JP5475321B2 - スチレン系樹脂組成物及びその成形体 - Google Patents

スチレン系樹脂組成物及びその成形体 Download PDF

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Description

本発明は、強度及び耐薬品性に優れたポリスチレン系樹脂組成物、その成形品及び給湯器用部品に関し、更に詳しくは、アタクチック構造を有するスチレン系重合体を含有し、強度及び耐薬品性に優れたポリスチレン系樹脂組成物、その成形品及び該成形品を含む給湯器用部品に関するものである。
従来、家電製品、OA機器、住宅設備用等の外形材質として、安価なポリスチレン樹脂、ABS樹脂原料が広く利用されている。しかし、これらの原料は、立体構造がアタクチックであるため非晶性樹脂であり、耐薬品性が悪く、その利用範囲が限定されていた。そのため、ポリスチレン系樹脂の耐薬品性改良が望まれている。
耐薬品性を改良するために、スチレンとアクリロニトリル,メタクリレート,アクリレート,無水マレイン酸,マレイミド等の極性モノマーを共重合することが行われてきたが、これら共重合体はランダム共重合比が限定されていることや、生産性が低いこと、色調がよくないこと、臭気があること及び他のポリスチレン系樹脂との混合リサイクルが困難であるといった問題があった。一方、結晶性を有するシンジオタクチックポリスチレン系樹脂が開発され、さらにアタクチックポリスチレン系樹脂の耐薬品性の向上を目的として、シンジオタクチックポリスチレン系樹脂をアタクチックポリスチレン系樹脂に配合する組成物が提案されている(特許文献1及び2参照)。
アタクチックポリスチレン系樹脂にシンジオタクチックポリスチレン系樹脂を単純にブレンドする技術としては、特許文献3〜5に開示のものが知られているが、耐薬品性は向上するものの十分ではなく、多量にシンジオタクチックポリスチレン系樹脂をブレンドした場合、物性が低下するという課題を残していた。
特許文献3〜5は、アタクチック構造を有するスチレン系重合体又はアタクチック構造を有するスチレン系重合体とポリフェニレンエーテルとの混合物と、シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体とを含有した樹脂組成物に関する。記載されているシンジオタクチック構造を有するポリスチレン系樹脂はスチレン重合体又はスチレンとスチレン誘導体の共重合体であり、シンジオタクチック構造を有するスチレン誘導体とオレフィンとの共重合体を用いることに関しては記載も示唆もされていない。
特許文献6にはシンジオタクチック構造を有するスチレン誘導体とオレフィンとの共重合体及び当該ポリスチレン系樹脂とゴム状重合体との組成物に関する発明が開示されているが、他の樹脂との混合による改質や耐薬品性の改善については記載されていない。
特開平11−279347号公報 特開平11−279349号公報 特開2002−356592号公報 特開2002−3672号公報 特開2002−284945号公報 特開2008−174675号公報
本発明は上記観点からなされたものであって、衝撃強度、引張伸び、曲げ弾性率等の強度及び耐薬品性に優れたポリスチレン系樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、シンジオタクチック構造を有するスチレン誘導体とオレフィンとの共重合体を含む樹脂組成物とすることにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、
1.(A)(a−1)アタクチック構造を有するスチレン系重合体又は(a−2)アタクチック構造を有するスチレン系重合体とポリフェニレンエーテルとの混合物と、(B)シンジオタクチック構造を有するスチレン誘導体とオレフィンとの共重合体とを含有し、かつ(A)成分及び(B)成分の合計量を100質量%として、(A)成分の含有量が10〜95質量%であり、(B)成分の含有量が90〜5質量%であることを特徴とするスチレン系樹脂組成物、
2.前記(B)成分の共重合体が、スチレン誘導体単位50〜99モル%と、オレフィン単位50〜1モル%とからなる、上記1に記載のスチレン系樹脂組成物、
3.前記(A)成分及び(B)成分の合計量を100質量%として、前記アタクチック構造を有するスチレン系重合体を1〜75質量%、前記ポリフェニレンエーテルを5〜75質量%含有する上記1又は2に記載のスチレン系樹脂組成物、
4.前記オレフィンが、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−フェニル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘキセン、6−フェニル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン,1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンおよび1−イコセンから選択される、上記1〜3のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物、
5.上記1〜4のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物を成形してなる成形品、及び
6.上記5に記載の成形品を含む給湯器用部品、
を提供する。
本発明によれば、高強度・高耐薬品性のスチレン系樹脂組成物を提供できる。この樹脂組成物は、オレフィン単位を含有しないシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体を含有する樹脂組成物と比較して、衝撃強度、引張伸び、曲げ弾性率等の強度及び耐薬品性が向上している。
本発明のスチレン系樹脂組成物は、(A)(a−1)アタクチック構造を有するスチレン系重合体又は(a−2)アタクチック構造を有するスチレン系重合体とポリフェニレンエーテルとの混合物と、(B)シンジオタクチック構造を有するスチレン誘導体とオレフィンとの共重合体とを含有し、かつ(A)成分及び(B)成分の合計量を100質量%として、(A)成分の含有量が10〜95質量%であり、(B)成分の含有量が90〜5質量%であり、好ましくは(A)成分の含有量が40〜90質量%であり、(B)成分の含有量が60〜10質量%であり、より好ましくは(A)成分の含有量が65〜85質量%であり、(B)成分の含有量が35〜15質量%である。(B)成分が5質量%未満であると、耐薬品性の向上効果が実質上得られず、90質量%を超えると経済的に不利である。
本発明のスチレン系樹脂組成物は、上記配合成分に加えて、特定のヒンダードフェノール系化合物、3価の有機リン系化合物及びチオエーテル化合物から選ばれる酸化防止剤を含有すると、機械的強度や耐熱性の向上の点で好ましい。これらの酸化防止剤は単独で使用しても二種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの酸化防止剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して0.01〜5質量部が好ましい。
また、本発明のスチレン系樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、繊維状強化材などの充填剤、他の酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐熱安定剤、耐光(耐候)剤、滑剤、離型剤、結晶化促進剤、染料及び顔料を含む着色剤などを配合することができる。
本発明のスチレン系樹脂組成物が含有する(A)は、(a−1)アタクチック構造を有するスチレン系重合体又は(a−2)アタクチック構造を有するスチレン系重合体とポリフェニレンエーテルとの混合物であり、アタクチック構造を有するスチレン系重合体100〜1質量%及びポリフェニレンエーテル0〜99質量%からなるものが好ましく、アタクチック構造を有するスチレン系重合体100〜20質量%及びポリフェニレンエーテル0〜80質量%からなるものがより好ましく、アタクチック構造を有するスチレン系重合体100〜40質量%及びポリフェニレンエーテル0〜60質量%からなるものがさらに好ましい。
[(a−1)アタクチック構造を有するスチレン系重合体]
本発明に用いられる(a−1)アタクチック構造を有するスチレン系重合体(以下、アタクチックポリスチレンと略記することがある。)は、溶液重合,塊状重合,懸濁重合,塊状−懸濁重合等の重合方法によって得られる、下記一般式(1)で表される1種以上の芳香族ビニル化合物からなる重合体、あるいは1種類以上の芳香族ビニル化合物と共重合可能な1種類以上の他のビニル単量体の共重合体、これらの重合体の水素化重合体、及びこれらの混合物である。
Figure 0005475321
(式中、Rはハロゲン原子又は炭素原子,酸素原子,窒素原子,硫黄原子,リン原子,セレン原子,ケイ素原子及びスズ原子のいずれか1種類以上を含む置換基を示し、mは1〜3の整数を示す。但し、mが2以上の時は、各Rは同一でも異なるものであっても良い。)
ここで使用される好ましい芳香族ビニル化合物としては、スチレン,α−メチルスチレン,メチルスチレン,エチルスチレン,イソプロピルスチレン,ターシャリーブチルスチレン,フェニルスチレン,ビニルスチレン,クロロスチレン,ブロモスチレン,フルオロスチレン,クロロメチルスチレン,メトキシスチレン,エトキシスチレン等があり、これらは1種または2種以上で使用される。これらのうち特に好ましい芳香族ビニル化合物としては、スチレン,p−メチルスチレン,m−メチルスチレン,p−ターシャリーブチルスチレン,p−クロロスチレン,m−クロロスチレン,p−フルオロスチレンである。
芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体としては、アクリロニトリル,メタクリロニトリル等のビニルシアン化合物,メチルアクリレート,エチルアクリレート,プロピルアクリレート,ブチルアクリレート,アミルアクリレート,ヘキシルアクリレート,オクチルアクリレート,2−エチルヘキシルアクリレート,シクロヘキシルアクリレート,ドデシルアクリレート,オクタデシルアクリレート,フェニルアクリレート,ベンジルアクリレート等のアクリル酸エステル、メチルメタクリレート,エチルメタクリレート,ブチルメタクリレート,アミルメタクリレート,ヘキシルメタクリレート,オクチルメタクリレート,2−エチルヘキシルメタクリレート,シクロヘキシルメタクリレート,ドデシルメタクリレート,オクタデシルメタクリレート,フェニルメタクリレート,ベンジルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、マレイミド,N−メチルマレイミド,N−エチルマレイミド,N−ブチルマレイミド,N−ラウリルマレイミド,N−シクロヘキシルマレイミド,N−フェニルマレイミド,N−(p−ブロモフェニル)マレイミド等のマレイミド系化合物等がある。
前記芳香族ビニル化合物と共重合可能なゴム状重合体としては、ポリブタジエン,スチレン−ブタジエン共重合体,アクリロニトリル−ブタジエン共重合体,ポリイソプレン等のジエン系ゴム、エチレン−α−オレフィン共重合体,エチレン−α−オレフィン−ポリエン共重合体,ポリアクリル酸エステル等の非ジエン系ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体,水素化スチレン−ブタジエンブロック共重合体,エチレン−プロピレンエラストマー,スチレン−グラフト−エチレン−プロピレンエラストマー,エチレン系アイオノマー樹脂,水素化スチレン−イソプレン共重合体等が挙げられる。このアタクチックポリスチレンは、分子量については特に制限はないが、一般に、重量平均分子量が10,000以上、好ましくは50,000以上である。ここで重量平均分子量が10,000未満のものでは、得られる成形品の熱的性質,機械的性質が低下し好ましくない。さらに、分子量分布についても広狭の制限はなく、様々のものを用いる。
また、耐衝撃性を向上させるために、アタクチックポリスチレンの一部として、ゴム状物質をスチレン系モノマーに溶解し、塊状又は懸濁重合法などにより製造されるものを用いることができる。ゴム状物質としては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体等が用いられ、通常平均粒子径0.1〜5μmの大きさで粒子状にポリスチレン樹脂中に分散している。このスチレン系重合体は、そのスチレン単位の一部をα−メチルスチレン単位、p−メチルスチレン単位、p−t−ブチルスチレン単位等で置換したものであってもよい。好ましくはハイインパクトポリスチレン(HIPS)である。このゴム変性スチレン系重合体は、分子量については特に制限はないが、一般に、重量平均分子量が10000以上、好ましくは50000以上である。ここで重量平均分子量が10000未満のものでは、得られる成形品の熱的性質,機械的性質が低下し好ましくない。さらに、分子量分布についても制限はなく、様々のものを利用することができる。
[(a−2)アタクチック構造を有するスチレン系重合体とポリフェニレンエーテルとの混合物]
また、耐熱性を向上させるために、(a−2)アタクチック構造を有するスチレン系重合体とポリフェニレンエーテルとの混合物を用いてもよい。(a−2)成分に用いられるアタクチック構造を有するスチレン系重合体としては、上記(a−1)と同様のものが挙げられる。
ポリフェニレンエーテルは、公知の化合物であり、この目的に使用するため、米国特許3306874号、同3306875号、同3257357号及び同3257358号各明細書を参照することができる。ポリフェニレンエ−テルは、通常、銅アミン錯体、一種またはそれ以上の二箇所もしくは三箇所置換フェノ−ルの存在下で、ホモポリマ−又はコポリマ−を生成する酸化カップリング反応によって調製される。ここで、銅アミン錯体は第一、第二又は第三アミンから誘導される銅アミン錯体を使用できる。
前記(a−2)成分に用いられるポリフェニレンエ−テルとしては、例えば、ポリ(2,3−ジメチル−6−エチル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−メチル−6−クロロメチル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−(4'−メチルフェニル)−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−ブロモ−6−フェニル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−フェニル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−クロロ−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−メチル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−クロロ−6−エチル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−クロロ−6−ブロモ−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−メチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−クロロ−6−メチル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2,6−ジブロモ−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエ−テル)等が挙げられる。例えば前記ホモポリマ−の調製に使用されるようなフェノ−ル化合物の二種又はそれ以上から誘導される共重合体などの共重合体も用いられる。また、これらを無水マレイン酸,フマル酸等をはじめとする変性剤で変性したものも好適に用いられる。さらに、例えばポリスチレン等のビニル芳香族化合物と上記のポリフェニレンエ−テルとのグラフト共重合体及びブロック共重合体も挙げられる。これらのうち特に好ましくはポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエ−テル)が用いられる。
ポリフェニレンエーテルの分子量は、特に制限はないが、好ましくはクロロホルム中25℃で測定した固有粘度が0.5デシリットル/g以下、さらに好ましくは0.45デシリットル/g以下である。固有粘度が0.5デシリットル/gを超えると、成形時の流動性が大幅に低下する場合がある。
[(B)シンジオタクチック構造を有するスチレン誘導体とオレフィンとの共重合体]
(B)成分のシンジオタクチック構造を有するスチレン誘導体とオレフィンとの共重合体(以下、(B)スチレン系共重合体と略記することがある。)としては、スチレン誘導体単位50〜99モル%とオレフィン単位50〜1モル%とからなるものが好ましく、スチレン誘導体単位60〜99モル%とオレフィン単位40〜1モル%とからなるものがより好ましく、スチレン誘導体単位70〜99モル%とオレフィン単位30〜1モル%とからなるものがさらに好ましい。オレフィン単位の含有割合が1モル%以上であると、(B)スチレン系共重合体の靭性が充分なものとなるため、本発明のポリスチレン系樹脂組成物における耐衝撃性が充分なものとなる。また、オレフィン単位の含有割合が95モル%以下であると、本発明のポリスチレン系樹脂組成物における耐熱性が充分なものとなる。
また、上記(B)スチレン系共重合体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(溶媒:トリクロロベンゼン、135℃)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が10,000以上であると好ましく、50,000以上であるとより好ましく、100,000以上であるとさらに好ましい。上記(B)スチレン系共重合体の分子量分布は1.0〜3.0であると好ましい。
(B)スチレン系共重合体を構成するスチレン誘導体単位を形成するスチレン誘導体としては、スチレン、アルキルスチレン、ハロゲン化スチレン、アルコキシスチレンおよびビニル安息香酸エステル等が使用される。
アルキルスチレンとしては、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−プロピルスチレン、p−イソプロピルスチレン、p−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、o−メチルスチレン、o−エチルスチレン、o−プロピルスチレン、o−イソプロピルスチレン、m−メチルスチレン、m−エチルスチレン、m−イソプロピルスチレン、m−ブチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレンおよび3,5−ジメチルスチレンなどが挙げられる。上記ハロゲン化スチレンとしては、p−クロロスチレン、m−クロロスチレン、o−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、o−ブロモスチレン、p−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、o−フルオロスチレンおよびo−メチル−p−フルオロスチレンなどが挙げられる。アルコキシスチレンとしては、p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレンおよびm−メトキシスチレンなどが挙げられる。ビニル安息香酸エステルとしては、p−ビニル安息香酸メチル、m−ビニル安息香酸メチルおよびo−ビニル安息香酸メチルなどが挙げられる。
(B)スチレン系共重合体を構成するオレフィン単位を形成するオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−フェニル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘキセン、6−フェニル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン,1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンおよび1−イコセンなどが挙げられる。本発明においては、炭素数2〜10のものが好ましく、エチレンが特に好ましい。
(B)スチレン系共重合体は、上記スチレン誘導体から構成される繰り返し単位連鎖の立体規則性[rrrr]が80モル%以上であることを要し、好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上である。この立体規則性[rrrr]が80モル%以上であると、(B)スチレン系共重合体において、シンジオタクチックポリスチレンとしての物性が発現される。この立体規則性[rrrr]は、スチレン系共重合体のNMR(特に13C−NMR)を測定して得られるデータからスチレン連鎖についてのみ解析し、算出することができる。
(B)スチレン系共重合体は、上記のオレフィンおよびスチレン誘導体を、例えば国際公開第2006/004068号パンフレットに記載の触媒組成物を用いて重合することにより製造することができる。この触媒組成物は、
1)第3族金属原子またはランタノイド金属原子である中心金属M、該中心金属に結合した置換もしくは無置換のシクロペンタジエニル誘導体を含む配位子Cp*、モノアニオン配位子Q1およびQ2、ならびにw個の中性ルイス塩基Lを含む、一般式(I)で表されるメタロセン錯体、および
2)非配位性アニオンとカチオンからなるイオン性化合物
を含む重合触媒組成物である。
Figure 0005475321
一般式(I)において、Mはメタロセン錯体における中心金属である。中心金属Mは第3族金属またはランタノイド金属であり、特に限定されない。本発明で用いるメタロセン錯体は、重合触媒組成物の一構成成分として用いることができるので、中心金属Mは、重合させようとするモノマーの種類などによって適宜選択される。中心金属Mとしては、例えばスカンジウムSc、ガドリニウムGd、イットリウムY、ホルミウムHo、ルテチウムLu、エルビウムEr、ジスプロシウムDy、テルビウムTbおよびツリウムTmなどが挙げられるが、上記スチレン系共重合体の製造には、Sc、Gd、YおよびLuが好ましく、特にScが好ましい。
一般式(I)において、Cp*はシクロペンタジエニル誘導体を含む配位子であり、中心金属Mにπ結合している。該配位子は、好ましくは非架橋型配位子である。ここで非架橋型配位子とは、シクロペンタジエニル誘導体が中心金属にπ結合して、シクロペンタジエニル誘導体以外の配位原子または配位基を有さない配位子を意味する。
Cp*に含まれるシクロペンタジエニル誘導体とは、シクロペンタジエニル環のほか、シクロペンタジエニルを含む縮合環(インデニル環、フルオレニル環を含むがこれらに限定されない)などが挙げられる。最も好ましいシクロペンタジエニル誘導体は、シクロペンタジエニル環である。
一般式(I)において、Q1およびQ2は、同一または異なるモノアニオン配位子である。モノアニオン配位子としては、1)ヒドリド、2)ハライド、3)置換または無置換の、炭素数1〜20のヒドロカルビル基、4)アルコキシ基またはアリールオキシ基、5)アミド基、および6)ホスフィノ基などが挙げられるがこれらに限定されない。
また、Q1およびQ2は互いに結合するか、あるいは一緒になって、いわゆるジアニオン性の配位子となっていてもよい。ジアニオン性の配位子としては、アルキリデン、ジエン、シクロメタル化されたヒドロカルビル基、または二座のキレート配位子などが挙げられる。
一般式(I)において、Lは中性ルイス塩基である。中性ルイス塩基としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルアニリン、トリメチルホスフィン、塩化リチウムなどが挙げられる。また、Lは、Q1および/またはQ2と結合して、いわゆる多座配位子となっていてもよい。一般式(I)において、wは、中性ルイス塩基Lの個数を表す。wは0〜3の整数であり、好ましくは0〜1である。
上述したように、(B)スチレン系共重合体の製造に用いる触媒組成物はイオン性化合物を含む。ここでイオン性化合物とは、非配位性アニオンとカチオンからなるイオン性化合物を含む。該イオン性化合物は、上記したメタロセン錯体と組み合わされることにより、上記メタロセン錯体に重合触媒としての活性を発揮させる。そのメカニズムとして、イオン性化合物が、メタロセン錯体と反応し、カチオン性の錯体(活性種)を生成させると考えることができる。
イオン性化合物の構成成分である非配位性アニオンとしては、例えば、4価のホウ素アニオンが好ましく、テトラ(フェニル)ボレート、テトラキス(モノフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(ジフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(トリフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(トリフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(テトラフルオロメチルフェニル)ボレート、テトラ(トリル)ボレート、テトラ(キシリル)ボレート、(トリフェニル,ペンタフルオロフェニル)ボレート、[トリス(ペンタフルオロフェニル),フェニル]ボレートおよびトリデカハイドライドー7,8一ジカルバウンデカボレートなどが挙げられる。
これらの非配位性アニオンのうち、好ましくはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
イオン性化合物の構成成分であるカチオンには、カルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプタトリエニルカチオンおよび遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどが含まれる。
カルボニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルカルボニウムカチオン、トリ置換フェニルカルボニウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオンが挙げられる。トリ置換フェニルカルボニウムカチオンとしては、トリ(メチルフェニル)カルボニウムカチオンおよびトリ(ジメチルフェニル)カルボニウムカチオンなどが挙げられる。
アンモニウムカチオンの具体例としては、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルアンモニウムカチオン、トリ(n一ブチル)アンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン、N,N一ジメチルアニリニウムカチオン、N,N一ジエチルアニリニウムカチオン、N,N−2,4,6一ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N一ジアルキルアニリニウムカチオン、ジ(イソプロピル)アンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンが挙げられる。
ホスホニウムカチオンの具体例としては、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニウムカチオンが挙げられる。
これらのカチオンのうち、好ましくはアニリニウムカチオンまたはカルボニウムカチオンであり、さらに好ましくはトリフェニルカルボニウムカチオンが挙げられる。すなわち、本発明の触媒組成物に含まれるイオン性化合物は、上記した非配位性アニオンおよびカチオンからそれぞれ選ばれるものを組み合わせたものであり得る。好ましくは、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルボニウムテトラキス(テトラフルオロフェニル)ボレート、N,N一ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1,1'一ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが例示される。これらのイオン性化合物は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのイオン性化合物のうち、特に好ましいものとしては、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが挙げられる。また、遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させることができるルイス酸である、B(C653、Al(C653などをイオン性化合物として用いてもよく、これらを上記のイオン性化合物と組み合わせて用いてもよい。
さらに、アルキルアルミニウム化合物(アルミノキサン、好ましくはメチルアルミノキサン(MAO)またはイソブチル修飾メチルアルミノキサン(MMAO))、またはアルキルアルミニウム化合物とボレート化合物の組み合わせも、イオン性化合物として用いることができ、また他のイオン性化合物と組み合わせて用いてもよい。特に、上記した本発明で用いる錯体(一般式(I))のモノアニオン配位子Qが、アルキルまたはヒドリド以外である場合(例えばハロゲンである場合)は、アルキルアルミニウム化合物、またはアルキルアルミニウム化合物とボレート化合物の組み合わせを用いることが好ましいと考えられる。
(B)スチレン系共重合体の製造に用いる触媒組成物は、メタロセン錯体及びイオン性化合物以外にも、任意の成分を含むことができる。任意の成分としては、シラン化合物および水素などが挙げられる。シラン化合物としては、フェニルシランなどが挙げられる。
触媒組成物中のイオン性化合物としては、[Ph3C][B(C654]などの4価のホウ素アニオンとカルボニウムカチオンからなる化合物が好ましい。錯体とイオン性化合物は、モル比で1:1程度とすることが好ましい。
以下、上記スチレン系共重合体のうちのスチレン−エチレン共重合体の製造方法について説明する。スチレン−エチレン共重合体を製造する具体的な手順としては、例えば、スチレンを含む溶液(好ましくはトルエン溶液)中に、エチレンガスを連続的に供給する。これに、上記触媒組成物を加える。反応温度は25〜35℃程度に調整されることが好ましい。
スチレンの使用量は、錯体(またはイオン性化合物)に対して、モル比で1,000〜70,000倍程度にすればよい。スチレンの量を増やせば、得られる共重合体の分子量を上げることができ、またスチレン単位含有率を高めることができる。
供給されるエチレンガスの圧力は任意に調整することができるが、通常0.01〜0.2MPa程度である。この圧力を調整することで、共重合体の分子量を調整したり、エチレン単位含有率を調整することができる。
触媒組成物は、予め溶媒(好ましくはトルエン)中で錯体とイオン性化合物を反応させて得られた溶液(好ましくは活性種を含む溶液)として加えられることが好ましい。反応時間は数秒〜1時間程度とすることが好ましく、特にSc錯体を用いた場合には1〜20分程度とすることが好ましい。
反応終了後、反応混合物をメタノールなどに投入することにより、生成した共重合体を沈殿させることができる。沈殿した共重合体をろ取し、乾燥させることによりスチレン−エチレン共重合体を得ることができる。このようにして製造されるスチレン−エチレン共重合体は、ランダム共重合体であって、高いシンジオタクチシティーを有し得る。好ましい態様においては、シャープな分子量分布を有し得る。
一方、スチレンを含む溶液(好ましくはトルエン溶液)中に、上記触媒組成物を加えて重合させ、系中のスチレンが消失した後(数分で消失しうる)、続いてエチレンガスを供給することにより、スチレン−エチレンブロック共重合体が得られる。なお、エチレンを重合させた後、スチレンを供給して重合させてもよい。
このようにして得られるスチレン−エチレン共重合体は、スチレンブロック鎖が高いシンジオタクチシティーを有し、かっシャープな分子量分布を有し得る。
[ヒンダードフェノール系化合物]
本発明のスチレン系樹脂組成物が含有してもよい前記ヒンダードフェノール系化合物としては、2,6−ジ−t−4−メチルフェノール(BHT)、2,6−ジ−t−4−エチルフェノール(ノクラック M−17)、2,6−ジ−t−4−フェニルフェノール(ノクライザー NS−260)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(Sumilizer MDP−S、ノクラック NS−6)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(ノクラック NS−5)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−n−ノニルフェノール)(ノクライザー NS−90)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(Sumilizer BBM−S、ノクラック NS−30、Adekastab AO−40)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(Sumilizer WX−R、ノクラック 300)、1,1,3−トリス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン(Adekastab AO−30)、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(Sumilizer GM)、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート(Sumilizer GS)、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(IRGANOX 1076、Adekastab AO−50、Sumilizer BP−76)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルホスフォネート−ジエチルエステル(IRGANOX 1222)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](IRGANOX 245)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](IRGANOX 249)、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](IRGANOX 1035)、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(IRGANOX 1098)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β{(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(Sumilizer GA−80、Adekastab AO−80)、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン(IRGANOX MD1024)、ペンタエルスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](IRGANOX 1010、Adekastab AO−60、Sumilizer BP−101)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン(IRGANOX 565)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(IRGANOX 1330、Adekastab AO−330)、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイト(IRGANOX 3114、Adekastab AO−20)及びトリス(4−t−ブチル−2,6−ジメチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイト(Cyanox 1790)が好ましい。
この中で、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(Sumilizer GM)、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート(Sumilizer GS)、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(IRGANOX 1076、Adekastab AO−50、Sumilizer BP−76)及びペンタエルスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](IRGANOX 1010、Adekastab AO−60、Sumilizer BP−101)がより好ましい。
なお、「ノクラック」及び「ノクライザー」は大内新興化学工業社製品の商品名、「Sumilizer」は住友化学工業社製品の商品名、「Adekastab」は旭電化工業社製品の商品名、「IRGANOX」はチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製品の商品名、「Cyanox」はサイテックインダストリー社製品の商品名であり、これらは後述する3価の有機リン化合物及びチオエーテル系化合物においても同様である。
[3価の有機リン系化合物]
本発明のスチレン系樹脂組成物が含有してもよい前記3価の有機リン系化合物としては、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(Adekastab PEP−4C)、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジホスファイト(Adekastab PEP−2)、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト(Adekastab PEP−8)、ジオクチルペンタエリスリトールジホスファイト、ジラウリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジフェニルペンタエリスリトールジホスファイト、ジシクロヘキシルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、(Adekastab PEP−24、ULTRANOX 626)、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエルスリトールジホスファイト(Adekastab PEP−36)、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(Adekastab PEP−45、Doverphos S−9228)、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンホスフォナイト(Sandstab P−EPQ)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンホスフォナイト(GSY−P101)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フルオロホスファイト(ETHANOX 398)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト(Adekastab HP−10)、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド(HCA)、トリス(イソデシル)ホスファイト(Adekastab 3010)、トリス(トリデシル)ホスファイト(Adekastab 3013)、フェニルジイソオクチルホスファイト(PDIOD)、フェニルジイソデシルホスファイト(Adekastab 517)、フェニルジ(トリデシル)ホスファイト(Adekastab 2013)、ジフェニルイソオクチルホスファイト(Adekastab C)、ジフェニルイソデシルホスファイト(Adekastab 135A)、ジフェニルトリデシルホスファイト(Adekastab 1013)、トリフェニルホスファイト(Sumilizer TPP−R)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(Irgafos 168、Adekastab 2112、Sumilizer P−16)、トリス(モノノリルフェニル)ホスファイト(Adekastab 1178)、トリス(モノ,ジノリルフェニル)ホスファイト(Adekastab 329K、Sumilizer TNP)、4,4’−イソプロピリデンジフェノールテトラアルキル(C12〜C15)ジホスファイト(Adekastab 1500)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト(Adekastab QL)及び1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタン(Adekastab 522A)が好ましい。
この中で、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエルスリトールジホスファイト(Adekastab PEP−36)、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(Adekastab PEP−45、Doverphos S−9228)、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンホスフォナイト(Sandstab P−EPQ)及びテトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンホスフォナイト(GSY−P101)がより好ましい。
なお、「ULTRANOX」はGE社製品の商品名、「Sandstab」」はクラリアント社製品の商品名、「ETHANOX」はエチル社製品の商品名、「Irgafos」はチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製品の商品名、「Doverphos」はドーヴァーケミカル社製品の商品名、「GSY」はエーピーアイコーポレーション社製の商品名である。
[チオエーテル化合物]
本発明のスチレン系樹脂組成物が含有してもよい前記チオエーテル化合物としては、ジラウリル 3,3’−チオジプロピオネート(Sumilizer TPL−R、ノクラック 300)、ジトリデシル 3,3’−チオジプロピオネート(Sumilizer TL)、ジミリスチル 3,3’−チオジプロピオネート(Sumilizer TPM)、ジステアリル 3,3’−チオジプロピオネート(Sumilizer TPS)、ジステアリル 3,3’−メチル−3,3’−チオジプロピオネート、ビス[2−メチル−4−(3−n−アルキル(C12 or C14)チオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル]サルファイド((Adekastab AO−503A)、テトラキス[メチレン−3−(ヘキシルチオ)プロピオネート]メタン、テトラキス[メチレン−3−(ドデシルチオ)プロピオネート]メタン(Sumilizer TP−D、Adekastab AO−412S)、テトラキス[メチレン−3−(オクタデシルチオ)プロピオネート]メタン、2−メルカプトベンゾイミダゾール(Sumilizer MB、ノクラック MB)及び2−メルカプトメチルベンゾイミダゾール(ノクラック MMB)が好ましい。この中で、テトラキス[メチレン−3−(ドデシルチオ)プロピオネート]メタン(Sumilizer TP−D、Adekastab AO−412S)がより好ましい。
[繊維状強化材]
本発明のスチレン系樹脂組成物が含有してもよい前記繊維状強化材としては、ガラス繊維,炭素繊維,ウィスカー,セラミック繊維,金属繊維などが挙げられる。具体的に、ウィスカーとしてはホウ素,アルミナ,シリカ,炭化ケイ素など、セラミック繊維としてはセッコウ,チタン酸カリウム,硫酸マグネシウム,酸化マグネシウムなど、金属繊維としては銅,アルミニウム,鋼等がある。本発明においてはガラス繊維が好ましい。ここで、繊維状強化材の形状としてはクロス状,マット状,集束切断状,短繊維,フィラメント状のものなどがある。集束切断状の場合、長さが0.05〜50mm,繊維径が5〜20μmのものが好ましい。また、クロス状,マット状の場合、長さが1mm以上、好ましくは5mm以上が好ましい。
また、表面処理した繊維状強化材も用いることができ、通常表面処理に用いられるカップリング剤、例えばシラン系カップリング剤,チタン系カップリング剤などを用いて上記繊維状強化材を表面処理したものが挙げられる。このシラン系カップリング剤の具体例としては、トリエトキシシラン,ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン,γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン,N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン,γ−アミノプロピルトリエトキシシラン,N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン,γ−クロロプロピルトリメトキシシラン,γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,γ−アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ)シラン,N−メチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン,トリアミノプロピルトリメトキシシラン,3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン,3−(4,5−ジヒドロイミダゾリル)プロピルトリエトキシシラン,ヘキサメチルジシラザン,N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレアなどが挙げられる。これらの中で好ましいのは、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのアミノシラン,エポキシシランである。
また、チタン系カップリング剤の具体例としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート,イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート,イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート,テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート,テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート,テトラ(1,1−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート,ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート,ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート,イソプロピルトリオクタノイルチタネート,イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート,イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート,イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート,イソプロピルトリクミルフェニルチタネート,イソプロピルトリ(N−アミドエチル,アミノエチル)チタネート,ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート,ジイソステアロイルエチレンチタネートなどがあげられる。これらの中で好ましいのは、イソプロピルトリ(N−アミドエチル,アミノエチル)チタネートである。
このようなカップリング剤を用いて前記繊維状強化材の表面処理を行うには、通常の公知の方法によればよく、特に制限はない。例えば、上記カップリング剤の有機溶媒溶液あるいは懸濁液をいわゆるサイジング剤として繊維状強化材に塗布するサイジング処理法、あるいはヘンシェルミキサー,スーパーミキサー,レーディゲミキサー,V型ブレンダ−などを用いての乾式混合法、スプレー法,インテグラルブレンド法,ドライコンセントレート法など、繊維状強化材の形状により適宜な方法にて行うことができるが、サイジング処理法,乾式混合法,スプレー法により行うことが望ましい。
また、上記のカップリング剤とともにガラス用フィルム形成性物質を併用することができる。このフィルム形成性物質には、特に制限はなく、例えばポリエステル系,ウレタン系,エポキシ系,アクリル系,酢酸ビニル系, ポリエーテル系などの重合体が挙げられる。本発明において、繊維状強化材は一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の耐薬品性スチレン系樹脂組成物は、公知の方法により調製することができ、例えば、(A)成分及び(B)成分をドライブレンドした後、溶融混練することで調製できる。
本発明にかかる成形品の製造方法については特に制限はなく公知の方法により調製することができ、射出成形,押出成形等の公知の方法により成形することができるが、本発明の樹脂組成物を成形する場合、成形時の温度としては、使用する(B)スチレン系共重合体の融点以上であることが必要である。この融点以下で成形すると、十分な耐薬品性、物性を得ることが困難である。また、シリンダー温度の上限は原料組成によって異なるが、通常280℃以下、好ましくは270℃以下、さらに好ましくは260℃以下である。成形温度が280℃を超えると、成分サイクルの低下(冷却時間の増加)、成形品の引けの悪化、滞留時の原料の劣化を起こすことがあり好ましくない。
本発明のスチレン系樹脂組成物を用いることにより、射出成形、押出成形、熱成形による成形品、押出成形及ぴ延伸による一軸、二軸延伸フィルム、シート、紡糸による繊維状成形品、発泡成形による成形品等、成形法によらず、耐薬品性の要求される部品に対し優れた特性を有する成形品を得ることができる。
成形品の用途は、以下のようなものが挙げられる。自動車部品用として、ラジエターグリル,グリル,マーク,バックパネル,ドアミラー,ホイ−ルキャップ,エアスポイラー,二輪車用カウル等の外装部品、インスツルメントパネル,メーターフード,ピラー,グローブボックス,コンソールボックス,スピーカーボックス,リッド、バッテリーケース等の内装部品が挙げられる。電気器具として、ハウジング,シャーシ,カセットケース,CDマガジン,リモコンケース等のAV機器用、内張り,トレイ,アーム,ドアキャップ,把手等の電気冷蔵庫用、ハウジング,把手,パイプ,吸入口等の電気掃除機用、ハウジング,ファン,リモコンケース,ドレインバン等のエアコン用、その他、扇風機,換気扇,洗濯機,照明器具用部品,バッテリーケース等が挙げられる。一般機器用途として、ハウジング,シャーシ,リボンカセット,トレイ等のプリンターや複写機用、ハウジング,フロッピー(登録商標)ディスクシェル,キーボード等のパソコン用、ハウジング,受話器,メカシャーシ等の電話機,通信機器用、その他、ミシン,レジスター,タイプライター,計算機,光学機器,楽器等が挙げられる。雑貨として、リモコンカー,ブロック,パチンコ台部品,サーフボード,ヘルメット等の玩具,レジャー,スポーツ用品が挙げられる。住宅設備として、便座,便蓋,タンク,シャワー,洗面化粧台,浴室収納パネル、給湯器用部品等が挙げられる。産業用資材として、パイプ,シート,トレイ,フィルム等が挙げられる。その他製品として、弁当箱,各種容器,ポットやミルクポーションのような家庭用品、建材住宅部品,家具,文房具等が挙げられる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1〜7及び比較例1〜6
配合成分として下記のものを用いた。
<配合成分>
(A)アタクチック構造を有するスチレン系重合体又はアタクチック構造を有するスチレン系重合体とポリフェニレンエーテルとの混合物
A−1:ハイインパクトポリスチレン(HT52、PSJ社製)
A−2:ポリフェニレンエーテル(PX−100L、三菱ガス化学株式会社製)
(B)シンジオタクチック構造を有するポリスチレン系樹脂
B−1:パラメチルスチレン(PMS)−スチレン共重合体(PMS−SPS)、重量平均分子量180,000、分子量分布2.4、PMS単位含量7モル%、[rrrr]=83モル%
B−2:エチレン(Et)−スチレン共重合体(Et−SPS)、重量平均分子量180,000、分子量分布2.5、Et単位含量7モル%、[rrrr]=81モル%
上記配合成分を表1、2に示す割合でドライブレンドした後、二軸押出機を用いシリンダー温度290℃で、溶融混練を行い、得られたストランドを水槽を通し冷却した後ペレット化し、樹脂組成物を調製した。得られた樹脂組成物を用いて以下の評価を行った。結果を表1、2に示す。
<評価項目>
(1)アイゾッド衝撃強度(ノッチ付き)
JIS K 7110に準拠して測定した。単位:kJ/m2
(2)引張伸び
JIS K 7113に準拠して測定した。単位:%
(3)曲げ弾性率
JIS K 7203に準拠して測定した。単位:MPa
(4)耐薬品性
厚み3.2mmのバーを成形し、1.0%のひずみをかけ、その上に下記(1)〜(4)の溶剤を染みこませたガーゼを置き、溶剤の揮発を防ぐためラップで覆い、室温で24時間放置した後、表面外観の変化、クラックの有無を目視で観察し、以下の基準で評価した。
◎:まったく変化なし、
○:ほとんど変化なし
△:表面曇り又は微小クラック発生
×:表面荒れ又はクラック発生
※:溶解又は大クラック発生
<溶剤の種類>
溶剤(1):灯油(出光興産株式会社製)
溶剤(2):ビオレクレンジングジェル(花王株式会社製)
溶剤(3):サラダ油(日清製油社製)
溶剤(4):ダフニーマグプラス(出光興産株式会社製)
Figure 0005475321
Figure 0005475321
表1及び2、特に、PMS−SPSを配合した比較例6と、Et−SPSを配合した実施例6との比較から明らかなように、本発明のスチレン系樹脂組成物は、既存のシンジオタクチックポリスチレン樹脂組成物に比べ、衝撃強度、引張伸び及び曲げ弾性率に優れ、なおかつ耐薬品性が格段に優れていることが分かる。
以上詳細に説明したように、本発明のスチレン系樹脂組成物は、衝撃強度、引張伸び、曲げ弾性率等の強度及び耐薬品性に優れるため、例えば、給湯器継ぎ手部品やエアコンクロスフローファン等の射出成形による各種成形品、押出成形によるシート,フィルムなど、押出成形及び熱成形による容器,トレイなど、押出成形及び延伸による一軸,二軸延伸フィルム,シートなど、紡糸による繊維状成形品、発泡による各種成形品などの製造に有効な利用が期待される。

Claims (6)

  1. (A)(a−1)アタクチック構造を有するスチレン系重合体又は(a−2)アタクチック構造を有するスチレン系重合体とポリフェニレンエーテルとの混合物と、(B)シンジオタクチック構造を有するスチレン誘導体とオレフィンとの共重合体とを含有し、
    (A)成分として用いるアタクチック構造を有するスチレン系重合体が、溶液重合、塊状重合、懸濁重合、塊状−懸濁重合の重合方法によって得られる、スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、タ−シャリーブチルスチレン、フェニルスチレン、ビニルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、フルオロスチレン、クロロメチルスチレン、メトキシスチレン、又はエトキシスチレンの1種または2種以上から製造された重合体、又はハイインパクトポリスチレンであり、
    (B)成分のシンジオタクチック構造を有するスチレン誘導体とオレフィンとの共重合体は、スチレン誘導体から構成される繰り返し単位連鎖の立体規則性[rrrr]が80モル%以上のものであり、
    かつ(A)成分及び(B)成分の合計量を100質量%として、(A)成分の含有量が65〜95質量%であり、(B)成分の含有量が35〜5質量%であることを特徴とするスチレン系樹脂組成物。
  2. 前記(B)成分の共重合体が、スチレン誘導体単位50〜99モル%と、オレフィン単位50〜1モル%とからなる、請求項に記載のスチレン系樹脂組成物。
  3. 前記オレフィンが、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−フェニル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘキセン、6−フェニル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン,1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンおよび1−イコセンから選択される、請求項1又は2に記載のスチレン系樹脂組成物。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物を成形してなる成形品。
  5. 請求項に記載の成形品を含む給湯器用部品。
  6. 請求項に記載の成形品を含むエアコン用部品。
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