JP5462504B2 - 美白用組成物 - Google Patents
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Description
1)胃粘膜微小循環の改善を主作用とし、さらに胃粘膜内プロスタグランジン生合成増加作用や胃粘膜粘液の保持及び合成促進作用等の細胞保護作用とともに、
2)粘膜内でのペプシノーゲンの活性化抑制・生成抑制や抗カリクレイン作用による胃液分泌抑制等の攻撃因子抑制作用も併せ持ち、防御・攻撃因子両面での作用により胃粘膜病変を治療する薬剤である(例えば、非特許文献2参照)。しかしながら、セトラキサートに美白作用があるということは知られていない。
(1) セトラキサートまたはその塩、ならびにL−システイン、その誘導体またはそれらの塩、および/あるいはアスコルビン酸、その誘導体またはそれらの塩、を含有する組成物。
(2) セトラキサートまたはその塩、およびL−システイン、その誘導体またはそれらの塩、を含有する組成物。
(3) セトラキサートまたはその塩、およびアスコルビン酸、その誘導体またはそれらの塩を含有する組成物。
(4) セトラキサートまたはその塩、L−システイン、その誘導体またはそれらの塩、およびアスコルビン酸、その誘導体またはそれらの塩、を含有する組成物。
(5) セトラキサートまたはその塩が、セトラキサート塩酸塩である(1)〜(4)のいずれか1に記載の組成物
(6) L−システイン、その誘導体またはそれらの塩が、L―システインである(1)、(2)または(4)に記載の組成物。
(7) アスコルビン酸、その誘導体またはそれらの塩が、アスコルビン酸である(1)、(3)または(4)に記載の組成物。
(8) セトラキサート塩酸塩、L−システインおよびアスコルビン酸を含有する組成物。
(9) 美白用である上記(1)〜(8)のいずれか1に記載の組成物。
(10)色素沈着症の予防および/または治療用である上記(1)〜(8)のいずれか1に記載の組成物。
(11)経口投与用である(1)〜(10)のいずれか1に記載の組成物。
また、本発明にかかるL−システイン、その誘導体またはそれらの塩も、公知の化合物であり、その入手方法としては、市販品を用いてもよく、また公知の方法に基づき製造することもできる。L−システインの誘導体としては、N−アセチル−L−システイン、L−ホモシステイン、L−システイン酸、L−ホモシステイン酸、L−システインスルフィン酸、S−スルフィノ−L−システイン、S−スルホ−L−システイン、シスチン(システインの二量体)等を挙げることができる。また、L−システインおよびその誘導体の塩としては、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩等の鉱酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等を挙げることができる。本発明において、L−システイン、その誘導体またはそれらの塩としては、L−システインが好ましい。
言うまでもなく、化粧品のようなマスキング技術と異なり、本発明のような内服の根治療法においては、従来技術よりも、たとえ一歩でも「より美しくなりたいという女性の永久の願望を叶える」ことに貢献できる技術であったならば、有用性が高く評価されるべきものである。
本発明の組成物における、セトラキサートまたはその塩と、L−システイン、その誘導体またはそれらの塩との配合比は、適宜検討を行い、適当な配合比を決めればよいが、重量比として、1:0.01〜15が好ましく、1:0.1〜1.5がさらに好ましく、1:0.3〜0.4が特に好ましい。
また、セトラキサートまたはその塩と、L−アスコルビン酸、その誘導体またはそれらの塩との配合比は、適宜検討を行い、適当な配合比を決めればよいが、1:0.01〜60が好ましく、1:0.1〜6がさらに好ましく、1:0.4〜0.5が特に好ましい。
また、セトラキサートまたはその塩、L−システイン、その誘導体またはそれらの塩とL−アスコルビン酸、その誘導体またはそれらの塩との配合比は、適宜検討を行い、適当な配合比を決めればよいが、1:0.01〜15:0.01〜60が好ましく、1:0.1〜1.5:0.1〜6がさらに好ましく、1:0.32〜0.4:0.4〜0.5が特に好ましい。
すなわち、セトラキサートまたはその塩およびL−システイン、その誘導体またはそれらの塩を含む本発明の美白用組成物(美白剤)において、その配合量は、1日当たりセトラキサートまたはその塩を50〜1000mg、およびL−システイン、その誘導体またはそれらの塩を30〜750mg投与(服用)することになるように配合したものが好ましく、1日当たりセトラキサートまたはその塩を200〜750mg、およびL−システイン、その誘導体またはそれらの塩を150〜480mg投与(服用)することになるように配合したものがさらに好ましく、1日当たりセトラキサートまたはその塩を600〜750mg、およびL−システイン、その誘導体またはそれらの塩を150〜480mg投与(服用)することになるように配合したものが特に好ましい。
1.1 試験方法
1.1.1 紫外線(UVB)照射時間の検討
6週齢の雌性Kwl:A−1系褐色モルモット(SPF)を2匹用いて、紫外線(UVB)照射時間を検討した。すなわち、1匹のモルモットを腹位に固定し、背部正中線をはさんで左右対称に、2cm×2cmの正方形の紫外線照射部位を各3箇所の計6箇所設けた。紫外線照射部位以外を遮光し、SEランプ(波長250〜350nm、FL20S・E、東芝製)5本を用いて40cmの距離から紫外線(UVB)照射を行った。照射時間は4、6、8、10、12、14分とし、翌日照射部位の皮膚反応(紅斑の有無および程度)を観察した。
1.1.2 試験検体
下記濃度になるように試験検体を注射用水に溶解させた。
検体(1):コントロール(無添加)
検体(2):セトラキサート塩酸塩150mg/kg
検体(3):L−システイン48mg/kg
検体(4):アスコルビン酸60mg/kg
検体(5):セトラキサート塩酸塩150mg/kg+アスコルビン酸60mg/kg
検体(6):セトラキサート塩酸塩150mg/ml+L−システイン48mg/kg
検体(7):セトラキサート塩酸塩150mg/kg+L−システイン48mg/kg+アスコルビン酸60mg/kg
7週齢の雌性Kwl:A−1系褐色モルモット(SPF)5匹を1群にわけ、検討した。すなわち、紫外線照射日(検体投与開始日、2日目および4日目:紫外線照射回数計3回)に、固定板を用いてモルモットを腹位に固定した。モルモット背部正中線をはさんで左右どちらかの2cm×2cmの正方形1箇所を紫外線照射部位とし、紫外線照射部位以外は遮光した。SEランプ(波長250〜350nm、FL20S・E、東芝製)5本を用いて40cmの距離から紫外線(UVB)を1群中2匹については、11分30秒間照射し、1群中3匹については、11分45秒間照射した。試験検体は、試験期間(28日間)中、1日2回経口投与した。投与液量は10ml/kgとした。なお、紫外線照射日では紫外線照射後に、色素沈着の判定日は判定後に投与を行った。
1.1.4 色素沈着の判定
試験検体投与開始日の照射前および試験終了日に、照射部位を色差計(CR−300、ミノルタカメラ販売株式会社製)を用いてL値(明度)を測定し、ΔL値(観察日のL値−照射前のL値)を求めた。結果を表1に示した(ΔL値が大きいほど、効果が高いことを示す。)
表1から明らかなように、本発明にかかる検体(5)、(6)、(7)は優れた色素沈着抑制効果を示した。すなわち、セトラキサート塩酸塩単独投与群(表中、検体(2))、L−システイン単独投与群(表中、検体(3))、アスコルビン酸単独投与群(表中、検体(4))と比較して、セトラキサート塩酸塩およびアスコルビン酸投与群(表中、検体(5))やセトラキサート塩酸塩およびL−システイン投与群(表中、検体(6))は、優れた色素沈着抑制効果を示し、セトラキサート塩酸塩、アスコルビン酸およびL−システイン投与群(表中、検体(7))さらに優れた色素沈着抑制効果を示すことがわかった。また、検体(2)は投与後21週、検体(3)および検体(4)は投与後28週にて有意な色素沈着抑制効果を発現したのに対し、検体(5)、検体(6)および検体(7)は、投与後14週から有意に色素沈着抑制効果を発現した。すなわち、これらの検体は、投与後早期から効果の発現が認められた。
2.1 錠剤
以下の組成(1日量として6錠)で、常法により錠剤を製造した。
L−システイン 240mg
アスコルビン酸 300mg
結晶セルロース 200mg
ヒドロキシプロピルセルロース 30mg
ステアリン酸マグネシウム 25mg
マクロゴール6000 16mg
酸化チタン 24mg
2.2 錠剤
以下の組成(1日量として6錠)で、常法により錠剤を製造した。
L−システイン 240mg
結晶セルロース 100mg
ヒドロキシプロピルセルロース 30mg
ステアリン酸マグネシウム 20mg
マクロゴール6000 12mg
酸化チタン 18mg
Claims (9)
- セトラキサートまたはその塩、ならびにL−システイン、その誘導体またはそれらの塩、および/あるいはアスコルビン酸、その誘導体またはそれらの塩、を含有する、美白用、または色素沈着症の予防および/または治療用である組成物。
- セトラキサートまたはその塩、およびL−システイン、その誘導体またはそれらの塩、を含有する、美白用、または色素沈着症の予防および/または治療用である組成物。
- セトラキサートまたはその塩、およびアスコルビン酸、その誘導体またはそれらの塩を含有する、美白用、または色素沈着症の予防および/または治療用である組成物。
- セトラキサートまたはその塩、L−システイン、その誘導体またはそれらの塩、およびアスコルビン酸、その誘導体またはそれらの塩、を含有する、美白用、または色素沈着症の予防および/または治療用である組成物。
- セトラキサートまたはその塩が、セトラキサート塩酸塩である請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物
- L−システイン、その誘導体またはそれらの塩が、L―システインである請求項1、2または4に記載の組成物。
- アスコルビン酸、その誘導体またはそれらの塩が、アスコルビン酸である請求項1、3または4に記載の組成物。
- セトラキサート塩酸塩、L−システインおよびアスコルビン酸を含有する、美白用、または色素沈着症の予防および/または治療用である組成物。
- 経口投与用である請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
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