JP5461298B2 - ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法及びこれを用いた成形体 - Google Patents
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Description
[(A)ポリフェニレンエーテル樹脂]
(A)ポリフェニレンエーテル樹脂は、下記式(III)及び/又は(IV)で表される構造単位が繰り返されてなる重合体である。(A)ポリフェニレンエーテル樹脂は、単独重合体(ホモポリマー)又は共重合体(コポリマー)でありうる。
(B)スチレン系樹脂は、スチレン系化合物と、スチレン系化合物と共重合可能な化合物とを、ゴム質重合体存在下で重合して得られる重合体を意味する。なお、最も汎用的に用いられている前記スチレン系樹脂としては、ゴム変性ポリスチレン(以下、「HIPS」ともいう)及び/又はホモポリスチレン(以下、「GPPS」ともいう)が挙げられるが、これに制限されることはない。
ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を構成する(C)リン系難燃剤として、以下に制限されないが、例えば、有機リン酸エステル化合物、ホスフィン酸塩類、ホスフォン酸塩類及びホスホルアミド化合物が挙げられる。
有機リン酸エステル化合物として、以下に制限されないが、例えば、トリフェニルホスフェート、フェニルビスドデシルホスフェート、フェニルビスネオペンチルホスフェート、フェニルビス(3,5,5'−トリメチル−ヘキシルホスフェート)、エチルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジ(p−トリル)ホスフェート、ビス−(2−エチルヘキシル)p−トリルホスフェート、トリトリルホスフェート、ビス−(2−エチルヘ
キシル)フェニルホスフェート、トリ−(ノニルフェニル)ホスフェート、ジ(ドデシル)p−トリルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ジブチルフェニルホスフェート、2−クロロエチルジフェニルホスフェート、p−トリルビス(2,5,5'−トリメチルヘキシル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ビスフェノールA・ビス(ジフェニルホスフェート)、ジフェニル−(3−ヒドロキシフェニル)ホスフェート、ビスフェノールA・ビス(ジクレジルホスフェート)、レゾルシン・ビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシン・ビス(ジキシレニルホスフェート)、2−ナフチルジフェニルホスフェート、1−ナフチルジフェニルホスフェート及びジ(2−ナフチル)フェニル、並びにホスフェートレゾルシノール及びビスフェノールA等のフェノール類(2官能フェノールや多官能フェノール等)を原料とした(芳香族)縮合リン酸エステル化合物が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ホスフィン酸塩類としては、下記式(V)で表されるホスフィン酸塩及び/又は下記式(VI)で表されるジホスフィン酸塩、並びに/又はこれらの縮合物(本明細書中では、「ホスフィン酸塩類」と略記する)が挙げられる。
本実施の形態のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法において、(D)染顔料含有成分を用いる。
中でも、本実施の形態により得られる樹脂組成物の発色性の観点より、ヌビアンブラックPA−9801が好ましい。
<ポリオレフィン系樹脂>
本実施の形態の製造方法により得られるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂を含有していてもよい。
本実施の形態の製造方法により得られるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物は、水添ブロック共重合体を含有してもよい。水添ブロック共重合体とは、ビニル芳香族単量体と共役ジエン単量体とのブロック共重合体を水素添加して得られる共重合体である。以下に制限されないが、例えば、ビニル芳香族単量体単位の重合体ブロックと共役ジエン単量体単位の重合体ブロックとを水素添加して得られる、ランダム共重合体部分を含有しないか又はほとんど含有しないブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体が挙げられる。市販品としては、クレイトンポリマー社のクレイトンG(商品名)、旭化成社のタフテック(商品名)、クラレ社のセプトン(商品名)が知られている。
本実施の形態のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法は、2つの工程を含む。第一工程では、(A)ポリフェニレンエーテル樹脂を単独で溶融混練することにより、又は(A)ポリフェニレンエーテル樹脂及び(B)スチレン系樹脂を、(A)ポリフェニレンエーテル100質量部に対して(B)スチレン系樹脂50質量部以下の比率で溶融混練することにより、中間組成物を製造する。次いで、第二工程では、前記中間組成物、並びに残余の(A)ポリフェニレンエーテル、残余の(B)スチレン系樹脂、(C)リン系難燃剤及び(D)染顔料含有成分を用いて溶融混練を行う。そして、真空吸引は、第一工程における溶融混練がなされた後に行われる。
<(A)ポリフェニレンエーテル樹脂と(B)スチレン系樹脂との比率>
第一工程における(A)ポリフェニレンエーテル樹脂と(B)スチレン系樹脂との質量比は、(A)ポリフェニレンエーテル樹脂100質量部に対して(B)スチレン系樹脂が50質量部以下であり、20質量部以下が好ましく、19質量部以下がより好ましく、5質量部以下がさらに好ましく、4質量部以下が特に好ましく、極めて好ましくは0質量部(すなわち、(B)スチレン系樹脂は存在しない。)である。
溶融混練を行うための装置として減圧ベント付二軸押出機を使用できる。
真空吸引は、第一工程における溶融混練後に行われる。なお、本明細書では、第一工程における真空吸引を、後述する第二工程の溶融混練後の真空吸引と区別するために、「第一工程における真空吸引」ということとする。
第二工程は、上記第一工程で得られた中間組成物と、第一工程からの残余の(A)ポリフェニレンエーテル樹脂及び(B)スチレン系樹脂と、(D)染顔料含有成分とを溶融混練する段階と、前記溶融混練物に(C)リン系難燃剤を添加する(さらに、これらを溶融混練する)段階とを含むことが好ましい。
(C)リン系難燃剤は、取り扱い性を高め、樹脂温度の急激な低下を抑制し、樹脂中への速やかに相溶させるため、第二工程において、50℃以上に加熱した液体状態で添加(フィード)することが好ましい。かかる場合の具体的なフィード手段として、以下に制限されないが、例えば、後述する溶融混練用の押出機の下流側に設けた一箇所以上の供給口より液体を添加することができる。
上記第一工程で得られた中間組成物と、残余の(A)ポリフェニレンエーテル、残余の(B)スチレン系樹脂、(C)リン系難燃剤及び(D)染顔料含有成分とを溶融混練する際の押出機のシリンダー(加熱筒)設定温度は、好ましくは300℃以下であり、より好ましくは280℃以下であり、さらに好ましくは260℃以下であり、さらにより好ましくは240〜260℃である。
第二工程は、当該工程中の溶融混練の後に、真空吸引することをさらに含むことが好ましい。さらには、当該工程中の溶融混練の後にリン系難燃剤を添加した後に真空吸引することを含むことがより好ましい。なぜなら、かような方法をとることにより、上述したように、トリフェニルフォスフェート成分や、加工時に生じた低分子量の成分(例えば、スチレンモノマー成分)を効率的に除去できるからである。なお、前記真空吸引に関する事項は、上記の第一工程の真空吸引の場合と基本的に同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施の形態に係る製造方法により得られるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物は、(A)ポリフェニレンエーテル樹脂及び(B)スチレン系樹脂100質量部に対し、(A)ポリフェニレンエーテル樹脂10〜90質量部と、(B)スチレン系樹脂90〜10質量部と、(C)リン系難燃剤40質量部以下と、(D)染顔料含有成分とを含む。ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の各構成要素における上記の組成比については、好ましい範囲なども含めて上述したため、ここでは説明を省略する。
以下のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を製造するため、以下の原材料(構成成分)を用意した。
ポリ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル(ザイロン S201A、旭化成プラスチックス シンガポール社製)を用いた。
HIPSとして、ゴム粒子の95%以上が1個のポリスチレンコア(単細胞構造)からなり、ゴム粒子の平均粒子径が0.4μmであり、且つスチレン−ブタジエンブロック共重合体を15質量%含有するHIPS(PSJポリスチレン EXG11、PSジャパン社製)を用いた。
ビスフェノールAのビスジフェニルホスフェート(BDP)を主成分とする酸価=0.05の縮合リン酸エステル(CR−741、大八化学(株)製)を用いた。
・有機染料及びニグロシン
赤色系染料としてSOLVENT RED 179、 黄色系染料としてDISPERSE YELLOW 160、緑色系染料としてSOLVENT GREEN 3、紫色系染料としてSOLVENT VIOLET 13(以上を纏めて、下記表1では「有機染料」とする)、黒(青)系染料としてSOLVENT BLACK 7(ニグロシン)をそれぞれ用いた。
(ア)MB−1(CB:50%)
三菱カーボンブラック#960(三菱化学(株)製)50質量部をGPPS(PSJポリスチレン 680、PSジャパン社製)50質量部に分散処理したマスターバッチ。
三菱カーボンブラック#960(三菱化学(株)製)25質量部をGPPS(PSJポリスチレン 680、PSジャパン社製)75質量部に分散処理したマスターバッチ。
三菱カーボンブラック#960(三菱化学(株)製)75質量部をステアリン酸マグネシウム(ダイワックスM、大日化学工業社製)25質量部に分散処理したマスターバッチ。
三菱カーボンブラック#960(三菱化学(株)製)を用いた。
1.色調
分光光度計(MS2020型、マクベス社製)を用い、キセノンランプD65光源、d/8受光、SCI(全反射測定)で色調を測定し、国際照明委員会(CIE)表色系に基づき、L*値で表した。
鏡面光沢を有する150mm×150mm×2mmの平板の中央部にウェルドラインができる2点ピンゲートの平板金型を用い、加熱シリンダー温度260℃、金型温度60℃の条件下で射出成形して平板を作製し、目視により色調異方性(ウェルドラインの色調)を判定した。
鏡面光沢を有する150mm×150mm×3mmの平板に、肉厚3mm、内径3.6mmφのボスがついた金型を用い、加熱シリンダー温度260℃、金型温度60℃の条件下で樹脂組成物を射出成形して成形品を作製し、先頭から20枚を廃棄し、続いて作成した3枚について、ボス部と反対の面(ボスのついていない面)のボス部付近の光沢度を測定し、平均値で評価した。前記光沢度は、JIS−Z−8741に基づき、上記成形品に対して入射角60度の条件下で測定した。
鏡面光沢を有する150mm×150mm×3mmの平板に、肉厚3mm、内径3.6mmφのボスがついた金型を用い、加熱シリンダー温度260℃、金型温度60℃の条件下で樹脂組成物を射出成形して成形品を作製し、先頭から20枚を廃棄し、続いて作成した3枚について、ボス部と反対の面(ボスのついていない面)のボス部付近の色調の色むらを目視により判定した。
鏡面光沢を有する150mm×150mm×3mmの平板に、肉厚3mm、内径3.6mmφのボスがついた金型を用い、加熱シリンダー温度260℃、金型温度60℃の条件下で樹脂組成物を射出成形して成形品を作製し、先頭から20枚を廃棄し、続いて作成した3枚について、目視によりゲート近辺部分、その他平板全体の白化を評価した。
鏡面光沢を有する50mm×90mm×2.5mmの平板を用い、加熱シリンダー温度260℃、金型温度60℃の条件下で、平板をフル充填させずに10〜20mmショートする条件で30枚作製後、金型の鏡面光沢の状態を目視評価した。次に、金型の鏡面を白いガーゼでふき取り、ガーゼの着色の程度を目視評価した。
押出加工時に押出機のダイス部及びストランドより発生するガスの量を目視評価した。
得られたポリフェニレンエーテル系樹脂組成物ペレット中の残留揮発分をガスクロマトグラフィー(GC)により定量した。
まず、第一工程では、(A)ポリフェニレンエーテル樹脂、及び(B)スチレン系樹脂であるGPPSの一部を、下記表1に示す割合で、2軸押出機(TEM58SS、東芝機械製)に供給した。供給は、当該押出機の流れ方向に対して上流側の第1供給口から行い、その後340℃(加熱筒の設定温度)で溶融混練して中間組成物を得た(押出レート:吐出量500kg/時)。ここで、第1供給口からフィードする際に、供給口の入り口を窒素ガス雰囲気とした。
[実施例2]
下記表1に示すように、第一工程及び第二工程におけるGPPSの添加の割合を変更した点以外は、実施例1の場合と同様にして実験・評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
下記表1に示すように、第一工程でGPPSを添加せず、第二工程でGPPSを全量添加した点以外は、実施例1の場合と同様にして実験・評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
下記表1に示すように、第一工程でGPPSの全量及びHIPSの一部を添加し、第二工程で残余のHIPSを添加した点以外は、実施例1の場合と同様にして実験・評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
下記表1に示すように、第一工程でGPPSの全量及びHIPSの全量を添加し、第二工程ではGPPSもHIPSも添加しなかった点以外は、実施例1の場合と同様にして実験・評価を行った。評価結果を下記表1に示す。
第一工程の加熱筒の温度を290℃に設定した点以外は、実施例4は実施例1の場合、実施例5は実施例2の場合、実施例6は実施例3の場合、比較例3は比較例2の場合とそれぞれ同じ条件で実施した。評価結果を下記表1に示す。
(C)リン系難燃剤(BDP)のフィード位置を第二の減圧ベント口の後に設けて押出した点以外は実施例3の場合と同じ条件で実施した。すなわち、第二工程では、(C)リン系難燃剤以外の原材料を溶融混練し、さらに真空吸引まで行った後に、(C)リン系難燃剤をフィードした。そして、第二の減圧ベント口は、第二工程で(C)リン系難燃剤を液体状態で添加する前に位置していた。評価結果を下記表1に示す。
第二の減圧ベント口を設けずに押出した点以外は、実施例1の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表1に示す。
第二の減圧ベント口を設けずに押出した点以外は、実施例3の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表1に示す。
第一工程の加熱筒の温度を290℃に設定し、下表1に示すように、(D)染顔料含有成分を有機染料だけからなるように変更した点以外は、実施例3と同じ条件で実施した。評価結果を下記表1に示す。
(C)リン系難燃剤(BDP)のフィード位置を第二の減圧ベント口の後に設け押出した点以外は比較例2の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表1に示す。
第二の減圧ベント口を設けずに押出した点以外は、比較例2の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表1に示す。
第一の減圧ベント口を真空吸引せずに開放として押出した点以外は、比較例2の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表1に示す。
第一の減圧ベント口を真空吸引せずに開放として押出した点以外は、実施例1の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表1に示す。
第一の減圧ベント口を真空吸引せずに開放として押出した点以外は、実施例3の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表1に示す。
下表2に示すとおり、(D)染顔料含有成分(着色剤)を、MB−1(CB:50%)3質量部に変更した点および下表2に示すスクリュー回転数に変更した以外は、実施例11は実施例4の場合、実施例12は実施例5の場合、実施例13は実施例6の場合、比較例9は比較例3の場合とそれぞれ同じ条件で実施した。評価結果を下記表2に示す。
[実施例14]
下表2に示すとおり、(D)染顔料含有成分(着色剤)を、MB−2(CB:25%)6質量部に変更した点以外は、実施例13の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表2に示す。
[実施例15]
下表2に示すとおり、(D)染顔料含有成分(着色剤)を、MB−3(CB:75%)2質量部に変更した点以外は、実施例13の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表2に示す。
[実施例16]
下表2に示すとおり、(D)染顔料含有成分(着色剤)を、カーボンブラック1.5質量部に変更した点以外は、実施例13の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表2に示す。
[実施例17]
下表2に示すとおり、(D)染顔料含有成分(着色剤)を、MB−1(CB:50%)の添加量を1.5質量部に変更した点以外は、実施例13の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表2に示す。
[実施例18]
下表2に示すとおり、(D)染顔料含有成分(着色剤)を、MB−1(CB:50%)6質量部に変更した点以外は、実施例13の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表2に示す。
[実施例19]
下表2に示すとおり、(D)染顔料含有成分(着色剤)として、ニグロシン0.5質量部を追加した点以外は、実施例13の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表2に示す。
[比較例16]
(C)リン系難燃剤(BDP)のフィード位置を第二の減圧ベント口の後に設けて押出した点以外は実施例13の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表2に示す。
第二の減圧ベント口を設けずに押出した点以外は、比較例9の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表2に示す。
第一の減圧ベント口を真空吸引せずに開放として押出した点以外は、比較例9の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表2に示す。
(C)リン系難燃剤(BDP)のフィード位置を第二の減圧ベント口の後に設け押出した点以外は比較例9の場合と同じ条件で実施した。評価結果を下記表2に示す。
Claims (18)
- (A)ポリフェニレンエーテル樹脂、(B)スチレン系樹脂、(C)リン系難燃剤、及び(D)染顔料含有成分を含むポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法であって、
前記(A)ポリフェニレンエーテル樹脂の全量若しくは一部を単独で溶融混練することにより、又は前記(A)ポリフェニレンエーテル樹脂の全量若しくは一部及び前記(B)スチレン系樹脂の全量若しくは一部を、(A)ポリフェニレンエーテル樹脂100質量部に対して(B)スチレン系樹脂50質量部以下の比率で溶融混練することにより、中間組成物を製造する第一工程と、
前記中間組成物、並びに前記第一工程で溶融混練した(A)ポリフェニレンエーテル樹脂が一部の場合は全量から該一部を除いた残余の(A)ポリフェニレンエーテル樹脂、前記第一工程で溶融混練した(B)スチレン系樹脂が一部の場合は全量から該一部を除いた残余の(B)スチレン系樹脂、(C)リン系難燃剤、及び(D)染顔料含有成分を用いて溶融混練を行う第二工程と、を含み、
前記第一工程は、溶融混練後に真空吸引する段階を含み、
前記第二工程は、前記中間組成物と、前記第一工程で溶融混練した(A)ポリフェニレンエーテル樹脂が一部の場合は全量から該一部を除いた残余の(A)ポリフェニレンエーテル樹脂と、前記第一工程で溶融混練した(B)スチレン系樹脂が一部の場合は全量から該一部を除いた残余の(B)スチレン系樹脂と、(D)染顔料含有成分とを溶融混練する段階と、前記溶融混練する段階後に(C)リン系難燃剤を添加する段階と、前記(C)リン系難燃剤を添加する段階後に真空吸引する段階を含み、
前記(C)リン系難燃剤が、芳香族縮合リン酸エステル化合物である、ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。 - 前記第一工程における(A)ポリフェニレンエーテル樹脂と(B)スチレン系樹脂との質量比は、(A)ポリフェニレンエーテル樹脂100質量部に対して(B)スチレン系樹脂19質量部以下である、請求項1に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。
- 前記第一工程における(A)ポリフェニレンエーテル樹脂と(B)スチレン系樹脂との質量比は、(A)ポリフェニレンエーテル樹脂100質量部に対して(B)スチレン系樹脂4質量部以下である、請求項1又は2に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。
- 前記第二工程において、(C)リン系難燃剤を50℃以上に加熱した液体状態で添加する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。
- ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を構成する(A)ポリフェニレンエーテル樹脂の全量が、前記第一工程で溶融混練される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。
- 前記第一工程において、シリンダー設定温度300℃以下で溶融混練される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。
- 前記第二工程において、(A)ポリフェニレンエーテル樹脂、(B)スチレン系樹脂及び(C)リン系難燃剤の合計100質量部に対して、
下記式(I):
で表される縮合リン酸エステルを主成分とする(C)リン系難燃剤を1〜35質量部添加する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。 - ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物に残留するトルエン、キシレン、及びスチレンモノマーの量が、それぞれ100質量ppm以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。
- ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物に残留するトリフェニルホスフェートの量が、5,000質量ppm以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。
- 前記第二工程において、(A)ポリフェニレンエーテル樹脂、(B)スチレン系樹脂及び(C)リン系難燃剤の合計100質量部に対して、(D)染顔料含有成分を0.1質量部以上添加し、
ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を射出成形してなる成形体のCIE基準表色系のL*値が29以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。 - (D)染顔料含有成分は、400℃及び窒素雰囲気下での加熱減量が20%以下である染顔料を30質量%以上含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。
- (D)染顔料含有成分が、10質量%より多くの染顔料を含むマスターバッチである、請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。
- (D)染顔料含有成分が、30質量%より多くの染顔料を含むマスターバッチである、請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。
- (D)染顔料含有成分が、10質量%より多くの染顔料を含むマスターバッチを30質量%以上含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。
- (D)染顔料含有成分が、30〜70質量%のカーボンブラックを含むマスターバッチである、請求項1〜14のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1〜15のいずれか1項に記載の製造方法により得られるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物が、
(A)ポリフェニレンエーテル樹脂及び(B)スチレン系樹脂100質量部に対し、
(A)ポリフェニレンエーテル樹脂10〜90質量部と、
(B)スチレン系樹脂90〜10質量部と、
(C)リン系難燃剤40質量部以下と、
(D)染顔料含有成分と、
を含む、ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法。 - 請求項1〜16のいずれか1項に記載の製造方法により得られるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を射出成形してなり、
JIS−Z−8741に基づく光沢度が80%以上である、成形体。 - テレビ外装用成形体である、請求項17に記載の成形体。
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