JP2019104824A - 樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法、及び成形体 - Google Patents

樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法、及び成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明においては、流動性、外観に優れ、高いレベルの難燃性を有する樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法、及び成形体の提供を目的とする。【解決手段】(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、(b)スチレン系樹脂と、(c)リン系化合物と、(d)無機充填材と、(e)ポリテトラフルオロエチレンと、を含む樹脂組成物であり、樹脂組成物中に、(d)成分を35〜60質量%含み、流れ方向の長さ125mm、垂直方向の長さ13mm、厚み1.6mmの寸法で作成した樹脂組成物の試験片を、温度150℃、24時間の条件下でエージングしたときの、下記式で示す試験片の収縮率が6〜20%であることを特徴とする、樹脂組成物。試験片収縮率[%]=((エージング前の流れ方向の試験片の長さ[mm]−エージング後の流れ方向の試験片の長さ[mm])/(エージング前の流れ方向の試験片の長さ[mm]))×100。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法、及び成形体に関する。
従来、ポリフェニレンエーテル系樹脂は、優れた電気絶縁性に加え、耐熱性、耐加水分解性及び難燃性を有していることから、家電・OA機器、自動車部品等に広く使用されている。
これらの用途には、火災の問題等から高い難燃性が要求されており、ポリフェニレンエーテル系樹脂はハロゲン化合物を用いることなくリン系化合物を添加することによって容易に難燃性を得ることができる。また、より高い剛性、耐熱性、寸法性が要求されることから、無機充填材を配合した強化系樹脂組成物が多く用いられるようになった。
一般的に、無機充填材を配合すると難燃性、流動性、外観が悪化する。特に難燃性に関しては、近年、以前よりも更に厳しいレベルの難燃性が要求され始めている。また、部品の小型化や構造の複雑化が進み、これらの材料は薄肉で成形されることが多くなるため、射出成形時に良好な流動性(成形加工性)を有していることも要求されている。
上記の要求に応えるものとして、従来、スチレン−アクリロニトリル共重合体を配合し、流動性、機械的物性等のバランス、難燃性に優れたポリフェニレンエーテル系樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−31321号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている樹脂材料においても、近年要求され始めた高いレベルの難燃性を達成する観点から、さらなる改善の余地を有していた。
そこで本発明においては、流動性、外観に優れ、高いレベルの難燃性を有する樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法、及び成形体の提供を目的とする。
上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、ポリフェニレンエーテル系樹脂、スチレン系樹脂、リン系化合物、無機充填材、ポリテトラフルオロエチレンを含む樹脂組成物に対し、無機充填材の含有量及び熱エージング後の熱収縮率をある特定の範囲内に制御することによって、流動性、外観に優れ、高いレベルの難燃性が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
[1]
(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、
(b)スチレン系樹脂と、
(c)リン系化合物と、
(d)無機充填材と、
(e)ポリテトラフルオロエチレンと、
を含む樹脂組成物であり、
前記樹脂組成物中に、前記(d)成分を35〜60質量%含み、
流れ方向の長さ125mm、垂直方向の長さ13mm、厚み1.6mmの寸法で作成した前記樹脂組成物の試験片を、温度150℃、24時間の条件下でエージングしたときの、下記式で示す試験片の収縮率が6〜20%であることを特徴とする、樹脂組成物。
試験片収縮率[%]=((エージング前の流れ方向の試験片の長さ[mm]−エージング後の流れ方向の試験片の長さ[mm])/(エージング前の流れ方向の試験片の長さ[mm]))×100
[2]
前記(a)成分、前記(b)成分、及び前記(c)成分の合計100質量部に対して、
前記(a)成分を50〜70質量部、
前記(b)成分を10〜30質量部、
前記(c)成分を10〜30質量部、及び
前記(e)成分を0.05〜1質量部含む、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]
前記(a)成分が、
(a−1)還元粘度が0.45〜0.55dL/gのポリフェニレンエーテル系樹脂と、
(a−2)還元粘度が0.35〜0.45dL/gのポリフェニレンエーテル系樹脂と、
を含み、
(a−1)成分と(a−2)成分との合計100質量部に対する(a−2)成分の含有量が、60〜90質量部である、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]
前記(d)成分が、ガラス繊維及びマイカから選ばれる1種以上である、[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5]
前記(c)成分が、縮合リン酸エステル化合物である、[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6]
[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、成形体。
[7]
[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂組成物の製造方法であって、
押出機を用いて、前記(a)成分〜(e)成分を溶融混練する工程を含むことを特徴とする、樹脂組成物の製造方法。
[8]
前記(e)成分の粉体ポリテトラフルオロエチレン及び/又は改質ポリテトラフルオロエチレンを前記(a)成分〜(d)成分の少なくとも1成分とドライブレンドして前記押出機へ供給する工程を含む、[7]に記載の樹脂組成物の製造方法。
[9]
前記供給する工程において、前記(e)成分の粉体ポリテトラフルオロエチレン及び/又は改質ポリテトラフルオロエチレンを前記(a)成分の全量又は一部とドライブレンドして前記押出機へ供給することを含む、[8]に記載の樹脂組成物の製造方法。
本発明によれば、流動性、外観に優れ、高いレベルの難燃性を有する樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法、及び成形体を提供することができる。
図1は、実施例、比較例で用いた二軸押出機のスクリュー構成、バレルの設定温度を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。また、本発明は、その要旨の範囲内で適宜変形して実施することができる。
<樹脂組成物>
本発明の樹脂組成物は、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、(b)スチレン系樹脂と、(c)リン系化合物と、(d)無機充填材と、(e)ポリテトラフルオロエチレンと、を含む樹脂組成物であり、前記樹脂組成物中に、前記(d)成分を35〜60質量%含み、流れ方向の長さ125mm、垂直方向の長さ13mm、厚み1.6mmの寸法で作成した前記樹脂組成物の試験片を、温度150℃、24時間の条件下でエージングしたときの試験片の収縮率が6〜20%であることを特徴とする。
当該収縮率は、より好ましくは7〜18%、更に好ましくは7〜15%である。
当該収縮率は、6%以上であることで燃焼時の滴下防止性、外観に優れ、20%以下であることで流動性、難燃性に優れる。
<樹脂組成物の試験片収縮率>
本開示において、「エージング」とは、高温状態に一定時間置くことをいい、温度は150℃、時間は24時間とする。
樹脂組成物の試験片は、乾燥させた樹脂組成物ペレットから射出成形機を用いて作製することができ、流れ方向の長さ125mm、垂直方向の長さ13mm、厚み1.6mmの大きさとする。
なお、本開示で、「流れ方向」とは、樹脂組成物を射出成形する際に樹脂組成物が流れる方向(MD)をいい、「垂直方向」とは、「流れ方向」に垂直な幅方向(TD)をいう。
試験片の収縮率(%)は、下記式から求めることができる。
試験片収縮率[%]=((エージング前の流れ方向の試験片の長さ[mm]−エージング後の流れ方向の試験片の長さ[mm])/(エージング前の流れ方向の試験片の長さ[mm]))×100
試験片の収縮率は、6〜20%であり、より好ましくは7〜18%、更に好ましくは7〜15%である。当該収縮率は、6%以上であることで燃焼時の滴下防止性、外観に優れ、20%以下であることで流動性、難燃性に優れる。
なお、樹脂組成物の試験片の収縮率は、具体的には、後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
エージング後の試験片の収縮率を高くする方法としては、例えば、樹脂組成物中の(e)成分の含有量を増やす、(e)成分の分散性を上げる、(e)成分のフィブリル構造を増やす等が挙げられる。
逆に当該収縮率を低くする方法としては、例えば、樹脂組成物中の(e)成分の含有量を減らす、(e)成分の分散性を下げる、(e)成分のフィブリル構造を減らす等が挙げられる。
また、押出機のスクリュー回転数が高くなると(e)成分の分散性は上がるが、(e)成分のフィブリル構造は壊れやすくなり、逆に低くなると(e)成分の分散性は下がるが、(e)成分のフィブリル構造は壊れにくくなることから、適宜スクリュー回転数の調整を行って、当該収縮率を調整する。
スクリュー構成に関しても、混練性が高い構成にすると(e)成分の分散性は上がるが、(e)成分のフィブリル構造は壊れやすくなり、逆に混練性が低い構成にすると(e)成分の分散性は下がるが、(e)成分のフィブリル構造は壊れにくくなるため、適宜スクリュー構成の調整を行って、当該収縮率を調整する。
このように、当該収縮率は、樹脂組成物中の成分(a)〜(e)の含有量、原料のブレンド方法、押出機への原料の投入方法、スクリュー構成、混練段階での押出機のスクリューの回転数、混練温度等により調整することができる。
−(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂−
(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂(本明細書において、「PPE」と称する場合や、単に「(a)成分」と称する場合がある。)は、フェニレンエーテルの単独重合体(ホモポリマー)でもよいし、フェニレンエーテルと他の単量体との共重合体(コポリマー)でもあってもよい。
上記(a)成分は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記(a)成分として、例えば、下記式(1)で表される繰り返し単位構造(フェニレンエーテルに由来する単位構造)を有する単独重合体及び/又は共重合体が挙げられる。
Figure 2019104824
[式中、R1、R2、R3、及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜7の第1級のアルキル基、又は炭素数1〜7の第2級のアルキル基、フェニル基、ハロアルキル基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基、及び少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているハロ炭化水素オキシ基からなる群より選ばれる一価の基を表す。]
上記(a)成分としては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等の単独重合体;2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−ブチルフェノール)等との共重合体;等が挙げられる。中でも、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールが好ましく、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)がより好ましい。
上記(a)成分の製造方法は、従来公知の方法を適用できる。上記(a)成分の製造方法としては、例えば、第一銅塩とアミンとのコンプレックスを触媒として用いて、2,6−キシレノール等を酸化重合することによって製造する方法、特開昭50−150798号公報、特開昭50−051197号公報、特開昭63−152628号公報等に記載される方法等が挙げられる。
上記(a)成分の還元粘度(0.5g/dLのクロロホルム溶液、30℃測定、ウベローデ型粘度管で測定)は、流動性の観点から、0.7dL/g以下であることが好ましく、0.6dL/g以下であることがより好ましく、滴下防止性の観点から0.2dL/g以上であることが好ましく、0.3dL/g以上であることがより好ましい。
上記(a)成分としては、還元粘度が異なる2以上のポリフェニレンエーテルを混合して用いてもよい。上記(a)成分としては、流動性と燃焼時の滴下防止性とのバランスの観点から、(a−1)還元粘度が0.45〜0.55dL/g、好適には0.48〜0.53dL/gのポリフェニレンエーテル系樹脂と、(a−2)還元粘度が0.35〜0.45dL/g、好適には0.38〜0.43dL/gのポリフェニレンエーテル系樹脂とを含み、(a−1)成分と(a−2)成分との合計100質量部に対する(a−2)成分の含有量が、60〜90質量部であるものが好ましく、より好ましくは65〜80質量部である。
上記(a)成分は、全部又は一部が変性された変性ポリフェニレンエーテルを含んでいてもよい。
ここでいう変性ポリフェニレンエーテルとは、分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合及び/又は三重結合を有するとともに、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、水酸基及びグリシジル基からなる群より選ばれる少なくとも1個の基を有する変性化合物(以下、単に「変性化合物」と記載する場合がある。)で変性されたポリフェニレンエーテルをいう。変性化合物は1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記変性ポリフェニレンエーテルの製造方法としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ラジカル開始剤の存在下又は非存在下で、(1)100℃以上ポリフェニレンエーテルのガラス転移温度未満の範囲の温度で、ポリフェニレンエーテルを溶融させることなく、ポリフェニレンエーテルと変性化合物とを反応させる方法、(2)ポリフェニレンエーテルのガラス転移温度以上360℃以下の範囲の温度で、ポリフェニレンエーテルと変性化合物とを溶融混練し、反応させる方法、(3)ポリフェニレンエーテルのガラス転移温度未満の温度で、ポリフェニレンエーテルと変性化合物とを溶液中で反応させる方法等が挙げられ、これらいずれの方法でもよいが、生産性の観点から、(1)又は(2)の方法が好ましい。
次に、変性ポリフェニレンエーテルを製造するために用いる、上記変性化合物について説明する。
炭素−炭素二重結合を有するとともに、カルボン酸基及び/又は酸無水物基を有する上記変性化合物としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、及びこれらの酸無水物等が挙げられる。
中でも、ポリフェニレンエーテル系樹脂との反応性の観点から、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸が好ましく、フマル酸、無水マレイン酸がより好ましい。また、これら不飽和ジカルボン酸の2個のカルボキシル基のうちの1個又は2個がエステルになっている化合物も変性化合物として使用可能である。
炭素−炭素二重結合を有するとともに、水酸基を有する上記変性化合物としては、例えば、アリルアルコール、4−ペンテン−1−オール等の一般式Cn2n-1OH(nは正の整数)で表される不飽和アルコール、1,4−ペンタジエン−3−オール等の一般式Cn2n-3OH(nは2以上の正の整数)で表される不飽和アルコール、一般式Cn2n-5OH(nは3以上の正の整数)で表される不飽和アルコール、Cn2n-7OH(nは4以上の正の整数)で表される不飽和アルコール等が挙げられる。
炭素−炭素二重結合を有するとともに、グリシジル基を有する上記変性化合物としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレート、エポキシ化天然油脂等が挙げられる。中でも、グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレートが好ましい。
変性ポリフェニレンエーテルを製造する際の変性化合物の添加量は、ポリフェニレンエーテル100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.3〜5質量部がより好ましく、0.5〜3質量部が更に好ましい。0.1質量部以上であればポリフェニレンエーテルの変性による効果が発現しやすく、10質量部以下であれば変性による副作用が発現しにくい。
ラジカル開始剤を用いて変性ポリフェニレンエーテルを製造する際の、ラジカル開始剤の添加量は、ポリフェニレンエーテル100質量部に対して、0.001〜1質量部が好ましく、より好ましくは0.01〜0.5質量部、更に好ましくは0.05〜0.3質量部である。0.001質量部以上であれば変性効率に優れる。また、1質量部以下であれば変性ポリフェニレンエーテルの低分子量化が起こりにくく、変性率と物性とのバランスに優れる。
また、変性ポリフェニレンエーテルへの変性化合物の付加率は、変性ポリフェニレンエーテルを100質量%に対して0.01〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜3質量%、更に好ましくは0.1〜1質量%である。変性ポリフェニレンエーテル中の未反応の変性化合物及び/又は変性化合物の重合体の残存量としては、5質量%未満が好ましく、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
本実施形態の樹脂組成物における(a)成分の含有量は、流動性、難燃性バランスの観点から、(a)成分、(b)成分、(c)成分の合計100質量部に対して、50〜70質量部であることが好ましく、より好ましくは55〜70質量部、更に好ましくは60〜70質量部である。
−(b)スチレン系樹脂−
本実施形態の(b)スチレン系樹脂(本明細書において、単に「(b)成分」と称する場合がある。)とは、スチレン系化合物、又はスチレン系化合物とスチレン系化合物に共重合可能な化合物とを、ゴム質重合体存在下又は非存在下に重合して得られる重合体である。
(b)スチレン系樹脂は、1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
スチレン系化合物とは、下記式(2)で表される化合物を意味する。
Figure 2019104824
(式中、Rは水素、低級アルキル基又はハロゲンを示し、Zはビニル基、水素、ハロゲン及び低級アルキル基よりなる群から選択され、pは0〜5の整数である。)
スチレン系化合物の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エチルスチレン等が挙げられ、中でもスチレンが好ましい。
また、スチレン系化合物と共重合可能な化合物としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル化合物類;無水マレイン酸等の酸無水物等が挙げられ、スチレン系化合物と共に使用される。中でもアクリロニトリルが好ましい。
スチレン系化合物と共重合可能な化合物の使用量は、スチレン系化合物とスチレン系化合物と共重合可能な化合物との合計量に対して、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
また、ゴム質重合体としては、共役ジエン系ゴム、共役ジエンと芳香族ビニル化合物とのコポリマー、若しくはこれらの水添物、又はエチレン−プロピレン共重合体系ゴム等が挙げられる。中でも、部分的に水素添加された不飽和度80〜20%のポリブタジエン、1,4−シス結合を90%以上含有するポリブタジエンがより好ましい。
(b)スチレン系樹脂としては、ポリスチレン、ゴム補強ポリスチレン(ハイインパクトポリスチレン(HIPS))、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、ゴム補強スチレン−アクリロニトリル共重合体(ABS樹脂)、その他のスチレン系共重合体等が挙げられる。特に、ポリスチレン及び1,4−シス結合を90%以上含有するポリブタジエンを用いたゴム補強ポリスチレンの組合せが好ましい。また、ホモポリスチレンも好ましく、アタクチックポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレンのいずれも使用できる。
本実施形態の樹脂組成物における(b)成分の含有量は、難燃性、流動性バランスの観点から、(a)成分、(b)成分、(c)成分の合計100質量部に対して、10〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜25質量部、更に好ましくは10〜20質量部である。
−(c)リン系化合物−
本実施形態の樹脂組成物は、(c)リン系化合物(本明細書において、単に「(c)成分」と称する場合がある。)を含有する。
上記(c)成分は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記(c)成分としては、有機リン化合物、赤リン、及び無機系リン酸塩等の当業界で知られたリン含有難燃剤であればいずれも使用できる。その中でもリン酸エステル化合物が好ましい。
上記(c)成分としては、以下に限定されるものではないが、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリプロピルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリペンチルホスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、ジメチルエチルホスフェート、メチルジブチルホスフェート、エチルジプロピルホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェート等のリン酸エステル化合物;これらを各種置換基で変性した変性リン酸エステル化合物;各種の縮合タイプの縮合リン酸エステル系化合物等が挙げられる。これらの中でも、縮合リン酸エステル系化合物が好ましい。
上記縮合リン酸エステル系化合物としては、下記式(3)及び下記式(4)で表される縮合リン酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を主成分として含むものが好ましい。
ここでいう「主成分」とは、下記式(3)及び下記式(4)で表される芳香族縮合リン酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の含有量が、(c)成分100質量%に対して、90質量%以上含まれることをいい、好ましくは95質量%以上、より好ましくは100質量%である。
Figure 2019104824
[式(3)中、Q41、Q42、Q43、及びQ44は、各々独立して、炭素原子数1〜6のアルキル基であり;R41、及びR42は、メチル基であり;R43、及びR44は、各々独立して、水素原子又はメチル基であり;xは、0以上の整数であり;p1、p2、p3、及びp4は、それぞれ、0〜3の整数であり;q1、及びq2は、それぞれ、0〜2の整数である]
Figure 2019104824
[式(4)中、Q51、Q52、Q53、及びQ54は、各々独立して、炭素原子数1〜6のアルキル基であり;R51は、メチル基であり;yは、0以上の整数であり;r1、r2、r3、及びr4は、それぞれ、0〜3の整数であり;s1は、0〜2の整数である]
なお、上記式(3)及び上記式(4)で表される縮合リン酸エステル化合物は、それぞれ複数種の分子を含んでよい。また、式(3)のx、及び式(4)のyは、1〜3の整数であることが好ましい。
中でも、上記(c)成分としては、式(3)におけるR43及びR44がメチル基を表し、p1、p2、p3、p4、q1、及びq2が0である縮合リン酸エステル、式(3)におけるQ41、Q42、Q43、Q44、R43及びR44がメチル基を表し、q1、及びq2が0であり、p1、p2、p3、及びp4が1〜3の整数であり、xが1〜3の整数(特にxが1)であるリン酸エステルを、(c)成分100質量%に対して、50質量%以上含むものであることが好ましい。これらの縮合リン酸エステル系化合物を用いることで、樹脂組成物の成形加工時の揮発性が一層低減できる。
本実施形態の樹脂組成物における(c)成分の含有量は、機械的物性及び耐熱性と流動性及び難燃性バランスの観点から、(a)成分、(b)成分、(c)成分の合計100質量部に対して、10〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜25質量部、更に好ましくは15〜25質量部である。
−(d)無機充填材−
本実施形態の樹脂組成物に含まれる(d)無機充填材(本明細書において、単に「(d)成分」と称する場合がある。)としては、ガラス繊維、ガラスフレーク、マイカ、ウォラストナイト、タルク、焼成クレー等が挙げられる。低寸法異方性が要求される場合にはガラスビーズやガラスフレークを、高剛性、高耐衝撃性が要求される場合にはガラス繊維やウィスカー類を、導電性付与の目的には金属繊維を、高比重が要求される場合には酸化鉄を、選択して用いることが好ましい。機械的物性、難燃性の観点から、ガラス繊維及びマイカから選ばれる1種以上であることが好ましく、ガラス繊維及びマイカであることがより好ましい。
上記(d)成分は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、本発明の目的を損なわない範囲で、所望に応じシラン系カップリング剤による表面処理や、集束剤による集束処理が施されたものも用いることができる。
本実施形態の樹脂組成物における(d)成分の樹脂組成物中の含有量は、流動性と機械的物性及び寸法特性バランスの観点から、35〜60質量%であり、好ましくは35〜55質量%であり、より好ましくは40〜50質量%である。
−(e)ポリテトラフルオロエチレン−
本実施形態の(e)ポリテトラフルオロエチレン(本明細書において、単に「(e)成分」と称する場合がある。)(PTFE)は、ポリフェニレンエーテル中でフィブリル構造を形成することにより、ドリップの抑制効果が高く、ドリップ防止剤として好適である。
上記(e)成分としては、テトラフルオロエチレンの単独重合体、テトラフルオロエチレンと、ジフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等との共重合体等が挙げられ、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
その中でも、PTFEを10〜90質量%、好ましくは15〜70質量%含有し、他樹脂により取り扱い性が改善された改質PTFEを用いることが好ましい。このような改質PTFEは、例えば特開平09−95583号や特開平11−29679号等に記載されており、商品としてはメタブレン(三菱レイヨン(株))やBLENDEX 449(ケムチュラ社)の商品名で販売されている。
PTFEの樹脂組成物への添加形態としては、本実施形態のような樹脂組成物中のPTFEの形態を取りうることが可能であれば、粉体、ディスパージョンいずれのものも用いることができる。また、PTFEを、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂や他の樹脂等でマスターバッチを作成した後に添加する方法も考えられる。
PTFEマスターバッチの場合は、マスターバッチを作る際と樹脂組成物を作る際の2度熱がかかることになる。優れた燃焼時の滴下防止性、外観を得る観点から、1度の押出により樹脂組成物を得ることが好ましい。
更に好ましくは粉体PTFE及び/又は改質PTFEを用い、当該PTFEに事前に(a)成分〜(d)成分の少なくとも1成分をドライブレンドして押出機に供給することが好ましい。また特に、当該PTFEに事前に(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂の全量又は一部のみをドライブレンドして押出機に供給することが好ましい。
本実施形態の樹脂組成物における(e)成分の含有量は、流動性及び難燃性と燃焼時の滴下防止性バランスの観点から、(a)成分、(b)成分、(c)成分の合計100質量部に対して、0.05〜1質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.8質量部、更に好ましくは0.2〜0.5質量部である。改質PTFEを用いた場合の(e)成分の含有量は、改質PTFE中のPTFEの正味の量を指す。
<添加剤>
本実施形態の樹脂組成物には、更に他の特性を付与するため、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、可塑剤、酸化防止剤、並びに紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、離型剤、染顔料、上記以外のその他の樹脂等の添加剤を添加することができる。また、従来から知られた各種難燃剤、及び難燃助剤、例えば結晶水を含有する、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、水酸化アルミニウム、アルカリ金属水酸化物、ホウ酸亜鉛化合物、スズ酸亜鉛化合物等を添加して更なる難燃性の向上も可能である。
添加剤の含有量は、樹脂組成物100質量%に対して、5質量%以下としてよい。
<樹脂組成物の物性>
−流動性−
本実施形態の樹脂組成物のメルトフローレートは、流動性に一層優れる観点から、5g/10分以上であることが好ましく、より好ましくは10g/10分以上である。また、燃焼試験時の滴下性防止の観点から30g/10分以下であることが好ましい。
なお、樹脂組成物のメルトフローレートは、ISO1133に準拠して測定することができ、具体的には、後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
−難燃性−
本実施形態の樹脂組成物は、厚さ1.6mmの射出試験片を用いた、UL94−V試験に基づく難燃性の評価において、V−0、V−1の評価であることが好ましい。より好ましくはV−0の評価であることである。
また、本実施形態の樹脂組成物は、厚さ2.8mmの射出試験片を用いた、UL94−5V試験に基づく難燃性の評価において、5VAの評価であることが好ましい。より好ましくは、厚さ2.4mmの射出試験片を用いた、UL94−5V試験に基づく難燃性の評価において、5VAの評価であることである。
なお、樹脂組成物の難燃性は、後述の実施例に記載の方法で評価することができる。
<樹脂組成物の製造方法>
本実施形態の樹脂組成物の製造方法は、例えば、二軸押出機を用いて、上述の各成分を溶融混練する方法が挙げられる。上記二軸押出機としては、例えば、コペリオン社製のZSKシリーズ、東芝機械社製のTEMシリーズ、日本製鋼所社製のTEXシリーズ等が挙げられる。
押出機のL/D(バレル有効長/バレル内径)は、含有成分をより均一に混練でき、一層優れた難燃性が得られる観点から、20以上75以下であることが好ましく、より好ましくは30以上60以下である。
押出機の構成については、特に限定されないが、例えば、原料の流れ方向に対し、上流側に第1原料供給口、該第1原料供給口より下流に第1真空ベント、該第1真空ベントの下流に第2原料供給口を設け、該第2原料供給口の下流に液添ポンプを設け、該液添ポンプの下流に第3原料供給口を設け、該第3原料供給口の下流に第2真空ベントを設けたものが好ましい。特に、第1真空ベントの上流にニーディングセクションを設け、第2原料供給口と液添ポンプの間にニーディングセクションを設け、第3原料供給口と第2真空ベントの間にニーディングセクションを設けたものがより好ましい。
本実施形態の樹脂組成物の製造方法における、溶融混練温度、スクリュー回転数等は、特に限定されず、溶融混練温度200〜370℃、スクリュー回転数100〜1200rpmの範囲から適宜好適な条件を選択することができる。
樹脂組成物に、優れた燃焼時の滴下防止性を発現させる観点から、溶融混練温度は280〜320℃とすることが好ましく、スクリュー回転数は250〜550rpmとすることが好ましい。
バレルに設けられるスクリュー構成としては、特に限定されることなく、右巻き、左巻き、直交(N型)、逆送り(L型)ニーディングディスクエレメントを適宜設ける構成としてよく、特に、優れた燃焼時の滴下防止性を発現させる観点から、第1原料供給口と第2原料供給口との間に、直交(N型)ニーディングディスクエレメント、逆送り(L型)ニーディングディスクエレメント、2条フライトスクリュー逆送り(左巻き)を各々少なくとも1つ以上設ける構成が好ましい。また、無機充填材を均一に分散させる観点から、第3原料供給口と第2真空ベントとの間に少なくとも2つの直交(N型)ニーディングディスクエレメント、少なくとも1つの2条フライトスクリュー逆送り(左巻き)を含むセクションを設ける構成がより好ましい。
二軸押出機に原料を供給するための原料供給装置としては、特に限定されず、例えば、単独スクリューフィーダー、二軸スクリューフィーダー、テーブルフィーダー、ロータリーフィーダー等が挙げられる。これらの中でも、原料供給の変動誤差が少ないという観点から、ロスインウェイトフィーダーが好ましい。
液状の原料を供給する際は、押出機シリンダー部分に、液添ポンプ等を用いて、直接液状の原料をシリンダー系中に送り込むことで混練りすることができる。液添ポンプとしては、特に限定されず、例えば、ギアポンプやフランジ式ポンプ等が挙げられる。これらの中でも、ギアポンプが好ましい。更に、液添ポンプに使用する液状原料を貯めておくタンク、そのタンクとポンプ間の配管、及びポンプと押出機シリンダー間の配管等液状原料の流路となる部分等を、ヒーター等で加温することがより好ましい。これにより液状原料の粘度を低減することができるため、液添ポンプにかかる負荷を低減することができ、操作性等の観点から好ましい。
本実施形態の樹脂組成物の製造方法において、特に限定されるものではないが、優れた難燃性の樹脂組成物が得られる観点から、第1原料供給口から(a)成分の全量、(b)成分の全量又は一部、(e)成分の全量(但し、第2原料供給口から(e)成分を全量添加した場合を除く)、第2原料供給口から(b)成分の残り(但し、第1原料供給口から(b)成分を全量添加した場合を除く)、(e)成分の全量(但し、第1原料供給口から(e)成分を全量添加した場合を除く)、(d)成分の全量又は一部、液添ポンプから(c)成分の全量、第3原料供給口から(d)成分の残り(但し、第2原料供給口から(d)成分を全量添加した場合を除く)を添加することが好ましい。中でも、(e)成分の添加位置に関して、優れた燃焼時の滴下防止性、外観を発現させる観点から、第1原料供給口から添加することが好ましい。
また、(e)成分の押出機への供給方法として、粉体PTFE及び/又は改質PTFEを用い、当該PTFEに事前に(a)成分〜(d)成分の少なくとも1成分をドライブレンドして押出機に供給する工程を含むことが好ましい。特に、より優れた燃焼時の滴下防止性、外観を発現させる観点から、上記PTFEに事前に(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂の全量又は一部のみをドライブレンドして押出機に供給する工程を含むことが好ましい。
<成形体>
本実施形態の樹脂組成物は、これを成形することにより成形体とすることができる。成形方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、射出成形、中空成形、押出成形、シート成形、フィルム成形等、公知の成形方法を用いることもできる。上述の樹脂組成物を成形して得られる成形体は、種々の成形体として用いることができ、特に、家電、OA機器等に好適に使用できる。すなわち、本実施形態の成形体は、上記した樹脂組成物を含む、成形体である。
本実施形態の樹脂組成物の成形方法は、特に限定されず、例えば、射出成形機を用いて、成形する方法等が挙げられる。このような射出成型機としては、特に限定されず、例えば、TOSHIBA社製、「IS100GN」等が挙げられる。
本実施形態の樹脂組成物の成形方法における、溶融温度、金型温度等は、溶融温度200〜320℃、金型温度30〜100℃の範囲から適宜好適な条件を選択することができるが、特にこれらに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例によって、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、使用した原料は下記の通りである。
(a)ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)
(a−1)還元粘度(0.5g/dLのクロロホルム溶液、30℃測定)0.52dL/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
(a−2)還元粘度(0.5g/dLのクロロホルム溶液、30℃測定)0.41dL/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
(b)スチレン系樹脂
(b−1)ハイインパクトポリスチレン(HIPS)
ペトロケミカル社製「CT60」
(b−2)スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS)
(b−2)のAS共重合体は、以下のようにして製造した。
アクリロニトリル4.7質量部、スチレン73.3質量部、エチルベンゼン22質量部、重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシ−イソプロピルカーボネート0.02質量部よりなる混合液を、2.5リットル/時間の流速で、容量5リットルの完全混合型反応機に連続的に供給し、142℃で重合を行って重合液を得た。
得られた重合液を連続してベント付き押出機に導き、260℃、40Torrの条件下で未反応モノマー及び溶剤を除去し、ポリマーを連続して冷却固化し、細断して粒子状のスチレン−アクリロニトリル共重合体(以下、「AS」ということもある)を得た。
このスチレン−アクリロニトリル共重合体について、赤外吸収スペクトル法により組成分析したところ、アクリロニトリル単位9質量%とスチレン単位91質量%であった。また、このスチレン−アクリロニトリル共重合体のメルトフローレートは、78g/10分(ASTM D 1238準拠、220℃、10kg荷重で測定)であった。
(c)リン系化合物
縮合リン酸エステル系化合物、商品名「E890」、大八化学工業株式会社製
(d)無機充填材
(d−1)マイカ
商品名「スゾライトマイカ200HK」、西日本貿易株式会社製
(d−2)ガラス繊維(GF)
商品名「マイクログラスサーフェストランド REV8」、オーウェンスコーニングジャパン社製
(e)ポリテトラフルオロエチレン
アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合物を50質量%含有する改質PTFE(商品名「メタブレンA3800」、三菱レイヨン株式会社製)
実施例及び比較例で得られた樹脂組成物の評価は、以下の方法及び条件で行った。
<エージング後の試験片の収縮率>
実施例及び比較例で得られた樹脂組成物ペレットを90℃で1時間乾燥した。乾燥後の樹脂組成物ペレットから、IS−100GN型射出成形機(東芝機械株式会社製、シリンダー温度を240〜280℃、金型温度を80℃に設定)を用いて、流れ方向の長さ125mm、垂直方向の長さ13mm、厚み1.6mmの試験片を作製した。
この試験片を温度150℃で24時間エージングした後の、試験片の収縮率を下記式から求めた。
試験片収縮率[%]=((エージング前の流れ方向の試験片の長さ[mm]−エージング後の流れ方向の試験片の長さ[mm])/(エージング前の流れ方向の試験片の長さ[mm]))×100
<外観>
実施例及び比較例で得られた樹脂組成物ペレットを90℃で1時間乾燥した。乾燥後の樹脂組成物ペレットから、IS−100GN型射出成形機(東芝機械株式会社製、シリンダー温度を240〜280℃、金型温度を80℃に設定)を用いて、流れ方向の長さ90mm、垂直方向の長さ50mm、厚さ2.5mmの試験片を作製した。
この試験片の外観を目視確認し、以下の評価基準で判定した。
○(優れる):充填材の浮き上がりが少ない。
△(可):充填材の浮き上がりがやや多い。
×(不良):充填材の浮き上がりが多い。
<メルトフローレート(MFR)>
実施例及び比較例で得られた樹脂組成物ペレットを用い、ISO−1133に準じて250℃、10kg荷重の条件で、メルトフローレート(g/10分)を測定した。
評価基準としては、メルトフローレートが大きい値であるほど流動性に優れていると評価した。
<難燃性>
−V試験−
UL94−V試験に基づき、1.6mm厚さの射出成形試験片を用いて難燃性を評価した。
まず、実施例及び比較例で得た樹脂組成物ペレットを90℃で1時間乾燥した。乾燥したペレットを240〜280℃に設定したスクリューインライン型射出成形機(商品名「IS−100GN」、東芝機械株式会社製)に供給し、金型温度80℃の条件で射出成形することで、当該規格で規定された寸法(縦125mm×横13mm×厚さ1.6mm)の試験片を作成した。
上記試験片にガスバーナーの炎を当てて、その燃焼の程度を評価した。
なお、難燃等級には、UL94−V試験によって分類される難燃性のクラスを示した。全ての試験片で試験は5本行い判定した。分類方法の概要は以下の通りである。
V−0:5本の合計燃焼時間50秒以下、最大燃焼時間10秒以下、有炎滴下なし
V−1:5本の合計燃焼時間250秒以下、最大燃焼時間30秒以下、有炎滴下なし
−5V試験−
UL94−5V試験に基づき、2.4mm厚さ及び2.8mm厚さの射出成形試験片を用いて難燃性を評価した。
まず、実施例及び比較例で得た樹脂組成物ペレットを90℃で1時間乾燥した。
短冊サンプルにおいては、乾燥したペレットを用いて220〜240℃に設定したスクリューインライン型射出成形機(商品名「SH100C」、住友重機械工業株式会社製)に供給し、金型温度30℃の条件で射出成形することで、当該規格で規定された寸法(縦125mm×横13mm×厚さ2.4mm及び厚さ2.8mm)の試験片を作成した。
板サンプルにおいては、乾燥したペレットを用いて290〜310℃に設定したスクリューインライン型射出成形機(商品名「SH100C」、住友重機械工業株式会社製)に供給し、金型温度100℃の条件で射出成形することで、当該規格で規定された寸法(縦150mm×横150mm×厚さ2.4mm及び厚さ2.8mm)の試験片を作成した。
上記試験片にガスバーナーの炎を当てて、その燃焼の程度を評価した。
なお、難燃等級には、UL94−5V試験によって分類される難燃性のクラスを示した。短冊サンプル5本、板サンプル3枚試験を行い、判定した。分類方法の概要は以下の通りである。
5VA:短冊サンプルにおいて5回目の接炎後の燃焼時間及びグローイング時間の合計が60秒以下で、板サンプルにおいて接炎後の穴開きがなかった。
不合格:5VAの基準に満たなかったものを不合格とした。
以下、各実施例及び各比較例について詳述する
樹脂組成物の製造装置として、二軸押出機(商品名「TEM58SS」、東芝機械社製)を用いた。該二軸押出機においてバレル数は13ブロックであり、原料の流れ方向について、上流から1バレル目(第1供給口)、6バレル目(第2供給口)、9バレル目(第3供給口)にそれぞれ1ヶ所の計3ヶ所の供給口を設け、8バレル目に液添ポンプを設け、5バレル目、12バレル目の2ヶ所真空ベントを設けた。また、第2供給口、第3供給口への原料供給方法は、押出機サイド開放口から強制サイドフィーダーを用いて供給する方法とした。
製造方法1〜4における、バレルに設けるスクリュー構成、バレルの設定温度は、図1に記載の通りである。なお、上記スクリュー構成の標記に用いたニーディングディスクの略号の意味は、以下のとおりである。
・R1:ニーディングディスクライト(L/D=1.03)
・R2:ニーディングディスクライト(L/D=0.51)
・L:ニーディングディスクレフト(L/D=0.51)
・N1:ニーディングディスクニュートラル(L/D=1.03)
・N2:ニーディングディスクニュートラル(L/D=0.51)
・逆:2条フライトスクリュー逆送り(L/D=0.39)
・S:SMEスクリュー(L/D=0.78)
〔実施例1〜10、比較例1〜6〕
上記のように設定した二軸押出機において、表1、3に示した組成、製造条件の下、吐出量400kg/時間の条件にて溶融混練し、樹脂組成物のペレットを得た。
〔実施例11〕
上記のように設定した二軸押出機において、表2に示した組成、製造条件の下、吐出量400kg/時間の条件にて溶融混練した。まず、第一の樹脂組成物を製造した後、その第一の樹脂組成物を用いて第二の樹脂組成物を製造し、樹脂組成物のペレットを得た。
各実施例及び比較例について、上述の測定方法により樹脂組成物の評価を行った結果を表1〜3に示す。
Figure 2019104824
Figure 2019104824
Figure 2019104824
表1、2、3に示すとおり、温度150℃、24時間の条件下でエージングしたときの、試験片の収縮率が6〜20%である実施例1〜11は、いずれも流動性、難燃性、機械的物性に優れていることがわかった。
本発明によれば、外観、流動性、高いレベルでの難燃性に優れた樹脂組成物を提供することができ、家電・OA機器用途等の材料として産業上の利用可能性を有している。

Claims (9)

  1. (a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と、
    (b)スチレン系樹脂と、
    (c)リン系化合物と、
    (d)無機充填材と、
    (e)ポリテトラフルオロエチレンと、
    を含む樹脂組成物であり、
    前記樹脂組成物中に、前記(d)成分を35〜60質量%含み、
    流れ方向の長さ125mm、垂直方向の長さ13mm、厚み1.6mmの寸法で作成した前記樹脂組成物の試験片を、温度150℃、24時間の条件下でエージングしたときの、下記式で示す試験片の収縮率が6〜20%であることを特徴とする、樹脂組成物。
    試験片収縮率[%]=((エージング前の流れ方向の試験片の長さ[mm]−エージング後の流れ方向の試験片の長さ[mm])/(エージング前の流れ方向の試験片の長さ[mm]))×100
  2. 前記(a)成分、前記(b)成分、及び前記(c)成分の合計100質量部に対して、
    前記(a)成分を50〜70質量部、
    前記(b)成分を10〜30質量部、
    前記(c)成分を10〜30質量部、及び
    前記(e)成分を0.05〜1質量部含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記(a)成分が、
    (a−1)還元粘度が0.45〜0.55dL/gのポリフェニレンエーテル系樹脂と、
    (a−2)還元粘度が0.35〜0.45dL/gのポリフェニレンエーテル系樹脂と、
    を含み、
    (a−1)成分と(a−2)成分との合計100質量部に対する(a−2)成分の含有量が、60〜90質量部である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記(d)成分が、ガラス繊維及びマイカから選ばれる1種以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記(c)成分が、縮合リン酸エステル化合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、成形体。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物の製造方法であって、
    押出機を用いて、前記(a)成分〜(e)成分を溶融混練する工程を含むことを特徴とする、樹脂組成物の製造方法。
  8. 前記(e)成分の粉体ポリテトラフルオロエチレン及び/又は改質ポリテトラフルオロエチレンを前記(a)成分〜(d)成分の少なくとも1成分とドライブレンドして前記押出機へ供給する工程を含む、請求項7に記載の樹脂組成物の製造方法。
  9. 前記供給する工程において、前記(e)成分の粉体ポリテトラフルオロエチレン及び/又は改質ポリテトラフルオロエチレンを前記(a)成分の全量又は一部とドライブレンドして前記押出機へ供給することを含む、請求項8に記載の樹脂組成物の製造方法。
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