JP5476145B2 - 球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法と、それによって得られる球状フラン−アルデヒド樹脂粒子に係り、特に、フルフリルアルコールとアルデヒド類とを反応せしめて、平均粒子径が1μm以下の球状のフラン−アルデヒド樹脂粒子を製造する方法と、そのようにして得られた樹脂粒子に関するものであり、更には、かかる球状樹脂粒子を前躯体として得られる球状炭素粒子や球状活性炭粒子にも関するものである。
従来から、フルフリルアルコールとアルデヒド類とを反応せしめて得られるフラン−アルデヒド樹脂、換言すればフラン樹脂からなる粒子は、そのまま各種の用途に適用される他、その性質を利用して、吸着剤、脱臭剤、脱色剤、水処理剤、キャニスター、電極、電池、キャパシタ、溶剤回収、分子ふるい、触媒担持等の炭素材料前躯体や活性炭材料前躯体等として、使用され得ることが知られている。その中でも、電極や電池材料、キャパシタの如き前躯体等としては、平均粒子径が1μm以下のフラン樹脂微粒子の提供が望まれているのである。
このため、特開2007−63377号公報や特開2007−66669号公報においては、フラン化合物(フルフリルアルコール)とアルデヒド類とを、分散剤と反応触媒の存在下で、反応系に超音波を照射しながら、付加縮合反応させることにより、粒径が1000nm以下の球状のフラン樹脂粒子を得る手法が明らかにされているのであるが、そこでは、そのような微細な樹脂粒子を得るには、反応系に超音波を照射しなければならないという問題があり、そしてそのために、特別な製造装置を使用しなければならないという問題があった。なお、それら公報の比較例にも示されている如く、反応系に超音波を照射しない場合にあっては、得られるフラン樹脂粒子の粒径(D50)は、1μmよりも遙かに大きな43μmにもなることが明らかにされているのであり、しかもそこでは、反応触媒としてリン酸水溶液が用いられているに過ぎないものであった。
また、特開2007−153977号公報においては、炭化物用硬化フェノール樹脂粒子を製造する方法ではあるが、上述の如き超音波を照射しない反応として、フェノール類とアルデヒド類との反応系に、保護コロイドと共に、リン酸類やリン酸エステル類等の所定のリン含有化合物を存在せしめることにより、そのようなリン含有化合物が含有せしめられてなる樹脂粒子を得る手法が明らかにされているが、そこでは、そのようなリン含有化合物の含有によって、その得られた樹脂粒子を焼成、炭化したりしても、形成される炭素粒子中には無機物のリンが残留する恐れがあり、そのために、食品、医療、医薬等への吸着剤等の用途には使用出来ないという問題があった。
特開2007−63377号公報 特開2007−66669号公報 特開2007−153977号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情に鑑みて為されたものであって、その解決課題とするところは、超音波を照射する特別な装置を用いることなく、また、リン成分を何等含有することのない、平均粒子径が1μm以下の微細な球状のフラン−アルデヒド樹脂粒子を製造する方法を提供することにあり、また、そのようにして得られる球状フラン−アルデヒド樹脂粒子や、それを用いて得られる球状炭素粒子及び球状活性炭粒子を提供することにもある。
そして、本発明者は、上記した課題を解決するために鋭意検討した結果、フルフリルアルコールとアルデヒド類とを、保護コロイド及び特定の有機酸触媒の存在下に反応させることにより、平均粒子径が1μm以下の、リン成分を何等含有することのない、微細な球状のフラン−アルデヒド樹脂粒子を製造し得ることを見出し、更に、この知見を基にして研究を重ねて、本発明を完成するに至ったのである。
従って、本発明にあっては、フルフリルアルコールとアルデヒド類とを、保護コロイドの存在下、炭素数が8以上のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸からなる有機酸触媒を用いて、反応せしめることにより、平均粒子径が1μm以下の球状のフラン−アルデヒド樹脂粒子を得ることを特徴とする球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法を、その要旨とするものである。
なお、このような本発明に従う球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法において、アルキルベンゼンスルホン酸としては、炭素数が10以上のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸が、有利に用いられることとなる。
また、本発明は、かかる製造方法によって得られた球状フラン−アルデヒド樹脂粒子を対象とする他、それを焼成することによって球状炭素粒子を有利に製造したり、更には、そのような球状炭素粒子を賦活することによって球状活性炭粒子を容易に製造しようとするものである。
このような本発明に従う球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法によれば、従来の如く超音波を照射する特別な装置を用いることなく、平均粒子径が1μm以下の微細な球状フラン−アルデヒド樹脂粒子が容易に得られることとなったのであり、以て、フラン−アルデヒド樹脂からなる微細な球状粒子を、工業的に有利に提供し得ることとなったのである。
しかも、本発明にあっては、フルフリルアルコールとアルデヒド類との反応系には、如何なるリン含有化合物も存在せしめられるものではないところから、得られる樹脂粒子には、何等のリン成分も含有されるものではなく、そのために、それを炭素化したり、賦活したりして得られる炭素粒子や活性炭粒子にあっても、食品、医療、医薬等への吸着剤等の用途に有利に用いられ得る他、電極や電池材料、更にはキャパシタ等の用途にも、好適に用いられ得るのである。
ところで、本発明に従って、リン成分を含有しないフラン−アルデヒド樹脂からなる微細な球状粒子を製造するには、先ず、フルフリルアルコールとアルデヒド類とが、水を反応媒体として、保護コロイドの存在下において、特定の有機酸触媒を用いて反応せしめられることとなるのであるが、そこにおいて、反応原料の一つたるアルデヒド類としては、特に限定されるものではなく、フルフリルアルコールと反応して樹脂を与え得る、公知の各種のアルデヒド化合物を挙げることが出来る。尤も、本発明にあっては、反応性や原料価格等の観点から、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、テトラオキサン、アセタール等のホルムアルデヒド供給物質、グリオキザール及びそれらの混合物等が、好適に用いられ得ることとなる。なお、その他にも、必要に応じて、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロオキシベンズアルデヒド、アクロレイン、フルフラール等も使用可能である。
そして、それら反応せしめられるフルフリルアルコールとアルデヒド類との使用割合に関して、その配合比(アルデヒド類/フルフリルアルコール)は、特に限定されるものではないが、好ましくは、モル基準で10以下、より好ましくは7以下であり、更に好ましくは5以下となる割合において、フルフリルアルコールとアルデヒド類とが、反応せしめられることとなる。なお、かかる配合比が10を超えるようになると、未反応のアルデヒド類が増加して、生産効率が低下する等の問題が惹起されるようになる。
また、それらフルフリルアルコールとアルデヒド類とを反応せしめるために用いられる反応媒体としての水の量にあっても、反応条件等に応じて、適宜に選定されることとなるが、一般に、仕込みフルフリルアルコール量に対して、0.5質量倍〜25質量倍程度、好ましくは1質量倍〜20質量倍程度、更に好ましくは5質量倍〜15質量倍程度の割合において、用いられることとなる。なお、水の使用量が、仕込みフルフリルアルコールに対して0.5質量倍よりも少なくなると、反応生成物が塊状化する等の問題が惹起されるようになるからであり、また、25質量倍よりも多くなると、反応時間が長くなり過ぎて、経済的でない等の問題が惹起されるようになる。
さらに、本発明において、フルフリルアルコールとアルデヒド類との反応系に存在せしめられる保護コロイドは、生成したフラン−アルデヒド樹脂を微細な球状粒子の形態にて得る目的で添加されるものであって、その種類としては、特に限定されるものではなく、従来より公知の各種の保護コロイドを使用することが出来る。ここで、本発明の目的をより一層有利に達成せしめるものとしては、アラビアゴム、ガッチゴム、ヒドロキシアルキルグアルゴム、部分加水分解ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等を例示することが出来、それらの中でも、特に、アラビアゴムが好適に用いられ得る。また、このような保護コロイドと共に、適当な界面活性剤を併用することも、可能である。
なお、そのような保護コロイドは、単独で用いることも、又は2種以上を組み合わせて用いることも、可能である。また、その使用量は、用いられる保護コロイドの種類等に応じて決定されることとなるが、一般には、フルフリルアルコールに対して0.1〜10質量%程度の割合となるように、好ましくは0.5〜5質量%程度の割合となるように、更に好ましくは1〜3質量%程度の割合となるような量において、使用されることとなる。
さらに、本発明においては、かかる保護コロイドと共に、フルフリルアルコールとアルデヒド類との反応の触媒として、炭素数が8以上のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸からなる有機酸触媒が用いられ、これによって、生成するフラン−アルデヒド樹脂の微細化が、より一層有利に実現され得て、平均粒子径が1μm以下となる球状微粒子が、効果的に形成されることとなるのである。なお、そのようなアルキルベンゼンスルホン酸の中でも、特に、炭素数が8以上、更に好ましくは炭素数が10以上のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸が有利に用いられ、例えば、オクチルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸、オクタデシルベンゼンスルホン酸等が、単独で又は組み合わせて、用いられることとなるが、それらの中でも、経済性や入手容易性、触媒機能等の観点から、ドデシルベンゼンスルホン酸が、特に有利に用いられる。なお、そのようなアルキルベンゼンスルホン酸のpKa値は、フルフリルアルコールとアルデヒド類との反応性、生成する樹脂粒子の微細化という点で、2未満のものを用いることが好ましい。
そして、そのようなアルキルベンゼンスルホン酸は、フルフリルアルコールやアルデヒド類の配合条件や反応条件、更には、保護コロイドの種類等により、その使用量が適宜に決定されることとなるが、一般に、フルフリルアルコールに対して、0.1〜10質量%程度の割合において、好ましくは0.5〜7質量%程度の割合において、更に好ましくは1〜5質量%程度の割合において、用いられる。この特定の有機酸触媒の使用量が少なくなると、本発明の目的を充分に達成し難くなる恐れがあるからであり、また、その使用量が多くなると、反応途中に多量に泡が発生し均一攪拌が困難となり、1μm以下の粒子が出来なくなる等という問題を惹起するようになる。
また、本発明において、上記したフルフリルアルコールとアルデヒド類との反応に採用される反応温度としては、反応効率の観点から、一般に、50℃以上の温度が選定され、好ましくは70℃以上、より好ましくは80℃以上の温度で反応せしめられて、生成する樹脂の微粒子化が図られることとなる。即ち、このような温度の採用によって、樹脂化と硬化の反応が効果的に進行せしめられるのである。更に、反応時間は、反応温度や反応系の含水量、生成物の縮合状況等を考慮しながら、適宜に決定されるものであるが、一般的には、1〜50時間程度が採用されることとなる。
本発明に従う球状フラン−アルデヒド樹脂粒子は、上述の如くして、フルフリルアルコールとアルデヒド類とを反応せしめることによって生じた樹脂粒子を含む反応生成液を、濾過、洗浄することによって、平均粒子径が1μm以下の球状樹脂粒子として、取り出されることとなるのである。
そして、このようにして取り出された、本発明に従う球状フラン−アルデヒド樹脂粒子は、公知の各種の手法に従って焼成されて、微細な球状炭素粒子を有利に与えることとなる。例えば、そのような樹脂粒子を、ロータリー式外熱炉等を用いて、窒素雰囲気下において、400〜850℃で炭素化することにより、目的とする微細な球状炭素粒子が得られるのである。
また、そのような球状炭素粒子には、適当な賦活処理が施されることによって、目的とする球状活性炭粒子が形成されるのである。なお、この球状炭素粒子の賦活は、公知の手法に従って実施することが出来、例えば、ガス賦活や薬品賦活の何れかを採用して、500〜1000℃の温度で賦活処理を実施することにより、目的とする活性炭粒子が形成され得るのである。また、この賦活工程は、上記した炭素化工程に引き続いて、連続して行なうことが出来る他、別個の工程として独立して実施することも可能である。
以下に、本発明の実施例を幾つか示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等が加えられ得るものであることが、理解されるべきである。
(実施例1)
温度計、攪拌装置及び還流冷却器を備えた反応容器内に、フルフリルアルコールの100質量部、37%ホルマリンの124質量部、水の895質量部、アラビアゴムの1質量部及び10%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液の30質量部を仕込んだ後、内容物を攪拌混合しながら100℃の温度まで加熱し、そして、8時間反応させた。かかる反応後、反応容器内を室温まで冷却し、次いで、濾過、洗浄、乾燥することにより、目的とするフラン−アルデヒド樹脂粒子を得た。そして、この得られた樹脂粒子について、SEM写真を撮影して、その形状が球状であることを確認した。また、かかる球状樹脂粒子の体積平均粒子径(D50)を、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析測定装置:MT3200IIを用いて測定し、その結果を、下記表1に示した。
(実施例2)
温度計、攪拌装置及び還流冷却器を備えた反応容器内に、フルフリルアルコールの100質量部、37%ホルマリンの41質量部、水の947質量部、アラビアゴムの1質量部及び10%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液の30質量部を仕込んだ後、内容物を攪拌混合しながら100℃の温度まで加熱し、そして、8時間反応させた。かかる反応後、反応容器内を室温まで冷却し、次いで、濾過、洗浄、乾燥することにより、目的とする球状フラン−アルデヒド樹脂粒子を得た。そして、この得られた球状樹脂粒子の体積平均粒子径(D50)を、実施例1と同様にして測定し、その結果を、下記表1に示した。
(実施例3)
温度計、攪拌装置及び還流冷却器を備えた反応容器内に、フルフリルアルコールの100質量部、37%ホルマリンの82質量部、水の921質量部、アラビアゴムの1質量部及び10%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液の30質量部を仕込んだ後、内容物を攪拌混合しながら100℃の温度まで加熱し、そして、8時間反応させた。かかる反応後、反応容器内を室温まで冷却し、次いで、濾過、洗浄、乾燥することにより、目的とする球状フラン−アルデヒド樹脂粒子を得た。そして、この得られた球状樹脂粒子の体積平均粒子径(D50)を、実施例1と同様にして測定し、その結果を、下記表1に示した。
(実施例4)
温度計、攪拌装置及び還流冷却器を備えた反応容器内に、フルフリルアルコールの100質量部、40%グリオキザールの74質量部、水の929質量部、アラビアゴムの1質量部及び10%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液の30質量部を仕込んだ後、内容物を攪拌混合しながら100℃の温度まで加熱し、そして、8時間反応させた。かかる反応後、反応容器内を室温まで冷却し、次いで、濾過、洗浄、乾燥することにより、目的とする球状フラン−アルデヒド樹脂粒子を得た。そして、この得られた球状樹脂粒子の体積平均粒子径(D50)を、実施例1と同様にして測定し、その結果を、下記表1に示した。
(実施例5)
温度計、攪拌装置及び還流冷却器を備えた反応容器内に、フルフリルアルコールの100質量部、フルフラールの20質量部、水の973質量部、アラビアゴムの1質量部及び10%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液の30質量部を仕込んだ後、内容物を攪拌混合しながら100℃の温度まで加熱し、そして、8時間反応させた。かかる反応後、反応容器内を室温まで冷却し、次いで、濾過、洗浄、乾燥することにより、目的とする球状フラン−アルデヒド樹脂粒子を得た。そして、この得られた球状樹脂粒子の体積平均粒子径(D50)を、実施例1と同様にして測定し、その結果を、下記表1に示した。
(比較例1)
温度計、攪拌装置及び還流冷却器を備えた反応容器内に、フルフリルアルコールの100質量部、37%ホルマリンの124質量部、水の895質量部、アラビアゴムの1質量部及び10%パラトルエンスルホン酸水溶液の30質量部を仕込んだ後、内容物を攪拌混合しながら100℃の温度まで加熱し、そして、8時間反応させた。かかる反応後、反応容器内を室温まで冷却し、次いで、濾過、洗浄、乾燥することにより、目的とする球状フラン−アルデヒド樹脂粒子を得た。そして、この得られた球状樹脂粒子の体積平均粒子径(D50)を、実施例1と同様にして測定し、その結果を、下記表1に示した。
(比較例2)
温度計、攪拌装置及び還流冷却器を備えた反応容器内に、フルフリルアルコールの100質量部、37%ホルマリンの124質量部、水の895質量部、アラビアゴムの1質量部及び10%パラエチルベンゼンスルホン酸水溶液の30質量部を仕込んだ後、内容物を攪拌混合しながら100℃の温度まで加熱し、そして、8時間反応させた。かかる反応後、反応容器内を室温まで冷却し、次いで、濾過、洗浄、乾燥することにより、目的とする球状フラン−アルデヒド樹脂粒子を得た。そして、この得られた球状樹脂粒子の体積平均粒子径(D50)を、実施例1と同様にして測定し、その結果を、下記表1に示した。
(比較例3)
温度計、攪拌装置及び還流冷却器を備えた反応容器内に、フルフリルアルコールの100質量部、37%ホルマリンの124質量部、水の895質量部、アラビアゴムの1質量部及び10%リン酸水溶液の30質量部を仕込んだ後、内容物を攪拌混合しながら100℃の温度まで加熱し、そして、8時間反応させた。かかる反応後、反応容器内を室温まで冷却し、次いで、濾過、洗浄、乾燥することにより、目的とする球状フラン−アルデヒド樹脂粒子を得た。そして、この得られた球状樹脂粒子の体積平均粒子径(D50)を、実施例1と同様にして測定し、その結果を、下記表1に示した。
Figure 0005476145
かかる表1の結果から明らかな如く、本発明手法に従う実施例1〜5において得られた球状フラン−アルデヒド樹脂粒子は、何れも、体積平均粒子径(D50)が1μm以下の極めて微細なものとなったが、触媒として、ドデシルベンゼンスルホン酸に代えて、パラトルエンスルホン酸(比較例1)やパラエチルベンゼンスルホン酸(比較例2)、リン酸(比較例3)を用いた例にあっては、何れも、得られる樹脂粒子の粒子径が、1μmよりも遙かに大きな粒子となっており、そのために、電極や電池材料、更には、キャパシタ材料等として、用い難いことが明らかとなった。また、比較例3においては、触媒としてリン酸が用いられているところから、生成した樹脂粒子には、リン成分が含まれたものとなっており、このために、食品、医療、医薬等への吸着剤の用途にも不適なものであることが明らかとなった。

Claims (6)

  1. フルフリルアルコールとアルデヒド類とを、保護コロイドの存在下、炭素数が8以上のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸からなる有機酸触媒を用いて、反応せしめることにより、平均粒子径が1μm以下の球状のフラン−アルデヒド樹脂粒子を得ることを特徴とする球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法。
  2. 前記アルキルベンゼンスルホン酸が、炭素数10以上のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸である請求項1に記載の球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法。
  3. 前記フルフリルアルコールに対する前記アルデヒド類の配合比(アルデヒド類/フルフリルアルコール)が、モル基準で10以下である請求項1又は請求項2に記載の球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法。
  4. 前記フルフリルアルコールと前記アルデヒド類との反応が、50℃以上の温度下において進行せしめられる請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法。
  5. 前記フルフリルアルコールと前記アルデヒド類との反応媒体として、該フルフリルアルコールの仕込量に対して、0.5質量倍乃至25質量倍の水が用いられる請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法。
  6. 前記アルキルベンゼンスルホン酸が、前記フルフリルアルコールに対して、0.1〜10質量%の割合において用いられる請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の球状フラン−アルデヒド樹脂粒子の製造方法。
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