JP4842798B2 - Uv定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、紫外線(以下、UVという。)を照射するUVランプを備え印刷装置に付設される定着装置における上記UVランプの温度を制御するUV定着装置の温度制御装置に関する。
UVを照射することによって硬化するインクを用いた孔版印刷機やオフセット印刷機において、これらの機械に接続、或いは機械内部に組み込まれるUV照射装置では印刷用紙にインクを定着させる手段として、UVを発生させるためのUVランプを用い、該印刷用紙にUVを照射して定着を行う。
このUVランプの紫外線出力はランプ温度に依存し、紫外線出力を効率良く使用するためにはランプ表面温度が低くても高過ぎても悪く、ランプ固有の最適な温度に保つ必要があるということが知られており、その温度は数十度から数百度とランプ種類によって様々である。このため、UVランプの温度を制御する必要がある。
従来、UV照射装置を用いたプリンタ、定着装置等において、温度を制御する技術として次のものがある。
(a)UVランプの管壁温度を一定に保ち、安定した光定着を行うカラー感熱プリンタの提供を目的とし、棒状ランプと一部接触した状態で背後に配置されたリフレクタと、棒状ランプ及びリフレクタに向けて棒状ランプの長手方向に沿って空気を吹き付ける冷却ファンと、リフレクタの表面温度を検出する温度センサと、この温度センサの検出温度に基づいて、検出温度が高い時には冷却ファンを駆動させ、検出温度が低い時には冷却ファンの駆動を停止させる温度制御回路とからランプ温度制御装置を構成するもの(例えば、特許文献1参照。)
(b)光源への塵埃の付着を防止するとともに、最小限の電力消費量で光定着に最適な温度範囲を維持する光定着装置の提供を目的とし、熱記録された感熱記録材料に特定の波長域を持つ電磁線を照射して光定着を施す光源を備えた光定着装置において、断熱性を有し、前記光源を収納する密閉容器と、前記光源と対面する位置に取り付けられ、前記電磁線を密閉容器の外へ放出するための透明板とを設けたもの(例えば、特許文献2参照。)
(c)感熱記録材料の定着が確実になされるようにしたサーマルプリンタの提供を目的とし、熱記録された感熱記録材料に紫外線ランプからの紫外線を照射して光定着するサーマルプリンタにおいて、前記紫外線ランプに取り付けられ、紫外線ランプの温度を検出する温度検出器と、この温度検出器によって検出される紫外線ランプの温度を監視し、紫外線ランプを点灯してから紫外線ランプの温度が所定温度に達するまではプリント動作を開始せず、紫外線ランプの温度が所定温度に達したときにプリント動作を開始する制御手段とを備えたもの(例えば、特許文献3参照。)
(d)反射板及びフィルタの冷却を実現すると共に、換気手段によるランプの過度の冷却を抑止することによって紫外線変換効率を向上できる紫外線照射装置の提供を目的とし、光照射部と、紫外線を反射させる反射板とを有するランプハウスと、前記ランプハウス内に設けられ紫外光を発するランプと、前記光照射部に配設され、紫外光を通過させるフィルタと、少なくとも前記反射板及び前記フィルタを冷却すると共に、前記ランプハウス内を換気する換気手段と、前記ランプ温度の低下を抑制するべく前記ランプを包囲する石英カバーとを具備したもの(例えば、特許文献4参照。)
(e)耐熱性のないシート状印刷物を紫外線光源で乾燥する場合に、発色、変色等の変質や変形を起こさないようにして印刷インキを乾燥することを目的として、印刷インキを乾燥し、移送する印刷機において紫外線光源により印刷物を乾燥し、その後に印刷物の温度を測定し、測定した温度に応じて紫外線光源と印刷物との距離を補正して、印刷物が変質したり変形したりしない適正温度となる適正距離に設定する。距離制御の代わりに、印刷物の移送速度を制御してもよい、とする印刷物の乾燥方法およびその装置に係るもの(例えば、特許文献5参照。)
上記(a)、(b)では、UVランプ冷却用専用ファンを用いているが、紫外線発光効率の良いランプ種類によっては、冷却しない場合のランプ温度が200°Cを超えるような高温となるものもあるし、紫外線発光効率を最良とするためにランプ温度を100°C前後に保つ必要があるといったものもある。このようなUVランプを複数個並べて使用するような場合には、ランプ温度がかなりの高温となり、これを冷却するためのUVランプ冷却用専用ファンも大型のものにするとか個数を増やすなどして対応しなければならず、装置のコストアップを招来すると考えられる。
また、上記(b)ではランプハウジング内を密閉構造で断熱した構造においては、ランプハウジング内部がかなりの高温になってしまうことから冷却装置もかなり大掛かりなものになってしまうばかりか、ランプ下面に配置した紫外線透過部材も石英ガラスなどの高価なものを採用すれば、コストアップの要因となる。
上記(c)では、サーマルプリンタの電源投入直後において、UVランプの温度が所定温度以下の場合に所定温度まで立ち上げてプリント動作させるための制御の言及はあるが、所定温度に達した以後における強制冷却を含めた温度制御については言及されていない。
上記(d)では、装置構造と予め決められた送風ファンの駆動でUVランプ管壁温度の平衡を保つのであるが、周囲環境の温度変化や印刷速度(移送速度)、搬送される印刷物の用紙サイズ(例えば、葉書サイズからA3版サイズ)によってもランプ温度が変化してしまう懸念がある。ランプ温度が変化するということは、紫外線出力もばらつくということでありUVを照射することによって硬化するインクを用いた印刷用紙の定着に適用して安定したインク硬化を行う場合に適するかどうかは疑問がある。また、ランプ温度に対して印刷物の搬送速度の影響や用紙サイズの影響を避けるために、UVランプ下面に紫外線透過可能なフィルタを配置したりするが、このフィルタは一般的に石英ガラスなどを使用することになるが、かなりコストが高いために製品全体のコストUPにつながる。
上記(e)では、UVランプ温度制御に関しての観点は無い。ランプ温度は周囲環境温度、印刷物速度、印刷物サイズなど様々な因子によって影響を受けておりランプの紫外線出力が変化しているにも関わらず、印刷物の温度を測定して印刷物とランプの距離を予め決められた値に変えることにしても、ランプ温度が変化して紫外線出力が安定していないのであれば、安定したインク硬化は得られない。また、常に動いている状態の印刷物の温度を測定するための計測器は高価であると共に安定した測定も困難であろうと考えられる。
特許第3494684号公報 特開2003−266750号公報 特許第3109771号公報 昭62−71533号公報 特開平6−328666号公報
本発明は、上記事情に鑑み、環境温度に応じた適切な温度制御を簡易な構成により可能にしたUV定着装置を提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を達成するため以下の構成とした。
請求項1にかかる発明は、紫外線硬化型インクで印刷を行う印刷機と組み合わせて用いられ、印刷物の当該インクを紫外線で定着させる定着手段として、前記印刷機とは別体に構成され該印刷機に接続して用いられるUV定着装置或いは前記印刷機の一部として組み込まれるUV定着装置であって、紫外線を発生させるUVランプと、前記UVランプに対向して配置され、吸引ファンのエア吸引により搬送ベルトに印刷物を吸引して搬送するとともに、前記吸引ファンのエア吸引による気流で前記UVランプを冷却する用紙搬送ユニットと、前記UVランプの温度を制御する温度制御手段とを具備し、前記温度制御手段として、前記UVランプの温度を測定する温度測定手段と、前記温度測定手段による温度測定結果に基づき前記吸引ファンの回転速度を段階的に切り換える制御装置とを有することとした。
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載のUV定着装置において、前記UVランプを冷却する専用の冷却ファンを備えた。
請求項3にかかる発明は、請求項1又は2に記載のUV定着装置において、前記印刷機は、ドラムに印刷物を押し当てて印刷する方式の印刷機であり、該ドラムから印刷物を剥離するためのエアを吐出するファンを備え、前記UVランプの配置位置よりも印刷物の搬送方向上流側に前記ファンが配置されていて、このファンからの気流が前記UVランプに及ぶ構成であり、前記UVランプを収めたランプハウジング内部にヒータを備え、このヒータを印刷物の搬送方向下流側に比べて上流側の加熱能力が高くなるように配置した
本発明により環境温度に応じた適切な温度制御を簡易な構成により可能にしたUV定着装置を提供することができる。
[1]実施の形態例1
図1は孔版印刷機本体1とUV定着装置2を接続した状態の概略を示している。孔版印刷機本体1はUVを照射することによって硬化するインクを用いてシート状媒体(以下、用紙という。)に印刷を行うUV印刷機の一例である。その詳細な構成は周知であるので割愛するが、ここでは、原紙が巻着されるドラム3よりも用紙の搬送方向下流側の主な構成だけを示している。以下に説明する実施の形態例は、孔版印刷機本体1とは別体に構成され該孔版印刷機本体1に接続して用いられるUV定着装置であるが、本発明はこれに限らず、図示はしないが、孔版印刷機本体1の一部としてUV定着装置を組み込む場合のUV定着装置についても以下の例に準じて実施することができる。
印刷に際してドラム3には製版済みのマスタが巻着されて、時計回りの向きに回転し、ドラム内部に設けた図示しないインク供給手段より、UVを照射することによって硬化するインクが該ドラム内部に供給される。このUV硬化インクはドラム3の周面に構成された多数の微細な開孔を通り、さらに、マスタに形成された印刷画像に従う開孔を経て、プレスローラ4によりドラム3に押圧されつつ下流側へ移動する用紙Sの表面に付着して印刷される。
こうして印刷された用紙Sの先端部は、ドラム3の回転方向に逆らう向きでエアを吹き付けるように設置されたエアナイフファン5からのエアによりドラム1から分離させられる。詳細には、図2にエアナイフファン5のエアの流れを矢印で示している。ドラム3の表面から用紙Sを剥離するためにドラム3とプレスローラ4のニップ付近を狙ってエアナイフファン5によってエアが吹き付けられる。このエアは用紙排出とともに排紙方向に流れ出てくる。
この段階では用紙S上のUVインクは未定着である。エアナイフファン5からのエアによりドラム3から分離された用紙Sは、矢印の向きに回転するベルト状の吸着ユニット6の上面に吸着されて左方のUV定着装置2へ向けて搬送される。
孔版印刷機本体1の吸着ユニット6から排出された用紙Sは、孔版印刷機本体1に接続された該孔版印刷機本体1とは別体のUV定着装置2に受け渡される。UV定着装置2は用紙搬送経路上の上流側から、用紙搬送ユニット7、UV吸着ユニット8、排紙台9等を有している。吸着ユニット6からUV定着装置2の用紙搬送ユニット7に受け渡された用紙Sは、UV吸着ユニット8に受け渡され、最終的には排紙台9に排出される。
用紙搬送ユニット7は上から順に、ランプユニット10、搬送ベルトユニット20を備えた構成である。用紙Sは、用紙搬送ユニット7による搬送中に、該用紙搬送ユニット7の上部に配置されたランプユニット10によってUVの照射を受け、インクが硬化して画像の定着がなされる。
ランプユニット10は、外装ケースを兼ねたランプハウジング11、リフレクタ12、UV照射用のUVランプ13、UVランプ13の表面温度を測定する温度測定手段としての温度計14などから構成されている。温度計14としては、例えば、サーミスタ、熱電対等を用いる。温度計14はUVランプ13の表面温度を直接的に測定しているが、リフレクタ12等に設けて、間接的にUVランプ13の温度を測定するように構成してもよい。温度計14により検出されたランプ温度の情報は、孔版印刷機本体1の印刷に必要なプログラムを制御するCPU、RAM、ROM等を備えた本体制御部30に送られる。
搬送ベルトユニット20は、用紙の搬送経路を間にして、ランプユニット10と対向する平坦状の面を構成する搬送ベルト21、該搬送ベルトを支持する複数のローラR及びこれらローラRのうちの駆動ローラを駆動するモータ23、該搬送ベルト21の下方に位置して用紙搬送用の吸引ファン22を駆動する回転速度可変のモータM等から構成され、該吸引ファン22の回転により搬送ベルト21の孔や隙間を介して吸引されるエアの負圧を利用して用紙裏面を搬送ベルト21に密着させて搬送する方式を採っている。吸引ファン22はその回転速度を段階的に切り換え可能なモータMで駆動されることにより段階的に回転速度を変えることが可能な構成である。
また、ランプユニット10の下面を構成するランプハウジング11の底部は開放された空間であり、搬送ベルト21の上面である用紙搬送面との間を遮るような紫外線透過ガラス部材などは一切、取り付けていないため、吸引ファン22のエア吸引による空気の流れがUVランプ13付近にまで及び、吸引ファン22の回転速度に応じてUVランプ13の空冷度合いが変わる。
このように、用紙搬送ユニット7は、UVランプ13に対向して配置され吸引ファン22のエア吸引により搬送ベルト21に用紙S(印刷物)を吸引して搬送するとともに、吸引ファン22のエア吸引による気流でUVランプ13を冷却する。
用紙搬送ユニット7で搬送される間に上からUVの照射を受けて定着された用紙Sは下流に位置するUV吸着ユニット8に受け渡される。UV吸着ユニット8はモータ24により駆動される搬送ベルト25を有していて、該搬送ベルト25の回動に従い用紙Sは排紙台9へ送られる。
図3によりランプユニット10の細部構成を説明する。図3では、ランプハウジング11及びリフレクタ12を透視した形態で内部構成を示している。リフレクタ12はリフレクタ支持軸28によってランプハウジング11に支持されている。UVランプ13は2本で一対をなし、3対のUVランプが設けられ、その長手方向の両端部をランプハウジング11の内側壁部に設けたブラケットで保持され、コネクタを介して電気的に接続されている。各対をなすUVランプ13の表面には温度計14が配置されている。また、リフレクタ12の上面にはヒータ26が設けられている。ランプハウジング11の側壁にはUVランプ13を冷却する冷却ファン27のダクト32が開口している。なお、冷却ファン27は後述するように段階的に回転速度が切り換えられるので結果的にランプハウジング11の内部温度を調節する機能を有する。
ヒータ26は矢印で示した用紙搬送方向での上流側に2個、下流側に1個配置した例であるが、個数についてはこの個数比に限るものではなく、あくまで用紙搬送下流側に比べて上流側のヒータ能力を高めたことが特徴である。
ヒータ26はアルミニウム製のリフレクタ12の上面に密着させた状態で固定され、リフレクタ12を暖めることによってその下に配置されているUVランプ13の表面を暖めるという構造である。また、ヒータ26は用紙搬送上流側と下流側で個別にオン/オフ制御、或いは、段階的な強弱制御が可能であり、温度計14による各UVランプ13の表面温度測定結果に応じて本体制御部39により上記オン/オフ制御、或いは、段階的な強弱制御がなされる。
冷却ファン27はランプハウジング11内部のエアを吸引する方法を採っている。この冷却ファン27も回転速度を段階的に切り換え可能に制御されるようになっており、温度計14によるランプ温度測定結果に基づいて図1に示した本体制御部30からの指令により回転速度が可変制御される。冷却ファン27は送風タイプではなく、吸引タイプが好ましい。送風タイプの場合は吹き付けた一部分のランプ温度が低くなるといったようにムラが生じるからである。この点、吸引タイプの場合には、ランプハウジング11内を均一に冷却することができる。
図4はランプユニット10及び用紙搬送ユニット7の部分を上から見た場合の概略を示している。UVランプ13、温度計14、搬送ベルト21、用紙搬送用の吸引ファン22、用紙各種、つまり、用紙S1(A3版)、用紙S2(葉書版)などの位置関係は概略この図に示す通りであり、センター基準で搬送される。搬送ベルト21は隣接ベルト間に隙間を残して3本を並べた配置であり、各ベルトの表面には無数のエア吸引孔29が設けてあり、このエア吸引孔29を通して吸引ファン22によりエアが吸引されることで用紙裏面と搬送ベルト表面とを密着させて搬送する仕組みである。
図4では用紙サイズとして用紙S1(A3版)と用紙S2(葉書版)の2つの場合について示しており、各用紙サイズが3本配置された搬送ベルト21のエア吸引孔29をふさぐ面積の違いの概略を示している。用紙S2(葉書版)に比べて用紙S1(A3版)の方が多くのエア吸引孔29を塞ぐ。
図5は、比較例として示したもので、孔版印刷機と接続した定着装置において、ヒータを取り付けていない場合の印刷中のランプハウジング内部温度分布を示している。つまり、図1乃至図4に示した構成において、ヒータ26が無い状態におけるランプハウジング内部温度分布である。
図5では、印刷中のランプハウジング内温度は、用紙搬送方向下流側に比べて上流側の方が低くなっている。これは用紙搬送方向上流側の方が印刷機本体のエアナイフファン5から流れてくる空気による影響を受けやすいためと考えられる。
このようなランプハウジング内部の不均一な温度分布を無くすために図3に示したようにヒータ26を用紙S(印刷物)の搬送方向下流側に比べて上流側に多数配置して該上流側の加熱能力を高めることが有効である。ランプハウジング内の温度を均一に保つということは、即ちUVランプ13の紫外線出力を照射全領域で均一にできるということである。なお、本例ではヒータを複数個設けているが、単一のヒータをランプハウジングにおける搬送方向上流側に配置して、下流側に比べて上流側の加熱能力を高めるようにしてもよい。
図6はUVランプ表面温度と紫外線出力の関係を示している。この関係はすべてのUVランプにいえることではなく、一例に過ぎない。ランプ種類が変われば紫外線出力が最大となる温度域も変わってくる。このUVランプの例ではランプ表面温度を80〜110°Cの間に制御することで、最大紫外線量の約90%以上の出カが得られることになることを示している。
図7は図1乃至図4で説明した構成において、ランプハウジング用の冷却ファン27、用紙搬送用の吸引ファン22の動作タイミングを示している。
ランプハウジング用の冷却ファン27は、ランプ温度がUV照射による適正な定着を可能にする狙いの温度制御範囲よりも低い時には停止しており、温度制御範囲になった場合に駆動し始める。狙いの温度制御範囲内においては数段階分割された吸引の強弱駆動(回転速度数可変)が行なわれ、ランプ温度が高くなる程、速い回転速度で駆動する。そして、ランプ温度が狙いの制御範囲を超えた場合には速い回転速度で連続駆動される。
用紙搬送用の吸引ファン22は、ランプハウジング用の冷却ファン27と同様にランプ温度が狙いの温度制御範囲よりも低い時には停止しており、ランプ温度が狙いの温度制御範囲になった場合で且つ印刷(通紙)が開始された時に駆動を開始する。
用紙搬送用の吸引ファン22は3段階の強さで駆動が可能であり、狙いの温度制御範囲というのは印刷中(用紙搬送中)を指し、狙いの温度制御範囲においてランプ温度が下限に近付いた場合は用紙搬送用吸引ファンが低速度で回転し、狙いの温度制御範囲の上限に近くなった場合はファンの回転速度が速くなる。
ランブ温度が狙いの温度制御範囲を超えた場合には用紙搬送用の吸引ファン22が高速回転してエア吸引能力を高めてランプ温度を冷却する能力を高める。ここで用紙搬送用の吸引ファン22の低速回転とは、用紙を搬送ベルトに吸引するのに十分な吸引力を得られる程度の回転力での回転をいい、高速回転時に比べれば低速であるという意味であり、用紙搬送性能を維持する範囲内でファン回転速度が可変である。
図8は、用紙サイズ別に印刷中(通紙中)のランプ温度推移を示している。この図はランプの温度制御を行っていない場合のものであり、各用紙サイズにて連続通紙した場合のランプ温度を示し、用紙S1(A3版)サイズの大きな用紙を通紙した場合は、用紙S2(葉書版)サイズの小さな用紙を通紙した場合に比べてランプ温度が高くなることを示している。
これは、前記したように、用紙S2(葉書版)に比べて用紙S1(A3版)の方が多くのエア吸引孔29を塞ぐため、ランプ温度を空冷する流量が減少するなど、搬送ベルト21のエア吸引孔を塞ぐ面積が違うために、ランプ付近の空気を吸引する量が異なることに起因してランプ温度に違いが生じることを示している。
このような影響を軽減するためにも用紙搬送ファンの回転速度可変制御が有効となる。
本例では、用紙搬送用の吸引ファン22とランプハウジング用の冷却ファン27の吸引力を比較した場合、ランプハウジング用の冷却ファン27よりも用紙搬送用として設けた吸引ファン22の吸引力の方が狙いの温度制御範囲での温度制御中、常に大となるように設定されている。このような関係にすることによって用紙を安定して搬送することができる。
これまでの例において、UVランプ13の温度を測定する温度計14と、温度計14による温度測定結果に基づき吸引ファン22の回転速度を段階的に切り換える本体制御部30によりUVランプ13の温度を制御する温度制御手段を構成し、吸引ファン22をエアによる用紙の搬送ベルトへの吸着機能とエアによるUVランプ空冷機能を奏するように兼用することで簡易な構成によりUVランプ13の温度がUV照射による適正な定着を可能にする狙いの温度制御範囲に適確に制御している。
なお、例示の構成では、本体制御部30は、吸引ファン22の回転速度だけでなく、ヒータ26のオン、オフ、冷却ファン27の回転速度をもそれぞれ切り換える制御を行うようになっており、印刷機がエアナイフファン5を備える構成においても、簡易な構成によりUVランプ13の温度を定着可能な狙いの温度制御範囲に適確に制御している。
ここで、冷却ファン27は吸引ファン22による冷却を補強する働きがあるので、これを設置することでより迅速な温度制御を可能としている。
また、エアナイフファン5を使用するタイプの印刷機と共に用いるUV定着装置では、ヒータ26を設けることがUVランプ13の温度制御上、有効であるが、エアナイフファン5を使用しないタイプの印刷機と共に用いるUV定着装置ではヒータ26を設けない構成であっても狙いの温度制御範囲に適確に制御することは可能である。
なお、上記ヒータ26を設ける構成の場合、ヒータ26加熱分を補償するために冷却ファン27を併設することも有効である。
また、別例として、印刷機がエアナイフファン5を備えた構成において、温度計14による温度測定結果に基づき、本体制御部30により、用紙搬送方向下流側に比べて上流側に多数配置したヒータ26を個別にオン、オフ制御するようにして、これら本体制御部30、温度計14で第2の温度制御手段を構成し、この第2の温度制御手段により、UVランプ13の温度を制御するようにUV定着装置を構成することもできる。
上記の構成による利点を詳細に列記すれば次のとおりである。
印刷中のランプ温度測定結果に応じて用紙搬送用の吸引ファン22の回転速度を可変とし、エア吸引力を調整することで、用紙搬送用の吸引ファン22のエア吸引力をランプ温度調節手段として利用できるため、専用の冷却ファンを必要とせず、若しくは、ランプハウジングに取り付けた専用の冷却ファン27が必要最小限の小さいものでよくなり、装置のコスト低減となる。
用紙搬送用の吸引ファン22の回転制御は、例えば、高温環境下での連続印刷中にランプ温度が定着可能な狙いの温度範囲(所定の温度範囲)を超えた場合には、用紙搬送用の吸引ファン22の回転速度を大きくしてエア吸引力を増し、逆に低温環境下での印刷時にはランプ温度が所定の温度範囲下限に近付いた場合には、用紙搬送用の吸引ファン22の回転速度を小さくして吸引力を弱めてランプ温度を奪わないような制御方法とする。
また、印刷用紙サイズが違えば用紙搬送面のエア吸引用穴をふさぐ面積が異なるため、通紙中の用紙搬送用吸引ファンによるランプ近傍の空気を吸引する量が異なるということであり、連続印刷中のランプ温度に与える影響が違ってくる。つまり葉書などの小サイズ通紙中は搬送ベルト21のエア吸引孔29の殆んどが塞がれていない状態であり、ランプ近傍の空気吸引量が大きくなってランプ温度が低下し易く、逆にA3版などの大きな用紙サイズ通紙中は搬送ベルト21のエア吸引孔29の殆んどが、塞がれた状態の場合にはランプ近傍の空気吸引量が少ないためにランプ温度が上昇し易いという現象に対しても用紙搬送用吸引ファンの回転速度可変制御は有効である。
ランプハウジング11内に取り付けた複数個のヒータ26を、用紙搬送下流側に比べて上流側の方に多く配置しているため、ランプハウジング11内部の用紙搬送上流側を暖める能力を高めている。これは本例のUV定着装置を印刷機としての孔版印刷機と接続した場合、一般的な孔版印刷機ではドラムユニットから用紙を剥がすためにエアを吹き付けるという工程があり、このエアが定着装置のランプハウジング内部の方に流れ込んでランプ温度を下げてしまうことがあった。特に孔版印刷機に近いUVランプハウジングの入口側、つまり用紙搬送上流側でこの現象が顕著である。そこでランプハウジングの用紙搬送上流側に当たる部分を暖める能力を高めているため、ランプハウジング内部をより均一な温度にでき、UVランプ13を複数本取り付けたユニットの場合にはUV照射領域全面で効率のよい紫外線出力が得られる。
本発明のUV定着装置及びその周辺機器を説明した概賂構成図である。 エアナイフファンによる気流の向きを説明した図である。 ランプユニットの内部構成を説明した斜視図である。 ランプユニット及び用紙搬送ユニットの平面図である。 比較例であって印刷中のランプハウジング内温度分布を示した図である。 UVランプの温度と紫外線量の関係を示した図である。 用紙搬送用吸引ファン及び冷却ファンの動作タイミングを例示した図である。 ランプ温度制御を行わない場合における、用紙サイズによる印刷中のランプ温度を例示した図である。
符号の説明
1 孔版印刷機本体
2 UV定着装置
3 ドラム
4 プレスローラ
5 エアナイフファン
6 吸着ユニット
7 用紙搬送ユニット
8 UV吸着ユニット
9 排紙台
10 ランプユニット
11 ランプハウジング
12 リフレクタ
13 UV(照射)ランプ
14 温度計
20 搬送ベルトユニット
21 搬送ベルト
22 吸引ファン
23、24 モータ
25 搬送ベルト
26 ヒータ
27 冷却ファン
28 リフレクタ支持軸
29 エア吸引孔
30 本体制御部
32 ダクト
S 用紙
R ローラ

Claims (3)

  1. 紫外線硬化型インクで印刷を行う印刷機と組み合わせて用いられ、印刷物の当該インクを紫外線で定着させる定着手段として、前記印刷機とは別体に構成され該印刷機に接続して用いられるUV定着装置或いは前記印刷機の一部として組み込まれるUV定着装置であって、
    紫外線を発生させるUVランプと、
    前記UVランプに対向して配置され、吸引ファンのエア吸引により搬送ベルトに印刷物を吸引して搬送するとともに、前記吸引ファンのエア吸引による気流で前記UVランプを冷却する用紙搬送ユニットと、
    前記UVランプの温度を制御する温度制御手段とを具備し、
    前記温度制御手段として、前記UVランプの温度を測定する温度測定手段と、前記温度測定手段による温度測定結果に基づき前記吸引ファンの回転速度を段階的に切り換える制御装置とを有することを特徴とするUV定着装置。
  2. 請求項1に記載のUV定着装置において、
    前記UVランプを冷却する専用の冷却ファンを備えたことを特徴とするUV定着装置。
  3. 請求項1又は2に記載のUV定着装置において、
    前記印刷機は、ドラムに印刷物を押し当てて印刷する方式の印刷機であり、該ドラムから印刷物を剥離するためのエアを吐出するファンを備え、
    前記UVランプの配置位置よりも印刷物の搬送方向上流側に前記ファンが配置されていて、このファンからの気流が前記UVランプに及ぶ構成であり、
    前記UVランプを収めたランプハウジング内部にヒータを備え、このヒータを印刷物の搬送方向下流側に比べて上流側の加熱能力が高くなるように配置したことを特徴とするUV定着装置
JP2006355096A 2006-12-28 2006-12-28 Uv定着装置 Expired - Fee Related JP4842798B2 (ja)

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