JP5459235B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、燃焼室からのガス漏れと筒内圧センサの出力の直線性の悪化とを区別して判定し得る装置として好適な内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、筒内圧センサの応答性低下による異常を判定するための異常判定装置が開示されている。この従来の異常判定装置では、筒内の燃焼が終了した後の膨張行程の所定クランク角期間において、筒内圧センサにより検出された筒内圧と筒内圧の検出時の筒内容積と筒内ガスの比熱比とを用いて算出される発熱量に基づいて、筒内圧センサの異常の有無を判定するようにしている。
特開2010−127102号公報 特開2008−208751号公報
ところで、内燃機関の燃焼が行われていないモータリング中の圧縮行程および膨張行程における筒内の発熱量の算出値の直線性は、筒内圧センサの出力の直線性の悪化が発生している場合に悪化する。また、当該発熱量の算出値の直線性は、筒内のガスの圧縮に伴う燃焼室からのガス漏れが発生している場合にも悪化する。従って、モータリング時に上記発熱量の算出値の直線性の悪化が発生しているか否かを判断するだけでは、筒内圧センサの出力の直線性の悪化が発生しているのか或いは上記ガス漏れが発生しているのかを区別して判別することができない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、燃焼室からのガス漏れと筒内圧センサの出力の直線性の悪化とを区別して判定できるようにした内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、内燃機関の制御装置であって、
内燃機関の筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
前記筒内から排出される排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサと、
筒内圧力を検出する筒内圧センサと、
前記筒内圧センサにより検出される前記筒内圧力に基づいて、筒内の発熱量を算出する発熱量算出手段と
前記内燃機関の燃焼が行われていないモータリング中に前記発熱量算出手段により算出される前記発熱量の直線性の悪化の有無を判定する発熱量直線性判定手段と、
前記燃料噴射弁を用いた吸気行程噴射の実行時に前記空燃比センサを用いて検出される第1空燃比と、当該吸気行程噴射の実行時と同一運転条件下において前記燃料噴射弁を用いた圧縮行程噴射の実行時に前記空燃比センサを用いて検出される第2空燃比との空燃比差が所定値よりも大きいか否かに基づいて、燃焼室からのガス漏れの有無を判定するガス漏れ判定手段と、
前記発熱量直線性判定手段により前記発熱量の算出値の直線性が悪化していると判定された場合において、前記空燃比差が前記所定値よりも大きい場合には燃焼室からのガス漏れが発生していると判定し、一方、前記空燃比差が前記所定値以下である場合には前記筒内圧センサの出力の直線性が悪化していると判定する異常原因判別手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記異常原因判別手段は、
前記ガス漏れは発生しているが前記筒内圧センサの出力の直線性悪化が発生していない状況下での前記空燃比差と、前記状況下での前記モータリング時に前記発熱量算出手段により算出される前記発熱量との関係を定めた関係情報を記憶している関係情報記憶手段と、
前記発熱量直線性判定手段により前記発熱量の算出値の直線性が悪化していると判定された場合であって前記空燃比差が前記所定値よりも大きい場合において、前記空燃比差と前記発熱量の算出値との関係が前記関係情報として定められた関係と一致する場合には上記ガス漏れのみが発生していると判定し、一方、前記空燃比差と前記発熱量の算出値との関係が前記関係情報として定められた関係と一致しない場合には上記ガス漏れが発生しているとともに前記筒内圧センサの出力の直線性が悪化していると判定する同時異常発生判定手段を含むことを特徴とする。
また、第3の発明は、第1の発明において、
前記圧縮行程噴射の実行時に前記発熱量算出手段を用いて算出される第2発熱量と、当該圧縮行程噴射の実行時と同一運転条件下において前記吸気行程噴射の実行時に前記発熱量算出手段を用いて算出される第1発熱量との発熱量差を算出する発熱量差算出手段を更に備え、
前記異常原因判別手段は、
前記ガス漏れは発生しているが前記筒内圧センサの出力の直線性悪化が発生していない状況下での前記空燃比差と、前記状況下での前記発熱量差との関係を定めた関係情報を記憶している関係情報記憶手段と、
前記発熱量直線性判定手段により前記発熱量の算出値の直線性が悪化していると判定された場合であって前記空燃比差が前記所定値よりも大きい場合において、前記空燃比差と前記発熱量差との関係が前記関係情報として定められた関係と一致する場合には上記ガス漏れのみが発生していると判定し、一方、前記空燃比差と前記発熱量差との関係が前記関係情報として定められた関係と一致しない場合には上記ガス漏れが発生しているとともに前記筒内圧センサの出力の直線性が悪化していると判定する同時異常発生判定手段と、
を含むことを特徴とする。
モータリング時の発熱量の算出値の直線性が悪化している場合、その原因としては、燃焼室からのガス漏れと筒内圧センサの出力の直線性の悪化とが考えられる。また、当該ガス漏れが発生している場合には、吸気行程噴射の実行時に検出される第1空燃比と当該吸気行程噴射の実行時と同一運転条件下において圧縮行程噴射の実行時に検出される第2空燃比との空燃比差が大きくなる。第1の発明によれば、モータリング時の発熱量の算出値の直線性が悪化していると判定された場合には、吸気行程噴射の実行時に検出される第1空燃比と当該吸気行程噴射の実行時と同一運転条件下において圧縮行程噴射の実行時に検出される第2空燃比との空燃比差が所定値よりも大きいか否かを判断するようにしている。このため、本発明によれば、モータリング時の発熱量の算出値の直線性悪化が発生している場合に、その発生原因が上記ガス漏れであるのか或いは筒内圧センサの出力の直線性の悪化であるのかを区別して判定することができる。
第2の発明によれば、モータリング中の発熱量の算出値の直線性が悪化していると判定された場合であって空燃比差が上記所定値よりも大きい場合において、この場合の空燃比差とモータリング時の発熱量との関係が、上記状況下にて関係情報として定められた関係と一致するか否かを判断するようにしている。これにより、本発明によれば、モータリング中の発熱量の算出値の直線性が悪化している場合に、上記ガス漏れのみが発生しているのか、或いは、当該ガス漏れとともに筒内圧センサの出力の直線性悪化とが同時に発生しているのかを区別して判定することが可能となる。
第3の発明によれば、モータリング中の発熱量の算出値の直線性が悪化していると判定された場合であって空燃比差が上記所定値よりも大きい場合において、この場合の空燃比差と発熱量差との関係が、上記状況下にて関係情報として定められた関係と一致するか否かを判断するようにしている。これにより、本発明によれば、モータリング中の発熱量の算出値の直線性が悪化している場合に、上記ガス漏れのみが発生しているのか、或いは、当該ガス漏れとともに筒内圧センサの出力の直線性悪化とが同時に発生しているのかを区別して判定することが可能となる。
本発明の実施の形態1における内燃機関のシステム構成を説明するための図である。 モータリング時の筒内圧力Pおよび発熱量Qを示す図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2の変形例において実行されるルーチンのフローチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1のシステム構成]
図1は、本発明の実施の形態1における内燃機関10のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関10を備えている。内燃機関10の筒内には、ピストン12が設けられている。筒内におけるピストン12の頂部側には、燃焼室14が形成されている。燃焼室14には、吸気通路16および排気通路18が連通している。吸気通路16および排気通路18には、それぞれ、燃焼室14と吸気通路16、或いは燃焼室14と排気通路18を導通状態または遮断状態とするための吸気弁20および排気弁22が設けられている。
吸気通路16の入口近傍には、吸気通路16に吸入される空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ24が設けられている。エアフローメータ24の下流には、電子制御式のスロットルバルブ26が設けられている。また、スロットルバルブ26の下流には、吸気圧力を検出するための吸気圧力センサ28が取り付けられている。
また、内燃機関10の各気筒には、燃焼室14内(筒内)に直接燃料を噴射する燃料噴射弁30、および、混合気に点火するための点火プラグ32がそれぞれ設けられている。更に、排気通路18には、排気ガスを浄化するための上流触媒(S/C)34および下流触媒36が配置されている。上流触媒34よりも上流側の排気通路18(より具体的には、排気マニホールドの集合部)には、その位置で排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサ38が取り付けられている。ここでは、空燃比センサ38は、広範囲にわたって排気ガスの空燃比に対してほぼリニアな出力を発するセンサであるものとする。
本実施形態のシステムは、演算処理装置として、ECU(Electronic Control Unit)40を備えている。ECU40の入力部には、上述したエアフローメータ24、吸気圧力センサ28および空燃比センサ38に加え、エンジン回転数を検出するためのクランク角センサ42、および、筒内圧力Pを検出する筒内圧センサ44等の内燃機関10の運転状態を検出するための各種センサが接続されている。また、ECU40の出力部には、上述したスロットルバルブ26、燃料噴射弁30および点火プラグ32等の各種のアクチュエータが接続されている。ECU40は、それらのセンサ出力に基づいて、所定のプログラムに従って上記各種のアクチュエータを駆動することにより、内燃機関10の運転状態を制御するものである。
[実施の形態1における異常判定手法(燃焼室からのガス漏れと筒内圧センサの出力の直線性の悪化とを区別して判定する手法)]
図2は、モータリング時の筒内圧力Pおよび発熱量Qを示す図である。より具体的には、図2(A)は、内燃機関10の燃焼が行われていないモータリング(燃料カット運転)中の圧縮行程および膨張行程における筒内圧力Pの波形を示している。図2(A)に破線で示す波形は、同図中に実線で示す正常時の波形と比べて、筒内圧センサ44の出力が低下する方向に当該出力の直線性が悪化している時のものである。
一方、図2(B)は、筒内圧センサ44により検出される筒内圧力Pに基づいて算出される発熱量Qであって、モータリング中の圧縮行程および膨張行程における筒内の発熱量Qの波形を示している。発熱量Qは、筒内圧力Pと筒内容積Vと筒内ガスの比熱比κとの関係式PVκに基づいて算出することができる。(吸気弁20の閉弁後の)圧縮行程および膨張行程は、断熱変化であるとみなすことができる。従って、燃焼が行われていないモータリング中の圧縮行程および膨張行程においては、発熱量Qは一定となる。このため、筒内圧センサ44の出力が正常であれば、図2(B)中に実線で示すように、筒内圧センサ44により検出される筒内圧力Pに基づいて算出される発熱量Qは一定値となる。しかしながら、筒内圧センサ44の出力の直線性が悪化している場合には、図2(B)に示すように、発熱量Qの算出値についても、正常時の値から外れた値となり、すなわち、直線性が悪化する。
また、発熱量Qの算出値の直線性は、筒内のガスの圧縮に伴う燃焼室14からのガス漏れ(以下、「圧縮抜け」と称する)が発生している場合にも悪化する。本実施形態のシステムは、上記発熱量Qの算出値の直線性の悪化が発生している場合に、以下に示す判定手法によって、その発生原因が筒内圧センサ44の出力の直線性の悪化であるのか或いは上記ガス漏れであるのかを区別して判定できるようにした点に特徴を有している。
すなわち、本実施形態では、先ず、筒内圧センサ44により検出される筒内圧力Pに基づいてモータリング中に算出される発熱量Qの算出値の直線性が悪化しているか否かを判定するようにした。そして、発熱量Qの算出値の直線性が悪化していると判定された場合において、以下に示す圧縮抜けについての判定が成立する場合には圧縮抜けが発生していると判定し、一方、当該圧縮抜けについての判定が不成立である場合には筒内圧センサ44の出力の直線性が悪化していると判定するようにした。
{実施の形態1における燃焼室からのガス漏れ(圧縮抜け)の判定手法}
筒内に直接燃料を噴射可能な上記燃料噴射弁30を備える本実施形態のシステムによれば、燃料噴射時期を切り替えることにより、吸気行程中に筒内に燃料を噴射する吸気行程噴射と、圧縮行程中に筒内に燃料を噴射する圧縮行程噴射とを行うことができる。
そこで、本実施形態では、吸気行程噴射の実行時に空燃比センサ38を用いて検出される排気ガスの空燃比(以下、「第1空燃比A/F1」と称する)と、当該吸気行程噴射の実行時と同一運転条件下において圧縮行程噴射の実行時に空燃比センサ38を用いて検出される排気ガスの空燃比(以下、「第2空燃比A/F2」と称する)との差(以下、単に「空燃比差」と略することがある)が所定値よりも大きい場合に、圧縮抜けが発生していると判定するようにした。
ここで、圧縮抜けが発生している場合に第1空燃比A/F1と第2空燃比A/F2との間に生ずる具体的な相違について、圧縮抜けの発生箇所毎に個別に説明を行う。尚、前提として、圧縮抜けの判定を行う際の燃料噴射量は、吸気行程噴射および圧縮行程噴射の何れの場合にも、筒内ガスの空燃比が理論空燃比(ストイキ)となるように調整されているものとする。
(排気弁を介した圧縮抜けが発生しているケース)
このケースでは、吸気行程噴射が行われている場合であれば、排気弁22を介して混合気が筒内から排気通路18に抜けることになる。排気通路18側に抜けた混合気が空燃比センサ38に到達した際、混合気に含まれる炭化水素と空気とでは空気の方が空燃比センサ38の検出感度が高いため、空燃比センサ38の出力はストイキよりもややリーンな値となる。その後、この場合の圧縮抜けが生じたサイクルにおける燃焼ガスが空燃比センサ38に到達した際には、空燃比センサ38の出力はストイキを示す値となる。その結果、この場合の第1空燃比A/F1は、圧縮抜けガスと燃焼ガスとを合わせた全体としては、ストイキ寄りのリーンな値となる。
一方、圧縮行程噴射が行われている場合であれば、排気弁22を介して空気のみが筒内から排気通路18に抜けることになる。その結果、排気通路18側に抜けた空気に対しては、空燃比センサ38の出力はリーンな値となり、この場合の圧縮抜けが生じたサイクルにおける燃焼ガスに対しては、空燃比センサ38の出力はリッチな値となる。その結果、この場合の第2空燃比A/F2は、圧縮抜けガスと燃焼ガスとを合わせた全体としては、ストイキを示す値となり、吸気行程噴射の実行時の第1空燃比A/F1と比べて相対的にリッチな値となる。
(ピストンリングを介した圧縮抜けが発生しているケース)
このケースでは、吸気行程噴射が行われている場合であれば、ピストンリング12a(図1参照)を介して混合気が筒内からクランク室に抜けることになる。筒内から抜けた混合気は空燃比センサ38に到達しないので、空燃比センサ38の出力には、この場合の圧縮抜けが生じたサイクルにおける燃焼ガス分のみが寄与することになる。この場合には、混合気がピストンリング12aを介して抜けるため、燃焼ガスの空燃比は、ストイキのままである。従って、この場合の第1空燃比A/F1は、ストイキを示す値となる。
一方、圧縮行程噴射が行われている場合であれば、ピストンリング12aを介して空気のみが筒内からクランク室に抜けることになる。この場合にも、筒内から抜けた空気は空燃比センサ38に到達しないので、空燃比センサ38の出力には、この場合の圧縮抜けが生じたサイクルにおける燃焼ガス分のみが寄与することになる。この場合には、燃焼ガスの空燃比は、ピストンリング12aを介して空気が抜けた影響を受けて、ストイキよりもリッチとなる。従って、この場合の第2空燃比A/F2は、ストイキよりもリッチな値となり、吸気行程噴射の実行時の第1空燃比A/F1と比べて相対的にリッチな値となる。
(吸気弁を介した圧縮抜けが発生しているケース)
このケースでは、吸気行程噴射が行われている場合であれば、吸気弁20を介して混合気が筒内から吸気通路16に抜けることになる。筒内から抜けた混合気は空燃比センサ38に到達しないので、空燃比センサ38の出力には、この場合の圧縮抜けが生じたサイクルにおける燃焼ガス分のみが寄与することになる。この場合には、混合気が吸気弁20を介して抜けるため、燃焼ガスの空燃比は、ストイキのままである。従って、この場合の第1空燃比A/F1は、ストイキを示す値となる。
一方、圧縮行程噴射が行われている場合であれば、吸気弁20を介して空気のみが筒内から吸気通路16に抜けることになる。この場合にも、筒内から抜けた空気は空燃比センサ38に到達しないので、空燃比センサ38の出力には、この場合の圧縮抜けが生じたサイクルにおける燃焼ガス分のみが寄与することになる。この場合には、燃焼ガスの空燃比は、吸気弁20を介して空気が抜けた影響を受けて、ストイキよりもリッチとなる。また、本実施形態のように、吸気行程噴射、次いで圧縮行程噴射という順番でこれら2つの態様の燃料噴射を隣接する2サイクルにおいて実行する場合には、圧縮行程噴射が行われるサイクルにおいて吸入されるガスは、吸気行程噴射を行った1つ前のサイクルの圧縮行程中に吸気通路16側に抜けた混合気を含む空気(通常よりもリッチなガス)となる。従って、これらの理由により、この場合の第2空燃比A/F2は、ストイキよりもリッチな値となり、吸気行程噴射の実行時の第1空燃比A/F1と比べて相対的にリッチな値となる。
圧縮抜けが生じていない場合であれば、本来、第1空燃比A/F1と第2空燃比A/F2とは同一の値となる。一方、圧縮抜けが発生している場合には、以上説明したように、上記3つのケースの何れにおいても、圧縮行程噴射の実行時の第2空燃比A/F2は、吸気行程噴射の実行時の第1空燃比A/F1と比べて相対的にリッチな値となる。つまり、空燃比A/Fの値の大きさとしては、第1空燃比A/F1が第2空燃比A/F2よりも大きくなる。このため、第1空燃比A/F1と第2空燃比A/F2との空燃比差が所定値よりも大きい場合には、圧縮抜けが発生していると判定することが可能となる。
(実施の形態1における具体的処理)
図3は、本発明の実施の形態1における異常判定手法を実現するために、ECU40が実行するルーチンを示すフローチャートである。尚、本ルーチンの起動時には、筒内ガスの空燃比がストイキとなるように燃料噴射量が調整された状態で、吸気行程噴射が行われているものとする。また、以下に示す本ルーチンにおける圧縮抜けの判定処理は、ここでは、1気筒毎に順に実行されるものとし、これに対応し、筒内圧センサ44の出力の直線性悪化の判定処理は、圧縮抜けの判定処理を行う気筒において行われるものとする。また、本ルーチンは、モータリングの開始時(例えば、燃料カットの開始時)に起動されるものとする。
図3に示すルーチンでは、先ず、モータリング時の発熱量Qの算出値の直線性が悪化しているか否かが判定される(ステップ100)。発熱量Qは、筒内圧センサ44により検出される筒内圧力Pに基づいて、次のような手法で算出することができる。すなわち、本ステップ100では、筒内圧センサ44およびクランク角センサ42を利用して、所定クランク角期間(ここでは、圧縮行程および膨張行程)において、所定クランク角度毎に筒内圧センサ44を用いて筒内圧力Pが検出される。そして、この筒内圧力Pと、筒内圧力Pの検出時のクランク角度に基づいて算出される筒内容積Vと、筒内のガスの比熱比κとに基づいて、上記所定クランク角度毎にPVκが発熱量Qとして算出される。
モータリング時の発熱量Qの算出値の直線性が悪化している場合には、発熱量Qの算出値は、図2(B)を参照して既述したように、正常時であれば一定となる値から外れた値となる。そこで、本ステップ100では、モータリング中の圧縮行程および膨張行程における所定クランク角度毎の発熱量Q(PVκ)の算出値の変化量が所定値よりも大きいか否かが判断される。そして、この変化量が上記所定値よりも大きい場合に、正常時の値に対する発熱量Qの算出値の誤差が大きいので、発熱量Qの算出値の直線性が悪化していると判定される。
上記ステップ100において、モータリング時の発熱量Qの算出値の直線性が悪化していると判定された場合には、空燃比センサ38を用いて吸気行程噴射の実行時の第1空燃比A/F1が算出(検出)される(ステップ102)。次いで、燃料噴射弁30による燃料噴射時期(直噴噴射時期)が変更される(ステップ104)。具体的には、現在の吸気行程噴射から圧縮行程噴射に切り替えられる。
次に、上記ステップ104において圧縮行程噴射に切り替えられた後の初回のサイクルにおける排気ガスの第2空燃比A/F2が、空燃比(A/F)センサ38の出力に基づいて算出(検出)される(ステップ106)。次いで、上記ステップ102において取得された第1空燃比A/F1と上記ステップ106において取得された第2空燃比A/F2との空燃比差が所定値よりも大きいか否かが判定される(ステップ108)。本ステップ108における空燃比差に関する所定値は、空燃比のばらつきによらずに圧縮抜けの発生の有無を判定し得る値として予め設定された値である。
上記ステップ108において、空燃比差が上記所定値よりも大きいと判定された場合には、圧縮抜けが発生していると判定される(ステップ110)。一方、上記ステップ108において、空燃比差が上記所定値以下であると判定された場合には、筒内圧センサ(CPS)44の出力の直線性が悪化していると判定される(ステップ112)。
また、上記ステップ110において圧縮抜けが発生していると判定された場合には、次いで、圧縮行程噴射を選択して退避走行が行われ、また、警告灯(MIL)の点灯が行われる(ステップ114)。
以上説明した図3に示すルーチンによれば、モータリング時の発熱量Qの算出値の直線性が悪化していると判断できる場合において、2つの異なる態様での燃料噴射の実行時の第1空燃比A/F1と第2空燃比A/F2の空燃比差が上記所定値よりも大きいか否かを判断することによって、発熱量Qの算出値の直線性悪化の原因が、圧縮抜けであるのか或いは筒内圧センサ44の出力の直線性の悪化であるのかが判別される。このように、本実施形態の異常判定手法では、発熱量Qの非直線性を検出した後に、別の手段で圧縮抜けを判定するようにしている。このため、圧縮抜けと筒内圧センサ44の出力の直線性の悪化とを区別して判定することが可能となる。
また、本実施形態では、隣接する2サイクル間において、吸気行程噴射と圧縮行程噴射との間で燃料噴射の態様を異ならせるようにしている。このため、運転条件が同一とみなせることで吸入空気量が同一になり、圧縮抜けによるガス量が同一になるとみなせる状況下において、2つの空燃比A/F1、A/F2を比較することができる。これにより、圧縮抜けを精度良く判定することが可能となる。
また、上記ルーチンによれば、圧縮抜けが発生していると判定された際に退避走行を行う場合には、圧縮行程噴射が選択される。排気弁22を介した圧縮抜けが発生している場合には、吸気行程噴射が行われるようになっていると、未燃状態の混合気が排気通路18側に抜けてしまう。その結果、上流触媒34等の溶損が生ずるおそれがある。従って、圧縮抜けが発生していると判定された際に圧縮行程噴射が選択されるようにすることで、上流触媒34等の溶損を回避しつつ、退避走行が行えるようになる。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU40が、上記ステップ100において発熱量Qを算出することにより前記第1の発明における「発熱量算出手段」が、上記ステップ100の処理を実行することにより前記第1の発明における「発熱量直線性判定手段」が、上記ステップ102〜110の一連の処理を実行することにより前記第1の発明における「ガス漏れ判定手段」が、上記ステップ100の判定が成立する場合において上記108の判定結果に応じて上記ステップ110または112の処理を実行することにより前記第1の発明における「異常原因判別手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
次に、図4を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU40に図3に示すルーチンに代えて後述の図4に示すルーチンを実行させることにより実現することができるものである。
[実施の形態2における異常判定手法]
上述した実施の形態1における異常判定手法は、圧縮抜けと筒内圧センサ44の出力の直線性の悪化のうちの何れか一方の異常しか発生しないことを前提としている。このような手法によっても、実用上は十分に有用な異常判定が可能となるといえる。しかしながら、実際には、上記異常の両方が同時に発生する可能性がある。本実施形態の異常判定手法は、上記異常の両方が同時に発生することを想定した場合であっても、発生した異常を区別して判別可能な点に特徴を有している。
具体的には、モータリング中の発熱量Qの算出値の直線性が悪化していると判定された場合であって、第1空燃比A/F1と第2空燃比A/F2との空燃比差が上記所定値よりも大きい場合には、筒内圧センサ44の出力の直線性悪化と圧縮抜けの双方が同時に発生している可能性がある。そこで、本実施形態では、圧縮抜けは発生しているが筒内圧センサ44の出力の直線性悪化が発生していない状況下での空燃比差と、当該状況下でのモータリング時に筒内圧センサ44により検出される筒内圧力Pに基づいて算出された発熱量Q(ここでは、正常時の発熱量Qとの誤差が最大となる時の値を用いる)との関係を定めた相関マップ(関係情報)を予めECU40に記憶しておくようにした。
そのうえで、モータリング中の発熱量Qの算出値の直線性が悪化していると判定された場合であって空燃比差が上記所定値よりも大きい場合において、この場合の空燃比差とモータリング時の発熱量Qとの関係が上記相関マップに定められた関係と一致する場合には圧縮抜けのみが発生していると判定し、一方、この場合の空燃比差とモータリング時の発熱量Qとの関係が上記相関マップに定められた関係と一致しない場合には圧縮抜けとともに筒内圧センサ44の出力の直線性悪化が発生していると判定するようにした。また、モータリング中の発熱量Qの算出値の直線性が悪化していると判定された場合であって空燃比差が上記所定値以下である場合には、筒内圧センサ44の出力の直線性悪化のみが発生していると判定するようにした。
(実施の形態2における具体的処理)
図4は、本発明の実施の形態2における異常判定手法を実現するために、ECU40が実行するルーチンを示すフローチャートである。尚、図4において、実施の形態1における図3に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図4に示すルーチンでは、ステップ100においてモータリング時に発熱量Qの算出値の直線性が悪化していると判定された場合であって、ステップ108において第1空燃比A/F1と第2空燃比A/F2との空燃比差が上記所定値以下であると判定された場合には、筒内圧センサ(CPS)44の出力の直線性悪化のみが発生していると判定される(ステップ200)。
一方、上記ステップ108において空燃比差が上記所定値よりも大きいと判定された場合には、次いで、上記ステップ108において算出された空燃比差と上記ステップ100において算出された発熱量Qとの関係がECU40に記憶されている上記相関マップに定められた関係と一致するか否かが判定される(ステップ202)。
既述したように、上記相関マップは、圧縮抜けは発生しているが筒内圧センサ44の出力の直線性悪化が発生していない状況下での空燃比差と発熱量Qとの関係を定めたマップである。このため、今回の処理サイクルにおいてそれぞれ算出された空燃比差とモータリング時の発熱量Qとの関係が上記相関マップに定められた関係と一致する場合には、モータリング時の発熱量Qの算出値の直線性悪化の原因が圧縮抜けであると判断することができる。
従って、上記ステップ202における判定が成立すると判定された場合には、圧縮抜けのみが発生していると判定される(ステップ204)。一方、上記ステップ202における判定が不成立であると判定された場合、つまり、今回の処理サイクルにおいてそれぞれ算出された空燃比差とモータリング時の発熱量Qとの関係が上記相関マップに定められた関係と一致しない場合には、圧縮抜けとともに筒内圧センサ44の出力の直線性悪化が同時に発生していると判定される(ステップ206)。
以上説明した図4に示すルーチンによれば、モータリング中の発熱量Qの算出値の直線性が悪化していると判定された場合であって空燃比差が上記所定値よりも大きい場合において、この場合の空燃比差とモータリング時の発熱量Qとの関係が上記相関マップに定められた関係と一致するか否かを判断するようにしている。これにより、モータリング中の発熱量Qの算出値の直線性が悪化している場合に、圧縮抜けのみが発生しているのか、或いは、圧縮抜けとともに筒内圧センサ44の出力の直線性悪化とが同時に発生しているのかを区別して判定することが可能となる。
ところで、上述した実施の形態2においては、圧縮抜けのみが発生している場合と、圧縮抜けとともに筒内圧センサ44の出力の直線性悪化が同時に発生している場合とを区別して判定できるようにするために、圧縮抜けは発生しているが筒内圧センサ44の出力の直線性悪化が発生していない状況下での空燃比差と、当該状況下でのモータリング時に筒内圧センサ44により検出される筒内圧力Pに基づいて算出される発熱量Qとの関係を定めた相関マップ(関係情報)を予めECU40に記憶しておくようにしている。しかしながら、本発明における関係情報判定手段に記憶させておくべき関係情報は、上記のものに限定されるものではなく、例えば、次のようなものであってもよい。
すなわち、圧縮抜けは発生しているが筒内圧センサ44の出力の直線性悪化が発生していない状況下での空燃比差と、当該状況下での圧縮行程噴射の実行時に筒内圧センサ44により検出される筒内圧力Pに基づいて算出される第2発熱量Q2と当該圧縮行程噴射の実行時と同一運転条件下において吸気行程噴射の実行時に同様に算出される第1発熱量Q1との差(以下、単に、「発熱量差」と略する)と、の関係を定めた関係情報である相関マップ(以下の記載では、実施の形態1の相関マップと区別するために「第2相関マップ」と称する)を予めECU40に記憶しておくようにしてもよい。このような2つの異なる態様での燃料噴射時の発熱量Q1、Q2については、圧縮抜けが発生している場合には、第2発熱量Q2が第1発熱量Q1よりも大きくなるという関係が成立する。以下、図5に示すルーチンを参照して、このような第2相関マップを利用して行う異常判定手法の具体的処理について説明する。
図5は、本発明の実施の形態2の変形例における異常判定手法を実現するために、ECU40が実行するルーチンを示すフローチャートである。尚、図5において、実施の形態2における図4に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。また、以下のルーチンの処理は、気筒毎に個別に実行される処理であるものとする。
図5に示すルーチンでは、ステップ100においてモータリング時に発熱量Qの算出値の直線性が悪化していると判定された場合には、吸気行程噴射の実行中に、空燃比センサ38を用いて第1空燃比A/F1が算出(検出)されるとともに、筒内圧センサ44を用いて検出される筒内圧力Pに基づいて第1発熱量Q1が算出される(ステップ300)。内燃機関10の燃焼時の筒内圧力と発熱量(熱発生量)との間には相関がある。このため、本ステップ300では、筒内圧センサ44およびクランク角センサ42を利用して、所定クランク角期間(燃焼期間)において、所定クランク角度毎に筒内圧力Pが検出される。そして、この筒内圧力Pと、筒内圧力Pの検出時のクランク角度に基づいて算出される筒内容積Vと、筒内のガスの比熱比κとに基づいて、上記所定クランク角度毎に発熱量PVκが算出される。そして、上記所定クランク角期間における発熱量PVκの積算値として、第1発熱量Q1が算出される。
また、本ルーチンでは、ステップ104において圧縮行程噴射に切り替えられた後の初回のサイクルにおいて、空燃比センサ38を用いて第2空燃比A/F2が算出(検出)されるとともに、筒内圧センサ44を用いて検出される筒内圧力Pに基づいて、上記第1発熱量Q1の算出手法と同様の手法に従って第2発熱量Q2が算出される(ステップ302)。
また、本ルーチンでは、ステップ108において空燃比差が上記所定値よりも大きいと判定された場合には、次いで、上記ステップ108において算出された空燃比差と、上記ステップ302において算出された第2発熱量Q2と上記ステップ300において算出された第1発熱量Q1との発熱量差との関係が、ECU40に記憶されている上記第2相関マップに定められた関係と一致するか否かが判定される(ステップ304)。
上記ステップ304における判定が成立すると判定された場合には、モータリング時の発熱量Qの算出値の直線性悪化の原因が圧縮抜けであると判断し、圧縮抜けのみが発生していると判定される(ステップ204)。一方、上記ステップ304における判定が不成立であると判定された場合、つまり、今回の処理サイクルにおいてそれぞれ算出された空燃比差と発熱量差との関係が上記第2相関マップに定められた関係と一致しない場合には、圧縮抜けとともに筒内圧センサ44の出力の直線性悪化が同時に発生していると判定される(ステップ206)。
以上説明した図5に示すルーチンによれば、モータリング中の発熱量Qの算出値の直線性が悪化していると判定した場合であって空燃比差が上記所定値よりも大きい場合において、この場合の空燃比差と発熱量差との関係が上記第2相関マップに定められた関係と一致するか否かを判断するようにしている。このような手法によっても、モータリング中の発熱量Qの算出値の直線性が悪化している場合に、圧縮抜けのみが発生しているのか、或いは、圧縮抜けとともに筒内圧センサ44の出力の直線性悪化とが同時に発生しているのかを区別して判定することが可能となる。
尚、上述した実施の形態2においては、ECU40が、上記相関マップを予め記憶していることにより前記第2の発明における「関係情報記憶手段」が、上記ステップ100および108の判定が成立する場合において上記ステップ202の判定結果に応じて上記ステップ204または206の処理を実行することにより前記第2の発明における「同時異常発生判定手段」が、それぞれ実現されている。
また、上述した実施の形態2の変形例においては、ECU40が、上記ステップ304において発熱量差を算出することにより前記第3の発明における「発熱量差算出手段」が、上記第2相関マップを予め記憶していることにより前記第3の発明における「関係情報記憶手段」が、上記ステップ100および108の判定が成立する場合において上記ステップ304の判定結果に応じて上記ステップ204または206の処理を実行することにより前記第3の発明における「同時異常発生判定手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上述した実施の形態1および2においては、圧縮抜けの判定処理を1気筒ずつ順番に行うものとしている。しかしながら、2つの異なる態様での燃料噴射の実行時の空燃比A/F1、A/F2の相対的な差に基づく圧縮抜けの判定処理は、1気筒ずつ順番に行う態様に限らない。すなわち、排気通路18の(排気マニホールド)の集合部に配置された空燃比センサ38には、所定の順序(爆発順序)で各気筒からのガスが規則正しく到達する。従って、空燃比センサ38に各気筒からガスが到達するタイミングに基づいて当該空燃比センサ38の現在の出力がどの気筒からのガスであるかを把握するようにしたうえで、圧縮抜けの判定処理を全気筒(もしくは複数の一部気筒)同時に行うようにしてもよい。また、上記判定処理を全気筒(もしくは複数の一部気筒)同時に行う場合において、他の気筒から流出するガスの影響をより受けにくくしつつ空燃比A/F1、A/F2を検出するために、排気通路18における(排気マニホールドの)各気筒の枝管部に空燃比センサをそれぞれ備えるようにしてもよい。
10 内燃機関
12 ピストン
12a ピストンリング
14 燃焼室
16 吸気通路
18 排気通路
20 吸気弁
22 排気弁
26 スロットルバルブ
30 燃料噴射弁
32 点火プラグ
34 上流触媒
36 下流触媒
38 空燃比センサ
40 ECU(Electronic Control Unit)
42 クランク角センサ
44 筒内圧センサ

Claims (3)

  1. 内燃機関の筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    前記筒内から排出される排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサと、
    筒内圧力を検出する筒内圧センサと、
    前記筒内圧センサにより検出される前記筒内圧力に基づいて、筒内の発熱量を算出する発熱量算出手段と
    前記内燃機関の燃焼が行われていないモータリング中に前記発熱量算出手段により算出される前記発熱量の直線性の悪化の有無を判定する発熱量直線性判定手段と、
    前記燃料噴射弁を用いた吸気行程噴射の実行時に前記空燃比センサを用いて検出される第1空燃比と、当該吸気行程噴射の実行時と同一運転条件下において前記燃料噴射弁を用いた圧縮行程噴射の実行時に前記空燃比センサを用いて検出される第2空燃比との空燃比差が所定値よりも大きいか否かに基づいて、燃焼室からのガス漏れの有無を判定するガス漏れ判定手段と、
    前記発熱量直線性判定手段により前記発熱量の算出値の直線性が悪化していると判定された場合において、前記空燃比差が前記所定値よりも大きい場合には燃焼室からのガス漏れが発生していると判定し、一方、前記空燃比差が前記所定値以下である場合には前記筒内圧センサの出力の直線性が悪化していると判定する異常原因判別手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記異常原因判別手段は、
    前記ガス漏れは発生しているが前記筒内圧センサの出力の直線性悪化が発生していない状況下での前記空燃比差と、前記状況下での前記モータリング時に前記発熱量算出手段により算出される前記発熱量との関係を定めた関係情報を記憶している関係情報記憶手段と、
    前記発熱量直線性判定手段により前記発熱量の算出値の直線性が悪化していると判定された場合であって前記空燃比差が前記所定値よりも大きい場合において、前記空燃比差と前記発熱量の算出値との関係が前記関係情報として定められた関係と一致する場合には上記ガス漏れのみが発生していると判定し、一方、前記空燃比差と前記発熱量の算出値との関係が前記関係情報として定められた関係と一致しない場合には上記ガス漏れが発生しているとともに前記筒内圧センサの出力の直線性が悪化していると判定する同時異常発生判定手段を含むことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記圧縮行程噴射の実行時に前記発熱量算出手段を用いて算出される第2発熱量と、当該圧縮行程噴射の実行時と同一運転条件下において前記吸気行程噴射の実行時に前記発熱量算出手段を用いて算出される第1発熱量との発熱量差を算出する発熱量差算出手段を更に備え、
    前記異常原因判別手段は、
    前記ガス漏れは発生しているが前記筒内圧センサの出力の直線性悪化が発生していない状況下での前記空燃比差と、前記状況下での前記発熱量差との関係を定めた関係情報を記憶している関係情報記憶手段と、
    前記発熱量直線性判定手段により前記発熱量の算出値の直線性が悪化していると判定された場合であって前記空燃比差が前記所定値よりも大きい場合において、前記空燃比差と前記発熱量差との関係が前記関係情報として定められた関係と一致する場合には上記ガス漏れのみが発生していると判定し、一方、前記空燃比差と前記発熱量差との関係が前記関係情報として定められた関係と一致しない場合には上記ガス漏れが発生しているとともに前記筒内圧センサの出力の直線性が悪化していると判定する同時異常発生判定手段と、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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