JP5473299B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート等の記録材上に画像を形成する機能を備えた、例えば、複写機、プリンタなどの画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式を利用した画像形成装置は、次に示すような画像形成部を備えている。すなわち、画像形成部では、まず、像担持体としての電子写真感光体(感光体)を帯電させた後、画像情報に応じて露光して該感光体上に静電像を形成し、この静電像を現像剤(トナー)を用いて現像剤像(トナー像)として現像する。次いで、このトナー像を記録材に転写させた後、定着させることにより記録画像を得る。
そして、斯かる画像形成部が外部機器から送信される画像情報信号に応じて画像を形成するプリンタとして機能するだけではなく、複写機としての機能を持たせたり、又はスキャナ装置として機能する画像形成装置(複合機)が広く普及している。ここで、複写機は、光学的に原稿画像情報を読み取って電気信号とする画像読み取り部を備え、画像読み取り部で読み取った画像情報に応じて画像形成部で画像を形成するものである。また、スキャナ装置は、画像読み取り部で読み取った情報を画像形成装置に対して通信可能に接続されたホストコンピュータなどの外部機器に送信するものである。
又、従来、電子写真方式を利用した画像形成装置においては、感光体と、この感光体に作用するプロセス手段とを一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。このプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずユーザ自身で行うことができるので、格段に操作性を向上させることができる。そこで、このプロセスカートリッジ方式は画像形成装置において広く用いられている。
画像形成部の紙詰り(ジャム)の処理や、内部の清掃、カートリッジなどの消耗部品(交換部品)の交換などのメンテナンスを行う際に、画像形成部の内部を開放するための構成が必要となる。このため、画像形成装置には、画像形成部の内部を開放するために、装置本体に対して開閉可能な開閉部材としてドアが設けられている。
このようなドアが、画像形成部の各種構成要素の配置上の制約から、印字された記録材
が排出、積載される排出部に設けられている画像形成装置がある。
ここで、排出部にドアを持つ画像形成部の上部に画像読み取り部を備え、画像形成部と画像読み取り部との間に記録材の記録材排出部が配置された小型・中型の複合機における、画像形成装置内部にアクセスするためにドアを開放する際の動作について説明する。
小型・中型の複合機では、装置上部の画像読み取り部の高さを低くすることで、読み取り原稿へのユーザアクセス性を確保し、さらに、画像読み取り部を画像形成部から離れる方向に回動させる事で、ドアの回動スペース(回動量)を確保するように構成している。
画像読み取り部の回動角度は、画像形成部の重心と画像読み取り部を開放したときの重心位置との重量バランスを考慮し、画像読み取り部を開放状態にしたときでも画像形成部が安定して設置できるようにしておく必要がある。このため、画像読み取り部の開放角度は大きくても90°程度までとしている装置が多く、小型の画像形成部を用いた装置では40〜60°の鋭角に留めている装置も多い。このため、画像読み取り部とドアの開放角は共に鋭角となるので、画像読み取り部とドアの開放状態を維持する為の機構が必要となる。
この画像読み取り部とドアを開放しその状態を維持する為の機構については、以下の2つのやり方で構成しているものがある。
(1)画像読み取り部と開閉部材が連動して回動させ、両者の開放状態を維持する(特許文献1参照)。
(2)画像読み取り部と開閉部材を非連動とし、画像読み取り部に開閉部材を係止する構成を設ける。
上記(1)の構成では、2つのリンクを回動可能に互いを連結し、その回動軸と同軸にネジリコイルバネを取り付けてあり、ネジリコイルバネは2つのリンクが開く方向に付勢されている。そして、連結されたリンクの一端を画像形成部に、他端を画像読み取り部にそれぞれ回動可能に取り付けている。このリンクの画像形成部側のリンクに突起を設け、ドアにその突起がスライドする溝を設けている。そして、画像読み取り部を開放支持する機構の一部をドアに連結し、画像読み取り部が開放位置へ移動するとドアが連動して開放位置へと移動する。また、画像読み取り部を閉塞位置に保持するために、リンクのネジリコイルバネの弾性力を受け止めるロック機構が画像形成部に設けられ、画像読み取り部が開かないように保持している。
上記(2)の構成では、画像読み取り部と開閉部材を独立して移動可能としている為、画像読み取り部と開放部材のそれぞれに開放位置を維持する為の機構を設けている。ここで、重量的に重い画像読み取り部を開放位置に維持するための支持機構は、強度のある支柱で支持し、開閉部材は画像読み取り部に磁石で連結され、開放位置を維持する構成となっている。
特開2005−189552号公報
上記(1)の画像読み取り部とドアが連動する機構では、画像読み取り部を開くときも閉じるときもドアが連動して開閉するため、画像形成部内部へのアクセスが必要な場合、画像読み取り部を開く動作だけで良く、内部アクセス性に優れている。
しかし、搬送方向に短い記録材を通紙した場合においては、画像読み取り部と排出部の間に手を入れて記録材を取り出さねばならない。このため、画像読み取り部と排出部の間
にユーザの手が入る空間を確保する必要が有り、さらなる装置の小型化を図る場合の制約となってしまうことが懸念される。
また、画像読み取り部を閉じ位置に維持する為のロック機構を必要とするため、関連部品が増加してコストアップの要因になることが懸念される。
また、ネジリコイルバネによる画像読み取り部を持ち上げる力をロック機構で規制している為、画像読み取り部と画像形成部の間には隙間が存在し、画像読み取り部は画像形成部から若干の隙間を持って浮いた状態にある。このため、画像読み取り部に設けた操作パネルをユーザが操作すると、画像読み取り部がその隙間の分だけ下方に動いてしまうことが懸念される。
上記(2)で説明した画像読み取り部と開閉部材を非連動とし、画像読み取り部にドアを係止する機構を設けた構成では、上記(1)での課題であった小サイズ紙へのアクセス性については問題無い。これは、排出された記録材を取り出す時に原稿読み取り部を開放すれば排出部にアクセスしやすいためである。
しかし、画像形成部内部へのアクセスが必要な場合、ドアを開放位置に維持するためには、開放位置にある画像読み取り部にドアが当接する位置まで確実に移動させないとドアが閉じてきてしまう。このため、画像読み取り部がドアを保持できる位置の直前で開閉部材を止めてしまった場合は、開閉部材が閉じてきてしまい、ユーザの手の上にドアが当ってしまう可能性がある。
また、ドアの保持を磁力で行おうとした場合は、漏れ磁束が人体および装置動作に与えない範囲で磁力を設定する必要があるため、ドアの保持性を重視して強力な磁石を使用することはできない。このため、ドアの重量バランスと保持する為の磁力とのマージンは大きく取れず、画像読み取り部にドアが保持された状態で画像読み取り部を閉じ、ドアの自重による閉じ方向へのモーメントが増すと磁石による保持ができなくなってくる。すると、画像読み取り部を閉じようとする途中から、ドアの画像読み取り部との連結が離れ、ドアが自由状態で閉じてしまうことが懸念される。このような場合には、ユーザに不安を抱かせる恐れがある。
また、画像形成部内部のジャム処理時などでドアが開放状態にあるとき、ユーザが画像読み取り部にぶつかるなどの外力が働いたときにも、不意にドアが閉じてくるという状況も起こり得る。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、開閉部材の開放姿勢の維持を、より確実に行い、開閉部材を閉じる際に、開閉部材が自重により勢いよく閉じてしまうことを抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
装置本体に対して開閉可能な開閉部材と、
前記開閉部材に対して回転可能に連結された連結部が一端側に設けられ、装置本体に対して移動可能に保持された移動部が他端側に設けられたロッド部材と、
前記ロッド部材のうち前記移動部の近傍に設けられた第1接続部、及び、装置本体に設けられた第2接続部にそれぞれ接続され、前記第1接続部及び前記第2接続部を互いに近づける方向に付勢する引張りバネと、
を備え、前記引張りバネからの付勢力を受けた前記ロッド部材で前記開閉部材を開状態で維持し、前記開閉部材の閉状態で、前記引張りバネの付勢力が前記ロッド部材を介して前記開閉部材を閉じる方向に作用する画像形成装置において、
前記移動部を移動可能に保持する保持部であって、
前記開閉部材が開状態にある場合に、前記移動部が当接する当接部と、
前記開閉部材が閉状態にある場合に、前記移動部が位置する配置部と、
前記当接部と前記配置部とをつなぐ中間部と、
を有する保持部が装置本体に設けられ、
前記当接部と前記中間部との間の前記移動部の移動経路、及び、前記配置部と前記中間部との間の前記移動部の移動経路は交差しており、
前記中間部には、1箇所以上の屈曲部が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、開閉部材の開放姿勢の維持を、より確実に行い、開閉部材を閉じる際に、開閉部材が自重により勢いよく閉じてしまうことを抑制することが可能となる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
本発明を適用可能な実施例1は、メンテナンスやプロセスカートリッジの着脱時に開閉し、装置内部を開放可能とする開閉部材としてのドアを画像形成部上部に有する画像形成装置に関する。その中でも、画像形成部の上方に画像読み取り部を設け、画像形成部と画像読み取り部との間に記録材の記録材排出部を配置し、その記録材排出部を開閉するドアとした画像形成装置で、ドアの開角が鋭角なものに関するものである。ここで、ドアの開角は、回転可能に設けられたドアが閉状態から開状態まで回転する回転角度である。
本実施例の画像形成装置1は、画像形成部(以下、「プリンタ部」という。)2と、画像読み取り部(以下、「スキャナ部」という。)3とを有し、プリンタ、複写機として機能し得る他、スキャナ装置としても機能し得る複合機である。
ここで、プリンタ、複写機として機能する場合、プリンタ部2が画像形成装置1に対して通信可能に接続されたホストコンピュータなどの外部機器からの画像情報、或いはスキャナ部3で読み取った原稿画像情報に応じて画像を形成する。スキャナ装置としても機能する場合、スキャナ部3で読み取った原稿画像情報を画像形成装置1に対して通信可能に接続された外部機器に送信する。
[画像形成装置の全体構成]
図1,2は、本発明を適用可能な画像形成装置の概略構成を示す断面図である。図1では、スキャナ部3及びドア6が閉じた状態を示しており、図2では、スキャナ部3及びドア6が開いた状態を示している。以下の説明において、画像形成装置1に関して「前」とは図1の紙面右側、「後ろ」とは図1の紙面左側をいうものとし、又、画像形成装置1に関し「左」「右」とは、画像形成装置1を「前」から見たときの左右をいうものとする。
先ず、図1を参照して、画像形成装置1の概略構成について説明する。
画像形成装置1は、大別して画像形成部としてのプリンタ部2と、画像読み取り部としてのスキャナ部3とを有し、スキャナ部3はプリンタ部2の上方に、記録材排出部113を挟む形で配置されている。
詳しくは後述するが本実施例では、スキャナ部3は、プリンタ部2に対して、画像形成装置1の後方付近の、画像形成装置1の左右方向(記録材Pの搬送方向と略直交する方向)に沿う回転軸(回転中心)3aを中心として回転(回動)可能に取り付けられている。尚、スキャナ部3の回動中心は本実施例の位置に限定されるものではなく、プリンタ部2の記録材排出部113を十分に開放し得るのであれば、スキャナ部3は任意の位置の回転中心を軸として回転するものであってよい。また、開閉部材としてのドア6は排出部11
3に設けられ、画像形成装置1本体に対して回転軸6aを中心にして回転可能とされている。
図1は、プリンタ部2の内部構造を示しており、プリンタ部2は、電子写真方式により記録材P、例えば、記録用紙、プラスチックシート(OHPシート)などに画像を記録するレーザビームプリンタである。電子写真画像形成プロセス自体は、当業者に周知であるので、詳しい説明は省略するが、概略、次のような構成、作用により画像を形成する。
即ち、プリンタ部2には、像担持体としての円筒状の電子写真感光体(以下、「感光ドラム」という。)101aが回転可能に配置され、画像形成時には、回転する感光ドラム101aの表面を帯電手段としての帯電ローラ101bにより一様に帯電させる。そして、帯電した感光ドラム101aに画像情報に応じた光像を露光手段(画像書き込み手段)であるレーザスキャナユニット103から照射して、感光ドラム101a上に静電像を形成する。
レーザスキャナユニット103は、例えば、ホストコンピュータからの画像情報に応じてポリゴンミラー104から感光ドラム101aへレーザ光を照射(走査露光)し、感光ドラム101a上に画像情報に応じた静電像を形成する。勿論、スキャナ部3で読み取った画像情報に応じて静電像を形成することもできる。
感光ドラム101a上に形成した静電像は、次いで現像手段としての現像器101cが現像剤(トナー)を供給することによって現像剤像(トナー像)として現像する。
一方、記録材収納部としてのトレー105内に収納された記録材Pは、例えば、ホストコンピュータからのプリント信号により、記録材供給部材としての供給ローラ106と記録材分離手段としての分離パッド107によって一枚ずつ分離されて給送される。分離された記録材Pは、記録材搬送部材としての搬送ローラ対108により、感光ドラム101aに圧接された転写手段としての転写ローラ109で構成される転写部に搬送される。
ここで、搬送ローラ対108近傍には記録材Pの搬送を検知するトップセンサ120が設けられている。そして、トップセンサ120が記録材Pの到達を検知すると、レーザスキャナユニット103からのレーザ光の発光を促し感光ドラム101a表面に静電像の形成と記録材Pの同期をとる。
そして、感光ドラム101aと転写ローラ109との圧接部にてトナー像が記録材Pに転写される。
トナー像が転写された記録材Pは、定着フィルム110aとそれに圧接された加圧ローラ110bとで構成される定着部(定着手段)110に搬送され、トナー像の定着を受ける。トナー像が定着された記録材Pは、排出ローラ対112により搬送され、プリンタ部2の上部の記録材排出部113へ排出される。
又、転写ローラ109によって感光ドラム101aから記録材Pへトナー像を転写した後に感光ドラム101a上に残留するトナーは、クリーニング手段101dによって除去される。クリーニング手段101dは、クリーニング部材として感光ドラム101aに当接するクリーニングブレードなどを備える。
本実施例では、感光ドラム101aと、この感光ドラム101aに作用するプロセス手段としての帯電ローラ101b、現像器101c及びクリーニング手段101dとは、カートリッジ枠体100によって一体的にカートリッジ化されている。カートリッジ化され
ることで、プリンタ部2、即ち、画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジ101とされている。
プロセスカートリッジ101は、詳しくは後述するが、スキャナ部3及びドア6を開くことにより、画像形成装置1の前方から、長手方向と交差する方向に挿入して、プリンタ部2内に設けられた図示しない装着ガイドなどを介して装着することができる。又、逆の動作で取り外すことができる。ここで、着脱動作時に移動する移動経路途中のプロセスカートリッジ101を、図2において2点鎖線で示している。また、長手方向とは、感光ドラム101aの回転軸方向をいう。
尚、プロセスカートリッジの態様は本実施例のものに限定されるものではない。すなわち、電子写真感光体と、電子写真感光体に作用するプロセス手段として帯電手段、現像手段、クリーニング手段のうち少なくとも1つと、を一体的にカートリッジ化し、画像形成装置本体に着脱可能としたものであればよい。
記録材排出部113は、プリンタ部2の筐体7Aの一部であるドア6の上面に具備されている。
ドア6は、プリンタ部2の筐体7Aであってドア6を除いた部分に相当する枠体7に画像形成装置1の後端部の回転中心6aを中心として開閉可能に配置される。ドア6をプリンタ部2本体に対して開くことにより、プリンタ部2の内部を開放することができ、ユーザによるプロセスカートリッジ101へのアクセス、記録材Pのジャム処理などが可能となる。
スキャナ部3は、本実施例では、撮像部に光電変換素子を有し光学的に原稿画像を読み取る周知のフラットベット型のスキャナである。斯かるスキャナ部3の内部構造、作用などについては本実施例において重要ではないため、詳しい説明は省略する。
[ドアの開閉]
次に、図3〜6を参照して、ドア6の自立機構について詳しく説明する。図3〜6は、ドア6の回転中心付近の概略構成を示す拡大図である。
スキャナ部3の後方下部には、ヒンジ部を構成する回転支持部が設けられており、この回転支持部をプリンタ部2の後方上面に回転可能に取り付けることで、スキャナ部3はプリンタ部2と一体とされている。
ドア6は、スキャナ部3と同じようにプリンタ部2の後方上面に回転可能に支持されており、より詳しくは、プリンタ部2の後方上面に回転軸6aによって回転可能に支持されている。そして、回転軸6aより装置本体の前側には連結穴6bが設けられている。この連結穴6bにはロッド部材としてのロッド30が回転可能に連結されている。
ロッド30は、先端(一端側)に連結穴6bに嵌合する連結部30aと、後端(他端側)の両側面に移動部としてのスライド軸30bと、スライド軸30b側の幅方向中央に設けられた第1接続部としてのフック部30cとを有する。
プリンタ部2には、ロッド30のスライド軸30bが摺動するスライド溝31が設けられ、スライド溝31の装置本体の前側の当接部としての前端部31aの付近に、第2接続部としてのフック32が設けられている。ここで、スライド溝31は、ロッド30のスライド軸30bを移動可能に保持する保持部に相当する。ロッド30のフック部30cと、プリンタ部2のフック32との間には付勢手段として引張りバネ(弾性部材)33が掛け
渡されている。引張りバネ33は、ロッド30のスライド軸30bをスライド溝31の前端部31aに引き寄せる方向に弾性力(付勢力)を発生させている。また、ドア6が閉じた状態にあるとき、連結部30aは、ドア6の回転軸6aに対して、スライド軸30bよりも径方向(回転半径方向)の外側に設けられ、フック32は、回転軸6aに対して、フック部30cよりも径方向の外側に設けられている。
ここで、図3に示すように、回転軸6aに直交する断面において、ロッド30の先端の連結部30aとドア6の回転軸6aを結ぶ線分(仮想線、直線)をXとする。ここで、線分Xは、ロッド30の連結部30aの回転軸とドア6の回転軸6aとを含む(結ぶ)仮想面(平面)が、回転軸6aに直交する断面と交差する線である。以下の説明で、仮想線(線分、直線)を挙げて説明する場合は、回転軸6aに直交する断面において形成される線とする。
ドア6が閉じた状態(閉状態、閉位置)にあるとき、線分Xに対して、引張りバネ33がロッド30のフック部30cと当接するポイントが上になるように配置した場合、引張りバネ33の弾性力はロッド30を介してドア6を閉じる方向に作用する。
引張りバネ33は、ドア6が閉じた状態で動作長が最大となり最大荷重を発生させるため、引張りバネ33の弾性力が働く方向に配慮が必要となる。引張りバネ33の弾性力の作用方向をドア6の閉じる方向に積極的に作用させる事で、ドア6が閉じる状態を維持する力を発生させることができる。
ただし、線分Xに対して、引張りバネ33がロッド30のフック部30cと当接するポイントを線分X近傍の下側に配置した場合でも、次のような場合には、ドア6の閉じ状態を維持可能となる。それは、ドア6の自重で発生するドアの閉じ方向のモーメントMと、引張りバネ33の閉じ状態で生じる弾性力によって発生させるドアの開き方向のモーメントmが、
M>>m
となる場合である。このような場合には、ドア6の閉じ方向モーメントが引張りバネ33によるドア開き方向モーメントに充分に勝るので、ドアの閉じ状態を維持可能となる。
ドア6が閉じた状態で、線分X近傍に、引張りバネ33がロッド30のフック部30cと当接するポイントを配置した場合には、引張りバネ33が発生させる弾性力はドア6の回転軸の径方向に大きく作用することとなる。このような配置により、ドア6を回す方向に力をほとんど発生させなくする事ができる。
本実施例では、引張りバネ33の弾性力方向を線分Xにほぼ一致させている(ロッド30の連結部30aの回転軸とドア6の回転軸6aとを含む仮想面と引張りバネ33の弾性力方向とを略平行としている)。より詳細には、線分Xに対し引張りバネ33がロッド30のフック部30cに当接するポイントを若干下に配置しており、引張りばね33はドア6の開き方向のモーメントを発生させている。しかし、引張りばね33によるドア6の開き方向のモーメントよりも、ドア6の自重による閉じ方向モーメントの方が大きくなるように設定されており、ドア6の閉じ位置を維持する事ができるように構成されている。
次に、ドア6を開く動作について説明する。
図4に示すようにドア6を開き方向に回すと、ロッド30は連結部30aと連結穴6bの嵌合部で回転しながらドア6の回転に追従し、後端のスライド軸30bがスライド溝31に沿って摺動する。そして、ドア6の回転に追従し(開動作に伴い)、連結部30aがスライド軸30bに対して上方に移動する。このとき、ロッド30のフック部30cは、
プリンタ部2に設けられたフック32に近づくので、引張りバネ33は弾性力を少しずつ弱めていく。
そして、図5に示すドア6が所定の開放角になると、ロッド30のスライド軸30bはスライド溝31の前端部31aに突当たり、前端部31aに突当たった位置(第2位置)で移動を停止する。ここで、第2位置は、スライド軸30bが、閉状態で、スライド溝31のうち配置部としての後端部31bにより位置していた第1位置に対して、閉状態で連結部30aが位置していた側の位置である。また、第1位置は、線分Xの近傍に設けられている。この状態で引張りバネ33は動作長が最短となり、発生させる弾性力は最小となる。この最小弾性力でドア6の閉じ方向モーメントに打勝てるように弾性力を設定することで、ドア6の開放状態を維持する事が可能となる。
次に、ドア6を閉じる動作について説明する。
図5に示すドア6が開放状態(開状態、開位置)にあるとき、ロッド30は先端の連結部30a中心を通る鉛直線に対してスライド軸30b中心をスライド溝31の後方側(配置部側)に配置し、ロッド30とスライド溝31の当接角度を鈍角にしている。
これは、次のような理由による。ロッド30のスライド軸30bが連結部30a中心を通る鉛直線よりスライド方向(前端部31aに向けて移動する方向)下流にある場合には、ユーザがドア6を閉じようと荷重を加えたとき、スライド軸30bは前端部31aに突当たる方向に移動することとなる。これにより、ドア6を閉じる動作が阻害されてしまう。
また、ロッド30の連結部30aとスライド軸30bを結ぶ線分とスライド溝31の成す角度が直角である場合は、ドア6を閉じる力がロッド30の連結部30aとスライド軸30bを結ぶ線分方向に作用するだけでロッド30を回転させる方向に働かない。このため、ドア6を閉じることが困難となる。ロッド30の連結部30aとスライド軸30bを結ぶ線分とスライド溝31の成す角度が鋭角である場合も、ドア6を閉じる動作を行うとスライド軸30bがスライド溝31の前端部31aに突当たる方向に力が作用するため、ドア6を閉じる動作を阻害してしまう。
本発明者は、ロッド30の連結部30a中心を通る鉛直線と、連結部30a中心とスライド軸30b中心を結ぶ線分の成す角度θ1を5°としてスライド軸30bをスライド溝31後端側に配置し、ロッド30とスライド溝31の成す角度θ2を95°に設定した。すると、ドア6が開放状態で発生する引張りバネ33の荷重は100gf(980mN)程度でドア6を自立維持させることが可能となった。しかし、ドア6に閉じ方向に700〜800gf(6860〜7840mN)の荷重を加えなければドア6を閉じる事ができず、操作性が低下した。
そこで、スライド溝31の角度を変更し、ロッド30との成す角度を増加させて試験した。
スライド溝31の角度を変更し、ロッド30との成す角度を増加させるとドア6の開放状態維持の為の引張りバネ33の弾性力は少しずつ増加していくが、ドア6を閉じる為に加える荷重は大きく低下していき、良好な操作性を実現する事ができた。
これは、次のような理由による。ドア6に閉じる方向の荷重を加えたとき、θ2の角度が小さい場合はロッド30に加わる荷重がロッド30の連結部30aとスライド軸30bを結ぶロッドの圧縮方向に力が作用し、ロッド30を回転させてドア6を閉じさせるため
に大きな力が必要となる。これに対し、θ2を大きく設定する事で、ドア6を閉じる方向に加えた荷重がロッド30を回転させる方向に作用しやすくなり、ドア6を閉じる為の力が少なくなる。
本実施例では、θ1=5°、θ2=110°と設定し、ドア6の開放状態で引張りバネ33が発生させる弾性力を200gf(1960mN)とし、開放状態にあるドア6をユーザが閉じ方向に荷重を加えた場合、スムースにドア6が閉じる事を実現させている。したがって、θ1は、5°以上であることが好ましく、θ2は、110°以上の鈍角であることが好ましい。これにより、良好な操作性を実現する事ができる。
図6に示すドア6が閉じ始めると、ロッド30はスライド軸30bがスライド溝31内を滑りながら姿勢を変化させ、引張りバネ33は動作長を延ばしながら弾性力を増していく。このように、ドア6が閉じ始めてドア閉じ方向のモーメントが増加した場合、引張りバネ33の発生させる弾性力も増加し、ロッド30がドア6を支えるためのモーメントも増加する。したがって、引張りバネ33の諸元設定とスライド溝31の形状を適切に設定する事で、ある範囲まではドア6は開放状態と閉状態の中間位置でも姿勢維持が可能となる。
このように、引張りバネ33とスライド溝31の形状で、ドア6が閉じる方向の動作に対するダンパー効果(衝撃吸収効果)を得る事ができる。したがって、ドア6を閉じ始めると直ぐにドア6が勢い良く閉じてきて、プリンタ部2とドア6の間に手を挟む事が無く、ユーザ保護の効果を得る事ができる。
さらにドア6を閉じてくると、ロッド30はドア6とほぼ平行な姿勢に近づくため、引張りバネ33がロッド30に加える弾性力の方向はドア6の回転軸の径方向に大きく作用する状態となる。このため、引張りバネ33は動作長を増して弾性力は増加するが、その弾性力はドア6の回転方向へ作用する分力が少なくなりドア6を開放状態に維持する為のモーメントは小さくなる。これに対し、ドア6が閉じて姿勢が水平に近くなってくると、自重によるドア閉じ方向のモーメントが大きくなるので、ドア6は閉じ方向に動作する。
そして、ドア6が閉じ状態になると、引張りバネ33の弾性力は最大となるが、その弾性力のほとんどがドア6の回転軸の径方向に作用し、ドア6を開く方向には作用しなくなる。このため、引張りバネ33によるドアの開き方向モーメントmは、ドア6の自重によるドア閉じ方向モーメントMに対し、
M>>m
となるため、ドア6は閉じた状態を維持可能となる。
本実施例では、スライド軸30bが摺動するスライド溝31を、屈曲部を設けて、くの字型に構成している。
このようにスライド溝31をくの字型の形状としたのは、次に示す2つの事項を両立させる為である。
・ドア6が開放状態にあるとき、閉じる動作での操作力を低減させる為にロッド30とスライド溝31の成す角度を鈍角にする(直角とならないようにする)。
・ドア6が閉じた状態にあるとき、ロッド30は、引張りバネ33により発生する弾性力がドア回転方向にほとんど作用しないような姿勢をとる。
スライド溝31の形状においては、前端部31a付近の形状を調整することで、次のようなことが可能となる。すなわち、ドア6の開放状態で、ロッド30とドア6の成す角度を直角に近付ける事でドア6の開放維持を高めたり、ロッド30とドア6の成す角度を大
きくすることで、閉じる動作に必要な力を低減させる事が可能となる。
また、前端部31aと、後端部31bとをつなぐ中間部31cの形状を変更して、開閉途中にあるドア6に対するロッド30の角度を調整することで、次のようなことが可能となる。すなわち、ロッド30とドア6の成す角度の変化を少なくして、引張りバネ33によってドア6が自立可能な範囲を長くしたり、ロッド30とドア6の成す角度の変化を大きくして、ドア6が自立可能な範囲を短くする事も可能となる。
更に、スライド溝後端部付近の形状を調整して、ドア6の閉じ状態において、ロッド30のフック部30cがドア6の回転軸6a中心と先端の連結部30aを結ぶ線分Xより上になるようにロッド30の姿勢を変化させることで、次のようなことが可能となる。すなわち、引張りバネ33の弾性力をドア6の閉じ方向に作用させ、ドア6の閉じ状態維持を高めることが可能となる。
スライド溝31の形状は、ドア6の開放状態、閉状態、及びその中間において、引張りバネ33をどのように作用させるかを決める重要なポイントであり、ドア6の各状態に対する要求に沿って適時設定することができる。ここで、本実施例においては、中間部31cに屈曲部が1箇所設けられた場合について示したが、これに限るものではない。前端部31aと中間部31cとの間の移動経路と、後端部31bと中間部31cとの間の移動経路とが交差し、中間部31cに屈曲部が1箇所以上設けられるものであればよい。また、後端部31bは、ドア6が閉じた状態でスライド軸30bが位置する領域であり、本実施例では、ドア6が閉じた状態で、スライド軸30bと後端部31bとの間に隙間を設けて構成している。しかし、ドア6が閉じた状態で、スライド軸30bが後端部31bに当接するものであってもよい。
以上説明したように、本実施例では、回転するドア6に回転可能にロッド30を連結し、ロッド30の他端を画像形成装置に固定したスライド溝31にスライド可能にしている。このことで、ドア6を回転させると、ロッド30は姿勢を変化させながらドア6に追従する事ができるようになる。
そして、ロッド30のスライド軸側と画像形成装置との間に引張りバネ33を設け、ドア6が開いた状態で引張りバネ33が発生させるドア開き方向モーメントをドアの自重によるドア閉じ方向モーメントより大きくしている。これにより、ドアの開放状態を安定して維持可能となる。
更に、ドア6が閉じた状態では、ドア6の回転中心とロッド30の連結部とを結ぶ線分Xにロッド30と引張りバネ33の接続部を近接して配置すると共に、引張りバネ33の弾性力方向を線分Xにほぼ一致させている。このことで、引張りバネ33が発生させる弾性力の大半を、ドア6の回転半径方向に作用させ、ドア6の回転方向にはほとんど作用させない状態とする事ができる。このため、ドア6は自重によるドア閉じ方向モーメントが引張りバネ33の発生するドア回転方向モーメントに大きく勝る為、ドア6の閉塞状態維持を安定して行うことができる。
また、ドア6が開放状態にあるときロッド30の連結部中心とスライド軸中心を結ぶ線分を、ロッド30の連結部中心を通る鉛直線に対してスライド溝31の後端部側へ傾けて配置している。また、ドア開放状態にあるときロッド30の連結部中心とスライド軸中心を結ぶ線分に対して、スライド溝31の前端部の成す角度を鈍角としている。このことで、ドア6を閉じる力を加えたときにロッド30はスライド軸30bをスライド溝31の後端部側へスムースに回転することが可能となり、ドア6を閉じる際の操作性を良好にすることができる。
また、スライド溝31の前端部と後端部を1箇所以上の屈曲部でつなぐことで、ドア開放状態でのロッド30の姿勢とドア閉塞状態でのロッド30の姿勢をそれぞれ最適に設定する事ができる。したがって、ドア開放状態を維持する事とドア閉塞状態で引張りバネ33の弾性力をドア6の開放方向に作用しにくい状態にすることが可能となる。
ここで、ドア6を閉じた状態で、ロッド30とドア6との連結部中心と、ドア6の回転中心とを結ぶ線分Xに対して、ロッド30と引張りバネ33との接続部を線分Xの近傍でドア開放回転方向の下流側に配置してもよい。このとき、引張りバネ33と画像形成装置との接続部は、線分Xの近傍で、線分Xに対してドア開放回転方向の上流側に配置している。このことで、引張りバネ33の発生する弾性力方向をドア6の閉塞方向に向けることができる。すなわち、引張りバネ33の弾性力がドア6の閉塞回転方向に作用する状態とすることができるので、ドア6の閉塞状態維持にも引張りバネ33の弾性力を利用可能となり、より安定したドア閉塞状態とすることができる。
本実施例では、プリンタ部2の上方にスキャナ部3がある複合機を用いて説明したが、これに限るものではなく、スキャナ部3を持たないプリンタ部2単独の場合であっても本発明を好適に適用することができる。
(参考例)
以下に、参考例について説明する。
実施例1では、引張りバネを用いたドア6の自立機構について説明したが、本参考例では、圧縮バネを用いた場合のドア自立機構について、図7〜9を用いて説明する。図7〜9は、本参考例におけるドア6の回転中心付近の概略構成を示す拡大図である。なお、本参考例の画像形成装置は、上述した実施例1の画像形成装置と同様の構成であり、同様の構成部分については同一の符号を付してその説明は省略する。
参考例では、図7で示すように、ドア6の連結穴6bに連結部(第1連結部)40aで回転可能に連結された第1部材としての外筒(円筒部材)40が設けられている。また、プリンタ部2に連結部(第2連結部)41aで回転可能に連結された第2部材としての内筒(円筒部材)41が設けられている。そして、外筒40と内筒41とが互いの中空円筒部である円筒部40b,41bでスライド可能(摺動可能)に連結(係合、嵌合)され、両円筒部40b,41bの内部に付勢手段として圧縮バネ(弾性部材)42が配置されている。圧縮バネ(弾性部材)42は、外筒40と内筒41とを互いに離間する方向に付勢している。このような構成により、外筒40と内筒41とは、連結部40aと連結部41aとを結ぶ一方向に相対的に往復動可能に設けられている。
内筒41の連結部41aはドア6の回転軸6aとは離れた位置に設けられている。そして、図7に示すドア6が閉じた姿勢での両連結部40a,41a間の距離L1と、図9に示すドア6が開いた姿勢での両連結部40a,41a間の距離L2とは、
L1<L2
となるように構成されている。また、本参考例では、ドア6が閉状態にあるとき、連結部40aが、ドア6の回転軸6aに対して、連結部41aよりも径方向の外側に設けられている。
そして、ドア6が閉状態にあるときは、図7に示すように、ドア6に連結された外筒40の連結部40aは、ドア6の回転軸6a中心と内筒41の連結部41a中心を通る線分(仮想線、直線)Yより下に位置するように設定されている。このことで、圧縮バネ42の弾性力は、ドア6の回転方向で閉じる方向に作用することとなる。このため、ドア6は
圧縮バネ42の弾性力とドア6の自重で閉じる状態を維持可能としてある。ここで、線分Yは、ドア6の回転軸6a(軸心)と、内筒41の連結部41a(回転軸、軸心)とを含む(結ぶ)仮想面(平面)が、回転軸6aに直交する断面と交差する線である。以下の説明で、仮想線(線分、直線)を挙げて説明する場合は、回転軸6aに直交する断面において形成される線とする。
ドア6が閉じた状態からドア6を開いていくと、図8に示すように、ドア6の回転軸6a中心と内筒41の連結部41a中心と外筒40の連結部40a中心とが一直線に並ぶ状態までは、外筒40は内筒41に対し両連結間の距離を縮める方向にスライドする。これにより、圧縮バネ42を更に圧縮し、圧縮バネ42は最大弾性力を発生させる。
そして、ドアの回転軸6aと内筒41の連結部41aを結ぶ線分Yを外筒40の連結部40aが超えると、外筒40は内筒41に対して両連結間の距離が伸びる方向にスライドし、圧縮バネ42の圧縮バネ42の弾性力はドア6を開く方向に作用し始める。ここで、圧縮バネ42が最大弾性力を発生させる状態は、ドア6の回転軸6aと内筒41と外筒40の連結部が一直線に並んだ状態であるので、圧縮バネ42の弾性力はドア6の回転軸の径方向に作用し、ドア6を回転させる方向には作用していない。このため、この状態で圧縮バネ42が最大弾性力を発生させてもドア6の開放動作には影響を与える事は無い。
ドア6を更に開放していくと、外筒40は内筒41に対して離れる方向(伸びる方向)に移動し、圧縮バネ42の弾性力は次第に弾性力を低下していくが、弾性力のドア6の回転方向分力は増していくため、ドア6の開放方向に弾性力がアシストするようになる。
図9に示すように、ドア6が開放状態となると、内筒41に設けられた第1係合部としての爪41cが、外筒40の溝40cの第2係合部としての端部40dに突当たる(係合する)事で、外筒40と内筒41のスライドが規制される。ここで、爪41c、溝40c、及び端部40dは、外筒40と内筒41とが離間する方向の相対移動を、ドア6の開位置で規制する規制手段に相当する。本参考例では、内筒41に爪が設けられ、外筒40に溝が設けられているが、これに限るものではなく、外筒40と内筒41のうちいずれか一方に係合部が設けられ、他方に溝が設けられるものであればよい。
ドア6の開放状態で圧縮バネ42の弾性力によるドア6を開く方向に発生させるモーメントmは、ドア6の自重によるドア6が閉じる方向に作用するモーメントMに対して、
m>>M
の関係が成り立つように設定してある為、ドア6は開放状態を維持する事ができる。
次に、ドア6を閉じる動作について説明する。
開放状態にあるドア6を閉じていくと、外筒40は内筒41と互いの円筒部40b,41bでスライドし、圧縮バネ42を縮めていくため圧縮バネ42の弾性力が次第に増加する。このため、適度なダンパー効果を圧縮バネ42から得ながらドア6を閉じることができるので、ドア6が勢い良く閉じる事が無く、操作性を良好とすることができる。ドア6を更に閉じていき、圧縮バネ42が発生させる弾性力によるドア開き方向のモーメントmが、ドア6の自重によるドア閉じ方向のモーメントMに対して、
m<M
となる姿勢を超えてドア6を閉じていくとドア6の自立性が保てなくなる。したがって、ドア6は自重によって閉じ始める。
そして、ドア6の回転軸6a中心と外筒40の連結部40a中心と内筒41の連結部41a中心とが一直線に並ぶ状態を超えると、圧縮バネ42の弾性力がドア6を閉じる方向
に作用するため、ドア6を閉じた状態に維持する事が可能となる。
ここで、本参考例においては、ドア6が閉状態にあるとき、外筒40の連結部40aの回転軸は、ドア6の回転軸6aと内筒41の連結部41aの回転軸を通る線分Yより下に位置していたが、これに限るものではない。すなわち、実施例1同様、次のような場合であれば、ドア6が閉状態にあるときに外筒40の連結部40aの回転軸が、線分Yの近傍の上側に設けられていてもよい。それは、圧縮バネ42の弾性力が外筒40と内筒41を互いに離間させる方向に作用することでドア6を開放させる方向に作用するモーメントが、ドア6の自重によりドア6が閉じる方向に作用するモーメントよりも小さくなる場合である。
また、本参考例においては、外筒40と内筒41とが、円筒部40b,41bで摺動可能に連結された場合について説明したが、これに限るものではない。すなわち、2つの部材が、ドア6に連結された連結部とプリンタ部2に連結された連結部とを結ぶ一方向に相対的に往復動可能に設けられるものであれば、2つの部材は円筒部材に限るものではない。
以上説明したように、本参考例では、ドア6に回転可能に連結した外筒40と画像形成装置に回転可能に連結した内筒41を互いの中空円筒部をスライド可能に連結している。このことで、外筒40と内筒41とは、スライドして伸び縮みしながらドア6の回転に追従する事ができる。そして、互いの中空円筒部の内部に圧縮バネ42を配置し、ドア6が開放状態にあるとき圧縮バネ42が発生するドア開放方向のモーメントがドア自重によるドア閉じ方向モーメントより大きくしている。このため、ドア開放状態の安定した維持が可能である。
また、ドア6が閉塞した状態で、ドア6の回転中心と内筒41の連結部中心とを結ぶ線分Yに対して、外筒40の連結部中心を線分Yの近傍でドア閉塞回転方向側に配置している。このことで、圧縮バネ42の弾性力を積極的にドア6の閉塞回転方向に作用させる事ができ、ドア6の閉塞状態維持にも圧縮バネ42の弾性力を利用可能となり、より安定したドア閉塞状態とすることができる。
ここで、ドア閉じ状態にあるとき、ドア6の回転中心と内筒41の連結部中心を結ぶ線分Yの近傍に、ドア6に連結した外筒40の連結部中心を配置してもよい。このことで、圧縮バネ42が発生させる弾性力の大半をドア6の回転半径方向に作用させ、ドア6の回転方向にはほとんど作用させない状態とすることができる。このため、自重によるドア閉じ方向モーメントが圧縮バネ42の発生するドア回転方向モーメントに大きく勝ることとなり、ドア6は、閉塞状態維持を安定して行うことができる。
また、外筒40と内筒41の中空円筒部に、フックと、フックがスライドする溝とを設けることで、外筒40と内筒41が離れる方向の移動を規制するように構成している。これにより、中空円筒部の内部に配置した圧縮バネ42の弾性力により外筒40と内筒41が離れる方向に移動することを規制することができるので、ドア6を所定の開放状態に維持することができる。
本発明を適用可能な画像形成装置の概略構成を示す断面図であり、ドアが閉じた状態を示している。 本発明を適用可能な画像形成装置の概略構成を示す断面図であり、ドアが開いた状態を示している。 実施例1におけるドアの回転中心付近の概略構成を示す拡大図である。 実施例1におけるドアの回転中心付近の概略構成を示す拡大図である。 実施例1におけるドアの回転中心付近の概略構成を示す拡大図である。 実施例1におけるドアの回転中心付近の概略構成を示す拡大図である。 参考例におけるドアの回転中心付近の概略構成を示す拡大図である。 参考例におけるドアの回転中心付近の概略構成を示す拡大図である。 参考例におけるドアの回転中心付近の概略構成を示す拡大図である。
1 画像形成装置
6 ドア(開閉部材)
6a 回転軸
30 ロッド
30a 連結部
30b スライド軸(移動部)
30c フック部(第1接続部)
31 スライド溝(保持部)
32 フック(第2接続部)
33 引張りバネ(付勢手段)

Claims (4)

  1. 装置本体に対して開閉可能な開閉部材と、
    前記開閉部材に対して回転可能に連結された連結部が一端側に設けられ、装置本体に対して移動可能に保持された移動部が他端側に設けられたロッド部材と、
    前記ロッド部材のうち前記移動部の近傍に設けられた第1接続部、及び、装置本体に設けられた第2接続部にそれぞれ接続され、前記第1接続部及び前記第2接続部を互いに近づける方向に付勢する引張りバネと、
    を備え、前記引張りバネからの付勢力を受けた前記ロッド部材で前記開閉部材を開状態で維持し、前記開閉部材の閉状態で、前記引張りバネの付勢力が前記ロッド部材を介して前記開閉部材を閉じる方向に作用する画像形成装置において、
    前記移動部を移動可能に保持する保持部であって、
    前記開閉部材が開状態にある場合に、前記移動部が当接する当接部と、
    前記開閉部材が閉状態にある場合に、前記移動部が位置する配置部と、
    前記当接部と前記配置部とをつなぐ中間部と、
    を有する保持部が装置本体に設けられ、
    前記当接部と前記中間部との間の前記移動部の移動経路、及び、前記配置部と前記中間部との間の前記移動部の移動経路は交差しており、
    前記中間部には、1箇所以上の屈曲部が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記開閉部材の閉状態では、前記連結部の回転軸と前記開閉部材の回転軸とを含む仮想面に対して、前記第1接続部が、前記開閉部材が開放する際に回転する回転方向の下流側に設けられると共に、前記第2接続部が、前記回転方向の上流側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記開閉部材が開状態にある場合、前記開閉部材の回転軸に直交する断面において、前記連結部の回転軸と前記移動部の回転軸とを結ぶ線分と、前記当接部と前記中間部との間を移動する前記移動部の移動経路とのなす角が鈍角であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記開閉部材の開動作に伴い、前記連結部が前記移動部に対して上方に移動するように設けられており、
    前記当接部は、前記開閉部材が開状態にあるとき、前記開閉部材の回転軸に直交する断面において、前記連結部の回転軸と前記移動部の回転軸とを結ぶ線分が、前記連結部の回転軸を通る鉛直線に対して、前記配置部側へ傾くように配置されていることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
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