JP5013572B2 - アルデヒド系樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フェノール−アルデヒド系樹脂(フェノール樹脂)あるいはフラン−アルデヒド系樹脂(フラン樹脂)であるアルデヒド系樹脂の、ナノオーダーの微細な微粒子の製造方法に関するものである。
常温で固形のアルデヒド系樹脂、例えば粒状のフェノール樹脂は従来より一般に次のようにして製造されている。すなわち、フェノール類とアルデヒド類に酸やアルカリ等の触媒を添加して、反応釜中で付加縮合反応させ、白濁化させた後に常圧下あるいは減圧下で脱水を行ない、所定の軟化点まで脱水濃縮を継続して透明樹脂を得る。そしてこの樹脂を冷却して粉砕あるいは造粒することによって、フェノール樹脂粒子を得ることができるものである。しかしこの方法では、濃縮脱水、冷却、粉砕あるいは造粒という各種の工程を必要とし、製造工数が増加すると共に多量のエネルギーを必要とする問題がある。またこのようにして得られるフェノール樹脂粒子は、形状がいびつで、粒子径は数百μmと大きい。
そこでこのような各種の工程を必要とすることなく固形のフェノール樹脂粒子を製造する方法が、特許文献1等で提供されている。
すなわち、フェノール類とアルデヒド類とを分散剤と反応触媒の存在下で付加縮合反応させることによって、分散剤の作用で水分散性で且つ非沈降性となったフェノール樹脂の粒子を生成させ、これを濾過して水を除去することによって、球状のフェノール樹脂粒子を得ることができるものである。この方法によれば、濃縮脱水、冷却、粉砕あるいは造粒という工程を必要とすることなく、球状のフェノール樹脂粒子を得ることができるのである。しかし、この方法によっても、フェノール樹脂粒子の粒子径は10μm程度が限界であり、ナノオーダーの微細な微粒子を得ることはできない。
特許第2549365号公報
最近、フェノール樹脂などのアルデヒド系樹脂として、球状で且つ粒子径がナノオーダーの微粒子が求められている。
すなわち、フェノール樹脂などのアルデヒド系樹脂はバインダーとして使用されるが、基材とアルデヒド系樹脂粒子とをドライブレンドして成形材料を調製し、この成形材料を成形するにあたって、アルデヒド系樹脂粒子の粒子径が大きいと、ドライブレンドする際の分散性が悪く、バインダーとしての添加の効果が低くなるために、添加量を多くする必要がある。これに対して、アルデヒド系樹脂粒子が粒子径1μm以下のナノ粒子であると、分散性が高くなってバインダーとしての添加の効果が高まり、アルデヒド系樹脂粒子の添加量を少なくすることが可能になるものである。
また、フェノール樹脂などのアルデヒド系樹脂粒子は不溶不融性状態にすることで、熱可塑性樹脂などに配合する有機フィラーとして使用することができるが、アルデヒド系樹脂粒子が球状で且つ粒子径1μm以下のナノ粒子であると、熱可塑性樹脂の流動性を損なうことなく多量に配合することが可能になるものである。
さらに、フェノール樹脂などのアルデヒド系樹脂粒子は焼成・炭化することによって炭素材料として使用することができ、乾電池、鉛畜電池、リチウムイオン二次電池などの各種の二次電池の電極や、電気二重層キャパシタなどの電極の材料として用いることがきるが、アルデヒド系樹脂粒子が粒子径1μm以下のナノ粒子であると、より充・放電性に優れた電極を形成することが可能になるものである。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、球状で且つ粒子径がナノオーダーのフェノール樹脂あるいはフラン樹脂からなるアルデヒド系樹脂微粒子を製造することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係るアルデヒド系樹脂粒子の製造方法は、フェノール類とフラン化合物の少なくとも一方とアルデヒド類とを、分散剤と反応触媒の存在下で、反応系に超音波を照射しながら、付加縮合反応させることを特徴とするものである。
また請求項2の発明は、請求項1において、反応系を機械的に攪拌すると共に、超音波の照射を行なうことを特徴とするものである。
また請求項3の発明は、請求項2において、反応系を機械的に攪拌しながら、攪拌の途中から超音波の照射も行なうことを特徴とするものである。
また請求項4の発明は、請求項2において、反応系に超音波を照射しながら、超音波の照射の途中から機械的な攪拌も行なうことを特徴とするものである。
また請求項の発明は、請求項1乃至のいずれかにおいて、付加縮合反応によって生成されるアルデヒド系樹脂粒子は、粒径1000nm以下の球状粒子であることを特徴とするものである。
フェノール類とフラン化合物の少なくとも一方とアルデヒド類とを分散剤と反応触媒の存在下で付加縮合反応させるにあたって、反応系に超音波を照射することによって反応系を微細な振動で攪拌することができ、付加縮合反応で生成される粒子の粒子径を小さくすることができると共に、分散剤によって大きな粒子の生成を抑制することができ、球状で且つ粒子径が1000nm以下のナノオーダーのアルデヒド系樹脂粒子を得ることができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明において、フェノール−アルデヒド系樹脂(フェノール樹脂)の原料のフェノール類としては、フェノールの他にフェノールの誘導体を用いることができる。フェノール誘導体としては、例えばm−クレゾール、レゾルシノール、3,5−キシレノールなど3官能性のもの、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ジヒドロキシジフェニルメタンなどの4官能性のもの、o−クレゾール、p−クレゾール、p−ter−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、p−クミルフェノール、p−ノニルフェノール、2,4−又は2,6−キシレノールなどの2官能性のo−又はp−置換のフェノール類などを挙げることができ、さらに塩素又は臭素で置換されたハロゲン化フェノールなどを用いることもできる。フェノール類としてはこれらから1種を選択して用いる他、複数種のものを混合して用いることもできる。
またフラン−アルデヒド系樹脂(フラン樹脂)の原料のフラン化合物としては、フルフラール、フルフリルアルコールなどを用いることができ、一部にフェノール類を用いることもできる。これらは一種を単独で用いる他、二種以上を併用することもできる。
またアルデヒド類としては、ホルムアルデヒドの水溶液の形態であるホルマリンが最適であるが、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、トリオキサン、テトラオキサンのような形態のものを用いることもできる。
さらにフェノール樹脂用の反応触媒としては、フェノール類とアルデヒド類を反応させ、ベンゼン核とベンゼン核の間に−NCH結合を生成するような塩基性物質、例えばヘキサメチレンテトラミン、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン等の第1級や第2級のアミン類などを用いることができる。また、ナトリウム、カリウム、リチウムなどアルカリ金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、あるいはカルシウム、マグネシウム、バリウムなどアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、あるいは第3級アミン化合物などを挙げることもできる。これらの具体例を挙げると、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン−7などがある。
またフラン樹脂用の反応触媒としては、ナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、あるいはカルシウム、マグネシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩を用いることができる。さらに塩酸、リン酸、硫酸、キシレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シュウ酸、マレイン酸、無水マレイン酸などを用いることもできる。
そして上記のフェノール類とフラン化合物の少なくとも一方と、アルデヒド類と、反応触媒とを反応容器にとり、フェノール類とアルデヒド類、あるいはフラン化合物とアルデヒド類を付加縮合反応させるものであるが、さらに分散剤を反応容器に投入し、また必要に応じてカップリング剤などの添加剤を反応容器に投入し、これらの存在下でフェノール類とアルデヒド類、あるいはフラン化合物とアルデヒド類との反応を行なわせるものである。
ここで、フェノール樹脂を調製する場合には、フェノール類に対するアルデヒド類の配合量を、フェノール類1モルに対してアルデヒド類1.1〜3.0モルの範囲が好ましく、反応触媒の配合量は、反応触媒の種類によって大きく異なるが、フェノール類に対して0.05〜10質量%の範囲が好ましい。またフラン樹脂を調製する場合には、フラン化合物に対するアルデヒド類の配合量を、フラン化合物1モルに対してアルデヒド類0.4〜2.5モルの範囲が好ましく、反応触媒の配合量は、反応触媒の種類によって大きく異なるが、フラン化合物に対して0.05〜10質量%の範囲が好ましい。
また上記のように反応系に添加する分散剤は、一種の乳化剤としても作用するものであり、例えばアラビアゴム、ポリビニルアルコール、ニカワ、グアーゴム、ガッテガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、可溶化でんぷん、寒天、アルギン酸ソーダなどを挙げることができる。これらのうちから一種単独で、あるいは複数種を併用して使用することができるが、これらの中でも、アラビアゴムやポリビニルアルコールが好ましく用いることができる。分散剤の添加量は、分散剤が有する乳化効果によって大きく異なり、特に限定されるものではないが、フェノール類やフラン化合物に対して0.1〜10.0質量%の範囲が好ましく、特に0.5〜7.0質量%の範囲が好ましい。
そして上記の反応は、反応系を攪拌するに足る量の水中で行なわれるものであり、本発明は、この反応系に超音波を照射しながら、フェノール類とフラン化合物の少なくとも一方とアルデヒド類とを付加縮合反応させるようにしたものである。反応の初期では、反応系の溶液は透明に近いが、反応の進行とともに乳白濁になってきて、付加縮合反応で生成されるフェノール類とアルデヒド類の付加縮合物やフラン化合物とアルデヒド類の付加縮合物の粒子が析出してくる。この際に、反応系に超音波を照射することによって反応系の溶液を微細な振動で攪拌することができ、付加縮合反応で生成される粒子が結合することを抑制することができるものであり、しかも分散剤による乳化分散作用によっても粒子が結合することを抑制することができるものであり、球状で且つ粒子径が1000nm以下のナノオーダーの、フェノール樹脂あるいはフラン樹脂からなるアルデヒド系樹脂粒子を得ることができるものである。尚、フェノール樹脂微粒子あるいはフラン樹脂微粒子は小さいほど望ましいが、本発明の方法で、平均粒子径50nm程度までの微粒子を得ることが可能である。
反応系の溶液に超音波を照射するにあたって、超音波の振動数は特に制限されるものではないが、可聴限界の12〜20kHz以上であれば良い。通常は20〜200kHzの範囲が好ましいが、より好ましくは23〜100kHzの範囲であり、さらに好ましくは26〜60kHzの範囲である。超音波の照射の方法は、超音波照射体を反応容器の反応系溶液に差し込んで、反応系の溶液に直接超音波を照射したり、超音波洗浄装置のように反応容器の外側に超音波を照射して、超音波の振動が反応容器を介して反応系の溶液に作用するようにしたり、任意の方法が可能であるが、より効率的に超音波を反応系に作用させるためには、超音波照射体を反応系の溶液に差し込んで行なうようにするのが好ましい。
ここで、上記のように反応系に超音波を照射しながら反応を行なわせるにあたって、機械的な攪拌を併用することもできる。このように反応系の溶液を機械的に攪拌すると共に、超音波の照射を行なうことによって、付加縮合反応して得られるアルデヒド系樹脂粒子の粒子径をより小さなものに形成することができるものである。機械的な攪拌とは、反応系の溶液に強制的な流動を生じさせて系中で混合が発生するようにすることを意味するものであり、例えば一方向あるいは往復の両方向に回転する二枚羽根、三枚羽根、スクリューなどを用いて反応系の溶液を攪拌することができる。
このように機械的な攪拌と超音波の照射を併用する場合、反応の初期は機械的な攪拌のみを行ない、途中から超音波の照射を併用するようにすることができる。この方法では、付加縮合反応で生成されるアルデヒド系樹脂粒子の高分子化が進むまで機械的攪拌のみが行なわれ、その後、超音波の照射で微細化させるので、比較的大き目の微粒子のアルデヒド系樹脂粒子を得ることができるものである。
また、反応の初期は超音波の照射のみを行ない、途中から機械的な攪拌を併用するようにすることもできる。この方法では、付加縮合反応で生成されるアルデヒド系樹脂粒子は超音波の照射によって微細化されており、高分子化が進行した段階で機械的攪拌をして反応系を大きく流動させることによって、反応系の不均一化を防ぐようにすることができるものであり、上記の場合よりも小さい微粒子のアルデヒド系樹脂粒子を得ることができるものである。
さらに、反応の初期から、機械的な攪拌と超音波の照射の両方を行なうことによって、機械的攪拌と超音波照射の相乗効果を得ることができ、均一でより微細な微粒子のアルデヒド系樹脂粒子を得ることができるものである。
そして、上記のように付加縮合反応を所望の程度に進めた後に反応系を冷却し、超音波の照射や攪拌を停止すると、フェノール樹脂あるいはフラン樹脂からなるアルデヒド系樹脂微粒子は、反応系の溶液中から分離してくる。この微粒子は微少な含水粒状物となっているので、傾斜法で反応系の溶液を分離した後に濾過するなどして反応系から取り出した後、乾燥することによって、球状粒子としてアルデヒド系樹脂微粒子を得ることができるものである。
また上記のようにしてアルデヒド系樹脂微粒子を製造するにあたって、フェノール類あるいはフラン化合物とアルデヒド類との付加縮合反応を、生成されるアルデヒド系樹脂が熱硬化性を有する状態で停止させることによって、未硬化のアルデヒド系樹脂微粒子を得ることができるものである。この未硬化のアルデヒド系樹脂微粒子は成形材料のバインダーなどとして用いることができる。
また、フェノール類あるいはフラン化合物とアルデヒド類との付加縮合反応を、生成されるアルデヒド系樹脂が不溶不融性になるまで持続した後に、停止させることによって、完全硬化状態のアルデヒド系樹脂微粒子を得ることができる。このように完全硬化した状態のアルデヒド系樹脂微粒子は、例えば有機フィラーなどとして用いることができる。
さらに、このアルデヒド系樹脂微粒子を焼成して炭化させることによって、炭素材料として使用することがでるものであり、例えば、乾電池、鉛畜電池、リチウムイオン二次電池などの各種の二次電池の電極や、電気二重層キャパシタなどの電極の材料として用いることができるものである。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
二枚羽根の機械式攪拌装置と、新科学産業有限会社製超音波洗浄機「SPM40−02型」の超音波放射体をそれぞれ5L容量のフラスコ内にセットし、このフラスコにフェノールを450質量部、37質量%のホルマリンを460質量部、反応触媒としてヘキサメチレンテトラミンを50質量部、分散剤としてアラビアゴムを45質量部、水を2500質量部、それぞれ仕込んだ。
そして攪拌装置を作動させてフラスコ内の反応系を攪拌速度8m/分で攪拌しながら加熱を開始し、約60分を要して沸騰還流させ、約10分後に反応系が乳白色になった後も攪拌を継続し、還流から90分後に、超音波放射体から出力500W、周波数40kHzの超音波を照射しながら、さらに150分間反応させた。
次に、加熱を止めて50℃まで冷却した後、攪拌と超音波の照射を停止し、フラスコの内容物をビーカーに払い出した。これを4日間静置した後、傾斜法で上澄み液を除去し、ステンレス製のバットにビーカー中の内容物を払い出した。この内容物を薄く広げて3日間風乾した後、100℃の乾燥機に入れて10時間加熱乾燥することによって、不溶不融性に完全硬化した球状のフェノール樹脂粒子を得た。
この球状のフェノール樹脂粒子の平均粒子径を株式会社堀場製作所製のレーザー回折式粒度分布測定器「LA−920」で測定した。この測定の結果、D50(累積した質量が50%になったときの粒子径)は850nmであった。
(実施例2)
実施例1と同様に各材料をフラスコに仕込み、そして、超音波放射体から出力500W、周波数40kHzの超音波を照射しながら加熱を開始し、約60分を要して沸騰還流させ、約10分後に反応系が乳白色になった後も超音波の照射を継続し、還流から90分後に攪拌装置を作動させてフラスコ内の反応系を攪拌速度8m/分で攪拌しながら、さらに150分間反応させた。
後は、実施例1と同様にして不溶不融性に完全硬化した球状のフェノール樹脂粒子を得た。この球状のフェノール樹脂粒子の平均粒子径を実施例1と同様にして測定したところ、D50は680nmであった。
(実施例3)
実施例1と同様に各材料をフラスコに仕込み、そして、攪拌装置を作動させてフラスコ内の反応系を攪拌速度8m/分で攪拌しながら、且つ超音波放射体から出力500W、周波数40kHzの超音波を照射しながら、加熱を開始し、約60分を要して沸騰還流させ、約10分後に反応系が乳白色になった後も攪拌及び超音波の照射を継続し、還流から240分間反応させた。
後は、実施例1と同様にして不溶不融性に完全硬化した球状のフェノール樹脂粒子を得た。この球状のフェノール樹脂粒子の平均粒子径を実施例1と同様にして測定したところ、D50は430nmであった。
(実施例4)
実施例1と同様に各材料をフラスコに仕込み、そして、超音波放射体から出力500W、周波数40kHzの超音波を照射しながら加熱を開始し、約60分を要して沸騰還流させ、還流から240分間反応させ、この間、超音波の照射を継続した(攪拌装置による攪拌は行なわず)。
後は、実施例1と同様にして不溶不融性に完全硬化した球状のフェノール樹脂粒子を得た。この球状のフェノール樹脂粒子の平均粒子径を実施例1と同様にして測定したところ、D50は525nmであった。
(実施例5)
実施例1と同じフラスコに、フルフリルアルコールを470質量部、37質量%のホルマリンを420質量部、反応触媒として85質量%濃度のリン酸水溶液を13質量部、分散剤としてアラビアゴムを20質量部、水を2500質量部、それぞれ仕込んだ。
後は実施例3と同じ条件で反応させることによって、不溶不融性に完全硬化した球状のフラン樹脂粒子を得た。この球状のフラン樹脂粒子の平均粒子径を実施例1と同様にして測定したところ、D50は760nmであった。
(比較例1)
反応の初期から反応の最後まで、攪拌装置による攪拌のみを行なう(超音波の照射はせず)ようにした他は、実施例1と同様にして不溶不融性に完全硬化した球状のフェノール樹脂粒子を得た。この球状のフェノール樹脂粒子の平均粒子径を実施例1と同様にして測定したところ、D50は25μmであった。
(比較例2)
攪拌装置による攪拌を攪拌速度16m/分に設定するようにした他は、比較例1と同様にして不溶不融性に完全硬化した球状のフェノール樹脂粒子を得た。この球状のフェノール樹脂粒子の平均粒子径を実施例1と同様にして測定したところ、D50は18.2μmであった。
(比較例3)
超音波の照射を行なわないようにした他は、実施例4と同様にして不溶不融性に完全硬化した球状のフラン樹脂粒子を得た。この球状のフラン樹脂粒子の平均粒子径を実施例1と同様にして測定したところ、D50は43μmであった。

Claims (5)

  1. フェノール類とフラン化合物の少なくとも一方とアルデヒド類とを、分散剤と反応触媒の存在下で、反応系に超音波を照射しながら、付加縮合反応させることを特徴とするアルデヒド系樹脂粒子の製造方法。
  2. 反応系を機械的に攪拌すると共に、超音波の照射を行なうことを特徴とする請求項1に記載のアルデヒド系樹脂粒子の製造方法。
  3. 反応系を機械的に攪拌しながら、攪拌の途中から超音波の照射も行なうことを特徴とする請求項2に記載のアルデヒド系樹脂粒子の製造方法。
  4. 反応系に超音波を照射しながら、超音波の照射の途中から機械的な攪拌も行なうことを特徴とする請求項2に記載のアルデヒド系樹脂粒子の製造方法。
  5. 付加縮合反応によって生成されるアルデヒド系樹脂粒子は、粒径1000nm以下の球状粒子であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のアルデヒド系樹脂粒子の製造方法。
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