JP5474323B2 - 電子回路 - Google Patents

電子回路 Download PDF

Info

Publication number
JP5474323B2
JP5474323B2 JP2008216248A JP2008216248A JP5474323B2 JP 5474323 B2 JP5474323 B2 JP 5474323B2 JP 2008216248 A JP2008216248 A JP 2008216248A JP 2008216248 A JP2008216248 A JP 2008216248A JP 5474323 B2 JP5474323 B2 JP 5474323B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
pulse
circuit
transmission
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008216248A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010056593A (ja
Inventor
忠広 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Keio University
Original Assignee
Keio University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Keio University filed Critical Keio University
Priority to JP2008216248A priority Critical patent/JP5474323B2/ja
Priority to PCT/JP2009/003711 priority patent/WO2010023825A1/ja
Priority to KR1020117004608A priority patent/KR101548780B1/ko
Priority to US13/061,128 priority patent/US8933590B2/en
Publication of JP2010056593A publication Critical patent/JP2010056593A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5474323B2 publication Critical patent/JP5474323B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/38Synchronous or start-stop systems, e.g. for Baudot code
    • H04L25/40Transmitting circuits; Receiving circuits
    • H04L25/49Transmitting circuits; Receiving circuits using code conversion at the transmitter; using predistortion; using insertion of idle bits for obtaining a desired frequency spectrum; using three or more amplitude levels ; Baseband coding techniques specific to data transmission systems
    • H04L25/493Transmitting circuits; Receiving circuits using code conversion at the transmitter; using predistortion; using insertion of idle bits for obtaining a desired frequency spectrum; using three or more amplitude levels ; Baseband coding techniques specific to data transmission systems by transition coding, i.e. the time-position or direction of a transition being encoded before transmission
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/02Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
    • H04L25/0264Arrangements for coupling to transmission lines
    • H04L25/0266Arrangements for providing Galvanic isolation, e.g. by means of magnetic or capacitive coupling
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/02Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
    • H04L25/06Dc level restoring means; Bias distortion correction ; Decision circuits providing symbol by symbol detection
    • H04L25/061Dc level restoring means; Bias distortion correction ; Decision circuits providing symbol by symbol detection providing hard decisions only; arrangements for tracking or suppressing unwanted low frequency components, e.g. removal of dc offset
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/38Synchronous or start-stop systems, e.g. for Baudot code
    • H04L25/40Transmitting circuits; Receiving circuits

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Near-Field Transmission Systems (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)

Description

本発明は、コイルの誘導結合による非接触近接通信技術を適用した電子回路に関し、例えば、積層実装されるIC(Integrated Circuit)ベアチップなどのチップ間の通信や、プリント配線基板間の通信などに適用して有効な技術に関する。
本発明者らは、LSI(Large Scale Integration)チップのチップ上の配線やプリント基板上の配線により形成されるコイルを介して積層実装されるチップ間や近接して配置された基板間で誘導結合による通信を行う電子回路を、下記非特許文献1及び特許文献1等にて既に提案している。
例えば、特許文献1には、図8に例示されるように、送信器が送信コイルに正または負の単一極性でパルス形状の(以降「シングルパルス」と称する)電流信号(I)を流し、送信コイルと誘導結合する受信コイルに発生する正負の双極性でダブルパルス形状のパルス(以降「ダブルパルス」と称する)電圧信号(V)の正または負のいずれかの極性のパルス(すなわち前半か後半のパルス)の信号を、同期式比較器で構成された受信器で検出して受信する技術が例示される。
特開2005−228981号公報 D. Mizoguchi et al, "A 1.2Gb/s/pin Wireless Superconnect based on Inductive Inter-chip Signaling (IIS)," IEEE International Solid-State Circuits Conference (ISSCC'04), Dig. Tech. Papers, pp. 142-143, 517, Feb. 2004.
上記同期式送受信回路はデータの送信と受信に共通のクロック(Txclk、Rxclk)を用いるので、クロックを送信側から受信側に送るためのコイルと送受信器が更に必要になり、コストや電力の増大を招く。また、受信パルス信号の振幅が最大となるタイミングで受信器が動作するように受信器に入力するクロック(Rxclk)のタイミング調整が必要になる。また、このタイミングの余裕を確保するために送受信パルスの幅を短くできないので、データ転送速度が制限される。
そこで本発明者は、送受信にクロックを必要とすることによる上記問題点を解消するために、非同期による送受信方法を検討して先に特許出願(特願2008−023397号)した。即ち、図9に例示されるように送信器(Transmitter)が送信コイルに送信データに応じた直流電流信号(I)を流し、送信コイルと誘導結合する受信コイルに発生するシングルパルスの電圧信号(V)を、ヒステリシス比較器で構成された受信器で非同期に検出して受信することができる。前述の同期式受信では、所定の短時間だけ受信器を動作させて受信データを受信すればよいが、非同期式受信では、いつでも信号を受信できるように受信器を常に動作させているので、ノイズによる誤動作の確率が高くなる。そこで、ヒステリシス比較器で非同期受信器を構成して、受信パルス信号Vが一定の閾値を超えると受信信号Rxdataが反転し、閾値以下のノイズでは受信信号が反転しないようにしている。この入力閾値は、ヒステリシス比較器が出力しているデータに応じて変化する。図9のV波形中に点線で示したのは入力閾値の変化を表している。初期状態で、受信信号Rxdataとしてローを出力していたときは、入力閾値は+Vthだけ高い。入力に正のパルスが入力されてこの入力閾値を超えると受信信号Rxdataが反転しハイになり、入力閾値が−Vthだけ低くなる。次にこの入力閾値を超える負のパルス電圧が入力されるまで受信信号Rxdataはハイに保持される。この繰り返しで正負のパルス電圧から正しくディジタルデータを復元することができる。例えばヒステリシス比較器は、pチャンネル型MOSトランジスタ(単に「PMOSトランジスタ」とも記す)P1とnチャンネル型MOSトランジスタ(単に「NMOSトランジスタ」とも記す)N1から成るCMOSインバータとPMOSトランジスタP2とNMOSトランジスタN2から成るCMOSインバータで増幅回路を構成すると共に、PMOSトランジスタP1に並列されたPMOSトランジスタP3とPMOSトランジスタP2に並列されたP4とのゲートが前記CMOSインバータの出力端子にクロスカップルされて成るラッチ回路を有する。ラッチ回路は保持しているデータに応じてインバータの閾値電圧を変化させる。例えば、ラッチ回路がRxdataにローレベル(/Rxdataにハイレベル)をラッチした状態ではVのレベル上昇に対して比較器の感度は低く、見掛け上比較器の閾値電圧が高くされ、ラッチデータが一旦反転されると、今度はVのレベル降下(−Vのレベル上昇)に対して比較器の感度は低く、見掛け上比較器の閾値電圧が低くなる。さらにラッチデータが反転されると、再びVのレベル上昇に対して比較器の感度は低く、見掛け上比較器の閾値電圧が高くなる。
しかしながら、この非同期式送受信回路は、送信データが変化しないときも直流電流Iを流すので、電力消費が大きいという問題点のあることが本発明者によって見出された。
そこで、送信器の電力消費を減らすために送信データの論理値が変化するときだけその変化に応じて立ち上がり又は立ち下がりのシングルパルスの電流信号を流すことについて検討した。しかしながら、受信コイルに発生するダブルパルスの電圧信号を、前記ヒステリシス比較器を用いて受信することはできないということが見出された。その理由を以下に説明する。図10に示すように、送信データの変化に応じて、受信コイルにダブルパルスの信号Vが発生する。V波形中に点線で示したのは入力閾値の変化を表している。待ち構えていたデータをダブルパルスの信号の前半パルスで検出した場合は(図10の(a)における前半や(b)の後半)、その直後に続く逆極性の後半パルスにも応答し、ディジタルデータとしての受信データを得ることができる。次に送信されるデータは先に送信されたデータと逆の極性になるので(例えばデータがローからハイに変化した次はハイからローに変化する)、信号Vは、その前の信号Vに比べて正負が逆極性のダブルパルスとなる。したがって、前半のパルスは入力閾値から離れる入力となり、入力閾値は入力信号と逆方向に変化する。逆方向に変化した入力閾値が元の設定値に戻るには所定の時間を要するので、直後に来る後半のパルスを正しく受信できない。従って、受信データは変化せず、受信信号を再生することができない。(b)の場合には前のダブルパルス信号Vについてデータの再生を行うことができない。このように、送信器の電力を減らすために送信コイルに流す電流を直流からシングルパルスの電流に変えると、図9の非同期受信器ではデータを正しく受信することができない。
更に検討を加えた結果、図11に例示される送信電流Iのパルス波形のように一つのシングルパルスの前後の波形を非対称にすることで、受信コイルに発生するダブルパルスの電圧信号の後半若しくは前半の振幅を低く抑え、受信器が前半パルス若しくは後半パルスだけに応答するようにして、送受信を正しく行うことについて考えた。しかしながら、図11の(a)の場合にはヒステリシス比較器の入力閾値のヒステリシス幅を後半パルスの振幅の大きさだけ余分に設定しなければならないので、ヒステリシス比較器の消費電力が増大し、応答速度も低下する。また、後半パルスは前半パルスに比べてパルス幅が長いので、送信電流が増大し、信号伝送速度は低下する。パルス形状を図11の(b)に示すように、(a)とは逆の非対称にすると(すなわち前半のパルス幅が長く後半のパルス幅が短い)、ヒステリシス比較器の入力閾値のヒステリシス幅を増大させる必要はなくなるが、前半のパルス入力により入力閾値が逆に変化する問題が残り、図示のとおり誤動作する可能性がある。
本発明は、上記問題点に鑑み、送信データに応じて送信コイルにシングルパルスの電流信号を流し、誘導結合する受信コイルに発生するダブルパルスの電圧信号を非同期に受信できる低電力で高速な非同期誘導結合送受信技術を提供することを目的とする。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
〔1〕本発明に係る電子回路は送信回路と受信回路を備え、送信回路は送信データに変化があったことを(0から1もしくは1から0、両者を区別しない)送信コイルに単一極性のシングルパルス電流を流すことによって送信する(したがって送信データの極性情報は送らない)。受信回路は受信コイルに誘起されるダブルパルス電圧信号(たとえば凸凹、これは送信データの極性によらず、送信電流の方向と誘導結合の仕方で決まる)を比較器で検出し単一極性のシングルパルス信号(たとえば凸、これは送信データの極性によらず送信電流の方向と誘導結合の仕方で決まる)を出力して受信データに変化があったことを検出する。この検出結果を分周回路としての順序回路に入力して、送受信データの変化を復元する。データの変化だけを送受信するから、データの最初が0か1かを予め送受信で取り決めしておくことを要する。比較器の閾値電圧は、受信ダブルパルス電圧の極性(凸凹か凹凸か)に応じて初期設定され、送受信データの極性とは無関係である。比較器の差動対を対称に設計してもデバイスのばらつきなどで電源投入直後に出力電圧や入力閾値がどちらになっているかは保障できないことがあるので、パワーオンリセット時等において比較器の出力を初期化することが望ましい。また、受信回路はデータの変化だけを送受信するので、ノイズ等で一度誤ると、以降間違いの連続になるから、これを回避するには、例えば一定長のパケットに分割して受信し、パケット毎にデータの最初が0か1かを決めておくことが望ましい。
〔2〕更に別の観点によると、送信回路は送信データに変化があったことを(0から1もしくは1から0、両者を区別する)送信コイルに双極性のシングルパルス電流を(受信電圧信号がダブルパルスにならずに2つのシングルパルスが十分な間隔を空けて受信されるように送信電流パルス幅を十分に空けて)流すことによって送信する(したがって送信データの極性情報も送る)。このとき、受信回路は受信コイルに誘起される双極性の一対のシングルパルス電圧信号(たとえば凸と凹もしくは凹と凸、極性の順序は送信データの極性によって決まる)の1つ目のシングルパルスは検出せず2つ目のシングルパルス信号をヒステリシス比較器で検出して受信データを復元するように、ヒステリシス比較器の閾値電圧を設定する。その方法は2つあり、1つは最初のデータが1か0かを予め送受信で取り決めしておくことである。例えば0と決めておくと、最初の1が送受信されたときに受信するダブルパルスの極性が決まるから、ヒステリシス比較器の閾値を2つ目のパルスを受信するように設定する。2つ目の方法は、ヒステリシス比較器の閾値を設定しようとはせずに、0→1もしくは1→0の2ビットのダミーデータを送受信する。この場合には、以降のデータの送受信が正しくできるようにヒステリシス比較器の閾値は自動的に正しく設定されることになる。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、送信データに応じて送信コイルにシングルパルスの電流信号を流し、誘導結合する受信コイルに発生するダブルパルスの電圧信号を非同期に受信できる低電力で高速な非同期誘導結合送受信を実現することができる。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕本発明に係る電子回路は、第1コイル(10)、及び既定の論理値を先頭にする送信データの論理値の変化毎に前記第1コイルに第1方向のパルス電流(I)を流す送信回路(11)を有する第1基板(1)と、前記第1コイルに誘導結合する第2コイル(20)、及び前記第2コイルに接続された受信回路(21)を有する第2基板(2)と、を備える。前記受信回路は、前記第1方向のパルス電流によって第2コイルに誘導されるダブルパルス形状の誘導電圧(V)を閾値電圧を用いて判定して単一極性でシングルパルス信号を出力する比較器(22)、及び前記シングルパルス信号を入力する毎に出力を反転させる順序回路(23)を有する。
これによれば、送信データの論理値の変化毎に前記第1コイルに前記パルス電流を流すから、常時電流を流し続ける構成に比べて送信回路の低消費電力が実現される。また、第1コイルに流す電流の向きは第1方向で一定にされるから、それによって受信回路の第2コイルに誘起されるダブルパルス形状の誘導電圧の波形も一定になり、比較器によって一部のダブルパルスの誘導電圧波形の変化を検出できなくなることはなく、送信データの論理値の変化毎に比較器の出力にディジタルのシングルパルス信号を生成することができる。当該シングルパルス信号を入力する毎に出力を順序回路で反転させることによって受信データの再生が可能にされる。したがって、図8の同期式に比べてクロックの送受信が不要になり送受信電力を減らすことができ、先に検討した図9の非同期式に比べて、送信電力を減らすことができ、図10で検討したシングルパルス送信による場合の受信エラーを生ぜず、図11のシングルパルス送信波形を緩慢に変化させる場合に比べて送受信動作を速くすることができる。
〔2〕項1の電子回路において、前記比較器はヒステリシス特性を有する入力の閾値電圧に基づいて前記ダブルパルス形状の誘導電圧を判定し、その出力信号の論理値が反転する毎に前記閾値電圧が変化する。
〔3〕項2の電子回路において、前記比較器はその入力の閾値電圧を2つの値の内の一方に初期化するためにスイッチ動作される初期化トランジスタを有する。
〔4〕項3の電子回路において、前記初期化トランジスタは、受信データの先頭を受信する前に前記初期化のためにスイッチ動作される。
〔5〕項3の電子回路において、前記初期化トランジスタは、受信データの区切り毎に前記初期化のためにスイッチ動作される。
〔6〕項1の電子回路において、前記第1基板は更に、第3コイル及び先頭が既定の論理値とされる送信データの論理値の変化に応じて異なる方向のパルス電流を前記第3コイルに流す第3コイル用送信回路とを有する。前記第2基板は更に、前記第3コイルに誘導結合する第4コイル、及び前記第4コイルに接続された第4コイル用受信回路を有する。前記第3コイル用送信回路は、前記パルス電流のパルス幅を決定し、前記パルス幅は前記パルス電流の変化率に従って第4コイルに誘導される誘導電圧を双極性の一対のシングルパルス形状とするために必要な幅を有する。前記第4コイル用受信回路は、前記シングルパルス形状の誘導電圧を判定して出力するヒステリシス比較器を有する。これによれば、、最初のデータの論理値が1か0か既定の論理値として予め決めてあるから、例えば規定論理値を0と決めておくと、最初の論理値1が送受信されたときに受信するダブルパルスの極性が決まり、ヒステリシス比較器の閾値は当該2つ目のパルスを受信するように設定されることになる。この初期化制御により、受信回路が受信コイルに誘起される双極性の一対のシングルパルス電圧信号(たとえば凸と凹もしくは凹と凸、極性の順序は送信データの極性によって決まる)の1つ目のシングルパルスは検出せず2つ目のシングルパルス信号をヒステリシス比較器で検出して受信データを復元することができるようになる(図6A,6B参照)。
〔7〕項1の電子回路において、前記第1基板は更に、第3コイル及び送信データの論理値の変化に応じて前記第3コイルに異なる方向のパルス電流を流す第3コイル用送信回路とを有する。前記第2基板は更に、前記第3コイルに誘導結合する第4コイル、前記第4コイルに接続された第4コイル用受信回路、及び前記受信回路による受信データを処理する制御回路を有する。前記第3コイル用送信回路は、遅延素子による遅延時間に基づいて前記パルス電流のパルス幅を決定し、前記パルス幅は前記パルス電流の変化率に従って第4コイルに誘導される誘導電圧を双極性の一対のシングルパルス形状とするために必要な幅を有する。前記第4コイル用受信回路は、前記シングルパルス形状の誘導電圧を判定して出力するヒステリシス比較器を有する。前記送信データは先頭に論理値が相違する2ビットのダミーデータを有し、前記制御回路は受信データの先頭の2ビットを無視する。ここでは、ヒステリシス比較器の閾値を設定しようとはせずに、0→1もしくは1→0の2ビットのダミーデータを送受信する。この場合には、ダミーデータ以降のデータ送受信において受信回路が受信コイルに誘起される双極性の一対のシングルパルス電圧信号の1つ目のシングルパルスは検出せず2つ目のシングルパルス信号をヒステリシス比較器で検出して受信データを復元することができるようになる。要するに、それ以降のデータの送受信が正しくできるようにヒステリシス比較器の閾値は自動的に正しく設定されることになる(図7A,7B参照)。
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、発明を実施するための形態を説明するための全図において、同一の機能を有する要素には同一の符号を付して、その繰り返しの説明を省略する。
《第1の実施形態》
図1Aには本発明に係る電子回路の第1の実施の形態が示される。図1Bはその動作波形を示す。本発明の電子回路は第1半導体チップ1と第2半導体チップ2が積層され、相互間で誘導結合による近接非接触通信を行う機能を有する。前記非接触通信機能を実現するための単位ユニットとして例えば半導体チップ1はコイル10と送信回路11を有し、半導体チップ2はコイル20と受信回路21を有する。特に図示はしないが、例えば上記単位ユニットは、送受信データの並列ビット数分と、送受信データのビット同期のための1本のストローブ信号の分が設けられる。ストローブ信号は送受信データのビット同期で論理値が変化する信号とされる。したがって、第2半導体チップはストローブ信号とデータを受信することによって受信データの先頭を認識してビット単位で受信データを識別する。
送信回路11は、送信データTxdataの変化を検出してパルスを発生する回路により構成され、例えば、送信データTxdataとその遅延信号との排他的論理和信号によってpMOSトランジスタP0,nMOSトランジスタN0から成るCMOSインバータによってコイル10の一端の電位を駆動して、コイル10の他端から電流を引き込むように構成される。即ち、送信回路11は送信データに0から1もしくは1から0の変化があったとき、送信コイルに単一極性のシングルパルス電流を流すことによって送信する。このように送信回路11は送信データの0から1もしくは1から0の両者を区別せずにデータを送信することになる。送信回路11は送信データの極性情報は送信しない。さらに具体的には、送信回路11は、2入力の排他的論理和ゲート(EXOR)の2つの入力にτの時間差を付けTxdataを入力して、τの時間幅のパルス信号を出力する。その結果、τの時間だけ出力段のnMOSトランジスタN0がオンしてコイルに電流Iを流すが、その後nMOSトランジスタN0がオフして、その後もコイル10のインダクタンスでしばらくは電流を流し続けるがIは減少してやがてゼロになる。送信回路11の出力段はnMOSトランジスタだけで構成することもできるが、nMOSトランジスタがオフした後にコイル10のインダクタンスと寄生キャパシタンスでコイル10の電位や電流が共振して送受信の妨げになることがある。この場合に図1に如く、pMOSトランジスタも加えてインバータ回路で構成することにより、nMOSトランジスタN0がオフのときはpMOSトランジスタP0がオンするので共振は起こらない。pMOSトランジスタP0のチャネル幅は、コイルが共振を起こさない程度に小さくすればよい。
受信回路21は、コイル20の両端が接続される比較器例えばヒステリシス比較器22を有し、ヒステリシス比較器22の出力信号の立ち上がりエッジ(ローからハイへの変化時点)もしくは立ち下がりエッジ(ハイからローへの変化時点)のいずれか一方に応答して出力を反転させる順序回路としてのD型フリップフロップ(単に分周回路とも記す)23を介して受信データRxdataを出力する。ヒステリシス比較器22は、例えばpMOSトランジスタP1とnMOSトランジスタN1から成るCMOSインバータとpMOSトランジスタP2とnMOSトランジスタN2から成るCMOSインバータで増幅回路を構成すると共に、pMOSトランジスタP1に並列されたpMOSトランジスタP3とpMOSトランジスタP2に並列されたpMOSトランジスタP4とのゲートが前記CMOSインバータの出力端子にクロスカップルされて成るラッチ回路を有する。ラッチ回路は保持しているデータに応じて前記インバータの閾値電圧を変化させる。例えば、ラッチ回路がローレベルの信号BをラッチするとpMOSトランジスタP3の電流供給作用によりそれぞれのCMOSインバータの論理閾値電圧よりも絶対値的に大きな反転入力がなければ出力が反転されず見掛け上ヒステリシス比較器22の閾値電圧が高くされ、ラッチデータが一旦反転されると、今度はpMOSトランジスタP4の電流供給作用によりそれぞれのCMOSインバータの論理閾値電圧よりも絶対値的に大きな反転入力がなければ出力が反転されず見掛け上ヒステリシス比較器22の閾値電圧が低くなる。このように、ヒステリシス比較器22は出力信号Bの論理値が反転する毎にその入力閾値電圧が変化される。ヒステリシス比較器22は、図1Bに示すように送信データが変化するたびにパルス信号Bを出力する。誘導電圧Vの波形中に記載された破線はヒステリシス比較器22の閾値電圧を示す。このパルス信号Bの幅はおよそ0.5τである。このパルス信号Bの立ち上がりエッジもしくは立ち下がりエッジの一方に合わせて交互に反転するディジタルデータを分周回路23が出力することによって、送信データが復元される。
上記の如く、受信回路21ではシングルパルス電流に応じて受信コイル20にダブルパルスの誘導電圧であるダブルパルス電圧信号、たとえば凸凹の信号が誘起される。この誘導電圧信号は送信データの極性によらず、送信電流の方向と誘導結合の仕方で決まる。ヒステリシス比較器22はダブルパルス電圧信号を検出して単一極性のシングルパルス信号B、たとえば凸状のパルス信号を生成するが、この信号Bは送信データの極性によらず送信電流の方向と誘導結合の仕方で決まるから、ヒステリシス比較器22は信号Bを出力して受信データに変化があったことを検出するだけである。このように受信回路は、データの変化だけを送受信するから、データの最初が0か1かを予め送受信で取り決めしておかなければ受信データを復元できない。ヒステリシス比較器22の閾値電圧は、受信ダブルパルス電圧の極性(凸凹か凹凸か)に応じて初期設定すべきで、送受信データの極性とは無関係である。ヒステリシス比較器22の差動段を対称に設計してもデバイスのばらつきなどで電源投入直後にヒステリシス比較器22の出力電圧や入力閾値がどちらになっているかは保障できない。そこで、図1Aに示されるように、ヒステリシス比較器22は出力ノードの信号Bを選択的に既定の論理値例えばグランドレベル(Vss)に対応する論理値0に初期化する初期化トランジスタとしてnMOSトランジスタN5を採用する。図1Aの構成において、前記初期化の論理値は、図1Bからも明らかなように、前記ダブルパルス形状の誘導電圧の前半のパルスによってヒステリシス比較器22の出力論理値を反転できる論理値(論理値0)であるという関係を満足するものである。図3の比較例のようにヒステリシス比較器22の初期値が上記とは逆に先頭データの既定の論理値と整合しない場合には、受信データの論理値が送信データとは逆になり、受信データの復元が不可能になる。
ヒステリシス比較器22の初期化動作は例えば制御回路25がパワーオンリセット時等で行う。即ち、図1Aでは「既定の論理値」は論理値0とされ、論理値1の受信データの入力に備える場合、先頭データを受信する前に、制御回路25の出力は一旦ハイレベルになり次にローレベルになることで、nMOSトランジスタN5を一旦オンにして次にオフにし、ヒステリシス比較器22の入力閾値電圧(図1BのVRの点線)をプラスに設定する。それと共に、フリップフロップ23の出力データRxdataの値を論理値0に設定しておく必要があるから、制御回路25の出力はフリップフロップ23のリセット入力端子にも供給され、その入力がハイレベルにされることによってリセットされて、出力データRxdataが論理値0にリセットされる。
また、上記送受信の仕組みは、データの変化だけを送受信するので、ノイズ等で一度誤ると、それ以降受信データは間違いの連続になる。すなわち、送信データの変化(ローレベル(論理値0)からハイレベル(論理値1)もしくはハイレベルからローレベルへの変化)のたびに同じパルスを送受信しているので、パルスの送受信に誤りが一度入ると、次に誤るまでの間は受信データのハイとローは逆転して受信データは誤ったままになり、ビット誤り率は非常に悪くなる。これを回避するためには、送受信データを一定長のパケットに分割する。そして、パケット毎にデータの最初が論理値0か1かを決めておく。即ち、各パケットの先頭も既定の論理値とし、パケットの先頭、又はパケットの終端で、トランジスタN5による前記初期化を行えばよい。この時のヒステリシス回路22及びフリップフロップ23に対する初期化制御は同じく制御回路25が行えばよいが、その初期化動作タイミングは図示を省略する受信データ処理回路からのパケットの区切りの検出に応答して制御回路25に与えられればよい。
尚、特に図示はしないが、上記とは逆に先頭データを1と定めた場合は、ヒステリシス比較器22の出力Bをハイレベルに初期設定する。この場合には、pMOSトランジスタによってBの出力ノードを電源電圧Vddにプリチャージして初期化すればよい。パケットの先頭データを所定の値から再開することに決めておくのと同様の効果は、パケットの最終データを所定の値で終了することに決めておくことでも得られる。
前記ヒステリシス比較器22は図2Aの比較器に変更可能である。同図に示される比較器は、nMOSトランジスタN11のチャネル幅とnMOSトランジスタN12のチャネル幅を等しくし、もちろんpMOSトランジスタP11のチャネル幅とpMOSトランジスタP12のチャネル幅も等しくし、差動入力の正・負を判定する。入力の閾値電圧は例えばゼロに設定される。MOSトランジスタN11のチャネル幅をMOSトランジスタN12のチャネル幅よりも短くすれば、差動入力がプラスαの値以上になったところで出力が反転するので、図2Bに示すように入力閾値電圧をプラスに設定することができる。図2BにおいてVの波形と一緒に示されるは線が閾値電圧を示す。
図4にはエッジを検出してパルスを発生する送信回路11の別の例が示される。この回路も図1と同様に、送信データの論理値の変化毎に前記コイル10に電流Iを流す。
実施の形態1に係る電子回路においては、送信コイル10にτの時間だけ電流を流すので、データ送信の電力を小さくできる。τの典型的な値は200psである。例えば0110という4ビットのデータ列を100Mbpsで送信する場合、図9の直流を流す非同期方式では、10ns×4=40nsの間送信コイルを電流Iが流れる。Iの典型的な値は5mAであり、Vddの典型的な値は1.8Vである。したがって、送信電力は、1.8V×5mA=9mWである。一方、本実施の形態の場合、送信データが0から1に変化するときと1から0に変化するときに200psの間だけパルス状の電流を流すので、平均で5mA×(0.2ns×2パルス÷40ns)=0.05mAになり、送信電力は0.09mWである。したがって、図9の直流を流す非同期方式に比べて送信電力を、0.09mW÷9mW=0.01、つまり1%に減少させることができる。
《第2の実施の形態》
図5には本発明に係る電子回路の第2の実施の形態が示される。本発明の電子回路は第1半導体チップ1Aと第2半導体チップ2Aが積層され、相互間で誘導結合による近接非接触通信を行う機能を有する。前記非接触通信機能を実現するための単位ユニットとして例えば半導体チップ1Aはコイル10Aと送信回路11Aを有し、半導体チップ2Aはコイル20Aと受信回路21Aを有する。特に図示はしないが、例えば上記単位ユニットは、送受信データの並列ビット数分と、送受信データのビット同期のための1本のストローブ信号の分が設けられる。ストローブ信号は送受信データのビット同期で論理値が変化する信号とされる。したがって、第2半導体チップはストローブ信号とデータを受信することによって受信データの先頭を認識してビット単位で受信データを識別する。
送信回路11Aは、コイルの両端を相補的に駆動する一対のCMOSインバータを有し、一方のインバータに送信データTxdataが供給され、他方のインバータに送信データTxdataの遅延信号が供給され、送信データの論理値に従った向きで且つその遅延時間に従った長さだけコイル10Aにパルス電流を流す。即ち、前記送信回路11Aは、遅延素子13による遅延時間τpに基づいて前記パルス電流Iのパルス幅を決定する。前記パルス幅は前記パルス電流の変化率に従ってコイル20Aに誘導される誘導電圧Vを双極性の一対のシングルパルス形状とするために必要な幅を有する。前記受信回路21Aは、前記シングルパルス形状の誘導電圧Vを閾値電圧を用いて判定して出力するヒステリシス比較器22Aを有する。ヒステリシス比較器22Aは例えば図1の前記ヒステリシス比較器22と同様に構成され、例えば/Rxdataがヒステリシス比較器22Aの出力ノード若しくは受信データとされる。ここでは、ヒステリシス比較器22Aの出力ノードBを初期化するために、例えば当該ノードBを選択的にプルアップするpMOSトランジスタP7が設けられる。pMOSトランジスタP7はコントローラ25が上記同様にパワーオンリセット等でスイッチ制御される。ノードBno信号はインバータ30で反転され、その出力が受信データRxdataとされる。尚、インバータの出力を受信データRxdataとしたのは(つまり、ノードBの論理を/Rxdataと等しいとした理由は)、双極パルスの後半のパルスを受信していて、後半のパルスは送信データの逆論理値になっていることを考慮したためである。
送信回路11Aは送信データの0から1の変化と1から0の変化を区別して送信コイルに双極性のシングルパルス電流Iを生成する。受信電圧信号がダブルパルスにならずに2つのシングルパルスが十分な間隔を空けて受信されるように送信電流パルス幅が決定されている。例えば図6Aに代表されるように、前記パルス電流Iの立ち上がりと立下りの間にτpの時間間隔を空けたことにより、一つのパルス電流Iによって双極性の一対のシングルパルス(極性の異なる2個のシングルパルス)の誘導電圧Vを得ることができる。τrやτfの典型的な値が100psである場合、τpの典型的な値は300psである。τpの値はTxdataに対するその遅延信号の遅延時間であり、図示のインバータなどのゲート段数の増減やトランジスタのチャネル幅などを変えることでその遅延時間を決定すればよい。
第2の実施の形態において、受信コイル20Aに誘起される双極性の一対のシングルパルス電圧信号Vは凸と凹もしくは凹と凸の極性の組合せとされ、その極性の順序は送信データの極性によって決まる。このとき、受信回路21Aは受信コイル20Aに誘起される双極性の一対のシングルパルス電圧信号Vの1つ目のシングルパルスは検出せず2つ目のシングルパルス信号をヒステリシス比較器22Aで検出して反転することによって受信データを復元することができる。そのためには、ヒステリシス比較器22Aの閾値電圧を初期設定することが必要であり、ここでは第1の方法と第2の方法を開示する。
第1の方法は、最初のデータが1か0かを予め送受信で取り決めしておく。例えば0と決めておくと、最初の1が送受信されたときに受信するダブルパルスの極性が決まるから、ヒステリシス比較器22Aの閾値を2つ目のパルスを受信できる論理値に初期設定する。例えば、図6Aには送信データの先頭を論理値0とし、ヒステリシス比較器22Aの出力ノードBの初期値を論理値1とする場合、すなわち受信データRxdataの初期値を論理値0とする場合の例が示される。図6Bには送信データの先頭を論理値1とし、ヒステリシス比較器22Aの反転出力端子である/Rxdataの初期値を論理値0とする場合の例が示される。何れの場合にも、送信データの時刻t1、t5における変化にたいして、それぞれ時刻t3、t7の2発目のシングルパルスの誘導電圧Vに応答して受信データ/Rxdataが時刻t4、t8で変化され、受信データを正常に再生することができる。尚、図6Bの場合には特に図示はしないが、pMOSトランジスタP7に代えてnMOSトランジスタを採用する。
第2の方法は、ヒステリシス比較器の閾値を正しく初期設定しようとはせずに、送信データの先頭に0→1もしくは1→0の2ビットのダミーデータを付加して送受信し、これによって、ダミーデータ以降のデータの送受信動作ではヒステリシス比較器22Aの閾値が自動的に正しく設定され、正しく受信動作を行うことが可能にされる。例えば図7A、図7Bには送信データの先頭にダミーデータ0,1が付加され、ヒステリシス比較器22Aの反転出力端子である/Rxdataに対して初期化を行わない場合、要するにヒステリシス比較器22Aの反転出力端子の初期値が1又は0の不定で在る場合の例が示される。図7Aはヒステリシス比較器22Aの反転出力端子の初期値が1になっていた場合、図7Bはヒステリシス比較器22Aの反転出力端子の初期値が0になっていた場合を示す。何れの場合にも、時刻t1のダミーデータの変化に応じて時刻t2、t3で形成されるダブルパルスの後半のダブルパルスの変化(時刻t3)に応答して、ヒステリシス比較器22Aの反転出力端子/Rxdataにおける閾値と出力データ論理値の正規の状態が確定し、これ以降正規の受信動作が可能にされる。マイクロコンピュータ25は前記ストローブ信号を用いて受信データを認識することができる。この第2の方法をストローブ信号に適用する場合は、ストローブ信号の先頭を認識する別の手段を追加しなければならない。尚、図7Bの場合には特に図示はしないが、pMOSトランジスタP7は不要である。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
ヒステリシス比較器、順序回路は上記構成に限定されず適宜変更可能である。本発明の回路はMOS集積回路に限定されずバイポーラトランジスタを用いた回路に変更することも可能である。また、非接触通信のために図1Aの構成と図5の構成をそれぞれの半導体チップに併せ持ってもよい。図1AにおいてノードBとは逆極性のノードの出力をD型フリップフロップ23に供給したり、図5において反対側のを出力ノードを出力に用いることも可能である。また、上記説明では論理値1をハイレベルとする正論理で説明したが本発明はそれに限定されず負論理を適用することも可能である。本発明は半導体チップ間の通信に限定されず、フレキシブル基板に搭載された回路間、フレキシブル基板に搭載された回路と半導体チップ間の通信にも適用することが可能である。本発明において基板とは半導体チップやフレキシブル基板を意味する。双方向通信を行う場合にはそれぞれの基板が送信回路及び受信回路を搭載すればよい。
図1Aは本発明に係る電子回路の第1の実施の形態を示すブロックダイヤグラムである。 図1Bは図1Aの電子回路における正常な送受信動作の波形図である。 図2Aは受信回路に適用可能な別の比較回路を例示する回路図である。 図2Bはず2Aに比較回路を用いたときの正常な送受信動作の波形図である。 図3はダブルパルスの誘導電圧による最初の電圧変化方向がヒステリシス比較器22の閾値電圧から離れる方向になるようするハイレベル(電源電圧VDDレベル)の場合に受信データの論理値が送信データとは逆になってしまう状態を示す波形図である。 図4はエッジを検出してパルスを発生する送信回路の別の例を示す論理回路図である。 図5は本発明に係る電子回路の第2の実施の形態を例示するブロックダイヤグラムである。 図6Aは図5の電子回路において送信データの先頭を論理値0とし、ヒステリシス比較器22Aの反転出力端子である/Rxdataの初期値を論理値1とする場合の動作波形図である。 図6Bは図5の電子回路において図6Bには送信データの先頭を論理値1とし、ヒステリシス比較器22Aの反転出力端子である/Rxdataの初期値を論理値0とする場合の動作波形図である。 図7Aは図5の電子回路において送信データの先頭にダミーデータ0,1が付加され、ヒステリシス比較器22Aの反転出力端子である/Rxdataに対して初期化を行わない場合に当該ヒステリシス比較器の反転出力端子の初期値が1になっていた場合の動作波形図である。 図7Bは図5の電子回路において送信データの先頭にダミーデータ0,1が付加され、ヒステリシス比較器の反転出力端子である/Rxdataに対して初期化を行わない場合に当該ヒステリシス比較器22Aの反転出力端子の初期値が0になっていた場合の動作波形図である。 図8は特許文献1に記載の同期式比較器で構成された受信器の説明図である。 図9は本発明者が先に検討した非同期による送受信を行う発明についての説明図である。 図10は図9に対して送信器の電力消費を減らすために送信データの論理値が変化するときだけその変化に応じた電流信号を流すようにした場合に受信コイルに発生するダブルパルスの電圧信号をヒステリシス比較器を用いて受信することができないことを示す説明図である。 図11は図9に更に検討を加えた結果送信電流Iの一つのシングルパルスの前後の波形を非対称にすることで受信コイルに発生するダブルパルスの電圧信号の後半の振幅を低く抑えて送受信を正しく行うことを示す説明図である。
符号の説明
1、1A 半導体チップ
2、2A 半導体チップ
10、10A 送信用のコイル
11、11A 送信回路
20、20A 受信用のコイル
21、21A 受信回路
22,22A ヒステリシス比較器
23 フリップフロップ(順序回路)
N5、P7 初期化用のMOSトランジスタ
25 制御回路

Claims (7)

  1. 第1コイル、及びパケット毎に先頭が既定の論理値とされる送信データの論理値の変化毎に前記第1コイルに第1方向のパルス電流を流す送信回路を有する第1基板と、
    前記第1コイルに誘導結合する第2コイル、及び前記第2コイルに接続された受信回路を有する第2基板と、を備え、
    前記受信回路は、前記第1方向のパルス電流によって第2コイルに誘導されるダブルパルス形状の誘導電圧を閾値電圧を用いて判定して単一極性でシングルパルス信号を出力する比較器、及び前記シングルパルス信号を入力する毎に出力を反転させる順序回路を有し、
    前記比較器はその出力を所定の論理値に初期化するための初期化スイッチを有し、
    更に、前記パケットの先頭毎に前記初期化スイッチの初期化動作を行う第1制御回路を有する、電子回路。
  2. 前記比較器は、ヒステリシス特性を有する入力の閾値電圧に基づいて前記ダブルパルス形状の誘導電圧を判定し、その出力信号の論理値が反転する毎に前記閾値電圧が変化する、請求項1記載の電子回路。
  3. 前記第1制御回路は、前記初期化スイッチの初期化動作によって前記比較器の入力の閾値電圧を2つの値の内の一方に初期化する、請求項2記載の電子回路。
  4. 前記送信回路は、送信データの遅延回路と、
    前記送信データと前記遅延回路の出力とを入力する排他的論理和ゲートと、
    前記排他的論理和ゲートの一致出力で前記第1コイルに一方向の電流を流し、前記排他的論理和ゲートの不一致出力で前記第1コイルに一方向の電流が流れるのを抑止する駆動回路とを有する、請求項3記載の電子回路。
  5. 前記比較器は、前記第2コイルの一端に結合された第1CMOSインバータと、
    前記第2コイルの他端に結合された第2CMOSインバータと、
    前記第1CMOSインバータのpチャンネル型MOSトランジスタに並列接続され且つゲートが前記第2CMOSインバータの出力端子に結合された第1ラッチ用pチャンネル型MOSトランジスタと、
    前記第2CMOSインバータのpチャンネル型MOSトランジスタに並列接続され且つゲートが前記第1CMOSインバータの出力端子に結合された第2ラッチ用pチャンネル型MOSトランジスタと、
    前記第1CMOSトランジスタの出力端子にドレインが接続され且つゲートに第1制御回路からの初期化動作信号が供給される初期化スイッチMOSトランジスタとを有し、
    前記第1CMOSトランジスタの出力端子が比較器の出力端子とされる、請求項3記載の電子回路。
  6. 前記第1基板は更に、第3コイル及び先頭が既定の論理値とされる送信データの論理値の変化に応じて異なる方向のパルス電流を前記第3コイルに流す第3コイル用送信回路を有し、
    前記第2基板は更に、前記第3コイルに誘導結合する第4コイル、及び前記第4コイルに接続された第4コイル用受信回路を有し、
    前記第3コイル用送信回路は、前記パルス電流のパルス幅を決定し、
    前記パルス幅は前記パルス電流の変化率に従って第4コイルに誘導される誘導電圧を双極性の一対のシングルパルス形状とするために必要な幅を有し、
    前記第4コイル用受信回路は、前記シングルパルス形状の誘導電圧を判定して出力するヒステリシス比較器を有する請求項1記載の電子回路。
  7. 前記第1基板は更に、第3コイル及び送信データの論理値の変化に応じて前記第3コイルに異なる方向のパルス電流を流す第3コイル用送信回路を有し、
    前記第2基板は更に、前記第3コイルに誘導結合する第4コイル、前記第4コイルに接続された第4コイル用受信回路、及び前記受信回路による受信データを処理する第2制御回路を有し、
    前記第3コイル用送信回路は、遅延素子による遅延時間に基づいて前記パルス電流のパルス幅を決定し、
    前記パルス幅は前記パルス電流の変化率に従って第4コイルに誘導される誘導電圧を双極性の一対のシングルパルス形状とするために必要な幅を有し、
    前記第4コイル用受信回路は、前記シングルパルス形状の誘導電圧を判定して出力するヒステリシス比較器を有し、
    前記送信データは先頭に論理値が相違する2ビットのダミーデータを有し、
    前記第2制御回路は受信データの先頭の2ビットを無視する、請求項1記載の電子回路。
JP2008216248A 2008-08-26 2008-08-26 電子回路 Active JP5474323B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008216248A JP5474323B2 (ja) 2008-08-26 2008-08-26 電子回路
PCT/JP2009/003711 WO2010023825A1 (ja) 2008-08-26 2009-08-04 電子回路
KR1020117004608A KR101548780B1 (ko) 2008-08-26 2009-08-04 전자 회로
US13/061,128 US8933590B2 (en) 2008-08-26 2009-08-04 Electronic circuit

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008216248A JP5474323B2 (ja) 2008-08-26 2008-08-26 電子回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010056593A JP2010056593A (ja) 2010-03-11
JP5474323B2 true JP5474323B2 (ja) 2014-04-16

Family

ID=41721009

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008216248A Active JP5474323B2 (ja) 2008-08-26 2008-08-26 電子回路

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8933590B2 (ja)
JP (1) JP5474323B2 (ja)
KR (1) KR101548780B1 (ja)
WO (1) WO2010023825A1 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8068011B1 (en) 2010-08-27 2011-11-29 Q Street, LLC System and method for interactive user-directed interfacing between handheld devices and RFID media
JP5698624B2 (ja) * 2011-08-22 2015-04-08 学校法人慶應義塾 小振幅差動パルス送信回路
KR101433028B1 (ko) * 2012-05-03 2014-08-21 서강대학교산학협력단 케이블에 의한 신호 왜곡을 개선하는 아날로그 신호 보정 회로
BR112014027491B1 (pt) 2012-05-03 2022-07-12 Atlas Copco Industrial Technique Ab Sistema de transmissão, ferramenta de potência e método para transmissão sem fio
JP5796558B2 (ja) * 2012-09-05 2015-10-21 株式会社豊田自動織機 紡機の糸検出装置
JP5832398B2 (ja) * 2012-09-10 2015-12-16 ルネサスエレクトロニクス株式会社 信号伝送回路
KR102048443B1 (ko) 2012-09-24 2020-01-22 삼성전자주식회사 근거리 무선 송수신 방법 및 장치
DE112012007198B4 (de) 2012-12-04 2021-08-26 Mitsubishi Electric Corporation Signalübertragungsschaltung
US9294151B2 (en) 2012-12-12 2016-03-22 Oceaneering International, Inc. Wireless data transmission via inductive coupling using di/dt as the magnetic modulation scheme and hysteresis
US9577637B2 (en) * 2014-02-19 2017-02-21 Altera Corporation Stability-enhanced physically unclonable function circuitry
JP6495671B2 (ja) * 2015-01-28 2019-04-03 東芝メモリ株式会社 送信回路及び通信システム
US20160359004A1 (en) * 2015-06-03 2016-12-08 Veeco Instruments, Inc. Stress control for heteroepitaxy
US10615850B2 (en) * 2016-02-18 2020-04-07 Ultramemory Inc. Layered semiconductor device and data communication method
KR102587728B1 (ko) * 2016-10-07 2023-10-12 삼성디스플레이 주식회사 박막 트랜지스터 어레이 기판 및 그의 제조방법
EP3370082B1 (en) 2017-03-02 2020-12-09 Nxp B.V. Processing module and associated method
EP3370083B1 (en) * 2017-03-02 2020-08-26 Nxp B.V. Processing module and associated method
EP3370464B1 (en) 2017-03-02 2020-02-26 Nxp B.V. Processing module and associated method
EP3370365B1 (en) 2017-03-02 2020-07-01 Nxp B.V. Processing module and associated method
US10868528B2 (en) 2017-09-08 2020-12-15 Ultramemory Inc. Signal output device

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05308244A (ja) * 1992-04-28 1993-11-19 Shimadzu Corp 信号伝送回路
JPH0823310A (ja) 1994-07-11 1996-01-23 Fuji Electric Co Ltd 光信号伝送装置
US5952849A (en) * 1997-02-21 1999-09-14 Analog Devices, Inc. Logic isolator with high transient immunity
US6262600B1 (en) * 2000-02-14 2001-07-17 Analog Devices, Inc. Isolator for transmitting logic signals across an isolation barrier
FR2808942B1 (fr) * 2000-05-12 2002-08-16 St Microelectronics Sa Validation de la presence d'un transpondeur electromagnetique dans le champ d'un lecteur a demodulation de phase
US7060030B2 (en) * 2002-01-08 2006-06-13 Cardiac Pacemakers, Inc. Two-hop telemetry interface for medical device
EP2302850A1 (en) * 2003-04-30 2011-03-30 Analog Devices, Inc. Signal isolators using micro-transformers
JP4131544B2 (ja) * 2004-02-13 2008-08-13 学校法人慶應義塾 電子回路
JP4600458B2 (ja) 2007-10-16 2010-12-15 株式会社三洋物産 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
US8933590B2 (en) 2015-01-13
JP2010056593A (ja) 2010-03-11
WO2010023825A1 (ja) 2010-03-04
KR20110045025A (ko) 2011-05-03
US20120007438A1 (en) 2012-01-12
KR101548780B1 (ko) 2015-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5474323B2 (ja) 電子回路
JP6185171B2 (ja) 多相クロック生成方法
EP1064767B1 (en) High speed signaling for interfacing vlsi cmos circuits
JP3189815B2 (ja) 入力回路、出力回路、入出力回路、及び入力信号処理方法
JP5600237B2 (ja) 集積回路
US7778374B2 (en) Dual reference input receiver of semiconductor device and method of receiving input data signal
US7471110B2 (en) Current mode interface for off-chip high speed communication
JP2009049672A (ja) 差動送信回路、差動受信回路、信号伝送回路および信号伝送システム
US20160285453A1 (en) Driver using pull-up nmos transistor
JP2008113196A (ja) 信号検知回路
US7079589B1 (en) Serial digital communication superimposed on a digital signal over a single wire
US9240789B2 (en) Sub-rate low-swing data receiver
US7629813B2 (en) Dynamic refreshed receiver for proximity communication
JP2007329898A (ja) 信号変換回路
TW201421251A (zh) 傳輸器電路、接收器電路及傳輸/接收系統
KR101759681B1 (ko) 다중-위상 시그널링을 위한 클록 펄스 생성기
US7518411B2 (en) Data receiving apparatus using semi-dual reference voltage
US9524763B2 (en) Source-synchronous data transmission with non-uniform interface topology
US8922251B2 (en) Buffer control circuit and integrated circuit including the same
JP2011066515A (ja) 集積回路
US7248083B2 (en) Methods and systems for decreasing transmission timing variations
KR20090006577A (ko) 반도체메모리소자의 입력 버퍼
US20040037362A1 (en) Controlled frequency signals
US7145483B2 (en) Chip to chip interface for encoding data and clock signals
KR100508722B1 (ko) 펄스폭 고정 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110801

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130321

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130711

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130904

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5474323

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250