JP5453359B2 - 防舷材 - Google Patents

防舷材 Download PDF

Info

Publication number
JP5453359B2
JP5453359B2 JP2011164124A JP2011164124A JP5453359B2 JP 5453359 B2 JP5453359 B2 JP 5453359B2 JP 2011164124 A JP2011164124 A JP 2011164124A JP 2011164124 A JP2011164124 A JP 2011164124A JP 5453359 B2 JP5453359 B2 JP 5453359B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
buffer member
buffer
fender
spacer
ship
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011164124A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013028908A (ja
Inventor
耕平 森田
浩司 丸井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2011164124A priority Critical patent/JP5453359B2/ja
Publication of JP2013028908A publication Critical patent/JP2013028908A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5453359B2 publication Critical patent/JP5453359B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/30Adapting or protecting infrastructure or their operation in transportation, e.g. on roads, waterways or railways

Landscapes

  • Vibration Dampers (AREA)

Description

本発明は、岸壁や桟橋などの被接舷面への、船舶や艀など(以下「船舶等」と総称する場合がある。)の接舷時のエネルギーを吸収して衝撃を緩和することで、当該船舶等を前記衝撃から保護するための防舷材に関するものである。
前記岸壁や桟橋などの被接舷面には、船舶等を接岸したり係留したりする接舷時に発生するエネルギーを吸収して衝撃を緩和することで、当該船舶等を前記衝撃から保護するための防舷材を設置するのが一般的である。
前記防舷材としては、前記被接舷面に固定され、船舶等の接舷によって圧縮変形されて前記エネルギーを吸収する、例えばゴム等の弾性材料からなる緩衝部材を備えたものが広く用いられる(例えば特許文献1等参照)。
前記防舷材には、前記エネルギーを吸収する性能に優れる上、圧縮変形によって生じる緩衝部材の反発を低く抑えて、前記反発力によって船舶等が損傷するのを防止することが求められる。
かかる要求を満足するため、圧縮変形時に緩衝部材が座屈変形する位置の付近に、前記座屈変形を規制する硬質材を埋設する等の工夫がされている(例えば特許文献2等参照)。
しかし特許文献1、2に記載されているように緩衝部材を一つだけ備えた防舷材では、前記の要求に十分に対応することができないのが現状である。
そこで2つ以上の緩衝部材を、船舶等の接舷による主たる圧縮変形方向、すなわち被接舷面の面方向と直交方向(以下「軸方向」と記載する場合がある。)に直列的に連結した複合構造を有する防舷材が採用される。
特開2000−309914号公報 特開2001−73346号公報
防舷材には、前記軸方向だけでなく、前記軸方向と交差する被接舷面の面方向(以下「交差方向」と記載する場合がある。)へのせん断力も複合的に作用し、それらは複合して不均一な負荷を発生する。そのため従来の防舷材では、緩衝部材の変形が不安定化して十分な性能が発揮されない場合がある。
例えば、前記複合構造を有する防舷材を構成する、軸方向に連結した緩衝部材のいずれかが、前記軸方向の途中の位置で異常な座屈(中折れ)を生じたり、個々の緩衝部材が、設定された圧縮量を超えて軸方向に過圧縮されたりしやすく、これらの問題が発生すると、船舶等の接舷のエネルギーを十分に吸収できなかったり、反発力が大きくなって船舶等が損傷したりするおそれが生じる。
そこで、
(1) 緩衝部材の外周を囲むように、前記被接舷面から軸方向に複数本のガイド棒を突設し、前記ガイド棒によって緩衝部材の変形をガイドして、前記中折れが生じるのを規制したり、
(2) 連結した緩衝部材が、あらかじめ許容される軸方向の最大変形量まで圧縮変形した際に、前記ガイド棒の先端が、連結した緩衝部材の先端に固定される、船舶等に接触する受衝板の裏面に当接するように、前記ガイド棒の突出高さを設定することで、緩衝部材が軸方向に過圧縮されるのを防止したり、
することが検討されている。
しかし前記ガイド棒を設ける必要があること、緩衝部材側に、前記ガイド棒によってガイドされる被ガイド部を設ける必要があること等から、前記防舷材は、構成部品が多く構造が複雑で、しかもガイド棒設置のために通常よりも広い設置面積が必要になるという問題がある。
緩衝部材を略筒状に形成し、連結した複数の緩衝部材の筒内を貫通させてガイド棒を設けることも考えられ、その場合はガイド棒の本数を減らすとともに設置面積を小さく抑えることができる。
しかし、前記のようにガイド棒には、軸方向に連結した緩衝部材に加わる交差方向のせん断力に抗して前記緩衝部材が中折れするのを確実に防止できることが求められる上、前記ガイド棒を、軸方向に連結した複数の緩衝部材全体の、軸方向の最大変形量と略一致するように、被接舷面から軸方向に大きく突出させる必要がある。
そのため本数を減らすほど、個々のガイド棒を、途中で変形したり折れたりしないようにできるだけ頑丈に構成するとともに、根元から倒れこんだりしないようにしっかりと被接舷面に設置する必要がある。
本発明の目的は、より簡易な構造で、しかもできるだけ確実に、連結した緩衝部材が軸方向の途中で中折れするのを規制したり、個々の緩衝部材が軸方向に過圧縮されるのを防止したりできる防舷材を提供することにある。
本発明は、被接舷面に設置され、前記被接舷面への船舶等の接舷時のエネルギーを吸収して衝撃を緩和することで、当該船舶等を前記衝撃から保護するための防舷材であって、前記防舷材は、
前記被接舷面に対して略平行に配設され、船舶等に接触する受衝板、および前記受衝板と被接舷面との間に介在される緩衝部材を備え、前記緩衝部材は、
全体がゴム等の弾性材料からなり、前記被接舷面に固定され、前記受衝板への船舶等の接舷によって圧縮変形されて前記エネルギーを吸収する第一緩衝部材、
前記第一緩衝部材より軟質の弾性材料からなり、前記受衝板に固定され、前記受衝板への船舶等の接舷によって圧縮変形されて前記エネルギーを吸収する第二緩衝部材、および
前記第一、第二緩衝部材間に介在されて前記両緩衝部材を連結する、剛性体からなるスペーサを備えているとともに、
前記スペーサおよび受衝板のうちの少なくとも一方は、前記第二緩衝部材の、前記受衝板の面方向と直交方向(軸方向)の圧縮変形量を規制して、前記第二緩衝部材の、同方向への過圧縮を防止するためのストッパを備えていることを特徴とするものである。
本発明によれば、スペーサを介して軸方向に連結する第一および第二緩衝部材のうち受衝板側の第二緩衝部材を、被接舷面側の第一緩衝部材より軟質の弾性材料で形成しているため、前記受衝板に船舶等が接舷する際には、必ず前記第二緩衝部材を、第一緩衝部材の変形に先立って変形させることができる。つまり船舶等の接舷時に先行して圧縮される緩衝部材を、第二緩衝部材に特定することができる。
そのため前記第二緩衝部材側にのみ、軸方向の過圧縮を防止するためのストッパを設けるだけで、前記過圧縮によって反発力が大きくなって船舶等が損傷したりするのを防止することができる。またストッパ自体も、前記第二緩衝部材の過圧縮のみを防止するだけでよいため、従来のガイド棒に比べて小さくすることができる。
また、応力が集中して中折れを生じやすい被接舷面側の第一緩衝部材を、前記のように第二緩衝部材より硬質の弾性材料で形成することで、前記中折れが発生するのを抑制することもできる。
したがって本発明によれば、より簡易な構造で、しかもできるだけ確実に、連結した緩衝部材が軸方向の途中で中折れするのを規制したり、個々の緩衝部材が軸方向に過圧縮されるのを防止したりできる防舷材を提供することができる。
前記第二緩衝部材は、その両端が開口された略筒状に形成され、前記両端がそれぞれ受衝板、およびスペーサに当接されて前記両開口が塞がれているとともに、前記スペーサおよび受衝板のうちの一方の、前記開口に臨み、前記第二緩衝部材によって囲まれた領域内にストッパが設けられており、スペーサおよび受衝板のうちの他方の、前記開口に臨み、前記第二緩衝部材によって囲まれた領域が、前記第二緩衝部材の圧縮変形によって前記ストッパが当接される被当接面とされているのが好ましい。
これにより、第二緩衝部材をスペーサおよび受衝板に固定するための面積以外に、ストッパの設置のための余計な面積を必要とせずに前記ストッパを設けることができ、防舷材の構造をより一層簡略化することができる。
前記第一緩衝部材、スペーサ、および第二緩衝部材は、それぞれ受衝板の面方向に複数個ずつ設けられているとともに、前記複数のスペーサは、剛性体からなる連結部材を介して互いに一体に連結されているのが好ましい。
これにより、隣り合う緩衝部材のせん断抵抗力を、前記スペーサおよび連結部材を介して連結して発揮させることができるため、交差方向のせん断力によって個々の緩衝部材に不均一な負荷が加わるのを防止して、前記中折れや過圧縮が発生するのをさらに確実に防止することができる。
本発明によれば、より簡易な構造で、しかもできるだけ確実に、連結した緩衝部材が軸方向の途中で中折れするのを規制したり、個々の緩衝部材が軸方向に過圧縮されるのを防止したりできる防舷材を提供することができる。
本発明の防舷材の、実施の形態の一例を示す断面図である。 図1の例の防舷材を構成する第一および第二緩衝部材の外観を示す斜視図である。 図1の例の防舷材を構成するスペーサ、およびストッパの外観を示す斜視図である。 本発明の防舷材の、実施の形態の他の例を示す斜視図である。 スペーサの接続構造の他の例を示す平面図である。 図5の一部を拡大した平面図である。
図1は、本発明の防舷材の、実施の形態の一例を示す断面図である。図2は、図1の例の防舷材を構成する第一および第二緩衝部材の外観を示す斜視図である。図3は、図1の例の防舷材を構成するスペーサ、およびストッパの外観を示す斜視図である。
図1を参照して、この例の防舷材1は、岸壁等の被接舷面2に対して略平行に配設され、図示しない船舶等に接触する受衝板3、および前記受衝板3と被接舷面2との間に介在される緩衝部材4を備えている。
また緩衝部材4は、
全体がゴム等の弾性材料からなり、前記被接舷面2に固定され、前記受衝板3への船舶等の接舷によって、被接舷面2の面方向と直交方向、つまり図中に二点鎖線で示す軸L0の方向(軸方向)に圧縮変形されて前記エネルギーを吸収する第一緩衝部材5、
前記第一緩衝部材5より軟質の弾性材料からなり、前記受衝板3に固定され、前記受衝板3への船舶等の接舷によって前記軸方向に圧縮変形されて前記エネルギーを吸収する第二緩衝部材6、および
前記第一、第二緩衝部材5、6間に介在されて前記両緩衝部材5、6を連結する、剛性体からなるスペーサ7を備えている。
前記両緩衝部材5、6、およびスペーサ7は、それぞれの中心軸L1、L2(図2、図3参照)を互いに一致させるとともに、前記中心軸L1、L2の方向を前記軸L0の方向に一致させた状態で一体に連結されて、前記受衝板3と被接舷面2との間に介在されている。
図1、図2を参照して、前記のうち第一、第二緩衝部材5、6は、それぞれ、外径が一定の略円筒状に形成され、その一端面がスペーサ7への連結面8とされた連結部9、前記連結部9の他端側から被接舷面2へ向けて、その外径がテーパー状に拡がる中空円錐状の支衝部10、および前記支衝部10の、被接舷面2側の端部から径方向外方へ延設された、前記被接舷面2への固定部となる円形鍔状のフランジ11を備えている。
前記連結部9、支衝部10、およびフランジ11は、それぞれの中心軸L1を互いに一致させた状態で、前記のようにゴム等の弾性材料によって一体に形成されている。
連結面8は円形とされ、その中央には、中心軸L1を中心として前記連結面8と同心状に円形の通孔12が形成されている。また支衝部10は、フランジ11側でも開口されている。これにより第一、第二緩衝部材5、6は、それぞれ両端が開口された略筒状に形成されている。
前記通孔12の周囲には、前記連結面8にスペーサ7を連結して固定するためのボルト(図1中に破線で示す)が螺合される複数のネジ孔13が形成されている。各ネジ孔13は、中心軸L1を中心として同心状で、かつ周方向に互いに等間隔に配列されている。
図1を参照して、支衝部10の内周面14のうち、軸方向の略中央には、前記内周面14から径方向内方へ突出させて、前記内周面14の全周に亘る環状の凸部15が一体に形成されている。
また図1、図2を参照して、支衝部10の外周面16のうち、前記軸方向の、フランジ11寄りの位置には、前記外周面16から径方向外方へ突出させて、凸部17が一体に形成されている。
フランジ11には、第一、第二緩衝部材5、6をそれぞれ被接舷面2、受衝板3に固定するためのボルト(図1中に破線で示す)が挿通される複数の通孔18が形成されている。各通孔18は、中心軸L1を中心として同心状で、かつ周方向に互いに等間隔に設けられている。
凸部17は、支衝部10の外周面16に、周方向に複数に別けて、前記複数の通孔18と交互に配設されている。
支衝部10の内外周面14、16に前記凸部15、17を設けることにより、第一、第二緩衝部材5、6に軸方向の圧縮力が加わった際に、前記支衝部10を、常に一定の形状に圧縮変形させることができる。そのため前記両緩衝部材5、6の圧縮変形形状と、前記圧縮変形によって吸収できるエネルギー量とを安定化させることができる。
前記のように第一緩衝部材5は、全体がゴム等の弾性材料によって一体に形成され、第二緩衝部材6は、前記第一緩衝部材5より軟質の弾性材料によって一体に形成される。
両緩衝部材5、6を、それぞれどの程度の硬さを有する弾性材料によって形成するかは特に限定されないが、例えば第一緩衝部材5は、JIS A型硬さで表して70〜75°程度の弾性材料によって形成するのが好ましい。
JIS A型硬さが前記範囲未満では、第一緩衝部材5を圧縮変形させることによって吸収できるエネルギー量が不足し、逆に前記範囲を超える場合には反発力が強くなりすぎるため、いずれの場合にも、船舶等を衝撃から保護する効果が十分に得られないおそれがある。
また第二緩衝部材6は、前記第一緩衝部材5よりもJIS A型硬さが小さく、かつその差が1°以上、好ましくは2°以上である弾性材料によって形成するのが、先に説明した、船舶等の接舷時に先行して圧縮される緩衝部材を前記第二緩衝部材6に特定する効果を、より一層良好に発現させる上で好ましい。
ただし第二緩衝部材6が軟らかすぎると、当該第二緩衝部材6によって吸収できるエネルギー量が不足して、船舶等を衝撃から保護する効果が十分に得られないおそれがある。そのため前記第二緩衝部材6は、第一緩衝部材5よりもJIS A型硬さが小さく、かつその差が、5°以下、特に3°以下である弾性材料によって形成するのが好ましい。
図1、図3を参照して、スペーサ7は、外径が一定の略円柱状に形成された本体19と、前記本体19の両端部から径方向外方へ延設された、一対の円形鍔状のフランジ20、20とを備えている。前記本体19、およびフランジ20、20は、それぞれの中心軸L2を互いに一致させた状態で、例えば鋼材等の剛性体によって一体に形成されている。
前記本体19の両端面は、それぞれフランジ20、20の外側面と同一平面に形成されて、前記第一、第二緩衝部材5、6の連結部9への連結面21とされている。
フランジ20、20にはそれぞれ、前記連結面21を連結部9の連結面8に当接させた状態で互いに固定することで、第一、第二緩衝部材5、6を、スペーサ7を介して連結するためのボルト(図1中に破線で示す)が挿通される複数の通孔22が形成されている。各通孔22は、連結面8に形成された隣り合う2つのネジ孔13に対応する円弧状の長孔とされている。各通孔22の円弧は、中心軸L2を中心として同心状に形成されている。また各通孔22は、中心軸L2を中心として同心状で、かつ周方向に互いに等間隔に設けられている。
前記本体19の外周面の複数箇所には、一対のフランジ20、20間を繋いで、前記外周面から径方向外方へ延設された平板状の補強材23が設けられている。各補強材23は、中心軸L2から放射状に設けられている。前記補強材23もまた、例えば鋼材等の剛性体によって、前記本体19、およびフランジ20、20と一体に形成されている。
スペーサ7の、第二緩衝部材6側の連結面21には、前記第二緩衝部材6の、軸方向への圧縮変形量を規制して、その過圧縮を防止するためのストッパ24が設けられる。
ストッパ24は、この例では、外径が一定の略円柱体からなる。前記ストッパ24は、例えば鋼材等の剛性体によって形成されている。前記外径は、第二緩衝部材6の連結面8の通孔12の内径よりも小径とされており、それによってスペーサ7の連結面21に設けられたストッパ24が、前記通孔12を通して第二緩衝部材6の筒内に突出させて配設される。
ストッパ24の一端面は、前記連結面21への連結面25とされ、他端面は、次に説明するように第二緩衝部材6が軸方向に圧縮変形された際に、受衝板3の裏面に当接する当接面26とされている。
図1を参照して、ストッパ24は、軸方向の高さH1が、第二緩衝部材6の無負荷時の高さH2から、前記第二緩衝部材6に設定された圧縮変形時の高さH3を差し引いた値に設定される。そのため、受衝板3への船舶等の接舷によって、第二緩衝部材6が軸方向に前記高さH3まで圧縮変形されると、ストッパ24の当接面26が受衝板3の裏面に当接してそれ以上の圧縮変形を規制することで、前記第二緩衝部材6の過圧縮が防止される。
ストッパ24の高さH1をどの程度とするかは、第二緩衝部材6の高さH2、H3によって任意に変更できるが、通常は、前記無負荷時の第二緩衝部材6の高さH2の20〜40%程度であるのが好ましい。
上記のようにこの例によれば、ストッパ24の高さH1を、第二緩衝部材6の無負荷時の高さH2よりも大幅に小さくすることができる。そのためストッパ24は、従来のガイド棒よりも大幅に小型化および簡略化した構造とすることができる。
なおストッパ24は、スペーサ7の連結面21ではなく、受衝板3の裏面に設けてもよい。また合計の高さが前記H1となる2つのスペーサを、前記スペーサ7の連結面21と、受衝板3の裏面にそれぞれ設けてもよい。
図4は、本発明の防舷材の、実施の形態の他の例を示す斜視図である。なお図4では、スペーサおよび連結部材の接続構造がわかり易いように、第二緩衝部材6、および受衝板3を取り付ける前の状態を示している。
図4を参照して、この例の防舷材1は、緩衝部材4を構成する第一緩衝部材5、スペーサ7、および前記第二緩衝部材6(図示せず)を、同じく図示していないが受衝板3の面方向に複数個(この例では4個)ずつ設けるとともに、前記複数個の緩衝部材4のスペーサ7を、連結部材27を介して互いに一体に連結した点が、先の例と相違している。
個々の第一緩衝部材5、スペーサ7、およびストッパ24は先の例と同一であるので、同一箇所に同一符号を付して説明を省略する。
連結部材27は、例えば鋼材等の剛性体によって形成される。
図の例の場合、4個の緩衝部材4が、前記受衝板3の面方向の上下左右4箇所に正方形状に配列されている。連結部材27は、前記4個の緩衝部材4のスペーサ7のうち、上下に配列された2個ずつ、および左右に配列された2個ずつを繋いでいる。
これにより、隣り合う緩衝部材4のせん断抵抗力を、前記スペーサ7および連結部材27を介して連結して発揮させることができるため、交差方向のせん断力によって個々の緩衝部材4を構成する第一、第二緩衝部材5、6に不均一な負荷が加わるのを防止して、前記中折れや過圧縮が発生するのをさらに確実に防止することができる。
なお緩衝部材4の個数、およびスペーサ7を連結部材27によってどのように連結するかは任意に設定できる。
図5は、スペーサ7および連結部材27の接続構造の他の例を示す平面図である。
図5を参照して、この例では、4個の緩衝部材4が受衝板3の面方向の上下左右4箇所に長方形状に配列されるとともに、前記長方形の対角線の交点上にも1個の緩衝部材4が配列されている。
連結部材27は、前記長方形の四隅に配列された4個のスペーサ7のうち、上下に配列された2個ずつ、左右に配列された2個ずつ、および各四隅と中央の2個ずつを繋いでいる。
このように、連結部材27によるスペーサ7の接続構造は、緩衝部材4の個数に応じて任意に設定することができる。
本発明の防舷材の構成は、以上で説明した各図のものには限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更を施すことができる。
(第一緩衝部材5)
第一緩衝部材5のモデルとして、JIS A型硬さが73°であるゴムからなり、図1、図2に示す立体形状を有するとともに、無負荷時の軸方向の高さが100mmであるものを5個用意した。
(第二緩衝部材6)
第二緩衝部材6のモデルとして、JIS A型硬さが71°であるゴムからなり、図1、図2に示す立体形状を有するとともに、無負荷時の軸方向の高さH2が100mmであるものを5個用意した。
(ストッパ24)
ストッパ24のモデルとして、鋼材からなり、図1、図3に示す立体形状を有するとともに、軸方向の高さH1が30mm、直径が22mmであるものを5個用意した。前記ストッパ24によって設定される、第二緩衝部材6の圧縮変形時の軸方向の高さH3は70mm、無負荷時の高さH2の70%とした。
(スペーサ7、および連結部材27)
スペーサ7のモデルとして、鋼材からなり、図1、図3に示す立体形状を有するとともに、軸方向の高さが49mm、フランジ20の直径が85mmであるものを5個用意した。そして各スペーサ7を、図5に示すように、鋼材からなる軸方向の厚み19mm、前記軸方向、および長さ方向と直交方向の幅33mmの連結部材27によって連結(溶接)した。
(防舷材1の組み立て)
圧縮試験機の可動盤上に取り付けた、被接舷面2のモデルとしての鋼板上に、前記第一緩衝部材5、スペーサ7を連結部材27によって連結したもの、ストッパ24、および第二緩衝部材6を順に取り付け、最後に圧縮試験機の固定盤と第二緩衝部材6とを、受衝板3のモデルとしての鋼板を介して取り付けて、図1に示す緩衝部材4が5個、図5に示す配列で配列された防舷材1のモデルを組み立てた。
長方形の四隅に配設された4個の緩衝部材4のうち、前記長方形の長辺側の2個ずつの緩衝部材4間の中心間距離は292.3mm、短辺側の2個ずつの緩衝部材4間の中心間距離は180.8mm、前記四隅の4個と中央の1個の緩衝部材4間の中心間距離は、いずれも171.8mmであった。
前記防舷材1のモデルのうち連結部材27の、図6に示す(1)〜(8)の8箇所の上下両面(計16箇所)には、それぞれ歪みゲージを貼り付けた。歪みゲージは、各連結部材27の長さ方向をx、前記長さ方向と直交方向をyに設定した。図中の数字は歪みゲージの取り付け位置間の寸法を示す。単位はmmである。各歪みゲージには、連結部材27の(1)の位置の上側(第二緩衝部材6側)のものを(1-1)、下側(第一緩衝部材5側)のものを(1-2)、(2)の位置の上側のものを(2-1)、下側のものを(2-2)と順に(8-2)まで番号を付した。
(正規圧縮試験)
前記圧縮試験機の固定盤と可動盤の平行を維持しながら、前記防舷材1のモデルを軸方向に試験速度33mm/分、圧縮量140mm(両緩衝部材5、6の合計の高さの70%)で3回予備圧縮した後、20分経過後に4回目(評価用)の圧縮をした。圧縮量は147mm(両緩衝部材5、6の合計の高さの73.5%)を目標とした。
前記4回目の圧縮時の各部の挙動を確認したところ、まず圧縮初期に、第二緩衝部材6が第一緩衝部材5に先立って変形を開始し、その圧縮変形時の高さが、ストッパ24の高さH1によって規定された、第二緩衝部材6の無負荷時の高さH2の70%に達した時点で第一緩衝部材5が変形を開始すること、そのためいずれの緩衝部材5、6も、前記圧縮量までの間に過圧縮を生じないことが判った。
前記正規圧縮試験後の防舷材1のモデルの各部を観察したところ、いずれの部材にも破損やひび割れは観察されなかった。
また前記4回目の圧縮時に、各歪みゲージで測定されたx方向の歪み量εxの最大値、最小値、およびy方向の歪み量εyの最大値、最小値から、それぞれ式(1):
Figure 0005453359
によりx方向の発生応力σxの最大値、および最小値を求めるとともに、式(2):
Figure 0005453359
によりy方向の発生応力σyの最大値、および最小値を求めた。なお両式中のE=205800N/mm、ν=0.3、εx=10−6(με)、εy=10−6(με)とした。結果を表1に示す。
Figure 0005453359
(10°傾斜圧縮試験)
前記正規圧縮試験から20分以上経過後に、可動盤を固定盤に対して傾斜させた状態として、試験速度22mm/分で圧縮をした。最大傾斜角度は10°、その傾斜方向は長方形の長辺と一致させた。圧縮量は、傾斜前方側の最大値146mmを目標とした。
前記圧縮時の各部の挙動を確認したところ、まず圧縮初期に、傾斜前方側の緩衝部材4の第二緩衝部材6が第一緩衝部材5に先立って変形を開始し、その圧縮変形時の高さが、ストッパ24の高さH1によって規定された、第二緩衝部材6の無負荷時の高さH2の70%に達した時点で第一緩衝部材5が変形を開始すること、次いで準じ傾斜後方側の緩衝部材4についても同様の変形挙動をすすること、そのためいずれの緩衝部材5、6も、前記圧縮量までの間に過圧縮を生じないことが判った。
前記10°傾斜圧縮試験後の防舷材1のモデルの各部を観察したところ、いずれの部材にも破損やひび割れは観察されなかった。
また前記圧縮時に、各歪みゲージで測定されたx方向の歪み量εxの最大値、最小値、およびy方向の歪み量εyの最大値、最小値から、それぞれ前記式(1)によりx方向の発生応力σxの最大値、および最小値を求めるとともに、式(2)によりy方向の発生応力σyの最大値、および最小値を求めた。結果を表2に示す。
Figure 0005453359
(15°傾斜圧縮試験)
前記10°傾斜圧縮試験から20分以上経過後に、可動盤を固定盤に対してさらに傾斜させた状態として、試験速度50mm/分で圧縮をした。最大傾斜角度は15°、その傾斜方向は長方形の長辺と一致させた。圧縮量は、傾斜前方側の最大値146mmを目標とした。
前記圧縮時の各部の挙動を確認したところ、まず圧縮初期に、傾斜前方側の緩衝部材4の第二緩衝部材6が第一緩衝部材5に先立って変形を開始し、その圧縮変形時の高さが、ストッパ24の高さH1によって規定された、第二緩衝部材6の無負荷時の高さH2の70%に達した時点で第一緩衝部材5が変形を開始すること、次いで準じ傾斜後方側の緩衝部材4についても同様の変形挙動をすすること、そのためいずれの緩衝部材5、6も、前記圧縮量までの間に過圧縮を生じないことが判った。
前記15°傾斜圧縮試験後の防舷材1のモデルの各部を観察したところ、いずれの部材にも破損やひび割れは観察されなかった。
また前記圧縮時に、各歪みゲージで測定されたx方向の歪み量εxの最大値、最小値、およびy方向の歪み量εyの最大値、最小値から、それぞれ前記式(1)によりx方向の発生応力σxの最大値、および最小値を求めるとともに、式(2)によりy方向の発生応力σyの最大値、および最小値を求めた。結果を表3に示す。
Figure 0005453359
1 防舷材
2 被接舷面
3 受衝板
4 緩衝部材
5 第一緩衝部材
6 第二緩衝部材
7 スペーサ
8 連結面
9 連結部
10 支衝部
11 フランジ
12 通孔
13 ネジ孔
14 内周面
15 凸部
16 外周面
17 凸部
18 通孔
19 本体
20 フランジ
21 連結面
22 通孔
23 補強材
24 ストッパ
25 連結面
26 当接面
27 連結部材

Claims (3)

  1. 被接舷面に設置され、前記被接舷面への船舶等の接舷時のエネルギーを吸収して衝撃を緩和することで、当該船舶等を前記衝撃から保護するための防舷材であって、前記防舷材は、
    前記被接舷面に対して略平行に配設され、船舶等に接触する受衝板、および前記受衝板と被接舷面との間に介在される緩衝部材を備え、前記緩衝部材は、
    全体がゴム等の弾性材料からなり、前記被接舷面に固定され、前記受衝板への船舶等の接舷によって圧縮変形されて前記エネルギーを吸収する第一緩衝部材、
    前記第一緩衝部材より軟質の弾性材料からなり、前記受衝板に固定され、前記受衝板への船舶等の接舷によって圧縮変形されて前記エネルギーを吸収する第二緩衝部材、および
    前記第一、第二緩衝部材間に介在されて前記両緩衝部材を連結する、剛性体からなるスペーサを備えているとともに、
    前記スペーサおよび受衝板のうちの少なくとも一方は、前記第二緩衝部材の、前記受衝板の面方向と直交方向の圧縮変形量を規制して、前記第二緩衝部材の、同方向への過圧縮を防止するためのストッパを備えていることを特徴とする防舷材。
  2. 前記第二緩衝部材は、その両端が開口された略筒状に形成され、前記両端がそれぞれ受衝板、およびスペーサに当接されて前記両開口が塞がれているとともに、前記スペーサおよび受衝板のうちの一方の、前記開口に臨み、前記第二緩衝部材によって囲まれた領域内にストッパが設けられており、スペーサおよび受衝板のうちの他方の、前記開口に臨み、前記第二緩衝部材によって囲まれた領域が、前記第二緩衝部材の圧縮変形によって前記ストッパが当接される被当接面とされている請求項1に記載の防舷材。
  3. 前記第一緩衝部材、スペーサ、および第二緩衝部材は、それぞれ受衝板の面方向に複数個ずつ設けられているとともに、前記複数のスペーサは、剛性体からなる連結部材を介して互いに一体に連結されている請求項1または2に記載の防舷材。
JP2011164124A 2011-07-27 2011-07-27 防舷材 Expired - Fee Related JP5453359B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011164124A JP5453359B2 (ja) 2011-07-27 2011-07-27 防舷材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011164124A JP5453359B2 (ja) 2011-07-27 2011-07-27 防舷材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013028908A JP2013028908A (ja) 2013-02-07
JP5453359B2 true JP5453359B2 (ja) 2014-03-26

Family

ID=47786183

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011164124A Expired - Fee Related JP5453359B2 (ja) 2011-07-27 2011-07-27 防舷材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5453359B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BR112017021430A2 (pt) * 2015-04-07 2018-07-03 Bridgestone Corp dispositivo de proteção náutico
JP2017040060A (ja) 2015-08-18 2017-02-23 住友ゴム工業株式会社 防舷装置
JP6740952B2 (ja) * 2017-04-12 2020-08-19 住友ゴム工業株式会社 防舷装置
CN114150623B (zh) * 2021-11-23 2023-03-24 威海海洋职业学院 一种提供弹性及气体双重缓冲的船舶码头防撞设施
CN113928494B (zh) * 2021-11-29 2022-10-21 芜湖集拓橡胶技术有限公司 一种橡胶护舷

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013028908A (ja) 2013-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5453359B2 (ja) 防舷材
KR101753011B1 (ko) 응력집중과 면외좌굴 방지를 갖는 강재 슬릿 댐퍼
TWI529284B (zh) Composite damping connector
JP4726095B1 (ja) 落下防止装置
JP2017040060A (ja) 防舷装置
JP6184789B2 (ja) 制振耐震複合部材およびそれを用いた建物
JP6298668B2 (ja) 橋桁落下防止装置
JP2019108658A (ja) 連結構造体
TWI490158B (zh) 走行起重機的免震支持裝置
JP6392067B2 (ja) 核燃料貯蔵設備および核燃料貯蔵方法
JP2021038558A (ja) 損傷制御型変位抑制装置
JP2006207680A (ja) 積層ゴム支承体
JP5925514B2 (ja) 積層ゴム構造体
JP5392685B2 (ja) アイソレータ保護装置、およびその組立方法
US9080633B2 (en) Shock absorbing device for mating of an integrated deck to jacket legs
RU176418U1 (ru) Опорная часть балочного моста
JP6411297B2 (ja) 制震ダンパ
JP6628988B2 (ja) 免震装置
JP2012145196A (ja) 免震装置
JP2021019941A (ja) 飛散物防護装置
JP6429750B2 (ja) 制振装置および制振構造
JP2019108657A (ja) 連結構造体
CN102797221A (zh) 滑杆式限位隔震支座
JP7337430B1 (ja) 弾性緩衝体
JP7265749B2 (ja) 連結構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130418

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5453359

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees