JP2007082346A - 配電系統の負荷分布推定方法、装置及びプログラム、並びに電圧推定方法、装置及びプログラム - Google Patents

配電系統の負荷分布推定方法、装置及びプログラム、並びに電圧推定方法、装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】現存の設備や機器を有効活用して配電系統の負荷分布並びに電圧を精度高く推定すると共に分散型電源の連系時にも負荷分布並びに電圧を精度高く推定することを可能とする。
【解決手段】配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成し、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成し、仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出し、実測受電端電圧並びに仮想集中負荷の分布パターン毎の計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて実測受電端電圧の前後の計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定し、選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して配電系統区間内の負荷分布を推定し、求めた負荷分布を用いて潮流計算を行うことにより配電系統区間内の各地点における電圧を推定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、配電系統の負荷分布推定方法、装置及びプログラム、並びに電圧推定方法、装置及びプログラムに関する。さらに詳述すると、本発明は、需要家や分散型電源が連系している配電系統の負荷分布推定方法等並びに電圧推定方法等に関する。
従来の配電系統における電圧計算法は、配電線の電圧計算のために系統から得られる変電所の送出電圧、送出電流、高低圧需要家の契約電力及び電力使用量等の情報を活用しながら電圧降下に特化した計算によって配電線路全般に亘る電圧を算定している(非特許文献1)。
この方法は、変電所から配電線末端の負荷側に向かって電流が順潮流方向にのみ流れることを前提としたもので、柱上開閉器で区切られた各区間単位で電圧降下量を算出して、その積み上げによって各地点の電圧を算定している。
また、各区間の電圧降下量の算定には区間毎の負荷分布情報が必要となるが、高低圧需要家の瞬時負荷を計測しているわけではないため、契約電力や電力使用量から大まかな負荷分布計算を行い、事前に負荷分布表を作成して電圧計算に用いている。
関根泰次:配電技術総合マニュアル,オーム社,1991年.
しかしながら、非特許文献1の電圧計算法では、変電所送出しに設置された配電系統の片端一箇所の計測情報に基づいて配電系統全体の電圧を推定しているため、配電線の末端に向かうほど推定の精度が低い。更に、契約電力や電力使用量に基づく負荷按分をベースとした従来の手法は、負荷分布は常時一定であるとの仮定に基づくもので負荷分布の時間変化や季節変化を考慮していないため、負荷分布の変動が大きい系統においては電圧推定の精度が低い。
また、近年、配電系統への分散型電源の連系が急激に進みつつある中、配電系統の運用制御への影響が懸念されている。特に電圧管理に関しては、需要家の調相設備の影響や配電線の太線化などによって現状でも運用制御が困難となっており、新しい電圧管理手法の開発が必要とされている。
一方、半導体やセンシングなどの技術進歩に伴って配電系統設備の高度化が図られ、配電系統の事故区間判定や状態管理といった目的からセンサー付開閉器の導入が進んでおり、今後さらなる活用が期待されている。
また、分散型電源が多数連系した配電系統を制御するための新しい電力供給システム(以下、需要地系統と呼ぶ)への移行も予想される。そして、需要地系統の電圧管理については、精度の高い電圧管理が可能であることに加え、設備投資の問題などからその移行については全ての需要地系統制御機器を一度に導入するのでなく分散型電源の導入状況を踏まえて段階的に導入を進めて電圧管理の精度を徐々に高めていくという需要地系統特有の事情に対応することも必要とされる。
ここで、分散型電源の連系が配電線へ拡大した場合における問題点として電圧の上限逸脱問題が最重要視されており、特に郊外地域など線路亘長が長い配電線においては、配電線設備容量に対してわずかな連系量で電圧管理幅を逸脱する可能性がある。そして、電圧管理幅の逸脱が発生した場合においても、変電所の測定データから原因の特定や逸脱区間の特定をすることは困難であり、非特許文献1の電圧計算法では分散型電源の連系による電圧の逸脱を知ることができない。更に、従来の電圧計算法は変電所から配電線の末端側に向かって電流が順潮流方向にのみ流れることを前提としたものであり、分散型電源からの逆潮流を考慮したものではない。したがって、分散型電源の連系可否を判断する場合の配電系統電圧計算については、従来の電圧計算と切り離した個別の計算で対応する必要があり、連系数の増加に伴って対応が困難になることが想定される。
これらの問題点から、配電線電圧管理の精度向上、導入が進められている設備や機器の有効活用、並びに分散型電源からの逆潮流も考慮した電圧管理手法の検討が必要とされている。
そこで、本発明は、導入が進められている設備や機器を有効活用して配電系統の負荷分布並びに電圧を精度高く推定すると共に分散型電源の連系時においても負荷分布並びに電圧を精度高く推定可能な配電系統の負荷分布推定方法並びに電圧推定方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載の配電系統の負荷分布推定方法は、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する工程と、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成する工程と、潮流計算回路を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出する工程と、実測受電端電圧と計算受電端電圧との差分が最も小さい仮想集中負荷の分布パターンを選定する工程とを有するようにしている。
また、請求項5記載の配電系統の負荷分布推定装置は、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段と、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段と、潮流計算回路を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段と、実測受電端電圧と計算受電端電圧との差分が最も小さい仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段とを有するようにしている。
更に、請求項9記載の配電系統の負荷分布推定プログラムは、コンピュータを、少なくとも、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段、潮流計算回路を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段、実測受電端電圧と計算受電端電圧との差分が最も小さい仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段として機能させるようにしている。
したがって、この配電系統の負荷分布推定方法、装置及びプログラムによると、送電端の実測値だけでなく受電端の実測値に基づいて配電系統の負荷分布を推定するようにしているので、配電系統の送電端及び受電端の電圧を反映した配電系統の負荷分布が推定される。また、配電系統区間内に実際には分散して多数分布している配電系統負荷をある範囲でまとめて仮想的に複数の集中負荷で表して潮流計算を行うことにより配電系統の負荷分布が推定される。更に、配電系統区間の受電端電圧が異なるように複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成し、その複数の仮想集中負荷の分布パターンの中から実測受電端電圧に最も近い計算受電端電圧を有する分布パターンを選定するようにしているので、配電系統の実際の負荷の分布状況に近い配電系統の負荷分布が推定されると共に、配電系統の負荷の分布状況が変化した場合でもその変化に合わせた負荷分布が推定される。
また、請求項2記載の配電系統の負荷分布推定方法は、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する工程と、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成する工程と、潮流計算回路を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出する工程と、実測受電端電圧並びに仮想集中負荷の分布パターン毎の計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて実測受電端電圧の前後の計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定する工程と、選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して配電系統区間内の負荷分布を推定する工程とを有するようにしている。
請求項6記載の配電系統の負荷分布推定装置は、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段と、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段と、潮流計算回路を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段と、実測受電端電圧並びに仮想集中負荷の分布パターン毎の計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて実測受電端電圧の前後の計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段と、選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して配電系統区間内の負荷分布を推定する手段とを有するようにしている。
請求項10記載の配電系統の負荷分布推定プログラムは、コンピュータを、少なくとも、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段、潮流計算回路を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段、実測受電端電圧並びに仮想集中負荷の分布パターン毎の計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて実測受電端電圧の前後の計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段、選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して配電系統区間内の負荷分布を推定する手段として機能させるようにしている。
したがって、この配電系統の負荷分布推定方法、装置及びプログラムによると、送電端の実測値だけでなく受電端の実測値に基づいて配電系統の負荷分布を推定するようにしているので、配電系統の送電端及び受電端の電圧を反映した配電系統の負荷分布が推定される。また、配電系統区間内に実際には分散して多数分布している配電系統負荷をある範囲でまとめて仮想的に複数の集中負荷で表して潮流計算を行うことにより配電系統の負荷分布が推定される。更に、配電系統区間の受電端電圧が異なるように複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成し、その複数の仮想集中負荷の分布パターンの中から実測受電端電圧に近い計算受電端電圧を有する二つの仮想集中負荷の分布パターンを選定して線形補間することにより配電系統の負荷分布を推定するようにしているので、配電系統の実際の負荷の分布状況により近い配電系統の負荷分布が推定されると共に、配電系統の負荷の分布状況が変化した場合もその変化に合わせた負荷分布が推定される。
また、請求項3記載の配電系統の電圧推定方法は、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する工程と、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成する工程と、潮流計算回路を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出する工程と、実測受電端電圧と計算受電端電圧との差分が最も小さい仮想集中負荷の分布パターンを選定する工程と、選定した仮想集中負荷の分布パターンを用いて潮流計算を行うことにより配電系統区間内の各地点における電圧を推定する工程とを有するようにしている。
請求項7記載の配電系統の電圧推定装置は、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段と、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段と、潮流計算回路を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段と、実測受電端電圧と計算受電端電圧との差分が最も小さい仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段と、選定した仮想集中負荷の分布パターンを用いて潮流計算を行うことにより配電系統区間内の各地点における電圧を推定する手段とを有するようにしている。
請求項11記載の配電系統の電圧推定プログラムは、コンピュータを、少なくとも、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段、潮流計算回路を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段、実測受電端電圧と計算受電端電圧との差分が最も小さい仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段、選定した仮想集中負荷の分布パターンを用いて潮流計算を行うことにより配電系統区間内の各地点における電圧を推定する手段として機能させるようにしている。
したがって、この配電系統の電圧推定方法、装置及びプログラムによると、送電端の実測値だけでなく受電端の実測値に基づいて配電系統の負荷分布を推定した上で配電系統区間内の各地点における電圧を推定するようにしているので、配電系統の送電端及び受電端の電圧を反映した配電系統区間内の各地点における電圧が推定される。また、配電系統区間内に実際には分散して多数分布している配電系統負荷をある範囲でまとめて仮想的に複数の集中負荷で表して潮流計算を行うことにより配電系統の負荷分布を推定した上で配電系統区間内の各地点における電圧が推定される。更に、配電系統区間の受電端電圧が異なるように複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成し、その複数の仮想集中負荷の分布パターンの中から実測受電端電圧に最も近い計算受電端電圧を有する分布パターンを選定して配電系統の負荷分布を推定した上で配電系統区間内の各地点における電圧を推定するようにしているので、配電系統の実際の負荷の分布状況を反映した配電系統区間内の各地点における電圧が推定されると共に、配電系統の負荷の分布状況が変化した場合でもその変化に合わせた負荷分布を推定した上で配電系統区間内の各地点における電圧が推定される。
更に、請求項4記載の配電系統の電圧推定方法は、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する工程と、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成する工程と、潮流計算回路を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出する工程と、実測受電端電圧並びに仮想集中負荷の分布パターン毎の計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて実測受電端電圧の前後の計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定する工程と、選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して配電系統区間内の負荷分布を推定する工程と、線形補間して求めた負荷分布を用いて潮流計算を行うことにより配電系統区間内の各地点における電圧を推定する工程とを有するようにしている。
請求項8記載の配電系統の電圧推定装置は、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段と、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段と、潮流計算回路を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段と、実測受電端電圧並びに仮想集中負荷の分布パターン毎の計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて実測受電端電圧の前後の計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段と、選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して配電系統区間内の負荷分布を推定する手段と、線形補間して求めた負荷分布を用いて潮流計算を行うことにより配電系統区間内の各地点における電圧を推定する手段とを有するようにしている。
請求項12記載の配電系統の電圧推定プログラムは、コンピュータを、少なくとも、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段、潮流計算回路を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段、実測受電端電圧並びに仮想集中負荷の分布パターン毎の計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて実測受電端電圧の前後の計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段、選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して配電系統区間内の負荷分布を推定する手段、線形補間して求めた負荷分布を用いて潮流計算を行うことにより配電系統区間内の各地点における電圧を推定する手段として機能させるようにしている。
したがって、この配電系統の電圧推定方法、装置及びプログラムによると、送電端の実測値だけでなく受電端の実測値に基づいて配電系統の負荷分布を推定した上で配電系統区間内の各地点における電圧を推定するようにしているので、配電系統の送電端及び受電端の電圧を反映した配電系統区間内の各地点における電圧が推定される。また、配電系統区間内に実際には分散して多数分布している配電系統負荷をある範囲でまとめて仮想的に複数の集中負荷で表して潮流計算を行うことにより配電系統の負荷分布を推定した上で配電系統区間内の各地点における電圧が推定される。更に、配電系統区間の受電端電圧が異なるように複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成し、その複数の仮想集中負荷の分布パターンの中から実測受電端電圧に近い計算受電端電圧を有する二つの仮想集中負荷の分布パターンを選定して線形補間することにより配電系統の負荷分布を推定した上で配電系統区間内の各地点における電圧を推定するようにしているので、配電系統の実際の負荷の分布状況をより反映した配電系統区間内の各地点における電圧が推定されると共に、配電系統の負荷の分布状況が変化した場合でもその変化に合わせた負荷分布を推定した上で配電系統区間内の各地点における電圧が推定される。
以上説明したように、本発明の配電系統の負荷分布推定方法、装置及びプログラムによれば、配電系統の送電端及び受電端の電圧を反映した配電系統の負荷分布が推定されるので、配電系統の負荷分布の推定精度を向上させることが可能となる。また、分散して多数分布している配電系統負荷を仮想的に複数の集中負荷で表して配電系統の負荷分布を推定するので、配電系統の負荷分布の推定を簡便に行うことが可能となる。更に、複数の仮想集中負荷の分布パターンの中から分布パターンを選定したり二つの分布パターンを線形補間することにより配電系統の実際の負荷の分布状況に近い配電系統の負荷分布が推定されると共に、配電系統の実際の負荷の分布状況の変化に合わせた負荷分布が推定されるので、配電系統の負荷分布の推定精度を向上させることが可能となる。
また、本発明の配電系統の電圧推定方法、装置及びプログラムによれば、配電系統の送電端及び受電端の電圧を反映した配電系統区間内の各地点における電圧が推定されるので、配電系統区間内の各地点における電圧の推定精度を向上させることが可能となる。また、分散して多数分布している配電系統負荷を仮想的に複数の集中負荷で表して配電系統の負荷分布を推定した上で配電系統区間内の各地点における電圧が推定されるので、配電系統区間内の各地点における電圧の推定を簡便に行うことが可能となる。更に、複数の仮想集中負荷の分布パターンの中から分布パターンを選定したり二つの分布パターンを線形補間することにより配電系統の実際の負荷の分布状況を反映した配電系統区間内の各地点における電圧が推定されるので、配電系統区間内の各地点における電圧の推定精度を向上させることが可能となる。更に、配電系統の実際の負荷の分布状況の変化に合わせた配電系統区間内の各地点における電圧が推定されるので、例えば一日の中で負荷の分布状況が変化したり又は需要家や分散型電源の連系状況が変化した場合についても配電系統区間内の各地点における電圧を精度高く推定することが可能となる。
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
図1から図5に、本発明の配電系統の負荷分布並びに電圧推定方法及び装置の実施形態の一例を示す。なお、本実施形態では、配電系統として、図2に示すように、変圧器3に接続している配電線4上に計測器5A、5B、5C及び5D(以下、計測器5A〜5Dと表記する)が設置された配電系統1を例に挙げている。
計測器5A〜5Dは、例えばセンサー付区分開閉器である。センサー付区分開閉器は、通常の区分開閉器としての役割に加え、例えば配電線4の電圧、有効電力及び無効電力等のデータを計測することができる区分開閉器である。なお、計測器5A〜5Dはこれに限られるものではなく、少なくとも配電線4の電圧、有効電力及び無効電力を計測してそれら計測データを表示したり外部機器に提供したりすることができるものであればいずれの機器であっても構わない。
また、本実施形態では、図2において計測器5Bと5Cに囲まれた配電系統区間2を対象として負荷分布並びに電圧を推定する場合を例に挙げて説明する。なお、計測器5Bと5Cの設置間隔である配電系統区間2の区間長は例えば5km程度が考えられるがこれに限られるものではなく、これより長くても又はこれより短くても構わない。
本発明の配電系統の負荷分布並びに電圧推定装置は、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する回路設定手段と、配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成する仮想集中負荷分布パターン設定手段と、潮流計算回路を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間の計算受電端電圧を算出する仮想集中負荷算出手段と、実測受電端電圧と計算受電端電圧との差分が最も小さい仮想集中負荷の分布パターンを選定する選定手段と、推定した負荷分布を用いて潮流計算を行うことにより配電系統区間内の各地点における電圧を推定する電圧推定手段とから構成されている。ここで、選定部は、実測受電端電圧並びに仮想集中負荷の分布パターン毎の計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて実測受電端電圧の前後の計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定するようにしても良く、この場合には、配電系統の負荷分布並びに電圧推定装置は、更に、選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して配電系統区間内の負荷分布を推定する負荷分布算出手段を有する。
そして、本発明の配電系統の負荷分布並びに電圧推定方法は、図1のフロー図に示すように、送電端の計測器5B及び受電端の計測器5Cに囲まれた配電系統区間2内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路6を作成し(S1)、配電系統区間2の受電端電圧が異なる複数の仮想集中負荷の分布パターンを作成し(S2)、潮流計算回路6を用いて仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って配電系統区間2の計算受電端電圧を算出し(S3)、実測受電端電圧Vr並びに仮想集中負荷の分布パターン毎の計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて実測受電端電圧Vrの前後の計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定し(S4)、選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して配電系統区間2内の負荷分布を推定する(S5)と共に、線形補間して求めた負荷分布を用いて潮流計算を行うことにより配電系統区間2内の各地点における電圧を推定する(S6)ようにしている。
以下に、図1に示すフロー図に従って、本発明の負荷分布推定方法並びに電圧推定方法について説明する。
(1)仮想集中負荷分布推定のための潮流計算回路の作成(S1)
本発明の推定方法の適用にあたっては、まず、図3に示すように、配電系統区間2内の仮想集中負荷分布を推定するための潮流計算回路6を作成する(S1)。
本発明の推定方法は、配電系統区間2内に実際には分散して多数分布している配電系統負荷を仮想的に複数の集中負荷(以下、仮想集中負荷と呼ぶ)として扱うことにより電圧を推定する。
本実施形態では、配電系統区間2内に五つのノードL1、L2、L3、L4及びL5(以下、ノードL1〜L5と表記する)のそれぞれに仮想集中負荷があるものとする。また、送電端の計測器5B側の端点を基準ノードL0とし、受電端の計測器5C側の端点をノードL6とする。
ここで、ノードL1は計測器5Bの計測器5C側の直近にあるものとし、ノードL5は計測器5Cの計測器5B側の直近にあるものとする。そして、ノードL1からL5までの区間と配電系統区間2は同一のものとして扱う。
また、実測値として、計測器5Bにより送電端電圧Vs、送電端有効電力Ps及び送電端無効電力Qs、並びに計測器5Cにより受電端電圧Vr、受電端有効電力Pr及び受電端無効電力Qrをそれぞれ得ている。
ここで、ノードL0は計測器5Bの計測器5Cと反対側の直近にあるものとし、ノードL0の電圧は計測器5Bにおける送電端電圧Vsに等しいものとする。また、ノードL6は計測器5Cの計測器5Bと反対側の直近にあるものとし、ノードL6の電圧と計測器5Cの電圧は等しいものとする。したがって、実測値については、ノードL6の電圧は計測器5Cにおける受電端電圧Vrに等しいものとする。
更に、(数1)で表される配電系統区間2全体の線路インピーダンスZも配電線4の種類や直径等に基づいて既知であるものとする。
Z=R+jX …(数1)
ここに、Z:配電系統区間2全体の線路インピーダンス[Ω]、R:配電系統区間2の等価抵抗[Ω]、j:虚数単位、X:配電系統区間2の等価リアクタンス[Ω]。
なお、配電系統区間2上のノード数は二つ以上であれば良く、ノード数に特に上限はない。しかしながら、一般的にノード数が多いほど、即ち仮想集中負荷の数が多いほど推定精度が高くなる一方で計算がそれだけ煩雑になるので、必要とされる推定精度と推定作業量等を勘案して作業者が適当なノード数を設定する。
また、ノードL1とL2に囲まれた区間をブランチB1、ノードL2とL3に囲まれた区間をブランチB2、ノードL3とL4に囲まれた区間をブランチB3、並びにノードL4とL5に囲まれた区間をブランチB4とする(以下、ブランチB1〜B4と表記する)。
また、ノードL1からL5までの区間長をD、並びにブランチB1〜B4の区間長をそれぞれd1、d2、d3及びd4とする(以下、ブランチ区間長d1〜d4と表記する)。なお、ノード相互の間隔であるブランチ区間長d1〜d4に特に制限はなく、各ノードがどのような間隔であっても構わない。好ましくは、配電系統区間の全体を等分し、等分した区間のそれぞれの中間点にノードを設定することである。具体的には、図3において、配電系統区間2を三等分し、三等分した区間のそれぞれの中間点にノードL2〜L4を設定する(なおこの場合も、ノードL1及びL5は計測器の直近に設定することが前提である)。
ここで、(数2)を用い、配電系統区間2全体の線路インピーダンスZを配電系統区間2の区間長Dに対する各ブランチB1〜B4のブランチ区間長d1〜d4の構成比率に基づいて配分することによりブランチB1〜B4毎の線路インピーダンスを設定する。
Ri+jXi=di/D×(R+jX) …(数2)
ここに、添字i:ブランチ番号(1〜4)、Ri+jXi:ブランチBiの線路インピーダンス[Ω](Ri:ブランチBiの等価抵抗、j:虚数単位、Xi:ブランチBiの等価リアクタンス)、di:ブランチBiの区間長[m]、D:配電系統区間2の区間長[m]、R+jX:配電系統区間2全体の線路インピーダンス[Ω](R:配電系統区間2の等価抵抗、j:虚数単位、X:配電系統区間2の等価リアクタンス)。
また、配電系統区間2の途中で線路インピーダンスが変化する場合も同様に線路長に比例して配分する。例えば、配電系統区間2を三等分した区間のそれぞれの中間点にノードL2〜L4を設定し、ノードL1から区間長Dの3分の1の地点までのインピーダンスがRa+jXaで、その地点からノードL5までのインピーダンスがRb+jXbの場合は(数2−1)から(数2−4)を用いて配分する。
RB1+jXB1=1/2×(Ra+jXa) …(数2−1)
ここに、RB1+jXB1:ブランチB1の線路インピーダンス[Ω]。
RB2+jXB2=1/2×(Ra+jXa)+1/4×(Rb+jXb) …(数2−2)
ここに、RB2+jXB2:ブランチB2の線路インピーダンス[Ω]。
RB3+jXB3=1/2×(Rb+jXb) …(数2−3)
ここに、RB3+jXB3:ブランチB3の線路インピーダンス[Ω]。
RB4+jXB4=1/4×(Rb+jXb) …(数2−4)
ここに、RB4+jXB4:ブランチB4の線路インピーダンス[Ω]。
なお、前記は線路インピーダンスの変位点が一箇所の場合の例であるが、変位点の箇所数は一箇所には限られない。変位点の数が複数の場合も前記と同様にそれぞれの線路インピーダンスを線路長に比例して配分するようにすれば良い。
また、ノードL1における仮想集中負荷は、有効電力PL1と無効電力QL1を用いてPL1+jQL1とする。ノードL2〜L5における仮想集中負荷についても同様に、有効電力PL2〜PL5と無効電力QL2〜QL5を用いて表す。
(2)配電系統区間内の仮想集中負荷の分布パターンの作成(S2)
次に、配電系統区間2の負荷の合計をノードL1〜L5の仮想集中負荷に配分するための仮想集中負荷の分布パターンを複数作成する。仮想集中負荷の分布パターンは、S1で作成した潮流計算回路6のノードL1〜L5の仮想集中負荷に配電系統区間2の負荷の合計を配分するためのノードL1〜L5の仮想集中負荷のそれぞれの大きさのパターンである。つまり、本実施形態では五つの仮想集中負荷があるものとしているので、配電系統区間2の負荷の合計をこれら五つの仮想集中負荷に配分するための配分比率を様々に変えた複数の分布パターンを作成することになる。
本実施形態では、仮想集中負荷の分布パターンとして、図4に示すように、パターンAからGまでの七つの分布パターンを作成する。
本実施形態におけるノードL1〜L5毎の仮想集中負荷への配分比率α1〜α5は、仮想集中負荷の分布パターンAからG別に表1に示す値とする。
Figure 2007082346
パターンAは、ノードL1の仮想集中負荷が配電系統区間2の負荷の合計に等しい場合である。即ち、ノードL1にのみ仮想集中負荷があり、他のノードの仮想集中負荷はゼロの場合である。
パターンBは、ノードL2の仮想集中負荷が配電系統区間2の負荷の合計に等しい場合である。即ち、ノードL2にのみ仮想集中負荷があり、他のノードの仮想集中負荷はゼロの場合である。
パターンCは、ノードL2の仮想集中負荷が配電系統区間2の負荷の合計の3分の2を占めると共にノードL3の仮想集中負荷が配電系統区間2の負荷の合計の3分の1を占め、他のノードの仮想集中負荷がゼロの場合である。
パターンDは、ノードL2、L3及びL4の仮想集中負荷のそれぞれが配電系統区間2の負荷の合計の3分の1になっており、他のノードの仮想集中負荷がゼロの場合である。
パターンEは、ノードL3の仮想集中負荷が配電系統区間2の負荷の合計の3分の1を占めると共にノードL4の仮想集中負荷が配電系統区間2の負荷の合計の3分の2を占め、他のノードの仮想集中負荷がゼロの場合である。
パターンFは、ノードL4の仮想集中負荷が配電系統区間2の負荷の合計に等しい場合である。即ち、ノードL2にのみ仮想集中負荷があり、他のノードの仮想集中負荷はゼロの場合である。
パターンGは、ノードL5の仮想集中負荷が配電系統区間2の負荷の合計に等しい場合である。即ち、ノードL5にのみ仮想集中負荷があり、他のノードの仮想集中負荷はゼロの場合である。
ここで、パターンA及びGは、パターンBからFで仮想集中負荷の分布の推定が収束しない場合を想定したものである。具体的には、ノードL0の送電端電圧Vsは一定であるため、パターンAはノードL6の受電端電圧が最も高くなる状況、即ち送電端の計測器5Bの直近に全て若しくは殆ど全ての負荷が集中している場合であり、パターンGはノードL6の受電端電圧が最も低くなる状況、即ち受電端の計測器5Cの直近に全て若しくは殆ど全ての負荷が集中している場合である。
なお、仮想集中負荷の分布パターンはこれらのパターンに限られるものではなく、ノードL1〜L5のそれぞれの仮想集中負荷の配分比率α1〜α5をより多様なものとしても良い。例えば、本実施形態ではパターンCにおいてノードL2とL3の仮想集中負荷の配分比率α2とα3を2:1としたが、これに限られるものではなく、3:1や4:1とするパターンを作成しても良い。
仮想集中負荷の分布パターンを作成する際には、図4に示すように、負荷分布が送電端側(計測器5B側)から受電端側(計測器5C側)に次第に移り行くように負荷を配分し、ノードL6の受電端電圧が次第に小さくなるようにする。具体的には、本実施形態であれば、仮想集中負荷の分布パターンAのノードL6の受電端電圧をVaとし、仮想集中負荷の分布パターンBからGについても同様に受電端電圧をVb、Vc、…、Vgとすると、Va>Vb>Vc>Vd>Ve>Vf>Vgとなり、パターンAからパターンGの順に受電端電圧が小さくなる。
なお、仮想集中負荷の分布パターンの数に特に制限はなく、本実施形態の七つより少なくても良いし又は多くても良い。なお、一般的に分布パターンの数が多いほど推定精度が高くなる一方で計算がそれだけ煩雑になるので、必要とされる推定精度と推定作業量等を勘案して作業者が適当な分布パターン数を判断する。
(3)仮想集中負荷の分布パターン毎の計算受電端電圧の算出(S3)
次に、S1で作成した潮流計算回路6を用い、S2で作成した仮想集中負荷の分布パターンA〜G毎に潮流計算を行って計算受電端電圧Va〜Vgを算出する(S3)。
計算受電端電圧Va〜Vgの算出は、仮想集中負荷の分布パターンA〜G別に、図5に示すフローに従って行う。
まず、潮流計算回路6において、(数3)及び(数4)の関係が成り立つ。
Ps=PL+Pr+Ploss …(数3)
ここに、Ps:送電端有効電力、PL:配電系統区間2の負荷(有効電力)の合計、Pr:受電端有効電力、Ploss:配電系統区間2の配電線4の線路ロス(有効電力)。単位は全て[W]。
Qs=QL+Qr+Qloss …(数4)
ここに、Qs:送電端無効電力、QL:配電系統区間2の負荷(無効電力)の合計、Qr:受電端無効電力、Qloss:配電系統区間2の配電線4の線路ロス(無効電力)。単位は全て[Var]。
(数3)及び(数4)において、Ploss及びQlossは未知であるため、初期条件としてこれらをゼロとする(S3−1)。
これにより、(数3)及び(数4)から(数5)及び(数6)がそれぞれ得られる。
PL=Ps−Pr …(数5)
QL=Qs−Qr …(数6)
次に、前述した表1の仮想集中負荷の分布パターンに従って配電系統区間2の負荷の合計をノードL1〜L5の仮想集中負荷に配分する(S3−2)。
配電系統区間2の負荷の合計(有効電力成分の合計、無効電力成分の合計)の配分は(数7)を用いて行い、これによりノードL1〜L5毎の有効電力及び無効電力を算出する。
PLi+jQLi=αi/Σαi×(PL+jQL) …(数7)
ここに、添字i:ノード番号(1〜5)、PLi+jQLi:ノードLiの仮想集中負荷[VA](PLi:ノードLiの仮想集中負荷の有効電力、j:虚数単位、QLi:ノードLiの仮想集中負荷の無効電力)、αi:ノードLiの仮想集中負荷の配分比率、PL+jQL:配電系統区間2の負荷の合計[VA](PL:配電系統区間2の負荷の有効電力、j:虚数単位、QL:配電系統区間2の負荷の無効電力)。なお、Σαi=α1+α2+α3+α4+α5。
仮想集中負荷の分布パターンA〜G別のノードL1〜L5毎の仮想集中負荷の配分比率α1〜α5は表1に示す値とする。
次に、S3−2の結果としてノードL1〜L5毎の負荷が得られるので、ノードL0を基準ノードとして潮流計算を行う(S3−3)。
ここでいう潮流計算とは、電力系統の電力方程式を解いて、電圧、位相角、電力、無効電力潮流を求めるもので、ニュートン・ラプソン法をはじめとする交流法の潮流計算であれば特にその方式を問わない。
潮流計算の結果、線路ロス(有効電力)Ploss及び線路ロス(無効電力)Qlossが算出される。
次に、配電系統区間2について、実測値である送電端電力及び受電端電力、並びに計算値である負荷及び線路ロスを用いて収束判定を行う(S3−4)。
まず、収束判定の判断指標となる実測値と計算値との差を(数8)及び(数9)を用いて算出する。
ΔP=Ps−(PL+Pr+Ploss) …(数8)
ここに、ΔP:実測値と計算値との差(有効電力)、Ps:送電端有効電力、PL:配電系統区間2の負荷(有効電力)の合計、Pr:受電端有効電力、Ploss:配電系統区間2の配電線4の線路ロス(有効電力)。単位は全て[W]。
ΔQ=Qs−(QL+Qr+Qloss) …(数9)
ここに、ΔQ:実測値と計算値との差(無効電力)、Qs:送電端無効電力、QL:配電系統区間2の負荷(無効電力)の合計、Qr:受電端無効電力、Qloss:配電系統区間2の配電線4の線路ロス(無効電力)。単位は全て[Var]。
そして、│ΔP│≦Plimitかつ│ΔQ│≦Qlimitの場合は潮流計算が収束していると判断し(S3−4;Yes)、それ以外の場合は収束していないと判断する(S3−4;No)。
ここで、Plimit及びQlimitは、(数8)及び(数9)により表される実測値に対する計算値の収束性を判定する指標であって、実測値と計算値の差の閾値である。Plimit及びQlimitの値に特に制限はなく、必要とされる推定精度等を勘案して作業者が適当な閾値数を設定する。具体的には例えば、送電端電力Ps、Qsの1%程度をPlimit、Qlimitとして設定することが考えられる。
│ΔP│と│ΔQ│のどちらか一方又は両方が収束判定の閾値Plimit、Qlimitを超えている場合(S3−4;No)は、(数10)及び(数11)を用いて新たな負荷の合計PL’及びQL’を算出する(S3−5)。
PL’=PL+ΔP …(数10)
ここに、PL’:新たな配電系統区間2の負荷(有効電力)の合計、ΔP:有効電力についての実測値と計算値との差(S3−4の(数8)の計算結果)。単位は全て[W]。
QL’=QL+ΔQ …(数11)
ここに、QL’:新たな配電系統区間2の負荷(無効電力)の合計、ΔQ:無効電力についての実測値と計算値との差(S3−4の(数9)の計算結果)。単位は全て[Var]。
そして、新たな負荷の合計PL’、QL’を用いて、あらためて、S3−2からS3−4までの処理を行う。
一方で、S3−4において、潮流計算が収束していると判断された場合(S3−4;Yes)は、計算対象とした仮想集中負荷の分布パターンについての計算を終了する(S3−6)。
そして、このときのノードL1〜L5毎の負荷及びノードL6の電圧が、計算対象の仮想集中負荷分布パターン(A〜Gのいずれか)のノードL1〜L5毎の仮想集中負荷(PLi+jQLi)及び計算受電端電圧(Va〜Vgのいずれか)である。
これらS3−1からS3−6の処理過程を仮想集中負荷の分布パターンA〜G毎に繰り返し行い、仮想集中負荷の分布パターンA〜Gの全てについての計算が終了した場合にはS4の処理に移る。
(4)実測した受電端電圧に近い計算受電端電圧を有する二つの仮想集中負荷の分布パターンの選定(S4)
続いて、計測器5Cで実測した受電端電圧VrとS3で算出した仮想集中負荷の分布パターンA〜G別の計算受電端電圧Va〜Vgを比較し、計算受電端電圧が受電端電圧Vrに近くなっている仮想集中負荷の分布パターンを二つ選定する(S4)。
前述した通り、仮想集中負荷の分布パターンA〜G別の計算受電端電圧Va〜Vgは、Va>Vb>Vc>Vd>Ve>Vf>Vgの関係になっている。
本実施形態では、計測器5Cで実測した受電端電圧Vr及び仮想集中負荷の分布パターンA〜G別の計算受電端電圧Va〜Vgの全てを大きい順に並べた場合に例えば、Va>Vb>Vc>Vr>Vd>Ve>Vf>Vgの関係にあったとする。
このとき、仮想集中負荷の分布パターンA〜G別の計算受電端電圧Va〜Vgのうち計測器5Cで実測した受電端電圧Vrに近いのは、Vc及びVdであり、受電端電圧Vrを再現し得る仮想集中負荷の分布パターンとして分布パターンCとDを選定する。
(5)選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの組み合わせによる配電系統の負荷の分布の算出(S5)
次に、S3で算定した仮想集中負荷(PLi+jQLi)及び計算受電端電圧(Va〜Vgのいずれか)のうち、S4で選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンに関する仮想集中負荷及び計算受電端電圧を用いて最終的な配電系統区間2内の負荷の分布を算出する(S5)。
具体的には、S3で算出した仮想集中負荷の分布パターンCのノードL2の仮想集中負荷(有効電力)をPL2cとし、仮想集中負荷の分布パターンDのノードL2の仮想集中負荷(有効電力)をPL2dとすると、S4から仮想集中負荷パターンの線形補間により(数12)の関係が成り立つ。
(PL2−PL2c):(PL2d−PL2c)=(Vr−Vc):(Vd−Vc) …(数12)
ここに、PL2:ノードL2の最終的な負荷(有効電力)[W]、PL2c:仮想集中負荷の分布パターンCのノードL2の仮想集中負荷(有効電力)[W]、PL2d:仮想集中負荷の分布パターンDのノードL2の仮想集中負荷(有効電力)[W]、Vr:計測器5Cで実測した受電端電圧[V]、Vc:仮想集中負荷の分布パターンCの計算受電端電圧[V]、Vd:仮想集中負荷の分布パターンDの計算受電端電圧[V]。
(数12)において、パターンCが収束(S3−6)した際の条件から計算受電端電圧Vc及び仮想集中負荷PL2cが求められ、同様にパターンDが収束した際の条件からVd及びPL2dも求められる。またVrは計測器5Cにより実測されていることから、ノードL2の最終的な負荷(有効電力)PL2を求めることができる。
(数12)と同様にしてノードL3についてPL3並びにノードL4についてPL4を求めることができる。
更に、パターンCが収束した際の条件から仮想集中負荷QL2cが求められ、同様にパターンDが収束した際の条件からQL2dも求められるので(数13)を用いてQL2を求めることができ、また更に同様にしてQL3並びにQL4を求めることができる。
(QL2−QL2c):(QL2d−QL2c)=(Vr−Vc):(Vd−Vc) …(数13)
ここに、QL2:ノードL2の最終的な負荷(無効電力)[Var]、QL2c:仮想集中負荷の分布パターンCのノードL2の仮想集中負荷(無効電力)[Var]、QL2d:仮想集中負荷の分布パターンDのノードL2の仮想集中負荷(無効電力)[Var]、Vr:計測器5Cで実測した受電端電圧[V]、Vc:仮想集中負荷の分布パターンCの計算受電端電圧[V]、Vd:仮想集中負荷の分布パターンDの計算受電端電圧[V]。
なお、分布パターンCとDのどちらもノードL1及びL5の仮想集中負荷がゼロであるため、ノードL1及びL5については上記の処理は必要ない。
以上により、ノードL1〜L5毎の最終的な負荷の大きさを求めることができ、最終的な配電系統区間2内の負荷の分布を算出することができる。
ここで、実測した受電端電圧Vrを再現し得る仮想集中負荷の分布パターンの選定(S4)については、好ましくは本実施形態として説明した前述の方法であるが、前述の方法の他に、受電端電圧Vrとの差の絶対値が最も小さくなる計算受電端電圧となる仮想集中負荷の分布パターンを選定するようにしても良い。そしてこの場合にはS5の処理を行う必要はなく、S4で選定した仮想集中負荷の分布パターンが最終的な配電系統区間2内の負荷の分布となる。
更には、図2で作成した潮流計算回路6の任意の地点に無負荷のノードを設けて、S5で求めた配電系統区間2の負荷分布を用いて潮流計算を行うことにより任意の地点における電圧を推定することができる(S6)。
無負荷ノードの数に特に制限はないが、ノード数が多いほど計算もそれだけ煩雑になるので、作業者が必要とされる地点を判断して設定する。
さらには、計測器5Bと計測器5Cとの間に既知の負荷があれば、潮流計算回路6の作成(S1)時に、潮流計算回路6上の該当する箇所に負荷ノードを設けて、既知の負荷を固定値として入力することもできる。この場合に本手法では、既知の負荷を除いた未知の負荷を推定することとなる。
上述の配電系統の負荷分布並びに電圧推定方法及び装置は配電系統の負荷分布並びに電圧推定プログラム13をコンピュータ上で実行することによっても実現される。この実施の一例を以下に示す。
配電系統の負荷分布並びに電圧推定プログラム13を実行するための配電系統の負荷分布並びに電圧推定装置7の全体構成を図6に示す。配電系統の負荷分布並びに電圧推定装置7は、制御部8、記憶部9、入力部10、表示部11及びメモリ12を備え相互にバス等の信号回線により接続されている。また、配電系統の負荷分布並びに電圧推定装置7には計測器5B及び5Cが通信回線等により接続されており、その通信回線等を介して相互にデータや制御指令等の信号の送受信(出入力)が行われる。
制御部8は記憶部9に記憶されている配電系統の負荷分布並びに電圧推定プログラム13により配電系統の負荷分布並びに電圧推定装置7全体の制御並びに配電系統の負荷分布並びに電圧推定に係る演算を行うものであり、例えばCPUである。記憶部9は少なくともデータやプログラムを記憶可能な装置であり、例えばハードディスクである。入力部10は少なくとも作業者の命令をCPUに与えるためのインターフェイスであり、例えばキーボードである。表示部11は制御部8の制御により文字や図形等の表示を行うものであり、例えばディスプレイである。メモリ12は制御部8が各種制御を実行する際に作業領域となるメモリ空間となる。
電圧制御装置7の制御部8は、配電系統の負荷分布並びに電圧推定プログラム13を実行することにより、潮流計算回路6の設定を行う回路設定部8a、配電系統区間2内の仮想集中負荷の分布パターンの設定を行う仮想集中負荷分布パターン設定部8b、配電系統区間2の負荷(有効電力、無効電力)の合計を算出する第一の負荷合計算出部8c、ノードL1〜L5毎の負荷を算出する仮想集中負荷算出部8d、線路ロス(有効電力、無効電力)を算出する線路ロス算出部8e、電力の実測値と計算値との差とその差の閾値との比較を行う比較部8f、配電系統区間2の新たな負荷(有効電力、無効電力)の合計を算出する第二の負荷合計算出部8g、実測受電端電圧の値に近い計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定する選定部8h、ノードL1〜L5毎の最終的な負荷(有効電力、無効電力)を算出する負荷分布算出部8i、無負荷のノード位置における電圧を算出する電圧推定部8jが構成される。
まず、制御部8の回路設定部8aは、潮流計算回路6の設定の内容を例えば入力部10により入力して予め記憶部9に記憶しておく(S1)。なお、潮流計算回路6の設定の内容とは配電系統区間2内の仮想集中負荷分布の推定に必要な変数であって、具体的には例えば配電系統区間2内の仮想集中負荷の数(即ちノード数)や位置、配電系統区間2全体の線路インピーダンスZ等である。更に、送電端の電圧Vs、有効電力Ps及び無効電力Qs並びに受電端の電圧Vr、有効電力Pr並びに無効電力Qrを送電端の計測器5B並びに受電端の計測器5Cから通信回線等を介して入力して記憶部9に記憶しておく。
次に、制御部8の仮想集中負荷分布パターン設定部8bは、配電系統区間2内の仮想集中負荷の分布パターンの設定の内容を例えば入力部10により入力して予め記憶部9に記憶しておく(S2)。なお、仮想集中負荷の分布パターンの設定の内容とは具体的には例えば仮想集中負荷の分布パターンA〜G別のノードL1〜L5毎の仮想集中負荷への配分比率α1〜α5の値である。
次に、仮想集中負荷の分布パターンA〜G別に計算受電端電圧Va〜Vgを算出する(S3)。
まず、制御部8の第一の負荷合計算出部8cは、記憶部9に記憶した送電端の有効電力Ps及び無効電力Qs並びに受電端の有効電力Pr並びに無効電力Qrを読み込み、(数5)及び(数6)により配電系統区間2の負荷(有効電力)の合計PL及び負荷(無効電力)の合計QLを算出する(S3−1)。そして、算出した配電系統区間2の負荷(有効電力)の合計PL及び負荷(無効電力)の合計QLをメモリ12又は記憶部9に記憶する。
次に、制御部8の仮想集中負荷算出部8dは、予め記憶部9に記憶した潮流計算回路6の設定の内容及び仮想集中負荷の分布パターンの設定内容、並びにS3−1でメモリ12又は記憶部9に記憶した配電系統区間2の負荷(有効電力)の合計PL及び負荷(無効電力)の合計QLを読み込み、(数7)により配電系統区間2の負荷の合計をノードL1〜L5の仮想集中負荷に配分してノードL1〜L5毎の負荷を算出する(S3−2)。そして、算出したノードL1〜L5毎の負荷をメモリ12又は記憶部9に記憶する。
次に、制御部8の線路ロス算出部8eは、予め記憶部9に記憶した潮流計算回路6の設定の内容及びS3−2でメモリ12又は記憶部9に記憶したノードL1〜L5毎の負荷読み込み、ノードL0を基準ノードとして潮流計算を行って線路ロス(有効電力)Ploss及び線路ロス(無効電力)Qlossを算出する(S3−3)。そして、算出した線路ロス(有効電力)Ploss及び線路ロス(無効電力)Qlossをメモリ12又は記憶部9に記憶する。
次に、制御部8の比較部8fは、記憶部9に記憶した送電端の有効電力Ps及び無効電力Qs並びに受電端の有効電力Pr並びに無効電力Qr、S3−1でメモリ12又は記憶部9に記憶した配電系統区間2の負荷(有効電力)の合計PL及び負荷(無効電力)の合計QL、更にS3−3でメモリ12又は記憶部9に記憶した線路ロス(有効電力)Ploss及び線路ロス(無効電力)Qlossを読み込み、(数8)及び(数9)により実測値と計算値との差(有効電力)ΔP及び実測値と計算値との差(無効電力)ΔQを算出する。そして、│ΔP│とPlimitの比較及び│ΔQ│とQlimitの比較を行う(S3−4)。ここで、Plimit及びQlimitの値は例えば入力部10により入力して予め記憶部9に記憶しておき、S3−4を処理する段階で比較部8fが読み出すようにする。更に、算出した実測値と計算値との差(有効電力)ΔP及び実測値と計算値との差(無効電力)ΔQをメモリ12又は記憶部9に記憶する。
そして、│ΔP│と│ΔQ│の一方又は両方が収束判定の閾値Plimit、Qlimitを超えた場合(S3−4;No)は、制御部8の比較部8fの判定結果に基づき、第二の負荷合計算出部8gは、S3−1でメモリ12又は記憶部9に記憶した配電系統区間2の負荷(有効電力)の合計PL及び負荷(無効電力)の合計QL並びにS3−4でメモリ12又は記憶部9に記憶した実測値と計算値との差(有効電力)ΔP及び実測値と計算値との差(無効電力)ΔQを読み込み、(数10)及び(数11)により新たな負荷の合計PL’及びQL’を算出する(S3−5)。更に、算出した新たな負荷の合計PL’及びQL’をメモリ12又は記憶部9に記憶する。そして、仮想集中負荷算出部8dがノードL1〜L5毎の負荷を算出する処理(S3−2)に戻り、線路ロス算出部8eが線路ロス(有効電力)Ploss及び線路ロス(無効電力)Qlossを算出する処理(S3−3)並びに比較部8fが実測値と計算値との差(有効電力)ΔP及び実測値と計算値との差(無効電力)ΔQを算出すると共に│ΔP│とPlimitの比較及び│ΔQ│とQlimitの比較を行う処理(S3−4)を繰り返す。
一方で、│ΔP│≦Plimitかつ│ΔQ│≦Qlimitの場合(S3−4;Yes)は、計算対象とした仮想集中負荷の分布パターンについての計算を終了し(S3−6)、S3−2でメモリ12又は記憶部9に記憶したノードL1〜L5毎の負荷及びS3−3でメモリ12又は記憶部9に記憶したノードL6における電圧を計算対象の仮想集中負荷分布パターン(A〜Gのいずれか)のノードL1〜L5毎の仮想集中負荷及び計算受電端電圧(Va〜Vg)としてメモリ12又は記憶部9に記憶する。
配電系統の負荷分布並びに電圧推定プログラム13は、S3−1からS3−6の処理過程を仮想集中負荷の分布パターンA〜G毎に繰り返し行い、仮想集中負荷の分布パターンA〜G毎にS3−6の処理の段階でノードL1〜L5毎の仮想集中負荷及び計算受電端電圧をメモリ12又は記憶部9に記憶する。そして、仮想集中負荷の分布パターンA〜Gの全てについての計算が終了した場合にはS4の処理に移る。
続いて、制御部8の選定部8hは、記憶部9に記憶した実測受電端電圧Vr並びにS3−6でメモリ12又は記憶部9に記憶した計算受電端電圧Va〜Vgを読み込み、それらの全てを大きい順に並べて実測受電端電圧Vrの前後の値となる二つの計算受電端電圧を特定する。そして、特定された計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定し(S4)、選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの種類をメモリ12又は記憶部9に記憶する。
次に、制御部8の負荷分布算出部8iは、S4で選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの種類を読み込み、その二つの分布パターンについて、S3−6でメモリ12又は記憶部9に記憶したノードL1〜L5毎の仮想集中負荷及び計算受電端電圧を読み出す。更に、記憶部9に記憶した実測受電端電圧Vrを読み出す。そして、ノードL2の場合の例として挙げた(数12)の関係によりノードL1〜L5毎の最終的な負荷(有効電力)を算出し、同様にノードL2の場合の例として挙げた(数13)の関係によりノードL1〜L5毎の最終的な負荷(無効電力)を算出する(S5)。更に、算出したノードL1〜L5毎の最終的な負荷(有効電力、無効電力)をメモリ12又は記憶部9に記憶する。
続いて、入力部10を介して任意の地点における電圧を推定する内容の作業者の命令が入力された場合には、制御部8の電圧推定部8jは、まず、記憶部9に記憶した潮流計算回路6の設定内容を読み込むと共にその潮流計算回路6に無負荷のノードを設ける。ここで、無負荷のノードの位置は、作業者の電圧推定の命令が入力された場合に電圧推定を行う位置の指定を要求する内容のメッセージを表示部11に表示し、作業者の指定位置を入力部10を介して入力する。そして、記憶部9に記憶した送電端の電圧Vs、有効電力Ps及び無効電力QsやS5でメモリ12又は記憶部9に記憶したノードL1〜L5毎の最終的な負荷(有効電力、無効電力)を読み込んで潮流計算を行い、無負荷のノード位置における電圧を算出する(S6)。更に、算出結果を表示部11に表示すると共に必要な場合には記憶部9に記憶する。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では、一つの配電系統区間を対象に推定を行った場合を例に挙げて説明したが、これに限られず、隣接する複数の配電系統区間を一体として推定しても良い。
本発明の実施例として、図7に示すように、変電所3’並びにセンサー付開閉器5a、5b及び5cが設置されている実際の配電系統14を対象にセンサー付開閉器5bの位置の電圧の推定を行った。
本実施例では、電源側のセンサー付開閉器5a及び末端側のセンサー付開閉器5cの情報に基づいて本発明の方法を適用して電圧推定を行った。
また、本発明の電圧推定方法を用いた推定結果と比較するため、他の手法として、配電技術マニュアルによる従来の電圧計算法及び電源側のセンサー付開閉器5aの電圧と末端側のセンサー付開閉器5cの電圧の単純平均による簡易電圧計算法を用いた推定も行った。
更に、センサー付開閉器5bによる電圧の実測値との比較も行った。なお、実際に設置されている開閉器センサーのうち電圧計の誤差は1%であった。
上記に整理した四種類の電圧のそれぞれを30分毎に24時間解析(データ数は48)して、図8の結果を得た。図8において、記号の+はセンサー実測値、△は従来の電圧計算法による算出値、□は簡易電圧計算法による算出値、■は本発明の電圧推定方法による算出値の結果を表す。この結果から、全体として本発明の電圧推定方法による算出値(■)がセンサー実測値(+)の傾向と最も良く合致していることが確認できた。
また、三種類の推定電圧のそれぞれについて、(数14)で表される電圧推定誤差の評価関数Eを用いて評価を行い、表2の結果を得た。
Figure 2007082346
ここに、E:電圧推定誤差の評価関数(=電圧推定誤差の二乗平均の平方根)、V(k):データkにおけるセンサー付開閉器5bの位置の電圧の推定値[V]、v(k):センサー付開閉器5bの電圧実測値[V]、n:データ数(=48)。
Figure 2007082346
表2の結果から、従来の電圧計算法のE=121.6[V]及び簡易電圧計算法のE=36.5[V]に対して本発明の電圧推定方法はE=19.2[V]となり、本発明の電圧推定方法が従来法や簡易法に比べて精度の高い良好な推定を行い得ることが確認できた。
本発明の配電系統の負荷分布推定方法並びに電圧推定方法の実施形態の一例を説明するフローチャートである。 本実施形態の配電系統を示す図である。 本実施形態の潮流計算回路を示す図である。 本実施形態の仮想集中負荷の分布パターンを説明する図である。 本実施形態の仮想集中負荷の分布パターン毎の受電端電圧の算出方法を説明するフローチャートである。 本実施形態の配電系統の負荷分布推定方法並びに電圧推定方法をプログラムを用いて実施する場合の配電系統の負荷分布並びに電圧推定装置の機能ブロック図である。 実施例の配電系統を示す図である。 実施例のセンサー実測値と計算方法別算出値の比較の結果を示す図である。
符号の説明
1 配電系統
2 配電系統区間
3 変圧器
4 配電線
5A、5B、5C、5D 計測器
6 潮流計算回路
7 配電系統の負荷分布並びに電圧推定装置
8 制御部
9 記憶部
10 入力部
11 表示部
12 メモリ

Claims (12)

  1. 配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する工程と、前記配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の前記仮想集中負荷の分布パターンを作成する工程と、前記潮流計算回路を用いて前記仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って前記配電系統区間の計算受電端電圧を算出する工程と、実測受電端電圧と前記計算受電端電圧との差分が最も小さい仮想集中負荷の分布パターンを選定する工程とを有することを特徴とする配電系統の負荷分布推定方法。
  2. 配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する工程と、前記配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の前記仮想集中負荷の分布パターンを作成する工程と、前記潮流計算回路を用いて前記仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って前記配電系統区間の計算受電端電圧を算出する工程と、実測受電端電圧並びに前記仮想集中負荷の分布パターン毎の前記計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて前記実測受電端電圧の前後の前記計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定する工程と、当該選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して前記配電系統区間内の負荷分布を推定する工程とを有することを特徴とする配電系統の負荷分布推定方法。
  3. 配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する工程と、前記配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の前記仮想集中負荷の分布パターンを作成する工程と、前記潮流計算回路を用いて前記仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って前記配電系統区間の計算受電端電圧を算出する工程と、実測受電端電圧と前記計算受電端電圧との差分が最も小さい仮想集中負荷の分布パターンを選定する工程と、当該選定した仮想集中負荷の分布パターンを用いて潮流計算を行うことにより前記配電系統区間内の各地点における電圧を推定する工程とを有することを特徴とする配電系統の電圧推定方法。
  4. 配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する工程と、前記配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の前記仮想集中負荷の分布パターンを作成する工程と、前記潮流計算回路を用いて前記仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って前記配電系統区間の計算受電端電圧を算出する工程と、実測受電端電圧並びに前記仮想集中負荷の分布パターン毎の前記計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて前記実測受電端電圧の前後の前記計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定する工程と、当該選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して前記配電系統区間内の負荷分布を推定する工程と、該線形補間して求めた負荷分布を用いて潮流計算を行うことにより前記配電系統区間内の各地点における電圧を推定する工程とを有することを特徴とする配電系統の電圧推定方法。
  5. 配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段と、前記配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の前記仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段と、前記潮流計算回路を用いて前記仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って前記配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段と、実測受電端電圧と前記計算受電端電圧との差分が最も小さい仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段とを有することを特徴とする配電系統の負荷分布推定装置。
  6. 配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段と、前記配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の前記仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段と、前記潮流計算回路を用いて前記仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って前記配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段と、実測受電端電圧並びに前記仮想集中負荷の分布パターン毎の前記計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて前記実測受電端電圧の前後の前記計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段と、当該選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して前記配電系統区間内の負荷分布を推定する手段とを有することを特徴とする配電系統の負荷分布推定装置。
  7. 配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段と、前記配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の前記仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段と、前記潮流計算回路を用いて前記仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って前記配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段と、実測受電端電圧と前記計算受電端電圧との差分が最も小さい仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段と、当該選定した仮想集中負荷の分布パターンを用いて潮流計算を行うことにより前記配電系統区間内の各地点における電圧を推定する手段とを有することを特徴とする配電系統の電圧推定装置。
  8. 配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段と、前記配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の前記仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段と、前記潮流計算回路を用いて前記仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って前記配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段と、実測受電端電圧並びに前記仮想集中負荷の分布パターン毎の前記計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて前記実測受電端電圧の前後の前記計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段と、当該選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して前記配電系統区間内の負荷分布を推定する手段と、該線形補間して求めた負荷分布を用いて潮流計算を行うことにより前記配電系統区間内の各地点における電圧を推定する手段とを有することを特徴とする配電系統の電圧推定装置。
  9. コンピュータを、少なくとも、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段、前記配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の前記仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段、前記潮流計算回路を用いて前記仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って前記配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段、実測受電端電圧と前記計算受電端電圧との差分が最も小さい仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段として機能させるための配電系統の負荷分布推定プログラム。
  10. コンピュータを、少なくとも、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段、前記配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の前記仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段、前記潮流計算回路を用いて前記仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って前記配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段、実測受電端電圧並びに前記仮想集中負荷の分布パターン毎の前記計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて前記実測受電端電圧の前後の前記計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段、該選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して前記配電系統区間内の負荷分布を推定する手段として機能させるための配電系統の負荷分布推定プログラム。
  11. コンピュータを、少なくとも、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段、前記配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の前記仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段、前記潮流計算回路を用いて前記仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って前記配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段、実測受電端電圧と前記計算受電端電圧との差分が最も小さい仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段、該選定した仮想集中負荷の分布パターンを用いて潮流計算を行うことにより前記配電系統区間内の各地点における電圧を推定する手段として機能させるための配電系統の電圧推定プログラム。
  12. コンピュータを、少なくとも、配電系統区間内に分散して分布している配電系統負荷を複数の仮想集中負荷で表して潮流計算回路を作成する手段、前記配電系統区間の受電端電圧が異なる複数の前記仮想集中負荷の分布パターンを作成する手段、前記潮流計算回路を用いて前記仮想集中負荷の分布パターン毎に潮流計算を行って前記配電系統区間の計算受電端電圧を算出する手段、実測受電端電圧並びに前記仮想集中負荷の分布パターン毎の前記計算受電端電圧を値の大きい順又は小さい順に並べて前記実測受電端電圧の前後の前記計算受電端電圧の仮想集中負荷の分布パターンを選定する手段、該選定した二つの仮想集中負荷の分布パターンの負荷分布を線形補間して前記配電系統区間内の負荷分布を推定する手段、該線形補間して求めた負荷分布を用いて潮流計算を行うことにより前記配電系統区間内の各地点における電圧を推定する手段として機能させるための配電系統の電圧推定プログラム。
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