JP5455721B2 - テラヘルツ波測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、テラヘルツ波の測定装置及び測定方法に関し、特に、時間領域でのテラヘルツ波を測定するテラヘルツ波測定装置(THz-TDS装置、THz-Time Domain Spectroscopy装置)及び方法に関する。より詳しくは、本発明は、テラヘルツ波の時間波形からフーリエ変換で得られる周波数スペクトルについて、校正を行い、装置の定量性(測定値に対する信頼性の程度)を改善する技術に関する。
テラヘルツ波は、0.03THzから30THzのうちの任意の周波数帯域の成分を有する電磁波である。この様な周波数帯域には、生体分子を始めとして、様々な物質の構造や状態に由来する特徴的な吸収が多く存在する。この様な特徴を活かして、非破壊にて物質の分析や同定を行う検査技術が開発されている。また、X線に替わる安全なイメージング技術や高速な通信技術への応用が期待されている。これらの応用の多くは、周波数スペクトルとして現れる物質固有の吸収を利用する。周波数スペクトルを利用する装置形態の場合、測定される周波数スペクトルの定量性が重要である。この要望は、テラヘルツ波領域に限るものではない。例えば、赤外領域では、校正用の物質の光学パラメータから予測される理論波形と校正用の物質の測定波形とのずれを求め、装置の校正を行う技術が開示されている(特許文献1参照)。
一方、多くのTHz-TDS装置では、サブピコ秒のパルス時間波形を取得するためにフェムト秒オーダのパルス幅を有する超短パルス光によってサンプリング計測を行っている(本明細書では、この超短パルス光を励起光と表現することもある)。このテラヘルツ波のサンプリングは、テラヘルツ波を発生する発生部とテラヘルツ波を検出する検出部とにそれぞれ到達する励起光の時間差を調整することで実現する。例えば、この時間差は、折り返し光学系を有するステージ(本明細書では遅延光学部とも呼ぶ)を励起光の伝搬経路に挿入し、励起光の折り返し量を調整することで取得する。周波数スペクトルの測定精度は、このステージの挙動にも影響される。そのため、このステージの位置を正確にモニタし、励起光の折り返し量を精緻に取得することで測定精度を高める技術が開示されている(特許文献2参照)。
特開2002-139420号公報(図2) 特開2007-101370号公報(図1)
これまでに紹介されているテラヘルツ波領域の周波数スペクトルデータは、装置構成や測定手法の影響が少なからず反映されており、かつシミュレーションを交えたスペクトル解析も十分ではない。そのため、特許文献1の技術をテラヘルツ波の測定に適用する場合、純粋にテラヘルツ波領域の光学パラメータが既知の物質を入手することが難しく、理論波形の定義が困難である。従って、測定したテラヘルツ波領域の周波数スペクトルの定量性を改善することは容易ではない。
特許文献2の技術は、遅延光学部を構成するステージの位置データを時間波形のデータに正確に反映させ、測定精度を高める提案である。この場合、個別の装置の測定精度は高まることが期待される。しかし、ステージの位置歩留りや位置データの読み取り精度が異なるという様に、装置構成が異なる装置間での周波数スペクトルの定量性のばらつきを補償することは難しい。
以上の如き技術状況において、テラヘルツ波の測定では、上述した様な遅延光学部を構成するステージの能力といった装置構成の違いや、測定系を取巻く雰囲気、温度、湿度等の測定環境の違いにより、次の様な点が指摘される。すなわち、これらの違いにより、想定される励起光の光路長変化と、実測された光路長変化にずれが生じる可能性がある。この結果、同じサンプルを測定しても、測定装置間で測定結果にばらつきが生じ、取得した周波数スペクトル情報の定量性の低さが懸念されている。このため、テラヘルツ波の測定においては、取得した周波数スペクトル情報の定量性の改善が望まれている。
上記課題に鑑み、時間領域分光法により、テラヘルツ波の時間波形を、強度データ列と該強度データ列の要素間の時間間隔とを含み構成される測定データとして測定するテラヘルツ波測定装置を用いる本発明の測定方法は、以下のステップを含む。前記テラヘルツ波測定装置によって、校正用スペクトルの形状が既知の校正用サンプルに対し、テラヘルツ波の時間波形を測定するステップ。時間波形を変換して測定スペクトルを取得するステップ。校正用スペクトルと測定スペクトルとを比較する比較ステップ。前記比較の結果に基づいて、時間波形を構成する測定データの時間間隔を調整して前記テラヘルツ波測定装置の校正を行う校正ステップ。
また、上記課題に鑑み、時間領域分光法により、テラヘルツ波の時間波形を測定する本発明のテラヘルツ波測定装置は、以下の構成要素を含む。テラヘルツ波を発生する発生部。発生部から放射されサンプルを経て来たテラヘルツ波を検出する検出部。発生部におけるテラヘルツ波発生時と検出部におけるテラヘルツ波検出時との間の遅延時間を調整する遅延部。検出部と遅延部とからの出力を参照して、テラヘルツ波の時間波形を、強度データ列と該強度データ列の要素間の時間間隔とを含み構成される測定データとして取得する処理部。前記時間間隔の調整に係る情報を記憶する記憶部。そして、処理部は、校正用スペクトルの形状が既知の校正用サンプルに対し、テラヘルツ波の時間波形を取得し、該時間波形を変換して測定スペクトルを取得し、校正用スペクトルと測定スペクトルとを比較した結果に基づいて、時間波形を構成する測定データの時間間隔を調整して該調整に係る情報を記憶部に記憶させる。
本発明に依れば、取得した測定スペクトルを校正用スペクトルと比較し、比較の結果に基づいて、測定した時間波形を構成する測定データの時間間隔を調整する。この結果、使用した装置と校正用スペクトルを測定した装置(装置自体は同じで測定環境が異なる場合もある)との校正が行われ、使用した装置が出力するスペクトル情報の定量性が改善される。
本発明に係る測定装置の一例の概略構成図。 本発明の測定装置及び方法の一例の動作フロー図。 本発明の測定装置及び方法の動作の一例を説明する図。 本発明の実施例1の校正動作を説明する図。 本発明の実施例2の校正動作を説明する図。 本発明の実施例3の校正動作を説明する図。
本発明は、時間領域分光法により得た校正用スペクトルと測定スペクトルとを比較した結果に基づいて、測定した時間波形を構成する測定データの時間間隔を調整して測定装置の校正を行うことを特徴とする。こうした趣旨に基づき、本発明のテラヘルツ波測定装置及び方法の基本的な構成は、上記の如き構成を有する。ここにおいて、比較は、典型的には、校正用スペクトルの形状を形作る特徴的な周波数の位置と、該位置に対応する測定スペクトルの特徴的な周波数の位置とを比較することなどで行われる。特徴的な周波数の位置としては、後述する例における吸収スペクトルの位置の他に、透過率などの強度が最大である周波数の位置、スペクトルの略平坦部に沿った直線とその傾斜部に沿った直線との交点の周波数の位置などがある。着目すべき位置であればよく、場合に応じて決めればよい。比較する内容としては、後述する例における周波数の位置の有効数字や分散(特徴的な周波数位置間の差分、或いはその和)の他に、差分の絶対値の和や差分の二乗の和といった意味の分散など、差分から所定の計算式に則って計算される値などがある。時間間隔の調整は、典型的には、時間間隔を伸縮させる比例係数を回帰分析法等により求めることで行われる。
以下、本発明の思想を実施し得る形態について、図面を参照して説明する。本発明は、時間領域でのテラヘルツ波を測定する装置(THz-TDS装置)に適用される。時間領域の信号は強度データ列と該強度データ列の要素間の時間間隔tによって構成される。本明細書では、この時間領域の信号を構成する強度データ列と時間間隔tをまとめて測定データと呼ぶこともある。測定スペクトルは、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換することで得られる。本実施形態では、予め既知の校正用スペクトル情報を用いて、測定スペクトル情報が校正用スペクトル情報に一致する様に、測定データの時間間隔tを補正する。この一致の意味は、一致条件を満たすことであり、これの例については後述する。ただし、一致条件は、使用した測定装置が出力するスペクトル情報の定量性が改善されるという観点から定義される必要がある。時間間隔tを補正するための係数を、一致条件が満たされるまで変化させていくことにより求めることを、本明細書では校正とも呼ぶ。時間間隔tを補正するための比例係数をaとする時、本実施形態では、時間間隔をa×tとしてサンプルの測定を行う。このとき、時間領域を適当な複数の時間範囲に分割し、各時間範囲について補正の係数a、a、・・・を求めることで校正を行うこともできる。ただし、この時間範囲の分割についても、測定装置が出力するスペクトル情報の定量性が改善されるという観点から行われる必要がある。
図1は、本発明のテラヘルツ波測定装置の一例の概略構成図である。図1の装置は、THz-TDS装置の基本構成を踏襲しており、時間領域でテラヘルツ波の時間波形を測定する装置である。図1において、従来の構成を踏襲する部分は、発生部101、検出部102、遅延光学部103、電流検出部104、処理部105、バイアス印加部106、レーザ源108である。そして、本発明の特徴である測定データの時間間隔tを補正する係数aを求める部分は処理部105が担い、結果は記憶部107に記憶される。記憶部107が、測定データの時間間隔tを補正する係数aを求める機能を担ってもよい。本装置は、校正後のサンプルの測定時に、記憶部107に記憶された補正する係数aを参照し、該サンプルの測定データの時間間隔を調整して測定を行う。
まず、従来の構成を踏襲する部分を説明する。
発生部101は、テラヘルツ波を発生する部分である。発生部101における発生原理として、瞬時電流を利用する手法と、キャリヤのバンド間遷移を利用する手法がある。瞬時電流を利用する手法としては、半導体や有機結晶の表面に励起光を照射してテラヘルツ波を発生する手法がある。また、この手法として、半導体薄膜上に金属電極でアンテナパターンを形成した素子(光伝導素子)に電界を印加した状態で励起光を照射する手法がある。また、PINダイオードが適用できる。利得構造におけるキャリヤのバンド間遷移を利用する手法としては、半導体量子井戸構造を用いる手法が適用できる。
検出部102は、テラヘルツ波の電界強度を検出する部分である。検出部102における検出原理として、励起光照射時の光伝導性の変化より、テラヘルツ波の電界強度に対応した電流を検出する手法がある。この様な電流を検出する手法において、上述した光伝導素子が適用できる。また、電気光学効果を用いて電場を検出する手法や磁気光学効果を用いて磁場を検出する手法がある。電気光学効果を用いて電場を検出する手法としては、偏光スプリッターと電気光学結晶を用いた手法が適用できる。磁気光学効果を用いて磁場を検出する手法としては、偏光スプリッターと磁気光学結晶を用いた手法が適用できる。ここでは、発生部101及び検出部102として光伝導素子を用いる例で説明を行う。
レーザ源108は、超短パルスレーザを出力する部分である。上述した発生部101と検出部102は、この超短パルスレーザの照射によりキャリヤを半導体薄膜に励起することで動作する。このことから、本明細書では、この超短パルスレーザを励起光と呼ぶ。図1に示す様に、励起光は、L1とL2の二つの光路に分岐される。ここでは、光路L1を通る励起光は、発生部101に照射される。光路L2を通る励起光は、後述する遅延光学部103を介して検出部102に照射される。
テラヘルツ波の時間波形は、多くの場合ピコ秒以下のパルス波形であるため、実時間での取得が困難である。そのため、上述した励起光によって、テラヘルツ波の時間波形をサンプリング計測する。発生部101におけるテラヘルツ波発生時と検出部102におけるテラヘルツ波検出時との間の遅延時間を調整する遅延部である遅延光学部103は、テラヘルツ波の時間波形を構成するデータについて、このサンプリングする位置を調整する部分である。具体的には、発生部101に照射する励起光に対し、検出部102に照射する励起光の到達時間を遅延させる。この発生部101と検出部102にそれぞれ到達する励起光の時間差の調整手法は、励起光が伝搬する光路長を直接調整する手法と実効的な光路長を調整する手法がある。光路長を直接調整する手法としては、励起光を折り返す折り返し光学系とこの光学系を折り返し方向に動かす可動部とを用いる手法がある。実効的な光路長を調整する手法としては、励起光が伝搬する光路中の時定数(屈折率)を変化させる手法がある。図1は、1段の折り返し光学系と可動部としての直動ステージとを用いる例を示している。可動部によって折り返し光学系の位置を調整することで、レーザ源109から検出部102に至る光路長L2が変化する。この光路長の変化を利用して、発生部101と検出部102に到達する励起光の時間差を、光路長差L2-L1より換算して調整する。この可動部の駆動速度が速ければ、テラヘルツ波の時間波形の取得時間は短くなる。
バイアス印加部106は、発生部101を駆動するためのバイアスを供給する部分である。発生部101として光伝導素子を用いる場合、アンテナパターンを含む金属電極に電圧を印加する。特に、後述する電流検出部104がロックイン検出系を含む場合、バイアス印加部106が供給する電圧は、ロックイン検出系の参照信号と同等の周波数で変調される。ロックイン検出を行う場合、変調方法は、バイアス印加部106によるバイアスだけではなく、光チョッパーを用いる態様も採用可能である。このとき、バイアス印加部106は、直流バイアスを光伝導素子に印加する。
電流検出部104は、電流信号を測定可能なレベルの電圧信号に変換する部分である。検出部102として光伝導素子を用いる場合、電流検出部104は、検出部102から出力される電流信号を電圧信号に変換する。この電流信号を電圧信号に変換する変換率を電流電圧変換率と呼ぶ。電流電圧変換率は、電流検出部104に入力される電流信号に対し、電流検出部104の出力が回路の定格を越えて飽和しない範囲で選択される。測定装置のS/N比を向上させるためには、この電流電圧変換率は大きい程良い。前述した様に、検出部102から出力される信号が微小な場合、電流検出部104はロックイン検出系を含むことがある。具体的には、電流電圧変換を担う回路の後段にロックイン検出系が配置される。ロックイン検出系を含む場合、電流電圧変換を担う部分の回路の出力は、ロックイン検出系の入力定格を超えない範囲に調整する。
処理部105は、テラヘルツ波の時間波形を構築し測定データを作成する部分である。遅延光学部103による光路長の変化量と電流検出部104の出力を参照し、時間波形を構築する。より詳細には、所定の光路長の変化量毎に電流検出部104の出力をプロットして時間波形を構築する。この光路長の変化量が、測定データの時間間隔tに相当する。そして、測定データの強度データ列として、プロットされたデータが格納される。測定装置のS/N比を改善するために、測定点毎に、遅延光学部103を構成する直動ステージの位置を止め(或いは、止まっていると見做せるくらい直動ステージを低速駆動し)、電流検出部104の出力を平均化し、時間波形を構築する手法がある。この手法は、ステップスキャン方式とも呼ばれる。また、遅延光学部103を構成する直動ステージを高速駆動し、時間波形を複数回取得し、処理部105で測定データの強度データ列の各要素を平均化する手法がある。この手法は、ラピッドスキャン方式とも呼ばれる。
周波数領域のスペクトルデータを出力する場合、処理部105は、測定データを参照し、テラヘルツ波の時間波形をフーリエ変換してスペクトルデータを取得する。THz-TDS装置を分析装置として用いる場合は、サンプルにテラヘルツ波を照射した時の時間波形の変化を求める。また、処理部105は、サンプルと該サンプルに照射されるテラヘルツ波の相対的な位置をモニタすることで、画像を取得することができる。以上の様な構成によって、THz-TDS装置は、遅延光学部103による励起光の光路長変化と、それに伴う電流検出部104の出力の変化をモニタし、検出部102に照射されるテラヘルツ波の時間波形を構築する。
本実施形態のテラヘルツ波測定装置は、以上の構成に加え、測定データの測定時間間隔tを補正する係数aを求め、これを記憶する記憶部107を備えている。この係数aは、本装置で得られた校正用のサンプルの測定結果と校正用サンプルに予め添付される校正用スペクトルの情報を比較して求められる。時間間隔tを補正する係数aを求めるまでの動作を図2と図3を用いて説明する。図2は、時間間隔tを補正する係数aを求めるまでの動作フロー図である。図3は、この時の装置の動作を説明するものである。尚、この時間間隔tを補正する係数aを求めるまでの工程は、図示例に限るものではない。装置の形態によって、工程が入れ替わっても、追加、削除されてもよく、時間間隔tを補正する係数aを求めるという目的を達成できればよい。
装置の校正を開始する場合、テラヘルツ波が伝搬する経路中に校正用サンプルが設置される(図2、S201)。図3に示す様に、校正用サンプルには、予め校正用スペクトル311が添付され、校正用スペクトル311を形作る特徴的な位置(F、F)が分かる状態にある。使用する校正用サンプルとしては、グルコースやマルトースといったテラヘルツ波領域に吸収スペクトルなどの特徴的なスペクトルが存在するサンプルが適当である。広範囲に渡ってスペクトルが存在し、校正用サンプルとして適用範囲が広いものとして、水蒸気がある。また、フィルタやフォトニック結晶など、構造によってスペクトルを発現する構造体を校正用サンプルとして採用することもできる。
校正用サンプルが所定の位置に設置されると、測定装置は、テラヘルツ波の時間波形の測定を行う(図2、S202)。テラヘルツ波の時間波形は、図3の測定波形309に見られる様に、一定の時間間隔t312毎に、n個の強度データ列として取得される。本実施形態では、これらの情報は、処理部105において測定データとして記憶される。テラヘルツ波の時間波形の取得が行われると、処理部105は、記憶された測定データを参照し、周波数領域の図3の測定スペクトル310を取得する(図2、S203)。測定データのうち、時間間隔t312は、測定スペクトル310の最大周波数を定める。強度データ列の要素の個数nは、測定スペクトル310の周波数分解能を定める。ここでは、図3に示す様に、測定スペクトル310には、測定スペクトル310を形作る特徴的な位置(f、f)が存在している。
処理部105では、測定スペクトル310を取得すると共に、記憶部107に記憶されている校正用サンプルの校正用スペクトル311を呼び出す。校正前のものを示す図3(a)には、校正用スペクトル311と測定スペクトル310を併記している。処理部105では、校正用スペクトル311と測定スペクトル310の形状より、校正を行うスペクトルを選択する(図2、S204)。スペクトルの選択にあたり、特徴的なスペクトルを全て選択してもよいし、複数のスペクトルの中から、着目するスペクトルを一つ、または複数選択する形態でもよい。理想的には、全ての特徴的なスペクトルについて校正を行うことが望ましいが、装置の能力(例えば周波数分解能や周波数測定範囲)の違いによって、校正が難しい箇所も存在する。そのため、使用する装置が有する能力に合わせて、校正に用いるスペクトルを自由に選択することで、装置の汎用性を高めることができる。ここでは、校正に用いるスペクトルの位置としてFとFを選択する。
図3(a)を見ると、校正用スペクトル311のスペクトルの位置Fに対応する測定スペクトル310の位置はfである。同様に校正用スペクトル311のスペクトルの位置Fに対応する測定スペクトル310の位置はfである。処理部105では、校正に用いるスペクトルを選択した後、両者の周波数軸上の位置を比較してスペクトル比較を行う(図2、S205)。そして、両者のスペクトルが一致条件を満たしているかどうかを検定する。ここでは、一致条件は、周波数軸上の位置について有効数字を定め、有効数字内で完全に一致する条件を指す。ただし、一致条件は、この様な完全一致に限るものではない。校正用スペクトル311に対する測定スペクトル310の分散を求め、期待する領域に測定スペクトル310が収まる条件を指すこともある。例えば、特徴的なスペクトルの位置を5つ選択した場合、5つある位置の全ての分散が所定の値内に収まっている状態を指す。また、選択したスペクトルの位置のうち、予め定めた割合のスペクトルの位置の分散が最も小さくなる状態を一致条件とみなすこともある。例えば、上記5つあるスペクトルの位置のうち、8割以上のスペクトルの位置の分散が所定の値内に収まればよい場合、4つの位置の分散が最小または4つの位置が完全一致(分散がゼロ)している状態を指す。この様に、一致条件は、測定者が定めるものである。図3(a)の様に、ここでは、校正用スペクトル311に対して、測定スペクトル310の位置f、fは高周波側にずれており、一致条件を満たしていないものとして説明する。
一致条件を満たしていない場合、処理部105は、測定データの時間間隔t312を変化させる(図2、S206)。本工程において、説明の都合上、変化させる前の時間間隔を第1の時間間隔と呼び、変化させた後の時間間隔を第2の時間間隔と呼ぶ。時間間隔t312を補正する係数aは、変化させた時間間隔を測定波形309の時間間隔t312で除算したものに相当する。このことから、第1の時間間隔も第2の時間間隔もa×tと表現できるが、aの値が異なっている。また、測定波形309の時間間隔t312は、a=1の状態を指す。
測定データの第1の時間間隔を第2の時間間隔に変化させた後、図3の補正波形313を再構築する(図2、S207)。図3に示す様に、この時の時間間隔315はa×tである。そして、処理部107は、補正波形313より補正スペクトル314を取得する(図2、S208)。図3に示す様に、測定波形309に比較して補正波形313が時間軸上で広がると、測定スペクトル310は低域側に圧縮されて補正スペクトル314となる。この状態で、再び、校正用スペクトル311(FとF)と補正スペクトル314(frとfr)の選択された位置を比較する。このS205〜S208の工程を、スペクトルの一致条件を満たすまで繰り返し行う。一致条件を満たしたと判断された場合、この時の時間間隔t312を補正する係数aを記憶部107で記憶する(図2、S209)。
この様にして、本実施形態では、取得した測定スペクトル310を校正用スペクトル311と比較し、両者のスペクトルの選択された位置が一致する様に測定波形309の測定データを構成する時間間隔t312を補正する係数aを求める。この結果、使用した装置と校正用スペクトル311を測定した装置との校正が行われた状態でテラヘルツ波の測定を行うので、使用した装置が出力するスペクトル情報の定量性が改善される。
未知のサンプルの測定を行う時は、記憶部107に記憶される補正する係数aを参照し、時間間隔tを時間間隔a×tに補正して測定を行う。これは、測定装置が当初有していた時間軸を、時間間隔を補正する係数aに従って調整することに相当する。例えば、テラヘルツ波の時間波形が、時間軸上で伸びれば、これを変換して得られる周波数スペクトルは、低域側に縮まる。これは、時間波形を構築する各周波数成分の周期が広がることによる。逆に、テラヘルツ波の時間波形が、時間軸上で縮まれば、これを変換して得られる周波数スペクトルは、高域側に伸張する。この時間軸の調整によって、得られるスペクトル情報を校正用スペクトル情報に整合させることで、校正用サンプルを測定した装置と本装置との校正を行うものである。この様に、使用した装置と校正用スペクトルを測定した装置との校正が行われた状態でテラヘルツ波の測定を行うので、常にスペクトル情報の定量性が改善された装置を提供できる。
サンプルの測定時、測定装置は、記憶部107に記憶される時間間隔を補正する係数aを参照し、処理部105において、測定結果である測定データの時間間隔を補正して出力する。つまり、時間軸の調整は、取得された測定データの時間間隔を係数に従って後処理することで行う。この形態の場合、構築した測定装置の構成を大きく変更せずに、本発明の構成を簡単に導入することができる。また、この様な後処理ではなく、記憶部107に記憶される時間間隔を補正する係数aに従って、測定時に、測定データの要素間の移動に要する遅延光学部103の移動距離を直接変更する態様も可能である。すなわち、測定データの時間間隔の調整を、強度データ列の要素間の時間間隔に対応する遅延光学部による光路長の差の変化量を調整することで行なうこともできる。この場合、校正のための後処理工程が省略でき、装置が簡略化される。言い換えると、前者は処理部内で処理的に校正を行い、後者は遅延光学部を制御してハード的に校正を行うといえる。
尚、これまで説明した校正方法は、装置間の違いを主な対象とし、装置の係数を求めていたが、校正の対象はこれに限らない。例えば、同じ装置であっても測定環境の違いを対象とし、環境の係数を求めてもよい。また、サンプルの測定時に、使用する装置と測定時の測定環境に合わせて、装置の係数と環境の係数を掛け合わせて時間間隔tを調整する態様も可能である。
本発明の校正では、校正に用いたサンプルの情報が重要となる。より詳しくは、作製条件や購入先等の校正用サンプルの詳細な情報はもとより、校正用スペクトル311を測定した雰囲気やシステム構成等の環境情報が重要となる。そこで、測定装置のデータを外部に出力する際、測定したテラヘルツ波測定装置が使用した校正用スペクトル311や校正用サンプルに関連する情報を添付することが望ましい。つまり、測定装置が、測定データ(補正スペクトル314)とともに、こうした装置の校正に用いた情報を出力する出力手段を備えるのが好ましい。この様な使用方法を適用すれば、より正確な校正が可能になるため、情報の受け側は、装置間のデータばらつきが抑制された状態で、測定データの検証を行うことが容易となる。その結果、情報の共有化及びデータの信頼性が促進される。
以下、より具体的な実施例を説明する。
(実施例1)
装置の校正の実施例1を示す。具体的には、測定装置の係数を求め、装置間の違いによるデータのばらつきを抑制する校正例を示す。校正用スペクトルは、別の装置で測定されたサンプルの測定データを用いる。この時、使用したサンプルは、ポリエチレンをバインダーとしたグルコース(含有量10%)である。
校正用サンプルとしては、ポリエチレンをバインダーとしたグルコース(含有量5%)を用いる。測定スペクトルを取得するために用いる校正用サンプルは、校正を行う装置で測定するために、校正を行う作業者が用意したものである。
図4に、校正前の周波数スペクトルと校正後の周波数スペクトルを示す。校正用スペクトル311は破線で示した。ここで校正用スペクトル311の形状を形作る特徴的な周波数の位置として、F:1.27679THz、F:1.88306THz、F:2.39861THzを選択した。測定スペクトル310は、測定データを変換して得られる周波数スペクトルデータについて、サビツキー・ゴーレイ(Savitzky-Golay)法によって5点の平滑化を行って求めている。図4の縦軸では、バインダーをリファレンスとする透過率をプロットしているが、校正用サンプルの強度スペクトルを用いることも可能である。F〜Fに対応する測定スペクトル310の周波数の位置は、f:1.27317THz、f:1.88082THz、f:2.40167THzである。
本実施例ではFについて校正を行う。この時の一致条件は、小数点以下5桁の周波数の有効数字について完全に一致する条件とした。この一致条件で校正を行うと、図4(b)の様に、時間間隔を補正する係数aは0.99881の時に、校正用スペクトル311の周波数の位置Fと補正スペクトル314の周波数の位置frが一致する。この様に、本実施例では、測定装置が異なっても、少なくともF付近のスペクトルデータの定量性が改善されている。
(実施例2)
装置の校正の実施例2を示す。具体的には、環境の係数を求め、同一の装置について、測定環境の違いによるデータのばらつきを抑制する校正例を示す。測定環境として、測定装置の雰囲気を窒素に置換した状態と真空にした状態とでのスペクトルデータの校正を行う。校正用スペクトルは、測定装置の雰囲気を窒素に置換した状態で測定されたサンプルの測定データを用いる。この時、使用したサンプルは、マルトース(100%)である。
校正用サンプルとしては、ポリエチレンをバインダーとしたマルトース(含有量5%)を用いる。校正用サンプルは、校正を行う作業時に別途用意したものである。測定スペクトルの取得は、測定装置の雰囲気を真空にした状態で校正用サンプルを測定する。
図5に、校正前の周波数スペクトルと校正後の周波数スペクトルを示す。校正用スペクトル311は破線で示した。ここで校正用スペクトル311の形状を形作る特徴的な周波数の位置として、F:1.11394THz、F:1.60581THz、F:2.01811THz、F:2.40871THzを選択した。測定スペクトル310は、測定データを変換して得られる周波数スペクトルデータについて、サビツキー・ゴーレイ法によって5点の平滑化を行って求めている。図5の縦軸では、バインダーをリファレンスとする透過率をプロットしているが、校正用サンプルの強度スペクトルを用いることも可能である。F〜Fに対応する測定スペクトル310の周波数の位置は、f:1.09956THz、f:1.59147THz、f:2.02250THz、f:2.40167THzである。
本実施例ではFについて校正を行う。この時の一致条件は、小数点以下5桁の周波数の有効数字について完全に一致する条件とした。この一致条件で校正を行うと、図5(b)の様に、時間間隔を補正する係数aは0.99107の時に、校正用スペクトル311の周波数の位置Fと補正スペクトル314の周波数の位置frが一致する。この様に、本実施例では、測定環境が異なっても、少なくともF付近のスペクトルデータの定量性が改善されている。
(実施例3)
実施例3は、実施例1の変形例である。具体的には、一致条件が異なる。ここでは、特徴的なスペクトルの複数の周波数の位置について、校正用スペクトルと補正スペクトルの分散(差分の和)が最小になる条件を一致条件とした。
図6に、校正結果を示す。図6は、図4におけるF:1.27679THzとF:1.88306THzについて、時間間隔を補正する係数aの違いによるスペクトルの差分δfすなわち(F−fr)を示したものである。図6によると、時間間隔を補正する係数aが0.99814の時、補正スペクトル314の周波数の位置はfr:1.27554THz、fr:1.88432THzとなり、最も校正用スペクトルに近づく(δfの和が0に近づく)。この様に、複数の点について校正を行うことで、FからFに至る領域のスペクトルデータの定量性が改善されている。
101…発生部、102…検出部、103…遅延部(遅延光学部)、105…処理部、107…記憶部

Claims (9)

  1. 時間領域分光法により、テラヘルツ波の時間波形を、強度データ列と該強度データ列の要素間の時間間隔とを含み構成される測定データとして測定するテラヘルツ波測定装置を用いる測定方法であって、
    前記テラヘルツ波測定装置によって、校正用スペクトルの形状が既知の校正用サンプルに対し、テラヘルツ波の時間波形を測定するステップと、
    前記時間波形を変換して測定スペクトルを取得するステップと、
    前記校正用スペクトルと前記測定スペクトルとを比較する比較ステップと、
    前記比較の結果に基づいて、前記時間波形を構成する測定データの時間間隔を調整して前記テラヘルツ波測定装置の校正を行う校正ステップと、
    を含むことを特徴とする測定方法。
  2. 前記比較ステップでは、前記校正用スペクトルの形状を形作る特徴的な周波数の位置と、該位置に対応する前記測定スペクトルの特徴的な周波数の位置とを比較し、
    前記校正ステップでは、前記測定スペクトルの特徴的な周波数の位置と前記校正用スペクトルの特徴的な周波数の位置の比較の結果が所定の一致条件を満たす様に、前記測定された時間波形を構成する前記測定データの第1の時間間隔を第2の時間間隔に補正する比例係数を求めることを特徴とする請求項1に記載の測定方法。
  3. 前記比較ステップにおいて、前記校正用スペクトルの形状を形作る複数の特徴的な周波数の位置から着目する位置を選択し、前記選択した位置について前記測定スペクトルと比較することを特徴とする請求項2に記載の測定方法。
  4. 前記比較は、前記校正用スペクトルの形状を形作る特徴的な周波数の位置と該位置に対応する前記測定スペクトルの特徴的な周波数の位置との差分、または該差分から所定の計算式に則って計算される値を求めて行われ、
    前記時間間隔の調整は、前記比較の結果を用いる回帰分析法で行われることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の測定方法。
  5. 時間領域分光法により、テラヘルツ波の時間波形を測定するテラヘルツ波測定装置であって、
    テラヘルツ波を発生する発生部と、
    前記発生部で発生されサンプルを経て来たテラヘルツ波を検出する検出部と、
    前記発生部におけるテラヘルツ波発生時と前記検出部におけるテラヘルツ波検出時との間の遅延時間を調整する遅延部と、
    前記検出部と前記遅延部とからの出力を参照して、テラヘルツ波の時間波形を、強度データ列と該強度データ列の要素間の時間間隔とを含み構成される測定データとして取得する処理部と、
    前記時間間隔の調整に係る情報を記憶する記憶部と、
    を有し、
    前記処理部は、校正用スペクトルの形状が既知の校正用サンプルに対し、テラヘルツ波の時間波形を取得し、該時間波形を変換して測定スペクトルを取得し、前記校正用スペクトルと前記測定スペクトルとを比較した結果に基づいて、前記時間波形を構成する測定データの時間間隔を調整して該調整に係る情報を前記記憶部に記憶させることを特徴とするテラヘルツ波測定装置。
  6. 未知のサンプルを測定するとき、前記処理部は、前記記憶部に記憶された前記時間間隔の調整に係る情報を参照し、前記未知のサンプルに関するテラヘルツ波の時間波形を、前記情報により調整された時間間隔を含み構成される測定データとして取得することを特徴とする請求項5に記載のテラヘルツ波測定装置。
  7. 前記測定データの時間間隔の調整は、前記処理部内の処理で行なわれることを特徴とする請求項5または6に記載のテラヘルツ波測定装置。
  8. 前記遅延部は、前記発生部と前記検出部にそれぞれ到達する励起光の時間差を、前記励起光が伝搬する光路長の差によって調整する遅延光学部であり、
    前記測定データの時間間隔の調整は、前記強度データ列の要素間の時間間隔に対応する前記遅延光学部による光路長の差の変化量を調整することで行なわれることを特徴とする請求項5または6に記載のテラヘルツ波測定装置。
  9. 前記測定データを、前記校正用スペクトルに関する情報とともに出力する出力手段を有することを特徴とする請求項5から8の何れか1項に記載のテラヘルツ波測定装置。
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