JP5461627B2 - 鉄塔の補強方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄塔の補強方法に関する。特に、トラス状構築物である鉄塔の基礎が容易に沈下や移動しないように、鉄塔の下部構造を補強工事する場合に、補強工事中に主柱材が変形しないように、仮設材を用いて主柱材を仮補強する鉄塔の補強方法に関する。
宅地又は道路の開発により、盛土・切土などの土木工事が既設の鉄塔の周囲で施工されると、地震や豪雨などの自然現象の影響も加味されて、鉄塔の基礎が沈下又は移動することがある。このような鉄塔の基礎が沈下又は移動する現象は、不同変位と呼ばれている。
許容値を超えるような不同変位が鉄塔の基礎に発生することが予測される場合には、一般に、鉄塔の下部構造に何らかの補強工事が実施されている。例えば、既設の鉄塔の基礎が不同変位したことによって、発生した主柱材の応力を緩和及び解放する鉄塔の補強方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1による鉄塔の補強方法は、ジャッキを介して、鉄塔の主柱材を仮設材によって仮設支持する鉄塔支持工程と、鉄塔の基礎の上端部のコンクリートを除去して内部の主柱材を露出させた後、露出した主柱材の任意の箇所を切断予定位置とし、その上下部分の主柱材に対して支圧板を固設すると共に、切断予定位置で主柱材を切断する主柱材切断工程と、切断部を含めた主柱材の周囲に補強鉄筋を配置すると共に、その外周に型枠を設置し、切断された主柱材を位置ズレさせた状態を維持して、鉄塔の基礎と連続するようにコンクリートを打設するコンクリート打設工程とを含んでいる。
又、既設の鉄塔に送電線を増加するに伴って、新設の基礎及び主柱材並びに既設の基礎及び主柱材が負担する荷重応力を軽減すると共に、既設の用地内にて建替え工事が可能な鉄塔の補強構造が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2による鉄塔の補強構造は、複数の各既設基礎上に既設主柱材が立設されて構成された鉄塔の増容量化に対応して建替えを行う鉄塔の補強構造において、既設基礎の間を結ぶ構面上に複数の新設基礎を設置すると共に、これらの新設基礎と既設主柱材との間を補強部材で連結して、既設基礎と新設基礎で基礎応力を分担するように構成している。
特開2008−208634号公報 特開2004−132112号公報
特許文献1による鉄塔の補強方法は、沈下量が各基礎によって異なる、いわゆる不同沈下に対応できるが、基礎間の距離が異なる不同変位に対応することは困難であるという問題がある。同様に、特許文献2による鉄塔の補強構造は、既設の鉄塔に送電線を増加するに伴って、新たに主柱材を追加することで、鉄塔の下部構造を補強している。しかし、特許文献2による鉄塔の補強構造は、基礎間の距離が異なる不同変位に対応することは困難であるという問題がある。
上述したような不同変位に対応するために、主柱材の基礎部を繋ぎ梁と呼ばれる水平材で接合すると共に、既設の基礎の間に新たに杭を打ち込んで、繋ぎ梁の中央部を杭の頭部で支持する鉄塔の補強工事が実施されている。
上述した鉄塔の補強工事の場合、表層地盤を掘り下げて、逆T字型のコンクリート基礎の柱体部を除去し、主柱材の基礎部を露出させた後に、主柱材の基礎部に水平材の両端部を接合していた。つまり、鉄塔の補強工事の一定期間は、主柱材の基礎部が柱体部で保持されることなく、剥き出しの状態であった。このため、送電線の支持荷重を含む鉄塔の圧縮荷重が主柱材の基礎部に作用して変形するという心配があった。つまり、主柱材の基礎部が座屈するという心配があった。
主柱材の基礎部が補強工事中に変形しないように、鉄塔に支線を張設して、鉄塔の圧縮荷重を軽減する対策を計画することがある。しかし、多くの場合、支線を繋留するための用地を鉄塔の周辺に確保できないという制約があった。
又、主柱材の基礎部が補強工事中に変形しないように、主柱材に沿って仮設材で補強すると、この仮設材が邪魔になって、主柱材の基礎部に水平材を接合することが困難になるという問題があった。
鉄塔の基礎が不同変位しないように、主柱材の基礎部に水平材を接合して補強工事する場合に、コンクリート基礎の柱体部が除去された主柱材の基礎部が補強工事中に変形しないように、主柱材を補強する対策が求められていた。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、鉄塔の基礎が不同変位しないように、鉄塔の下部構造を補強工事する場合に、補強工事中に主柱材が変形しないように、主柱材を仮補強する鉄塔の補強方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鉄塔の基礎が不同変位しないように、鉄塔の下部構造を補強工事する場合に、コンクリート基礎の柱体部を段階的に除去しながら、トラス状に構成した複数の仮設材を用いて、主柱材を順次仮補強することで、これらの課題を解決できると考え、これに基づいて、以下のような新たな鉄塔の補強方法を発明するに至った。
(1)本発明による鉄塔の補強方法は、少なくとも四角鉄塔の主体を構成する主柱材を支持するコンクリート基礎が不同変位しないように、前記四角鉄塔の下部構造を補強する補強工事中に、これらの主柱材が変形しないように、主柱材を仮補強する鉄塔の補強方法であって、前記コンクリート基礎の柱体部の上部に位置するように、水平状態に配置された第1仮設材を用いて、対向する前記主柱材を連結する第1仮補強工程と、前記柱体部を除去して、前記主柱材を露出させるコンクリート除去工程と、傾斜状態に配置された第2仮設材を用いて、前記第2仮設材の一端部をコンクリートが除去された前記主柱材に連結し、前記第2仮設材の他端部を前記第1仮設材の中央部に連結する第2仮補強工程と、を含んでいる。
(2)前記コンクリート除去工程は、前記柱体部を上部から段階的に除去して、前記主柱材を順次露出させる段階的コンクリート除去工程を含み、前記第2仮補強工程は、コンクリートが除去された前記主柱材に連結した前記第2仮設材の一端部の下段に、次の第2仮設材の一端部を連結し、次の第2仮設材の他端部を前記第1仮設材の中央部に連結する増設工程を含んでいることが好ましい。
(3)前記第1仮補強工程は、水平状態に配置された第3仮設材を用いて、直交するように隣接する一組の前記第1仮設材の中央部を連結する対辺仮補強工程を含んでいることが好ましい。
(4)前記第1仮補強工程は、水平状態に配置された第4仮設材を用いて、前記第4仮設材の一端部を前記第3仮設材の中央部に連結し、前記第4仮設材の他端部を前記主柱材に連結する対角仮補強工程を更に含んでいることが好ましい。
(5)本発明による鉄塔の補強方法は、前記コンクリート基礎の柱体部を除去した状態で、四辺形の四隅に位置する前記主柱材の基礎部同士を水平材で結合する第1補強工程を含み、前記第1補強工程の後に、前記第2仮設材を撤去する第1撤去工程を含んでいることが好ましい。
(6)本発明による鉄塔の補強方法は、前記第1補強工程の後に、直交するように隣接する一組の前記水平材を一対一組の対辺補助材で結合すると共に、対向する前記対辺補助材に一組の対角補助材の両端部を結合する第2補強工程を含んでいることが好ましい。
(7)本発明による鉄塔の補強方法は、前記第1仮設材、前記第3仮設材、及び前記第4仮設材を最後に撤去する第2撤去工程を含んでいることが好ましい。
本発明による鉄塔の補強方法は、主柱材が露出されている間は、主柱材に作用する圧縮応力を第2仮設材が分担するので、補強工事中に主柱材の基礎部が変形することを防止できる。本発明による鉄塔の補強方法は、鉄塔の周辺に用地を確保する必要がなく、主柱材を簡易に仮補強できる。
本発明の一実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の図であり、図1(A)は、複数の仮設材を用いて主柱材を仮補強した鉄塔の正面図、図1(B)は、図1(A)のA−A矢視断面図である。 前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、鉄塔が立設される地盤に杭を打ち込んだ状態図である。 前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図2に示した状態から、水平状態に配置された第1仮設材を用いて、対向する主柱材を連結した状態図である。 前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図3に示した状態から、コンクリート基礎の柱体部の上部を除去した状態図である。 前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図4に示した状態から、傾斜状態に配置された第2仮設材を用いて、コンクリートが除去された主柱材と第1仮設材の中央部を連結した状態図である。 前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図5に示した状態から、コンクリート基礎の柱体部の下部を除去した状態図である。 前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図6に示した状態から、傾斜状態に配置された第2仮設材を用いて、コンクリートが除去された主柱材と第1仮設材の中央部を更に連結した状態図である。 前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図7に示した状態から、傾斜状態に配置された次の第2仮設材を用いて、コンクリートが除去された主柱材と第1仮設材の中央部を更に連結した状態図である。 前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図8に示した状態から、次の第2仮設材を撤去した状態図である。 前記実施形態による鉄塔の補強方法の手順を示す作業工程図である。 前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、コンクリートが除去された主柱材に水平材を結合した状態図である。 図11のA−A矢視断面図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。なお、本発明の一実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔として、四面同形の鉄塔主体を有する四角鉄塔を例示して、本発明を実施するための形態を以下に説明する。
[鉄塔の構成]
最初に、本発明の一実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の構成を説明する。図1は、本発明の一実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の図であり、図1(A)は、複数の仮設材を用いて主柱材を仮補強した鉄塔の正面図、図1(B)は、図1(A)のA−A矢視断面図である。
(全体構成)
図1を参照すると、本発明の一実施形態による鉄塔10は、鉄塔の主体を構成する四つの主柱材1a・1b・1c・1dを備えている。又、鉄塔10は、主柱材1a・1b・1c・1dを支持する逆T字型のコンクリート基礎2a・2b・2c・2dを備えている。コンクリート基礎2a・2b・2c・2dは、四辺形の四隅に位置するように配置されている。そして、鉄塔10は、コンクリート基礎2a・2b・2c・2dが不同変位しないように、後述するように、鉄塔10の下部構造を補強している。
図1を参照すると、コンクリート基礎2a・2b・2c・2dの床板21fは、先端が支持層に到達するように地盤に打ち込まれた支持杭(図示せず)に支持される、杭基礎となっている。したがって、表層地盤に支持された直接基礎と比較して、コンクリート基礎2a・2b・2c・2dは、鉄塔の荷重を支持杭で強固に支えることができる。
しかしながら、図11に示すように、主柱材1a・1b・1c・1dの基礎部11bを水平材3で接合して補強するために、コンクリート基礎2a・2b・2c・2dの柱体部21pを除去した状態では、鉄塔10の圧縮荷重が主柱材1a・1b・1c・1dの基礎部11bに作用して変形するという心配があった。そして、本発明の一実施形態による鉄塔10の補強方法は、コンクリート基礎2a・2b・2c・2dの柱体部21pが除去された主柱材1a・1b・1c・1dの基礎部11bが補強工事中に変形しないように、以下の工程を含む手順で、主柱材1a・1b・1c・1dを仮補強できる。
[鉄塔の補強方法の手順]
次に、本発明の一実施形態による鉄塔10の補強方法の手順を説明する。図2は、前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、鉄塔が立設される地盤に杭を打ち込んだ状態図である。図3は、前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図2に示した状態から、水平状態に配置された第1仮設材を用いて、対向する主柱材を連結した状態図である。
図4は、前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図3に示した状態から、コンクリート基礎の柱体部の上部を除去した状態図である。図5は、前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図4に示した状態から、傾斜状態に配置された第2仮設材を用いて、コンクリートが除去された主柱材と第1仮設材の中央部を連結した状態図である。
図6は、前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図5に示した状態から、コンクリート基礎の柱体部の下部を除去した状態図である。図7は、前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図6に示した状態から、傾斜状態に配置された第2仮設材を用いて、コンクリートが除去された主柱材と第1仮設材の中央部を更に連結した状態図である。
図8は、前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図7に示した状態から、傾斜状態に配置された次の第2仮設材を用いて、コンクリートが除去された主柱材と第1仮設材の中央部を更に連結した状態図である。図9は、前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、図8に示した状態から、次の第2仮設材を撤去した状態図である。
図10は、前記実施形態による鉄塔の補強方法の手順を示す作業工程図である。
(杭打ち工程及び掘削工程)
最初に、図2又は図11及び図12を参照して、四つのスクリュー付きの第1鉄製杭3pを表層地盤に打ち込むと共に、スクリュー付きの第2鉄製杭4pを掘削された表層地盤に打ち込む杭打ち工程を実施する(図10のステップS1参照)。次に、図2を参照して、コンクリート基礎2a・2b・2c・2dの柱体部21pが除去できるように(図1参照)、地面GLから一定の深さまで表層地盤を掘削する掘削工程を実施する(図10のステップS2参照)。
(第1仮補強工程)
次に、図3を参照して、コンクリート基礎2a・2b・2c・2dの柱体部21pの上部に位置するように、水平状態に配置された第1仮設材51を用いて、図1(B)に示すように、対向する主柱材1a・1b・1c・1dを連結する第1仮補強工程を実施する(図10のステップS3参照)。第1仮設材51は、L字状に直交する二辺の長さが等しい等辺山形鋼、又は、L字状に直交する二辺の長さが異なる不等辺山形鋼を用いることが好ましい。
(対辺仮補強工程)
次に、図1(B)を参照して、水平状態に配置された第3仮設材53を用いて、直交するように隣接する一組の第1仮設材51・51の中央部を連結する対辺仮補強工程を実施する。つまり、図10のステップS3で示された第1仮補強工程は、対辺仮補強工程を含んでいる。
(対角仮補強工程)
次に、図1(B)を参照して、平状態に配置された第4仮設材54を用いて、第4仮設材54の一端部を第3仮設材53の中央部に連結し、第4仮設材54の他端部を主柱材1a・1b・1c・1dに連結する対角仮補強工程を実施する。つまり、図10のステップS3で示された第1仮補強工程は、対角仮補強工程を含んでいる。なお、第3仮設材53及び第4仮設材54は、等辺山形鋼、又は、不等辺山形鋼を用いることが好ましい。
(コンクリート除去工程)
次に、図4を参照して、コンクリート基礎2aの柱体部21pの上部を除去して、主柱材1aの基礎部11bを露出させるコンクリート除去工程を実施する(図10のステップS4参照)。
(第2仮補強工程)
次に、図5を参照して、傾斜状態に配置された第2仮設材61を用いて、第2仮設材61の一端部をコンクリートが除去された主柱材1aの基礎部11bに連結し、第2仮設材61の他端部を第1仮設材51の中央部に連結する第2仮補強工程を実施する(図10のステップS5参照)。
図10を参照して、コンクリート基礎2aについて、コンクリート除去工程(ステップS4)と第2仮補強工程(ステップS5)が終了すると、他のコンクリート基礎2b・2c・2dについても、コンクリート除去工程(ステップS4)と第2仮補強工程(ステップS5)を繰り返す(図1参照)。全てのコンクリート基礎2a・2b・2c・2dについて、コンクリート除去工程(ステップS4)と第2仮補強工程(ステップS5)が終了すると、次の工程に移る。
次に、図6を参照して、コンクリート基礎2aの柱体部21pの下部を除去して、主柱材1aの基礎部11bを露出させるコンクリート除去工程を実施する(図10のステップS6参照)。
次に、図7を参照して、傾斜状態に配置された第2仮設材62を用いて、第2仮設材62の一端部をコンクリートが除去された主柱材1aの基礎部11bに連結し、第2仮設材62の他端部を第1仮設材51の中央部に連結する第2仮補強工程を実施する(図10のステップS7参照)。なお、第2仮設材61・62は、等辺山形鋼、又は、不等辺山形鋼を用いることが好ましい。
図10を参照して、コンクリート基礎2aについて、コンクリート除去工程(ステップS6)と第2仮補強工程(ステップS7)が終了すると、他のコンクリート基礎2b・2c・2dについても、コンクリート除去工程(ステップS6)と第2仮補強工程(ステップS7)を繰り返す(図1参照)。全てのコンクリート基礎2a・2b・2c・2dについて、コンクリート除去工程(ステップS6)と第2仮補強工程(ステップS7)が終了すると、次の工程に移る。
(段階的コンクリート除去工程)
図4から図7を参照すると、実施形態による鉄塔10の補強方法は、柱体部21pを上部から二段階に分けて除去し、主柱材1a・1b・1c・1dを順次露出させる、段階的コンクリート除去工程を開示したが、コンクリート除去工程は、三段階以上に分けて柱体部21pを除去してもよい。
(増設工程)
又、図4から図7を参照すると、実施形態による鉄塔10の補強方法は、コンクリートが除去された主柱材1a・1b・1c・1dに連結した第2仮設材61の一端部の下段に、次の第2仮設材62の一端部を連結し、次の第2仮設材62の他端部を第1仮設材51の中央部に連結する増設工程を開示したが、コンクリート除去工程を三段階以上に分けて実施し、第2仮設材62の下段に別の第2仮設材(図示せず)を順次、増設してもよい。
(第1補強工程及び第1撤去工程)
次に、図8を参照して、コンクリート基礎2a・2b・2c・2dの柱体部21pを除去した状態で、四辺形の四隅に位置する主柱材1a・1b・1c・1dの基礎部11b・11b同士を水平材3で結合する第1補強工程を実施する(図10のステップS8参照)。図12を参照して、四つの水平材3は、主柱材1a・1b・1c・1dに結合した後に、図9を参照して、第2仮設材61・62を撤去する第1撤去工程を実施する(図10のステップS9参照)。
(第2補強工程及び第2撤去工程)
次に、図12を参照して、直交するように隣接する一組の水平材3・3を一対一組の対辺補助材31a・31b・31c・31dで結合すると共に、対向する対辺補助材31a・31b・31c・31dに一組の対角補助材41・42の両端部を結合する第2補強工程を実施する(図10のステップS10参照)。
次に、図1(B)を参照して、第1仮設材51、第3仮設材53、及び第4仮設材54を最後に撤去する第2撤去工程を実施する(図10のステップS11参照)。そして、鉄塔10の下部構造を補強工事する場合に、補強工事中に主柱材1a・1b・1c・1dが変形しないように、主柱材1a・1b・1c・1dを仮補強する一連の工程を終了する。
(鉄塔の補強構造の構成)
次に、実施形態による鉄塔10の補強構造の構成を説明する。図11は、前記実施形態による鉄塔の補強方法が適用される鉄塔の正面図であり、コンクリートが除去された主柱材に水平材を結合した状態図である。図12は、図11のA−A矢視断面図である。
図11又は図12を参照すると、鉄塔10は、四つの水平材3、四つのスクリュー付きの第1鉄製杭3p、及び四つの第1ハット状部材3hを備えている。水平材3は、コンクリート基礎2a・2b・2c・2dの柱体部21pを除去した状態で、主柱材1a・1b・1c・1dの基礎部11bを結合している。水平材3は、H形鋼を用いることが好ましい。第1鉄製杭3pは、水平材3の中央部に位置するように、地盤に打ち込んでいる。第1ハット状部材3hは、第1鉄製杭3pの頭部に取り付けている。
図11又は図12を参照すると、鉄塔10は、一対一組の対辺補助材31a・31b・31c・31d、対角補助材41、及び一組の対角補助材42・42を備えている。対辺補助材31a・31b・31c・31d、対角補助材41、及び一組の対角補助材42・42は、H形鋼を用いることが好ましい。又、鉄塔10は、スクリュー付きの第2鉄製杭4pと第2ハット状部材4hを備えている。
図11又は図12を参照すると、対辺補助材31aは、主柱材1aの近傍に配置され、直交するように隣接する一組の水平材3・3を結合している。対辺補助材31bは、主柱材1bの近傍に配置され、直交するように隣接する一組の水平材3・3を結合している。対辺補助材31cは、主柱材1cの近傍に配置され、直交するように隣接する一組の水平材3・3を結合している。対辺補助材31dは、主柱材1dの近傍に配置され、直交するように隣接する一組の水平材3・3を結合している。
図11又は図12を参照すると、対角補助材41は、その両端部を一方の対向する対辺補助材31a・31cに結合している。一方の対角補助材42は、対辺補助材31bに一端部を結合し、対角補助材41に対して直交するように、他端部を対角補助材41の中央部に当接している。他方の対角補助材42は、対辺補助材31cに一端部を結合し、対角補助材41に対して直交するように、他端部を対角補助材41の中央部に当接している。
図11又は図12を参照すると、第2鉄製杭4pは、対角補助材41の中央部に位置するように、地盤に打ち込んでいる。第2ハット状部材4hは、第2鉄製杭4pの頭部に取り付けている。
図11を参照すると、水平材3の端部には、上部コーナー金具31と下部コーナー金具32がボルト(図示せず)で固定されている。これらの上部コーナー金具31及び下部コーナー金具32は、ボルト(図示せず)で主柱材1a・1b・1c・1dの基礎部11bに固定されている。
図11又は図12を参照すると、第1ハット状部材3hは、第1円筒部材と第1水平板32hで構成している。第1円筒部材は、第1鉄製杭3pと同軸上に突合せ溶接している。第1水平板32hは、第1円筒部材の上面に結合している。第1水平板32hの下面と第1円筒部材の外周には、複数のリブ板を溶接しており、第1水平板32hを補強している。又、第1水平板32hは、水平材3の下面に当接可能な矩形の載置面を設けている。
図12を参照すると、第1水平板32hは、水平材3の長手方向に沿って、水平材3の両側縁が載置面に隅肉溶接されている。又、第1水平板32hの板厚面と水平材3の下面は、隅肉溶接されている。
図12を参照すると、第2ハット状部材4hは、第2円筒部材と第2水平板42hで構成している。第2円筒部材は、第2鉄製杭4pと同軸上に突合せ溶接している。対角補助材41は、第2円筒部材の上面に結合している。第2水平板42hの下面と第2円筒部材の外周には、複数のリブ板を溶接しており、第2水平板42hを補強している。又、第2水平板42hは、対角補助材41の下面に当接可能な矩形の載置面を設けている。
図12を参照すると、第2水平板42hは、対角補助材42の長手方向に沿って、対角補助材42の両側縁が載置面に隅肉溶接されている。又、第2水平板42hの板厚面と対角補助材42の下面は、隅肉溶接されている。
このように構成された鉄塔の補強構造は、鉄塔の下部構造にコンクリートを打設して、更に基礎が補強される。そして、掘削された表層地盤(図2参照)に土が埋め戻されて、不同変位に対応可能な鉄塔10を実現できる。
[鉄塔の補強方法の作用]
次に、実施形態による鉄塔10の補強方法の作用及び効果を説明する。実施形態による鉄塔10の補強方法は、鉄塔10の主体を構成する主柱材1a・1b・1c・1dを支持するコンクリート基礎2a・2b・2c・2dが不同変位しないように、鉄塔10の下部構造を補強する補強工事中に、これらの主柱材1a・1b・1c・1dが変形しないように、主柱材1a・1b・1c・1dを仮補強する。
実施形態による鉄塔10の補強方法は、コンクリート基礎2a・2b・2c・2dのコンクリートが除去されて、主柱材1a・1b・1c・1dが露出されている間は、主柱材1a・1b・1c・1dに作用する圧縮応力を第2仮設材61・62が分担するので、補強工事中に主柱材1a・1b・1c・1dの基礎部11bが変形することを防止できる。実施形態による鉄塔10の補強方法は、鉄塔の周辺に用地を確保する必要がなく、主柱材1a・1b・1c・1dを簡易に仮補強できる。
又、実施形態による鉄塔10の補強方法は、柱体部21pを上部から段階的に除去して、主柱材1a・1b・1c・1dを順次露出させる段階的コンクリート除去工程を含み、コンクリートが除去された主柱材1a・1b・1c・1dに連結した第2仮設材62の下段に、次の第2仮設材を増設する増設工程を含んでいるので、適宜な段階に分けて、主柱材1a・1b・1c・1dを仮補強できる。
更に、実施形態による鉄塔10の補強方法は、水平状態に配置された第3仮設材53を用いて、直交するように隣接する一組の第1仮設材51・51の中央部を連結する対辺仮補強工程を含み、水平状態に配置された第4仮設材54を用いて、第4仮設材54の一端部を第3仮設材53の中央部に連結し、第4仮設材54の他端部を主柱材1a・1b・1c・1dに連結する対角仮補強工程を含んでいるので、主柱材1a・1b・1c・1dを結ぶ仮想の四角形が平行四辺形のように変形することを防止できる。
本発明による鉄塔の補強方法は、少なくとも四角鉄塔の主体を構成する主柱材を支持するコンクリート基礎が不同変位しないように、四角鉄塔の下部構造を補強する補強工事中に、これらの主柱材が変形しないように、主柱材を仮補強しており、次の効果が期待できる。
(1)仮補強作業が容易である。
(2)構造計算が容易なトラス構造であり、主柱材を確実に仮補強できる。
(3)現場での組立及び撤去が容易である。
(4)工事の安全性を向上できる。
1a・1b・1c・1d 主柱材
2a・2b・2c・2d コンクリート基礎
10 鉄塔
11b 基礎部(主柱材の基礎部)
21p 柱体部(コンクリート基礎の柱体部)
51 第1仮設材
61・62 第2仮設材

Claims (7)

  1. 少なくとも四角鉄塔の主体を構成する主柱材を支持するコンクリート基礎が不同変位しないように、前記四角鉄塔の下部構造を補強する補強工事中に、これらの主柱材が変形しないように、主柱材を仮補強する鉄塔の補強方法であって、
    前記コンクリート基礎の柱体部の上部に位置するように、水平状態に配置された第1仮設材を用いて、対向する前記主柱材を連結する第1仮補強工程と、
    前記柱体部を除去して、前記主柱材を露出させるコンクリート除去工程と、
    傾斜状態に配置された第2仮設材を用いて、前記第2仮設材の一端部をコンクリートが除去された前記主柱材に連結し、前記第2仮設材の他端部を前記第1仮設材の中央部に連結する第2仮補強工程と、を含んでいる鉄塔の補強方法。
  2. 前記コンクリート除去工程は、前記柱体部を上部から段階的に除去して、前記主柱材を順次露出させる段階的コンクリート除去工程を含み、
    前記第2仮補強工程は、コンクリートが除去された前記主柱材に連結した前記第2仮設材の一端部の下段に、次の第2仮設材の一端部を連結し、次の第2仮設材の他端部を前記第1仮設材の中央部に連結する増設工程を含んでいる請求項1記載の鉄塔の補強方法。
  3. 前記第1仮補強工程は、水平状態に配置された第3仮設材を用いて、直交するように隣接する一組の前記第1仮設材の中央部を連結する対辺仮補強工程を含んでいる請求項1又は2記載の鉄塔の補強方法。
  4. 前記第1仮補強工程は、水平状態に配置された第4仮設材を用いて、前記第4仮設材の一端部を前記第3仮設材の中央部に連結し、前記第4仮設材の他端部を前記主柱材に連結する対角仮補強工程を更に含んでいる請求項3記載の鉄塔の補強方法。
  5. 前記コンクリート基礎の柱体部を除去した状態で、四辺形の四隅に位置する前記主柱材の基礎部同士を水平材で結合する第1補強工程を含み、
    前記第1補強工程の後に、前記第2仮設材を撤去する第1撤去工程を含んでいる請求項1又は2記載の鉄塔の補強方法。
  6. 前記第1補強工程の後に、直交するように隣接する一組の前記水平材を一対一組の対辺補助材で結合すると共に、対向する前記対辺補助材に一組の対角補助材の両端部を結合する第2補強工程を含んでいる請求項5記載の鉄塔の補強方法。
  7. 前記第1仮設材、前記第3仮設材、及び前記第4仮設材を最後に撤去する第2撤去工程を含んでいる請求項4記載の鉄塔の補強方法。
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