JP5475333B2 - 吸収性製品 - Google Patents
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Description
〔請求項1に係る発明〕
トップシートとバックシートとの間に吸収体が介在された吸収性物品本体を個包装材で包み、個包装材の封止部分を相互に接合することで個包装した吸収性製品であって、
個包装材は、吸湿材10〜90重量%及び熱可塑性繊維10〜90重量%を含む単層の不織布から成るとともに、この単層の不織布における外面側よりも内面側の方が吸湿材を多く含むものであり、
個包装材の封止部分の接合を、個包装材に含まれる熱可塑性繊維を溶着させることによって行った、ことを特徴とする吸収性製品。
本請求項に係る発明では、個包装材が、吸湿材10〜90重量%を含む単層の不織布、又は、少なくとも最内面の層を、吸湿材10〜90重量%を含む不織布とされた複数層構造とされているため、繊維間を通過する外部の湿気を吸湿材で吸湿することが可能となっており、吸収性物品本体に湿気が到達してしまうことがない。そのため、本請求項に係る発明は、湿気によって吸収性物品本体の性能が低下してしまうことを防止することができるようになっている。
個包装材の外面には撥水材が含まれており、個包装材における外面側よりも内面側の方が吸水度が高い、請求項1に記載の吸収性製品。
本請求項に係る発明では、個包装材の外面に撥水剤が含まれているため、外部の湿気が個包装材を通過して内部に到達しにくい。また、個包装材の外面に撥水材が含まれており、個包装材における外面側よりも内面側の方が吸水度が高くなっているため、個包装材を拭き取りシートとして利用する際に、内面側に付着した汚れを含む水分が外面側に浸透しにくくなるため、内面側を拭き取り面として使用した場合に手が汚れにくくなる。
吸収性物品本体にはズレ止め粘着部が設けられており、ズレ止め粘着部は離型シートで覆われており、
個包装材と離型シートとは、接着剤によって相互に接着されており、この接着剤は、個包装材と離型シートとを分離した際に、個包装材に付着しない、請求項1又は請求項2に記載の吸収性製品。
本請求項に係る発明では、吸収性物品本体にはズレ止め粘着部が設けられており、ズレ止め粘着部は離型シートで覆われており、且つ、個包装材と離型シートとは、接着剤によって相互に接着されている。このため、包装状態で吸収性物品本体が個包装材内部で動き回ってしまい、形がくずれてしまうことがない。そして、個包装材と離型シートとを接着する接着剤は、個包装材と離型シートとを分離した際に、個包装材に付着しないため、個包装材を拭き取りシートと使用する際に、個包装材が接着剤によってべたつくことがなく、拭き取りシートとしての使用を妨げることがない。
吸収性物品本体はズレ止め粘着部を有しており、
ズレ止め粘着部を被覆する離型シートを備えており、
個包装材は、吸収性物品本体と離型シートとを一体的に個包装するものであり、
離型シートにおけるズレ止め粘着部側の部分には離型処理が施されており、且つ、離型シートにおける少なくともズレ止め粘着部側の反対側の部分には、吸湿材が含まれている、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の吸収性製品。
本請求項に係る発明では、離型シートにおけるズレ止め粘着部側の部分には離型処理が施されており、且つ、離型シートにおけるズレ止め粘着部側の反対側の部分には、吸湿材10〜90重量%が含まれているため、離型シートによって吸湿を行うことができる。そして、吸収性物品本体と離型シートとは、個包装材によって一体的に個包装されているため、個包装内部の湿気を離型シートで吸湿し、湿気が吸収性物品本体に到達しにくくなっている。よって、本請求項に係る発明によれば、吸収性物品本体の性能が湿気によって低下してしまうことを防止することができるようになっている。
吸湿材が綿繊維である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の吸収性製品。
柔軟性、保水性が高く、また低コストで調達できるという理由から、本請求項に係る発明のごとく、吸湿材は綿繊維であることが好ましい。
次に、本発明に係る吸収性製品の第1実施形態を、添付図面を参照しつつ説明する。なお、図中の矢印Xは幅方向を、矢印Yは前後方向をそれぞれ示しているが、これらの方向に関する記載は、説明の便宜上用いたものに過ぎない。
まずは、本発明に係る吸収性製品の吸収性物品本体の一例を、図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は、吸収性物品本体である生理用ナプキン100を使用面側(使用時に装着者と対向する面側)から見た一部破断展開図である。図1に示される生理用ナプキン100は、展開状態においてほぼ小判状の本体部Bから、ウィング状の張り出し部W,Wがそれぞれ側方に張り出す形状を成している。
本実施形態に係る吸収性製品では、図3〜図6に示すように、上述した生理用ナプキン100は、矩形状の不織布から成る個包装材30によって個包装される。生理用ナプキン100が個包装材30によって個包装される際に、第1ズレ止め粘着部10は、矩形状に形成された第1離型シート12(離型シート)によってその全体が被覆されている。また、第1離型シート12における第1ズレ止め粘着部10を覆う面とは反対の面には、第1固定部13が、第1ズレ止め粘着部10とほぼ重複するように設けられている。
個包装材30は、綿繊維を含有するスパンレース不織布で構成される。個包装材30を構成する不織布は、綿繊維単独で使用することもできるが、毛羽立ちが生じやすいため、熱可塑性繊維と混合して使用することが好ましい。不織布を形成する繊維の混合割合は、吸湿材である綿繊維が10〜90重量%、熱可塑性繊維が10〜90重量%であり、より好適には、綿繊維を20〜80重量%、熱可塑性繊維を20〜80重量%とする。最適な条件として、綿繊維約50重量%、熱可塑性繊維約50重量%を混合して形成した不織布を好ましく使用できる。
次に、本実施形態に係る吸収性製品の作用効果を説明する。
本実施形態に係る吸収性製品では、個包装材30が、綿繊維10〜90重量%を含む単層の不織布とされているため、繊維間を通過する外部の湿気を綿繊維で吸湿することが可能となっており、生理用ナプキン100に湿気が到達してしまうことがない。そのため、本実施形態に係る吸収性製品は、湿気によって生理用ナプキン100の性能が低下してしまうことを防止することができるようになっている。
第1実施形態では、吸湿材の例として綿繊維を例示したが、吸湿材はこれに限らず他のものを使用することもできる。その例として、麻、毛、絹、パルプなどの天然繊維;レーヨン、ポリノジック、キュプラなどの再生繊維;アセテートなどの半合成繊維;及びこれらの変性物や共重合体からなる繊維を用いることができる。しかし、その中でも特に綿繊維は、柔軟性、保水性が高く、また低コストで調達できるため好ましい。
2・・・バックシート
3・・・吸収体
10・・・第1ズレ止め粘着部(ズレ止め粘着部)
12・・・第1離型シート(離型シート)
20・・・第2ズレ止め接着部(ズレ止め粘着部)
22・・・第2離型シート(離型シート)
30・・・個包装材
30b・・・封止部分
100・・・吸収性物品本体
Claims (5)
- トップシートとバックシートとの間に吸収体が介在された吸収性物品本体を個包装材で包み、個包装材の封止部分を相互に接合することで個包装した吸収性製品であって、
個包装材は、吸湿材10〜90重量%及び熱可塑性繊維10〜90重量%を含む単層の不織布から成るとともに、この単層の不織布における外面側よりも内面側の方が吸湿材を多く含むものであり、
個包装材の封止部分の接合を、個包装材に含まれる熱可塑性繊維を溶着させることによって行った、ことを特徴とする吸収性製品。 - 個包装材の外面には撥水材が含まれており、個包装材における外面側よりも内面側の方が吸水度が高い、請求項1に記載の吸収性製品。
- 吸収性物品本体にはズレ止め粘着部が設けられており、ズレ止め粘着部は離型シートで覆われており、
個包装材と離型シートとは、接着剤によって相互に接着されており、この接着剤は、個包装材と離型シートとを分離した際に、個包装材に付着しない、請求項1又は請求項2に記載の吸収性製品。 - 吸収性物品本体はズレ止め粘着部を有しており、
ズレ止め粘着部を被覆する離型シートを備えており、
個包装材は、吸収性物品本体と離型シートとを一体的に個包装するものであり、
離型シートにおけるズレ止め粘着部側の部分には離型処理が施されており、且つ、離型シートにおける少なくともズレ止め粘着部側の反対側の部分には、吸湿材が含まれている、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の吸収性製品。 - 吸湿材が綿繊維である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の吸収性製品。
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