JP5464609B2 - チューブリン重合阻害剤としてのキナゾリノン誘導体 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明はチューブリン重合の阻害剤に関し、そして化合物および開示される化合物を含有する組成物を提供する。さらに、本発明は、例えば医薬としての開示されるチューブリン重合阻害剤の使用方法を提供する。
発明の背景
チューブリンは、αおよびβチューブリンと呼ばれる2つの関連タンパク質のヘテロ二量体からなる。チューブリンは、重合して微小管と呼ばれる構造物を形成する。微小管は高度に動的な細胞骨格要素であり、そして有糸分裂、細胞の運動性、細胞の形状、細胞内オルガネラ輸送および細胞−細胞相互作用を含む、真核生物細胞における多くのプロセスにおいて決定的役割を演じる。
適切な細胞分裂が起きるためには、微小管が重合および解重合できることが必須である。有糸分裂紡錘体における微小管は、非分裂細胞におけるそれよりも動的であり、したがって、微小管動力学に影響する作用物によって標的とすることができる。微小管の重合/解重合を改変することにより、これらの作用物は、有糸分裂紡錘体の形成に影響を与え、細胞周期のG2/M期における分裂細胞を休止し、そして最後には、アポトーシス細胞死をもたらす。新生物細胞は高い増殖速度を有するので、それらは、これらの抗有糸分裂作用物によって標的とすることができる。
チューブリン結合性薬物の3つの主な種類、すなわちコルヒチン類似体、ビンカ(Vinca)(ツルニチニチソウ)アルカロイドおよびタキサン類が同定されており、これらの各々は、β−チューブリン分子上の特異的結合部位を保持する。パクリタキセル(Paclitaxel)および関連タキサン類は、微小管の安定化、すなわちそれらが再構築できないように究極的に微小管構造のフリージング(freezing)をもたらすプロセスに作用する薬物の種類を表す。有糸分裂におけるその後の休止は、細胞死を惹起するアポトーシスメカニズムを誘導する。第2の化合物類、コルヒチン類似体ならびにその他の数種の化合物は、コルヒチンと同じβ−チューブリン上の部位に結合し、そして重合と微小管形成を途絶させる。第3の化合物類、ビンブラスチンおよび他の数種のビンカ関連薬物は、ビンカ部位に結合し、微小管形成を阻害し、そして微小管を不安定化させる。
またチューブリンは、癌性腫瘍のような血管の異常形成(新生血管形成)に依存するか、またはそれからもたらされる疾患状態を処置するための標的である。これらの場合には、血管内皮細胞の細胞骨格が微小管の解重合を通して破壊されるが、これは微小管を形成するためのチューブリンの重合を阻害することからもたらされる。微小管の長さは、解重合対重合の割合に依存する。重合の阻害による微小管の解重合は、内皮細胞の形態における変化をもたらし、これが血流の封鎖または閉鎖を引き起こす。癌性腫瘍の場合には、病的組織への血流が停止されて、腫瘍から酸素および栄養物を奪って壊死的細胞死をもたらす。新生血管系はこれらの作用物に対してより感受性である、何故ならば、それらは、アクチンに基づく細胞骨格構造によっても支持される正常で健全な血管内皮細胞よりも一層微小管細胞骨格に依存しているからである。チューブリンのコルヒチン結合部位を標的とする多数のチューブリン重合の阻害剤では、血管標的様相が抗増殖様相よりも低いインビボ濃度で達成され得る。このようにチューブリンのコルヒチン結合性ドメインを標的とする作用物は、潜在的に二重様式、すなわち抗有糸分裂と抗血管性の作用物となることができる。
現在処置できないか、または処置がうまくいかない腫瘍に対する効力、多剤耐性腫瘍に対する効力、および最少の副作用を含む有効かつ効能のある抗癌療法に対する必要性が継続して存在する。本発明は、癌を処置するために微小管形成を妨害し、かつチューブリンに結合する化合物、組成物、およびそのようにする方法を提供する。本発明の化合物は、チューブリン重合を阻害し、そして腫瘍血管の閉鎖に顕著な効力を有する。
背景となる先行技術
2003年12月11日に公開された特許文献1は、細胞増殖関連障害の処置のための2−オキソ−1,3,4−トリヒドロキナゾリニル誘導体を開示する。
2005年6月16日に公開された特許文献2は、チューブリン阻害剤を開示する。
2005年6月16日に公開された特許文献3は、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ阻害剤としての6−フェニルアルキル置換2−キノリノンおよび2−キノキサリノンを開示する。
2005年12月15日に公開された特許文献4は、癌および血管形成の二重低分子阻害剤を開示する。
2006年8月8日に公開された特許文献5は、チューブリン重合を阻害するためのイソザソール(isozazole)コンブレスタチンの使用を開示する。
2006年11月9日に公開された特許文献6は、抗癌剤としての6−(3−ピラゾリルアミノ)ピリジン−3−カルボニトリルの調製を開示する。
2006年1月12日に公開された特許文献7は、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ阻害剤としてのキナゾリンジオン誘導体を開示する。
2007年8月6日に公開された特許文献8は、置換ベンゾフラン、ベンズチオフェン、ベンゾセレノフェンおよびインドール、ならびにそれらのチューブリン重合阻害剤としての使用を開示する。
2008年9月12日に公開された特許文献9は、PARPおよびTANK阻害剤としてのキノリン誘導体を開示する。
非特許文献1は、新血管形成を減じるポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害またはPARP−1遺伝子欠失に関する。
国際公開第03/101985号パンフレット 欧州特許第1689715号明細書 欧州特許第1709011号明細書 国際公開第2005/117876号パンフレット 国際公開第2006/089177号パンフレット 国際公開第2006/118231号パンフレット 国際公開第2006/003148号パンフレット 国際公開第2007/087684号パンフレット 国際公開第2008/107478号パンフレット
Tentori et al,European Journal of Cancer,vol.43、no.14,2007
発明の説明
本発明は、立体化学的異性体を含む、式(I):
Figure 0005464609
[式中、
mは0、1または2であり、そしてmが0である場合、直接結合が意図され;
nは0、1または2であり、そしてnが0である場合、直接結合が意図され;
Xは直接結合、CR1011、NRまたはOであり;
はアリールまたはHetであり;
ここでアリールはフェニルまたはナフタレニルであり;
ここでHetはチエニル、ピロリル、ピロリニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、フラニル、ピペリジニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピペラジニル、ピラジニル、トリアジニル、インドリジニル、アザインドリジニル、インドリル、インドリニル、ベンゾチエニル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、クロマニル、プリニル、キノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサゾリニル、ナフチリジニルまたはプテリジニルであり;
アリールまたはHet上の2個の炭素原子は
−O−CH−CH−O− (a−1)、
−CH−O−CH−O− (a−2)、
−O−CH−CH−CH− (a−3)、
−O−CH−CH−NR− (a−4)、
−O−CR −O− (a−5)、
−O−CH−CH− (a−6)、
−CH−N−CH−CH− (a−7)、
−(CH− (a−8)、または
−(CH− (a−9);
から選択される二価の基で架橋されることができ(すなわち、二もしくは三環系部分を形成する);
各アリール、Het、架橋化アリールもしくは架橋化Hetは、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシカルボニル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、アミノC3−6シクロアルキル、ハロC1−6アルキル、トリハロC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルオキシカルボニル、C2−6アルケニルカルボニル、オキシム、C1−6アルキルオキシム、アミド
キシム、−C≡C−CHO−CH、−C≡C−CHN(CH、−C≡C−Si(CH、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC2−6アルケニル、ヒドロキシC2−6アルキニル、シアノC1−6アルキル、シアノC2−6アルケニル、アミノカルボニルC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニルC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニルC2−6アルケニル、C1−6アルキルスルホニルC2−6アルキニル、−PO(OC1−6アルキル)、−B(OH)、−S−CH、SF、C1−6アルキルスルホニル、−NR、−C1−6アルキルNR、−OR、−C1−6アルキルOR、−CONR、ピペリジニルC1−6アルキル、ピペラジニルC1−6アルキル、C1−6アルキルピペラジニルC1−6アルキル、モルホリニルC1−6アルキル、ピペリジニル、ピペラジニル、C1−6アルキルピペラジニル、モルホリニル、フェニル、チエニル、ピラゾリル、ピロリル、ピロリジニル、ピリジニル、ピリミジニル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、イミダゾリルC2−6アルキニル、C1−6アルキルイミダゾリルC2−6アルキニル、シアノピリジニル、フェニルC1−6アルキル、フェニルC2−6アルケニル、C1−6アルキルオキシフェニル、トリハロC1−6アルキルフェニル、メチルピラゾリル、ハロピリミジニルまたはジメチルアミノピロリジニルからそれぞれ独立して選択される1、2、3、4もしくは5個の置換基により置換されることができ;
は水素、メチル、エチル、プロピル、C3−6シクロアルキル、C3−6シクロアルキルメチル、フルオロ、フェニル、シアノフェニルまたはトリフルオロメチルであり;
はメチル、エチル、プロピル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ハロ、トリフルオロメチル、メチルオキシまたはC1−6アルキルカルボニルであり;
各R、RおよびRは水素、ハロ、C1−6アルキルオキシ、シアノ、C1−6アルキル、−OCHCHNR、−CHOCHCHNR、−OCHCHCHNRまたはC1−6アルキルオキシC1−6アルキルオキシから独立して選択され;
各RおよびRは、水素、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボニル、C1−6アルキルスルホニルC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、ジヒドロキシC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、トリハロC1−6アルキル、フェニルC1−6アルキル、(ジC1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、モルホリニルC1−6アルキル、モルホリニルカルボニル、ピペラジニルC1−6アルキル、C1−6アルキルピペラジニルC1−6アルキル、ピペリジニルC1−6アルキル、チオモルホリニルC1−6アルキル、C3−6シクロアルキルメチル、ピリジニル、ピリミジニル、フェニル、ハロフェニル、オキサニルC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニルC1−6アルキルまたはC1−6アルキルカルボニルアミノC1−6アルキルから独立して選択され;
各R10およびR11は水素、メチル、ヒドロキシルから独立して選択され;あるいはR10およびR11はそれらに結合している炭素原子と共にシクロプロピル環または式C(=O)の基を形成する]
の化合物、それらのN−オキシド形、それらの製薬学的に許容され得る付加塩、およびそれらの溶媒和物に関する。
また本発明の式(I)の化合物および中間体は、それらの互変異性体形でも存在することができる。そのような形態は上記式で明白には示していなくても本発明の範囲に包含されることを意図する。式(I)の化合物の互変異性体形は、例えばエノール基がケト基に転換された(ケト−エノール互変異性体形)式(I)の化合物も含んでなることを意味する。
中の複素環式環系が−CH−、−CH=または−NH−部分を含む場合はいつでも、置換基または分子の残りの部分は各炭素または窒素原子に結合することができ、この
場合1もしくは両方の水素原子を置き換えることができる。
前記定義および今後使用する多くの用語をこれから説明する。これらの用語は時には、そのままで、または合成用語でも使用される。
前記定義および今後使用するように、ハロは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードに対する総称であり;C1−6アルキルは、1〜6個の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖飽和炭化水素基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、1−メチルエチル、2−メチルプロピル、2−メチル−ブチル、2−メチルペンチルなどと定義し;ハロC1−6アルキルは1個のハロ置換基を含有するC1−6アルキル、例えばフルオロメチル(−CHF)と定義する;トリハロC1−6アルキルは3個の同一もしくは異なるハロ置換基を含有するC1−6アルキル、例えばトリフルオロメチルと定義する;C2−6アルケニルは、二重結合、特に1個の二重結合を含有し、そして2〜6個の炭素原子を有する例えばエテニル、2−プロペニル、3−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、3−メチル−2−ブテニル等のような直鎖および分枝鎖炭化水素基と定義する;C2−6アルキニルは、三重結合、特に1個の三重結合を含有し、そして2〜6個の炭素原子を有する例えばエチニル、2−プロピニル、3−ブチニル、2−ブチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、3−ヘキシニル等のような直鎖および分枝鎖炭化水素基と定義する;C3−6シクロアルキルには3〜6個の炭素を有する環式炭化水素基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを含む。
用語「製薬学的に許容され得る付加塩」は、製薬学的に許容され得る酸または塩基付加塩を意味する。先に言及し、またはこれから述べる製薬学的に許容され得る酸または塩基付加塩は、式(I)の化合物が形成できる治療に活性のある無毒の酸および無毒の塩基付加塩形態を含んでなることを意味する。塩基性を有する式(I)の化合物は、適当な酸により該塩基形態を処理することによりそれらの製薬学的に許容され得る酸付加塩に変換できる。適当な酸は無機酸、例えば、ハロゲン化水素酸、例えば塩化水素酸もしくは臭化水素酸;硫酸;硝酸;リン酸等;あるいは有機酸、例えば、酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸(すなわちブタン二酸)、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクラミン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、パモ酸等を含む。
酸性を有する式(I)の化合物は、適当な有機または無機塩基により該酸形態を処理することによりそれらの製薬学的に許容され得る塩基付加塩に変換できる。適当な塩基性の塩形態は、例えば、アンモニウム塩、アルカリおよびアルカリ金属塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム塩など、有機塩基との塩、例えば、ベンザシン、N−メチル−D−グルカミン、ヒドラバミン塩、およびアミノ酸、例えばアルギニン、リジンなどとの塩を含む。
治療上の使用には、式(I)の化合物の塩は、対イオンが製薬学的に許容され得るものである。しかし製薬学的に許容されない酸および塩基の塩でも、例えば製薬学的に許容され得る化合物の調製または精製に用途を見いだすことができる。製薬学的に許容されてもされなくてもすべての塩が本発明の範囲に含まれる。
式(I)の化合物の四級アンモニウム塩は、式(I)の化合物の塩基性窒素と適切な四級化剤、例えば場合により置換されてもよいアルキルハライド、アリールハライドまたはアリールアルキルハライド、特にヨウ化メチルおよびヨウ化ベンジルとの反応により形成することができる該化合物と定義する。良い脱離基を持つ他の反応体を使用してもよく、それらは例えばアルキルトリフルオロメタンスルホン酸塩、アルキルメタンスルホン酸塩
およびアルキルp−トルエンスルホン酸塩である。四級アンモニウム塩は少なくとも1つの正に荷電した窒素を有する。製薬学的に許容され得る対イオンにはクロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロ酢酸塩および酢酸塩イオンを含む。式(I)の化合物の四級アンモニウム塩は、本発明の範囲内に含まれる。
用語、溶媒和物は水和物および式(I)の化合物が形成することができる溶媒付加形態、およびそれらの製薬学的に許容され得る付加塩を含んでなる。そのような形態の例は、例えば水和物、アルコラート等である。
先に使用されたような、またはこれから使用する用語、式(I)の化合物の立体化学的異性体は、同じ結合配列によって結合された同じ原子から作成されるが、相互交換不可能である異なる三次元構造を有する、式(I)の化合物が保持できるすべての可能な化合物と定義する。他に言及または示さない限り、化合物の化学的名称は、該化合物が保持できるすべての可能な立体化学的異性体の混合物を包含する。該混合物は、該化合物の基本分子構造のすべてのジアステレオマーおよび/またはエナンチオマーを含んでもよい。式(I)の化合物のすべての立体化学的異性体は、純粋な形態または互いの混合物の両方で本発明の範囲に含まれるものとする。
特に興味深いのは立体化学的に純粋な式(I)の化合物である。
本明細書で言及する化合物および中間体の純粋な立体異性体形は、該化合物または中間体と同じ基礎分子構造の他のエナンチオマー形またはジアステレオマー形を実質的に含まない異性体と定義する。特に用語「立体化学的に純粋」とは、少なくとも80%の立体異性体過剰率(stereoisomeric excess)(すなわち最少80%の一異性体および最大20%のもう一方の可能な異性体)から、最大100%の立体異性体過剰率(すなわち100%の一異性体およびもう一方の異性体はなし)を有する化合物または中間体に関し、より特別には90%から最高100%の立体異性体過剰率を有する化合物または中間体、さらにより特別には94%から最高100%の立体異性体過剰率を有し、そして最も特別には97%から最大100%の立体異性体過剰率を有するものである。用語「エナンチオマー的に純粋(enantiomerically pure)」および「ジアステレオマー的に純粋(diastereomerically pure)」とは同様に理解されるべきであるが、その場合は問題の混合物中でそれぞれのエナンチオマー過剰率、ジアステレオマー過剰率に関する。
化合物が1つのキラル中心を有し、そしてこの化合物の2つのエナンチオマーが分離されている場合、図面中のアスタリスク“*”は、エナンチオマーの絶対的立体化学は決定されなかったことを意味する。
式(I)の化合物のN−オキシド形は、1個または数個の3級窒素原子がいわゆるN−オキシドに酸化された式(I)の化合物、特に、1もしくは複数のピペリジンまたはピペラジン窒素がN−オキシド化されたそれらのN−オキシドを含むことを意味する。
式(I)の化合物は、三価の窒素をそのN−オキシド形に変換するための技術的に知られている手順に従い、対応するN−オキシド形に転換することができる。該N−酸化反応は一般に式(I)の出発材料を適切な有機もしくは無機ペルオキシドと反応させることにより行うことができる。適切な無機ペルオキシドには例えば過酸化水素、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属ペルオキシド、例えばナトリウムペルオキシド、カリウムペルオキシドを含んでなり;適切な有機ペルオキシドはペルオキソ酸、例えばベンゼンカルボペルオキソ酸もしくはハロ置換ベンゼンカルボペルオキソ酸、例えば3−クロロベンゼンカルボペルオキソ酸、ペルオキソアルカン酸、例えばペルオキソ酢酸、アルキルヒドロペル
オキシド、例えばt−ブチルヒドロ−ペルオキシドを含むことができる。適切な溶媒には例えば水、低級アルコール、例えばエタノール等、炭化水素、例えばトルエン、ケトン、例えば2−ブタノン、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタンおよびそのような溶媒の混合物である。
本発明は本発明の化合物に存在する原子の任意の同位体を含むことも意図する。例えば水素の同位体にはトリチウムおよびジューテリウムがあり、そして炭素の同位体にはC−13およびC−14がある。
今後使用する場合はいつでも、用語「式(I)の化合物」は、それらのN−オキシド形、製薬学的に許容され得る酸または塩基付加塩、溶媒和物、およびすべての立体異性体形を含むことを意味する。
第1群の興味深い化合物は、式中、
mが0、1、または2であり、そしてmが0である場合、直接結合が意図され;
nが0、1または2であり、そしてnが0である場合、直接結合が意図され;
Xが直接結合、CR1011、NRまたはOであり;
がアリールまたはHetであり;
ここでアリールがフェニルまたはナフタレニルであり;
ここでHetがチエニル、ピロリル、ピロリニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、フラニル、ピペリジニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピペラジニル、ピラジニル、トリアジニル、インドリジニル、アザインドリジニル、インドリル、インドリニル、ベンゾチエニル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、クロマニル、プリニル、キノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサゾリニル、ナフチリジニルまたはプテリジニルであり;
アリールまたはHet上の2個の炭素原子は
−O−CH−CH−O− (a−1)、
−CH−O−CH−O− (a−2)、
−O−CH−CH−CH− (a−3)、
−O−CH−CH−NR− (a−4)、
−O−CR −O− (a−5)、
−O−CH−CH− (a−6)、
−CH−N−CH−CH− (a−7)、
−(CH− (a−8)、または
−(CH− (a−9);
から選択される二価の基で架橋されることができ(すなわち、二もしくは三環系部分を形成する);
各アリール、Het、架橋化アリールもしくは架橋化Hetが、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシカルボニル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、アミノC3−6シクロアルキル、ハロC1−6アルキル、トリハロC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルオキシカルボニル、C2−6アルケニルカルボニル、オキシム、C1−6アルキルオキシム、アミドキシム、−C≡C−CHO−CH、−C≡C−CHN(CH、−C≡C−Si(CH、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC2−6アルケニル、ヒドロキシC2−6アルキニル、シアノC1−6アルキル、シアノC2−6アルケニル、アミノカルボニルC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニルC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニルC2−6アルケニル、C1−6アルキルスルホニルC2−6アルキニル、−PO(OC1−6アルキル)、−B(OH)、−S−CH、SF、C1−
アルキルスルホニル、−NR、−C1−6アルキルNR、−OR、−C1−6アルキルOR、−CONR、ピペリジニルC1−6アルキル、ピペラジニルC1−6アルキル、C1−6アルキルピペラジニルC1−6アルキル、モルホリニルC1−6アルキル、ピペリジニル、ピペラジニル、C1−6アルキルピペラジニル、モルホリニル、フェニル、チエニル、ピラゾリル、ピロリル、ピロリジニル、ピリジニル、ピリミジニル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、イミダゾリルC2−6アルキニル、C1−6アルキルイミダゾリルC2−6アルキニル、シアノピリジニル、フェニルC1−6アルキル、フェニルC2−6アルケニル、モルホリニルC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシフェニル、トリハロC1−6アルキルフェニル、メチルピラゾリル、ハロピリミジニルまたはジメチルアミノピロリジニルからそれぞれ独立して選択される1、2、3、4もしくは5個の置換基により置換されることができ;
が水素、メチル、エチル、プロピル、C3−6シクロアルキル、C3−6シクロアルキルメチル、フルオロ、フェニル、シアノフェニルまたはトリフルオロメチルであり;
がメチル、エチル、プロピル、ヒドロキシメチル、ハロ、トリフルオロメチル、メチルオキシまたはC1−6アルキルカルボニルであり;
各R、RおよびRが水素、ハロ、C1−6アルキルオキシ、シアノ、C1−6アルキル、−OCHCHNR、−CHOCHCHNR、−OCHCHCHNRまたはC1−6アルキルオキシC1−6アルキルオキシから独立して選択され;
各RおよびRが、水素、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、カルボニル、C1−6アルキルスルホニルC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、ジヒドロキシC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、トリハロC1−6アルキル、フェニルC1−6アルキル、(ジC1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、モルホリニルC1−6アルキル、モルホリニルカルボニル、ピペラジニルC1−6アルキル、C1−6アルキルピペラジニルC1−6アルキル、ピペリジニルC1−6アルキル、チオモルホリニルC1−6アルキル、C3−6シクロアルキルメチル、ピリジニル、ピリミジニル、フェニル、ハロフェニル、オキサニルC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニルC1−6アルキルまたはC1−6アルキルカルボニルアミノC1−6アルキルから独立して選択され;
各R10およびR11が水素、メチル、ヒドロキシルから独立して選択され;あるいはそれらに結合している炭素原子と共にシクロプロピル環または式C(=O)の基を形成する、
化合物、それらのN−オキシド形、それらの製薬学的に許容され得る付加塩、それらの溶媒和物、およびそれらの立体化学的異性体形である式(I)の化合物である。
第2群の興味深い化合物は、1もしくは複数の以下の制限が適用される式(I)の化合物からなる:
a)mが0または1であり;
b)RがフェニルまたはHetであり:ここでHetはピリジニル、ピリミジニルまたはベンゾチアゾリルであり;
c)Het上の2個の炭素原子は二価の基(a−8)で架橋化され;
d)Rの定義における各フェニルまたはHetまたは架橋化Hetは、ハロ、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルキニル、−C≡C−CHO−CH、ヒドロキシC2−6アルキニルまたは−ORからそれぞれ独立して選択される1もしくは2個の置換基により置換されることができ;
e)Rがメチルまたはエチルであり;
f)Rがメチル、エチルまたはヒドロキシエチルであり;
g)各R、RおよびRが水素またはハロから独立して選択され;
h)各Rが水素またはC1−6アルキルであるか;または
i)各R10およびR11が水素である。
第3群の興味深い化合物は、Hetがピリジルまたはピリミジルである式(I)の化合物または上記の興味深い式(I)の化合物群からなる。
第4群の興味深い化合物は、1もしくは複数の以下の制限が適用される式(I)の化合物または上記の興味深い式(I)の化合物群の1つからなる:
a)mが0であり、そしてnが0であり;
b)Xが直接結合またはCHであり:
c)Rがフェニル、ピリジニルまたはピリミジニルであり;
d)Rがピリジニルである場合、ピリジニル上の2個の炭素原子は二価の基(a−8)で架橋化されることができ;
e)Rの定義における各フェニル、ピリジニルまたはピリミジニルは、ハロ、シアノまたはC1−6アルキルオキシからそれぞれ独立して選択される1もしくは2個の置換基により置換されることができ;
f)Rがメチルであり;
g)Rがメチルまたはエチルであり;あるいは
h)各R、RおよびRが水素である。
第5群の興味深い化合物は、1もしくは複数の以下の制限が適用される式(I)の化合物または上記の興味深い式(I)の化合物群の1つからなる:
a)Xが直接結合であり、そしてアリールまたはHet上の2個の炭素原子は、(a−8)から選択される二価の基で架橋化され;
b)XがCR1011であり、そしてmおよびnが0であり:
d)XがNRであり、そしてmが1であり、そしてnが1であり;
e)XがOであり、そしてmが0であり、そしてnが2であり;
g)Rがメチルであり;あるいは
h)Rがエチルである。
第6群の興味深い化合物は、Rがヒドロキシエチルである式(I)の化合物または上記の興味深い式(I)の化合物群の1つからなる。
好適な化合物群は、mが0または1であり;RがフェニルまたはHetであり;ここでHetがピリジニル、ピリミジニルまたはベンゾチアゾリルであり;Het上の2個の炭素原子は、二価の基(a−8)で架橋化されることができ:各フェニルまたはHetまたは架橋化Hetが、ハロ、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルキニル、−C≡C−CHO−CH、ヒドロキシC2−6アルキニルまたは−ORからそれぞれ独立して選択される1もしくは2個の置換基により置換されることができ;Rがメチルまたはエチルであり;Rがメチル、エチルまたはヒドロキシエチルであり;各R、RおよびRが、水素またはハロから独立して選択され;各Rが水素またはC1−6アルキルであり;そして各R10およびR11が水素である式(I)の化合物からなる。
より好適な化合物群は、mが0であり、そしてnが0であり;Xが直接結合またはCHであり;Rがフェニル、ピリジニルまたはピリミジニルであり;Rがピリジニルである場合、ピリジニル上の2個の炭素原子は二価の基(a−8)で架橋化されることができ;各フェニル、ピリジニルまたはピリミジニルがハロ、シアノまたはC1−6アルキルオキシからそれぞれ独立して選択される1もしくは2個の置換基により置換されることができ;Rがメチルであり;Rがメチルまたはエチルであり;そして各R、RおよびRが水素である式(I)の化合物からなる。
最も好適な化合物は、Co.No.1、Co.No.6、Co.No.27、Co.No.13およびCo.No.4である。
Figure 0005464609
およびそれらのN−オキシド形、それらの製薬学的に許容され得る付加塩、およびそれらの溶媒和物;特にそれらの製薬学的に許容され得る付加塩およびそれらの溶媒和物;さらに特別にはそれらの製薬学的に許容され得る付加塩。
式(I)の化合物は、以下に記載する一般法に従い調製することができる。出発材料および中間体の幾つかは既知の化合物であり、そして市販されているか、または当該技術分野で一般的に知られている通常の反応手順に従い調製することができる。
幾つかの調製法をこれからさらに詳細に記載する。式(I)の最終化合物を得るための他の方法は、実施例に記載する。
式(I)の化合物は過剰な塩基、例えば2−メチル−2−プロパノール、カリウム塩またはリチウムジイソプロピルアミドを、式(II)の中間体に、式(III)の中間体(式中、Wはクロロまたはブロモ、またはメシレートのような他の脱離基である)の存在下、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはジメチルホルムアミドのような適切な溶媒中で加えることにより調製できる。
Figure 0005464609
式(II)の中間体(式中、Rはメチル、エチルまたはプロピルであるか、あるいはRは−CH2−CH−O−Si(CHtBuである)は、2−メチル−2−プロパノール、カリウム塩およびトシルメチルイソシアニドの混合物(ジメチルスルフォキシド:DMSO中)を、式(IV)の中間体にメタノールのような適切な溶媒中で加えることにより調製できる。
Figure 0005464609
式(IV)の中間体は、式(V)の中間体を、例えばn−ブチルリチウムのような有機リチウム試薬で、反応に不活性な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中にて処理し、続いて該中間体を式(VI)の中間体と反応させることにより調製できる。
Figure 0005464609
また式(IV)の中間体は、式(VII)の中間体を二酸化マンガンのような適切な酸化剤の存在下でジオキサンのような適切な溶媒中にて転換することにより、あるいはトリス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]アミン中の四酸化マンガンカリウムの存在下で、ジクロロメタンのような適切な溶媒中にて転換することにより調製できる。
Figure 0005464609
式(VII)の中間体は、式(VIII)の中間体を例えばn−ブチルリチウムのような有機リチウム試薬で、反応に不活性な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中にて処理し、続いて該中間体を式(V)の中間体と反応させることにより調製できる。
Figure 0005464609
式(V)の中間体は、カルボニルジイミダゾールを式(IX)の中間体とテトラヒドロフランのような適切な溶媒中で反応させることにより調製できる。
Figure 0005464609
式(IX)の中間体は、式(X)の中間体のニトロ部分を、PtOのような白金触媒の存在下でメタノールのような適切な溶媒中での水素化による還元により調製できる。またそのような還元は、他の技術的に知られている手順、例えばテトラヒドロフランおよび水のような溶媒の混合物中で鉄および塩化アンモニウムを使用しても行うことができる。
Figure 0005464609
式(X)の中間体は、一級アミン(XII)を式(XI)の中間体と炭酸カリウムのような塩基の存在下、アセトニトリルのような適切な溶媒中で反応させることにより調製できる。またそのような反応は、例えば還流でメタノールを使用することにより他の既知の手順によっても行うことができる。
Figure 0005464609
また式(I)の化合物またはそれらの中間体は、技術的に既知の反応または官能基変換を介して互いに転換することができる。幾つかのそのような変換は既に前述されている。他の例は、カルボン酸エステルの対応するカルボン酸またはアルコールへの加水分解;アミドの対応するカルボン酸またはアミンへの加水分解;ニトリルの対応するアミドへの加水分解であり;イミダゾールまたはフェニル上のアミノ基は、技術的に既知のジアゾ化反応と、続く水素によるジアゾ基の置換の結果水素により置換されてもよい;アルコールはエステルおよびエーテルに転化することができる:1級アミンは2級または3級アミンに転換されることができる;二重結合は対応する単結合に水素付加され得る;フェニル基上のヨード基は適当なパラジウム触媒の存在下で一酸化炭素の挿入によりエステル基に転化することができる;フェニル基上のヨード基はC2−6アルキニル基またはそれらの誘導体(例えば−C≡C−Si(CHもしくはヒドロキシC2−6アルキニル)に、適切なパラジウム触媒の存在下で適切なC2−6アルキニル化合物またはそれらの誘導体との反応により転換されることができる;フェニル基上の−C≡C−Si(CH基は、適切な塩基の存在下で−C≡CHに転換されることができる。
本発明では幾つかの式(I)の化合物および幾つかの中間体は、不斉炭素原子を含むことができる。該化合物および該中間体の純粋な立体化学的異性体は、既知の手順を応用することにより得ることができる。例えばジアステレオ異性体は選択的結晶化またはクロマトグラフィー技術のような物理的方法、例えば向流分配、液体クロマトグラフィー等のような方法により分離することができる。エナンチオマーは、ラセミ混合物から最初に該ラセミ混合物を、例えばキラル酸のような適切な分割剤によりジアステレオマー塩または化合物の混合物に転換し;次いでジアステレオマー塩または化合物の該混合物を、例えば選択的結晶化、超臨界流体クロマトグラフィーまたはクロマトグラフィー技術、例えば液体クロマトグラフィー等の技術により物理的に分離し;そして最後に該分離したジアステレオマー塩または化合物を対応するエナンチオマーに転換することにより得ることができる
。純粋な立体化学的異性体も、介入する反応が立体特異的に起これば、適切な中間体および出発材料の純粋な立体化学的異性体形から得ることができる。
また本発明は医薬として使用するための、特にチューブリン重合が媒介する障害の処置に使用するための、細胞の異常な増殖の抑制に使用するための、腫瘍の増殖の抑制に使用するための上記定義の式(I)の化合物に関する。
本発明の化合物は、以下の実験の部から分かるように、チューブリン重合阻害剤である。
用語「チューブリン重合阻害剤」は、
−微小管を安定化し、微小管の解重合を阻害し、微小管を安定化し、または微小管構造をフリーズ(freeze)する
−微小管の重合を途絶し、そして微小管の形成を途絶する、または
−微小管を不安定化し、そして微小管の形成を防止する
化合物を同定するために使用される。
チューブリンの重合阻害能の結果として、本発明の化合物は血管破壊能も有する。
薬物の薬物動態学的特性(吸収、分布、代謝、排出および毒性)は、最大の治療指数を達成するために重要である。低容量の分布(血管中の薬剤濃度)および短い半減期が、血管破壊剤には望ましい。低容量の分布は、薬剤の標的とする組織、血管内皮に対する暴露を最大とし、そして他の組織(血管の外側)に対する暴露を最少とする。また腫瘍血管は血管破壊剤に対する暴露で大変迅速に閉鎖するので、全身的に暴露し続けることがさらに腫瘍に影響を及ぼすことはなく、しかも副作用を生じる恐れがあるために望ましくない。
また本発明は、動物、特にヒトの任意の疾患および障害を処置するための薬剤の調製において、本明細書に記載する化合物の使用を意図するものである。
また本発明はチューブリン重合が媒介する障害を処置する薬剤の製造に、式(I)の化合物の使用を意図するものである。
また本発明は、製薬学的に許容され得る担体および有効成分として治療に有効な量の本発明の化合物を含んでなる製薬学的組成物を含んでなる。
本発明の製薬学的組成物を調製するために、有効成分として有効量の、塩基または酸付加塩の形態特定化合物が、製薬学的に許容され得る担体と、完全な混合物として合わせられるが、この担体は、投与に望ましい調製物の形態に応じて、広範な種類の形態をとることができる。これらの製薬学的組成物は、好ましくは、経口的、直腸内、経皮的、または非経口的注射による投与に適当な単位剤形であることが望ましい。例えば、経口剤形の組成物の調製には任意の通常の製薬学的媒体を使用することができ、例えば、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤および溶液剤のような経口液状調製物の場合には、水、グリコール、油、アルコール等:あるいは散剤、丸剤、カプセル剤および錠剤の場合には、固形担体、例えば澱粉、糖、カオリン、滑沢剤、結合剤、崩壊剤等である。投与が容易さから、錠剤およびカプセル剤が、最も有利な経口単位剤形を表し、この場合には、固形の製薬学的担体が使用されることは明らかである。非経口組成物では、他の成分が例えば溶解性を助けるために含まれてもよいが、担体は通常、少なくとも大部分は無菌水を含んでなるだろう。例えば、注射用溶液剤は、担体が生理食塩水、グルコース溶液もしくは生理食塩水とグルコース溶液の混合液を含んでなる状態で調製することができる。また注射用懸濁剤も調製することができ、この場合には適当な液状担体、沈殿防止剤等が使用されてもよい。経皮投与に適する組成物では、担体は場合により浸透促進剤および/または適当な湿潤剤を、場合によりわずかな比率の任意の性質の適切な添加物と組み合わせて含んでなり、この添加物は皮膚に対して重大な悪影響を及ぼさない。該添加物は、皮膚への投与を容易にし、かつ/または所望の組成物の調製に役立ち得る。これらの組成物は種々の方法、例えば経皮パッチ剤として、スポットオン剤として、軟膏剤として投与されてもよい。前述の製薬学的組成物を、投与の容易性および用量の均一性のために単位剤形に調合することが有利である。本明細書および請求の範囲において使用される単位剤形は、単位投薬用量として適当な物理的に分割された単位を指し、各単位は必要な製薬学的担体と一緒に所望の治療効果を生むように計算された有効成分を予め決定された量で含有している。そのような単位剤形の例は、錠剤(刻み目をつけたり、コーティングされた錠剤を含む)、カプセル剤、丸剤、粉末包装剤、ウェーファー剤、注射用溶液剤もしくは懸濁剤、ティースプーン量剤(teaspoonfuls)、テーブルスプーン量剤(tablespoonfuls)等、およびそれらの分割された集合物である。
本明細書で使用する用語「処置」は、動物、特にヒトにおける疾患および/または状態の任意の処置に関し、そして(i)疾患および/または状態にかかり易いがまだそれを有すると診断されてない患者において、疾患および/または状態が発生することを防止する;(ii)疾患および/または状態を抑制する、すなわちその進行を止める;(iii)疾患および/または状態を軽減する、すなわち疾患および/または状態の退化を惹起することを含む。好ましくは用語「処置」は(ii)または(iii)を意味する。
本発明は、有効量の本発明の化合物をそのような処置が必要な個体、例えば哺乳動物(そしてさらに特別にはヒト)に投与することにより、形質転換した細胞を含む細胞の異常な成長を阻害する方法を提供する。細胞の異常な成長とは、正常な調節メカニズムに依存しない細胞の成長を指す(例えば接触阻害の喪失)。これには腫瘍細胞の成長を成長の静止、最終分化および/または癌細胞のアポトーシスを引き起こすことにより直接的に、そして腫瘍の新血管形成を阻害することにより間接的に両方で阻害することを含む。
本発明の化合物、組成物および方法は、壊死またはアポトーシスによる細胞死または傷害から生じる組織損傷を処置または防止するために特に有用である。
本発明の化合物は「抗癌剤」であることもでき、この用語は「抗腫瘍細胞増殖剤」および「抗新生物形成剤」も包含する。
また本発明は、有効量の本発明の化合物を処置が必要な個体、例えば哺乳動物(そしてさらに特別にはヒト)に投与することにより、腫瘍の増殖を阻害する方法を提供する。
また本発明は腫瘍の増殖を阻害するための薬剤の製造に、式(I)の化合物の使用を提供する。
本発明の化合物により抑制され得る腫瘍の例には、成人および小児の腫瘍を含み、限定するわけではないが小細胞肺癌および非小細胞肺癌を含む肺癌(例えば腺癌)、膵臓癌(例えば膵外分泌癌のような膵臓癌腫)、結腸癌(例えば結腸腺癌および結腸腺腫のような結腸直腸癌)、食道癌、口腔偏平上皮癌、舌癌、胃癌、肝臓癌、鼻咽腔癌、リンパ系統の造血系腫瘍(例えば急性リンパ性白血病、B−細胞白血病、バーキットリンパ腫)、非ホジキンリンパ腫(例えばマントル細胞リンパ腫)、ホジキン病、骨髄性白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)または慢性骨髄性白血病(CML))、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)、濾胞性甲状腺癌、骨髄異形成症候群(MDS)、間葉系起源の癌、柔組織肉腫、脂肪肉腫、消化管間質肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、ユーイング肉腫、平滑筋肉腫、間葉軟骨肉腫、リンパ肉腫、繊維肉腫、横紋筋肉
腫、メラノーマ、奇形癌腫、神経芽腫、脳腫瘍、髄芽腫、神経膠腫、皮膚の良性腫瘍(例えばケラトアカントーマ)、乳癌(例えば進行した乳癌)、腎臓癌、腎芽細胞腫、卵巣癌、子宮頸癌、子宮内膜癌、膀胱癌、進行した疾患およびホルモン難治性前立腺癌を含む前立腺癌、精巣癌、骨肉腫、頭頸部癌、上皮癌、多発性骨髄腫(例えば難治性の多発性骨髄腫)、中皮腫がある。本発明の化合物で処置できる特定の癌は、乳癌、結腸直腸癌、非小細胞肺癌、急性骨髄性白血病(AML)である。
本発明の別の観点として、特に医薬、より具体的には癌または関連する疾患の処置に使用するための式(I)のチューブリン結合特性を有する化合物と、別の抗癌剤との組み合わせ物が想定される。
前記状態の処置には、本発明の化合物は1もしくは複数の他の医薬、より詳細には他の抗癌剤または癌治療における補助剤と組み合わせて有利に用いることができる。抗癌剤または補助剤(治療における支持剤:supporting agent)の例は、限定するわけではないが:
− 白金配位化合物、例えば場合によりアミホスチン(amifostine)、カルボプラチンまたはオキサリプラチン(oxaliplatin)と組み合わせたシスプラチン;
− タキサン化合物、例えばパクリタキセル、パクリタキセルタンパク質結合粒子(Abraxane(商品名))またはドセタキセル;
− トポイソメラーゼI阻害剤、例えばカンプトテシン化合物、例えばイリノテカン、SN−38、トポテカン、トポテカンhcl;
− トポイソメラーゼII阻害剤、例えば抗腫瘍性エピポドフィロトキシンまたはポドフィロトキシン誘導体、例えばエトポシド、リン酸エトポシドまたはテニポシド;
− 抗腫瘍性ビンカアルカロイド、例えばビンブラスチン、ビンクリスチンまたはビノレルビン;
− 抗腫瘍性ヌクレオシド誘導体、例えば5−フルオロウラシル、ロイコボリン、ゲムシタビン、ゲムシタビンhcl、カペシタビン、クラドリビン(cladribine)、フルダラビン(fludarabine)、ネララビン(nelarabine);
− アルキル化剤、例えばナイトロジェンマスタードまたはニトソロウレア、例えば場合によりメスナ(mesna)、ピポブロマン、プロカルバジン、ストレプトゾシン、テロゾロミド(telozolomide)、ウラシルと組み合わせたシクロホスファミド、クロラムブシル、カルムスチン、チオテパ、メファラン(メルファラン)、ロムスチン、アルトレタミン(altretamine)、ブスルファン、ダカルバジン、エストラムスチン、イフォスファミド(ifosfamide);
− 抗腫瘍性アントラサイクリン誘導体、例えば場合によりデクスラゾキサン(dexrazoxane)、ドキシル(doxil)、イダルビシン、ミトザントロン、エピルビシン(epirubicin)、エピルビシンhcl、バルルビシン(valrubicin)と組み合わせたダウノルビシン、ドキソルビシン;
−IGF−1受容体を標的とする分子、例えばピクロポドフィリン(picropodophilin);
−テトラカルシン(tetracarcin)誘導体、例えばテトラカルシンA;
−グルココルチコイデン(glucocorticoiden)、例えばプレドニソン;−抗体、例えばトラスツズマブ(HER2抗体)、リタキシマブ(CD20抗体)、ゲムツズマブ(gemtuzumab)、ゲムツズマブオゾガマイシン(ozogamicin)、セツキシマブ(cetuximab)、ペルツズマブ(pertuzumab)、ベバシズマブ(bevacizumab)、アレムツズマブ(alemtuzumab)、エクリズマブ(eculizumab)、イブリツモマブ チウキセタン(ibritumomab tiuxetan)、ノフェツモマブ(nofetumomab)、パニツムマブ(panitumumab)、トシツモマブ(tositumomab)、CN
TO328;
− エストロゲン受容体拮抗薬または選択的エストロゲン受容体モジュレーター、またはエストロゲン合成の阻害剤、例えばタモキシフェン、フルベストラント(fulvestrant)、トレミフェン、ドロロキシフェン(droloxifene)、ファスロデックス(faslodex)、ラロキシフェンまたはレトロゾール(letrozole);
− アロマターゼ阻害剤、例えばエキセメスタン、アナストロゾール、レトラゾール(letrazole)、テストラクトンおよびボロゾール(vorozole);
− 分化誘導薬、例えばレチノイド、ビタミンDまたはレチノイン酸およびレチノイン酸代謝遮断薬(RAMBA)、例えばアキュタン(accutane);
− DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばアザシチジンまたはデシタビン(decitabine);
−葉酸拮抗薬、例えば プレメトレキセド(premetrexed)二ナトリウム;
−抗生物質、例えばアンチノマイシン(antinomycin)D、ブレオマイシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシン、カルミノマイシン(carminomycin)、ダウノマイシン、レバミゾール、プリカマイシン(plicamycin)、ミトラマイシン;
−代謝拮抗物質、例えばクロファラビン(clofarabine)、アミノプテリン、シトシンアラビノシドまたはメトトレキセート、アザシチジン、シタラビン、フロクスウリジン、ペントスタチン、チオグアニン;
−アポトーシス誘導剤および血管新生抑制剤、例えばBcl−2阻害剤、例えばYC137、BH312、ABT737、ゴシポール、HA14−1、TW37またはデカン酸;−チューブリン−結合剤、例えばコンブレスタチン(combrestatin)、コルヒチンまたはノコダゾール(nocodazole);
− キナーゼ阻害剤(例えばEGFR(上皮増殖因子受容体)阻害剤、MTKI(マルチターゲットキナーゼ阻害剤)、mTOR阻害剤)、例えばフラボペリドール(flavoperidol)、イマチニブ(imatinib)メシル酸、エルロチニブ(erlotinib)、ゲフィチニブ(gefitinib)、ダサチニブ(dasatinib)、ラパチニブ(lapatinib)、二トシル酸ラパチニブ、ソラフェニブ(sorafenib)、スニチニブ(sunitinib)、リンゴ酸スニチニブ、テムシロリムス(temsirolimus);
−ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばチピファルニブ(tipifarnib);
− ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、例えば酪酸ナトリウム、サブエロイルアニリドヒドロキサミン酸(SAHA)、デプシペプチド(FR901228)、NVP−LAQ824、R306465、JNJ−26481585、トリコスタチン(trichostatin)A、ボリノスタット;
− ユビキチン−プロテアソーム経路の阻害剤、例えばPS−341、MLN.41またはボルテゾミブ;
− ヨンデリス(Yondelis);
− テロメラーゼ阻害剤、例えばテロメスタチン(telomestatin);
− マトリクスメタロプロテイナーゼ阻害剤、例えばバチマスタット(batimastat)、マリマスタット(marimastat)、プリノスタット(prinostat)またはメタスタット(metastat);
−組換えインターロイキン、例えばアルデスロイキン(aldesleukin)、デニロイキン ディフィティトックス(denileukin diftitox)、インターフェロン アルファ2a、インターフェロン アルファ2b、ペグインターフェロン アルファ2b;
−MAPK阻害剤;
−レチノイド、例えばアリトレチノイン(alitretinoin)、ベキサロテン(
bexarotene)、トレチノイン(tretinoin);
−三酸化ヒ素
−アスパラギナーゼ
−ステロイド、例えばプロピオン酸ドロモスタノロン、酢酸メゲストロール、ナンドドロン(デカノエート、フェンプロピオネート)、デキサメタゾン;
−性腺刺激ホルモン放出ホルモン作用薬または拮抗薬、例えばアバレリックス(abarelix)、酢酸ゴセレリン、酢酸ヒストレリン、酢酸ロイプロリド;
−サリドマイド、レナリドミド(lenalidomide);
−メルカプトプリン、ミトーテン、パミドロネート、ペガデマーゼ(pegademase)、ペガスパルガーゼ(pegaspargase)、ラスブリカーゼ(rasburicase);
−BH3ミメティックス、例えばABT−737;
−MEK阻害剤、例えばPD98059、AZD6244、CI−1040;
−コロニー刺激因子類似体、例えばフィルグラスチム(filgrastim)、ペグフィルグラスチム(pegfilgrastim)、サルグラモスチム(sargramostim)、エリスロポエチンまたはそれらの類似体(例えばダルベポエチン(darbepoetin)アルファ);インターロイキン11;オプレルベキン(oprelvekin);ゾレドロネート(zoledronate)、ゾレドロン酸(zoledronic acid);フェンタニル;ビスホスホネート;パリフェルミン(palifermin)である。
用語「白金配位化合物」は本明細書では、イオンの形態の白金を提供する任意の腫瘍細胞成長阻害白金配位化合物を表すために使用される。白金配位化合物は、処置の過程で1〜500mg/体表面積の平方メートル(mg/m)、例えば50〜400mg/mの投薬用量で有利に投与され、特にシスプラチンに関しては約75mg/mの投与用量で、そしてカルボプラチンに関しては約300mg/mで有利に投与される。
用語[タキサン化合物]はタキサン環系を有し、特定の種のイチイの木(Taxus)からの抽出物に関連するか、またはそれから誘導される化合物の一クラスを示す。タキサン化合物は、処置の過程で50〜400mg/体表面積の平方メートル(mg/m)、例えば75〜250mg/mの投薬用量で有利に投与され、特にパクリタキセルに関しては約175〜250mg/mの投与用量で、そしてドセタキセルに関しては約75〜150mg/mで有利に投与される。
用語「トポイソメラーゼ阻害剤」は、真核細胞中のDNA位相を変えることができる酵素を示すために使用される。それらは重要な細胞機能および細胞増殖に必須である。真核細胞には2種のトポイソメラーゼ、すなわちI型およびII型がある。トポイソメラーゼIは約100,000の分子量のモノマー酵素である。この酵素はDNAに結合し、そして一時的な単鎖分解を誘発し、二重らせんを解き(または解かせ)、引き続いてDNA鎖から解離する前にその分解を再シールする。トポイソメラーゼIIはDNA鎖分解物の導入または遊離ラジカルの形成に関与する、同様な作用機序を有する。
用語「カンプトテシン化合物」は中国の木のカンプトテシンアクミナタ(Camptothecin acuminata)およびインドの木のノタポヂテフェチダ(Nothapodytes foetida)に由来する非水溶性アルカロイドである親カンプトテシン化合物に関連するか、またはそれから誘導される化合物を表すために使用される。カンプトテシン化合物は、処置の過程で0.1〜400mg/体表面積の平方メートル(mg/m)、例えば1〜300mg/mの投薬用量で有利に投与され、特にイリノテカンに関しては約100〜350mg/mの投与用量で、そしてトポテカンに関しては約1〜2mg/mで有利に投与される。
用語[ポドフィロトキシン誘導体]はマンドレークの植物から抽出される、親ポドフィロトキシンに関連するか、またはそれから誘導される化合物を示すために使用される。抗腫瘍ポドフィロトキシン誘導体は、処置の過程で30〜300mg/体表面積の平方メートル(mg/m)、例えば50〜250mg/mの投薬用量で有利に投与され、特にエトポシドに関しては約35〜100mg/mの投与用量で、そしてテニポシドに関しては約50〜250mg/mで有利に投与される。
用語「抗腫瘍ビンカアルカロイド」はツルニチソウ(Vinca rosea)の抽出物に関連するか、またはそれから誘導される化合物を示すために使用される。抗腫瘍ビンカアルカロイドは、処置の過程で2〜30mg/体表面積の平方メートル(mg/m)の投薬用量で有利に投与され、特にビンブラスチンに関しては約3〜12mg/mの投与用量で、ビンクリスチンに関しては約1〜2mg/mの投薬用量で、そしてビノレルビン(vinorelbine)に関しては約10〜30mg/mの投薬用量で有利に投与される。
抗腫瘍ヌクレオシド誘導体は、処置の過程で200〜2500mg/体表面積の平方メートル(mg/m)、例えば700〜1500mg/mの投薬用量で有利に投与され、特に5−FUに関しては200〜500mg/mの投与用量で、ゲムシタビンに関しては約800〜1200mg/mの投薬用量で、そしてカペシタビンに関しては約1000〜2500mg/mで有利に投与される。
用語「アルキル化剤」は生理学的条件下で、DNAのような生物学的に必須の高分子にアルキル基を与える能力を有するという共通の特徴をもつ広範な化学物質の群を包含する。大部分はナイトロジェンマスタードおよびニトロソ尿素のような、より重要な物質では、活性なアルキル化部分は、複雑な分解反応(その幾つかは酵素による)後にインビボで生成される。アルキル化剤の最も重要な薬理学的作用は、細胞増殖、とりわけDNA合成および細胞分裂に関与する基本的メカニズムを乱すものである。急速に増殖している組織中のDNA機能および完全性を阻害するアルキル化剤の能力が、それらの治療的応用および多数のそれらの毒性の基礎を提供する。ナイトロジェンマスタードまたニトロウレアのようなアルキル化剤は、処置の過程で100〜500mg/体表面積の平方メートル(mg/m)、例えば120〜200mg/mの投薬用量で有利に投与され、特にシクロホスファミドに関しては約100〜500mg/mの投与用量で、クロラムブシルに関しては約0.1〜0.2mg/mの投薬用量で、カルムスチンに関しては約150〜200mg/mの投薬用量で、そしてロムスチンに関しては約100〜150mg/mの投薬用量で有利に投与される。
用語「抗腫瘍アントラサイクリン誘導体」は、グリコシド結合により結合された稀有な糖のダウノスアミンをもつテトラサイクリン環構造を有することを特徴とする、カビ真菌のStrep.peuticus var.caesiusから得られる抗生物質およびそれらの誘導体を含んでなる。抗腫瘍アントラサイクリン誘導体は、処置の過程で10〜75mg/体表面積の平方メートル(mg/m)、例えば15〜60mg/mの投薬用量で有利に投与され、特にドキソルビシンに関しては約40〜75mg/mの投与用量で、ダウノルビシンに関しては約25〜45mg/mの投薬用量で、そしてイダルビシンに関しては約10〜150mg/mの投薬用量で有利に投与される。
原発性乳癌におけるヒト上皮増殖因子受容体2タンパク質(HER2)の増幅は、特定の患者について良くない臨床予後と関連することが示された。トラストズマブはHER2受容体の細胞外ドメインに高い親和性および特異性で結合する、高度に精製された組み換えDNA由来ヒト化モノクローナルIgG1カッパ抗体である。
多数の乳癌はエストロゲン受容体を有し、そしてこれらの腫瘍の成長はエストロゲンにより刺激され得る。用語「エストロゲン受容体アンタゴニスト」および「選択的エストロゲン受容体モジュレーター」は、エストロゲン受容体(ER)に結合するエストラジオールの競合的阻害剤を示すために使用される。選択的エストロゲン受容体モジュレーターはERに結合すると、受容体の三次元形態に変化を誘発し、DNA上のエストロゲン反応性要素(ERE)に対するその結合をモジュレートする。
閉経後の女性においては、循環エストロゲンの主要な生成源は、末梢組織におけるアロマターゼ酵素による、副腎および卵巣のアンドロゲン(アンドロステンジオンおよびテストステロン)のエストロゲン(エストロンおよびエストラジオール)への転化からである。アロマターゼ阻害または不活性化を介するエストロゲンの剥奪はホルモン依存性乳癌をもつ何人かの閉経後患者に対して有効な選択的処置である。
用語「分化剤」は種々の方法で、細胞増殖を阻害し、そして分化を誘発することができる化合物を包含する。ビタミンDおよびレチノイドは、広範な正常および悪性の細胞型の成長および分化の調節に重要な役割を果たすことが知られている。レチノイン酸代謝遮断剤(RAMBA)は、レチノイン酸のチトクロームP450−媒介異化作用を阻害することにより内在レチノイン酸のレベルを増加する。
DNAメチル化の変化はヒト新生物における最も一般的な異常の1つである。選択される遺伝子のプロモーター内のメチル化亢進(hypermethylation)は通常、関与する遺伝子の不活性化を伴なう。用語「DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤」は、DNAメチルトランスフェラーゼの薬理学的阻害および腫瘍サプレッサーの遺伝子発現の再活性化を介して作用する化合物を示すために使用される。
用語「キナーゼ阻害剤」は細胞周期の進行およびプログラムされた細胞死(アポトーシス)に関与するキナーゼの強力な阻害剤を含んでなる。
用語「ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤」はRasおよび他の細胞内タンパク質のファルネシル化を抑制するように設計された化合物を示すために使用される。それらは悪性細胞の増殖および生存に影響を及ぼすことが示されている。
用語「ヒストンデアセチラーゼ阻害剤」または「ヒストンデアセチラーゼの阻害剤」は、ヒストンデアセチラーゼと相互作用し、そしてその活性を阻害する、より詳細にはその酵素活性を阻害することができる化合物を同定するために使用する。ヒストンデアセチラーゼの酵素活性を阻害することとは、ヒストンデアセチラーゼがヒストンからアセチル基を除去する能力を減じることを意味する。
用語「ユビキチン−プロテアソーム経路の他の阻害剤」とは、細胞周期調節タンパク質を含むプロテアソーム中の細胞性タンパク質の標的化された破壊を阻害する化合物を同定するために使用する。
用語「テロメラーゼ阻害剤」とは、テロメラーゼの活性を標的とし、減少させ、または阻害する化合物、特にテロメラーゼ受容体を阻害する化合物を指す。
用語「マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤」とは、限定するわけではないが、コラーゲンペプチドミメティックおよび非ペプチドミメティック阻害剤を含む。
また本発明は、例えば腫瘍細胞の増殖を阻害するために医学的治療で使用する本発明の
組み合わせ物に関する。
また本発明は、腫瘍細胞の増殖を阻害するための本発明の組み合わせ物に関する。
また本発明は、ヒト個体における腫瘍細胞の増殖を阻害する方法に関し、この方法は個体に有効量の本発明の組み合わせ物を投与することを含んでなる。
さらに本発明は、有効量の本発明の組み合わせ物を投与することにより、形質転換した細胞を含む細胞の異常な増殖を阻害する方法を提供する。
他の医薬およびチューブリン結合特性を有する式(I)の化合物とを、同時に(例えば別個に、または単一の組成物で)、またはいずれかの順序で順次に投与してもよい。後者の場合、2つの化合物は有利なまたは相乗効果が確実に達成されるために十分な一定の期間内に、そして一定の量および様式で投与される。組み合わせ物の各化合物について、好適な投与の方法および順序、および個々の投薬用量および計画は、投与する特定の他の医薬およびチューブリン結合特性を有する式(I)の化合物、それらの投与経路、処置する特定の腫瘍および処置する特定の宿主に依存すると考えられる。投与の最適な方法および順序および投薬用量および計画は、常法を使用して、そして本明細書に説明する情報の観点から当業者が容易に決定できる。
当業者は、これ以降に提示される試験結果から有効量を容易に決定できるであろう。一般に、有効量は0.001mg/kg〜100mg/kg体重、そして特に0.005mg/kg〜10mg/kg体重であると考えられる。必要な用量は、1日を通して適当な間隔で2、3、4またはそれ以上の副用量として投与することが適当であるかもしれない。該副用量は、例えば単位剤形あたり0.05〜500mg、そして特に0.1mg〜200mgの有効成分を含有する単位剤形として調合することができる。
投与の正確な用量および頻度は、使用する特定の式(I)の化合物、処置する特定の状態、処置する状態の重篤度、特定患者の年齢、体重、性別、障害の程度および全般的な身体条件、ならびに当業者に周知であるような個体が摂取できる他の投薬法に依存する。さらにそのような毎日の有効量は、処置する個体の応答に依存して、かつ/または本発明の化合物を処方する医師の評価に依存して減少または増加させることができることは明白である。
投与様式に依存して、製薬学的組成物は好ましくは0.05〜99重量%、より好ましくは0.1〜70重量%、さらにより好ましくは0.1〜50重量%の有効成分、および1〜99.95重量%、より好ましくは30〜99.9重量%、さらにより好ましくは50〜99.9重量%の製薬学的に許容され得る担体を含んでなる(すべてのパーセンテージは組成物の総重量に基づく)。
以下の実施例は本発明を具体的に説明する。
実験の部
今後、“BuLi”はn−ブチル−リチウムと定義し、“DCM”はジクロロメタンと定義し、“DIPE”はジイソプロピルエーテルと定義し、“EtO”はジエチルエーテルと定義し、“DMSO”はジメチルスルフォキシドと定義し、“EtOAc”は酢酸エチルと定義し、“EtOH”はエタノールと定義し、“MeOH”はメタノールと定義し、“TFA”はトリフルオロ酢酸と定義し、そして“THF”はテトラヒドロフランと定義する。
1つのキラル中心を有する化合物の幾つかは、その中のステレオジェン炭素原子の絶対立体化学的配置を実験的に決定しなかった。このような場合、さらに実際の立体化学的配置を参照することなく最初に単離された立体化学的異性体を「エナンチオマーA」と、そして2番目に単離されたものを「エナンチオマーB」と命名した。しかし「エナンチオマーA」および「エナンチオマーB」形のその実際の立体化学的配置は、例えばX線回折のような技術的に周知な方法を使用して当業者により明白に特性決定されることができる。単離法を以下に詳細に記載する。
2個のキラル中心を有する化合物の幾つかは、その中のステレオジェン炭素原子の絶対立体化学的配置を実験的に決定しなかった。このような場合、実際の立体化学的配置を参照することなく最初に単離された2つのエナンチオマーの混合物(例えばR,R−エナンチオマーおよびS,S−エナンチオマーの混合物、またはR,S−エナンチオマーおよびS,R−エナンチオマーの混合物)を“diaA”と、そして2番目に単離されたものを“diaB”と命名した。しかし“diaA”および“diaB”形のその実際の立体化学的配置は、例えば最初に混合物を構成しているエナンチオマーに分離し、次いで例えばX線回折でのようなエナンチオマーの立体配置を定めることにより、技術的に周知な方法を使用して当業者により明白に特性決定されることができる。単離法を以下に詳細に記載する。
A.中間体化合物の調製
実施例A1
a)中間体1の調製
Figure 0005464609
4−ブロモ−1−(ブロモメチル)−2−ニトロ−ベンゼン(0.231モル)の溶液(186mlのMeOH中)を、5℃で70%エタンアミン(HO中の1.155モル)溶液(93mlのMeOH中)に滴下した。混合物を1時間還流し、溶媒を蒸発させ、そして残渣を水に注ぎ、そしてDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣(68g)をシリカゲル(15〜40μm)でのカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:DCM/MeOH 98/2)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させて30g(50%)の中間体1が得られた。b)中間体2の調製
Figure 0005464609
酸化白金(0.008モル)、次いで酢酸亜鉛水和物(0.110モル)を、室温で中間体1(0.057モル)の溶液(200mlのMeOH中)にN流下で加えた。混合物を一晩、2バールの圧下で水素化し、そしてセライトで濾過した。セライトをMeOHで洗浄した。濾液を蒸発乾固し、粗生成物をEtOAcに溶解し、水に注ぎ、そして炭酸カリウムで塩基性とした。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒
を蒸発させて13.2g(100%)の中間体2が得られた。
c)中間体3の調製
Figure 0005464609
中間体2(0.057モル)およびジ−1−イミダゾール−1−イル−メタノン(0.069モル)の混合物(200mlのTHF中)を、撹拌そして3時間還流し、冷水に注ぎ、そしてEtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣をCHCN/DCMで洗浄した。沈殿を濾過し、そして乾燥して11.20g(76%)の中間体3が得られた。
d)中間体4の調製
Figure 0005464609
BuLi(ヘキサン中1.6M、7.6ml、0.0121モル)を、−78℃で中間体3の溶液(0.0055モル)(15mlのTHF中)にN流下で滴下した。混合物を−78℃で1時間撹拌した。−メトキシ−−メチル−アセトアミド(0.00823モル)の溶液(4mlのTHF中)を加えた。混合物を−70℃で1時間撹拌し、次いで室温で4時間撹拌し、水に注ぎ、そしてEtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣(2.4g)をシリカゲル(15〜40μm)でのカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:シクロヘキサン/EtOAc 50/50)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させた。残渣をDIPEから結晶化した。沈殿を濾過し、そして乾燥して0.360g(30%)の中間体4(融点190℃)が得られた。
e)中間体5の調製
Figure 0005464609
2−メチル−2−プロパノール、カリウム塩(0.0076モル)を、15℃で1−[(イソシアノメチル)スルホニル]−4−メチル−ベンゼン(0.0016モル)の溶液(4mlのDMSO中)に、N流下で数部に分けて加えた。MeOH(0.4ml)を滴下した。混合物を15分間撹拌した。中間体4(0.0016モル)を滴下した。混合物を45分間撹拌し、水に注ぎ、そしてDCMで抽出した。有機層を飽和NaClで洗浄した、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣(0.7g)をシリカゲル(15〜40μm)でのカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:DCM/MeOH 98/2)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させて0.333g(88%)の中間体5(融点119℃)が得られた。
実施例A2
a)中間体6の調製
Figure 0005464609
4−ブロモ−1−(ブロモメチル)−2−ニトロ−ベンゼン(0.037モル)の溶液(26mlのMeOH中)を、5℃で40%メタンアミン(HO中の0.186モル)溶液(13mlのMeOH中)に滴下した。混合物を1時間還流し、溶媒を蒸発させ、そし残渣を水に注ぎ、そしてDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲル(15〜40μm)でのカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:DCM/MeOH 96/4)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させて3g(33%)の中間体6が得られた。
b)中間体7の調製
Figure 0005464609
酸化白金(0.0022モル)、次いで酢酸亜鉛水和物(0.0285モル)を、室温で中間体6(0.015モル)の溶液(600mlのMeOH中)にN流下で加えた。混合物を一晩、2バールの圧下で水素化し、次いでセライトで濾過した。セライトをDCMで洗浄した。濾液を蒸発乾固し、粗生成物をDCMに溶解し、水に注ぎ、そして炭酸カリウムで塩基性とした。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させて3g(95%)の中間体7が得られた。
c)中間体8aの調製
Figure 0005464609
中間体7(0.014モル)およびジ−1−イミダゾール−1−イル−メタノン(0.0174モル)の混合物(40mlのTHF中)を、撹拌そして3時間還流し、冷水に注ぎ、そしてDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣を結晶化し、沈殿を濾過し、そして乾燥して3g(70%)の中間体8aが得られた。
d)中間体8bの調製
Figure 0005464609
水素化ナトリウム(油中の60%、0.0136モル)を、5℃で中間体8aの溶液(30mlのTHF中)にN流下で数部に分けて加えた。混合物を5℃で1時間撹拌し、水に注ぎ、そしてDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣をDIPEで結晶化し、沈殿を濾過し、そして乾燥して1.2g(55%)の中間体8bが得られた。
e)中間体8cの調製
Figure 0005464609
BuLi(ヘキサン中1.6M、6.85ml、0.0109モル)を、−78℃で中間体8bの溶液(0.0050モル)(15mlのTHF中)にN流下で滴下した。混合物を−78℃で1時間撹拌した。−メトキシ−−メチル−アセトアミド(0.0075モル)の溶液を加えた。混合物を−70℃で1時間撹拌し、次いで室温で15時間撹拌し、水に注ぎ、そしてEtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣(2g)をシリカゲル(15〜40μm)でのカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:DCM/MeOH 96/4)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させて0.274g(27%)の中間体8cが得られた。
f)中間体8dの調製
Figure 0005464609
2−メチル−2−プロパノール、カリウム塩(0.0061モル)を、15℃で1−[(イソシアノメチル)スルホニル]−4−メチル−ベンゼン(0.0031モル)の溶液(3mlのDMSO中)に、N流下で数部に分けて加えた。MeOH(0.3ml)を滴下した。混合物を15分間撹拌した。中間体8c(0.00134モル)を数部に分けて加えた。混合物を20分間撹拌し、水に注ぎ、そしてDCMで抽出した。有機層を飽和NaClで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣(0.7g)をシリカゲル(15〜40μm)でのカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:DCM/MeOH 96/4)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させて0.117g(41%)の中間体8dが得られた。
g)中間体9の調製
Figure 0005464609
BuLi(0.080モル;50ml、ヘキサン中1.6M)を、−78℃で中間体3(0.020モル)の混合物(24mlの無水THF中)に窒素流下で滴下した。混合物を−78℃で45分間撹拌した。−メトキシ−−メチル−プロパンアミド(0.100モル)の溶液(1mlの無水THF中)を滴下し、そして生じた反応混合物を−70℃で2時間撹拌し、次いで室温に暖めた。混合物を室温で一晩撹拌した。水を加え、そして混合物をEtOAcで抽出した。有機層を乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発乾固させた。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:石油エーテル/EtOAc 4:1)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させて1.1g(23%)の中間体9が得られた。
h)中間体10の調製
Figure 0005464609
1−[(イソシアノメチル)スルホニル]−4−メチル−ベンゼン(0.01114モル)の溶液(12mlのDMSO中)に、窒素下10℃で、2−メチル−2−プロパノール、カリウム塩(0.0223モル)およびMeOH(1.2ml)を加えた。混合物を10℃で15分間撹拌し、次いで中間体9(0.00474モル)を数部に分けて加えた。反応混合物を10℃で45分間撹拌し、次いで氷水に注ぎ、次いでEtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして濾液の溶媒を蒸発させた。残渣を調製用TLCにより精製した(溶出液:EtOAc/石油=1:1)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させて0.6g(52%)の中間体10が得られた。
実施例A3
a)中間体11の調製
Figure 0005464609
BuLi(ヘキサン中1.6M、0.004798モル)を、ジイソプロピルアミン(0.004798モル)の混合物(4mlのTHF中)に−20℃でN下にて滴下した。混合物を−20℃で20分間撹拌し、そして−70℃に冷却した。中間体5(0.002181モル)の溶液(8mlのTHF中)を−70℃で滴下し、そして1時間にわたり撹拌した。ジブロモメタン(0.002835モル)の溶液を−70℃で滴下し、そして1時間にわたり−70℃で、そして1時間0℃で撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、そ
してEtOAcを加えた。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲル(15/40μm)のカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:DCM100からDCM98/MeOH 2)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させた。残渣(0.556g)をEtO/DIPEから結晶化し、濾過し、そして真空下で乾燥して0.500g(71%)の中間体11(融点160℃)が得られた。
b)中間体12の調製
Figure 0005464609
中間体11(0.001241モル)、カリウムフタルイミド(0.001862モル)の溶液(10mlの−ジメチルホルムアミド中)を、電子レンジで150℃にて45分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、そして氷水に注いだ。EtOAcを加え、そして有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣をEtO/CHCNからトリチュレートし、濾過し、そして真空下で乾燥して0.380g(55%)の中間体12(融点208℃)が得られた。
b)中間体13の調製
Figure 0005464609
ヒドラジン一水和物(0.009783モル)を、中間体12(0.000978モル)の溶液(20mlのEtOH中)に室温で滴下した。混合物を4時間にわたり、80℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、そして沈殿を濾過し、そして濾液を氷水に注ぎ、次いでEtOAcを加えた。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。生成物をEtOから結晶化し、濾過し、そして真空下で乾燥して0.180g(71%)の中間体13が得られた。
実施例A4
中間体14の調製
Figure 0005464609
ジブロモトリフェニル−ホスホラン(0.004モル)を、4−クロロ−6,7−ジヒドロ−5−シクロペンタ[b]ピリジン−7−オール(0.002モル)の溶液(6mlのアセトニトリル中)に加えた。混合物を3時間撹拌し、10%炭酸カリウムでクエン
チし、そしてEtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発乾固させた。残渣(1.6g)をシリカゲル(15〜40μm)のカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液DCM100)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発乾固させて0.31g(67%)の中間体14が得られた。
B.最終化合物の調製
実施例B1
化合物1の調製
Figure 0005464609
BuLi(0.0048モル)を、ジイソプロピルアミン(0.0048モル)の混合物(6mlのTHF中)に−20℃でN流下にて滴下した。混合物を−20℃で20分間撹拌し、−70℃に冷却した。中間体5(0.0022モル)の溶液(3mlのTHF中)を加えた。混合物を−70℃で45分間撹拌した。2−(クロロメチル)−4,6−ジメトキシ−ピリミジン(0.0033モル)を加えた。混合物を−70℃で2時間、そして10℃で2時間撹拌した。水を加えた。混合物をEtOAcで抽出した。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣(1.24g)をシリカゲル(15〜40μm)のカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:トルエン/イソプロパノール/NHOH 97/3/0.1)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させた。ラセミ混合物(0.5g、60%)をキラル相のカラムクロマトグラフィーにより2つのエナンチオマーに分割した(溶出液:MeOH 100%)。2つの画分を集め、そして溶媒を蒸発させて、0.26gのF1および0.22gのF2が得られた。F2はDIPEから結晶化した。沈殿を濾過し、そして真空下で乾燥して、0.1g(12%)の化合物1(エナンチオマーB)、融点95℃、[α] 20=+28.97(DMF;c=0.32)が得られた。
実施例B2
化合物2の調製
Figure 0005464609
BuLi(ヘキサン中1.6M、0.00295モル)を、ジイソプロピルアミン(0.00295モル)の混合物(2mlのTHF中)に滴下し、窒素流下にて−20℃で撹拌した。混合物を−20℃で20分間撹拌し、そして−70℃に冷却した。中間体10(0.00123モル)の溶液(2mlのTHF中)を滴下し、そして生じた混合物を−70℃で45分間撹拌した。3−(ブロモメチル)−ベンゾニトリル(0.00185モル)の溶液(1mlのTHF中)を加えた。生じた反応混合物を−70℃で2時間撹拌し、
そして室温に暖めた。水を加え、そして混合物をEtOAcで抽出した。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして濾液の溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:HO(0.1%TFA)CHCN(0.1%TFA))。純粋な画分を集め、そして10mlの10%炭酸ナトリウム水溶液を加えた。生じた混合物をDCMで抽出した。分離した有機層を水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、そして濾過した。所望の生成物は凍結乾燥により白色粉末として得られ、0.06g(15%)の化合物2が得られた。
実施例B3
化合物3および4の調製
Figure 0005464609
BuLi(ヘキサン中1.6M、0.024モル)を、ジイソプロピルアミン(0.0024モル)の溶液(20mlのTHF中)に−20℃でN流下にて滴下した。混合物を−20℃で20分間撹拌し、次いで−70℃に冷却した。中間体5(0.01モル)の溶液(10mlのTHF中)を加えた。混合物を−70℃で45分間撹拌した。(ブロモメチル)−ベンゼン(0.0163モル)の溶液(5mlのTHF中)を加えた。混合物を−70℃で2時間撹拌し、次いで10℃で2時間撹拌した。水を加えた。混合物をEtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣(4.26g)をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:DCM/MeOH/NHOH 99/1/0.1)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させた。ラセミ混合物(2.6g、75%)をキラルクロマトグラフィーにより分割した(溶出液:MeOH 100)。2つの画分を集め、そして溶媒を蒸発させて、1.1gのF1および1.1gのF2が得られた。F1はDIPEから結晶化した。沈殿を濾過し、そして乾燥して、0.78g(22%)の化合物3(エナンチオマーA)、融点124℃、[α] 20=+89.2(DMF;c=0.28)が得られた。F2はDIPE/イソプロパノールから結晶化した。沈殿を濾過し、そして乾燥して0.798g(23%)の化合物4(エナンチオマーB)、融点124℃、[α] 20=−96.05(DMF;c=0.29)が得られた。
実施例B4
化合物5および6の調製
Figure 0005464609
BuLi(1.6M、0.0192モル)を、−20℃でジイソプロピルアミン(0.0192モル)の溶液(20mlのTHF中)にN流下にて滴下した。混合物を−20℃で20分間撹拌し、次いで−70℃に冷却した。中間体5(0.0087モル)の溶液(15mlのTHF中)を加えた。混合物を−70℃で45分間撹拌した。3−(ブロモメチル)−ベンゾニトリル(0.013モル)を加えた。混合物を−70℃で2時間撹拌し、次いで10℃で2時間撹拌した。水を加えた。混合物をEtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣(4.2g)をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:DCM/MeOH/NHOH 98/2/0.1)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させた。ラセミ混合物(1.4g、47%)をキラル相のカラムクロマトグラフィーにより分割した(溶出液:MeOH 100)。2つの画分を集め、そして溶媒を蒸発させて、0.65gのF1および0.65gのF2が得られた。F1はジエチルエーテルから結晶化した。沈殿を濾過し、そして乾燥して、0.56g(18.6%)の化合物5(エナンチオマーA)、融点152℃、[α] 20=+88.92(DMF;c=0.32)が得られた。F2はジエチルエーテルから結晶化した。沈殿を濾過し、そして乾燥して0.51g(17%)の化合物6(エナンチオマーB)、融点152℃、[α] 20=−93.62(DMF;c=0.28)が得られた。
実施例B5
化合物7の調製
Figure 0005464609
BuLi(0.00119モル)を、ジイソプロピルアミン(0.00119モル)の混合物(2mlのTHF中)に−20℃でN流下にて滴下した。混合物を−20℃で20分間撹拌し、−70℃に冷却した。中間体8d(0.00054モル)の溶液(2mlのTHF中)を加えた。混合物を−70℃で45分間撹拌した。ブロモメチル−ベンゼン(0.000815モル)を加えた。混合物を−70℃で2時間撹拌し、次いで10℃で2時間撹拌した。水を加えた。混合物をEtOAcで抽出した。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣(0.17g)をシリカゲル(15〜40μm)のカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:DCM/MeOH/ 99/1)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させた。残渣をDIPEから結晶化した。沈殿を濾過し、そして乾燥して0.009g(5%)の化合物7(融点210℃)が得られた。
実施例B6
a)化合物8の調製
Figure 0005464609
BuLi(1.6M、0.0009モル)を、ジイソプロピルアミン(0.0009モル)の溶液(1.5mlのTHF中)に−20℃でN流下にて滴下した。混合物を−20℃で20分間撹拌し、次いで−70℃に冷却した。中間体5(0.0004モル)の溶液(1.5mlのTHF中)を加えた。混合物を−70℃で45分間撹拌した。1−(ブロモメチル)−3−ヨード−ベンゼン(0.0006モル)を加えた。混合物を−70℃で2時間撹拌し、次いで10℃で2時間撹拌した。水を加えた。混合物をEtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣(0.25g)をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:DCM/MeOH/ 99/1)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させて0.104g(53%)の化合物8(融点83℃)が得られた。
b)化合物9の調製
Figure 0005464609
化合物8(0.002モル)、エチニルトリメチル−シラン(0.004モル)、ヨウ化銅(0.0001モル)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0.0006モル)およびN−エチルエタンアミン(0.008モル)の混合物(50mlのTHF中)を、60℃で2時間撹拌した。水を加えた。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させて0.45g(54%)の化合物9が得られた。
c)化合物10の調製
Figure 0005464609
炭酸カリウム(0.003モル)を、化合物9(0.001モル)の溶液(50mlの
MeOH中)に加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、そして溶媒を真空下で蒸発させた。残渣を調製用HPLCカラムクロマトグラフィーにより精製した。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させて0.03g(10%)の化合物10(融点84.4℃−102.4℃)が得られた。
実施例B7
化合物11の調製
Figure 0005464609
ヨウ化銅(0.0001モル)を室温で、化合物8(0.0006モル)、2−プロピン−1−オール(0.0032モル)およびN−エチルエタンアミン(0.016モル)の混合物(8mlの乾燥ジオキサン中)にN流下で数部に分けて加えた。混合物を10分間、N流下で撹拌した。ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0.0001モル)を数部に分けて加えた。混合物を80℃で5時間撹拌し、次いで室温に冷却し、そして氷水に注いだ。残渣(0.59g)をシリカゲル(15〜40μm)のカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:DCM/MeOH/NHOH 94/6/0.6)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させて0.095g(40%)の化合物11が得られた。
実施例B8
化合物12の調製
Figure 0005464609
中間体13(0.000503モル)を、4−シアノベンズアルデヒド(0.000604モル)、酢酸(0.20ml)の溶液(4mlの1,2−ジクロロエタン中)に室温でN流下にて数部に分けて加えた。反応混合物を1時間にわたり撹拌し、次いでホウ水素化トリアセトキシナトリウム(0.000654モル)を室温で数部に分けて加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を氷水に注ぎ、そしてEtOAcを加えた。溶液を炭酸カリウム粉末で塩基性とし、そして有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣をシリカゲル(15/40μm)のカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液:DCM 97/MeOH 3/NHOH 0.5)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させて0.045g(24%)の化合物12が得られた。
実施例B9
化合物13および14の調製
Figure 0005464609
BuLi(ヘキサン中1.6M、0.002984モル)を、ジイソプロピルアミン(0.002984モル)の混合物(2mlのTHF中)に−20℃でN下にて滴下した。混合物を−20℃で20分間撹拌し、次いで−70℃に冷却した。中間体5(0.001356モル)の溶液(3mlのTHF中)を−70℃で滴下し、そして1時間にわたり撹拌した。中間体14(0.001763モル)の溶液(2mlのTHF中)を−70℃で滴下し、そして1時間にわたり−70℃で、次いで0℃で1時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、そしてEtOAcを加えた。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣を超流動体クロマトグラフィーにより精製した(溶出液:CO 90/MeOH 10/イソプロパノール 0.50)。2つの画分を集め、そして溶媒を蒸発させて、0.043g(8%)の化合物14(diaA)および0.170g(32%)の化合物13(diaB)が得られた。化合物13をEt2Oから結晶化し、濾過し、真空下50℃で乾燥して、0.135g(26%)の化合物13(diaB)(融点226℃)が得られた。
*相対配置
実施例B10
化合物15の調製
Figure 0005464609
BuLi(ヘキサン中1.6M、0.001919モル)を、ジイソプロピルアミン(0.001919モル)の混合物(3mlのTHF中)に−20℃でN下にて滴下した。混合物を−20℃で20分間撹拌し、そして−70℃に冷却した。中間体5(0.000872モル)の溶液(2mlのTHF中)を−70℃で滴下し、そして1時間にわたり、−70℃で撹拌した。4−(2−ブロモエトキシ)−ベンゾニトリル(0.001134モル)の溶液(2mlのTHF中)を−70℃で滴下し、そして1時間にわたり−70℃で、次いで0℃で1時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、そしてEtOAcを加えた。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残渣を超流動体クロマトグラフィーにより精製した(溶出液:CO 88/MeOH 12/2−プロピルアミン 0.5)。画分を集め、そして溶媒を蒸発させた。残渣(0.101g)をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶出液DCM 100からDCM 96/MeOH 4/NHOH 0.4)。純粋な画分を集め、そして溶媒を蒸発させて、0.078g(23%)の化合物15が得られた。
表F−1は上記実施例の1つに従い調製された化合物を列挙する。
Figure 0005464609
Figure 0005464609
Figure 0005464609
分析の部
LCMS
LCMSの一般手順A
HPLC測定は、脱気装置をもつ4台のポンプ(quaternary pump)、オートサンプラー、ダイオード−アレイ検出器(DAD)および下記の各方法において指定されるカラムを含んでなる、Alliance HT 2795(Waters)システムを使用して実施され、このカラムは温度30℃に保持される。カラムからの流液はMS分光計に分配された。MS検出器は、エレクトロスプレーイオン化源(source)を用いて構成された。キャピラリーニードル電圧は3kVであり、そしてソース温度はLCT装置(Waters製のTime of Flight Zspray(商標)質量分析計)において100℃に維持された。窒素がネブグライザーガスとして使用された。データの取得は、Waters−Micromass MassLynx−OpenLynxデータシステムにより実施された。
LCMS一般手順B
LC測定は、脱気装置をもつ2台のポンプ、オートサンプラー、ダイオード−アレイ検出器(DAD)および下記の各方法において指定されるカラムを含んでなる、UPLC(超性能液体クロマトグラフィー)Acquity(Waters)システムを使用して実
施され、このカラムは温度40℃に保持される。カラムからの流液はMS検出器にもたらされた。MS検出器は、エレクトロスプレーイオン化源を用いて構成された。キャピラリーニードル電圧は3kVであり、そしてソース温度はQuattro(Waters製の3連四重極質量分析計)において130℃に維持された。窒素がネブグライザーガスとして使用された。データの取得は、Waters−Micromass MassLynx−Openlynxデータシステムにより実施された。
LCMS一般手順C
HPLC測定は、ポンプ、ダイオード−アレイ検出器(DAD)(波長は220nmを使用した)、カラムヒーターおよび下記の各方法において指定されるカラムを含んでなる、Agilent 1100 モジュールを使用して実施された。カラムからの流液はAgilent MSDシリーズG1946CおよびG1956Aに分配された。MS検出器はAPI−ESを用いて構成された(大気圧エレクトロスプレーイオン化)。マススペクトルは100から1000を走査することにより得た。キャピラリーニードル電圧は陽イオン化モードには2500Vであり、そして陰イオン化モードには3000Vであった。断片化電圧は50Vであった。乾燥ガス温度は10リットル/分の流速で350℃に維持された。
LCMS−手順1
一般手順Aに加えて:逆相HPLCは、Xterra−MS C18カラム(5μm、4.6x150mm)において流速1.0ml/分により実施された。2つの移動相(移動相A:100%の7mM酢酸アンモニウム;移動相B;100%アセトニトリル)が使用されて、85%A、15%B(3分間保持)から5分で20%A、80%Bまでの勾配状態を作動させ、20%Aおよび80%Bで6分間保持し、そして3分間初期状態で再平衡化した。20μlの注入容量が使用された。コーン電圧は、陽イオン化モードでは20V、そして陰イオン化モードでは20Vであった。マススペクトルは、0.08秒のインタースキャンディレイ(interscan delay)を使用して、0.8秒で100から900までスキャンすることによって得られた。
LCMS−手順2
一般手順Bに加えて:逆相UPLCは、Waters Acquity BEH(架橋エチルシロキサン/シリカハイブリッド)C18カラム(1.7μm、2.1x100mm)において流速0.35ml/分により実施された。2つの移動相(移動相A:95%の7mM酢酸アンモニウム/5%アセトニトリル;移動相B;100%アセトニトリル)が使用されて、90%Aおよび10%B(0.5分間保持)から3.5分で8%Aおよび92%Bまでの勾配状態を作動させ、2分間保持し、そして0.5分で初期状態に戻し、1.5分間保持した。2μlの注入容量が使用された。コーン電圧は、陽および陰イオン化モードで20Vであった。マススペクトルは、0.1秒のインタースキャンディレイを使用して、0.2秒で100から1000までスキャンすることによって得られた。
LCMS−手順3
一般手順Cに加えて:逆相HPLCは、YMC−Pack ODS−AQ、50x2.0mm 5μmカラムを0.8ml/分の流速で行った。2つの移動相(移動相A:0.1%TFAを含む水;移動相B:0.05%TFAを含むアセトニトリル)を使用した。最初に100%Aが1分間保持された。次いで勾配が40%Aおよび60%Bで4分間適用され、2.5分間維持された。2μlの典型的な注入容量を使用した。オーブン温度は50℃であった(MS;極性:正)。
Figure 0005464609
C.薬理学的実施例
実施例C.1:α−βチューブリン重合アッセイ
チューブリン重合アッセイは、Bonne,D.et al.(J.Biol.Chem.1985,260:2819−25)により最初に記述されたアッセイの適応である。アッセイキットはCytoskeleton,Inc.(カタログ番号BK011)から購入し、そしてアッセイは次の改変をして供給元により記述されるように行った。アッセイは、384ウェルの黒色Proxiplate(Perkin Elmmer)で実施され、容量はそれに応じて適合された。反応は10μlの最終容量で実施された。化合物は、氷上96ウェルPPプレート(Corning)中の反応混合液の25μlに添加され、そしてこの混合液の10μlが、Fluoroskan Ascentプレートリーダー(Thermo Scientific)で37℃に予備加温された384ウェルProxiplateの2並列中に分配された。蛍光測定値は1時間の間1分毎に採られた。各ウェルの最大傾斜が決定され(4連続点を通しての直線回帰)、そして重合が化合物の不在下で観察される重合のパーセンテージとして算出された。化合物は、化合物の不在下で観察される重合に比較して、20μMで50%より高い阻害を示す化合物について、最初に20μM、次いで5μMの濃度で測定された。結果は、次のように定義されるスコアとして表F−2で報告される:20μMにおいて0〜50%阻害を示す化合物はスコア1として報告され;5μMにおいて50%より高い阻害を示す化合物はスコア3として報告される。スコア2の化合物は、20μMにおいて50%より高い阻害、そして5μMにおいて50%未満の阻害を示す化合物として定義される。
実施例C.2:Eb1細胞アッセイ
Eb1 コメット(Comet)アッセイは、間接的な免疫蛍光を使用する、重合中の微小管のプラス末端におけるEb1タンパク質の検出に依存する(Mimori−Kiyosue,2000)。解重合または安定化を介する微小管動力学の破壊は、成長する微小管末端からのEb1の非局在化(de−localization)をもたらし、そしてこれが細胞質のフォーカス(foci)を含有するEb1の消失によって可視化される。
簡単に説明すると、アメリカンタイプカルチャーコレクションから得られたヒト前立腺癌PC3細胞が、供給者(ATCC)によって推奨されるHAM’sF12培地で、96ウェルプレート(Greiner,cat.no.655090)にて増殖された。細胞はDMSO中に溶解された化合物(0.6%の最終DMSO濃度)により37℃で1時間処理された。次いで、培養基が吸引によって除去され、そして細胞は冷メタノール(−20℃)の添加によって固定された。−20℃で15分のインキュベーション後、細胞は0.5%TritonX−100を含有するDPBS(Gibco)により2回洗浄された。マウスEb1抗体(BD Transduction Laboratories,cat.no.610534)が細胞に添加(1%BSAを含有するDPBS中1/250希釈)され、そして室温で一夜インキュベーションされた。続いて、抗体が除去され、そして細胞がDPBS、0.5%TritonX−100で2回洗浄された。Alexa488蛍光染料(Molecular Probes)に結合された2次ヤギ抗マウス抗体が、DPBS,1%BSA中、1/500希釈で添加され、そして37℃で1時間インキュベーションされた。細胞はDPBS、0.5%TritonX−100で2回、次いで0.5%TritonX−100を含有するDPBSにより洗浄され、そして1/5000Hoechst33342(Molecular Probes)が添加された。Eb1フォーカスの可視化に基づく顕微鏡法は、20X対物レンズを使用してIN Cell Analyser 1000(Amersham Biosciences)を用いて実施された。化合物に依存する微小管破壊が、Eb1フォーカスの消失によって可視的に測定された。最低活性濃度(LAC)は、Eb1フォーカスが処理細胞の少なくとも50%において不在であった濃度として決定された。ここで試験した化合物の効果は、pLACとして表される(LAC値の負のlog値)(表3参照)。
実施例C.3:抗増殖活性の検出
ATCCから得られたヒト結腸癌腫HCT116細胞は、2mM L−グルタミン、50μg/mlのゲンタマイシンおよび10%の熱失活胎児ウシ血清が補足されたMcCoy’s 5A培地で培養された。
ATCCから得られたヒト前立腺癌PC−3細胞は、1mMピルビン酸ナトリウム、1.5g/L重炭酸ナトリウム、50μg/mlのゲンタマイシン、非必須アミノ酸類および10%胎児ウシ血清が補足されたHAM’S F12培地で培養された。
アラマーブルー(Alamar Blue)アッセイにおいて使用される試薬
レサズリンはAldrich(Prod.No.199303)から購入した。フェロシアン化ナトリウム、フェリシアン化カリウム、KHPOおよびKHPOは、Sigma(それぞれ、Prod.No.P9387,P8131,P5655およびP8281)から購入した。
リン酸カリウムバッファー0.1M(PPB)は次のとおり作成された:2.72gのKHPOおよび13.86gのKHPOを、500mlのmilli−Q HOに溶解し、pHをpH7.4に調整し、そして容量はmilli−Q HOにより1リットルとした;このバッファーは濾過滅菌され、そして室温で保存された。レサズリン保存液(PPB−A)は、15mlのPBS中に45mgのレサズリンを溶解することによって新たに調製した。30mMフェリシアン化カリウム(PPB−B)は、100mlのPPB中に0.987gのフェリシアン化カリウムを溶解することにより調製した。30mMフェロシアン化カリウム(PPB−C)は、100mlのPPB中に1.266gのフェロシアン化カリウムを溶解することにより調製した。
PPB−A、PPB−BおよびPPB−Cの混合液は、それぞれの溶液の等量を混合することにより調製した。レサズリン作業溶液(ここでは、「アラマーブルー(Alamar Blue)」液と呼ばれる)は、PPB中に該混合液を20x(容量/容量)に希釈し、そして濾過滅菌することにより調製した;アラマーブルー液は4℃で最大2週間保存できるであろう。
アラマーブルーのアッセイ手順
384ウェルプレートにおける実験には、細胞は、透明な底をもつ黒色のFalcon384ウェル培養プレート(Life Technologies,Merelbeke,Belgium)中で、45μl培養基中に4.5x10細胞/mlの密度で接種された。細胞は24時間プラスチックに接着させられた。試験する化合物は、予備希釈(培養基中1/50)され、そして5μlの予備希釈化合物がこのウェルに添加された。4日間のインキュベーション後、10μlのアラマーブルー液が各ウェルに添加され、そして細胞は37℃でさらに4時間(HCT116)または24時間(PC−3)インキュベーションされた。蛍光強度は、Fluorescenceプレートリーダー(Fluorskan,Labsystem、540nm励起および590nm発光)で各ウェルについて測定された。
抗増殖活性は、処理 対 対照(未処理細胞)条件下で、残存する生存細胞のパーセンテージとして計算された。実験において、各実験条件についての結果は3並行ウェルの平均である。適当であれば、実験は反復されて完全な濃度−応答曲線が確立された。適当な場合、IC50値(細胞の増殖を対照の50%まで下げるために必要な薬剤濃度)が、級別データに関するプロビット解析を用いて算定された(Finney,D.J.,Probit Analyses,2nd Ed.Chapter 10,Graded Responses,Cambridge University Press,Cambridge 1962)。ここでは、試験化合物の効果は、pIC50(IC50値の負のlog値)として表される(表3参照)。
Figure 0005464609
D.組成物実施例:フィルムコート錠剤
錠剤芯の調製
100gの式(I)の化合物、570gのラクトースおよび200gの澱粉を十分に混合し、その後5gのドデシル硫酸ナトリウムおよび10gのポリビニルピロリドンの溶液(約200mlの水中)を用いて加湿する。湿潤粉末混合物を篩にかけ、乾燥し、そして再度、篩にかける。次いで100gの微晶質セルロースおよび15gの水素化植物油を加える。全体を良く混合し、そして化合物を錠剤に圧縮して、それぞれが10mgの式(I)の化合物を含んでなる10,000個の錠剤が得られる。
コーティング
10gのメチルセルロース溶液(75mlの変性エタノール中)に、5gのエチルセルロース溶液(150mlのジクロロメタン中)を加える。次に75mlのジクロロメタンおよび2.5mlの1,2,3−プロパントリオールを加える。10gのポリエチレングリコールを溶融し、そして75mlのジクロロメタンに溶解する。後の溶液を前の溶液に加え、次いで2.5gのオクタデカン酸マグネシウム、5gのポリビニルピロリドンおよび30mlの濃色懸濁液を加え、そして全体を均一にする。このようにして得られた混合物を用いて錠剤の芯をコーティング装置にて被覆する。

Claims (16)

  1. 式(I):
    Figure 0005464609
    [式中、
    mは0、1または2であり、そしてmが0である場合、直接結合が意図され;
    nは0、1または2であり、そしてnが0である場合、直接結合が意図され;
    Xは直接結合、CR1011、NR8またはOであり;
    1はアリールまたはHetであり;
    ここでアリールはフェニルまたはナフタレニルであり;
    ここでHetはチエニル、ピロリル、ピロリニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、フラニル、ピペリジニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピペラジニル、ピラジニル、トリアジニル、インドリジニル、アザインドリジニル、インドリル、インドリニル、ベンゾチエニル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、クロマニル、プリニル、キノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサゾリニル、ナフチリジニルまたはプテリジニルであり;
    アリールまたはHet上の2個の炭素原子は
    −O−CH2−CH2−O− (a−1)、
    −CH2−O−CH2−O− (a−2)、
    −O−CH2−CH2−CH2− (a−3)、
    −O−CH2−CH2−NR8− (a−4)、
    −O−CR8 2−O− (a−5)、
    −O−CH2−CH2− (a−6)、
    −CH2−N−CH2−CH2− (a−7)、
    −(CH23− (a−8)、または
    −(CH24− (a−9);
    から選択される二価の基で架橋されることができ(すなわち、二もしくは三環系部分を形成する);
    各アリール、Het、架橋化アリールもしくは架橋化Hetは、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシカルボニル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、アミノC3-6シクロアルキル、ハロC1-6アルキル、トリハロC1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルオキシカルボニル、C2-6アルケニルカルボニル、オキシム、C1-6アルキルオキシム、アミドキシム、−C≡C−CH2O−CH3、−C≡C−CH2N(CH32、−C≡C−Si(CH33、ヒドロキシC1-6アルキル、ヒドロキシC2-6アルケニル、ヒドロキシC2-6アルキニル、シアノC1-6アルキル、シアノC2-6アルケニル、アミノカルボニルC1-6アルキル、C1-6アルキルスルホニルC1-6アルキル、C1-6アルキルスルホニルC2-6アルケニル、C1-6アルキルスルホニルC2-6アルキニル、−PO(OC1-6アルキル)2、−B(OH)2、−S−CH3、SF5、C1-6アルキルスルホニル、−NR89、−C1-6アルキルNR89、−OR8、−C1-6アルキルOR8、−CONR89、ピペリジニルC1-6アルキル、ピペラジニルC1-6アルキル、C1-6アルキルピペラジニルC1-6アルキル、モルホリニルC1-6アルキル、ピペリジニル、ピペラジニル、C1-6アルキルピペラジニル、モルホリニル、フェニル、チエニル、ピラゾリル、ピロリル、ピロリジニル、ピリジニル、ピリミジニル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、イミダゾリルC2-6アルキニル、C1-6アルキルイミダゾリルC2-6アルキニル、シアノピリジニル、フェニルC1-6アルキル、フェニルC2-6アルケニル、C1-6アルキルオキシフェニル、トリハロC1-6アルキルフェニル、メチルピラゾリル、ハロピリミジニルまたはジメチルアミノピロリジニルからそれぞれ独立して選択される1、2、3、4もしくは5個の置換基により置換されることができ;
    2は水素、メチル、エチル、プロピル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキルメチル、フルオロ、フェニル、シアノフェニルまたはトリフルオロメチルであり;
    3はメチル、エチル、プロピル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ハロ、トリフルオロメチル、メチルオキシまたはC1-6アルキルカルボニルであり;
    各R4、R5およびR6は水素、ハロ、C1-6アルキルオキシ、シアノ、C1-6アルキル、−OCH2CH2NR89、−CH2OCH2CH2NR89、−OCH2CH2CH2NR89またはC1-6アルキルオキシC1-6アルキルオキシから独立して選択され;
    各R8およびR9は、水素、ハロ、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、カルボニル、C1-6アルキルスルホニルC1-6アルキル、C1-6アルキルオキシC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルキル、ジヒドロキシC1-6アルキル、シアノC1-6アルキル、トリハロC1-6アルキル、フェニルC1-6アルキル、(ジC1-6アルキル)アミノC1-6アルキル、C1-6アルキルスルホニル、モルホリニルC1-6アルキル、モルホリニルカルボニル、ピペラジニルC1-6アルキル、C1-6アルキルピペラジニルC1-6アルキル、ピペリジニルC1-6アルキル、チオモルホリニルC1-6アルキル、C3-6シクロアルキルメチル、ピリジニル、ピリミジニル、フェニル、ハロフェニル、オキサニルC1-6アルキル、C1-6アルキルスルホニルC1-6アルキルまたはC1-6アルキルカルボニルアミノC1-6アルキルから独立して選択され;
    各R10およびR11は水素、メチル、ヒドロキシルから独立して選択され;あるいはR10およびR11はそれらに結合している炭素原子と共にシクロプロピル環または式C(=O)の基を形成する]
    の化合物であって、その立体化学的異性体形を含む化合物、それらのN−オキシド形、それらの製薬学的に許容され得る付加塩、またはそれらの溶媒和物。
  2. 式中、mが0または1であり;R1がフェニルまたはHetであり;ここでHetがピリジニル、ピリミジニルまたはベンゾチアゾリルであり;Het上の2個の炭素原子が二価の基(a−8)により架橋されることができ;各フェニルまたはHetまたは架橋化Hetが、ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C2-6アルキニル、−C≡C−CH2O−CH3、ヒドロキシC2-6アルキニルまたは−OR8からそれぞれ独立して選択される1もしくは2個の置換基により置換されることができ;R2がメチルまたはエチルであり;R3がメチル、エチルまたはヒドロキシエチルであり;各R4、R5およびR6が水素またはハロから独立して選択され;各R8が水素またはC1-6アルキルであり;そして各R10およびR11が水素である請求項1に記載の化合物。
  3. 式中、mが0であり、そしてnが0であり;Xが直接結合またはCH2であり;R1がフェニル、ピリジニルまたはピリミジニルであり;R1がピリジニルである場合、ピリジニル上の2個の炭素原子は二価の基(a−8)により架橋されることができ;各フェニル、ピリジニル、またはピリミジニルがハロ、シアノまたはC1-6アルキルオキシからそれぞれ独立して選択される1もしくは2個の置換基により置換されることができ;R2がメチルであり;R3がメチルまたはエチルであり;そして各R4、R5およびR6が水素である
    請求項1または2に記載の化合物。
  4. 3がメチル、エチル、プロピル、ヒドロキシメチル、ハロ、トリフルオロメチル、メチルオキシまたはC1-6アルキルカルボニルである請求項1に記載の化合物。
  5. 化合物が以下の化合物:
    Figure 0005464609
    それらの製薬学的に許容され得る付加塩またはそれらの溶媒和物から選択される請求項1ないし4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 医薬として使用するための請求項1ないし5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 製薬学的に許容され得る担体および有効成分として治療に有効な量の請求項1ないし5のいずれか1項に記載の化合物を含んでなる製薬学的組成物。
  8. 製薬学的に許容され得る担体および請求項1ないし5のいずれか1項に記載の化合物が完全に混合される請求項7に記載の製薬学的組成物の調製法。
  9. チューブリン重合が媒介する障害を処置する医薬を製造するための請求項1ないし5のいずれかに記載の化合物の使用方法。
  10. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の化合物と別の抗癌剤との組み合わせ物。
  11. 癌を処置する医薬として使用するための請求項1ないし5のいずれか1項に記載の化合物。
  12. 肺癌を処置する医薬として使用するための請求項11に記載の化合物。
  13. 乳癌を処置する医薬として使用するための請求項11に記載の化合物。
  14. 癌を処置する医薬を製造するための請求項1ないし5のいずれかに記載の化合物の使用方法。
  15. 肺癌を処置する医薬を製造するための請求項14に記載の使用方法。
  16. 乳癌を処置する医薬を製造するための請求項14に記載の使用方法。
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