JP5291521B2 - 免震構造の構築方法 - Google Patents

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本発明は、免震構造の構築方法に関する。
既存構造物の保護を目的として、構造物の地上部分については手を加えることなく、基礎部分を補強して耐震性能を向上させる場合がある。
このような免震化方法としては、既存建物の基礎地盤の地盤改良を行うことが一般的である。ところが、地盤改良による補強は、基礎地盤の不均一性などにより改良効果にばらつきが生じる場合があり、補強効果の不確定性が懸念される場合があった。
そのため、本出願人は、既存建物の免震化工法として、既存建物を含む免震対象領域の下方を隣り合う他のトンネルと脚部を共有して形成された複数本のトンネルにより覆い、トンネルの脚部を免震装置に置き換えることで、所定領域の免震化を図る免震化方法を開示している(特許文献1参照)。
特開2005−226393号公報
従来の免震化方法は、トンネル構築後にトンネルの脚部を免震装置に置き換えるため、仮設の支承部材を配置する作業、免震装置を配置する作業および仮設の支承部材を撤去する作業を要し、施工に手間がかかっていた。
本発明は、地上部分に手を加えることなく免震対象領域の免震化を簡易に行うことを可能とした免震構造の構築方法を提案することを課題とする。
このような課題を解決する第一の発明は、トンネル構築工程を複数回繰り返して免震対象領域の下側に複数本のトンネルを並設することで免震構造を構築する方法であって、前記トンネル構築工程は、掘進機内において上函体および下函体を組み立てる組み立てステップと、前記掘進機内において前記上函体と前記下函体との間の空間に免震装置を介設する免震装置設置ステップと、前記上函体と前記下函体に反力をとって前記掘進機を前進させる掘削ステップと、を含むことを特徴としている。
かかる免震構造の構築方法によれば、トンネルの構築とともに免震装置を設置するため、早期、かつ、簡易に免震対象領域の免震化を行うことが可能となる。
また、第二の発明は、トンネル構築工程を複数回繰り返して免震対象領域の下側に複数本のトンネルを並設することで免震構造を構築する方法であって、前記トンネル構築工程は、掘進機内において上函体および下函体を組み立てる組み立てステップと、前記上函体と前記下函体に反力をとって前記掘進機を前進させる掘削ステップと、を含み、少なくとも前記上函体または前記下函体のいずれか一方に予め低摩擦材が組み付けられていることを特徴としている。
かかる免震構造の構築方法によれば、上函体と下函体との間に低摩擦材が介設されたトンネルを構築することで、早期、かつ、簡易に免震対象領域の免震化を行うことが可能となる。
ここで、低摩擦材とは、例えば、低摩擦素材からなる板、オイルレスプレート等をいう。
前記トンネル構築工程において、土圧やジャッキ圧等によりトンネルが変形することがないように、前記上函体と前記下函体との間に支持部材を組み込む支持部材設置ステップを含めてもよい。
また、隣り合う前記トンネル同士を連結する連結工程を含んでいれば、免震対象領域の全体を覆う免震構造を面状に形成することができる。
さらに、隣り合う前記トンネルの前記上函体または下函体に跨って梁またはスラブを形成する構造体構築工程を含んでいれば、免震化対象領域の下方に対して梁やスラブが形成されるため、不等沈下等が生じることを防止できる。
本発明の免震補強方法によれば、地上部分に手を加えることなく免震対象領域の免震化を簡易に行うことが可能となる。
本発明の好適な実施の形態にかかる免震構造の概要を示す模式図である。 図1に示す免震対象領域の平面図である。 トンネルの施工状況を示す側面図である。 (a)および(b)はトンネルの断面図である。 図1に示す免震構造の平断面図である。 (a)〜(c)は、トンネル連結工程の各施工ステップを模式的に示す断面図である。 (a)および(b)は、図6の後施工ステップを模式的に示す断面図である。 第2の実施の形態に係る免震構造を模式的に示す断面図である。
本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。
第1の実施の形態では、本発明の免震構造の構築方法を利用して既存の構造物Bを含む免震対象領域Aの免震化を行う場合について説明する(図1参照)。なお、免震化の対象となる免震対象領域Aの規模等は限定されるものではない。
免震対象領域Aは、図2に示すように、免震化の対象となる複数の構造物B,B,…を包含するように設定された領域である。
免震構造1は、免震対象領域Aの下側を覆うように設けられている。また、免震対象領域Aの周囲を囲うように立坑5が設けられており、免震対象領域Aとその周囲の地盤とが分離されている。
免震構造1は、図1に示すように、免震化の対象となる既存の構造物B,B,…を含む免震対象領域Aの下方に形成された上下のスラブ2,3と、スラブ2,3の間に設置された複数の免震装置4,4,…と、を備えている。
免震構造1の構築は、立坑構築工程と、トンネル構築工程と、連結工程と、により行う。
立坑構築工程は、図1および図2に示すように、免震対象領域Aの側方に沿って立坑5を形成する工程である。
本実施形態では、立坑5を免震対象領域Aの全周囲を覆うように平面視矩形に形成する。
なお、立坑5は、必ずしも平面視矩形に形成する必要はなく、免震対象領域Aの形状や周囲の既存施設の配置等に応じて適宜設定すればよい。また、立坑5の山留形式等の構成は限定されるものではなく、適宜形成すればよい。
矩形状に形成された立坑5の一辺を発進基地5aとして利用する。立坑5の発進基地5aに対応する部分は、シールドマシンや推進機等の掘進機M(図3参照)、函体構成部材、免震装置4等の搬入が可能な程度の大きさに形成する。
なお、掘進機Mを発進立坑5内で組み立てる場合には、立坑5の発進基地5aに対応する箇所の底部のみにおいて掘進機Mの組み立てが可能な程度の広さを確保するものとしてもよい。
立坑5は、免震対象領域Aの側方に沿って溝状に形成されている。立坑5は、免震対象領域Aの下方にトンネル6を形成することができる程度の深さを有している(図1)参照)。本実施形態では、立坑5を、既存の構造物Bの基礎B1よりも深い位置でのトンネル6の掘削が可能となる深さに形成するが、立坑5は、必ずしも基礎B1よりも深くなくてもよい。例えば、トンネル6の形成箇所に既存の構造物Bの基礎B1が配置されている場合は、アンダーピニングしながらトンネル6を構築してもよい。また、浅い基礎の構造物Bに合わせた浅い立坑5を形成し、立坑5から基礎B1の下を最下点とする縦断曲線を描きながらトンネル6を構築してもよい。
立坑5の発進基地5aに対向する辺は到達基地5bとして使用するものとし、掘進機Mの搬出が可能な程度の形状に形成されている。なお、到達基地5bは必要に応じて形成すればよく、例えばトンネル6を利用して掘進機Mを発進基地5aから搬出する場合には省略してもよい。この場合、掘進機Mの掘削方向は一方向(一方通行)となる。また、到達基地5b(発進基地5aに対向する辺)側の立地が掘進機Mの再発進が可能な場合には、発進基地5aとして必要に応じた寸法に形成することで、掘進機Mの掘削方向を交互(対面通行)としてもよい。
トンネル構築工程は、立坑構築工程において構築された立坑5を利用してトンネル6を構築する工程である。
トンネル6は、複数の断面矩形の函体7,7…をトンネル軸方向に上下2段に連設することにより形成されている。また、上下の函体7a,7bの間には、免震装置4または支持部材8が介設されている。
トンネル6の構築は、組み立てステップと、免震層形成ステップ(免震装置設置ステップ、支持部材設置ステップ)と、掘削ステップとを含んでいる。
組み立てステップでは、掘進機M内において上函体7aおよび下函体7bの組み立てを行う。上函体7aと下函体7bは、所定の間隔をあけて上下に配置されている(図4(a)および(b)参照)。
本実施形態では、縦長の断面矩形の掘進機Mを使用するものとする。なお、掘進機Mの形状は限定されるものではない。例えば、楕円形、自由断面、異形断面等であってもよい。
上函体7aおよび下函体7bは、断面矩形に形成されている。本実施形態では、上函体7aおよび下函体7bを同形状に形成する場合について説明するが、上函体7aおよび下函体7bの断面形状は異なっていてもよい。
函体7は、鋼製部材からなり、角筒状に形成された外殻71と、トンネル軸方向に所定の間隔をあけて並設された複数の主桁72と、隣り合う主桁72間においてトンネル軸方向に沿って配置された複数の縦リブ(図示せず)と、を備えて構成されている。
なお、函体7の構成は前記のものに限定されるものではない。例えば、RC構造、SRC構造、合成構造やハイブリッド材料からなるセグメント等により構成されていてもよい。また、函体7は、ECL工法により形成してもよい。
外殻71は、溶接により接合された複数枚の鋼製のスキンプレートからなり、全体として断面矩形を呈している。
主桁72は、外殻71の内面に沿って枠状に配置された四枚の鋼製の板材からなり、各板材は、溶接により外殻71の内周面に接合されている。
縦リブは、外殻71の内周面に溶接により接合された鋼製の板材からなる。なお、縦リブの長手方向の端部は、主桁72の側面に溶接により接合されている。
免震層形成ステップでは、上函体7aと下函体7bとの間の空間(免震層)に免震装置4の設置(免震装置設置ステップ)と支持部材8の設置(支持部材設置ステップ)とを行う。
免震装置4は、一のトンネル6内において、トンネル軸方向に間隔をあけて設置する。図5に示すように、本実施形態では、隣接する他のトンネル6の免震装置4に対してトンネル軸方向にずれた位置に配置することで、免震装置4を平面視で千鳥状に配置するものとする。なお、免震装置4の設置数や設置間隔は限定されるものではなく適宜設定すればよい。
免震装置4の構成は限定されるものではないが、例えば、すべり支承や積層ゴム、袋詰めされた地震動遮断材、袋詰めされた飽和状態で且つ均一な砂(振動により液状化する材料)、袋詰めされたプラスチックカプセル、袋詰めされたペットボトル、袋詰めされたゴムボール、袋詰めされた発泡スチロールのビーズ等により構成すればよい。なお、免震装置を袋詰めされた材料により構成する場合おいて使用する袋は、土中で破れない材質のものであればよく、例えば土木シートやポリエチレンシート等が使用可能である。
図4(a)に示すように、免震装置4の周囲には、掘削時のジャッキ圧や上載荷重等が免震装置4に作用しないように、支持部材8を配置するものとする。支持部材8の構成は限定されるものではないが、本実施形態では、上函体7aと下函体7bの四隅に配置することで、上函体7aと下函体7b間の所定の間隔を保持している。
また、図3および図4(b)に示すように、免震装置4を介設しない箇所については、上函体7aと下函体7bとの間に、支持部材8を配設し、所定の間隔を維持するものとする。
掘削ステップでは、上函体7aと下函体7bに反力をとって、掘進機Mによる掘削を行う。掘進機Mの掘進に伴い、上函体7a、下函体7b、免震装置4(支持部材8)が地中に配設される。
このとき、少なくとも、上函体7aおよび下函体7bの周面には裏込注入を行い、地山との一体化を図る。
トンネル6は、組み立てステップ、免震層形成ステップ、掘削ステップを到達立坑5bに到達するまで繰り返し行うことで、構築する。
掘進機Mが到達基地5bに到達したら、立坑5から一旦搬出し、発進基地5aに搬入することで、先行して構築されたトンネル6と隣り合う他のトンネル6を構築する。なお、掘進機Mは、到達基地5bにおいて向きを変えて、発進基地5a方向に掘削することで、先行して構築されたトンネル6と隣り合うトンネル6を構築してもよい。また、複数の掘進機Mを利用して、同時に複数本のトンネル6の掘削を行ってもよい。
トンネル構築工程を複数回繰り返すことにより、複数本のトンネル6,6,…を、免震対象領域Aの下面に並設し、免震対象領域Aの下面を覆う。
なお、本実施形態では、図6(a)に示すように、隣接するトンネル6同士の間に、300mm〜3000mm程度の間隔を設けるものとする。トンネル6同士の間隔は、同一現場において全ての間隔が同幅である必要はなく、土質条件等に応じて適宜設定することが可能である。
また、隣接するトンネル6同士の間に間隔を設けることなく形成してもよい。
トンネル連結工程は、トンネル構築工程を繰り返し行うことにより所定の間隔をあけて並設されたトンネル6同士を連結する工程である。
トンネル連結工程は、先受けステップと止水ステップと掘削ステップとスラブ構築ステップと、支持部材撤去ステップと、を備えている。
先受けステップでは、図6(b)に示すように、隣接するトンネル6,6に跨って、スライド鋼板9を配置する。
スライド鋼板9は、トンネル6の上函体7aの天端および下函体7bの下端から押し出すことにより、隣り合うトンネル6同士の間に横架される。
なお、先受けは、スライド鋼板9によるものに限定されるものではなく、適宜行うことが可能である。
止水ステップでは、隣り合うトンネル6同士の間の止水を行う。
本実施形態では、スライド鋼板9の外周囲の地山Gに対して、地盤改良や止水剤の注入を行うことで、止水を行う。
掘削ステップでは、周辺地山の止水が完了した、トンネル6同士の間の未掘削部分G1(図6(b)参照)の掘削を行う。
図6(c)に示すように、未掘削部分G1を掘削することにより、トンネル6同士の間に空間が形成される。
スラブ構築ステップでは、図7(a)に示すように、隣接するトンネル6同士に跨って、スラブ2,3を形成する。
上側のスラブ2は、トンネル軸直角方向に隣り合う複数の上函体7aに跨って形成され、下側のスラブ3は、トンネル軸直角方向に隣り合う複数の下函体7bに跨って形成される。
なお、剛性を確保できるものであれば、スラブ2,3に代えてトラス構造等の梁を構築してもよく、上函体7a同士または下函体7b同士を連結する構造体の構成は限定されるものではない。
図5に示すように、スラブ2,3は、免震対象領域Aの下方を平面的に覆うように形成される。
スラブ2,3を構築する際には、まず、スラブ2,3の配筋箇所に対応する函体7の外殻71を撤去する。次に、複数本のトンネル6,6,…を横断して鉄筋を配筋し、その後、複数のトンネル6,6,…を横断するスラブ2,3を形成する。このとき、函体7の主桁72は残存させて免震対象領域Aの自重を支持する支保工として使用する。
本実施形態では、スラブ2,3の厚みを、函体7の高さよりも小さくすることで、函体7内に空間を残置させる。函体7内に残置された空間は、例えば、免震装置4の定期的なメンテナンスを行う場合の作業スペースとして使用するなど、有効利用してもよい。この場合には、函体7の内面に防錆処理や二次覆工を行う。また、函体7内の空間を利用しない場合には、流動化処理材等により埋め戻してもよい。
また、スラブ2,3の厚みを函体7の高さと同等としてもよい。
支持部材撤去ステップでは、図7(b)に示すように、スラブ2,3の構築が完了したのち、免震層に設置された支持部材8を撤去する。
支持部材8を撤去することで、支持部材8により支持されていたトンネル6の自重や土圧等の上載荷重は、免震装置4に受け替えられる。
立坑5は、想定される地震時の揺れの振幅に対応して空間を残置するものとする。なお、立坑5は、必ずしも免震対象領域Aの全周囲を覆うように形成する必要はない。立坑5は、想定される揺れの振幅に対応することが可能であれば、必ずしも空間を形成しておく必要はなく、例えば緩衝材を設置してもよい。
以上、第1の実施の形態に係る免震構造の構築方法によれば、既存の構造物B,B,…の直接的な補修や移動撤去等することなく、免震対象領域Aを免震構造1とすることができる。
函体7の地中への配置とともに、免震装置4の設置を行うため、簡易に免震構造1を構築することが可能となり、工期短縮を図ることができる。
予め免震装置4を上函体7aと下函体7bとの間に設置した状態で地中に連設してトンネル6を構築するため、後施工による免震装置4を設置する際の支持部材設置の手間や費用を省略することができる。
スラブ2,3により免震対象領域Aの下方全域を覆っているため、不等沈下等が発生することを防止することができる。
第2の実施の形態に係る免震構造の構築方法は、図8に示すように、上函体7aと下函体7bとの間に低摩擦材4’を介設する点で、上函体7aと下函体7bとの間に免震装置4を配置する第1の実施の形態に係る免震構造の構築方法と異なっている。
第2の実施の形態に係る免震対象領域Aの詳細は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
第2の実施の形態に係る免震構造の構築方法は、立坑構築工程と、トンネル構築工程と、連結工程と、を備えている。
そして、トンネル構築工程を複数回繰り返して免震対象領域Aの下側に複数本のトンネル6,6,…を並設することで免震構造1を構築する。
なお、第2の実施の形態の立坑構築工程は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
トンネル構築工程は、立坑構築工程において構築された立坑5を利用してトンネル6を構築する工程である。
トンネル6は、複数の断面矩形の函体7,7,…をトンネル軸方向に上下2段に連設することにより構成されている。上函体7aの下面または下函体7bの上面には、予め低摩擦素材からなる板やオイルレスプレート等からなる低摩擦材4’が組み付けられている。
トンネル構築工程は、組み立てステップと支持部材設置ステップと、掘削ステップとを含んでいる。
組み立てステップでは、掘進機M内において上函体7aおよび下函体7bの組み立てを行う。上函体7aの下面または下函体7bの上面のいずれか一方、または両方には、低摩擦材4’が組み付けられており、上函体7aと下函体7bとは、低摩擦材4’が介設された状態で上下に配置されている。
なお、掘進機Mに関する説明は、第1の実施の形態と同様なため、詳細な説明は省略する。また、函体7の構成に関する事項も、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
低摩擦材4’の幅は、主桁72の内側の幅と同程度に形成されている。なお、低摩擦材4’の形状は限定されるものではない。
支持部材設置ステップでは、掘進機Mの推力等により作用する横方向の外力により、上函体7aと下函体7bとの間にずれが生じることがないように、支持部材8を設置する。
支持部材8は、上下の函体7a,7bの主桁72同士を連結するように設置する。
掘削ステップに関する事項は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
トンネル連結工程は、先受けステップと止水ステップと掘削ステップとスラブ構築ステップと、支持部材撤去ステップと、を備えている。
支持部材撤去ステップでは、スラブ2,3の構築が完了したのち、上函体7aと下函体7bとの間に設置された支持部材8を撤去する。このとき、スラブ2,3の支持部材8に対応する箇所は、箱抜きされ、スラブ2,3の養生後、支持部材8の撤去が可能となるように構成されている。
支持部材8を撤去することで、上函体7aと下函体7bとの間(上側のスラブ2と下側のスラブ3との間)での横方向の移動が可能となり、免震構造1の免震化が可能となる。
この他のトンネル連結工程に関する事項は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、第2の実施の形態に係る免震構造の構築方法によれば、函体7の地中への配置することで、免震機能を備えたトンネル6が構築されるため、簡易に免震構造1を構築することが可能となり、工期短縮を図ることができる。
この他の第2の実施の形態に係る免震構造の構築方法による作用効果は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の各実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施形態では、トンネル同士の間に所定の間隔を有する場合について説明したが、トンネル同士の間には間隔を有してなくてもよい。
また、前記実施形態では、構造物直下の地山を免震構造により構造物を間接的に支持するものとしたが、構造物の基礎を直接免震構造により受けるものとしてもよい。
トンネル断面の縦横比は函体と免震層の形成が掘進機のマシンテールにおいて行うことが可能であれば限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
また、免震層の厚さや函体内の使用用途に応じて掘進機の寸法も適宜設定することが可能である。
免震装置として、袋詰めの砂を使用する場合には、定期的に袋の内部に砂や水等を注入することでメンテナンスを行ってもよい。
1 免震構造
2 上スラブ
3 下スラブ
4 免震装置
4’ 低摩擦材
5 立坑
6 トンネル
7 函体
7a 上函体
7b 下函体
8 支持部材
9 スライド鋼板

Claims (4)

  1. トンネル構築工程を複数回繰り返して免震対象領域の下側に複数本のトンネルを並設することで免震構造を構築する方法であって、
    前記トンネル構築工程は、
    掘進機内において上函体および下函体を組み立てる組み立てステップと、
    前記掘進機内において、前記上函体と前記下函体との間の空間に免震装置を介設する免震装置設置ステップと、
    前記上函体と前記下函体に反力をとって前記掘進機を前進させる掘削ステップと、を含むことを特徴とする、免震構造の構築方法。
  2. トンネル構築工程を複数回繰り返して免震対象領域の下側に複数本のトンネルを並設することで免震構造を構築する方法であって、
    前記トンネル構築工程は、
    掘進機内において上函体および下函体を組み立てる組み立てステップと、
    前記上函体と前記下函体に反力をとって前記掘進機を前進させる掘削ステップと、を含み、
    少なくとも前記上函体または前記下函体のいずれか一方に予め低摩擦材が組みつけられていることを特徴とする、免震構造の構築方法。
  3. 前記上函体と前記下函体との間に支持部材を組み込む支持部材設置ステップを含むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の免震構造の構築方法。
  4. 隣り合う前記トンネルの前記上函体または下函体に跨って梁またはスラブを形成する構造体構築工程を含むことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の免震構造の構築方法。
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