JP2010136600A - 電圧無効電力制御システム、および電圧無効電力制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電圧制御機器の制御遅れを考慮した電圧・無効電力制御システムおよび電圧・無効電力制御方法を提供する。
【解決手段】需要予測部4は、変電所で測定された有効電力および無効電力に基づいて、将来の変電所ごとの有効電力および無効電力を予測する。最適化部6は、メタヒューリスティック手法を用いて、予測された将来の変電所ごとの有効電力および無効電力に基づいて、各変電所の設備の最適制御量を探索する。
【選択図】図3
【解決手段】需要予測部4は、変電所で測定された有効電力および無効電力に基づいて、将来の変電所ごとの有効電力および無効電力を予測する。最適化部6は、メタヒューリスティック手法を用いて、予測された将来の変電所ごとの有効電力および無効電力に基づいて、各変電所の設備の最適制御量を探索する。
【選択図】図3
Description
本発明は、電圧無効電力制御システムおよび電圧無効電力制御方法に関し、特に、メタヒューリスティック法を用いた電圧無効電力制御システムおよび電圧無効電力制御方法に関する。
電圧無効電力の自動制御(以下、Voltage Q (reactive power) Control;VQC)は、電力系統の安定運用、適正電圧の維持、送電損失の低減機器の動作回数の最小化、および送電系統運用者の負担軽減の目的で導入されている。
近年では、中央VQC方式が採用されている。この方式では、各制御装置に対して、中央給電指令所で計算された最適潮流計算の結果に基づく指令を行ない、系統全体の電圧を総合的に制御する。最適潮流計算では、膨大な組合せ最適化問題を解く必要があり、たとえば、特許文献1では、パーティクル・スウォーム・オプティマイゼーション(Particle Swarm Optimization:PSO)を用いることが提案されている。特許文献1では、母線電圧の上下限、線路潮流の上限および電圧の安定性を制約条件とし、対象系統の電力損失最小化を目的関数としてPSOによって、最適制御量を探索することが記載されている。
しかしながら、特許文献1では、電圧制御機器の制御遅れが考慮されていない。すなわち、特許文献1では、上記のように最適制御量を決定した後、制御命令を出して電圧制御機器の制御動作が完了するまでの間に無視できない程度の時間を要する。そのため、決定した最適制御量が、実際に制御が完了する時点では最適なものでなくなってしまうことがある。
それゆえに、本発明の目的は、電圧制御機器の制御遅れを考慮した電圧無効電力制御システムおよび電圧無効電力制御方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、電力系統の電圧を適正範囲に維持するための制御を行う電圧無効電力制御システムであって、変電所ごとの有効電力および無効電力を検出する検出部と、測定した有効電力および無効電力に基づいて、将来の変電所ごとの有効電力および無効電力を予測する予測部と、メタヒューリスティック手法を用いて、予測された将来の変電所ごとの有効電力および無効電力に基づいて、各変電所の設備の最適制御量を探索する最適化部と、最適制御量に基づいて、各変電所の設備を制御する制御部とを備える。
好ましくは、最適化部は、電力系統の有効電力ロス、変電所の変圧器のタップ位置の変化量、および変電所の調相設備の投入台数の変化量を変数として含む評価関数に基づいて最適制御量を探索する。
好ましくは、最適化部は、パーティクル・スウォーム・オプティマイゼーション(PSO)を用いて、最適制御量を探索する。
好ましくは、最適化部は、パーティクルの位置を表わす変数に、変電所の調相設備の投入台数、および変電所の変圧器のタップ位置を割当て、パーティクルの最適な位置の探索を行ない、制御部は、最適な位置に基づいて、調相設備の投入台数およびタップ位置を制御する。
好ましくは、最適化部は、タブーサーチ(TS)を用いて、最適制御量を探索する。
好ましくは、最適化部は、状態を表わす変数に、変電所の調相設備の投入台数、および変電所の変圧器のタップ位置を割当て、評価関数が最適な状態の探索を行ない、制御部は、最適な状態に基づいて、調相設備の投入台数およびタップ位置を制御する。
好ましくは、最適化部は、状態を表わす変数に、変電所の調相設備の投入台数、および変電所の変圧器のタップ位置を割当て、評価関数が最適な状態の探索を行ない、制御部は、最適な状態に基づいて、調相設備の投入台数およびタップ位置を制御する。
好ましくは、最適化部は、遺伝的アルゴリズム(GA)を用いて、最適制御量を探索する。
好ましくは、最適化部は、染色体を構成する遺伝子に、変電所の調相設備の投入台数、および変電所の変圧器のタップ位置を割当て、評価関数が最適な染色体の探索を行ない、制御部は、最適な染色体に基づいて、調相設備の投入台数およびタップ位置を制御する。
好ましくは、予測部は、自己回帰モデルに基づいて、有効電力の時間差分量および無効電力の時間差分量を予測する。
また、本発明は、電力系統の電圧を適正範囲に維持するための制御を行う電圧無効電力制御方法であって、変電所ごとの有効電力および無効電力を検出するステップと、検出した有効電力および無効電力に基づいて、将来の変電所ごとの有効電力および無効電力を予測するステップと、メタヒューリスティック手法を用いて、予測された将来の変電所ごとの有効電力および無効電力とに基づいて、各変電所の設備の最適制御量を算出するステップと、最適制御量に基づいて、各変電所の設備を制御するステップとを備える。
本発明によれば、電圧制御機器の制御遅れを考慮した電圧無効電力制御を行なうことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、PSOに基づいて、最適制御量を探索する電圧無効電力制御システムに関する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、PSOに基づいて、最適制御量を探索する電圧無効電力制御システムに関する。
(構成)
図1は、本発明の実施形態の電圧無効電力制御システムの構成を表わす図である。
図1は、本発明の実施形態の電圧無効電力制御システムの構成を表わす図である。
図1を参照して、電圧無効電力制御システムは、変電所2−1〜2−Mからなる変電所群5と、発電機12−1〜12−Hからなる発電機群11と、変電所2−1〜2−Mと無線または有線の通信回線7−1〜7−Mを介して接続されるVQC装置1から構成される。変電所2−1〜2−Mの各々は、隣接する変電所と連系線9−1〜9−2を介して接続される。
図2は、図1の変電所j(j=1〜M)の構成を表わす図である。
図2を参照して、変電所j(2−j)は、通信部22と、P検出部24と、Q検出部26と、制御部28と、タップ付き変圧器30と、調相設備群32とを備える。調相設備群32は、変電所1〜Lにおいてのみ含まれるものとする。
図2を参照して、変電所j(2−j)は、通信部22と、P検出部24と、Q検出部26と、制御部28と、タップ付き変圧器30と、調相設備群32とを備える。調相設備群32は、変電所1〜Lにおいてのみ含まれるものとする。
タップ付き変圧器30は、タップを含み、タップの位置を切り替えることで、電力系統の電圧と有効電力ロスが変化する。
変電所j(j=1〜LS)において、調相設備群32は、20MVA調相設備群33−1と、30MVA調相設備群33−2と、40MVA調相設備群33−3とを含む。また、変電所j(j=(LS+1)〜L)において、調相設備群32は、20MVA調相設備群33−1と、30MVA調相設備群33−2と、40MVA調相設備群33−3と、60MVA調相設備群33−4とを含む。
各調相設備群33−1〜33−4は、1台または複数台の調相設備を含む。調相設備の投入台数を切り替えることで、電力系統の電圧と有効電力ロスが変化する。
本発明の実施形態では、M個の変電所すべてにおいて、タップ付き変圧器30のタップ位置が制御対象となることとし、M個の変電所のうちL個の変電所において、調相設備群32の投入が制御対象となることとする。
P検出部24は、時点nにおいて、変電所jの有効電力P(n,j)を検出する。
Q検出部26は、時点nにおいて、変電所jの無効電力Q(n,j)を検出する。
Q検出部26は、時点nにおいて、変電所jの無効電力Q(n,j)を検出する。
制御部28は、VQC装置1から受信した最適制御量に基づいて、タップ付き変圧器30のタップ位置と、20MVA、30MVA、40MVAおよび60MVAの調相設備の投入台数を制御する。
通信部22は、検出した有効電力P(n,j)および無効電力QをVQC装置1へ通信回線jを通じて送信する。また、通信部22は、VQC装置1から通信回線jを通じて、変電所jの設備の最適制御量である、時点nの20MVAの調相設備の投入台数N_SC20(n,j)、時点nの30MVAの調相設備の投入台数N_SC30(n,j)、時点nの40MVAの調相設備の投入台数N_SC40(n,j)、時点nの60MVAの調相設備の投入台数N_SC60(n,j)、およびタップ付き変圧器30の時点nのタップ位置TAP(n,j)を受信する。
図3は、図1のVQC装置1の構成を表わす図である。
図3を参照して、VQC装置1は、通信部3と、需要予測部4と、最適化部6と、潮流計算部8とを備える。VQC装置1は、たとえばCPUとメモリを備えたコンピュータで実現できる。この場合、CPUが、需要予測、最適化計算、および潮流計算を行ない、計算結果および計算の途中結果をメモリに記憶する。
図3を参照して、VQC装置1は、通信部3と、需要予測部4と、最適化部6と、潮流計算部8とを備える。VQC装置1は、たとえばCPUとメモリを備えたコンピュータで実現できる。この場合、CPUが、需要予測、最適化計算、および潮流計算を行ない、計算結果および計算の途中結果をメモリに記憶する。
(需要予測部)
需要予測部4は、自己回帰モデル(Autoregressive model:ARモデル)に基づいて、変電所ごとに、次の時点の有効電力予測量および無効電力予測量を算出する。
需要予測部4は、自己回帰モデル(Autoregressive model:ARモデル)に基づいて、変電所ごとに、次の時点の有効電力予測量および無効電力予測量を算出する。
まず、有効電力予測量の自己回帰モデルについて説明する。
変電所j(j=1〜M)の時点iの計測された有効電力をP(i,j)とする。式(1)に示すように、有効電力の1時点前後の時間差分量DP(i、j)を定義する。これは、有効電力は、平均値が大きく変動する非定常な時系列であるので、時間差分を取ることによって、定常な時系列に変換するためである。
変電所j(j=1〜M)の時点iの計測された有効電力をP(i,j)とする。式(1)に示すように、有効電力の1時点前後の時間差分量DP(i、j)を定義する。これは、有効電力は、平均値が大きく変動する非定常な時系列であるので、時間差分を取ることによって、定常な時系列に変換するためである。
需要予測部4は、式(2)に示す次数sのARモデルに従って、変電所jの現在までに計測された有効電力の差分量を用いて、変電所jの次の時点nの有効電力の差分量の予測値DPe(j)を算出する。ここで、{a1(j),a2(j),,as(j)}は、変電所jの有効電力に関するAR係数のセットである。
需要予測部4は、変電所jの次の時点の有効電力の差分量の予測値DPe(j)と、変電所jの時点(n−1)に計測された有効電力P(n−1,j)を用いて、式(3)にしたがって、変電所jの次の時点nの有効電力予測量Pe(j)を算出する。
需要予測部4は、式(4)〜式(7)に従って、変電所jの現在までに計測された有効電力の差分量を用いて、AR係数{a1(j),a2(j),,as(j)}を算出する。
次に、無効電力予測量の自己回帰モデルについて説明する。
変電所j(j=1〜M)の時点iの計測された無効電力をQ(i,j)とする。式(8)に示すように、無効電力の1時点前後の時間差分量DQ(i、j)を定義する。これは、無効電力は、平均値が大きく変動する非定常な時系列であるので、時間差分を取ることによって、定常な時系列に変換するためである。
変電所j(j=1〜M)の時点iの計測された無効電力をQ(i,j)とする。式(8)に示すように、無効電力の1時点前後の時間差分量DQ(i、j)を定義する。これは、無効電力は、平均値が大きく変動する非定常な時系列であるので、時間差分を取ることによって、定常な時系列に変換するためである。
需要予測部4は、式(9)に示す次数sのARモデルに従って、変電所jの現在までに計測された無効電力の差分量を用いて、変電所jの次の時点nの無効電力の差分量の予測値DQe(j)を算出する。ここで、{b1(j),b2(j),,bs(j)}は、変電所jの無効電力に関するAR係数のセットである。
需要予測部4は、変電所jの次の時点の無効電力の差分量の予測値DQe(j)と、変電所jの時点(n−1)に計測された無効電力Q(n−1,j)を用いて、式(10)にしたがって、変電所jの次の時点nの無効電力予測量Qe(j)を算出する。
需要予測部4は、式(11)〜式(14)に従って、変電所jの現在までに計測された無効電力の差分量を用いて、AR係数{b1(j),b2(j),,bs(j)}を算出する。
(最適化部)
最適化部6は、PSOに基づいて、各変電所の調相設備群32およびタップ付き変圧器30の最適制御量を探索する。以下、最適制御量を探索する具体的な方法について説明する。
最適化部6は、PSOに基づいて、各変電所の調相設備群32およびタップ付き変圧器30の最適制御量を探索する。以下、最適制御量を探索する具体的な方法について説明する。
最適化部6は、式(15)に示すように、エージェント(パーティクル)iの反復回数kの位置ベクトルXi kを設定する。エージェントiは、エージェント1〜エージェントIのI個とする。
式(15)における、SCi k(j)は、式(16)および式(17)で表わされる。式(16)および式(17)において、Ni k_SC20(j)は、変電所j(j=1〜L)におけるエージェントiの反復回数kでの20MVAの調相設備の投入台数を表わし、Ni k_SC30(j)は、変電所j(j=1〜L)におけるエージェントiの反復回数kでの30MVAの調相設備の投入台数を表わし、Ni k_SC40(j)は、変電所j(j=1〜L)におけるエージェントiの反復回数kでの40MVAの調相設備の投入台数を表わし、Ni k_SC60(j)は、変電所j(j=LS+1〜L)におけるエージェントiの反復回数kでの60MVAの調相設備の投入台数を表わす。
式(15)におけるTAPi k(j)は、変電所j(j=1〜M)におけるエージェントiの反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ位置(中間位置を原点とする)を表わす。変電所jにおけるエージェントiの反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ比は、式(18)で定義される。rm(j)は、変電所jの変圧器のタップ位置が中間位置でのタップ比であり、r0(j)は、変電所jの変圧器のタップ位置が1つ変化するごとのタップ比の変化量である。TAPi k(j)は、タップ位置が中間位置のときに「0」となり、タップ比が増加する方向のタップ位置を正とし、タップ比が減少する方向のタップ位置を負とする。
式(15)における要素数をCX(=3×LS+4×(L−LS)+M)とする。
最適化部6は、式(19)に従って、エージェントiの反復回数kの速度ベクトルVi kを算出する。ここで、Pbesti k-1は、エージェントiの反復回数(k−1)での最良位置ベクトルである。Gbestk-1は、全エージェントの反復回数(k−1)での最良位置ベクトルである。C1は反復回数kが増加するにつれて減少する変数であり、C2およびC3は定数である。randは、0〜1の乱数値である。
最適化部6は、式(19)に従って、エージェントiの反復回数kの速度ベクトルVi kを算出する。ここで、Pbesti k-1は、エージェントiの反復回数(k−1)での最良位置ベクトルである。Gbestk-1は、全エージェントの反復回数(k−1)での最良位置ベクトルである。C1は反復回数kが増加するにつれて減少する変数であり、C2およびC3は定数である。randは、0〜1の乱数値である。
最適化部6は、式(20)に従って、エージェントiの反復回数kの速度ベクトルVi kと、エージェントiの反復回数(k−1)の位置ベクトルXi k-1とに基づいて、エージェントiの反復回数kの位置ベクトルXi kを算出する。
次に、最適化部6による、エージェントiの反復回数kでの最良位置ベクトルPbesti kと、全エージェントの反復回数kでの最良位置ベクトルGbestkの算出方法について説明する。
最適化部6は、式(21)に従って、エージェントiの反復回数kでのタップ位置の変化量ΔTAPi kを算出する。ここで、TAP(n−1,j)は、変電所j(j=1〜M)の時点(n−1)でのタップ付き変圧器30のタップ位置を表わす。つまり、TAP(n−1,j)は、最適化部6で計算された時点(n−1)での変電所jのタップ付き変圧器30のタップ位置の最適値であって、これに基づいて、時点(n−1)において、実際に変電所jのタップ付き変圧器30のタップ位置が制御される。
最適化部6は、式(22)に従って、エージェントiの反復回数kでの調相設備の投入台数の変化量ΔSCi kを算出する。ここで、ここで、N_SC20(n−1,j)は、変電所j(j=1〜L)の時点(n−1)での20MVAの調相設備の投入台数を表わす。つまり、N_SC20(n−1,j)は、最適化部6で計算された時点(n−1)での変電所jの20MVAの調相設備の投入台数の最適値であって、これに基づいて、時点(n−1)において、実際に変電所jの20MVAの調相設備の投入台数が制御される。N_SC30(n−1,j)(j=1〜L)、N_SC40(n−1,j)(j=1〜L)、およびN_SC60(n−1,j)(j=(LS+1)〜L)も、同様に、それぞれ変電所jの時点(n−1)での30MVAの調相設備の投入台数、40MVAの調相設備の投入台数、60MVAの調相設備の投入台数を表わす。
最適化部6は、式(23)に従って、潮流計算部8で算出されたエージェントiの反復回数kでの電力系統の有効電力ロスPlossi kと時点(n−1)での電力系統の有効電力ロスPloss(n−1)に基づいて、エージェントiの反復回数kでの電力系統の有効電力ロスの変化量ΔPlossi kを算出する。
最適化部6は、式(24)に示す評価関数に従って、エージェントiの反復回数kでの位置ベクトルXi kの評価値EV(Xi k)を算出する。この評価関数は、エージェントiの反復回数kでの電力系統の有効電力ロスの変化量ΔPlossi k、エージェントiの反復回数kでのタップ位置の変化量ΔTAPi k、およびエージェントiの反復回数kでの調相設備の投入台数の変化量ΔSCi kを変数として含む。この評価関数を最小化する方向に探索が行なわれる。
最適化部6は、エージェントiの反復回数kでの位置ベクトルXi kの評価値EV(Xi k)が、エージェントiの反復回数(k−1)での最良評価値EV(Pbesti k-1)よりも小さい場合には、式(25)で示されるように、エージェントiの反復回数kでの最良位置ベクトルPbesti kの値をエージェントiの反復回数kでの位置ベクトルXi kのベクトルの値と同一の値に設定し、式(26)で示されるように、エージェントiの反復回数kでの最良評価値EV(Pbesti k)の値をエージェントiの反復回数kでの位置ベクトルXi kの評価値EV(Xi k)と同一の値に設定する。
最適化部6は、エージェントiの反復回数kでの位置ベクトルXi kの評価値EV(Xi k)が、エージェントiの反復回数(k−1)での最良評価値EV(Pbesti k-1)よりも等しいか大きい場合には、式(27)で示されるように、エージェントiの反復回数kでの最良位置ベクトルPbesti kの値をエージェントiの反復回数(k−1)での最良位置ベクトルPbesti k-1と同一の値に設定し、式(28)で示されるようにエージェントiの反復回数kでの最良評価値EV(Pbesti k)の値をエージェントiの反復回数(k−1)での最良評価値EV(Pbesti k-1)と同一の値に設定する。
最適化部6は、全エージェント(i=1〜I)の最良評価値EV(Pbesti k)の中で最小となるiがuであるときに、式(29)に示すように、全エージェントの反復回数kでの最良位置ベクトルGbestkの値をエージェントuの反復回数kでの最良位置ベクトルPbestu kと同一の値に設定する。
最適化部6は、式(30)、(31)、(32)で表わされる次の時点nの最適制御量CON(n)の値を、式(34)で示されるように、最終の反復回数Kにおける全エージェントの最良位置ベクトルGbestKと同一の値に設定する。ここで、N_SC20(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=1〜L)における20MVAの調相設備の投入台数を表わし、N_SC30(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=1〜L)における30MVAの調相設備の投入台数を表わし、N_SC40(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=1〜L)における40MVAの調相設備の投入台数を表わし、N_SC60(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=(LS+1)〜L)における60MVAの調相設備の投入台数を表わす。また、TAP(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=1〜M)におけるタップ付き変圧器30のタップ位置(中間位置を原点とする)を表わす。
(潮流計算部)
潮流計算部8は、各時点の最適制御量の探索中において、発電機Hをスイングノードとし、潮流計算を行なう。すなわち、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおけるエージェントiの反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ位置TAPi k(1)〜TAPi k(M)、変電所1〜変電所Lにおけるエージェントiの反復回数kでの20MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC20(1)〜Ni k_SC20(L)、変電所1〜変電所Lにおけるエージェントiの反復回数kでの30MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC30(1)〜Ni k_SC30(L)、変電所1〜変電所Lにおけるエージェントiの反復回数kでの40MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC40(1)〜Ni k_SC40(L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおけるエージェントiの反復回数kでの60MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC60(LS+1)〜Ni k_SC60(L)に基づいて、潮流計算によってスイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。さらに、潮流計算部8は、式(34)に従って、エージェントiの反復回数kでの電力系統の有効電力ロスPlossi kを算出する。潮流計算の手法は、たとえば、文献(「電力系統過渡解析論」、著者関根秦次、オーム社)などに記載された公知の手法と同等のものである。
潮流計算部8は、各時点の最適制御量の探索中において、発電機Hをスイングノードとし、潮流計算を行なう。すなわち、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおけるエージェントiの反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ位置TAPi k(1)〜TAPi k(M)、変電所1〜変電所Lにおけるエージェントiの反復回数kでの20MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC20(1)〜Ni k_SC20(L)、変電所1〜変電所Lにおけるエージェントiの反復回数kでの30MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC30(1)〜Ni k_SC30(L)、変電所1〜変電所Lにおけるエージェントiの反復回数kでの40MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC40(1)〜Ni k_SC40(L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおけるエージェントiの反復回数kでの60MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC60(LS+1)〜Ni k_SC60(L)に基づいて、潮流計算によってスイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。さらに、潮流計算部8は、式(34)に従って、エージェントiの反復回数kでの電力系統の有効電力ロスPlossi kを算出する。潮流計算の手法は、たとえば、文献(「電力系統過渡解析論」、著者関根秦次、オーム社)などに記載された公知の手法と同等のものである。
潮流計算部8は、時点nで最適制御量CON(n)が決定された後、発電機Hをスイングノードとし、潮流計算を行なう。すなわち、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおける次の時点nのタップ付き変圧器30のタップ位置TAP(n,1)〜TAP(n,M)、変電所1〜変電所Lにおける次の時点nの20MVAの調相設備の投入台数N_SC20(n,1)〜N_SC20(n,L)、変電所1〜変電所Lにおける次の時点nの30MVAの調相設備の投入台数N_SC30(n,1)〜N_SC30(n,L)、変電所1〜変電所Lにおける次の時点nの40MVAの調相設備の投入台数N_SC40(n,1)〜N_SC40(n,L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおける次の時点nの60MVAの調相設備の投入台数N_SC60(n,LS+1)〜N_SC60(n,L)に基づいて、潮流計算によって、スイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。潮流計算部8は、式(35)に従って、次の時点nの電力系統の有効電力ロスPloss(n)を算出する。
(通信部)
通信部3は、各変電所jから通信回線jを通じて、検出された有効電力P(n,j)および無効電力Q(n,j)を受信する。また、通信部3は、各変電所jへ通信回線jを通じて、変電所jの設備の最適制御量である、時点nの20MVAの調相設備の投入台数N_SC20(n,j)(j=1〜Lの場合)、時点nの30MVAの調相設備の投入台数N_SC30(n,j)(j=1〜Lの場合)、時点nの40MVAの調相設備の投入台数N_SC40(n,j)(j=1〜Lの場合)、時点nの60MVAの調相設備の投入台数N_SC60(n,j)(j=(LS+1)〜Lの場合)、およびタップ付き変圧器30の時点nのタップ位置TAP(n,j)(j=1〜Mの場合)を受信する。
通信部3は、各変電所jから通信回線jを通じて、検出された有効電力P(n,j)および無効電力Q(n,j)を受信する。また、通信部3は、各変電所jへ通信回線jを通じて、変電所jの設備の最適制御量である、時点nの20MVAの調相設備の投入台数N_SC20(n,j)(j=1〜Lの場合)、時点nの30MVAの調相設備の投入台数N_SC30(n,j)(j=1〜Lの場合)、時点nの40MVAの調相設備の投入台数N_SC40(n,j)(j=1〜Lの場合)、時点nの60MVAの調相設備の投入台数N_SC60(n,j)(j=(LS+1)〜Lの場合)、およびタップ付き変圧器30の時点nのタップ位置TAP(n,j)(j=1〜Mの場合)を受信する。
(動作)
次に、第1の実施形態における電圧無効電力制御の動作を説明する。
次に、第1の実施形態における電圧無効電力制御の動作を説明する。
図4は、第1の実施形態の電圧無効電力制御システムの動作手順を表わすフローチャートである。
図4を参照して、変電所j(j=1〜M)のP検出部24は、時点n(n=1〜N)の有効電力P(n,j)を検出する。また、変電所jのQ検出部26は、時点n(n=1〜N)の無効電力Q(n,j)を検出する。変電所jの通信部22は、検出された有効電力P(n,j)および無効電力Q(n,j)をVQC装置1の通信部3に送信する(ステップS101)。
次に、VQC装置1において、時点nがN+1に設定される(ステップS102)。
次に、変電所j(j=1〜M)のP検出部24は、時点nの有効電力P(n,j)を検出する。また、変電所jのQ検出部26は、時点nの無効電力Q(n,j)を検出する。変電所jの通信部22は、検出された有効電力P(n,j)および無効電力Q(n,j)をVQC装置1の通信部3に送信する(ステップS103)
次に、VQC装置1の需要予測部4は、式(4)〜式(7)に従って、変電所j(j=1〜M)の現在までに計測された有効電力の差分量を用いて、AR係数{a1(j),a2(j),,as(j)}を算出する。また、VQC装置1の需要予測部4は、式(11)〜式(14)に従って、変電所jの現在までに計測された無効電力の差分量を用いて、AR係数{b1(j),b2(j),,bs(j)}を算出する(ステップS104)。
次に、変電所j(j=1〜M)のP検出部24は、時点nの有効電力P(n,j)を検出する。また、変電所jのQ検出部26は、時点nの無効電力Q(n,j)を検出する。変電所jの通信部22は、検出された有効電力P(n,j)および無効電力Q(n,j)をVQC装置1の通信部3に送信する(ステップS103)
次に、VQC装置1の需要予測部4は、式(4)〜式(7)に従って、変電所j(j=1〜M)の現在までに計測された有効電力の差分量を用いて、AR係数{a1(j),a2(j),,as(j)}を算出する。また、VQC装置1の需要予測部4は、式(11)〜式(14)に従って、変電所jの現在までに計測された無効電力の差分量を用いて、AR係数{b1(j),b2(j),,bs(j)}を算出する(ステップS104)。
次に、VQC装置1において、時点nが1だけインクリメントされる(ステップS105)。
次に、需要予測部4は、式(2)に示す次数sのARモデルに従って、変電所j(j=1〜M)の現在までに計測された有効電力の差分量を用いて、変電所jの時点nの有効電力の差分量の予測値DPe(j)を算出する。需要予測部4は、変電所jの時点nの有効電力の差分量の予測値DPe(j)と、変電所jの時点(n−1)に計測された有効電力P(n−1,j)を用いて、式(3)にしたがって、変電所jの時点nの有効電力予測量Pe(j)を算出する。
また、需要予測部4は、式(9)に示す次数sのARモデルに従って、変電所j(j=1〜M)の現在までに計測された無効電力の差分量を用いて、変電所jの時点nの無効電力の差分量の予測値DQe(j)を算出する。需要予測部4は、変電所jの時点nの無効電力の差分量の予測値DQe(j)と、変電所jの時点(n−1)に計測された無効電力Q(n−1,j)を用いて、式(10)にしたがって、変電所jの時点nの有効電力予測量Qe(j)を算出する(ステップS106)。
次に、VQC装置1の最適化部6は、i=6〜Iについて、式(15)〜(18)で示すようなエージェントiの反復回数1での位置ベクトルXi 1を擬似乱数で設定する。また、最適化部6は、エージェント1〜5の反復回数1での位置ベクトルXp 1(p=1〜5)の値を時点(n−1)の全エージェントの反復回数Kでの最良位置ベクトルGbestKと同一の値に設定する。また、最適化部6は、エージェントi(i=1〜I)の反復回数1での速度ベクトルVi 1を擬似乱数で設定する。さらに、最適化部6は、エージェントi(i=1〜I)の反復回数1での最良位置ベクトルPbesti 1の値を位置ベクトルXi 1の値と同一の値に設定する。さらに、最適化部6は、全エージェントの反復回数1での最良位置ベクトルGbest1の値をエージェントi(i=1〜I)の反復回数1での最良位置ベクトルPbesti 1のうちの最良のものと同一の値に設定する。最適化部6は、反復回数k=2に設定する(ステップS107)。
次に、最適化部6は、式(19)に従って、i=1〜Iについて、エージェントiの反復回数kでの速度ベクトルVi kを算出する(ステップS108)。
次に、最適化部6は、式(20)に従って、i=1〜Iについて、エージェントiの反復回数kでの位置ベクトルXi kを算出する(ステップS109)。
次に、最適化部6は、式(21)に従って、エージェントi(i=1〜I)の反復回数kでのタップ位置の変化量ΔTAPi kを算出する。また、最適化部6は、式(22)に従って、エージェントi(i=1〜I)の反復回数kでの調相設備の投入台数の変化量ΔSCi kを算出する(ステップS110)。
次に、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおけるエージェントi(i=1〜I)の反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ位置TAPi k(1)〜TAPi k(M)、変電所1〜変電所Lにおけるエージェントi(i=1〜I)の反復回数kでの20MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC20(1)〜Ni k_SC20(L)、変電所1〜変電所Lにおけるエージェントi(i=1〜I)の反復回数kでの30MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC30(1)〜Ni k_SC30(L)、変電所1〜変電所Lにおけるエージェントi(i=1〜I)の反復回数kでの40MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC40(1)〜Ni k_SC40(L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおけるエージェントi(i=1〜I)の反復回数kでの60MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC60(LS+1)〜Ni k_SC60(L)に基づいて、潮流計算によってスイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。さらに、潮流計算部8は、式(34)に従って、エージェントi(i=1〜I)の反復回数kでの電力系統の有効電力ロスPlossi kを算出する。最適化部6は、式(23)に従って、エージェントi(i=1〜I)の反復回数kでの電力系統の有効電力ロスの変化量ΔPlossi kを算出する(ステップS111)。
次に、最適化部6は、式(24)に従って、エージェントi(i=1〜I)の反復回数kでの位置ベクトルXi kの評価値EV(Xi k)を算出する。最適化部6は、エージェントiの反復回数kでの位置ベクトルXi kの評価値EV(Xi k)が、エージェントiの反復回数(k−1)での最良評価値EV(Pbesti k-1)よりも小さい場合には、式(25)および(26)で示されるように、エージェントi(i=1〜I)の反復回数kでの最良位置ベクトルPbesti kの値をエージェントiの反復回数kでの位置ベクトルXi kと同一の値に設定し、エージェントi(i=1〜I)の反復回数kでの最良評価値EV(Pbesti k)の値をエージェントiの反復回数kでの位置ベクトルXi kの評価値EV(Xi k)と同一の値に設定する。最適化部6は、エージェントiの反復回数kでの位置ベクトルXi kの評価値EV(Xi k)が、エージェントiの反復回数(k−1)での最良評価値EV(Pbesti k-1)よりも等しいか大きい場合には、式(27)および(28)に示されるように、エージェントi(i=1〜I)の反復回数kでの最良位置ベクトルPbesti kの値をエージェントiの反復回数(k−1)での最良位置ベクトルPbesti k-1と同一の値に設定し、エージェントi(i=1〜I)の反復回数kでの最良評価値EV(Pbesti k)の値をエージェントiの反復回数(k−1)での最良評価値EV(Pbesti k-1)と同一の値に設定する(ステップS112)。
次に、最適化部6は、全エージェント(i=1〜I)の最良評価値EV(Pbesti k)の中で最小となるiがuであるときに、式(29)に示すように、全エージェントの反復回数kでの最良位置ベクトルGbestkの値をエージェントuの反復回数kでの最良位置ベクトルPbestu kと同一の値に設定する(ステップS113)。
次に、最適化部6は、k=Kであれば(ステップS114でYES)、ステップS116に進み、k=Kでなければ(ステップS114でNO)、ステップS115に移行して、反復回数kを1だけ増加した上で、ステップS108に戻る。
ステップS116において、最適化部6は、式(30)、(31)、(32)で表わされる時点nの最適制御量CON(n)の値を、式(33)で示されるように、最終の反復回数Kにおける全エージェントの最良位置ベクトルGbestKと同一の値に設定する。
さらに、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおける時点nのタップ付き変圧器30のタップ位置TAP(n,1)〜TAP(n,M)、変電所1〜変電所Lにおける時点nの20MVAの調相設備の投入台数N_SC20(n,1)〜N_SC20(n,L)、変電所1〜変電所Lにおける時点nの30MVAの調相設備の投入台数N_SC30(n,1)〜N_SC30(n,L)、変電所1〜変電所Lにおける時点nの40MVAの調相設備の投入台数N_SC40(n,1)〜N_SC40(n,L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおける時点nの60MVAの調相設備の投入台数N_SC60(n,LS+1)〜N_SC60(n,L)に基づいて、潮流計算によって、スイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。潮流計算部8は、式(35)に従って、時点nの電力系統の有効電力ロスPloss(n)を算出する。
さらに、通信部3は、変電所jに対して、最適制御量CON(n)のうち、変電所jに関連する情報である、変電所j(j=1〜L)の時点nの20MVAの調相設備の投入台数N_SC20(n,j)、変電所j(j=1〜L)の時点nの30MVAの調相設備の投入台数N_SC30(n,j)、変電所j(j=1〜L)の時点nの40MVAの調相設備の投入台数N_SC40(n,j)、変電所j(j=(LS+1)〜L)の時点nの60MVAの調相設備の投入台数N_SC60(n,j)、および変電所j(j=1〜M)のタップ付き変圧器30の時点nのタップ位置TAP(n,j)を送信する(ステップS116)。
変電所jは、情報N_SC20(n,j)(j=1〜Lの場合)、N_SC30(n,j)(j=1〜Lの場合)、N_SC40(n,j)(j=1〜Lの場合)、N_SC60(n,j)(j=(LS+1)〜Lの場合)、およびTAP(n,j)(j=1〜Mの場合)を受信する。変電所の制御部28は、これらの受信した情報に基づいて、タップ付き変圧器30のタップ位置と、調相設備群32の投入台数を制御する(ステップS117)。
(小括)
以上のように、本発明の実施形態の電圧無効電力制御システムによれば、将来の有効電力および無効電力を予測して、予測に基づいてPSOによって最適制御量を探索するので、電圧制御機器の制御遅れを考慮した電圧無効電力制御を行なうことができる。
以上のように、本発明の実施形態の電圧無効電力制御システムによれば、将来の有効電力および無効電力を予測して、予測に基づいてPSOによって最適制御量を探索するので、電圧制御機器の制御遅れを考慮した電圧無効電力制御を行なうことができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、タブーサーチ(Tabu Search:TS)に基づいて、最適制御量を探索する電圧無効電力制御システムに関する。
第2の実施形態は、タブーサーチ(Tabu Search:TS)に基づいて、最適制御量を探索する電圧無効電力制御システムに関する。
第2の実施形態の電圧無効電力制御システムは、最適化部6と潮流計算部8を除いて、第1の実施形態と同様である。以下では、最適化部6と潮流計算部8について説明する。
(最適化部)
最適化部6は、TSに基づいて、各変電所の調相設備群32およびタップ付き変圧器30の最適制御量を探索する。以下、最適制御量を探索する具体的な方法について説明する。
最適化部6は、TSに基づいて、各変電所の調相設備群32およびタップ付き変圧器30の最適制御量を探索する。以下、最適制御量を探索する具体的な方法について説明する。
最適化部6は、式(36)に示すように、反復回数kの状態変数ベクトルXkを設定する。
式(36)におけるSCk(j)は、式(37)および式(38)で表わされる。式(37)および式(38)において、Nk_SC20(j)は、変電所j(j=1〜L)における反復回数kでの20MVAの調相設備の投入台数を表わし、Nk_SC30(j)は、変電所j(j=1〜L)における反復回数kでの30MVAの調相設備の投入台数を表わし、Nk_SC40(j)は、変電所j(j=1〜L)における反復回数kでの40MVAの調相設備の投入台数を表わし、Nk_SC60(j)は、変電所j(j=(LS+1)〜L)における反復回数kでの60MVAの調相設備の投入台数を表わす。
式(36)におけるTAPk(j)は、変電所j(j=1〜M)における反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ位置(中間位置を原点とする)を表わす。変電所jにおける反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ比は、式(39)で定義される。rm(j)は、変電所jの変圧器のタップ位置が中間位置でのタップ比であり、r0(j)は、変電所jの変圧器のタップ位置が1つ変化するごとのタップ比の変化量である。TAPk(j)は、タップ位置が中間位置のときに「0」となり、タップ比が増加する方向のタップ位置を正とし、タップ比が減少する方向のタップ位置を負とする。
式(36)における要素数をCX(=3×LS+4×(L−LS)+M)とする。
次に、最適化部6による、次の反復回数(k+1)の状態変数ベクトルXk+1および最良状態変数ベクトルSk+1の算出方法について説明する。
次に、最適化部6による、次の反復回数(k+1)の状態変数ベクトルXk+1および最良状態変数ベクトルSk+1の算出方法について説明する。
最適化部6は、式(40)〜(46)に従って、反復回数kでの状態変数ベクトルXkの近傍i(i=1〜CX)の状態変数ベクトルRXi kを算出する。
最適化部6は、、式(47)に従って、近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでのタップ位置の変化量ΔTAPi kを算出する。ここで、TAP(n−1,j)は、変電所j(j=1〜M)の時点(n−1)でのタップ付き変圧器30のタップ位置を表わす。つまり、TAP(n−1,j)は、最適化部6で計算された時点(n−1)での変電所jのタップ付き変圧器30のタップ位置の最適値であって、これに基づいて、時点(n−1)において、実際に変電所jのタップ付き変圧器30のタップ位置が制御される。
最適化部6は、式(48)に従って、近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでの調相設備の投入台数の変化量ΔSCi kを算出する。ここで、ここで、N_SC20(n−1,j)は、変電所j(j=1〜L)の時点(n−1)での20MVAの調相設備の投入台数を表わす。つまり、N_SC20(n−1,j)は、最適化部6で計算された時点(n−1)での変電所jの20MVAの調相設備の投入台数の最適値であって、これに基づいて、時点(n−1)において、実際に変電所jの20MVAの調相設備の投入台数が制御される。N_SC30(n−1,j)(j=1〜L)、N_SC40(n−1,j)(j=1〜L)、およびN_SC60(n−1,j)(j=(LS+1)〜L)も、同様に、それぞれ変電所jの時点(n−1)での30MVAの調相設備の投入台数、40MVAの調相設備の投入台数、60MVAの調相設備の投入台数を表わす。
最適化部6は、式(49)に従って、潮流計算部8で算出された近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでの電力系統の有効電力ロスPlossi kと時点(n−1)での電力系統の有効電力ロスPloss(n−1)に基づいて、近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでの電力系統の有効電力ロスの変化量ΔPlossi kを算出する。
最適化部6は、式(50)に示す評価関数に従って、近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでの状態変数ベクトルRXi kの評価値EV(RXi k)を算出する。この評価関数は、近傍iの反復回数kでの電力系統の有効電力ロスの変化量ΔPlossi k、近傍iの反復回数kでのタップ位置の変化量ΔTAPi k、および近傍iの反復回数kでの調相設備の投入台数の変化量ΔSCi kを変数として含む。
最適化部6は、近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでの状態変数ベクトルRXi kの評価値EV(RXi k)のうちの最小値EV(RXj k)を見つけて、これと反復回数kでの最良状態変数ベクトルSkでの評価値EV(Sk)とを比較することによって、次の反復回数(k+1)での状態変数ベクトルXk+1と最良状態変数ベクトルSk+1の設定を行なうとともに、タブーリストの更新を行なう。
(1) 状態変数ベクトルXk+1の設定
最適化部6は、近傍jの状態変数ベクトルRXi kがタブーリストに登録されていない場合には、式(51)に従って状態変数ベクトルXk+1を設定し、近傍jの状態変数ベクトルRXi kがタブーリストに登録されている場合には、タブーリストに登録されていない近傍i(i=1〜CX、i≠j)のうち評価値が最小である近傍uを特定し、式(52)に従って状態変数ベクトルXk+1を設定する。
最適化部6は、近傍jの状態変数ベクトルRXi kがタブーリストに登録されていない場合には、式(51)に従って状態変数ベクトルXk+1を設定し、近傍jの状態変数ベクトルRXi kがタブーリストに登録されている場合には、タブーリストに登録されていない近傍i(i=1〜CX、i≠j)のうち評価値が最小である近傍uを特定し、式(52)に従って状態変数ベクトルXk+1を設定する。
(2) 最良状態変数ベクトルSk+1の設定
最適化部6は、評価値EV(RXj k)が評価値EV(Sk)よりも小さい場合には、式(53)に従って最良状態変数ベクトルSk+1を設定し、評価値EV(RXj k)が評価値EV(Sk)よりも等しいか大きい場合には、式(54)に従って、最良状態変数ベクトルSk+1を設定する。
最適化部6は、評価値EV(RXj k)が評価値EV(Sk)よりも小さい場合には、式(53)に従って最良状態変数ベクトルSk+1を設定し、評価値EV(RXj k)が評価値EV(Sk)よりも等しいか大きい場合には、式(54)に従って、最良状態変数ベクトルSk+1を設定する。
(3) タブーリストの更新
最適化部6は、タブーリストに反復回数kでの状態変数ベクトルXkを登録する。この際に、タブーリストがフルの場合には、最適化部6は、最も古く登録された状態変数ベクトルをタブーリストから削除した上で、状態変数ベクトルXkを登録する。
最適化部6は、タブーリストに反復回数kでの状態変数ベクトルXkを登録する。この際に、タブーリストがフルの場合には、最適化部6は、最も古く登録された状態変数ベクトルをタブーリストから削除した上で、状態変数ベクトルXkを登録する。
最適化部6は、式(55)、(56)、(57)で表わされる次の時点nの最適制御量CON(n)の値を、式(58)で示されるように、最終の反復回数Kにおける最良状態変数ベクトルSKと同一の値に設定する。ここで、N_SC20(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=1〜L)における20MVAの調相設備の投入台数を表わし、N_SC30(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=1〜L)における30MVAの調相設備の投入台数を表わし、N_SC40(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=1〜L)における40MVAの調相設備の投入台数を表わし、N_SC60(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=(LS+1)〜L)における60MVAの調相設備の投入台数を表わす。また、TAP(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=1〜M)におけるタップ付き変圧器30のタップ位置(中間位置を原点とする)を表わす。
(潮流計算部)
潮流計算部8は、各時点の最適制御量の探索中において、発電機Hをスイングノードとし、潮流計算を行なう。すなわち、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおける近傍iの反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ位置TAPi k(1)〜TAPi k(M)、変電所1〜変電所Lにおける近傍iの反復回数kでの20MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC20(1)〜Ni k_SC20(L)、変電所1〜変電所Lにおける近傍iの反復回数kでの30MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC30(1)〜Ni k_SC30(L)、変電所1〜変電所Lにおける近傍iの反復回数kでの40MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC40(1)〜Ni k_SC40(L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおける近傍iの反復回数kでの60MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC60(LS+1)〜Ni k_SC60(L)に基づいて、潮流計算によってスイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。さらに、潮流計算部8は、式(59)に従って、近傍iの反復回数kでの電力系統の有効電力ロスPlossi kを算出する。
潮流計算部8は、各時点の最適制御量の探索中において、発電機Hをスイングノードとし、潮流計算を行なう。すなわち、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおける近傍iの反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ位置TAPi k(1)〜TAPi k(M)、変電所1〜変電所Lにおける近傍iの反復回数kでの20MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC20(1)〜Ni k_SC20(L)、変電所1〜変電所Lにおける近傍iの反復回数kでの30MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC30(1)〜Ni k_SC30(L)、変電所1〜変電所Lにおける近傍iの反復回数kでの40MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC40(1)〜Ni k_SC40(L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおける近傍iの反復回数kでの60MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC60(LS+1)〜Ni k_SC60(L)に基づいて、潮流計算によってスイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。さらに、潮流計算部8は、式(59)に従って、近傍iの反復回数kでの電力系統の有効電力ロスPlossi kを算出する。
潮流計算部8は、時点nで最適制御量CON(n)が決定された後、発電機Hをスイングノードとし、潮流計算を行なう。すなわち、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおける次の時点nのタップ付き変圧器30のタップ位置TAP(n,1)〜TAP(n,M)、変電所1〜変電所Lにおける次の時点nの20MVAの調相設備の投入台数N_SC20(n,1)〜N_SC20(n,L)、変電所1〜変電所Lにおける次の時点nの30MVAの調相設備の投入台数N_SC30(n,1)〜N_SC30(n,L)、変電所1〜変電所Lにおける次の時点nの40MVAの調相設備の投入台数N_SC40(n,1)〜N_SC40(n,L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおける次の時点nの60MVAの調相設備の投入台数N_SC60(n,LS+1)〜N_SC60(n,L)に基づいて、潮流計算によって、スイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。潮流計算部8は、式(60)に従って、次の時点nの電力系統の有効電力ロスPloss(n)を算出する。
(動作)
次に、第2の実施形態における電圧無効電力制御の動作を説明する。
次に、第2の実施形態における電圧無効電力制御の動作を説明する。
図5は、第2の実施形態の電圧無効電力制御システムの動作手順を表わすフローチャートである。
図5を参照して、変電所j(j=1〜M)のP検出部24は、時点n(n=1〜N)の有効電力P(n,j)を検出する。また、変電所jのQ検出部26は、時点n(n=1〜N)の無効電力Q(n,j)を検出する。変電所jの通信部22は、検出された有効電力P(n,j)および無効電力Q(n,j)をVQC装置1の通信部3に送信する(ステップS201)。
次に、VQC装置1において、時点nがN+1に設定される(ステップS202)。
次に、変電所j(j=1〜M)のP検出部24は、時点nの有効電力P(n,j)を検出する。また、変電所jのQ検出部26は、時点nの無効電力Q(n,j)を検出する。変電所jの通信部22は、検出された有効電力P(n,j)および無効電力Q(n,j)をVQC装置1の通信部3に送信する(ステップS203)
次に、VQC装置1の需要予測部4は、式(4)〜式(7)に従って、変電所j(j=1〜M)の現在までに計測された有効電力の差分量を用いて、AR係数{a1(j),a2(j),,as(j)}を算出する。また、VQC装置1の需要予測部4は、式(11)〜式(14)に従って、変電所jの現在までに計測された無効電力の差分量を用いて、AR係数{b1(j),b2(j),,bs(j)}を算出する(ステップS204)。
次に、変電所j(j=1〜M)のP検出部24は、時点nの有効電力P(n,j)を検出する。また、変電所jのQ検出部26は、時点nの無効電力Q(n,j)を検出する。変電所jの通信部22は、検出された有効電力P(n,j)および無効電力Q(n,j)をVQC装置1の通信部3に送信する(ステップS203)
次に、VQC装置1の需要予測部4は、式(4)〜式(7)に従って、変電所j(j=1〜M)の現在までに計測された有効電力の差分量を用いて、AR係数{a1(j),a2(j),,as(j)}を算出する。また、VQC装置1の需要予測部4は、式(11)〜式(14)に従って、変電所jの現在までに計測された無効電力の差分量を用いて、AR係数{b1(j),b2(j),,bs(j)}を算出する(ステップS204)。
次に、VQC装置1において、時点nが1だけインクリメントされる(ステップS205)。
次に、需要予測部4は、式(2)に示す次数sのARモデルに従って、変電所j(j=1〜M)の現在までに計測された有効電力の差分量を用いて、変電所jの時点nの有効電力の差分量の予測値DPe(j)を算出する。需要予測部4は、変電所jの時点nの有効電力の差分量の予測値DPe(j)と、変電所jの時点(n−1)に計測された有効電力P(n−1,j)を用いて、式(3)にしたがって、変電所jの時点nの有効電力予測量Pe(j)を算出する。
また、需要予測部4は、式(9)に示す次数sのARモデルに従って、変電所j(j=1〜M)の現在までに計測された無効電力の差分量を用いて、変電所jの時点nの無効電力の差分量の予測値DQe(j)を算出する。需要予測部4は、変電所jの時点nの無効電力の差分量の予測値DQe(j)と、変電所jの時点(n−1)に計測された無効電力Q(n−1,j)を用いて、式(10)にしたがって、変電所jの時点nの有効電力予測量Qe(j)を算出する(ステップS206)。
次に、VQC装置1の最適化部6は、式(36)〜(39)で示すような反復回数1での状態変数ベクトルX1の値を時点(n−1)での反復回数Kでの最良状態変数ベクトルSKと同一の値に設定する。さらに、最適化部6は、反復回数1での最良状態変数ベクトルS1の値を状態変数ベクトルX1と同一の値に設定する。最適化部6は、反復回数k=1に設定する(ステップS207)。
次に、最適化部6は、式(40)〜(46)に従って、反復回数kでの状態変数ベクトルXkの近傍i(i=1〜CX)の状態変数ベクトルRXi kを算出する(ステップS208)。
次に、最適化部6は、式(47)に従って、近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでのタップ位置の変化量ΔTAPi kを算出する。また、最適化部6は、式(48)に従って、近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでの調相設備の投入台数の変化量ΔSCi kを算出する(ステップS209)。
次に、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおける近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ位置TAPi k(1)〜TAPi k(M)、変電所1〜変電所Lにおける近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでの20MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC20(1)〜Ni k_SC20(L)、変電所1〜変電所Lにおける近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでの30MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC30(1)〜Ni k_SC30(L)、変電所1〜変電所Lにおける近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでの40MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC40(1)〜Ni k_SC40(L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおける近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでの60MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC60(LS+1)〜Ni k_SC60(L)に基づいて、潮流計算によってスイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。さらに、潮流計算部8は、式(59)に従って、近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでの電力系統の有効電力ロスPlossi kを算出する。最適化部6は、式(49)に従って、近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでの電力系統の有効電力ロスの変化量ΔPlossi kを算出する(ステップS210)。
次に、最適化部6は、近傍i(i=1〜CX)の反復回数kでの状態変数ベクトルRXi kの評価値EV(RXi k)に従って、次の反復回数(k+1)での状態変数ベクトルXk+1と最良状態変数ベクトルSk+1の設定を行なうとともに、タブーリストの更新を行なう(ステップS211)。
次に、最適化部6は、次の反復回数(k+1)がKであれば(ステップS212でYES)、ステップS214に進み、(k+1)がKでなければ(ステップS212でNO)、ステップS213に移行して、反復回数kを1だけ増加した上で、ステップS208に戻る。
ステップS214において、最適化部6は、式(55)、(56)、(57)で表わされる次の時点nの最適制御量CON(n)の値を、式(58)で示されるように、最終の反復回数Kにおける最良状態変数ベクトルSKと同一の値に設定する。
さらに、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおける時点nのタップ付き変圧器30のタップ位置TAP(n,1)〜TAP(n,M)、変電所1〜変電所Lにおける時点nの20MVAの調相設備の投入台数N_SC20(n,1)〜N_SC20(n,L)、変電所1〜変電所Lにおける時点nの30MVAの調相設備の投入台数N_SC30(n,1)〜N_SC30(n,L)、変電所1〜変電所Lにおける時点nの40MVAの調相設備の投入台数N_SC40(n,1)〜N_SC40(n,L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおける時点nの60MVAの調相設備の投入台数N_SC60(n,LS+1)〜N_SC60(n,L)に基づいて、潮流計算によって、スイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。潮流計算部8は、式(60)に従って、時点nの電力系統の有効電力ロスPloss(n)を算出する。
さらに、通信部3は、変電所jに対して、最適制御量CON(n)のうち、変電所jに関連する情報である、変電所j(j=1〜L)の時点nの20MVAの調相設備の投入台数N_SC20(n,j)、変電所j(j=1〜L)の時点nの30MVAの調相設備の投入台数N_SC30(n,j)、変電所j(j=1〜L)の時点nの40MVAの調相設備の投入台数N_SC40(n,j)、変電所j(j=(LS+1)〜L)の時点nの60MVAの調相設備の投入台数N_SC60(n,j)、および変電所j(j=1〜M)のタップ付き変圧器30の時点nのタップ位置TAP(n,j)を送信する(ステップS214)。
変電所jは、情報N_SC20(n,j)(j=1〜Lの場合)、N_SC30(n,j)(j=1〜Lの場合)、N_SC40(n,j)(j=1〜Lの場合)、N_SC60(n,j)(j=(LS+1)〜Lの場合)、およびTAP(n,j)(j=1〜Mの場合)を受信する。変電所の制御部28は、これらの受信した情報に基づいて、タップ付き変圧器30のタップ位置と、調相設備群32の投入台数を制御する(ステップS215)。
(ステップS211の詳細)
図6は、図5のステップS211の詳細な手順を表わすフローチャートである。
図6は、図5のステップS211の詳細な手順を表わすフローチャートである。
図6を参照して、最適化部6は、式(40)〜(46)に従って、反復回数kでの状態変数ベクトルXkの近傍i(i=1〜CX)の状態変数ベクトルRXi kの評価値EV(RXi k)を算出する(ステップS301)。
次に、最適化部6は、評価値EV(RXi k)(i=1〜CX)の中の最小値EV(RXj k)を特定する(ステップS302)。
最適化部6は、評価値EV(RXj k)が、反復回数kでの最良状態変数ベクトルSkの評価値EV(Sk)よりも小さい場合(ステップS303でYES)には、式(51)で示されるように、反復回数(k+1)での状態変数ベクトルXk+1の値を状態変数ベクトルRXj kと同一の値に設定し(ステップS304)、式(53)で示されるように、反復回数(k+1)での最良状態変数ベクトルSk+1の値を状態変数ベクトルRXj kと同一の値に設定し(ステップS305)、状態変数ベクトルXkをタブーリストに登録する(ステップ306)。
また、最適化部6は、評価値EV(RXj k)が、反復回数kでの最良状態変数ベクトルSkの評価値EV(Sk)よりも等しいか大きい場合で(ステップS303でNO)、かつ状態変数ベクトルRXj kがタブーリストに登録されていない場合(ステップS307でYES)には、式(51)で示されるように、反復回数(k+1)での状態変数ベクトルXk+1の値を状態変数ベクトルRXj kと同一の値に設定し(ステップS308)、式(54)で示されるように、反復回数(k+1)での最良状態変数ベクトルSk+1の値を反復回数kでの最良状態変数ベクトルSkと同一の値に設定し(ステップS309)、状態変数ベクトルXkをタブーリストに登録する(ステップ306)。
また、最適化部6は、評価値EV(RXj k)が、反復回数kでの最良状態変数ベクトルSkの評価値EV(Sk)よりも等しいか大きい場合で(ステップS303でNO)、かつ状態変数ベクトルRXj kがタブーリストに登録されている場合(ステップS307でNO)には、タブーリストに登録されていない近傍i(i=1〜CX、i≠j)のうち評価値が最小である近傍uを特定し(ステップS310)、式(52)で示されるように、反復回数(k+1)での状態変数ベクトルXk+1の値を状態変数ベクトルRXu kと同一の値に設定し(ステップS311)、式(54)で示されるように、反復回数(k+1)での最良状態変数ベクトルSk+1の値を反復回数kでの最良状態変数ベクトルSkと同一の値に設定し(ステップS309)、状態変数ベクトルXkをタブーリストに登録する(ステップ307)。
(小括)
以上のように、本発明の実施形態の電圧無効電力制御システムによれば、将来の有効電力および無効電力を予測して、予測に基づいてTSによって最適制御量を探索するので、電圧制御機器の制御遅れを考慮した電圧無効電力制御を行なうことができる。
以上のように、本発明の実施形態の電圧無効電力制御システムによれば、将来の有効電力および無効電力を予測して、予測に基づいてTSによって最適制御量を探索するので、電圧制御機器の制御遅れを考慮した電圧無効電力制御を行なうことができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm:GA)に基づいて、最適制御量を探索する電圧無効電力制御システムに関する。
第3の実施形態は、遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm:GA)に基づいて、最適制御量を探索する電圧無効電力制御システムに関する。
第3の実施形態の電圧無効電力制御システムは、最適化部6と潮流計算部8を除いて、第1の実施形態と同様である。以下では、最適化部6と潮流計算部8について説明する。
(最適化部)
最適化部6は、GAに基づいて、各変電所の調相設備群32およびタップ付き変圧器30の最適制御量を探索する。以下、最適制御量を探索する具体的な方法について説明する。
最適化部6は、GAに基づいて、各変電所の調相設備群32およびタップ付き変圧器30の最適制御量を探索する。以下、最適制御量を探索する具体的な方法について説明する。
最適化部6は、式(61)に示すように、反復回数kの個体iの染色体Xi kを設定する。個体iは、個体1〜個体IのI個とする。式(61)〜式(64)における各要素は、1つの遺伝子を表わす。
式(61)におけるSCi k(j)(j=1〜L)は、式(62)および式(63)で表わされる。式(62)および式(63)において、Ni k_SC20(j)は、変電所j(j=1〜L)における個体iの反復回数kでの20MVAの調相設備の投入台数を表わし、Ni k_SC30(j)は、変電所j(j=1〜L)における個体iの反復回数kでの30MVAの調相設備の投入台数を表わし、Ni k_SC40(j)は、変電所j(j=1〜L)における個体iの反復回数kでの40MVAの調相設備の投入台数を表わし、Ni k_SC60(j)は、変電所j(j=(LS+1)〜L)における個体iの反復回数kでの60MVAの調相設備の投入台数を表わす。
式(61)におけるTAPi k(j)(j=1〜M)は、式(64)で表わされる。式(64)におけるTAPi k(j)は、変電所j(j=1〜M)における個体iの反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ位置(中間位置を原点とする)を表わす。変電所jにおける個体iの反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ比は、式(64)で定義される。rm(j)は、変電所jの変圧器のタップ位置が中間位置でのタップ比であり、r0(j)は、変電所jの変圧器のタップ位置が1つ変化するごとのタップ比の変化量である。TAPi k(j)は、タップ位置が中間位置のときに「0」となり、タップ比が増加する方向のタップ位置を正とし、タップ比が減少する方向のタップ位置を負とする。
式(61)における要素数をCX(=3×LS+4×(L−LS)+M)とする。
図7は、反復回数kの個体iの染色体Xi kの例を表わす図である。
図7は、反復回数kの個体iの染色体Xi kの例を表わす図である。
図7を参照して、遺伝子Ni k_SC20(1)には「5」が設定され、遺伝子Ni k_SC30(1)には「3」が設定され、遺伝子Ni k_SC20(2)には「4」が設定され、遺伝子TAPi k(1)には「2」が設定され、遺伝子TAPi k(2)には「7」が設定され、遺伝子TAPi k(M)には「6」が設定されている。
最適化部6は、次のようにして個体iの評価値を算出する。
最適化部6は、式(65)に従って、個体iの反復回数kでのタップ位置の変化量ΔTAPi kを算出する。ここで、TAP(n−1,j)は、変電所j(j=1〜M)の時点(n−1)でのタップ付き変圧器30のタップ位置を表わす。つまり、TAP(n−1,j)は、最適化部6で計算された時点(n−1)での変電所jのタップ付き変圧器30のタップ位置の最適値であって、これに基づいて、時点(n−1)において、実際に変電所jのタップ付き変圧器30のタップ位置が制御される。
最適化部6は、式(65)に従って、個体iの反復回数kでのタップ位置の変化量ΔTAPi kを算出する。ここで、TAP(n−1,j)は、変電所j(j=1〜M)の時点(n−1)でのタップ付き変圧器30のタップ位置を表わす。つまり、TAP(n−1,j)は、最適化部6で計算された時点(n−1)での変電所jのタップ付き変圧器30のタップ位置の最適値であって、これに基づいて、時点(n−1)において、実際に変電所jのタップ付き変圧器30のタップ位置が制御される。
最適化部6は、式(66)に従って、個体iの反復回数kでの調相設備の投入台数の変化量ΔSCi kを算出する。ここで、ここで、N_SC20(n−1,j)は、変電所j(j=1〜L)の時点(n−1)での20MVAの調相設備の投入台数を表わす。つまり、N_SC20(n−1,j)は、最適化部6で計算された時点(n−1)での変電所jの20MVAの調相設備の投入台数の最適値であって、これに基づいて、時点(n−1)において、実際に変電所jの20MVAの調相設備の投入台数が制御される。N_SC30(n−1,j)(j=1〜Lの場合)、N_SC40(n−1,j)(j=1〜Lの場合)、およびN_SC60(n−1,j)(j=(LS+1)〜Lの場合)も、同様に、それぞれ変電所jの時点(n−1)での30MVAの調相設備の投入台数、40MVAの調相設備の投入台数、60MVAの調相設備の投入台数を表わす。
最適化部6は、式(67)に従って、潮流計算部8で算出された個体iの反復回数kでの電力系統の有効電力ロスPlossi kと時点(n−1)での電力系統の有効電力ロスPloss(n−1)に基づいて、個体iの反復回数kでの電力系統の有効電力ロスの変化量ΔPlossi kを算出する。
最適化部6は、式(68)に示す評価関数に従って、個体iの染色体Xi kの反復回数kでの評価値EV(Xi k)を算出する。この評価関数は、個体iの染色体Xi kの反復回数kでの電力系統の有効電力ロスの変化量ΔPlossi k、個体iの染色体Xi kの反復回数kでのタップ位置の変化量ΔTAPi k、および個体iの染色体Xi kの反復回数kでの調相設備の投入台数の変化量ΔSCi kを変数として含む。
最適化部6は、次の順序で遺伝子操作を行なうことによって、反復回数(k+1)の個体iの染色体Xi k+1を生成する。
(1) 淘汰
最適化部6は、評価値が最大から第1番目〜第5番目の個体を評価値が最小である個体(エリート個体)で置換する。
最適化部6は、評価値が最大から第1番目〜第5番目の個体を評価値が最小である個体(エリート個体)で置換する。
(2) 交差
最適化部6は、NCR個(交差率×個体数I)の個体をランダムに選択して、選択した個体から(NCR/2)個のペアを作成して、ランダムな位置でペアの2つの個体の染色体を交差させる。交差率は、たとえば0.6とする。
最適化部6は、NCR個(交差率×個体数I)の個体をランダムに選択して、選択した個体から(NCR/2)個のペアを作成して、ランダムな位置でペアの2つの個体の染色体を交差させる。交差率は、たとえば0.6とする。
図8は、交差の例を説明するための図である。図8(a)は、反復回数3の個体2および個体5の交差前の染色体を表わし、図8(b)は、反復回数3の個体2および個体5の交差後の染色体を表わす。
図8(a)および図8(b)に示すように、遺伝子TAP2(5) 3(1)と遺伝子TAP2(5) 3(2)の間で交差が起こり、交差前の遺伝子TAP2 3(2)〜TAP2 3(M)の値が交差後の遺伝子TAP5 3(2)〜TAP5 3(M)の値となり、交差前の遺伝子TAP5 3(2)〜TAP5 3(M)の値が交差後の遺伝子TAP2 3(2)〜TAP2 3(M)の値となっている。
(3) 突然変異
最適化部6は、NVR個(突然変異率×個体数I)の個体をランダムに選択して、選択した各個体の染色体の1つの遺伝子をランダムに選択して、ランダムな値に変更する。突然変異率は、たとえば、0.3とする。
最適化部6は、NVR個(突然変異率×個体数I)の個体をランダムに選択して、選択した各個体の染色体の1つの遺伝子をランダムに選択して、ランダムな値に変更する。突然変異率は、たとえば、0.3とする。
図9は、突然変異の例を説明するための図である。図9(a)は、反復回数3の個体2の突然変位前の染色体を表わし、図9(b)は、反復回数3の個体2の突然変異後の染色体を表わす。
図9(a)および図9(b)に示すように、遺伝子N2 3_SC30(2)で突然変異が起こり、交差前の遺伝子N2 3_SC30(2)の値が変更されている。
最適化部6は、(3)の突然変位処理が終了した後、式(69)に従って、反復回数(k+1)の個体iの染色体Xi k+1を設定する。すなわち、(3)の突然変位の処理が終了した後の個体が次の世代(反復回数)の個体となる。
また、最適化部6は、(3)の突然変位処理が終了した後で、評価値が最小である個体が第j個体の場合には、式(70)に従って、反復回数(k+1)のエリート個体の染色体Sk+1を設定する。
最適化部6は、式(71)、(72)、(73)で表わされる次の時点nの最適制御量CON(n)の値を、式(74)で示されるように、最終の反復回数Kにおける評価値が最小であるエリート個体の染色体SKと同一の値に設定する。ここで、N_SC20(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=1〜L)における20MVAの調相設備の投入台数を表わし、N_SC30(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=1〜L)における30MVAの調相設備の投入台数を表わし、N_SC40(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=1〜L)における40MVAの調相設備の投入台数を表わし、N_SC60(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=(LS+1)〜L)における60MVAの調相設備の投入台数を表わす。また、TAP(n,j)は、次の時点nの変電所j(j=1〜M)におけるタップ付き変圧器30のタップ位置(中間位置を原点とする)を表わす。
(潮流計算部)
潮流計算部8は、各時点の最適制御量の探索中において、発電機Hをスイングノードとし、潮流計算を行なう。すなわち、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおける個体iの反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ位置TAPi k(1)〜TAPi k(M)、変電所1〜変電所Lにおける個体iの反復回数kでの20MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC20(1)〜Ni k_SC20(L)、変電所1〜変電所Lにおける個体iの反復回数kでの30MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC30(1)〜Ni k_SC30(L)、変電所1〜変電所Lにおける個体iの反復回数kでの40MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC40(1)〜Ni k_SC40(L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおける個体iの反復回数kでの60MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC60(LS+1)〜Ni k_SC60(L)に基づいて、潮流計算によってスイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。さらに、潮流計算部8は、式(75)に従って、個体iの反復回数kでの電力系統の有効電力ロスPlossi kを算出する。
潮流計算部8は、各時点の最適制御量の探索中において、発電機Hをスイングノードとし、潮流計算を行なう。すなわち、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおける個体iの反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ位置TAPi k(1)〜TAPi k(M)、変電所1〜変電所Lにおける個体iの反復回数kでの20MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC20(1)〜Ni k_SC20(L)、変電所1〜変電所Lにおける個体iの反復回数kでの30MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC30(1)〜Ni k_SC30(L)、変電所1〜変電所Lにおける個体iの反復回数kでの40MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC40(1)〜Ni k_SC40(L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおける個体iの反復回数kでの60MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC60(LS+1)〜Ni k_SC60(L)に基づいて、潮流計算によってスイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。さらに、潮流計算部8は、式(75)に従って、個体iの反復回数kでの電力系統の有効電力ロスPlossi kを算出する。
潮流計算部8は、時点nで最適制御量CON(n)が決定された後、発電機Hをスイングノードとし、潮流計算を行なう。すなわち、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、次の時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおける次の時点nのタップ付き変圧器30のタップ位置TAP(n,1)〜TAP(n,M)、変電所1〜変電所Lにおける次の時点nの20MVAの調相設備の投入台数N_SC20(n,1)〜N_SC20(n,L)、変電所1〜変電所Lにおける次の時点nの30MVAの調相設備の投入台数N_SC30(n,1)〜N_SC30(n,L)、変電所1〜変電所LMにおける次の時点nの40MVAの調相設備の投入台数N_SC40(n,1)〜N_SC40(n,L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおける次の時点nの60MVAの調相設備の投入台数N_SC60(n,LS+1)〜N_SC60(n,L)に基づいて、潮流計算によって、スイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。潮流計算部8は、式(76)に従って、次の時点nの電力系統の有効電力ロスPloss(n)を算出する。
(動作)
次に、第3の実施形態における電圧無効電力制御の動作を説明する。
次に、第3の実施形態における電圧無効電力制御の動作を説明する。
図10は、第3の実施形態の電圧無効電力制御システムの動作手順を表わすフローチャートである。
図10を参照して、変電所j(j=1〜M)のP検出部24は、時点n(n=1〜N)の有効電力P(n,j)を検出する。また、変電所jのQ検出部26は、時点n(n=1〜N)の無効電力Q(n,j)を検出する。変電所jの通信部22は、検出された有効電力P(n,j)および無効電力Q(n,j)をVQC装置1の通信部3に送信する(ステップS401)。
次に、VQC装置1において、時点nがN+1に設定される(ステップS402)。
次に、変電所j(j=1〜M)のP検出部24は、時点nの有効電力P(n,j)を検出する。また、変電所jのQ検出部26は、時点nの無効電力Q(n,j)を検出する。変電所jの通信部22は、検出された有効電力P(n,j)および無効電力Q(n,j)をVQC装置1の通信部3に送信する(ステップS403)
次に、VQC装置1の需要予測部4は、式(4)〜式(7)に従って、変電所j(j=1〜M)の現在までに計測された有効電力の差分量を用いて、AR係数{a1(j),a2(j),,as(j)}を算出する。また、VQC装置1の需要予測部4は、式(11)〜式(14)に従って、変電所jの現在までに計測された無効電力の差分量を用いて、AR係数{b1(j),b2(j),,bs(j)}を算出する(ステップS404)。
次に、変電所j(j=1〜M)のP検出部24は、時点nの有効電力P(n,j)を検出する。また、変電所jのQ検出部26は、時点nの無効電力Q(n,j)を検出する。変電所jの通信部22は、検出された有効電力P(n,j)および無効電力Q(n,j)をVQC装置1の通信部3に送信する(ステップS403)
次に、VQC装置1の需要予測部4は、式(4)〜式(7)に従って、変電所j(j=1〜M)の現在までに計測された有効電力の差分量を用いて、AR係数{a1(j),a2(j),,as(j)}を算出する。また、VQC装置1の需要予測部4は、式(11)〜式(14)に従って、変電所jの現在までに計測された無効電力の差分量を用いて、AR係数{b1(j),b2(j),,bs(j)}を算出する(ステップS404)。
次に、VQC装置1において、時点nが1だけインクリメントされる(ステップS405)。
次に、需要予測部4は、式(2)に示す次数sのARモデルに従って、変電所j(j=1〜M)の現在までに計測された有効電力の差分量を用いて、変電所jの時点nの有効電力の差分量の予測値DPe(j)を算出する。需要予測部4は、変電所jの時点nの有効電力の差分量の予測値DPe(j)と、変電所jの時点(n−1)に計測された有効電力P(n−1,j)を用いて、式(3)にしたがって、変電所jの時点nの有効電力予測量Pe(j)を算出する。
また、需要予測部4は、式(9)に示す次数sのARモデルに従って、変電所j(j=1〜M)の現在までに計測された無効電力の差分量を用いて、変電所jの時点nの無効電力の差分量の予測値DQe(j)を算出する。需要予測部4は、変電所jの時点nの無効電力の差分量の予測値DQe(j)と、変電所jの時点(n−1)に計測された無効電力Q(n−1,j)を用いて、式(10)にしたがって、変電所jの時点nの有効電力予測量Qe(j)を算出する(ステップS406)。
次に、VQC装置1の最適化部6は、たとえばi=6〜Iについて、式(61)〜(64)で示すような個体iの反復回数1での染色体Xi 1を擬似乱数で設定する。また、最適化部6は、たとえば個体1〜個体5の反復回数1での染色体Xp 1(p=1〜5)の値を時点(n−1)の反復回数Kでのエリート個体の染色体SKと同一の値に設定する。さらに、最適化部6は、反復回数1でのエリート個体の染色体S1の値を個体i(i=1〜I)の反復回数1での染色体Xi 1のうちの評価値が最小である染色体と同一の値に設定する。最適化部6は、反復回数k=1に設定する(ステップS407)。
次に、最適化部6は、式(65)に従って、個体iの反復回数kでのタップ位置の変化量ΔTAPi kを算出する。また、最適化部6は、式(66)に従って、個体i(i=1〜I)の反復回数kでの調相設備の投入台数の変化量ΔSCi kを算出する(ステップS408)。
次に、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおける個体i(i=1〜I)の反復回数kでのタップ付き変圧器30のタップ位置TAPi k(1)〜TAPi k(M)、変電所1〜変電所Lにおける個体i(i=1〜I)の反復回数kでの20MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC20(1)〜Ni k_SC20(L)、変電所1〜変電所Lにおける個体i(i=1〜I)の反復回数kでの30MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC30(1)〜Ni k_SC30(L)、変電所1〜変電所Lにおける個体i(i=1〜I)の反復回数kでの40MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC40(1)〜Ni k_SC40(L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおける個体i(i=1〜I)の反復回数kでの60MVAの調相設備の投入台数Ni k_SC60(LS+1)〜Ni k_SC60(L)に基づいて、潮流計算によってスイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。さらに、潮流計算部8は、式(75)に従って、個体i(i=1〜I)の反復回数kでの電力系統の有効電力ロスPlossi kを算出する。最適化部6は、式(67)に従って、個体i(i=1〜I)の反復回数kでの電力系統の有効電力ロスの変化量ΔPlossi kを算出する(ステップS409)。
次に、最適化部6は、個体iの反復回数kでの染色体Xi kの評価値EV(Xi k)に従って、次の反復回数(k+1)での個体i(i=1〜I)の染色体Xi k+1とエリート個体の染色体Sk+1の設定を行なう(ステップS410)。
次に、最適化部6は、次の反復回数(k+1)がKであれば(ステップS411でYES)、ステップS413に進み、(k+1)がKでなければ(ステップS411でNO)、ステップS412に移行して、反復回数kを1だけ増加した上で、ステップS408に戻る。
ステップS413において、最適化部6は、式(71)、(72)、(73)で表わされる次の時点nの最適制御量CON(n)の値を、式(74)で示されるように、最終の反復回数Kにおける評価値が最小であるエリート個体の染色体SKと同一の値に設定する。
さらに、潮流計算部8は、発電機1〜発電機(H−1)の有効電力PG(1)〜PG(H−1)、発電機1〜発電機Hの無効電力QG(1)〜QG(H)、時点nの変電所1〜変電所Mの有効電力予測量Pe(1)〜Pe(M)、時点nの変電所1〜変電所Mの無効電力予測量Qe(1)〜Qe(M)、変電所1〜変電所Mにおける時点nのタップ付き変圧器30のタップ位置TAP(n,1)〜TAP(n,M)、変電所1〜変電所Lにおける時点nの20MVAの調相設備の投入台数N_SC20(n,1)〜N_SC20(n,L)、変電所1〜変電所Lにおける時点nの30MVAの調相設備の投入台数N_SC30(n,1)〜N_SC30(n,L)、変電所1〜変電所Lにおける時点nの40MVAの調相設備の投入台数N_SC40(n,1)〜N_SC40(n,L)、変電所(LS+1)〜変電所Lにおける時点nの60MVAの調相設備の投入台数N_SC60(n,LS+1)〜N_SC60(n,L)に基づいて、潮流計算によって、スイングノードである発電機Hの有効電力PG(H)を求める。潮流計算部8は、式(76)に従って、時点nの電力系統の有効電力ロスPloss(n)を算出する。
さらに、通信部3は、変電所jに対して、最適制御量CON(n)のうち、変電所jに関連する情報である、変電所j(j=1〜L)の時点nの20MVAの調相設備の投入台数N_SC20(n,j)、変電所j(j=1〜L)の時点nの30MVAの調相設備の投入台数N_SC30(n,j)、変電所j(j=1〜L)の時点nの40MVAの調相設備の投入台数N_SC40(n,j)、変電所j(j=(LS+1)〜L)の時点nの60MVAの調相設備の投入台数N_SC60(n,j)、および変電所j(j=1〜M)のタップ付き変圧器30の時点nのタップ位置TAP(n,j)を送信する(ステップS413)。
変電所jは、情報N_SC20(n,j)(j=1〜Lの場合)、N_SC30(n,j)(j=1〜Lの場合)、N_SC40(n,j)(j=1〜Lの場合)、N_SC60(n,j)(j=(LS+1)〜Lの場合)、およびTAP(n,j)(j=1〜Mの場合)を受信する。変電所の制御部28は、これらの受信した情報に基づいて、タップ付き変圧器30のタップ位置と、調相設備群32の投入台数を制御する(ステップS414)。
(ステップS410の詳細)
図11は、図10のステップS410の詳細な手順を表わすフローチャートである。
図11は、図10のステップS410の詳細な手順を表わすフローチャートである。
図11を参照して、最適化部6は、式(68)に従って、個体i(i=1〜I)の反復回数kでの染色体Xi kの評価値EV(Xi k)を算出する(ステップS501)。
次に、最適化部6は、個体i(i=1〜I)について、評価値EV(Xi k)が小さい順番に染色体Xi kを並べる(ステップS502)。
次に、最適化部6は、個体i(i=1〜I)の染色体のうちの評価値EV(Xi k)が最小の染色体Xj kを特定して、それをエリート個体とする(ステップS503)。
次に、最適化部6は、染色体の淘汰処理を行なう。すなわち、最適化部6は、個体i(i=1〜I)の染色体のうちの評価値EV(Xi k)が最大から第1番目〜第5番目の5個の染色体を特定して、それらをエリート個体の染色体Xj kで置換する(ステップS504)。
次に、最適化部6は、染色体の交差処理を行なう。すなわち、最適化部6は、NCR個(交差率×個体数)の個体をランダムに選択して、選択した個体から(NCR/2)個のペアを作成して、ランダムな位置でペアの2つの個体の染色体を交差させる(ステップS505)。
次に、最適化部6は、染色体の突然変異処理を行なう。すなわち、最適化部6は、NVR個(突然変異率×個体数)の個体をランダムに選択して、選択した各個体の染色体の1つの遺伝子をランダムに選択して、ランダムな値に変更する(ステップS506)。
次に、最適化部6は、式(69)に従って、反復回数(k+1)の個体iの染色体Xi k+1の値を反復回数kの個体iの染色体Xi kと同一の値に設定する(ステップS507)。
次に、最適化部6は、個体i(i=1〜I)の反復回数(k+1)での染色体Xi k+1の評価値EV(Xi k+1)を算出する。次に、最適化部6は、個体i(i=1〜I)の染色体のうちの評価値EV(Xi k+1)が最小の染色体Xj k+1を特定して、反復回数(k+1)のエリート個体の染色体Sk+1の値をその特定した染色体Xj k+1と同一の値に設定する(ステップS508)。
(小括)
以上のように、本発明の実施形態の電圧無効電力制御システムによれば、将来の有効電力および無効電力を予測して、予測に基づいてGAによって最適制御量を探索するので、電圧制御機器の制御遅れを考慮した電圧無効電力制御を行なうことができる。
以上のように、本発明の実施形態の電圧無効電力制御システムによれば、将来の有効電力および無効電力を予測して、予測に基づいてGAによって最適制御量を探索するので、電圧制御機器の制御遅れを考慮した電圧無効電力制御を行なうことができる。
[シミュレーション結果]
上記説明した本発明の第1〜第3の実施形態による電圧無効電力制御についてシミュレーションによって有効性を確かめた。
上記説明した本発明の第1〜第3の実施形態による電圧無効電力制御についてシミュレーションによって有効性を確かめた。
制御時間間隔Δtを10分とし、式(24)、(30)、(68)において、w1を4×10-4、w2を7、w3を5とした。式(19)におけるC1を0.9から0.4の範囲で繰返し回数が増加するごとに減少させ、C2およびC3を2.0とした。
図12は、3つの手法による、ある変電所の母線電圧を表わす図である。図13は、3つの手法による、別の変電所の母線電圧を表わす図である。図12および図13に示すように、いずれの変電所においても、母線電圧を制約条件(下限値以上、かつ上限値以下)を満たすように制御することができた。
図14は、実績値を用いたシミュレーションによる電力系統の有効電力ロスと、3つの手法による電力系統の有効電力ロスを表わす図である。図14を参照して、3つの手法ででは、実績値を用いたシミュレーションに比べて、電力系統の有効電力ロスが約1%削減できた。
(変形例)
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。たとえば、以下のような変形例も当然に本発明に含まれる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。たとえば、以下のような変形例も当然に本発明に含まれる。
(1) 変形例1
本発明の実施形態として、メタヒューリスティック手法の例として、PSO、遺伝的アルゴリズム、タブーサーチについて説明したが、焼きなまし法などのような他のメタヒューリスティック手法を用いてもよい。
本発明の実施形態として、メタヒューリスティック手法の例として、PSO、遺伝的アルゴリズム、タブーサーチについて説明したが、焼きなまし法などのような他のメタヒューリスティック手法を用いてもよい。
(2) 変形例2
本発明の実施形態で説明した式(21)、(22)、(23)に代えて、以下の式(77)、(78)、(79)を用いることしてもよい。
本発明の実施形態で説明した式(21)、(22)、(23)に代えて、以下の式(77)、(78)、(79)を用いることしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 VQC装置、2−1〜2−m 変電所1〜変電所M、3 通信部、4 需要予測部、5 変電所群、6 最適化部、7−1〜7−n 通信回線、8 潮流計算部、9 連系線、11 発電機群、12〜1〜12−H 発電機群、22 通信部、24 P検出部、26 Q検出部、28 制御部、30 タップ付き変圧器、32 調相設備群、33−1 20MVA調相設備群、33−2 30MVA調相設備群、33−3 40MVA調相設備群、33−4 60MVA調相設備群。
Claims (10)
- 電力系統の電圧を適正範囲に維持するための制御を行う電圧無効電力制御システムであって、
変電所ごとの有効電力および無効電力を検出する検出部と、
前記測定した有効電力および無効電力に基づいて、将来の変電所ごとの有効電力および無効電力を予測する予測部と、
メタヒューリスティック手法を用いて、前記予測された将来の変電所ごとの有効電力および無効電力に基づいて、各変電所の設備の最適制御量を探索する最適化部と、
前記最適制御量に基づいて、前記各変電所の設備を制御する制御部とを備える、電圧無効電力制御システム。 - 前記最適化部は、電力系統の有効電力ロス、変電所の変圧器のタップ位置の変化量、および変電所の調相設備の投入台数の変化量を変数として含む評価関数に基づいて前記最適制御量を探索する、請求項1に記載の電圧無効電力制御システム。
- 前記最適化部は、パーティクル・スウォーム・オプティマイゼーション(PSO)を用いて、前記最適制御量を探索する、請求項2記載の電圧無効電力制御システム。
- 前記最適化部は、パーティクルの位置を表わす変数に、変電所の調相設備の投入台数、および変電所の変圧器のタップ位置を割当て、前記パーティクルの最適な位置の探索を行ない、
前記制御部は、前記最適な位置に基づいて、前記調相設備の投入台数および前記タップ位置を制御する、請求項3記載の電圧無効電力制御システム。 - 前記最適化部は、タブーサーチ(TS)を用いて、前記最適制御量を探索する、請求項2記載の電圧無効電力制御システム。
- 前記最適化部は、状態を表わす変数に、変電所の調相設備の投入台数、および変電所の変圧器のタップ位置を割当て、前記評価関数が最適な状態の探索を行ない、
前記制御部は、前記最適な状態に基づいて、前記調相設備の投入台数および前記タップ位置を制御する、請求項5記載の電圧無効電力制御システム。 - 前記最適化部は、遺伝的アルゴリズム(GA)を用いて、前記最適制御量を探索する、請求項2記載の電圧無効電力制御システム。
- 前記最適化部は、染色体を構成する遺伝子に、変電所の調相設備の投入台数、および変電所の変圧器のタップ位置を割当て、前記評価関数が最適な染色体の探索を行ない、
前記制御部は、前記最適な染色体に基づいて、前記調相設備の投入台数および前記タップ位置を制御する、請求項7記載の電圧無効電力制御システム。 - 前記予測部は、自己回帰モデルに基づいて、前記有効電力の時間差分量および前記無効電力の時間差分量を予測する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の電圧無効電力制御システム。
- 電力系統の電圧を適正範囲に維持するための制御を行う電圧無効電力制御方法であって、
変電所ごとの有効電力および無効電力を検出するステップと、
前記検出した有効電力および無効電力に基づいて、将来の変電所ごとの有効電力および無効電力を予測するステップと、
メタヒューリスティック手法を用いて、前記予測された将来の変電所ごとの有効電力および無効電力とに基づいて、各変電所の設備の最適制御量を算出するステップと、
前記最適制御量に基づいて、前記各変電所の設備を制御するステップとを備えた、電圧無効電力制御方法。
Priority Applications (1)
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2009
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