JP6082811B2 - 再生可能エネルギー発電設備の制御システム及びその制御方法並びに再生可能エネルギー発電システム - Google Patents
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Description
本発明は再生可能エネルギー発電設備の制御システム及びその制御方法並びに再生可能エネルギー発電システムに係り、特に、電力系統に接続して運転される風力や太陽光等の再生可能エネルギー源を利用した再生可能エネルギー発電設備における電力系統の周波数安定化に好適な再生可能エネルギー発電設備の制御システム及びその制御方法並びに再生可能エネルギー発電システムに関する。
近年、温暖化や酸性雨をはじめとする地球規模の環境問題の顕在化、化石資源の枯渇、エネルギーセキュリティー確保等への対応策として、風力発電や太陽光発電といった再生可能エネルギー源を利用した再生可能エネルギー発電設備の電力系統への導入が進んでいる。
一般に、電力系統では、図1に示すように、負荷変動の時間周期に応じて、発電機のガバナフリー運転、負荷周波数制御(LFC:Load Frequency Control)、経済性負荷配分制御(EDC:Economic Load Dispatching Control)といった制御分担で、周波数を適正範囲に維持するように制御、運用されている。
上述した再生可能エネルギー発電設備の導入増加に伴い、次の理由から電力系統の周波数安定性の低下が懸念されている。先ず、再生可能エネルギー発電設備が増加すると、全発電設備の容量に占める火力発電所や水力発電所等のいわゆるミドルロード電源、ピークロード電源の容量の比率が相対的に低下することにより、需要と供給の受給バランスが保てなくなる需給の調整力不足が挙げられる。また、風力発電や太陽光発電等を利用した再生可能エネルギー発電設備は、電力変換器を介して電力系統に連系する方式が多いため、前述のミドルロード電源の減少と相俟って、電力系統に連系される慣性を持った回転機型の電源の比率が低下するため、負荷の変動に対して周波数変動が発生しやすくなる点が挙げられる。
特に、周波数安定性の低下は、再生可能エネルギー発電設備の導入を拡大する際の障害となるが、これを電力系統側の設備だけで対策するのは困難であり、今後は、再生可能エネルギー発電設備が電力系統の周波数維持に貢献することが重要になると考えられる。
再生可能エネルギー発電設備における電力系統の周波数維持への貢献については、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1には、再生可能エネルギー発電設備において、電力系統の周波数の変化と風速の変化に応じて風力発電の出力を調整し、これにより、数秒程度の周波数変動の抑制に貢献する技術が開示されている。
一般に、風力発電や太陽光発電等を利用した再生可能エネルギー発電設備による数秒周期程度の出力変動は、これらの発電設備が地理的に広範囲に分布して設置されることを考慮すれば、互いに変動分が均される平滑化効果が期待できるため、電力系統の周波数変動に対して大きな影響を及ぼさない。従って、再生可能エネルギー発電設備が電力系統の周波数維持に貢献するには、LFCが対象とする時間領域である数分から数十分の時間周期の周波数変動を抑制するのが最も効果的と考えられる。
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、風力発電システムの風車ブレードや発電機が有する慣性エネルギーを利用して出力調整を行うため、数秒周期程度の周波数変動の抑制に貢献することはできるが、利用できる慣性エネルギーが小さいため、上述したLFCの領域の数分周期以上の周波数変動の抑制に貢献するための出力調整には対応できないという問題がある。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、蓄電池等の補助設備を用いることなく、LFCの制御領域である数分から数十分周期の周波数変動の抑制に貢献できる再生可能エネルギー発電設備の制御システム及びその制御方法並びに再生可能エネルギー発電システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では風車ブレードや発電機の慣性エネルギーを利用せず、数分以上の出力調整に対応可能な風車ブレードのピッチ角制御等を用いた出力制限により、周波数変動の抑制に貢献するようにした。その際に、過剰な出力制限が発生することを防止するために、概ね以下の構成とした。
即ち、本発明の再生可能エネルギー発電設備の制御システムは、上記目的を達成するために、再生可能エネルギー源を利用して発電する複数の発電装置を備え、該複数の発電装置が電力系統に連系して運転される再生可能エネルギー発電設備を制御する再生可能エネルギー発電設備の制御システムにおいて、前記電力系統の周波数を計測する手段と、前記再生可能エネルギー発電設備の気象特性を計測する手段と、前記電力系統の周波数偏差を演算する手段と、前記再生可能エネルギー発電設備の気象特性を計測する手段で計測された気象特性に基づいて前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力及びその増減状態値を演算する手段と、前記電力系統の周波数偏差と前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力との相関係数を演算する手段と、前記周波数偏差と期待発電出力の相関係数及び前記期待発電出力の増減状態値を用いて前記再生可能エネルギー発電設備の出力調整の要否を判定する手段とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の再生可能エネルギー発電設備の制御方法は、上記目的を達成するために、再生可能エネルギー源を利用して発電する複数の発電装置を備え、該複数の発電装置が電力系統に連系して運転される再生可能エネルギー発電設備を制御する再生可能エネルギー発電設備の制御方法において、前記再生可能エネルギー発電設備の気象特性を計測する手段で計測された気象特性に基づいて、前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力及びその増減状態値を演算する手段で前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力及びその増減状態値を演算し、かつ、前記電力系統の周波数偏差を演算する手段で演算された前記電力系統の周波数偏差と前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力との相関係数を演算する手段で前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力との相関係数を演算し、その演算された前記周波数偏差と期待発電出力の相関係数及び前記期待発電出力の増減状態値を用いて前記再生可能エネルギー発電設備の出力調整の要否を判定することを特徴とする。
更に、本発明の再生可能エネルギー発電システムは、上記目的を達成するために、上記構成の再生可能エネルギー発電設備の制御システムを備えた複数の再生可能エネルギー発電設備が、電力系統に接続されて構成されることを特徴とする。
具体的には、前記複数の再生可能エネルギー発電設備が通信線を介して制御システムに接続され、前記制御システムは、前記電力系統の周波数を計測する手段と、それぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の気象特性を計測する手段と、前記電力系統の周波数偏差を演算する手段と、前記再生可能エネルギー発電設備の気象特性を計測する手段で計測された気象特性に基づいてそれぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力及びその増減状態値を演算する手段と、前記電力系統の周波数偏差とそれぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力との相関係数を演算する手段と、前記周波数偏差と期待発電出力の相関係数及び前記期待発電出力の増減状態値を用いてそれぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の出力調整の要否を判定する手段とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、蓄電池等の補助設備を用いることなく、LFCの制御領域である数分から数十分周期の周波数変動の抑制に貢献できる効果がある。
以下、図示した実施例に基づいて本発明の再生可能エネルギー発電設備の制御システム及びその制御方法並びに再生可能エネルギー発電システムを説明する。なお、符号は、各図において、同一構成部品には同符号を使用する。
図2は、本発明の一実施形態による再生可能エネルギー発電設備(以下、RES発電設備という)の概略構成の例の例である。火力発電所或いは水力発電所等に相当する電力系統の大規模発電設備G1及びG2、変電所21、22、23、24、25が送電線3で接続されてなる電力系統1に、気象条件に応じて発電出力が変動する風力発電設備41、42、43並びに太陽光発電設備51からなるRES発電設備が接続されている。各RES発電設備の発電出力は、電力系統に接続されている需要家(図示せず)に送電線3を介して供給される。
これらのRES発電設備は、特定のエリア内に集中して設置されている必要はなく、それぞれ風況或いは日射条件の良い所に分散して設置されている。また、RES発電設備として、図2では、簡単のため風力発電設備41、42、43、太陽光発電設備51のみを示しているが、実際には、更に多数のRES発電設備が接続されることが想定される。また、RES発電設備及び電力系統1を構成する要素としては、本発明の説明に必要な最小限のものを記載している。
該図に示す風力発電設備41、42、43は、複数の風車、発電機、連系用電力変換器等からなる風力発電システム群41a、42a、43aと、該風力発電システム群41a、42a、43aを電力系統1に接続するための連系用変圧器41b、42b、43bと、前記風力発電システム群41a、42a、43aの総発電出力、電力系統1との接続点(以下、系統連系点という)の電圧及び電流を計測する電圧検出器41c、42c、43c及び電流検出器41d、42d、43dで計測された電圧、電流と風車に設置されている風速計等で計測された気象特性(風速・風向、気温など)に基づいて、各風力発電設備41、42、43の出力を調整するための制御指令を演算し伝送する機能を有する制御装置40a、40b、40cとで構成されている。
同様に、太陽光発電設備51は、複数の太陽光パネル51a及び連系用電力変換器51e等からなる太陽光発電システムと、複数の太陽光パネル51aを電力系統1に接続するための連系用変圧器51bと、太陽光発電システムの発電出力、電力系統1との接続点の電圧及び電流を計測する電圧検出器51c及び電流検出器51dで計測された電圧、電流と太陽光パネル51aに設置されている日射量計及び温度計で計測された気象特性(日射量、気温など)に基づいて、太陽光発電設備51の出力を調整するための制御指令を演算し、伝送する機能を有する制御装置50とで構成されている。
図3に、風力発電設備41の制御装置40aの機能構成図を示す。風力発電設備42、43の制御装置40b、40c及び太陽光発電設備51の制御装置50の機能構成も同様であり、ここでは風力発電設備41を中心に説明する。
該図に示す如く、上述した風力発電設備41の制御装置40aは、風力発電システム群41aに伝送する制御指令を演算する制御演算装置401と、前記風力発電所41の計測情報や制御指令の履歴などを保存するデータ格納装置405と、オペレータが操作指令を入力するための入力装置402と、オペレータが運転状況等を確認するための表示装置403と、制御指令や計測情報の送受信を制御するための通信装置404とから概略構成され、通信装置404は、通信線を介して風力発電システム群41aと情報通信を行っている。
また、制御演算装置401は、計測データ処理部401a、電圧検出器41cで計測された電圧波形から検出された電力系統1の周波数fから周波数偏差Δfを算出するための周波数偏差演算部401b、計測された風速から風力発電設備41の期待発電出力P1*と、その増減状態値を算出する期待発電出力・増減演算部401c、周波数偏差Δfと期待発電出力P1*の相関係数C1を算出する相関係数演算部401d、前記相関係数と期待発電出力の増減状態値により、風力発電設備41の出力調整を行うか否かの判定を行う出力調整判定部401e、その出力調整指令値を算出する出力調整指令演算部401fで構成されている。
次に、図4を用いて風力発電設備41、42、43の制御装置40a、40b、40cの処理の流れについて説明する。
図4に示す如く、先ず、ステップS1では風力発電設備41、42、43で定期的に計測、伝送された電力系統1の周波数、連系点の電圧及び電流等の電気特性データと風速等の気象特性データをデータ格納装置405から読み込む。太陽光発電設備51の場合には、風速の代わりに日射量と気温を読み込む。
ステップS2では、計測された電力系統1の周波数fを用いて、定格周波数foとの差として周波数偏差Δfを数式(1)で計算する。
ここで、f:周波数の計測値(Hz)
fo:電力系統の定格周波数(Hz)
ステップS3では、風力発電設備41、42、43でそれぞれ計測された風速データを用いて、各風力発電設備41、42、43における期待発電出力P1*、P2*、P3*を、数式(2)により計算する。
fo:電力系統の定格周波数(Hz)
ステップS3では、風力発電設備41、42、43でそれぞれ計測された風速データを用いて、各風力発電設備41、42、43における期待発電出力P1*、P2*、P3*を、数式(2)により計算する。
ここで、Pi*:i番目の風力発電設備の期待発電出力(MW)
ρ:空気密度(kg/m3)
Ai:i番目の風力発電設備の風車ブレードの受風面積(m2)
Vi:i番目の風力発電設備で計測された風速(m/s)
Ηi:i番目の風力発電設備の風力発電システムの発電効率(%)
また、数式(2)で求めた期待発電出力Pi*とその移動平均値Pi*_aveを用いて、数式(3)により期待発電出力の増減状態値ΔPi*を計算する。
ρ:空気密度(kg/m3)
Ai:i番目の風力発電設備の風車ブレードの受風面積(m2)
Vi:i番目の風力発電設備で計測された風速(m/s)
Ηi:i番目の風力発電設備の風力発電システムの発電効率(%)
また、数式(2)で求めた期待発電出力Pi*とその移動平均値Pi*_aveを用いて、数式(3)により期待発電出力の増減状態値ΔPi*を計算する。
ここで、φ(x)は数式(4)で定義する符号関数である。
ただし、ε+:期待発電出力の変化量の不感帯の上限値
ε−:期待発電出力の変化量の不感帯の下限値
太陽光発電設備51の期待発電出力Pi*は、日射量計測値Sr(W/m2)と外気温To(℃)を用いて数式(5)により計算する。
ε−:期待発電出力の変化量の不感帯の下限値
太陽光発電設備51の期待発電出力Pi*は、日射量計測値Sr(W/m2)と外気温To(℃)を用いて数式(5)により計算する。
ただし、Ks:日射量補正係数
Kpv:パネル容量換算係数
Kt(To):温度補正係数
Kb:汚れ係数
Kc:ケーブル効率係数
Kpcs:PCS変換効率係数
ステップS4では、電力系統1の周波数変動に及ぼす風力発電設備41、42、43の出力の影響を評価するために、電力系統1の周波数偏差Δfと風力発電設備41、42、43の期待発電出力Pi*の相関係数Ciを数式(6)により計算する。
Kpv:パネル容量換算係数
Kt(To):温度補正係数
Kb:汚れ係数
Kc:ケーブル効率係数
Kpcs:PCS変換効率係数
ステップS4では、電力系統1の周波数変動に及ぼす風力発電設備41、42、43の出力の影響を評価するために、電力系統1の周波数偏差Δfと風力発電設備41、42、43の期待発電出力Pi*の相関係数Ciを数式(6)により計算する。
ここで、Δf及びPi*は、現在時刻から遡って過去n点分のデータを用いる。
ステップS5では、風力発電設備41、42、43で出力制限を行うか否か、或いは出力制限を解除する否かを判定する。先ず、出力制限については、次に示す3つの条件が成立した場合にのみ行う。
図5を用いて上述の出力制限の判定方法について説明する。同図(a)は、周波数偏差Δfと期待発電出力の偏差ΔPi*に正の相関がある場合、同図(b)は、両者が無相関の場合、同図(c)は、両者に負の相関がある場合をそれぞれ示す。
図5(a)の正の相関がある場合には、数式(7)、(8)、(9)をいずれも満足するので、数式(9)が成立した時点で出力制限を開始する。図5(b)のように、周波数偏差Δfと期待発電出力の偏差ΔPi*に相関が無い場合、数式(7)は満足するものの、周波数の変化に対してPi* がほとんど変化せず、ΔPi* がほぼ零となるため、数式(8)及び数式(9)を満たさず出力制限は行われない。更に、図5(c)のように、周波数偏差ΔPiと期待発電出力の偏差ΔPi*に負の相関がある場合、数式(7)は満足するものの、周波数の増加に対してPi* が逆に減少し、ΔPi*が負値となるため、数式(8)及び数式(9)を満たさず出力制限は行われない。
また、出力制限の解除については図示していないが、数式(10)に示すように周波数偏差Δfが負の閾値ηΔfnを下回ったときに解除する。
ステップS6では、当該風力発電設備41、42、43で行う出力制限の目標値Pi_tgを計算する。例えば、数式(11)のように、現在の風力発電設備41、42、43の出力Piに対して所定の割合に制限するか、或いは予め定めた最低出力値Pi_minを出力制限の目標値としてもよい。
ただし、ξ:比率(0<ξ<1)
m:風力発電設備41における風力発電システムの台数
最後にステップS7で、各風力発電システム群41a、42a、43aの各風車に目標値を伝送する。その際に、単位時間当たりの出力変化量で定義される出力変化率の上限値も合わせて伝送する。これは当該風力発電設備の連系条件を満足するために必要な処理で、出力変化率としては、例えば、定格出力の10%/20分とする。
m:風力発電設備41における風力発電システムの台数
最後にステップS7で、各風力発電システム群41a、42a、43aの各風車に目標値を伝送する。その際に、単位時間当たりの出力変化量で定義される出力変化率の上限値も合わせて伝送する。これは当該風力発電設備の連系条件を満足するために必要な処理で、出力変化率としては、例えば、定格出力の10%/20分とする。
図6に、本発明の実施例1における再生可能エネルギー発電設備の制御システムの制御動作例を示す。ここでは、理解を容易にするために、電力系統1に2つの風力発電設備41、42が連系している場合を想定して説明する。
同図は、風力発電設備41で風速から求められる期待発電出力P1*が一定から単調に増加し、風力発電設備42で期待発電出力P2*がほぼ一定になっている場合の例である。風力発電設備41において、期待発電出力P1*の増加に伴って、電力系統1の周波数が上昇した場合の制御動作を説明する。
図6に示す時刻(イ)において、周波数偏差Δfが正の閾値ηΔfpを超過したことを検出する。この時、相関係数C1は0から増加に転じているが、数式(6)で述べたように、現在時刻から過去n点分のデータを用いて計算しているためΔf、P1*の変化から若干遅れる特性となり、この時点では閾値ηCを下回っている。
次に、時刻(ロ)において、相関係数C1が正の閾値ηCを超過したことを検出した。この時、期待発電出力P1*は増加傾向にあり、数式(3)の偏差ΔP1*が正であるため、風力発電設備41を構成する風力発電システムが目標値を目指して出力制限を開始した。この影響により、時刻(ハ)から電力系統1の周波数が低下し始めた。風力発電システムでは、目標値を目指してさらに出力を低下させた。
時刻(ニ)において、電力系統1の周波数偏差Δfが負の閾値ηΔfnを下回ったことを検出したため、風力発電システムに出力制限の解除指令を伝送された結果、風力発電設備41の出力P1は風速に従って出力を増加させた。この時、出力がほぼ一定の風力発電設備42では、数式(8)、(9)が成立しないため、出力制限はかけられなかった。
このように、本実施例によれば電力系統の周波数が上昇した時に、全ての風力発電設備で出力制限を行わず、周波数の上昇に影響を与えている風力発電設備のみが出力制限を行うことができるため、必要最低限の効果的な出力調整により、LFC領域の周波数変動の抑制に貢献することが可能となる。
図7を用いて、本発明の実施例1における再生可能エネルギー発電設備の制御システムの他の制御動作例を説明する。図6と同様に、電力系統に2つの風力発電設備41、42が連系している場合を想定して説明する。同図は、風力発電設備41では、風速から求められる期待発電出力P1*が一定から単調に増加し、風力発電設備42では、期待発電出力P2*がほぼ一定から単調に減少した後、増加に転じた場合の例である。
先ず、風力発電設備41の期待発電出力P1*の増加にともなって、電力系統1の周波数が上昇したとして、その時の制御動作を説明する。
図7に示す時刻(イ)において、周波数偏差Δfが正の閾値ηΔfpを超過したことを検出する。相関係数C1は0から増加に転じているが、数式(6)で述べたように、現在時刻から過去n点分のデータを用いて計算しているためΔf、P1*の変化から若干遅れる特性となり、この時点では閾値よりも小さい。
次に、時刻(ロ)では、相関係数C1が正の閾値ηCを超過したことを検出した。この時、期待発電出力P1*は増加傾向にあり、数式(3)の偏差ΔP1*が正であるため、風力発電設備41を構成する風力発電システムが目標値を目指して出力制限を開始した。この影響により、時刻(ハ)から電力系統1の周波数が低下し始めた。風力発電システムでは、目標値を目指してさらに出力を低下させた。一方、風力発電設備42では、数式(8)、(9)が成立しないため、出力制限はかけられなかった。
次に、時刻(ニ)は、風力発電設備42の出力が増加に転じたため、周波数が増加し始めた。時刻(ホ)では、風力発電設備42において、相関係数C2が正の閾値ηCを超過し、期待発電出力が増加傾向にあるため、出力制限が開始された。その結果、上昇していた周波数が再び減少傾向となり、時刻(ニ)おいて、電力系統1の周波数偏差Δfが負の閾値ηΔfnを下回ったことを検出したため、風力発電設備41及び42の風力発電システムに出力制限の解除指令が伝送された結果、風力発電設備41及び42の出力P1及びP2は風速に従って出力を増加させた。
このように、本実施例によれば、風速による期待発電量が電力系統の周波数上昇に及ぼす影響の度合いに応じて、随時、風力発電所が出力制限したり、それを解除したりしながら出力を調整するため、図6と同様に、必要最低限の効果的な出力調整により、LFC領域の周波数変動の抑制に貢献することが可能となる。
以上説明した本実施例によれば、電力系統の周波数維持に最も効果が大きく、かつ、従来技術である風力発電システム単体の数秒周期程度の出力調整では対応できない数分以上のLFC領域の周波数変動に対して、蓄電池等の補助設備を用いることなく、再生可能エネルギー発電設備の過剰な出力制限を防止しながら抑制することで系統の周波数維持に貢献できる効果がある。
次に、本発明の実施例2である複数のRES発電設備群を備えた再生可能エネルギー発電システムについて、図8及び図9を用いて詳細に説明する。
図8は、RES発電設備群を備えた再生可能エネルギー発電システムの概略構成の例である。
該図に示す如く、火力発電所或いは水力発電所等に相当する大規模発電設備G1及びG2と変電所21、22、23、24、25が送電線3で接続されてなる電力系統1に、気象条件に応じて発電出力が変動する風力発電設備41、42、43並びに太陽光発電設備51のRES発電設備が接続されている。各RES発電設備の発電出力は、電力系統1に接続されている需要家(図示せず)に送電線3を介して供給される。これらのRES発電設備は、特定のエリア内に集中して設置されている必要はなく、それぞれ、風況或いは日射条件の良い所に分散して設置されている。
また、RES発電設備として、図8では、風力発電設備41、42、43及び太陽光発電設備51のみを示しているが、実際には、更に多数の発電設備が接続されることが想定される。なお、再生可能エネルギー発電システム及び電力系統1を構成する要素としては、本発明の説明に必要な最小限のものを記載している。
該図に示す風力発電設備41、42、43は、複数の風車、発電機、連系用電力変換器等からなる風力発電システム群41a、42a、43aと、該風力発電システム群41a、42a、43aを電力系統1に接続するための連系用変圧器41b、42b、43bと、前記風力発電システム群41a、42a、43aの総発電出力、電力系統1との接続点(以下、系統連系点と呼ぶ)の電圧及び電流を計測する電圧検出器41c、42c、43c及び電流検出器41d、42d、43d、計測された電圧・電流と気象特性(風速・風向、気温など)に基づいて、各風力発電設備41、42、43の出力を調整するための制御指令を演算し、伝送する機能を有する制御装置40a、40b、40cとで構成されている。
同様に、太陽光発電設備51は、複数の太陽光パネル51aと、該複数の太陽光パネル51aを電力系統1に接続するための連系用電力変換器51bと、複数の太陽光パネル51aの総発電出力、電力系統1との接続点の電圧及び電流を計測する電圧検出器51c及び電流検出器51d、連係用電力変換器51e等からなる太陽光発電システムと、太陽光発電システムの発電出力、系統連系点の電圧等の電気特性と気象特性(日射量、気温など)に基づいて、太陽光発電設備51の出力を調整するための制御指令を演算し、伝送する機能を有する制御装置50とで構成されている。
なお、本実施例の制御装置40a、40b、40c、50は、実施例1で説明した制御装置と同様な構成となっている。
RES発電設備群を構成する風力発電設備41、42、43及び太陽光発電設備51は、RES発電設備群の制御ステム6と通信回線7を介して接続されており、各発電設備41、42、43、51と制御システム6の間の情報の入出力は通信回線7を介して行われる。
図9に、RES発電設備群の制御システム6の機能構成図を示す。該図に示す如く、本実施例のRES発電設備群の制御システム6は、RES発電設備群の制御装置40a、40b、40c及び50に伝送する制御指令を演算する制御演算装置61と、RES発電設備群の計測情報や制御指令の履歴などを保存するデータ格納装置65と、オペレータが操作指令を入力するための入力装置62と、オペレータが運転状況等を確認するための表示装置63と、制御指令や計測情報の送受信を制御するための通信装置64とで構成され、通信装置64は、通信回線7を介してRES発電設備群と情報通信を行っている。
また、制御演算装置61は、計測データ処理部61a、電力系統1の周波数fから周波数偏差Δfを算出するための周波数偏差演算部61b、計測された風速から風力発電設備41の期待発電出力P1*と、その増減状態を算出する期待発電出力・増減演算部61c、周波数偏差Δfと期待発電出力P1*の相関係数C1を算出する相関係数演算部61d、前記相関係数と期待発電出力の増減状態により、風力発電設備41の出力調整を行うか否かの判定を行う出力調整判定部61e、その出力調整指令値を算出する出力調整指令演算部61f、各RES発電設備の出力制限した電力量の累積値を算出する累積出力制限量演算部61gで構成されている。
次に、図10を用いてRES発電設備群の制御システム6における処理の流れについて説明する。
図10に示す如く、まず、ステップS1では、各RES発電設備で定期的に計測、伝送された電力系統1の周波数、連系点の電圧及び電流等の電気特性データと、風力発電設備41、42、43からの風速、太陽光発電設備51からの日射量と気温等の気象特性データをデータ格納装置65から読み込む。
ステップS2では、計測された電力系統1の周波数fを用いて、定格周波数foとの差として周波数偏差Δfを上述した数式(1)で計算する。
ステップS3では、各RES発電設備の期待発電出力Pi*を計算する。各風力発電設備41、42、43では、それぞれ計測された風速データを用いて、上述した数式(2)により計算する。太陽光発電設備51では、日射量計測値Sr(W/m2)と外気温To(℃)を用いて上述した数式(5)により計算する。また、数式(2)で求めた期待発電出力Pi*と、その移動平均値Pi*_aveを用いて、上述した数式(3)により、期待発電出力の増減状態を表す偏差ΔPi*を計算する。
ステップS4では、電力系統1の周波数変動に及ぼす風力発電設備41、42、43の出力の影響を評価するために、電力系統1の周波数偏差Δfと各RES発電設備の期待発電出力Pi*の相関係数Ciを上述した数式(6)により計算する。
ステップS5では、各RES発電設備で出力制限を行ったことにより、出力できなかった電力量の積算値Pi_lossを数式(12)により計算する。即ち、Pi_lossの値が大きいRES発電設備ほど、周波数変動の抑制に貢献したことを表す。
ステップS6では、各RES発電設備で出力制限を行うか否か、或いは出力制限を解除する否かを判定する。まず、出力制限については、図4と同様に、上述した数式(7)、(8)、(9)に示した3つの条件が成立した場合にのみ行う。
ステップS7では、当該RES発電設備で行う出力制限の目標値Pi_tgを計算する。例えば、上述した数式(11)のように、現在の風力発電設備の出力Piに対して所定の割合に制限する。或いは、予め定めた最低出力Pi_minを出力制限の目標値としてもよい。その際、数式(11)により、現在の風力発電設備の出力Piに対して所定の割合に制限する場合には、数式(12)で計算した各RES発電設備の出力制限電力量の積算値Pi_lossの小さいRES発電設備ほど出力制限量が大きくなるように、数式(11)の比率ξ(0<ξ<1)を大きくする。同様に、予め定めた最低出力Pi_minを出力制限の目標値とする場合には、出力制限電力量の積算値Pi_lossが小さいRES発電設備ほど出力制限量が大きくなるように、Pi_lossの値を小さくする。
最後にステップS8で、各RES発電設備に目標値を伝送する。その際に、単位時間当たりの出力変化量で定義される出力変化率の上限値も合わせて伝送する。これは、当該風力発電設備の連系条件を満足するために必要で、出力変化率としては、例えば、定格出力の10%/20分とする。
図11を用いて、本発明の実施例2におけるRES発電設備群の制御システム6の制御動作例を説明する。ここでは理解を容易にするために、電力系統1に2つの風力発電設備41、42が連系している場合を想定して説明する。
図11(a)は、電力系統1の周波数が上昇している時に、RES発電設備群の総期待発電出力ΣPi*が一定から単調に増加した場合の例である。
先ず、時刻(イ)おいて、周波数偏差Δfが正の閾値ηΔfpを超過したことを検出する。周波数偏差とRES発電所群の総期待発電出力ΣPi*の相関係数Ciは、0から増加に転じているが、上述した数式(6)で述べたように、現在時刻から過去n点分のデータを用いて計算しているためΔf、ΣPi*の変化から若干遅れる特性となり、この時点では閾値ηCよりも小さい。
次に、時刻(ロ)では、相関係数Ciが正の閾値ηCを超過したことを検出した。この時、総期待発電出力ΣPi*は増加傾向にあり、上述した数式(3)の偏差ΔPi*が正であるため、出力が増加傾向にあった風力発電設備41及び風力発電設備42が目標値を目指して出力制限を開始した。この影響により、時刻(ハ)から電力系統の周波数が低下し始め、風力発電システムでは目標値を目指してさらに出力を低下させた。
時刻(ニ)において、電力系統1の周波数偏差Δfが負の閾値ηΔfnを下回ったことを検出したため、RES発電設備群を構成する風力発電設備41及び風力発電設備42に出力制限の解除指令を伝送された結果、各風力発電設備41、42の出力P1及びP2は風速に従って出力を増加させた。
図11(b)は、RES発電設備群を構成する風力発電設備41と風力発電設備42で出力変化の様相が異なる場合の例である。具体的には、風力発電設備41が単調に増加し、風力発電設備42が単調に減少している場合である。この時、両者の出力変化が互いに相殺されてRES発電設備群の総期待発電出力ΣPi*としてはほぼ一定になっている。この場合、電力系統1の周波数と総期待発電出力は無相関となるため、出力制限は発生しない。これは、RES発電設備群としては、電力系統1の周波数上昇に影響を及ぼしていないため適切な制御と言える。
以上説明した本実施例によれば、実施例1と同様な効果が得られることは勿論、図6及び図7で説明した個々のRES発電設備で出力制限の要否を判定する場合に比べて、全体の出力制限量を抑えて周波数の維持に貢献することが可能となる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…電力系統、3…送電線、6…再生可能エネルギー発電設備群の制御システム、7…通信回線、21、22、23、24、25…変電所、40a、40b、40c…風力発電設備の制御装置、41、42、43…風力発電設備、41a、42a、43a…風力発電システム群、41b、42b、43b…連系用変圧器、41c、42c、43c…電圧検出器、41d、42d、43d…電流検出器、50…太陽光発電設備の制御装置、51…太陽光発電設備、51a…太陽光パネル、51b…連系用変圧器、51c…電圧検出器、51d…電流検出器、51e…連系用電力変換器、61、401…制御演算装置、61a、401a…計測データ処理部、61b、401b…周波数偏差演算部、61c、401c…期待発電出力・増減演算部、61d、401d…相関係数演算部、61e、401e…出力調整判定部、61f、401f…出力調整指令演算部、61g…累積出力制限量演算部、62、402…入力装置、63、403…表示装置、64、404…通信装置、65、405…データ格納装置。
Claims (14)
- 再生可能エネルギー源を利用して発電する複数の発電装置を備え、該複数の発電装置が電力系統に連系して運転される再生可能エネルギー発電設備を制御する再生可能エネルギー発電設備の制御システムにおいて、
前記電力系統の周波数を計測する手段と、前記再生可能エネルギー発電設備の気象特性を計測する手段と、前記電力系統の周波数偏差を演算する手段と、前記再生可能エネルギー発電設備の気象特性を計測する手段で計測された気象特性に基づいて前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力及びその増減状態値を演算する手段と、前記電力系統の周波数偏差と前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力との相関係数を演算する手段と、前記周波数偏差と期待発電出力の相関係数及び前記期待発電出力の増減状態値を用いて前記再生可能エネルギー発電設備の出力調整の要否を判定する手段とを備えていることを特徴とする再生可能エネルギー発電設備の制御システム。 - 請求項1に記載の再生可能エネルギー発電設備の制御システムにおいて、
前記再生可能エネルギー発電設備の出力調整の要否を判定する手段では、前記周波数偏差が所定の正の閾値を超過すると共に、前記相関係数が正の閾値を超過し、かつ、前記期待発電出力が増加状態にある時に再生可能エネルギー発電所の出力を制限し、前記周波数偏差が所定の負の閾値を下回った時に前記再生可能エネルギー発電設備の出力制限を解除することを特徴とする再生可能エネルギー発電設備の制御システム。 - 請求項1又は2に記載の再生可能エネルギー発電設備の制御システムにおいて、
前記再生可能エネルギー源を利用して発電する複数の発電装置は風力発電設備であり、該風力発電設備は、少なくとも複数の風車、発電機、連系用電力変換器からなる風力発電システムと、該風力発電システムを電力系統に接続するための連系用変圧器と、前記電力系統との接続点の電圧及び電流を計測する電圧検出器及び電流検出器と、該電圧検出器及び電流検出器で計測された電圧及び電流、前記風力発電システムの発電出力と少なくとも風速に基づいて前記風力発電設備の出力を調整するための制御指令を演算し、伝送する機能を有する制御装置とを備えていることを特徴とする再生可能エネルギー発電設備の制御システム。 - 請求項1又は2に記載の再生可能エネルギー発電設備の制御システムにおいて、
前記再生可能エネルギー源を利用して発電する複数の発電装置は太陽光発電設備であり、該太陽光発電設備は、複数の太陽光パネルと、該太陽光パネルを電力系統に接続するための連系用変圧器と、前記電力系統との接続点の電圧及び電流を計測する電圧検出器及び電流検出器と、該電圧検出器及び電流検出器で計測された電圧及び電流、前記太陽光パネルの発電出力と日射量、気温に基づいて前記太陽光発電設備の出力を調整するための制御指令を演算し、伝送する機能を有する制御装置とを備えていることを特徴とする再生可能エネルギー発電設備の制御システム。 - 請求項3又は4に記載の再生可能エネルギー発電設備の制御システムにおいて、
前記制御装置は、前記風力発電設備又は太陽光発電設備に伝送する制御指令を演算する制御演算装置と、前記風力発電設備又は太陽光発電設備の計測情報及び/又は制御指令の履歴を保存するデータ格納装置と、オペレータが操作指令を入力するための入力装置と、オペレータが運転状況を確認するための表示装置と、前記風力発電設備又は太陽光発電設備の計測情報及び/又は制御指令の送受信を制御するための通信装置とから成ることを特徴とする再生可能エネルギー発電設備の制御システム。 - 請求項5に記載の再生可能エネルギー発電設備の制御システムにおいて、
前記制御演算装置は、前記データ格納装置からのデータを処理する計測データ処理部と、該計測データ処理部で処理された前記電力系統の周波数から周波数偏差を算出するための周波数偏差演算部と、前記計測データ処理部で処理された前記風速又は日射量、気温から前記風力発電設備又は太陽光発電設備の期待発電出力及びその増減状態値を算出する期待発電出力・増減演算部と、前記周波数偏差演算部で算出された周波数偏差と前記期待発電出力・増減演算部で算出された期待発電出力の相関係数を算出する相関係数演算部と、該相関係数演算部で算出された相関係数と前記期待発電出力・増減演算部で算出された増減状態値により前記風力発電設備又は太陽光発電設備の出力調整を行うか否かの判定を行う出力調整判定部と、該出力調整判定部の出力調整指令値を算出する出力調整指令演算部とから成ることを特徴とする再生可能エネルギー発電設備の制御システム。 - 再生可能エネルギー源を利用して発電する複数の発電装置を備え、該複数の発電装置が電力系統に連系して運転される再生可能エネルギー発電設備を制御する再生可能エネルギー発電設備の制御方法において、
前記再生可能エネルギー発電設備の気象特性を計測する手段で計測された気象特性に基づいて、前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力及びその増減状態値を演算する手段で前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力及びその増減状態値を演算し、かつ、前記電力系統の周波数偏差を演算する手段で演算された前記電力系統の周波数偏差と前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力との相関係数を演算する手段で前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力との相関係数を演算し、その演算された前記周波数偏差と期待発電出力の相関係数及び前記期待発電出力の増減状態値を用いて前記再生可能エネルギー発電設備の出力調整の要否を判定することを特徴とする再生可能エネルギー発電設備の制御方法。 - 請求項7に記載の再生可能エネルギー発電設備の制御方法において、
前記再生可能エネルギー発電設備の出力調整の要否の判定では、前記周波数偏差が所定の正の閾値を超過すると共に、前記相関係数が正の閾値を超過し、かつ、前記期待発電出力が増加状態にある時に再生可能エネルギー発電所の出力を制限し、前記周波数偏差が所定の負の閾値を下回った時に前記再生可能エネルギー発電設備の出力制限を解除することを特徴とする再生可能エネルギー発電設備の制御方法。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の再生可能エネルギー発電設備の制御システムを備えた複数の再生可能エネルギー発電設備が、電力系統に接続されて構成されることを特徴とする再生可能エネルギー発電システム。
- 請求項9に記載の再生可能エネルギー発電システムにおいて、
前記複数の再生可能エネルギー発電設備が通信回線を介して制御システムに接続され、前記制御システムは、前記電力系統の周波数を計測する手段と、それぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の気象特性を計測する手段と、前記電力系統の周波数偏差を演算する手段と、前記再生可能エネルギー発電設備の気象特性を計測する手段で計測された気象特性に基づいてそれぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力及びその増減状態値を演算する手段と、前記電力系統の周波数偏差とそれぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力との相関係数を演算する手段と、前記周波数偏差と期待発電出力の相関係数及び前記期待発電出力の増減状態値を用いてそれぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の出力調整の要否を判定する手段とを備えていることを特徴とする再生可能エネルギー発電システム。 - 請求項10に記載の再生可能エネルギー発電システムにおいて、
それぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の出力調整の要否を判定する手段では、前記周波数偏差が所定の正の閾値を超過すると共に、前記相関係数が正の閾値を超過し、かつ、前記期待発電出力が増加状態にある時に再生可能エネルギー発電所の出力を制限し、前記周波数偏差が所定の負の閾値を下回った時に前記再生可能エネルギー発電設備の出力制限を解除することを特徴とする再生可能エネルギー発電システム。 - 請求項10又は11に記載の再生可能エネルギー発電システムにおいて、
それぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の出力制限量の積算値を用いて出力制限を行う前記再生可能エネルギー発電設備の優先順位を決めることを特徴とする再生可能エネルギー発電システム。 - 請求項9に記載の再生可能エネルギー発電システムにおいて、
前記複数の再生可能エネルギー発電設備が通信回線を介して制御システムに接続され、前記制御システムは、それぞれの前記再生可能エネルギー発電設備に伝送する制御指令を演算する制御演算装置と、それぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の計測情報及び/又は制御指令の履歴を保存するデータ格納装置と、オペレータが操作指令を入力するための入力装置と、オペレータが運転状況を確認するための表示装置と、それぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の計測情報及び/又は制御指令の送受信を制御するための通信装置とから成ることを特徴とする再生可能エネルギー発電システム。 - 請求項13に記載の再生可能エネルギー発電システムにおいて、
前記制御演算装置は、前記データ格納装置からのデータを処理する計測データ処理部と、該計測データ処理部で処理された前記電力系統の周波数から周波数偏差を算出するための周波数偏差演算部と、前記計測データ処理部で処理されたそれぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の気象特性からそれぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の期待発電出力及びその増減状態値を算出する期待発電出力・増減演算部と、前記周波数偏差演算部で算出された周波数偏差と前記期待発電出力・増減演算部で算出された期待発電出力の相関係数を算出する相関係数演算部と、該相関係数演算部で算出された相関係数と前記期待発電出力・増減演算部で算出された増減状態値によりそれぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の出力調整を行うか否かの判定を行う出力調整判定部と、該出力調整判定部の出力調整指令値を算出する出力調整指令演算部と、それぞれの前記再生可能エネルギー発電設備の出力制限した電力量の累積値を算出する累積出力制限量演算部とから成ることを特徴とする再生可能エネルギー発電システム。
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