JP5464124B2 - 処方判断システム - Google Patents
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本発明は、同一患者に対する複数の処方薬の処方について安全性を判断し、患者に対して適切な処方薬を処方しうる技術を提供する。
(全体構成)
図1は、本実施形態に係る処方判断システムの全体構成を表す図である。本実施形態に係る処方判断システム1は、通信回線2を介して、病院X、病院Yの処理装置10(第1処理装置)と、薬局側のサーバ20(第2処理装置)とが通信接続されている。また、サーバ20と薬局A及び薬局Bの薬局端末30(第3処理装置)とは通信回線3を介して通信接続されている。
病院X、病院Yの各処理装置10は、各々の病院の医師により、各患者の診察時において患者毎のカルテの作成や処方箋の作成に用いられる。本実施形態では、サーバ20は、予め定められた地区毎に設置されている。サーバ20は、予め定められた病院の各処理装置10と通信接続されると共に、当該サーバ20が設置された地区内の薬局に設置されている薬局端末30と通信接続されている。
サーバ20には、当該サーバ20と同一地区内の薬局を利用する患者に対して処方された薬に関する情報(処方情報)が患者毎の薬歴として蓄積される。また、サーバ20において、患者に対して各病院から発行された処方箋で指示された処方薬の処方が適切か否か判断し、処方が適切でない場合には処方箋の発行元へ処方箋の訂正を要求する。以下、処方判断システム1の各構成の詳細について説明する。
図2は、病院X、病院Yに設置されている各処理装置10の構成を表すブロック図である。処理装置10は、制御部101、操作部102、記憶部103、表示部104、通信部105を有する。制御部101は、CPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)のメモリを含んでいる。CPUは、ROMに記憶されている制御プログラムを実行することにより、制御部101と接続されている各部を制御する。具体的には、制御部101は、患者毎に医師が処方した医薬品名や分量等の処方情報と患者を識別する患者識別情報とを含む処方箋情報を生成する生成手段としての機能と、患者毎に指定された薬局が設置されている地区内のサーバ20に処方箋情報を送信する処方箋送信手段としての機能と、送信した処方箋情報に対する訂正要求を受付ける訂正要求受付手段としての機能とを有する。
図2に戻り、処理装置10の構成の説明を続ける。表示部104は、液晶ディスプレイ等の表示装置で実現される。表示部104は、制御部101の制御の下、患者情報や処方箋情報などの各種データを表示する。通信部105は、制御部101の制御の下、通信回線2を介して接続されたサーバ20と通信を確立し、サーバ20との間でデータ通信を行う。以上が、処理装置10の構成である。
図6は、サーバ20の構成を表すブロック図である。図6に示すように、サーバ20は、制御部201、記憶部202、通信部203を有する。制御部201は、CPUとROM及びRAMのメモリとを含む。CPUは、ROMに記憶されている制御プログラムを実行することにより、制御部201と接続されている各部を制御する。具体的には、病院の処理装置10から受信した処方箋情報で指示された処方薬の処方が適切か否かを判断する判断手段としての機能と、処方が適切であると判断された処方箋情報に基づいて、後述の薬歴DBに薬歴を蓄積する蓄積手段としての機能と、処方が適切であると判断された処方箋情報を指定された送信先薬局の薬局端末30へ送信する送信手段としての機能と、処方が適切でないと判断された処方箋情報の訂正を要求する訂正要求情報を当該処方箋情報の送信元である処理装置10に送信する訂正要求送信手段としての機能とを有する。
図8は、薬局端末30の構成を表すブロック図である。薬局端末30は、制御部301、表示部302、操作部303、記憶部304、出力部305、通信部306を含む。制御部301は、CPUとROM及びRAMのメモリとを含む。CPUは、ROMに記憶されている制御プログラムを実行することにより、制御部301と接続されている各部を制御する。具体的には、制御部301は、サーバ20から受信した処方箋情報を表示部302に表示したり、出力部305に出力する出力手段としての機能を有する。
以上が、本実施形態に係る処方判断システム1の構成である。次に、本実施形態に係る処方判断システム1の動作について説明する。
図9は、処理装置10とサーバ20の動作フローを示す図である。処理装置10の制御部101は、医師が診察した患者に対する患者識別情報、処方薬、分量等のデータが操作部102を介して入力されると(ステップS11)、入力されたデータに基づいて処方箋情報を生成して記憶部103の処方箋DB110に登録する(ステップS12)。
また、制御部101は、生成した処方箋情報に含まれる患者識別情報(患者ID、患者名、生年月日、保険者番号、被保険者番号)を参照し、当該患者識別情報を含む患者情報を記憶部103内の患者情報DB100から読出す。そして、制御部101は、記憶部103内から読み出した患者情報の送信先薬局に対応するサーバアドレスをサーバアドレス情報120から読み出し、当該サーバアドレスに、当該送信先薬局を示す情報(以下、薬局情報と言う)を処方箋情報に付加して通信部105により送信する(ステップS13)。
ここで、所定の条件は、薬歴情報における処方日と医薬品の用量とから求められる医薬品の使用期間内に、受信した処方箋情報の受信日が含まれていることを条件とする。即ち、受信した処方箋情報で指示された処方薬と、別の処方箋情報に基づいて既に処方されている薬とを併用することになる場合に、これらの薬の併用が禁忌であるか否かを判断する。例えば、図7(b)の薬歴DB220における患者Tの薬歴情報220aの場合、処方日が2010/1/30であり、薬歴1及び薬歴2の医薬品の用量は5日である。この場合、これらの医薬品の使用期間は、2010/1/30から2010/2/3となる。この使用期間内に新たに処方箋情報を受信した場合には、受信した処方箋情報の処方薬と薬歴1及び薬歴2の医薬品との併用が可能か否か判断される。
また、ステップS223において、医薬情報DB210に禁忌情報が記憶されていない場合(ステップS223:YES)、制御部201は、受信した処方箋情報において複数の処方薬が指示されているか否かを判断する(ステップS225)。
ステップS221において、制御部201は、受信した処方箋情報の患者識別情報に対応する薬歴情報が薬歴DB220に登録されていない場合(ステップS221:NO)、又は、ステップS222において、登録済の薬歴情報のうち、所定の条件を満たす薬歴情報がない場合には(ステップS222:NO)、上述したステップS225の処理に移行して、処方箋情報の処方薬の処方が可能か否か判断する。
薬局端末30の制御部301は、通信部306を介してサーバ20から処方箋情報を受信すると(ステップS31:YES)、処方箋情報を受信したことを示す情報を表示部302に表示して薬剤師等に報知して処方箋情報を記憶部304に記憶する(ステップS32)。制御部301は、薬剤師等により操作部303を介して処方箋情報を出力する操作を受付けると(ステップS33:YES)、出力部305により処方箋情報を所定の用紙に印刷して出力する(ステップS34)。また、サーバ20から処方箋情報が送信されるまで(ステップS31:NO)、制御部301は処理を開始せずに待機する。また、ステップS33において、操作部303を介して処方箋情報を出力する操作がなされない場合には(ステップS33:NO)、制御部301は処理を終了する。
次に、図3〜図5、図7の例を用いた本実施形態に係る処方判断システム1の動作例を図9〜図11の動作フローに従って説明する。なお、以下の動作例においては、病院Xの処理装置10において患者Tの処方箋情報が生成され、当該処方箋情報で指示された処方薬が既に処方された後、病院Yで患者Tが診察を受けた場合について説明する。
第1実施形態は、各医療機関と薬局との間にサーバ20が設けられ、各医療機関で発行された各患者の処方箋を当該患者が予め希望する薬局に送信する例を説明した。本実施形態の処方判断システムでは、予め定められた特定の医療機関にサーバ20(第2処理装置)を設置する。当該サーバ20は、当該医療機関と連携する他の医療機関で発行された処方箋を管理する。また、本実施形態では、サーバ20と接続された薬局端末30(第3処理装置)が設置されている薬局であればどこでも患者が処方薬を受け取れるよう構成されている。
薬局端末30の制御部301は、ステップS312において送信した患者認証情報に対する処方箋情報をサーバ20から受信すると(ステップS313:YES)、受信した処方箋情報を表示部302に表示する(ステップS314)。また、ステップS312において送信した患者認証情報に対する処方箋情報をサーバ20から受信しなかった場合、即ち、サーバ20からエラー情報を受信した場合には(ステップS313:NO)、処理を終了する。
薬局の薬剤師等は、サーバ20から受信した処方箋情報が表示部302に表示されると、処方箋情報に基づいて処方薬を患者に処方する。また、エラー情報が表示部302に表示された場合には、診察券と保険証の再提示を求める等して上記した薬局端末30の処理を再度行う。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではなく、以下の変形例も含まれる。
なお、薬局端末30の制御部301は、ステップS41において、薬剤師による医薬品識別情報及び患者識別情報の入力がない場合(ステップS41:NO)、または、ステップS43において判断結果を受信するまで(ステップS43:NO)、待機する。また、サーバ20の制御部201は、ステップS51において、薬局端末30から医薬品識別情報と患者識別情報とが送信されなければ(ステップS51:NO)、処理を開始せずに待機する。
病院Xに複数の受診科が設置されている場合には、病院X内の各受診科で発行された患者の処方箋情報は院内サーバによって処方薬が適切であるか否かチェックされる。また、病院Xの院内サーバで処方薬のチェック処理がなされた処方箋情報が、医療機関外部に設けられたサーバ20に送信されるように構成することで、病院Xの患者の処方箋情報と当該患者が病院Yを受診して病院Yが発行した処方箋情報の各処方薬をサーバ20でチェックすることができる。なお、この場合は、病院Xにおける患者情報DB100x、処方箋DB110xは院内サーバにおいて記憶するようにしてもよい。
Claims (4)
- 第1処理装置と、前記第1処理装置と通信回線を介して接続された第2処理装置と、前記第2処理装置と通信接続された第3処理装置とを有し、
前記第1処理装置は、
患者を識別する患者識別情報と、当該患者に対する処方薬に関する処方情報とを受付け、これらを含む処方箋情報を生成する生成手段と、
前記生成手段によって生成された前記処方箋情報を前記第2処理装置に送信する処方箋送信手段と、
前記処方箋送信手段によって送信された前記処方箋情報に対する訂正要求を前記第2処理装置から受信する訂正要求受信手段とを備え、
前記第2処理装置は、
前記処方箋情報を前記第1処理装置から受信する処方箋受信手段と、
前記患者毎に、前記患者識別情報に関連付けて処方薬に関する処方薬情報を記憶する薬歴情報記憶手段と、
併用が不適切な医薬品に関する情報を含む医薬情報を記憶する医薬情報記憶手段と、
前記処方箋受信手段が前記処方箋情報を受信した際、当該処方箋情報に含まれる前記患者識別情報に関連づけられている前記処方薬情報と、前記医薬情報記憶手段内の前記医薬情報とに基づいて、当該処方箋情報に含まれる前記処方情報が示す処方薬の処方が適切か否か判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記処方薬の処方が適切であると判断された場合、当該処方箋情報に含まれる前記患者識別情報及び前記処方情報に基づく前記処方薬情報を前記薬歴情報記憶手段に蓄積する蓄積手段と、
前記判断手段によって前記処方薬の処方が適切であると判断された場合、当該処方箋情報を前記第3処理装置に送信する処方箋送信手段と、
前記判断手段によって前記処方薬が適切でないと判断された場合、当該処方箋情報に対する訂正要求を前記第1処理装置に送信する訂正要求送信手段とを備え、
前記第3処理装置は、
前記処方箋情報を前記第2処理装置から受信する処方箋受信手段と、
前記第3処理装置の前記処方箋受信手段によって受信された前記処方箋情報を出力する出力手段とを備え、
前記第2処理装置の前記蓄積手段は、前記判断手段によって前記処方薬が適切でないと判断された場合、当該処方箋情報に含まれる前記患者識別情報及び前記処方情報に基づく前記処方薬情報を前記薬歴情報記憶手段に蓄積せず、
前記第2処理装置の前記処方箋送信手段は、前記判断手段によって前記処方薬が適切でないと判断された場合、当該処方箋情報を前記第3処理装置に送信しない
ことを特徴とする処方判断システム。 - 前記第1処理装置の前記生成手段により受け付けられ、前記処方箋情報に含まれる前記患者識別情報は、保険者から患者に対し発行された保険証に記録されている当該患者を識別する第1の患者識別情報と、医療機関から当該患者に対し発行された診察券に記録されている当該患者を識別する第2の患者識別情報とを含み、
前記第3処理装置は、
保険証に記録されている前記第1の患者識別情報を取得する第1取得手段と、
診察券に記録されている前記第2の患者識別情報を取得する第2取得手段とを備え、
前記第3処理装置の前記出力手段は、前記第1取得手段により取得された前記第1の患者識別情報と、前記第2取得手段により取得された前記第2の患者識別情報とを含む前記処方箋情報を出力する
請求項1に記載の処方判断システム。 - 前記第2処理装置は、
前記第2処理装置の前記処方箋受信手段が受信した前記処方箋情報を記憶する処方箋記憶手段と、
前記患者識別情報を前記第3処理装置から受信する患者識別情報受信手段とを備え、
前記第2処理装置の前記処方箋送信手段は、前記処方箋記憶手段に記憶されている前記処方箋情報のうち前記患者識別情報受信手段によって受信された前記患者識別情報に対応する前記処方箋情報を前記第3処理装置に送信し、
前記第3処理装置は、
前記第1取得手段により取得された前記第1の患者識別情報と、前記第2取得手段により取得された前記第2の患者識別情報とを含む前記患者識別情報を前記第2処理装置に送信する患者識別情報送信手段を備え、
前記第3処理装置の前記処方箋受信手段は、前記第3処理装置の前記患者識別情報送信手段により送信された前記患者識別情報に対する応答として前記第2処理装置から送信されてくる前記処方箋情報を受信する
ことを特徴とする請求項2に記載の処方判断システム。 - 前記第3処理装置は、
医薬品を識別する医薬品識別情報と前記患者識別情報とを受付ける受付手段と、
前記受付手段が受付けた前記患者識別情報と前記医薬品識別情報を前記第2処理装置に送信して、前記患者識別情報に対応する患者が前記医薬品識別情報に対応する医薬品を使用することが適切か否かの判断を要求する判断要求手段と、
前記判断要求手段が要求した判断結果を前記第2処理装置から受信する判断結果受信手段と、
前記判断結果受信手段によって受信された前記判断結果を報知する報知手段とを備え、
前記第2処理装置は、
前記第3処理装置から前記患者識別情報と前記医薬品識別情報を受信する判断要求受信手段を備え、
前記判断手段は、前記判断要求受信手段によって受信された前記患者識別情報に関連付けられた前記処方薬情報と前記医薬情報とに基づいて、受信された前記医薬品識別情報に対応する医薬品の使用が適切であるか否かを判断し、
前記送信手段は、前記判断手段が判断した判断結果を前記第3処理装置に送信することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の処方判断システム。
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