JP5470588B2 - 生産計画作成方法及び生産計画作成プログラム、並びに生産計画作成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、種々の納期のオーダーを生産対象とし、生産対象である複数のオーダーの負荷を複数の設備に割り当てて、生産計画を作成する生産計画作成方法及び生産計画作成プログラム、並びに生産計画作成装置に関する。
従来から、生産対象である複数のオーダーの負荷を、生産計画の開始から終了の間において所定幅で区切られた時間軸上の複数の時間区間に対して割り付けて、生産計画を作成する技術が開発されている。そして、生産計画に割り付けた負荷を平準化する技術として、所定幅で区切られた複数の時間区間に対して、暫定的に負荷を割り付け(山積み)、割り付けられた負荷の高い時間区間において、負荷の一部を隣接する負荷の低い時間区間に逐次移動させる(山崩し)ことで、時間区間ごとの負荷の変動を小さくする方法がある(例えば、特許文献1)。尚、暫定的に負荷を割り付ける手法として、納期を基準に(納期に間に合う限界の時間区間に)割り付ける手法、最早着手を基準に(最も早く作業を開始できる時間区間に)割り付ける手法などがある。
暫定的な負荷の割り付け状態では、通常、負荷の高い時間区間と負荷の低い時間区間が混在する。そして、負荷の高い時間区間では、大幅に工程能力を超えてしまい、作成された生産計画をそのまま実行に移すことは不可能な場合が多い。従って、特許文献1のような方法を用いることにより、負荷の高い時間区間は負荷が低くなり、負荷の低い時間区間は負荷が高くなることから、工程能力を有効活用することができるため、設備能力の範囲で納期遅れを最低限にとどめる生産計画を作成することが可能である。
特開2006−338602号公報
しかしながら、特許文献1に示すような従来技術では、以下の問題がある。
・負荷の高い時間区間の検索と隣接する時間区間への負荷の移動を繰り返して実行する必要があり、最終的に全体の負荷が平準化されるまでに多くの計算時間を要する。
・負荷が工程能力を超えている限り、納期を犠牲にしても時間軸の未来方向に山崩しを行うことで、実行可能な生産計画を作成することができるが、納期を厳守する条件で、工程能力の超過を許容した負荷の平準化ができない。これは、従来技術が、「負荷が工程能力以下になる」以外に明確な山崩しの終了条件を持たないことに由来する。そのため、多少の工程能力の増強(例えば、残業や増員(極力少ないほうが良い))を投入してでも、納期に間に合わせる生産計画を立案することは困難である。あるいは、どの程度の工程能力の増強策をどの時間区間で講じれば、納期を遵守できるかの指針が得られない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、多少の工程能力の超過を許容しつつ、オーダーの納期を遵守した生産計画を作成することができる生産計画作成方法及び生産計画作成プログラム、並びに生産計画作成装置を提供するものである。
本発明に係る生産計画作成方法は、生産対象である複数のオーダーの負荷を、複数の設備に対して、生産計画の開始から終了までの間において所定幅で区切られた時間軸上の複数のセグメントに割り付けて、生産計画を作成する生産計画作成方法であって、計算機の演算部により実行される処理が、前記複数のオーダーの納期、品種、及び負荷をオーダー情報として登録するオーダー情報記憶ステップと、前記オーダー情報に基づいて、前記各オーダーの負荷を割り付ける設備を暫定的に決定する初期設備決定ステップと、暫定的に決定された前記設備に対して、前記複数のオーダーの負荷を前記複数のオーダーの納期に対応するセグメントに山積みして、山積み結果として出力する負荷山積みステップと、前記山積み結果に基づいて、前記設備単位で、前記負荷を山積みしたセグメントを累積計算セグメントとして、各累積計算セグメントに対して当該累積計算セグメントよりも時間軸の過去方向のセグメントにおいて山積みした前記負荷を累積して、負荷累積として出力する負荷累積計算ステップと、前記設備単位の前記負荷累積に基づいて、設備単位で、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で、所定期間の開始セグメントを固定して、所定期間の幅を変化させつつ、変化率が最大値となる期間とその最大値とを計算する操作を繰り返し、調整後の負荷累積情報として、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの1つの期間と調整後の負荷累積の変化率、または、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で区切られた複数の期間と調整後の負荷累積の変化率を算出して、前記設備単位の負荷累積調整結果として出力する負荷累積調整ステップと、登録されていた前記設備単位の前記負荷累積調整結果と出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて、前記複数の設備間で負荷の移動を実行するか否かを判断し、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善され、前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、負荷移動ステップに進み、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善されず、前記複数の設備間で負荷の移動を実行しないと判断した際に、負荷山崩しステップに進む判断ステップと、前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて選択された負荷を移動させる移動元の設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、前記オーダー情報に基づいて選択された負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて選択された負荷を移動させる先の負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録する負荷移動ステップと、前記設備単位の前記負荷累積調整結果に登録された前記設備毎の期間のそれぞれにおいて、当該期間の負荷累積の変化率を工程の生産能力とみなすことにより、当該期間内に割り付いているオーダーの負荷を再割り当てし、前記設備単位の山崩し結果として出力する負荷山崩しステップと、を有することを特徴とする。
本発明に係る生産計画作成プログラムは、生産対象である複数のオーダーの負荷を、複数の設備に対して、生産計画の開始から終了までの間において所定幅で区切られた時間軸上の複数のセグメントに割り付けて、生産計画を作成する生産計画作成プログラムであって、前記複数のオーダーの納期、品種、及び負荷をオーダー情報として登録するオーダー情報記憶ステップと、前記オーダー情報に基づいて、前記各オーダーの負荷を割り付ける設備を暫定的に決定する初期設備決定ステップと、暫定的に決定された前記設備に対して、前記複数のオーダーの負荷を前記複数のオーダーの納期に対応するセグメントに山積みして、山積み結果として出力する負荷山積みステップと、前記山積み結果に基づいて、前記設備単位で、前記負荷を山積みしたセグメントを累積計算セグメントとして、各累積計算セグメントに対して当該累積計算セグメントよりも時間軸の過去方向のセグメントにおいて山積みした前記負荷を累積して、負荷累積として出力する負荷累積計算ステップと、前記設備単位の前記負荷累積に基づいて、設備単位で、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で、所定期間の開始セグメントを固定して、所定期間の幅を変化させつつ、変化率が最大値となる期間とその最大値とを計算する操作を繰り返し、調整後の負荷累積情報として、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの1つの期間と調整後の負荷累積の変化率、または、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で区切られた複数の期間と調整後の負荷累積の変化率を算出して、前記設備単位の負荷累積調整結果として出力する負荷累積調整ステップと、登録されていた前記設備単位の前記負荷累積調整結果と出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて、前記複数の設備間で負荷の移動を実行するか否かを判断し、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善され、前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、負荷移動ステップに進み、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善されず、前記複数の設備間で負荷の移動を実行しないと判断した際に、負荷山崩しステップに進む判断ステップと、前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて選択された負荷を移動させる移動元の設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、前記オーダー情報に基づいて選択された負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて選択された負荷を移動させる先の負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録する負荷移動ステップと、前記設備単位の前記負荷累積調整結果に登録された前記設備毎の期間のそれぞれにおいて、当該期間の負荷累積の変化率を工程の生産能力とみなすことにより、当該期間内に割り付いているオーダーの負荷を再割り当てし、前記設備単位の山崩し結果として出力する負荷山崩しステップと、を有し、計算機において演算部により読み出して各ステップの処理を実行させることを特徴とする。
本発明に係る生産計画作成装置は、計算機の演算部を用いて、生産対象である複数のオーダーの負荷を、複数の設備に対して、生産計画の開始から終了までの間において所定幅で区切られた時間軸上の複数のセグメントに割り付けて、生産計画を作成する生産計画装置であって、前記複数のオーダーの納期、品種、及び負荷をオーダー情報として登録するオーダー情報記憶部と、前記オーダー情報に基づいて、前記各オーダーの負荷を割り付ける設備を暫定的に決定する初期設備決定部と、暫定的に決定された前記設備に対して、前記複数のオーダーの負荷を前記複数のオーダーの納期に対応するセグメントに山積みして、山積み結果として出力する負荷山積み部と、前記山積み結果に基づいて、前記設備単位で、前記負荷を山積みしたセグメントを累積計算セグメントとして、各累積計算セグメントに対して当該累積計算セグメントよりも時間軸の過去方向のセグメントにおいて山積みした前記負荷を累積して、負荷累積として出力する負荷累積計算部と、前記設備単位の前記負荷累積に基づいて、設備単位で、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で、所定期間の開始セグメントを固定して、所定期間の幅を変化させつつ、変化率が最大値となる期間とその最大値とを計算する操作を繰り返し、調整後の負荷累積情報として、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの1つの期間と調整後の負荷累積の変化率、または、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で区切られた複数の期間と調整後の負荷累積の変化率を算出して、前記設備単位の負荷累積調整結果として出力する負荷累積調整部と、登録されていた前記設備単位の前記負荷累積調整結果と出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて、前記複数の設備間で負荷の移動を実行するか否かを判断し、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善され、前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、負荷移動部に前記設備単位の前記負荷累積調整結果を出力し、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善されず、前記複数の設備間で負荷の移動を実行しないと判断した際に、負荷山崩し部に前記設備単位の前記負荷累積調整結果を出力する判断部と、前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて選択された負荷を移動させる移動元の設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、前記オーダー情報に基づいて選択された負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて選択された負荷を移動させる先の負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録する負荷移動部と、前記設備単位の前記負荷累積調整結果に登録された前記設備毎の期間のそれぞれにおいて、当該期間の負荷累積の変化率を工程の生産能力とみなすことにより、当該期間内に割り付いているオーダーの負荷を再割り当てし、前記設備単位の山崩し結果として出力する負荷山崩し部と、を有することを特徴とする。
これによると、以下の(1)〜(7)のプロセスにより、生産計画が作成される。
(1)オーダー毎に負荷を割り当てる設備が初期決定され、その負荷は、納期に間に合う限界のセグメント(=時間区間)に山積みされる。
(2)次に、この結果をもとに山積みされた負荷の累積が設備とセグメント毎に計算される。ここで計算された負荷の累積に対して、累積が時間軸方向に単調増加となる範囲内で、セグメント毎の負荷の累積値を増加させることで、負荷累積の変化率が調整される。この調整は、負荷累積の変化率が大きい期間の変化率を小さく、変化率の小さい期間の変化率を大きくすることで、負荷累積の変化率が平準化される。⇒セグメント毎の負荷の累積値を増加させる方向にしか変化させないのは、負荷を前倒しで処理し、納期遅れを発生さないことによる。また、負荷累積の変化率が平準化されることは、時間軸方向で負荷が平準化されることに相当する。つまり、この段階で、オーダーの納期を遵守するために必要な最低限の設備能力が得られる。
(3)負荷累積の調整の結果、設備単位では負荷累積の変化率が平準化されたため、次に設備間での平準化を行う。その手段として、まず、上で計算された負荷累積の変化率をもとに、負荷の移動元となる設備と期間が決定される。
(4)次に、この設備と期間内に割り当てられたオーダーの中から、他の設備に移動させるオーダーが決定される。さらに、このオーダーの納期を含む期間の負荷累積の変化率をもとに、移動先の設備が1つ決定される。⇒負荷累積の変化率を参照しながら、設備間での負荷の移動元と移動先を決定することで、設備間での負荷累積の変化率を平準化する。
(5)上記に沿って、設備間で負荷の移動が行われ、同時に負荷山積み状態が更新される。
(6)(2)〜(5)を繰り返すことで、負荷累積の変化率の調整が進む。
(7)繰り返し計算の結果得られた最終的な負荷累積の調整結果に基づき、設備及び期間ごとの負荷累積の変化率を、設備能力とみなして負荷を再割り当てすることにより、負荷山崩しが行われる。
従って、山崩し操作(=負荷平準化操作)の前に、納期を満たすために必要な設備能力が設備と期間ごとに平準化できるため、従来方法のように山崩し操作を繰り返し実行する必要がなく、高速に負荷の平準化が可能となる。さらに、納期を厳守するために必要な設備能力(負荷累積の変化率の最大値)を見積ることも可能となる。以上により、多少の工程能力の超過を許容しつつ、オーダーの納期を遵守した生産計画を作成することができる。
尚、セグメントは、時間区間であり、生産計画の開始から終了までの間において所定幅で区切られる時間軸上の連続した複数の区間を意味する。生産計画の開始セグメント及び終了セグメントとは、生産計画の開始及び終了に対応するセグメントを意味する。
ここで、本発明に係る生産計画作成方法及び生産計画作成プログラムは、前記負荷累積調整ステップが、更に、所定期間における時間軸の未来方向の負荷累積の単位セグメント当たりの変化率を計算する累積変化率計算ステップと、前記所定期間の開始セグメントを固定した状態で、前記所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである条件を満たすまで、前記所定期間の幅をセグメント単位で拡張させる変化率計算期間拡張ステップと、前記累積変化率計算ステップで計算された変化率と、最大変化率情報として登録された変化率の最大値とを比較して、最大変化率情報として登録された変化率の最大値より前記累積変化率計算ステップで計算された変化率の方が大きければ、前記累積変化率計算ステップで計算された変化率と前記所定期間とを、変化率の最大値と最大値をとる期間として、最大変化率情報として更新登録する最大変化率更新ステップと、前記最大負荷増加率情報として登録されている変化率の最大値と最大値をとる期間を、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録する調整結果出力ステップと、前記所定期間の開始セグメントを、生産計画の開始セグメントを初期値として決定し、且つ、前記負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントになるまで、前記調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントの次のセグメントに更新して決定する変化率計算開始セグメント決定ステップと、を有して良い。
また、本発明に係る生産計画作成装置は、前記負荷累積調整部が、更に、所定期間における時間軸の未来方向の負荷累積の単位セグメント当たりの変化率を計算する累積変化率計算部と、前記所定期間の開始セグメントを固定した状態で、前記所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである条件を満たすまで、前記所定期間の幅をセグメント単位で拡張させる変化率計算期間拡張部と、前記累積変化率計算部で計算された変化率と、最大変化率情報として登録された変化率の最大値とを比較して、最大変化率情報として登録された変化率の最大値より前記累積変化率計算部で計算された変化率の方が大きければ、前記累積変化率計算部で計算された変化率と前記所定期間とを、変化率の最大値と最大値をとる期間として、最大変化率情報として更新登録する最大変化率更新部と、前記最大負荷増加率情報として登録されている変化率の最大値と最大値をとる期間を、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録する調整結果出力部と、前記所定期間の開始セグメントを、生産計画の開始セグメントを初期値として決定し、且つ、前記負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントになるまで、前記調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントの次のセグメントに更新して決定する変化率計算開始セグメント決定部と、を有して良い。
これにより、設備毎の負荷累積の調整が以下の流れで実行される。
(1)所定期間内の負荷累積の変化率を計算するための期間の初期値が設定される。
(2)設定された所定期間内での負荷累積の変化率が計算される。
(3)所定期間は未来方向に段階的に拡大され、その都度、負荷累積の変化率が計算される。その際、負荷累積の変化率の最大値と、その最大値をとる期間が最大変化率情報として更新・記憶される。
(4)所定期間の拡大が上限(例:最も納期の遅いオーダーの納期に対応するセグメント)に達した場合、所定期間の開始(=負荷累積変化率計算の開始)セグメントを最大変化率情報に登録された期間に接続するよう決定し、かつ、所定期間の終了セグメントが開始セグメントと同じになるようリセットされる。
(5)(2)〜(4)を繰り返すことで、最大変化率情報には、(期間、負荷累積の変化率)から成るデータが1以上登録される。また、複数登録される場合は、これらのデータの期間は連続した形で登録される。
(6)最大変化率情報に登録された(期間、負荷累積の変化率)のセットが、負荷累積調整結果として登録される。⇒最大変化率情報として登録された(期間、負荷累積の変化率)は、各オーダーの納期を遵守するために最低限必要な設備能力を期間単位で表現したものとなる。
これにより、設備単位で負荷累積を調整する際、全てのオーダーの納期を遵守するために「最低限」必要な設備能力を、複数の期間に区切って算出することができ、より平準化性能の高い結果を得ることができる。
また、本発明に係る生産計画作成方法及び生産計画作成プログラムは、前記変化率計算期間拡張ステップが、前記所定期間の開始セグメントを固定した状態で、前記所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである条件を満たすまで、前記所定期間の幅を前記累積計算セグメント毎に拡張させて良い。
本発明に係る生産計画作成装置は、前記変化率計算期間拡張部が、前記所定期間の開始セグメントを固定した状態で、前記所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである条件を満たすまで、前記所定期間の幅を前記累積計算セグメント毎に拡張させて良い。
これによると、累積計算セグメント以外の日は、負荷が累積されておらず、負荷累積の変化率は変化しないため、計算を簡易化させることにより、計算の効率化及び高速化を図ることができる。
また、本発明に係る生産計画作成方法及び生産計画作成プログラムは、前記負荷移動ステップが、更に、前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、負荷累積の変化率が大きい設備及び期間または負荷累積の変化率が設定される期間が早い設備及び期間を、負荷を移動させる負荷移動元設備及び期間として登録する負荷移動元設備及び期間設定ステップと、前記負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、前記オーダー情報を参照し、納期が最も早いオーダーを他の設備に負荷を移動させる負荷移動元オーダーとして登録する負荷移動元オーダー選択ステップと、前記負荷移動元設備及び期間以外の設備において、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、前記負荷移動元オーダーの納期に該当するセグメントでの負荷累積の変化率が最も小さい設備を負荷移動先設備として決定する負荷移動先設備選択ステップと、を有し、前記負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、前記負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録して良い。
本発明に係る生産計画作成装置は、前記負荷移動部が、更に、前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、負荷累積の変化率が大きい設備及び期間または負荷累積の変化率が設定される期間が早い設備及び期間を、負荷を移動させる負荷移動元設備及び期間として登録する負荷移動元設備及び期間設定部と、前記負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、前記オーダー情報を参照し、納期が最も早いオーダーを他の設備に負荷を移動させる負荷移動元オーダーとして登録する負荷移動元オーダー選択部と、前記負荷移動元設備及び期間以外の設備において、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、前記負荷移動元オーダーの納期に該当するセグメントでの負荷累積の変化率が最も小さい設備を負荷移動先設備として決定する負荷移動先設備選択部と、を有し、前記負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、前記負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録して良い。
これによると、負荷の移動元となる設備と期間を選択する際、設備毎の負荷累積調整結果に対して、負荷累積の変化率が大きい設備及び期間が負荷の移動元として優先的に選択される。ここでの負荷累積の変化率は、納期遵守のために必要な最低限の設備能力であるため、納期遵守に必要な設備能力が高い(=負荷の高い)設備と期間の負荷が優先的に減少する。そのため、納期を守るためには過負荷となる設備や期間の負荷を効率良く低下させることができる。
また、負荷の移動元となる設備と期間を選択する際、設備毎の負荷累積調整結果に対して、負荷累積の設定される期間が時間軸上で早い期間が負荷の移動元として優先的に選択される。これにより、移動元設備では移動の結果生じる余力が早い時期に発生し易くなる。余力の大きさが同じでも、その発生時期が早い方が、前詰めで処理できる後続作業数が多くなり、過負荷を効率良く調整できる。
更に、負荷の移動元となるオーダーを選択する際、納期の早いオーダーを優先的に選択すると、納期の早いオーダーほど、早い時期に負荷が割り当てられているため、移動の結果生じる余力が早い時期に発生し易くなり、前詰めで処理できる後続作業数がさらに多くなり、過負荷を一層効率良く調整できる。一方、負荷の移動先となる設備を選択する際、負荷の移動元オーダーの納期を含む期間の負荷累積の変化率を設備毎に比較し、その値が小さい設備を優先的に選択すると、負荷に余裕のある設備及び期間に負荷が移動し易くなり、負荷の移動先設備で必ず発生する負荷の増加を最小限に抑えることができる。
また、本発明に係る生産計画作成方法及び生産計画作成プログラムは、前記負荷移動ステップが、更に、前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、負荷累積の変化率が大きい設備及び期間または負荷累積の変化率が設定される期間が早い設備及び期間を、負荷を移動させる負荷移動元設備及び期間として登録する負荷移動元設備及び期間設定ステップと、前記負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、複数のオーダーを他の設備に負荷を移動させる負荷移動元オーダーとして登録する負荷移動元オーダー選択ステップと、前記負荷移動元オーダー毎に、前記負荷移動元設備及び期間以外の設備において、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、前記負荷移動元オーダーの納期に該当するセグメントでの負荷累積の変化率が最も小さい設備を負荷移動先設備として決定する負荷移動先設備選択ステップと、を有し、前記負荷移動元オーダー毎に決定された前記負荷移動先設備のうち、負荷累積の変化率が最も小さい前記負荷移動先設備に対して、対応する前記負荷移動元オーダーについてのみ、予め設定された負荷を、負荷累積の変化率が最も小さい前記負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録しても良い。
本発明に係る生産計画作成装置は、前記負荷移動部が、更に、前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、負荷累積の変化率が大きい設備及び期間または負荷累積の変化率が設定される期間が早い設備及び期間を、負荷を移動させる負荷移動元設備及び期間として登録する負荷移動元設備及び期間設定部と、前記負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、複数のオーダーを他の設備に負荷を移動させる負荷移動元オーダーとして登録する負荷移動元オーダー選択部と、前記負荷移動元オーダー毎に、前記負荷移動元設備及び期間以外の設備において、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、前記負荷移動元オーダーの納期に該当するセグメントでの負荷累積の変化率が最も小さい設備を負荷移動先設備として決定する負荷移動先設備選択部と、を有し、前記負荷移動元オーダー毎に決定された前記負荷移動先設備のうち、負荷累積の変化率が最も小さい前記負荷移動先設備に対して、対応する前記負荷移動元オーダーについてのみ、予め設定された負荷を、負荷累積の変化率が最も小さい前記負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録しても良い。
これにより、負荷の移動元となるオーダーの候補が複数選択され、それぞれについて、納期を含む期間の負荷累積の変化率が最小となる設備が移動先設備として選択される。さらに、この結果をもとに、移動先設備での負荷累積の変化率が最小となるオーダーが、移動先設備に移動される。そのため、移動先での負荷状況を勘案しながら、移動元オーダーを選択でき、より効率的に負荷調整を行うことができる。
また、本発明に係る生産計画作成方法及び生産計画作成プログラムは、前記判断ステップが、登録されていた前記設備単位の前記負荷累積調整結果と出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果を比較して、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の最大値が改善されない場合、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の分散が小さくならない場合、または、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の最大値をとる期間が縮小されない場合に、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善されず、前記複数の設備間で負荷の移動を実行しないと判断して良い。
本発明に係る生産計画作成装置は、前記判断部が、登録されていた前記設備単位の前記負荷累積調整結果と出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果を比較して、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の最大値が改善されない場合、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の分散が小さくならない場合、または、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の最大値をとる期間が縮小されない場合に、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善されず、前記複数の設備間で負荷の移動を実行しないと判断して良い。
これにより、これ以上、負荷移動を行っても負荷累積調整結果が改善されない場合に、設備間での負荷の移動を中止することを判断することができ、より効率的に負荷調整を行うことができる。
尚、本発明に係る生産計画作成プログラムは、リムーバブル型記録媒体やハードディスクなどの固定型記録媒体に記録して配布可能である他、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して配布可能である。
本発明の生産計画作成方法及び生産計画作成プログラム、並びに生産計画作成装置は、多少の工程能力の超過を許容しつつ、オーダーの納期を遵守した生産計画を作成することができる。
本実施形態に係る生産計画作成装置のブロック図である。 本実施形態に係る生産計画作成装置を構成する負荷累積調整部のブロック図である。 本実施形態に係る生産計画作成方法の処理の手順について説明したフローチャートである。 本実施形態に係る生産計画作成方法の一部の処理の手順について説明したフローチャートである。 (a)は本実施例に係る生産計画の対象オーダーを示す図である。(b)は本実施例に係る生産計画の対象工程を示す図である。 本実施例に係る生産計画作成方法の一部の処理の手順について説明したフローチャートである。 本実施例に係る設備1の山積み結果を示す図である。 本実施例に係る設備2の山積み結果を示す図である。 本実施例に係る設備3の山積み結果を示す図である。 本実施例に係る設備1の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備2の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備3の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備1の1回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備2の1回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備1の2回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備2の2回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備3の2回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備1の3回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備2の3回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備3の3回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備1の4回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備2の4回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備3の4回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備1の5回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備2の5回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備3の5回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備1の6回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備2の6回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備3の6回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備1の7回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備2の7回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備3の7回目の負荷移動後の負荷累積の計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。 本実施例に係る設備1の山崩し結果を示す図である。 本実施例に係る設備2の山崩し結果を示す図である。 本実施例に係る設備3の山崩し結果を示す図である。 (a)は、従来技術を利用した負荷の山崩し結果のプロセスを示す図である。(b)は、本実施形態に係る生産計画作成装置及び生産計画作成方法、並びに生産計画作成プログラムを利用した負荷の山崩し結果のプロセスを示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る生産計画作成方法及び生産計画作成プログラム、並びに生産計画作成装置を実施するための形態について、具体的な一例に即して説明する。
尚、以下に説明するものは、例示したものにすぎず、本発明に係る生産計画作成方法及び生産計画作成プログラム、並びに生産計画作成装置の適用限界を示すものではない。すなわち、本発明に係る生産計画作成方法及び生産計画作成プログラム、並びに生産計画作成装置は、下記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。
また、以下で説明する本実施形態に係る生産計画作成方法及び生産計画作成プログラム、並びに生産計画作成装置で用いるセグメント(=時間区間。即ち、生産計画の開始から終了までの間において所定幅で区切られる時間軸上の連続した複数の区間)としては、日単位であっても良いし、月、週、勤、時間などの単位を用いることができる。
まず、本実施形態に係る生産計画作成装置について、図1、2に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る生産計画作成装置のブロック図である。また、図2は、本実施形態に係る生産計画作成装置を構成する負荷累積調整部のブロック図である。生産計画作成装置1は、演算部と、記憶部と、入力部と、出力部と、から構成されて、計算機上に実装される。ここで、図1に示されている生産計画作成装置1の各部(演算部、記憶部、入力部、及び、出力部)は、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等の計算機によって構成されている。かかる計算機には、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、CD−ROMの駆動装置などのハードウェアが収納されており、ハードディスクには、プログラム(このプログラムは、リムーバブルな記憶媒体に記録しておくことにより、様々なコンピュータにインストールすることが可能である)を含む各種のソフトウェアが記録されている。そして、これらのハードウェアおよびソフトウェアが組み合わされることによって、上述の各部が構築されている。
図1に示すように、生産計画作成装置1は、初期設備決定部11と、負荷山積み部12と、負荷累積計算部13と、負荷累積調整部14と、負荷移動元設備及び期間選択部15と、負荷移動元オーダー選択部16と、負荷移動先設備選択部17と、負荷移動部18と、負荷山崩し部19と、判断部20と、オーダー情報(オーダー情報記憶部)21と、山積み結果22と、負荷累積23と、負荷累積調整結果24と、負荷移動情報25と、山崩し結果26と、から構成される。更に、図2に示すように、負荷累積調整部14は、累積変化率計算部141と、負荷累積変化率142と、最大変化率更新部143と、最大変化率情報144と、変化率計算開始セグメント決定部145と、変化率計算期間拡張部146と、変化率計算期間147と、調整結果出力部148と、から構成される。
オーダー情報(オーダー情報記憶部)21は、オーダー情報として、生産対象となる複数のオーダーの納期、負荷、品種を外部から登録されて記憶するためのものである。各オーダーの負荷は、重量、数量、個数や時間などを用いることができる。ここで、オーダー情報記憶部21において、外部から登録される情報は、生産計画作成開始時に、図示しない入力部(キーボード等)から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶される。
初期設備決定部11は、オーダー情報21として取得したオーダーに対して、予め外部から登録された複数の設備の中から、所定の条件に基づいて、負荷を割り付ける設備を暫定的に設定するためのものである。所定の条件とは、予め設定される条件であって、例えば、予め外部から入力された過去の製造実績に基づいて、品種毎に最も利用頻度の高い設備を選択するように設定するなど、取得したオーダーの品種に基づいて優先的に割り付ける設備を決定する条件である。尚、所定の条件として、他に、暫定的(初期値として)にどの設備にオーダーを割り当てるかを複数の候補からランダムに決定するようにしても良い。ここで、複数の設備及び所定の条件に関する情報は、生産計画作成開始時に、図示しない入力部(キーボード等)から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶される。
負荷山積計算部12は、オーダー情報記憶部21で登録された各オーダーの負荷を、初期設備決定部11で設定した設備に対して、各オーダーの納期に対応するセグメントに山積みし、設備単位の山積み結果22として出力するためのものである。そして、山積み結果22は、負荷累積計算部13に入力される。
負荷累積計算部13は、設備単位の山積み結果22に基づいて、設備単位に時間軸の未来方向の負荷の累積を計算し、設備単位の負荷累積23として出力するためのものである。具体的には、負荷累積計算部12は、複数ある設備単位に、山積み結果22で、負荷を山積みしたセグメントを累積計算セグメントとして、各累積計算セグメントに対して、そのセグメントよりも時間軸の過去方向のセグメントにおいて山積みした負荷を累積する。そして、その結果を、負荷累積23として出力する。尚、累積であるため、時間軸の未来方向、即ち、日の進みに対して、累積値は単調増加となる。そして、負荷累積23は、負荷累積調整部14に入力される。
負荷累積調整部14は、設備単位の負荷累積23に基づいて、設備単位に、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で所定期間を変化させつつ、所定期間における時間軸の未来方向の負荷累積23の単位セグメント当たりの変化率を計算し、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で、変化率が最大値を極力小さくするよう負荷累積の調整を行うためのものである。より詳細には、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で、所定期間の開始セグメントを固定して、所定期間の幅を変化させつつ、変化率が最大値となる期間とその最大値とを計算する操作を繰り返し、調整後の負荷累積情報として、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの1つの期間と調整後の負荷累積の変化率、または、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で区切られた複数の期間と調整後の負荷累積の変化率を算出して、負荷累積調整結果24として出力する。ここで、所定期間とは、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの連続した1以上のセグメントから構成される時間軸上の範囲を意味する。ここで、負荷累積調整部14の動作について、図2に基づいて、以下で詳細に説明する。尚、負荷累積調整部14は、設備単位で計算が行われるものであり、以下の説明では1つの設備についてのみ説明する。
負荷累積調整部14を構成する累積変化率計算部141は、設備単位の負荷累積23に基づいて、後述する変化率計算期間147から入力される所定期間における時間軸の未来方向の負荷累積23の単位セグメント当たりの変化率を計算するためのものである。そして、計算された設備単位の変化率と所定期間とは、負荷累積変化率142に登録される。
負荷累積調整部14を構成する最大負荷変化率更新部143は、変化率の最大値と最大値をとる期間とを最大変化率情報144に登録するためのものであり、設備単位に、負荷累積変化率142に登録された変化率と、最大変化率情報144に登録された変化率の最大値とを比較して、最大変化率情報144に登録された変化率の最大値より負荷累積変化率142に登録された変化率の方が大きければ、負荷累積変化率142に登録された変化率と所定期間とを、変化率の最大値と最大値をとる期間として、最大変化率情報144に更新登録するためのものである。更に、最大負荷変化率更新部143は、「負荷累積変化率142に登録された所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである」条件を満たせば、最大変化率情報144に登録された変化率の最大値と最大値をとる期間とを、後述する調整結果出力部148に出力して、最大変化率情報を初期化(変化率の最大値=0(ゼロ)、最大値をとる期間=なしを登録)する。
負荷累積調整部14を構成する最大変化率情報144は、変化率の最大値と、変化率の最大値をとる期間を記憶するためのものである。尚、最大変化率情報144は、変化率の最大値=0(ゼロ)、最大値をとる期間=なし、として初期登録されている。
負荷累積調整部14を構成する変化率計算開始セグメント決定部145は、「後述する調整結果出力部148において、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果24に登録された期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである」条件を満たすまで、最大変化率情報144で登録された最大値をとる期間の終了セグメントの次のセグメントを、累積変化率計算部141で負荷累積の変化率を計算する所定期間の開始セグメントとして決定するためのものである。尚、変化率計算開始セグメント決定部145は、最大変化率情報144で登録された最大値をとる期間がなしと初期登録されている場合、即ち、初期値は、生産計画の開始セグメントが決定される。そして、決定された累積変化率計算部141で負荷累積の変化率を計算する所定期間の開始セグメントは、変化率計算期間147に出力される。
負荷累積調整部14を構成する変化率計算期間拡張部146は、変化率計算開始セグメント決定部145で決定された開始セグメントを固定した状態で、累積変化率計算部141で負荷累積の変化率を計算する所定期間の幅を、生産計画の終了セグメントに至るまで、セグメント単位で変化させて更新するためのものである。そして、更新された所定期間の幅は、変化率計算開始セグメント決定部145で決定された累積変化率計算部141で負荷累積の変化率を計算する所定期間の開始セグメントから何セグメント先かという情報として変化率計算期間147に出力される。ここで、変化率計算期間147に出力される情報は、それに限らず、所定期間の開始セグメントを含めたセグメントの幅として出力してもよいし、所定期間の開始セグメントと終了セグメントを出力しても良い。ここで、負荷累積の変化率を計算する所定期間として、0(ゼロ)が初期登録される。即ち、初期状態では、所定期間の終了セグメント=開始セグメントとなる。更に、変化率計算期間拡張部146は、「累積変化率計算部141で負荷累積の変化率を計算する所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである」条件を満たせば、所定期間の幅の更新を終了する。
尚、変化率計算期間拡張部146は、累積変化率計算部141で負荷累積の変化率を計算する所定期間の幅を、累積計算セグメントに基づいて変化させるべく、所定期間の終了セグメントが累積計算セグメントであるかどうか判断するようにしても良い。この場合は、所定期間の終了セグメントが累積計算セグメントであれば、所定期間を更新する。一方、所定期間の終了セグメントが累積計算セグメントでなければ、所定期間を更新せず、所定期間を更にセグメント単位で変化させて、再度、所定期間の終了セグメントが累積計算セグメントであるかどうか判断する。これは、累積計算セグメント以外の日は、負荷が累積されておらず、負荷累積の変化率は変化しないため、計算の簡易化を図ることができるからである。尚、この判断は行わなくても良く、本実施形態の必須の要件ではない。
負荷累積調整部14を構成する変化率計算期間147は、変化率計算開始セグメント決定部145から入力された所定期間の開始セグメントの情報と、変化率計算期間拡張部146から入力された所定期間の幅の情報が記憶されており、累積変化率計算部141に入力される。累積変化率計算部141では、変化率計算期間147に記憶される所定期間の開始セグメントの情報と所定期間の幅の情報から、所定期間が設定される。
負荷累積調整部14を構成する調整結果出力部148は、最大負荷変化率更新部143から入力された変化率の最大値と最大値をとる期間とを、調整後の負荷累積に関する情報として、負荷累積調整結果24に登録するためのものである。尚、負荷累積調整結果24の初期値は、変化率の最大値=0(ゼロ)、最大値をとる期間=なし、と設定される。
判断部20は、所定の終了条件に基づいて、設備間での負荷の移動を実行するかどうかを判断するためのものである。そして、設備間での負荷の移動を実行する場合は、判断部20は、負荷累積調整結果24に登録した情報を、負荷移動元設備及び期間選択部15、負荷移動元オーダー選択部16、及び負荷移動先設備選択部17に出力する。一方、設備間での負荷の移動を実行しないと判断された場合は、判断部20は、負荷累積調整結果24に登録されている情報を、負荷山崩し部19に出力する。尚、初回は、設備間での負荷の移動を実行するものとして、判断部20は、負荷累積調整結果24に登録した情報を、負荷移動部18に出力する。ここで、所定の終了条件とは、例えば、負荷累積調整結果24に登録されていた情報と、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果24に登録した情報とを比較して、変化率の最大値が改善されなくなった場合に「設備間での負荷移動を実行しない」と判断する。その他の終了条件としては、例えば、負荷累積調整結果24に登録されていた情報と、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果24に登録した情報とを比較して、変化率の最大値の分散が小さくならない場合や、変化率の最大値をとる期間が縮小されない場合も想定される。
尚、判断部20は、負荷移動部18の中に含まれていても良い。かかる場合、負荷移動部18は、まず、所定の終了条件に基づいて、設備間での負荷の移動を実行するかどうかを判断する。そして、設備間での負荷の移動を実行する場合は、判断部20は、負荷累積調整結果24に登録した情報を、負荷移動元設備及び期間選択部15、負荷移動元オーダー選択部16、及び負荷移動先設備選択部17に出力する。一方、設備間での負荷の移動を実行しないと判断された場合は、判断部20は、負荷累積調整結果24に登録されている情報を、負荷山崩し部19に出力する。
負荷移動部18は、後述する負荷移動元設備及び期間選択部15、負荷移動元オーダー選択部16、負荷移動先設備選択部17、負荷移動情報25を含んで構成される。そして、負荷移動部18は、判断部20が設備間での負荷の移動を実行すると判断した場合に、負荷累積調整結果24に登録した情報を、負荷移動元設備及び期間選択部15、負荷移動元オーダー選択部16、及び負荷移動先設備選択部17に出力する。
負荷移動元設備及び期間選択部15は、設備単位の負荷累積調整結果24を参照し、所定の優先度に基づいて、負荷を移動させる移動元の設備及び期間を選択し、負荷移動元設備及び期間として、負荷移動情報25に登録するためのものである。所定の優先度は、生産計画作成開始時に、図示しない入力部(キーボード等)から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶され、例えば、負荷累積の変化率が最も大きい設備の所定期間の優先度が高くなるように設定したり、負荷累積の変化率をとる期間が最も早い設備の期間の優先度が高くなるように設定したりすることができる。
負荷移動元オーダー選択部16は、負荷移動情報25に登録された負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、所定の基準に基づいて、他の設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに、予め設定された量の負荷を移動させるオーダーを選択し、負荷移動元オーダーとして、負荷移動情報25に登録するためのものである。ここで、移動させるオーダーの負荷の量は、予め設定されており、例えば、本実施形態で対象とする設備の生産量に応じて予め固定される。所定の基準は、生産計画作成開始時に、図示しない入力部(キーボード等)から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶され、例えば、以下の基準を用いる。
・移動先の候補となる設備において、納期日の変化率の最大値が小さいオーダーを優先する。これにより、負荷移動により発生する移動先での負荷の増加を最小限に抑えることができる。尚、移動先の候補設備が複数ある場合は、納期日での変化率の最大値が最も小さい設備を採用する。
・納期が早いオーダーを優先する。これにより、移動元設備において極力早い時期に余力を創出し、この後の負荷累積変化率の平準化での効果を高めることができる。尚、納期が同じオーダーが複数ある場合は、どのオーダーを選択しても良い。
負荷移動先設備選択部17は、所定の基準に基づいて、負荷移動元オーダー選択部16で選択した負荷移動元オーダーの負荷を移動させる先の設備を選択し、負荷移動先設備として、負荷移動情報25に登録するためのものである。ここで、移動先のセグメントは、負荷移動元オーダーの納期に対応するセグメントである。これは、設備を変更しても、オーダーの納期に変化はないためである。所定の基準は、生産計画作成開始時に、図示しない入力部(キーボード等)から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶され、例えば、移動先の設備の選択において、納期に対応するセグメントが属する期間の負荷累積の変化率が小さい設備を優先する。これは、負荷の移動により発生する移動先での負荷の増加を最小限に抑えることで、平準化の効果を高めことができるからである。
負荷移動部18は、更に、負荷移動情報25に登録された負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、負荷移動情報25に登録された負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果22として更新登録するためのものである。そして、更新登録された山積み結果22は、負荷累積計算部13に入力される。
負荷山崩し部19は、判断部20で設備間での負荷の移動を実行しないと判断されて入力された負荷累積調整結果24に登録されている情報を参照して、負荷累積調整結果24に登録された設備毎の期間のそれぞれについて、その負荷累積の変化率を工程の生産能力とみなすことにより、期間内に割り付いているオーダーの負荷を再割り当てするためのものである。そして、設備単位に負荷を再割り当てした山崩し結果を、設備単位の山崩し結果26として出力する。尚、山崩し結果26は、生産計画作成装置1における計算結果として、図示しない結果出力部を介して、図示しないディスプレイ、プリンタ等の出力部に出力しても良い。
次に、本実施形態に係る生産計画作成方法の処理の手順について、図3及び図4に基づいて、説明する。図3は、本実施形態に係る生産計画作成方法の処理の手順について説明したフローチャートである。図4は、図3に示す生産計画作成方法の処理の一部について、詳細に処理の手順について説明したフローチャートである。
尚、以下で説明する本実施形態に係る生産計画作成方法の処理は、計算機においても同様に、生産計画作成プログラムとしてCPUにより読み出して実行することができる。また、この生産計画作成プログラムは、リムーバブルな記憶媒体に記録しておくことにより、様々な計算機の記憶装置にインストールすることが可能である。
図3に示すように、計算機において、オーダー情報として、生産対象となる複数のオーダーの納期、負荷、品種を、事前に、入力部から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶部に登録する(S1:オーダー情報記憶ステップ)。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1のオーダー情報21に相当する。
次に、S1で取得したオーダーに対して、予め外部から登録された複数の設備の中から、所定の条件に基づいて、負荷を割り当てる設備を暫定的に設定する(S2:初期設備決定ステップ)。所定の条件とは、予め設定される条件であって、例えば、予め外部から入力された過去の製造実績に基づいて、品種毎に最も利用頻度の高い設備を選択するように設定するなど、取得したオーダーの品種に基づいて優先的に割り付ける設備を決定する条件である。尚、所定の条件として、他に、暫定的(初期値として)にどの設備にオーダーを割り当てるかを複数の候補からランダムに決定するようにしても良い。ここで、複数の設備及び所定の条件に関する情報は、生産計画作成開始時に、図示しない入力部(キーボード等)から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶される。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の初期設備決定部11に相当する。
そして、S2で設定された各オーダーの負荷を割り当てる設備において、S1で登録された各オーダーの負荷を、各オーダーの納期に対応するセグメントに山積みし、山積み結果として出力する(S3:負荷山積ステップ)。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の負荷山積み部12及び山積み結果22に相当する。
次に、S3で出力された山積み結果に基づいて、設備単位に、時間軸の未来方向の負荷の累積を計算し、設備単位の負荷累積として出力する(S4:負荷累積計算ステップ)。具体的には、設備単位に、山積み結果で、負荷を山積みしたセグメントを累積計算セグメントとして、各累積計算セグメントに対して、そのセグメントよりも時間軸の過去方向のセグメントにおいて山積みした負荷を累積する。そして、その結果を、設備単位の負荷累積として出力する。尚、累積であるため、時間軸の未来方向、即ち、日の進みに対して、累積値は単調増加となる。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の負荷累積計算部13及び負荷累積23に相当する。
そして、S4で出力された設備単位の負荷累積に基づいて、設備単位に、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で所定期間を変化させつつ、所定期間における時間軸の未来方向の負荷累積の単位セグメント当たりの変化率を計算し、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で、変化率が最大値を極力小さくするよう負荷累積の調整を行う(S5:負荷累積調整ステップ)。より詳細には、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で、所定期間の開始セグメントを固定して、所定期間の幅を変化させつつ、変化率が最大値となる期間とその最大値とを計算する操作を繰り返し、調整後の負荷累積情報として、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの1つの期間と調整後の負荷累積の変化率、または、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で区切られた複数の期間と調整後の負荷累積の変化率を算出して、負荷累積調整結果として出力する。ここで、所定期間とは、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの連続した1以上のセグメントから構成される時間軸上の範囲を意味する。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の負荷累積調整部14に相当する。また、本ステップの詳細な処理の内容について図4に基づいて、以下に説明する。尚、図4に示すS501〜S513の処理は、設備単位で行われるものであり、以下の説明では1つの設備のみについての処理の手順を説明する。
まず、S4で出力された設備単位の負荷累積を取得し(S501)、時間軸の未来方向の負荷累積23の単位セグメント当たりの変化率を計算するための所定期間の開始セグメントを初期化する(S502:変化率計算開始セグメント決定ステップ)。具体的には、初期値として、生産計画の開始セグメントを設定する。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の変化率計算開始セグメント決定部145に相当する。
次に、最大変化率情報として登録される変化率の最大値と最大値をとる期間とを初期化する(S503:最大負荷変化率更新ステップ)。初期値として、変化率の最大値=0(ゼロ)、最大値をとる期間=なし、を登録する。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の最大変化率更新部143及び最大変化率情報144に相当する。
そして、負荷累積の変化率を計算する所定期間の幅を初期化する(S504:変化率計算期間拡張ステップ)。初期値として、0(ゼロ)を登録する。即ち、初期状態では、所定期間の終了セグメント=開始セグメントとなる。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の変化率計算期間拡張部146及び変化率計算期間147に相当する。
次に、負荷累積の変化率を計算する所定期間の開始セグメントを固定した状態で、所定期間の幅を、累積計算セグメントに基づいて変化させるべく、所定期間の終了セグメントが累積計算セグメントであるかどうか判断する(S505:変化率計算期間拡張ステップ)。そして、所定期間の終了セグメントが累積計算セグメントであれば(S505:YES)、S507に進む。一方、所定期間の終了セグメントが累積計算セグメントでなければ(S505:NO)、所定期間をセグメント単位で拡張させて(S506:変化率計算期間拡張ステップ)、再度、所定期間の終了セグメントが累積計算セグメントであるかどうか判断する(S505)。ここで、STEP505は行わなくても良く、本実施形態の必須の要件ではない。STEP505を行わない場合は、STEP504からSTEP507に進む。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の変化率計算期間拡張部146及び変化率計算期間147に相当する。
次に、S501で取得した負荷累積に基づいて、S502〜S506で設定された所定期間における時間軸の未来方向の負荷累積の単位セグメント当たりの変化率を計算する(S507:累積変化率計算ステップ)。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の累積変化率計算部141に相当する。
S507で計算された変化率と、最大変化率情報として登録された変化率の最大値とを比較して(S508:最大変化率更新ステップ)、最大変化率情報として登録された変化率の最大値よりS507で計算された変化率の方が大きければ(S508:YES)、S507で計算された変化率とS502〜S506で設定された所定期間とを、変化率の最大値と最大値をとる期間として、最大変化率情報として更新登録して(S509:最大変化率更新ステップ)、ステップS510に進む。一方、最大変化率情報として登録された変化率の最大値がS507で計算された変化率以上であれば(S508:NO)、S510に進む。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の最大変化率更新部143に相当する。
S510では、「所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである」条件を満たすかどうか判断する(S510:変化率計算期間拡張ステップ)。「所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである」条件を満たせば(S510:YES)、所定期間の幅の拡張を終了して、S511に進む。一方、「所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである」条件を満たさなければ(S510:NO)、S506戻る。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の変化率計算期間拡張部146に相当する。
S511では、最大負荷増加率情報として登録されている情報(変化率の最大値と最大値をとる期間)を、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録する(S511:調整結果出力ステップ)。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の調整結果出力部148及び負荷累積調整結果24に相当する。
そして、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントであるかどうか判断する(S512:変化率計算開始セグメント決定ステップ)調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントでないと判断した場合(S512:NO)、負荷累積変化率を計算する所定期間の開始セグメントを、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントの次のセグメントに更新し(S513:変化率計算開始セグメント決定ステップ)、S503に戻る。一方、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントであると判断した場合(S512:YES)、S6に進む。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の変化率計算開始セグメント決定部145に相当する。
S6では、所定の終了条件に基づいて、設備間での負荷の移動を実行するかどうかを判断する(S6:判断ステップ)。そして、設備間での負荷の移動を実行する場合は(S6:YES)、S7〜10(負荷移動ステップ)に進む。一方、設備間での負荷の移動を実行しない場合は(S6:NO)、S12に進む。尚、初回は、設備間での負荷の移動を実行するものとする。ここで、所定の終了条件とは、例えば、負荷累積調整結果に登録されていた情報と、S5で調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録した情報とを比較して、変化率の最大値が改善されなくなった場合に「設備間での負荷移動を実行しない」と判断する。その他の終了条件としては、例えば、負荷累積調整結果に登録されていた情報と、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録した情報とを比較して、変化率の最大値の分散が小さくならない場合や、変化率の最大値をとる期間が縮小されない場合も想定される。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の判断部20に相当する。
負荷の移動を実行する場合は(S6:YES)、設備単位の負荷累積調整結果を参照し、所定の優先度に基づいて、負荷を移動させる移動元の設備及び期間を選択し、負荷移動元設備及び期間として、負荷移動情報に登録する(S7:負荷移動元設備及び期間選択ステップ)。所定の優先度は、生産計画作成開始時に、図示しない入力部(キーボード等)から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶され、例えば、負荷累積の変化率が最も大きい設備の所定期間の優先度が高くなるように設定したり、負荷累積の変化率をとる期間が最も早い設備の期間の優先度が高くなるように設定したりすることができる。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の負荷移動元設備及び期間選択部15及び負荷移動情報25に相当する。
そして、S7で負荷移動情報に登録された負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、所定の基準に基づいて、他の設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに、予め設定された量の負荷を移動させるオーダーを選択し、負荷移動元オーダーとして、負荷移動情報に登録する(S8:負荷移動元オーダー選択ステップ)。ここで、移動させるオーダーの負荷の量は、予め設定されており、例えば、本実施形態で対象とする設備の生産量に応じて予め固定される。所定の基準は、生産計画作成開始時に、図示しない入力部(キーボード等)から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶され、例えば、以下の基準を用いる。
・移動先の候補となる設備において、納期日の変化率の最大値が小さいオーダーを優先する。これにより、負荷移動により発生する移動先での負荷の増加を最小限に抑えることができる。尚、移動先の候補設備が複数ある場合は、納期日での変化率の最大値が最も小さい設備を採用する。
・納期が早いオーダーを優先する。これにより、移動元設備において極力早い時期に余力を創出し、この後の負荷累積変化率の平準化での効果を高めることができる。尚、納期が同じオーダーが複数ある場合は、どのオーダーを選択しても良い。
尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の負荷移動元オーダー選択部16及び負荷移動情報25に相当する。
次に、所定の基準に基づいて、S8で選択した負荷移動元オーダーの負荷を移動させる先の設備を選択し、負荷移動先設備として、負荷移動情報に登録する(S9:負荷移動先設備選択ステップ)。ここで、移動先のセグメントは、負荷移動元オーダーの納期に対応するセグメントである。これは、設備を変更しても、オーダーの納期に変化はないためである。所定の基準は、生産計画作成開始時に、図示しない入力部(キーボード等)から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶され、例えば、移動先の設備の選択において、納期に対応するセグメントが属する期間の負荷累積の変化率が小さい設備を優先する。これは、負荷の移動により発生する移動先での負荷の増加を最小限に抑えることで、平準化の効果を高めことができるからである。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の負荷移動先設備選択部17及び負荷移動情報25に相当する。
S8で負荷移動情報に登録された負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、S9で負荷移動情報に登録された負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録する(S10:負荷移動ステップ)。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の負荷移動部18及び負荷移動情報25に相当する。
そして、更新登録された山積み結果に基づいて、設備単位に、時間軸の未来方向の負荷の累積を再計算し、設備単位の負荷累積として出力し(S11:負荷累積計算ステップ)、S5に戻る。具体的には、設備単位に、更新登録された山積み結果で、負荷を山積みしたセグメントを累積計算セグメントとして、各累積計算セグメントに対して、そのセグメントよりも時間軸の過去方向のセグメントにおいて山積みした負荷を累積する。そして、その結果を、設備単位の負荷累積として出力する。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の負荷累積計算部13及び負荷累積23に相当する。
一方、負荷の移動を実行しない場合は(S6:NO)、負荷累積調整結果に登録されている情報を参照して、負荷累積調整結果に登録された設備毎の期間のそれぞれについて、その負荷累積の変化率を工程の生産能力とみなすことにより、期間内に割り付いているオーダーの負荷を再割り当てし、設備単位に負荷を再割り当てした山崩し結果を、設備単位の山崩し結果として出力して(S12:負荷山崩しステップ)、生産計画作成方法の処理を終了する。尚、本ステップは、上述した生産計画作成装置1の負荷山崩し部19に相当する。
このように、本実施形態の生産計画作成装置及び生産計画作成方法、並びに生産計画作成プログラムによれば、まず、オーダー毎に負荷を割り当てる設備が初期決定され、その負荷は、納期に間に合う限界のセグメント(=時間区間)に山積みされる。次に、この結果をもとに山積みされた負荷の累積が設備とセグメント毎に計算される。ここで計算された負荷の累積に対して、累積が時間軸方向に単調増加となる範囲内で、セグメント毎の負荷の累積値を増加させることで、負荷累積の変化率が調整される。この調整は、負荷累積の変化率が大きい期間の変化率を小さく、変化率の小さい期間の変化率を大きくすることで、負荷累積の変化率が平準化される。⇒セグメント毎の負荷の累積値を増加させる方向にしか変化させないのは、負荷を前倒しで処理し、納期遅れを発生さないことによる。また、負荷累積の変化率が平準化されることは、時間軸方向で負荷が平準化されることに相当する。つまり、この段階で、オーダーの納期を遵守するために必要な最低限の設備能力が得られる。そして、負荷累積の調整の結果、設備単位では負荷累積の変化率が平準化されたため、次に設備間での平準化を行う。その手段として、まず、上で計算された負荷累積の変化率をもとに、負荷の移動元となる設備と期間が決定される。次に、この設備と期間内に割り当てられたオーダーの中から、他の設備に移動させるオーダーが決定される。さらに、このオーダーの納期を含む期間の負荷累積の変化率をもとに、移動先の設備が1つ決定される。⇒負荷累積の変化率を参照しながら、設備間での負荷の移動元と移動先を決定することで、設備間での負荷累積の変化率を平準化する。上記に沿って、設備間で負荷の移動が行われ、同時に負荷山積み状態が更新される。以上を繰り返すことで、負荷累積の変化率の調整が進む。そして、繰り返し計算の結果得られた最終的な負荷累積の調整結果に基づき、設備及び期間ごとの負荷累積の変化率を、設備能力とみなして負荷を再割り当てすることにより、負荷山崩しが行われる。これにより、山崩し操作(=負荷平準化操作)の前に、納期を満たすために必要な設備能力が設備と期間ごとに平準化できるため、従来方法のように山崩し操作を繰り返し実行する必要がなく、高速に負荷の平準化が可能となる。さらに、納期を厳守するために必要な設備能力(負荷累積の変化率の最大値)を見積ることも可能となる。以上により、多少の工程能力の超過を許容しつつ、オーダーの納期を遵守した生産計画を作成することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。
上述の実施形態では、負荷移動元オーダー選択部16が、1つのオーダーを移動元オーダーとして選択している(S8)が、それに限らない。負荷移動元オーダー選択部16が、負荷移動元設備及び期間選択部15で選択された負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、複数のオーダーを移動元オーダー候補として選択してもよい。この場合は、負荷移動先設備選択部17が、複数の負荷移動元オーダー毎に、負荷移動元設備及び期間以外の設備において、設備単位の負荷累積調整結果24を参照し、負荷移動元オーダーの納期に該当するセグメントでの負荷累積の変化率が最も小さい設備を負荷移動先設備として決定する(S9)。そして、負荷移動部18が、負荷移動元オーダー毎に決定された負荷移動先設備のうち、負荷累積の変化率が最も小さい負荷移動先設備に対して、対応する負荷移動元オーダーについてのみ、予め設定された負荷を、当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録する(S10)。
次に、本実施形態の生産計画作成装置及び生産計画作成方法、並びに生産計画作成プログラムの具体例の説明のために、簡単な実施例について、以下で説明する。
まず、図5に、本実施例に係る生産計画の対象オーダーと対象工程を示す。図5(a)に示すように、12種類のオーダーを対象オーダーとし、1つのオーダーには、1〜5トンの製品が要求されている。また、各オーダーは、品種と納期が設定されており、品種はA,B,Cの3種類、納期は4月2日から13日までの間で設定される。図5(b)に示すように、対象工程は、3台の加工機械と出荷バッファを持つ工程で、オーダー単位に原料を投入して、いずれか1台の機械で製品を製造する。尚、本実施例では、いずれの機械でも1トン単位で生産するものとする。(例:品種A:3トン(1トンずつ)→品種B:1トン→品種C:2トン(1トンずつ))また、本実施例では、納期は出荷納期とみなし、納期前に製造完了した場合は、納期日に出荷するものとする。
次に、図1〜図3及び図6に基づいて、本実施例に係る生産計画作成装置を用いた生産計画作成方法の処理の手順について説明する。図6は、本実施例に係る生産計画作成方法の処理の一部について、詳細に処理の手順について説明したフローチャートである。
本実施例では、図5(a)に示したオーダー1からオーダー12まで12個のオーダー情報21を取得する(S1)。本実施例では、オーダー情報には、品種と重量(トン)と納期が登録される。
そして、初期設備決定部11は、予め登録された設備1〜3の中から、オーダー情報21として取得したオーダー1〜12に対して、負荷を割り当てる設備の初期設定を行う(S2)。ここでは、オーダーの品種毎に優先割り当てする設備が、以下のようにあらかじめ決まっているものとする。
品種A:設備1
品種B:設備2
品種C:設備3
この優先割り当ては、例えば、過去の製造実績において、品種毎に最も利用頻度の高い設備を選択することで決定する。
次に、負荷山積み部12は、各オーダーの割り当て先となった設備において、設備単位で、その負荷である重量をオーダー毎の納期に該当するセグメント(本実施例では、単位セグメントを1日する。)である納期日に山積みし、山積み結果22として出力する(S3)。設備1〜3の山積み結果22を、図7〜図9に示す。例えば、図7に示すように、設備1の負荷は、4月2日:4トン(オーダー1)、4月6日:2トン(オーダー4)、4月10日:3トン(オーダー8)、4月13日:3トン(オーダー10)となる。
そして、負荷累積調整部14は、出力された設備単位の負荷累積23に基づいて、設備単位に、生産計画の開始日(4月1日)から終了日(4月13日)までの間で所定期間を変化させつつ、所定期間における時間軸の未来方向の負荷累積の1日当たりの変化率を計算し、生産計画の開始日から終了日までの間で、変化率が最大値を極力小さくするよう負荷累積の調整を行う(S5)。また、本ステップの詳細な処理の内容について図6に基づいて、以下に説明する。尚、図6に示すS1501〜S1513の処理は、設備単位で行われるものであり、以下の説明では1つの設備(設備1)のみについての処理の手順を説明する。
まず、累積変化率計算部141は、S4で出力された設備単位の負荷累積23を取得し(S1501)、変化率計算開始セグメント決定部145は、変化率計算期間147に対して、時間軸の未来方向の負荷累積23の1日当たりの変化率を計算するための所定期間の開始日(n)を1日目に設定(n=1)して初期化する(S1502)。本実施例では、1日目を、4月1日とする。
次に、最大変化率更新部143は、最大変化率情報144に対して、変化率の最大値=0(ゼロ)、最大値をとる期間=なし、と設定して初期化する(S1503)。
そして、変化率計算期間拡張部146は、変化率計算期間147に対して、負荷累積の変化率を計算する所定期間の幅j=0と設定して初期化する(S1504)。即ち、初期状態では、所定期間の終了日m=開始日nとなる。
次に、変化率計算期間拡張部146は、変化率計算期間147に対して、負荷累積の変化率を計算する所定期間の開始日nを固定した状態で、所定期間の幅jを、累積計算日に基づいて変化させるべく、所定期間の終了日n+jが累積計算日であるかどうか判断する(S1505)。所定期間の終了日n+jが累積計算日でなければ(S1505:NO)、所定期間を増加させてj=j+1とし(S1506)、再度、所定期間の終了日n+jが累積計算日であるかどうか判断する(S1505)。本実施例では、設備1(図10)では、j=1(n=1なので、2日目)が最初の累積計算日(4月2日)となり、所定期間の終了日n+jが累積計算日であるため(S1505:YES)、S1507に進む。
S1507では、累積変化率計算部141が、取得した設備1の負荷累積22(図10)に基づいて、変化率計算期間147で設定された所定期間(n日目からj日先まで)における時間軸の未来方向の負荷累積の1日当たりの変化率(Δn,j)を計算する(S1507)。設備1では、n=1,j=1であるため、1日目である4月1日から1日先である4月2日までの負荷累積の変化率を計算する。設備1では、この間の負荷累積の増加は4トン、所定期間は2日間であるので、1日目(4月1日)から1日先(4月2日)までの変化率(Δ1,1)は、Δ1,1=4トン/2日=2[トン/日]となり、この結果が負荷累積変化率142に登録される。
そして、最大変化率更新部143は、負荷累積変化率142に登録された変化率Δn,jと、最大変化率情報144として登録された変化率の最大値とを比較して(S1508)、最大変化率情報144として登録された変化率の最大値より負荷累積変化率142に登録された変化率Δn,jの方が大きければ(S1508:YES)、最大変化率情報144を更新登録する(S1509:最大変化率更新ステップ)。ここでは、最大変化率情報144として登録された変化率の最大値が0、負荷累積変化率142に登録された変化率Δn,j(Δ1,1)が2であるので、最大変化率情報144を、
変化率の最大値=2[トン/日]
最大値をとる期間の終了日(m)=n+j=2(4月2日)
として更新する。
次に、変化率計算期間拡張部146が、「所定期間の終了日n+jが生産計画の終了日である」条件を満たすかどうか判断する(S1510)。ここでは、「所定期間の終了日n+jが生産計画の終了日である」条件を満たしていないので(S1510:NO)、所定期間を増加させてj=j+1とし(S1506)、所定期間の終了日n+jが累積計算日であるかどうか判断する(S1505)。
この後、設備1では、所定期間の開始日nがn=1の状態で、j=12(生産計画の終了日である4月13日)となるまで(S1510:YES)、S1505〜S1510の処理が繰り返される。この過程で、j=5(4月6日)、j=9(4月10日)、j=12(4月13日)において、所定期間の負荷増加率(Δn,j)が以下のように計算される。
Δ1,5=1[トン/日](6日間で6トン)
Δ1,9=9/10[トン/日](10日間で9トン)
Δ1,12=12/13[トン/日](13日間で12トン)
これらは、いずれもj=1のとき最大変化率情報144に更新登録された変化率の最大値=2[トン/日]より小さいため、最大変化率情報144は、
変化率の最大値=2[トン/日]
最大値をとる期間の終了日(m)=2(4月2日)
から更新されない。
調整結果出力部148は、この時点で得られた最大変化率情報144(変化率の最大値と最大値をとる期間)を、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果24に登録する(S1511)。ここでは、設備1の場合、
[期間1]
期間の開始(n)=1(4月1日)
期間の終了(m)=2(4月2日)
調整後の負荷累積の変化率(Tnm)=2[トン/日]
となる。図10に上記[期間1]の調整後の負荷累積変化率のイメージを示す。4月1日から4月2日にかけて2[トン/日]の生産ペースに平準化された負荷の累積線(太線の直線)が引かれている。この期間では、納期を遵守する場合、これより低いペースで生産すると納期遅れが発生することが分かる。
そして、変化率計算開始セグメント決定部145は、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果24に登録された期間の終了日が生産計画の終了日であるかどうか判断する(S1512)。この場合、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果24に登録された期間の終了日(m=2、4月2日)が生産計画の終了日(4月13日)でないと判断され(S1512:NO)、負荷累積変化率を計算する所定期間の開始日nを、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果24に登録された期間の終了日(m)の次の日(n=m+1)に置き換える(S1513)。そして、S1503に戻る。
設備1(図10)の場合、次に、負荷累積の変化率を計算する所定期間の開始日n=3 について、S1505〜S1510の処理が実行される。この過程での累積計算日は、4月6日(j=3)、10日(j=7)、13日(j=10)であり、それぞれの期間の負荷増加率(Δn,j)が以下のように計算される。
Δ3,3=1/2[トン/日](4日間で2トン)
Δ3,7=5/8[トン/日](8日間で5トン)
Δ3,10=8/11[トン/日](11日間で8トン)
これより、最大変化率情報には、j=10(4月13日)で設定された
変化率の最大値=8/11[トン/日]
最大値をとる期間の終了日(m)=n+j=13(4月13日)
がn=3での最終結果として登録され、
[期間2]
期間の開始(n)=3(4月3日)
期間の終了(m)=13(4月13日)
調整後の負荷累積の変化率(Tnm)=8/11[トン/日]
が、新たに調整後の負荷累積変化率に関する情報として負荷累積調整結果24に登録される。図10に上記[期間2]の調整後の負荷累積変化率のイメージを示す。4月3日から4月13日にかけて8/11[トン/日]の生産ペースに平準化された負荷の累積線(太線の直線)が引かれている。
この段階で、設備1では、m=13(生産計画の終了日)となるため、S1512での判断により、負荷累積の調整(負荷累積変化率の平準化)を終了する。設備1での負荷累積の調整結果は図10の太線の直線(平準化後の負荷累積線)で示されるように、
[期間1]
期間の開始(n)=1(4月1日)
期間の終了(m)=2(4月2日)
調整後の負荷累積の変化率(Tnm)=2[トン/日]
[期間2]
期間の開始(n)=3(4月3日)
期間の終了(m)=13(4月13日)
調整後の負荷累積の変化率(Tnm)=8/11[トン/日]
となる。
設備2および設備3においても、設備1と同様の負荷累積の調整を行う。その結果を図11および図12に示す。
以上の負荷累積調整部14での設備単位の負荷累積変化率の平準化の結果をもとに(S5)、判断部20は、所定の終了条件に基づいて、設備間での負荷の移動を実行するかどうかを判断する(S6)。本実施例では、以上の負荷累積調整部14(S5)で計算され、判断部20で調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果24に登録した変化率において(S1511)、負荷累積調整結果24に登録されていた変化率と比較して(この理解で正しいでしょうか?)、その最大値が改善されなくなった場合に「設備間での負荷移動を実行しない」と判断する。設備間での負荷の移動を実行する場合は(S6:YES)、S7に進む。一方、設備間での負荷の移動を実行しない場合は(S6:NO)、S8に進む。
判断部20が負荷の移動を実行すると判断した場合は(S6:YES)、設備単位の負荷累積調整結果24が負荷移動部18に入力され、負荷移動元設備及び期間選択部15は、設備単位の負荷累積調整結果24を参照し、所定の優先度に基づいて、負荷を移動させる移動元の設備及び期間を選択し、負荷移動元設備及び期間として、負荷移動情報25に登録する(S7)。本実施例では、負荷累積の変化率が最も大きい設備の所定期間の優先度が高くなるように設定され、設備単位の負荷累積調整結果である図10〜12を参照して、設備1の期間:4月1日〜4月2日の負荷累積の変化率が2[トン/日]で最大である。従って、本実施例では、設備1の期間:4月1日〜4月2日を負荷移動元設備及び期間とする。
そして、負荷移動元オーダー選択部16は、負荷移動情報25に登録された負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、所定の基準に基づいて、他の設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに、予め設定された量の負荷を移動させるオーダーを選択し、負荷移動元オーダーとして、負荷移動情報に登録する(S8)。本実施例では、以下の基準を用いる。
・移動先の候補となる設備において、納期日の変化率の最大値が小さいオーダーを優先する。これにより、負荷移動により発生する移動先での負荷の増加を最小限に抑えることができる。尚、移動先の候補設備が複数ある場合は、納期日での変化率の最大値が最も小さい設備を採用する。
・納期が早いオーダーを優先する。これにより、移動元設備において極力早い時期に余力を創出し、この後の負荷累積変化率の平準化での効果を高めることができる。尚、納期が同じオーダーが複数ある場合は、どのオーダーを選択しても良い。
本実施例では、設備単位の負荷累積調整結果である図10を参照して、負荷移動元設備及び期間が、設備1の期間:4月1日〜4月2日であり、オーダー1の4トンが割りついている。いずれも納期は4月2日で同じであるため、このうち1トンを移動元オーダーとする。尚、本実施例で対象とする設備では、1トン単位に生産を行うため、移動元オーダーとして移動するオーダーの負荷は1トンとする。
そして、負荷移動先設備選択部17は、所定の基準に基づいて、負荷移動元オーダーの負荷を移動させる先の設備を選択し、負荷移動先設備として、負荷移動情報に登録する(S9)。ここで、移動先のセグメントは、負荷移動元オーダーの納期に対応するセグメントである。これは、設備を変更しても、オーダーの納期に変化はないためである。本実施例では、移動先の設備の選択において、納期に対応するセグメントが属する期間の負荷累積の変化率が小さい設備を優先する。これは、負荷の移動により発生する移動先での負荷の増加を最小限に抑えることで、平準化の効果を高めことができるからである。設備単位の負荷累積調整結果である図10を参照して、移動元オーダーは、設備1の期間:4月1日〜4月2日に属するオーダー1の1トンで、納期は4月2日である。従って、設備2と設備3において、4月2日が含まれる期間の負荷累積の変化率を確認する。
設備2:6/5[トン/日]
設備3:5/4[トン/日]
であるため、変化率の小さい設備2を移動先として決定する。
そして、負荷移動部18は、負荷移動情報25に登録された負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、負荷移動情報25に登録された負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録する(S10)。図10では、設備1の期間:4月1日〜4月2日に属するオーダー1の1トンを、設備2の4月2日(オーダー1の納期日)に移動させ、山積み情報22を更新する。尚、更新後の山積み情報22に関する図は省略する。
そして、負荷累積計算部13は、更新登録された山積み結果に基づいて、設備単位に、時間軸の未来方向の負荷の累積を再計算し、設備単位の負荷累積23として出力する(S11)。本実施例では、図13の積み上げグラフおよび太点線が、設備1での図10に対する負荷の移動後の負荷累積23である。図13では、4月2日の負荷1 トンが移動したため、4月2日以降の累積が1トン減少している。また、図14の積み上げグラフおよび太点線が、設備2での図11に対する負荷の移動後の負荷累積23である。図14では、図13とは逆に、4月2日以降の累積が1トン増加している。図13、14は、それぞれ、設備1、2について1回目の移動後の負荷累積の再計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。
この後、S5〜S11までの処理を繰り返す。その過程で、調整結果出力部148が、設備間での負荷移動を実行しないと判断した場合は(S6:NO)、繰り返しを中止する。本実施例について、図13〜図35に基づいて、概要を以下に示す。
[設備単位の負荷累積変化率の平準化(1回目の移動後)]
1回目の移動後の負荷累積の再計算結果(図13と図14の積み上げグラフおよび太点線)に基づいて、負荷累積調整部14で、負荷累積が変化した設備単位(この場合は設備1と設備2)に負荷累積の調整(負荷累積変化率の平準化)を上述と同様に行う(S5)。図13と図14の太直線(平準化後の負荷累積線)が負荷累積調整結果24を示している。図13、図14、および図12を確認すると、1回目の移動により、負荷累積変化率の最大値が、2[トン/日]から3/2[トン/日]に縮小していることが分かる。尚、この時点で、判断部20は、設備間での負荷移動を実行すると判断する(S6:YES)。
[負荷の移動(2回目)]
次に、1回目の移動後の負荷累積の平準化の結果、設備1の期間:4月1日〜2日の負荷累積の変化率が3/2[トン/日]で最大であることが分かる。したがって、負荷移動元設備及び期間選択部15により、負荷移動元設備及び期間として、設備1の期間:4月1日〜2日が選択される(S7)。次に、負荷移動元オーダー選択部16により、上記の期間内で移動元として、オーダー1の1トン(納期:4月2日)が選択される(S8)。一方、4月2日における負荷累積変化率が最小の設備及び期間は、設備3の期間:4月1日〜8日で、5/4[トン/日]である。したがって、負荷移動先設備選択部17により、オーダー1の1トンの移動先は、設備3の4月2日となる(S9)。
[負荷累積の再計算(2回目の移動後)]
負荷移動部18により、設備1のオーダー1の負荷1トンを設備3の4月2日に移動させた後(S10)、負荷累積計算部13により、設備1と設備3において、負荷の累積を再計算する(S11)。図15〜17の積み上げグラフと太点線に移動後の負荷累積23を示す(図16の設備2は移動前と変化なし)。図15〜17は、設備1〜3について2回目の移動後の負荷累積の再計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。
[負荷累積変化率の平準化(2回目の移動後)]
2回目の移動後の負荷累積の再計算結果(図15〜図17の積み上げグラフおよび太点線)に基づいて、負荷累積調整部14で、負荷累積が変化した設備単位(この場合は設備1と設備2)に負荷累積の調整(負荷累積変化率の平準化)を上述と同様に行う(S5)。図15〜図17の太直線(平準化後の負荷累積線)が負荷累積調整結果24を示している。図15〜図17を確認すると、2回目の移動により、負荷累積変化率の最大値が、3/2[トン/日]から11/8[トン/日]に縮小していることが分かる。
[負荷の移動(3回目)]
2回目の移動後の負荷累積の平準化の結果、設備3の期間:4月1日〜8日の負荷累積変化率が11/8[トン/日]で最大であることが分かる。したがって、負荷移動元設備及び期間選択部15により、負荷移動元設備及び期間として、設備3の期間:4月1日〜8日が選択される(S7)。次に、負荷移動元オーダー選択部16により、上記の期間内で移動元として、オーダー3の1トン(納期:4月5日)が選択される(S8)。その理由は、この期間に割り付く負荷の中で、設備1または設備2における納期日の負荷累積変化率が小さく、納期日が早いオーダーを選択することによる。ここで、オーダー1は、納期が4月2日であるため、最も負荷累積変化率が小さい移動先が設備1(1[トン/日])であるが、オーダー3、5、7は納期が4月5〜8日であるため、最も負荷累積変化率が小さい移動先は、設備1(8/11[トン/日])である。したがって、変化率が最小のオーダー3、5、7の中で、納期が一番早いオーダー3が選択される。この結果、負荷移動先設備選択部17で移動元として選択された設備3のオーダー3の1トンの移動先は、設備1の4月5日となる(S9)。
[負荷累積の再計算(3回目の移動後)]
負荷移動部18で、設備3のオーダー3の負荷1トンを設備1の4月5日に移動させた後(S10)、負荷累積計算部13で、設備1と設備3において、負荷の累積を再計算する(S11)。図18〜20の積み上げグラフと太点線に移動後の負荷累積23を示す(図19の設備2は移動前と変化なし)。図18〜20は、設備1〜3について3回目の移動後の負荷累積の再計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。
[負荷累積変化率の平準化(3回目の移動後)]
3回目の移動後の負荷累積の再計算結果(図18〜図20の積み上げグラフおよび太点線)に基づいて、負荷累積調整部14が、負荷累積が変化した設備単位(この場合は設備1と設備3)に負荷累積の調整(負荷累積変化率の平準化)を上述と同様に行う(S5)。図18〜図20の太直線(平準化後の負荷累積線)が負荷累積調整結果24を示している。図18〜図20を確認すると、3回目の移動により、負荷累積変化率の最大値が、11/8[トン/日]から13/10[トン/日]に縮小していることが分かる。
上記のような負荷の移動、負荷累積の再計算、負荷累積調整結果(負荷累積変化率の平準化)を7回目まで繰り返した状態が、図30(設備1)〜図32(設備3)である。尚、図21〜23は、設備1〜3について4回目の移動後の負荷累積の再計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。図24〜26は、設備1〜3について5回目の移動後の負荷累積の再計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。図27〜29は、設備1〜3について6回目の移動後の負荷累積の再計算結果及び負荷累積調整結果を示す図である。上記のような負荷の移動、負荷累積の再計算、負荷累積変化率の平準化を7回目まで繰り返した段階で、負荷累積変化率の最大値(11/10[トン/日])が更新されないため、判断部20は、設備間での負荷移動を実行しないと判断し(S6:NO)、負荷の移動を終了し、設備単位の負荷累積調整結果24を負荷山崩し部19に出力する。
この段階で、設備間の負荷の移動と異動後の負荷累積の平準化が完了している。ここで、負荷山崩し部19は、設備単位の負荷累積調整結果24である図30〜図32で示された、設備毎の期間のそれぞれについて、その負荷累積の変化率を工程の生産能力とみなすことにより、期間内に割りついているオーダーの負荷の再割り当てをして、山崩し結果として出力し(S12)、生産計画作成方法の処理を終了する。本実施例において、図33〜図35に設備単位で負荷を再割り当てした山崩し結果を示す。
図33〜35に基づいて、以下のことが分かる。
・設備1では、全期間に渡って1[トン/日]を生産能力として生産する。その結果、4月1日〜13日まで毎日1トンを均等に生産する負荷の山崩しが行われている。また、どのオーダーも納期遅れは発生していない。
・設備2では、期間2−1(4月1日〜10日)では、11/10[トン/日]を生産能力として、オーダー1、2、6、9の負荷が均等に割り付けられている。また、期間2−2(4月11日〜13日)では、1/3[トン/日]を生産能力として、オーダー11の負荷が均等に割り付けられている。さらに、どのオーダーも納期遅れが発生していない。
・設備3では、期間3−1(4月1日〜10日)では、1[トン/日]を生産能力として、オーダー1、5、7、9の負荷が均等に割り付けられている。また、期間3−2(4月11日〜13日)では、2/3[トン/日]を生産能力として、オーダー12の負荷が均等に割り付けられている。さらに、どのオーダーも納期遅れが発生していない。
・納期に負荷山積みした時の状態(図7〜図9)と比較すると、設備1〜3いずれも負荷が平準化され、納期を遵守する山崩しが行われていることが分かる。
・いずれの設備も標準の設備能力が1トン/日とすると、全オーダーの納期を遵守するためには、設備2のみ4月1日〜10日までの1割増し(1.1倍の)能力向上が必要であることが分かる。
このように、本実施例から、同種の設備が複数並列に配置された並列型生産設備において、納期を遵守した上で負荷を極力平準化する山崩しを、負荷の選択と移動を繰り返すことなく高速かつ容易に実行できる。また、全オーダーの納期を遵守するために必要な最低限の能力向上率と期間を簡単に確認することができる。
従って、本実施形態の生産計画作成装置及び生産計画作成方法、並びに生産計画作成プログラムで、多少の工程能力の超過を許容しつつ、オーダーの納期を遵守した生産計画を作成することができていることが分かる。
ここで、参考までに、図35に基づいて、従来技術と本実施形態に係る生産計画作成装置及び生産計画作成方法、並びに生産計画作成プログラムを利用した負荷の山崩しのプロセスの違いを示す。図35に示す例では、月曜から土曜までに1〜6までの6個のオーダーを処理するものとし、オーダー1の納期=月曜、オーダー2の納期=水曜、オーダー3〜6の納期=土曜とする。また、全てのオーダーの負荷は同一とする。この時、従来技術を利用した負荷の山崩しのプロセスでは、(a)に示すように、納期に負荷山積みした状態から、負荷の高い日の負荷を1つずつ前日に崩す操作を繰り返すことで、納期遵守のもとで平準化した結果(月から土まで毎日1オーダーずつ処理)が得られる。一方、本実施形態に係る生産計画作成装置及び生産計画作成方法、並びに生産計画作成プログラムを利用した負荷の山崩しのプロセスでは、(b)に示すように、納期での負荷山積みに対する負荷を累積した状態から、日別の累積値を増加(納期より前倒し生産することに相当)させることにより、同様の平準化を行う。
1 生産計画作成装置
11 初期設備決定部
12 負荷山積み部
13 負荷累積計算部
14 負荷累積調整部
15 負荷移動元設備及び期間選択部
16 負荷移動元オーダー選択部
17 負荷移動先設備選択部
18 負荷移動部
19 負荷山崩し部
20 判断部
21 オーダー情報(オーダー情報記憶部)
22 山積み結果
23 負荷累積
24 負荷累積調整結果
25 負荷移動情報
26 山崩し結果
141 負荷変化率計算部
142 負荷変化率
143 最大変化率更新部
144 最大変化率情報
145 変化率計算開始セグメント決定部
146 変化率計算期間拡張部
147 変化率計算期間
148 調整結果出力部
S1 オーダー情報記憶ステップ
S2 初期設備決定ステップ
S3 負荷山積ステップ
S4 負荷累積計算ステップ
S5 負荷累積調整ステップ
S7 負荷移動元設備及び期間選択ステップ
S8 負荷移動元オーダー選択ステップ
S9 負荷移動先設備選択ステップ
S6〜S10 負荷移動ステップ
S11 負荷山崩しステップ

Claims (18)

  1. 生産対象である複数のオーダーの負荷を、複数の設備に対して、生産計画の開始から終了までの間において所定幅で区切られた時間軸上の複数のセグメントに割り付けて、生産計画を作成する生産計画作成方法であって、
    計算機の演算部により実行される処理が、
    前記複数のオーダーの納期、品種、及び負荷をオーダー情報として登録するオーダー情報記憶ステップと、
    前記オーダー情報に基づいて、前記各オーダーの負荷を割り付ける設備を暫定的に決定する初期設備決定ステップと、
    暫定的に決定された前記設備に対して、前記複数のオーダーの負荷を前記複数のオーダーの納期に対応するセグメントに山積みして、山積み結果として出力する負荷山積みステップと、
    前記山積み結果に基づいて、前記設備単位で、前記負荷を山積みしたセグメントを累積計算セグメントとして、各累積計算セグメントに対して当該累積計算セグメントよりも時間軸の過去方向のセグメントにおいて山積みした前記負荷を累積して、負荷累積として出力する負荷累積計算ステップと、
    前記設備単位の前記負荷累積に基づいて、設備単位で、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で、所定期間の開始セグメントを固定して、所定期間の幅を変化させつつ、変化率が最大値となる期間とその最大値とを計算する操作を繰り返し、調整後の負荷累積情報として、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの1つの期間と調整後の負荷累積の変化率、または、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で区切られた複数の期間と調整後の負荷累積の変化率を算出して、前記設備単位の負荷累積調整結果として出力する負荷累積調整ステップと、
    登録されていた前記設備単位の前記負荷累積調整結果と出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて、前記複数の設備間で負荷の移動を実行するか否かを判断し、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善され、前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、負荷移動ステップに進み、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善されず、前記複数の設備間で負荷の移動を実行しないと判断した際に、負荷山崩しステップに進む判断ステップと、
    前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて選択された負荷を移動させる移動元の設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、前記オーダー情報に基づいて選択された負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて選択された負荷を移動させる先の負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録する負荷移動ステップと、
    前記設備単位の前記負荷累積調整結果に登録された前記設備毎の期間のそれぞれにおいて、当該期間の負荷累積の変化率を工程の生産能力とみなすことにより、当該期間内に割り付いているオーダーの負荷を再割り当てし、前記設備単位の山崩し結果として出力する負荷山崩しステップと、
    を有することを特徴とする生産計画作成方法。
  2. 前記負荷累積調整ステップが、更に、
    所定期間における時間軸の未来方向の負荷累積の単位セグメント当たりの変化率を計算する累積変化率計算ステップと、
    前記所定期間の開始セグメントを固定した状態で、前記所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである条件を満たすまで、前記所定期間の幅をセグメント単位で拡張させる変化率計算期間拡張ステップと、
    前記累積変化率計算ステップで計算された変化率と、最大変化率情報として登録された変化率の最大値とを比較して、最大変化率情報として登録された変化率の最大値より前記累積変化率計算ステップで計算された変化率の方が大きければ、前記累積変化率計算ステップで計算された変化率と前記所定期間とを、変化率の最大値と最大値をとる期間として、最大変化率情報として更新登録する最大変化率更新ステップと、
    前記最大負荷増加率情報として登録されている変化率の最大値と最大値をとる期間を、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録する調整結果出力ステップと、
    前記所定期間の開始セグメントを、生産計画の開始セグメントを初期値として決定し、且つ、前記負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントになるまで、前記調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントの次のセグメントに更新して決定する変化率計算開始セグメント決定ステップと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の生産計画作成方法。
  3. 前記変化率計算期間拡張ステップが、
    前記所定期間の開始セグメントを固定した状態で、前記所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである条件を満たすまで、前記所定期間の幅を前記累積計算セグメント毎に拡張させることを特徴とする請求項2に記載の生産計画作成方法。
  4. 前記負荷移動ステップが、更に、
    前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、
    前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、負荷累積の変化率が大きい設備及び期間または負荷累積の変化率が設定される期間が早い設備及び期間を、負荷を移動させる負荷移動元設備及び期間として登録する負荷移動元設備及び期間設定ステップと、
    前記負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、前記オーダー情報を参照し、納期が最も早いオーダーを他の設備に負荷を移動させる負荷移動元オーダーとして登録する負荷移動元オーダー選択ステップと、
    前記負荷移動元設備及び期間以外の設備において、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、前記負荷移動元オーダーの納期に該当するセグメントでの負荷累積の変化率が最も小さい設備を負荷移動先設備として決定する負荷移動先設備選択ステップと、
    を有し、
    前記負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、前記負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の生産計画作成方法。
  5. 前記負荷移動ステップが、更に、
    前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、
    前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、負荷累積の変化率が大きい設備及び期間または負荷累積の変化率が設定される期間が早い設備及び期間を、負荷を移動させる負荷移動元設備及び期間として登録する負荷移動元設備及び期間設定ステップと、
    前記負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、複数のオーダーを他の設備に負荷を移動させる負荷移動元オーダーとして登録する負荷移動元オーダー選択ステップと、
    前記負荷移動元オーダー毎に、前記負荷移動元設備及び期間以外の設備において、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、前記負荷移動元オーダーの納期に該当するセグメントでの負荷累積の変化率が最も小さい設備を負荷移動先設備として決定する負荷移動先設備選択ステップと、
    を有し、
    前記負荷移動元オーダー毎に決定された前記負荷移動先設備のうち、負荷累積の変化率が最も小さい前記負荷移動先設備に対して、対応する前記負荷移動元オーダーについてのみ、予め設定された負荷を、当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の生産計画作成方法。
  6. 前記判断ステップは、
    登録されていた前記設備単位の前記負荷累積調整結果と出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果を比較して、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の最大値が改善されない場合、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の分散が小さくならない場合、または、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の最大値をとる期間が縮小されない場合に、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善されず、前記複数の設備間で負荷の移動を実行しないと判断することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の生産計画作成方法。
  7. 生産対象である複数のオーダーの負荷を、複数の設備に対して、生産計画の開始から終了までの間において所定幅で区切られた時間軸上の複数のセグメントに割り付けて、生産計画を作成する生産計画作成プログラムであって、
    前記複数のオーダーの納期、品種、及び負荷をオーダー情報として登録するオーダー情報記憶ステップと、
    前記オーダー情報に基づいて、前記各オーダーの負荷を割り付ける設備を暫定的に決定する初期設備決定ステップと、
    暫定的に決定された前記設備に対して、前記複数のオーダーの負荷を前記複数のオーダーの納期に対応するセグメントに山積みして、山積み結果として出力する負荷山積みステップと、
    前記山積み結果に基づいて、前記設備単位で、前記負荷を山積みしたセグメントを累積計算セグメントとして、各累積計算セグメントに対して当該累積計算セグメントよりも時間軸の過去方向のセグメントにおいて山積みした前記負荷を累積して、負荷累積として出力する負荷累積計算ステップと、
    前記設備単位の前記負荷累積に基づいて、設備単位で、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で、所定期間の開始セグメントを固定して、所定期間の幅を変化させつつ、変化率が最大値となる期間とその最大値とを計算する操作を繰り返し、調整後の負荷累積情報として、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの1つの期間と調整後の負荷累積の変化率、または、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で区切られた複数の期間と調整後の負荷累積の変化率を算出して、前記設備単位の負荷累積調整結果として出力する負荷累積調整ステップと、
    登録されていた前記設備単位の前記負荷累積調整結果と出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて、前記複数の設備間で負荷の移動を実行するか否かを判断し、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善され、前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、負荷移動ステップに進み、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善されず、前記複数の設備間で負荷の移動を実行しないと判断した際に、負荷山崩しステップに進む判断ステップと、
    前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて選択された負荷を移動させる移動元の設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、前記オーダー情報に基づいて選択された負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて選択された負荷を移動させる先の負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録する負荷移動ステップと、
    前記設備単位の前記負荷累積調整結果に登録された前記設備毎の期間のそれぞれにおいて、当該期間の負荷累積の変化率を工程の生産能力とみなすことにより、当該期間内に割り付いているオーダーの負荷を再割り当てし、前記設備単位の山崩し結果として出力する負荷山崩しステップと、
    を有し、計算機において演算部により読み出して各ステップの処理を実行させることを特徴とする生産計画作成プログラム。
  8. 前記負荷累積調整ステップが、更に、
    所定期間における時間軸の未来方向の負荷累積の単位セグメント当たりの変化率を計算する累積変化率計算ステップと、
    前記所定期間の開始セグメントを固定した状態で、前記所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである条件を満たすまで、前記所定期間の幅をセグメント単位で拡張させる変化率計算期間拡張ステップと、
    前記累積変化率計算ステップで計算された変化率と、最大変化率情報として登録された変化率の最大値とを比較して、最大変化率情報として登録された変化率の最大値より前記累積変化率計算ステップで計算された変化率の方が大きければ、前記累積変化率計算ステップで計算された変化率と前記所定期間とを、変化率の最大値と最大値をとる期間として、最大変化率情報として更新登録する最大変化率更新ステップと、
    前記最大負荷増加率情報として登録されている変化率の最大値と最大値をとる期間を、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録する調整結果出力ステップと、
    前記所定期間の開始セグメントを、生産計画の開始セグメントを初期値として決定し、且つ、前記負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントになるまで、前記調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントの次のセグメントに更新して決定する変化率計算開始セグメント決定ステップと、
    を有することを特徴とする請求項7に記載の生産計画作成プログラム。
  9. 前記変化率計算期間拡張ステップが、
    前記所定期間の開始セグメントを固定した状態で、前記所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである条件を満たすまで、前記所定期間の幅を前記累積計算セグメント毎に拡張させることを特徴とする請求項8に記載の生産計画作成プログラム。
  10. 前記負荷移動ステップが、更に、
    前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、
    前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、負荷累積の変化率が大きい設備及び期間または負荷累積の変化率が設定される期間が早い設備及び期間を、負荷を移動させる負荷移動元設備及び期間として登録する負荷移動元設備及び期間設定ステップと、
    前記負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、前記オーダー情報を参照し、納期が最も早いオーダーを他の設備に負荷を移動させる負荷移動元オーダーとして登録する負荷移動元オーダー選択ステップと、
    前記負荷移動元設備及び期間以外の設備において、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、前記負荷移動元オーダーの納期に該当するセグメントでの負荷累積の変化率が最も小さい設備を負荷移動先設備として決定する負荷移動先設備選択ステップと、
    を有し、
    前記負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、前記負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の生産計画作成プログラム。
  11. 前記負荷移動ステップが、更に、
    前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、
    前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、負荷累積の変化率が大きい設備及び期間または負荷累積の変化率が設定される期間が早い設備及び期間を、負荷を移動させる負荷移動元設備及び期間として登録する負荷移動元設備及び期間設定ステップと、
    前記負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、複数のオーダーを他の設備に負荷を移動させる負荷移動元オーダーとして登録する負荷移動元オーダー選択ステップと、
    前記負荷移動元オーダー毎に、前記負荷移動元設備及び期間以外の設備において、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、前記負荷移動元オーダーの納期に該当するセグメントでの負荷累積の変化率が最も小さい設備を負荷移動先設備として決定する負荷移動先設備選択ステップと、
    を有し、
    前記負荷移動元オーダー毎に決定された前記負荷移動先設備のうち、負荷累積の変化率が最も小さい前記負荷移動先設備に対して、対応する前記負荷移動元オーダーについてのみ、予め設定された負荷を、当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の生産計画作成プログラム。
  12. 前記判断ステップは、
    登録されていた前記設備単位の前記負荷累積調整結果と出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果を比較して、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の最大値が改善されない場合、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の分散が小さくならない場合、または、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の最大値をとる期間が縮小されない場合に、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善されず、前記複数の設備間で負荷の移動を実行しないと判断することを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の生産計画作成プログラム。
  13. 計算機の演算部を用いて、生産対象である複数のオーダーの負荷を、複数の設備に対して、生産計画の開始から終了までの間において所定幅で区切られた時間軸上の複数のセグメントに割り付けて、生産計画を作成する生産計画装置であって、
    前記複数のオーダーの納期、品種、及び負荷をオーダー情報として登録するオーダー情報記憶部と、
    前記オーダー情報に基づいて、前記各オーダーの負荷を割り付ける設備を暫定的に決定する初期設備決定部と、
    暫定的に決定された前記設備に対して、前記複数のオーダーの負荷を前記複数のオーダーの納期に対応するセグメントに山積みして、山積み結果として出力する負荷山積み部と、
    前記山積み結果に基づいて、前記設備単位で、前記負荷を山積みしたセグメントを累積計算セグメントとして、各累積計算セグメントに対して当該累積計算セグメントよりも時間軸の過去方向のセグメントにおいて山積みした前記負荷を累積して、負荷累積として出力する負荷累積計算部と、
    前記設備単位の前記負荷累積に基づいて、設備単位で、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で、所定期間の開始セグメントを固定して、所定期間の幅を変化させつつ、変化率が最大値となる期間とその最大値とを計算する操作を繰り返し、調整後の負荷累積情報として、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの1つの期間と調整後の負荷累積の変化率、または、生産計画の開始セグメントから終了セグメントまでの間で区切られた複数の期間と調整後の負荷累積の変化率を算出して、前記設備単位の負荷累積調整結果として出力する負荷累積調整部と、
    登録されていた前記設備単位の前記負荷累積調整結果と出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて、前記複数の設備間で負荷の移動を実行するか否かを判断し、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善され、前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、負荷移動部に前記設備単位の前記負荷累積調整結果を出力し、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善されず、前記複数の設備間で負荷の移動を実行しないと判断した際に、負荷山崩し部に前記設備単位の前記負荷累積調整結果を出力する判断部と、
    前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて選択された負荷を移動させる移動元の設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、前記オーダー情報に基づいて選択された負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、前記設備単位の前記負荷累積調整結果に基づいて選択された負荷を移動させる先の負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録する負荷移動部と、
    前記設備単位の前記負荷累積調整結果に登録された前記設備毎の期間のそれぞれにおいて、当該期間の負荷累積の変化率を工程の生産能力とみなすことにより、当該期間内に割り付いているオーダーの負荷を再割り当てし、前記設備単位の山崩し結果として出力する負荷山崩し部と、
    を有することを特徴とする生産計画作成装置。
  14. 前記負荷累積調整部が、更に、
    所定期間における時間軸の未来方向の負荷累積の単位セグメント当たりの変化率を計算する累積変化率計算部と、
    前記所定期間の開始セグメントを固定した状態で、前記所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである条件を満たすまで、前記所定期間の幅をセグメント単位で拡張させる変化率計算期間拡張部と、
    前記累積変化率計算部で計算された変化率と、最大変化率情報として登録された変化率の最大値とを比較して、最大変化率情報として登録された変化率の最大値より前記累積変化率計算部で計算された変化率の方が大きければ、前記累積変化率計算部で計算された変化率と前記所定期間とを、変化率の最大値と最大値をとる期間として、最大変化率情報として更新登録する最大変化率更新部と、
    前記最大負荷増加率情報として登録されている変化率の最大値と最大値をとる期間を、調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録する調整結果出力部と、
    前記所定期間の開始セグメントを、生産計画の開始セグメントを初期値として決定し、且つ、前記負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントになるまで、前記調整後の負荷累積に関する情報として負荷累積調整結果に登録された期間の終了セグメントの次のセグメントに更新して決定する変化率計算開始セグメント決定部と、
    を有することを特徴とする請求項13に記載の生産計画作成装置。
  15. 前記変化率計算期間拡張部が、
    前記所定期間の開始セグメントを固定した状態で、前記所定期間の終了セグメントが生産計画の終了セグメントである条件を満たすまで、前記所定期間の幅を前記累積計算セグメント毎に拡張させることを特徴とする請求項14に記載の生産計画作成装置。
  16. 前記負荷移動部、更に、
    前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、
    前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、負荷累積の変化率が大きい設備及び期間または負荷累積の変化率が設定される期間が早い設備及び期間を、負荷を移動させる負荷移動元設備及び期間として登録する負荷移動元設備及び期間設定部と、
    前記負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、前記オーダー情報を参照し、納期が最も早いオーダーを他の設備に負荷を移動させる負荷移動元オーダーとして登録する負荷移動元オーダー選択部と、
    前記負荷移動元設備及び期間以外の設備において、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、前記負荷移動元オーダーの納期に該当するセグメントでの負荷累積の変化率が最も小さい設備を負荷移動先設備として決定する負荷移動先設備選択部と、
    を有し、
    前記負荷移動元オーダーについて、予め設定された負荷を、前記負荷移動先設備の当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録することを特徴とする請求項13〜15のいずれか一項に記載の生産計画作成装置。
  17. 前記負荷移動部が、更に、
    前記複数の設備間で負荷の移動を実行すると判断した際に、
    前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、負荷累積の変化率が大きい設備及び期間または負荷累積の変化率が設定される期間が早い設備及び期間を、負荷を移動させる負荷移動元設備及び期間として登録する負荷移動元設備及び期間設定部と、
    前記負荷移動元設備及び期間に負荷が割り付けられているオーダーの中から、複数のオーダーを他の設備に負荷を移動させる負荷移動元オーダーとして登録する負荷移動元オーダー選択部と、
    前記負荷移動元オーダー毎に、前記負荷移動元設備及び期間以外の設備において、前記設備単位の前記負荷累積調整結果を参照し、前記負荷移動元オーダーの納期に該当するセグメントでの負荷累積の変化率が最も小さい設備を負荷移動先設備として決定する負荷移動先設備選択部と、
    を有し、
    前記負荷移動元オーダー毎に決定された前記負荷移動先設備のうち、負荷累積の変化率が最も小さい前記負荷移動先設備に対して、対応する前記負荷移動元オーダーについてのみ、予め設定された負荷を、当該オーダーの納期に該当するセグメントに移動させて、山積み結果として更新登録することを特徴とする請求項13〜15のいずれか一項に記載の生産計画作成装置。
  18. 前記判断部は、
    登録されていた前記設備単位の前記負荷累積調整結果と出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果を比較して、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の最大値が改善されない場合、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の分散が小さくならない場合、または、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果の負荷累積の変化率の最大値をとる期間が縮小されない場合に、出力された前記設備単位の前記負荷累積調整結果が改善されず、前記複数の設備間で負荷の移動を実行しないと判断することを特徴とする請求項13〜17のいずれか一項に記載の生産計画作成装置。
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