JP5457736B2 - 炭素繊維束の製造方法、および炭素繊維束の製造装置 - Google Patents
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このような方法においては、折り返しロールとしてロール表面に溝が設けられた溝付きロールを多数使用し、前駆体繊維束を溝付きロールの溝内に案内することによって、前駆体繊維束を分離、独立させて、耐炎化処理される前駆体繊維束同士の絡み、折り返しロール乗り越え、処理斑等を防止する場合が多い。
糸切れの発生を抑制するには耐炎化処理の温度を下げればよいが、処理時間が長くかかりやすかった。また、耐炎化反応に必要な酸素が前駆体繊維束の内部にまで十分に拡散されにくくなり、内部と表面とで耐炎化の進行度が異なり、耐炎化処理の後に行われる炭素化処理において毛羽立ちや糸傷み等が発生することがあった。
また、溝付きロールの溝内において、溝を形成する凸部のうち、片方の凸部の傾斜部に前駆体繊維束の走行位置がずれた場合、溝底部の端部を境に前駆体繊維束が折れやすくなり、走行する前駆体繊維束の形態が不安定になるという問題があった。
さらに、特許文献1に記載のように、折り返しロールとして溝付きロールを用いる場合、溝付きロールの交換が容易ではなく、メンテナンスが困難であった。
また、本発明は、ポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を耐炎化処理するに際し、ポリアクリロニトリル系前駆体繊維束の折れや厚み斑を防止し、耐炎化炉内を走行するポリアクリロニトリル系前駆体繊維束の形態を安定に維持でき、かつメンテナンスが容易な炭素繊維束の製造装置を提供することを目的とする。
0.5≦b/a≦0.8 ・・・(1)
0.4×a≦h≦0.7×a ・・・(2)
0.45×(a−b)≦R≦0.8×(a−b) ・・・(3)
(式(1)〜(3)中、aは溝開口部の平均幅(mm)であり、bは溝底部の平均幅(mm)であり、hは溝の平均深さ(mm)であり、Rは溝底部の曲率半径(mm)である。)
さらに、前記繊維束規制部材と折り返しロールとの中心間距離が350mm以上となるように、繊維束規制部材を折り返しロールの送出側に配置することが好ましい。
0.5≦b/a≦0.8 ・・・(1)
0.4×a≦h≦0.7×a ・・・(2)
0.45×(a−b)≦R≦0.8×(a−b) ・・・(3)
(式(1)〜(3)中、aは開口部の平均幅(mm)であり、bは溝底部の平均幅(mm)であり、hは溝の平均深さ(mm)であり、Rは溝底部の曲率半径(mm)である。)
また、前記繊維束規制部材が前記折り返しロールの送出側に配置され、繊維束規制部材と折り返しロールとの中心間距離が350mm以上であることが好ましい。
また、本発明の炭素繊維束の製造装置によれば、ポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を耐炎化処理するに際し、ポリアクリロニトリル系前駆体繊維束の折れや厚み斑を防止し、耐炎化炉内を走行するポリアクリロニトリル系前駆体繊維束の形態を安定に維持でき、かつメンテナンスが容易である。
図1は、本発明の炭素繊維束の製造装置の一例を示す概略構成図である。この例の炭素繊維束の製造装置10は、ポリアクリロニトリル系前駆体繊維束(以下、「前駆体繊維束」という。)11を耐炎化処理する耐炎化炉12と、耐炎化炉12の外側で前駆体繊維束11を合計6回折り返して、前駆体繊維束を耐炎化炉12内に走行させる折り返しロール13と、耐炎化処理された前駆体繊維束11を炭素化処理する炭素化手段14とを具備する。そして、前記耐炎化炉12と折り返しロール13との間には、繊維束規制部材15が配置されている。
また、本発明に用いられる前駆体繊維束11は、総繊度が14,000〜40,000dtexである。前駆体繊維束の総繊度が14,000dtex以上であれば、断面形状を円形から略矩形にすることで前駆体繊維束の厚みの抑制量が大きくなり、蓄熱による糸切れ防止などにつながる。一方、総繊度が40,000dtex以下であれば、幅1mm当たりの見かけの平均繊度の範囲から、前駆体繊維束の幅が広くなりすぎず、形態を安定に維持することが容易となる。
本発明は、特に総繊度が20,000〜30,000dtexの前駆体繊維束を耐炎化処理するのに好適である。
ここで、「略矩形」とは、略平行な2組の直線で囲まれた形状を指し、角が曲線であっても構わない。
一般に知られるレーザー変位計をアクチュエータにより20mm/sの速度にてトウの幅方向に渡ってスライドさせながら、前駆体繊維束の厚みをサンプリング周期10ミリ秒毎にて測定する。同様の測定を1サンプルにつき5回行い、それを平均して繊維束厚みAとする。
また、走行する前駆体繊維束の駆動を止めて、ノギスを用いて前駆体繊維束の幅を長手方向に5cmの間隔で5点測定し、それを平均して繊維束幅Bとする。
繊維束幅Bを繊維束厚みAで除した値(B/A)を平均扁平率とする。
耐炎化炉12の対面する側壁には、前駆体繊維束11が送入または送出するスリット状の送入口または送出口(図示略)が設けられている。このような耐炎化炉12としては、炭素繊維束を製造する際に用いられる公知の耐炎化炉を使用できる。
折り返しロール13としては、軸方向に対して直線状である平ロールが適している。また、折り返しロール13の材質としては特に限定されず、例えば炭素鋼、ステンレス鋼、セラミックス、アルミニウム、チタンなどが挙げられる。
ここで、繊維束規制部材15について、図2、3を用いて具体的に説明する。図2は繊維束規制部材15の一例を示す正面図であり、図3は繊維束規制部材15の部分拡大図である。
繊維束規制部材15の表面には、前駆体繊維束の進行方向に沿って延びる複数の溝151が設けられている。図3に示すように、繊維束規制部材15の表面には、複数の凸部152が離間して設けられ、溝151が形成されている。凸部152は、溝151に面する壁面153a、153bと、先端部154を有する。また、溝151の溝底部155は、その端部156a、156bが曲率半径R’の曲面状である。
0.5≦b/a≦0.8 ・・・(1)
0.4×a≦h≦0.7×a ・・・(2)
0.45×(a−b)≦R≦0.8×(a−b) ・・・(3)
ここで、溝開口部158の幅とは、図3に示すように、隣接する凸部152の先端部154間の幅(凸部の先端部から、隣接する凸部の先端部までの距離a’)のことである。溝開口部158の平均幅は、距離a’を10点測定し、これらの値を平均したものである。
溝底部155の幅とは、図3に示すように、溝底部155の端部156aの形状を形成する曲率半径R’の円と、溝151に面する壁面153aとの接点157aから、端部156bの形状を形成する曲率半径R’の円と、溝151に面する壁面153bとの接点157bまでの距離b’のことである。溝底部155の平均幅は、距離b’を10点測定し、これらの値を平均したものである。
溝151の深さとは、図3に示すように、凸部152の先端部154から溝底部155までの距離h’のことである。溝151の平均深さは、距離h’を10点測定し、これらの値を平均したものである。
溝底部155の平均曲率半径は、曲率半径R’を10点測定し、これらの値を平均したものである。
すなわち、溝開口部158の平均幅(a)と、溝底部155の平均幅(b)の比(b/a)が0.5未満であると、溝151の形状がV字状に近づき、前駆体繊維束の断面形状を略矩形に保持しにくくなる。一方、b/aが0.8を越えると、凸部152の壁面153a、153bの傾きが溝底部155に対して大きくなり、走行中の前駆体繊維束の端が折れやすくなり、前駆体繊維束の形態維持性が低下する。b/aは0.55〜0.65が好ましい。
また、繊維束規制部材15の材質としては特に限定されず、例えば炭素鋼、ステンレス鋼、セラミックス、アルミニウム、チタンなどが挙げられる。
炭素化手段14としては、炭素繊維束を製造する際に用いられる公知の炭素化炉を使用できる。
なお、炭素繊維束を製造する際は、前駆体繊維束を複数本平行に並べ、同時に耐炎化炉および炭素化手段内を走行させて、耐炎化処理および炭素化処理してもよい。
従って、本発明によれば、耐炎化処理中の糸切れや毛羽立ちを抑制でき、安定して高品位の炭素繊維束を製造できる。また、耐炎化炉と折り返しロールの間に繊維束規制部材を配置することで、繊維束規制部材の交換が簡便となり、メンテナンスが容易であるため、作業性の向上を図れる。
各種測定方法は、以下の通りである。
レーザー変位計(株式会社キーエンス製、「LK−G10」)をアクチュエータ(THK株式会社製、「KT45」)により20mm/sの速度にてトウの幅方向に渡ってスライドさせながら、前駆体繊維束の厚みをサンプリング周期10ミリ秒毎にて測定した。同様の測定を1サンプルにつき5回行い、それを平均して繊維束厚みAとした。
また、走行する前駆体繊維束の駆動を止めて、ノギスを用いて前駆体繊維束の幅を長手方向に5cmの間隔で5点測定し、それを平均して繊維束幅Bとした。
繊維束幅Bを繊維束厚みAで除した値(B/A)を平均扁平率とした。
前駆体繊維束の幅1mmに対する見かけの平均繊度は、前駆体繊維束の総繊度を前記ノギスを用いて測定した繊維束幅Bで除することにより求めた。
前駆体繊維束にかかる張力は、走行する前駆体繊維束をテンションメータ(日本電産シンポ株式会社製、「DTMB」)により測定した。
炭素繊維束の製造装置として、図1に示す装置を用いた。耐炎化炉12と折り返しロール13の間には、繊維束規制部材15としてa=10mm、b=6.5mm、h=5mm、R=2.5mm[すなわち、b/a=0.65、h=0.50×a、R=0.71×(a−b)]の溝が表面に設けられた溝付きロールAを配置した。溝付きロールAは、折り返しロール13との中心間距離が450mmとなるように、折り返しロール13の送入側に配置した。
そして、総繊度が28,800dtexのポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を用い、炭素繊維束を製造した。
前駆体繊維束が溝付きロールAを通過したときの形態を観察し、平均扁平率、前駆体繊維束の幅1mmに対する見かけの平均繊度、前駆体繊維束にかかる張力を求めた。結果を表1に示す。
繊維束規制部材として、a=8mm、b=4.8mm、h=4mm、R=1.5mm[すなわち、b/a=0.60、h=0.50×a、R=0.47×(a−b)]の溝が表面に設けられた溝付きロールBを用いた以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を製造した。
前駆体繊維束が溝付きロールAを通過したときの形態を観察し、平均扁平率、前駆体繊維束の幅1mmに対する見かけの平均繊度、前駆体繊維束にかかる張力を求めた。結果を表1に示す。
繊維束規制部材として、a=8mm、b=4.8mm、h=4mm、R=1.5mm[すなわち、b/a=0.60、h=0.50×a、R=0.47×(a−b)]の溝が表面に設けられた溝付きプレートAを用いた以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を製造した。
前駆体繊維束が溝付きプレートAを通過したときの形態を観察し、平均扁平率、前駆体繊維束の幅1mmに対する見かけの平均繊度、前駆体繊維束にかかる張力を求めた。結果を表1に示す。
溝付きロールAと折り返しロール13との中心間距離が250mmとなるように、溝付きロールAを折り返しロール13の送入側に配置した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を製造した。
前駆体繊維束が溝付きロールAを通過したときの形態を観察し、平均扁平率、前駆体繊維束の幅1mmに対する見かけの平均繊度、前駆体繊維束にかかる張力を求めた。結果を表2に示す。
繊維束規制部材として溝付きロールBを用い、溝付きロールBと折り返しロール13との中心間距離が250mmとなるように、溝付きロールBを折り返しロール13の送入側に配置した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を製造した。
前駆体繊維束が溝付きロールBを通過したときの形態を観察し、平均扁平率、前駆体繊維束の幅1mmに対する見かけの平均繊度、前駆体繊維束にかかる張力を求めた。結果を表2に示す。
繊維束規制部材としてa=10mm、b=6.8mm、h=5mm、R=3mm[すなわち、b/a=0.68、h=0.50×a、R=0.94×(a−b)]の溝が表面に設けられた溝付きロールCを用い、溝付きロールCと折り返しロール13との中心間距離が250mmとなるように、溝付きロールCを折り返しロール13の送入側に配置した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を製造した。
前駆体繊維束が溝付きロールCを通過したときの形態を観察し、平均扁平率、前駆体繊維束の幅1mmに対する見かけの平均繊度、前駆体繊維束にかかる張力を求めた。結果を表2に示す。
繊維束規制部材としてa=8mm、b=4.5mm、h=4mm、R=1mm[すなわち、b/a=0.56、h=0.50×a、R=0.29×(a−b)]の溝が表面に設けられた溝付きロールDを用い、溝付きロールDと折り返しロール13との中心間距離が250mmとなるように、溝付きロールDを折り返しロール13の送入側に配置した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を製造した。
前駆体繊維束が溝付きロールDを通過したときの形態を観察し、平均扁平率、前駆体繊維束の幅1mmに対する見かけの平均繊度、前駆体繊維束にかかる張力を求めた。結果を表2に示す。
一方、比較例1の場合、溝付きロールCの通過後と折り返しロール上での前駆体繊維束の形態を観察したところ、前駆体繊維束の形態は制御されていたが、前駆体繊維束の幅方向に溝付きロールCの設置位置をずらし、繊維束規制部材の凸部の壁面に片あたりさせて走行させた場合、前駆体繊維束の端が厚くなり厚み斑が生じた。
比較例2の場合、溝付きロールDの通過後と折り返しロール上での前駆体繊維束の形態を観察したところ、前駆体繊維束の形態は制御されていたが、前駆体繊維束の幅方向に溝付きロールDの設置位置をずらし、繊維束規制部材の凸部の壁面に片あたりさせて走行させた場合、前駆体繊維束の端が折れた状態で折り返しロールを通過する結果となった。
以上の結果より、上記式(1)、(2)を満足する溝であっても、繊維束規制部材の凸部の壁面と溝底部を滑らかに接続する曲率半径Rでなければ、特に前駆体繊維束が片あたりして走行した場合に前駆体繊維束の端が折れたり、厚み斑が生じたりするなどのトラブルが発生することになる。従って、上記式(3)を満足する範囲内に平均曲率半径Rを設定する必要がある。
繊維束規制部材として溝付きロールBを用い、溝付きロールBと折り返しロール13との中心間距離が表3に示す値になるように、溝付きロールBを折り返しロール13の送入側に配置した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を製造した。
前駆体繊維束が溝付きロールBを通過したときの形態を観察し、溝付きロールBを通過する前の平均扁平率、前駆体繊維束の幅1mmに対する見かけの平均繊度、前駆体繊維束にかかる張力を求めた。結果を表3に示す。
なお、実施例9では、折り返しロール上での前駆体繊維束の幅が、繊維束規制部材を設置しない時に比較して0.8〜0.9倍程度に収縮した状態で通過する結果となった。実施例9の場合、前駆体繊維束の断面形状が実施例6〜8に比べると若干略矩形に戻りにくくなり、前駆体繊維束の端が厚みをもち、幅の狭まった状態で折り返しロールに到達し、次いで耐炎化炉内に送入された。
従って、前駆体繊維束の断面形状を略矩形により制御しやすくするには、折り返しロールと繊維束規制部材の中心間距離を150mm以上に設定するのが好ましい。
繊維束規制部材として溝付きロールBを用い、溝付きロールBと折り返しロール13との中心間距離が表4に示す値になるように、溝付きロールBを折り返しロール13の送出側に配置した以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を製造した。
前駆体繊維束が溝付きロールBを通過したときの形態を観察し、溝付きロールBを通過する前の平均扁平率、前駆体繊維束の幅1mmに対する見かけの平均繊度、前駆体繊維束にかかる張力を求めた。結果を表4に示す。
なお、実施例13では、実施例10〜12に比べると走行位置制御性が若干低下し溝とび(溝乗り越え)が発生した。
従って、前駆体繊維束の走行位置および断面形状をより制御しやすくするには、折り返しロールと繊維束規制部材の中心間距離を350mm以上に設定するのが好ましい。
11:前駆体繊維束、
12:耐炎化炉、
13:折り返しロール、
14:炭素化手段、
15:繊維束規制部材、
151:溝、
155:溝底部、
158:溝開口部。
Claims (6)
- 総繊度が14,000〜40,000dtexのポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を耐炎化炉の外側で、折り返しロールにより折り返して、前記耐炎化炉内に走行させ耐炎化処理する工程と、
耐炎化処理されたポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を炭素化処理する工程とを有する炭素繊維束の製造方法において、
前記耐炎化炉と折り返しロールとの間に、下記式(1)〜(3)を満足する溝が設けられた繊維束規制部材を配置し、前記耐炎化炉から送出したポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を繊維束規制部材に通過させ、
前記繊維束規制部材を通過後のポリアクリロニトリル系前駆体繊維束の幅1mm当たりの見かけの平均繊度を2,500〜5,000dtexに保つ、炭素繊維束の製造方法。
0.5≦b/a≦0.8 ・・・(1)
0.4×a≦h≦0.7×a ・・・(2)
0.45×(a−b)≦R≦0.8×(a−b) ・・・(3)
(式(1)〜(3)中、aは溝開口部の平均幅(mm)であり、bは溝底部の平均幅(mm)であり、hは溝の平均深さ(mm)であり、Rは溝底部の曲率半径(mm)である。) - 前記繊維束規制部材と折り返しロールとの中心間距離が150mm以上となるように、繊維束規制部材を折り返しロールの送入側に配置する、請求項1に記載の炭素繊維束の製造方法。
- 前記繊維束規制部材と折り返しロールとの中心間距離が350mm以上となるように、繊維束規制部材を折り返しロールの送出側に配置する、請求項1に記載の炭素繊維束の製造方法。
- 総繊度が14,000〜40,000dtexのポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を耐炎化処理する耐炎化炉と、
該耐炎化炉の外側でポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を折り返して、耐炎化炉内に走行させる折り返しロールと、
耐炎化処理されたポリアクリロニトリル系前駆体繊維束を炭素化処理する炭素化手段とを具備する炭素繊維束の製造装置において、
前記耐炎化炉と折り返しロールとの間に、下記式(1)〜(3)を満足する溝が設けられた繊維束規制部材が配置された、炭素繊維束の製造装置。
0.5≦b/a≦0.8 ・・・(1)
0.4×a≦h≦0.7×a ・・・(2)
0.45×(a−b)≦R≦0.8×(a−b) ・・・(3)
(式(1)〜(3)中、aは溝開口部の平均幅(mm)であり、bは溝底部の平均幅(mm)であり、hは溝の平均深さ(mm)であり、Rは溝底部の曲率半径(mm)である。) - 前記繊維束規制部材が前記折り返しロールの送入側に配置され、繊維束規制部材と折り返しロールとの中心間距離が150mm以上である、請求項4に記載の炭素繊維束の製造装置。
- 前記繊維束規制部材が前記折り返しロールの送出側に配置され、繊維束規制部材と折り返しロールとの中心間距離が350mm以上である、請求項4に記載の炭素繊維束の製造装置。
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