JP5914231B2 - 線路電圧降下補償器の整定値の算出方法および算出装置 - Google Patents

線路電圧降下補償器の整定値の算出方法および算出装置 Download PDF

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Description

本発明は、線路電圧降下補償器(Line voltage Drop Compensator:以下、主に「LDC」と称する。)の整定値を算出するための装置に関する。
配電系統においては、変電所から需要家負荷に供給される電圧をできるだけ一定範囲に保つようにするために、変電所には配電用変圧器(Load
Ratio control Transformer:以下、主に「LRT」と称する。)、配電線には自動電圧調整器(Step Voltage Regulator:以下、主に「SVR」と称する。)が順次接続されている。
これらLRTやSVRは、図9に示すように、通常、変圧器本体としての負荷時タップ切換装置91と、負荷時タップ切換装置を制御するための制御装置92とから構成され、配電線に接続された需要家負荷の変動に基づいて、制御装置が負荷時タップ切換装置のタップを自動的に切り換え、変圧器本体の二次側の電圧を調整するようになっている。
この制御装置92は、負荷時タップ切換装置の二次側に設けられており、変流器93、計器用変圧器94、電圧調整継電器95、及びLDC96を構成として有するものである。
このLDCには、抵抗Rと、リアクタンスXを用いた模擬インピーダンス回路が用いられており、これらRとXは、負荷時タップ切換装置から負荷中心点(電圧制御対象点)までの線路インピーダンスに対応して設定されている。そして、このLDCに対して電流・電圧を変流器及び計測器用変圧器から与えることによって、負荷中心点で発生する電圧降下値(LDC補償電圧)を模擬している。また、電圧調整継電器は、自身に予め電圧値(基準電圧)が設定されており、この基準電圧と、発生した電圧降下値とに基づいて、負荷中心点での電圧が所定電圧の範囲内(基準電圧を中心とする上限、下限電圧の範囲内)に入るようにタップ切換装置に対するタップ切換指令(昇圧指令、降圧指令)を出力するようになっている。
このようにLDCに設定される線路インピーダンス(抵抗Rと、リアクタンスX)の値、つまり整定値は、タップ切換指令の出力に影響を与えることから、非常に重要な値である。そして、RとXからなる整定値を求める為には制御対象点である負荷中心点を求める必要があった。一般的には、負荷中心点とは、LRTやSVRからの出力電圧が、重負荷時と軽負荷時とで交差する地点のことであり、この地点の電圧を基準電圧として定めるようになっている。
しかし、樹枝状形態の配電線において、最適な負荷中心点を求めるには、対象となる配電線の線路・負荷特性等の詳細な把握が必要となり、容易ではない。例えば、負荷中心点は、LRTの二次側に需要家負荷が配電線の全長に対して均等に配置されている場合には、配電線の全長の中心点に来るが、現実的には厳密に均等に配置されている場合はなく、需要家負荷が配電線の末端側に集中して配置されている場合には、配電線の全長の末端側になるし、その逆に需要家負荷が始端側に集中して配置されている場合には、配電線の全長の始端側になり、それぞれ専用の計算式を用いつつ、対応していた。
しかしながら、電圧制御対象点を負荷中心点とするようにRとXを算出する今までの手法は、どの計算式を用いればよいのか判断に迷う場合もあり、従って、人の経験に頼る部分が大きくて非常に難しく、改善することが好ましい。
本発明は、上記実情を考慮したもので、LDCに設定される整定値を現状よりも求め易くすることである。
そこで、本発明では、従来までのような負荷中心点という求め難い地点を制御対象点として、整定値を求めるのではなく、既知の取得データから客観的に求めることのできる地点を制御対象点として整定値を求めることにする。
まず、図1(イ)に示すように、配電系統として、SVRの二次側に縮約前の線路モデルとして幹線、分岐線、及び需要家負荷が接続されているものについて考察する。より詳しく言えば、この線路モデルは、幹線の延長方向全長の所々から分岐線が設けられ、各分岐線に(図示しない)柱上変圧器を介して需要家負荷が接続されている。
一般的に、配電系統には需要家負荷として、数千〜1万件程度の電灯需要家(電灯契約の需要家)が幹線及び分岐線に接続されており、これらの電灯需要家をそのまま線路モデルとして分岐線を介して接続する形で図面上表現すると、煩雑となり、以下の縮約手法を理解する上で支障となる。そこで、図1における線路モデルでは、需要家負荷を少数に簡略化して表現してある。
このような線路モデルに対して最終的には電圧制御対象点までの線路を縮約して表現し、それによってSVRの整定値を算出するようにする。理論的には図2に示す、以下の(1)〜(4)のステップによる。
(1)第1のステップS1は、図1(ロ)に示すように幹線を複数の区間に分けるためのノード点を幹線の任意の位置に対して設定するステップである(線路モデルを複数の区画に分けるステップ)。
(2)第2のステップS2は、各区間における幹線1に対して当該区間に存在する需要家負荷3を一まとめに加算して並列接続し、各区間の線路インピーダンスとして少なくとも幹線インピンーダンスを含む幹線のみからなる幹線モデルを構築するステップである(線路モデルから幹線モデルを構築するステップ)。より詳しくは以下の通りである。
図1(ハ)に示すように、各区間に存在する件数分の需要家負荷(=皮相電力。図での末端区間の需要過負荷はSa1〜Sa3)を1つにまとめ、この1つの需要家負荷Smが一本の分岐線に接続されているものと仮定する。その上で、需要家負荷(=皮相電力)は、契約内容(=契約電力(契約電圧、契約電流))に基づいて、有効電力と無効電力を割り振ることができる。より具体的には以下の通りである。
例えば需要家負荷の契約内容が所定アンペアの電灯契約であるとする。この場合、契約内容に基づいて経験的に需要家負荷の力率を所定値として設定することができる。つまり、契約内容により、供給電圧、契約電流が定まることによって、需要家負荷の力率(有効電力と無効電力との比率)が想定できるので、需要家負荷について、有効電力と無効電力を定めることができる。このようにして、各需要家負荷について、有効電力(図1(ハ)の末端区間でのP1a,P1b,P1c)、無効電力(Q1a,Q1b,Q1c)を定め、それらを加算して1つの需要家負荷P1とみなす。つまり、図1(ハ)の末端区間での需要家負荷P1は、P1=(P1a+P1b+P1c)+j(Q1a+Q1b+Q1c)となる。
一方、区間の線路インピーダンスは、少なくとも幹線インピーダンスを含むものとする。この例においては、一つにまとめた需要家負荷と幹線とを並列接続する1本の分岐線インピーダンスを考慮することなく、幹線インピーダンスのみを考慮する。つまり、この1本の分岐線をインピーダンスの無い空想上の分岐線と仮定することにより、需要家負荷が幹線に対して直に並列接続されていることにする。その上で、幹線は、単位長あたりの抵抗値とインダクタンス値が決まっているので、幹線インピーダンスは、区間の全長に比例して求めることができる。つまり、幹線インピーダンス=m番目の区間の線路インピーダンスZmを、区間の全長Lに、単位長当たりの抵抗値Rbとインダクタンス値Xbを乗算することによって算出する。つまり、図1(ニ)に示すようにZm=L(Rb+jXb)=rm+jxmとなる。この結果、図での末端区間の線路インピーダンスをZ1とすると、Z1=r1+jX1となる。
(3)第3のステップS3は、SVRの通過電流の力率(電圧と電流の位相差)と各区間での通過電流の力率が等しいという第1の仮定、並びに重負荷時における幹線モデルの線路損失と幹線モデルを縮約した第1の縮約モデルの線路損失とが等しいという第2の仮定に基づいて幹線モデルから第1の縮約モデルを構築するステップである(幹線モデルから第1の縮約モデルを構築するステップ)。より詳しく言えば、第3のステップS3は、以下の第3−1のステップS3−1と、第3−2のステップS3−2から構成される。
第3−1のステップS3−1は、第1の仮定に基づいて、全区間での消費電流に対する各区間での消費電流の割合を需要家負荷の契約内容(契約電力)に比例して割り振ることによって各区間での消費電流を求めるステップである(各区間での消費電流を算出するステップ)。
例えば、SVRの二次側に図3に示すような、線路モデルが接続されている場合について考察する。この線路モデルでは、SVRを50(A:アンペア)の電流が通過し、その二次側に延長する幹線1は、5つのノード点4により5つの区間に分けられている。末端側から始端側に向かって順に第1、第2、・・・、第5の区間に分けられている。
第5の区間に契約内容を30(A)とする需要家負荷と、50(A)とする需要家負荷が別々の分岐線に接続されている。また、第4の区間には、需要家負荷が接続されておらず、第3の区間には、同一の分岐線に対して契約内容を20(A)、10(A)とする需要家負荷が接続されている。また、第2の区間には40(A)、末端である第1の区間には50(A)の需要家負荷がそれぞれ接続されている。
そうすると、この場合、全区間での総契約電流は、200(A)となる。その上で、各区間には、1つの需要家負荷が接続されているものとみなす。従って、第5〜1区間には順に、80、0、30、40、50(A)の需要家負荷がそれぞれ接続されていることになる。
そうすると、各区間での消費電流を求める次式、
各区間での消費電流=全区間での総消費電流×各区間での消費電流の比率(各区間での契約電流÷全区間での契約電流)
により、
第5区間での消費電流は、50×80÷200=20(A)となる。
同様にして1つの区間としてまとめた第4、3区間での消費電流は、50×30÷200=7.5(A)となる。
同様にして、第2区間での消費電流は、10(A)、第1区間での消費電流は12.5(A)となる。
なお、以下では、各区間mでの消費電流の比率は、定数kmで表示する。
このようにして区間mの消費電流は、図1(ニ)のように、全区間での総契約電流を電流ベクトルI(図では符号Iの上にベクトルを意味する・を記載した形式)とすると、消費電流の比率kmと電流ベクトルとの積で示せる。なお、以後の文章における説明では、文字の上に・を表記できないことから、電流Iと表記した場合は電流ベクトルIのことを意味するものとする。
次に、第3−2のステップS3−2は、第2の仮定に基づいて、下記(1)、(2)式を計算して、図1(ホ)に示すように全ての区間の線路インピーダンスを統一し、その統一した第1の縮約モデルの末端である電圧制御対象点の整定値となる抵抗RSVRとインダクタンスXSVRを求めるステップである(整定値を算出するステップ)。
Figure 0005914231
Figure 0005914231
このとき、第1の縮約モデルの末端である電圧制御対象点の電圧ベクトルVSVRは次式となる。
Figure 0005914231
以上により、配電系統として、SVRの二次側に接続された線路モデルに対して、電圧制御対象点の電圧ベクトルVSVRの電圧が、区間mの電圧の加重積の和(縮約前の電圧降下の加重和)となるSVRの電圧制御対象点の整定値を算出することができた。
次に、配電系統として、LRTの二次側に縮約前の線路モデルとして、複数の分線路モデルが分岐して接続されているものについて考察する。各分線路モデルは、幹線に対して分岐線、及び需要家負荷が接続されているものとする。また、ここでも先例と同様に、各分岐線には柱上変圧器を介して需要家負荷が接続されているものとする。
このような線路モデルに対して最終的には電圧制御対象点までの線路を縮約して表現し、それによってLRTの整定値を算出するようにする。理論的には以下の(1)〜(4)のステップによる。(1)〜(3)のステップまでは、先例と同様の処理を行う。図4に基づいて補足説明する。
(1)第1のステップS1は、各幹線1を複数の区間に分けるためのノード点4を幹線の任意の位置(通常、幹線1から分岐線2に分かれる分岐箇所)に対して設定するステップである(分線路モデルを複数の区画に分けるステップ)。
(2)第2のステップS2は、幹線毎に各区間における幹線1に対して当該区間に存在する需要家負荷3を一まとめに加算して並列接続し、各区間の線路インピーダンスとして幹線インピーダンスを含む幹線のみからなる幹線モデルを構築するステップである(各分線路モデルから幹線モデルを構築するステップ)。
(3)第3のステップS3は、LRTの通過電流の力率(電圧と電流の位相差)と幹線毎の各区間での通過電流の力率が等しいという第1の仮定、並びに重負荷時における幹線モデルの線路損失と幹線モデルを縮約した第1の縮約モデルの線路損失とが等しいという第2の仮定に基づいて幹線モデルから第1の縮約モデルを構築するステップである(各幹線モデルから第1の縮約モデルを構築するステップ)。より詳しく言えば、第3のステップS3は、以下の第3−1のステップS3−1と、第3−2のステップS3−2から構成される。
第3−1のステップS3−1は、第1の仮定に基づいて、各幹線の全区間での消費電流に対する各区間での消費電流の割合を需要家負荷の契約内容(契約電力)に比例して割り振ることによって各区間での消費電流を求めるステップである(各区間での消費電流を算出するステップ)。
第3−2のステップS3−2は、第2の仮定に基づいて、前記(1)、(2)式を計算して、全ての区間の線路インピーダンスを統一し、その統一した第1の縮約モデルの末端である第1の電圧制御対象点の整定値となる抵抗RSVRとインダクタンスXSVRを求めるステップである(第1の整定値を算出するステップ)。なお、前記(1)(2)式での抵抗RSVRの代わりにRLRT.Jrと表記し、インダクタンスX
SVRの代わりにXLRT.Jrと表記する。)。
このようにして、第1の電圧制御対象点の整定値となる抵抗RLRT.JrとインダクタンスXLRT.Jrを求め、図5に示すように、各幹線について第1の縮約モデルを作成する。図5には、各幹線について作成された第1の縮約モデルについて、上から順番に、抵抗RLRT.JrとインダクタンスXLRT.Jrが、r1〜rn及びX1〜Xnと表記されている。
その上で、作成された各々の第1の縮約モデルに対して、先の第3のステップと同様の要領で、第4のステップを行う。ここで、注意すべきは、先の例では、幹線が1本であった点である。先の例では、SVRを通過する電流を検出すれば、その線路モデルの二次側の末端がSVRである場合には、両方のSVRの通過電流からその線路モデルでの消費電流を算出でき、その線路モデルの二次側の末端が需要家負荷である場合には、SVRの通過電流(=その線路モデルでの消費電流)からその線路モデルでの消費電流を算出できるものであった。しかしながら、LRTの場合は、その通過電流は、全ての幹線に対する通過電流であるので、LRTだけでなく各幹線を通過する電流(kmI)も検出するものとする。なお、幹線にSVRがある場合には、幹線を通過する電流(kmI)からSVRの通過電流を減ずることにより消費電流を算出でき、幹線の末端が需要家負荷である場合には、幹線を通過する電流(=その分線路モデルでの消費電流)からその分線路モデルでの消費電流を算出できる。要は、幹線の両端での通過電流が把握できれば、消費電流を算出できる。
(4)第4のステップは、LRTの通過電流の力率と各々の第1の縮約モデルでの通過電流の力率が等しいという第3の仮定、並びに重負荷時における全ての第1の縮約モデルの線路損失の総和と、全ての第1の縮約モデルを更に縮約した第2の縮約モデルの線路損失とが等しいという第4の仮定に基づいて全ての第1の縮約モデルを統一した第2の縮約モデルを構築するステップである(第1の縮約モデルから第2の縮約モデルを構築するステップ)。より詳しく言えば、第4のステップは、以下の第4−1と、第4−2のステップを有する。
第4−1のステップは、第1の仮定と同様の手法である、第3の仮定に基づいて、LRTの通過電流に対する各第1の縮約モデルでの通過電流の割合を割り振ることによって各第1の縮約モデルでの消費電流を求めるステップである(各第1の縮約モデルでの消費電流を求めるステップ)。
そうすると、各第1の縮約モデルでの消費電流を求める式は、
各第1の縮約モデルでの消費電流=第1の縮約モデルでの通過電流とLRTの通過電流の比率(各第1の縮約モデルでの通過電流÷LRTの通過電流)
となる。以下でも、m番目における第1の縮約モデルでの消費電流の比率は、定数kmで表示する。
また、第4−2のステップは、第2の仮定と同様の手法である、第4の仮定に基づいて、前記した(1)、(2)式と同様の下記(4)、(5)式を計算して、全ての第1の縮約モデルの線路インピーダンスを統一した第2の縮約モデルの末端である第2の電圧制御対象点の整定値となる抵抗RLRTとインダクタンスXLRTを求めるステップである(第2の整定値を算出するステップ)。
但し、下記(4)、(5)式においては、前記した(1)、(2)式と比べると、第2の電圧制御対象点の整定値となる抵抗をRLRTと表記し、インダクタンスをXLRTと表記し、Σが一つ無い点に留意する(各幹線が並列接続されているため。)。
Figure 0005914231

Figure 0005914231
このとき、第2の縮約モデルの末端である電圧制御対象点の電圧VLRTは次式となる。
Figure 0005914231
以上により、配電系統として、LRTの二次側に接続された線路モデルに対して、電圧制御対象点の電圧ベクトルVLRTの電圧が、縮約前の線路モデルにおける全ての幹線mの電圧の加重積の和(加重により平均化された電圧)となるLRTの電圧制御対象点の整定値を算出することができた。
本発明によれば、需要家負荷が幹線の全長に対してどのように配置されていても、ノード点を設定することにより、SVRやLRTのLDC整定値が容易に求められる。
本発明によるSVRのLDCの整定値の算出方法を示す模式図である。 本発明によるSVRのLDCの整定値の算出方法を示すフローチャート図である。 各区間での消費電流を求めるステップに対する説明図である。 本発明によるLRTのLDCの整定値の算出方法を示すフローチャート図である。 本発明によるLRTのLDCの整定値の算出方法を示す模式図である。 基準電圧の決定の仕方を示すグラフである。 (a)(b)図は、軽負荷時と重負荷時におけるLRT通過電流の力率と、各幹線の通過電流の力率との時間推移を示すグラフである。 (a)(b)図は、軽負荷時と重負荷時におけるノード点の平均電圧に対する時間推移を示すグラフである。 LRTやSVRの内部構造を示す回路図である。
本発明のLDCの整定値の算出方法を用いる前提として、LRT、SVR等の検出機器設置地点で、観測データ(電圧・電流の時系列データ)を自動的に取得し、その観測データをネットワークで繋がれた別地点の観測データ記憶装置に送信し、保存しておく。また、LDCの整定値の算出装置(対応する算出プログラムがインストールされたコンピュータ)は、この観測データ記憶装置にネットワークで接続されている。そして、当該算出装置は、配電系統を示す樹形図として、配電用変圧器から全ての需要家負荷に至るまでの配電線(幹線、分岐線を含む。)やLRT、SVR等が予め設定(記憶)されている。また、幹線や分岐線の全長、幹線や分岐線の単位長当たりの抵抗値、インダクタンス値、需要家負荷の契約内容(契約電流、契約電圧、これら契約内容から経験的に導出できる需要家負荷の力率)が予め設定されている。
コンピュータで当該算出プログラムを実行すると、ソフトウェアとハードウェアが協働した図示しない各種手段が構築されて、図2に示すような以下のステップが順番に行われる。この例においてはSVRのLDCの整定値を求めるものとして、以後、説明する。
まず、ノード点を設定するステップS1が行われる。最初に、ノード点設定手段によって、入力フォームが記憶装置から読み込まれて出力装置に表示される。入力フォームは、配電系統を示す樹形図であって、配電用変圧器から需要家負荷に電力が供給されることが分かるように、変圧器やSVR、幹線、分岐線、需要家負荷が接続されたものである。この入力フォームに対して、コンピュータ使用者が所定の幹線の任意の地点に対してノード点を設定する。例えば、SVRの二次側に設けられた線路モデルに対して、入力装置であるマウスを操作することによって出力装置の画面上でポインタを幹線の任意の地点に移動させ、その地点をクリックすることによってノード点を指定する。ノード点を指定した数に応じて、SVRの二次側の幹線が複数の区間に分けられる。その上で、当該線路モデルについて、ノード点の指定が終了した旨を確定操作する。この確定操作を受けてノード点設定手段は、当該線路モデルについてのノード点を保存する。ここまでがノード点を設定するステップである。
次に、樹枝構造の線路モデルから幹線のみかなる幹線モデルを構築するステップS2が行われる。先のノード点の指定が終了した旨の確定操作がなされると、ノード点が保存された上で、幹線モデル構築手段によって以下の処理が行われる。線路モデルがノード点で分けられる。つまり、線路モデルは、SVRの二次側に設けられた最初のノード点とSVRとの間が一つの区間として区画され、また、隣り合うノード点同士の間が一つの区間として区画される。そして、各区間における線路インピーダンス(幹線インピーダンス)を、幹線の全長×(単位長当たりの抵抗値及びインダクタンス値)から算出する。また、各区間に含まれる全ての需要家負荷に対しては、需要家負荷毎に、契約内容に基づいて設定された力率を利用して、有効電力と無効電力を算出し、その上で、算出された各需要家負荷の有効電力と無効電力を加算して、1つにまとめた需要家負荷の有効電力と無効電力を算出し、保存する。ここまでが幹線モデルを構築するステップである。
次に、幹線モデルから第1の縮約モデルを構築するステップS3が行われる。このステップは、SVRの通過電流の力率と各区間の通過電流の力率が等しいという第1の仮定、並びに重負荷時における幹線モデルの線路損失と幹線モデルを縮約した第1の縮約モデルの線路損失とが等しいという第2の仮定に基づくもので、各区間での消費電流を算出するステップS3−1と、整定値を算出するステップS3−2から構成される。これら2つのステップは、第1の縮約モデル構築手段を構成する、第1の仮定に基づく区間電流算出手段と、第2の仮定に基づく第1の整定値算出手段とによって行われる。
区間電流算出手段によって、各区間での消費電流を算出するステップS3−1が行われる。このステップでは、全区間での消費電流を算出するために、画面上に最初とは別の入力フォームが出力され、観測データ記憶装置に保存された観測データの中からどの日時におけるデータを抽出するか、コンピュータ使用者が指定できるようになっている。そこで、任意の日における任意の時刻のデータをコンピュータ使用者が入力装置を用いて指定し、確定する操作をすると、その日時にSVRを通過した電流(通過電流)が特定される。ここでは便宜上、この特定された通過電流=全区間での消費電流とする。そうすると、この値を利用して、全区間での消費電流に対する各区間での消費電流の割合kmが需要家負荷の契約内容(契約電流)に比例して割り振ることによって各区間での消費電流が算出され、保存される。なお、このような入力フォームが出力されるのは、区間電流算出手段よりも前のステップで行われるようになっていても良い。
第1の整定値算出手段によって、LDCの整定値を算出するステップS3−2が行われる。これ以前のステップによって、各区間の線路インピーダンス(rm抵抗値、Xmインダクタンス値)及び消費電流の割合km、電流Iが既知となっているので、これら値を利用しながら、下記の(7)、(8)式を計算して、全ての区間の線路インピーダンスを統一した第1の縮約モデルの末端である電圧制御対象点の整定値となる抵抗RSVRとインダクタンスXSVRを求め、これら値を出力装置に出力しつつ、記憶装置に保存する。
Figure 0005914231
Figure 0005914231
以上により、SVRに用いるLDCの整定値が算出された。
また、コンピュータで当該算出プログラムを実行した上で、次の例においてはLRTのLDCの整定値を求めるものとして、以後、説明する。但し、先例と同様のステップについては、共通する点をできるだけ省略し、相違する点を重点的に説明する。
まず、図4に示すように、先例と同様にノード点を設定するステップS1が行われる。ここでは、ノード点設定手段によって出力装置に表示された入力フォームに対して、コンピュータ使用者が任意のLRTの二次側に分岐した全ての分線路モデルについて、各幹線の任意の地点に対してノード点を指定し、指定が終了した旨を確定操作する。
次に、各分線路モデルから幹線のみかなる幹線モデルを構築するステップS2が行われる。全ての分線路モデルに対してノード点を確定する操作がなされるとノード点が保存された上で、幹線モデル構築手段によって、各幹線に対して、区間毎に、各区間に含まれる全ての需要家負荷(有効電力と無効電力)を有効電力毎、無効電力毎に加算して、1つにまとめた需要家負荷の有効電力と無効電力を算出し、保存する。また、各幹線に対して、区間毎に、区間における線路インピーダンス(抵抗値とインダクタンス値)を算出し、保存する。
次に、幹線モデルから第1の縮約モデルを構築するステップS3が行われる。ここで注意すべきは、第1の仮定がLRTの通過電流の力率と幹線毎の通過電流の力率が等しいということである。第2の仮定については、先例と同じく、重負荷時における幹線モデルの線路損失と幹線モデルを縮約した第1の縮約モデルの線路損失とが等しいという仮定である。これら2つの仮定に基づいて、第1の縮約モデル構築手段によって、以下の2つのステップが行われる。第1の縮約モデル構築手段は、第1の仮定に基づく区間電流算出手段と、第2の仮定に基づく第1の整定値算出手段とから構成される。
区間電流算出手段によって、先例と同様に、各区間での消費電流を算出するステップS3−1が行われる。このステップでは、画面上に最初とは別の入力フォームが出力され、観測データ記憶装置に保存された観測データの中からどの日時におけるデータを抽出するか、コンピュータ使用者が指定できるようになっている。そこで、任意の日における任意の時刻のデータをコンピュータ使用者が入力装置を用いて指定し、確定する操作をすると、その日時にLVR、及び各幹線を通過した電流(通過電流)が特定される。
また、第1の整定値算出手段によって、先例と同様に、第1の整定値を算出するステップS3−2が行われ、前記の(7)、(8)式が計算される。ただし、(7)、(8)式での抵抗RSVRは、RLRT.Jr、インダクタンスXSVRは、XLRT.Jr、電流I=LRTの通過電流とする。これによって、幹線毎に各区間の線路インピーダンスを統一し、その統一した第1の縮約モデルの末端である第1の電圧制御対象点の整定値となる抵抗RLRT.JrとインダクタンスXLRT.Jrが算出され、保存される。そして、各線路モデルについて数値上の、第1の縮約モデルが作成される。
次に、作成された各々の第1の縮約モデルに対して、直前になされた第1の縮約モデルを構築するステップと同様の要領で、第2の縮約モデル構築手段によって、全ての第1の縮約モデルを統一した第2の縮約モデルを構築するステップS4が行われる。このステップは、LRTの通過電流の力率と各第1の縮約モデルの通過電流の力率が等しいという第3の仮定、並びに重負荷時における全ての第1の縮約モデルの線路損失の総和と全ての第1の縮約モデルを縮約した第2の縮約モデルの線路損失とが等しいという第4の仮定に基づくもので、各第1の縮約モデルでの消費電流を算出するステップS4−1と、第2の電圧制御対象点の整定値を算出するステップS4−2から構成される。これら2つのステップは、第2の縮約モデル構築手段を構成する、第3の仮定に基づく第1の縮約モデル電流算出手段と、第4の仮定に基づく第2の整定値算出手段とによって行われる。
第1の縮約モデル電流算出手段によって、区間電流算出手段と同様に、各第1の縮約モデルでの消費電流を算出するステップS4−1が行われる。このステップでは、先のステップS3−1で特定された日時のLVR、及び各幹線を通過した電流(通過電流)が用いられ、LRT通過電流に対する各第1の縮約モデルでの通過電流の割合kmが割り振られ、保存される。また、この割合kmを算出すれば、よって各第1の縮約モデルでの消費電流が求められるので、割合kmを算出することと各第1の縮約モデルでの消費電流が算出されるということは同義である。
また、第2の整定値算出手段によって、第1の整定値算出手段と同様に、第2の電圧制御地点となる整定値を算出するステップS4−2が行われる。このステップでは、それ以前のステップによって、各第1の縮約モデルの線路インピーダンス(rm抵抗値、Xmインダクタンス値)及び消費電流の割合km、電流Iが既知となっているので、これら値を利用しながら、下記の(9)、(10)式を計算する。これによって、全ての第1の縮約モデルの線路インピーダンスを統一した第2の縮約モデルの末端である第2の電圧制御対象点の整定値となる抵抗RLRTとインダクタンスXLRTを算出し、これら値を出力装置に出力しつつ、記憶装置に保存する。これによって、第2の縮約モデルが作成される。
Figure 0005914231
Figure 0005914231
以上により、LRTに用いるLDCの整定値が算出された。
なお、このようにしてLRT、SVRのLDCの整定値が算出されることにより、基準電圧Vrefが求められる。
例えば、対象とする整定値が算出された線路モデルの幹線が短く、その線路モデル内においては同一仕様の柱上変圧器を介して需要家負荷が接続されている場合は、図6に示すように、基準電圧Vrefが線路モデルの一次側から制御対象点まで(線路モデルのイメージとしての末端である第2の縮約モデルの末端まで)一定であるので、LRTの送出電圧V1が重負荷時において規定電圧範囲(基準電圧を中心とした下限電圧と上限電圧の範囲)内に収まるように、下記式(11)で計算する。
Figure 0005914231
上記した仮定では、LRT通過電流の力率と、LRTの二次側に分岐する各幹線の通過電流の力率とが等しいと仮定して、LDC整定値を算出したが、実際の配電系統においては、異なることが想定される。シミュレーションにより算出したLDC整定値が適正かどうか検証する。図7には、過去に測定した軽負荷時と重負荷時における通過電流の力率が示されている。
これによれば、軽負荷時は、幹線の力率にバラつきがあるが、重負荷時は、1つの幹線を除き、力率はほぼ一定である。そこで、重負荷時の負荷でLRT、SVRのLDCの整定値を求め、各ノード点の電圧を平均化した上で、時間推移を見た。その結果が、図8に示されている。これを見れば、ノード点の平均電圧は、軽負荷時においては各幹線の力率が大きくバラついているが、負荷電流が小さいためLDCによる電圧補償の影響が小さく、規定電圧範囲を維持できている。一方、ノード点の平均電圧は、重負荷時においては1つの幹線を除き、負荷力率がほぼ等しく、LDCによる電圧補償が適切なため規定電圧範囲を維持している。
以上より、重負荷時の負荷を使用したLDC整定値の算出が妥当であると判断された。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限り、適宜変更しても良い。例えば、上記実施形態では、区間の線路インピーダンスとして、幹線インピーダンス(抵抗値、インダクタンス値)のみを計算した。しかし、精度をより向上させるには幹線インピーダンスだけでなく、分岐線インピーダンスも線路インピーダンスに含めることが望ましい。より詳しくは、分岐線についても、単位長あたりの抵抗値とインダクタンス値が決まっているので、分岐線インピーダンスも、その全長に比例して求めることができる。
例えば、現実の線路モデルにおいて、1つの区間において幹線に対して1本の分岐線が接続されており、この1本の分岐線に対して複数の需要家負荷が接続されているパターンについて考える。このパターンでは、SVRのLDCを算出する先例と同様にして、分岐線に対してノード点を設定することにより分岐線を複数の区間に分け、各区間の分岐線に対して需要家負荷が接続されているものとして、この先例と同様に計算する。この場合、電圧制御対象点の電圧は、分岐線の電圧を含む加重積の和(加重により平均化された電圧)となる。
また、現実の線路モデルにおいて、1つの区間において幹線に対して複数本の分岐線が接続されており、各分岐線に需要家負荷が接続されているパターンについて考える。このパターンでは、LRTのLDCを算出する先例と同様にして計算する。この場合、電圧制御対象点の電圧は、分岐線の電圧を含む加重積の和(加重により平均化された電圧)となる。

Claims (4)

  1. 自動電圧調整器の二次側に幹線、分岐線、及び需要家負荷が接続されている縮約前の線路モデルを有する配電系統に対して自動電圧調整器の二次側の電圧制御対象点での電圧降下を模擬する線路電圧降下補償器の整定値を算出する為に、
    幹線を複数の区間に分けるために画面上で指定された地点をノード点として設定するステップと、
    各区間における幹線に対して当該区間に存在する需要家負荷を一まとめに加算して並列接続し、各区間の線路インピーダンスとして少なくとも幹線インピーダンスを含む幹線のみからなる幹線モデルを構築するステップと、
    自動電圧調整器の通過電流の力率と各区間の通過電流の力率が等しいという第1の仮定、並びに重負荷時における幹線モデルの線路損失と幹線モデルを縮約した第1の縮約モデルの線路損失とが等しいという第2の仮定に基づいて幹線モデルから第1の縮約モデルを構築するステップとを有し、
    第1の縮約モデルを構築するステップは、
    第1の仮定に基づいて、全区間での消費電流に対する各区間での消費電流の割合を需要家負荷の契約内容に比例して割り振ることによって各区間での消費電流を求めるステップと、
    第2の仮定に基づいて、下記(1)、(2)式を計算して、全ての区間の線路インピーダンスを統一した第1の縮約モデルの末端である電圧制御対象点の整定値となる抵抗RSVRとインダクタンスXSVRを求めるステップとを有することを特徴とする線路電圧降下補償器の整定値の算出方法。
    Figure 0005914231
    Figure 0005914231
  2. 自動電圧調整器の二次側に幹線、分岐線、及び需要家負荷が接続されている縮約前の線路モデルを有する配電系統に対して自動電圧調整器の二次側の電圧制御対象点での電圧降下を模擬する線路電圧降下補償器の整定値を算出する為に、
    幹線を複数の区間に分けるために画面上で指定された地点をノード点として設定する区画設定手段と、
    各区間における幹線に対して当該区間に存在する需要家負荷を一まとめに加算して並列接続し、各区間の線路インピーダンスとして少なくとも幹線インピーダンスを含む幹線のみからなる幹線モデルを構築する幹線モデル構築手段と、
    自動電圧調整器の通過電流の力率と各区間の通過電流の力率が等しいという第1の仮定、並びに重負荷時における幹線モデルの線路損失と幹線モデルを縮約した第1の縮約モデルの線路損失とが等しいという第2の仮定に基づいて幹線モデルから第1の縮約モデルを構築する第1の縮約モデル構築手段とを有し、
    第1の縮約モデル構築手段は、
    第1の仮定に基づいて、全区間での消費電流に対する各区間での消費電流の割合を需要家負荷の契約内容に比例して割り振ることによって各区間での消費電流を求める区間電流算出手段と、
    第2の仮定に基づいて、下記(3)、(4)式を計算して、全ての区間の線路インピーダンスを統一した第1の縮約モデルの末端である電圧制御対象点の整定値となる抵抗RSVRとインダクタンスXSVRを求める第1の整定値算出手段とを有することを特徴とする線路電圧降下補償器の整定値の算出装置。
    Figure 0005914231
    Figure 0005914231
  3. 配電用変圧器の二次側に複数の幹線が分岐して設けられ、各幹線に分岐線及び需要家負荷が接続されている縮約前の複数の幹線を含む線路モデルを有する配電系統に対して配電用変圧器の二次側における第2の電圧制御対象点での電圧降下を模擬する線路電圧降下補償器の整定値を算出する為に、
    各幹線を複数の区間に分けるために画面上の指定された地点をノード点として設定するステップと、
    幹線毎に各区間における幹線に対して当該区間に存在する需要家負荷を一まとめに加算して並列接続し、各区間の線路インピーダンスとして少なくとも幹線インピーダンスを含む幹線のみからなる幹線モデルを幹線毎に構築するステップと、
    配電用変圧器の通過電流の力率と幹線毎の各区間の通過電流の力率が等しいという第1の仮定、並びに重負荷時における幹線モデルの線路損失と幹線モデルを縮約した第1の縮約モデルの線路損失とが等しいという第2の仮定に基づいて幹線モデルから第1の縮約モデルを構築するステップとを有し、
    第1の縮約モデルを構築するステップは、
    第1の仮定に基づいて、各幹線の全区間での消費電流に対する各区間での消費電流の割合を需要家負荷の契約内容に比例して割り振ることによって各区間での消費電流を求めるステップと、
    第2の仮定に基づいて、下記(5)、(6)式を計算して、各幹線における全ての区間の線路インピーダンスを統一した第1の縮約モデルの末端である第1の電圧制御対象点の整定値となる抵抗RLRT.JrとインダクタンスXLRT.Jrを求めるステップとを有し、
    配電用変圧器の通過電流の力率と第1の縮約モデルにおける各幹線の通過電流の力率が等しいという第3の仮定、並びに重負荷時における全ての第1の縮約モデルの線路損失の総和と全ての第1の縮約モデルを縮約した第2の縮約モデルの線路損失とが等しいという第4の仮定に基づいて全ての第1の縮約モデルを統一した第2の縮約モデルを構築するステップとを有し、
    第2の縮約モデルを構築するステップは、
    第3の仮定に基づいて、配電用変圧器の通過電流に対する第1の縮約モデルでの通過電流の割合を割り振ることにより第1の縮約モデルでの消費電流を定めるステップと、
    第4の仮定に基づいて、下記(7)、(8)式を計算して、全ての第1の縮約モデルの線路インピーダンスを統一した第2の縮約モデルの末端である第2の電圧制御対象点の整定値となる抵抗RLRTとインダクタンスXLRTを求めるステップとを有することを特徴とする線路電圧降下補償器の整定値の算出方法。
    Figure 0005914231
    Figure 0005914231
    Figure 0005914231
    Figure 0005914231
  4. 配電用変圧器の二次側に複数の幹線が分岐して設けられ、各幹線に分岐線及び需要家負荷が接続されている縮約前の複数の幹線を含む線路モデルを有する配電系統に対して配電用変圧器の二次側における第2の電圧制御対象点での電圧降下を模擬する線路電圧降下補償器の整定値を算出する為に、
    各幹線を複数の区間に分けるために画面上の指定された地点をノード点として設定する区画設定手段と、
    幹線毎に各区間における幹線に対して当該区間に存在する需要家負荷を一まとめに加算して並列接続し、各区間の線路インピーダンスとして少なくとも幹線インピーダンスを含む幹線のみからなる幹線モデルを幹線毎に構築する幹線モデル構築手段と、
    配電用変圧器の通過電流の力率と幹線毎の各区間の通過電流の力率が等しいという第1の仮定、並びに重負荷時における幹線モデルの線路損失と幹線モデルを縮約した第1の縮約モデルの線路損失とが等しいという第2の仮定に基づいて幹線モデルから第1の縮約モデルを構築する第1の縮約モデル構築手段とを有し、
    第1の縮約モデル構築手段は、
    第1の仮定に基づいて、各幹線の全区間での消費電流に対する各区間での消費電流の割合を需要家負荷の契約内容に比例して割り振ることによって各区間での消費電流を求める第1の区間電流算出手段と、
    第2の仮定に基づいて、下記(9)、(10)式を計算して、各幹線における全ての区間の線路インピーダンスを統一した第1の縮約モデルの末端である第1の電圧制御対象点の整定値となる抵抗RLRT.JrとインダクタンスXLRT.Jrを求める第1の整定値算出手段とを有し、
    配電用変圧器の通過電流の力率と第1の縮約モデルにおける各幹線の通過電流の力率が等しいという第3の仮定、並びに重負荷時における全ての第1の縮約モデルの線路損失の総和と全ての第1の縮約モデルを縮約した第2の縮約モデルの線路損失とが等しいという第4の仮定に基づいて第1の縮約モデルから第2の縮約モデルを構築する第2の縮約モデル構築手段を有し、
    第2の縮約モデル構築手段は、
    第3の仮定に基づいて、配電用変圧器の通過電流に対する第1の縮約モデルでの通過電流の割合を割り振ることにより第1の縮約モデルでの消費電流を定める第1の縮約モデル電流算出手段と、
    第4の仮定に基づいて、下記(11)、(12)式を計算して、全ての第1の縮約モデルの線路インピーダンスを統一した第2の縮約モデルの末端である第2の電圧制御対象点の整定値となる抵抗RLRTとインダクタンスXLRTを求める第2の整定値算出手段を有することを特徴とする線路電圧降下補償器の整定値の算出方法。
    Figure 0005914231
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