JP5470975B2 - 包装装置 - Google Patents
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Description
そして、最近は商品を包装するフィルムの原材料の価格が高騰しており、また、環境に配慮するという面から使用する原材料を少なくし、フィルムの厚さを薄くする傾向にある。
前記冷却手段は、外気(装置外の空気(室内空気)、又は屋外の空気)を流入させて冷却する方法、或いは冷媒を用いて冷却する方法等、何れでもよく、領域の温度を下げることが出来ればよい。又、外気流入は自然流入、或いはファンを用いた強制流入の何れでもよい。
前記フィルムセット部が配置される位置は、包装装置の内部下方(包装部より下方位置)に限らず、包装装置の上方(包装部より上方位置)であってもよい。
また、前記保持ローラは、1個のローラとは限らず、フィルムの繰り出し方向に沿って配置した複数のローラで構成されていてもよい。
上記手段によれば、フィルムセット部の他に、フィルムセット部にセットされたフィルムロールのフィルムをフィルムフィード手段に受け渡すフィルム保持部の保持ローラまでを含む区画された領域を、前記加熱手段或いは冷却手段で同一の温度に調整することができる。従って、例えば、フィルムロールより引き出すフィルムの温度よりフィルム保持部の保持ローラの方が冷えていて、フィルムが保持ローラに保持されず、フィルムをフィルム保持部でフィルムフィード手段に移送できず、受け渡すことができないということを防ぐことができる。
又、一日の作業を終了し、包装装置の電源を切り、翌日電源を立ち上げた時に、装置内の温度と外気温との差によりフィルム保持部の保持ローラに結露が発生するような場合であっても、前記領域の温度を上げることで結露を解消することができる。従って、保持ローラに付着した水滴によりフィルムロールのフィルムをフィルムフィード手段に受け渡すことができないという自体の発生を防止できる。
前記領域の区画形成は、機枠を構成する金属製平板で周壁を区画する方法、或いは区画周壁の一部を合成樹脂製のシートで形成する等、何れでもよく、要はフィルムセット部が包装装置の動作を制御する電装部品関係と隔離され、且つ包装装置の動作中(フィルムロールの回転中)、該フィルムセット部へのアクセスが遮断されるようになっていればよい。
前記加熱手段は、セラミックヒータ、熱線ヒータ等、空気を温めて領域内の温度を上げることができるものであればよく、ヒータの種類、形態は限定されない。又、ファンを組み合わせ装備してもよい。
更に、前記通気孔部分には、該通気孔の開口量を調節するシャッタを備えてもよい(請求項5)。
又、前記通気孔部分にシャッタを設け、該シャッタの操作で通気孔の開口量を調節可能とした場合は、領域の温度に応じてシャッタを操作することで温度調整を適確に行なうことができる。
フィルムロール毎に設定記憶する温度情報とは、例えばフィルムの厚さに応じて、夫々のフィルムが動作する上での最適な温度帯を設定する。
又、請求項2記載の構成により、フィルムセット部の領域の温度を、フィルムのフィード状況に応じて最適な温度範囲に調整することができる。よって、安定したフィルムフィードを確保する包装装置を提供できる。
又、請求項3記載の構成により、加熱手段と冷却手段をコンパクトにまとめることができ、フィルムセット部の領域内における加熱手段と冷却手段の占有空間を小さくできる。
更に、請求項4、5記載の構成により、前記領域を通り抜ける空気の流れができて、領域内の温度を空気の流れによって効率よく下げることができる。
又、前記通気孔部分にシャッタを設け、該シャッタの操作で通気孔の開口量を調節可能とした場合は、領域の温度に応じてシャッタを操作することで温度調整を適確に行なうことができる。
また、請求項7記載の構成により、領域内の温度調整を効率よく行なうことができる。 更に、請求項8記載の構成により、フィルムセット部の他に、フィルムセット部にセットされたフィルムロールのフィルムをフィルムフィード手段に受け渡すフィルム保持部の保持ローラまでを含む領域を、前記加熱手段或いは冷却手段で同一の温度に調整することができる。従って、例えば、フィルムロールより引き出すフィルムの温度よりフィルム保持部の保持ローラの方が冷えていて、フィルムが保持ローラに保持されず、フィルムをフィルム保持部でフィルムフィード手段に移送できず、受け渡すことができないということを防ぐことができる。
又、装置内の温度と外気温との差によりフィルム保持部の保持ローラに結露が発生するような場合であっても、前記領域の温度を上げることで結露を解消することができる。従って、保持ローラに付着した水滴によりフィルムロールのフィルムをフィルムフィード手段に受け渡すことができないという事態の発生を防止できる。
図1及び図2はストレッチフィルムを用いて商品を包装する包装装置Aの概略を示し、機枠13の前方には被包装物である商品Wを載置する商品載置部1を設け、該商品載置部1に載せた商品Wをプッシャコンベア2により機枠13内部に設けたエレベータ3まで搬送する。尚、商品載置部1は、計量部の計量皿として構成されている。
上記エレベータ3の上方には包装部4が設けられ、その包装部4の側方(プッシャコンベアと直角に交差する方向)にフィルムロール5のフィルムセット部6と、そのフィルムセット部6にセットされたフィルムロール5から引き出されるフィルム5’の先端を保持するフィルム保持部7が設けられ、そのフィルム保持部7で保持されたフィルム5’の先端を挟持して引き出し、包装部4まで移送するフィルムフィード手段8が前記フィルム保持部7の先端に接近させて配置される。
また、前記フィルム保持部7とフィルムフィード手段8との間には、該フィルムフィード手段で挟持され引き出されたフィルム5’を所定長さに切断するカッタ9が配置されている。
更に、前記フィルムフィード手段8の上方には、商品Wの上面を覆うフィルム5’の端部を商品Wの底面側に折り込む左右折り込み板10,10’と、後折り込み板11、及び後折り込み板11の上方に位置して包装済みの商品W’を排出する排出プッシャ12が配設されている。
そして、モータ20でフィルム保持部7を上方に移動させる時(フィルム5’先端部をフィルムフィード手段8に渡す時)には、繰り出しローラ19も同期をとって駆動回転させ、フィルム保持部7を初期位置に戻す時には、前記繰り出しローラ19はフィルムフィード手段8に同期して回転するモータの正方向の回転で回転を続け、フィルム5’の繰り出しが行なわれる。
そして、前記領域E内のフィルムセット部6の開放端部と対向する機枠13の側面(図1では左側側面)にはフィルムロール5の交換を行なうための開閉扉28が設けられており、前記領域E内の前記開閉扉28と対向する機枠13の側壁には、該領域E内の温度を加熱する加熱手段29と、領域E内の温度を冷却する冷却手段30が一体化されて配置されている。
従って、前記加熱手段29は、セラミックヒータ29aをON(通電)し、モータ29b’を駆動して吸引ファン29bを回転することで、セラミックヒータ29aの熱で温められた温風を領域E内に吹き込み、領域E内の温度を上げることができる。又、前記セラミックヒータ29aをOFFのままで、モータ29b’を駆動して吸引ファン29bを回転することで装置外の空気を領域E内に導入して、領域E内の温度を下げることができる。従って、セラミックヒータ29aをONさせずに吸引ファン29bのみを作動させた場合は冷却手段30として利用することができる。つまり、セラミックヒータ29aと吸引ファン29bとが駆動する時はそれぞれが加熱手段29として作用し、吸引ファン29bだけが駆動する時は該吸引ファン29bが冷却手段30として作用する。
尚、装置外の空気を領域E内に導入する吸引ファンは、吸引ファン29bとは別に、送風専用のファンを前記加熱手段29の近傍に位置して配置してもよい。
例えば、領域E内の温度を上げる場合は、開閉扉28の通気孔32をシャッタ33で閉じ、セラミックヒータ29aをONする。逆に、領域E内の温度を下げる場合は、前記通気孔32を開放し、セラミックヒータ29aをOFFにし、吸引ファン29bのみを駆動することで、領域E内の温度をより効率的に上げ下げすることができる。
前記隔壁26の背面には、包装装置の電源や基板を収納する電気ボックス43が配置され、電源等から発熱される熱がフィルムロール5に伝わらないように前記隔壁26が設けられている。
上記ROM36にはCPU35が実行する制御プログラムが格納されており、RAM37には包装に使用するフィルムに関するデータを記憶するフィルムファイルや、商品に関する各種データを記憶しておくPLUファイルなどのファイル領域を有する。
上記フィルムファイルには、包装に使用するフィルムの厚さ(種類)毎に使用環境の最適温度帯、即ち、前記加熱手段29を制御する制御NOが記憶設定されている(図6参照)。
また、上記PLUファイルには、商品毎にプリセットされた品名、単価、有効日等の商品データが品番に対応して記憶されているが、更に、該商品の包装に使用するフィルムに関する制御データ(制御NO)が記憶されている(図7参照)。
表示操作部38は、マイクロコンピュータで構成されるCPUを内蔵し、各種指令及びデータを入力するとともに、その入力した指令やデータ、又はRAM37に記憶されているデータ又は包装装置の動作状況を表示する他、各種操作、エラーメッセージが文字、図形等で表示されるようになっている。
(S1)…包装に使用するフィルム(フィルムロール)を選択する。
(S2)…表示操作部より、包装する商品の商品番号(品番)を入力し、前記選択した使用フィルムに設定された温度情報(最適温度帯)を読み出す。
(S3)…使用フィルムに設定された最適温度帯と、領域E内に設置した温度検知手段34が検出した温度とを比較判断し、その結果に応じて加熱手段29の動作が制御される。
例えば、領域E内の温度が設定した最適温度帯より低い場合(YES)はS4へ進み、領域E内の温度が設定した最適温度帯より高い場合(NO)はS5へ進む。
(S4)…加熱手段29のセラミックヒータ29aをON(通電)し、且つ吸引ファン29bのモータ29b’を駆動して吸引ファン29bを回転させ、装置外の空気を前記吸引ファン29bの回転で導入し、セラミックヒータ29aの熱で温められた空気を領域E内に吹き入れる。尚、領域E内の温度は温度検知手段34によって常時監視され、領域E内に温風が吹き込まれることで該領域E内の温度が上昇し、設定した最適温度帯に入った場合は、前記前記セラミックヒータ29aへの通電を止め、且つ吸引ファン29bのモータ29b’の駆動を停止する。
(S5)…加熱手段29の吸引ファン29bを駆動するモータ29b’を駆動して吸引ファン29bを回転し、装置外の空気を領域E内に導入し、領域E内の温度が最適温度帯に入るまで下げる。尚、領域E内の温度は上記したように温度検知手段34で常時監視されている為、該領域E内の温度が最適温度帯より下がった場合は、S3の判断が行なわれてS4が実行される。
又、一日の作業が終了し、包装装置の電源を切り、翌日電源を入れて装置を立ち上げた時に、領域E内の温度と装置外との温度差により前記繰り出しローラ、保持ローラに結露が発生するような場合でも、前記領域E内の温度を上げることで結露を解消でき、包装作業の開始から安定したフィルムの繰り出しが可能となる。
上記構成により、加熱手段29は装置外の空気を吸引して領域内に吹き込み、加熱手段41は領域E内の空気を吸引して領域内で循環させる。
それにより、例えば、領域E内の温度を下げたい時に、領域E内の温度よりも装置が設置されている室内の温度(装置外の温度)の方が低い時は、加熱手段29のセラミックヒータ29aをOFFにして吸引ファン29bを駆動することで、領域E内の温度を効率よく下げることができる。この場合、開閉扉28の通気孔32をシャッタ33の操作で開放することで空気の流れがおき、更に効率よく温度を下げることができる。
また、領域E内の温度を上げたい時に、室内の温度(装置外の温度)より領域E内の温度の方が高い時は、加熱手段29は作動させずに、もう一つの加熱手段41を駆動させる。即ち、加熱手段41のセラミックヒータ41aをONし、且つ吸引ファン41bを作動させることで、領域E内の暖かい空気を吸い込んでセラミックヒータ41aで温めて領域E内に吹き出す。それにより、領域E内の温度より低い装置外の空気を導入して温めるより効率よく温度制御することができる。
(1)実施の形態では、冷却手段として加熱手段の吸引ファンのみを作動させて行なう空冷について説明しているが、該冷却手段として冷媒を用いて温度を下げる所謂クーラー機能を備えたものを領域内に配置してもよい。
(2)実施の形態では、開閉扉の通気孔を開放/閉鎖するシャッタは手動操作としたが、温度検知手段から出力される温度と、設定した温度情報(最適温度帯)とに基づいて、領域内を温める必要がある時は通気孔を閉鎖し、領域内の冷やす必要がある時は、通気孔を開放するようにシャッタの動作を自動制御するようにしてもよい。
(3)実施の形態では、フィルムロールのセット部が機枠(装置)の下方内部に配置された形態について説明したが、フィルムロールのセット部が機枠(装置)の上部に配置された形態の包装装置についても、同様にフィルムセット部を含む領域を平板等で区画し、その領域内に加熱手段、冷却手段、温度検知手段等を配置してもよい。
(4)上記実施の形態では、繰り出しローラ19までが領域Eにより、フィルムと同じ温度になる説明をしたが、繰り出しローラだけに限らず、保持ローラ18までが同じ温度に温まるような機構の場合、繰り出しローラ19と保持ローラ18との両方が温まるようになっていてもよい。つまり、フィルムロール5からフィルムフィード手段8の始端部までの間に位置するローラまでもが、本発明の加熱手段により温められることで、フィルムが該ローラにて正しく保持されるようになる。
(5)上記実施の形態では、領域Eはフィルムセット部6、繰り出しローラ19、隔壁26、カバー27、カバー取付板45(折り曲げ突片)で区画されている領域としたが、これに限らず、フィルム保持部7までをも含んで領域Eとしてもよい。
(6)上記実施の形態では、室温検知手段(温度センサ)42を包装装置Aの外側面に配置した形態を説明したが、該室温検知手段(温度センサ)42は包装装置に取り付けることなく、包装装置が配置される室の壁面等に配置してもよい。
(7)上記実施の形態では、区画されたフィルムセット部内の温度を下げる、或いは温度を上げる例を示したが、フィルムセット部は包装装置内において区画されてなく、フィルムセット部が配置されている領域の温度を上下すると、包装装置内の他の領域の温度も上下するような機構でもよい。つまり、包装装置内のフィルムセット部近傍の領域の温度を下げたり、或いは温度を上げたりすることができればよい。
(8)上記実施の形態では、冷却手段、及び加熱手段そのものをフィルムセット部の領域内に配置し、該領域内の温度を下げたり、或いは温度を上げたりする説明をしたが、冷却手段、加熱手段そのものはフィルムセット部の領域外に配置されており、該場所から冷気や温風をフィルムセット部にダクトを介して送り込み、フィルムセット部の領域の温度を上下するようにしてもよい。
E…領域
5…フィルムロール
5’…フィルムロールから引き出されるフィルム
6…フィルムセット部
7…フィルム保持部
29…加熱手段
30…冷却手段
32…通気孔
33…シャッタ
34…温度検知手段(領域内温度)
41…加熱手段(内部循環タイプ)
42…温度検知手段(装置外温度)
Claims (7)
- 機枠に配置したフィルムロールからフィルムを引き出して所定長さに切断し、該フィルムを包装部に張架し、該フィルムで被包装物を包装する包装装置において、
前記フィルムロールが配置され区画された領域の温度を下げる冷却手段を備え、
前記フィルムロールと、前記包装部までフィルムを移送するフィルムフィード手段の始端部との間に、前記フィルムロールから引き出されたフィルムを保持する保持ローラを備え、前記温度が下げられる区画された領域が、少なくとも前記保持ローラまでをも含むことを特徴とする包装装置。 - 前記領域は区画形成され、該領域内の温度を上げる加熱手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の包装装置。
- 前記領域の加熱手段と前記冷却手段は一体化されており、前記装置外の空気を取り入れて前記領域内の温度を上下することを特徴とする請求項2記載の包装装置。
- 前記領域に、装置外と通じる通気孔を開設したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の包装装置。
- 前記通気孔部分に、該通気孔の開口量を調節するシャッタが設けられていることを特徴とする請求項4記載の包装装置。
- 前記領域内に該領域の温度を検知する温度検知手段と、
使用するフィルムロール毎に予め設定記憶した最適温度情報と、
該設定した最適温度情報を読み出す読み出し手段と、
該読み出し手段により読み出された最適温度情報と、前記温度検知手段により検知された温度情報とに基づいて、前記加熱手段又は冷却手段により前記領域の温度を制御することを特徴とする請求項2乃至5の何れか1項記載の包装装置。 - 前記機枠に装置外の室温を計測する室温検知手段を設け、前記加熱手段は前記領域内の空気を吸引して加熱する内部循環タイプの加熱手段であり、前記冷却手段は前記装置外の空気を導入して冷却する冷却手段であり、前記温度検知手段による温度情報と前記室温検知手段による温度情報とに基づき前記加熱手段或いは冷却手段を選択制御することを特徴とする請求項6記載の包装装置。
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