JP5478402B2 - オーバーヘッドドアの急降下防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、オーバーヘッドドアのドアパネルを吊るしているワイヤが何らかの原因で切断した場合にドアパネルの急降下を防止するための急降下防止装置及びそれを備えるオーバーヘッドドアに関する。
ガレージなどの建築物の開口部を開閉するために設けられ、開口時に上方で回転するかあるいは天井と平行に納まるオーバーヘッドドア(オーバードアとも呼ばれる)が知られている。オーバーヘッドドアは、図9に示すように、複数のドアパネル体1Aをヒンジ7で屈曲自在に連結したドアパネル1と、ドアパネル1の側部側のヒンジ7に回転可能に取り付けられたローラ4と、床から逆L字型に延在してローラ4が摺動するガイドレール2と、ドアパネル1の上方に設けられてドアパネル1に止着されたワイヤ3が巻き付けられたドラム5とを主に備える。ドアパネル1を上昇するときに比較的軽い力で引き上げられるように、ドラム5が軸支された揺動軸12にはトーションスプリング13が取り付けられている。オーバーヘッドドア16を開放するには、例えば、電動機構でドラム5を回転させてワイヤ3を引き上げることで、ローラ4がガイドレール2に沿って走行してドアパネル1が上昇し、上方で屈曲して水平に収まる。このようなオーバーヘッドドア16では、何らかの原因でワイヤ3が切断(破断)するか、その張力が著しく低下した場合、ドアパネル1がガイドレール2に沿って急降下(意図しない降下または落下を含む)する可能性がある。
このようなドアパネルの急降下を防ぐため、特許文献1では、ワイヤの張力を利用したガレージドアのためのブレーキ装置を開示している。このブレーキ装置は、ワイヤと係合するレバーと、レールに当接可能な刃が取り付けられた回転可能なブレーキアームを備える。ブレーキアームはバイアススプリングにより刃がレールに当接する方向にブレーキアームを付勢しているが、正常時にはワイヤの張力がこの付勢力に抗している。ワイヤが切断されると、ワイヤの張力が失われるために、ブレーキアームが付勢力で回転して刃をガイドレールに当接させ、そしてオーバーヘッドドアの急降下を防止する。
ワイヤを巻きとるドラムは図9に示すように、閉鎖状態(鉛直状態)にあるオーバーヘッドドアの上方に位置しており、オーバーヘッドドアの開放に伴ってその配置が鉛直状態から水平状態に変化すると、ワイヤの張力の方向も鉛直方向から水平方向に変化する。それゆえ、特許文献1のブレーキ装置では、オーバーヘッドドアが全開してドアパネルが水平状態になる場合、ワイヤの張力がバイアススプリングの付勢方向と同じ方向にかかることになり、このためブレーキアームが意図せずに揺動または回転することがある。この結果、ブレーキアームの刃がガイドレールの水平部に係止されたままとなり、オーバーヘッドドアが閉鎖できないことになる。すなわち、特許文献1のブレーキ装置では、ワイヤが正常であるにもかかわらず、装置が誤作動してしまうという問題があった。
米国特許第7350333号明細書 特開平9−303060号公報 特開2006−152689号公報 特開2007−211411号公報
特許文献2は、下端のドアパネルの側方に配設されて開口部外側へ向けて揺動自在に支持された刃板と、構造物側に刃板と対向するように固設されるとともに、鉛直方向に所定の間隔で刃板へ向けて凸部を突設した係止部材と、刃板に配設されてワイヤと当接するカラーと、揺動軸を挟んでカラーと対向する刃板に形成されて凸部と係合可能な傾斜部と、この傾斜部が係止部材へ向かうように刃板を付勢するスプリングを備えるオーバーヘッドドアの落下(または急降下)防止装置を開示している。この装置では、係止部材が構造物側に鉛直方向にのみ固設されており、水平状態になったオーバーヘッドドアに対向する位置には存在しないので、特許文献1のような問題は生じない。しかし、前述のように、オーバーヘッドドアの開放に伴ってその配置が鉛直状態から水平状態に変化すると、ワイヤの張力の方向も鉛直方向から水平方向に変化する。それゆえ、ドアパネルが鉛直状態ではワイヤが刃板に配設されているカラーに接触しているのに対して、ドアパネルが水平状態になると、ワイヤはカラーにより折返されることになる。ドアの開閉が長期間に渡って行われた場合、ワイヤの折返しを繰返し行うことになるために、ワイヤに負荷がかかり、ワイヤの寿命を短縮してしまうという別の問題が生じる。また、構造物側に、オーバーヘッドドアとは別の部材としての係止部材を設ける必要が生じる。
特許文献3では、オーバーヘッドドアが全開し、ドアパネルが水平状態になる場合では、ガイドレールに対して係止する係止部材を備える可動体に、さらに軸支された回動部材を有し、回動部材の一端部にワイヤが取付けられ、そのワイヤ張力により回動部材が可動体をガイドレールから開放する方向に回動させ、係止部材の係止を防いでいる。ワイヤが切れた時にのみ、ワイヤ張力が回動部材に作用しなくなり、可動体に設けられた係止部材がガイドレールに係止する。すなわち、ドアパネルの向きに関わらず、ワイヤ張力が維持されている限り、回動部材を介して可動体がガイドレール側に移動しない機構となっている。しかし、この機構は、急降下時の衝撃を受止める可動体、ドアパネルの重量を負担する回動部材から構成され、部材の強度の確保や、部品点数、工程数が増大することにより、製造単価が上昇し、また、装置の小型化が困難である問題がある。特に、ワイヤの一端が回動部材に接続されているために、回動部材が大型化し、耐荷重を高める必要があった。
特許文献4の開閉装置用閉鎖防止装置は、係止部材を備えた可動係合部材と、可動係合部材に着脱不能な状態で係合され、ワイヤの張力方向の変化に伴い回動するように係合された矯正アームによって構成されている。ワイヤの先端部は可動係合部材に止着され、矯正アームに挿通されている。ドアパネル体が地面に対して垂直状態であった場合、矯正アームはその回動が規制されており、ワイヤの張力によって可動係合部材は付勢部材の付勢方向とは反対方向に回動する。ドアパネルが地面に対して水平状態であった場合、ワイヤの張力方向の変化に対応してワイヤが挿通された矯正アームが回動し、可動係合部材は付勢部材の付勢方向とは反対方向に回動する。しかし、この装置は、ドアパネルが垂直状態であった場合、矯正アーム内でワイヤが折返されるために、特許文献2と同様に、オーバーヘッドドアの開閉に伴うワイヤの折返しが繰返し行なわれることでワイヤに負荷がかかり、ワイヤの寿命を短縮してしまう問題がある。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決するとともに、ワイヤの寿命を延ばすとともに、オーバーヘッドドアが全開状態でも水平ガイドレール部に係止することを簡易な機構で防止することができるオーバーヘッドアの急降下を防止する装置を提供することを目的とする。また、本発明はそのような急降下を防止する装置を備えたオーバーヘッドアを提供することを目的とする。
本発明に従えば、ワイヤに吊るされたドアパネルが、鉛直部と水平部を有するガイドレールに沿って移動することによって構造物の開口を開閉するオーバーヘッドドアのための急降下防止装置であって、ドアパネルに固定される固定部材と、前記固定部材に第1軸回りに回動可動に取り付けられた第1回動体であって、ガイドレールに係止する係止部材及び該係止部材をガイドレールに係止させる方向に第1回動体の回動を付勢する付勢部材とを有し、前記ワイヤに接続されている前記第1回動体と、前記固定部材上に、第2軸回りに回動して前記第1回動体に当接可能に設けられた第2回動体とを備え、前記ドアパネルがガイドレールの鉛直部に位置するときに、前記ワイヤの張力により前記第1回動体が前記付勢部材により付勢された前記方向に回動することが防止され、前記ドアパネルがガイドレールの鉛直部から水平部に移動するときに、前記第2回動体が回動して第1回動体に当接することによって前記第1回動体が前記付勢部材により付勢された前記方向に回動することが防止されることを特徴とする急降下防止装置が提供される。
上記本発明の急降下装置によれば、前記ドアパネルがガイドレールの鉛直部から水平部に移動するときに、前記第2回動体が回動して第1回動体に当接することによって前記第1回動体が前記付勢部材により付勢された前記方向に回動することが防止されるので、第1回動体に対する前記ワイヤの張力の方向に関わらず、第1回動体が誤って回動して係止部材がガイドレールに係止されることが防止される。特に、係止部材が取り付けられている関係で比較的剛性の高い第1回動体にワイヤが取り付けられているために、第2回動体は簡易な構造でコンパクトにすることができ、急降下防止装置全体をコンパクトにすることができる。なお、本書において、オーバーヘッドドアの「急降下」とは、オーバーヘッドドアが急に降下することであり、オーバーヘッドドアの意図しない降下または落下をも含む概念である。
本発明の急降下防止装置において、前記第2軸が前記第1軸よりもガイドレールの水平部側に設けられることにより、オーバーヘッドドアが上昇してドアパネルがガイドレールの鉛直部から水平部に移動する際に、第2回動体が第1回動体より先に回動し始める。このため、第1回動体がワイヤの張力方向の変化により回動し始めたとしても、既に第2回動体が回動して第1回動体の回動を抑止する態勢に入っているために、確実に第1回動体の回動を規制することができる。
本発明の急降下防止装置において、前記第2回動体は、第2回動体の重力により回動し得る。こうすることで、ドアパネルがガイドレールの鉛直部から水平部に移動する動作を利用して第2回動体を回動することができる。
前記第1回動体が内部空間を有し、該内部空間内に第2回動体が収容されていてもよい。前述のように、本発明の急降下防止装置では、第2回動体は簡易な構造でよいので、第1回動体に内部空間を設け、そこに第2回動体を収容することで省スペース化が図れ、急降下防止装置を一層コンパクトにすることができる。
前記ワイヤの一端は前記第1回動体に止着され、前記ワイヤの他端がワイヤを巻き取るドラムに接続され、ドラムと前記第1回動体の止着部と間で、前記ワイヤは他の部材と非接触にし得る。前述のように、ワイヤは第1回動体に接続されているので、第2回動体やその他の部材に接触してしない。すなわち、第1回動体とドラムの間にワイヤは常時直線として延びている。それゆえ、ワイヤを長寿命化することができる。
本発明の第2の態様に従えば、本発明の急降下防止装置を備えるオーバーヘッドドアが提供される。
本発明の急降下防止装置は、簡易な機構で、オーバーヘッドドアが全開状態でも水平ガイドレール部に係止することを確実に防止することができる。これにより、動作が確実なオーバーヘッドドアを提供することができる。
本発明に従う急降下防止装置が設けられているオーバーヘッドドアの外観斜視図である。 本発明に従う急降下防止装置が設けられているオーバーヘッドドアの側面図である。 本発明に従う急降下防止装置の外観斜視図である。 図2のIV−IV線断面図である。 ドアパネルがガイドレールの鉛直部にあるときの急降下防止装置の、図3のV−V線断面からみた説明図である。 ワイヤが切断したときに作動している急降下防止装置の側面からみた説明図である。 ドアパネルがガイドレールの曲線部にあるときの急降下防止装置の、図3のV−V線断面からみた説明図である。 ドアパネルがガイドレールの水平部にあるときの急降下防止装置の作動状態の、図3のV−V線断面からみた側面図である。 従来技術のオーバーヘッドドアの外観斜視図である。
以下に、本発明の急降下防止装置の構造を図面を用いて説明する。オーバーヘッドドア16は、図2に示すように、例えば、家屋のガレージや倉庫等の構造体8の内部に設けられて、開口部9を閉鎖する。図1及び図2に示すように、オーバーヘッドドア16は、複数のドアパネル体1Aがヒンジ7で屈曲自在に連結されて形成されているドアパネル1と、ドアパネル1の両側端のヒンジ7に回転可能に取り付けられた複数のローラ4と、床から逆L字型に延在してローラ4が摺動するガイドレール2と、ドアパネル1の下端に設けられた急降下防止装置6に止着されたワイヤ3が巻き付けられたドラム5とを主に備えている。図1中の拡大図は、複数あるローラ4のうちの1つを示しており、急降下防止装置6の側端にも同様にしてローラ4が取り付けられている。
ドラム5を軸支する揺動軸12にはトーションスプリング13が設けられており、ワイヤ3をドラム5に巻き付ける方向に付勢している。オーバーヘッドドア16を開放するには、例えば、図示しない電動機構でシャフト12を回転させ、それによりドラム5を回転させてワイヤ3をドラム5に巻き上げることで、ローラ4がガイドレール2に沿って鉛直方向に走行してドアパネル1が上昇する。トーションスプリング13の代わりに、ドアパネル1の総重量分と同重量の錘を揺動軸12に接続してもよい。
ガイドレール2は、鉛直部2Vと曲線部2Rと水平部2Hから構成され、構造体8に取り付けられているレール支持具11(図4参照)によって支えられている。ドアパネル1が開放されるときには、ローラ4が鉛直部2Vを案内されて上方に走行することによって、構造体8の開口部9を閉鎖している閉鎖位置から鉛直方向にドアパネル1は上昇する。次に、ドアパネル1の最上段の側端に取り付けられているローラ4が曲線部2Rに入ると、ドアパネル1は、徐々に屈曲して鉛直方向から水平方向にその姿勢を変化する。全てのローラ4が水平部2Hに入ることによって、ドアパネル1は、水平方向に向き、格納位置に収納される。これにより、構造体8は完全に開口される。
急降下防止装置6は、通常、閉鎖位置においてドアパネル1の最下端に配置されているドアパネル体1Aの下部の両側端に設けられている。図示はしていないが、急降下防止装置6を最下端のドアパネル体1Aではなく、中間位置のドアパネル体1Aに設けることも可能である。図3及び図4に示すように、急降下防止装置6は、ドアパネル体1Aに固定される固定部材6Aと、第1回転軸(第1軸)61回りに回動自在に固定部材6Aに取り付けられる第1回動体6Bと、第2回転軸(第2軸)62回りに回動自在に固定部材6Aに取り付けられる第2回動体6Cとを主に備えている。なお、本実施形態では、第1回転軸61には、ガイドレールに嵌っているローラ4が回動自在に取り付けられる(図4参照)。
第1回動体6Bは、その一端に設けられ且つ第1回転軸61を軸として図3中の反時計回り方向Tに回動してガイドレールに当接(係止)する係止部材6Dと、第1回転軸61に取り付けられてこの係止部材6Dをガイドレールに当接する前記方向Tに付勢するスプリング(付勢部材)6Eと、第1回動体6Bの他端にワイヤ3を止着するためのワイヤ止着部6Fと、第1回動体6Bの一端から第1回転軸61に向かって突出するストッパ部分6Hとが設けられている。それゆえに、第1回転軸61は、ワイヤ止着部6Fと係止部材6Dとに挟まれた位置(略中間位置)に設けられている。
図3及び図4に示すように、第1回動体6Bは、全体として箱状をしており、内部に空間(内部空間)を有している。第2回動体6Cは、第1回動体6Bより全体的に小さく且つ第1回動体6Bの内側に配置されており、この内部空間に収容されている。このようにすることによって、急降下防止装置全体をコンパクトにすることができる。
スプリング6Eは、第1回転軸61を軸とした反時計回りに、すなわち方向Tに、第1回動体6Bに力を付勢している。一方で、ドアパネル体1Aがガイドレールの鉛直部2Vにあるときには、ワイヤ止着部6Fには、図3の矢印Aに示すように、鉛直方向上向きにワイヤ3による張力が常に加えられている。ドアパネル1がガイドレール2の鉛直部2Vにある限りにおいては、第1回転軸61は、ワイヤ止着部6Fと係止部材6Dとにより挟まれた位置に設けられているので、ワイヤ3による張力は、スプリング6Eによる反時計回り方向の力に抗して加えられている。そして、ワイヤ3による張力はスプリング6Eの付勢力を上回るように設定されているので、第1回動体6BがT方向に回動することは、ワイヤ3の張力により防止される。
図5に示すように、固定部材6Aは、第1回動体6Bのストッパ部分6Hと係合可能な鍵状のストッパ部分6Gを有している。それゆえ、ワイヤ3の張力により第1回転軸61を軸とした時計回りの方向に第1回動体6Bが回転しても、所定の回転角で第1回動体6Bのストッパ部分6Hが固定部材6Aのストッパ部分6Gに係合する。これにより、第1回転軸61を軸とした時計回り方向への第1回動体6Bの回動が規制される。
図6に示すように、ワイヤ3が何らかの原因で切れる、または、ワイヤ3による張力が減少した場合には、第1回動体6Bにワイヤ3によりかかる張力が消失する、または、小さくなり、第1回動体6Bにかかるスプリング6Eによる第1回転軸61を軸にした反時計回りの付勢力がワイヤ3による張力を上回ると、係止部材6Dが第1回転軸61を軸に反時計回りに回ってガイドレール2に当接する。この結果、ドアパネルの重力による急降下が防止される。
次に、急降下防止装置6の第2回動体6Cについて説明する。図5に示すように、第2回動体6Cの第2回転軸62は、固定部材6A上に矢印Aに示されるドアパネルの上昇方向において第1回転軸61より上側に配置されている(ガイドレール上流側)。第2回動体6Cは、第1端63の近傍には前述している第2回転軸62を有し、この第1端63に対向する第2端64の近傍には、羽根状の突出部6Iが形成されている。第2回転軸62から第1端63の間の距離は、第2回転軸62から第2端64の間の距離より小さい。すなわち、第2回動体6Cは第2回転軸62に対して回転非対称な構造・形状を有する。このため、羽根状の突出部6Iが設けられている第2回転軸62と第2端64との間の部分(羽根部)の重量は、第2回転軸62と第1端との間の部分(基部)の重量との間に相違があり、前者は後者よりはるかに大きい。急降下防止装置6が設けられているドアパネル体1Aが、ガイドレール2の水平部2Hにあるときには、この第2回動体6Cの構造に従い、第2回転軸62を軸として反時計回りに第2回動体6Cが重力によって回動して、この突出部6Iが突き出る。これにより、後述するように、第1回動体6Bの凸状のストッパ部分6Hが突出部6Iに当接して、第1回転軸61を軸とした反時計回り方向への第1回動体6Bの回転が規制される(図8参照)。
第2回転軸62は、ドアパネルの上昇方向Aにおいて第1回転軸61がある位置より上側に配置されているので、急降下防止装置6が設けられているドアパネル体1Aが、ガイドレールの曲線部あるいは水平部とにあるときには、第2回転軸62は、第1回転軸61よりもガイドレールの水平部側に設けられていることになる。
以下に、本発明の急降下防止装置の第2回動体の作用を図面を用いて説明する。オーバーヘッドドアを開放しようとして、ワイヤ3がドラム5に巻き上げられる(図2参照)。図5に示すように、ワイヤ3の張力によりドアパネル体1Aが上昇する方向Aにワイヤ止着部6Fに力が加えられる。前述しているように、ワイヤの張力はスプリング6Eの付勢力を上回るように設定されており、加えて、第1回動体6Bのストッパ部分6Hが固定部材6Aのストッパ部分6Gに係合するので、ワイヤ3の張力によって、急降下防止装置に取り付けられているローラ4がガイドレール2に沿って走行して、ドアパネル体1Aが、鉛直部2Vに沿って方向Aに上昇する。
次に、図7に示すように、ワイヤ3がドラム5に巻き上げられて、急降下防止装置6に取り付けられているローラ4が鉛直部2Vから曲線部2Rに入る。ドアパネル1が鉛直方向から水平方向に案内されようとしてドアパネル1が曲線部2Rに位置するときには、急降下防止装置6の第1回動体6Bにかかるワイヤ3の張力の方向は鉛直方向から水平方向に変化しようとしている。これに伴い、スプリング6Eの付勢力に抗して第1回動体6Bを時計回り方向に回動させる力が減少する。これにより、第1回転軸61を軸として反時計回りに第1回動体6Bが回転し始める。
一方、急降下防止装置が設けられているドアパネル体1Aの上端が曲線部2Rに侵入し始めると、第2回動体6Cも、第2回転軸62を中心として反時計回りに回転し始める。本実施形態においては、第2回転軸62は、ドアパネルが移動する方向において第1回転軸61がある位置より上流に配置されている、すなわち、第2回転軸62は、第1回転軸61よりもガイドレールの水平部側に設けられているので、第2回動体6Cは、第1回動体6Bよりも早く重力によって反時計回りに回転することになる。それゆえに、第2回動体6Cの突出部分6Iが、第1回転軸61を軸として反時計回りに回転する第1回動体6Bのストッパ部分6Hの軌道上に移動する。
さらに、図8に示すように、ワイヤ3がドラム5に更に巻き上げられて、急降下防止装置6に取り付けられているローラ4が曲線部から水平部2Hに入る。ドアパネル1が水平部2Hに位置するときには、急降下防止装置6の第1回動体6Bにワイヤ3によりかかる張力の方向は、水平方向となる。ワイヤ3による張力とスプリングにより付勢されている力によって、第1回転軸61を軸として反時計回りに第1回動体6Bが回転する。一方で、第1回動体6Bのストッパ部分6Hが、係止部材の軌道上に既に現れている第2回動体6Cの突出部分6Iに当接する。このようにして、ドアパネルが水平部2Hにあるときであっても、第1回動体6Bの係止部材がガイドレールの水平部2Hに当接することが防がれる。すなわち、少なくとも、ドアパネルがガイドレールの水平部2Hに位置するときには、第2回動体6Cが回動して第1回動体6Bに当接することによって、第1回動体6Bがスプリング(付勢部材)により付勢された方向に回動することが防止されている。こうして、急降下防止装置が意図しない状態、特に、ドアパネルが水平部2Hを移動するときに、急降下防止装置が作動することは有効に防止される。
図7では、第1回動体6Bのストッパ部分6Hが第2回動体6Cの突出部分6Iに当接することが示されていない。しかしながら、急降下防止装置6に取り付けられているローラ4が曲線部2Rを進むにつれて、第1回動体6Bの係止部材が曲線部2Rに向かうように、第1回動体6Bが回動し始める。一方、このローラ4が曲線部2Rを移動している間には、突出部分6Iがストッパ部分6Hの軌道上に移動するので、第1回動体6Bの回動によって、ストッパ部分6Hは、第2回動体6Cの突出部分6Iに当接することになる。このため、ドアパネルがガイドレールの鉛直部から水平部に移動するとき、すなわち、急急降下防止装置が設けられているドアパネル1Aの一部が曲線部2Rに位置するときであっても、第2回動体6Cが回動して第1回動体6Bに当接することによって、第1回動体6Bがスプリング(付勢部材)により付勢された方向に回動することが防止される。
本実施形態では、スプリングによって、係止部材をガイドレールに係止させる方向に第1回動体の回動を付勢している。しかし、この実施形態に限られず、第1回動体の回動を付勢するものであれば、他の付勢部材を用いてもよい。
本実施形態では、第1回転軸61には、ガイドレールに嵌っているローラ4が回動自在に取り付けられる(図4参照)。しかし、この実施形態に限られず、ローラ4の車軸と第1回転軸61とを共通させずに、急降下防止装置の別の位置に取り付けてもよい。
係止部材は、ガイドレールに当接する構造であれば、素材、硬度、形状は問わない。ガイドレールよりも硬度が高い金属製とし、ガイドレールに係止する先端を鋭利状に加工することによって、急降下防止装置作動時では係止部材をガイドレールに食い込ませて、急降下防止装置の急降下を減速するようにしてもよい。あるいは、係止部材のガイドレールに当接する当接部分をゴムのような弾性材料として、その当接部分とガイドレールとの摩擦力で、急降下防止装置を減速するようにしてもよい。また、ガイドレールの材質は問わない。
ドアパネルがガイドレールに案内される場合であっても、ドラムと第1回動体の止着部との間で、ワイヤに直接に接触する部材が存在しない。すなわち、ワイヤは他の部材と非接触であるので、従来技術の急降下防止装置または落下防止装置に比べて、ワイヤの表面が摩擦される機会が抑えられる。このため、ワイヤの寿命が延びる。
本実施形態では、第2回動体6Cの第2回転軸62は第1回動体6Bの第1回転軸61よりも急降下防止装置6Aの移動方向において上流に配置されている(図5参照)。しかし、この実施形態に限らず、第1回動体6Bの回転を規制する事が可能な位置であれば、第2回転軸62の位置は問わない。第2回転軸62を、急降下防止装置の移動方向において下流に設置しても構わないし、固定部材6Aに設けず、新たな部材を追加して回転軸を任意の場所に追加してもよい。
本実施形態では、第2回動体6Cが重力により回動するようにしている。しかし、この実施形態に限られず、電子制御などの機構によって、第2回動体6Cの回動を制御してもよい。
本発明の急降下防止装置及びそれを備えるオーバーヘッドドアは、オーバーヘッドドアのワイヤが切断された場合に、オーバーヘッドドアの自然急降下または降下を減速または防止するとともに、ワイヤ張力の変化による急降下防止装置の誤作動を防止することができる。
1 ドアパネル
1A ドアパネル体
2 ガイドレール
2V 鉛直部
2R 曲線部
2H 水平部
3 ワイヤ
4 ローラ
5 ドラム
6 急降下防止装置
6A 固定部材
6B 第1回動体
6C 第2回動体
6D 係止部材
6E スプリング(付勢部材)
16 オーバーヘッドドア
61 第1回転軸(第1軸)
62 第2回転軸(第2軸)
63 第1端
64 第2端

Claims (7)

  1. ワイヤに吊るされたドアパネルが、鉛直部と水平部を有するガイドレールに沿って移動することによって構造物の開口を開閉するオーバーヘッドドアのための急降下防止装置であって、
    ドアパネルに固定される固定部材と、
    前記固定部材に第1軸回りに回動可動に取り付けられた第1回動体であって、ガイドレールに係止する係止部材及び該係止部材をガイドレールに係止させる方向に第1回動体の回動を付勢する付勢部材とを有し、前記ワイヤに接続されている前記第1回動体と、
    前記固定部材上に、第2軸回りに回動して前記第1回動体に当接可能に設けられた第2回動体とを備え、
    前記ドアパネルがガイドレールの鉛直部に位置するときに、前記ワイヤの張力により前記第1回動体が前記付勢部材により付勢された前記方向に回動することが防止され、前記ドアパネルがガイドレールの鉛直部から水平部に移動するときに、前記第2回動体が回動して第1回動体に当接することによって前記第1回動体が前記付勢部材により付勢された前記方向に回動することが防止されることを特徴とする急降下防止装置。
  2. 前記第2軸が前記第1軸よりもガイドレールの水平部側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッドドアの急降下防止装置。
  3. 前記第2回動体は、第2回動体の重力により回動することを特徴とする請求項1または2に記載のオーバーヘッドドアの急降下防止装置。
  4. 前記第2回動体は、第1回動体が回動する前に回動を開始することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のオーバーヘッドドアの急降下防止装置。
  5. 前記第1回動体が内部空間を有し、該内部空間内に第2回動体が収容されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のオーバーヘッドドアの急降下防止装置。
  6. 前記ワイヤの一端は前記第1回動体に止着され、前記ワイヤの他端がワイヤを巻き取るドラムに接続され、ドラムと前記第1回動体の止着部と間で、前記ワイヤは他の部材と非接触であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のオーバーヘッドドアの急降下防止装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の急降下防止装置を備えるオーバーヘッドドア。
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