JP6378101B2 - 黒色成形体及び光反射成形体、並びに黒色成形体の製造方法 - Google Patents
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Description
[1]
樹脂組成物を成形して得られる黒色成形体であって、
前記樹脂組成物が、
ポリフェニレンエーテル(A)5〜95質量%と、
スチレン系樹脂(B)2〜94.96質量%と、
カーボンブラック(C)0.04〜3質量%と、を含有し、
前記樹脂組成物を成形して得られる黒色成形体の表面に鏡面部分を有し、
該鏡面部分の面積52.4mm2内に存在する白斑の個数が、30個以下である、黒色成形体。
[2]
前記(A)成分、前記(B)成分及び前記(C)成分の合計100質量部に対して、スチレンブロックと共役ジエン化合物ブロックとを有するブロック共重合体の水素添加物であるスチレン系熱可塑性エラストマー(D)を5〜40質量部含有する、[1]に記載の黒色成形体。
[3]
自動車ランプリフレクター成形体として用いる、[1]又は[2]に記載の黒色成形体。
[4]
自動車ランプエクステンション成形体として用いる、[1]又は[2]に記載の黒色成形体をベースとし、その表面にアルミニウム蒸着して得られる光反射成形体。
[5]
黒色成形体の製造方法であって、
スチレン系樹脂(B)40〜60質量%と、カーボンブラック(C)40〜60質量%とを混合し粉砕して、9メッシュ(目開き2mm)を90%以上通過するカーボンブラックマスターバッチ(C’)を製造する工程、
ポリフェニレンエーテル(A)5〜95質量%と、
スチレン系樹脂(B)4.9〜90質量%と、
前記カーボンブラックマスターバッチ(C’)0.1〜5質量%と、
を溶融混練して樹脂組成物を生成させる工程、
次いで、前記樹脂組成物を成形する工程を備える、黒色成形体の製造方法。
[6]
前記スチレン系樹脂(B)及び前記カーボンブラック(C)を、押出機以外のロール、バンバリーミキサー、ラボプラストミルで溶融混合し、該溶融混合物を冷却した後、粉砕して前記カーボンブラックマスターバッチ(C’)を製造する、[5]に記載の黒色成形体の製造方法。
本実施の形態に係る黒色成形体は、樹脂組成物を成形して得られる黒色成形体(以下、単に「成形体」とも記す。)であって、前記樹脂組成物が、ポリフェニレンエーテル(A)5〜95質量%と、スチレン系樹脂(B)2〜94.96質量%と、カーボンブラック(C)0.04〜3質量%と、を含有し、前記樹脂組成物を成形して得られる黒色成形体がその表面に鏡面部分を有し、該鏡面部分の面積52.4mm2内に存在する白斑(直径30μm以上の突起物を指す)の個数が、30個以下である。
−−ポリフェニレンエーテル(A)−−
本実施の形態に用いるポリフェニレンエーテル(A)(以下、単に「(A)成分」と言うこともある)の還元粘度は、0.25〜0.55dl/gの範囲が好ましく、より好ましくは0.25〜0.45dl/gで、さらに好ましくは0.30〜0.42dl/gであり、特に好ましくは0.30〜0.40dl/gの範囲である。ポリフェニレンエーテル(A)の還元粘度は、十分な機械物性の観点から0.25dl/g以上が好ましく、成形加工性と成形体の輝度感との観点から0.55dl/g以下が好ましい。なお、本実施の形態において、還元粘度は、クロロホルム溶媒を用いて30℃で、0.5g/dl溶液で測定し、得られた値である。
重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnは、ポリスチレン換算分子量から得られる。
スチレン系樹脂(B)とは、スチレン系化合物、さらには必要に応じてスチレン系化合物と共重合可能な化合物を、ゴム質重合体の存在下又は非存在下で重合して得られる重合体である。
ここで、本実施の形態に使用する(B)成分は、ゴム強化されていないスチレン系樹脂であることが好ましい。
本実施の形態に用いる樹脂組成物は、カーボンブラック(C)(以下、単に「(C)成分」と言うこともある)を、樹脂組成物100質量%中において、0.04〜3質量%含有し、より具体的には、本実施の形態の樹脂組成物は、例えば、カーボンブラック(C)を、当該(C)成分を含有するカーボンブラックマスターバッチ(C’)(以下、単に「(C’)成分」と言うこともある)として(A)成分及び(B)成分などと溶融混練して含有している。
カーボンブラックマスターバッチ(C’)は、アルミ蒸着後の成形体表面の外観改良(白斑の低減)の観点から、粉砕した平均径1mm以下であって、樹脂組成物100質量%中において0.1〜5質量%の量で配合されている。本実施の形態に用いる樹脂組成物において、前記カーボンブラックマスターバッチ(C’)の配合量は、好ましくは0.5〜4質量%であり、より好ましくは0.6〜3質量%である。
本実施の形態に用いる樹脂組成物において、前記カーボンブラックマスターバッチ(C’)の配合量は、本用途に要求されるアルミ蒸着前の黒着色の観点から、0.1質量%以上が好ましく、成形体の外観保持(シルバー発生抑制)の観点から、5質量%以下が好ましい。
なお、本実施の形態の樹脂組成物において、カーボンブラック(C)を、当該(C)成分を含有するカーボンブラックマスターバッチ(C’)として(A)成分及び(B)成分などと混練して配合させる場合には、カーボンブラックマスターバッチ(C’)にスチレン系樹脂(B)が含まれるので、樹脂組成物を生成する際に(A)成分や(C’)成分とともに混練する(B)成分の配合量は、樹脂組成物100質量%中において、4.9〜90質量%とすることができる。
本実施の形態に使用するカーボンブラックマスターバッチ(C’)は、予め、スチレン系樹脂(B)とカーボンブラック(C)をタンブラー型ミキサーやヘンシェルミキサーに代表される高速ミキサーなどを用いて混合し、その後、前記混合物をラボプラトミル、バンバリーミキサー、ロール等の単独もしくはこれらを組み合わせてスチレン系樹脂(B)が溶融する例えば170〜230℃で混合し、その後、得られた混合物を冷却後、粉砕機を用いて粉砕して製造することができる。また、カーボンブラックマスターバッチ(C’)は、9メッシュ(目開き2mm)の標準ふるいにて分級することもできる。
なお、その際、カーボンブラック(C)の凝集を抑制するために、補助的に分散剤として脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等のワックス類を適宜、効果の得られる量混合することもできる。
本実施の形態に用いる樹脂組成物は、樹脂組成物の耐衝撃性を向上させる観点から、スチレン系熱可塑性エラストマー(D)(以下、単に「(D)成分」と言うこともある)をさらに含有することが好ましい。本実施の形態に用いる樹脂組成物において、(D)成分の含有量は、前記(A)、(B)及び(C)成分の合計量100質量部に対して、5〜40質量部の割合であることが好ましく、より好ましくは5〜20質量部であり、さらにより好ましくは5〜15質量部の範囲内である。該(D)成分の含有量は、耐衝撃性付与の観点から、5質量部以上が好ましく、十分な耐熱性、剛性保持の観点から、40質量部以下が好ましい。
本実施の形態に用いる樹脂組成物には、熱安定効果の観点から、熱安定剤を適量含むことが好ましい。また、熱安定剤の種類としては、ヒンダードフェノール系、リン系の熱安定剤が好ましい。ヒンダードフェノール系熱安定剤としては、具体的には、3,3’,3”,5,5’,5”−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a”−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン等が挙げられる。リン系熱安定剤としては、具体的には、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、3,9−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファピロ[5,5]ウンデカン等が挙げられる。
本実施の形態に用いる樹脂組成物は、特に制限されないが、例えば、前記ポリフェニレンエーテル(A)、前記スチレン系樹脂(B)及び前記カーボンブラック(C)、必要に応じて前記スチレン系熱可塑性エラストマー(D)等の他の成分を含有する原料を、溶融混錬することにより製造することができる。また、本実施の形態に用いる樹脂組成物は、例えば、予め、カーボンブラック(C)を含有する前記カーボンブラックマスターバッチ(C’)を上述の方法により製造した後、(A)成分、(B)成分及び(C’)成分を、さらに必要に応じて前記(D)成分等の他の成分を配合させて、溶融混錬することによっても製造することができる。
本実施の形態の黒色成形体は、上述の樹脂組成物を成形することにより得ることができる。
前記樹脂組成物を用いて黒色成形体を製造する場合の成形方法としては、以下に制限されないが、例えば、射出成形、押出成形、真空成形及び圧空成形が好適に挙げられ、特に成形体の外観及び輝度感の観点から、射出成形がより好適に用いられる。
1.白斑(直径30μm以上の突起物)の個数
実施例及び比較例で得られたそれぞれ5枚の黒色成形平板中央部(鏡面部分)をデジタルマイクロスコープ(型式:VHX1000、キーエンス社製)により、40倍の拡大写真を撮影した。1撮影視野(面積:52.4mm2)内に存在する直径30μm以上の突起物の個数をアルミ蒸着平板5枚分すべてにおいてカウントした合計を5で割って、1撮影視野当たりの平均個数を算出した。該平均個数を白斑の個数とした。
2.比重
実施例及び比較例で成形した、アルミ蒸着前の成形平板を一部、適当な大きさに切り出したサンプルの比重についてアルファーミラージュ社製の電子比重計SD−200Lを用いて測定した。
3.アルミ蒸着平板のアルミニウム蒸着面の外観(目視)
実施例及び比較例で得られた光反射成形体のアルミニウム蒸着面の外観を、目視で観察し、以下のランクに応じて◎、○、×で評価した。
(ランク)
◎:目視で認められる直径0.2mm以上の凹凸が10個未満(100mm×100mm×3mmアルミニウム蒸着平板片面中)であるもの。
○:目視で認められる直径0.2mm以上の凹凸が10個以上30個未満(100mm×100mm×3mmアルミニウム蒸着平板片面中)であるもの。
×:目視で直径0.2mm以上の凹凸が30個以上(100mm×100mm×3mmアルミニウム蒸着平板片面中)であるもの。
上記ランクにおいて、◎及び○のものが本用途においてより好適に使用可能であると判定した。
4.平板の色むら
実施例及び比較例で得られたそれぞれ5枚の黒色成形平板の色むらを目視で観察し、以下のランクに応じて○、△、×で評価した。
(ランク)
○:黒色が平板5枚とも均一である。
△:5枚の内、平板1枚のみ、不均一な箇所が見られる。
×:5枚の内、平板2枚以上、不均一な箇所が見られる。
上記ランクにおいて、○及び△のものが本用途においてより好適に使用可能であると判定した。
<ポリフェニレンエーテル(A)>
(PPE−1)
還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.40dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下、「PPE−1」ということもある)。
(PPE−2)
還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.35dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下、「PPE−2」ということもある)。
(GPPS)
ゼネラルパーパスポリスチレン(ポリスチレン680〔登録商標〕、PSジャパン社製、以下、「GPPS」ということもある)を用いた。なお、ゼネラルパーパスポリスチレンはゴム成分を含まないポリスチレン、すなわちゴム強化されていないポリスチレンである。
(AS)
以下のように製造したスチレン−アクリロニトリル樹脂(以下、「AS」ということもある)を用いた。
アクリロニトリル4.7質量部、スチレン73.3質量部、エチルベンゼン22質量部、重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシ−イソプロピルカーボネート0.02質量部よりなる混合液を、2.5リットル/時間の流速で、容量5リットルの完全混合型反応機に連続的に供給し、142℃で重合を行って重合液を得た。
得られた重合液を連続してベント付き押出機に導き、260℃、40Torrの条件下で未反応モノマー及び溶剤を除去し、ポリマーを連続して冷却固化し、細断して粒子状のスチレン−アクリロニトリル樹脂を得た。
このスチレン−アクリロニトリル樹脂について、赤外吸収スペクトル法により組成分析したところ、アクリロニトリル単位9質量%及びスチレン単位91質量%であった。また、このスチレン−アクリロニトリル樹脂のメルトフローレートは、78g/10分(ASTM D 1238準拠、220℃、10kg荷重で測定)であった。
(HIPS)
ゴム強化ポリスチレン(ポリスチレンCT60〔登録商標〕、ペトロケミカル社製、以下、「HIPS」ということもある)を用いた。
なお、本実施例において、ゴム強化ポリスチレンに含まれるゴム粒子の数平均粒子径及び最大粒子径は、ゴム強化ポリスチレンを透過型電子顕微鏡で10000倍拡大観察し、その観察視野内から無差別に抽出したゴム粒子200個の粒子径を測定し、これらの各測定値における最大値を最大粒子径とし、これらの測定値の数平均値を数平均粒子径とした。
カーボンブラック(C)として、以下のように製造したカーボンブラックマスターバッチ(C’):CBMB−1〜5を用いた。
粉砕カーボンブラックマスターバッチ
前記GPPS(ポリスチレン680〔登録商標〕、PSジャパン社製)50質量%、以下のカーボンブラック50質量%をヘンシェルミキサーで3分間混合し、東洋精機製作所製ラボプラストミルを用いて200℃で10分間混合した。冷却後、混合物塊を取り出し、粉砕機にて粉砕した。
CBMB−1:三菱カーボンブラックの中級カラー 商品名:#980〔登録商標〕を用いて、上記方法によりカーボンブラックマスターバッチを製造した。9メッシュ(目開き2mm)通過量 96%であった。
CBMB−2:三菱カーボンブラックの中級カラー 商品名:#960〔登録商標〕を用いて、上記方法によりカーボンブラックマスターバッチを製造した。9メッシュ(目開き2mm)通過量 92%であった。
[製造例2(CBMB−3)]
造粒カーボンブラックマスターバッチ
製造例1の方法と同様に、前記CBMB−2のカーボンブラックを使用したパウダー状カーボンブラックマスターバッチを得た後、バレル数10、スクリュー径25mm、L/D=44Coperion社製ZSK二軸押出機(ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:6個、ニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)の最上流部(トップフィード)から供給して、温度220℃、スクリュー回転数250rpm、ベント真空度7.998kPa(60Torr)で溶融混練してペレットを得た。
このペレットの9メッシュ通過量 30%であった。このペレットとしたカーボンブラックマスターバッチをCBMB−3とした。
[製造例3(CBMB−4)]
粉砕カーボンブラックマスターバッチ
製造例1と同様の方法でGPPSを70質量%とカーボンブラック30質量%とを溶融混合したカーボンブラックマスターバッチ粉砕品を得た。このとき用いたカーボンブラックはCBMB−1と同じカーボンブラックを用いた。この粉砕品の9メッシュ(目開き2mm)通過量は96%であった。このカーボンブラックマスターバッチをCBMB−4とした。
[製造例4(CBMB−5)]
粉砕カーボンブラックマスターバッチ
製造例1と同様の方法でGPPSを30質量%とカーボンブラック70質量%とを溶融混合したカーボンブラックマスターバッチ粉砕品を得た。このとき用いたカーボンブラックはCBMB−1と同じカーボンブラックを用いた。この粉砕品の9メッシュ(目開き2mm)通過量は96%であった。このカーボンブラックマスターバッチをCBMB−5とした。
(エラストマー1)
結合スチレン量33%、数平均分子量Mn246,000、重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn=1.07の、スチレンブロック−水素添加されたブタジエンブロック−スチレンブロックの構造を有し、ブタジエンブロック部分の水素添加率が99.9%である、スチレン系熱可塑性エラストマーを用いた(以下、「エラストマー1」ということもある)。
(エラストマー2)
結合スチレン量60%、数平均分子量Mn83,800、重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn=1.20の、スチレンブロック−水素添加されたブタジエンブロック−スチレンブロックの構造を有し、ブタジエンブロック部分の水素添加率が99.9%である、スチレン系熱可塑性エラストマーを用いた(以下、「エラストマー2」ということもある)。
PPE−1を80質量%、GPPSを19質量%、CBMB−3を1質量%、独国Coperion社製、バレル数10、スクリュー径25mm、L/D=44のZSK25二軸押出機(ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:6個、ニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)の最上流部(トップフィード)から供給して、シリンダー温度300℃、スクリュー回転数250rpm、ベント真空度7.998kPa(60Torr)で溶融混練して樹脂組成物のペレットを得た。
得られた樹脂組成物のペレットを、120℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥した。乾燥後の樹脂組成物を、金型表面を#5000で磨き上げた寸法100mm×100mm×2mm厚みのフィルムゲート鏡面金型を備え付けた射出成形機(IS−80EPN、東芝機械社製)により、シリンダー温度320℃、金型温度120℃、射出圧力(ゲージ圧70MPa)、射出速度(パネル設定値)85%で成形して黒色成形体を得た。
さらにこの得られた成形平板を真空状態下の蒸着装置内に設置し、該装置内に不活性ガス及び酸素を導入し、チャンバー内をプラズマ状態にして、成形平板表面を活性化させるプラズマ処理を行ない、真空下の蒸着装置内で成形平板のアルミニウム蒸着を行なった。さらに、アルミニウム蒸着面の保護膜として、プラズマ重合処理を行ない、二酸化珪素重合膜を形成させて光反射成形体を得た。該光反射成形体において、アルミニウム膜厚は80nm、二酸化珪素膜厚は50nmであった。
得られた成形平板とアルミ蒸着平板等の物性測定結果を下記表1に示す。
原料の種類及び/又は比を変えた以外は、比較例1と同様の方法で黒色成形体及び、光反射成形体を得た。結果を表1、2に示す。
Claims (6)
- 樹脂組成物を成形して得られる黒色成形体であって、
前記樹脂組成物が、
ポリフェニレンエーテル(A)5〜95質量%と、
スチレン系樹脂(B)2〜94.96質量%と、
カーボンブラック(C)0.04〜3質量%と、を含有し、
前記樹脂組成物を成形して得られる黒色成形体の表面に鏡面部分を有し、
該鏡面部分の面積52.4mm2内に存在する白斑の個数が、30個以下である、黒色成形体。 - 前記(A)成分、前記(B)成分及び前記(C)成分の合計100質量部に対して、スチレンブロックと共役ジエン化合物ブロックとを有するブロック共重合体の水素添加物であるスチレン系熱可塑性エラストマー(D)を5〜40質量部含有する、請求項1に記載の黒色成形体。
- 自動車ランプリフレクター成形体として用いる、請求項1又は2に記載の黒色成形体。
- 自動車ランプエクステンション成形体として用いる、請求項1又は2に記載の黒色成形体をベースとし、その表面にアルミニウム蒸着して得られる光反射成形体。
- 黒色成形体の製造方法であって、
スチレン系樹脂(B)40〜60質量%と、カーボンブラック(C)40〜60質量%とを混合し粉砕して、9メッシュ(目開き2mm)を90%以上通過するカーボンブラックマスターバッチ(C’)を製造する工程、
ポリフェニレンエーテル(A)5〜95質量%と、
スチレン系樹脂(B)4.9〜90質量%と、
前記カーボンブラックマスターバッチ(C’)0.1〜5質量%と、
を溶融混練して樹脂組成物を生成させる工程、
次いで、前記樹脂組成物を成形する工程を備える、黒色成形体の製造方法。 - 前記スチレン系樹脂(B)及び前記カーボンブラック(C)を、押出機以外のロール、バンバリーミキサー、ラボプラストミルで溶融混合し、該溶融混合物を冷却した後、粉砕して前記カーボンブラックマスターバッチ(C’)を製造する、請求項5に記載の黒色成形体の製造方法。
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