JP5467712B2 - ポリイミド樹脂ポリマー、及び液晶ディスプレイ用の前記樹脂を含む配向膜材料 - Google Patents

ポリイミド樹脂ポリマー、及び液晶ディスプレイ用の前記樹脂を含む配向膜材料 Download PDF

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Description

本発明は特定ジアミン類から誘導される構造を含むポリイミドポリマーを提供する。本ポリマーは、液晶用の垂直配向型配向膜材料として用いることができ、液晶に良好な垂直配向と安定性を付与する。
液晶ディスプレイは液晶の光電変化に基づいており、小さな体積、軽量性、低電力消費、及び良好な表示品質などによって、フラットパネルディスプレイの分野で現在優勢となりつつある。
液晶ディスプレイデバイスにおいて、一般的な液晶エレメントは、正の誘電異方性ネマチック液晶を用いるツイステッドネマチック(TN)電界効果型液晶エレメントである。通常は、液晶分子は、電極を備えた一対の基板間に配置され、これらの2つの基板の配向方向は互いに対して垂直であり、したがって、液晶分子の配向の仕方が、電界を制御することによって制御されうる。このタイプの液晶エレメントに関しては、液晶分子の長軸方向が、均一なチルト角で基板表面に対して配向されていることが重要であり、液晶分子を均一なプレチルト角で整列させることができる材料が配向膜といわれる。
現在、工業的に配向膜を調製するための2つの典型的方法がある。
第一の方法では、蒸着、例えば、薄膜を形成するために基材上への二酸化ケイ素の傾斜蒸着によって、無機物質から無機フィルムを作製することであり、それによって液晶分子が蒸着方向に配向される。この方法は均一な配向をもたらしうるが、その工業的利点はかなり低い。
第二の方法では、有機フィルムが基板表面上に適用され、綿、ナイロン(登録商標)、又はポリエステルの柔らかい布で擦られ、それによって有機フィルムの表面が配向され、液晶分子が、前記の擦られた方向に配向される。この方法で均一な配向が容易に得られ、この方法はその実施の容易さによって、工業規模で最も広範に用いられている。有機薄膜が製造されうるポリマー、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリアミド、又はポリイミドのなかでは、ポリイミドが、その化学的安定性及び熱安定性などによって、配向膜材料として最も一般的に用いられている。
配向膜材料は、様々な製品用途に応じて、それぞれ、ツイステッドネマチック(TN)モード、スーパーツイステッドネマチック(STN)モード、及び薄膜トランジスタ(TFT)モードの液晶ディスプレイで用いられることができる。配向特性及び良好なコーティング性に加えて、プレチルト角特性も、配向膜にとって重要である。現在、多くの方法が、プレチルト角を制御するために、当技術分野において記載されている。例えば、EP60485−Aは、配向膜材料としてシロキサンコポリマーを用いることを開示しており、プレチルト角はシロキサンの量によって制御された。しかし、そこで開示された材料は、広い視野角を有する、スーパーツイステッドネマチックモード液晶ディスプレイ及び薄膜トランジスタ液晶ディスプレイに対してしか適していない。特開平05−313169号公報は、対応するポリイミドへのポリアミック酸溶液の閉環反応の程度を調節することによる、配向膜の制御を開示している。しかし、この方法は大きなプレチルト角に対してしか適していない。特開平07−287235号公報は、プレチルト角を増大するために、配向膜成分として、直鎖アルキルで末端封止されたポリアミドと、脂肪族テトラカルボン酸構造をもつポリアミック酸とを用いることを開示している。しかし、この配向膜は、スーパーツイステッドネマチックモード液晶ディスプレイにしか適していない。
均一な配向を達成するための配向工程については、ポリイミドラビング法が提案されており、これは、優れた熱安定性と耐久性をもたらす。このラビング法については、様々な方法が、プレチルト角を大きくするために提案されている。例えば、液晶用の配向剤が特開平01−262527号公報及び特開平01−262528号公報で示唆されており、これは直鎖状アルキル化合物とポリイミド樹脂前駆体との混合物である。さらに特開平01−25126号公報と特開平04−7333号公報は、高いプレチルト角が、ポリアミド製造用の原料として、アルキル基を有するジアミン類を用いることによって達成できることを示唆している。したがって、ポリイミドラビング法は、正の誘電異方性液晶を用いるTN液晶エレメントの安定かつ均一な配向性を顕著に改善する。
一方、負の誘電異方性液晶分子を用いる電界効果液晶エレメントの数種類が公知であり、例えば、電気的制御複屈折モード(ECBモード)エレメントなどである。これらのエレメント中の液晶分子は、電圧がこの液晶層に印加されたときの複屈折の変化を利用するように、対向する電極基板上に垂直に配向される。負の誘電異方性液晶の使用については、液晶分子の短軸が、基板表面に沿って基板と平行に均一配向されており、液晶分子は基板に対して鉛直角で配向される。鉛直の、均一な配向を達成するための方法としては、基板を両性界面活性剤、例えば、レシチン又はセチルトリメチルアンモニウムブロマイドで、又は直鎖アルキル基を有する有機シランカップリング剤の溶液で処理できることが提案されている。TW279170は、直鎖アルキル基を有する低分子量化合物を用いて電極基板を処理し、安定且つ均一な配向をもたらし、負の誘電異方性液晶を用いるECBモードエレメントに均一な配向性を付与する配向方法を開示している。しかし、長鎖アルキルの量についての制限のために、プレチルト角の増加には限界があり、また、製造コストが、添加するジアミンモノマーの高い割合のために増大する。さらに、TW583426は、偏光紫外線の照射によって垂直配向をもたらす液晶のための配向剤を開示しているが、しかし、良好な垂直配向特性を得るためには、配向を生じさせるためには偏光紫外線照射を行い且つ高いモル比でジアミン化合物を用いることが必要であり、したがって、この方法は使用において制限がある。
特開平05−313169号公報 特開平07−287235号公報 特開平01−262527号公報 特開平01−262528号公報 特開平01−25126号公報 特開平04−7333号公報 TW279170 TW583426
〔本発明のまとめ〕
本発明の目的は、特定の芳香族ジアミンから誘導される構造を含むポリイミド樹脂ポリマーを提供することである。
本発明の別の目的は、液晶を垂直に配向させるための、上記ポリマーを含む配向膜材料を提供することである。
〔詳細な説明〕
本発明は、重合単位として以下の式(A−1)及び式(A−2)の繰り返し単位から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を含むポリイミド樹脂ポリマーを提供する。
Figure 0005467712
(式中、Pは4価の有機基であり、Qは、以下の式(Q−1)又は式(Q−2)の基である。)
Figure 0005467712
(式中、Pは、4価の有機基であり、Qは以下の式(Q−1)又は式(Q−2)の基である。)
上記式(Q−1)の構造は、以下の:
Figure 0005467712
(式中、R、R、及びRは、独立して、水素、ハロゲン、C〜C10アルキル、又は一価のフッ素含有C〜C10有機基を表し(但し、R、R、及びRは全てが水素であることはできない。);
は、-COO-、-O-、-CO-、-OCO-、-NHCO-、-CONH-、又は-S-、であり;
は、脂肪族もしくは芳香族又はそれら両者の骨格をもつ一価のC〜C40有機基である。)
であり;
上記式(Q−2)の構造は、以下の:
Figure 0005467712
(式中、R及びRは、独立して、水素、ハロゲン、C〜C10アルキル、又は一価のフッ素含有C〜C10有機基であり;
は、C〜C10アルキル、又は一価のフッ素含有C〜C10有機基であり;
は、O又はSであり;
及びRは、上で定義したとおりである。)
である。
式(Q−1)及び式(Q−2)の基は、ポリイミド樹脂を合成するために用いられるジアミンモノマーに由来し、すなわち、式(Q−1)及び式(Q−2)の基を提供しうるジアミンモノマーに由来する。
式(Q−1)の基の好ましい態様には、以下の式(1)の基が含まれる。
Figure 0005467712
(式中、Rは、C〜Cアルキル(好ましくは、C〜Cアルキル)、又はC〜Cパーフルオロアルキルであり;
は、-COO-又は-O-であり;
は、脂肪族もしくは芳香族又はそれら両者の骨格を含む一価のC15〜C40有機基である。)
以下の式(2)〜式(7)で示される基がさらに好ましい。
Figure 0005467712
Figure 0005467712
上記式(Q−2)の基の好ましい態様には、以下の式(8)で示される基が含まれる。
Figure 0005467712
(式中、Xは、-COO-又は-O-であり;
は、脂肪族もしくは芳香族又はそれら両者の骨格を含む一価のC15〜C40有機基であり;
は、C〜Cアルキル(好ましくは、C〜Cアルキル)、又はC〜Cパーフルオロアルキルである。)
以下の式(9)〜式(13)で示される基がさらに好ましい。
Figure 0005467712
式(Q−1)及び式(Q−2)の基を提供するジアミンモノマーに加えて、本発明の効果が損なわれないという条件で、その他の従来のジアミンモノマー類も本発明に使用できる。これらの従来のジアミンモノマーは、
芳香族ジアミン類、例えば、p-フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、2,2-ジアミノフェニルプロパン、ビス(3,5-ジエチル-4-アミノフェニル)メタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノベンゾフェノン、ジアミノナフタレン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2-ビス(4,4-アミノフェノキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、及び2,2-ビス(4,4-アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン;
脂環式ジアミン類、例えば、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、又はビス(4-アミノ-3-メチルシクロヘキシル)メタン;又は
脂肪族ジアミン類、例えば、テトラメチレンジアミン、又はヘキサメチレンジアミン、
から選択されうるが、これらに限定されない。上記ジアミンモノマーは、単独で用いるか、または、これらのジアミンの2種以上の混合物の形態で用いることができる。
本発明に用いるジアミンモノマーは、式(Q−1)又は式(Q−2)の基を提供しうる少なくとも一種の所定のジアミンモノマーを含むことが必要であり、充分な垂直配向効果の目的のためには、その量は、ジアミンモノマーの合計量を基準にして、少なくとも4モル%、好ましくは少なくとも10モル%、より好ましくは少なくとも50モル%である。
本発明の樹脂ポリマーを形成するために上記ジアミンモノマーとの重合に用いるテトラカルボン酸化合物は特に限定されず、芳香族テトラカルボン酸、例えば、1,2,4,5-ピロメリット酸、3,3’,4,4’-ジフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4-ジフェニルテトラカルボン酸、ビス(3,4-ジカルボキシルフェニル)エーテル、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホキシド、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)メタン、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシルフェニル)プロパン、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン、2,3,4,5-ピリジンテトラカルボン酸、又は、2,6-ビス(3,4-ジカルボキシルフェニル)ピリジン、並びに、前記芳香族テトラカルボン酸化合物から誘導される二酸無水物(ジアンハイドライド)及びジアシルハロゲン化物(ジアシルハライド);
脂肪族環状テトラカルボン酸化合物、例えば、シクロブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、1,3,5-トリカルボキシルシクロペンチル酢酸、もしくは3,4-ジカルボキシル-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフタレンコハク酸無水物、並びに、脂環式テトラカルボン酸化合物から誘導される二酸無水物(ジアンハイドライド)及びジアシルハロゲン化物(ジアシルハライド);
脂肪族テトラカルボン酸化合物、例えば、ブタンテトラカルボン酸、及びそれから誘導される二酸無水物及びジカルボン酸ジハロゲン化物、
であってよいが、これらに限定されない。
これらのテトラカルボン酸類、及びそれらの二酸無水物及びジアシルハロゲン化物類は、単独で用いることも、あるいは2種以上のこれらのモノマーの混合物の形態で用いることもできる。
本発明の態様によれば、本発明で用いる好ましいテトラカルボン酸モノマー化合物には以下のものが含まれる。
Figure 0005467712
テトラカルボン酸又はそれらの二酸無水物もしくはジアシルハロゲン化物誘導体と、ジアミン類との間の反応及び重合については、いかなる特別な制限もない。任意の従来法を用いてよい。従来法では、ジアミンを、有機極性溶媒、例えば、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、もしくはN,N-ジメチルホルムアミド、又はそれらの混合物、に溶かし、次に、テトラカルボン酸又はそれらの二酸無水物もしくはジアシルハロゲン化物誘導体をジアミン溶液に添加して重合反応を行い、ポリアミック酸溶液を得る。この反応は、−20℃〜150℃、好ましくは−5℃〜100℃の温度で行われ、ポリアミック酸を生成させるための重合に必要な時間は、通常、3分〜24時間、好ましくは10分〜6時間である。
本発明の配向膜材料においては、テトラカルボン酸又はそれらの誘導体の、ジアミンに対する比は、0.8〜1.2であり、それにより、適切な分子量分布及びポリアミック酸強度を得ることができる。テトラカルボン酸又はそれらの誘導体の、ジアミンに対する比が1に近くなるほど、得られるポリマーの分子量及び粘度が高くなる。テトラカルボン酸又はそれらの誘導体の、ジアミンに対するモル比が1未満の場合は、適切な量の末端封止官能基を添加してその差を補正し、それによって1未満のモル比による酸化を避けることができる。適切な末端封止官能基は、無水フタル酸、無水マレイン酸、アニリン、及びシクロヘキシルアミンから選択される。
さらに、本発明の重合の重合度を高め且つ反応時間を短縮するために、反応時に触媒を添加してもよい。適切な触媒は、トリエチルアミン、ジエチルアミン、n-ブチルアミン、及びピリジンなどから選択しうるが、これらに限定されない。これらの触媒は、溶液のpH値を調節する機能も果たす。
重合後、6〜3000、好ましくは12〜200の重合度と、3000〜1500000、望ましくは6000〜100000の重量平均分子量とを有するポリアミック酸が得られる。
ポリアミック酸樹脂配向膜材料の基板への接着性を改善するために、少量の添加剤、例えば、シランカップリング剤、を樹脂に添加することができる。一般的なシランカップリング剤には、例えば、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、2-アミノプロピルトリメトキシシラン、及び2-アミノプロピルトリエトキシシラン、及びそれらの混合物が包含されるが、これらに限定されない。
重合によって得られるポリアミック酸の固形分含量、すなわち、溶媒に対するポリマーの重量%は、10%〜30%の範囲であってよい。しかし、本発明の配向膜材料については、固形分含量を、有機溶媒での希釈によって、4重量%〜10重量%の範囲となるように少なくして、粘度を調節し且つ膜の厚さを制御することができ、それにより、続いての配向膜の作製工程を容易にすることができる。適切な有機溶媒は、N-メチル-2-ピロリドン、m-クレゾール、γ-ブチロラクトン、N,N-ジメチルアセトアミド、及びN,N-ジメチルホルムアミド、並びにそれらの混合物から選択してよい。溶媒がポリイミド樹脂を溶解できないとしても、溶液システム中のポリイミド樹脂の低い溶解性をもたらさない限り、それらを上記溶媒に添加することもできる。そのような溶媒には、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、及びエチレングリコール、並びにそれらの混合物が包含されるが、これらに限定されない。この種の溶媒の量は、溶媒システムの総重量を基準にして90%未満に調節することが好ましい。
本発明の態様によれば、ポリアミック酸、又はポリイミド樹脂、又はそれらのコポリマーを得るために必要とされる制御された温度で、溶媒中のジアミンの溶液に二酸無水物を添加する。例えば、本反応を25℃〜60℃の温度で2〜48時間行い、ポリアミック酸樹脂を得ることができる。
ポリイミド樹脂を合成するための一般法では、ポリアミック酸樹脂を、脱水及び閉環のために加熱して、ポリイミド樹脂を形成させ、この場合に加熱温度は100℃〜350℃の範囲であってよく、環化のための好ましい温度は120℃〜320℃であり、環化のための時間は3分〜6時間である。
ポリイミド及びポリアミック酸のコポリマーを合成するための主に2つの方法があり、その一つは、脱水のモル比を制御することによって脱水の割合を調節してコポリマー樹脂を得ることであり、他法においては、特別な割合のジアミンと二酸無水物の一部を脱水且つ環化し、次に、残りのジアミンと二酸無水物を重合のために室温で組み込む。
ポリイミド重合については、生成物の重合度は、N-メチル-2-ピロリドン中0.5g/dlの濃度にて30℃で測定して0.05〜3.0dl/gの還元粘度を有するものである。
本発明はさらに、垂直配向液晶のための、上記ポリイミド樹脂ポリマーを含む配向膜材料を提供する。より良好な垂直配向効果のためには、上記ポリイミド樹脂ポリマーは、ポリイミド樹脂ポリマーの総量を基準にして、少なくとも2モル%、好ましくは少なくとも5モル%、さらに好ましくは少なくとも25モル%の量の式(Q−1)又は式(Q−2)の基をもたらしうるジアミンモノマーから得られるべきである。
本発明の配向膜材料は、透明電極を有する透明なガラス又はプラスチック基材上に、市販のコーター、例えば、ブレードコーター、スピンコーター、又はロールコーターでコーティングすることができる。そして次に、120℃〜350℃の温度での加熱処理によって溶媒を蒸発させ、200〜3000Åのコーティング厚さをもつポリイミド樹脂膜を形成し、この膜を次にラビングによって配向させて液晶用配向膜を形成し、これが液晶分子に安定で大きなプレチルト角を付与しうる。
本発明の配向膜材料が、液晶に大きなプレチルト角を付与しうることを測定するために、液晶セルの製造とプレチルト角試験を行い、本配向膜材料の高プレチルト角特性を調べた。2枚の洗浄したインジウムスズ酸化物(ITO)ガラス板の表面を本発明の配向膜でコーティングすることによって液晶セルを製造し、ここでコーティングはブレードコーティング、スピンコーティング、又はロールコーティングによって行われることができ、次に予備ベーキング、及び高温ベーキングをすることでポリイミド配向膜を形成し、これを冷却及びブラシでのラビングにより配向化し、液晶セル中に組み込む。液晶をそのセルに注入した後、プレチルト角を、チルト角試験器TBAを用いて測定する。
本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明するが、これらは本発明を説明するためのみに用いられ、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。当業者によって容易になされうる如何なる修飾及び変更も、明細書の開示及び添付した請求項の範囲に含まれる。
[実施例]
〔ジアミンの合成〕
1.コレステリル 3,5-ジアミノ-2-メチルベンゾエート(DAMBC)
3,5-ジニトロ-2-メチル安息香酸(100g)を、凝縮管を備えた500ml二口丸底フラスコ中に入れ、これに塩化チオニル(250ml)を滴下ロートを用いて添加した。全てを添加した後、混合物を、反応のために40〜120℃で4〜20時間加熱した。濾過した後、生成物をテトラヒドロフラン(300ml)中に溶かし、コレステロール(100g)、ピリジン(20ml)、及びテトラヒドロフラン(300ml)を含む2000ml二口丸底フラスコに添加した。添加後、反応を、12時間、30〜80℃で行った。反応完了後、反応物を濾過し且つ濃縮して生成物である、コレステリル3,5-ジニトロ-2-メチルベンゾエートを得た(80%収率)。
得られたコレステリル3,5-ジニトロ-2-メチルベンゾエート(20g)と亜鉛粉末(43g)を、二口丸底フラスコ中に入れ、テトラヒドロフラン(400ml)を添加した。適切な量の塩化アンモニウムを室温で添加し、混合物を30〜80℃に加熱して2〜8時間反応させ、次に、反応物を濾過して生成物であるコレステリル3,5-ジアミノ-2-メチルベンゾエートを得た(60%収率)。
2.コレステリル 3,5-ジアミノ-2-メトキシベンゾエート(DAMOBC)
3,5-ジニトロ-2-メトキシ安息香酸(15g)を、250ml二口丸底フラスコ中に入れ、これに塩化チオニルを滴下ロートを用いて添加した。添加後、混合物を還流温度に2〜12時間加熱した。過剰の塩化チオニルを次に除去し、得られた生成物をテトラヒドロフラン(100ml)に溶かし、さらに、コレステロール(8.5g)、ピリジン(15ml)、及びテトラヒドロフラン(100ml)を含む1500ml二口丸底フラスコに添加した。添加後、反応を2〜12時間、40〜80℃で行った。反応完了後、コレステリル3,5-ジニトロ-2-メトキシベンゾエートを得た(80%収率)。
得られたコレステリル3,5-ジニトロ-2-メトキシベンゾエート(5g)及び有機パラジウム(3g)を250ml二口丸底フラスコ中に入れ、テトラヒドロフラン(150ml)を添加した。適切な量のヒドラジン水和物を室温で添加し、混合物を40〜80℃に加熱し、4〜8時間反応させ、次に、冷却し、濾過し、溶媒を蒸発させて、生成物であるコレステリル3,5-ジアミノ-2-メトキシベンゾエートを得た(80%収率)。
3.3,5-ジアミノ-2-メトキシ安息香酸エストロンエステル(DAMBE)
3,5-ジニトロ-2-メトキシ安息香酸(10g)を、凝縮管を備えた250ml二口丸底フラスコ中に入れ、これに塩化チオニル(50ml)を滴下ロートで添加した。添加後、混合物を30〜80℃に加熱し、2〜12時間反応させた。次に過剰の塩化チオニルを除去し、反応物を室温まで戻した。得られた生成物をテトラヒドロフラン(20ml)に溶かし、エストロン(9.55g)、ピリジン(10ml)、及びテトラヒドロフラン(50ml)を含む1500ml二口丸底フラスコに、滴下ロートから添加した。添加後、反応を4〜12時間、40〜80℃で行った。反応完了後、反応物を濾過し且つ濃縮して、生成物である3,5-ジニトロ-2-メチル安息香酸エストロンエステルを得た(85%収率)。
得られた3,5-ジニトロ-2-メチル安息香酸エストロンエステル(5g)と亜鉛粉末(13g)を250ml二口丸底フラスコ中に入れ、メタノール(50ml)とテトラヒドロフラン(10ml)を添加した。適当量のヒドラジン水和物を室温で添加し、混合物を30〜80℃に4〜8時間加熱し、次いで濾過した。濾液を200mlの脱イオン水に添加して、生成物の3,5-ジアミノ-2-メチル安息香酸エストロンエステルを単離した(65%収率)。
ポリイミド樹脂ポリマーの合成
実施例1
1.34g(0.0025モル)のコレステリル3,5-ジアミノ-2-メチルベンゾエート、5.13g(0.0475モル)のp-フェニレンジアミン(PPDA)、1.94g(0.01モル)の1,2,4,5-ピロメリット酸二無水物(PMDA)、8.1g(0.03モル)の3,3’,4,4’-ビフェニル-テトラカルボン酸二無水物(BPDA)、及び1.96g(0.01モル)のシクロブタンテトラカルボン酸二無水物(CBDA)を、61.3gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中で室温にて8〜16時間反応させ、次に326.9gのNMPを添加して0.2dl/gの還元粘度を有するポリアミック酸溶液を形成させた。この溶液を、透明電極を有するガラス基板上に3000rpmでスピンコーティングし、200℃で30分間熱処理してポリイミド樹脂膜を形成させた。冷却した後、それらを、50μmスペーサーを用いて平行方向に液晶セルに組み立て、液晶(モデルZLI-4792、Merck社製)をそのセルに注入し、次にこのエレメントを交差ニコルの間で回転させ、完全な暗状態となった。チルト角テスター、TBAを使用して測定して、89のプレチルト角が得られた。
実施例2
2.69g(0.005モル)のコレステリル3,5-ジアミノ-2-メチルベンゾエート、4.94g(0.045モル)のp-フェニレンジアミン、0.97g(0.005モル)の1,2,4,5-ピロメリット酸二無水物、8.1g(0.03モル)の3,3’,4,4’-ビフェニル-テトラカルボン酸二無水物、及び2.85g(0.015モル)のシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を、21.9gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中で室温にて4〜12時間反応させ、次に73.1gのNMPを添加して希釈し、0.8dl/gの還元粘度を有するポリアミック酸溶液を形成させた。この溶液を、透明電極を有するガラス上に、3000rpmでスピンコーティングし、200℃で30分間熱処理してポリイミド樹脂膜を形成させた。冷却した後、それらを、50μmスペーサーを用いて平行方向に液晶セルに組み立て、液晶(モデルZLI-4792、Merck社製)をそのセルに注入し、次にこのエレメントを交差ニコルの間で回転させ、完全な暗状態となった。チルト角テスター、TBAを使用して測定して、90のプレチルト角が得られた。
実施例3
2.14g(0.004モル)のコレステリル3,5-ジアミノ-2-メチルベンゾエート、1.72g(0.016モル)のp-フェニレンジアミン、1.55g(0.008モル)の1,2,4,5-ピロメリット酸二無水物、及び3.24g(0.012モル)の3,3’,4,4’-ビフェニル-テトラカルボン酸二無水物を、24.4gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中で室温にて8〜12時間反応させ、次に83.9gのNMPを添加して希釈し、0.4dl/gの還元粘度を有するポリアミック酸溶液を形成させた。この溶液を、透明電極を有するガラス基板上に、3000rpmでスピンコーティングし、200℃で30分間熱処理してポリイミド樹脂膜を形成させた。冷却した後、それらを、50μmスペーサーを用いて平行方向に液晶セルに組み立て、液晶(モデルZLI-4792、Merck社製)をそのセルに注入し、次にこのエレメントを交差ニコルの間で回転させ、完全な暗状態となった。チルト角テスター、TBAを使用して測定して、90のプレチルト角が得られた。
実施例4
0.67g(0.00123モル)のコレステリル3,5-ジアミノ-2-メチルベンゾエート、5.26g(0.048モル)のp-フェニレンジアミン、1.97g(0.01モル)の1,2,4,5-ピロメリット酸二無水物、8.1g(0.03モル)の3,3’,4,4’-ビフェニル-テトラカルボン酸二無水物、及び1.72g(0.01モル)のシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を、25.8gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中で、室温にて12〜16時間反応させ、次に106.3gのNMPを添加して希釈し、0.3dl/gの還元粘度を有するポリアミック酸溶液を形成させた。この溶液を、透明電極を有するガラス基板上に、3000rpmでスピンコーティングし、200℃で30分間熱処理してポリイミド樹脂膜を形成させた。冷却した後、それらを、50μmスペーサーを用いて平行方向に液晶セルに組み立て、液晶(モデルZLI-4792、Merck社製)をそのセルに注入し、次にこのエレメントを交差ニコルの間で回転させ、完全な暗状態となった。チルト角テスター、TBAを使用して測定して、2.3のプレチルト角が得られた。
実施例5
1.1g(0.002モル)のコレステリル3,5-ジアミノ-2-メトキシベンゾエート、1.93g(0.018モル)のp-フェニレンジアミン、1.57g(0.008モル)の1,2,4,5-ピロメリット酸二無水物、及び3.24g(0.012モル)の3,3’,4,4’-ビフェニル-テトラカルボン酸二無水物を、25.8gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中で室温にて12〜16時間反応させ、次に106.3gのNMPを添加して希釈し、0.5dl/gの還元粘度を有するポリアミック酸溶液を形成した。この溶液を、透明電極を有するガラス基板上に、3000rpmでスピンコーティングし、200℃で30分間熱処理してポリイミド樹脂膜を形成させた。冷却した後、それらを、50μmスペーサーを用いて平行方向に液晶セルに組み立て、液晶(モデルZLI-4792、Merck社製)をそのセルに注入し、次にこのエレメントを交差ニコルの間で回転させ、完全な暗状態となった。チルト角テスター、TBAを使用して測定して、90のプレチルト角が得られた。
実施例6
1.076g(0.002モル)のコレステリル3,5-ジアミノ-2-メトキシベンゾエート、5.26g(0.048モル)のp-フェニレンジアミン、0.97g(0.005モル)の1,2,4,5-ピロメリット酸二無水物、8.1g(0.03モル)の3,3’,4,4’-ビフェニル-テトラカルボン酸二無水物、及び2.58g(0.015モル)のシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を、59.7gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中で室温にて8〜12時間反応させ、次に318.3gのNMPを添加して希釈し、0.1dl/gの還元粘度を有するポリアミック酸溶液を形成させた。この溶液を、透明電極を有するガラス基板上に、3000rpmでスピンコーティングし、200℃で30分間熱処理してポリイミド樹脂膜を形成させた。冷却した後、それらを、50μmスペーサーを用いて平行方向に液晶セルに組み立て、液晶(モデルZLI-4792、Merck社製)をそのセルに注入し、次にこのエレメントを交差ニコルの間で回転させ、完全な暗状態となった。チルト角テスター、TBAを使用して測定して、89のプレチルト角が得られた。
実施例7
1.34g(0.0025モル)のコレステリル3,5-ジアミノ-2-メトキシベンゾエート、5.13g(0.0475モル)のp-フェニレンジアミン、1.97g(0.01モル)の1,2,4,5-ピロメリット酸二無水物、8.1g(0.03モル)の3,3’,4,4’-ビフェニル-テトラカルボン酸二無水物、及び1.72g(0.01モル)のシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を、61.3gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中で室温にて12〜18時間反応させ、次に249.3gのNMPを添加して希釈し、0.8dl/gの還元粘度を有するポリアミック酸溶液を形成させた。この溶液を、透明電極を有するガラス基板上に、3000rpmでスピンコーティングし、200℃で30分間熱処理してポリイミド樹脂膜を形成させた。冷却した後、それらを、50μmスペーサーを用いて平行方向に液晶セルに組み立て、液晶(モデルZLI-4792、Merck社製)をそのセルに注入し、次にこのエレメントを交差ニコルの間で回転させ、完全な暗状態となった。チルト角テスター、TBAを使用して測定して、89のプレチルト角が得られた。
実施例8
1.21g(0.003モル)の3,5-ジアミノ-2-メトキシ安息香酸エストロンエステル、2.19g(0.027モル)のp-フェニレンジアミン、1.16g(0.006モル)の1,2,4,5-ピロメリット酸二無水物、4.86g(0.018モル)の3,3’,4,4’-ビフェニル-テトラカルボン酸二無水物、及び1.03g(0.006モル)のシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を、25.5gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中で室温にて8〜10時間反応させ、次に133.3gのNMPを添加して希釈し、0.8dl/gの還元粘度を有するポリアミック酸溶液を形成させた。この溶液を、透明電極を有するガラス基板上に、3000rpmでスピンコーティングし、200℃で30分間熱処理してポリイミド樹脂膜を形成させた。冷却した後、それらを、50μmスペーサーを用いて平行方向に液晶セルに組み立て、液晶(モデルZLI-4792、Merck社製)をそのセルに注入し、次にこのエレメントを交差ニコルの間で回転させ、完全な暗状態となった。チルト角テスター、TBAを使用して測定して、89のプレチルト角が得られた。
実施例9
1.23g(0.003モル)の3,5-ジアミノ-2-メトキシ安息香酸エストロンエステル、2.19g(0.017モル)のp-フェニレンジアミン、1.55g(0.008モル)の1,2,4,5-ピロメリット酸二無水物、及び3.24g(0.012モル)の3,3’,4,4’-ビフェニル-テトラカルボン酸二無水物を、25.9gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中で室温にて12〜18時間反応させ、次に138.3gのNMPを添加して希釈し、0.3dl/gの還元粘度を有するポリアミック酸溶液を形成させた。この溶液を、透明電極を有するガラス基板上に、3000rpmでスピンコーティングし、200℃で30分間熱処理してポリイミド樹脂膜を形成させた。冷却した後、それらを、50μmスペーサーを用いて平行方向に液晶セルに組み立て、液晶(モデルZLI-4792、Merck社製)をそのセルに注入し、次にこのエレメントを交差ニコルの間で回転させ、完全な暗状態となった。チルト角テスター、TBAを使用して測定して、90のプレチルト角が得られた。
比較例1
3.13g(0.006モル)のコレステリル3,5-ジアミノベンゾエート(CHA)、3.67g(0.034モル)のp-フェニレンジアミン、3.1g(0.016モル)の1,2,4,5-ピロメリット酸二無水物、及び6.48g(0.024モル)の3,3’,4,4’-ビフェニル-テトラカルボン酸二無水物を、53.9gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中で室温にて8〜12時間反応させ、次に287.6gのNMPを添加して希釈し、0.2dl/gの還元粘度を有するポリアミック酸溶液を形成させた。この溶液を、透明電極を有するガラス基板上に、3000rpmでスピンコーティングし、200℃で30分間熱処理してポリイミド樹脂膜を形成させた。冷却した後、それらを、50μmスペーサーを用いて平行方向に液晶セルに組み立て、液晶(モデルZLI-4792、Merck社製)をそのセルに注入し、次にこのエレメントを交差ニコルの間で回転させ、完全な暗状態となった。チルト角テスター、TBAを使用して測定して、89のプレチルト角が得られた。
比較例2
1.56g(0.003モル)のコレステリル3,5-ジアミノベンゾエート、2.91g(0.027モル)のp-フェニレンジアミン、0.582g(0.003モル)の1,2,4,5-ピロメリット酸二無水物、4.86g(0.018モル)の3,3’,4,4’-ビフェニル-テトラカルボン酸二無水物、及び1.548g(0.009モル)のシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を、38.6gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中で室温にて12〜18時間反応させ、次に205.7gのNMPを添加して希釈し、0.7dl/gの還元粘度を有するポリアミック酸溶液を形成させた。この溶液を、透明電極を有するガラス基板上に、3000rpmでスピンコーティングし、200℃で30分間熱処理してポリイミド樹脂膜を形成させた。冷却した後、それらを、50μmスペーサーを用いて平行方向に液晶セルに組み立て、液晶(モデルZLI-4792、Merck社製)をそのセルに注入し、次にこのエレメントを交差ニコルの間で回転させ、完全な暗状態となった。チルト角テスター、TBAを使用して測定して、2.3のプレチルト角が得られた。
比較例3
0.78g(0.0015モル)のコレステリル3,5-ジアミノベンゾエート、3.07g(0.0285モル)のp-フェニレンジアミン、1.1642g(0.006モル)の1,2,4,5-ピロメリット酸二無水物、4.86g(0.018モル)の3,3’,4,4’-ビフェニル-テトラカルボン酸二無水物、及び1.032g(0.006モル)のシクロブタンテトラカルボン酸二無水物を、36.7gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中で室温にて10〜16時間反応させ、次に195.8gのNMPを添加して希釈し、0.2dl/gの還元粘度を有するポリアミック酸溶液を形成させた。この溶液を、透明電極を有するガラス基板上に、3000rpmでスピンコーティングし、200℃で30分間熱処理してポリイミド樹脂膜を形成させた。冷却した後、それらを、50μmスペーサーを用いて平行方向に液晶セルに組み立て、液晶(モデルZLI-4792、Merck社製)をそのセルに注入し、次にこのエレメントを交差ニコルの間で回転させ、完全な暗状態となった。チルト角テスター、TBAを使用して測定して、1.2のプレチルト角が得られた。
Figure 0005467712
上記実施例の結果から分かるように、式(Q−1)又は式(Q−2)の基をもたらす特定のジアミンモノマーの量が、ジアミンモノマーの総量を基準にして少なくとも4モル%である、本発明のポリイミド樹脂から製造した配向膜材料は、良好な配向特性を有し、大きな垂直プレチルト角をもたらす。
上記比較例の結果からも分かるように、市販されている配向膜材料は、特定のジアミンモノマー(CHA)が15%である場合のみ良好な垂直プレチルト角を与えうるが、これは高い生産コストを必要とする。
Figure 0005467712
Figure 0005467712

Claims (5)

  1. 以下の式(A−1)及び式(A−2)の繰り返し単位から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を含むポリイミド樹脂ポリマー。
    Figure 0005467712
    (式中、Pは4価の有機基であり、Qは、以下の式(8)の基である。);
    Figure 0005467712
    (式中、Pは、4価の有機基であり、Qは以下の式(8)の基である。);
    Figure 0005467712
    (式中、X は、−COO−であり;
    は、脂肪族もしくは芳香族又はそれら両者の骨格を含む一価のC 15 〜C 40 有機基であり;
    は、C 〜C アルキル、又はC 〜C パーフルオロアルキルである。)
  2. 式(8)の基が以下の:
    Figure 0005467712
    からなる群から選択される、請求項1に記載のポリマー。
  3. 液晶ディスプレイにおいて配向膜材料として用いるための、請求項1に記載のポリマー。
  4. 請求項1に記載のポリマーを含む、垂直配向液晶用の配向膜材料。
  5. 以下の式(A−1)及び式(A−2)の繰り返し単位から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を含むポリマーを少なくとも2モル%含む、請求項に記載の配向膜材料。
    Figure 0005467712
    (式中、Pは4価の有機基であり、Qは、以下の式(8)の基である。);
    Figure 0005467712
    (式中、Pは、4価の有機基であり、Qは以下の式(8)の基である。);
    Figure 0005467712
    (式中、X は、−COO−であり;
    は、脂肪族もしくは芳香族又はそれら両者の骨格を含む一価のC 15 〜C 40 有機基であり;
    は、C 〜C アルキル、又はC 〜C パーフルオロアルキルである。
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