JP5456659B2 - フェニルプロパノイド化合物 - Google Patents

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    • C07C47/575Compounds having —CHO groups bound to carbon atoms of six—membered aromatic rings containing ether groups, groups, groups, or groups

Description

本発明は、フェニルプロパノイド化合物に関する。該化合物は、悪臭、例えばS系化合物、N系化合物、低級脂肪酸に対して消臭効果を有する。
近年、天然素材の消臭剤は、食品用途、環境用途を含む多方面で使用されている。しかし、天然素材の消臭剤は複数の化合物を含むために、その有効成分が明らかでないことが多い。よって、消臭剤の用途又は及び安全性を検討する上でも、消臭効果を有する成分の特定が望まれている。
特開平10−151182号公報は、甘蔗由来の消臭物質を記載する。また、特開2001−87365号公報は、甘蔗由来の蒸留物を有効成分とする消臭剤を記載する。
先行技術文献
特開平10−151182号公報 特開2001−87365号公報
悪臭に対して消臭効果を有する化合物を提供する。
本発明は、
式I
Figure 0005456659
(ここで式I中、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアシル基、及び式II
Figure 0005456659
で表わされる基からなる群から任意に選択され、Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアシル基、炭素数1〜4のアシルオキシ基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数1〜4のアルデヒド基、及び式III
Figure 0005456659
で表される基からなる群から任意に選択され、Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアシル基、炭素数1〜4のアシルオキシ基、及び式IIIで表される基からなる群から任意に選択され、R、R及びR10は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及び炭素数1〜4のアシル基からなる群から任意に選択され、並びにR11は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアシル基、及び炭素数1〜4のアシルオキシ基からなる群から任意に選択される。特には、R が水素原子又は下記式IVで表わされる基であり、R がメチル基であり、R が水素原子であり、R が水素原子であり、R がメチル基であり、R がエテニル基又はアルデヒド基であり、及びR が水素原子又はメトキシ基である。)で表される化合物を提供する。
好ましくは、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及び式IIで表わされる基からなる群から任意に選択され、Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアシルオキシ基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数1〜4のアルデヒド基、及び式IIIで表される基からなる群から任意に選択され、Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアシルオキシ基、及び式IIIで表される基からなる群から任意に選択され、R、R及びR10は、それぞれ独立に水素原子、及び炭素数1〜4のアルキル基からなる群から任意に選択され、並びにR11は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルコキシ基、及び炭素数1〜4のアシル基からなる群から任意に選択される。
好ましくは、R、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、及び式IIで表わされる基からなる群から任意に選択され、R及びRは、水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基からなる群から任意に選択され、Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、及び炭素数1〜4のアルデヒド基からなる群から任意に選択され、Rは、水素原子、及び炭素数1〜4のアルコキシ基からなる群から任意に選択され、R、R及びR10は、それぞれ独立に水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基からなる群から任意に選択され、並びにR11は、それぞれ独立に水素原子、及び炭素数1〜4のアルコキシ基からなる群から任意に選択される。
好ましくは、R、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、及び式IIで表わされる基からなる群から任意に選択され、R及びRは、水素原子及び炭素数1〜2のアルキル基からなる群から任意に選択され、Rは、水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、炭素数2〜3のアルケニル基、及び炭素数1〜2のアルデヒド基からなる群から任意に選択され、Rは、水素原子、及び炭素数1〜2のアルコキシ基からなる群から任意に選択され、R、R及びR10は、それぞれ独立に水素原子及び炭素数1〜2のアルキル基からなる群から任意に選択され、並びにR11は、それぞれ独立に水素原子、及び炭素数1〜2のアルコキシ基からなる群から任意に選択される。より好ましくは、R及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがアルデヒド基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがアルデヒド基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがアルデヒド基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがアルデヒド基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがアルデヒド基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがアルデヒド基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがエテニル基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがアルデヒド基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがアルデヒド基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがエテニル基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがアルデヒド基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがアルデヒド基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがエテニル基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがアルデヒド基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rがメチル基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがアルデヒド基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが式III
Figure 0005456659
で表される基、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがアルデヒド基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがアルデヒド基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがアルデヒド基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがアルデヒド基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがアルデヒド基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがアルデヒド基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがエテニル基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基、Rが水素原子、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがアルデヒド基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基、Rが水素原子、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがアルデヒド基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがエテニル基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがアルデヒド基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがアルデヒド基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがエテニル基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがアルデヒド基であり、及びRが水素原子である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、Rが式IIIで表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがアルデヒド基であり、及びRがメトキシ基である。
好ましくは、式IIIにおいて、R、R及びR10がそれぞれ独立に水素原子、及びメチル基からなる群から任意に選択され、並びにR11が水素原子、水酸基及びメトキシ基からなる群から任意に選択される。
好ましくは、式IIIにおいて、R及びRがそれぞれ独立に水素原子、及びメチル基からなる群から任意に選択され、R10が水素原子であり、並びにR11が水素原子である。
好ましくは、式IIIにおいて、R及びRがそれぞれ独立に水素原子、及びメチル基からなる群から任意に選択され、R10が水素原子であり、並びにR11が水素原子である。
好ましくは、式IIIにおいて、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、R10が水素原子であり、及びR11が水素原子である。
好ましくは、式IIIにおいて、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、R10が水素原子であり、及びR11が水素原子である。
好ましくは、式Iにおいて、Rが式IV
Figure 0005456659
で表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である。
本発明のフェニルプロパノイド化合物は、悪臭、例えばS系化合物、N系化合物、低級脂肪酸に対して消臭効果を有する。本発明のフェニルプロパノイド化合物は、下記実施例56に示すように抗酸化能を有する。該化合物の悪臭物質に対する消臭効果のメカニズムは明らかではないが、該抗酸化能も1つのメカニズムであると考えられる。
分画操作の全体の流れを示す。 MSX−2の構造式、13C-NMRの帰属及びHMBCの結果を示す。 MSX−2の1H−NMRのチャートを示す。 MSX−2の13C−NMRのチャートを示す。 MSX−3の構造式及び13C-NMRの帰属を示す。 MSX−3の1H−NMRのチャートを示す。 MSX−3の13C−NMRのチャートを示す。 MSX−4の構造式、13C-NMRの帰属及びHMBCの結果を示す。 MSX−4の1H−NMRのチャートを示す。 MSX−4の13C−NMRのチャートを示す。 MSX−6A及びMSX−6Bの構造式、並びに、MSX−6Aの13C-NMRの帰属及びHMBCの結果を示す。 MSX−6Aの1H−NMRのチャートを示す。 MSX−6Aの13C−NMRのチャートを示す。 硫化水素に対する消臭剤A〜Fの消臭効果を示す。
本発明の化合物は、天然物から精製することによって又は化学合成によって得られうる。本発明の化合物を天然物から得る場合、例えば甘蔗を使用しうる。下記実施例で述べる原料は例えば、特開2001−87365号公報に記載されている方法に従い得られうる。
本発明のフェニルプロパノイド化合物は、様々な消臭分野における消臭剤として使用される。
上記消臭剤は、食品、エチケット消臭剤、ペット用消臭剤、環境消臭剤の素材として、他の消臭剤や香料、アルコール、界面活性剤などと混ぜて使用することができる。具体的には、上記消臭剤は、肉類や魚介類、ニラやニンニクなどの野菜類などの、食品素材のもつ不快臭を除去するために食品に添加することができる。また、上記消臭剤は、エチケット消臭剤の素材として使用することができる。ここで本発明におけるエチケット消臭剤とは、口臭、脇の下などの体臭(ボディー用)、足臭、頭髪のにおいなど、ヒトに直接使用する消臭剤である。この消臭用途は不快臭の発生源は問わず、ヒトに直接使用することを意味する。具体的には、脇の下の汗臭用スプレー・ローション・パウダー、口臭除去用マウススプレー・カプセル・洗口剤、頭髪に付いた焼き肉やタバコのにおいを除去する頭髪用スプレー・シャンプー・リンス・ヘアーローションなどが挙げられる。また、上記消臭剤はペット用消臭剤の素材としても用いることができる。上記ペット用消臭剤とは、愛玩動物の口臭、体臭、便臭など、愛玩動物が発生源である不快なにおいに対する消臭剤である。具体的には、ペットの口臭除去用スプレー・カプセル、毛に付いた体臭を除去するペット用スプレー・シャンプー・リンス・ローション、ペット用トイレ、犬小屋やペット用ケージなど、ペット自身およびペット用品が挙げられる。また、上記消臭剤は環境消臭剤の素材としても用いることができる。該環境消臭剤とは、ヒトや愛玩動物以外の物体または空間に付いた不快臭に対する消臭剤である。具体的には、家庭用ゴミまたは産業廃棄物置き場、家庭用ゴミまたは産業廃棄物収集所、家庭用ゴミまたは産業廃棄物集積場、廃品回収所、家庭用ゴミまたは産業廃棄物処理場などの廃棄物が発生源の悪臭、下水処理場、し尿処理場、火葬場、と畜場、へい獣処理場、病院・診療所・検査センター、トイレ、浴室、台所などの水回り、一般の室内および室内の建材や壁紙(ホルマリンなど加工に使用した処理剤の悪臭)、カーテン、塗装、家具(塗料や加工などの処理剤の悪臭)、押入などのカビ臭、下駄箱、エアコン、衣類、自動車・トラックの車内、自動車・トラックが発生するガス、電車・航空機、工場、飲食店、写真屋・現像所、ガソリンスタンド、プロパンガス詰め替え所、クリーニング店・洗濯工場、旅館・ホテル、美容院・理髪店、自動車修理工場、家畜用畜舎、建設作業現場などに使用できる。
また、上記消臭剤の使用形態は特に限定されず、例えば以下の様な形態で使用することができる。噴霧用として、エアゾールスプレー、ミストスプレー、スプリンクラー用液体品、塗布用として液状・ゲル状・ペースト状消臭剤およびこれらの消臭剤を布・紙・不織布にしみ込ませたシート状として使用できる。他にも、粉末・顆粒に吸収させた消臭剤、粒状・ペレット状・ブロック状・タブレット状ゲルへ練り込んだ又は吸着させた消臭剤、セラミック・活性炭・ベントナイトなどの多孔質担体へ吸着させた消臭剤、液状の消臭剤を容器に入れ、スポンジ・布・セラミックスなどの液体を浸透させるものを容器中の消臭剤に一部接触させ、浸透した消臭剤が気化することにより消臭効果を持つ消臭剤、セラミックスなどの多孔質性の容器に消臭剤を入れ、容器外部まで浸透した消臭剤が気化することにより消臭効果を持つ消臭剤、液状でそのまま悪臭源に添加する消臭剤、シート・フイルム・フィルターにしみ込ませた消臭剤、消臭剤を表面あるいは内部に含む壁紙、建材、おむつ、生理用品、靴の中敷き、消臭繊維(布)、消臭皮革などに使用できる。
また、上記消臭剤を含む食品、エチケット消臭剤、ペット用消臭剤および環境消臭剤には、各分野で慣用の添加剤、分散剤、賦形剤などを含むことができる。
上記消臭剤を用いて、家庭内のペット臭、トイレ、台所の生ゴミ、調理器具などに対するミストスプレータイプ消臭剤を調製するには、より具体的には以下のような方法をとることができる。上記消臭剤を0.001〜50%、好ましくは0.01〜5%(体積/体積)の濃度で水に添加し、必要が有れば界面活性剤やエタノール、抗菌剤などを添加し、ミストスプレーボトルに充填する。
上記消臭剤を用いて、家庭内の強い悪臭である生ゴミやトイレの悪臭に対するエアゾールタイプ消臭剤を調製するには、より具体的には以下のような方法をとることができる。 上記消臭剤を0.02〜70%、好ましくは0.2〜10%(体積/体積)の濃度に水またはエタノール水溶液で希釈し、噴射ガス(例えばLPGおよび二酸化炭素など)と共にエアゾール容器に充填する。
上記消臭剤をゲルまたは適当な担体に吸着または練り込むことにより、消臭の有効成分が徐々に揮散して、消臭効果を長期間持続する空間用消臭剤を調製するには、より具体的には以下のような方法をとることができる。上記消臭剤を0.05〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%濃度で、ゲル化剤であるカラギーナン、寒天、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、アラビアガム、ジェランガム、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、キチン・キトサン、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリルアミド等を単独あるいは組み合わせたゲルに添加し、固形化する。
上記消臭剤は細かい霧状にして室内に飛散させることにより、室内の消臭を行うことができる。より具体的には、加湿器の水に上記消臭剤を0.001〜1%(体積/体積)濃度で添加し、加湿器を運転することにより室内空間の悪臭を消臭することができる。
上記消臭剤は、断続的または連続的に空気中に噴霧、床面に散布することにより、養豚場、養鶏場、酪農畜舎、魚市場などの悪臭の発生しやすい場所の悪臭を除去することができる。このとき、上記消臭剤は0.001〜1%(体積/体積)の濃度に水で希釈し使用することが好ましい。
また、上記消臭剤は養豚、酪農、養鶏場などから発生する糞、尿または糞尿混合物をバキュームカー等で畑や牧草地に散布して処理する場合の悪臭の低減を行うことができる。散布前に、上記消臭剤をタンク内の糞・尿に対して0.001〜0.5%(体積/体積)の濃度で添加することにより、悪臭を抑えることができる。
また、上記消臭剤を用いて、消臭効果の高いペット排泄物処理剤を製造することができる。ペット用排泄物処理剤は、ベントナイト、ゼオライト、木粉、紙粉などを主材料とし、これに必要に応じてポリアクリル酸ナトリウム、他のナトリウム化合物、マグネシウム化合物等を加え、これに上記消臭剤を主材料に対して0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜1重量%添加し、適当量の水を加え、混合・成形・乾燥することにより製造できる。これをネコなどのペット用トイレに入れ、ネコがその処理剤の上に排泄することにより、消臭効果に優れた処理剤を得ることができる。
この様に、他の材料と上記消臭剤を混合し、成形・乾燥する方法において、乾燥中に消臭剤の有効成分が完全に揮発せず残存するため、消臭効果も残存する。また、上記消臭剤以外の材料を先に混合し、成形・乾燥し、得られた成形品に上記消臭剤を吸収させることによっても、消臭効果を有する物品を得ることができる。
下記において、%は特記ない限り、重量%である。また、カラムサイズは、内径(mm)×高さ(mm)で示す。
1.原料の製造
原糖工場の製造工程にて得られた甘蔗の圧搾汁(Bx. 12.2)2800Lを250L/時の速度で遠心式薄膜真空蒸発装置(商品名:エバポールCEP−1、大川原製作所株式会社)に供給した。500〜630mmHgの減圧下、温度90〜95℃で留出する画分を、冷却水温25℃、冷却水量15m3/時間、コンデンサ面積2m2の条件でコンデンサにて冷却し、連続的に集めた。原料圧搾汁が約2400L、Bx. 13.9になったときに、蒸留を終了した。得られた蒸留液(以下、一次蒸留物1という)は約400Lであった。一次蒸留物1の色は、ほぼ無色透明であった。一次蒸留物1は、甘蔗由来の特異な臭いがあった。
次に、一次蒸留物1の約400Lを、商品名 アンバーライトXAD7HP(オルガノ株式会社)40mlを充填したカラム(カラムサイズ:26×200)に、SV=75の流速で通液した。通液終了後、約5分間、同じ流速で水洗した。吸着した成分を、80%エタノール水溶液(エタノール/水=80/20(体積/体積))で溶出した。SV=2の流速で通液し、はじめの25mlの溶出液は捨て、溶出液の回収を開始した。80%エタノール水溶液80mlを通液した後は、成分の押し出しのため蒸留水を同じ速度で通液し、回収溶出液の量が100mlになった時点で溶出を終了した。得られた溶出液(以下、一次蒸留物2という、二次蒸留の原液でもある)のエタノール濃度(体積/体積)は59%であり、その色は、若干レモン色をした透明であった。一次蒸留物2は、甘蔗由来の特異な臭いがあった。
次に、一次蒸留物2の溶液を、水とエタノールで3倍に希釈し、エタノール濃度(体積/体積)が45%になるように調整した(以下、MSX−245という)。該溶液4000mlをロータリーエバポレーター(東京理化器械株式会社)に供し、90mmHg(減圧)以下、蒸気温が30〜40℃の範囲で蒸留した。釜残が乾固するまで蒸留し、釜残物2.5gを得た。
2.分画操作
以下の分画操作では、全てオープンカラムを使用し、溶媒を自然落下させた。上記釜残物の分画操作の全体の流れを図1に示す。
A.釜残物の分画
釜残物2.5gを少量のメタノールに溶解し、セファデックス(商標)LH−20(アマルシャム・ファルマシア・ジャパン株式会社)(カラムサイズ 27×550;溶媒 メタノール)が充填されたカラムに付して分画した。セファデックスLH−20の担体は、あらかじめメタノールで十分に膨潤し、平衡化した。溶媒量は、カラムベッドの3倍量である。該分画によって、画分1〜6を得た。各画分の溶媒を減圧下留去した。各画分の固形分(乾燥重量)は次の通りである;画分1(55 mg)、画分2(285 mg)、画分3(474 mg)、画分4(710 mg)、画分5(397 mg)、画分6(96 mg)。
B−1.画分4の分画
上記画分4を少量のメタノールに溶解し、セファデックスLH−20(カラムサイズ 27×500;溶媒 メタノール)が充填されたカラムに付して分画した。セファデックスLH−20の担体は、あらかじめメタノールで十分に膨潤し、平衡化した。溶媒量は、カラムベッドの3倍量である。該分画によって、画分4−1、画分4−2及び画分4−3を得た。各画分の溶媒を減圧下留去した。各画分の固形分(乾燥重量)は次の通りである;画分4−1(227 mg)、画分4−2(185 mg)、画分4−3(60 mg)。
B−2.画分4−2の分画
上記画分4−2を少量のメタノールに溶解し、シリカゲル60N(関東化学株式会社)(カラムサイズ 20×300)が充填されたカラムに付して分画した。シリカゲル60Nの担体は、カラムにドライ充填した。ヘキサン:アセトン(容量:容量)=3:1、2:1、1:1、0:1の順に溶媒を変えて溶出した。各溶媒量は、カラムベッドの3倍量である。該分画によって、画分4−2−1、画分4−2−2及び画分4−2−3を得た。各画分の溶媒を減圧下留去した。各画分の固形分(乾燥重量)は次の通りである;画分4−2−1(40 mg)、画分4−2−2(3 mg)、画分4−2−3(12 mg)。
C−1.画分2の分画
上記画分2を少量のメタノールに溶解し、シリカゲル60N(関東化学株式会社)(カラムサイズ 20×300)が充填されたカラムに付して分画した。シリカゲル60Nの担体は、カラムにドライ充填した。クロロホルム:メタノール(容量:容量)=20:1、10:1、引き続きクロロホルム:メタノール:水(容量:容量:容量)=9:1:0.1、8:2:0.2、7:3:0.5、6:4:1、最後にメタノールの順に溶媒を変えて溶出した。各溶媒量は、カラムベッドの3倍量である。該分画によって、画分2−1、画分2−2及び画分2−3を得た。各画分の溶媒を減圧下留去した。各画分の固形分(乾燥重量)は次の通りである;画分2−1(40 mg)、画分2−2(145 mg)、画分2−3(95 mg)。
C−2.画分2−2の分画
上記画分2−2を少量のメタノールに溶解し、Wako gel(ODS)(和光純薬株式会社)(カラムサイズ 25×350)が充填されたカラムに付して分画した。Wako gelの担体は、カラムにドライ充填した。メタノール:水(容量:容量)=80:20、85:15、90:10、100:0の順に溶媒を変えて溶出した。各溶媒量は、カラムベッドの3倍量である。該分画によって、画分2−2−1、画分2−2−2及び画分2−2−3を得た。各画分の溶媒を減圧下留去した。各画分の固形分(乾燥重量)は次の通りである;画分2−2−1(105 mg)、画分2−2−2(47 mg)、画分2−2−3(7 mg)。
C−3.画分2−2−2の分画
上記画分2−2−2を少量のメタノールに溶解し、シリカゲル60N(関東化学株式会社)(カラムサイズ 20×300)が充填されたカラムに付して分画した。シリカゲル60Nの担体は、カラムにドライ充填した。ヘキサン:アセトン(容量:容量)=10:1、5:1、3:1、0:1の順に溶媒を変えて溶出した。各溶媒量は、カラムベッドの3倍量である。該分画によって、画分2−2−2−1を得た。該画分の溶媒を減圧下留去した。画分2−2−2−1の固形分(乾燥重量)は、37 mgである。
D.画分5の精製
上記画分5に少量のメタノールを加え、60℃の水浴中での加熱及びソニケーターでの処理により、画分5を溶解した。該溶解物を室温で放置することにより、再結晶が行われた。該再結晶により析出した結晶をろ過し、画分5−1を得た。該画分の溶媒を減圧下留去した。画分5−1の固形分(乾燥重量)は、310 mgである。
E−1.画分3の分画
上記画分を少量のメタノールに溶解し、Wako gel(ODS)(和光純薬株式会社)(カラムサイズ 25×350)が充填されたカラムに付して分画した。Wako gelの担体は、カラムにドライ充填した。メタノール:水(容量:容量)=40:60、50:50、55:45、60:40、70:30、80:20、100:0の順に溶媒を変えて溶出した。各溶媒量は、カラムベッドの3倍量である。該分画によって、画分3−1及び画分3−2を得た。該画分の溶媒を減圧下留去した。各画分の固形分(乾燥重量)は次の通りである;画分3−1(79 mg)、画分3−2(396 mg)。
E−2.画分3−1の精製
上記画分3−1に少量のメタノールを加え、60℃の水浴中での加熱及びソニケーターでの処理により、画分3−1を溶解した。該溶解物を室温で放置することにより再結晶が行われた。該再結晶により析出した結晶をろ過し、画分3−1−1を得た。該画分の溶媒を減圧下留去した。画分3−1−1の固形分(乾燥重量)は、11 mgである。
.単品であることの確認
画分5−1、画分4−2−1、画分4−2−2、画分4−2−3、画分3−1−1及び画分2−2−2−1中の化合物の純度を、薄層クロマトグラフィー(順層)(シリカゲル60F254(メルク))を使用して確認した。詳細は、次の通りである。各画分を少量のメタノールに溶解して薄層クロマトグラフィーにスポットし風乾後、下記に述べる溶媒で展開した。展開後、薄層クロマトグラフィーに10%硫酸/メタノールを噴霧した。薄層クロマトグラフィーをホットプレートで加熱し、スポットを確認した。
1.画分5−1(以下、MSX−1という)
薄層クロマトグラフィーでは検出できなかった。
2.画分4−2−1(以下、MSX−2という)
薄層クロマトグラフィーでのRf値は0.60であり、単品であることを確認した。展開溶媒は、ヘキサン:アセトン=2:1(容量:容量)である。MSX−2は、白色の粉末である。
3.画分4−2−2(以下、MSX−3という)
薄層クロマトグラフィーでのRf値は0.25であり、単品であることを確認した。展開溶媒は、ヘキサン:アセトン=2:1(容量:容量)である。MSX−3は、白色の粉末である。
4.画分4−2−3(以下、MSX−4という)
薄層クロマトグラフィーでのRf値は0.19であり、単品であることを確認した。展開溶媒は、ヘキサン:アセトン=2:1(容量:容量)である。MSX−4は、白色の粉末である。
5.画分3−1−1(以下、MSX−5という)
薄層クロマトグラフィーでのRf値は0.28であった。展開溶媒は、クロロホルム:メタノール:水=9:1:0.1(容量:容量:容量)である。MSX−5は、黄色の粉末である。
6.画分2−2−2−1(以下、MSX−6という)
薄層クロマトグラフィーでのRf値は、0.40である。展開溶媒は、ヘキサン:アセトン=3:1(容量:容量)である。MSX−6は、白色の粉末である。
3.物質同定
MSX−2、MSX−3、MSX−4及びMSX−6について、1H-NMR、13C-NMR、UV、IR及びマススペクトルを測定し、構造決定をした。その分析値は、以下の通りである。
1H-NMRの測定は、JNM‐A500(日本電子株式会社製、500MHz)を使用した。
13C-NMRの測定は、JNM‐A500(日本電子株式会社製、125MHz)を使用した。
マススペクトルの測定は、JMS‐DX‐303HF(日本電子株式会社製)を使用した。測定条件は、次の通りである;EI‐MS:イオン化電圧 70-75eV;イオン化電流 200〜300mA;イオン化温度 135〜350℃。
・MSX−2
図2Aに、MSX−2の構造式、13C-NMRの帰属及びHMBC(Heteronuclear Multiple-Bond Correlation)の結果を示す。
MSX−2のIUPAC名は次の通りである。
4-hydroxy-3-(2-hydroxy-2-(4-hydroxy-3-methoxyphenyl)ethyl)-5-methoxystyrene
図2Bに、MSX−2の1H−NMRのチャートを示す。
1H-NMR (CDCl3) δ(ppm):3.23(1H, dd, J=8.8, 15.6 Hz), 3.54(1H, dd, J=9.5, 15.6 Hz),3.86(3H, s, OCH3), 3.89(3H, s, OCH3), 5.11(1H, d, J=11.0 Hz), 5.58(1H,d, J =17.7 Hz), 5.60(1H, s, OH), 5.72(1H, dd, J=8.5, 9.2 Hz), 6.64(1H, dd, J =11.0, 17.7 Hz), 6.88(1H, s, Ph), 6.885(1H, s,Ph), 6.889(1H, s, Ph), 6.896(1H, s, Ph), 6.94(1H, s, Ph).
図2Cに、MSX−2の13C−NMRのチャートを示す。
13C-NMR (CDCl3) δ(ppm):38.6(CH2), 56.0(-OCH3), 56.0(-OCH3), 85.6(CH2OH), 108.8(Ar-C), 109.7(Ar-C), 111.4(CH2=), 114.3(Ar-C), 115.2(Ar-C), 119.5(Ar-C), 128.1(Ar-C), 131.7(Ar-C), 133.2(Ar-C), 136.8(=CH-), 144.3(Ar-C), 145.7(Ar-C), 146.7(Ar-C), 148.0(Ar-C)
UV λmax (CHCl3) nm (ε): 279 (8.1×104),
IR (KBr) cm-1: 3435 (OH), 1032 (C=C).
MS m/z 298 [M-H2O]+
・MSX−3
図3Aに、MSX−3の構造式及び13C-NMRの帰属を示す。
MSX−3のIUPAC名は次の通りである。
5-(2-hydroxy-2-(4-hydroxy-3-methoxyphenyl)ethyl)-vanillin
図3Bに、MSX−3の1H−NMRのチャートを示す。
1H-NMR (CDCl3) δ(ppm):3.34(1H, dd, J=8.6, 15.9Hz), 3.66(1H, dd, J=9.8, 15.9 Hz), 3.88(3H, s, OCH3), 3.94(3H, s, OCH3), 5.65(1H, s, OH), 5.85(1H, dd, J =9.2, 9.2 Hz), 6.90(1H,s), 6.91(1H, d, J=6.7), 7.36(1H, s, Ph), 7.37(1H, s,Ph).
図3Cに、MSX−3の13C−NMRのチャートを示す。
13C-NMR (CDCl3) δ(ppm):37.7(CH2), 56.0(-OCH3), 56.1(-OCH3), 86.8(CH2OH), 96.2, 108.8(Ar-C), 111.7(Ar-C), 114.4(Ar-C), 119.6(Ar-C), 121.4(Ar-C), 128.4(Ar-C), 131.4(Ar-C), 132.2(Ar-C), 145.0(Ar-C), 146.1(Ar-C), 146.8(Ar-C), 153.7(Ar-C), 190.5(O=CH-).
UV λmax (CHCl3) nm (ε): 287 (13.6×104),
IR (KBr) cm-1: 3408 (OH), 1684 (CHO).
MS m/z 316 [M]+
・MSX−4
図4Aに、MSX−4の構造式、13C-NMRの帰属及びHMBCの結果を示す。
MSX−4のIUPAC名は次の通りである。
4-hydroxy-3-(2-hydroxy-2-(4-(2-hydroxy-2-(4-hydroxy-3-methoxyphenyl)ethoxy)-3,5-dimethoxyphenyl)ethyl)-5-methoxystyrene
図4Bに、MSX−4の1H−NMRのチャートを示す。
1H-NMR (CDCl3) δ(ppm):3.28(1H, dd, J=9.2, 15.3 Hz), 3.61(1H, dd, J=9.2, 15.9 Hz), 3.68(1H, dd, J=9.8, 11.0 Hz), 3.87(6H, s, OCH3), 3.88(3H, s, OCH3), 3.92(3H, s, OCH3), 4.34(1H, d, J=11.0 Hz), 4.44(1H, s, OH), 4.85(1H, d, J=9.8 Hz), 5.13(1H, d, J=11.0 Hz), 5.59(1H,s, OH), 5.61(1H, d, J=17.1 Hz), 5.74(1H, t, J=9.2 Hz), 6.65(1H, dd, J=11.0, 17.7 Hz),6.68(2H, s, Ph), 6.82(1H, s, Ph), 6.86(1H, d, J=7.9), 6.89(1H, s, Ph), 6.92(1H, s,Ph), 6.94(1H, d, J=14.7).
図4Cに、MSX−4の13C−NMRのチャートを示す。
13C-NMR (CDCl3) δ(ppm):29.3, 38.6(CH2), 56.0(-OCH3),56.0(-OCH3), 56.2(-OCH3), 56.2(-OCH3), 72.2(CH2OH), 80.1(O-CH2), 85.5(CH2OH), 103.2(Ar-C), 103.2(Ar-C),108.9(Ar-C), 109.7(Ar-C), 111.6(CH2=), 114.1(Ar-C), 115.2(Ar-C),119.4(Ar-C), 127.8(Ar-C), 131.3(Ar-C), 132.0(Ar-C), 136.7(Ar-C), 136.7(=CH-),137.4(Ar-C), 144.3(Ar-C), 145.2(Ar-C), 146.6(Ar-C), 147.8(Ar-C), 153.2(Ar-C), 153.2(Ar-C).
UV λmax (CHCl3) nm (ε): 279 (11.1×104),
IR (KBr) cm-1: 3439 (OH), 1032 (C=C)
MSは未測定
・MSX−6
MSX−6は、MSX−6AとMSX−6Bの混合物である。MSX−6AのIUPAC名は、cis-docos-12-enoic acidである。MSX−6BのIUPAC名は、(Z)-octadec-9-enoic acid(オレイン酸)である。図5Aに、MSX−6A及びMSX−6Bの構造式を示す。また、図5Aに、MSX−6Aの13C-NMRの帰属及びHMBCの結果を示す。
図5Bに、MSX−6Aの1H−NMRのチャートを示す。
1H-NMR (CDCl3) δ(ppm):0.88(3H,t, J=6.4Hz, CH3),1.26-1.31 (20H, m, - CH2-), 1.63(2H, t, J=7.0Hz, CH 2CH2COOH),2.01(4H, t, J=5.5Hz, CH 2CH=CHCH 2), 2.34(2H,t, J=7.6Hz, CH2COOH), 5.34(2H, br, s, CH=CH).
図5Cに、MSX−6Aの13C−NMRのチャートを示す。
13C-NMR (CDCl3) δ(ppm):14.1(CH3-), 22.7(-CH2-),24.7(-CH2-), 27.1(-CH2-), 27.2(-CH2-), 29.0(-CH2-), 29.1(-CH2-), 29.2(-CH2-), 29.3(-CH2-), 29.4(-CH2-), 29.6(-CH2-), 29.7(-CH2-), 29.8(-CH2-), 31.9(-CH2-), 34.1(-CH2-), 129.7(-CH=), 130.0(-CH=), 180.3(-C=O).
IR (KBr) cm-1: 1707 (COOH)
UV及びMSは未測定
MSX−6Bの構造式は、標準物質であるオレイン酸の1H−NMR、13C−NMR及びIRの各データをMSX−6Bの各データ(UV及びMSは未測定)を比較して同定された。
消臭剤の調製
実施例1で単離したMSX−1〜6の夫々を少量のエタノールに溶解後、エタノール−水の混合溶媒でエタノール45%(体積/体積)濃度且つ化合物濃度が1mg/Lになるように調整した。各溶液を塩酸若しくは水酸化ナトリウムでpH6.5〜pH8.5の範囲内に調整した。該調整溶液の夫々を、以下、消臭剤A、消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D、消臭剤E、及び消臭剤Fとする。
硫化水素に対する消臭効果(ガスクロマトグラフィー分析)
硫化水素ガスの調製は、以下の通りである。20ml容ヘッドスペースバイアルに360mM硫化ナトリウム溶液を0.1ml入れ、720mM塩酸0.1mlをゆっくりと加え混合した。これを30℃のインキュベーターに30分間入れ、ガスを揮発させた。このヘッドスペースガスを試験用硫化水素ガスとして用いた。
消臭剤A〜Fの夫々をpH8.0に調整した後、該消臭剤の1ml夫々を新しい20ml容ヘッドスペースバイアルに夫々入れ、密栓し、測定用サンプルとした。また、対照サンプルとして、消臭剤を含まない45%(体積/体積)エタノール水溶液を、陽性対照として、MSX−245の消臭剤(45%(体積/体積)エタノール水溶液)を用いた。
試験用硫化水素ガスの入ったバイアルから、ヘッドスペースガスをエアシリンジ(0.1ml)で0.04ml取り、測定用サンプル及び対照サンプルの夫々に加えて、30℃でインキュベートした。インキュベート開始から30分後にそのヘッドスペースガスをエアシリンジ(1ml)で0.1ml採取し、ガスクロマトグラフィー分析(ガスクロマト装置:G−3900 日立製作所製、カラム:CP‐Silica Plot、検出器:FPD、試料注入口温度 200℃、検出器温度 230℃、カラム温度 220℃、キャリアーガス圧力 200kPa、FPD用ガス圧 O 60kPa、H 60kPa、N 150kPa)を行った。
硫化水素に対する消臭率は、次の式により求めた。
消臭率(%)=[(C−S)/C ]×100
C:対照サンプル容器内の硫化水素ガス濃度
S:測定用サンプル容器内の硫化水素ガス濃度
その結果を図6に示す。図6に示されるように、実施例2で調製した各消臭剤及び陽性対照のMSX-245は硫化水素ガスの濃度を減少させた。特に、消臭剤B、C、D及びFは、高い消臭率を示した。消臭剤A〜Fの硫化水素に対する消臭メカニズムは、消臭剤A〜Fそれぞれに含まれる化合物による化学的消臭と考えられる。
イソ吉草酸に対する消臭効果(官能検査)
蒸留水を活性炭カラムに通した無臭水で、イソ吉草酸標準液(1,000 ppm、和光純薬製)を20ppmに希釈し、これをイソ吉草酸の悪臭溶液とした。該悪臭溶液0.5mlと消臭剤A〜Fの夫々(測定用サンプル)0.05mlを、2.0 mlマイクロチューブに夫々添加した。ボルテクスミキサーで混合後、30分間放置した。その後、該サンプルは評価直前にボルテクスミキサーで混合し、そして、該サンプルについて熟練パネラー7〜8名による官能評価を行った。該評価の結果について平均値を算出した。また、対照サンプルとして、消臭剤を含まない45%(体積/体積)エタノール水溶液を、陽性対照として、実施例3と同様のMSX−245の消臭剤を用いた。
イソ吉草酸に対する消臭効果を、下記に示す、悪臭防止法の6段階臭気強度表示法に準じて判定した。その結果を下記表1に示す。
評価基準(6段階臭気強度表示法)
0: 無臭
1: やっと感知できる臭い(検知閾値)
2: 何のにおいであるかわかる弱い臭い(認知閾値)
3: 楽に感知できる臭い
4: 強い臭い
5: 強烈な臭い
表1より、各消臭剤A〜F及び陽性対照は、イソ吉草酸に対する消臭効果を示した。特に、消臭剤B、C、D及びFは、評価基準:0〜1程度と高い消臭効果を示した。
Figure 0005456659
トリメチルアミンに対する消臭効果(官能検査)
蒸留水を活性炭カラムに通した無臭水で、トリメチルアミン標準液(1,000 ppm、和光純薬製)を20ppmに希釈し、これをトリメチルアミン(TMA)の悪臭溶液とした。該悪臭溶液を0.5 mlと消臭剤A〜Fの夫々(測定用サンプル)0.05 mlを、2.0 mlマイクロチューブに夫々添加した。ボルテクスミキサーで混合後、30分間放置した。その後、該サンプルは評価直前にボルテクスミキサーで混合し、そして該サンプルをについて熟練パネラー7〜8名による官能評価を行った。該評価について平均値を算出した。対照サンプルとして、消臭剤を含まない45%(体積/体積)エタノール水溶液を、陽性対照として、実施例3と同様のMSX−245の消臭剤を用いた。
TMAについての官能評価は、実施例4に記載した悪臭防止法の6段階臭気強度表示法に準じて行われた。その結果を下記表2に示す。
表2に示されるように、各消臭剤A〜F及び陽性対照は、TMAに対する消臭効果を示した。特に、消臭剤B、C、D及びFは、評価基準:1程度と高い消臭効果を示した。
Figure 0005456659
タバコ臭に対する消臭効果(官能検査)
5L容三角フラスコを逆さにし、火のついたタバコを三角フラスコの開口部から約5cm入れ、タバコの煙を約30〜40秒間捕集した。10cm×10cmの布地(綿タオル)に煙を捕集した三角フラスコに入れて素早く密栓し、該フラスコを振盪しながら5分間布地に煙を吸わせた。その後、該布地を該フラスコから取り出し、試験用のタバコ臭付着布地とした。測定用サンプルの各消臭剤A〜Fの200倍希釈液を該布地に5回スプレー(0.15g/1回×5回=約0.75g)した後、該布地を良く揉み、消臭剤を布地全体に均一化した。また、対照として蒸留水を、陽性対照として実施例3と同様のMSX−245の消臭剤の200倍希釈液を、夫々試験用布地に5回スプレー(0.15g×5回=約0.75g)した後、該布地を良く揉み、夫々の液体を布地全体に均一化した。官能評価は、各サンプルの噴霧4〜5時間後に、熟練パネラー7〜8名により行われた。評価基準は以下の通りである。該評価について平均を算出した。その結果を下記表3に示す。
官能評価基準
◎: 完全に臭いが消えた
○: かなり臭いが消えた
△: わずかに臭いが消えた
×: 消臭されていない
Figure 0005456659
表3に示されるように、消臭剤A〜F及び陽性対照は、タバコ臭に対する消臭効果を示した。特に、消臭剤B、C、D及びFは、高い消臭効果を示した。
擬似ペット臭に対する消臭効果(官能検査)
イソ吉草酸及び酢酸を、終濃度が夫々10 ppm及び200 ppmになるように無臭水に添加し混合し、この溶液を擬似ペット臭原液とした。該擬似ペット臭原液をスプレーボトルに充填後、10cm×10cmの布地(綿タオル)に試験用布地に7回スプレー(0.15g×7回=約1.05g)した。該スプレー後、該布地を良く揉み、該擬似ペット臭原液を布地全体に均一化し風乾させたものを試験用布地とした。そして、測定用サンプルの消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの200倍希釈液を5回スプレー(0.15g×5回=約0.75g)した後、該布地を良く揉み、消臭剤を布地全体に均一化にした。また、対照としてスプレーで蒸留水を、陽性対照として実施例3と同様のMSX−245の消臭剤の200倍希釈液を、夫々試験用布地に7回スプレー(0.15g×7回=約1.05g)した後、該布地を良く揉み、夫々の液体を布地全体に均一化した。各サンプルを噴霧後、4〜6時間、1日、7日、14日及び30日後で熟練パネラー7〜8名により官能評価が行われた。評価基準は、実施例4に記載した悪臭防止法の6段階臭気強度表示法に準じた。該評価について平均を算出した。その結果を表4に示す。なお、該布地は評価に供するまで、室温で密封容器(密封アルミパック)に保存した。
Figure 0005456659
表4に示されるように、消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D、消臭剤F及び陽性対照は、消臭剤噴霧4〜6時間後から約1ヶ月間に渡り、擬似ペット臭に対する消臭効果を示した。
ミストスプレータイプ消臭剤
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプルの濃度が夫々20%及び0.1%(共に体積/体積)になるように水で希釈し、夫々ミストスプレーボトルに充填した。該ミストスプレーボトルに充填した消臭剤それぞれを獣臭のある大型犬と、その犬小屋に噴霧したところ、犬及び犬小屋とも獣臭による不快臭が消え、その効果は7日間持続した。
エアゾールタイプ消臭剤
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプルの濃度が夫々60%及び1%(共に体積/体積)となるように且つエタノール終濃度が20%(体積/体積)になるように水及びエタノールで希釈した。得られた混合物の夫々を噴射ガス(LPG及び二酸化炭素)と共にエアゾール容器に充填した。該エアゾール容器に充填した消臭剤を悪臭のある生ゴミに噴射したところ、生ゴミ由来の悪臭が抑えられ、その効果は24時間以上持続した。
ゲル状消臭剤
カラギーナン2.2g及び水85gを200mlのビーカーに添加し、良く攪拌しながら70℃まで加熱し、カラギーナンを完全に溶解させた。次に、この混合物を冷却して50℃になったとき、消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル15gを添加し混合した。その後、全重量が100gになるように水を添加し混合した。該混合物を冷却・固化して、ゲル状消臭剤を得た。同様に該ゲル状消臭剤を調製し、3個の該ゲル状消臭剤を得た。3個の該ゲル状消臭剤は夫々2.6リットル容量のデシケーターに入れられ、密閉され、20℃で3時間安定化させた。トリメチルアミンガスを初期濃度約20ppmになるようにこのデシケーターに注入し、24時間後にトリメチルアミン濃度を検知管(型番 No.180L、株式会社ガステック製)で測定し、トリエチルアミン濃度の減少率を求めた。上記測定後、ゲル状消臭剤は300mlビーカーに個別に入れて、次の測定までの間、20℃、湿度60%の恒温恒湿槽内で保存した。消臭効果の測定は、ゲル状消臭剤を調製した当日、調製7日後、調製14日後に行い、トリメチルアミンの残存濃度から消臭率を求めた。消臭率は、下記の式により求められた。3個の消臭剤の消臭率の平均値を算出した。その結果を表5に示す。
消臭率(%)=[1−(測定終了時のトリメチルアミン濃度)/(測定開始時のトリメチルアミン濃度)]×100
Figure 0005456659
表5に示されるように、本実施例におけるゲル状消臭剤は、トリメチルアミンに対して高い消臭活性を示した。
加湿器による室内消臭
老人ホームで特に悪臭の強い部屋を選び、試験対象とした。消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプルの濃度が0.05%(体積/体積)になるように約1.5リットルの水を添加した。該溶液夫々を、加湿器にセットした。加湿器の運転は間欠タイマーを用いて15分間に1分間の頻度で断続的に作動させた。その結果、一日中悪臭が抑えられた。
ペット用排泄物処理剤
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤を用いて、夫々ペット用排泄物処理剤を調製した。該処理剤の配合は、ベントナイト50部、木粉50部、消臭剤1部及び水50部である。これら原料をリボンミキサーで混合し、ディスク型のペレッターで直径3mm、長さ8〜20mmのペレッターを得た。これをさらにロータリードライヤーで乾燥させたものを夫々試料とした。対照として、上記処理剤において消臭剤の代わりに、水1部を用いた試料を調製した。
上記試料を20gずつ500ml容量の三角フラスコに入れ、0.5%アンモニア水2mlを加え密栓し、30℃で20分間インキュベートした。インキュベート後、検知管(型番 No.3La、株式会社ガステック製)で気体部分のアンモニア濃度(ppm)を測定した。ブランク値として、試料を添加せずアンモニアだけを加えた場合のアンモニア濃度を測定し、各消臭率(%)を算出した。その結果を下記表6示す。
Figure 0005456659
ベントナイトがアンモニアをある程度吸収するため、対照もブランクに比べて消臭効果を有する。本発明の実施態様の上記各消臭剤を使用した処理剤は、明らかにそれ以上の消臭効果を示した。
スプレータイプ消臭剤1〜4の調製
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.6%(体積/体積、以下同じ。)と、リシノール酸亜鉛として商品名「TEGO DEO CW90」(ゴールドシュミット社製)2.0%(リシノール酸亜鉛として約1%)と、ジプロピレングリコール5.0%と、工業用エタノール35.0%と、残部に水とを配合して、常法により夫々スプレータイプ消臭剤1〜4を調製した。
スプレータイプ消臭剤5〜8の調製
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル1.0%と、リシノール酸亜鉛として商品名「TEGO SORB CONC. 50」(ゴールドシュミット社製)1.0%(リシノール酸亜鉛分として約0.5%)と、ジプロピレングリコール5.0%と、工業用エタノール20.0%と残部に水とを配合して、常法により夫々スプレータイプ消臭剤5〜8を調製した。
スプレータイプ消臭剤9〜12の調製
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.6%と、甘蔗抽出物以外の植物抽出物として商品名「ピュリエール」(松下電工(株)製)0.6%と、工業用エタノール20.0%と、残部に水とを配合して、常法により夫々スプレータイプ消臭剤9〜12を調製した。
スプレータイプ消臭剤13〜16の調製
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.6%と、甘蔗抽出物以外の植物抽出物として商品名「スメラル」(環境科学開発(株)製)0.6%と、工業用エタノール20.0%と、残部に水とを配合して、常法により夫々スプレータイプ消臭剤13〜16を調製した。
スプレータイプ消臭剤17〜20の調製
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.6%と、甘蔗抽出物以外の植物抽出物として商品名「パンシル」(リリース科学工業(株)製)0.6%と、工業用エタノール20.0%と、残部に水とを配合して、常法により夫々スプレータイプ消臭剤17〜20を調製した。
[比較例1]
スプレータイプ消臭剤Aの調製
実施例13のスプレータイプ消臭剤の配合において、消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプルを用いずに、常法によりスプレータイプ消臭剤を調製した。
[比較例2]
スプレータイプ消臭剤Bの調製
実施例13のスプレータイプ消臭剤の配合において、消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプルの代わりにβ−シクロデキストリン2.0%を配合して、常法によりスプレー剤を調製し、スプレータイプ消臭剤を得た。
[消臭試験1]
上記実施例13〜17のスプレータイプ消臭剤1〜20及び比較例1〜2のスプレータイプ消臭剤A〜Bについて以下の試験を行ない、それらの消臭効果を評価した。
一般的な悪臭である硫化水素、メチルメルカプタン、イソ吉草酸の臭気強度を実施例4に記載した悪臭防止法の6段階臭気強度表示法の段階3に設定した臭気評価ボックスを用意した。上記3種類の悪臭に対する消臭評価を下記評価方法に従って熟練パネラーにより官能検査をした。詳細な試験方法を以下に示す。
庫内が臭気強度3になるように上記3種類の悪臭を夫々入れた2000L容の上記臭気評価ボックスに上記スプレータイプ消臭剤を噴霧した(1回の噴霧量は0.3g)。10名の熟練パネラーが、噴霧1分後と10分後の悪臭に対する消臭効果を実施例4に記載した悪臭防止法の6段階臭気強度表示法に準じて官能評価し、各スプレータイプ消臭剤について各パネラーの評価値の平均点を求めた。その結果を表7に示す。
Figure 0005456659
表7より、実施例13〜17のスプレータイプ消臭剤は、硫化水素、メチルメルカプタン、イソ吉草酸に対して噴霧1分後に優れた消臭効果を示し、その効果は噴霧10分後であっても持続した。一方、比較例1〜2のスプレータイプ消臭剤は噴霧1分後、噴霧10分後のいずれにおいても充分な消臭効果が得られなかった。
消臭剤組成物1〜4の調製
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.3%と、植物抽出液として商品名「スーパーピュリエールA-10」(松下電工化研社製)1.0%と、トリエタノールアミン4.0%と、クエン酸2.0%と、残分に水とを配合し、アンモニアでpH7.0に調整し、夫々消臭剤組成物1〜4を得た。
消臭剤組成物5〜8の調製
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル1.0%と、植物抽出液として商品名「スメラルL-G」(環境科学開発社製)0.5%と、トリエタノールアミン0.6%と、クエン酸2水素ナトリウム2.0%と、残分に水とを配合してアンモニアでpH7.0に調整し、夫々消臭剤組成物5〜8を得た。
消臭剤組成物9〜12の調製
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.3%と、植物抽出液として商品名「スメラルL-G」(環境科学開発社製)1.0%と、モノエタノールアミン0.8%と、クエン酸2.0%と、残分に水とを配合してアンモニアでpH7.0に調整し、夫々消臭剤組成物9〜12を得た。
消臭剤組成物13〜16の調製
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.3%と、植物抽出液として商品名「スーパーピュリエールA-10」(松下電工化研社製)3.0%と、モノエタノールアミン2.3%と、クエン酸3.0%と、残分に水とを配合してアンモニアでpH7.0に調整し、夫々消臭剤組成物13〜16を得た。
[比較例3]
消臭剤組成物の調製
モノエタノールアミン1.2%と、クエン酸2.0%と残分に水とを配合してアンモニアでpH7.0に調整し、対照サンプルを得た。
[消臭試験2]
実施例18〜21の消臭剤組成物1〜16及び比較例3の消臭剤組成物の消臭効果を確認するために、アンモニア、メチルメルカプタン、イソ吉草酸に対する消臭試験、及び家庭で飼っている犬が使用している敷物(カーペット)を用いた消臭試験を行った。その結果を表8に示す。
試験方法の詳細は次の通りである。
<試験方法(1):アンモニアの消臭試験>
1Lのガラス瓶容器に試料(上記実施例18〜21の消臭剤組成物又は対照サンプル)10mLを入れ、1%のアンモニア水溶液を1mL注入した。10分間放置後に熟練パネラー10名による官能評価を行って平均をとった。なお、評価基準は、実施例4に記載した悪臭防止法の6段階臭気強度表示法に準じた。
<試験方法(2):メチルメルカプタンの消臭試験>
1Lのガラス瓶容器に試料10mLを入れ、0.1%のメチルメルカプタンエタノール溶液を1mL注入した。1時間放置後に熟練パネラー10名による官能評価を行って平均をとった。なお、評価基準は、実施例4に記載した悪臭防止法の6段階臭気強度表示法に準じた。
<試験方法(3):イソ吉草酸の消臭試験>
1Lのガラス瓶容器に試料10mLを入れ,1%のイソ吉草酸水溶液を100μL注入した。1時間放置後に熟練パネラー10名による官能評価を行って平均をとった。なお、評価基準は、実施例4に記載した悪臭防止法の6段階臭気強度表示法に準じた。
<試験方法(4):室内犬が使用した敷物の消臭試験>
家庭で飼っている犬が使用している敷物に、試料を3回噴霧(約2.5g)し、拭き取った後の敷物に残った臭いについて官能評価を行った。評価基準は下記の通りである。
官能評価基準
◎: 完全に臭いが消えた
○: かなり臭いが消えた
△: わずかに臭いが消えた
×: 消臭されていない
Figure 0005456659
表8より、実施例18〜21の消臭剤組成物1〜16は、アンモニア、メチルメルカプタン、イソ吉草酸及び悪臭の発生源となる室内犬の敷物に対して優れた消臭効果を示した。一方、比較例3の消臭剤組成物は、消臭効果をほとんど示さなかった。
消臭洗浄剤1及び2の調製
消臭剤B及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル1.0%(体積/体積、以下同じ)と、植物抽出液として商品名「スメラルL-G」(環境科学開発社製)1.0%と、クエン酸3.0%と、ポリグリセリンエステル0.5%と、サポニン0.5%と、工業用エタノール10.0%と、POEイソステアリルエーテル0.1%と、残分に水とを配合して水酸化ナトリウムでpH4.8に調整し、夫々消臭洗浄剤1及び2を得た。
消臭洗浄剤3及び4の調製
消臭剤B及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル1.0%と、植物抽出液として商品名「スメラルL-G」(環境科学開発社製)1.0%及び商品名「スーパーピュリエールA-10」(松下電工化研社製)1.0%と、クエン酸2.5%と、プロピレングリコールエステル1.0%と、サポニン0.5%と、工業用エタノール10.0%と、残分に水とを配合して、水酸化ナトリウムでpH4.8に調整し、夫々消臭洗浄剤3及び4を得た。
消臭洗浄剤5及び6の調製
消臭剤B及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル1.0%と、植物抽出液として商品名「スメラルL-G」(環境科学開発社製)0.5%と、クエン酸2.5%と、サポニン0.5%と、POEイソステアリルエーテル0.1%と、工業用エタノール10.0%と、残分に水とを配合して水酸化ナトリウムでpH4.8に調整し、夫々消臭洗浄剤5及び6を得た。
消臭洗浄剤7及び8の調製
消臭剤B及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.5%と、植物抽出液として商品名「スメラルL-G」(環境科学開発社製)1.0%及び商品名「スーパーピュリエールA-10」(松下電工化研社製)0.3%と、クエン酸2.5%と、レシチン0.1%と、サポニン0.5%と、工業用エタノール10.0%と、残分に水とを配合して水酸化ナトリウムでpH5.0に調整し、夫々消臭洗浄剤7及び8を得た。
消臭洗浄剤9及び10の調製
消臭剤B及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル1.0%と、植物抽出液として商品名「スメラルL-G」(環境科学開発社製)0.5%と、クエン酸2.5%と、サポニン0.5%、POEイソステアリルエーテル0.1%と、工業用エタノール10.0%と、残分に水とを配合して水酸化ナトリウムでpH5.8に調整し、夫々消臭洗浄剤9及び10を得た。
消臭洗浄剤11及び12の調製
消臭剤B及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.5%と、植物抽出液として商品名「スメラルL-G」(環境科学開発社製)1.0%及び商品名「スーパーピュリエールA-10」(松下電工化研社製)0.3%と、クエン酸2.5%と、レシチン0.5%と、工業用エタノール10.0%と、残分に水とを配合して水酸化ナトリウムでpH5.0に調整し、夫々消臭洗浄剤11及び12を得た。
消臭洗浄剤13及び14の調製
消臭剤B及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.5%と、植物抽出液として商品名「スメラルL-G」(環境科学開発社製)0.5%及び商品名「スーパーピュリエールA-10」(松下電工化研社製)0.5%と、クエン酸2.0%と、サポニン0.1%と、工業用エタノール10.0%と、残分に水とを配合して水酸化ナトリウムでpH4.5に調整し、夫々消臭洗浄剤13及び14を得た。
消臭洗浄剤15及び16の調製
消臭剤B及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル1.0%と、植物抽出液として商品名「スメラルL-G」(環境科学開発社製)1.0%及び商品名「スーパーピュリエールA-10」(松下電工化研社製)1.0%と、クエン酸2.0%と、クエン酸二水素ナトリウム2.5%と、サポニン5.0%と、工業用エタノール10.0%と、残分に水とを配合して水酸化ナトリウムでpH4.8に調整し、夫々消臭洗浄剤15及び16を得た。
[比較例4]
消臭洗浄剤Aの調製
クエン酸1.0%と、レシチン10.0%、工業用エタノール10.0%と、残分に水とを配合して水酸化ナトリウムでpH3.5に調整し、消臭洗浄剤を得た。
[比較例5]
消臭洗浄剤Bの調製
植物抽出液として商品名「スメラルL-G」(環境科学開発社製)0.01%及び商品名「スーパーピュリエールA-10」(松下電工化研社製)0.01%と、クエン酸3.0%と、工業用エタノール10.0%と、残分に水とを配合して水酸化ナトリウムでpH6.0に調整し、消臭洗浄剤を得た。
[比較例6]
消臭洗浄剤Cの調製
クエン酸2.5%と、工業用エタノール10.0%と、残分に水を配合して水酸化ナトリウムでpH4.8に調整し、消臭洗浄剤を得た。
[消臭試験3]
実施例22〜29の消臭洗浄剤1〜16及び比較例4〜6の消臭洗浄剤A〜Cの消臭効果を確認するため、アンモニア、メチルメルカプタン、イソ吉草酸に対する消臭試験、室内犬の実尿、モデル尿に対する消臭試験を行った。さらに、室内犬の実尿、モデル尿に対する洗浄効果を確認した。アンモニア、メチルメルカプタン、イソ吉草酸に対する消臭試験は、上記消臭試験2に記載の試験方法(1)〜(3)を用いて評価した。また、家庭で飼っている犬の実尿及びモデル尿を用いた消臭試験及び洗浄試験は、下記試験方法により評価を行った。
<試験方法(5):室内犬の実尿及びモデル尿を用いた消臭試験と洗浄試験>
室内犬の実尿及びモデル尿(0.003%ビリルビン(尿の色素)・1%アンモニア・1%NaCl)をカーペットに1ml塗布し、ティッシュで軽くたたいた。その後、試料を処理した(カーペット上で試料をゴルフボール大に発泡させ、ブラシで汚れを浮かせ、ティッシュで軽く拭き取った)。臭いと残った色について、熟練パネラー10名による官能評価を行って、評価の平均をとった。なお、消臭試験の評価基準は、実施例4に記載した悪臭防止法の6段階臭気強度表示法に準じた。洗浄試験の評価基準については、無処理の場合の色を5点とし、汚れが完全に落ちた場合の色を1点とした。
Figure 0005456659
表9に示されるように、消臭洗浄剤1〜16は、消臭洗浄剤A〜Cに比べて、アンモニア、メチルメルカプタン、イソ吉草酸に対して優れた消臭性能を有し、さらに家庭で飼っている犬の実尿またはモデル尿を用いた消臭試験と洗浄試験においても優れた消臭性能及び洗浄性能を示した。
ヘアエッセンス
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル3.2%、揮発性イソパラフィン5.0%、メチルポリシロキサン 1.5%、グリセリン1.5%、1,3−ブチレングリコール2.5%、ソルビット溶液(70%) 1.0%、ポリエチレングリコール6000 0.5%、ジオレイン酸ポリエチレングリコール0.05%、ジイソステアリン酸ポリグリセリル0.5%、水酸化ナトリウム0.05%、パラベン0.2%、フェノキシエタノール0.2%、エデト酸3ナトリウム0.1%、カラギーナン0.5%、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト0.5%、パルミチン酸デキストリン0.8%、カルボキシビニルポリマー0.4%、高分子量メチルポリシロキサン(重合度=3000)1.5%を夫々配合した。さらに、香料を含むヘアエッセンスの場合は適量の香料を加え、無香料のヘアエッセンスの場合は香料を加えずに、残分に精製水を配合して、夫々ヘアエッセンスA1〜A4(香料入り)及びB1〜B4(無香料)を調製した。
上記ヘアエッセンスA1〜A4及びB1〜B4について、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例のヘアエッセンス全てが、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
ヘアミスト(ディスペンサー)
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル6.0%、PVP/VA S-630 (GAF社製)5.0%、ユカフォーマーAM-75(三菱化学社製)5.0%、残分に工業用エタノールを配合して夫々ヘアミストA〜Dを調製した。
このヘアミストA〜Dについて、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例のヘアミストの全てが、タバコ臭に対する優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
シャンプー
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル10.5%、ジプロピレングリコール1.0%、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン0.1%、POE(25)POP(30)0.7%、ジステアリン酸エチレングリコール2.0%、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド2.5%、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム5.0%、POEラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン10.0%、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン2.0%、マーコート550(カルコン社製)5.0%、クエン酸0.5%、クエン酸ナトリウム1.0%、塩化ナトリウム0.8%、酢酸DL−α−トコフェロール0.2%、フェノキシエタノール0.3%、安息香酸ナトリウム0.2%、レシチン0.3%を夫々配合した。さらに、香料を含むシャンプーの場合は適量の香料を加え、無香料のシャンプーの場合は香料を加えずに、残分に精製水を配合して、夫々香料入りシャンプーA1〜A4及び無香料シャンプーB1〜B4を調製した。
香料入りシャンプーA1〜A4及び無香料シャンプーB1〜B4について、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例のシャンプー全てが、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
低刺激性シャンプー
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル5.0%、グリセリン0.5%、ジステアリン酸エチレングリコール2.0%、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド1.0%、ラウリン酸プロピレングリコール2.0%、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム7.0%、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン6.0%、ポリマーJR400(UCC社製)1.0%、クエン酸0.5%、フェノキシエタノール0.3%、安息香酸ナトリウム0.2%、エデト酸2ナトリウム0.1%、大豆レシチン0.2%、カチオン化馬鈴薯デンプン(Sensomer CI-50 CALGON社製)0.5%を夫々配合した。さらに、香料を含む低刺激性シャンプーの場合は適量の香料を加え、無香料の低刺激性シャンプーの場合は香料を加えずに、残分に精製水を配合して、夫々低刺激性シャンプーA1〜A4及び無香料低刺激性シャンプーB1〜B4とした。
上記低刺激性シャンプーについて、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例の低刺激性シャンプー全てが、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
化粧料
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル2.0%、メチルポリシロキサン2.0%、セタノール3.0%、べヘニルアルコール3.0%、グリセリン4.0%、ジグリセリン2.0%、2−エチルヘキサン酸セチル1.0%、モノステアリン酸グリセリル1.0%、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム2.0%、クエン酸0.1%、油溶性植物プロテイン0.05%、アミノ変性ポリシロキサン(東レダウSM8702C)1.0%、高分子量ポリシロキサン(重合度=4000)0.5%、パラペン0.2%を夫々配合した。さらに、香料を含む化粧料の場合は適量の香料を加え、無香料の化粧料の場合は香料を加えずに、残分に精製水を配合して、夫々化粧料A1〜A4及び無香料化粧料B1〜B4を調製した。
上記化粧料について、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例の化粧料全てが、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
毛髪仕上げ用スプレー
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル1.0%、メチルフェニルポリシロキサン0.5%、1,3−ブチレングリコール0.5%、液状ラノリン0.2%、2−エチルヘキサン酸セチル0.5%、ラウリン酸ジエタノールアミド0.5%、ピログルタミン酸イソステアリン酸POE硬化ヒマシ油0.2%、パラベン0.2%、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル0.5%、ユカフォーマー104(三菱化学社製)8.0%、油溶性植物プロテイン0.02%を夫々配合した。さらに、香料を含む化粧料の場合は適量の香料を加え、無香料の化粧料の場合は香料を添加せずに、残分に工業用エタノールを配合して毛髪仕上げ用スプレーの原液A1〜A4及び原液B1〜B4を夫々得た。上記原液とLPGを、原液/LPG=55/45で混合して常法により夫々毛髪仕上げ用スプレーA1〜A4及び無香料の毛髪仕上げ用スプレーB1〜B4を調製した。
上記毛髪仕上げ用スプレーについて、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例の毛髪仕上げ用スプレー全てが、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
ヘアスプレー1〜4
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.5%、2−エチルヘキサン酸セチル0.5%、ポリオキシエチレンオレイルエーテル0.3%、油溶性植物プロテイン0.1%、プラスサイズL−53(互応化学社製)12.0%、及び残分に工業用エタノールを配合してヘアスプレー1の原液を夫々得た。上記原液とLPG、DME(ジメチルエーテル)を、原液/LPG/DME=40/10/50で混合して常法により夫々ヘアスプレー1〜4を調製した。
上記ヘアスプレー1〜4について、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例のヘアスプレー1〜4は全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
ヘアスプレー5〜8
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル2.0%、流動パラフィン6.0%、メチルポリシロキサン3.0%、メチルフェニルポリシロキサン2.0%、デシルテトラデカノール6.0%、2−エチルヘキサン酸セチル3.0%、及び残分に工業用エタノールを配合してヘアスプレー5〜8の原液を夫々得た。上記原液とLPGを、原液/LPG=50/50で混合して常法により夫々ヘアスプレー5〜8を調製した。
上記ヘアスプレー5〜8について、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例のヘアスプレー5〜8は全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
リンス
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル3.0%、流動パラフィン1.0%、メチルポリシロキサン3.0%、セタノール1.0%、オクチルドデカノール3.0%、油溶性植物プロテイン0.1%、プロピレングリコール5.0%、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油0.5%、ポリオキシエチレンステアリルエーテル0.5%、塩化アルキルトリメチルアンモニウム1.5%、クエン酸0.1%、塩化カリウム0.5%、フェノキシエタノール0.3%、ビリチオン亜鉛液(50%)0.01%を夫々配合した。さらに、香料を含むリンスの場合は適量の香料を加え、無香料のリンスの場合は香料を加えずに、残分に精製水を配合して、夫々リンスA1〜A4及び無香料のリンスB1〜B4を調製した。
上記リンスについて、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例の全てのリンスは、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
パーマネントウエーブ剤1〜8
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.5%、グリセリン4.0%、ラウリン酸モノエタノールアミン1.0%、ポリオキシエチレンオレイルエーテル0.5%、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム0.2%、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム0.5%、炭酸アンモニウム5.0%、尿素2.0%、チオグリコール酸アンモニウム液(50%)15.0%、ヒドロキシエタンジホスホン酸(60%)0.2%を夫々配合した。さらに、香料を含むパーマネントウエーブ剤の場合は適量の香料を加え、無香料のパーマネントウエーブ剤の場合は香料を加えずに、残分に精製水を配合して、夫々パーマネントウエーブ剤1〜4及び無香料のパーマネントウエーブ剤5〜8を調製した。
上記パーマネントウエーブ剤1〜8について、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例のパーマネントウエーブ剤1〜8の全てが、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
パーマネントウエーブ剤9〜12
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.5%、メチルシロキサンエマルジョン5.0%、ラウリルジ メチルアミノ酢酸ベタイン0.5%、リン酸1水素ナトリウム0.1%、臭素酸ナトリウム液(20%)40.0%、リン酸2水素カリウム0.5%、安息香酸ナトリウム0.2%、及び残分に精製水を配合して夫々パーマネントウエーブ剤9〜12を調製した。
上記パーマネントウエーブ剤9〜12について、実施例6に記載のタバコ臭の官能検査による消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例品の全てが、タバコ臭に対する優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
ボディー用化粧水(ディスペンサー)
実施例3、実施例4、実施例5及び実施例7の各消臭剤サンプル1.0%と、工業用エタノール20.0%、グリセリン6.0%、1,3−ブチレングリコール3.0%、POE(60)硬化ヒマシ油0.8%、ヨモギエキス1.0%を配合し、残分に精製水を配合して夫々ボディー用化粧水1〜4を調製した。
上記ボディー用化粧水について、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例のボディー用化粧水1〜4は全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
クリーム
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.1%、ワセリン2.0%、メチルポリシロキサン3.0%、セタノール2.0%、グリセリン3.0%、1,3−ブチレングリコール5.0%、硬化油2.0%、ステアリン酸2.0%、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル3.5%、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル0.7%、モノステアリン酸グリセリン2.3%、水酸化カリウム0.15%、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.01%、ヒアルロン酸ナトリウム0.1%、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム2.0%、パラベン0.3%、カルボキシビニルポリマー0.05%を夫々配合した。さらに、香料を含むクリームの場合は適量の香料を加え、無香料のクリームの場合は香料を加えずに、残分に精製水を配合して、夫々クリームA1〜A4及び無香料のクリームB1〜B4を調製した。
上記クリームを水で適宜希釈して、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例のクリームは全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
ジェル
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル1.0%、エタノール5.0%、グリセリン8.0%、ポリオキシエチレンメチルグルコシド4.0%、POE(12)ラウリルエーテル1.0%、ラウリルジメチルアミンオキシド0.3%、水酸化カリウム0.5%、L−アスコルピン酸−2−グルコシド2.0%、パラベン0.3%、カルボキシビニルポリマー0.6%を夫々配合した。さらに、香料を含むジェルの場合は適量の香料を加え、無香料のジェルの場合は香料を加えずに、残分に精製水を配合して、夫々ジェルA1〜A4及び無香料のジェルB1〜B4を調製した。
上記ジェルを水で適宜希釈して、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例のジェルは全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
美白用クリーム
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル6.0%、流動パラフィン5.0%、ワセリン1.0%、メチルポリシロキサン2.0%、エタノール3.0%、セタノール0.5%、グリセリン6.0%、1,3−ブチレングリコール6.0%、ポリエチレングリコール1500 1.0%、硬化油2.0%、2−エチルヘキサン酸セチル4.0%、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル1.0%、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン1.0%、水酸化カリウム0.1%、メタリン酸ナトリウム0.02%、塩酸アルギニン0.1%、酢酸DL−α−トコフェロール0.1%、油溶性植物プロテイン0.5%、ローズマリーエキス1.0%、ヒアルロン酸ナトリウム0.2%、アルブチン5.0%、フェノキシエタノール0.3%、エデト酸3ナトリウム0.05%、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル1.0%、キサンタンガム0.1%、カルボキシビニルポリマー0.1%を夫々配合した。香料を含む美白用クリームの場合は適量の香料を加え、無香料の美白用クリームの場合は香料を加えずに、残分に精製水を配合して、夫々美白用クリームA1〜A4及び無香料の美白用クリームB1〜B4を調製した。
上記美白用クリームを水で適宜希釈して、実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例の美白用クリームは全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
デオドライントボディークレンジング
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル6.0%、プロピレングリコール8.0%、ソルビット液(70%)8.0%、ラウリン酸2.5%、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド4.0%、POEアルキル(12,13)エーテル硫酸トリエタノールアミン2.0%、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン3.0%、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸Na3.0%、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール2.5%、メタリン酸ナトリウム0.1%、α−トコフェロール0.02%、ユリエキス0.5%、パラペン0.2%、力ルボキシビニルポリマー1.0%、及び残分に精製水を配合して、夫々デオドライントボディークレンジング1〜4を調製した。
上記デオドライントボディークレンジングについて実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例のデオドライントボディークレンジングは全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
ヘアマニキュア
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.5%と、ベンジルアルコール10.0%、N−メチルピロリドン15.0%、クエン酸3.0%、キサンタンガム1.0%、酸性染料0.8%、及び残分に精製水を配合して、夫々ヘアマニキュア1〜4を調製した。
上記ヘアマニキュア1〜4について実施例6記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例のヘアマニキュアは全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
酸化染毛料
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.3%、セタノール10.0%、POE(15)セチルエーテル2.0%、ラウリル硫酸ナトリウム2.0%、流動パラフィン5.0%、油溶性植物プロテイン0.3%、ポリメチルシロキサン3.0%、モノエタノールアミン3.0%、プロピレングリコール8.0%、炭酸水素アンモニウム2.0%、チオグリコール酸アンモニウム0.5%、メタアミノフェノール0.5%、パラアミノフェノール0.5%、レゾルシン0.5%、トルエン−2,5−ジアミン0.5%、パラアミノオクトクレゾール0.5%、ポリマーJR400(UCC社製)0.2%、及び残分に精製水を配合して、夫々酸化染毛料のA1〜A4剤を調製した。セタノール10.0%と、POE(15)セチルエーテル2.0%、ラウリル硫酸ナトリウム2.0%、流動パラフィン5.0%、ポリメチルシロキサン3.0%、過酸化水素水(35%)18.0%、及び残分に精製水を配合し、クエン酸でpH 8.0に調整して、酸化染毛料のB剤を調製した。次に、酸化染毛料のA1〜A4剤夫々とB剤を、AX剤/B剤=1/0.5〜2(X = 1〜4を示す)の比率で混合し、本実施例の酸化染毛料1〜4を得た。
上記酸化染毛料を水で適宜希釈して実施例6記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例の酸性染毛料1〜4は全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
育毛料
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.5%、工業エタノール90.0%、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル2.0%、POE硬化ヒマシ油 0.5%、ジイソステアリン酸ジグリセリル1.0%、ラウリルジメチルアミンオキシド0.5%、乳酸0.1%、乳酸ナトリウム0.03%、センブリエキス0.5%、ヒノキチオール0.1%、パントテニルエチルエーテル0.1%、β−グリチルレチン酸0.1%、ニコチン酸ベンジル0.1%、塩酸ピリドキシン0.1%、酢酸トコフェロール0.1%、L−メントール0.1%、及び残分に精製水を配合して、夫々育毛料1〜4を調製した。
上記育毛料を実施例6記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例の育毛剤は全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
制汗ローション
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル1.0%と、工業用エタノール45.0%、イソプロパノール0.5%、1,3−ブチレングリコール0.5%、クエン酸トリエチル0.7%、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル0.2%、微粒子酸化亜鉛被覆ナイロン末0.2%、アルミニウムハイドロオキシクロライド液(50%)20.0%、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.1%、塩化ベンザルコニウム液(50%)0.2%、メチルセルロース0.1%、ポリビニルピロリドン0.1%、及び残分に精製水を配合して、夫々制汗ローション1〜4を調製した。
上記制汗ローションについて実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例の制汗ローションは全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
ボディー用消臭スプレー
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル1.5%、工業用エタノール20.0%、グリセリン5.0%、ジプロピレングリコール5.0%、POE・POPデシルテトラデシルエーテル1.0%、及び残分に精製水を配合して、ボディー用消臭スプレーの原液を夫々調製した。上記原液と窒素ガスを、原液/窒素ガス=99.3/0.7で混合して、常法により夫々ボディー用消臭スプレー1〜4を調製した。
上記ボディー用消臭スプレーについて実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例のボディー用消臭スプレーは全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
タバコ臭消臭ヘアミスト
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル2.0%と、工業用エタノール50.0%、揮発性イソパラフィン0.5%、メチルポリシロキサン2.0%、高分子量アミノ変性ジメチルポリシロキサン0.5%、プロピレングリコール2.0%、POE硬化ヒマシ油 0.5%、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン1.0%、及び残分に精製水を配合してタバコ臭消臭ヘアミストの原液を夫々調製した。上記原液と窒素ガスを、原液/窒素ガス=99.2/0.8で混合して、常法により夫々タバコ臭消臭ヘアミスト1〜4を調製した。
上記タバコ臭消臭ヘアミストについて実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例のタバコ臭消臭ヘアミストは全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
ヘアコロン
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル5.0%と、工業用エタノール15.0%、紅藻エキス1.0%、を夫々配合した。さらに、香料を含むヘアコロンの場合は適量の香料を加え、無香料のヘアコロンの場合は香料を加えずに、残分に精製水を配合して、ヘアコロンの原液を夫々調製とした。上記原液とジメチルエーテルを、原液/ジメチルエーテル=60/40で混合して、ヘアコロンA1〜A4及び無香料のヘアコロンB1〜B4を夫々調製した。
上記ヘアコロンについて実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例品は全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
室内用消臭スプレー
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル3.5%と、工業用エタノール5.0%、緑茶エキス2.0%、POE(60)硬化ヒマシ油0.1%、ジイソステアリン酸ジグリセリル0.2%、及び残分に精製水を配合して室内用消臭スプレーの原液を夫々調製した。上記原液と窒素ガスを、原液/窒素ガス=99.4/0.6で混合して、常法により室内用消臭スプレー1〜4を夫々調製した。
上記室内用消臭スプレーについて実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例の室内用消臭スプレーは全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
泡状ボディーデオドラント
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプル0.5%と、工業用エタノール30.0%、シリコーン油 0.5%、1,3−ブチレングリコール1.0%、酸化亜鉛2.0%、セリサイト1.0%、POP・POPセチルエーテル0.8%、クエン酸0.2%、L−メントール0.1%、及び残分に精製水を配合して、泡状ボディーデオドラントの原液を夫々調製した。上記原液とLPGを、原液/LPG=92/8で混合して、常法により泡状ボディーデオドラント1〜4を夫々調製した。
上記泡状ボディーデオドラントについて実施例6に記載のタバコ臭に対する消臭効果の試験を行った。その結果、本実施例の泡状ボディーデオドラントは全て、タバコ臭に対して優れた消臭効果(官能評価:◎)を示した。
車用消臭剤
消臭剤B、消臭剤C、消臭剤D及び消臭剤Fの各消臭剤サンプルの濃度が1%(共に体積/体積)になるように水で希釈し、車用消臭剤1〜4を夫々調製した。該車用消臭剤を、二流体ノズル(気/液型)の噴霧器の液側にセットした。噴霧器の運転は、噴霧器を試験対象の車内後部座席に設置し、変圧機にて圧力調整された圧縮空気(気側)、例えばベビーコンプレッサー(日立機械)からの圧縮空気にて、連続的に作動させた。
車内にペットの体臭が強く残る車(車A)、車内にタバコ臭が強く残る車(車B)、車内にヒトの体臭が残る車(車C)、車内に芳香剤の臭いが残る車(車D)を試験対象とした。夫々の試験対象の車内に上記車用消臭剤を噴霧器から15分間噴霧した。噴霧中はエアコンを最大風量にて内気循環させ、車内に満遍なく消臭剤を行き渡らせた。噴霧後、車の窓を開けて屋外にて外気温(20〜30℃、晴天〜曇天)で数時間(3〜5時間)乾燥させた。
評価は車用消臭剤の噴霧前、噴霧(直後)後、噴霧数時間後(乾燥後)、噴霧1日後に熟練パネラー10名による官能評価を行って、評価の平均を算出した。なお、評価基準は、実施例4に記載した悪臭防止法の6段階臭気強度表示法に準じた。車用消臭剤1を噴霧した時の結果、車用消臭剤2を噴霧した時の結果、車用消臭剤3を噴霧した時の結果及び車用消臭剤4を噴霧した時の結果を、それぞれ表10、表11、表12及び表13に示す。
Figure 0005456659
Figure 0005456659
Figure 0005456659
Figure 0005456659
表10〜13より、車用消臭剤1〜4は全て、車内の臭気(ペット臭、タバコ臭、ヒトの体臭及び芳香剤の臭い)に対して高い消臭効果を示した。
抗酸化能
本発明の化合物の抗酸化能についての試験を、Bloisらの1,1-ジフェニル-2-ピクリルヒドラジン(DPPH)ラジカル消去活性評価方法に準じて行った(木村俊之ら、日本食品科学工学会誌vol.49, No.4, 257-266 (2002)、Blois, M.S. Naturevol.181, 1199-1120 (1958))。DPPH(和光純薬製)19.7 mgをエタノール100 mlに溶解し、DPPH試薬液を調製した。実施例1で単離したMSX−1〜6の夫々10 mgをエタノール1 mlに溶解し、該エタノール溶液を100 mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸緩衝液(pH 7.4)(Tris-Buffer)で10倍希釈して試料溶液A〜Fを調製した。陽性対照として抗酸化能が非常に強いカテキン(和光純薬)を用いた。夫々0 mg、0.5 mg、1mg、1.5mg、20 mgのカテキンを100mM Tris-Buffer 100mlに溶解し、夫々0 ppm、5 ppm、10 ppm、15 ppm、200 ppmカテキン標準液を調製した。試験管に試料溶液A〜F及びカテキン標準液各1 mlを夫々分注した後、各試験管にDPPH試薬液1mlを添加し、攪拌した。該攪拌後、該試験管を暗所に30分間静置した。30分経過後、該試験管を暗所より取り出し、2ml の200 mM Tris-Bufferを該試験管に添加した。その後、該試験管をよく攪拌し、分光光度計(日立製、UV-2000)にて波長517nmにおける吸光度を測定した。カテキン標準液の吸光度から検量線を作成し、各試料溶液の抗酸化能を「カテキンg/100g」としてDPPHラジカル消去活性として評価した。その結果を下記表14に示す。
Figure 0005456659
表14より、MSX−2〜MSX−4は、高いDPPHラジカル消去活性を示した。よって、MSX−2〜MSX−4は、抗酸化能を有する。

Claims (4)

  1. 式I
    Figure 0005456659
    (ここで式I中、 が水素原子又は式IV
    Figure 0005456659
    で表わされる基であり、R がメチル基であり、R が水素原子であり、R が水素原子であり、R がメチル基であり、R がエテニル基又はアルデヒド基であり、及びR が水素原子又はメトキシ基である)で表される化合物。
  2. が水素原子であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRが水素原子である、請求項1に記載の化合物。
  3. が水素原子であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがアルデヒド基であり、及びRが水素原子である、請求項1に記載の化合物。
  4. が式IV
    Figure 0005456659
    で表される基であり、Rがメチル基であり、Rが水素原子であり、Rが水素原子であり、Rがメチル基であり、Rがエテニル基であり、及びRがメトキシ基である、請求項1に記載の化合物。
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