を示す説明図である。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用乱数(ランダム2−1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「確変潜伏」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131には、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「確変潜伏」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
なお、「確変潜伏」とは、遊技状態は確変状態であるが、確変状態であることを遊技者に積極的に報知しない状態を意味する。以下、確変潜伏を、内部的に確変状態になっていると表現することがある。
図11(A)〜(D)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Dを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Dは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Dは、図12(E)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるか、および大当り種別の判定結果に応じて選択される。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Dには、大当り種別の判定結果が「通常」、「確変」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、「確変潜伏」とすることに決定された場合には、CPU56は、大当り種別の判定結果が「通常」である場合に使用する大当り用変動パターン種別判定テーブルと同じ大当り用変動パターン種別判定テーブルを使用する。
一例として、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に、大当り種別が「通常」である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変」である場合に用いられる図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられず、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。
このように、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれかである場合に、遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132Bや(通常状態のときに選択)と、大当り用変動パターン種別判定テーブル132C,132D(確変状態のときに選択)とを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、通常状態のときに選択されるテーブルと、時短状態のときに選択されるテーブルとを別にしてもよい。
また、大当り種別が「通常」に決定された場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132CではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「確変」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132C(「通常」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132B,132D(「確変」のときに選択)を比較すると、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられることがある。よって、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能になり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図13(A)〜(C)は、大当り後の遊技状態を示す説明図である。図13(A)に示すように、通常大当りとすることに決定された場合には、大当り遊技の終了後に、100回の特別図柄および飾り図柄の変動が実行される間、時短状態に制御される。大当り確率は低確率である。図13(B)に示すように、確変大当りとすることに決定された場合には、大当り確率が、次に大当りが発生するまで高確率にされる。また、次に大当りが発生するまで、変動時間、普通図柄および可変入賞球装置15に関する制御が、時短状態の場合と同様に制御される。
図13(C)に示すように、確変潜伏とすることに決定された場合には、大当り遊技の終了後に、100回の特別図柄および飾り図柄の変動が実行される間、時短状態に制御される(具体的には、変動時間、普通図柄および可変入賞球装置15に関する制御が、通常大当り後の時短状態の場合と同様に制御される。)が、大当り確率は、次に大当りが発生するまで高確率にされる。なお、次に大当りが発生するまで、変動時間、普通図柄および可変入賞球装置15に関する制御を、確変潜伏ではない確変状態の場合(図13(A)参照)と同様に制御するようにしてもよい。
ただし、確変大当りに決定された場合とは異なり、飾り図柄の停止図柄の組み合わせは、通常大当りに決定された場合と同じ(非確変大当り図柄)である。また、確変大当りとすることの決定された場合には、その旨が演出装置等を用いて報知されるが、確変潜伏とすることに決定された場合には、演出装置等を用いた確変大当りの報知は実行されない。よって、遊技者は、内部的に確変状態になっている確変潜伏状態では、確変状態に移行したのか否か把握しづらくなる。
なお、この実施の形態では、小当り遊技(図柄の変動終了後に大入賞口が例えば2回短時間開放するが、その後遊技状態は変更されない。)や、いわゆる突然確変大当り(図柄の変動終了後に大入賞口が例えば2回短時間開放し、その後に遊技状態が確変状態に制御される。ただし、普通図柄の変動時間や可変入賞球装置15の開放回数および開放時間は通常状態の場合と同じ。)を用いないが、小当り遊技や突然確変大当り遊技を行うようにしてもよい。その場合、突然確変大当り後の確変状態が確変潜伏状態に相当する。また、確変潜伏状態と小当り遊技終了後の遊技状態が、遊技状態が特別遊技状態であるときと通常遊技状態であるときのいずれの状態でも共通の演出を行う特定モードの遊技状態に相当する。そのように構成する場合には、遊技者が、小当りが生じたのか、確変潜伏になったのかを把握しづらくなり、やはり、確変状態に移行したのか否か把握しづらくなる。
また、この実施の形態では、大当りになったときには大入賞口が15回開放するが、15回開放する大当りとは別に、例えば2回大入賞口が開放する大当り(2ラウンド大当り)を用いてもよい。そして、特定モードに移行するときには、図柄の変動終了後に大入賞口を例えば2回開放するようにしてもよい。そのように構成する場合には、遊技者が、2ラウンド大当り終了後、確変潜伏になったのかを把握しづらくなり、やはり、確変状態に移行したのか否か把握しづらくなる。
図14(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ判定テーブル134A〜134Cを示す説明図である。リーチ判定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にするか否かを、リーチ判定用乱数(ランダム2−2)にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、図14(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、リーチ判定用乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果のいずれかに対応する判定値を含む。
例えば、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定では、保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「205」〜「239」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。また、保留記憶数が「1」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値が、非リーチHA1−2に割り当てられている。さらに、保留記憶数が「2」である場合に対応して非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値が、非リーチHA1−3に割り当てられている。保留記憶数が「3」である場合や「4」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5に割り当てられている。このような設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
なお、確変潜伏状態では、CPU56は、通常状態の場合と同様のリーチ判定テーブルを使用する。
図15(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態にする旨の判定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
例えば、図15(A)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aでは、リーチHA2−1にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「128」の範囲の値(判定値)がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、それ以外の値がスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。また、リーチHA2−2にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「170」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。さらに、リーチHA2−3にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「182」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。リーチHA2−1には、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aによって、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用乱数(ランダム2−2)の値と比較される判定値が割り当てられている。リーチHA2−2には、保留記憶数が「1」や「2」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。リーチHA2−3には、保留記憶数が「3」や「4」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。これらの設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図16(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cを示す説明図である。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態にしない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図17および図18は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A,137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A,137Bは、可変表示結果を「大当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A,137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A,137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図19および図20は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン138A、138Bを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、リーチ状態にするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。
はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。はずれ変動パターン判定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
この実施の形態では、図11および図14〜図16に示された変動パターン種別判定テーブルと、図17〜図20に示された変動パターン判定テーブルとが設けられ、CPU56は、まず、変動パターン種別判定テーブルと変動パターン種別判定用乱数とを用いて変動パターン種別を決定し、次に、変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用乱数とを用いて変動パターンを決定する。よって、変動パターンの振分率(出現率)を、既存の振分率(例えば、既存の機種の振分率)から一部変更したいような場合に、変動パターン種別の振分率を変更したり(変動パターンの振分率を変えない。)、関連する変動パターン種別における変動パターンの振分率を変えるだけでよく(この場合、変動パターン種別の振分率を変えない。)、既存の機種からの設計変更等は容易である。なお、変動パターン種別の概念を含まない場合には、変動パターンの振分率を一部変更したいような場合でも、全ての変動パターンについての振分率を変更することになる。
図21は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図21に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。「(H)」は16進数であることを示す。なお、変動パターンXX(XXは整数)は、図7および図8に示された変動パターンのいずれかに対応する。また、変動パターンコマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。また、変動パターンによて変動時間を特定可能であり、変動パターンコマンドは、飾り図柄の変動時間を特定可能なコマンドに相当する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りにするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C03(H)の受信に応じて飾り図柄および飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C03(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレコマンド)である。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示することを指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。
コマンドC2XX(H)は、保留記憶数を指定する演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を減算する場合には保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、保留記憶数を減算するときに、減算後の保留記憶数を保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
また、コマンドE400(H)は、高確率状態(確変状態)から低確率状態(通常状態)になったときに送信されるコマンドであり、コマンドE401(H)は、低確率状態から高確率状態になったときに送信されるコマンドである。コマンドE402(H)は、確変潜伏状態であることを指定するための確変潜伏指定コマンドである。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図21に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始時に、変動パターンコマンド、表示結果特定コマンドおよび保留記憶数減算指定コマンドを送信する。そして、可変表示時間(変動時間)が経過すると、図柄確定指定コマンドを送信する。
図22は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8および大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否か決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図23は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、保留記憶数をカウントするための保留記憶数カウンタの値が上限値(この実施の形態では4)であるか否かを確認する(ステップS211)。保留記憶数カウンタの値が上限値であれば、処理を終了する。
保留記憶数カウンタの値が上限値になっていない場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212)。また、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数(ランダム2,5,6:図9参照)を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS213)。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。なお、ソフトウェア乱数を生成するためのカウンタや保留記憶バッファおよび保留記憶数カウンタは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
次いで、CPU56は、特別図柄保留記憶表示器18における表示数を1増やし(ステップS214)、保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS215)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。
図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、CPU56は、RAM55の保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS52)。そして、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、乱数バッファ領域に格納されているランダムRの値が大当り判定値(図10(A)参照)のいずれかと一致するか否か確認する。一致した場合には、ステップS71に移行する(ステップS54)。なお、ステップS54の処理が大当り判定の処理である。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態(内部的に確変状態である確変潜伏状態も含む。)であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図10(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグや確変潜伏フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りとすることに決定されている場合に、大当り遊技を開始するときにリセットされる。また、確変潜伏フラグは、確変潜伏状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。
確変潜伏状態でも、実際には、遊技状態は確変状態である。すなわち、大当りに決定される確率が向上している状態である。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図10(B)に示す大当り種別判定テーブル131を選択する(ステップS72)。乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「通常」、「確変」または「確変潜伏」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。なお、例えば、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、「確変潜伏」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。なお、上述したように、「確変潜伏」に決定された場合にも、大当り遊技終了後に、遊技状態が確変状態に制御される。ただし、確変状態であることの積極的な報知はなされない。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされて場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図25は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。
大当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図12(E)に示すテーブル選択規則に従って、遊技状態にもとづいて大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Dのいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS101に移行する。なお、CPU56は、遊技状態を、確変フラグおよび時短フラグの状態によって判定できる。
大当りフラグがセットされていない場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかにもとづいて、図14(D)に示すテーブル選択規則に従って、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために使用するテーブルとして、リーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択する(ステップS95)。また、ランダム2−2を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム2−2を抽出する(ステップS96)。そして、CPU56は、選択したリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかにおける保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)に応じた領域において、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチするか否かと、リーチしない場合の演出の種別またはリーチする場合のリーチの種別を決定する(ステップS97)。なお、ステップS97の処理で用いられる保留記憶数として、ステップS53の処理で−1される前の値を用いてもよい。
リーチすることに決定した場合には、ステップS97の処理で決定されたリーチの種別(リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1またはリーチHC2−1)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択する(ステップS99)。リーチしないことに決定した場合には、ステップS97の処理で決定された演出の種別(非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1または非リーチHC1−2)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択する(ステップS100)。そして、ステップS101に移行する。
ステップS101では、CPU56は、ランダム3を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム3の値を抽出する。そして、抽出したランダム3の値にもとづいて、ステップS92、S99またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A,137B、はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bのうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、ランダム4を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム4の値を抽出する(ステップS104)。そして、抽出したランダム4の値にもとづいて、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。
次いで、決定した変動パターンに対応した演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
図26は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果3指定のいずれかの演出制御コマンド(図21参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS114に移行する。大当りフラグがセットされている場合には、決定されている大当り種別が「確変」である場合には、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。「確変」でない場合には、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113)。なお、CPU56は、大当りの種別を、大当り種別バッファに設定されているデータによって判定できる。
CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS114)。
そして、保留記憶数を1減算することを指定する保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS115)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。また、CPU56は、送信した表示結果特定コマンドをRAM55における表示結果特定コマンド格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS116)。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、特別図柄表示器8に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りがセットされていない場合には、ステップS138に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグ、時短フラグおよび確変潜伏フラグをリセットし(ステップS134)、大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS137)。
ステップS138では、CPU56は、時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS139)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、可変表示が終了したときに遊技状態を非時短状態に移行させるために時短フラグをリセットする(ステップS140,S141)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS142)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行うとともに(ステップS404)、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(ステップS406)。例えば、最大時間は29秒である。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップ大入賞口開放中処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS407)。
図30および図31は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(ステップS421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(ステップS432)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10)になっているか否か確認する(ステップS434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS432の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行う(ステップS435)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS436)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(ステップS438)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS439)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(ステップS440)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に応じた値に更新する(ステップS441)。なお、インターバル期間は、例えば5秒である。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大当り終了指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS442)。そして、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことを、例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップS443)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS444)。
図32は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS451)。大入賞口制御タイマの値が0でない場合には(ステップS452)、処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になった場合には、大当り種別を示すデータが確変大当り(確変潜伏に決定された場合を含まない。)を示すデータであるときには、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS453,S454)。また、高確率状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う(ステップS455)。そして、ステップS462に移行する。
大当り種別を示すデータが確変大当りでないときには、遊技状態を時短状態に移行させるために時短フラグをセットし(ステップS456)、時短回数カウンタに100を設定する(ステップS457)。そして、大当り種別を示すデータが確変潜伏でない場合には(ステップS458)、低確率状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う(ステップS461)。そして、ステップS462に移行する。
大当り種別を示すデータが確変潜伏である場合には、確変潜伏フラグをセットし(ステップS459)、確変潜伏状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行い(ステップS460)、ステップS462に移行する。
ステップS462では、大当りフラグをリセットする。また、RAM55における大当り種別を示すデータをクリア(0にする)する(ステップS463)。その後、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS464)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図33は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS702)。そして、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、ステップS705〜S706の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS705)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。そして、ステップS702に移行する。
図34および図35は、コマンド解析処理(ステップS705)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果3指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている飾り図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドが低確率状態指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグおよび確変潜伏状態フラグをリセットする(ステップS652)。また、受信した演出制御コマンドが高確率状態指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグをセットする(ステップS654)。受信した演出制御コマンドが確変潜伏指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、確変潜伏状態フラグをセットする(ステップS656)。
なお、演出制御用CPU101は、高確率状態指定コマンドを受信したときに、遊技機に設けられている演出装置等を用いて「確変状態」であることを報知し、低確率状態指定コマンドを受信したときに、「確変状態」であることの報知を止める。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS659)。そして、ステップS611に移行する。
図36は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図36に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用乱数SR1−1〜SR1−3、予告演出決定用乱数SR2、表示態様変化決定用乱数SR3、第3予告演出のパターン決定用乱数SR4、第5予告演出のパターン決定用乱数SR5、ステップアップ予告演出のパターン決定用乱数SR6、操作ボタン演出移行決定用乱数SR7、ミッション/確変可能性報知決定用乱数SR8、確変可能性報知態様決定乱数SR9を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用乱数SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる停止図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。なお、最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rそれぞれにおいて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。
予告演出決定用乱数SR2は、大当りになる可能性を報知するための演出である予告演出を実行するか否かと、実行する場合の予告演出の種類を決定するために用いられる乱数である。
表示態様変化決定用乱数SR3は、第2予告演出の実行中に、操作ボタン150の押下に応じて予告演出の態様を変化させるか否か決定するために用いられる乱数である。第3予告演出のパターン決定用乱数SR4は、第3予告演出を実行するときにいずれのパターンを使用するのか決定するために用いられる乱数である。第5予告演出のパターン決定用乱数SR5は、第5予告演出を実行するときにいずれのパターンを使用するのか決定するために用いられる乱数である。ステップアップ予告演出のパターン決定用乱数SR6は、ステップアップ予告演出を実行するときにいずれのパターンを使用するのか決定するために用いられる乱数である。操作ボタン演出移行決定用乱数SR7は、ステップアップ予告演出の実行中に操作ボタン押下にもとづく演出に移行するか否か決定するために用いられる乱数である。
ミッション/確変可能性報知決定用乱数SR8は、ミッション演出または確変可能性報知を実行するか否かと、ミッション演出を実行することに決定した場合のミッション演出の種類を決定するために用いられる乱数である。確変可能性報知態様決定乱数SR9は、確変可能性報知の態様を決定するために用いられる乱数である。
各乱数を生成するためのカウンタがRAMに形成されている。そして、各カウンタの数値は、図33に示す乱数更新処理(ステップS702)で更新される。すなわち、値が+1される。そして、カウンタのカウント値が乱数の上限値(図36に示された範囲における最大値)を越えると下限値(図36に示された範囲における最小値)に戻される。乱数を生成するためのカウンタのカウント値を読み出すことを、乱数を抽出するという。
なお、この実施の形態では、予告演出は、飾り図柄の表示結果が導出表示される前に、大当りになる可能性を報知するための演出であるが、予告演出は、確変大当り、特定の態様のリーチ、確変への昇格等を予告する演出であってもよい。
また、ステップアップ予告演出とは、一の始動入賞に対して実行される図柄の可変表示(変動表示)中に実行される予告演出の一種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ(LEDを含む)、可動物等による)が複数段階に変化するような予告のことである。一般には、変化する回数(ステップ数)が多いほど、大当りの信頼度が高くなる。この実施の形態では、予告の対象になるのは、大当りであるが、確変大当り、リーチ、特定の態様のリーチ、確変大当りへの昇格等を予告する演出であってもよい。さらに、ステップ数によって予告の対象が変化するようにしてもよい。例えば、ステップ3まで進むと「リーチ確定」、ステップ4まで進むと「スーパーリーチ確定」、ステップ5まで進むと「大当り確定」となるようなものでもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、所定の非リーチの組み合わせになる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図37(A)〜(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cが記憶されている。図37(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図37(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用乱数SR1−2にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)であって、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図37(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図38に示すような左右出目判定テーブル161が記憶され、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR14のいずれに該当するかの判定が行われる。図37(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR14のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図39(A)および図39(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが記憶されている。図39(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ2−1および右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図39(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチはずれ組み合わせとなる確定飾り図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
リーチはずれ組み合わせを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差によって、特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」の順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示する場合に、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。決定された図柄差に応じて、「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−1〜PB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、大当り組み合わせやを決定するためのテーブルとして、例えば、図40に示す最終停止図柄決定テーブル163Aが記憶されている。図40に示す最終停止図柄決定テーブル163Aは、大当り図柄となる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、通常大当りにするときに用いられるテーブル(図40における左欄)と、確変大当りにするときに用いられるテーブル(図40における右欄)とを含む。最終停止図柄決定テーブル163Aにおける通常大当りにするときに用いられるテーブルには、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」(通常大当り図柄)に対応するデータ(判定値)を含む。最終停止図柄決定テーブル163Aにおける確変大当りにするときに用いられるテーブルには、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「1」、「3」、「5」、「7」(確変大当り図柄)に対応するデータ(判定値)を含む。
図41は、操作演出を説明するための説明図である。操作演出は、遊技者による操作ボタン150への操作に応じて実行される演出である。図41に示す例では、演出表示装置9において飾り図柄の変動が開始された後(図41(A)参照)、変動時間が経過する前の所定の時期に、操作ボタン150の操作を促す画像が演出表示装置9に表示される(図41(B)参照)。
確変可能性報知を実行することに決定されている場合には、操作ボタン150が押下されたことを条件に、選択された態様で、確変可能性報知の画像が演出表示装置9に表示される(図41(C)参照)。その後、飾り図柄の変動が継続される(図41(D)参照)。
ミッション演出を実行することに決定されている場合には、操作ボタン150が押下されたことを条件に、ミッション演出が開始され、ミッションを示す画像が演出表示装置9に表示される(図41(E),(F)参照)。その後、飾り図柄の変動が継続される(図41(G)参照)。
所定のボタン操作有効期間内に操作ボタン150が押下されなかった場合には、確変可能性報知の画像やミッションは表示されない(図41(H)参照)。すなわち、遊技者がボタン操作を行わない場合には、確変潜伏報知期待度の報知は行われない。なお、図41(C)に示された演出が確変潜伏報知期待度の報知に相当する。また、この実施の形態では、ミッション演出も、一種の確変潜伏報知期待度の報知に相当する。また、確変潜伏の場合には、遊技状態が通常状態である場合に比べて、操作演出が実行される割合が高くなる。
図41には、演出制御用マイクロコンピュータ100が、リーチになる前に操作ボタン150の操作を促す画像(図41(B)参照)を演出表示装置9に表示する例が示されているが、リーチになった後に操作ボタン150の操作を促す画像を表示するように制御してもよい。ただし、リーチになった後に操作ボタン150の操作を促す画像を表示する用にした場合には、ミッションとして、リーチに関するものとは異なるものが使用される。
次に、予告演出の具体例を説明する。
図42は、第1予告演出の演出の概要を示す説明図である。第1予告演出では、飾り図柄の変動開始時から所定時間(T1)が経過すると、予告演出が開始される。予告演出が開始されると、演出制御用CPU101は、操作ボタン150からの押下信号(操作ボタン150が押下されたときに出力する信号)の検出を開始する。すなわち、操作ボタン150の操作が有効になる。予告演出は所定の予告演出期間(T2+T3)に亘って実行される。なお、予告演出期間は、ボタン操作有効期間でもある。予告演出期間は、予告演出期間の開始時から所定期間(T2)に亘る第1の区間(例えば、10秒)と、第1の区間の終了時から予告演出期間の終了時までの第2の区間(T3)からなる。
予告演出期間において、操作ボタン150が押下されると、すなわち、操作ボタン150から押下信号が出力されると、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の予告演出に関する表示態様を変更するのであるが、第1の区間では、変更前の表示態様と変更後の表示態様との差異を小さくする。また、第2の区間では、変更前の表示態様と変更後の表示態様との差異を、相対的に大きくする。すなわち、第1の区間における差異よりも大きくする。
図43は、第1予告演出の演出の一例を示す説明図である。図43に示す例では、表示態様として%表示が用いられている。%表示における数値は、大当りの期待度(大当りになる可能性の程度:ただし、%表示は演出のための表示であって、実際には、%表示の数値と大当りになる可能性とは相関しない場合がある。)。図43に示す例では、左中右の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動が開始された後(図43(A)参照)、予告演出期間(ボタン操作有効期間)の開始時に、操作ボタン150の押下を促す画像9Dが演出表示装置9に表示される(図43(B)参照)。その後、操作ボタン150が押下される毎に、%表示の数値が変化する。具体的には増加する(図43(C)〜(I)参照)。なお、図43において、操作ボタン150に向かう矢印は、操作ボタン150が押下されたことを示す。予告演出期間における前半の期間(第1の区間に相当)では、%表示の数値の増加の程度は相対的に小さい(1%〜3%まで:図43(C)〜(E)参照)。予告演出期間における後半の期間(第2の区間に相当)では、%表示の数値の増加の程度は相対的に大きい(10%以降:図43(F)〜(I)参照)。
第1予告演出では、操作対応予告報知を開始してから終了するまでの予告演出期間内の特定期間(第2の区間に相当)では、表示態様の変化の程度を、予告演出期間内の他の期間(第1の区間に相当)における表示態様の変化の程度と異ならせるように構成したので、操作にもとづく表示態様の変化は画一的ではなく、遊技者の操作手段の操作に対する興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。また、予告演出期間における最終期間において演出態様の変化の程度が大きくなり、操作対応予告報知を終了する時点まで、操作対応予告報知による遊技の興趣を持続させることができる。
図44は、第2予告演出の演出の一例を示す説明図である。図44に示す例でも、表示態様として%表示が用いられている。図44に示す例では、左中右の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動が開始された後(図44(A)参照)、予告演出期間(ボタン操作有効期間)の開始時に、操作ボタン150の押下を促す画像9Dが演出表示装置9に表示される(図44(B)参照)。その後、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の予告演出に関する表示態様を変更するか否かの抽選を行う。抽選の結果、表示態様を変更することに決定された場合には、%表示の数値を変化させる(図44(C)〜(L)参照)。具体的には増加させる。表示態様を変更しないことに決定された場合には、%表示の数値を変化させない(図44(E),(F),(I),(J),(K)参照。そして、予告演出期間における前半の期間(図44(C)〜(H)参照)における%表示の数値を変化させる確率と、予告演出期間における後半の期間(図44(I)〜(L)参照)における%表示の数値を変化させる確率とを変える。図44に示す例では、予告演出期間における前半の期間(第1の区間)では、1/2の確率で%表示の数値を変化させることに決定し、後半の期間(第2の区間)では、1/3の確率で%表示の数値を変化させることに決定する。
第2予告演出では、操作ボタン150に対する操作にもとづく表示態様の変化は画一的ではなく、遊技者の操作ボタン150の操作に対する興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
図45は、第3予告演出の演出の一例を示す説明図である。図45に示す例でも、表示態様として%表示が用いられている。図45に示す例では、左中右の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動が開始された後(図45(A1),(A2)参照)、予告演出期間(ボタン操作有効期間)の開始時に、操作ボタン150の押下を促す画像9Dが演出表示装置9に表示される(図45(B1),(B2)参照)。第3予告演出の演出では、演出制御用CPU101は、予告演出期間における%表示の数値の最大値(最終演出可能態様)を所定値にするが、最初の%表示の数値から最大値に至る間で、操作ボタン150の押下に応じた変化のさせ方は一律ではなく、複数種類の変化のさせ方のうちのいずれかで、%表示の数値を変化させる。図45における右側(図45(A2)〜(I2))に示す例では、左側(図45(A1)〜(J1))に示す例に比べて、急激に変化する箇所(30%から50%)がある(図45(E2),(F2)参照)。演出制御用CPU101は、例えば、大当りとすることに決定されている場合には、急激に変化する箇所がある変化のさせ方による演出を実行する割合を、大当りとしないことに決定されている場合に比べて多くする。
第3予告演出では、最終表示可能態様(この例では、%表示の数値の最大値)が同じであっても、有利状態(この例では、大当り遊技状態)になる可能性の高低に応じた操作対応予告報知を行うことができ、遊技者の操作スイッチ150の操作に対する興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。また、操作ボタン150の押下に応じた表示態様の変化の仕方が異なることによって、有利状態(この例では、大当り遊技状態)になる可能性の高低を異ならせることができる。
図46は、第4予告演出の演出の概要を示す説明図である。第4予告演出では、飾り図柄の変動開始時から所定時間(T1)が経過すると、予告演出が開始される。予告演出期間は、予告演出期間の開始時から所定期間(T2)に亘る第1の区間と、第1の区間の終了時から所定期間(T3)に亘る第2の区間と、第2の区間の終了時から予告演出期間の終了時までの第3の区間(T4)からなる。
予告演出期間において、操作ボタン150が押下されると、すなわち、操作ボタン150から押下信号が出力されると、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の予告演出に関する表示態様を変更するのであるが、第2の区間では、変更前の表示態様と変更後の表示態様との差異(変化率)を、第1の区間における差異よりも相対的に小さくする。すなわち、第1の区間における差異よりも小さくする。また、第3の区間では、変更前の表示態様と変更後の表示態様との差異を、第1の区間および第2の区間における差異よりも相対的に大きくする。
図47は、第4予告演出の演出の一例を示す説明図である。図47に示す例でも、表示態様として%表示が用いられている。図47に示す例では、左中右の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動が開始された後(図47(A)参照)、予告演出期間(ボタン操作有効期間)の開始時に、操作ボタン150の押下を促す画像9Dが演出表示装置9に表示される(図47(B)参照)。第4予告演出の演出では、操作ボタン150が押下される毎に、%表示の数値が変化する(図47(C)〜(J)参照)。具体的には増加する。予告演出期間における前半の期間(第1期間および第2期間以外の期間に相当:図47(C)〜(D)参照)では、%表示の数値の増加率は中程度である(1%〜2%まで)。予告演出期間における中間の期間(第1期間に相当:図47(E)〜(H)参照)では、%表示の数値の増加率は前半の期間における増加率よりも小さい(2.1%〜4.1%)。予告演出期間における後半の期間(第2期間に相当:図47(I)〜(J)参照)では、%表示の数値の増加率は前半の期間および中間の期間における増加率よりも大きい(20%以降)。
つまり、第4予告演出では、%表示の数値の変化率を一旦小さくした後、変化率を大きくする。変化の程度が一旦小さくなることで、その後変化の程度が大きくなるかもしれないと遊技者が思い、操作ボタン150の操作に積極的になる。
第5予告演出(図示せず)では、やはり、例えば、操作ボタン150が押下される毎に、演出表示装置9に表示される%表示の数値が変化する。具体的には増加する。最初の%表示の数値から最大値に至る間で、操作ボタン150の押下に応じた変化のさせ方は一律ではなく、複数種類の変化のさせ方のうちのいずれかで、%表示の数値を変化させる。そして、複数種類の変化のさせ方のうちには、予告演出期間中に、操作ボタン150が押下されても%表示の数値を変化させない期間を含むものがある。
第5予告演出では、予告演出期間における表示態様を変化させない特定期間(%表示の数値を変化させない期間)の存在によって操作対応予告報知の演出を豊富にすることができる。また、特定期間では、演出制御用CPU101は、操作ボタン150が押下されても予告演出の表示態様を変化させないので、遊技者は、そのときの表示態様が最終演出可能態様(この例では、%表示の数値が最大値)か否か判断できない。すなわち、実際には最終演出可能態様が表示された場合に、遊技者は、その表示態様が、第5予告演出における特定期間での表示態様であると捉える可能性がある。その場合、遊技者は、表示態様がさらに変化することを期待して、操作ボタン150の押下を継続する可能性が高い。従って、特定期間を設けることによって、遊技者に、操作ボタン150の押下を継続させることができ、操作対応予告報知の効果を増進させることができる。
図48は、ステップアップ予告演出の一例を示す説明図である。図48に示す例では、ステップアップ予告演出において、図48(A)に示す第1ステップ、図48(B)に示す第2ステップ、図48(C)に示す第3ステップの演出が順次実行される。第1ステップでは、演出表示装置9における表示画面においてキャラクタ画像9Aが移動表示される。第2ステップでは、演出表示装置9における表示画面においてキャラクタ画像9Bが移動表示される。第3ステップでは、演出表示装置9における表示画面においてキャラクタ画像9Cが移動表示される。
また、この実施の形態では、ステップアップ予告演出として、第2ステップの演出が終了したときに、操作対応予告報知演出(第1〜第5予告演出)に移行する予告演出の形態がある(図48(B),(D)参照)。操作対応予告報知演出に移行すると、第1〜第5予告演出のいずれかが実行される。
このように、ステップアップ予告演出において表示態様が変化しない場合であっても、操作対応予告報知による演出が続行されるので、ステップアップ予告演出の遊技の興趣を向上させることができる。
なお、予告演出は、リーチになる前に実行されてもよいし、リーチになった後に実行されてもよい。予告演出がリーチになる前に実行されるように構成した場合には、リーチ状態になる前の識別情報の変動表示中における遊技の種類を増加させることができる。また、予告演出がリーチになった後に実行されるように構成した場合には、リーチ状態になった後の識別情報の変動表示中における遊技の種類を増加させることができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図49に示す予告演出決定テーブル170が記憶されている。予告演出決定テーブル170は、予告演出決定用乱数SR2にもとづいて、予告演出を実行するか否かと、実行する場合の予告演出の種類を決定するために参照されるテーブルである。予告演出決定テーブル170において、非リーチの変動パターン(図7参照)に対応して、予告演出決定用乱数SR2がとりうる全ての値(1〜191)に相当する判定値が「予告なし」に対応して設定されている。また、ノーマルPA2−1〜PA2−4、スーパーPA3−1〜PA3−8、スーパーPB3−1〜PB3−5、スーパーPC3−1〜3−4のいずれかである場合、ノーマルPA2−5〜PA2−8、スーパーPA4−1〜PA4−8、スーパーPB4−1〜PB4−5、スーパーPD1−1〜1−2のいずれかである場合に応じて、予告演出決定用乱数SR2の値と比較される数値(判定値)であって、「予告なし」、「第1予告演出」〜「第5予告演出」、および「ステップアップ予告演出」に対応するデータ(判定値)が設定されている。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図50に示すミッション/確変可能性報知決定テーブル171が記憶されている。ミッション/確変可能性報知決定テーブル171は、ミッション/確変可能性報知決定用乱数SR8にもとづいて、ミッション演出または確変可能性報知を実行するか否かと、ミッション演出を実行することに決定した場合のミッション演出の種類を決定するために参照されるテーブルである。
図50(A)〜(F)に示すように、ミッション/確変可能性報知決定テーブル171として、確変潜伏状態であるか低確率状態(確変状態ではない通常状態)であるか否かと、既に決定されている飾り図柄のリーチ図柄とに応じた複数のテーブルがある。図50(A)〜(C)に示すテーブル(確変潜伏状態で使用されるテーブル)において、図50(D)〜(F)に示すテーブル(低確率状態で使用されるテーブル)と比較すると、全体として、ミッション演出または確変可能性報知の演出が実行される割合は、確変潜伏状態である場合の方が低確率状態である場合よりも多い。
また、「7の図柄でリーチを出せ」のミッションに関して、確変潜伏状態では、低確率状態の場合に比べて、既に決定されている飾り図柄のリーチ図柄に一致するミッションに割り当てられている判定値数が多い。すなわち、確変潜伏状態では、低確率状態の場合に比べて、「7の図柄でリーチを出せ」のミッションが発生する頻度が高い。さらに、「7の図柄でリーチを出せ」のミッションが成立しやすくなっている。よって、遊技者は、「7の図柄でリーチを出せ」のミッションが発生する割合が高いことをもって、確変潜伏状態である可能性が高いことを推測できる。さらには、「7の図柄でリーチを出せ」のミッションが達成される割合が高いことをもって、確変潜伏状態である可能性が高いことをより確実に推測できる。
また、「6の図柄でリーチを出せ」のミッションに関して、確変潜伏状態では、低確率状態の場合に比べて、既に決定されている飾り図柄のリーチ図柄に一致するミッションに割り当てられている判定値数が少ない。すなわち、確変潜伏状態では、低確率状態の場合に比べて、「6の図柄でリーチを出せ」のミッションが成立しにくくなっている。よって、遊技者は、「6の図柄でリーチを出せ」のミッションが達成される割合が低いことをもって、確変潜伏状態である可能性が高いことを推測できる。
しかし、「6の図柄でリーチを出せ」のミッションに関しても、「7の図柄でリーチを出せ」のミッションの場合と同様に、確変潜伏状態において、低確率状態の場合に比べて、既に決定されている飾り図柄のリーチ図柄に一致するミッションに割り当てられている判定値数を多くするようにしてもよい。すなわち、「6の図柄でリーチを出せ」のミッションに関しても、確変潜伏状態である場合の方が達成されやすくしてもよい。
なお、この実施の形態では、予告演出を実行するか否かと、予告演出を実行する場合の予告演出の種類とを、予告演出決定用乱数と予告演出決定テーブル170とを用いて決定し、ミッション演出および確変可能性報知の演出を実行するか否かと、ミッション演出を実行する場合のミッション演出の種類とを、ミッション/確変可能性報知決定用乱数とミッション/確変可能性報知決定テーブル171とを用いて決定するが、予告演出、ミッション演出および確変可能性報知の演出をを実行するか否かと、予告演出を実行する場合の予告演出の種類と、ミッション演出を実行する場合のミッション演出の種類とを、1つの乱数と1つのテーブルとを用いて決定するようにしてもよい。その場合には、テーブルに、「予告なし」、予告演出の種類、「ミッション演出および確変可能性報知の演出を実行しない」、ミッション演出の種類のそれぞれに応じた判定値が設定される。
また、この実施の形態では、確変潜伏状態では、低確率状態の場合に比べて、「7の図柄でリーチを出せ」のミッションが達成される頻度が高くなっているが、確変潜伏状態の場合と低確率状態の場合とで、ミッションが達成される頻度を同じにしてもよい。その場合には、遊技者は、ミッションの達成されやすさによって確変潜伏状態であるか否か判断することはできないが、遊技機における演出の種類を増やすことは可能である。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図51に示す確変可能性報知態様決定テーブル172が記憶されている。確変可能性報知態様決定テーブル172は、確変可能性報知態様決定乱数SR9にもとづいて、確変可能性報知の態様を決定するために参照されるテーブルである。
確変可能性報知態様決定テーブル172として、図51(A)に示す確変潜伏状態で使用されるテーブルと、図51(B)に示す低確率状態で使用されるテーブルとがある。
この実施の形態では、確変可能性報知の態様は、可能性の数値表示(%表示)である。図51に示すように、確変潜伏状態では、低確率状態の場合に比べて、より大きい数値によって確変可能性が報知される割合が大きい。
図52は、第1予告演出の流れを示すタイミング図である。図52には、第1予告演出において、操作ボタン150が押下される毎の(図52では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図52において、「表示」として示されている数値は、図43における%表示の数値に相当する。
図53は、第2予告演出の流れを示すタイミング図である。図53には、第2予告演出において、操作ボタン150が押下される毎の(図53では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図53において、「表示」として示されている数値は、図44における%表示の数値に相当する。ただし、図53には、操作ボタン150が押下されたときの抽選の結果、表示態様を変更することに決定された場合の例(毎回数値が変化している例)が示されている。
図54は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている表示態様変化決定用テーブル174A,174Bを示す説明図である。表示態様変化決定用テーブル174A,174Bには、表示態様変化決定用乱数SR3と比較される数値(判定値)が、表示態様を変化させる/させないに応じて設定されている。表示態様変化決定用テーブル174Aは、変化確率を1/2にするときに使用され、表示態様変化決定用テーブル174Bは、変化確率を1/3にするときに使用される。
図55は、第3予告演出の流れを示すタイミング図である。図55には、第3予告演出において、操作ボタン150が押下される毎の(図55では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図55において、「表示」として示されている数値は、図45における%表示の数値に相当する。ただし、図55には、表示態様の変化のさせ方の違いを理解しやすいように、図45に示された数値とは異なる数値が示されている。また、図55には、複数種類の表示態様の変化のさせ方として、パターン1〜3の3種類がある場合の例が示されている。
図56は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている第3予告演出のパターン決定用テーブル175を示す説明図である。第3予告演出のパターン決定用テーブル175には、第3予告演出のパターン決定用乱数SR4と比較される数値(判定値)が、パターン1〜3のそれぞれに応じて設定されている。
図56に示すように、大当り遊技状態状態に制御されることに決定されている場合には、表示態様の変化の度合いが高いパターン3(%表示の数値が3ずつ変化するパターン)が選択されやすい。また、大当り遊技状態状態に制御されないことに決定されている場合には、表示態様の変化の度合いが低いパターン1(%表示の数値が1ずつ変化するパターン)が選択されやすい。すなわち、最終演出可能態様までの表示態様の変化のさせ方に応じて、大当りの期待度(大当りのなり易さ)が異なっている。
なお、大当り遊技状態状態に制御されることに決定されている場合には、常に表示態様の変化の度合いが高いパターンを使用し、大当り遊技状態状態に制御されないことに決定されている場合には、常に、表示態様の変化の度合いが低いパターンを使用するように構成してもよい。その場合には、大当り遊技状態状態に制御されることに決定されている場合と大当り遊技状態状態に制御されないことに決定されている場合とで最終演出可能態様を同じであっても、変化開始時の演出態様から最終演出可能態様までの演出態様の変化の過程が異なることによって、最終表示可能態様が同じであっても、有利状態になる可能性の高低に応じた操作対応予告報知を行うことができ、遊技者の操作ボタン150の操作に対する興味を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
また、図56に示すように大当りにしない場合と大当りにする場合とで判定値の振り分け方を変えるのではなく、確変潜伏状態である場合と低確率状態である場合とで判定値の振り分け方を分けてもよい。その場合には、第3予告演出におけるパターンの発生頻度の違いによって大当りの期待度を報知するのではなく、第3予告演出におけるパターンの発生頻度の違いによって確変状態の期待度(確変状態である確かさ)を報知することになる。
図57は、第4予告演出の流れを示すタイミング図である。図57には、第4予告演出において、操作ボタン150が押下される毎の(図57では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図57において、「表示」として示されている数値は、図47における%表示の数値に相当する。
図58は、第5予告演出の流れを示すタイミング図である。図58には、第5予告演出において、操作ボタン150が押下される毎の(図58では「操作回数」として示されている。)表示内容が示されている。図58において、「表示」として示されている数値は、%表示の数値である。
第5予告演出でも、操作ボタン150が押下される毎に、演出表示装置9に表示される%表示の数値が変化するのであるが、最初の%表示の数値から最大値(図58における各行において最右の数値)に至る間で、操作ボタン150が押下されても%表示の数値を変化させない期間を含むものがある。具体的には、図58に示す例において、パターン2,4,6は、予告演出期間に%表示の数値を変化させない期間を含むパターンである。なお、パターン1,3,5でも、予告演出期間の終わりの期間において%表示の数値を変化させないが、それらの期間は、演出表示装置9に表示されている%表示の数値が最大値(最終演出可能態様)に達して、以後、操作ボタン150が押下されても、表示態様が変わらないことを意味している。
なお、この実施の形態では、パターン2,4,6において、%表示の数値が所定値(パターン2では10%、パターン4では40%、パターン6では50%)になると、操作ボタン150に対する操作が行われても演出態様を変化させない演出態様維持期間が開始され、演出態様維持期間においてあらかじめ決められている回数の操作ボタン150に対する操作がなされると、演出態様維持期間が終了することになる。しかし、演出態様維持期間を、予告演出開始時からあらかじめ決められている所定時間(例えば、4秒)が経過すると開始し、演出態様維持期間が開始されてから所定時間(例えば、5秒)が経過すると終了するようにしてもよい。
図59は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている第5予告演出のパターン決定用テーブル176を示す説明図である。第5予告演出のパターン決定用テーブル176には、第5予告演出のパターン決定用乱数SR5と比較される数値(判定値)が、図58に示すパターン1〜6のそれぞれに応じて設定されている。
なお、図59に示すように、大当りにすることに決定されている場合には、はずれにすることに決定されている場合に比べて、最終演出可能態が大きい数値になるパターンが選択されやすくなっている。
また、図59に示すように大当りにしない場合と大当りにする場合とで判定値の振り分け方を変えるのではなく、確変潜伏状態である場合と低確率状態である場合とで判定値の振り分け方を分けてもよい。その場合には、第5予告演出におけるパターンの発生頻度の違いによって大当りの期待度を報知するのではなく、第5予告演出におけるパターンの発生頻度の違いによって確変状態の期待度を報知することになる。
図60(A)は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されているステップアップ予告演出のパターン決定テーブル177Aを示す説明図である。ステップアップ予告演出のパターン決定テーブル177Aには、ステップアップ予告演出のパターン決定用乱数SR6と比較される数値(判定値)が、パターン1〜4のそれぞれに応じて設定されている。
なお、パターン1は、第1ステップ(ステップ1)の演出が終了するとステップアップ予告演出を終了するパターンである。パターン2は、第1ステップから第2ステップ(ステップ2)に移行した後、第2ステップの演出が終了するとステップアップ予告演出を終了するパターンである。パターン3は、第2ステップの演出が終了すると第3ステップ(ステップ3)に移行するパターンである。パターン4は、第2ステップの演出が終了したときに、操作対応予告報知演出(第1〜第5予告演出)に移行するパターンである(図55(B),(D)参照)。パターン5は、第2ステップの演出が終了したときに、操作対応予告報知演出(第1〜第5予告演出)に移行する場合と第3ステップに移行する場合とがあるパターンである。また、第1ステップから第2ステップに移行するとは、第1ステップから第2ステップに発展することと同義であり、第2ステップから第3ステップに移行するとは、第2ステップから第3ステップに発展することと同義である。
なお、図60(A)に示すように、大当りにすることに決定されている場合には、はずれにすることに決定されている場合に比べて、操作対応予告報知演出に移行可能なパターン(パターン4およびパターン5)が選択されやすくなっている。
図60(B)は、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されている操作ボタン演出移行決定テーブル177Bを示す説明図である。操作ボタン演出移行決定テーブル177Bには、操作ボタン演出移行決定用乱数SR7と比較される数値(判定値)が、操作ボタン演出(操作対応予告報知演出)に移行させる/させないに応じて設定されている。操作ボタン演出移行決定テーブル177Bは、パターン5でステップアップ予告演出が実行されているときに、第2ステップの演出が終了したときに、操作対応予告報知演出に移行するか、パターン3に移行するかを決定するために使用される。なお、第2ステップの演出が終了したときにパターン3に移行することに対して判定値を割り当てるのではなく、第2ステップの演出が終了したときにステップアップ演出を終了すること(パターン2と同じになる。)に対して判定値を割り当ててもよい。
また、図60(A),(B)に示すように、ステップアップ予告演出において先のステップに移行しない場合であっても、操作対応予告報知による演出が続行されることがあるので(パターン4の場合、およびパターン5でステップ3に移行せずに操作ボタン演出に移行する場合)、遊技者の期待感を低下させず、ステップアップ予告演出の遊技の興趣を向上させることができる。
また、図60に示された例では、はずれの場合にも大当りの場合にも判定値数は同じであるが、はずれの場合には、大当りの場合に比べてステップアップ予告演出の実行頻度が低くなるように、はずれ時に使用されるテーブルと大当り時に使用されるテーブルとを別にすることが好ましい。はずれの場合には、大当りの場合に比べて実行頻度が低くなることが好ましいことは、第1〜第5予告の演出についても同様である。
また、図60に示すように大当りにしない場合と大当りにする場合とで判定値の振り分け方を変えるのではなく、確変潜伏状態である場合と低確率状態である場合とで判定値の振り分け方を分けてもよい。その場合には、ステップアップ予告演出におけるパターンの発生頻度の違いによって大当りの期待度を報知するのではなく、ステップアップ予告演出におけるパターンの発生頻度の違いによって確変状態の期待度を報知することになる。
さらに、この実施の形態では、図49に示すように、変動パターンに応じて予告演出の種類を決定するが、確変潜伏状態であるか否かに応じて予告演出の種類を決定するようにしてもよい。
この実施の形態では、図49に示された予告演出決定テーブルが設けられ、第3予告演出、第5予告演出およびステップアップ予告演出に関して、図56、図59および図60に示された予告演出のパターン判定テーブルが設けられている。そして、演出制御用CPU101は、まず、予告種別決定テーブルと予告種別判定用乱数とを用いて予告の種類(種別)を決定し、次に、予告演出のパターン判定テーブルと予告演出のパターン判定用乱数(図36に示されたSR4〜SR6)とを用いて予告演出のパターンを決定する。よって、予告演出のパターンの振分率(出現率)を、既存の振分率(例えば、既存の機種の振分率)から一部変更したいような場合に、予告種別の振分率を変更したり(予告演出のパターンの振分率を変えない。)、関連する予告種別における予告演出のパターンの振分率を変えるだけでよく(この場合、予告種別の振分率を変えない。)、既存の機種からの設計変更等は容易である。
図61は、図33に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):大当り遊技におけるラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図62は、図61に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)。
図63〜図65は、図61に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から、受信した変動パターンコマンドを示すデータを読み出す(ステップS814)。そして、演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否か確認する(ステップS815)。はずれとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。はずれとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS817)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されていたデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチにならない飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS819)。ステップS819の処理では、図37(A)に示された最終停止図柄決定テーブル160Aを使用テーブルとして選択する。次いで、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することによって左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図37(B)に示された最終停止図柄決定テーブル160Bを使用テーブルとして選択する。続いて、第2最終停止図柄決定用乱数SR1−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−2の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することによって右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。また、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせにもとづいて、図38に示された左右出目判定テーブル161を参照することによって、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれになるか判定する。次いで、図37(C)に示された最終停止図柄決定テーブル160Cを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値と左右出目タイプDC1−1とにもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することによって中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。そして、ステップS820に移行する。
ステップS817の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチの組み合わせを構成する飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS818)。ステップS818の処理では、図39(A)に示された最終停止図柄決定テーブル162Aを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することによって左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図39(B)に示された最終停止図柄決定テーブル162Bを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することによって左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。演出制御用CPU101は、決定した図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄を決定する。
以上のように、ステップS818の処理では、演出制御用CPU101は、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄を決定する。次いで、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄を決定する。そして、ステップS820に移行する。
はずれとすることに決定されていない場合には(ステップS815)、演出制御用CPU101は、最終停止図柄としての大当り図柄を決定する(ステップS816)。具体的には、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1を抽出し、第1最終停止図柄決定用乱数SR1−1にもとづいて左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する。その際に、確変大当りとしない(通常大当りとする)ことに決定されている場合には、図40に示す最終停止図柄決定テーブル163Aにおける通常大当り時のテーブルに設定されている判定値と停止図柄決定用乱数SR6とを比較し、一致した判定値に対応する左中右停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3とすることに決定する。また、確変大当りとすることに決定されている場合には、図40に示す最終停止図柄決定テーブル163Aにおける確変大当り時のテーブルに設定されている判定値と停止図柄決定用乱数SR6とを比較し、一致した判定値に対応する左中右停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3とすることに決定する。そして、ステップS820に移行する。
なお、ステップS816の処理では、演出制御用CPU101は、確変潜伏大当り場合には、通常大当りとする場合と同様に、図40に示す最終停止図柄決定テーブル163Aにおける通常大当り時のテーブルに設定されている判定値と停止図柄決定用乱数SR6とを比較し、一致した判定値に対応する左中右停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3とすることに決定する。
ステップS820では、演出制御用CPU101は、高確率状態であるか否か確認する。具体的には、高確率状態フラグがセットされているか否か確認する。高確率状態である場合には、ステップS829に移行する。高確率状態でない場合には(低確率状態または確変潜伏状態である場合)、ミッション/確変可能性報知決定用乱数SR8を抽出する(ステップS821A)。そして、抽出したミッション/確変可能性報知決定用乱数SR8の値と、図50に示されたミッション/確変可能性報知決定テーブル171とにもとづいて、ミッション演出または確変可能性報知を実行するか否かと、ミッション演出を実行することに決定した場合のミッション演出の種類を決定する(ステップS821B)。
なお、演出制御用CPU101は、ステップS821Aの処理では、確変潜伏状態である(具体的には、確変潜伏状態フラグがセットされている状態)か低確率状態(具体的には、高隔離状態フラグがセットされていない(リセットされている)状態)であるか否かと、ステップS816,S818の処理で既に決定されている飾り図柄のリーチ図柄とに応じたテーブルを使用する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動開始時に、常にステップS821A〜S828の処理を実行するが、数回(例えば5回)の変動について1回ステップS821A〜S828の処理を実行するようにしてもよい。また、常にステップS821A〜S828の処理を実行する用にしない場合に、確変潜伏状態では、低確率状態であるときに比べて高い頻度でステップS821A〜S828の処理を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、1回の飾り図柄の変動毎にミッションを提示するが、すなわちミッションの有効期間は1回の変動期間内であるが、複数回の変動に亘るミッションの有効期間、または所定時間に亘るミッションの有効期間を設定するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、ミッション演出を実行することに決定した場合には、ミッションの種類をRAMに記憶する(ステップS823)。そして、ステップS828に移行する。確変可能性報知を実行することに決定した場合には、確変可能性報知態様決定乱数SR9を抽出する(ステップS825)。そして、抽出した確変可能性報知態様決定乱数SR9の値と、確変可能性報知態様決定テーブル172とにもとづいて、確変可能性報知の態様を決定する(ステップS826)。演出制御用CPU101は、決定した確変可能性報知の態様を示すデータをRAMに記憶する(ステップS827)。また、報知開始タイマに、ミッション演出または確変可能性報知の演出の開始(図41(B)参照)までの時間に相当する値をセットする(ステップS828)。その後、ステップS832に移行する。なお、ステップS823の処理で、演出制御用CPU101は、ミッション演出を実行することを示す情報(例えば、フラグ)をRAMに設定する処理を行う。また、ステップS826の処理で、確変可能性報知の演出を実行することを示す情報(例えば、フラグ)をRAMに設定する処理を行う。
演出制御用CPU101は、ミッション演出も確変可能性報知も実行しないことに決定した場合には、予告選択処理(図70参照)を実行する(ステップS829)。そして、予告選択処理において、予告演出を実行することに決定した場合には(ステップS830)、予告演出開始待ちタイマに予告演出開始時までの時間に相当する値を設定する(ステップS831)。そして、ステップS832に移行する。
ステップS832では、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに応じて、図柄変動制御パターンテーブル180に格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうちのいずれかを使用パターンとして選択し、選択した図柄変動制御パターンに対応するプロセステーブルを選択する。
なお、複数種類の図柄変動制御パターンのそれぞれについて、確変状態(確変潜伏状態ではない)において用いられるプロセステーブルと、通常状態(通常遊技状態すなわち低確率状態)において用いられるプロセステーブルと、確変潜伏状態において用いられるプロセステーブルとのそれぞれを用意し、遊技状態に応じて(具体的には、高確率状態フラグおよび確変潜伏状態フラグの状態に応じて)、使用するプロセステーブルを選択するようにしてもよいが、通常状態において用いられるプロセステーブルと、確変潜伏状態において用いられるプロセステーブルとを共通にしてもよい。共通にする場合には、演出表示装置9に表示される背景やキャラクタ画像および発光体(ランプやLED)の演出態様は、通常状態の場合と確変潜伏状態の場合とで同じになる。また、通常状態および確変潜伏状態の場合と確変状態の場合とでは異なる。さらに、通常状態および確変潜伏状態の場合と確変状態の場合とで飾り図柄の種類を変えたり、音出力状態を変えるようにしてもよい。
図66は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データおよびランプ制御実行データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(飾り図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における飾り図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で飾り図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データに設定されている態様で発光体の点滅を制御する。
図66に示すプロセステーブルは、各演出制御パターンに応じて用意されている。また、プロセステーブルは、予告演出のパターンにも応じて用意されている。
図67は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。図67に示すように、演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データに従って演出制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9やLED等の発光体を制御する処理を繰り返すことによって、1回の飾り図柄の変動中の演出が実現される。なお、この実施の形態では、飾り図柄の変動に関わる画像データは、プロセステーブルには設定されていない。また、音演出に関わる音番号データは、プロセステーブルには設定されていない。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図68に示す図柄変動制御パターンテーブル180が記憶されている。図68に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、リーチ演出における演出表示動作等の演出動作の制御内容を示すデータが、変動パターンに応じて格納されている。具体的には、図柄変動制御パターンには、図66に示すプロセステーブルが設定されている。
演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS833)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS834,S835)。すなわち、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(飾り図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS836)。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS837)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(ステップS838)。なお、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU101は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、VDP109がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置9に出力し、演出表示装置9が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。その後、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS839)。
なお、演出制御用CPU101は、画像データをVRAMの所定領域に書き込む場合に、実際には、例えば、Vブランク割込にもとづくVブランク割込処理で画像データをVRAMに書き込む制御を行う。従って、演出制御用CPU101は、RAMの所定領域にVRAMに書き込むデータを一時保存し、Vブランク割込処理でRAMの所定領域のデータをVRAMに書き込む制御を行う。Vブランク割込は、演出表示装置9に供給される垂直同期信号の周期と同周期でVDP109が発生する割込である。例えば、演出表示装置9の画面変更周波数(フレーム周波数)が30Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は33.3msであり、フレーム周波数が60Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は16.7msである。この例では、Vブランク割込処理でVRAMにデータを書き込むが、他の処理において、VRAMにデータを書き込むようにしてもよい。他の処理は、例えば、演出制御用が内蔵するタイマにもとづくタイマ割込や、飾り図柄変動中処理である。なお、他の処理においてVRAMにデータを書き込む処理を実行する場合には、例えば定期的に、実行周期とVブランク割込の周期との同期を取るための処理を実行することが好ましい。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図69に示す予告演出制御パターンテーブル181が記憶されている。予告演出制御パターンテーブル181には、複数種類の予告パターンのそれぞれに対応して、予告演出に対応した演出動作の制御内容を示すデータが格納されている。各予告演出制御パターンは、例えば、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった予告演出に応じた各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
なお、この実施の形態では、予告演出制御パターンテーブル181には、予告演出の種類(第1予告演出(予告1)〜第5予告演出(予告5))毎に、第1画像の表示に関する制御データ、第2画像の表示に関する制御データ、第3画像の表示に関する制御データを始めとする「変化後の画像」毎に制御データが設定されている。この実施の形態では、予告演出は、操作ボタン150に対する押下操作に応じて、演出表示装置9に表示される予告演出のための画像の表示態様を変化させる(変更する)ことによって実現される。「変化後の画像」とは、操作ボタン150に対する押下操作がなされたときに変更される画像のことである。そして、予告演出制御パターンテーブル181には、「変化後の画像」のそれぞれに応じて、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった予告演出に応じた各種の演出動作を制御するための制御データが設定されている。
また、この実施の形態では、ステップ予告演出は、第1ステップ〜第3ステップの演出を含む。それぞれのステップでは、ステップ特有のキャラクタ画像が演出表示装置9の表示画面において移動表示される。そして、この実施の形態では、第1ステップ〜第3ステップの演出に応じて、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データやランプ制御実行データといった予告演出のための各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
図70は、予告選択処理を示すフローチャートである。予告選択処理において、演出制御用CPU101は、予告演出決定用乱数SR2を抽出する(ステップS741)。そして、予告演出決定用乱数SR2にもとづいて予告演出を行うか否か決定し、予告演出を行うことに決定した場合には予告演出の種類を決定する(ステップS742)。具体的には、予告演出決定用乱数SR2の値と一致する予告演出決定テーブル170(図49参照)に設定されている判定値に応じて、予告の有無と、予告する場合の予告演出の種類を決定する。なお、図49に示すように、予告演出決定テーブル170には、変動パターンの種類に応じた3つのテーブルがあるので、演出制御用CPU101は、予告演出決定テーブル170における変動パターンの種類に応じたテーブルを使用する。
演出制御用CPU101は、予告演出を行うことに決定した場合には(ステップS743)、予告実行決定フラグをセットする(ステップS744)。また、決定した予告演出の種別を示すデータを、RAMの保存領域に記憶する(ステップS745)。
図71は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップS840A,S840B,S840C)。また、演出制御用CPU101は、ミッション演出または確変可能性報知の演出を実行することに決定されているか、またはミッション演出または確変可能性報知の実行中である場合には(ステップS841)、ミッション/報知処理を実行する(ステップS842)。また、予告演出を行うことに決定されているか、または予告演出の実行中である場合には(ステップS843)、予告演出処理を実行する(ステップS844)。予告演出を行うことに決定されているか否かは、予告実行決定フラグがセットされているか否かによって判定される。予告演出の実行中であるか否かは、予告演出を開始するときにセットされる予告実行中フラグによって判定される。予告実行決定フラグも予告実行中フラグもセットされていない場合には処理を終了する。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS845)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS846)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS847)。また、その次に設定されている表示制御実行データおよびランプ制御実行データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS848)。
また、変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS849)、演出制御用CPU101は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切替時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS850)。そのようにして、演出制御装置9において、飾り図柄の変動制御が実現される。VDP109は、所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出制御装置9において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像および飾り図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(ステップS851)。
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS854)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS853)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。なお、飾り図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、図66に例示されたプロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の変動時間に相当する。よって、ステップS843の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データおよびランプ制御実行データ)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の演出制御は終了する。飾り図柄の変動制御(飾り図柄の変動に関連するキャラクタ画像や背景を表示させる制御を含む。)は、あくまでも変動期間経過時(最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトした時点に相当)に終了するのであるが、予告演出の制御は、図75に示されたステップS533,S534の処理によって終了する。一般に、ステップS533,S534の処理が終了する時点(予告演出タイマがタイムアウトする時点)は飾り図柄の変動期間が経過する時点よりも前であるが、予告演出タイマがタイムアウトする時点を飾り図柄の変動期間が経過する時点と同じにしてもよい。
図72は、ステップS842のミッション/報知処理を示すフローチャートである。ミッション/報知処理において、演出制御用CPU101は、現在の状況がボタン操作可能画面(図41(B)参照)が表示された後であるか否か確認する(ステップS681)。なお、ボタン操作可能画面が表示された後であるか否かは、報知開始待ちタイマがタイムアウトした後であるか否かによって確認される。ボタン操作可能画面が表示された後である場合には、ステップS686に移行する。
ボタン操作可能画面が表示された後でない場合には、報知開始待ちタイマの値を−1する(ステップS682)。そして、報知開始待ちタイマがタイムアウト(値が0になる)した場合には(ステップS683)、演出表示装置9にボタン操作可能画面を表示する制御を行い(ステップS684)、有効期間タイマに、有効期間(ボタン操作有効期間)に相当する値をセットする(ステップS685)。
ステップS686では、演出制御用CPU101は、ボタン操作有効期間内(有効期間タイマが動作中すなわち有効期間タイマの値が0でない。)であるか否か確認する。ボタン操作有効期間内であれば、演出制御用CPU101は、ボタン操作が行われたか否か確認する(ステップS687)。すなわち、操作ボタン150から操作信号が出力されたか否か確認する。ボタン操作が行われた場合には、RAMに記憶されているミッションの内容または確変可能性報知の内容を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS688)。そして、ステップS689に移行する。
ステップS689では、演出制御用CPU101は、有効期間タイマの値を−1する。有効期間タイマがタイムアウト(値が0になる)した場合には(ステップS690)、演出表示装置9にミッションの内容または確変可能性報知の内容が表示されている場合には、その表示を消去する制御を行う(ステップS691)。
図73〜図78は、ステップS844の予告演出処理を示すフローチャートである。予告演出処理において、演出制御用CPU101は、予告演出が開始されている場合には(ステップS501)、ステップS531に移行する。予告演出が開始されているか否かは、予告演出の開始時にセットされる予告実行中フラグによって確認される。
予告演出が開始されていない場合には、予告演出開始待ちタイマの値を−1する(ステップS502)。なお、予告演出開始待ちタイマは、飾り図柄変動開始処理において、予告演出を行うことに決定されたときにセットされる(図63におけるステップS830,S831参照)。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS503)、処理を終了する。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしている場合には、予告実行決定フラグをリセットして(ステップS504)、ステップS511に移行する。
ステップS511では、演出制御用CPU101は、予告演出の実行中であることを示す予告実行中フラグをセットする。また、予告期間タイマに予告演出期間に相当する値をセットする(ステップS512)。なお、予告演出期間は、演出制御用CPU101が操作ボタン150からの押下信号を受け付ける操作ボタン有効期間でもある。
次いで、演出制御用CPU101は、保存領域に記憶されている予告種別を判定する(ステップS513)。予告種別が第1予告演出、第2予告演出または第4予告演出である場合には、第1区間タイマに第1の区間(図52、図53および図57参照)に相当する値を設定する(ステップS514)。また、第1区間中フラグをセットする(ステップS515)。そして、ステップS520に移行する。
予告種別が第3予告演出、第5予告演出またはステップアップ予告演出である場合には、予告演出のパターン決定用乱数(予告種別が第3予告演出の場合には第3予告演出のパターン決定用乱数SR4、予告種別が第5予告演出の場合には第5予告演出のパターン決定用乱数SR5、予告種別がステップアップ予告演出の場合にはステップアップ予告演出のパターン決定用乱数SR6)を抽出する(ステップS516)。そして、抽出した予告演出のパターン決定用乱数にもとづいて予告演出のパターンを決定する(ステップS517)。
ステップS517の処理では、予告種別が第3予告演出の場合には、第3予告演出のパターン決定用乱数SR4と、図56に示す第3予告演出のパターン決定テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に対応するパターン(パターン1、パターン2またはパターン3)を選択する。予告種別が第5予告演出の場合には、第5予告演出のパターン決定用乱数SR5と、図59に示す第5予告演出のパターン決定テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に対応するパターン(パターン1〜パターン6のいずれか)を選択する。なお、予告種別が第3予告演出の場合でも予告種別が第5予告演出の場合でも、大当りにすることに決定されている場合と大当りにしないことに決定されている場合とで、異なるテーブルを使用する(図56および図59参照)。
また、予告種別がステップアップ予告演出の場合には、ステップアップ予告演出のパターン決定用乱数SR6と、図60(A)に示すステップアップ予告演出のパターン決定テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に対応するパターン(パターン1、パターン2、パターン3、パターン4またはパターン5)を選択する。なお、大当りにすることに決定されている場合と大当りにしないことに決定されている場合とで、異なるテーブルを使用する(図60(A)参照)。
そして、演出制御用CPU101は、決定したパターンを示すデータを、RAMの保存領域に記憶する(ステップ518)。また、予告種別がステップアップ予告演出である場合には、ステップS521に移行する。予告種別がステップアップ予告演出でない場合には、ステップS520に移行する。
ステップS520では、演出制御用CPU101は、操作ボタン150の押下を促す画像9D(図43(B)、図44(B)、図45(B1)、図45(B2)、図47(B)参照)を演出表示装置9に表示する制御を行う。
ステップS521では、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出の第1ステップのキャラクタ画像9A(図48(A)参照)を演出表示装置9に表示する制御を行う。また、第1ステップ期間タイマに第2ステップの開始時(第1ステップの終了時)までの時間に相当する値をセットする(ステップS522)。また、ステップアップ予告演出の第1ステップに応じたプロセスデータを選択する(ステップS523)。ステップアップ予告演出の第1ステップに応じたプロセスデータには、第1ステップのキャラクタ画像9Aの移動表示等を実現するための複数の演出制御データが設定されている。
そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS524)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS525,S526)。すなわち、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(飾り図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出の第1ステップに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS527)。
ステップS531では、演出制御用CPU101は、予告演出期間の終了を計時するための予告期間タイマの値を−1する。予告期間タイマがタイムアウト(値が0になる)した場合には(ステップS532)、演出表示装置9に表示されている予告演出に関する画像を消去する制御を行い(ステップS533)、予告実行中フラグをリセットする(ステップS534)。
予告期間タイマがタイムアウトしていない場合には、実行している予告演出の予告種別がステップアップ予告演出である場合には(ステップS535)、ステップS561に移行する。
予告種別がステップアップ予告演出でない場合には、第1区間中フラグがセットされている場合には(ステップS536)、第1区間タイマの値を−1する(ステップS537)。そして、第1区間タイマがタイムアウトした場合(値が0になった場合)には(ステップS538)、第1区間中フラグをリセットするとともに、第4予告演出の実行中であれば第2区間タイマに第2の区間に相当するとをセットして第2区間中フラグをセットする(ステップS539)。なお、第1区間中フラグがセットされているのは、予告種別が第1予告演出、第2予告演出または第4予告演出であって、予告演出期間における第1の区間であるときである。
また、第1区間中フラグがセットされていない場合に、第2区間中フラグがセットされている場合には(ステップS536B)、第2区間タイマの値を−1し(ステップS537B)、第2区間タイマがタイムアウトした場合(値が0になった場合)には(ステップS538B)、第2区間中フラグをリセットする(ステップS539B)。なお、第2区間中フラグがセットされているのは、予告種別が第4予告演出であって、予告演出期間における第2の区間であるときである。
また、この実施の形態では、予告種別が第1予告演出および第2予告演出である場合には、第2の区間の残り時間は、予告期間タイマの残り時間で特定可能であり、予告種別が第4予告演出である場合には、第3の区間の残り時間は、予告期間タイマの残り時間で特定可能である。
また、演出制御用CPU101は、操作ボタン150から押下信号が出力されたか否か確認する(ステップS540)。操作ボタン150から押下信号が出力された場合には、操作回数カウンタの値を+1し(ステップS541)、ステップS542に移行する。
ステップS542では、演出制御用CPU101は、実行している予告演出の予告種別が第2予告演出であるか否か確認する。予告種別が第2予告演出である場合には、ステップS551に移行する。
予告種別が第2予告演出でない場合(第1予告演出、第3予告演出、第4予告演出または第5予行演出である)には、予告種別、第1の区間であるか第2の区間であるか第3の区間(第3の区間については第4予告演出の場合のみ)であるか、および予告演出のパターンに応じた次段階の演出(演出表示装置9に表示される%表示の表示態様であって、現在表示されている表示態様の次に表示されることに決められている表示態様など)に対応するプロセステーブルを選択する(ステップS543)。
そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS544)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS545,S546)。すなわち、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(飾り図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、予告演出のパターンに応じた次段階の演出に応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS547)。
なお、ステップS543の処理では、第1予告演出を例にすると、図52に示された「表示」として示されている数値(図43における%表示の数値に相当)のそれぞれの表示態様(図43に示す例では%表示)の表示演出およびランプ演出を実現するためのプロセステーブルがROMに格納されている。演出制御用CPU101は、第1の区間であれば、第1の区間における操作回数(操作ボタン150の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。また、第2の区間であれば、第2の区間における操作回数(操作ボタン150の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。なお、図52に示す例では、第2の区間における操作回数=1は、操作回数xに相当する。また、演出制御用CPU101は、第1区間中フラグがセットされているときに第1の区間であると判定し、第1区間中フラグがセットされていないときに第2の区間であると判定する。
第3予告演出を例にすると、図55に示された「表示」として示されている数値(図45における%表示の数値に相当)のそれぞれの表示態様(図45に示す例では%表示)の表示演出およびランプ演出を実現するためのプロセステーブルがROMに格納されている。演出制御用CPU101は、パターン1で予告演出が実行されているときには、パターン1における操作回数(操作ボタン150の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。また、パターン2で予告演出が実行されているときには、パターン2における操作回数(操作ボタン150の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。また、パターン3で予告演出が実行されているときには、パターン3における操作回数(操作ボタン150の累積押下回数)に応じたプロセステーブルを選択する。
第4予告演出が実行されている場合には、第1の区間であるか第2の区間であるか第3の区間であるかに応じて、操作回数に対応するプロセステーブルを選択する。また、第5予告演出が実行されている場合には、第3予告演出の場合と同様に、パターンに応じて、操作回数に対応するプロセステーブルを選択する。
ステップS551では、演出制御用CPU101は、表示態様変化決定用乱数SR3を抽出する。そして、第1の区間であれば(ステップS552)、表示態様変化決定用乱数SR3と図54(A)に示す変化確率1/2の表示態様変化決定用テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に応じて演出表示装置9における予告演出の表示態様を変化させるか変化させないかを決定する(ステップS553)。変化させることに決定した場合には、ステップS543に移行する(ステップS554)。第1の区間でなければ(第2の区間であれば)、表示態様変化決定用乱数SR3と図54(B)に示す変化確率1/3の表示態様変化決定用テーブルに設定されている判定値とを比較し、一致した判定値に応じて演出表示装置9における予告演出の表示態様を変化させるか変化させないかを決定する(ステップS555)。変化させることに決定した場合には(ステップS556)、ステップS543に移行する。
ステップS561では、演出制御用CPU101は、第2ステップ期間タイマが動作中であるか否か確認し(ステップS561)、第2ステップ期間タイマが動作中であれば、ステップS573に移行する。第2ステップ期間タイマが動作中でない場合には、第1ステップ期間タイマが動作中であるか否か確認し(ステップS562)、第1ステップ期間タイマが動作中であれば、第1ステップ期間タイマの値を−1する(ステップS563)。そして、第1ステップ期間タイマがタイムアウトしていない場合には処理を終了する。第1ステップ期間タイマがタイムアウトした(値が0になる)場合には、第1ステップの演出のみで予告演出を終了するパターン1でステップアップ予告演出を実行している場合には(ステップS564)、処理を終了する。なお、パターン1でステップアップ予告演出を実行している場合には、予告演出期間の終了時に実行されるステップS532,S533の処理で、予告演出のための画像が演出表示装置9から消去される。
パターン1以外でステップアップ予告演出を実行している場合には(ステップS565)、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出の第2ステップのキャラクタ画像9B(図48(B)参照)を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS566)。また、第2ステップ期間タイマに第3ステップの開始時(第2ステップの終了時)までの時間に相当する値をセットする(ステップS567)。また、ステップアップ予告演出の第2ステップに応じたプロセスデータを選択する(ステップS568)。ステップアップ予告演出の第2ステップに応じたプロセスデータには、第2ステップのキャラクタ画像9Bの移動表示等を実現するための複数の演出制御データが設定されている。
そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS569)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS570,S571)。すなわち、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(飾り図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出の第2ステップに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS572)。
ステップS573では、演出制御用CPU101は、第2ステップ期間タイマの値を−1する。第2ステップ期間タイマがタイムアウトしていない場合には処理を終了する。第2ステップ期間タイマがタイムアウトした(値が0になる)場合には、第2ステップの演出までで予告演出を終了するパターン2でステップアップ予告演出を実行している場合には(ステップS575)、処理を終了する。なお、パターン2でステップアップ予告演出を実行している場合には、予告演出期間の終了時に実行されるステップS532,S533の処理で、予告演出のための画像が演出表示装置9から消去される。
パターン3でステップアップ予告演出を実行している場合には(ステップS576)、ステップS584に移行する。操作対応予告報知演出(第1〜第5予告演出)に移行するパターン4でステップアップ予告演出を実行している場合には(ステップS577)、実行する予告演出の予告種別を第1〜第5予告演出のいずれかに決定し、決定した予告種別を示すデータをRAMの保存領域に保存する(ステップS578)。なお、演出制御用CPU101は、予告種別を第1〜第5予告演出のいずれかにするのかを、例えば、所定の乱数を用いた抽選によって決定する。乱数を用いた抽選によって決定する予告演出の予告種別を決定する場合に、予告種別決定用乱数と図45に示された予告種別決定テーブルとを用いてもよいし、図45に示された予告種別決定テーブルとは異なるテーブル(予告種別の振分率が図45に示された予告種別決定テーブルとは異なっているテーブル)を用いてもよい。また、演出表示装置9に表示されている予告演出に関する画像を消去する制御を行い(ステップS579)、予告実行中フラグをリセットする(ステップS580)。そして、予告演出開始待ちタイマに、予告再開までの時間(例えば、1秒)をセットする(ステップS581)。
ステップS579〜S581の処理によって、ステップアップ予告演出における第2ステップの演出の後に、予告再開までの時間(例えば、1秒)が経過すると、操作ボタン演出が開始されることになる。よって、遊技者に、第2ステップに続いて操作ボタン演出による第3ステップの演出が実行されたと認識させることが可能になる。従って、等価的に、ステップアップ予告演出の種類を増加させるたことになり、しかも、第2ステップと第3ステップとで系統が異なる演出(一方は遊技者が参加しない演出で、他方は遊技者が参加する演出)が実行されることになり、ステップアップ予告演出による演出効果を増進させることができる。
また、パターン3またはパターン4でステップアップ予告演出を実行していない場合(パターン5でステップアップ予告演出を実行している場合)には、演出制御用CPU101は、操作ボタン演出移行決定用乱数SR7を抽出し(ステップS582)、操作ボタン演出移行決定用乱数SR7にもとづいて、操作対応予告報知演出(操作ボタン演出:第1〜第5予告演出)に移行するのか、操作対応予告報知演出にも第3ステップにも移行しないかを決定する(ステップS583)。具体的には、操作ボタン演出移行決定用乱数SR7と、図60(B)に示す操作ボタン演出移行決定テーブルに設定する判定値とを比較し、一致した判定に応じて、操作ボタン演出に移行するのか、操作ボタン演出に移行しないかを決定する。
操作ボタン演出に移行させることに決定した場合には(ステップS590)、実行する予告演出の予告種別を第1〜第5予告演出のいずれかに決定し、決定した予告種別を示すデータをRAMの保存領域に保存する(ステップS591)。なお、演出制御用CPU101は、予告種別を第1〜第5予告演出のいずれかにするのかを、例えば、所定の乱数を用いた抽選によって決定する。また、演出表示装置9に表示されている予告演出に関する画像を消去する制御を行い(ステップS592)、予告実行中フラグをリセットする(ステップS593)。そして、予告演出開始待ちタイマに、予告再開までの時間(例えば、3秒)をセットする(ステップS594)。
ステップS592〜S594の処理によって、ステップアップ予告演出における第2ステップの演出の後、所定時間(例えば、3秒)経過後に、操作ボタン演出が開始されることになる。第2ステップの演出が終了した時点と操作ボタン演出が開始される時点までの間に、所定時間の予告演出が実行されない期間が設けられているので、遊技者は、一旦ステップアップ予告演出が終了したかのように感ずるが、所定時間経過後に、再度、予告演出が遊技者に対して提供される。この実施の形態では、そのような演出が存在するので、遊技者に、ステップアップ予告演出が終了しても、予告演出が再開されて大当りになる可能性が残されている場合があることを期待させることができる。
操作ボタン演出に移行させないことに決定した場合には、ステップS584に移行する。
ステップS584では、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出の第3ステップのキャラクタ画像9C(図48(C)参照)を演出表示装置9に表示する制御を行う。また、ステップアップ予告演出の第3ステップに応じたプロセスデータを選択する(ステップS585)。ステップアップ予告演出の第3ステップに応じたプロセスデータには、第3ステップのキャラクタ画像9Cの移動表示等を実現するための複数の演出制御データが設定されている。
そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS586)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS587,S588)。すなわち、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(飾り図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出の第3ステップに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS589)。なお、第3ステップの演出を実行する場合には、予告演出期間の終了時に実行されるステップS532,S533の処理で、第3ステップの演出のための画像が演出表示装置9から消去される。
図79は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS861)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS866に移行する。この実施の形態では、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS867の処理で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS862〜S863の飾り図柄の停止図柄を表示する処理等を実行することなく、ステップS866に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS862)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS863)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示するようにしてもよい。
ステップS863の処理で大当り表示図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS864)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS865)。
ステップS863の処理で大当り図柄を停止表示した場合には、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS866)。大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS867)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS868)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、ステップS868の処理では、演出制御用CPU101は、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS869)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS870)。また、ファンファーレ演出に応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS871)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS872)。
なお、この実施の形態では、表示態様の変化に同期して、発光体の演出態様や音演出態様が変化するが、すなわち、操作対応予告報知演出は、表示態様による演出、ランプやLED等の発光体による演出、およびスピーカ27による音演出を含むが、操作対応予告報知演出として、表示態様による演出と、発光体による演出と、音演出とのうちのいずれか1つまたは2つを含む演出にしてもよい。
また、この実施の形態では、演出態様として%表示や発光体の演出や音演出を例にし、演出態様の変化として%表示の数値の変化や発光体の演出態様(明るさの変化や点灯する発光体数の変化)や音演出態様の変化(音量の変化や音色の変化)を例にし、変化の程度として%表示の数値の変化の度合いや発光体の演出態様(明るさの変化や点灯する発光体数の変化)や音演出態様の変化(音量の変化や音色の変化)の度合いを例にしたが、演出態様として、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像、演出表示装置9に表示されるレベルゲージ、遊技機に設けられた可動部材等を用い、演出態様の変化を、キャラクタ画像の動きなど、レベルゲージに表示されるレベル、可動部材の動きや動き方向(回転)等にし、変化の程度を、キャラクタ画像の動き量など、レベルゲージに表示されるレベルの増加の度合い、可動部材の動き量や回転量等にしてもよい。
以上に説明したように、上記の実施の形態では、演出用マイクロコンピュータ100は、確変潜伏状態では、遊技状態が確変状態(具体的には、確変潜伏状態)でないときに比べて高い割合で操作ボタン150を用いる演出(操作ボタン150への操作を条件として開始されるミッション演出等、また、確変状態である可能性を直接的に報知する確変可能性報知演出)を実行するので、遊技者が操作ボタン150を操作することによって遊技状態が確変状態であるか否か把握することが可能になり、単なる演出によって確変状態であることを遊技者に気付かせるように構成されている場合に比べて、確変状態であることを遊技者に気付かせるための演出への関心と確変状態に対する遊技者の期待感を向上させることができるとともに、遊技状態が確変状態であるか否か把握するために操作ボタン150を操作する必要が生ずるので、遊技者に積極的に遊技に参加させることができる。また、確変状態であるときには高い割合で操作ボタン150を用いる演出が実行されるので、操作ボタン150を用いる演出の発生頻度によって確変状態であることに対する期待感を遊技者に与えることができる。さらに、操作ボタン150を用いる演出のバリエーションを増やすことができる。
また、図60に示すように大当りにしない場合と大当りにする場合とで判定値の振り分け方を変えるのではなく、確変潜伏状態である場合と低確率状態である場合とで判定値の振り分け方を分けた場合(「はずれ時」を「低確率状態」にし、「大当り時」を「確変潜伏状態」にした場合)に、確変潜伏状態では、大当り遊技状態に制御するための条件を遊技者に提示するミッション演出(操作ボタン150への操作を条件として開始される。)のうちの特定のミッション演出の発生頻度(例えば、「7の図柄でリーチを出せ」:図50(A),(D)参照)が、低確率状態(通常状態)の場合に比べて高くなるので、遊技者は、特定のミッション演出の発生頻度によって、実際に確変状態であるか否かを把握可能になる。
また、図60に示すように大当りにしない場合と大当りにする場合とで判定値の振り分け方を変えるのではなく、確変潜伏状態である場合と低確率状態である場合とで判定値の振り分け方を分けた場合(「はずれ時」を「低確率状態」にし、「大当り時」を「確変潜伏状態」にした場合)には、確変潜伏状態では、ステップアップ予告演出のうちで操作ボタン150への操作を条件として開始されるステップアップ予告演出の実行頻度が、低確率状態(通常状態)の場合に比べて高くなるので(図60参照)、遊技者は、操作ボタン150への操作を条件として開始されるステップアップ予告演出の実行頻度によって、実際に確変状態であるか否かを把握可能になる。
また、上記の実施の形態では、飾り図柄の変動中のリーチ前またはリーチ演出中に、図43〜図45、図47および図48に示されたような予告演出(以下、操作対応予告報知という。)を実行したが、操作対応予告報知の演出を、大当り遊技中や大当り遊技終了後に実行される再抽選演出に伴う演出や昇格演出として実行してもよい。再抽選演出時に実行される操作対応予告報知の演出を、再抽選演出に伴う演出という。また、昇格演出については、操作対応予告報知の演出そのものを昇格演出とする。再抽選演出が実行されているときに操作対応予告報知を実行するように構成されている場合には、操作対応予告報知によって、再抽選演出における遊技の種類を増加させることができる。また、大当り遊技状態において操作対応予告報知を実行するように構成されていることから、操作対応予告報知によって、大当り遊技中における遊技の種類を増加させることができる。さらに、大当り遊技状態の終了後に操作対応予告報知を実行するように構成されている場合には、操作対応予告報知によって、大当り遊技が終了したときの遊技の種類を増加させることができる。
また、上記の実施の形態では、操作ボタン150が押下されたことに応じて所定の演出(操作ボタン150への操作を条件として開始されるミッション演出、確変状態である可能性を直接的に報知する確変可能性報知演出、操作対応予告報知演出)を実行するようにしたが、操作ボタン150には、遊技者が押圧操作することが可能な押圧操作部151だけでなく、遊技者による回転操作が可能な回転操作部152も設けられているので、回転操作部152に対する回転操作に応じて所定の演出を実行するようにしてもよい。
その場合、例えば、回転操作部152の回転量が所定量を越えると、演出制御用CPU101は、操作ボタン150が押下された状態と同じ状態になったとみなして、確変状態である可能性を直接的に報知する確変可能性報知演出等を実行する。また、操作についての所定回数を複数種類の回数(例えば、3回、5回および10回)のうちから選択する場合と同様に、操作についての所定量(例えば、1/2回転、1回転、2回転)を選択し、遊技者による回転量が所定量になったときに、所定の報知演出を行うようにしてもよい。その場合には、操作ボタン150に対する操作回数が操作段階に相当し所定回数が操作段階のレベルに相当していたのと同様に、遊技者による回転量(または回転回数)が操作段階に相当し、操作についての所定量(または所定回転回数)が操作段階のレベルに相当する。なお、操作ボタン150に対する操作回数や回転量を操作段階とし、操作ボタン150の押下の所定回数や回転についての所定量を操作段階のレベルとすることに代えて、他の操作に関する値を、操作段階および操作段階のレベルにしてもよい。例えば、操作ボタン150に対する操作(押下)の間隔の時間や、所定時間内の押下回数や回転量に関する値を、操作段階および操作段階のレベルにしてもよい。
また、操作ボタン150に対する操作回数等に応じて、報知内容が進展するようにしてもよい。例えば、操作回数等が所定数に達するまでは「確変潜伏期待度50%」を表示し、操作回数等が所定数を越えると、遊技状態が実際に確変状態であるか否かに関わらず、「確変潜伏期待度70%」を表示する。また、遊技状態が実際に確変状態である場合には、さらに操作ボタン150の操作を促す表示(例えば「もっと押せ」の文字画像を表示)を行うようにしてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、操作ボタン150が押下された場合と、回転操作部152が回転された場合とで、異なる演出を実行するようにしてもよい。一例として、第1予告演出(図43および図52参照)を実行しているときに、操作ボタン150が押下されたときにも回転操作部152が回転されたときにも演出表示装置9における表示態様を変更するが、操作ボタン150が押下されたときの表示態様の変化の度合い(例えば、%表示の数値を1増加)と、回転操作部152が回転されたときの表示態様の変化の度合い(例えば、%表示の数値を2増加)とを異ならせたり、第2予告演出(図54および図53参照)を実行しているときに、操作ボタン150が押下されたときにも回転操作部152が回転されたときにも演出表示装置9における表示態様を変化させるか否かの抽選処理を実行するが、操作ボタン150が押下されたときと回転操作部152が回転されたときとで、抽選確率を異ならせる。
また、上記の実施の形態では、確変大当りになった場合に、確変潜伏状態にするときと確変潜伏状態にしないときとがあったが、確変大当りになった場合に常に確変潜伏状態にする用に制御してもよい。その場合には、確変大当りにもとづく大当り遊技が終了したときの遊技状態は、常に、遊技状態が特別遊技状態であるときと通常遊技状態であるときのいずれの状態でも共通の演出を行う特定モードである。
また、上記の実施の形態では、遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560)が演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100)に対して確変潜伏状態であることを示す演出制御コマンド(確変潜伏指定コマンド)を送信したが、演出制御用マイクロコンピュータ100が確変潜伏状態であるか否か判定するようにしてもよい。演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの特定遊技状態の終了を示す演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド)を受信し、かつ、特別遊技状態に移行することを示す演出制御コマンド(高確率状態指定コマンド)を受信したことを条件に演出制御用マイクロコンピュータ100は確変潜伏状態であるとみなす。そのように構成する場合には、上記の実施の場合に比べて、遊技制御手段の確変可能性の報知に関する制御の負担を軽減することができる。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ遊技機を例にしたが、スロット機(スロットマシン)にも本発明を適用することができる。スロット機は、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えている。各リールは、遊技者がスタートレバーを操作することによっって回転を開始する。そして、遊技者が各リールに対応して設けられているた停止ボタンを操作すると、操作タイミングからあらかじめ定められた最大遅延時間の範囲内で回転を停止する。そして、全てのリールの回転が停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生する。
入賞となる役として、特定遊技状態としてのボーナス等がある。ボーナスの入賞では、次のゲームからレギュラーボーナスやビッグボーナスといった遊技者にとって有利な遊技状態に移行されるという利益を遊技者が得ることができる。ボーナスを含めた各役の入賞が発生するには、一般に、事前(通常はスタートレバー操作時)に行なわれる内部抽選に当選して当選フラグが設定されている必要がある。また、入賞となる役としてリプレイがある。リプレイ入賞では、遊技者は新たなメダルを賭数として設定することなく次のゲームを行なうことができる。
また、特定遊技状態以外の遊技者に有利な状態(特別遊技状態)として、リプレイの当選確率を高くするRT(リプレイタイム)、当選している小役の種類または入賞させるためのの操作手順を報知するAT(アシストタイム)、RTとATを組み合わせたART等がある。
スロット機の内部(遊技制御手段)において、ボーナスに当選していることを示すボーナスフラグがセットされている状態、RT,AT,ARTが成立しているが報知されていない状態、RT,AT,ARTがストック(留保)されている状態、ボーナス,RT,ARTのパンクを回避させるためのパンク回避ナビ(パンク回避報知)がストック(留保)されている状態が、パチンコ遊技機における確変潜伏状態に相当する状態である。従って、確変潜伏状態に相当する状態(以下、潜伏状態という。)とそのような状態ではない状態とで演出が変わらない場合が、特定モードに相当する。そして、特定モードにおいて、遊技状態が潜伏状態であるときに、潜伏状態でないときに比べて高い割合で操作演出としての特定演出を実行することに決定することが可能である。
例えば、停止ボタンとは異なる操作ボタンを設け、操作演出としての特定演出として、操作ボタンに対する操作がなされたことを条件に、上記の実施の形態において説明した演出を行うことができる。
また、特定演出として、スロット機に設けられている演出用可変表示装置を用いて特定遊技状態に制御するための条件を遊技者に提示する条件提示演出を実行すると決定するようにしてもよい。そのように構成した場合には、遊技状態が潜伏状態であることを示唆する演出の種類を豊富にすることができる。また、条件提示演出を実行すると決定する際に、例えば、特定モードにおいて、遊技状態が潜伏状態であるときに、潜伏状態でないときに比べて高い割合で特定の条件提示演出を実行すると決定するようにしてもよい。そのように構成した場合には、特定の条件提示演出発生頻度によって特別遊技状態であることに対する期待感を遊技者に与えることができる。
また、操作演出は、操作演出が開始されてから終了するまでの報知期間内の特定期間では、操作手段に対する操作が行われても演出態様を変化させない演出を含んでいてもよい。そのように構成した場合には、報知期間における演出態様を変化させない特定期間の存在によって操作演出の種類を豊富にすることができる。
また、あらかじめ定められた順番に従って、あらかじめ定められたタイミングで演出装置(例えば、演出用可変表示装置)における演出態様を1回または複数回発展させることによって有利状態となる可能性を段階的に報知するようにし、段階的な報知の発展タイミングになったときに演出装置の演出態様を発展させる制御が実行されない場合に、操作演出を開始するようにしてもよい。そのように構成した場合には、段階予告演出において演出態様が発展しない場合であっても操作演出が続行されることによって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、あらかじめ定められた順番に従って、あらかじめ定められたタイミングで演出装置(例えば、演出用可変表示装置)における演出態様を1回または複数回発展させることによって有利状態となる可能性を段階的に報知するようにし、段階的な報知の発展タイミングになったときに発展後の演出態様として操作演出を開始するようにしてもよい。そのように構成した場合には、段階予告演出と操作演出とが連動した予告演出が実現され、予告演出の遊技の興趣を向上させることができる。