JP5469972B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置及びその作製方法に関する。
アンテナを介した無線通信によりデータの送受信を行う半導体装置(非接触信号処理装置、半導体集積回路チップ、ICチップとも言う)は、外部からの静電気放電(Electrostatic Discharge:ESD)によって素子が破壊(静電気破壊)されることがある。この問題は、半導体装置の作製工程時より、検査、製品としての使用に至るまで信頼性や生産性の低下を招く重要な問題であり、その対策が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、上記半導体装置において、基板や接着剤に導電性ポリマー層を用いて静電気破壊を防止している例が開示されている。
特開2007−241999号公報
上記半導体装置の市場が拡大するに伴い、その形状や必要とされる特性の要求は様々である。特に、形状への要求として小型化、薄型化は強く要求されている。同時に、前述の静電気破壊に対するさらなる耐性、又は外的ストレスに対する強度の向上が求められている。また、これらの信頼性向上に並び、本来の機能である無線通信の機能は、従来品と同等以上に確保されていることが重要である。
本発明の一態様は、前述した課題を鑑み、無線通信の機能を損ねることなく、小型化、薄型化を達成しながら、静電気破壊への耐性を向上し、又は外部ストレスに対する強度を向上した半導体装置を提供することを目的の一とする。また、作製工程においても、静電気破壊に起因する形状や機能動作の不良を防ぎ、歩留まりを良く半導体装置を作製することを目的の一とする。さらに低コストで生産性高く半導体装置を作製することを目的の一とする。
本発明の一態様である半導体装置は、半導体集積回路を上下から挟持する絶縁体、及び絶縁体の外側を覆うように設けられる導電性遮蔽体を有する。また、半導体集積回路から引き出された端子と電気的に接続されたアンテナを導電性遮蔽体の上に有する。本発明の一態様である半導体装置は、無線通信により外部装置と信号の送受信を行う機能を有する非接触信号処理装置である。よって、導電性遮蔽体は、半導体集積回路と電気的に接続されたアンテナを介して送受信すべき電磁波を妨げず、かつ外部からの静電気が半導体装置内部の半導体集積回路に印加されるのを遮断する。
本発明の一態様に係る半導体装置の一は、半導体集積回路と、半導体集積回路を上下から挟持するように設けられた絶縁体と、絶縁体の表面を覆うように設けられた導電性遮蔽体と、導電性遮蔽体の上に設けられ、半導体集積回路から引き出された端子と電気的に接続されたアンテナとを有することを特徴とする。
導電性遮蔽体は、静電気放電により印加される静電気を拡散して逃がす、又は電荷の局部的な存在(局在化)を防ぐ(半導体装置上で局部的な電位差が発生しないようにする)ため、半導体集積回路の静電気破壊を防止することができる。導電性遮蔽体は、絶縁体を介して、半導体集積回路の上面、下面、及び側面(分断により生じる断面、分断面とも記す)を覆うように形成される。
導電性遮蔽体の上に設けられたアンテナと、半導体集積回路から引き出された端子との電気的な接続は、絶縁体、及び導電性遮蔽体にコンタクトホールを設け、このコンタクトホールを介して行うことができる。
または、導電性遮蔽体の上に設けられたアンテナと、半導体集積回路から引き出された端子との電気的な接続は、導電性遮蔽体にはコンタクトホールを設け、コンタクトホールを設けた位置に露出した絶縁体に、導電性材料を含浸させることによって導電性を与えた領域を介して行っても良い。また、導電性遮蔽体とアンテナが直接接しないように、アンテナと半導体集積回路とを電気的に接続する領域を除き、導電性遮蔽体とアンテナとの間に絶縁層を設けても良い。
導電性遮蔽体としては、導電性を有していれば良く、導電性材料を用いて形成された導電層を用いることができる。
このような導電性遮蔽体は、導電性遮蔽体に覆われる半導体集積回路と電気的に接続されたアンテナを介して送受信すべき電磁波を妨げず、かつ静電気を遮断する材料、膜厚にて形成する。よって、無線通信の機能を損ねることなく、静電気破壊に耐性を有する半導体装置を提供することができる。
半導体集積回路を上下から挟持するように設けられた絶縁体は、半導体装置に外部から与えられる物理的な力(外部ストレスとも言う)に対する耐衝撃層や、その力を拡散する衝撃拡散層としても機能する。絶縁体を設けることによって、半導体装置に局所的にかかる力を軽減することができるため、外部ストレスによる半導体装置の破損や機能動作の不良等を防止することができる。
半導体装置が有する半導体集積回路は、基板上で作製され、他の支持基板となる絶縁体に一面を接着したのち、基板より剥離されることによって形成されても良い。この場合、半導体集積回路を基板より剥離することによって半導体集積回路及び基板に生じる面を、剥離面という。
あるいは、半導体装置が有する半導体集積回路は、可撓性を有する基板上に直接形成されたものであっても良い。可撓性を有する基板としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂等のフィルム状樹脂基板等が例として挙げられるが、無論これらに限定されるものではない。
また、本明細書において、転置(転載ともいう)とはある基板に形成された半導体集積回路を、該基板より剥離し、他の基板に移しかえることをいう。つまり半導体集積回路を設ける場所を他の基板へ移動するとも言える。
支持基板となる絶縁体は、接着層によって半導体集積回路と接着されていても良い。この場合、半導体集積回路と絶縁体との間に接着層を有する。また、絶縁体と半導体集積回路とを、加熱及び加圧処理によって直接接着しても良い。
導電性遮蔽体としては、金属膜、金属窒化物膜、金属酸化物膜等、及びそれらの積層を用いることができる。導電性遮蔽体の膜厚は、前述の無線通信の機能と、静電気の遮蔽能力とのバランスを考慮すると、1μm以下が好ましい。
導電性遮蔽体は、例えば、チタン、モリブデン、タングステン、アルミニウム、銅、銀、金、ニッケル、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、タンタル、カドミウム、亜鉛、鉄、シリコン、ゲルマニウム、ジルコニウム、バリウムから選ばれた元素、又は前記元素を主成分とする合金材料、化合物材料、窒化物材料、酸化物材料等で形成すれば良い。
窒化物材料としては、窒化タンタル、窒化チタンなどを用いることができる。
酸化物材料としては、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛(ZnO)等を用いることができる。また、酸化亜鉛を含むインジウム亜鉛酸化物(IZO(Indium Zinc Oxide))、ガリウム(Ga)を含む酸化亜鉛、酸化スズ(SnO)、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物なども用いても良い。
また、半導体に不純物元素などを添加して導電性を付与した半導体膜などを用いることができる。例えばリン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜などを用いることができる。
さらに、導電性遮蔽体として、導電性高分子(導電性ポリマーともいう)を用いても良い。導電性高分子としては、いわゆるπ電子共役系導電性高分子が用いることができる。例えば、ポリアニリン及びまたはその誘導体、ポリピロール及びまたはその誘導体、ポリチオフェン及びまたはその誘導体、これらの2種以上の共重合体などが挙げられる。
共役導電性高分子の具体例としては、ポリピロ−ル、ポリ(3−メチルピロ−ル)、ポリ(3−ブチルピロ−ル)、ポリ(3−オクチルピロ−ル)、ポリ(3−デシルピロ−ル)、ポリ(3,4−ジメチルピロ−ル)、ポリ(3,4−ジブチルピロ−ル)、ポリ(3−ヒドロキシピロ−ル)、ポリ(3−メチル−4−ヒドロキシピロ−ル)、ポリ(3−メトキシピロ−ル)、ポリ(3−エトキシピロ−ル)、ポリ(3−オクトキシピロ−ル)、ポリ(3−カルボキシルピロ−ル)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシルピロ−ル)、ポリN−メチルピロール、ポリチオフェン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−オクトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシルチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(2−オクチルアニリン)、ポリ(2−イソブチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等が挙げられる。
導電性高分子を含む導電性遮蔽体には、有機樹脂やドーパント(ハロゲン類、ルイス酸、無機酸、有機酸、遷移金属ハロゲン化物、有機シアノ化合物、非イオン性界面活性剤等)を含ませても良い。
導電性遮蔽体は、スパッタリング法、プラズマCVD法、蒸着法などの各種乾式法、塗布法、印刷法、液滴吐出法(インクジェット法)などの各種湿式法により形成することができる。
また、導電性遮蔽体上に設けられたアンテナと、導電性遮蔽体とが接しないように、導電性遮蔽体上の保護層を積層しても良い。例えば、導電性遮蔽体としてチタン膜を形成し、チタン膜上に保護層として酸化チタン膜を積層すると良い。保護層により半導体装置の表面に導電性遮蔽体を設ける場合でも保護層が最表面となり、導電性遮蔽体の劣化を防ぐことができる。この場合、アンテナと半導体集積回路の電気的接続を妨げないように、保護層には導電性遮蔽体と同じようにコンタクトホールを設けても良い。
支持体となる絶縁体としては、例えば繊維体に有機樹脂が含浸された構造体を用いることができる。
また、支持体となる絶縁体に弾性率が低く、かつ破断強度が高い材料を用いても良い。
支持体となる絶縁体の主な機能としては、前述のとおり半導体装置に外部から与えられる物理的な力(外部ストレスとも言う)に対する耐衝撃性や、その力を拡散する衝撃拡散性が求められる。そのため、支持体となる絶縁体は、高強度材料で形成されていることが好ましい。高強度材料の代表例としては、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、アラミド系樹脂、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール樹脂、ガラス樹脂等がある。弾性を有する高強度材料で形成される絶縁体を設けると、局所的な押圧などの荷重を層全体に拡散して吸収するために、半導体装置の破損を防ぐことができる。
より具体的には、支持体となる絶縁体として、アラミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂などを用いることができる。
より好ましくは、半導体集積回路を、前述の繊維体に有機樹脂が含浸された構造体で挟持し、さらに前述の樹脂を用いた絶縁体で挟持すると良い。
なお、本発明の一態様において、半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置を指す。本発明を用いて半導体素子(トランジスタ、メモリ素子やダイオードなど)を含む回路を有する装置や、プロセッサ回路を有するチップなどの半導体装置を作製することができる。
本発明の一態様によれば、半導体集積回路を覆う導電性遮蔽体により、半導体集積回路の静電気放電による静電気破壊(回路の誤動作や半導体素子の損傷)を防止する。また半導体集積回路を挟持する絶縁体によって、薄型化及び小型化を達成しながら耐性を有する信頼性の高い半導体装置を提供することができる。このときアンテナは、導電性遮蔽体及び絶縁体に覆われた半導体集積回路と電気的に接続されていながら、導電性遮蔽体の上に設けられている。従って、前述の効果を奏しつつも、従来に比べて無線通信の能力を妨げるものとはならない。また、作製工程においても外部ストレス、又は静電気放電に起因する形状や特性の不良を防ぎ、歩留まり良く半導体装置を作製することができる。
本発明の一態様における半導体装置の一実施形態を示す図。 本発明の一態様における半導体装置の一実施形態を示す図。 本発明の一態様における半導体装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様における半導体装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様における半導体装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様における半導体装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様における半導体装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様における半導体装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様における半導体装置の一例であるマイクロプロセッサの構成を示す図。 本発明の一態様における半導体装置の一例であるマイクロプロセッサの構成を示す図。 本発明の一態様における半導体装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様における半導体装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様における半導体装置の適用例を説明する図。 本発明の一態様における半導体装置の適用例を説明する図。 本発明の一態様における半導体装置の作製方法を説明する図。 実施例3における、本発明の一態様における半導体装置の評価結果(通信距離)を説明する図。 実施例3における、本発明の一態様における半導体装置の評価結果(共振周波数)を説明する図。 実施例3における、本発明の一態様における半導体装置の評価結果(導電性遮蔽体の抵抗率測定)を説明する図。 本発明の一態様における半導体装置の作製方法を説明する図。
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなく、その形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態においては、半導体集積回路は作製時の基板より剥離され、可撓性を有する絶縁体に挟持されたものを例として説明する。なお、本明細書では半導体集積回路が作製される基板を作製基板ともいう。従って、半導体集積回路は作製基板に剥離層を介して形成される。ただし、半導体集積回路が、剥離工程等を経ることなく、直接可撓性を有する基板上に形成される場合も含まれることは前述の通りである。
図1(A)(B)に本実施の形態の半導体装置を示す。図1(A)において、半導体集積回路100は、第1の絶縁体112と第2の絶縁体102とで挟持されており、さらにその外側を第3の絶縁体113と第4の絶縁体103とで挟持されている。第3の絶縁体113と第4の絶縁体103の外側には、導電性遮蔽体140が設けられている。アンテナ101は、導電性遮蔽体140の上に設けられ、導電性遮蔽体140、第3の絶縁体113、第1の絶縁体112に設けられたコンタクトホール105(点線枠)を介して、半導体集積回路100と電気的に接続されている。ここでは特に図示していないが、アンテナ101と導電性遮蔽体140は共に導電材料であるため、互いが直接接しないように、間に絶縁層を設けることが好ましい。
第3の絶縁体113と第4の絶縁体103は、上面と下面からそれぞれ設けられ、半導体集積回路100の断面を覆うように互いが接して設けられる。このような構造を形成するには、例えば半導体集積回路100をレーザ等によって分断する際に発する熱によって第3の絶縁体113と第4の絶縁体103を溶融、融着させる等の方法が挙げられる。ただし、第1の絶縁体112と第2の絶縁体102を溶融、融着させることで半導体集積回路100の断面を良好に覆うことができるのであれば、特に第3の絶縁体113と第4の絶縁体103は設けなくとも良い。
導電性遮蔽体140は、半導体集積回路100を覆う(包む)ように、半導体集積回路100と重なる領域全面に設けられている。つまり、半導体集積回路100、第1の絶縁体112、第2の絶縁体102、第3の絶縁体113、第4の絶縁体103の積層体を覆う(包む)ように、積層体の側面(断面)にも導電性遮蔽体140が延在している。
図1(A)においては、導電性遮蔽体140は半導体集積回路の上側、下側、側面を覆うように一様に形成されているが、工程によっては、表面、裏面に対して順次段階的に形成されても良い。この場合には、図1(B)に示すように、側面の膜厚が導電性遮蔽体140a、140bの積層となり厚くなる場合がある。
本実施の形態の半導体装置は、無線通信により外部装置と信号の送受信を行う機能を有する非接触信号処理装置である。よって、導電性遮蔽体140は、半導体装置に含まれるアンテナ101が送受信すべき電磁波を妨げず、かつ外部から半導体装置内部の半導体集積回路100に印加される静電気を遮断する。導電性遮蔽体140は静電気放電により印加される静電気を拡散して逃がす、または電荷の局部的な存在(局在化)を防ぐ(局部的な電位差が発生しないようにする)ため、半導体集積回路100の静電気破壊を防ぐことができる。
また、アンテナ101は、導電性遮蔽体140の上に設けられ、導電性遮蔽体140、第3の絶縁体113、第1の絶縁体112に設けられたコンタクトホール105(点線枠)を介して、半導体集積回路100と電気的に接続されている。このような構成とすることにより、導電性遮蔽体140の、送受信への影響を最小限とし、良好な通信機能を確保することができる。
半導体集積回路100は、表面、裏面及び側面に導電性遮蔽体140が設けられているので、外部からの静電気に対して広い領域にわたって保護されている。そのため、より高い静電気破壊防止効果を得ることができる。
また、導電性遮蔽体140は工程上同じ条件(方法、材料、膜厚)で形成する方が好ましいが、それぞれ異なった条件で形成しても良い。例えば、半導体集積回路100に対して上側、下側のいずれか一方の面が相対的に静電気放電(ESD)に対する耐性が弱い場合、半導体集積回路100に対して、耐性が弱い一面側の導電性遮蔽体の膜厚をより厚くしても良い。
また、本実施の形態で示す半導体装置は、外部からの電磁波により誘導起電力を発生させて動作を行う(無線機能を有する)ものである。このため、導電性遮蔽体140は、静電気による半導体集積回路100の破壊を防ぐと共に、電磁波を透過させる導電材料を用いて形成する必要がある。
一般に、電磁波は物質中において減衰することが知られており、この減衰は、特に導電材料において顕著となる。このため、本実施の形態では、導電性遮蔽体140は、静電気が容易に拡散するのに必要膜厚があれば十分であり、電磁波が透過できるように導電性遮蔽体140の膜厚を十分に薄くすると良い。
導電性遮蔽体140の膜厚は、通信に利用される電磁波の周波数、用いる導電材料の抵抗率や透磁率に基づいて定めれば良い。
例えば、電磁波の周波数を13.56MHzとして、導電性遮蔽体140としてチタン(抵抗率ρ:5.5×10−7(Ω・m))を用いる場合には、膜厚を少なくとも100nm以下程度とする。これにより、静電気放電に起因する半導体装置の破壊を抑制するとともに、外部との通信を良好に行うことが可能となる。
もちろん、導電性遮蔽体140として用いる材料はチタンに限られない。例えば、チタンより抵抗率が高い酸化珪素含有インジウム錫酸化物(ITSOとも呼ぶ)を用いる場合には、膜厚が少なくとも700nm以下程度の厚さとなるように形成すれば良い。
また、導電性遮蔽体の膜厚の下限は、抵抗率に基づいて決めることが好ましい。例えば、導電性遮蔽体として用いる導電材料の抵抗率が高い場合には、静電気を効果的に拡散させるために、導電性遮蔽体を厚く形成することが好ましい。抵抗率が高い導電材料を用いて導電性遮蔽体を薄くしすぎると、シート抵抗が大きくなり、静電気放電が発生した場合に静電気を効果的に拡散できず、半導体集積回路に大電流が流れて破壊されるおそれがあるためである。
したがって、静電気による半導体装置の破壊を効果的に防止するためには、導電性遮蔽体のシート抵抗が1.0×10Ω/□以下、好ましくは1.0×10Ω/□以下、より好ましくは1.0×10Ω/□以下となるように膜厚を定めることが好ましい。
なお、導電性遮蔽体140を形成する膜のシート抵抗が上述の範囲となるのであれば、電磁波を透過させるという観点からは、その膜厚をできるだけ薄くすることが好ましい。
なお、導電材料として抵抗率が低いチタン等を用いる場合には、膜厚を極めて薄く設けた場合であっても、シート抵抗を十分に小さくし且つ電磁波を透過しやすくすることができるが、作製プロセス等を考慮すると、5nm以上(好ましくは10nm以上)程度の厚さとすることが好ましい。
一方で、比較的抵抗率が高い酸化珪素とインジウム錫酸化物の化合物等を用いる場合には、少なくとも5nm以上の厚さとすることが好ましく、5nm以上100nm以下とすることがより好ましい。
上述のような導電性遮蔽体140を形成することで、静電気放電に起因する半導体装置の破壊を効果的に抑制するとともに、外部との通信を良好に行うことができる半導体装置を得ることができる。
次に、図1で示した構成に適用可能な材料等について詳細に説明する。
導電性遮蔽体140としては、導電性を有しておれば良く、導電性材料を用いて形成された導電層を用いることができる。
このような導電性遮蔽体140は、アンテナ101が送受信すべき電磁波を妨げず、かつ静電気を遮断する膜厚、材料で形成する。よって、静電気破壊に耐性を有する信頼性の高い、アンテナを介した無線通信によるデータ送受信可能な半導体装置を提供することができる。
導電性遮蔽体140として、金属膜、金属窒化物膜、金属酸化物膜等、及びそれらの積層を用いることができる。例えば、チタン、モリブデン、タングステン、アルミニウム、銅、銀、金、ニッケル、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、タンタル、カドミウム、亜鉛、鉄、シリコン、ゲルマニウム、ジルコニウム、バリウムから選ばれた元素、又は前記元素を主成分とする合金材料、化合物材料、窒化物材料、酸化物材料で形成すれば良い。
窒化物材料としては、窒化タンタル、窒化チタンなどを用いることができる。
酸化物材料としては、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛(ZnO)等を用いることができる。また、酸化亜鉛を含むインジウム亜鉛酸化物(IZO)、ガリウム(Ga)を含む酸化亜鉛、酸化スズ(SnO)、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物なども用いても良い。
また、半導体に不純物元素などを添加して導電性を付与した半導体膜などを用いることができる。例えばリン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜などを用いることができる。
さらに、導電性遮蔽体140として、導電性高分子(導電性ポリマーともいう)を用いても良い。導電性高分子としては、いわゆるπ電子共役系導電性高分子が用いることができる。例えば、ポリアニリン及びまたはその誘導体、ポリピロール及びまたはその誘導体、ポリチオフェン及びまたはその誘導体、これらの2種以上の共重合体などが挙げられる。
共役導電性高分子の具体例としては、ポリピロ−ル、ポリ(3−メチルピロ−ル)、ポリ(3−ブチルピロ−ル)、ポリ(3−オクチルピロ−ル)、ポリ(3−デシルピロ−ル)、ポリ(3,4−ジメチルピロ−ル)、ポリ(3,4−ジブチルピロ−ル)、ポリ(3−ヒドロキシピロ−ル)、ポリ(3−メチル−4−ヒドロキシピロ−ル)、ポリ(3−メトキシピロ−ル)、ポリ(3−エトキシピロ−ル)、ポリ(3−オクトキシピロ−ル)、ポリ(3−カルボキシルピロ−ル)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシルピロ−ル)、ポリN−メチルピロール、ポリチオフェン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−オクトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシルチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(2−オクチルアニリン)、ポリ(2−イソブチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等が挙げられる。
導電性高分子を含む材料で形成した導電性遮蔽体140には、有機樹脂やドーパント(ハロゲン類、ルイス酸、無機酸、有機酸、遷移金属ハロゲン化物、有機シアノ化合物、非イオン性界面活性剤等)を含ませても良い。
導電性遮蔽体140は、スパッタリング法、プラズマCVD法、蒸着法などの各種乾式法、塗布法、印刷法、液滴吐出法(インクジェット法)などの各種湿式法により形成することができる。
また、導電性遮蔽体140上の保護層を積層しても良い。例えば、導電性遮蔽体140としてチタン膜(膜厚5nm以上100nm以下程度)を形成し、チタン膜上に保護層として酸化チタン膜を積層すると良い。保護層により半導体装置の表面に導電性遮蔽体140を設ける場合でも保護層が最表面となり、導電性遮蔽体140の劣化を防ぐことができる。保護層は膜厚10nm以上200nm以下程度とすれば良い。ただし、先に述べたとおり、アンテナ101と導電性遮蔽体140との直接の接触を防ぐために絶縁体を設ける場合にはこの限りではない。
絶縁体としては、繊維体に有機樹脂が含浸された構造体を用いることができる。第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102に繊維体に有機樹脂が含浸された構造体を用いる例を図2(A)乃至(C)に示す。図2(A)(B)は図1(A)(B)と対応している。
第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102に該当する絶縁体には、繊維体に有機樹脂が含浸された構造体を用いており、繊維体150、160に有機樹脂151、161が含浸された構造体としている。
繊維体160が繊維糸束を経糸及び緯糸として製織した織布の平面図を図2(C)に示す。図2(C)に示すように、繊維体160は、一定間隔をあけた経糸と、一定間隔をあけた緯糸とで織られている。このような経糸及び緯糸を用いて製織された繊維体には、経糸及び緯糸が存在しない領域を有する。このような繊維体160は、有機樹脂161が含浸される割合が高まり、繊維体160と半導体集積回路100との密着性を高めることができる。
また繊維体160は、経糸及び緯糸の密度が高く、経糸及び緯糸が存在しない領域の割合が低いものでも良い。
繊維体160に有機樹脂161が含浸された構造体は、プリプレグとも呼ばれる。プリプレグは、具体的には繊維体にマトリックス樹脂を有機溶剤で希釈したワニスを含浸させた後、乾燥して有機溶剤を揮発させてマトリックス樹脂を半硬化させたものである。構造体の厚さは、10μm以上100μm以下、さらには10μm以上30μm以下が好ましい。このような厚さの構造体を用いることで、薄型で湾曲することが可能な半導体装置を作製することができる。例えば、絶縁体として、弾性率13GPa以上15GPa以下、破断係数140MPaのプリプレグを用いることができる。
なお繊維体に有機樹脂が含浸された構造体は、複数層を積層させても良い。この場合、単層の繊維体に有機樹脂が含浸された構造体を複数積層させることで構造体を形成しても良いし、複数の積層された繊維体に有機樹脂を含浸させた構造体を用いても良い。また、単層の繊維体に有機樹脂が含浸された構造体を複数積層させる際、各構造体間に別の層を挟むようにしても良い。
また有機樹脂161として、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、またはシアネート樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。或いは有機樹脂161として、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、またはフッ素樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。また有機樹脂161として、上記熱可塑性樹脂及び上記熱硬化性樹脂の複数を用いても良い。上記有機樹脂を用いることで、熱処理により繊維体を半導体集積回路に固着することができる。なお、有機樹脂161はガラス転移温度が高いほど、局所的押圧に対して破壊しにくいため好ましい。
有機樹脂161または繊維の糸束内に高熱伝導性フィラーを分散させても良い。高熱伝導性フィラーとしては、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、アルミナ等が挙げられる。また、高熱伝導性フィラーとしては、銀、銅等の金属粒子がある。高熱伝導性フィラーが有機樹脂または繊維糸束内に含まれることにより半導体集積回路での発熱を外部に放出しやすくなるため、半導体装置の蓄熱を抑制することが可能であり、半導体装置の特性劣化を低減することができる。
繊維体160は、有機化合物または無機化合物の高強度繊維を用いた織布または不織布であり、部分的に重なるように配置する。高強度繊維としては、具体的には引張弾性率またはヤング率の高い繊維である。高強度繊維の代表例としては、ポリビニルアルコール系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエチレン系繊維、アラミド系繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ガラス繊維、または炭素繊維が挙げられる。ガラス繊維としては、Eガラス、Sガラス、Dガラス、Qガラス等を用いたガラス繊維が挙げられる。なお、繊維体160は、一種類の上記高強度繊維で形成されても良い。また、複数の上記高強度繊維で形成されても良い。
また、繊維体160は、繊維(単糸)の束(以下、糸束と呼ぶ)を経糸及び緯糸に使って製織した織布、または複数種の繊維の糸束をランダムまたは一方向に堆積させた不織布であっても良い。織布の場合、平織り、綾織り、朱子織り等を適宜用いることができる。
糸束の断面は、円形でも楕円形でも良い。繊維糸束として、高圧水流、液体を媒体とした高周波の振動、連続超音波の振動、ロールによる押圧等によって、開繊加工をした繊維糸束を用いても良い。開繊加工をした繊維糸束は、糸束幅が広くなり、厚み方向の単糸数を削減することが可能であり、糸束の断面が楕円形または平板状となる。また、繊維糸束として低撚糸を用いることで、糸束が扁平化しやすく、糸束の断面形状が楕円形状または平板形状となる。このように、断面が楕円形または平板状の糸束を用いることで、繊維体160を薄くすることが可能である。このため、構造体を薄くすることが可能であり、薄型の半導体装置を作製することができる。
なお、本実施の形態の図面においては、繊維体160は、断面が楕円形の糸束で平織りした織布で示されている。
また、繊維糸束内部への有機樹脂の浸透率を高めるため、繊維に表面処理が施されても良い。例えば、繊維表面を活性化させるためのコロナ放電処理、プラズマ放電処理等がある。また、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤を用いた表面処理がある。
また、第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102として、弾性率が低く、かつ破断強度が高い材料を用いても良い。例えば、弾性率5GPa以上12GPa以下、破断係数300MPa以上のゴム弾性を有する膜を用いることができる。
第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102は、高強度材料で形成されていることが好ましい。高強度材料の代表例としては、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、アラミド系樹脂、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール樹脂、ガラス樹脂等がある。弾性を有する高強度材料で形成される第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102を設けると、局所的な押圧などの荷重を層全体に拡散し吸収するために、半導体装置の破損を防ぐことができる。
より具体的には、第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102として、アラミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂などを用いることができる。
半導体集積回路100と第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102との接着は、接着層を用いても良い。接着層は第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102と半導体集積回路100とを固着することができれば良く、熱硬化樹脂、紫外線硬化樹脂、アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系、シリコーン樹脂系などを用いることができる。接着層は、膜厚3μm以上15μm以下程度とすれば良い。半導体集積回路100と第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102を加熱及び加圧処理によって接着する場合は、接着層を用いなくても良い。
続いて、本発明の半導体装置の作製方法を図3(A)乃至(E)を用いて説明する。
作製基板である絶縁表面を有する基板110上に剥離層111を介して半導体集積回路100を形成する(図3(A)参照)。
作製基板である基板110としては、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、セラミック基板、表面に絶縁層が形成された金属基板などを用いることができる。また、本実施の形態の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いても良い。半導体装置の作製工程において、その行う工程に合わせて作製基板を適宜選択することができる。
剥離層111は、スパッタリング法やプラズマCVD法、塗布法、印刷法等により、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、珪素(Si)から選択された元素、又は元素を主成分とする合金材料、又は前記元素を主成分とする化合物材料からなる層を、単層又は積層して形成する。珪素を含む層の結晶構造は、非晶質、微結晶、多結晶のいずれの場合でも良い。なお、ここでは、塗布法は、スピンコーティング法、液滴吐出法、ディスペンス法を含む。
剥離層111が単層構造の場合、好ましくは、タングステン層、モリブデン層、又はタングステンとモリブデンの混合物を含む層を形成する。又は、タングステンの酸化物若しくは酸化窒化物を含む層、モリブデンの酸化物若しくは酸化窒化物を含む層、又はタングステンとモリブデンの混合物の酸化物若しくは酸化窒化物を含む層を形成する。なお、タングステンとモリブデンの混合物とは、例えば、タングステンとモリブデンの合金に相当する。
剥離層111が積層構造の場合、好ましくは、1層目としてタングステン層、モリブデン層、又はタングステンとモリブデンの混合物を含む層を形成し、2層目として、タングステン、モリブデン又はタングステンとモリブデンの混合物の酸化物、窒化物、酸化窒化物又は窒化酸化物を形成する。
剥離層111として、タングステンを含む層とタングステンの酸化物を含む層の積層構造を形成する場合、タングステンを含む層を形成し、その上層に酸化物で形成される絶縁層を形成することで、タングステン層と絶縁層との界面に、タングステンの酸化物を含む層が形成されることを活用しても良い。さらには、タングステンを含む層の表面を、熱酸化処理、酸素プラズマ処理、オゾン水等の酸化力の強い溶液での処理等を行ってタングステンの酸化物を含む層を形成しても良い。またプラズマ処理や加熱処理は、酸素、窒素、または一酸化二窒素単体、あるいは前記ガスとその他のガスとの混合気体雰囲気下で行っても良い。これは、タングステンの窒化物、酸化窒化物及び窒化酸化物を含む層を形成する場合も同様であり、タングステンを含む層を形成後、その上層に窒化珪素層、酸化窒化珪素層、窒化酸化珪素層を形成すると良い。
また、上記の工程によると、基板110に接するように剥離層111を形成しているが、本発明の一態様はこの工程に制約されない。基板110に接するように下地となる絶縁層を形成し、その絶縁層に接するように剥離層111を設けても良い。
半導体集積回路100と繊維体に有機樹脂が含浸された第1の絶縁体112を接着し、剥離層111を境界として半導体集積回路100を基板110より剥離する。ここで半導体集積回路100は、第1の絶縁体112側に設けられる(図3(B)参照)。
本実施の形態では、第1の絶縁体112として繊維体160に有機樹脂161が含浸された構造体を用いる。構造体を加熱し圧着して、構造体の有機樹脂を可塑化または硬化する。なお、有機樹脂が可塑性有機樹脂の場合、この後、室温に冷却することにより可塑化した有機樹脂を硬化する。有機樹脂は加熱及び圧着により、半導体集積回路に密着するように均一に広がり、硬化する。上記構造体を圧着する工程は、大気圧下または減圧下で行う。
なお、他の基板への転置工程は、基板と半導体集積回路の間に剥離層を形成し、剥離層と半導体集積回路との間に金属酸化膜を設け、当該金属酸化膜を結晶化により脆弱化して、当該半導体集積回路を剥離する方法を用いることができる。また、耐熱性の高い基板と半導体集積回路の間に水素を含む非晶質珪素膜を設け、レーザ光の照射またはエッチングにより当該非晶質珪素膜を除去することで、当該半導体集積回路を剥離する方法を用いることもできる。また、基板と半導体集積回路の間に剥離層を形成し、剥離層と半導体集積回路との間に金属酸化膜を設け、当該金属酸化膜を結晶化により脆弱化し、剥離層の一部を溶液やNF、BrF、ClF等のフッ化ハロゲンガスによりエッチングで除去した後、脆弱化された金属酸化膜において剥離する方法を用いても良い。また、半導体集積回路が形成された基板を機械的に削除又は溶液やNF、BrF、ClF等のフッ化ハロゲンガスによるエッチングで除去する方法を用いても良い。更に、剥離層として窒素、酸素や水素等を含む膜(例えば、水素を含む非晶質珪素膜、水素含有合金膜、酸素含有合金膜など)を用い、剥離層にレーザ光を照射して剥離層内に含有する窒素、酸素や水素をガスとして放出させ半導体集積回路と基板との剥離を促進する方法を用いても良い。
上記剥離方法を組み合わすことでより容易に転置工程を行うことができる。つまり、レーザ光の照射、ガスや溶液などによる剥離層へのエッチング、鋭いナイフやメスなどによる機械的な削除を行い、剥離層と半導体集積回路とを剥離しやすい状態にしてから、物理的な力(機械等による)によって剥離を行うこともできる。
また、剥離層と半導体集積回路との界面に液体を介在させつつ、作製基板から半導体集積回路を剥離しても良い。
半導体集積回路100の露出している剥離面に構造体を加熱し圧着して第2の絶縁体102を接着し、半導体集積回路100を第1の絶縁体112及び対向した第2の絶縁体102で挟持する(図3(C)参照)。
第2の絶縁体102も第1の絶縁体112と同様、繊維体150に有機樹脂151が含浸された構造体を用いる。
前述のとおり、第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102の上下には、それぞれ第3の絶縁体113、第4の絶縁体103を設けても良い(図3(D)参照)。
特に図示しないが、第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102は、平面方向に配列するように複数の半導体集積回路100を挟持しており、個々の半導体集積回路100ごとに分断し、半導体集積回路チップを作製する。分断手段としては物理的に分断することができれば特に限定しないが、本実施の形態ではレーザ光を照射することによって分断する。
レーザ光を照射して分断することによって、分断面において第1の絶縁体112と第2の絶縁体102、及び第3の絶縁体113と第4の絶縁体103が溶融し、互いに融着する。従って、半導体集積回路100は第1の絶縁体112と第2の絶縁体102、及び第3の絶縁体113と第4の絶縁体103によって封止される。前述したが、第3の絶縁体113及び第4の絶縁体103は、その効果の一つとして、本工程において半導体集積回路100の断面をより良好に覆うために設けるものである。つまり、第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102によって十分良好に半導体集積回路100の断面を覆うことができるのであれば、特にこの構造には限定しない。
次に第3の絶縁体113及び第4の絶縁体103を覆う(包む)ように、導電性遮蔽体140を形成する。まず、第3の絶縁体113の表面及び分断面に導電性遮蔽体を形成し、第4の絶縁体103の表面及び分断面に導電性遮蔽体を形成する(図3(E)参照)。本実施の形態では、導電性遮蔽体140は、スパッタリング法により、膜厚10nm(0より大きく1μm以下、好ましくは5nm以上100nm以下)のチタン膜を形成する。
続いて、導電性遮蔽体140、第3の絶縁体113、第1の絶縁体112にコンタクトホール105(点線枠)を設け、半導体集積回路100と電気的に接続するようにアンテナ101を形成する(図3(E)参照)。半導体集積回路100とアンテナ101の電気的な接続に関しては、コンタクトホール開口後、導電材料を用いてアンテナを直接形成し、電気的な接続を取ることができる。また、別途フィルム状の基板にアンテナ101を形成しておき、コンタクトホールを介して、導電性ペースト等を用いて半導体集積回路100とアンテナ101とを貼り合わせ、電気的な接続を取っても良い。
前述のとおり、アンテナ101と導電性遮蔽体140とが直接接しないよう、間に絶縁層を設けても良い。
このようにして形成することにより、半導体集積回路100は、第1の絶縁体112と第2の絶縁体102に封止される。そして、半導体装置の表面及び裏面に相当する第1の絶縁体112と第2の絶縁体102の外側および分断面に設けられた導電性遮蔽体140により静電気放電に対して保護される構造となる。
上述のように、半導体集積回路100を覆う導電性遮蔽体140により、半導体集積回路100への静電気放電による静電気破壊(回路の誤動作や半導体素子の損傷)を防止することができる。また半導体集積回路100を挟持する一対の絶縁体によって、薄型化及び小型化を達成しながら耐性を有する信頼性の高い半導体装置を提供することができる。また、作製工程においても外部ストレス、又は静電気放電に起因する形状や特性の不良を防ぎ、歩留まり良く半導体装置を作製することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、より信頼性が高く、歩留まりが良い半導体装置の作製方法を、図4及び図5を用いて詳細に説明する。本実施の形態では、半導体装置の一例としてCMOS(相補型金属酸化物半導体:Complementary Metal Oxide Semiconductor)に関して説明する。
作製基板である絶縁表面を有する基板200上に剥離層201を介して、下地膜202、トランジスタ210、211、絶縁膜212、絶縁膜213、絶縁層214が設けられ、半導体集積回路250が形成されている(図4(A)参照)。
トランジスタ210は薄膜トランジスタであり、ソース領域又はドレイン領域224a、224b、ソース領域又はドレイン領域224a、224bより低濃度不純物領域である不純物領域223a、223b、チャネル形成領域226、ゲート絶縁層227、ゲート電極層228、サイドウォール構造の絶縁層229a、229bを含む。ソース領域又はドレイン領域224a、224bは、ソース電極層又はドレイン電極層として機能する配線層230a、230bとそれぞれ接して電気的に接続されている。本実施の形態では、トランジスタ210はpチャネル型薄膜トランジスタであり、ソース領域又はドレイン領域224a、224b、LDD(LightlyDoped Drain)領域である不純物領域223a、223bにp型を付与する不純物元素(例えばボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(Ga)等)を含む。
トランジスタ211は薄膜トランジスタであり、ソース領域又はドレイン領域204a、204b、ソース領域又はドレイン領域204a、204b、より低濃度不純物領域である不純物領域203a、203b、チャネル形成領域206、ゲート絶縁層207、ゲート電極層208、サイドウォール構造の絶縁層209a、209bを含む。ソース領域又はドレイン領域204a、204bはソース電極層又はドレイン電極層として機能する配線層210a、210bとそれぞれ接して電気的に接続されている。本実施の形態では、トランジスタ211はnチャネル型薄膜トランジスタであり、ソース領域又はドレイン領域204a、204b、LDD領域である不純物領域203a、203bにn型を付与する不純物元素(例えばリン(P)やヒ素(As)等)を含む。
次に、半導体集積回路250上に、第1の絶縁体262を形成する。第1の絶縁体262としては、繊維体280に有機樹脂281が含浸された構造体を用いても良い。半導体集積回路250と第1の絶縁体262を接着し、剥離層201を界面として、半導体集積回路250を基板200より剥離する。ここで半導体集積回路250は、第1の絶縁体262側に設けられる(図4(B)(C)参照)。
半導体集積回路250の露出している剥離面に構造体を加熱し圧着して第2の絶縁体252を接着し、半導体集積回路250を第1の絶縁体262及び第2の絶縁体252で挟持する(図5(A)参照)。
第2の絶縁体252も第1の絶縁体262と同様、繊維体270に有機樹脂271が含浸された構造体を用いれば良い。
図示しないが、第1の絶縁体262及び第2の絶縁体252は複数の半導体集積回路を挟持しており、個々の半導体集積回路250ごとに分断し、半導体集積回路チップを作製する。分断手段としては物理的に分断することができれば特に限定しないが、本実施の形態ではレーザ光を照射することによって分断する。半導体集積回路250は、レーザ照射により発生した熱で第1の絶縁体262と第2の絶縁体252の分断面近傍が溶融、融着し、封止される。
なお、実施の形態1で述べたとおり、半導体集積回路250の断面をより良好に覆うために、第1の絶縁体262及び第2の絶縁体252の外側に、第3の絶縁体及び第4の絶縁体を設けても良い。
次に第1の絶縁体262及び第2の絶縁体252を覆う(包む)ように、導電性遮蔽体260を形成する。まず、第1の絶縁体262の表面及び分断面に導電性遮蔽体を形成し、第2の絶縁体252の表面及び分断面に導電性遮蔽体を形成する(図5(B)参照)。本実施の形態では、導電性遮蔽体260は、金属膜を用いる。具体的には、スパッタリング法により膜厚10nm(好ましくは5nm以上100nm以下)のチタン膜を形成する。
その後、導電性遮蔽体上にアンテナとして機能する導電層263を形成し、導電層263上に保護層として無機絶縁層254を形成する。本実施の形態では無機絶縁層254として窒化珪素膜を形成する。導電層263は、導電性遮蔽体及び第1の絶縁体に設けられたコンタクトホールを介して、半導体集積回路250と電気的に接続する。特に図示しないが、実施の形態1でも述べたように、導電性遮蔽体とアンテナとが直接接しないよう、絶縁層を設けても良い(図5(C)参照)。
このようにして形成することにより、半導体集積回路250は、第1の絶縁体262と第2の絶縁体252に封止される。そして、半導体装置の表面及び裏面に相当する第1の絶縁体262と第2の絶縁体252の外側および分断面に設けられた導電性遮蔽体260により静電気放電に対して保護される構造となる。
導電性遮蔽体260は、半導体装置に含まれるアンテナである導電層263が送受信すべき電磁波を透過し、かつ外部からの静電気が半導体装置内部の半導体集積回路250に印加されるのを遮断する。導電性遮蔽体260は静電気放電により印加される静電気を拡散して逃がす、または電荷の局部的な存在(局在化)を防ぐ(局部的な電位差が発生しないようにする)ため、半導体集積回路250の静電気破壊を防ぐことができる。
また、半導体集積回路を挟持して絶縁体及び導電性遮蔽体を設けるため、作製工程においても、外部ストレスや静電気放電による半導体集積回路の破損や特性不良などの悪影響を防止することができる。よって歩留まり良く、半導体装置を作製することができる。
本実施の形態で作製した半導体装置は、可撓性を有する絶縁体を用いることで、可撓性を有する半導体装置とすることができる。
トランジスタ210、211が有する半導体層を形成する材料は、シランやゲルマンに代表される半導体材料ガスを用いて気相成長法やスパッタリング法で作製される非晶質(アモルファス、以下「AS」ともいう。)半導体、該非晶質半導体を光エネルギーや熱エネルギーを利用して結晶化させた多結晶半導体、或いは微結晶(セミアモルファス若しくはマイクロクリスタルとも呼ばれる。以下「SAS」ともいう。)半導体などを用いることができる。半導体層はスパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等により成膜することができる。
微結晶半導体膜は、ギブスの自由エネルギーを考慮すれば非晶質と単結晶の中間的な準安定状態に属するものである。すなわち、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する。柱状または針状結晶が基板表面に対して法線方向に成長している。微結晶半導体の代表例である微結晶シリコンは、そのラマンスペクトルが単結晶シリコンを示す520cm−1よりも低波数側に、シフトしている。即ち、単結晶シリコンを示す520cm−1とアモルファスシリコンを示す480cm−1の間に微結晶シリコンのラマンスペクトルのピークがある。また、未結合手(ダングリングボンド)を終端するため水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそれ以上含ませている。さらに、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンなどの希ガス元素を含ませて格子歪みをさらに助長させることで、安定性が増し良好な微結晶半導体膜が得られる。
この微結晶半導体膜は、周波数が数十MHz〜数百MHzの高周波プラズマCVD法、または周波数が1GHz以上のマイクロ波プラズマCVD装置により形成することができる。代表的には、SiH、Si、SiHCl、SiHCl、SiCl、SiFなどの水素化珪素またはハロゲン化珪素を水素で希釈して形成することができる。また、水素化珪素またはハロゲン化珪素及び水素に加え、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンから選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈して微結晶半導体膜を形成することができる。これらのときの水素化珪素に対して水素の流量比を5倍以上200倍以下、好ましくは50倍以上150倍以下、更に好ましくは100倍とする。
アモルファス半導体としては、代表的には水素化アモルファスシリコン、結晶性半導体としては代表的にはポリシリコン(多結晶シリコン)などがあげられる。ポリシリコンには、800℃以上のプロセス温度を経て形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂高温ポリシリコンや、600℃以下のプロセス温度で形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂低温ポリシリコン、また結晶化を促進する元素などを用いて、非晶質シリコンを結晶化させたポリシリコンなどを含んでいる。もちろん、前述したように、微結晶半導体又は半導体層の一部に結晶相を含む半導体を用いることもできる。
また、半導体の材料としてはシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)などの単体のほかGaAs、InP、SiC、ZnSe、GaN、SiGeなどのような化合物半導体も用いることができる。また酸化物半導体である酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化マグネシウム亜鉛、酸化ガリウム、インジウム酸化物、及び上記酸化物半導体の複数より構成される酸化物半導体などを用いることができる。例えば、酸化亜鉛とインジウム酸化物と酸化ガリウムとから構成される酸化物半導体なども用いることができる。なお、酸化亜鉛を半導体層に用いる場合、ゲート絶縁層をY、Al、TiO、それらの積層などを用いると良く、ゲート電極層、ソース電極層、ドレイン電極層としては、インジウム錫酸化物(ITO)、Au、Tiなどを用いると良い。また、ZnOにInやGaなどを添加することもできる。
半導体層に、結晶性半導体層を用いる場合、その結晶性半導体層の作製方法は、種々の方法(レーザ結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルなどの結晶化を助長する元素を用いた熱結晶化法等)を用いれば良い。また、SASである微結晶半導体をレーザ照射して結晶化し、結晶性を高めることもできる。結晶化を助長する元素を導入しない場合は、非晶質珪素膜にレーザ光を照射する前に、窒素雰囲気下500℃で1時間加熱することによって非晶質珪素膜の含有水素濃度を1×1020atoms/cm以下にまで放出させる。これは水素を多く含んだ非晶質珪素膜にレーザ光を照射すると極度に表面の平坦性が悪化するとともに、良好な結晶性を得られないためである。
また、非晶質半導体層を結晶化し、結晶性半導体層を形成する結晶化工程で、非晶質半導体層に結晶化を促進する元素(触媒元素、金属元素とも示す)を添加し、熱処理(550℃〜750℃で3分〜24時間)により結晶化を行っても良い。結晶化を助長(促進)する元素としては、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、銅(Cu)及び金(Au)から選ばれた一種又は複数種類を用いることができる。
非晶質半導体層への金属元素の導入の仕方としては、当該金属元素を非晶質半導体層の表面又はその内部に存在させ得る手法であれば特に限定はなく、例えばスパッタ法、CVD法、プラズマ処理法(プラズマCVD法も含む)、吸着法、金属塩の溶液を塗布する方法を使用することができる。このうち溶液を用いる方法は簡便であり、金属元素の濃度調整が容易であるという点で有用である。また、このとき非晶質半導体層の表面の濡れ性を改善し、非晶質半導体層の表面全体に水溶液を行き渡らせるため、酸素雰囲気中でのUV光の照射、熱酸化法、ヒドロキシルラジカルを含むオゾン水又は過酸化水素による処理等により、酸化膜を成膜することが望ましい。
結晶化を助長する元素を結晶性半導体層から除去、又は軽減するため、結晶性半導体層に接して、不純物元素を含む半導体層を形成し、ゲッタリングシンクとして機能させる。不純物元素としては、n型を付与する不純物元素、p型を付与する不純物元素や希ガス元素などを用いることができ、例えばリン(P)、窒素(N)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ボロン(B)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)から選ばれた一種または複数種を用いることができる。結晶化を促進する元素を含む結晶性半導体層に、希ガス元素を含む半導体層を形成し、熱処理(550℃〜750℃で3分〜24時間)を行う。結晶性半導体層中に含まれる結晶化を促進する元素は、希ガス元素を含む半導体層中に移動し、結晶性半導体層中の結晶化を促進する元素は除去、又は軽減される。その後、ゲッタリングシンクとなった希ガス元素を含む半導体層を除去する。
非晶質半導体層の結晶化は、熱処理とレーザ光照射による結晶化を組み合わせても良く、熱処理やレーザ光照射を単独で、複数回行っても良い。
また、結晶性半導体層を、直接基板にプラズマ法により形成しても良い。また、プラズマ法を用いて、結晶性半導体層を選択的に基板に形成しても良い。
ゲート絶縁層207、227は酸化珪素、若しくは酸化珪素と窒化珪素の積層構造で形成すれば良い。ゲート絶縁層207、227は、プラズマCVD法や減圧CVD法により絶縁膜を堆積することで形成しても良いし、プラズマ処理による固相酸化若しくは固相窒化で形成すると良い。単結晶半導体層を、プラズマ処理により酸化又は窒化することにより形成するゲート絶縁層は、緻密で絶縁耐圧が高く信頼性に優れているためである。例えば、亜酸化窒素(NO)をArで1〜3倍(流量比)に希釈して、10〜30Paの圧力にて3〜5kWのマイクロ波(2.45GHz)電力を印加して半導体層の表面を酸化若しくは窒化させる。この処理により1nm〜10nm(好ましくは2nm〜6nm)の絶縁膜を形成する。さらに亜酸化窒素(NO)とシラン(SiH)を導入し、10〜30Paの圧力にて3〜5kWのマイクロ波(2.45GHz)電力を印加して気相成長法により酸化窒化シリコン膜を形成してゲート絶縁層を形成する。固相反応と気相成長法による反応を組み合わせることにより界面準位密度が低く絶縁耐圧の優れたゲート絶縁層を形成することができる。
また、ゲート絶縁層207、227として、二酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、二酸化チタン、五酸化タンタルなどの高誘電率材料を用いても良い。ゲート絶縁層207、227に高誘電率材料を用いることにより、ゲートリーク電流を低減することができる。
ゲート電極層208、228は、CVD法やスパッタ法、液滴吐出法などを用いて形成することができる。ゲート電極層は、Ag、Au、Cu、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、W、Al、Ta、Mo、Cd、Zn、Fe、Ti、Si、Ge、Zr、Baから選ばれた元素、又は前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成すれば良い。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜や、AgPdCu合金を用いても良い。また、単層構造でも複数層の構造でも良く、例えば、窒化タングステン膜とモリブデン膜との2層構造としても良いし、膜厚50nmのタングステン膜、膜厚500nmのアルミニウムとシリコンの合金(Al−Si)膜、膜厚30nmの窒化チタン膜を順次積層した3層構造としても良い。また、3層構造とする場合、第1の導電膜のタングステンに代えて窒化タングステンを用いても良いし、第2の導電膜のアルミニウムとシリコンの合金(Al−Si)膜に代えてアルミニウムとチタンの合金膜(Al−Ti)を用いても良い。また、第3の導電膜の窒化チタン膜に代えてチタン膜を用いても良い。
ゲート電極層208、228に可視光に対して透光性を有する材料を用いることもできる。透光性の導電材料としては、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛(ZnO)等を用いることができる。また、酸化亜鉛を含むインジウム亜鉛酸化物(IZO(Indium Zinc Oxide))、ZnOにガリウム(Ga)をドープしたもの、酸化スズ(SnO)、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物なども用いても良い。
ゲート電極層208、228の形成において、エッチング法で加工する場合は、マスクを形成しドライエッチング法により加工すれば良い。ICP(Induatively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング条件(コイル型の電極に印加される電力量、基板側の電極に印加される電力量、基板側の電極温度等)を適宜調節することにより、電極層をテーパー形状にエッチングすることができる。なお、エッチング用ガスとしては、Cl、BCl、SiClもしくはCClなどを代表とする塩素系ガス、CF、SFもしくはNFなどを代表とするフッ素系ガス又はOを適宜用いることができる。
サイドウォール構造の絶縁層209a、209b、229a、229bは、ゲート電極層、半導体層を覆う絶縁層を形成した後、これをRIE(Reactive ion Etching:反応性イオンエッチング)法による異方性のエッチングによって加工し自己整合的に形成すれば良い。ここで、絶縁層について特に限定はなく、TEOS(Tetra−Ethyl−Ortho−Silicate)若しくはシラン等と、酸素若しくは亜酸化窒素等とを反応させて形成した段差被覆性の良い酸化珪素であることが好ましい。絶縁層は熱CVD、プラズマCVD、常圧CVD、バイアスECRCVD、スパッタリング等の方法によって形成することができる。
本実施の形態では、トランジスタの構造としてはシングルゲート構造を説明したが、ダブルゲート構造などのマルチゲート構造でも良い。この場合、半導体層の上方及び下方にゲート電極層を設ける構造でも良く、半導体層の片側(上方又は下方)にのみ複数ゲート電極層を設ける構造でも良い。
また、トランジスタのソース領域及びドレイン領域にシリサイドを設ける構造としても良い。シリサイドは半導体層のソース領域及びドレイン領域上に導電膜を形成し、加熱処理、GRTA法、LRTA法等により、露出されたソース領域及びドレイン領域の半導体層中の珪素と導電膜とを反応させて形成する。レーザ照射やランプによる光照射によってシリサイドを形成しても良い。シリサイドを形成する導電膜の材料としては、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、バナジウム(V)、ネオジム(Nd)、クロム(Cr)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)等を用いることができる。
ソース電極層又はドレイン電極層として機能する配線層210a、210b、230a、230bは、PVD法、CVD法、蒸着法等により導電膜を成膜した後、所望の形状にエッチングして形成することができる。また、印刷法、電解メッキ法等により、所定の場所に選択的に配線層を形成することができる。更にはリフロー法、ダマシン法を用いても良い。配線層210a、210b、230a、230bの材料は、Ag、Au、Cu、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、W、Al、Ta、Mo、Cd、Zn、Fe、Ti、Zr、Ba等の金属、Si、Ge等の半導体又はその合金、若しくはその窒化物を用いて形成すれば良い。
また、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)を含むインジウム亜鉛酸化物(IZO(indium zinc oxide))、酸化亜鉛(ZnO)、ZnOにガリウム(Ga)をドープしたもの、酸化スズ(SnO)、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などの透光性の導電性材料を用いることもできる。
絶縁膜212、213、絶縁層214は、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、その他の無機絶縁性材料を用いることができる。
上述のように、半導体集積回路を覆う導電性遮蔽体により、半導体集積回路の静電気放電による静電気破壊(回路の誤動作や半導体素子の損傷)を防止することができる。また半導体集積回路を覆う絶縁体によって、薄型化及び小型化を達成しながら耐性を有する信頼性の高い半導体装置を提供することができる。また、作製工程においても外部ストレス、又は静電気放電に起因する形状や特性の不良を防ぎ、歩留まり良く半導体装置を作製することができる。
本発明の一態様である半導体装置は、電界効果トランジスタのような半導体素子だけでなく、半導体層を用いる記憶素子なども適用することができ、多用途に渡って要求される機能を満たす半導体装置を作製し、提供することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、より高い信頼性を付与することを目的とした半導体装置、及び半導体装置の作製方法においてメモリを有する半導体装置の一例に関して図6乃至図8を用いて説明する。
本実施の形態の半導体装置はメモリ素子としてメモリセルアレイ、及びメモリセルアレイを駆動する駆動回路部を有する。
絶縁表面を有する作製基板である基板300の上に剥離層301を形成し、剥離層301上に下地膜として機能する絶縁膜302を形成する。
次いで、絶縁膜302上に半導体膜を形成する。半導体膜は25〜200nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで、スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等の手段により成膜すれば良い。
本実施の形態では、絶縁膜302上に、非晶質半導体膜を形成し、非晶質半導体膜をレーザ結晶化させることによって結晶性半導体膜である半導体膜を形成する。
このようにして得られた半導体膜に対して、薄膜トランジスタのしきい値電圧を制御するために微量な不純物元素(ボロンまたはリン)のドーピングを選択的に行う。この不純物元素のドーピングは、結晶化工程の前の非晶質半導体膜に行っても良い。非晶質半導体膜の状態で不純物元素をドーピングすると、その後の結晶化のための加熱処理によって、不純物の活性化も行うことができる。また、ドーピングの際に生じる欠陥等も改善することができる。
次に半導体膜を、マスクを用いて所望の形状に加工する。本実施の形態では半導体膜上に形成された酸化膜を除去した後、新たに酸化膜を形成する。そして、フォトマスクを作製し、フォトリソグラフィ法を用いた加工処理により、半導体層303、304、305、306を形成する。半導体層の端部には傾斜角(テーパー角)を設けても良い。
エッチング加工は、プラズマエッチング(ドライエッチング)又はウェットエッチングのどちらを採用しても良いが、大面積基板を処理するにはプラズマエッチングが適している。エッチングガスとしては、CF、NF、Cl、BCl、などのフッ素系又は塩素系のガスを用い、HeやArなどの不活性ガスを適宜加えても良い。また、大気圧放電のエッチング加工を適用すれば、局所的な放電加工も可能であり、基板の全面にマスクを形成する必要はない。
半導体層305上に絶縁膜310を形成する。絶縁膜310は酸化シリコン若しくは酸化シリコンと窒化シリコンの積層構造で形成すれば良い。絶縁膜310は、プラズマCVD法や減圧CVD法により絶縁層を堆積することで形成しても良いが、好ましくはプラズマ処理による固相酸化若しくは固相窒化で形成すると良い。半導体層(代表的にはシリコン層)を、プラズマ処理により酸化又は窒化することにより形成した絶縁層は、緻密で絶縁耐圧が高く信頼性に優れているためである。絶縁膜310は、電荷蓄積層311に電荷を注入するためのトンネル絶縁層として用いるので、このように丈夫であるものが好ましい。この絶縁膜310は1nm〜20nm、好ましくは3nm〜6nmの厚さに形成することが好ましい。
プラズマ処理により形成される好適な絶縁膜310の一例は、酸化雰囲気下のプラズマ処理により半導体層上に3nm〜6nmの厚さで酸化珪素層を形成し、その後窒素雰囲気下でその酸化珪素層の表面を窒化プラズマで処理した窒素プラズマ処理層を形成する。具体的には、まず、酸素雰囲気下でのプラズマ処理により半導体層上に3nm〜6nmの厚さで酸化珪素層を形成する。その後、続けて窒素雰囲気下でプラズマ処理を行うことにより酸化珪素層の表面又は表面近傍に窒素濃度の高い窒素プラズマ処理層を設ける。なお、表面近傍とは、酸化珪素層の表面から概略0.5nm〜1.5nmの深さをいう。例えば、窒素雰囲気下でプラズマ処理を行うことによって、酸化珪素層の表面からほぼ1nmの深さに窒素を20〜50原子%の割合で含有した構造となる。
半導体層の代表例としての珪素層の表面をプラズマ処理で酸化することで、界面に歪みのない緻密な酸化層を形成することができる。また、当該酸化層をプラズマ処理で窒化することで、表層部の酸素を窒素に置換して窒化層を形成すると、さらに緻密化することができる。それにより絶縁耐圧が高い絶縁層を形成することができる。
いずれにしても、上記のようなプラズマ処理による固相酸化処理若しくは固相窒化処理を用いることで、耐熱温度が700℃以下のガラス基板を用いても、950℃〜1050℃で形成される熱酸化膜と同等な絶縁層を得ることができる。すなわち、不揮発性メモリ素子のトンネル絶縁層として信頼性の高いトンネル絶縁層を形成することができる。
電荷蓄積層311を絶縁膜310上に形成する。この電荷蓄積層311は、単層でも良いし、複数の層を積層して設けても良い。
電荷蓄積層311としては、半導体材料または導電性材料の層または粒子で形成し浮遊ゲートとすることができる。半導体材料としては、シリコン、シリコンゲルマニウム等がある。シリコンを用いる場合、アモルファスシリコンやポリシリコンを用いることができる。さらには、リンがドープされたポリシリコンを用いることができる。導電性材料としては、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)から選ばれた元素、前記元素を主成分とする合金、前記元素を組み合わせた合金膜(代表的にはMo−W合金膜、Mo−Ta合金膜)、あるいは導電性を付与した珪素膜で形成すれば良い。このような材料から成る導電層の下には窒化タンタル、窒化タングステン、窒化チタン、窒化モリブデンなどの窒化物、タングステンシリサイド、チタンシリサイド、モリブデンシリサイドなどのシリサイドを形成しておいても良い。更には、上記半導体材料同士、導電性材料同士、または半導体材料及び導電性材料の積層構造としても良い。例えば、シリコン層及びゲルマニウム層の積層構造としても良い。
また、電荷蓄積層311として、絶縁性であり、電荷を保持するトラップを有する層で形成することもできる。このような材料の代表例として、代表的にはシリコン化合物、ゲルマニウム化合物がある。シリコン化合物としては、窒化珪素、酸窒化珪素、水素が添加された酸窒化珪素等がある。ゲルマニウム化合物としては、窒化ゲルマニウム、酸素が添加された窒化ゲルマニウム、窒素が添加された酸化ゲルマニウム、酸素及び水素が添加された窒化ゲルマニウム、窒素及び水素が添加された酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム化合物等がある。
次に半導体層303、304、306を覆うマスクを形成する。マスク、電荷蓄積層311をマスクとしてn型を付与する不純物元素を添加し、n型不純物領域362a、n型不純物領域362bを形成する。本実施の形態では、不純物元素としてn型を付与する不純物元素であるリン(P)を用いる。ここでは、n型不純物領域362a、n型不純物領域362bに、n型を付与する不純物元素が1×1017〜5×1018/cm程度の濃度で含まれるように添加する。半導体層303、304、306を覆うマスクを除去する。
半導体層306上の酸化膜を除去し、半導体層305、半導体層306、絶縁膜310、電荷蓄積層311を覆うゲート絶縁層309を形成する。メモリセルアレイにおいてはゲート絶縁層309の膜厚が厚いと、薄膜トランジスタ及びメモリ素子の高電圧に対する耐性が高くすることができ、信頼性を高めることができる。
なお、半導体層305の上方に形成されたゲート絶縁層309は、後に完成するメモリ素子においてコントロール絶縁層として機能するが、半導体層306上に形成される薄膜トランジスタにおいてはゲート絶縁層として機能するために本明細書では、ゲート絶縁層309とよぶこととする。
半導体層303、304上の酸化膜を除去し、半導体層303、半導体層304を覆うゲート絶縁層308を形成する(図6(A)参照)。ゲート絶縁層308はプラズマCVD法またはスパッタ法などを用いて形成することができる。駆動回路部に設けられる薄膜トランジスタのゲート絶縁層308の膜厚は、1nm以上10nm以下、より好ましくは5nm程度とすれば良い。ゲート絶縁層308を薄膜化すると、駆動回路部においてトランジスタを低電圧で高速に動作させる効果がある。
ゲート絶縁層308は酸化珪素、若しくは酸化珪素と窒化珪素の積層構造で形成すれば良い。ゲート絶縁層308は、プラズマCVD法や減圧CVD法により絶縁膜を堆積することで形成しても良いし、プラズマ処理による固相酸化若しくは固相窒化で形成すると良い。半導体層を、プラズマ処理により酸化又は窒化することにより形成するゲート絶縁層は、緻密で絶縁耐圧が高く信頼性に優れているためである。
また、ゲート絶縁層308として、高誘電率材料を用いても良い。ゲート絶縁層308に高誘電率材料を用いることにより、ゲートリーク電流を低減することができる。高誘電率材料としては、二酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、二酸化チタン、五酸化タンタルなどを用いることができる。また、プラズマ処理による固相酸化により酸化シリコン層を形成しても良い。
また、薄い酸化珪素膜の形成方法としては、GRTA法、LRTA法等を用いて半導体領域表面を酸化し、熱酸化膜を形成することで、膜厚の薄い酸化珪素膜を形成することもできる。なお、低い成膜温度でゲートリーク電流の少ない緻密な絶縁膜を形成するには、アルゴンなどの希ガス元素を反応ガスに含ませ、形成される絶縁膜中に混入させると良い。
次いで、ゲート絶縁層308、309上にゲート電極層として用いる膜厚20〜100nmの第1の導電膜と、膜厚100nm〜400nmの第2の導電膜とを積層して形成する。第1の導電膜及び第2の導電膜は、スパッタリング法、蒸着法、CVD法等の手法により形成することができる。第1の導電膜及び第2の導電膜はタンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ネオジム(Nd)から選ばれた元素、又は前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成すれば良い。また、第1の導電膜及び第2の導電膜としてリン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜や、AgPdCu合金を用いても良い。また、2層構造に限定されず、例えば、第1の導電膜として膜厚50nmのタングステン膜、第2の導電膜として膜厚500nmのアルミニウムとシリコンの合金(Al−Si)膜、第3の導電膜として膜厚30nmの窒化チタン膜を順次積層した3層構造としても良い。また、3層構造とする場合、第1の導電膜のタングステンに代えて窒化タングステンを用いることができる。また、第2の導電膜のアルミニウムとシリコンの合金(Al−Si)膜に代えてアルミニウムとチタンの合金膜(Al−Ti)を用いても良い。また、第3の導電膜の窒化チタン膜に代えてチタン膜を用いても良い。また、単層構造であっても良い。本実施の形態では、第1の導電膜として窒化タンタルを膜厚30nm形成し、第2の導電膜としてタングステン(W)を膜厚370nm形成する。
第1の導電膜と第2の導電膜をエッチング加工して、第1のゲート電極層312、313、314、第2のゲート電極層316、317、318、第1の制御ゲート電極層315、及び第2の制御ゲート電極層319を形成する(図6(B)参照)。
本実施の形態では第1のゲート電極層、第2のゲート電極層(第1の制御ゲート電極層、第2の制御ゲート電極層)を垂直な側面を有して形成する例を示すが、本発明の一態様はそれに限定されず、第1のゲート電極層及び第2のゲート電極層(第1の制御ゲート電極層、第2の制御ゲート電極層)両方がテーパー形状を有していても良い。または、どちらか一方のゲート電極層(第1の制御ゲート電極層、第2の制御ゲート電極層)の一層のみがテーパー形状を有し、他方は異方性エッチングによって垂直な側面を有していても良い。また、テーパー角度も積層するゲート電極層間で異なっていても良いし、同一でも良い。テーパー形状を有することによって、その上に積層する膜の被覆性が向上し、欠陥が軽減されるので信頼性が向上する。
ゲート電極層(及び制御ゲート電極層)を形成する際のエッチング工程によって、ゲート絶縁層308、309は多少エッチングされ、膜厚が減る(いわゆる膜減り)ことがある。
次に、半導体層304、305、306を覆うマスク321、363を形成する。マスク321、363、第1のゲート電極層312、第2のゲート電極層316をマスクとしてp型を付与する不純物元素320を添加し、p型不純物領域322a、p型不純物領域322bを形成する。本実施の形態では、不純物元素としてボロン(B)を用いる。ここでは、p型不純物領域322a、p型不純物領域322bにp型を付与する不純物元素が1×1020〜5×1021/cm程度の濃度で含まれるように添加する。また、半導体層303にチャネル形成領域323が形成される(図6(C)参照)。
p型不純物領域322a、p型不純物領域322bは高濃度p型不純物領域であり、ソース領域、ドレイン領域として機能する。
次に半導体層303を覆うマスク325を形成する。マスク325、第1のゲート電極層313、第2のゲート電極層317、第1のゲート電極層314、第2のゲート電極層318、第1の制御ゲート電極層315、及び第2の制御ゲート電極層319をマスクとしてn型を付与する不純物元素324を添加し、n型不純物領域326a、326b、364a、364b、327a、327b、328a、328bを形成する。本実施の形態では、不純物元素としてリン(P)を用いる。ここでは、n型不純物領域326a、326b、327a、327b、328a、328bにn型を付与する不純物元素が5×1019〜5×1020/cm程度の濃度で含まれるように添加する。また、半導体層304にチャネル形成領域329、半導体層305にチャネル形成領域330、及び半導体層306にチャネル形成領域331が形成される(図6(D)参照)。
n型不純物領域326a、326b、327a、327b、328a、328bは高濃度n型不純物領域であり、ソース領域、ドレイン領域として機能する。一方、n型不純物領域364a、n型不純物領域364bは低濃度不純物領域であり、LDD領域となる。
マスク325をOアッシングやレジスト剥離液により除去し、酸化膜も除去する。その後、ゲート電極層の側面を覆うように、絶縁膜、いわゆるサイドウォールを形成しても良い。サイドウォールは、プラズマCVD法や減圧CVD(LPCVD)法を用いて、珪素を有する絶縁膜により形成することができる。
不純物元素を活性化するために加熱処理、強光の照射、又はレーザ光の照射を行っても良い。活性化と同時にゲート絶縁層へのプラズマダメージやゲート絶縁層と半導体層との界面へのプラズマダメージを回復することができる。
次いで、ゲート電極層、ゲート絶縁層を覆う層間絶縁層を形成する。本実施の形態では、絶縁膜367と絶縁膜368との積層構造とする。絶縁膜367と絶縁膜368は、スパッタ法、またはプラズマCVDを用いた窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜、酸化珪素膜でも良く、他の珪素を含む絶縁膜を単層または3層以上の積層構造として用いても良い。
さらに、窒素雰囲気中で、300〜550℃で1〜12時間の熱処理を行い、半導体層を水素化する工程を行う。好ましくは、400〜500℃で行う。この工程は層間絶縁層である絶縁膜367に含まれる水素により半導体層のダングリングボンドを終端する工程である。本実施の形態では、410度(℃)で1時間加熱処理を行う。
絶縁膜367、絶縁膜368としては他に窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウムまたは酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素(CN)その他の無機絶縁性材料を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。また、シロキサン樹脂を用いても良い。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂に相当する。
次いで、レジストからなるマスクを用いて絶縁膜367、絶縁膜368、ゲート絶縁層308、309に半導体層に達するコンタクトホール(開口部)を形成する。エッチングは、用いる材料の選択比によって、一回で行っても複数回行っても良い。エッチングによって、絶縁膜368、絶縁膜367、ゲート絶縁層308、309を除去し、ソース領域又はドレイン領域であるp型不純物領域322a、322b、n型不純物領域326a、326b、327a、327b、328a、328bに達する開口部を形成する。エッチングは、ウェットエッチングでもドライエッチングでも良く、両方用いても良い。ウェットエッチングのエッチャントは、フッ化水素アンモニウム及びフッ化アンモニウムを含む混合溶液のようなフッ酸系の溶液を用いると良い。エッチング用ガスとしては、Cl、BCl、SiClもしくはCClなどを代表とする塩素系ガス、CF、SFもしくはNFなどを代表とするフッ素系ガス又はOを適宜用いることができる。また用いるエッチング用ガスに不活性気体を添加しても良い。添加する不活性元素としては、He、Ne、Ar、Kr、Xeから選ばれた一種または複数種の元素を用いることができる。
開口部を覆うように導電膜を形成し、導電膜をエッチングして各ソース領域又はドレイン領域の一部とそれぞれ電気的に接続するソース電極層又はドレイン電極層である配線層369a、配線層369b、配線層370a、配線層370b、配線層371a、配線層371b、配線層372a、配線層372bを形成する。配線層は、PVD法、CVD法、蒸着法等により導電膜を成膜した後、所望の形状にエッチングして形成することができる。また、液滴吐出法、印刷法、電解メッキ法等により、所定の場所に選択的に導電層を形成することができる。更にはリフロー法、ダマシン法を用いても良い。ソース電極層又はドレイン電極層の材料は、Ag、Au、Cu、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、W、Al、Ta、Mo、Cd、Zn、Fe、Ti、Zr、Ba等の金属、及びSi、Ge、又はその合金、若しくはその窒化物を用いて形成する。また、これらの積層構造としても良い。本実施の形態では、チタン(Ti)膜を膜厚60nm形成し、窒化チタン膜を膜厚40nm形成し、アルミニウム膜を膜厚700nm形成し、チタン(Ti)膜を膜厚200nm形成して積層構造とし、所望な形状に加工する。
以上の工程で駆動回路部として、p型不純物領域を有するpチャネル型薄膜トランジスタである薄膜トランジスタ373、n型不純物領域を有するnチャネル型薄膜トランジスタである薄膜トランジスタ374、メモリセルアレイとしてn型不純物領域を有するメモリ素子375、n型不純物領域を有するnチャネル型薄膜トランジスタである薄膜トランジスタ376を有する半導体集積回路350を作製することができる(図6(E)参照)。
本実施の形態では半導体集積回路350上に絶縁層390を形成する(図7(A)参照)。続いて、第1の絶縁体382として、繊維体383に有機樹脂384が含浸された構造体を用いる。構造体を加熱し圧着して、半導体集積回路350、第1の絶縁体382、第4の絶縁体391を接着し、剥離層301を用いて半導体集積回路350を基板300より剥離する。よって半導体集積回路350は、第1の絶縁体382側に設けられる(図7(B)参照)。
第2の絶縁体385も第1の絶縁体382と同様、繊維体383に有機樹脂384が含浸された構造体を用いる。構造体を加熱し圧着して、第3の絶縁体388と第2の絶縁体385を接着する。第2の絶縁体385の第3の絶縁体388と接着する反対面には接着層389を設ける。
半導体集積回路350の露出している剥離面に接着層389を接着し、半導体集積回路350を、第4の絶縁体391及び第1の絶縁体382と、第3の絶縁体388及び第2の絶縁体385で挟持する(図8(A)参照)。
図示しないが第1の絶縁体382及び第2の絶縁体385は、平面方向に配列するように複数の半導体集積回路350を挟持しており、個々の半導体集積回路350ごとに分断し、半導体集積回路チップを作製する。分断手段としては物理的に分断することができれば特に限定しないが、本実施の形態ではレーザ光を照射することによって分断する。
分断することによって、分断面において第1の絶縁体382と第2の絶縁体385、及び第3の絶縁体388と第4の絶縁体391が溶融し、互いに融着することで、半導体集積回路350は第1の絶縁体382と第2の絶縁体385、及び第3の絶縁体388と第4の絶縁体391とによって封止される。
次に第3の絶縁体388及び第4の絶縁体391を覆う(包む)ように、導電性遮蔽体395を形成する。まず、第3の絶縁体388の表面及び分断面に導電性遮蔽体を形成し、第4の絶縁体391の表面及び分断面に導電性遮蔽体を形成する(図8(B)参照)。本実施の形態では、導電性遮蔽体395は、スパッタリング法により膜厚10nm(好ましくは5nm以上100nm以下)のチタン膜を形成する。
その後、導電性遮蔽体395上にアンテナとして機能する導電層380を形成し、導電層380上に保護層として無機絶縁層381を形成する。本実施の形態では無機絶縁層381として窒化珪素膜を形成する。導電層380は、導電性遮蔽体395、第3の絶縁体、及び第1の絶縁体に設けられたコンタクトホールを介して、半導体集積回路350と電気的に接続する。特に図示しないが、実施の形態1でも述べたように、導電性遮蔽体とアンテナとが直接接しないよう、絶縁層を設けても良い。
このようにして形成することにより、半導体集積回路350は、第1の絶縁体382と第2の絶縁体385、及び第3の絶縁体388と第4の絶縁体391とに封止される。また、半導体装置の表面及び裏面に相当する第3の絶縁体388と第4の絶縁体391の外側および分断面に設けられた導電性遮蔽体395により静電気放電に対して保護される構造となる。
導電性遮蔽体395は、半導体装置に含まれるアンテナである導電層380が送受信すべき電磁波を妨げず、かつ外部からの静電気が半導体装置内部の半導体集積回路350に印加されるのを遮断する。導電性遮蔽体395は静電気放電により印加される静電気を拡散して逃がす、または電荷の局部的な存在(局在化)を防ぐ(局部的な電位差が発生しないようにする)ため、半導体集積回路350の静電気破壊を防ぐことができる。
また、半導体集積回路を挟持して絶縁体を設けるため、作製工程においても、外部ストレスや静電気放電による半導体集積回路の破損や特性不良などの悪影響を防止することができる。よって歩留まりよく半導体装置を作製することができる。
上述の通り、半導体集積回路を覆う導電性遮蔽体により、半導体集積回路の静電気放電による静電気破壊(回路の誤動作や半導体素子の損傷)を防止することができる。また半導体集積回路を挟持する一対の絶縁体によって、薄型化及び小型化を達成しながら耐性を有する信頼性の高い半導体装置を提供することができる。また、作製工程においても外部ストレス、又は静電気放電に起因する形状や特性の不良を防ぎ、歩留まり良く半導体装置を作製することができる。
本実施の形態で作製した半導体装置は、可撓性を有する絶縁体を用いることで、可撓性を有する半導体装置とすることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、より高い信頼性を付与することを目的とした半導体装置の例について説明する。詳しくは半導体装置の一例として、マイクロプロセッサ及び非接触でデータの送受信を行うことのできる演算機能を備えた半導体装置の一例について説明する。
図9に半導体装置の一例として、マイクロプロセッサ500の一例を示す。このマイクロプロセッサ500は、上記実施の形態に係る半導体装置により製造されるものである。このマイクロプロセッサ500は、演算回路501(Arithmetic logic unit、ALUともいう)、演算回路制御部502(ALU Controller)、命令解析部503(Instruction Decoder)、割り込み制御部504(Interrupt Controller)、タイミング制御部505(Timing Controller)、レジスタ506(Register)、レジスタ制御部507(Register Controller)、バスインターフェース508(Bus I/F)、読み出し専用メモリ509、及びメモリインターフェース510(ROM I/F)を有している。
バスインターフェース508を介してマイクロプロセッサ500に入力された命令は、命令解析部503に入力され、デコードされた後、演算回路制御部502、割り込み制御部504、レジスタ制御部507、タイミング制御部505に入力される。演算回路制御部502、割り込み制御部504、レジスタ制御部507、タイミング制御部505は、デコードされた命令に基づき各種制御を行う。具体的に演算回路制御部502は、演算回路501の動作を制御するための信号を生成する。また、割り込み制御部504は、マイクロプロセッサ500のプログラム実行中に、外部の入出力装置や周辺回路からの割り込み要求を、その優先度やマスク状態から判断して処理する。レジスタ制御部507は、レジスタ506のアドレスを生成し、マイクロプロセッサ500の状態に応じてレジスタ506の読み出しや書き込みを行う。タイミング制御部505は、演算回路501、演算回路制御部502、命令解析部503、割り込み制御部504、レジスタ制御部507の動作のタイミングを制御する信号を生成する。例えばタイミング制御部505は、基準クロック信号CLK1を元に、内部クロック信号CLK2を生成する内部クロック生成部を備えており、内部クロック信号CLK2を上記各種回路に供給する。なお、図9に示すマイクロプロセッサ500は、その構成を簡略化して示した一例にすぎず、実際にはその用途によって多種多様な構成を備えることができる。
次に、非接触でデータの送受信を行うことのできる演算機能を備えた半導体装置の一例について図10を参照して説明する。図10は無線通信により外部装置と信号の送受信を行って動作するコンピュータ(以下、「RFCPU」という)の一例を示す。RFCPU511は、アナログ回路部512とデジタル回路部513を有している。アナログ回路部512として、共振容量を有する共振回路514、整流回路515、定電圧回路516、リセット回路517、発振回路518、復調回路519と、変調回路520を有している。デジタル回路部513は、RFインターフェース521、制御レジスタ522、クロックコントローラ523、CPUインターフェース524、中央処理ユニット525、ランダムアクセスメモリ526、読み出し専用メモリ527を有している。
このような構成のRFCPU511の動作は以下の通りである。アンテナ528が受信した信号は共振回路514により誘導起電力を生じる。誘導起電力は、整流回路515を経て容量部529に充電される。この容量部529はセラミックコンデンサーや電気二重層コンデンサーなどのキャパシタで形成されていることが好ましい。容量部529はRFCPU511と一体形成されている必要はなく、別部品としてRFCPU511を構成する絶縁表面を有する基板に取り付けられていれば良い。
リセット回路517は、デジタル回路部513をリセットし初期化する信号を生成する。例えば、電源電圧の上昇に遅延して立ち上がる信号をリセット信号として生成する。発振回路518は、定電圧回路516により生成される制御信号に応じて、クロック信号の周波数とデューティー比を変更する。ローパスフィルタで形成される復調回路519は、例えば振幅変調(ASK)方式の受信信号の振幅の変動を二値化する。変調回路520は、送信データを振幅変調(ASK)方式の送信信号の振幅を変動させて送信する。変調回路520は、共振回路514の共振点を変化させることで通信信号の振幅を変化させている。クロックコントローラ523は、電源電圧又は中央処理ユニット525における消費電流に応じてクロック信号の周波数とデューティー比を変更するための制御信号を生成している。電源電圧の監視は電源管理回路530が行っている。
アンテナ528からRFCPU511に入力された信号は復調回路519で復調された後、RFインターフェース521で制御コマンドやデータなどに分解される。制御コマンドは制御レジスタ522に格納される。制御コマンドには、読み出し専用メモリ527に記憶されているデータの読み出し、ランダムアクセスメモリ526へのデータの書き込み、中央処理ユニット525への演算命令などが含まれている。中央処理ユニット525は、CPUインターフェース524を介して読み出し専用メモリ527、ランダムアクセスメモリ526、制御レジスタ522にアクセスする。CPUインターフェース524は、中央処理ユニット525が要求するアドレスより、読み出し専用メモリ527、ランダムアクセスメモリ526、制御レジスタ522のいずれかに対するアクセス信号を生成する機能を有している。
中央処理ユニット525の演算方式は、読み出し専用メモリ527にOS(オペレーティングシステム)を記憶させておき、起動とともにプログラムを読み出し実行する方式を採用することができる。また、専用回路で演算回路を構成して、演算処理をハードウェア的に処理する方式を採用することもできる。ハードウェアとソフトウェアを併用する方式では、専用の演算回路で一部の処理を行い、残りの演算をプログラムを使って中央処理ユニット525が実行する方式を適用することができる。
本実施の形態におけるマイクロプロセッサにおいても、半導体集積回路を覆う導電性遮蔽体により、半導体集積回路の静電気放電による静電気破壊(回路の誤動作や半導体素子の損傷)を防止する。また半導体集積回路を挟持する一対の絶縁体によって、薄型化及び小型化を達成しながら耐性を有する信頼性の高い半導体装置を提供することができる。また、作製工程においても外部ストレス、又は静電気放電に起因する形状や特性の不良を防ぎ、歩留まり良く半導体装置を作製することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した半導体装置の使用形態の一例について説明する。具体的には、非接触でデータの入出力が可能である半導体装置の適用例に関して、図面を用いて以下に説明する。非接触でデータの入出力が可能である半導体装置は利用の形態によって、RFIDタグ、IDタグ、ICタグ、RFタグ、無線タグ、電子タグまたは無線チップとも呼ばれる。
本実施の形態で示す半導体装置の上面構造の一例について、図11(A)を参照して説明する。図11(A)に示す半導体装置は、半導体集積回路チップ400と、アンテナ405が設けられた支持基板406とを含んでいる。接点407において、半導体集積回路チップ400の端子とアンテナ405の端子を電気的に接続するように、支持基板406に半導体集積回路チップ400を貼り付ける。(図11(B)参照)。
半導体集積回路チップ400内に設けられる半導体集積回路にはメモリ部やロジック部を構成する複数のトランジスタ等の素子が設けられる。本実施の形態に係る半導体装置は、電界効果トランジスタのような半導体素子だけでなく、半導体層を用いる記憶素子なども適用することができ、多用途に渡って要求される機能を満たす半導体装置を作製し、提供することができる。
次に、半導体集積回路チップ400とアンテナの構造及びその配置について説明する。図11(B)は、図11(A)に示した半導体集積回路チップ400と支持基板406に形成されたアンテナ405が積層された半導体装置の斜視図に相当する。そして、図11(C)は、図11(B)の破線X−Yにおける断面図に相当する。
図11(C)に示す半導体集積回路100は、実施の形態1乃至4で示した半導体集積回路を用いることができ、ここでは、個々に分断しチップ状にしたものを半導体集積回路チップ400という。なお、図11(C)に示す半導体集積回路チップ400は、実施の形態1を用いる例であるが、本実施の形態は、他の実施の形態にも適用することができ、この構造に限定されない。
図11(C)に示す半導体集積回路100は、第1の絶縁体112、第2の絶縁体102で挟持され、その側面も封止されている。本実施の形態では、複数の半導体集積回路を挟持して第1の絶縁体、第2の絶縁体を貼り合わせた後、個々の半導体集積回路ごとに分断し、半導体集積回路チップ400を作製する。分断手段としては物理的に分断することができれば特に限定しないが、本実施の形態ではレーザ光を照射することによって分断する。
本発明の一態様における半導体装置は、アンテナ、及び該アンテナと電気的に接続する半導体集積回路を挟持する一対の絶縁体の外側(半導体集積回路側と反対側及び側面)に導電性遮蔽体140a、140bを有する。導電性遮蔽体140a、140bは、半導体装置に含まれるアンテナが送受信すべき電磁波を透過し、かつ外部からの静電気が半導体装置内部の半導体集積回路に印加されるのを遮断する。
図12(A)に、図11(A)に示した半導体集積回路チップ400とアンテナ405との拡大図を示す。図12(A)において、アンテナは巻き数が1である矩形のループアンテナであるが、本発明の一態様はこの構成に限定されない。アンテナの形状は矩形を有することに限定されず、曲線を有する形状、例えば円形を有していても良い。そして巻き数は1に限定されず、複数であっても良い。ただしアンテナの巻き数が1の場合、半導体集積回路チップ400とアンテナ405の間に生じる寄生容量を低減することができる。
また、図11(A)、図12(A)において、アンテナは、半導体集積回路チップ400の周囲を取り囲むように配置されており、破線で示す接点408に相当する部分以外は、アンテナ405は半導体集積回路チップ400とは異なる領域に配置されている。しかし、本発明の一態様はこの構成に限定されず、図12(B)に示すように、破線で示す接点408に相当する部分以外において、アンテナ405が半導体集積回路チップ400と少なくとも一部重なるように配置されていても良い。ただし、図11(A)、図12(A)に示すように、アンテナ405が半導体集積回路チップ400とは異なる領域に配置されていることで、半導体集積回路チップ400とアンテナ405の間に生じる寄生容量を低減することができる。
本発明の一態様である半導体装置は、電磁誘導方式、電磁結合方式、マイクロ波方式を適用することも可能である。マイクロ波方式の場合は、用いる電磁波の波長によりアンテナ405の形状を適宜決めればよい。
例えば、半導体装置における信号の伝送方式として、マイクロ波方式(例えば、UHF帯(860MHz帯乃至960MHz帯)、2.45GHz帯等)を適用する場合には、信号の伝送に用いる電磁波の波長を考慮してアンテナの長さや形状等を適宜設定すればよい。例えば、アンテナを線状(例えば、ダイポールアンテナ)、平坦な形状(例えば、パッチアンテナまたはリボン型の形状)等に形成することができる。また、アンテナの形状は直線状に限られず、電磁波の波長を考慮して曲線状や蛇行形状またはこれらを組み合わせた形状で設けてもよい。
本発明の一態様を適用した半導体装置は、半導体集積回路を覆う導電性遮蔽体により、半導体集積回路の静電気放電による静電気破壊(回路の誤動作や半導体素子の損傷)を防止する。また、半導体集積回路を挟持する一対の絶縁体によって、薄型化及び小型化を達成しながら耐性を有する信頼性の高い半導体装置を提供することができる。また、作製工程においても外部ストレス、又は静電気放電に起因する形状や特性の不良を防ぎ、歩留まり良く半導体装置を作製することができる。よって、本実施の形態で示すような非接触でデータの入出力が可能で、且つ小型な半導体装置とした場合に有効である。本実施の形態の半導体装置は外力に対する信頼性が高いので、半導体装置が使用可能な環境の条件を広げ、延いては半導体装置の用途の幅を広げることが可能になる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、上述した本発明の一態様を用いて形成された非接触でデータの入出力が可能である半導体装置の適用例に関して図面を参照して以下に説明する。非接触でデータの入出力が可能である半導体装置は利用の形態によっては、RFIDタグ、IDタグ、ICタグ、ICチップ、RFタグ、無線タグ、電子タグまたは無線チップともよばれる。
図13(A)に示す半導体装置800は、非接触でデータを交信する機能を有し、高周波回路810、電源回路820、リセット回路830、クロック発生回路840、データ復調回路850、データ変調回路860、他の回路の制御を行う制御回路870、記憶回路880およびアンテナ890を有している。高周波回路810はアンテナ890より信号を受信して、データ変調回路860より受信した信号をアンテナ890から出力する回路である。電源回路820は受信信号から電源電位を生成する回路である。リセット回路830はリセット信号を生成する回路である。クロック発生回路840はアンテナ890から入力された受信信号を基に各種クロック信号を生成する回路である。データ復調回路850は受信信号を復調して制御回路870に出力する回路である。データ変調回路860は制御回路870から受信した信号を変調する回路である。また、制御回路870としては、例えばコード抽出回路910、コード判定回路920、CRC判定回路930および出力ユニット回路940が設けられている。なお、コード抽出回路910は制御回路870に送られてきた命令に含まれる複数のコードをそれぞれ抽出する回路であり、コード判定回路920は抽出されたコードとリファレンスに相当するコードとを比較して命令の内容を判定する回路である。また、CRC判定回路930は判定されたコードに基づいて送信エラー等の有無を検出する回路である。
次に、上述した半導体装置の動作の一例について説明する。まず、アンテナ890により無線信号が受信される。無線信号は高周波回路810を介して電源回路820に送られ、高電源電位(以下、VDDと記す)が生成される。VDDは半導体装置800が有する各回路に供給される。また、高周波回路810を介してデータ復調回路850に送られた信号は復調される(以下、復調信号)。さらに、高周波回路810を介してリセット回路830およびクロック発生回路840を通った信号及び復調信号は制御回路870に送られる。制御回路870に送られた信号は、コード抽出回路910、コード判定回路920およびCRC判定回路930等によって解析される。そして、解析された信号にしたがって、記憶回路880内に記憶されている半導体装置の情報が出力される。出力された半導体装置の情報は出力ユニット回路940を通って符号化される。さらに、符号化された半導体装置800の情報はデータ変調回路860を通って、アンテナ890により無線信号に載せて送信される。なお、半導体装置800を構成する複数の回路においては、低電源電位(以下、VSS)は共通であり、VSSはGNDとすることができる。
このように、通信装置から半導体装置800に信号を送り、当該半導体装置800から送られてきた信号を通信装置で受信することによって、半導体装置のデータを読み取ることが可能となる。
また、半導体装置800は、各回路への電源電圧の供給を電源(バッテリー)を搭載せず電磁波により行うタイプとしてもよいし、電源(バッテリー)を搭載して電磁波と電源(バッテリー)により各回路に電源電圧を供給するタイプとしてもよい。
次に、非接触でデータの入出力が可能な半導体装置の使用形態の一例について説明する。表示部3210を含む携帯端末の側面には、通信装置3200が設けられ、品物3220の側面には半導体装置3230が設けられる(図13(B))。品物3220が含む半導体装置3230に通信装置3200をかざすと、表示部3210に品物の原材料や原産地、生産工程ごとの検査結果や流通過程の履歴等、更に商品の説明等の商品に関する情報が表示される。また、商品3260をベルトコンベアにより搬送する際に、通信装置3240と、商品3260に設けられた半導体装置3250を用いて、該商品3260の検品を行うことができる(図13(C))。このように、システムに半導体装置を活用することで、情報の取得を簡単に行うことができ、高機能化と高付加価値化を実現する。
以上の様に、本発明の一態様である信頼性の高い半導体装置の適用範囲は極めて広く、広い分野の電子機器に用いることが可能である。
(実施の形態7)
本発明の一態様によりプロセッサ回路を有するチップ(以下、プロセッサチップ、無線チップ、無線プロセッサ、無線メモリ、無線タグともよぶ)として機能する半導体装置を形成することができる。本発明の一態様である半導体装置の用途は広範にわたり、非接触で対象物の履歴等の情報を明確にし、生産・管理等に役立てる商品であればどのようなものにも適用することができる。例えば、紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類、包装用容器類、書籍類、記録媒体、身の回り品、乗物類、食品類、衣類、保健用品類、生活用品類、薬品類及び電子機器等に設けて使用することができる。これらの例に関して図14を用いて説明する。
紙幣、硬貨とは、市場に流通する金銭であり、特定の地域で貨幣と同じように通用するもの(金券)、記念コイン等を含む。有価証券類とは、小切手、証券、約束手形等を指し、プロセッサ回路を有するチップ190を設けることができる(図14(A)参照)。証書類とは、運転免許証、住民票等を指し、プロセッサ回路を有するチップ191を設けることができる(図14(B)参照)。身の回り品とは、鞄、眼鏡等を指し、プロセッサ回路を有するチップ197を設けることができる(図14(C)参照)。無記名債券類とは、切手、おこめ券、各種ギフト券等を指す。包装用容器類とは、お弁当等の包装紙、ペットボトル等を指し、プロセッサ回路を有するチップ193を設けることができる(図14(D)参照)。書籍類とは、書物、本等を指し、プロセッサ回路を有するチップ194を設けることができる(図14(E)参照)。記録媒体とは、DVDソフト、ビデオテープ等を指し、プロセッサ回路を有するチップ195を設けることができる(図14(F)参照)。乗物類とは、自転車等の車両、船舶等を指し、プロセッサ回路を有するチップ196を設けることができる(図14(G)参照)。食品類とは、食料品、飲料等を指す。衣類とは、衣服、履物等を指す。保健用品類とは、医療器具、健康器具等を指す。生活用品類とは、家具、照明器具等を指す。薬品類とは、医薬品、農薬等を指す。電子機器とは、液晶表示装置、EL表示装置、テレビジョン装置(テレビ受像機、薄型テレビ受像機)、携帯電話等を指す。
このような半導体装置の設け方としては、物品の表面に貼る、或いは物品に埋め込んで設ける。例えば、本の場合は紙に埋め込めばよく、有機樹脂からなるパッケージであれば有機樹脂に埋め込めばよい。
このように、包装用容器類、記録媒体、身の回り品、食品類、衣類、生活用品類、電子機器等に半導体装置を設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。また乗物類に半導体装置を設けることにより、偽造や盗難を防止することができる。また、動物等の生き物に埋め込むことによって、個々の生き物の識別を容易に行うことができる。例えば、家畜等の生き物にセンサーを備えた半導体装置を埋め込む又は取り付けることによって、生まれた年や性別または種類等はもちろん体温等の健康状態を容易に管理することが可能となる。
なお、本実施の形態は、上記実施の形態1乃至6、及び実施の形態8と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態8)
本実施の形態では、本発明の一態様である半導体装置の実装例を、図15を用いて説明する。
本発明の一態様である半導体装置は、実施の形態7で示したように、様々な物品に実装することができる。本実施の形態では、可撓性基板(フレキシブル基板ともいう)に実装しフレキシブルな半導体装置を作製する例を示す。
図15(A)乃至(C)は、可撓性基板に半導体集積回路チップを埋め込むように実装した例である。半導体集積回路チップは実施の形態1乃至6で示した半導体装置を用いることができ、ここでは個々に分断しチップ状にしたものを半導体集積回路チップという。図15(D)に半導体集積回路チップ600の詳細を示す。図15(D)の半導体集積回路チップは実施の形態1を用いる例であるが、本実施の形態は他の実施の形態にも適用することができ、この構造に限定されない。
図15(D)に示すように、半導体集積回路100は、第1の絶縁体112、第2の絶縁体102で挟持され、その側面も封止されている。特に図示していないが、導電性遮蔽体上に設けられたアンテナ101と半導体集積回路100とは、導電性遮蔽体及び絶縁体に設けられたコンタクトホールを介して電気的に接続される。本実施の形態では、第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102は複数の半導体集積回路を挟持しており、個々のアンテナ101及び半導体集積回路100ごとに分断し、半導体集積回路チップを作製する。分断手段としては物理的に分断することができれば特に限定しないが、本実施の形態ではレーザ光を照射することによって分断する。分断することによって、半導体集積回路100は第1の絶縁体112と第2の絶縁体102とによって封止される。第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102と分断面(分断による生じる側面)が一致し、第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102が分断面に露出する。
第1の絶縁体112及び第2の絶縁体102を覆う(包む)ように、導電性遮蔽体140が形成されている。導電性遮蔽体140は、第1の絶縁体、第2の絶縁体の表面及び分断面に形成されている。よってアンテナ101及び半導体集積回路100は、第1の絶縁体112と第2の絶縁体102に封止され、かつ半導体装置の表面及び裏面に相当する第1の絶縁体112と第2の絶縁体102の外側に設けられた導電性遮蔽体140により静電気放電に対して保護される構造となる。
半導体集積回路を覆う導電性遮蔽体により、半導体集積回路の静電気放電による静電気破壊(回路の誤動作や半導体素子の損傷)を防止する。また半導体集積回路を挟持する一対の絶縁体によって、薄型化及び小型化を達成しながら耐性を有する信頼性の高い半導体装置を提供することができる。また、作製工程においても外部ストレス、又は静電気放電に起因する形状や特性の不良を防ぎ、歩留まり良く半導体装置を作製することができる。
図15(A)は可撓性基板601と、可撓性基板602に挟持された半導体集積回路チップ600であり、半導体集積回路チップ600は可撓性基板601に設けられた凹部に配置されている。
半導体集積回路チップ600が配置される凹部は片方の可撓性基板に設けられていてもよいし、両方に設けられていてもよい。図15(B)は可撓性基板601及び可撓性基板602に両方に設けられた凹部に、半導体集積回路チップ600が配置される例である。
さらに、可撓性基板を3層構造とし、中央の可撓性基板に半導体集積回路チップ600を配置する開口を設けてもよい。図15(C)は、可撓性基板603に開口を設け、その開口に半導体集積回路チップ600を配置し、可撓性基板601と可撓性基板602とよって、可撓性基板603及び半導体集積回路チップ600を挟み込むように挟持する例である。
図15(A)乃至(C)において、さらに可撓性基板601、可撓性基板602の外側に可撓性基板を積層してもよい。
可撓性基板601、602、603としては、繊維(単糸)の束(以下、糸束と呼ぶ)を経糸及び緯糸に使って製織した織布、または複数種の繊維の糸束をランダムまたは一方向に堆積させた不織布、紙などを用いることができる。また、具体的にはポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリプロピレンサルファイド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリフタールアミド樹脂等からなる基板、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等からなる基板、フィルム、繊維質な材料からなる紙などを用いることができる。接着性合成樹脂フィルム(アクリル系合成樹脂、エポキシ系合成樹脂等)との積層フィルムなどを用いることができる。基板やフィルムが被処理体と接着する際は、接着層を用いてもよい。基板やフィルムの種類によって条件を選択し、加熱処理や加圧により接着することができる。接着層は、熱硬化樹脂、紫外線硬化樹脂、エポキシ樹脂系接着剤、樹脂添加剤等の接着剤を含む層に相当する。
本実施の形態のように、実装する可撓性基板内に凹部、又は開口を設けて半導体集積回路チップ600を埋め込むように配置すると、半導体集積回路チップ600を設けることによる凸部が形成されないため、可撓性基板表面は平坦であり、膜厚を均一にすることができる。従って、可撓性基板に半導体集積回路チップを実装する際に貼り合わせのためにローラーなどによって加圧処理を行っても、半導体集積回路チップに局所的に圧力がかかる(圧力が集中する)ことを防止することができる。よって、実装工程において半導体集積回路チップの破損を軽減することができるため、半導体装置の歩留まりが向上する。また、実装後においても、外的ストレスに強い、信頼性の高い半導体装置とすることができる。
また平坦かつ平滑な表面とすることができるため、保管や機械上における積み重ね性、搬送性に優れる。さらに外部より半導体集積回路チップが視認されないため(表面に半導体集積回路チップの形状が反映する凸部が生じないため)、セキュリティ性の高い半導体装置とすることができる。
(実施の形態9)
導電性遮蔽体は、静電気放電から半導体集積回路を保護するため、ある程度の導電性を有しているのが好ましいが、アンテナを介して送受信する電波を吸収するため、通信距離への影響が考慮しなければならない。
図19に示すように、半導体集積回路1900、及びアンテナ1902上に、絶縁層を介して導電性遮蔽体を設ける際、絶縁層上に1903a〜1903hで示すように、島状の導電体が点在した構成としても良い。このとき、導電体1903a〜1903hの各々は、導電性材料にて形成された島状の導電体であり、縦方向には導電性を有するが、互いに接続していない形状となっているため、例えば1903aと1903b、1903aと1903cなどの間では、横方向には導通が無い。
このような構造とすると、静電気放電から半導体集積回路1900を保護するには良好な特性を示し、かつ横方向には導電性を有していないため、アンテナを介して送受信される電波の阻害は最小限に抑えることができる。
本実施例は、本発明の一態様である半導体装置を作製し、信頼性評価を行った結果を示す。
半導体集積回路を、第1の絶縁体と第2の絶縁体とで挟持された積層構造を形成し、該積層構造を導電性遮蔽体で覆った(包んだ)試料を作製した。試料において第1の絶縁体及び第2の絶縁体は繊維体(ガラス繊維)に有機樹脂(臭素化エポキシ樹脂)が含浸された構造体であるプリプレグ(膜厚20μm)を用いた。導電性遮蔽体は、膜厚10nmのチタン膜で形成した試料を実施例Aとし、膜厚10nmの酸化珪素とインジウム錫酸化物の化合物(以下、ITSOと記す)で形成した試料を実施例Bとし、膜厚100nmのITSOで形成した試料を実施例Cとし、導電性遮蔽体を設けない試料を比較例Dとした。これらの各試料について、信頼性評価としてESD(Electro Static Discharge:静電気放電)耐性の評価を行った。
ESD耐性の評価としては、ガラス基板(厚さ0.5mm)、アルミ板、導電性シートの積層上に試料を乗せ、試料の導電性遮蔽体の形成側から集積回路中央部へESD試験機(簡易応答評価 Takaya株式会社製)にて電圧を印加し、ESD印加後に除電(1分間)を行い、動作確認を行った。なお、半導体集積回路に対してアンテナ側を表面、半導体集積回路に対してアンテナと反対側の面を裏面として、動作確認を行った。
実施例A、実施例B、実施例C及び比較例Dの試料において、実施例Aについては5個、実施例B、実施例C、比較例Dについてはそれぞれ4個に対してESD測定を行った。非動作になるまでのESD印加電圧[kV]の平均値、最大値、最小値を表1に示す。
Figure 0005469972
非動作になるまでのESD印加電圧[kV]の値は、比較例では裏面側で平均値2.7kV、最大値7.0kV、最小値2.0kVであるのに対し、実施例Aでは裏面側で平均値15.0kV、最大値15.0kV、最小値15.0kV、実施例Bでは平均値12.0kV、最大値13.0kV、最小値11.0kVと、実施例Cでは平均値15.0kV、最大値15.0kV、最小値15.0kV、導電性遮蔽体を有する構造の実施例A及び実施例Cにおいてはより高い電圧値まで動作できたことが分かる。以上の結果から、半導体集積回路を導電性遮蔽体で覆うことによって、静電気放電に対する耐性が上がり、静電気破壊しにくいということが確認できた。
上記結果より、本発明の一態様を用いると、半導体集積回路を覆う導電性遮蔽体により、半導体集積回路の静電気放電による静電気破壊(回路の誤動作や半導体素子の損傷)を防止でき、薄型化及び小型化を達成しながら耐性を有する信頼性の高い半導体装置を提供することができることが確認できた。
次に、本発明の一態様である半導体装置に対して、曲げ試験を行った結果について説明する。
まず、実施例Aと同じ構造を有する試料を実施例E、実施例Bと同じ構造を有する試料を実施例F、比較例Dと同じ構造を有する試料を比較例Gとして、それぞれ5個ずつ用意した。次に、ポリエチレンナフタレートのテープ上に試料を5個ずつ並べて、片側に670gのおもりを付けたポリエチレンナフタレートのテープを、紙を巻いた金属製ロッド上で往復させた。
実施例E、実施例F及び比較例Gそれぞれの試料5個ずつに対して、30往復毎に応答評価を行い、300往復まで応答評価を行った結果を表2〜表4に示す。
Figure 0005469972
Figure 0005469972
Figure 0005469972
比較例Gの試料5個のうち3個は、30回の往復までは応答を示しているが、その後は応答を示していないことが分かる。実施例E及び実施例Fについては、それぞれ5個ずつの試料は全て300回の往復まで応答を示していることが分かる。
上記結果より、本発明の一態様を用いると、半導体集積回路を覆う導電性遮蔽体により、半導体集積回路の静電気放電による静電気破壊(回路の誤動作や半導体素子の損傷)を防止でき、かつ半導体集積回路を覆う絶縁体により、曲げストレスに対する信頼性が向上できることがわかった。薄型化及び小型化を達成しながら耐性を有する信頼性の高い半導体装置を提供することができることが確認できた。
本実施例では、本発明の一態様である半導体装置を作製し、信頼性評価を行った結果を示す。
試料として、導電性遮蔽体、第4の絶縁体、第1の絶縁体、アンテナ、半導体集積回路、第3の絶縁体、第2の絶縁体、導電性遮蔽体の積層構造(実施例H、実施例I、実施例J)を作製した。試料において第1の絶縁体及び第2の絶縁体は繊維体(ガラス繊維)に有機樹脂(臭素化エポキシ樹脂)が含浸された構造体であるプリプレグ(膜厚20μm)を用い、第3の絶縁体及び第4の絶縁体にはアラミドフィルム(膜厚12μm)を用いた。なお、アンテナ上は保護層として窒化珪素膜を形成し、第3の絶縁体と半導体集積回路との間には接着層としてアクリル樹脂(膜厚10μm)を形成した。
導電性遮蔽体は、チタン膜で形成した試料を実施例H、ITSO膜で形成した試料を実施例I、ニッケル膜で形成した試料を実施例Jとした。そして、各試料構造において、導電性遮蔽体をチタン膜及びITSO膜で形成する場合は、膜厚5nm、10nm、50nm、100nmとした。また、導電性遮蔽体をニッケル膜で形成する場合は、膜厚10nm、50nm、100nmとした。なお、導電性遮蔽体の膜厚0nmは、導電性遮蔽体を形成していない試料であり、比較例である。
実施例H、実施例I、実施例Jについて、ESD測定(各膜厚、試料5個)、曲げ試験(各膜厚、試料5個)、シート抵抗の測定(各膜厚、試料5個)を行った。
ESD測定は、実施例1と同様の方法で行った。また、曲げ試験は、実施例2と同様の方法で行った。シート抵抗の測定は、ガラス上に、チタン膜、ITSO膜、ニッケル膜をそれぞれ成膜して行った。膜厚は、チタン膜及びITSO膜で形成する場合は、5nm、10nm、50nm、100nmとし、ニッケル膜で形成する場合は、10nm、50nm、100nmとした。それぞれの試料を抵抗率測定器(エヌピーエス株式会社製)にて、直流4探針法により行った。
次に、実施例H、実施例Iについて、図16に通信距離の結果と、実施例H、実施例I、実施例Jについて、図17に共振周波数の結果を示す。図16及び図17は、各膜厚に対して試料を10個測定した結果の平均値で示している。図16の結果から、実施例H、実施例Iの通信距離は、材料や膜厚によってほとんど変化しないことがわかった。また、図17の結果においても、実施例H、実施例I、実施例Jの共振周波数は、材料や膜厚によってほとんど変化しないことがわかった。つまり、導電性遮蔽体を電磁波が透過し、外部との通信を良好に行うことができることがわかった。
次に、実施例H、実施例I、実施例Jについて、図18に抵抗率の測定結果を示す。実施例H、実施例I、実施例Jのいずれにおいても膜厚が厚くなるほど、シート抵抗が下がる傾向がみられた。以上の結果から、実施例H、実施例I、実施例Jにおいて、膜厚を厚くすることによって、シート抵抗が下がり静電気放電が発生した場合に静電気を効果的に拡散させることができることがわかった。また、導電性遮蔽体の膜厚とシート抵抗は相関があり、膜厚によってシート抵抗を制御できることがわかった。
次に、実施例H、実施例I、実施例Jについて、表5乃至表7にESD測定の結果について示す。試料は、各実施例、各膜厚について5個ずつ測定した。表5乃至表7のそれぞれにおいて、測定の結果の分母は試験試料数、分子は動作試料数を示している。
Figure 0005469972
Figure 0005469972
Figure 0005469972
導電性遮蔽体を設けていない比較例では、5kVの電圧を印加した場合5個のうち1個しか動作せず、10kVの電圧を印加した場合1つも動作しなくなった。実施例Hにおいて、膜厚5nmとして裏面側より15kVの電圧を印加した場合5個のうち3個動作し、5nmの膜厚以外の膜厚では、表面、裏面ともに15kVの電圧を印加した場合でも5個とも動作した。また、実施例Iにおいて、膜厚50nm、100nmとして、15kVの電圧を印加した場合、5個とも動作し、膜厚5nm、10nmとして、15kVの電圧を印加した場合、5個のうち4個動作した。実施例Jにおいて、膜厚と電圧にかかわらず5個とも動作した。以上の結果から、導電性遮蔽体の膜厚を厚くすることによって、静電気放電による静電気破壊を防止できることがわかった。
次に、実施例H、実施例I、実施例Jについて、表8に曲げ試験の結果について示す。表8において、判定は、300回曲げ試験実施後の正常動作の有無を示し、判定結果の分母は試験試料数、分子は動作試料数を示している。試料は、各膜厚について5個ずつ測定した。
Figure 0005469972
導電性遮蔽体を形成していない比較例の試料は、300回の往復後は5個とも応答を示さなかった。これに対して、実施例H、実施例I、実施例Jでは、各膜厚の5個ずつの試料全てにおいて、300回の往復後に応答を示していることが分かる。以上の結果から、集積回路を導電性遮蔽体で覆うことによって、静電気放電による静電気破壊を防止できることがわかった。
上記結果より、本発明の一態様を用いると、半導体集積回路を覆う導電性遮蔽体により、半導体集積回路の静電気放電による静電気破壊(回路の誤動作や半導体素子の損傷)を防止でき、薄型化及び小型化を達成しながら耐性を有する信頼性の高い半導体装置を提供することができることが確認できた。
100 半導体集積回路
101 アンテナ
102 第2の絶縁体
103 第4の絶縁体
105 コンタクトホール
110 基板
111 剥離層
112 第1の絶縁体
113 第3の絶縁体
140 導電性遮蔽体
150 繊維体
151 有機樹脂
160 繊維体
161 有機樹脂
190 チップ
191 チップ
193 チップ
194 チップ
195 チップ
196 チップ
197 チップ
200 基板
201 剥離層
206 チャネル形成領域
207 ゲート絶縁層
208 ゲート電極層
210 トランジスタ
211 トランジスタ
212 絶縁膜
213 絶縁膜
214 絶縁層
226 チャネル形成領域
227 ゲート絶縁層
228 ゲート電極層
250 半導体集積回路
252 第2の絶縁体
254 無機絶縁層
260 導電性遮蔽体
262 第1の絶縁体
263 導電層
270 繊維体
271 有機樹脂
280 繊維体
281 有機樹脂
300 基板
301 剥離層
302 絶縁膜
303 半導体層
304 半導体層
305 半導体層
306 半導体層
308 ゲート絶縁層
309 ゲート絶縁層
310 絶縁膜
311 電荷蓄積層
312 第1のゲート電極層
313 第1のゲート電極層
314 第1のゲート電極層
315 第1の制御ゲート電極層
316 第2のゲート電極層
317 第2のゲート電極層
318 第2のゲート電極層
319 第2の制御ゲート電極層
320 不純物元素
321 マスク
323 チャネル形成領域
324 不純物元素
325 マスク
329 チャネル形成領域
330 チャネル形成領域
331 チャネル形成領域
350 半導体集積回路
363 マスク
367 絶縁膜
368 絶縁膜
373 薄膜トランジスタ
374 薄膜トランジスタ
375 メモリ素子
376 薄膜トランジスタ
380 導電層
381 無機絶縁層
382 第1の絶縁体
383 繊維体
384 有機樹脂
385 第2の絶縁体
388 第3の絶縁体
389 接着層
390 絶縁層
391 第4の絶縁体
395 導電性遮蔽体
400 半導体集積回路チップ
405 アンテナ
406 支持基板
500 マイクロプロセッサ
501 演算回路
502 演算回路制御部
503 命令解析部
504 割り込み制御部
505 タイミング制御部
506 レジスタ
507 レジスタ制御部
508 バスインターフェース
509 読み出し専用メモリ
510 メモリインターフェース
511 RFCPU
512 アナログ回路部
513 デジタル回路部
514 共振回路
515 整流回路
516 定電圧回路
517 リセット回路
518 発振回路
519 復調回路
520 変調回路
521 RFインターフェース
522 制御レジスタ
523 クロックコントローラ
524 CPUインターフェース
525 中央処理ユニット
526 ランダムアクセスメモリ
527 読み出し専用メモリ
528 アンテナ
529 容量部
530 電源管理回路
600 半導体集積回路チップ
601 可撓性基板
602 可撓性基板
603 可撓性基板
800 半導体装置
810 高周波回路
820 電源回路
830 リセット回路
840 クロック発生回路
850 データ復調回路
860 データ変調回路
870 制御回路
880 記憶回路
890 アンテナ
910 コード抽出回路
920 コード判定回路
930 CRC判定回路
940 出力ユニット回路
1900 半導体集積回路
1902 アンテナ
3200 通信装置
3210 表示部
3220 品物
3230 半導体装置
3240 通信装置
3250 半導体装置
3260 商品
140a 導電性遮蔽体
140b 導電性遮蔽体
204a ソース領域又はドレイン領域
204b ソース領域又はドレイン領域
224a ソース領域又はドレイン領域
224b ソース領域又はドレイン領域
203a 不純物領域
203b 不純物領域
223a 不純物領域
223b 不純物領域
209a サイドウォール構造の絶縁層
209b サイドウォール構造の絶縁層
210a 配線層
210b 配線層
229a サイドウォール構造の絶縁層
229b サイドウォール構造の絶縁層
230a 配線層
230b 配線層
322a p型不純物領域
322b p型不純物領域
326a n型不純物領域
326b n型不純物領域
327a n型不純物領域
327b n型不純物領域
328a n型不純物領域
328b n型不純物領域
362a n型不純物領域
362b n型不純物領域
364a n型不純物領域
364b n型不純物領域
369a 配線層
369b 配線層
370a 配線層
370b 配線層
371a 配線層
371b 配線層
372a 配線層
372b 配線層
1903a 導電体
1903b 導電体
1903c 導電体
1903d 導電体
1903e 導電体
1903f 導電体
1903g 導電体
1903h 導電体

Claims (2)

  1. 第1の絶縁体を有し、
    前記第1の絶縁体の上方に、複数のトランジスタを有する回路を有し、
    前記回路の上方に第2の絶縁体を有し、
    前記第1の絶縁体と、前記回路と、前記第2の絶縁体と、を有する積層体の上面、下面、及び側面を覆うように設けられた第1の導電層を有し、
    前記第1の導電層の上方に、アンテナとしての機能を有する第2の導電層を有し、
    前記第1の導電層は、前記積層体の上面に設けられた膜厚よりも前記積層体の下面に設けられた膜厚の方が大きいことを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1において、
    前記第2の導電層は、前記第2の絶縁体及び前記第1の導電層に設けられたコンタクトホールを介して、前記回路と電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
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