JP2006233781A - 内燃機関の触媒診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒O2ストレージ能力が低下する状態において、劣化度が小さい触媒を劣化と判定する誤判定の防止と、診断時の排気悪化の防止を目的とする。

【解決手段】
内燃機関の触媒診断装置は、媒上流側空燃比を検出する空燃比センサと、触媒下流側空燃比を検出する空燃比センサと、触媒のO2ストレージ能力依存因子パラメータを算出する手段と、触媒のO2ストレージ能力依存因子パラメータに基づいて空燃比操作量を算出する手段と、算出された空燃比操作量に基づいて触媒上流の空燃比を制御する空燃比制御手段と、触媒上流側空燃比センサの出力と下流側空燃比センサの出力から触媒の劣化を診断する手段とを備える。
具体的には、触媒のO2ストレージ能力が低下する条件(例えば、触媒温度が低い場合)では、触媒上流の空燃比の変化量/周期をより小さくして触媒診断を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の診断装置に関し、特に、車両の内燃機関の触媒の診断装置に関する。
特許文献1には、触媒上流の空燃比センサの信号と触媒下流の空燃比センサの応答から触媒の劣化を診断する、内燃機関の触媒診断装置が記載されている。特許文献1の触媒診断装置は、内燃機関の運転状態が予め所定の状態にあるときに、空燃比補正係数の変化率を減少させ、触媒劣化度が大きい場合にのみ、触媒下流側の空燃比センサを応答させ、劣化度の大きい触媒を判別する。
特開平4−187848号公報
しかしながら、特許文献1の触媒診断装置では、触媒のO2(酸素)ストレージ能力が依存因子により急激に変化する場合があることを考慮していない。したがって、触媒のO2ストレージ能力が低下する状態において診断を実行した場合に、触媒下流の空燃比センサが応答し、劣化と判定されるレベルにない触媒を劣化していると誤判定することがある。
また、このような誤判定を防止するため、診断の実行を停止することが考えられるが、診断頻度の低下を招くおそれがある。
さらに、触媒のO2ストレージ能力の変化を考慮せずに診断を行うと、触媒に対し過剰なO2を供給、脱離を行うことになり、診断時の排気を悪化させることがある。
本発明の目的は、触媒のO2ストレージ能力依存因子を考慮して、触媒診断をより確実に行うことにある。
上記、課題を解決すべく、本発明の内燃機関の触媒診断装置は、
内燃機関の触媒上流に配設され、触媒上流の空燃比を検出する上流側空燃比センサと、
前記触媒の下流に配設され、触媒下流の空燃比を検出する下流側空燃比センサと、
前記触媒のO2ストレージ能力依存因子パラメータを算出する手段と、
算出された前記触媒のO2ストレージ能力依存因子パラメータに基づいて空燃比操作量を算出する手段と、
算出された前記空燃比操作量に基づいて前記触媒上流の空燃比を制御する空燃比制御手段と、
前記上流側空燃比センサの出力と前記触媒下流側空燃比センサの出力から前記触媒の劣化を診断する診断手段とを有する。
以下に、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態が適用された筒内噴射内燃機関107の制御システムにおける全体構成を示したものである。
図示するように、内燃機関107は、多気筒機関として、複数個のシリンダ107bを有している。シリンダ107b内は、往復運動するピストン107aと燃焼室107cとで構成されている。
シリンダ107bに導入される吸入空気は、エアクリーナ102の入口部102aから取り入れられ、内燃機関の運転状態計測手段の一つである空気流量計(エアフロセンサ)103を通り、吸気流量を制御する電制スロットル弁105aが収容されたスロットルボディ105を通ってコレクタ106に入る。
エアフロセンサ103からは、吸気流量を表す信号が内燃機関制御装置であるコントロールユニット115に出力される。
スロットルボディ105には、電制スロットル弁105aの開度を検出する内燃機関の運転状態計測手段の一つであるスロットルセンサ104が取り付けられており、その信号もコントロールユニット115に出力されるようになっている。
また、スロットルボディ105には、アイドル時のエンジン回転数が目標回転数になるように制御するアイドルスピードコントロールバルブ(ISC)124が配置されている。
コレクタ106に吸入された空気は、内燃機関107の各シリンダ107bに接続された各吸気管101に分配された後、シリンダ107bの燃焼室107cに導かれる。
一方、ガソリン等の燃料は、燃料タンク108から燃料ポンプ109により一次加圧されて燃料圧力レギュレータ110により一定の圧力に調圧されるとともに、高圧燃料ポンプ111でより高い圧力に二次加圧されてコモンレールへ圧送される。
燃料圧力センサ121は、圧送される燃料の圧力を検出し、その検出信号をコントロールユニット115に出力する。
高圧燃料は、各シリンダ107bに設けられているインジェクタ112から燃焼室107cに噴射される。燃焼室107cに噴射された燃料は、点火コイル113で高電圧化された点火信号により点火プラグ114で着火される。
内燃機関107には、エンジンの冷却水温を計測する冷却水温センサ123が設置されている。
また、排気弁のカムシャフト100に取り付けられたカム角センサ116は、カムシャフトの位相を検出するための信号をコントロールユニット115に出力する。ここで、カム角センサは吸気弁側のカムシャフト122の取り付けてもよい。また、内燃機関のクランクシャフトの回転と位相を検出するためにクランク角センサ117をクランクシャフト軸上に設け、その出力をコントロールユニット115に入力する。
排気管119には、排気浄化のための触媒120が配置されている。
排気管119中の触媒120の上流に設けられた空燃比センサ118は、排気ガスを検出し、その検出信号をコントロールユニット115に出力する。また、排気管119中の触媒120の下流に設けられた空燃比センサ125は、触媒120を通過後の排気ガスを検出し、その検出信号をコントロールユニット115に出力する。
触媒120の設置位置に取り付けられた触媒温度センサ126は、触媒120の温度を検出し、その検出信号をコントロールユニット115に出力する。
図2は、コントロールユニット115の構成を示す図である。図2に示すように、コントロールユニット115は、MPU203、ROM202、RAM204及びA/D変換器を含むI/OLSI201等で構成される。
コントロールユニット115は、各センサ103、104,116,117,118,121,125,126等からの信号を入力として取り込む。そして、所定の演算処理を実行し、この演算結果として算定された各種の制御信号を出力し、各インジェクタ112、点火コイル113、ISC124等に所定の制御信号を供給して燃料供給量制御、点火時期制御を実行する。
[触媒診断時の動作]
次に、上記のように構成される内燃機関の制御システムの触媒診断時の動作について説明する。
本実施形態における触媒120は、O2(酸素)ストレージ能力を有するものである。そこで、まず、触媒のO2ストレージ能力について説明する。
図3及び図4は、触媒のO2ストレージ能力について説明するための図である。
図3に示すように、触媒上流の空燃比が、理論空燃比よりもリーンにある場合、触媒は、O2をストレージ(貯蔵)することにより触媒内部の空燃比を理論空燃比に保つ。
逆に、図4に示すように、触媒上流の空燃比が、理論空燃比に対しリッチにある場合、触媒は、ストレージしていたO2を放出(脱離)し、触媒内部の空燃比を理論空燃比に保つ。
触媒は、この能力により、触媒上流の空燃比が理論空燃比から外れた場合でも、触媒内部の空燃比を理論空燃比に保持し、触媒の浄化性能を維持することができる。
一方、O2ストレージ能力に対し、過剰なO2が供給された場合、触媒は、過剰なO2をストレージしきれなくなる。そうすると、触媒内部の空燃比は、リーンとなり、触媒の浄化性能が低下する。
逆に、O2を脱離できる能力を越えて、O2不足の状態が与えられると、触媒が放出するO2は枯渇する。そうすると、触媒内部の空燃比は、リッチとなり、触媒の浄化性能が低下する。
図5は、触媒上流の空燃比がリーン・リッチに周期的に変化する場合における、触媒に対するO2供給量及びO2脱離量との関係を示す図である。図5において、理論空燃比に対し空燃比がリーンである側の面積が、O2供給量である。理論空燃比に対し空燃比がリッチである側の面積が、O2脱離量である。図示するように、空燃比を周期的に振動させる場合、理論空燃比に対する空燃比の変化量と周期により、O2供給量とO2脱離量の大きさが決まることが分かる。
次に、本実施形態における触媒診断の方式について説明する。
図6及び図7は、本実施形態の触媒診断の方式を説明するための図である。
この診断方式は、触媒上流側の空燃比をリッチ、リーンと周期的に振動させ、触媒上流の空燃比センサの信号と、触媒下流の空燃比センサの信号との相互相関値により、触媒の劣化を判別する方式である。
図6及び図7は、触媒上流側空燃比、触媒下流側空燃比、及び診断結果である相互相関値のタイムチャートを示している。図示するように、診断開始タイミングから診断を開始し、診断終了タイミングで診断を終了する。また、相互相関値は診断終了のタイミングで算出される。
ここで、図6は、触媒の劣化度が小さく、触媒のO2ストレージ能力が高い場合のタイムチャートを示している。かかる場合、触媒上流の空燃比変動は、触媒のO2ストレージ能力により吸収される。したがって、触媒下流の空燃比変動が小さくなり、相互相関値は小さい値となる。
一方、図7は、触媒の劣化度が大きく、触媒のO2ストレージ能力が低い場合のタイムチャートを示している。かかる場合、触媒上流の空燃比変動は、触媒のO2ストレージ能力により吸収されない。したがって、触媒下流の空燃比変動が大きくなり、相互相関値は大きい値となる。
図6及び図7から分かるように、触媒の劣化度が大きいと相互相関値が大きくなる。すなわち、相互相関値が求まれば、触媒の劣化度を求めることができる。
本実施形態では、触媒の劣化度をより明確に判定するために、劣化度に応じて相互相関値の差異が明確に現れる条件(最適領域)で触媒診断を行う。
図8は、劣化度が小さい触媒901と劣化度が大きい触媒902における、触媒上流側空燃比の空燃比変化量・空燃比周期に対する相互相関値の関係を示す。
図示するように、劣化度が小さい触媒901と劣化度が大きい触媒902とで、相互相関値の変化は異なり、その差が顕著になる領域がある。
かかる領域(最適領域)で触媒診断を行えば、より正確に、触媒の劣化を診断できることが分かる。
そこで、本実施形態では、かかる「最適領域」を与える空燃比変化量・空燃比周期において触媒診断が行われるように、診断時の空燃比を操作する。
本実施形態は、上記のような診断方式で、かつ、最適領域において触媒診断を行うものであるが、さらに、触媒のO2ストレージ能力依存因子を考慮して行うものである。
O2ストレージ能力の依存因子の一つに触媒温度がある。ここで、触媒のO2ストレージ能力と、温度との関係について説明する。
図9は、触媒のO2ストレージ能力と温度との関係を示す。図10では、劣化度が小さい触媒1001と、劣化度が大きい触媒1002の、温度に対する特性(O2ストレージ能力)を示している。
図示するように、劣化度の小さい触媒1001の方が、全体的にO2ストレージ能力が高い。
また、触媒温度が低い領域においては、触媒の劣化度に関らず、触媒のO2ストレージ能力は低下する。
すなわち、劣化度の小さい触媒1001のO2ストレージ能力は、触媒温度が低い領域(温度領域1)においては、劣化度の大きい触媒1002の触媒温度が高い領域(温度領域2)のO2ストレージ能力と同程度になることがあることを示す。
このことに関連して、劣化度が小さい触媒1001について、触媒上流の空燃比の変化量・周期を同じにして、触媒温度を異ならせて、診断を実施した場合について説明する。
図10及び図11は、劣化度が小さい触媒1001について、ともに、図9の温度領域2において最適化した空燃比の変化量と周期(すなわち、相互相関値に顕著な差が現れる空燃比の変化量と周期)を用いて、診断を実施した場合のタイミングチャートである。
なお、空燃比操作は、コントロールユニット115により、空燃比補正係数を用いて行われる。空燃比補正係数の振幅は、設定された空燃比の変化量になるように調整され、空燃比補正係数の反転タイミングは、設定された空燃比の周期になるように調整される。
図10は、触媒温度が図9の温度領域2にあるようにして、診断を実施したときの結果である。
図示するように、触媒O2ストレージ能力に対し最適化されたO2供給量とO2脱離量が与えられるため、相互相関値は小さく、また触媒下流のHC濃度並びに触媒下流のNOx濃度は低い値を示す。
一方、図11は、触媒温度が図9の温度領域1にあるようにして、診断を実施したときの結果である。
この場合、触媒温度が低いので、触媒O2ストレージ能力は低い。かかる状態において、温度領域2で最適化された空燃比操作が行われるため、触媒O2ストレージ能力に対して、過剰なO2の供給と脱離がなされることになる。したがって、相互相関値が大きい値となる。そして、触媒は劣化していないのも関らず、劣化した触媒と同様の診断結果となる。
また、触媒O2ストレージ能力に対する過剰なO2の供給または脱離は、触媒の浄化性能を低下させるため、触媒下流のHC濃度並びに触媒下流のNOx濃度が高い値を示すことになる。
このように、O2ストレージ能力依存因子(触媒温度)を考慮せずに、触媒診断を行うと、劣化度を正確に診断できないことがある。また、十分浄化されない排気ガスを放出することにもなる。
そこで、本実施形態では、O2ストレージ能力依存因子を考慮して触媒診断を行うこととした。
以下では、O2ストレージ能力依存因子の一つである触媒温度を考慮して、触媒診断を行う方法について説明する。
図12は、かかる方式における、コントロールユニット115の機能ブロック図である。
コントロールユニット115は、診断実行判定部1301と、空燃比補正係数算出部1302と、診断部1303と、触媒温度入力部1304とで構成される。なお、これらの機能部は、CPUがメモリにロードされたプログラムを実行することにより達成される。
診断実行判定部1301は、診断を行うか否かを判定し、診断を行う場合、診断実行フラグを「1」に設定する。一方、診断を行わない場合、診断実行フラグを「0」に設定する。なお、診断実行判定部1301は、例えば、エンジン点火から所定距離時間又は所定距離を走行するごとに、診断を行うように判定する。
触媒温度入力部1304は、触媒温度センサ126で計測された触媒温度の実測値を空燃比補正係数算出部1302に出力する。
診断部1303は、診断実行フラグが「1」のとき、触媒上流側空燃比と触媒下流側空燃比から相互相関値を算出する。診断部1303は、算出した相互相関値を、触媒診断の結果として出力する。例えば、診断部1303は、算出した相互相関値が所定値以上の場合、触媒が劣化していると判断し、その旨の情報を、車両に搭載された他の情報処理装置に出力する。
空燃比補正係数算出部1302は、診断実行フラグと、触媒温度入力部1304で処理された触媒温度実測値に基づき、空燃比補正係数を算出する。
図13は、空燃比補正係数算出部1302の構成図である。
空燃比補正係数算出部1302は、通常時の空燃比補正係数を算出する通常時空燃比補正係数算出部1401と、触媒診断時の空燃比補正係数を算出する診断時空燃比補正係数算出部1402と、切替えスイッチ部1403で構成される。
切替えスイッチ部1403は、診断実行フラグが「0」の場合は、通常時空燃比補正係数算出部1401で算出した通常時空燃比補正係数を出力する。一方、診断実行フラグが、「1」の場合、診断時空燃比補正係数算出部1402で算出した診断時空燃比補正係数を空燃比補正係数として出力する。
診断時空燃比補正係数算出部1402は、空燃比変化量算出部1404と、空燃比周期算出部1405と、空燃比補正係数処理部1406で構成される。
空燃比変化量算出部1404は、触媒温度の実測値に基づき、図8で説明した「最適領域」となる空燃比変化量を求める。具体的には、空燃比変化量算出部1404は、予め、触媒温度と「最適領域」にある空燃比変化量とを対応付けたテーブルを保持している。このテーブルは、触媒温度が低いほど、空燃比変化量が小さくなるようになっている。そして、空燃比変化量算出部1404は、このテーブルを参照して、空燃比変化量を求める。
空燃比周期算出部1405は、触媒温度の実測値に基づき、図8で説明した「最適領域」となる空燃比周期を求める。具体的には、空燃比周期算出部1405は、予め、触媒温度と「最適領域」にある空燃比周期とを対応付けたテーブルを保持している。このテーブルは、触媒温度が低いほど、空燃比変化量が小さくなるようになっている。そして、空燃比周期算出部1405は、このテーブルを参照して、空燃比周期を求める。
空燃比補正係数処理部1406は、空燃比変化量と空燃比周期に基づき、診断時空燃比補正係数を求め、出力する。
次に、このような機能ブロックを有するコントロールユニット115の動作による結果について、図14〜図17を用いて説明する。
図14及び図15は、図9の劣化度が小さい触媒1001を用い、温度領域1において診断を実施した場合のタイムチャートである。
図14は、空燃比周期算出部1405が、触媒温度の実測値に応じて、空燃比周期を小さくした場合の結果である。空燃比周期が小さくなったことにより、O2供給量とO2脱離量が小さくなるため、相互相関値は小さくなり、また触媒下流のHC濃度並びに触媒下流のNOx濃度は低い値を示すことになる。
また、図15は、空燃比変化量算出部1404が、触媒温度の実測値に応じて、空燃比変化量を小さくした場合の結果である。図14の場合と同様に、空燃比変化量が小さくなったことにより、O2供給量とO2脱離量が小さくなるため、相互相関値は小さくなり、また触媒下流のHC濃度並びに触媒下流のNOx濃度は低い値を示す。
一方、図16と図17は、図9の劣化度の大きい触媒1002を用い、温度領域1において診断を実施した場合のタイムチャートである。
図16は、空燃比周期算出部1405が、触媒温度の実測値に応じて、空燃比周期を小さくした場合の結果である。
図17は、空燃比変化量算出部1404が、触媒温度の実測値に応じて、空燃比変化量を小さくした場合の結果である。
図示するように、空燃比周期または空燃比変化量が小さくなったことにより、触媒O2ストレージ能力が低下する領域においても、最適なO2供給量とO2脱離量が与えられ、触媒劣化度に応じた相互相関値、すなわち診断結果が得られる。
このように、本実施形態の触媒診断方法によれば、触媒温度、すなわち触媒O2ストレージ能力依存因子に応じた空燃比振動を実現できる。その結果、触媒O2ストレージ能力の低下領域においても、触媒O2ストレージ能力が通常の領域における診断結果と変わらない診断結果を得ることができる。
なお、図14〜図17では、空燃比変化量と空燃比周期のいずれかを操作した場合について説明したが、空燃比変化量と空燃比周期の両方を同時に操作してもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。
上記実施形態の触媒診断では、触媒温度の実測値を用いたが、触媒温度の推定値を用いてもよい。
図18は、かかる場合のコントロールユニット115の機能ブロックを示す。
この方式では、前述の図12に対し、触媒温度推定部1704が追加されている。
触媒温度推定部1704は、エンジン回転数、負荷、車速のパラメータから、触媒の推定温度を算出する。具体的には、例えば、エンジンの回転数と負荷から求められるエンジンからの供給熱から車速から求められる方熱量を差し引いて推定温度を求める。
この方式においても、触媒温度の実測値を用いる場合と同様に、図14〜図17で説明した結果と同様の結果が得られる。
なお、上記実施形態では、空燃比補正係数を用いる空燃比操作方法について説明したが、燃料制御等のパラメータを操作し、空燃比を制御するようにしてもよい。
上記実施形態によれば、触媒のO2ストレージ能力にあった空燃比操作、つまり触媒に供給するO2量を適正にすることが可能となり、診断結果が、触媒温度が高温領域の場合の結果と同等となり、誤診断を防止することが可能となる。
また、触媒への供給O2量の最適化は、触媒内部の浄化性能の維持に繋がるため、診断時の排気ガスの悪化を抑制できる。
上記実施形態では、触媒のO2ストレージ能力依存因子の一つである触媒温度について主に説明したが、他のO2ストレージ能力依存因子についても、同様に考えることができる。すなわち、触媒のO2ストレージ能力が低下する状態において、空燃比操作量を変えることにより、診断精度の向上と排気ガス悪化の抑制を実現できる。
本発明の一実施形態の内燃機関の制御システム全体構成図 コントロールユニットの構成図 O2ストレージ能力を説明するための図 O2ストレージ能力を説明するための図 O2ストレージ能力を説明するための図 診断方式を説明するための図 診断方式を説明するための図 診断方式を説明するための図 診断方式を説明するための図 診断方式を説明するための図 診断方式を説明するための図 コントロールユニットの機能構成図 空燃比補正係数算出部の機能構成図 劣化度が小さい触媒の診断結果を説明するための図 劣化度が小さい触媒の診断結果を説明するための図 劣化度が大きい触媒の診断結果を説明するための図 劣化度が大きい触媒の診断結果を説明するための図 変形例にかかるコントロールユニットの機能構成図
符号の説明
101・・・吸気管
102・・・エアクリーナ
103・・・エアフロセンサ
104・・・スロットルセンサ
105・・・スロットルボディ
106・・・コレクタ
107・・・筒内噴射内燃機関
109・・・燃料ポンプ
111・・・高圧燃料ポンプ
112・・・インジェクタ
113・・・点火コイル
114・・・点火プラグ
115・・・コントロールユニット
116・・・カム角センサ
117・・・クランク角センサ
118、125・・・空燃比センサ
124・・・アイドルスピードコントロールバルブ(ISC)
126・・・触媒温度センサ
201・・・I/O LSI
202・・・EP-ROM
203・・・MPU
204・・・RAM
1301・・・診断実行判定部
1302・・・空燃比補正係数算出部
1303・・・診断部
1304・・・触媒温度入力部
1401・・・通常時空燃比補正係数算出部
1402・・・診断時空燃比補正係数算出部
1403・・・切替えスイッチ部
1404・・・空燃比変化量算出部
1405・・・空燃比周期算出部
1406・・・空燃比補正係数処理部
1701・・・診断実行判定部
1702・・・空燃比補正係数算出部
1703・・・診断部
1704・・・触媒温度推定部

Claims (7)

  1. 内燃機関の触媒診断装置において、
    内燃機関の触媒上流に配設され、触媒上流の空燃比を検出する上流側空燃比センサと、
    前記触媒の下流に配設され、触媒下流の空燃比を検出する下流側空燃比センサと、
    前記触媒のO2ストレージ能力依存因子パラメータを算出する手段と、
    算出された前記触媒のO2ストレージ能力依存因子パラメータに基づいて空燃比操作量を算出する手段と、
    算出された前記空燃比操作量に基づいて前記触媒上流の空燃比を制御する空燃比制御手段と、
    前記上流側空燃比センサの出力と前記触媒下流側空燃比センサの出力から前記触媒の劣化を診断する診断手段と
    を有することを特徴とする触媒診断装置。
  2. 請求項1において、
    前記触媒のO2ストレージ能力依存因子パラメータは、触媒の温度を示すパラメータである
    ことを特徴とする触媒診断装置。
  3. 請求項2において、
    前記触媒の温度を示すパラメータは、温度センサにより測定された実測値である
    ことを特徴とする触媒診断装置。
  4. 請求項2において、
    前記触媒の温度を示すパラメータは、運転条件から推定した推定値である
    ことを特徴とする触媒診断装置。
  5. 請求項1において、
    前記触媒上流の空燃比操作量は、理論空燃比に対する空燃比の変化量である
    ことを特徴とする触媒診断装置。
  6. 請求項1において、
    前記触媒上流の空燃比操作量は、理論空燃比に対する空燃比の周期である
    ことを特徴とする触媒診断装置。
  7. 内燃機関の排気浄化のための触媒の診断方法であって、
    触媒のO2ストレージ能力が低下する条件では、触媒上流の空燃比の変化量および周期の少なくとも一つを減少させて、
    触媒上流の空燃比と触媒下流の空燃比とから触媒の劣化を診断する
    ことを特徴とする触媒の診断方法。
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