JP2017129905A - 部材割付システムと部材割付プログラムと記録媒体と部材加工装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】割付計算を開始する前に、長方形でない多角形の製品については、その多角形を包含する最小の長方形の製品と見なす処理をしておく。割付計算を開始後、原材料から製品を切り出した残りの原材料に、他の製品の割付が可能かどうかを判定する。このとき、多角形を包含する長方形から多角形の製品を切り出して、残りの原材料にも他の製品の割付が可能かどうか判定する。さらに同一形状の製品をまとめて割り付けパターンを行列の低次元化を図る。
【選択図】図1
Description
と部材加工装置に関する。
それぞれ所定の長方形のm枚の製品を、それぞれ所定の長方形のk種類の原材料から切り出すときに必要な各種類の原材料の枚数を求め、各原材料に割り付ける製品の組合せを最適化するものであって、
求められているm枚の製品の横長データと縦長データの入力を受け付けて、製品の横長を要素とするm次の製品横長ベクトルwpと、製品の縦長を要素とするm次の製品縦長ベクトルhpと、製品の面積を要素とするm次の製品面積ベクトルspと、製品要求数量を要素とするm次の製品要求数量ベクトルbとを生成して、記憶装置に記憶させる製品設定手段と、
用意されたk種類の長方形の原材料データの入力を受け付けて、原材料の横長を要素とするk次の原材料横長ベクトルwmと、原材料の縦長を要素とするk次の原材料縦長ベクトルhmと、原材料の面積を要素とするk次の原材料面積ベクトルsmと、原材料の種類番号を要素とするk次の原材料番号ベクトルnmとを生成し、記憶装置に記憶させる原材料設定手段と、
割付け製品の面積は原材料面積ベクトルsmの要素のうちのいずれかの原材料の面積S以下であるとする第1評価条件(sp,aj)(内積)≦Sと、隣接する製品が重ならないとする第2評価条件、wpi+wpj≦wml またはhpi+hpj≦hml と、
割付パターンベクトルajが予め定めた割付け方法で割付け可能であるとする第3評価条件とを含む、2次元モデル条件を生成して、記憶装置に記憶させる2次元モデル条件生成手段と、
前記予め定めた割付け方法で求められた初期実行可能解の入力を受け付けて、m次の初期割付パターンベクトルと初期割付パターン行列を生成して、記憶装置に記憶する初期設定手段と、
求められている前記m枚の製品の製品横長データと製品縦長データが同一な場合に、前記同一な製品をまとめて1つの要素とし、前記同一な製品の横長を要素とするm次未満の製品横長ベクトルwp1と、前記同一な製品の縦長を要素とするm次未満の製品縦長ベクトルhp1と、前記同一な製品の面積を要素とするm次未満の製品面積ベクトルsp1と、m次未満の製品要求数量ベクトルb1を生成する製品再設定手段と、
初期割付パターンベクトルを前記同一な製品に対応するm次未満の割付パターンベクトルに変換し、初期割付パターン行列を前記m次未満の割付パターンベクトルに対応する割付パターン行列に変換して記憶装置に記憶する初期設定変換手段と、
求められている前記m次未満の製品横長ベクトルwp1に含まれる製品横長データと、前記m次未満の製品縦長ベクトルhp1に含まれる製品縦長データとを、用意された前記k種類の原材料の原材料横長データと原材料縦長データと比較して、前記第1評価条件と第2評価条件と第3評価条件とを含む2次元モデル条件を満たす、1枚または複数枚の製品を経済的に割り付けることができる原材料と製品の関係を示す、m次未満の割付パターンベクトルajを列挙する割付パターンベクトル生成手段と、
前記割付パターンベクトル生成手段の生成した割付パターンベクトルを並べた割付パターン行列Aを生成して、記憶装置に記憶させる割付パターン行列生成手段と、
k種類の原材料から任意に選択したn枚の原材料に対して、それぞれ前記m次未満の製品横長ベクトルwp1と前記m次未満の製品縦長ベクトルhp1に含まれる製品のうちのいずれかの製品を割り付けたとき、選択したn枚の原材料の使用枚数を表すために、要素がxiのn次の使用枚数ベクトルxを定義し、前記n枚の原材料それぞれに対応するn次の費用係数ベクトルfと前記使用枚数ベクトルxの積の総和を示す目的関数を生成して、記憶装置に記憶させる目的関数生成手段と、
前記割付パターン行列Aから選択された割付パターンで切り出した各製品数は、それぞれ求められている各製品の数量以上でなければならないとする第1制約条件式Ax≧b1を生成して、記憶装置に記憶させる制約条件生成手段と、
前記初期実行可能解と前記目的関数と前記制約条件式の入力を受け付けて、シンプレックス演算処理を実行するシンプレックス演算処理手段と、
最適解を探索して出力する演算処理を制御する探索制御手段とを備え、
この探索制御手段は、
前記シンプレックス演算処理により、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として面材割付データを出力し、それ以外の場合には、前記初期実行可能解の目的関数の値を最大値とし、前記シンプレックス演算処理の結果得られた目的関数の値を最小値として、その範囲の目的関数の値をとる原材料の使用枚数の組合せを列挙し、その中から目的関数が前記最小値に近いものを選択して、前記制約条件生成手段に対して、どの種類の原材料を何枚選択して割付けに使用するかを定める、原材料使用行列Cと原材料の使用枚数ベクトルの積が原材料使用予定数量ベクトルdと等しいとする第2制約条件式Cx=dの生成を、前記制約条件生成手段に依頼し、
前記第1制約条件式と前記第2制約条件式の制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼し、シンプレックス演算処理により得られた、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として面材割付データを出力し、それ以外の場合には、前記シンプレックス演算処理により、非整数解を伴う実行可能解が得られて、さらにその後のシンプレックス演算処理で、非整数解を伴う実行可能解が得られたとき、xiのうち、整数であるxiの個数を求める評価式Σ(xiが整数である個数)を定義して、前記評価式の値を求めて、後から得られた非整数解による前記評価式の値が先に得られた非整数解による前記評価式の値に比べて増加していれば、非整数解が整数解に近づき、評価式の値が減少していく場合は非整数解が整数解に近づかないと判定する判定手段が、前記シンプレックス演算処理を繰り返しても非整数解が整数解に近づかないと判定したときには、前記第2制約条件式を変更して前記シンプレックス演算処理を繰り返すように制御して、
列挙された前記原材料の使用枚数の組合せの中から、目的関数の値が前記最小値に近い次の候補を選択して、前記制約条件生成手段に対して、新たな第2制約条件式Cx=dの生成を依頼し、この新たな制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼するという動作を繰り返すように制御することを特徴とする部材割付システム。
前記切り出されるべき製品に正方形及び長方形以外の多角形が含まれるとき、該当する多角形については、その多角形を含む最小の、前記横長データと縦長データを有する長方形(みなし長方形と呼ぶ)を、前記m枚の製品に含めるように条件を設定するみなし長方形設定手段とを備え、
前記割付パターンベクトル生成手段は、
前記原材料から製品を切り出した残りの部分も原材料に含めるとともに、前記みなし長方形から前記多角形を切り出した残りの部分も原材料に含めて、前記原材料に割り付ける製品の組合せを決定することを特徴とする構成1に記載の部材割付システム。
前記予め定めた割付け方法は、製品を横長の大きいものから順に配列し、原材料を横長の大きいものから順に配列して、ファーストフィット法で割付けを実行する処理か、製品を縦長の大きいものから順に配列し、原材料を縦長の大きいものから順に配列して、ファーストフィット法で割付けを実行する処理か、もしくは、製品を面積の大きいものから順に配列し、原材料を面積の大きいものから順に配列して、ファーストフィット法で割付けを実行する処理のいずれかであることを特徴とする構成1乃至2に記載の部材割付システム。
前記割付パターンベクトル生成手段は、
前記2次元モデル条件を満たすかどうかの判定処理において、前記予め定めた割付け方法で割付け可能かどうかの判定結果を記憶装置に記憶し、
この判定結果を使用して、製品を割り付けた原材料から、横もしくは縦方向のギロチンカット方向を選択した後、切断可能な全ての切断線を検出する処理と、この方向の切断線が無くなったら、切断後の原材料をひとつずつ選択して、別の方向の切断線を検出する処理とを順に実行するような、全ての原材料について、製品の割付け位置と原材料の切断位置と切断順とを含む、カッティング手順データを生成するカッティングデータ生成手段を備えたことを特徴とする構成1乃至3に記載の部材割付システム。
それぞれ所定の長さのm本の製品を、それぞれ所定の長さのk種類の原材料から切り出すときに必要な各種類の原材料の本数を求め、各原材料に割り付ける製品の組合せを最適化するものであって、
求められているm本の製品の長さデータの入力を受け付けて、製品の長さを要素とするm次の製品長ベクトルwpと、製品要求数量を要素とするm次の製品要求数量ベクトルbとを生成して、記憶装置に記憶させる製品設定手段と、
用意されたk種類の原材料データの入力を受け付けて、原材料の長さを要素とするk次の原材料長ベクトルwmと、原材料の種類番号を要素とするk次の原材料番号ベクトルnmとを生成し、記憶装置に記憶させる原材料設定手段と、
割付け製品の長さは原材料長ベクトルwmの要素のうちのいずれかの原材料の長さ以下であるとする1次元モデル条件(wp,aj)(内積)≦wmを生成して、記憶装置に記憶させる1次元モデル条件生成手段と、
前記予め定めた割付け方法で求められた初期実行可能解の入力を受け付けて、m次の初期割付パターンベクトルと初期割付パターン行列を生成して、記憶装置に記憶する初期設定手段と、
求められている前記m本の製品の製品長データが同一な場合に、前記同一な製品をまとめて1つの要素とし、前記同一な製品の長さを要素とするm次未満の製品長ベクトルwp1と、m次未満の製品要求数量ベクトルb1を生成する製品再設定手段と、
初期割付パターンベクトルを前記同一な製品に対応するm次未満の割付パターンベクトルに変換し、初期割付パターン行列を前記m次未満の割付パターンベクトルに対応する割付パターン行列に変換して記憶装置に記憶する初期設定変換手段と、
求められている前記m次未満の製品長ベクトルwp1に含まれる製品長データを、用意された前記k種類の原材料の原材料長データと比較して、前記1次元モデル条件を満たす、1本または複数本の製品を経済的に割り付けることができる原材料と製品の関係を示す、m次未満の割付パターンベクトルajを列挙する割付パターンベクトル生成手段と、
前記割付パターンベクトル生成手段の生成した割付パターンベクトルを並べた割付パターン行列Aを生成して、記憶装置に記憶させる割付パターン行列生成手段と、
k種類の原材料から任意に選択したn本の原材料に対して、それぞれ前記m次未満の製品長ベクトルwp1に含まれる製品のうちのいずれかの製品を割り付けたとき、選択したn本の原材料の使用本数を表すために、要素がxiのn次の使用本数ベクトルxを定義し、前記n本の原材料それぞれに対応するn次の費用係数ベクトルfと前記使用本数ベクトルxの積の総和を示す目的関数を生成して、記憶装置に記憶させる目的関数生成手段と、
前記割付パターン行列Aから選択された割付パターンで切り出した各製品数は、それぞれ求められている各製品の数量以上でなければならないとする第1制約条件式Ax≧b1を生成して、記憶装置に記憶させる制約条件生成手段と、
前記初期実行可能解と前記目的関数と前記制約条件式の入力を受け付けて、シンプレックス演算処理を実行するシンプレックス演算処理手段と、
最適解を探索して出力する演算処理を制御する探索制御手段とを備え、
この探索制御手段は、
前記シンプレックス演算処理により、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として割付データを出力し、それ以外の場合には、前記初期実行可能解の目的関数の値を最大値とし、前記シンプレックス演算処理の結果得られた目的関数の値を最小値として、その範囲の目的関数の値をとる原材料の使用本数の組合せを列挙し、その中から目的関数が前記最小値に近いものを選択して、前記制約条件生成手段に対して、どの種類の原材料を何本選択して割付けに使用するかを定める、原材料使用行列Cと原材料の使用本数ベクトルの積が原材料使用予定数量ベクトルdと等しいとする第2制約条件式Cx=dの生成を、前記制約条件生成手段に依頼し、
前記第1制約条件式と前記第2制約条件式の制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼し、その後得られたシンプレックス演算処理により、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として割付データを出力し、それ以外の場合には、前記シンプレックス演算処理により、非整数解を伴う実行可能解が得られて、さらにその後のシンプレックス演算処理で、非整数解を伴う実行可能解が得られたとき、xiのうち、整数であるxiの個数を求める評価式Σ(xiが整数である個数)を定義して、前記評価式の値を求めて、後から得られた非整数解による前記評価式の値が先に得られた非整数解による前記評価式の値に比べて増加していれば、非整数解が整数解に近づき、評価式の値が減少していく場合は非整数解が整数解に近づかないと判定する判定手段が、前記シンプレックス演算処理を繰り返しても非整数解が整数解に近づかないと判定したときには、前記第2制約条件式を変更して前記シンプレックス演算処理を繰り返すように制御して、
列挙された前記原材料の使用本数の組合せの中から、目的関数の値が前記最小値に近い次の候補を選択して、前記制約条件生成手段に対して、新たな第2制約条件式Cx=dの生成を依頼し、この新たな制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼するという動作を繰り返すように制御することを特徴とする部材割付システム。
前記予め定めた割付け方法は、製品を長いものから順に配列し、原材料を長いものから順に配列して、ファーストフィット法で割付けを実行する処理であることを特徴とする構成5に記載の部材割付システム。
コンピュータを、構成1乃至6に記載の各手段として機能させる部材割付プログラム。
構成7に記載の部材割付プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
構成1乃至6に記載の部材割付システムから出力される部材割り付けデータを受け入れて、前記m枚の製品を、順次供給される前記k種類の原材料から切り出すプレカット装置を備えたことを特徴とする部材加工装置。
図の部材割付システム10は、コンピュータ12にインストールされたコンピュータプログラムにより動作する。このシステムは、例えば、コンピュータ12に対してネットワーク14を介して接続された端末装置16により利用される。端末装置16は、例えば、原材料から製品をプレカットするプレカット工場に設けられている。部材割付システム10は、この端末装置16からプレカットのための条件データを受け付けて、計算処理を実行してその結果を返す。端末装置16は、返された部材割付データを使用して、プレカット装置17を制御する。プレカット装置17には、例えば、特許文献4に記載されたとおりのものを使用することができる。
部材割付システム10の具体的な機能を説明する前に、部材割付システム10のハードウエアを説明する。図のように、コンピュータ12の本体ケース3中に収められた内部バス110には、CPU(中央処理装置)111と、ROM(リードオンリメモリ)112と、RAM(ランダムアクセスメモリ)113と、HDD(ハードディスク)114と、入出力インタフェース115と、ネットワークインタフェース116とが接続されている。入出力インタフェース115には、ディスプレイ3とキーボード4とマウス5とが接続されている。ネットワークインタフェース116には、ネットワーク14を介して、端末装置16が接続されている。以上のハードウェアは一般的によく知られたパーソナルコンピュータに備えられているものと変わらない。端末装置16は、プレカット装置17の部材選択供給装置120に、部材割付データを53(図1)を供給する。これにより、指定された原材料が部材切断装置121に供給され、指定された割付パターンで切断される。切断された製品は製品搬送装置122により搬送され排出される。
この図を参照しながら、演算処理に使用するパラメータの定義と、上記の各コンピュータプログラムの機能を説明する。
[製品長ベクトル]
生産されるべき製品の数量をm枚とする。
製品長を例えば、単位m(メートル)で表現する。
m次の製品横長ベクトルwp(行ベクトル)を下記のように定義する。
wp=(wp1,wp2,…,wpm)
m次の製品縦長ベクトルhp(行ベクトル)を下記のように定義する。
hp=(hp1,hp2,…,hpm)
m次の製品面積ベクトルsp(行ベクトル)を下記のように定義する。
sp=(sp1,sp2,…,spm)
なお、spi=wpi×hpi(i=1,2,…,m)である。
数量mの製品の生産が要求されているとき、製品要求数量ベクトルbを、下記のように定義する。なお、特許文献3では、製品形状がすべて異なることを前提として、全てbi=1とした。本発明では、同一形状の製品がある場合を取り扱うために、biを任意の正の整数とした上で、その後特殊な計算をする。本発明との比較のために、特許文献3の演算処理を先に説明して、その後、本発明の実施例の説明を行う。
b=(b1,b2,…,bm)T
(上付きTは転置を表す。即ち、bは列ベクトルである。以下も同様)
図3の例では数量m=7で、b=(1,1,1,1,1,1,1)Tである。
製品設定手段21は、求められているm枚の製品について、横長データと縦長データの入力を受け付けて、製品横長ベクトルwpと製品縦長ベクトルhpと製品面積ベクトルspと、製品要求数量を要素とする製品要求数量ベクトルb42を生成して、記憶装置40に記憶させる。
原材料はk種類ある。原材料の縦横寸法を、例えば、単位m(メートル)で表現する。
k次の原材料横長ベクトルwm(行ベクトル)を下記のように定義する。
wm=(wm1,wm2,…,wmk)
k次の原材料縦長ベクトルhm(行ベクトル)を下記のように定義する。
hm=(hm1,hm2,…,hmk)
k次の原材料面積ベクトルsm(行ベクトル)を下記のように定義する。
sm=(sm1,sm2,…,smk)
なお、smi=wmi×hmi(i=1,2,…,k)である。
k次の原材料番号ベクトルnm(行ベクトル)を下記のように定義する。
nm=(1,2,…,k) このi番目の要素「i」は横長がwmi、縦長がhmi、面積がsmiの原材料番号を表す。
原材料設定手段22は、用意されたk種類の原材料について、横長データと縦長データの入力を受け付けて、k次の原材料横長ベクトルwmとk次の原材料縦長ベクトルhmとk次の原材料面積ベクトルsmとk次の原材料番号ベクトルnmを生成し、記憶装置40に記憶させる。
原材料使用予定数量ベクトルd45(列ベクトル)は、実行可能なある解に対して、k種類の長さの材料がそれぞれ何枚ずつ使用されるかを示す。これを下記のように定義する。
d=(d1,d2,…,dk)T
例えば、図3はk=3で、原材料を、それぞれ1枚、2枚、1枚と、合計4枚使用する場合には、
d=(d1,d2,d3)T=(1,2,1)Tである。
原材料使用予定数量ベクトルd45は、後で説明する第2制約条件式で使用される。
k種類の原材料から任意に選択したn枚の原材料に対して、それぞれm枚の製品のうちのいずれかの製品を割り付ける。このとき、選択したn枚の原材料の使用枚数を表すn次の使用枚数ベクトルxを、下記のように定義する。なお、k種類の原材料からn枚の原材料を選択するとき、同一の原材料を2度以上重複して選択して構わない。
x=(x1,x2,…,xn)T
なお、特許文献3では、製品形状がすべて異なることを前提として、製品要求数量ベクトルbの要素を全てbi=1としたので、m次の使用枚数ベクトルxの各要素xiは0≦xi≦1となり、部材割付の結果として意味を持つのは、xiが0または1の場合である。一方、本発明では、後で説明するように、biを任意の整数としたことから、0≦xi≦N(Nは任意の整数)として計算をする。また、この条件を緩和した場合には、0≦xiとなるから、本発明では計算を実行する上で制約条件式は不要になる。
上記の原材料使用予定数量ベクトルが、d=(d1,d2,d3)のときには、例えば、原材料を(wm1,wm2,wm2,wm3)と列挙する。これら4枚の原材料に対して、それぞれ求められている製品を割り付ける。このとき、最初のwm1に対してx1、2番目のwm2に対してx2、3番目のwm2に対してx3、4番目のwm3に対してx4を設定する。図の例では、x1=x2=x3=x4=1である。選択される原材料と選択されない原材料とを列挙したとき、選択される原材料に設定されるxiの値は1である。選択されない原材料に設定されるxiの値は0である。使用枚数ベクトルxは制約条件式で使用される。
いずれか1枚の原材料から、数量mの製品のうちのいずれかを切り出すように割り付けたデータを、m次の割付パターンベクトルaj(列ベクトル)で表す。これを下記のように定義する。
aj=(a1j,a2j,…,amj)T (j=1,2,…,n)
即ち、m次のベクトルがn個ある。
例えば、、下記に、図3(c)の例における割付パターンベクトルを示す。なお、図3(c)の図は下式とは整合していない。
wm1にwp2とwp6をそれぞれ1枚割付けたとすると、
(0,1,0,0,0,1,0)T
wm2にwp1を1枚割付けたとすると
(1,0,0,0,0,0,0)T
wm2にwp3とwp5をそれぞれ1枚割付けたとすると、
(0,0,1,0,1,0,0)T
wm3にwp4とwp7をそれぞれ1枚割付けたとすると、
(0,0,0,1,0,0,1)T
(sp,aj)≦S (j=1,2,…,n)・・(1式)
Sは、(1式)と(2式)を満たすsmi の最小値である。但し(i=1,2,…,k)
即ち、(1式)は、割付け製品の面積は原材料の面積以下であるという条件式である。
wpi+wpj =〈wml or hpi+hpj=〈hml ・・・(2式)
但し(i=1,2,…,m)(j=1,2,…,m)(l=1,2,…,k)
即ち、同一原材料に隣接して割付けられた製品は互いに重なり合わないという条件式である。
なお、(1式)の左辺の(sp,aj)は、選択された原材料に割り付けられた、1枚の製品もしくは複数枚の製品面積の総和である。割付パターンベクトルajを生成するときには、割り付けることができる最小面積の原材料が選択される。実加工では、矩を出すためのハナ切り長、刃物厚が考慮されるが、ここでは無視する。
図の例は、実行可能解に相当する一組の割付パターンベクトルを列挙した。シンプレックス法で最適解を求めるための準備として、必要に応じてシンプレックス演算処理の結果に基づき、割付パターンベクトルを列挙する。
k種類の原材料から任意に選択したn枚の原材料に対して、それぞれm枚の製品のうちのいずれかの製品を割り付けるときには、上記の割付パターンベクトルをn個並べる。ajをn個並べたm×n次の割付パターン行列を下記に定義する。これを図3(d)に示す。
A=(aij) (i=1,2,…,m、j=1,2,…,n)
割付パターン行列生成手段25は、割付パターンベクトル生成手段24の生成した割付パターンベクトル46aをn個並べたm×n次の割付パターン行列を生成し、記憶装置40に記憶させる。
割付パターン行列Aと使用枚数ベクトルxとの積は、選択された各原材料から、それぞれ該当する割付パターンで切り出した製品数になる。従って、割付パターン行列Aから選択された原材料から該当する割付パターンで切り出した各製品数は、それぞれ求められている各製品の数量以上でなければならない。求められている各製品の数量は、製品要求数量ベクトルbに相当する。従って、少なくとも、下式を満足しないと、必要な数の製品が得られない。
Σaij・xj≧bi (j=1,2,・・・,n)(i=1,2,・・・,m)
k種類の原材料のうちのどの原材料を使用するかを示す、k次の原材料使用ベクトルcjを次のように定義する。これを図3(e)に示す。
cj=(c1j,c2j,…,ckj)T (j=1,2,…,n)
但し、c1j,c2j,…,ckjはいずれも、0または1である。
上記のように、k種類の原材料から選択したn枚の原材料を表すのに、原材料使用行列Cを用いる。これをcjをn個並べたk×n次の行列で定義する。
C=(cij)(i=1,2,…,k、j=1,2,…,n)
c1=(1、0、0)T
c2=(0,1,0)T
c3=(0,1,0)T
c4=(0,0,1)T
原材料使用行列生成手段38は、各割付パターンで、k種類の原材料のうちのどの原材料を使用するかを示す原材料使用ベクトルcjを列挙した、k×n次の原材料使用行列Cを生成して、記憶装置に記憶させる。
なお、cjはk種類の原材料のうちの一つを指定するベクトルだから、下式を満足する。
Σcij=1(i=1,2,…,k)(j=1,2,…,n)
k個の数字のうち1個だけが1で他は全て0ということである。また、原材料は、割付けできる最小のものが選択される。
Σcij・xj=di(i=1,2,…,k)(j=1,2,…,n)
この第2制約条件式は、Cx=dと表す。
これは、どの原材料を何枚選択して実際の割付に使用するかを定める。制約条件生成手段26は、割付パターン行列生成手段25が生成した原材料使用行列Cと原材料の使用枚数ベクトルxの積が、原材料使用予定数量ベクトルdと等しいとする第2制約条件式を生成して、記憶装置に記憶させる。
上記の使用枚数ベクトルxの各要素xiは、特許文献3の例では0または1である。列挙された多数の割付パターンベクトルの中のいずれを選択するかどうかを決める意味をもつからである。従って、下式のような制約条件式が成立する。
xi∈{0,1}
特許文献3の例では、この制約条件を緩和する。即ち、0≦xi≦1という制約条件式を設定する。制約条件生成手段26は、使用枚数ベクトルxの各要素xiが0≦xi≦1である旨を示す第3制約条件式を生成して、記憶装置に記憶させる。
2次元モデルを対象にすることから、新たな条件を設定する。割付け製品の面積は原材料の面積S以下である。これを第1評価条件(sp,aj)(内積)≦Sとする。隣接する製品は重ならない。これを第2評価条件wpi+wpj≦wmi または hpi+hpj≦hmiとする。割付パターンベクトルajが予め定めた割付け方法で割付け可能でなければならない。これを第3評価条件とする。2次元モデル条件生成手段31は、これらの2次元モデル条件63を生成して、記憶装置40に記憶させる。予め定めた割付け方法とは、例えば、特許文献3や特許文献4に示した方法、あるいはFirst Fit法である。予め定めた割付け方法で割付けできなければ、最終的にカッティング手順データ54を生成できないから、実行可能解としない。
k種類の原材料ごとに、価格だけでなく、運搬費、保管費、加工賃等が異なる。計算に含めるべき全ての費用要素をn次の費用係数ベクトルfに含め、下記のように定義する。
f=(f1,f2,…,fn)
費用係数ベクトルfは選択されたn種類の原材料にのみ適用されるから、n次のベクトルになっている。なお、計算の便宜上、f1,f2,…,fnは、費用換算してしまい、単位を円とする。従って、目的関数値が小さいほど、少ないコストで製品を得ることができる。
この計算では、k種類の原材料から任意に選択したn枚の原材料に対して、それぞれm枚の製品のうちのいずれかの製品を割り付ける。このとき、目的関数値が小さいほど少ないコストで製品を得ることができる。そこで、選択したn枚の原材料にかかる費用の総和を示す目的関数を下記のように定義する。
Min Σfi・xi
目的関数生成手段28は、選択したn枚の当該原材料にかかる費用の総和を示す目的関数を生成して、記憶装置に記憶させる。
シンプレックス法による演算処理を実行するために、特許文献3のように単純化した例では、目的関数と制約条件を次のように定義する。
Min Σfi・xi
subject to Ax≧b
Cx=d
0≦xi≦1
第2番目の式は、制約条件生成手段により生成された第1制約条件式である。
第3番目の式は、制約条件生成手段により生成された第2制約条件式である。
第4番目の式は、制約条件生成手段により生成された第3制約条件式である。
目的関数は、選択したn枚の当該原材料にかかる費用の総和を示す。
第1制約条件式は、割付パターン行列Aと使用枚数ベクトルxと製品要求数量ベクトルbの関係を示す。
第2制約条件式は、原材料使用行列Cと原材料の使用枚数ベクトルxと原材料使用予定数量ベクトルdの関係を示す。
第3制約条件式は、xiが0以上1以下であることを示す。既に説明したように、本発明の場合には、この第3制約条件式が不要になる。
これらの図を用いて、上記のシステムを制御するコンピュータプログラムの実施例を説明する。
ステップS11では、原材料設定手段22が原材料データの受け付けをする。端末装置16から、使用される全ての原材料データの入力を受け付けて、原材料ベクトル43に対応するデータを生成し、記憶装置40に記憶させる。即ち、原材料の横長を要素とするk次の原材料横長ベクトルwmと、原材料の縦長を要素とするk次の原材料縦長ベクトルhmと、原材料の面積を要素とするk次の原材料面積ベクトルsmと、原材料の種類番号を要素とするk次の原材料番号ベクトルnmとを生成し、記憶装置40に記憶させる。ステップS12では、製品設定手段21が、製品に関するデータの入力受け付けをする。端末装置16から、求められているm枚の製品の横長データと縦長データの入力を受け付けて、製品の横長を要素とするm次の製品横長ベクトルwpと、製品の縦長を要素とするm次の製品縦長ベクトルhpと、製品の面積を要素とするm次の製品面積ベクトルspと、製品要求数量を要素とする製品要求数量ベクトルbとを生成して、記憶装置40に記憶させる。
このフローチャートの動作は、探索制御手段30が制御し、シンプレックス演算処理手段29が実行する。まず、ステップS31で、初期実行可能解から、目的関数の最大値の設定をする。次に、ステップS32では、図4のステップS20の演算処理結果から、目的関数の最小値を設定する。次にステップS33で、設定された目的関数値の範囲で、原材料の組合せリストの生成をする。その結果を目的関数値の小さいものから並べて記憶装置40に記憶させる。ステップS34では、組合せリストの中から、目的関数値が最小のものを選択する。さらに、ステップS35では、制約条件生成手段26に依頼をして、後で説明するように制約条件の設定をする。
特許文献3に記載された上記の方法により、原材料の縦長データと横長データと、この原材料から切り出す製品の縦長データと横長データとを指定して、最適な歩留の割付けが可能になる。即ち、原材料と製品とを、縦長と横長と面積の制約を考慮して組み合わせた多数のパターンの中から、歩留が最大となるパターンの組合せを求めることができる。さらに、原材料から製品を切り出した残りの原材料に、他の製品の割付が可能かどうかを判定する処理を含めると、原材料から製品を切り出すカッティング手順データを生成することができる。
この処理は、カッティングデータ生成手段34(図1)が実行する。図6に示すように、原材料の左下隅を原点として、原材料60に、製品データ中から取り出した製品62を配置できれば配置し、できなければ製品データ中の次の順番の製品を取り出す。配置できた場合には、縦ギロチンカットから始めるか横ギロチンカットから始めるかを決めて、一方を選択する。縦ギロチンカットから始める場合には、図6(a)に示すように、原材料60を縦方向に切断して、切り離された新たな原材料70と71を得る。
製品が全て長方形の場合の、ファーストフィット(再帰的)による割り付け処理は、上記のように、例えば、製品を縦に長い順に整列させてから、1番目の製品を取りだして母材に割付ける。図1に示したカッティングデータ生成手段34は、縦ギロチン割付と横ギロチン割付のいずれかを自動的に選択する機能を持つ。縦ギロチン割付は、先ずY方向のカットを、次にX方向のカットを行うものである。そして、切り離された原材料を新たな原材料として、再帰的に割付を進める。横ギロチン割付は、図のように先ずX方向のカットを、次にY方向のカットを行うものである。
上記の方法を利用して、長方形の製品だけでなく、図6(b)や(c)に示すような、L字形やU字形等の多角形の製品を含む割付計算も可能である。割付計算を開始する前に、これらの長方形でない多角形の製品については、その多角形を包含する最小の長方形の製品と見なす処理をしておく。この最小の長方形を「みなし長方形」と呼ぶことにする。図1に示したみなし長方形設定手段35は、みなし長方形を設定して、その横長データと縦長データを、上記のm枚の製品に含めるように条件を設定する機能を持つ。
図7は、部材切断手段121(図2)の主要部と原材料の横断面図である。
上記の処理で、みなし長方形から多角形の製品を切り出すときは、ギロチンカットができない部分が生じることがある。このときは、図7に示すように制御を行う。即ち、プレカット装置17(図1)は、切断開始時には、切断刃65を図の左端にあるように傾斜させた状態で移動させる。そして、切断刃65を停止させる直前で、その刃の向きを原材料60の面に垂直な方向に向ける。これで、例えば、図6(b)のA点からB点までと、C点からB点までの切断をして、製品63と新たな原材料73を切り出すことができる。他の部分についても、同様に制御するとよい。
図8〜図10は、演算処理で得られるデータ例説明図である。
上記のように組み合わせパターンを生成した場合には、演算処理時間が長時間になるおそれがある。本発明により、この演算処理時間を短縮するシステム構成を説明する。図8は、原材料から縦にして切り出しても横にして切り出しても構わない15本の製品について、それぞれ長さと必要数bをリストしたものである。上記の制約条件式Ax≧b、Cx=dで、15本の製品の種類のbの要素は全て1であった。全く長さの等しい製品でも、bi(i=1〜k)=1としてこのように別々の製品のように列挙すると、以下のように、汎用性のある計算処理ができる。
原材料a1には製品の1番と2番が割り付けられる。同様にして、原材料a7まで、15種類の製品がそれぞれ割り付けられる。ここで、Aは15×7の行列、bは15×1のベクトル、Cは1×7の行列、dは1×1のベクトルとなっている。
上記特許文献3との違いは、Aの要素、bの要素が0以上の整数になることである。割付パターンベクトルは0または1以上の整数を使い、図13では、bを必要数8とした。図9に示した初期実行可能解を、図14に示すように、同一長さの製品の分をひとまとめにして書き換える。1番の製品が原材料a1、a2、a3、a4にそれぞれ2枚ずつ割付けられている。
図17により、主としてシンプレックス演算処理実行のための前処理について説明する。まず、ステップS41で製品ベクトル41の設定をする。即ち、製品設定手段21は、求められているm枚の製品の横長データと縦長データの入力を受け付けて、製品の横長を要素とするm次の製品横長ベクトルwpと、製品の縦長を要素とするm次の製品縦長ベクトルhpと、製品の面積を要素とするm次の製品面積ベクトルspと、製品要求数量を要素とするm次の製品要求数量ベクトルbとを生成する。こうして得られた製品ベクトル41を記憶装置40に記憶させる。
上記の演算処理は、長さだけで幅を問題としない棒状の原材料に棒状の製品を割り付けする場合にも応用できる。この場合には、上記の「m枚の製品」を「m本の製品」と読み替え、「面材割付データ」は「割付データ」と読み替えるとよい。
(a)製品の長さを要素とするm次の製品長ベクトルwp
(b)製品要求数量を要素とするm次の製品要求数量ベクトルb
(c)原材料の長さを要素とするk次の原材料長ベクトルwm
(d)原材料の種類番号を要素とするk次の原材料番号ベクトルnm
(e)第1評価条件(wp,aj)≦wm
(割付け製品の長さの和は原材料長ベクトルwmの要素のうちのいずれかの原材料の長さ以下である)
12 コンピュータ
14 ネットワーク
16 端末装置
20 演算処理装置
21 製品設定手段
22 原材料設定手段
23 初期設定手段
24 割付パターンベクトル生成手段
25 割付パターン行列生成手段
26 制約条件生成手段
27 費用計数係数ベクトル生成手段
28 目的関数生成手段
29 シンプレックス演算処理手段
30 探索制御手段
31 判定手段
32 2次元モデル条件生成手段
34 カッティングデータ生成手段
35 みなし長方形設定手段
36 初期設定手段
37 製品再設定手段
38 原材料使用行列生成手段
40 記憶装置
41 製品ベクトルwp、hp、sp
42 製品要求数量ベクトルb
43 原材料ベクトルwm、hm、sm
44 初期実行可能解
45 原材料使用予定数量ベクトルd
46 割付パターン行列
46a 割付パターンベクトル
47 原材料使用行列C
48 第1制約条件式
49 第2制約条件式
50 第3制約条件式
51 目的関数
52 組合せリスト
53 部材割付データ
54 評価式
55 カッティング手順データ
60 原材料
62 製品
63 多角形
64 多角形
65 切断刃
71 新たな原材料
72 新たな原材料
73 新たな原材料
74 新たな原材料
75 新たな原材料
それぞれ所定の長さのm本の製品を、それぞれ所定の長さのk種類の原材料から切り出すときに必要な各種類の原材料の本数を求め、各原材料に割り付ける製品の組合せを最適化するものであって、
求められているm本の製品の長さデータの入力を受け付けて、製品の長さを要素とするm次の製品長ベクトルwpと、製品要求数量を要素とするm次の製品要求数量ベクトルbとを生成して、記憶装置に記憶させる製品設定手段と、
用意されたk種類の原材料データの入力を受け付けて、原材料の長さを要素とするk次の原材料長ベクトルwmと、原材料の種類番号を要素とするk次の原材料番号ベクトルnmとを生成し、記憶装置に記憶させる原材料設定手段と、
割付け製品の長さは原材料長ベクトルwmの要素のうちのいずれかの原材料の長さ以下であるとする1次元モデル条件(wp,aj)(内積)≦wmを生成して、記憶装置に記憶させる1次元モデル条件生成手段と、
予め定めた割付け方法で求められた初期実行可能解の入力を受け付けて、m次の初期割付パターンベクトルと初期割付パターン行列を生成して、記憶装置に記憶する初期設定手段と、
求められている前記m本の製品の製品長データが同一な場合に、前記同一な製品をまとめて1つの要素とし、前記同一な製品の長さを要素とするm次未満の製品長ベクトルwp1と、m次未満の製品要求数量ベクトルb1を生成する製品再設定手段と、
初期割付パターンベクトルを前記同一な製品に対応するm次未満の割付パターンベクトルに変換し、初期割付パターン行列を前記m次未満の割付パターンベクトルに対応する割付パターン行列に変換して記憶装置に記憶する初期設定変換手段と、
求められている前記m次未満の製品長ベクトルwp1に含まれる製品長データを、用意された前記k種類の原材料の原材料長データと比較して、前記1次元モデル条件を満たす、1本または複数本の製品を経済的に割り付けることができる原材料と製品の関係を示す、m次未満の割付パターンベクトルajを列挙する割付パターンベクトル生成手段と、
前記割付パターンベクトル生成手段の生成した割付パターンベクトルを並べた割付パターン行列Aを生成して、記憶装置に記憶させる割付パターン行列生成手段と、
k種類の原材料から任意に選択したn本の原材料に対して、それぞれ前記m次未満の製品長ベクトルwp1に含まれる製品のうちのいずれかの製品を割り付けたとき、選択したn本の原材料の使用本数を表すために、要素がxiのn次の使用本数ベクトルxを定義し、前記n本の原材料それぞれに対応するn次の費用係数ベクトルfと前記使用本数ベクトルxの積の総和を示す目的関数を生成して、記憶装置に記憶させる目的関数生成手段と、
前記割付パターン行列Aから選択された割付パターンで切り出した各製品数は、それぞれ求められている各製品の数量以上でなければならないとする第1制約条件式Ax≧b1を生成して、記憶装置に記憶させる制約条件生成手段と、
前記初期実行可能解と前記目的関数と前記制約条件式の入力を受け付けて、シンプレックス演算処理を実行するシンプレックス演算処理手段と、
最適解を探索して出力する演算処理を制御する探索制御手段とを備え、
この探索制御手段は、
前記シンプレックス演算処理により、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として割付データを出力し、それ以外の場合には、前記初期実行可能解の目的関数の値を最大値とし、前記シンプレックス演算処理の結果得られた目的関数の値を最小値として、その範囲の目的関数の値をとる原材料の使用本数の組合せを列挙し、その中から目的関数が前記最小値に近いものを選択して、前記制約条件生成手段に対して、どの種類の原材料を何本選択して割付けに使用するかを定める、原材料使用行列Cと原材料の使用本数ベクトルの積が原材料使用予定数量ベクトルdと等しいとする第2制約条件式Cx=dの生成を、前記制約条件生成手段に依頼し、
前記第1制約条件式と前記第2制約条件式の制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼し、シンプレックス演算処理により得られた、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として割付データを出力し、それ以外の場合には、前記シンプレックス演算処理により、非整数解を伴う実行可能解が得られて、さらにその後のシンプレックス演算処理で、非整数解を伴う実行可能解が得られたとき、xiのうち、整数であるxiの個数を求める評価式Σ(xiが整数である個数)を定義して、前記評価式の値を求めて、後から得られた非整数解による前記評価式の値が先に得られた非整数解による前記評価式の値に比べて増加していれば、非整数解が整数解に近づき、評価式の値が減少していく場合は非整数解が整数解に近づかないと判定する判定手段が、前記シンプレックス演算処理を繰り返しても非整数解が整数解に近づかないと判定したときには、前記第2制約条件式を変更して前記シンプレックス演算処理を繰り返すように制御して、
列挙された前記原材料の使用本数の組合せの中から、目的関数の値が前記最小値に近い次の候補を選択して、前記制約条件生成手段に対して、新たな第2制約条件式Cx=dの生成を依頼し、この新たな制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼するという動作を繰り返すように制御することを特徴とする部材割付システム。
部材割付システム10の具体的な機能を説明する前に、部材割付システム10のハードウエアを説明する。図のように、コンピュータ12の本体ケース3中に収められた内部バス110には、CPU(中央処理装置)111と、ROM(リードオンリメモリ)112と、RAM(ランダムアクセスメモリ)113と、HDD(ハードディスク)114と、入出力インタフェース115と、ネットワークインタフェース116とが接続されている。入出力インタフェース115には、ディスプレイ2とキーボード4とマウス5とが接続されている。ネットワークインタフェース116には、ネットワーク14を介して、端末装置16が接続されている。以上のハードウェアは一般的によく知られたパーソナルコンピュータに備えられているものと変わらない。端末装置16は、プレカット装置17の部材選択供給装置120に、部材割付データを53(図1)を供給する。これにより、指定された原材料が部材切断装置121に供給され、指定された割付パターンで切断される。切断された製品は製品搬送装置122により搬送され排出される。
2次元モデルを対象にすることから、新たな条件を設定する。割付け製品の面積は原材料の面積S以下である。これを第1評価条件(sp,aj)(内積)≦Sとする。隣接する製品は重ならない。これを第2評価条件wpi+wpj≦wmi または hpi+hpj≦hmiとする。割付パターンベクトルajが予め定めた割付け方法で割付け可能でなければならない。これを第3評価条件とする。2次元モデル条件生成手段32は、これらの2次元モデル条件63を生成して、記憶装置40に記憶させる。予め定めた割付け方法とは、例えば、特許文献3や特許文献4に示した方法、あるいはFirst Fit法である。予め定めた割付け方法で割付けできなければ、最終的にカッティング手順データ55を生成できないから、実行可能解としない。
12 コンピュータ
14 ネットワーク
16 端末装置
20 演算処理装置
21 製品設定手段
22 原材料設定手段
23 初期設定手段
24 割付パターンベクトル生成手段
25 割付パターン行列生成手段
26 制約条件生成手段
27 費用計数係数ベクトル生成手段
28 目的関数生成手段
29 シンプレックス演算処理手段
30 探索制御手段
31 判定手段
32 2次元モデル条件生成手段
34 カッティングデータ生成手段
35 みなし長方形設定手段
36 製品再設定手段
37 初期設定変換手段
38 原材料使用行列生成手段
40 記憶装置
41 製品ベクトルwp、hp、sp
42 製品要求数量ベクトルb
43 原材料ベクトルwm、hm、sm
44 初期実行可能解
45 原材料使用予定数量ベクトルd
46 割付パターン行列
46a 割付パターンベクトル
47 原材料使用行列C
48 第1制約条件式
49 第2制約条件式
50 第3制約条件式
51 目的関数
52 組合せリスト
53 部材割付データ
54 評価式
55 カッティング手順データ
60 原材料
62 製品
63 多角形
64 多角形
65 切断刃
71 新たな原材料
72 新たな原材料
73 新たな原材料
74 新たな原材料
75 新たな原材料
それぞれ所定の長方形のm枚の製品を、それぞれ所定の長方形のk種類の原材料から切り出すときに必要な各種類の原材料の枚数を求め、各原材料に割り付ける製品の組合せを最適化するものであって、
求められているm枚の製品の横長データと縦長データの入力を受け付けて、製品の横長を要素とするm次の製品横長ベクトルwpと、製品の縦長を要素とするm次の製品縦長ベクトルhpと、製品の面積を要素とするm次の製品面積ベクトルspと、製品要求数量を要素とするm次の製品要求数量ベクトルbとを生成して、記憶装置に記憶させる製品設定手段と、
用意されたk種類の長方形の原材料データの入力を受け付けて、原材料の横長を要素とするk次の原材料横長ベクトルwmと、原材料の縦長を要素とするk次の原材料縦長ベクトルhmと、原材料の面積を要素とするk次の原材料面積ベクトルsmと、原材料の種類番号を要素とするk次の原材料番号ベクトルnmとを生成し、記憶装置に記憶させる原材料設定手段と、
割付け製品の面積は原材料面積ベクトルsmの要素のうちのいずれかの原材料の面積S以下であるとする第1評価条件(sp,aj)(内積)≦Sと、隣接する製品が重ならないとする第2評価条件、wpi+wpj≦wml またはhpi+hpj≦hml と、
割付パターンベクトルajが予め定めた割付け方法で割付け可能であるとする第3評価条件とを含む、2次元モデル条件を生成して、記憶装置に記憶させる2次元モデル条件生成手段と、
前記予め定めた割付け方法で求められた初期実行可能解の入力を受け付けて、m次の初期割付パターンベクトルと初期割付パターン行列を生成して、記憶装置に記憶する初期設定手段と、
求められている前記m枚の製品の製品横長データと製品縦長データが同一な場合に、前記同一な製品をまとめて1つの要素とし、前記同一な製品の横長を要素とするm次未満の製品横長ベクトルwp1と、前記同一な製品の縦長を要素とするm次未満の製品縦長ベクトルhp1と、前記同一な製品の面積を要素とするm次未満の製品面積ベクトルsp1と、m次未満の製品要求数量ベクトルb1を生成する製品再設定手段と、
初期割付パターンベクトルを前記同一な製品に対応するm次未満の割付パターンベクトルに変換し、初期割付パターン行列を前記m次未満の割付パターンベクトルに対応する割付パターン行列に変換して記憶装置に記憶する初期設定変換手段と、
求められている前記m次未満の製品横長ベクトルwp1に含まれる製品横長データと、前記m次未満の製品縦長ベクトルhp1に含まれる製品縦長データとを、用意された前記k種類の原材料の原材料横長データと原材料縦長データと比較して、前記第1評価条件と第2評価条件と第3評価条件とを含む2次元モデル条件を満たす、1枚または複数枚の製品を経済的に割り付けることができる原材料と製品の関係を示す、m次未満の割付パターンベクトルajを列挙する割付パターンベクトル生成手段と、
前記割付パターンベクトル生成手段の生成した割付パターンベクトルを並べた割付パターン行列Aを生成して、記憶装置に記憶させる割付パターン行列生成手段と、
k種類の原材料から任意に選択したn枚の原材料に対して、それぞれ前記m次未満の製品横長ベクトルwp1と前記m次未満の製品縦長ベクトルhp1に含まれる製品のうちのいずれかの製品を割り付けたとき、選択したn枚の原材料の使用枚数を表すために、要素がxiのn次の使用枚数ベクトルxを定義し、前記n枚の原材料それぞれに対応するn次の費用係数ベクトルfと前記使用枚数ベクトルxの積の総和を示す目的関数を生成して、記憶装置に記憶させる目的関数生成手段と、
前記割付パターン行列Aから選択された割付パターンで切り出した各製品数は、それぞれ求められている各製品の数量以上でなければならないとする第1制約条件式Ax≧b1を生成して、記憶装置に記憶させる制約条件生成手段と、
前記初期実行可能解と前記目的関数と前記制約条件式の入力を受け付けて、シンプレックス演算処理を実行するシンプレックス演算処理手段と、
最適解を探索して出力する演算処理を制御する探索制御手段とを備え、
この探索制御手段は、
前記シンプレックス演算処理により、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として面材割付データを出力し、それ以外の場合には、前記初期実行可能解の目的関数の値を最大値とし、前記シンプレックス演算処理の結果得られた目的関数の値を最小値として、その範囲の目的関数の値をとる原材料の使用枚数の組合せを列挙し、その中から目的関数が前記最小値に近いものを選択して、前記制約条件生成手段に対して、どの種類の原材料を何枚選択して割付けに使用するかを定める、原材料使用行列Cと原材料の使用枚数ベクトルの積が原材料使用予定数量ベクトルdと等しいとする第2制約条件式Cx=dの生成を、前記制約条件生成手段に依頼し、
前記第1制約条件式と前記第2制約条件式の制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼し、シンプレックス演算処理により得られた、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として面材割付データを出力し、それ以外の場合には、前記シンプレックス演算処理により、非整数解を伴う実行可能解が得られて、さらにその後のシンプレックス演算処理で、非整数解を伴う実行可能解が得られたとき、xiのうち、整数であるxiの個数を求める評価式Σ(xiが整数である個数)を定義して、前記評価式の値を求めて、後から得られた非整数解による前記評価式の値が先に得られた非整数解による前記評価式の値に比べて増加していれば、非整数解が整数解に近づき、評価式の値が減少していく場合は非整数解が整数解に近づかないと判定する判定手段が、前記シンプレックス演算処理を繰り返しても非整数解が整数解に近づかないと判定したときには、前記第2制約条件式を変更して前記シンプレックス演算処理を繰り返すように制御して、
列挙された前記原材料の使用枚数の組合せの中から、目的関数の値が前記最小値に近い次の候補を選択して、前記制約条件生成手段に対して、新たな第2制約条件式Cx=dの生成を依頼し、この新たな制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼するという動作を繰り返すように制御することを特徴とする部材割付システム。
それぞれ所定の長さのm本の製品を、それぞれ所定の長さのk種類の原材料から切り出すときに必要な各種類の原材料の本数を求め、各原材料に割り付ける製品の組合せを最適化するものであって、
求められているm本の製品の長さデータの入力を受け付けて、製品の長さを要素とするm次の製品長ベクトルwpと、製品要求数量を要素とするm次の製品要求数量ベクトルbとを生成して、記憶装置に記憶させる製品設定手段と、
用意されたk種類の原材料データの入力を受け付けて、原材料の長さを要素とするk次の原材料長ベクトルwmと、原材料の種類番号を要素とするk次の原材料番号ベクトルnmとを生成し、記憶装置に記憶させる原材料設定手段と、
割付け製品の長さは原材料長ベクトルwmの要素のうちのいずれかの原材料の長さ以下であるとする1次元モデル条件(wp,aj)(内積)≦wmを生成して、記憶装置に記憶させる1次元モデル条件生成手段と、
予め定めた割付け方法で求められた初期実行可能解の入力を受け付けて、m次の初期割付パターンベクトルと初期割付パターン行列を生成して、記憶装置に記憶する初期設定手段と、
求められている前記m本の製品の製品長データが同一な場合に、前記同一な製品をまとめて1つの要素とし、前記同一な製品の長さを要素とするm次未満の製品長ベクトルwp1と、m次未満の製品要求数量ベクトルb1を生成する製品再設定手段と、
初期割付パターンベクトルを前記同一な製品に対応するm次未満の割付パターンベクトルに変換し、初期割付パターン行列を前記m次未満の割付パターンベクトルに対応する割付パターン行列に変換して記憶装置に記憶する初期設定変換手段と、
求められている前記m次未満の製品長ベクトルwp1に含まれる製品長データを、用意された前記k種類の原材料の原材料長データと比較して、前記1次元モデル条件を満たす、1本または複数本の製品を経済的に割り付けることができる原材料と製品の関係を示す、m次未満の割付パターンベクトルajを列挙する割付パターンベクトル生成手段と、
前記割付パターンベクトル生成手段の生成した割付パターンベクトルを並べた割付パターン行列Aを生成して、記憶装置に記憶させる割付パターン行列生成手段と、
k種類の原材料から任意に選択したn本の原材料に対して、それぞれ前記m次未満の製品長ベクトルwp1に含まれる製品のうちのいずれかの製品を割り付けたとき、選択したn本の原材料の使用本数を表すために、要素がxiのn次の使用本数ベクトルxを定義し、前記n本の原材料それぞれに対応するn次の費用係数ベクトルfと前記使用本数ベクトルxの積の総和を示す目的関数を生成して、記憶装置に記憶させる目的関数生成手段と、
前記割付パターン行列Aから選択された割付パターンで切り出した各製品数は、それぞれ求められている各製品の数量以上でなければならないとする第1制約条件式Ax≧b1を生成して、記憶装置に記憶させる制約条件生成手段と、
前記初期実行可能解と前記目的関数と前記制約条件式の入力を受け付けて、シンプレックス演算処理を実行するシンプレックス演算処理手段と、
最適解を探索して出力する演算処理を制御する探索制御手段とを備え、
この探索制御手段は、
前記シンプレックス演算処理により、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として割付データを出力し、それ以外の場合には、前記初期実行可能解の目的関数の値を最大値とし、前記シンプレックス演算処理の結果得られた目的関数の値を最小値として、その範囲の目的関数の値をとる原材料の使用本数の組合せを列挙し、その中から目的関数が前記最小値に近いものを選択して、前記制約条件生成手段に対して、どの種類の原材料を何本選択して割付けに使用するかを定める、原材料使用行列Cと原材料の使用本数ベクトルの積が原材料使用予定数量ベクトルdと等しいとする第2制約条件式Cx=dの生成を、前記制約条件生成手段に依頼し、
前記第1制約条件式と前記第2制約条件式の制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼し、シンプレックス演算処理により得られた、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として割付データを出力し、それ以外の場合には、前記シンプレックス演算処理により、非整数解を伴う実行可能解が得られて、さらにその後のシンプレックス演算処理で、非整数解を伴う実行可能解が得られたとき、xiのうち、整数であるxiの個数を求める評価式Σ(xiが整数である個数)を定義して、前記評価式の値を求めて、後から得られた非整数解による前記評価式の値が先に得られた非整数解による前記評価式の値に比べて増加していれば、非整数解が整数解に近づき、評価式の値が減少していく場合は非整数解が整数解に近づかないと判定する判定手段が、前記シンプレックス演算処理を繰り返しても非整数解が整数解に近づかないと判定したときには、前記第2制約条件式を変更して前記シンプレックス演算処理を繰り返すように制御して、
列挙された前記原材料の使用本数の組合せの中から、目的関数の値が前記最小値に近い次の候補を選択して、前記制約条件生成手段に対して、新たな第2制約条件式Cx=dの生成を依頼し、この新たな制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼するという動作を繰り返すように制御することを特徴とする部材割付システム。
構成1乃至4に記載の部材割付システムから出力される部材割り付けデータを受け入れて、前記m枚の製品を、順次供給される前記k種類の原材料から切り出すプレカット装置を備えたことを特徴とする部材加工装置。
Claims (9)
- それぞれ所定の長方形のm枚の製品を、それぞれ所定の長方形のk種類の原材料から切り出すときに必要な各種類の原材料の枚数を求め、各原材料に割り付ける製品の組合せを最適化するものであって、
求められているm枚の製品の横長データと縦長データの入力を受け付けて、製品の横長を要素とするm次の製品横長ベクトルwpと、製品の縦長を要素とするm次の製品縦長ベクトルhpと、製品の面積を要素とするm次の製品面積ベクトルspと、製品要求数量を要素とするm次の製品要求数量ベクトルbとを生成して、記憶装置に記憶させる製品設定手段と、
用意されたk種類の長方形の原材料データの入力を受け付けて、原材料の横長を要素とするk次の原材料横長ベクトルwmと、原材料の縦長を要素とするk次の原材料縦長ベクトルhmと、原材料の面積を要素とするk次の原材料面積ベクトルsmと、原材料の種類番号を要素とするk次の原材料番号ベクトルnmとを生成し、記憶装置に記憶させる原材料設定手段と、
割付け製品の面積は原材料面積ベクトルsmの要素のうちのいずれかの原材料の面積S以下であるとする第1評価条件(sp,aj)(内積)≦Sと、隣接する製品が重ならないとする第2評価条件、wpi+wpj≦wml またはhpi+hpj≦hml と、
割付パターンベクトルajが予め定めた割付け方法で割付け可能であるとする第3評価条件とを含む、2次元モデル条件を生成して、記憶装置に記憶させる2次元モデル条件生成手段と、
前記予め定めた割付け方法で求められた初期実行可能解の入力を受け付けて、m次の初期割付パターンベクトルと初期割付パターン行列を生成して、記憶装置に記憶する初期設定手段と、
求められている前記m枚の製品の製品横長データと製品縦長データが同一な場合に、前記同一な製品をまとめて1つの要素とし、前記同一な製品の横長を要素とするm次未満の製品横長ベクトルwp1と、前記同一な製品の縦長を要素とするm次未満の製品縦長ベクトルhp1と、前記同一な製品の面積を要素とするm次未満の製品面積ベクトルsp1と、m次未満の製品要求数量ベクトルb1を生成する製品再設定手段と、
初期割付パターンベクトルを前記同一な製品に対応するm次未満の割付パターンベクトルに変換し、初期割付パターン行列を前記m次未満の割付パターンベクトルに対応する割付パターン行列に変換して記憶装置に記憶する初期設定変換手段と、
求められている前記m次未満の製品横長ベクトルwp1に含まれる製品横長データと、前記m次未満の製品縦長ベクトルhp1に含まれる製品縦長データとを、用意された前記k種類の原材料の原材料横長データと原材料縦長データと比較して、前記第1評価条件と第2評価条件と第3評価条件とを含む2次元モデル条件を満たす、1枚または複数枚の製品を経済的に割り付けることができる原材料と製品の関係を示す、m次未満の割付パターンベクトルajを列挙する割付パターンベクトル生成手段と、
前記割付パターンベクトル生成手段の生成した割付パターンベクトルを並べた割付パターン行列Aを生成して、記憶装置に記憶させる割付パターン行列生成手段と、
k種類の原材料から任意に選択したn枚の原材料に対して、それぞれ前記m次未満の製品横長ベクトルwp1と前記m次未満の製品縦長ベクトルhp1に含まれる製品のうちのいずれかの製品を割り付けたとき、選択したn枚の原材料の使用枚数を表すために、要素がxiのn次の使用枚数ベクトルxを定義し、前記n枚の原材料それぞれに対応するn次の費用係数ベクトルfと前記使用枚数ベクトルxの積の総和を示す目的関数を生成して、記憶装置に記憶させる目的関数生成手段と、
前記割付パターン行列Aから選択された割付パターンで切り出した各製品数は、それぞれ求められている各製品の数量以上でなければならないとする第1制約条件式Ax≧b1を生成して、記憶装置に記憶させる制約条件生成手段と、
前記初期実行可能解と前記目的関数と前記制約条件式の入力を受け付けて、シンプレックス演算処理を実行するシンプレックス演算処理手段と、
最適解を探索して出力する演算処理を制御する探索制御手段とを備え、
この探索制御手段は、
前記シンプレックス演算処理により、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として面材割付データを出力し、それ以外の場合には、前記初期実行可能解の目的関数の値を最大値とし、前記シンプレックス演算処理の結果得られた目的関数の値を最小値として、その範囲の目的関数の値をとる原材料の使用枚数の組合せを列挙し、その中から目的関数が前記最小値に近いものを選択して、前記制約条件生成手段に対して、どの種類の原材料を何枚選択して割付けに使用するかを定める、原材料使用行列Cと原材料の使用枚数ベクトルの積が原材料使用予定数量ベクトルdと等しいとする第2制約条件式Cx=dの生成を、前記制約条件生成手段に依頼し、
前記第1制約条件式と前記第2制約条件式の制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼し、シンプレックス演算処理により得られた、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として面材割付データを出力し、それ以外の場合には、前記シンプレックス演算処理により、非整数解を伴う実行可能解が得られて、さらにその後のシンプレックス演算処理で、非整数解を伴う実行可能解が得られたとき、xiのうち、整数であるxiの個数を求める評価式Σ(xiが整数である個数)を定義して、前記評価式の値を求めて、後から得られた非整数解による前記評価式の値が先に得られた非整数解による前記評価式の値に比べて増加していれば、非整数解が整数解に近づき、評価式の値が減少していく場合は非整数解が整数解に近づかないと判定する判定手段が、前記シンプレックス演算処理を繰り返しても非整数解が整数解に近づかないと判定したときには、前記第2制約条件式を変更して前記シンプレックス演算処理を繰り返すように制御して、
列挙された前記原材料の使用枚数の組合せの中から、目的関数の値が前記最小値に近い次の候補を選択して、前記制約条件生成手段に対して、新たな第2制約条件式Cx=dの生成を依頼し、この新たな制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼するという動作を繰り返すように制御することを特徴とする部材割付システム。 - 前記切り出されるべき製品に正方形及び長方形以外の多角形が含まれるとき、該当する多角形については、その多角形を含む最小の、前記横長データと縦長データを有する長方形(みなし長方形と呼ぶ)を、前記m枚の製品に含めるように条件を設定するみなし長方形設定手段とを備え、
前記割付パターンベクトル生成手段は、
前記原材料から製品を切り出した残りの部分も原材料に含めるとともに、前記みなし長方形から前記多角形を切り出した残りの部分も原材料に含めて、前記原材料に割り付ける製品の組合せを決定することを特徴とする請求項1に記載の部材割付システム。 - 前記予め定めた割付け方法は、製品を横長の大きいものから順に配列し、原材料を横長の大きいものから順に配列して、ファーストフィット法で割付けを実行する処理か、製品を縦長の大きいものから順に配列し、原材料を縦長の大きいものから順に配列して、ファーストフィット法で割付けを実行する処理か、もしくは、製品を面積の大きいものから順に配列し、原材料を面積の大きいものから順に配列して、ファーストフィット法で割付けを実行する処理のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至2に記載の部材割付システム。
- 前記割付パターンベクトル生成手段は、
前記2次元モデル条件を満たすかどうかの判定処理において、前記予め定めた割付け方法で割付け可能かどうかの判定結果を記憶装置に記憶し、
この判定結果を使用して、製品を割り付けた原材料から、横もしくは縦方向のギロチンカット方向を選択した後、切断可能な全ての切断線を検出する処理と、この方向の切断線が無くなったら、切断後の原材料をひとつずつ選択して、別の方向の切断線を検出する処理とを順に実行するような、全ての原材料について、製品の割付け位置と原材料の切断位置と切断順とを含む、カッティング手順データを生成するカッティングデータ生成手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3に記載の部材割付システム。 - それぞれ所定の長さのm本の製品を、それぞれ所定の長さのk種類の原材料から切り出すときに必要な各種類の原材料の本数を求め、各原材料に割り付ける製品の組合せを最適化するものであって、
求められているm本の製品の長さデータの入力を受け付けて、製品の長さを要素とするm次の製品長ベクトルwpと、製品要求数量を要素とするm次の製品要求数量ベクトルbとを生成して、記憶装置に記憶させる製品設定手段と、
用意されたk種類の原材料データの入力を受け付けて、原材料の長さを要素とするk次の原材料長ベクトルwmと、原材料の種類番号を要素とするk次の原材料番号ベクトルnmとを生成し、記憶装置に記憶させる原材料設定手段と、
割付け製品の長さは原材料長ベクトルwmの要素のうちのいずれかの原材料の長さ以下であるとする1次元モデル条件(wp,aj)(内積)≦wmを生成して、記憶装置に記憶させる1次元モデル条件生成手段と、
前記予め定めた割付け方法で求められた初期実行可能解の入力を受け付けて、m次の初期割付パターンベクトルと初期割付パターン行列を生成して、記憶装置に記憶する初期設定手段と、
求められている前記m本の製品の製品長データが同一な場合に、前記同一な製品をまとめて1つの要素とし、前記同一な製品の長さを要素とするm次未満の製品長ベクトルwp1と、m次未満の製品要求数量ベクトルb1を生成する製品再設定手段と、
初期割付パターンベクトルを前記同一な製品に対応するm次未満の割付パターンベクトルに変換し、初期割付パターン行列を前記m次未満の割付パターンベクトルに対応する割付パターン行列に変換して記憶装置に記憶する初期設定変換手段と、
求められている前記m次未満の製品長ベクトルwp1に含まれる製品長データを、用意された前記k種類の原材料の原材料長データと比較して、前記1次元モデル条件を満たす、1本または複数本の製品を経済的に割り付けることができる原材料と製品の関係を示す、m次未満の割付パターンベクトルajを列挙する割付パターンベクトル生成手段と、
前記割付パターンベクトル生成手段の生成した割付パターンベクトルを並べた割付パターン行列Aを生成して、記憶装置に記憶させる割付パターン行列生成手段と、
k種類の原材料から任意に選択したn本の原材料に対して、それぞれ前記m次未満の製品長ベクトルwp1に含まれる製品のうちのいずれかの製品を割り付けたとき、選択したn本の原材料の使用本数を表すために、要素がxiのn次の使用本数ベクトルxを定義し、前記n本の原材料それぞれに対応するn次の費用係数ベクトルfと前記使用本数ベクトルxの積の総和を示す目的関数を生成して、記憶装置に記憶させる目的関数生成手段と、
前記割付パターン行列Aから選択された割付パターンで切り出した各製品数は、それぞれ求められている各製品の数量以上でなければならないとする第1制約条件式Ax≧b1を生成して、記憶装置に記憶させる制約条件生成手段と、
前記初期実行可能解と前記目的関数と前記制約条件式の入力を受け付けて、シンプレックス演算処理を実行するシンプレックス演算処理手段と、
最適解を探索して出力する演算処理を制御する探索制御手段とを備え、
この探索制御手段は、
前記シンプレックス演算処理により、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として割付データを出力し、それ以外の場合には、前記初期実行可能解の目的関数の値を最大値とし、前記シンプレックス演算処理の結果得られた目的関数の値を最小値として、その範囲の目的関数の値をとる原材料の使用本数の組合せを列挙し、その中から目的関数が前記最小値に近いものを選択して、前記制約条件生成手段に対して、どの種類の原材料を何本選択して割付けに使用するかを定める、原材料使用行列Cと原材料の使用本数ベクトルの積が原材料使用予定数量ベクトルdと等しいとする第2制約条件式Cx=dの生成を、前記制約条件生成手段に依頼し、
前記第1制約条件式と前記第2制約条件式の制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼し、シンプレックス演算処理により得られた、xiの値が0以上の整数であって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として割付データを出力し、それ以外の場合には、前記シンプレックス演算処理により、非整数解を伴う実行可能解が得られて、さらにその後のシンプレックス演算処理で、非整数解を伴う実行可能解が得られたとき、xiのうち、整数であるxiの個数を求める評価式Σ(xiが整数である個数)を定義して、前記評価式の値を求めて、後から得られた非整数解による前記評価式の値が先に得られた非整数解による前記評価式の値に比べて増加していれば、非整数解が整数解に近づき、評価式の値が減少していく場合は非整数解が整数解に近づかないと判定する判定手段が、前記シンプレックス演算処理を繰り返しても非整数解が整数解に近づかないと判定したときには、前記第2制約条件式を変更して前記シンプレックス演算処理を繰り返すように制御して、
列挙された前記原材料の使用本数の組合せの中から、目的関数の値が前記最小値に近い次の候補を選択して、前記制約条件生成手段に対して、新たな第2制約条件式Cx=dの生成を依頼し、この新たな制約条件下で、シンプレックス演算処理手段に演算処理を依頼するという動作を繰り返すように制御することを特徴とする部材割付システム。 - 前記予め定めた割付け方法は、製品を長いものから順に配列し、原材料を長いものから順に配列して、ファーストフィット法で割付けを実行する処理であることを特徴とする請求項5に記載の部材割付システム。
- コンピュータを、請求項1乃至6に記載の各手段として機能させる部材割付プログラム。
- 請求項7に記載の部材割付プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
- 請求項1乃至6に記載の部材割付システムから出力される部材割り付けデータを受け入れて、前記m枚の製品を、順次供給される前記k種類の原材料から切り出すプレカット装置を備えたことを特徴とする部材加工装置。
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