JP4054552B2 - 電力系統運用支援装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電力系統、特に配電系統に新たに負荷(電動負荷や発電負荷)を追加連系する場合に,各種制約条件の下で追加連系可能な接続可能容量を解析し表示する電力系統運用支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電力系統においては潮流計算が行われる。これまで電力系統の潮流状態を計算する支援システムが開発されてきている。例えば、文献:興梠,他,「分散型電源を含む配電線潮流計算プログラムの開発」電力中央研究所報告T97001,1997年や,文献:石川「分散電源導入時の配電線電圧計測手法の開発」OHM,2000年11月号で報告されるように,6.6kV配電系統や200V/100V低圧配電系統の解析を可能とする手法が示されている。
【0003】
また,配電系統の解析を支援するマンマシンインターフェイスを備える解析装置は文献:佐藤,他「新自励式無効電力補償装置と電圧変動解析支援システムの開発と実用化」OHM,2000年8月号に示されるようにこれまでにいくつか開発されている。この文献には、配電系統の電圧と電流を計算して各ノードにおける電圧と電流の変動を画面表示することが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術は,電力系統へ負荷や発電機を追加する場合に,各種制約条件の下で任意の地点に追加連系可能な発電量や負荷量の接続可能容量を求め,計算した接続可能容量をユーザに分かり易く表示して系統運用を容易に把握できるように支援することについて何ら配慮されていない。
【0005】
本発明の目的は,電力系統へ単相負荷や3相負荷を追加する場合に追加連系できる負荷容量や増強すべき系統設備の把握を容易に行える電力系統運用支援装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴とするところは、電力系統の系統データと系統の各ノード毎に予め定めた制約条件を示す制約データを取込み、ノードに追加連系すべき単相負荷および3相負荷の負荷量と発電量を変化させて潮流計算を行い制約条件を満足する負荷量と発電量の最大値(限界値)を求め、4象限を形成する2次元座標の一軸を単相負荷の負荷量および発電量、他軸を3相負荷の負荷量および発電量とし、負荷量と発電量の最大値である接続可能容量を2次元座標の4象限に領域表示するようにしたことにある。
【0007】
本発明は、追加連系すべき単相負荷および3相負荷の負荷量と発電量を変化させて潮流計算で求めた制約条件を満足する負荷量と発電量の最大値(限界値)である接続可能容量を2次元座標の4象限に領域表示するようにしているので、追加する単相負荷と3相負荷の容量や増強すべき系統設備を容易に把握することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施例を示す。図1は配電系統の例を示す。
【0009】
図1において、表示装置100とキーボードやマウス等の入力手段20 が、バス線90に接続されている。コンピュータ(CPU)30は、計算プログラムを実行して表示すべき画像データの指示、系統データ,制約データ,系統接続可能容量計算結果データの検索等を行う。RAM40は表示用の画像データ,系統データ,制約データ,系統接続可能容量計算結果データを一旦格納するメモリーであり、CPU30によって必要な画像データを生成して表示装置100に例えば表示面110に表示する。
【0010】
配電系統の接続可能容量解析装置内のメモリには、大きく分けて2つのファイルが格納される。第一のファイル200内には、初期データ202 等が記憶されている。第二のファイル210内には、解析対象の配電系統の系統データ211と、制約条件の制約データ212等が格納されている。
【0011】
次に図2 を用いて表示画面の一例を説明する。
【0012】
表示画面110には配電系統の単線結線図(系統図画面)400と計算結果表示ウインドウ(接続可能容量表示画面)300が表示される。単線結線図400は配電系統の構成を表し,柱上変圧器410,引き込み分岐点(電柱)を示すノード420,電線路を示すブランチ430等で構成される。
【0013】
計算結果表示ウインドウ300には,負荷(電動負荷と発電負荷)の連系を行うノード名を表示するノード名表示部320と、追加連系可能な発電量や負荷量を表す系統接続可能容量図(領域表示)310が表示される。
【0014】
なお,単線結線図400で表されるブランチ430は図7に示されるような三相四線式回路をシンプルに示すものであり,線路,負荷,接続情報等を系統データ211として保有している。また,引き込み分岐点は通常電柱に設置されている。
【0015】
領域表示される系統接続可能容量図310は,一方の軸に単相に接続される単相負荷量(LL)または単相発電量(LG)が示され、他方の軸に三相に接続される三相負荷量(ML)または三相発電量(MG)が示される。ここで、単相負荷量(LL)と単相発電量(LG)は計算プログラム上では符号が異なる単一のデータ群として扱われる。すなわち、単相発電量(LG)を正の数値とすると、単相負荷量(LL)は負の数値で表される。
【0016】
同様に、三相負荷量(ML)と三相発電量(MG)も計算プログラム上では符号が異なる単一のデータ群として扱われる。すなわち、三相発電量(MG)を正の数値とすると、三相負荷量(ML)は負の数値で表される。接続可能容量図310の閉曲線(領域表示)はその内側の点に相当する負荷または発電量がノードN3に接続された場合、系統は制約条件を満たす状態となることを表す。また、閉曲線の外側の点に相当する負荷または発電量がノードN3に接続された場合は、系統は制約データ212に示されるいずれかの制約を満たさない状態となることを表す。
【0017】
次に,系統接続可能容量図310を描画することについて図3を用いて説明する。
【0018】
図3は系統接続可能容量図310の第二象限のみを表している。MLとLLの割合を一定(この場合はML:LL=1:2)に固定し、各設定量を増加させる。MLとLLの組が,ML1とLG1の場合の点aおよびML2とLG2の場合の点bでは潮流計算の結果何れの制約も違反していないことが計算結果として得られる。
【0019】
一方、MLとLGの組が、ML3とLG3の場合の点cでは何らかの制約が満たされない結果が得られた状態にある。この場合、点bが制約を満たす範囲で設定可能な機器容量の最大値を示す点となる。
【0020】
同様に、MLとLGの割合を変えながら設定可能な機器容量の最大値を示す点e、d、f、gを求めていき、これらを結ぶことで系統接続可能容量図310を描画する事ができる。ここでは第二象限を例に説明したが、他の象限についても同様に描画することができ、結果として接続可能容量図310の閉曲線を描画することが可能となる。
【0021】
図4のフローチャートにしたがって動作を説明する。
【0022】
ステップS1で計算開始の指示が出されると、計算プログラムに従って負荷または発電機を設置するノードが選択される。このノードの選択はユーザが対話的に行うことも可能でする。ステップS2では単相負荷量(LL)または発電量(LG),三相負荷量(ML)または発電量(MG)の初期割合(%),初期設定量(kW)が初期データ202より読み込まれる。例えば初期割合はLL=100%,LG=ML=MG=0%,初期設定量0kWとなる。
【0023】
ステップS3ではLLまたはLG,MLまたはMGの割合更新刻み(%),設定量更新刻み(kW)が初期データ202より読み込まれる。
【0024】
ステップS3からステップS4に移行し、計算対象とする系統図画面400に表示される系統に対応する系統データと制約データが検索され読み込まれる。系統データは、各ブランチとノードの接続情報、ブランチ内の電線の接続構成、各電線のインピーダンス、各ノードに接続される負荷量または発電量、柱上変圧器の設置点とインピーダンス等、後述の潮流計算を行うために必要となるデータである。また、制約データは、各ノードの電圧上下限値、各電線の電流最大値、柱上変圧器の最大電流、各ブランチの不平衡率など、対象とする系統の運転範囲を示すデータである。
【0025】
ステップS5で負荷または発電量(LL、LG、ML、MG(kW))データを現在の値に導入更新刻みに相当する値を加える。ステップS6で後述の潮流計算をプログラムに従って実行し、各ブランチに含まれる電線の電流、柱上変圧器の電流、各ノードの電圧等を計算する。ステップS7で計算結果が前述の制約データに違反していないか検索し判定する。違反している場合はステップS8に移り、また、違反していない場合はステップS11に移行する。
【0026】
次にステップS8では制約を違反した項目、負荷または発電量割合と設定量はROM40のメモリに記録され、保存される。ステップS9でLLまたはLG,MLまたはMGの割合が、割合更新刻み(%)に従って更新される。ステップS10ではLLまたはLG、MLまたはMGの割合の更新が終了か否か判定を行い、終了の場合はプログラムは終了し、そうでなければステップS4に戻る。
【0027】
一方、ステップS7で制約違反がない場合はステップS11でLLまたはLG、MLまたはMGの設定量を設定量更新刻みを現在の値に加えることで設定量を増加させ、ステップS4に戻る。
【0028】
このような計算の流れにより、ユーザは様々な系統状況に対して、あるノード(例えばN3)に制約に違反せずに設定可能となる負荷量または発電量の組合せを容易に知ることができる。
【0029】
図5は計算によって求められた系統接続可能容量計算結果の一例を表すテーブルである。
【0030】
図5において、あるノードにおける負荷量または発電量の導入割合に対して,制約を満たす範囲の最大設定量と、そのとき制約となった制約対象とその制約内容が対応付けて格納される。例えば、1行目のデータでは、ノードN3において単相発電0%、三相発電100%の割合が設定された場合に、三相発電量が200kWを越えて設定されると、N3ノードのABC相で電圧が106Vまで上昇し、制約条件を違反する計算結果となることを示している。
【0031】
同様に、3行目のデータでは、ノードN3において単相発電100%、三相発電0%の割合で設定された場合に、単相発電量が200kWを越えて設定されると、ブランチN2-N3間の中性線の電流が30A以上となり、制約を違反する計算結果となることを示している。
【0032】
また、4行目のデータでは、ノードN3において単相発電が67%、三相負荷が33%の場合、単相発電量が140kW、三相負荷量が70kWを越えて設定されると、ブランチN3-N4間のA相の電流が150A以上となり、制約条件を違反する計算結果となることを示している。
【0033】
6行目のデータでは、ノードN3において単相負荷が33%、三相負荷が67%の場合、単相負荷量が50kW、三相負荷量が100kWを越えて設定されると、ノードN0の変圧器が過負荷となり、制約を違反する計算結果となることが示されている。
【0034】
8行目のデータでは、ノードN3において単相負荷が33%、三相発電が67%の場合、単相負荷量が40kW、三相発電量が80kWを越えて設定されると、ノードN4の電圧不平衡率が3%を越え、制約を違反する計算結果となることを示している。
【0035】
図6は表示画面に制約対象および制約内容を表示した例を示す図である。
【0036】
図6において、同一制約範囲330は制約対象と制約内容が等しい領域を示す。また、その制約対象は系統図画面400の中に示される。例えば、ノードN2が制約対象の場合はノード制約マーク440によって、またブランチN2-N3が制約対象の場合はブランチ制約マーク450によって、他のノードやブランチと区別できるように示される。また、制約内容は、制約内容ウインドウ350内に記述され、ユーザに判り易く示される。
【0037】
これらのノード制約マーク440、ブランチ制約マーク450等の制約対象や、制約内容ウインドウ350は、同一制約範囲330の領域をマウスでクリックするなどして指定することで表示される。
【0038】
このように、ユーザは知りたい制約情報や連系可能な負荷量または発電量の上限を対話的に任意に知ることができる。また、大量の計算結果の中から知りたい情報のみを選択して知ることができるため、作業量を削減することが可能となる。
【0039】
次に、低圧配電系統を対象とした潮流計算のアルゴリズムの一例について説明する。
【0040】
低圧配電方式には(a) 単相二線式(100V)、(b) 単相三線式(100V/200V)、(c) 三相三線式(200V)、(d) V結線三相四線式(100V/200V)などの方式が一般的に用いられている。これらの系統をすべて含む系統として、V結線三相四線式系統を対象とした潮流計算アルゴリズムを、図7の一例系統を用いて説明する。
【0041】
なお、他の方式はV結線三相四線式系統よりブランチ・負荷を除去し、接地点の場所を変更することで容易に他の3パターンの系統の潮流計算を行うことが可能となる。
【0042】
図7において、電圧源610、611は単相用柱上変圧器の低圧側に現れる電圧に等しく、また、電圧源612は三相用柱上変圧器の低圧側に現れる電圧に等しく設定する。系統にはブランチ内の線路のインピーダンス620と、ノード内の単相負荷または発電機630、三相負荷または発電機640が含まれる。ブランチ内の線路はA相,B相,C相の各相線路およびN相の中性線線路4本を一組として構成される。
【0043】
各相+中性線のブランチと単相・三相負荷の接続されたノードの組をiと定義すると、次の様に表せる。
(1) 有効・無効電力P,Qと電圧・電流の関係(負荷・発電機の電圧特性を含む)
【0044】
【数1】
Figure 0004054552
【0045】
【数2】
Figure 0004054552
【0046】
Figure 0004054552
【0047】
(2) 電圧の関係
【数3】
Figure 0004054552
【0048】
(3) 電流の関係
【数4】
Figure 0004054552
【0049】
ここで,kはノードiに接続されるブランチ番号を示す。
【0050】
これらの関係式はすべてのノード、ブランチに対しても同様に成立する。すべてのノード,ブランチに対して関係式を導き,以下の手順で計算を進める。
(i) 線路電流初期値を設定する。(例えば各ブランチの線路電流=0を初期値とする)
(ii) (式3)より線間電圧を計算する。系統末端まで電圧を求める。
(iii) (ii)で計算した線間電圧から,(式1),(式2)により各負荷の電流を計算する。
(iv) 系統の末端から順に(式4)を計算し,各線路の電流を求める。
(v) (iv)で求めた電流を初期値とし,(ii)〜(iv)を収束するまで繰り返す。
【0051】
このように計算することで,各線路の電流および各接点の電圧を求めることが可能となり,潮流計算が可能となる。
【0052】
以上のように,本発明で配電系統の200/100V系統を対象にして接続可能容量解析装置の実施例を説明したが,他の電圧階級の系統についても同様に計算することで接続可能容量を求めることができる。
【0053】
また,このような制約条件を満足する領域を示す考え方を使えば,6.6kV,22kV等の電圧階級の三相三線式配電系統を対象とした以下の様な表示をさせることもできる。
【0054】
図8は表示画面の例を示す図である。表示画面内には配電系統の単線結線図800と計算結果表示ウインドウ700が表示される。単線結線図800は配電系統の構成を表し,配電変電所810,ノード820,ブランチ830等で構成される。計算結果表示ウインドウ700内には,負荷または発電機の連系を行うことを仮定するノード名を表示するノード名表示部720と各種制約に対する発電機または負荷の接続限界量を表す系統接続可能容量図710が表示される。
【0055】
系統接続可能容量図710は,複数の軸730を有するレーダチャートであり,各軸は各制約による接続可能容量を示す。各軸が示す制約として,ここでは常時電圧変動,瞬時電圧変動,短絡容量,線路許容電流,配電変電所短絡電流を用いている。
【0056】
レーダチャートには例えば300kVAの風力発電機およびマイクロガスタービン発電機をノードN3に接続した場合の値が実線740および点線750によってそれぞれ示される。
【0057】
また,制約の限界値は点線760によって示される。この場合,点線750はすべての制約の限界値を超えていないことから,マイクロガスタービン300kVAはノードN3に接続可能であることがユーザに示されたことになる。また,実線740の場合は,瞬時電圧変動,線路許容電流について限界値を超えているため,風力発電機300kVAはノードN3に接続不可能であることが示される。
【0058】
ここで,各発電機の容量はノードN3の属性として設定される。また,制約条件として,ここでは前記の5種類の制約を用いたが,もちろんこの他の制約を用いてもよい。
【0059】
図9のフローチャートにしたがって,6.6kV,22kV等の電圧階級の三相三線式配電系統を対象とした場合の計算プログラムの動作を説明する。
【0060】
ステップS21で計算開始の指示が出されると,計算プログラムに従って負荷または発電機を設置するノードが選択される。このノードの選択はユーザが対話的に行うことも可能である。
【0061】
次にステップS22に進み,発電機または負荷種類および特性,初期設定量(kW)が初期データ202より読み込まれる。例えば発電機種類は誘導機型風力発電機,初期設定量0kWとなる。ステップS23では発電機または負荷の設定量更新刻み(kW)が初期データ202より読み込まれる。
【0062】
ステップS24では,計算対象とする系統図画面400に表示される系統に対応する系統データ,制約データが検索され,読み込まれる。
【0063】
系統データは各ブランチとノードの接続情報,各ブランチのインピーダンス,各ノードに接続される負荷量または発電量,配電変電所送り出し電圧,等通常の潮流計算を行うために必要となるデータである。また,制約データは各ノードの常時電圧変動,瞬時電圧変動,短絡容量,線路許容電流,変電所短絡電流など,対象とする系統の運転可能条件を示すデータである。
【0064】
次にステップS25で負荷または発電量データについて,現在の値に導入更新刻みに相当する値を加える。ステップS26では潮流計算を実行し,各ブランチに含まれる電線の電流,柱上変圧器の電流,各ノードの電圧等を計算する。潮流計算は電力系統の計算に一般に用いられている交流法潮流計算プログラムを用いればよい。
【0065】
ステップS27に進み,計算結果が前述の制約データに違反していないか検索し判定する。違反している場合はステップS28に進み,違反していない場合はステップS31に進む。ステップS28では制約を違反した項目,負荷または発電量設定量は系統接続可能容量計算結果データベースに記録され,保存される。
ステップS29では発電機または負荷の種類が更新される。ステップS30で発電機または負荷の種類の更新が終了か否か判定を行い,終了の場合はプログラムは終了し,そうでなければステップS24に戻る。
【0066】
一方,ステップS27で制約違反がない場合は,ステップS31で発電機または負荷の設定量を設定量更新刻みを現在の値に加えることで設定量を増加させ,ステップS24に戻る。このような計算の流れにより,ユーザは様々な系統状況に対して,制約に違反せずに導入可能となる発電機または負荷の種類と容量を容易に知ることができる。
【0067】
以上説明したように,本発明は,追加連系すべき単相負荷および三相負荷の負荷量と発電量を変化させて潮流計算で求めた制約条件を満足する負荷量と発電量の最大値(限界値)である接続可能容量を2時限座標の4象限に領域表示するようにしているので,追加する単相負荷と3相負荷の容量や増強すべき系統設備を容易に把握することができる。
【0068】
また,接続可能容量を表示した領域において,同一の制約条件によって接続可能な容量が制限される領域を示し,各々の領域に対してその制約の内容または制約条件の対象となるノードまたは制約条件の対象となる線路を系統図画面に表示されることで,追加する単相負荷と3相負荷の容量や増強すべき系統設備を容易に把握することができる。
【0069】
また,複数の軸を有するレーダチャートで,各軸が負荷または発電機を系統に接続した場合の制約条件に対する評価値を示し,複数の種類の負荷または発電機を系統に接続した場合の評価結果または制約限界値を表す複数のグラフおよび系統図表示面を同一画面上に示すことで,負荷または発電機を追加する場合に系統設備の増強が必要か否かを容易に把握することができる。
【0070】
【発明の効果】
本発明は,追加連系すべき単相負荷および三相負荷の負荷量と発電量を変化させて潮流計算で求めた制約条件を満足する負荷量と発電量の最大値(限界値)である接続可能容量を2時限座標の4象限に領域表示するようにしているので,追加する単相負荷と3相負荷の容量や増強すべき系統設備を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明による表示画面の一例を示す図である。
【図3】本発明による容量決定の説明図である。
【図4】本発明の動作を説明するフローチャートである。
【図5】本発明による接続可能容量計算結果の一例を示す図である。
【図6】本発明による表示画面の他の一例を示す図である。
【図7】本発明に用いる潮流計算アルゴリズムを説明するための系統図である。
【図8】本発明の考え方を適用した表示画面の一例を示す図である。
【図9】図8の表示画面を行うためのフローチャートである。
【符号の説明】
20 入力手段
30 CPU
40 RAM
90 バス線
100 表示装置
110 画像(表示面)
200 第一のファイル
202 初期データ
210 第二のファイル
211 配電系統の系統データ
212 制約データ
300 計算結果表示ウインドウ(接続可能容量表示画面)
310 系統接続可能容量図(領域表示)
320 ノード名表示部
330 同一制約範囲
350 制約内容ウインドウ
400 配電系統の単線結線図(系統図画面)
410 柱上変圧器
420 電柱を示すノード
430 電線路を示すブランチ
440 ノード制約マーク
450 ブランチ制約マーク
610,611,612 電圧源
620 線路のインピーダンス
630 単相負荷または発電機
640 三相負荷または発電機
700 計算結果表示ウインドウ
710 系統接続可能容量図
720 ノード名表示部
730 レーダチャート軸
740 風力発電機を接続した場合の値
750 マイクロガスタービンを接続した場合の値
760 制約の限界点
800 配電系統の単線結線図
810 配電変電所
820 ノード
830 ブランチ

Claims (6)

  1. 電力系統の系統データと系統の各ノード毎に予め定めた制約条件を示す制約データが格納されているファイルと、表示制御手段を有し、前記系統データと前記制約データを取込み、前記ノードに接続すべき単相負荷および3相負荷の負荷量と発電量を変化させて潮流計算を行い前記制約条件を満足する前記負荷量と発電量の最大値を求めるコンピュータと、前記コンピュータで求めた前記負荷量と発電量を表示する表示装置とを具備し、
    前記表示制御手段は、4象限を形成する2次元座標の一軸を前記単相負荷の負荷量および発電量、他軸を前記3相負荷の負荷量および発電量とし、前記コンピュータで求めた前記負荷量と発電量の最大値である接続可能容量を前記2次元座標の4象限に領域表示した接続可能容量画面を前記表示装置に表示することを特徴とする電力系統運用支援装置。
  2. 電力系統の系統データと系統の各ノード毎に予め定めた制約条件を示す制約データが格納されているファイルと、表示制御手段を有し、負荷を追加接続される前記ノードに関する前記系統データと前記制約データを取込み、前記ノードに接続すべき単相負荷および3相負荷の負荷量と発電量を変化させて潮流計算を行い前記制約条件の範囲内における前記負荷量と発電量の最大値を求めるコンピュータと、前記コンピュータで求めた前記負荷量と発電量を表示する表示装置とを具備し、
    前記表示制御手段は、前記電力系統の系統図画面と、4象限を形成する2次元座標の一軸を前記単相負荷の負荷量および発電量、他軸を前記3相負荷の負荷量および発電量とし、前記コンピュータで求めた前記負荷量と発電量の最大値である接続可能容量を前記2次元座標の4象限に領域表示した接続可能容量画面とを前記表示装置に同時に表示することを特徴とする電力系統運用支援装置。
  3. 配電系統の系統データと系統の各ノード毎に予め定めた制約条件を示す制約データが格納されているファイルと、表示制御手段を有し、負荷を追加接続する前記ノードに関する前記系統データと前記制約データを取込み、前記ノードに接続すべき単相負荷および3相負荷の負荷量と発電量を変化させて潮流計算を行い前記制約条件を満足する前記負荷量と発電量の最大値を求めるコンピュータと、前記コンピュータで求めた前記負荷量と発電量を表示する表示装置とを具備し、
    前記表示制御手段は、4象限を形成する2次元座標の一軸を前記単相負荷の負荷量および発電量、他軸を前記3相負荷の負荷量および発電量とし、前記コンピュータで求めた前記負荷量と発電量の最大値である接続可能容量を前記2次元座標の4象限に領域表示した接続可能容量画面を前記表示装置に表示することを特徴とする電力系統運用支援装置。
  4. 配電系統の系統データと前記配電系統の引込み分岐点毎に予め定めた制約条件を示す制約データが格納されているファイルと、表示制御手段を有し、負荷を追加接続する前記引込み分岐点に関する前記系統データと前記制約データを取込み、前記引込み分岐点に接続すべき単相負荷および3相負荷の負荷量と発電量を変化させて潮流計算を行い前記制約条件を満足する前記負荷量と発電量の最大値を求めるコンピュータと、前記コンピュータで求めた前記負荷量と発電量を表示する表示装置とを具備し、
    前記コンピュータの表示制御手段は、4象限を形成する2次元座標の一軸を前記単相負荷の負荷量および発電量、他軸を前記3相負荷の負荷量および発電量とし、前記コンピュータで求めた前記負荷量と発電量の最大値である前記引込み分岐点に接続できる接続可能容量を前記2次元座標の4象限に領域表示した接続可能容量画面を前記表示装置に表示することを特徴とする電力系統運用支援装置。
  5. 配電系統の系統データと前記配電系統の引込み分岐点毎に予め定めた制約条件を示す制約データが格納されているファイルと、表示制御手段を有し、負荷を追加接続する前記引込み分岐点とこの引込み分岐点に負荷を追加接続すると制約条件を生じる線路に関する潮流計算に必要な前記系統データと前記制約データを取込み、前記引込み分岐点に接続すべき単相負荷および3相負荷の負荷量と発電量を変化させて潮流計算を行い前記制約条件を満足する前記負荷量と発電量の最大値を求めるコンピュータと、前記コンピュータで求めた前記負荷量と発電量を表示する表示装置とを具備し、
    前記表示制御手段は、4象限を形成する2次元座標の一軸を前記単相負荷の負荷量および発電量、他軸を前記3相負荷の負荷量および発電量とし、前記コンピュータで求めた前記負荷量と発電量の最大値である前記変圧器に接続できる接続可能容量を前記2次元座標の4象限に領域表示した接続可能容量画面を前記表示装置に表示することを特徴とする電力系統運用支援装置。
  6. 配電系統の系統データと前記配電系統の引込み分岐点毎に予め定めた制約条件を示す制約データが格納されているファイルと、表示制御手段を有し、電動負荷と発電負荷を追加接続する前記引込み分岐点に関する前記系統データと前記制約データを取込み、前記引込み分岐点に接続すべき単相電動負荷、単相発電負荷、3相電動負荷および3相発電負荷の負荷量と発電量を変化させて潮流計算を行い前記制約条件の範囲内における前記負荷量と発電量の限界値を求めるコンピュータと、前記コンピュータで求めた前記負荷量と発電量を表示する表示装置とを具備し、
    前記表示制御手段は、前記配電系統の系統図画面と、4象限を形成する2次元座標の一軸を前記単相電動負荷と単相発電負荷の負荷量および発電量、他軸を前記3相電動負荷と3相発電負荷の負荷量および発電量とし、前記コンピュータで求めた前記負荷量と発電量の限界値である前記引込み分岐点に接続できる接続可能容量を前記2次元座標の4象限に領域表示した接続可能容量画面を前記表示装置に同時に表示することを特徴とする電力系統運用支援装置。
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