JP5455556B2 - 白蟻防除剤 - Google Patents

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Description

本発明は、家屋等木材建造物に重大な被害を与える白蟻に対して優れた忌避性及び殺蟻性を有する白蟻防除剤に関する。
白蟻は、建築物や樹木等の他、コンクリートやビニール製品等をも食害する。例えば、家屋の土台、床、梁、屋外の木杭、土中のビニール被覆線等に多大な被害が見られるため、薬剤による駆除や防除が必要である。
ここで、従来、白蟻防除剤としては、クロルデン、リンデン、ディルドリン等の有機塩素系化合物が主に使用されている。これら有機塩素系化合物は、白蟻に対して長期間にわたり高い効果を示す反面、残留性、毒性、刺激性、環境汚染の点で問題があり、その使用は禁止或いは漸次規制されつつある。こうした状況から、クロルピリホス、ホキシム、ピリダフェンチオン等の有機リン系殺虫剤が、環境中に散布されると速やかに分解消失していく特徴があるところから使用されるに至った。しかしながら、これらの有機リン系薬剤は、薬剤を使用する際に、床下等、換気の悪い場所等で処理することが多く、作業者は狭い空間部に飛散した薬剤を吸収することにより有機リン系殺虫剤による中毒症状を起こすことがあり、労働衛生上から問題となっている(一部薬剤、例えばクロルピリホスを含む建築材料の使用は、2003年に施行された改正建築基準法で禁止されるに至っている)。
また、従来の白蟻防除剤で現在問題となっているのは、薬剤自体の毒性(室内揮発性有害物質薬剤)に加え、当該薬剤を溶解させる溶剤の毒性である。従来の白蟻防除剤は油脂類への溶解能力が高いので油性組成物として用いられてきたが、揮発性有機化合物(VOC)を溶剤として使用した場合には、当該化合物の吸引による頭痛やめまい、肝腎臓機能障害、白血病、発ガン性、頭痛、めまい等の可能性が指摘されている。更には、大気・水域、特に地下水汚染の原因となる他、住宅の室内空気汚染物質としても問題視され、「総揮発性有機化合物」とも称されている。
特開平4−21607
そこで、本発明は、白蟻に対する防除性に優れている一方で、水性であるために溶媒揮発による吸引問題や環境問題を低減可能な新規白蟻防除剤を提供することを目的とする。
本発明(1)は、2−ハロエタンスルホン酸を含有する、水、水溶性溶媒及びこれらの混合溶媒から選択される水系液体媒体からなる白蟻防除剤である。
本発明(2)は、ハロ基がブロモ基である、前記発明(1)の白蟻防除剤である。
本発明(3)は、水系液体媒体が水である、前記発明(1)又は(2)の白蟻防除剤である。
本発明(4)は、前記発明(1)〜(3)のいずれか一つの白蟻防除剤が適用された建築材料である。
本発明によれば、白蟻に対して十分な忌避性及び殺蟻性を示すことに加え、有効成分が水溶性であるために剤を水溶液の形態で対象物(例えば建築材料)に適用できるので、取扱い性に優れているという効果を奏する。また、CCA(クロム・銅・砒素化合物)等に比較して薬剤濃度は著しく低くて効果がある。
図1は、実施例1の実験の様子を示した概念図である。 図2は、実施例2の実験の様子を示した概念図である。
発明を実施するための最良形態
以下、本最良形態に係る白蟻防除剤を詳述することとする。ここで、本最良形態に係る白蟻防除剤は、2−ハロエタンスルホン酸を含有する水系液体媒体であることを特徴とする。以下、各構成要件について詳述する。ここで、本発明における「水系液体媒体」とは、水単独、水溶性溶媒単独(例えば、メタノールやエタノール等のアルコール)又はこれらの混合溶媒である。特に、2−ハロエタンスルホン酸を溶解させることが可能な水系液体媒体(例えば、水、アルコール又はこれらの混合溶媒)が好適である。また、2−ハロエタンスルホン酸におけるハロ基は、特に限定されず、例えばブロモ基及びクロロ基が挙げられる。以下では、最良形態として水系液体媒体が水であり且つハロ基としてブロモ基であるものを例に採って説明する。
《剤の必須成分》
本最良形態に係る白蟻防除剤は、2−ブロモエタンスルホン酸(BES)を必須成分として含有する。ここで、2−ブロモエタンスルホン酸は、人体に対して影響が少ない水溶性化合物である。ところで、水溶性薬剤ということでは、従来(1960年から2000年)より、CCAが世界的に使用されてきた。しかしながら、CCAは砒素やクロム等の環境負荷元素を含むので制限されるに至り、これに代わる水溶性白蟻防除成分が市場で求められてきている。本発明に係る2−ブロモエタンスルホン酸は、前述のような環境負荷元素を含まず、人体に対して影響が少ない新規成分である。
《剤の液体媒体》
本最良形態に係る白蟻防除剤の液体媒体は水である。水を使用することで作業性が向上すると共に、対象物(例えば建築材料)に薬剤組成物を適用する際における、作業者の有機溶媒吸引による体調不良防止を達成することが可能となる。但し、水溶性溶媒(例えばアルコール)を液体全質量に対して30質量%以下とすることが好適である。
《薬剤組成物》
次に、本最良形態に係る薬剤組成物(白蟻防除剤組成物)について説明する。本薬剤組成物における2−ブロモエタンスルホン酸の含有量は、必ずしも限定されないが、1〜100mMであることが好適であり、1〜10mMであることが特に好適である。
《剤の製造方法》
次に、本最良形態に係る薬剤組成物の製造方法を説明することとする。本最良形態に係る薬剤組成物は、溶媒である水に、2−ブロモエタンスルホン酸を溶解することにより得られる。ここで、2−ブロモエタンスルホン酸源としては、水溶性の塩を用いることが好適であり、例えば、2−ブロモエタンスルホン酸ナトリウムを挙げることができる。
《使用方法(用途)》
次に、本最良形態に係る白蟻防除剤を使用する方法(用途)について説明する。まず、使用形態としては、直接白蟻に適用する場合の他、白蟻の食害が問題となる材料(例えば建築材料)に適用する場合をも含む。ここで、「白蟻」とは、例えば、ヤマトシロアリ、イエシロアリ、ダイコクシロアリ、アメリカカンザイシロアリ等を挙げることができる。また、「建築材料」とは、白蟻の餌となる素材が含まれていれば特に限定されず、木材の他、木片を固めて得られた材料や、プラスチック材、木片や木繊維と他の材料(例えばセメント)とのコンポジット材料を例示することができる。尚、適用方法に関しては、建築材料に適用する場合、2−ブロモエタンスルホン酸水溶液を建築材料に散布又は塗布又は圧入したり、建築材料を当該水溶液に浸漬することで処理できる。或いは、建築材料が木片や木繊維をバインダー等と混ぜて固めたものである場合には、当該建築材料の製造工程にて当該水溶液を混ぜることで、建築材料中に薬剤を含ませる手法であってもよい。ここで、有効成分である2−ブロモエタンスルホン酸は、建築材料1m当たり1〜100gとすることが好適であり、5〜25gとすることがより好適である。
実施例1(BESの白蟻忌避性確認試験)
試料:小枝に入ったヤマトシロアリの職蟻(働き蟻)
白蟻の飼育方法: 図1に示すように、400mLのマヨネーズビンにメラミン樹脂製のスポンジ状の底板を入れ、これに5mLの純水を加えた。この上にプラスチック製の小皿を載せた。尚、この中にはほぼ同じ大きさの濾紙を敷いた。この濾紙に種々の濃度(表1)のBESを0.1mLずつ添加した。そして、振動を加えることにより、白蟻が生息している木質から白蟻を追い出し、先端をぬらした毛筆で上記のマヨネーズビン中の小皿へ1匹ずつ移した(各飼育ビンに約10匹を入れた)。フタをしてから22℃で暗所にビンを置いて飼育を開始した。
BES溶液の調製:所定量のBESを水に溶解することで実施例品を得た。
観察の方法: 拡大メガネで生死・活発度・個体数などを肉眼観察した。
結果: 結果を表1に示す。表1から分かるように、本実験から白蟻がBESに対して忌避行動を取る可能性が示された。すなわち、表1はBESの濃度が1mMを越えると小皿内の白蟻の数が急減することを示している。すなわち、BES濃度が高くなると白蟻は小皿内の濾紙を食べて死ぬ前に、小皿から逃げ出し、メラミン樹脂を食べて生きる様になると考えられる。このように、白蟻はBESに対して忌避行動を示す可能性が示された。尚、下記表中、3以上の数字については太字でアンダーラインを付してある。
実施例2(BESの殺蟻性確認試験)
本実施例では、白蟻(ヤマトシロアリ)が餌と共に添加したBESを必ず食べる方法を導入した。すなわち、本実施例では白蟻が餌としている木質に各種濃度のBESを染み込ませ、餌を食べる際に同時にBESも必ず食べるようにした。
試料: ヤマトシロアリの職蟻
白蟻の飼育方法: 白蟻が生息している木質からできるだけそれを追い出し、次に木質を細かく破砕し、目の荒い篩を通した。通過した部分の一部をオートクレープ(120度C、20分)で滅菌した。そして、図2に示すように、これを約400mLのマヨネーズビンの底に厚さが約1cmになるように敷き詰めた。さらに破砕後に滅菌していない木質を1/10量程度追加して敷き詰めた。このようにして作った飼育用のビンに10匹の白蟻(ヤマトシロアリの)を入れ、フタをしてから22℃の暗所にビンを置いて飼育を開始した。
BES溶液の調製:所定量のBESを水に溶解することで実施例品を得た。
観察の方法: 拡大メガネでヤマトシロアリの生死・活発度・個体数などを肉眼観察した。
結果: 結果を表2に示す。表2の12日目と18日目の実験結果により、12日間の飼育で白蟻が生きていたのはBES濃度が0mMで添加水量が1.5mLの場合のみである。このことは、1mM以上の濃度のBESは12日間で白蟻を殺す可能性が高い。飼育実験を開始した直後には、BESのいずれの濃度でも添加直後には白蟻は活発に動き回った。尚、表2中段及び下段に示すように、日数が経過すると、死んだ白蟻は死体が速やかに溶解するために数えるのが困難である状況となることも判明した。

Claims (4)

  1. 2−ハロエタンスルホン酸を含有する、水、水溶性溶媒及びこれらの混合溶媒から選択される水系液体媒体からなる白蟻防除剤。
  2. ハロ基がブロモ基である、請求項1記載の白蟻防除剤。
  3. 水系液体媒体が水である、請求項1又は2記載の白蟻防除剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項記載の白蟻防除剤が適用された建築材料。
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