JP3809861B2 - 配電系統における電圧制御機器の最適整定方法 - Google Patents

配電系統における電圧制御機器の最適整定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配電営業所における制御用コンピュータに付加され、配電系統における電源容量、負荷容量、線路データ、変圧器データ、分散電源データ、最大負荷状態・最小負荷状態等の典型的な負荷状態データ、各種モデルデータ等が与えられた時に、高圧配電線の途中に設置されるステップ式電圧調整器(Step Voltage Regulator:SVR)や配電用変電所送り出し電圧を負荷状態に応じて調整するための線路電圧降下補償器(Line Drop Compensator:LDC)付きの変圧器等の各種電圧制御機器の最適な電圧基準値、インピーダンス(電圧制御機器の制御対象範囲の線路インピーダンス)等の整定値を高速で計算する最適整定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の配電系統は、配電用変電所から負荷端末方向に一方向に電流が流れることを前提とした運用が行われてきた。このような状況において、配電線の途中に設置されているSVR等による一地点の電圧上昇もあるが、基本的に、対象系統の電圧プロフィールは、配電用変電所から負荷末端方向に一方向に電圧が単調に下がっていく特性と考えられる。従来では、このような電圧プロフィールの特性のみを考慮し、重負荷及び軽負荷状態を考慮して開発した計算式により、各種電圧制御機器の整定を実施してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
電力自由化の進展に伴い配電系統への分散電源の連系が進められており、分散電源からの逆潮流により、上述の電圧プロフィールが、配電用変電所から負荷末端方向への単調な電圧降下のみではなく、より複雑になることが考えられる。このような状況下においては、電圧プロフィールの特性のみを考慮した従来方式により整定された電圧制御機器では制御が困難になると考えられる。このため、分散電源連系の有無及び負荷の状態に関わらず、系統電圧が常に規定範囲に収まるような、各種電圧制御機器の整定値を求める新たな整定方法を確立する必要がある。
【0004】
ここで、本発明の解決課題としての対象問題は、図1に示すように、分散電源を有する配電系統の系統条件(電源電圧、負荷値、分散電源出力、系統構成、インピーダンス等)と、状態変数である各電圧制御機器の整定値とから評価対象となる電圧プロフィール(電源からの距離に応じた電圧値のプロフィール)が求められる順問題とは逆に、最良の評価を得る電圧プロフィールから各電圧制御機器の整定値を求める逆問題として定義することができる。
しかし、実際には、系統条件及び整定値から電圧制御機器の制御の結果として得られるタップ位置によって電圧プロフィールが決まることから、整定値と電圧プロフィールとは電圧制御機器のタップという中間的な値を介して関係していることになり、電圧プロフィールから整定値を直接求めることは不可能である。
【0005】
ここで、最適整定問題における電圧制御機器の整定値、タップ位置及び電圧プロフィールの関係を概念的に示すと、図2のようになる。
前述のごとく、電圧制御機器のタップ位置によって電圧プロフィールが決まることから、タップ位置と電圧プロフィールとは1対1の対応関係(図2における最適タップ位置▲2▼と最良評価値▲3▼との関係)にあると言え、また、SVRが逆潮流発生時にタップ比が1.0となって素通しになる場合や監視地点の電圧が不感帯内に含まれる場合などでは、異なる整定値の組み合わせであっても同じタップ位置となり、同じ評価値を得る整定値の組み合わせが多数存在することから、整定値とタップ位置とは多対1の対応関係(最適整定値▲1▼と最適タップ位置▲2▼との関係)にあると言える。
従って、整定値と電圧プロフィールとは多対1の対応関係となるため、電圧プロフィールから整定値の組み合わせを一義的に求めることは不可能である。
【0006】
上述のように、電圧制御機器の最適整定問題は通常の組み合わせ最適化問題と異なり、状態変数である整定値と評価値である電圧プロフィールとが1対1で対応しない特殊な最適化問題となる。
また、同じ評価値を与える状態変数の組み合わせが多数存在するということは、最適解の探索過程において最良評価を得る解を選択しつつ探索点を更新していく各種メタヒューリスティク手法を単純に適用できないことを意味する。
【0007】
上記の点に鑑み、発明者等は、分散電源連系の有無及び負荷の状態に関わらず系統電圧が常に規定範囲に収まることをねらいとした新たな整定方法として、配電系統に設置された各種電圧制御機器の各整定値の整定可能な値を離散状態変数として扱い、離散型変数を用いた組合せ最適化問題として定式化し、メタヒューリスティク手法の1つであるReactive Tabu Search(以下、RTS)と多段階の列挙法とを組み合わせた最適整定方法(以下、従来最適整定方法)を開発してきた(仲・藤根他「分散電源の連系を考慮した電圧制御機器の最適整定の検討」電気学会論文誌B 120巻12号 平成12年12月等を参照)。
この従来最適整定方法は、RTSにより各電圧制御機器の整定範囲をある程度絞り込み、絞り込んだ整定値の全ての組合せに対し列挙法(総当たり計算)により評価値を求める方法である。
【0008】
しかし、各整定値の組み合わせ数は、配電系統に設置された電圧制御機器の台数に比例して指数関数的に増大するため、整定範囲を絞り込んだとしても、その全ての組み合わせに対し列挙法により評価値を計算するには莫大な時間が必要となり、系統に設置された複数台の電圧制御機器の最適整定値を求めることは非常に困難である。
従って、従来最適整定方法では、複数台の電圧制御機器を対象とした場合に、最適解(最適整定値)を求めるのに長時間を要するという問題があり、単に最適整定値を求める方法としては十分であるが、計画業務の効率向上という実用性に関していえば、整定方法の高速化が解決課題となっている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述したように、最適整定問題では、状態変数である整定値と評価値である電圧プロフィールとが多対一対応の関係にあるため、各種メタヒューリスティク手法を単純に適用することはできない。
このため、最適整定問題に各種メタヒューリスティク手法を適用するために最適整定問題の特徴を検討した結果、状態変数と評価値とが多対一対応の関係になる要因、つまり異なる整定値の組み合わせであっても同じ電圧プロフィール(言い換えればタップ位置)となる要因としては、以下のようなことが考えられる。(1)電圧制御機器のタップ切換頻度を抑制するために整定値に不感帯を設定している。
(2)電圧制御機器のタップ位置が離散値である。
【0010】
すなわち、これらの要因を逆に考えれば、不感帯を考慮せずにタップ位置を連続値として扱えば、整定値とタップ位置、ひいては電圧プロフィールとが多対一対応の関係になるのを回避でき、最適整定問題に各種メタヒューリスティク手法を適用可能として列挙法による総当たり計算を不要にし、最適整定値を高速に求めることが期待できる。
しかし、実際の電圧制御機器のタップ位置は離散値であり、整定値には不感帯も含まれているため、ここで得られる解は最適整定値の候補であり、実際の制御(離散タップ位置、不感帯)を考慮した最終的な最適整定値を候補の中から求めることが必要である。
【0011】
そこで本発明では、分散電源の連系による電圧変動を考慮した最適整定方法として、配電系統における電圧制御機器の電圧基準値、インピーダンス等の各整定値を離散状態変数として扱い、離散型変数を用いた組み合わせ最適化問題として定式化すると共に、前記RTSを適用して最適整定方法の高速化を実現し、このRTSにより得られた最適整定値候補から最終的な最適整定値を求めるようにした、電圧制御機器の最適整定方法を提供しようとするものである。
【0012】
すなわち、請求項1記載の発明は、分散電源を有する配電系統に設置された電圧制御機器の最適な電圧基準値及びインピーダンス並びに不感帯を整定する電圧制御機器の最適整定方法において、
整定値である電圧制御機器の電圧基準値及びインピーダンスを状態変数とし、系統運用上の電圧上下限制約及び線路電流上限制約を制約条件として、系統電圧と系統電圧基準値との偏差を最小化し、かつ、有効電力損失を最小化すると共に電圧・電流制約逸脱量の和を最小化するような目的関数を充足する最適整定値候補を、最大負荷状態・最小負荷状態等の負荷状態に応じてリアクティブ・タブー・サーチにより探索するステップと、
各負荷状態のそれぞれについて、前記最適整定値候補に対応する電圧制御機器の連続タップ位置を連続最適タップ位置とし、この連続最適タップ位置の上下の離散タップ位置を離散最適タップ位置候補として選択し、これらの離散最適タップ位置候補からなる全ての組み合わせに対し前記目的関数を用いた評価が最良となる離散最適タップ位置候補の組み合わせを離散最適タップ位置として選定するステップと、
前記離散最適タップ位置に対応する電圧制御機器の監視地点電圧を求め、この監視地点電圧と前記最適整定値候補である電圧基準値との偏差が大きい方の当該偏差と電圧基準値との比を求め、この比を基準として電圧の不感帯を設定するステップと、
前記監視地点電圧が前記不感帯内に収まるように、前記最適整定値候補として求めた電圧基準値及びインピーダンスを調整し、これらの調整後の電圧基準値及びインピーダンスを最適整定値として決定するステップと、
を有するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
A.始めに、本発明の最適整定問題の定式化を行う。
(1)前提条件として、ここでは、以下のデータが入手可能であると仮定する。
▲1▼各電圧制御機器の整定値及び整定範囲
▲2▼配電用変電所の送り出し電流・電圧
▲3▼系統の各区間の需要家の契約容量
▲4▼系統の各区間の線種と距離 (各区間のインピーダンス)
【0014】
なお、配電系統に接続された各負荷は変電所からの送り出し電流を契約容量により按分して求める(不動・元治・中西他「配電系統のロスミニマム検討条件の解析とロスミニマム効果」電気学会電力技術研究会 PE−97−33 平成9年等を参照)。この方法では、まず、当該フィーダ全体の契約容量と各負荷点の契約容量とにより、当該フィーダの全負荷量を1とした時の各負荷点の割合を計算しておく。そして、計測された送り出し電流を、予め計算しておいた各負荷点の割合で比例配分することにより負荷量を求める。
【0015】
この方法は、各契約容量に応じて負荷が使用されていることを前提としているが、現在、配電系統では計測点が少なく、各負荷量を求めることは困難になっている。また、電圧制御機器の最適整定問題は配電系統の計画問題の1つであり、実務で利用されている方法に合わせるという意味で、ここでは各需要家の契約容量に応じて負荷が使用されているという仮定に基づいて負荷量を求めることとした。
更に、配電線に設置された柱上変圧器は固定タップとし、そのタップ調整は行わないこととする。
【0016】
(2)次に、各電圧制御機器について、以下の状態変数を整定値として用いる。
▲1▼配電用変電所用LDC
:電圧基準値、インピーダンス(抵抗分r及びリアクタンス分x)、不感帯
▲2▼SVR
:電圧基準値、インピーダンス(抵抗分r及びリアクタンス分x)、不感帯
なお、実機では、整定値(状態変数)をすべて離散値で設定しているので、本発明では、以下のように離散型変数を用いた組み合わせ最適化問題として定式化することができる。
【0017】
(3)まず、整定値の最適性を評価する上での目的関数について考察する。
最適性の評価において、最も重要な点は系統電圧が規定範囲に入ることである。また、負荷のばらつきや運用コストの最小化を考えると、系統電圧の規定値からの偏差の最小化、有効電力損失の最小化(ロスミニマム)、及び、電圧・電流制約逸脱量の最小化をも考慮する必要がある。以上を総合的に評価する目的関数を数式1に示す。
【0018】
【数1】
Figure 0003809861
【0019】
数式1において、l:考慮する負荷状態数(最大負荷状態、最小負荷状態などの負荷状態の数)、m:ノード数、V:ノードiの電圧、V:電圧規定値、n:ブランチ数、Loss:ブランチjの有効電力損失、g(V,I):電圧・電流制約逸脱量の絶対値和、w:目的関数の各項の重み係数である。
【0020】
(4)また、系統運用上、以下の制約条件を満たす必要がある。
▲1▼電圧上下限制約
各ノードの電圧は所定の上下限を超えないこと。
▲2▼線路電流上限制約
各線路電流は線種による最大許容電流を超えないこと。
【0021】
以上より、最適整定問題は、上記制約条件を満たす範囲で数式1を充足する電圧制御機器の各整定値を求める組み合わせ最適化問題として定式化することができる。なお、対象系統の電圧・電流値の計算には、配電系統向けの高速潮流計算手法であるBackward-Forward Sweep(BFS)法を用いる。この計算手法は、例えば、福山・中西による「並列処理を用いた放射状系統高速潮流計算」(電気学会論文誌B116巻1号,平成8年1月)等に記載されている。
【0022】
B.次に、数式1を充足するような電圧制御機器の最適整定値候補を求めるために使用するRTSの概要を述べる。
RTSは、タブー・サーチ(Tabu Search:TS)の機能を基本として、更に探索領域を広げ、探索上のループを無くして効率的な探索を行うためにReaction及びEscapeという機能を追加したものである。
ここで、TSについてはF.Gloverによる「Tabu Search Part I」(ORSA Journal of Computing, Vol.1, No.3, Summer 1989)及び「Tabu Search Part II」(ORSA Journal of Computing, Vol.2, No.1, Winter 1990)等に記載され、RTSについてはR.Battitiによる「The Reactive Tabu Search」(ORSA Journal of Computing, Vol.6, No.2, pp.126-140 1994)等に記載されている。
【0023】
(1)まず、TSは、F.Glover等によって開発されたメタヒューリスティク手法であり、解空間を効率的に探索できる手法として注目されている。
局所探索法などでは、探索の過程で同一の解が繰り返し現れる場合があり、このような同一解の再探索は探索効率を低下させる。そこで、過去の探索過程で求められた解や探索の移動パターンを一種の集合であるタブーリストに記憶しておき、このタブーリストに含まれない解の中から最良のものを選択する方法がTSである。なお、タブーリストは一定の大きさを有し、その内容は最新情報により逐次更新される。
【0024】
TSによる具体的な探索手順は、次の通りである。
▲1▼初期解(初期状態)を選ぶ。
▲2▼現在の解の近傍において、前記初期解を除く最適な解(隣接状態)を見つけ、この解により初期解を置き換える。
▲3▼タブーリストに、前回の解(初期解)と必要に応じて初期解から次の最適解への移動パターンを格納する。
上記▲1▼〜▲3▼の繰り返しにより、現在の解から近傍の最適解が求まるたびに現在の解や移動パターンをタブーリストに格納していき、タブーリスト内の情報量が所定値を超えた場合は最も古い情報を除去していく。そして、終了条件が満たされるまで、手順▲2▼以降の処理を繰り返す。
【0025】
(2)次いで、RTSにおける二つの機能であるReaction,Escapeについて説明する。
▲1▼Reaction Mechanism
TSでは、タブーリストの長さが探索効率に影響を与えることが知られており、対象問題に合った長さを決定する必要がある。これに対し、RTSでは以下のような方法により、タブーリストの長さを自動調整する機能を有している。
・探索済みの解は全て保存しておく。
・探索点が移動した時に、新しい探索点が以前に探索された解であった場合は、リスト長を長くする。もし、充分長い間、以前に探索された解が出現しなかった場合は、リスト長を短くする。
【0026】
▲2▼Escape Mechanism
従来のTSでは、探索上のループ(同じ領域での探索が繰り返されること)を避けるのに充分ではない。このような状況に対応するため、Escape Mechanismが導入された。Escape Mechanismは、繰り返し探索される状態の数が事前に設定したしきい値を超えた場合に、ランダム探索が繰り返し行われ、探索領域を完全に変更して別の領域で探索を行うような機能を達成している。
【0027】
(3)図3は、RTSにおける解探索の概念図である。横軸は例えば電圧制御機器の整定値である状態変数、縦軸は前記数式1の目的関数をそれぞれ示し、目的関数を満たすような状態変数を探索していく過程を中央の曲線で表している。また、曲線に沿って配置されたハッチング付きの円はそれぞれが状態を示しており、これらの状態に関連して示された矩形*1,*2はタブーリスト、リスト内の数字はタブー期間(タブーリスト長)を示している。
図3では、探索の過程で以前に探索された状態が繰り返されたため、タブーリスト長を2から3へ修正した例が示されている。
【0028】
(4)RTSのアルゴリズムは、以下のとおりである。なお、以下において、状態とは電圧制御機器の整定値の組合せに相当する。
▲1▼第1ステップ:初期状態の生成
・初期状態を生成し、現状態とする。
・現状態をタブーリストに入れる。
▲2▼第2ステップ:隣接状態(現在の解に隣接する解)の生成
・生成可能な限りの隣接状態を生成する。
・隣接状態がタブーか否かを判定する。
▲3▼第3ステップ:次状態の選択
・タブーリストにない評価の最も良い隣接状態を現状態とする。
・現状態をタブーリストに入れる。
▲4▼第4ステップ:Reaction(タブーリスト長の修正)
・現状態が以前に探索されている場合は、リスト長を長くする。
・長い期間、以前に探索された状態が出現しなかったら、リスト長を短くする。
▲5▼第5ステップ:Escape
・以前に探索された状態が多い場合は、ランダム探索する。
▲6▼第6ステップ:終了判定
・探索回数が設定した最大反復回数に達したら終了する。それ以外は、第2ステップへ戻って繰り返し探索を行う。
【0029】
C.次に、RTSを用いた最適整定値候補の探索方法について述べる。
まず、電圧制御機器の整定値である電圧基準値(Vref)及びインピーダンス(r,x)を状態変数とし、対象とする負荷状態に対して数式1の目的関数を満たすような最適整定値候補をRTSにより探索する。なお、この探索では、最適整定問題にRTSを単純に適用するため、整定値の一つである不感帯を考慮せず、電圧制御機器のタップ位置を連続値として扱う。
【0030】
D.次いで、離散最適タップ位置の選定方法を説明する。
各対象負荷状態のそれぞれについて、上記Cで求めた最適整定値候補に対応する電圧制御機器の連続タップ位置を連続最適タップ位置とし、この連続最適タップ位置の上下の離散タップ位置を離散最適タップ位置候補とする。各対象負荷状態における離散タップ位置の組合せに対し、離散タップ位置をそれぞれ固定し、そのときの評価値を求め、最良評価を得る離散タップ位置の組合せを、各対象負荷状態における離散最適タップ位置とする。離散最適タップ位置の具体的な評価・選択手順を以下の各ステップに示す。また、この評価法の概念図を図4に示す。
【0031】
▲1▼第1ステップ:離散最適タップ位置候補の選択
電圧制御機器ごとに、対象負荷状態(図4の例では最大負荷状態・最小負荷状態)における連続最適タップ位置T1,T4に対し、その上下の離散タップ位置T2,T3及びT5,T6を離散最適タップ位置候補として選択する。
▲2▼第2ステップ:離散最適タップ位置の選定
第1ステップで選択した各対象負荷状態時の離散最適タップ位置候補からなる全ての組合せに対し、数式1の目的関数から求まる評価値が最良となる離散最適タップ位置候補の組合せを、離散最適タップ位置とする。図4の例では、離散最適タップ位置候補のうち、最大負荷状態ではT2の評価が最良であり、最小負荷状態ではT6の評価が最良であるため、これらのT2,T6が離散最適タップ位置として選定される。
【0032】
E.次に、電圧の不感帯の設定方法について述べる。
RTSを適用するために初期段階では考慮していなかった電圧の不感帯を設定する。不感帯は、上記Dで求めた離散最適タップ位置T2,T6における電圧プロフィールに基づいて以下のように設定する。この設定方法の概念図を、図5に示す。
【0033】
▲1▼第1ステップ:電圧制御機器の監視地点電圧の計算
各対象負荷状態(最大負荷状態・最小負荷状態)に対し、離散最適タップ位置T2,T6における電圧制御機器の監視地点(最適整定値候補のインピーダンス整定値(r,x)により求まる距離の地点)の電圧を計算によって求める。
▲2▼第2ステップ:監視地点電圧と電圧基準値との偏差の計算
第1ステップで求めた各対象負荷状態時の監視地点電圧と、RTSにより求めた最適整定値候補の電圧基準値(Vref)との偏差を求める。
▲3▼第3ステップ:不感帯の設定
第2ステップにより求めた偏差が大きい方の偏差と電圧基準値との比を求め、この比を基準として監視地点電圧が不感帯内に収まるように不感帯を設定する。
なお、各電圧制御機器のタップの切換頻度を抑制するために不感帯をある任意の値に固定する場合は、この方法による不感帯の設定は省略する。
【0034】
F.次に、不感帯を考慮した最適整定値の調整方法について述べる。
最適整定値の調整方法の概念図を図6に示す。上記Eで設定した不感帯(DB)の幅によっては、対象負荷状態時に電圧制御機器の監視地点電圧が不感帯内に収まるような離散タップ位置が2つ以上存在することが考えられる。
この場合、電圧制御機器のタップ動作方向によっては対象負荷状態時にタップ動作が離散最適タップ位置にならずに終了する可能性がある(図中、破線▲1▼で示す範囲)。つまり、最適整定値の調整とは、このような問題を回避するために、不感帯を考慮した整定値の組合せにおける電圧制御機器のタップ動作が、各対象負荷状態時に離散最適タップ位置で終了する(図中、破線▲2▼で示す範囲)ように、最適整定値候補として求めた電圧基準値(Vref)及びインピーダンス(r,x)を調整することである。この調整した最適整定値候補の電圧基準値(Vref)及びインピーダンス(r,x)を最終的な最適整定値とする。
【0035】
G.高速最適整定アルゴリズム(請求項6)
以上の電圧制御機器における高速最適整定を実現するアルゴリズムを以下に示す。また、そのフローチャートを図7に示す。
▲1▼第1ステップ(S1):RTSを用いた最適整定値候補の探索
電圧制御機器の整定値(電圧基準値、インピーダンス)を状態変数とし、数式1の目的関数を用いて、対象負荷状態における最適整定値候補を探索する。この際、対象問題にメタヒューリスティク手法の1つであるRTSを適用するため、電圧制御機器の整定値の1つである不感帯を考慮せず、離散値であるタップ位置を連続値として扱う。
【0036】
▲2▼第2ステップ(S2):離散最適タップ位置の選定
・ステップS2a:離散最適タップ位置候補の選択
前記ステップS1で求めた最適整定値候補(電圧基準値(Vref)及びインピーダンス(r,x))に対応する各対象負荷状態時の各電圧制御機器の連続タップ位置を連続最適タップ位置とし、この連続最適タップ位置の上下の離散タップ位置を最適タップ位置候補として選択する。
・ステップS2b:離散最適タップ位置の評価
前記ステップS2aで選択した各対象負荷状態時の離散最適タップ位置候補からなる全ての組合せに対し、数式1の目的関数を用いて評価値を計算し、最良評価を得る離散最適タップ位置候補の組合せを、離散最適タップ位置とする。
【0037】
▲3▼第3ステップ(S3):不感帯の設定
各対象負荷状態に対し、ステップS2bで求めた離散最適タップ位置における電圧制御機器の監視地点(最適整定値候補のインピーダンス(r,x)から求まる距離)の電圧を求め、第1ステップS1で求めた最適整定値候補の電圧基準値との偏差が大きい値を基準に不感帯を設定する。ただし、タップ切換頻度を抑制するために不感帯を任意の値に固定する場合はこの第3ステップを省略する。
【0038】
▲4▼第4ステップ(S4):不感帯を考慮した最適整定値候補の調整
各対象負荷状態時に、電圧制御機器のタップ動作がステップS2bで求めた離散最適タップ位置で終了する(監視地点電圧が不感帯内に収まる)ように、第1ステップS1で得られた最適整定値候補(電圧基準値及びインピーダンス)の調整を行う。この調整後の最適整定値候補を、電圧基準値、インピーダンスの最終的な最適整定値とする。
【0039】
【実施例】
次に、本発明の実施例を説明する。シミュレーション条件は以下の通りである。
(1)対象系統
図8に示すように、分散電源DGが連系され、かつ、2台のSVR(SVR1,SVR2)が設置されている実配電系統を模擬したモデル系統を用いる。なお、10は配電用変電所、a〜jはノードを示す。
【0040】
(2)系統条件
対象系統の系統条件を以下に挙げる。なお、数式1の目的関数において考慮する負荷状態は、図9にも示すように、電圧下降方向で最も厳しくなる最大負荷時で分散電源DGの出力が0となる状態と、電圧上昇方向で最も厳しくなる最小負荷時で分散電源DGの出力が最大となる状態を対象とする。
▲1▼配電線亘長及び線種
配電線亘長は、10.5[km]とする。配電線の線種は、最終区間のみ細線(5φ線)で、他は80mm硬銅線とする。
▲2▼分散電源DG
容量は2000[kVA]とする。なお、電圧上昇方向で最も厳しい状態を対象とするため、受電点力率は1.0とする。
▲3▼対象負荷状態
対象とする負荷状態を、図9に示す。
【0041】
(3)目的関数の重み係数
数式1の目的関数の重み係数は、電圧・電流制約を逸脱しないことを大前提とし、電圧基準値偏差の最小化に重点をおいた評価とするため、w=w=1.0,w=100.0に設定した。なお、これらの値は正規化のために設定された便宜的な値である。また、電圧基準値偏差の変化幅に比べて系統ロスの変化幅が微少であるため、w=wとしている。
【0042】
(4)シミュレーション結果
図10に、本発明及び従来最適整定方法により求まる各SVRの最適整定値を示す。また、対象負荷状態(最大負荷状態・最小負荷状態)に対し、各最適整定値を用いた場合の電圧解を図11、図12に示し、電圧プロフィールを図13、図14に示す。
【0043】
図11〜図14に示すように、本発明及び従来最適整定方法を用いて求めた最適整定値を用いた場合に、各対象負荷状態において同じ電圧プロフィールを得ることが確認できた。
また、対象系統モデルにおけるSVR2台の最適整定に要する処理時間は、従来最適整定方法では長時間かかっていたのに対し、本発明では数分程度であり、これにより本発明の最適整定方法の妥当性が確認できた。なお、最適整定値の探索方法の違いにより本発明と従来最適整定方法とで最適整定値が異なるが、何れの最適整定値共に各対象負荷状態時に最適な電圧プロフィールで完全に一致しているため、問題はない。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、RTSを用いて探索した電圧基準値及びインピーダンスの最適整定値候補に対応する連続最適タップ位置を考慮して離散最適タップ位置を選定し、この離散最適タップ位置に対応する電圧制御機器の監視地点電圧と前記最適整定値候補である電圧基準値との偏差に基づいて電圧の不感帯を設定すると共に、監視地点電圧が前記不感帯内に収まるように、最適整定値候補である電圧基準値及びインピーダンスを調整して調整後のこれらの値を最適整定値として決定するようにしたため、電圧制御機器の電圧基準値やインピーダンス等の各整定値を高速に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の解決課題を示す概念図である。
【図2】電圧制御機器の整定値、タップ位置、及び電圧プロフィールの関係を示す概念図である。
【図3】RTSによる探索概念の説明図である。
【図4】離散最適タップ位置の選定方法を説明するための概念図である。
【図5】電圧の不感帯の設定方法を説明するための概念図である。
【図6】最適整定値調整方法を説明するための概念図である。
【図7】本発明による高速最適整定を実現するためのフローチャートである。
【図8】実施例のシミュレーションに用いた対象系統の説明図である。
【図9】シミュレーションにおける対象負荷状態の説明図である。
【図10】シミュレーションにおけるSVRの整定値を示す図である。
【図11】本発明及び従来最適整定方法を用いた場合の最大負荷時の電圧解を示す図である。
【図12】本発明及び従来最適整定方法を用いた場合の最小負荷時の電圧解を示す図である。
【図13】本発明及び従来最適整定方法を用いた場合の最大負荷時の電圧プロフィールを示す図である。
【図14】本発明及び従来最適整定方法を用いた場合の最小負荷時の電圧プロフィールを示す図である。
【符号の説明】
10 配電用変電所
SVR,SVR1,SVR2 ステップ式電圧調整器
LDC 線路電圧降下補償器
DG 分散電源

Claims (1)

  1. 分散電源を有する配電系統に設置された電圧制御機器の最適な電圧基準値及びインピーダンス並びに不感帯を整定する電圧制御機器の最適整定方法において、
    整定値である電圧制御機器の電圧基準値及びインピーダンスを状態変数とし、系統運用上の電圧上下限制約及び線路電流上限制約を制約条件として、系統電圧と系統電圧基準値との偏差を最小化し、かつ、有効電力損失を最小化すると共に電圧・電流制約逸脱量の和を最小化するような目的関数を充足する最適整定値候補を、最大負荷状態・最小負荷状態等の負荷状態に応じてリアクティブ・タブー・サーチにより探索するステップと、
    各負荷状態のそれぞれについて、前記最適整定値候補に対応する電圧制御機器の連続タップ位置を連続最適タップ位置とし、この連続最適タップ位置の上下の離散タップ位置を離散最適タップ位置候補として選択し、これらの離散最適タップ位置候補からなる全ての組み合わせに対し前記目的関数を用いた評価が最良となる離散最適タップ位置候補の組み合わせを離散最適タップ位置として選定するステップと、
    前記離散最適タップ位置に対応する電圧制御機器の監視地点電圧を求め、この監視地点電圧と前記最適整定値候補である電圧基準値との偏差が大きい方の当該偏差と電圧基準値との比を求め、この比を基準として電圧の不感帯を設定するステップと、
    前記監視地点電圧が前記不感帯内に収まるように、前記最適整定値候補として求めた電圧基準値及びインピーダンスを調整し、これらの調整後の電圧基準値及びインピーダンスを最適整定値として決定するステップと、
    を有することを特徴とする、配電系統における電圧制御機器の最適整定方法。
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