JP5452764B2 - 電圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、配電系統の目標点における電圧である目標点電圧を制御する電圧制御装置に関するものである。
現在、配電系統向けの電圧調整器としては、LRT(Load Ratio control Transformer:負荷時タップ切替変圧器)やSVR(Step Voltage Regulator:ステップ式自動電圧調整器)が知られている。これらは、配電線と接続された一種の変圧器であり、タップ切替により変圧比を変更することにより、二次側(負荷側)における配電線の電圧を制御する。
この電圧調整器による典型的な制御方法としては、電圧調整器における自端通過電力(もしくは自端通過電流)と二次側電圧の計測値とに基づく演算により、適正なタップ位置(すなわち適正な変圧比)に制御するLDC(Line Drop Compensator:線路電圧降下補償)方式と、所定の時刻に所定のタップ位置に切り替えるスケジュール方式とがある。
例えば、上述のSVRのLDC方式の一例について説明すると、図21に示されるSVRから二次側の末端方向に、仮想的に「負荷中心点」と呼ばれる電圧推定点が想定される。
この負荷中心点としては、SVRの電圧補償範囲内に設置されている各負荷装置の負荷容量Ci(iは負荷装置ごとに1から順に付される番号)[kW]と、SVRから各負荷装置までの距離li[m]とを次式(1)に代入し、それによって得られた距離lg[m]だけSVRから離れた点(負荷の重心点)が想定される。
Figure 0005452764
そして、この負荷中心点における、複数の負荷装置をまとめた1つの仮想的な負荷装置の電圧VLが推定される。具体的には、SVRから負荷中心点までの距離lgと、配電線のインピーダンス情報(線路抵抗分r[Ω/m]、リアクタンス分x[Ω/m])とに基づいて、SVRと負荷中心点との間のインピーダンスである線路抵抗R(=r×lg)[Ω]、及び、線路リアクタンスX(=x×lg)[Ω]が求められる。そして、SVRにおける、自端電圧VS[kV]、自端通過電力(有効電力P[kW],無効電力Q[kVar])と、上述の線路抵抗R及び線路リアクタンスXとを次式(2)に代入することにより、負荷中心点電圧VLが推定される。なお、次式(2)において、SVRから負荷中心点までの線路抵抗R及び線路リアクタンスXは、配電系統により定まる定数であり、いわゆる一種の「整定値(制御パラメータ)」として予め設定される。
Figure 0005452764
この負荷中心点電圧VLは、一般的に電圧補償範囲の末端電圧にほぼ等しいので、この負荷中心点電圧を運用電圧の上下限内に収まるように制御することにより、末端電圧を運用電圧の上下限内に収めている。
さて、以上のような電圧調整器に関する技術は様々に提案されており、例えば、特許文献1では、急峻な負荷変化に対応することができるように、線路抵抗Rと線路リアクタンスX以外に、電圧偏差(目標電圧と推定電圧の差分)の積分量や不感帯、動作時間といったパラメータを整定値として採用している。また、特許文献2では、系統シミュレータ等を用いた解析によって配電系統の電圧分布を推定し、その結果を元に整定値を決定している。
特許第4002190号公報 特開2000−69668号公報
現在、配電系統には、環境に対して配慮しつつ電力を確保する観点から、太陽光を受けて発電するPV(Photovoltaic:太陽光発電装置)が接続されるようになってきている。しかしながら、このPVが配線系統に接続されると、PVの発電電力に伴って配電線の電圧が上昇し、推定された末端電圧と、実際の末端電圧との間の電圧誤差が大きくなってしまうことがあった。以下このことについて説明する。
図22は、関連電圧制御装置及びその周辺の動作を示す図である。図22の上側には、関連電圧制御装置の電圧調整器であるSVR5が、配線系統において電力を消費する負荷装置6と、配線系統において太陽光を受けて発電するPV(太陽光発電装置)7とに、配電線8を介して電気的に接続されている様子が示されている。図22の下側には、SVR5からの距離と、配電線8における電圧との関係が示されている。
なお、実際には、複数の負荷装置6が配電線8に接続されるが、図22では便宜上、それと等価な1つの負荷装置6の接続が示されている。つまり、複数の負荷装置6を代表する1つの負荷装置6が、SVR5から上式(1)で示される距離lgだけ離れた負荷中心点において配電線8に接続されている様子が示されている。
同様に、図23に示されるように、実際には、複数のPV7が配電線8に接続されるが、図22では便宜上、それと等価な1つのPV7の接続が示されている。つまり、複数のPV7を代表する1つのPV7が、SVR5から次式(3)で示される距離lg2だけ離れた発電中心点において配電線8に接続されている様子が示されている。ただし、前提として、関連電圧制御装置の電圧補償範囲9内は、日射量が均一であるものとする。
Figure 0005452764
なお、この(3)において、Ck(kはPV7ごとに1から順に付される整数)は、kが付されたPV7の定格出力[kW]を示し、lkは、SVR5からkが付されたPV7までの距離[m]を示す。この式(3)は、式(1)と同様の式であり、発電中心点は発電電力の重心点に相当している。
さて、この図22に示されるように、PV7が、関連電圧制御装置の電圧補償範囲9内に設置されており、PV7による発電電力が負荷装置6で全て消費された場合、SVR5の自端通過電力(有効電力P及び無効電力Q)、あるいは自端通過電流Iは零となる。したがって、上式(2)を用いて電圧補償範囲9の末端電圧を推定すると、上式(2)の右辺第2項に相当する電圧降下分ΔVLは零と推定され、末端電圧は破線Aに示される電圧と推定される。しかしながら、実際には、負荷装置6からPV7への配電線では、PV7の発電電力に伴って電圧が上昇することから、末端電圧は実線Bに示される電圧となる。その結果、実際の末端電圧(実線B)と、推定された末端電圧(破線A)との間の電圧誤差が大きくなってしまうことがあり、末端電圧を精度良く制御することができないという問題があった。
この問題に対し、特許文献1に記載された整定値を追加する技術や、特許文献2に記載された整定値を調整する技術では対応が困難であり、電圧調整器による電圧制御が精度良く行なうことができない可能性がある。しかも、上述のような問題は、今後、PVをはじめとした分散型電源が普及するに従い、顕著になると考えられる。
そこで、発明者は、末端電圧における誤差が大きくなった原因を考察し、次の2点が原因ではないかと考えた。図24は、その考察を説明するための図である。
まず1点目として、上述の方式では、電圧補償範囲9内の複数のPV7の発電に関係し、SVR5の自端通過電力P,Qに含まれる電力である自端通過発電電力PG,QGが考慮されていないとともに、電圧補償範囲9内の複数の負荷装置6の負荷に関係し、SVR5の自端通過電力P,Qに含まれる電力である自端通過負荷電力PL,QLが考慮されていないことが原因ではないかと考えた(P,PG,PLは有効電力、Q,QG,QLは無効電力)。つまり、PV7の発電に関係する自端通過発電電力PG,QGと、負荷装置6の負荷に関係する自端通過負荷電力PL,QLとが互いに相殺された結果、自端通過電力P,Qが零となるのであるから、このような自端通過電力P,Qに基づいて電圧降下分ΔVLを推定することが、誤差を生ずる原因ではないかと考えた。
次に2点目として、通常、負荷中心点及び発電中心点は互いに一致しないから、負荷装置6の負荷に起因する電圧降下分ΔVLとしては、破線Cに示されるように負荷中心点の電圧降下分ΔVLが採用されるべきであるとともに、PV7の発電に起因する電圧上昇分ΔVGとしては、破線Dに示されるように発電中心点の電圧上昇分ΔVGが採用されるべきである。
そこで、本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、目標点電圧の推定精度を向上させることが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明に係る電圧制御装置は、配電系統の目標点における電圧である目標点電圧を制御する電圧制御装置であって、前記配電系統において、複数の負荷装置と、太陽光を受けて発電する複数の太陽光発電装置とに電気的に接続された電圧調整器を備える。そして、前記電圧制御装置は、その自端電圧及び自端通過電力を計測する第1計測器と、前記電圧制御装置における日射量を計測する第2計測器と、前記第1計測器で計測された前記自端電圧及び前記自端通過電力と、前記第2計測器で計測された前記日射量とに基づいて、前記電圧調整器の電圧制御量を決定する演算処理部とを備える。前記演算処理部は、第1推定部と、第2推定部と、第3推定部と、第4推定部と、電圧制御決定部とを備える。前記第1推定部は、前記第2計測器で計測された前記日射量と、前記複数の太陽光発電装置の定格出力とに基づいて、前記複数の太陽光発電装置の発電に関係し、前記自端通過電力に含まれる電力である自端通過発電電力を推定する。前記第2推定部は、前記第1計測器で計測された前記自端通過電力と、第1推定部で推定された前記自端通過発電電力とに基づいて、前記複数の負荷装置の負荷に関係し、前記自端通過電力に含まれる電力である自端通過負荷電力を推定する。前記第3推定部は、前記第1計測器で計測された前記自端電圧と、前記第1推定部で推定された前記自端通過発電電力と、前記電圧制御装置と前記複数の太陽光発電装置の発電中心点との間の第1インピーダンスとに基づいて、前記電圧制御装置に対する前記発電中心点の電圧上昇分を推定する。前記第4推定部は、前記第1計測器で計測された前記自端電圧と、前記第2推定部で推定された前記自端通過負荷電力と、前記電圧制御装置と前記複数の負荷装置の負荷中心点との間の第2インピーダンスとに基づいて、前記電圧制御装置に対する前記負荷中心点の電圧降下分を推定する。前記電圧制御決定部は、前記第1計測器で計測された前記自端電圧と、前記第3推定部で推定された前記電圧上昇分と、前記第4推定部で推定された前記電圧降下分とに基づいて、前記目標点電圧を推定し、当該推定された目標点電圧に基づいて、前記電圧制御量を決定する。
本発明によれば、日射量を計測し、当該日射量に基づいて太陽光発電装置の発電電力を推定することにより、目標点電圧を、発電電力による電圧上昇分と、負荷電力による電圧降下分とに分離して推定することができる。その結果、目標点電圧の推定精度を向上させることができる。
実施の形態1に係る電圧制御装置の構成を示すブロック図である。 PV装置データの内容を示す図である。 整定値データの内容を示す図である。 電圧・電力データの内容を示す図である。 日射量データの内容を示す図である。 演算処理部の処理を示すフローチャートである。 PV発電電力推定部で行われる処理を示すフローチャートである。 電圧制御決定部で行われる処理を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る電圧制御装置の構成を示すブロック図である。 演算処理部の処理を示すフローチャートである。 PV発電電力推定部で行われる処理を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る電圧制御装置の構成を示すブロック図である。 演算処理部の処理を示すフローチャートである。 平均日射量推定部で行われる処理を示すフローチャートである。 平均日射量推定部で行われる処理を示す図である。 実施の形態4に係る電圧制御装置の構成を示すブロック図である。 演算処理部の処理を示すフローチャートである。 平均基準発電電力推定部で行われる処理を示すフローチャートである。 実施の形態5に係る電圧制御装置の構成を示すブロック図である。 演算処理部の処理を示すフローチャートである。 末端電圧を推定する処理を示す図である。 関連電圧制御装置及びその周辺の動作を示す図である。 実際のPVと配電線との接続を示す図である。 末端電圧における誤差の考察を示す図である。 実施の形態6に係る電圧制御装置の構成を示すブロック図である。 気温データの内容を示す図である。 風速データの内容を示す図である。 PV装置データの内容を示す図である。 PV発電電力推定部で行われる処理を示すフローチャートである。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る電圧制御装置1とその周辺の構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態に係る電圧制御装置1において、図22及び図23を用いて説明した上述の関連電圧制御装置の構成要素と類似するものについては同じ符号を付すものとし、以下、関連電圧制御装置と大きく異なる部分を中心に説明する。この電圧制御装置1は、配電線8と接続されており、自身の位置における配電線8の電圧、つまり、電圧調整器51の電圧を制御することにより、上述の電圧補償範囲9の末端電圧を制御する。
図1に示すように、電圧制御装置1は、電圧・電力計測器11と、日射量計測器21と、電圧制御データベース31と、演算処理部41と、電圧調整器51とを備える。次に、この電圧制御装置1の各構成要素について説明する。
第1計測器である電圧・電力計測器11は、電圧調整器51よりも負荷側の配電線8に設けられたセンサーPT,CTと接続されており、センサーPT,CTの電圧及び電力を、自端電圧(自端二次側電圧VS)及び自端通過電力(有効電力P及び無効電力Q)として計測する。本実施の形態では、この電圧・電力計測器11による計測は、周期的に行われる。電圧・電力計測器11は、計測した自端二次側電圧VS等を電圧制御データベース31に出力する。
第2計測器である日射量計測器21は、電圧制御装置1における日射量Sを周期的に計測し、計測した日射量Sを電圧制御データベース31に出力する。なお、このような日射量計測器21としては、例えば日射計が該当する。
データベースである電圧制御データベース31は、演算パラメータ、及び、電圧・電力計測器11及び日射量計測器21により計測された計測データなど、電圧制御装置1が電圧制御を行うのに必要な情報が記憶されている。この電圧制御データベース31は、電圧・電力計測器11及び日射量計測器21などの計測機器、及び、演算処理部41のそれぞれからのデータ入力があった場合には、自身のデータベースを更新する。また、電圧制御データベース31は、演算処理部41からのデータ出力依頼があった場合には、自身から演算処理部41にデータを出力する。
演算処理部41は、電圧制御データベース31に記憶された当該演算パラメータ及び計測データに基づいて演算処理を行うことにより、電圧調整器51に用いられる電圧制御量を求める。つまり、演算処理部41は、電圧・電力計測器11で計測された自端二次側電圧VS及び自端通過電力P,Qと、日射量計測器21で計測された日射量Sとに基づいて、電圧調整器51の電圧制御量を決定する。
電圧調整器51は、配線系統において、電力を消費する上述の負荷装置6と、太陽光を受けて発電する上述のPV(太陽光発電装置)7とに、配電線8を介して電気的に接続されている。この電圧調整器51は、演算処理部41が求めた電圧制御量に基づいて、自身の位置における配電線8の電圧制御を行うことにより、負荷側の末端点(目標点)における電圧である末端電圧(目標点電圧)を制御する。このような電圧調整器51には、自端二次側電圧VSを調整可能な機器であればよく、例えば、LRT,SVRの他、SC(Static Condenser:進相コンデンサ)、ShR(Shunt Reactor:分路リアクトル)、SVC(Static Var Compensator:静止型無効電力補償装置)、PCS(Power Conditioning Subsystem:パワーコンディショナー)等でも構わない。
次に、電圧制御データベース31についてより詳細に説明する。
電圧制御データベース31には、電圧補償範囲9内に設置されているPV7の装置情報(設置位置、定格出力、補正係数)を含むPV装置データ32と、演算処理部41に用いられる演算パラメータを含む整定値データ33と、電圧・電力計測器11で計測された自端二次側電圧VS及び自端通過電力P,Qを含む電圧・電力データ34と、日射量計測器21で計測された日射量Sを含む日射量データ35とが記憶されている。
図2は、電圧制御データベース31に記憶されるPV装置データ32を示す図である。図に示されるように、複数台(ここでは100台)のPV7に、1からN(ここではN=100)が順に付与されるIDごとに各データが記憶されている。PV装置データ32は、複数のPV7のそれぞれについての、定格出力Ck(k=1,2,…,N)[kW]と、電圧制御装置1からの距離lk[m]とを含んでいるとともに、理想的な発電電力を実際の発電電力に補正するための補正係数αとを含んでいる。なお、電圧制御装置1からの距離lkは、上述の発電中心点の距離lg2を求めるために用いられる。したがって、もし、当該距離lg2が既知である場合には、各PV7の距離lkの代わりに、距離lg2がPV装置データ32に含まれていてもよい。
図3は、電圧制御データベース31に記憶される整定値データ33を示す図である。図に示されるように、整定値データ33は、電圧調整器51の制御により目標点電圧(ここでは末端電圧)を収めるべき範囲を規定する目標点電圧上限Vmax[kV]及び目標点電圧下限Vmin[kV]と、演算処理部41の起動周期を示す電圧制御周期ts[ms]とを含んでいる。また、整定値データ33は、電圧制御装置1と複数のPV7の発電中心点との間の第1インピーダンスである発電中心点インピーダンス(抵抗分RG[Ω]、リアクタンス分XG[Ω])と、電圧制御装置1と複数の負荷装置6の負荷中心点との間の第2インピーダンスである負荷中心点インピーダンス(抵抗分RL[Ω]、リアクタンス分XL[Ω])とをさらに含んでいる。
次に、整定値データ33に含まれる発電中心点インピーダンスの算出について説明する。なお、前提として、ここでは、この算出は電圧制御装置1によって行われるものとするとともに、電圧制御データベース31において、配電線8のインピーダンス情報(抵抗分r[Ω/m]、リアクタンス分x[Ω/m])が記憶されているものとする。
まず、電圧制御装置1は、PV装置データ32に含まれる距離lk及び定格出力Ckを、上式(3)に代入することにより、発電中心点までの距離lg2[m]を求める。そして、電圧制御装置1は、求めたlg2と、上述のインピーダンス情報(r、x)とに基づいて、発電中心点インピーダンス(抵抗分RG(=r×lg2)、リアクタンス分XG(=x×lg2))を算出し、当該発電中心点インピーダンスRG,XGを整定値データ33として電圧制御データベース31に保存する。
なお、ここでは発電中心点インピーダンスRG,XGの算出が電圧制御装置1によって行われる場合について説明したが、使用者によって算出されてもよい。
負荷中心点インピーダンスRL,XLについても同様に算出される。なお、通常、電圧制御装置1と発電中心点との間の距離lg2と、電圧制御装置1と負荷中心点との間の距離lgとは互いに異なることから、RG≠RLかつXG≠XLとなる。
図4は、電圧制御データベース31に記憶される電圧・電力データ34を示す図である。電圧・電力データ34は、電圧・電力計測器11で周期的に計測された自端二次側電圧VS、自端通過電力(有効電力P,無効電力Q)を、図4に示される計測電圧VS[kV]、計測有効電力P[kW]及び計測無効電力Q[kVar]として含んでいる。なお、この図では、電圧・電力計測器11の計測周期が100[ms]であり、保存対象期間が10分間である場合が示されている。
図5は、電圧制御データベース31に記憶される日射量データ35を示す図である。日射量データ35は、日射量計測器21で周期的に計測された日射量Sを、図5に示される計測日射量S[kW/m2]として含んでいる。なお、この図では、日射量計測器21の計測周期が100[ms]であり、保存対象期間が10分間である場合が示されている。つまり、本実施の形態では、電圧制御データベース31は、日射量計測器21が複数時点において計測した日射量Sを記憶している。
次に、図1に戻って、演算処理部41について詳細に説明する。
演算処理部41は、第1推定部であるPV発電電力推定部42と、第2推定部である負荷電力推定部43と、第3推定部である発電中心点電圧上昇推定部44と、第4推定部である負荷中心点電圧降下推定部45と、電圧制御決定部46とを備える。この演算処理部41は、例えばCPUなどから構成されており、当該CPUなどが電圧制御データベース31などに記憶されている動作プログラムを実行することによって機能的に設けられる。
PV発電電力推定部42は、日射量計測器21で計測された日射量S(ここでは日射量データ35に含まれる計測日射量S)と、複数のPV7の定格出力Ck(ここではPV装置データ32に含まれる定格出力Ck)とに基づいて、考察で述べた自端通過発電電力PG,QGを推定する。
負荷電力推定部43は、電圧・電力計測器11で計測された自端通過電力P,Q(ここでは電圧・電力データ34に含まれる計測有効電力P及び計測無効電力Q)と、PV発電電力推定部42で推定された自端通過発電電力PG,QGとに基づいて、考察で述べた自端通過負荷電力PL,QLを推定する。
発電中心点電圧上昇推定部44は、電圧・電力計測器11で計測された自端二次側電圧VS(ここでは電圧・電力データ34に含まれる計測電圧VS)と、PV発電電力推定部42で推定された自端通過発電電力PG,QGと、整定値データ33に含まれる発電中心点インピーダンスRG,XGとに基づいて、電圧制御装置1に対する発電中心点の電圧上昇分ΔVGを推定する。
負荷中心点電圧降下推定部45は、電圧・電力計測器11で計測された自端二次側電圧VS(ここでは電圧・電力データ34に含まれる計測電圧VS)と、負荷電力推定部43で推定された自端通過負荷電力PL,QLと、整定値データ33に含まれる負荷中心点インピーダンスRL,XLとに基づいて、電圧制御装置1に対する負荷中心点の電圧降下分ΔVLを推定する。
電圧制御決定部46は、電圧・電力計測器11で計測された自端二次側電圧VS(ここでは電圧・電力データ34に含まれる計測電圧VS)と、発電中心点電圧上昇推定部44で推定した電圧上昇分ΔVGと、負荷中心点電圧降下推定部45で推定した電圧降下分ΔVLとに基づいて末端電圧VGLを推定し、当該推定された末端電圧VGLに基づいて、電圧調整器51により用いられる電圧制御量ΔVを決定する。
図6は、図1に示される電圧制御装置1内の「演算処理部41」の処理を示すフローチャートである。以下、この図6等を用いて、演算処理部41の処理について説明する。なお前提として、演算処理部41は、整定値データ33に含まれる電圧制御周期tsに従って起動するものとする。
まず、ステップS1にて、演算処理部41は、電圧制御データベース31から、ステップS1以降の処理に必要な演算パラメータと計測データとを取得する。
ステップS2にて、PV発電電力推定部42は、日射量データ35に含まれる計測日射量S[kW/m2]と、PV装置データ32に含まれる定格出力Ck[kW]等とに基づいて、上述の自端通過発電電力PG[kW],QG[kVar]を推定する。
図7は、PV発電電力推定部42により行われるステップS2の処理を詳細に示すフローチャートの一例である。
まず、ステップS11にて、PV発電電力推定部42は、電圧制御データベース31(PV装置データ32)から、各PV7の補正係数α[%]及び定格出力Ck[kW]を取得する。
ステップS12にて、PV発電電力推定部42は、ステップS1で取得された直近の計測日射量Sと、ステップS11で取得した補正係数α及び定格出力Ckとに基づいて、自端通過発電電力の有効電力PGを算出する。
以下、このPV発電電力推定部42における当該算出について詳細に説明する。PV7の定格出力Ckは、JIS C8918により、AM(Air Mass:空気透過量)=1.5、日射量=1[kW/m2]、太陽電池モジュール温度=25[℃]の条件下における、PV7の発電電力とすると規定されている。したがって、AMと太陽電池モジュール温度とを無視すると、そのPV7が受けた日射量がS[kW/m2]である場合、そのPV7の理想発電電力[kW]は次式(4)となる。
Figure 0005452764
しかし、PV7の実発電電力[kW]は、この理想発電電力[kW]よりは少なくなり、次式(5)となる。
Figure 0005452764
ここで、補正係数α[%]は、1以下の数値であり、太陽電池モジュール温度、AM値、及び、直流電力から交流電力への変換による損失などの諸要素により決定される値である。例えば、結晶系太陽電池による発電の場合は、実発電電力と理想発電電力との比は、概ね0.8程度と言われている。本実施の形態ではこの0.8を補正係数αに採用している。なお、例えば、電圧補償範囲9内にあるいずれか一つのPV7をモニタリングし、当該一つのPV7の定格出力Ck[kW]及び日射量S[kW/m2]の実測値と、それらと同時に実測して得られる発電有効電力Pgk[kW]とを次式(6)に代入して得られる数値を、補正係数αに採用してもよい。
Figure 0005452764
また、補正係数αは、例えば、結晶系太陽電池では、モジュール温度の影響を強く受ける。したがって、モジュール温度と強い相関のある気温による補正項を加えたり、季節ごとに変更したりしてもよい。
さて、本実施の形態では、PV7の台数をNとするとともに、説明を簡単にするため、補正係数αは電圧補償範囲9内の全てのPV7で一律であるとし、各PV7の計測日射量S[kW/m2]は互いに同一であるものとする。この場合に、PV発電電力推定部42は、ステップS1で取得された直近の計測日射量Sと、ステップS11で取得した補正係数α及び定格出力Ckとを次式(7)に代入し、その式に表われている有効電力PG[kW]を、考察で述べた自端通過発電電力の有効電力PGとして求める。なお、この式(7)では、分母の項(日射量=1[kW/m2])は省略している。
Figure 0005452764
それから、ステップS13にて、PV発電電力推定部42は、ステップS12で求めた自端通過発電電力の有効電力PGと、予め定められた力率cosθとに基づいて、自端通過発電電力の無効電力QGを算出する。本実施の形態では、説明を簡単にするため、各PV7の力率cosθは互いに同一であるものとする。この場合に、PV発電電力推定部42は、次式(8),(9)で表される無効電力QG[kVar]を、考察で述べた自端通過発電電力の無効電力QGとして求める。
Figure 0005452764
Figure 0005452764
以上により、図7に示されるステップS11〜S13の処理、つまり、図6に示されるステップS2の処理が終了する。
このステップS2の後、ステップS3にて、負荷電力推定部43は、電圧・電力データ34に含まれる計測有効電力P[kW]及び計測無効電力Q[kVar]と、PV発電電力推定部42で求めた自端通過発電電力PG[kW],QG[kVar]とを、次式(10),(11)に代入することにより、上述の自端通過負荷電力PL[kW],QL[kVar]を求める。
Figure 0005452764
Figure 0005452764
続いて、ステップS4にて、発電中心点電圧上昇推定部44は、電圧・電力データ34に含まれる計測電圧VS[kV]と、PV発電電力推定部42で求めた自端通過発電電力PG[kW],QG[kVar]と、整定値データ33に含まれる発電中心点インピーダンスRG[Ω],XG[Ω]とを、次式(12)に代入することにより、上述の電圧上昇分ΔVG[kV]を求める。
Figure 0005452764
ステップS5にて、同様に、負荷中心点電圧降下推定部45は、電圧・電力データ34に含まれる計測電圧VS[kV]と、負荷電力推定部43で求めた自端通過負荷電力PL[kW],QL[kVar]と、整定値データ33に含まれる負荷中心点インピーダンスRL[Ω],XL[Ω]とを、次式(13)に代入することにより、上述の電圧降下分ΔVL[kV]を求める。
Figure 0005452764
ステップS6にて、電圧制御決定部46は、電圧・電力データ34に含まれる計測電圧VS[kV]と、発電中心点電圧上昇推定部44で求めた電圧上昇分ΔVG[kV]と、負荷中心点電圧降下推定部45で求めた電圧降下分ΔVL[kV]とに基づいて、上述の末端電圧(目標点電圧)VGL[kV]を求める。そして、ステップS7にて、電圧制御決定部46は、ステップS6で求めた末端電圧VGL[kV]に基づいて、電圧調整器51により用いられる電圧制御量ΔV[kV]を決定し、当該電圧制御量ΔVを電圧調整器51に送信する。
図8は、電圧制御決定部46により行われるステップS6及びS7の処理を詳細に示すフローチャートの一例である。ステップS21は当該ステップS6に対応し、ステップS22〜S27は当該ステップS7に対応する。
まず、ステップS21にて、電圧制御決定部46は、上述の計測電圧VS[kV]と、電圧上昇分ΔVG[kV]と、電圧降下分ΔVL[kV]とを、次式(14)に代入することにより、末端電圧(目標点電圧)VGL[kV]を求める。
Figure 0005452764
それから、ステップS22にて、電圧制御決定部46は、ステップS21で求めた末端電圧VGL[kV]が、整定値データ33に含まれる目標点電圧下限Vmin[kV]よりも小さいかを判定する。小さい(VGLが下限Vminを逸脱している)と判定された場合にはステップS23に進み、そうでないと判定された場合にはステップS24に進む。
ステップS23にて、電圧制御決定部46は、ステップS21で求めた末端電圧VGL[kV]と、目標点電圧下限Vmin[kV]とを次式(15)に代入することにより、電圧制御量ΔV[kV]を決定する。
Figure 0005452764
ステップS24にて、電圧制御決定部46は、ステップS21で求めた末端電圧VGL[kV]が、整定値データ33に含まれる目標点電圧上限Vmax[kV]よりも大きいかを判定する。大きい(VGLが上限Vmaxを逸脱している)と判定された場合にはステップS25に進み、そうでない(VGLが上下限内に収まっている)と判定された場合にはステップS26に進む。
ステップS25にて、電圧制御決定部46は、ステップS21で求めた末端電圧VGL[kV]と、目標点電圧上限Vmax[kV]とを次式(16)に代入することにより、電圧制御量ΔV[kV]を決定する。
Figure 0005452764
ステップS26にて、電圧制御決定部46は、次式(17)により、電圧制御量ΔV[kV]を決定する。つまり、この場合には、電圧調整器51における電圧が変更されることなく維持されることになる。
Figure 0005452764
ステップS23,S25,S26の後、ステップS27にて、電圧制御決定部46は、決定した電圧制御量ΔVを電圧調整器51に送信する。
以上により、図8に示される電圧制御決定部46の処理が終了し、図6に示される演算処理部41の処理が終了する。
その後、電圧調整器51は、演算処理部41(電圧制御決定部46)から送信された電圧制御量ΔV[kV]に基づいて、自身の位置における配電線8の電圧制御を行う。例えば、電圧調整器51がSVRであれば、その電圧制御の動作として、ΔV分のタップの上げ下げ動作が行われる。電圧調整器51がSVCであれば、その電圧制御の動作として、電圧制御装置1から制御目標点までの線路リアクタンス分をXとした場合に次式(18)に示される無効電力量の投入(消費)などが行われる。
Figure 0005452764
なお、電圧制御周期は電圧調整器51に依存するが、演算処理部41からの電圧制御量ΔVの更新がない場合には、電圧調整器51は、現在の自端二次側電圧VSを維持するものとする。
以上のような本実施の形態に係る電圧制御装置1によれば、日射量を計測し、当該日射量に基づいてPV7の発電電力を推定することにより、末端電圧(目標点電圧)を、発電電力による電圧上昇分ΔVGと、負荷電力による電圧降下分ΔVLとに分離して推定することができる。その結果、末端電圧の推定精度を向上させることができる。しかも、電圧調整器51の種類によらずに、その効果が期待できる。また、末端電圧の推定精度を向上させることにより、適切な電圧供給が可能となるのでエネルギーの消費量を削減することも期待できる。
<実施の形態2>
実施の形態1に係る電圧制御装置1では、日射量計測器21により日射量を計測して、自端通過発電電力PG,QGを推定していたが、本発明の実施の形態2に係る電圧制御装置1では、日射量の代わりに発電電力を計測し、自端通過発電電力PG,QGを推定する。
図9は、本実施の形態に係る電圧制御装置1とその周辺の構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態に係る電圧制御装置1において、実施の形態1に係る電圧制御装置1の構成要素と類似するものについては同じ符号を付すものとし、以下、実施の形態1と大きく異なる部分を中心に説明する。
図9に示されるように、本実施の形態に係る電圧制御装置1は、電圧制御装置1において照射される太陽光に基づいて電力を発生するとともに、当該電力を計測する電力発生計測装置である装置用PV61を、上述の日射量計測器21の代わりに備えている。そして、電圧制御データベース31は、上述の日射量データ35の代わりに、装置用PV61で計測された電力(以下「基準発電電力Pgbase」と呼ぶ)を、基準発電電力データ36として記憶する。また、電圧制御データベース31は、装置用PV61の装置情報も、PV7と同様にPV装置データ32として保存しているものとする。つまり、本実施の形態に係る電圧制御データベース31は、装置用PV61が複数時点において計測した基準発電電力Pgbaseを記憶しているものとする。
図10は、本実施の形態に係る電圧制御装置1内の「演算処理部41」の処理を示すフローチャートである。この処理は、図6に示した処理においてステップS2をステップS2Aに変更したものとなっている。このステップS2Aにて、本実施の形態に係る演算処理部41は、日射量計測器21で計測された日射量Sに代えて、装置用PV61で計測された基準発電電力Pgbase(ここでは基準発電電力データ36に含まれる基準発電電力Pgbase)を用いる。
具体的には、このステップS2Aにて、演算処理部41(PV発電電力推定部42)は、基準発電電力データ36に含まれる基準発電電力Pgbaseと、PV装置データ32に含まれる定格出力Ck[kW]等とに基づいて、自端通過発電電力PG[kW],QG[kVar]を推定する。
図11は、PV発電電力推定部42により行われるステップS2Aの処理を詳細に示すフローチャートの一例である。
まず、PV発電電力推定部42は、上述のステップS11と同様に、電圧制御データベース31(PV装置データ32)から、各PV7の補正係数α[%]及び定格出力Ck[kW]を取得する。本実施の形態に係るPV発電電力推定部42は、それとともに、装置用PV61の補正係数αbase[%]及び定格出力Cbase[kW]を取得する。
ステップS12Aにて、PV発電電力推定部42は、本実施の形態に係るステップS1で取得される基準発電電力Pgbaseと、ステップS11で取得した補正係数α及び定格出力Ck等とを次式(19)に代入し、その式に表われている有効電力PG[kW]を、自端通過発電電力の有効電力PGとして求める。
Figure 0005452764
それから、PV発電電力推定部42は、上述のステップS13と同様の処理を行うことにより、自端通過発電電力の無効電力QGを求める。演算処理部41の残りの処理については、実施の形態1と同様である。
以上のような本実施の形態に係る電圧制御装置1によれば、日射量Sと発電電力の関係を定式化しなくても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
<実施の形態3>
上述の実施の形態では、例えば、電圧制御装置1の近傍にのみ雲がたまたまかかっている場合、電圧制御装置1(日射量計測器12)における日射量が突発的に変化し、電圧補償範囲9内でのPV7の日射量と異なる可能性がある。この場合には、日射量計測器12によっては、発電中心点の電圧上昇分ΔVGを精度よく推定することができず、末端電圧の推定精度が多少低下することがある。そこで、本発明の実施の形態3では、このような場合であっても、末端電圧の推定精度を向上させることが可能な電圧制御装置1について説明する。
図12は、本実施の形態に係る電圧制御装置1とその周辺の構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態に係る電圧制御装置1において、実施の形態1に係る電圧制御装置1の構成要素と類似するものについては同じ符号を付すものとし、以下、実施の形態1と大きく異なる部分を中心に説明する。
図12に示されるように、本実施の形態に係る演算処理部41には、平均日射量推定部62が追加されている。この平均日射量推定部62は、電圧制御データベース31に記憶された日射量データ35のうちの所定期間の計測日射量を統計処理することにより(平均することにより)、平均日射量を推定する。
図13は、本実施の形態に係る電圧制御装置1内の「演算処理部41」の処理を示すフローチャートである。この処理では、図6に示した処理においてステップS2をステップS2B1,S2B2に変更したものとなっている。このステップS2B1,S2B2にて、本実施の形態に係る演算処理部41は、日射量計測器21で計測された日射量Sに代えて、平均日射量推定部62で推定された平均日射量を用いることが可能となっている。
具体的には、ステップS2B1にて、演算処理部41(平均日射量推定部62)は、電圧制御データベース31に記憶された所定期間の計測日射量Sを平均することによって、平均日射量を推定する。そして、ステップS2B2にて、演算処理部41(PV発電電力推定部42)は、平均日射量推定部62で推定された平均日射量と、PV装置データ32に含まれる定格出力Ck[kW]等とに基づいて、自端通過発電電力PG[kW],QG[kVar]を推定する。
図14は、平均日射量推定部62により行われるステップS2B1の処理を詳細に示すフローチャートの一例である。
まず、ステップS31にて、平均日射量推定部62は、電圧制御データベース31に記憶された日射量データ35から、過去の期間(例えば現在の時刻と、そこから1分間遡った時刻との間の期間)の計測日射量Sを取得する。
ステップS32にて、平均日射量推定部62は、取得した計測日射量S[kW/m2]に基づいて、各時刻断面の日射量の変化量を示す日射変化量ΔSiを算出する。そして、平均日射量推定部62は、上述の過去の期間の日射変化量ΔSiの平均である日射変化量平均ΔSavrと、標準偏差である日射変化量標準偏差ΔSσを求める。
ステップS33にて、平均日射量推定部62は、日射変化量平均ΔSavrを図15に示される目標日射変化量とし、ΔSavr−ΔSσ以上かつΔSavr+ΔSσ以下の範囲を同図15に示される不感帯として設定する。そして、平均日射量推定部62は、日射量計測器21が直近に計測した計測日射量S(t)と、その1つ前に計測した計測日射量S(t−1)との変化量を示す直近日射変化量ΔSnowを算出する。
ステップS34にて、平均日射量推定部62は、直近日射変化量ΔSnowが不感帯の下限(ΔSavr−ΔSσ)よりも小さいかを判定する。小さい(ΔSnowが不感帯を逸脱している)と判定された場合にはステップS36に進み、そうでないと判定された場合にはステップS35に進む。
ステップS35にて、平均日射量推定部62は、直近日射変化量ΔSnowが不感帯の上限(ΔSavr+ΔSσ)よりも大きいかを判定する。大きい(ΔSnowが不感帯を逸脱している)と判定された場合にはステップS36に進み、そうでないと判定された場合にはステップS37に進む。
ΔSnowが不感帯を逸脱する程度に直近の日射量Sの変化が急峻であった場合に行われるステップS36において、平均日射量推定部62は、上述の過去の期間の計測日射量Sの平均値Savrを平均日射量として採用する。一方、直近の日射量Sの変化が緩慢であった場合に行われるステップS37において、平均日射量推定部62は、直近の計測日射量Sを平均日射量として採用する。
以上、平均日射量推定部62が平均日射量を推定する処理の一例について説明したが、以下の別処理を行ってもよい。例えば、直近日射変化量ΔSnowが不感帯を逸脱するときには、平均日射量推定部62は、ΔSavr,ΔSσの値を固定し、図15の斜線部分に示されるように、不感帯の逸脱量についての時間に関する積分量である日射変化量積分量ΔSp[ms・kW/m2]を算出する。そして、日射変化量積分量ΔSpが設定閾値を超えた場合には、平均日射量推定部62は、上述の過去の期間の計測日射量Sの平均値Savrを平均日射量として採用する。一方、日射変化量積分量ΔSpが当該設定閾値以下である場合には、平均日射量推定部62は、直近の計測日射量Sを平均日射量として採用する。そして、直近日射変化量ΔSnowが不感帯範囲内に戻った場合には、次の時刻からΔSavr,ΔSσを再度算出する。
なお、この処理における上述の設定閾値は、整定値データ33として記憶されているものとする。次に、この設定閾値の決定方法の一例について説明する。
例えば、電圧制御装置1の近傍にかかっている雲の大きさを幅100[m]、風速10[m/s](平均的な風速)を想定した場合、電圧制御装置1の近傍を通過する時間は経験的に10[s]であると推定できる。よって、ΔSσ×10000[ms・kW/m2]を設定閾値と決定する。なお、ここで説明した設定閾値の決定方法は一例であって、それ以外の決定方法を採用してもよい。
平均日射量推定部62が平均日射量を推定する他の処理として、以下の処理を行ってもよい。例えば、直近日射変化量ΔSnowが不感帯を逸脱するときには、上述と同様に推定される雲の通過時間10[s](=10000[ms])を動作時間tm[ms]として整定値データ33に設定する。ただし、既に動作時間tm>0の場合は値を変更しない。動作時間tm>0の間は、tmから日射量計測周期の差分を取り、上述の過去の期間の計測日射量Sの平均値を平均日射量として採用し、一方、動作時間tm≦0となった時点で、次の時刻からΔSavr,ΔSσを再度算出する。
また、平均日射量推定部62が平均日射量を推定する簡易的な他の処理として、常に過去の期間に計測した日射量の平均値を平均日射量として採用することも考えられる。
以上、ステップS2B1における平均日射量推定部62が平均日射量を推定する処理について説明した。この後、ステップS2B2にて、PV発電電力推定部42は、ステップS2B1で推定した平均日射量と、PV装置データ32に含まれる定格出力Ck[kW]等とに基づいて、自端通過発電電力PG[kW],QG[kVar]を推定する。演算処理部41の残りの処理については、実施の形態1と同様である。
以上のような本実施の形態に係る電圧制御装置1によれば、計測日射量Sの突発的な変化を抑制して得られる平均日射量に基づいて、PV7の発電電力を推定する。したがって、電圧制御装置1の近傍に雲がたまたまかかっている場合などによる局所的変化が、計測日射量Sに影響するのを抑制することができることから、発電電力推定を安定させることができる。
<実施の形態4>
実施の形態3では、計測日射量Sの突発的な変化を抑制して、PV7の発電電力を推定した。本実施の形態では、実施の形態2に係る基準発電電力Pgbaseの突発的な変化を抑制して、PV7の発電電力を推定する。
図16は、本実施の形態に係る電圧制御装置1とその周辺の構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態に係る電圧制御装置1において、実施の形態2に係る電圧制御装置1の構成要素と類似するものについては同じ符号を付すものとし、以下、実施の形態2と大きく異なる部分を中心に説明する。
図16に示されるように、本実施の形態に係る演算処理部41には、平均電力推定部である平均基準発電電力推定部63が追加されている。この平均基準発電電力推定部63は、電圧制御データベース31に記憶された基準発電電力データ36のうちの所定期間の基準発電電力Pgbaseを統計処理することにより(平均することにより)、平均基準発電電力を推定する。
図17は、本実施の形態に係る電圧制御装置1内の「演算処理部41」の処理を示すフローチャートである。この処理では、図6に示した処理においてステップS2をステップS2C1,S2C2に変更したものとなっている。このステップS2C1,S2C2にて、本実施の形態に係る演算処理部41は、日射量計測器21で計測された日射量Sに代えて、平均基準発電電力推定部63で推定された平均基準発電電力を用いることが可能となっている。
具体的には、ステップS2C1にて、演算処理部41(平均基準発電電力推定部63)は、電圧制御データベース31に記憶された所定期間の基準発電電力Pgbaseを平均することによって、平均基準発電電力を推定する。そして、ステップS2C2にて、演算処理部41(PV発電電力推定部42)は、平均基準発電電力推定部63で推定された平均基準発電電力と、PV装置データ32に含まれる定格出力Ck[kW]等とに基づいて、自端通過発電電力PG[kW],QG[kVar]を推定する。
図18は、平均基準発電電力推定部63により行われるステップS2C1の処理を詳細に示すフローチャートの一例である。このステップS41〜S47の処理は、図14に示したステップS31〜S37の処理と同様である。具体的には、平均基準発電電力推定部63を平均日射量推定部62に、基準発電電力データ36を日射量データ35に、基準発電電力Pgbase及びその平均値Pgbaseavrを計測日射量S及びその平均値Savrにそれぞれ対応させている。また、基準発電電力変化量ΔPgbaseiを日射変化量ΔSiに、基準発電電力変化量平均ΔPgbaseavrを日射変化量平均ΔSavrに、基準発電電力変化量標準偏差ΔPgbaseσを日射変化量標準偏差ΔSσに、直近基準発電電力変化量ΔPgbasenowを直近日射変化量ΔSnowに対応させている。
以上のような本実施の形態に係る電圧制御装置1によれば、基準発電電力Pgbaseの突発的な変化を抑制して得られる平均基準発電電力に基づいて、PV7の発電電力を推定する。したがって、電圧制御装置1の近傍に雲がたまたまかかっている場合などによる局所的変化が、基準発電電力Pgbaseに影響するのを抑制することができることから、発電電力推定を安定させることができる。
<実施の形態5>
以上の実施の形態に係る電圧制御装置1では、電圧制御装置1における自端通過電力P,Qを用いたが、本発明の実施の形態5に係る電圧制御装置1では、その代わりに、電圧制御装置1における自端通過電流Iを計測する。
図19は、本実施の形態に係る電圧制御装置1とその周辺の構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態に係る電圧制御装置1において、実施の形態1に係る電圧制御装置1の構成要素と類似するものについては同じ符号を付すものとし、以下、実施の形態1と大きく異なる構成要素を中心に説明する。
図19に示されるように、本実施の形態に係る電圧制御装置1は、電圧制御装置1における自端二次側電圧VS及び自端通過電流Iを計測する電圧・電流計測器64を、上述の電圧・電力計測器11の代わりに備えている。そして、電圧制御データベース31は、上述の電圧・電力データ34の代わりに、電圧・電流計測器64で計測された自端二次側電圧VS及び自端通過電流Iを、電圧・電流データ37として記憶する。また、本実施の形態に係る演算処理部41には、電流・電力変換部65が追加されている。この電流・電力変換部65は、電圧・電流計測器64で計測された自端通過電流I(ここでは電圧・電流データ37に含まれる自端通過電流I)に基づいて、上述の自端通過電力P,Qを推定する。
図20は、本実施の形態に係る電圧制御装置1内の「演算処理部41」の処理を示すフローチャートである。この処理は、図6に示した処理において、ステップS1とステップS2との間にステップS9が追加されたものとなっている。このステップS9にて、本実施の形態に係る演算処理部41は、電圧・電流計測器64で計測された自端通過電流Iに基づいて、上述の自端通過電力P,Qを推定する。
具体的には、ステップS9にて、演算処理部41(電流・電力変換部65)は、電流制御データベース31に記憶された自端通過電流I[kA]に対して通過電力の力率cosθを想定し、これらを次式(20),(21),(22)に代入することにより、自端通過電力(有効電力P[kW],無効電力Q[kVar])を推定する。
Figure 0005452764
Figure 0005452764
Figure 0005452764
このステップS9の後、演算処理部41は、当該推定した自端通過電力P,Qを用いて、実施の形態1と同様に処理を行う。
以上のような本実施の形態に係る電圧制御装置1によれば、実施の形態1と比べて、若干推定精度は低下するが、電流計測器を用いることが可能となる。一般に、電流計測の方が電力計測よりも容易であり、しかも機器も安価となることから、コスト削減が期待できる。なお、以上は、実施の形態1に適用した場合について説明したが、実施の形態2〜4についても同様に適用することができる。
<実施の形態6>
実施の形態1では、PV発電電力推定部42が、上式(7)を用いることにより、日射量計測器21で計測された計測日射量Sに基づいて自端通過発電電力の有効電力PG(つまり各PV7の発電電力の合計)を推定する。
しかしながら、PV7の発電電力は日射量以外に気温、風速にも影響されるため、日射量のみによるPV発電電力の推定では、自端通過発電電力PG[kW],QG[kVar]の推定精度が低下する可能性がある。そこで実施の形態6では、第4計測器を構成する気温計測器65及び風速計測器66を、実施の形態1に係る電圧制御装置1に追加することにより、PV発電電力推定部42での推定精度の向上を図っている。
図25は、本実施の形態に係る電圧制御装置1とその周辺の構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態に係る電圧制御装置1において、実施の形態1に係る電圧制御装置1の構成要素と類似するものについては同じ符号を付すものとし、以下、実施の形態1と大きく異なる部分を中心に説明する。
図25に示される気温計測器65は、電圧制御装置1における気温をその計測器の計測周期に基づき計測し、計測したデータを気温データ38として電圧制御データベース31に記憶する。また同図25に示される風速計測器66は、電圧制御装置1における風速をその計測器の計測周期に基づき計測し、計測したデータを風速データ39として電圧制御データベース31に記憶する。つまり、上述の日射計測器11と同様に計測を行う気温計測器65及び風速計測器66の追加に伴い、電圧制御データベース31内に気温データ38及び風速データ39が記憶、更新される。図26及び図27は、それぞれ、電圧制御データベース31に記憶される気温データ38及び風速データ39を示す図である。
図25に戻って、PV発電電力推定部42は、日射量計測器21で計測された日射量S[kW/m2]、及び、複数のPV7の定格出力Ck[kW]に、気温計測器65及び風速計測器66で計測された気温T[℃]及び風速W[m/s]を加味して、上述の自端通過発電電力PG,QGを推定する。本実施の形態では、PV発電電力推定部42は、上式(7)の代わりに次式(23)に、日射量S[kW/m2]、気温T[℃]及び風速W[m/s]の3変数と、電圧制御装置1の電圧補償範囲9内の各PV7の定格出力Ck[kW]とを代入することにより、自端通過発電電力の有効電力PG[kW]を求める。
Figure 0005452764
なお、上式(23)を規定する係数a〜cの算出方法としては、例えば自装置(電圧制御装置1)の電圧補償範囲9内のPV7から代表となる代表PV7を選定し、予め自装置近傍の日射量、気温、風速、及び代表PV7の発電電力を計測する。そして、当該計測した結果に対して重回帰分析を行うことにより、各変数の係数a〜cを算出、決定することが考えられる。ここでは、こうして算出された係数a〜cが、図28に示されるように、PV装置データ32として電圧制御データベース31に記憶されているものとする。
なお、もちろん、これら係数a〜cはそれぞれ個別に設定しても構わないが、実運用面を考慮すれば、これら係数a〜cは全PV7で一律で設定することが望ましい。ただし、設置条件から極端に周辺環境(日射量や設置角度)や使用年数が異なる場合には、個別に設定することが望ましい。また、ここでは、上式(23)は重回帰分析による複数変数(S,T,W)の1次方程式によるPV発電電力推定式を用いる場合について説明しているが、上記3変数(S,T,W)から推定可能であれば、推定式の次数や算出手段はこれに限ったものではない。
図29は、本実施の形態に係るPV発電電力推定部42により行われる処理を詳細に示すフローチャートの一例である。この図29に示されているように、本実施の形態に係るPV発電電力推定部42の処理は、上述のステップS12をステップS12Bに代えたものとなっている点を除けば、実施の形態1に係るPV発電電力推定部42の処理と同じである。なお、このステップS12Bでは、PV発電電力推定部42は、日射量S、定格出力Ck、気温T及び風速Wに基づいて、自端通過発電電力の有効電力PG[kW]を推定する。
以上のような本実施の形態に係る電圧制御装置1によれば、日射量及び定格出力に気温、風速を加味して、自端通過発電電力(PV発電電力)を推定する。したがって、自端通過発電電力(PV発電電力)の推定精度向上が期待できる。
なお、以上の説明では、実施の形態1に適用した場合について説明したが、例えば計測日射量SからPV発電電力を推定する実施の形態3、及び、実施の形態5を適用した実施の形態1,3についても同様に適用可能である。
本発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合せ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 電圧制御装置、6 負荷装置、7 PV、11 電圧・電力計測器、21 日射量計測器、31 電圧制御データベース、41 演算処理部、42 PV発電電力推定部、43 負荷電力推定部、44 発電中心点電圧上昇推定部、45 負荷中心点電圧降下推定部、46 電圧制御決定部、51 電圧調整器、61 装置用PV、62 平均日射量推定部、63 平均基準発電電力推定部、64 電圧・電流計測器、65 気温計測器、66 風速計測器。

Claims (6)

  1. 配電系統の目標点における電圧である目標点電圧を制御する電圧制御装置であって、
    前記配電系統において、複数の負荷装置と、太陽光を受けて発電する複数の太陽光発電装置とに電気的に接続された電圧調整器と、
    前記電圧制御装置における自端電圧及び自端通過電力を計測する第1計測器と、
    前記電圧制御装置における日射量を計測する第2計測器と、
    前記第1計測器で計測された前記自端電圧及び前記自端通過電力と、前記第2計測器で計測された前記日射量とに基づいて、前記電圧調整器の電圧制御量を決定する演算処理部と
    を備え、
    前記演算処理部は、
    前記第2計測器で計測された前記日射量と、前記複数の太陽光発電装置の定格出力とに基づいて、前記複数の太陽光発電装置の発電に関係し、前記自端通過電力に含まれる電力である自端通過発電電力を推定する第1推定部と、
    前記第1計測器で計測された前記自端通過電力と、第1推定部で推定された前記自端通過発電電力とに基づいて、前記複数の負荷装置の負荷に関係し、前記自端通過電力に含まれる電力である自端通過負荷電力を推定する第2推定部と、
    前記第1計測器で計測された前記自端電圧と、前記第1推定部で推定された前記自端通過発電電力と、前記電圧制御装置と前記複数の太陽光発電装置の発電中心点との間の第1インピーダンスとに基づいて、前記電圧制御装置に対する前記発電中心点の電圧上昇分を推定する第3推定部と、
    前記第1計測器で計測された前記自端電圧と、前記第2推定部で推定された前記自端通過負荷電力と、前記電圧制御装置と前記複数の負荷装置の負荷中心点との間の第2インピーダンスとに基づいて、前記電圧制御装置に対する前記負荷中心点の電圧降下分を推定する第4推定部と、
    前記第1計測器で計測された前記自端電圧と、前記第3推定部で推定された前記電圧上昇分と、前記第4推定部で推定された前記電圧降下分とに基づいて、前記目標点電圧を推定し、当該推定された目標点電圧に基づいて、前記電圧制御量を決定する電圧制御決定部と
    を備える、電圧制御装置。
  2. 請求項1に記載の電圧制御装置であって、
    前記電圧制御装置において照射される太陽光に基づいて電力を発生するとともに、当該電力を計測する電力発生計測装置を、前記第2計測器の代わりに備え、
    前記演算処理部は、前記第2計測器で計測された前記日射量に代えて、前記電力発生計測装置で計測された前記電力を用いる、電圧制御装置。
  3. 請求項1に記載の電圧制御装置であって、
    前記第2計測器が複数時点において計測した前記日射量を記憶するデータベースと、
    前記データベースに記憶された所定期間内の前記日射量を平均することによって、平均日射量を推定する平均日射量推定部と
    をさらに備え、
    前記演算処理部は、前記第2計測器で計測された前記日射量に代えて前記平均日射量を用いることが可能な、電圧制御装置。
  4. 請求項1に記載の電圧制御装置であって、
    前記電圧制御装置において照射される太陽光に基づいて電力を発生するとともに、当該電力を計測する電力発生計測装置を、前記第2計測器の代わりに備え、
    前記電力発生計測装置が複数時点において計測した前記電力を記憶するデータベースと、
    前記データベースに記憶された所定期間内の前記電力を平均することによって、平均電力を推定する平均電力推定部と
    をさらに備え、
    前記演算処理部は、前記第2計測器で計測された前記日射量に代えて、前記平均電力を用いることが可能な、電圧制御装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電圧制御装置であって、
    前記電圧制御装置における自端電圧及び自端通過電流を計測する第3計測器を、前記第1計測器の代わりに備え、
    前記演算処理部は、前記第1計測器で計測された前記自端通過電圧に代えて、前記第3計測器で計測された前記自端通過電流を用いる、電圧制御装置。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電圧制御装置であって、
    前記電圧制御装置における気温及び風速を計測する第4計測器をさらに備え、
    前記第1推定部は、
    前記第2計測器で計測された前記日射量、及び、前記複数の太陽光発電装置の定格出力に、前記第4計測器で計測された前記気温及び前記風速を加味して、前記自端通過発電電力を推定する、電圧制御装置。
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