JP5451160B2 - 研磨材 - Google Patents
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Description
すなわち本発明は、
断面直径が0.5〜10μmの繊維よりなる織物、編物、乾式不織布、あるいは湿式不織布のうち少なくとも1種からなる基材上に、繊維軸方向に直行する断面直径が10〜500nmの全芳香族ポリアミドナノファイバーが積層され、該全芳香族ポリアミドナノファイバーが研磨加工に使用する研磨加工面に配されてなり、該全芳香族ポリアミドナノファイバーが、下記の式(1)で示される反復構造単位を含む芳香族ポリアミド骨格中に、反復構造の主たる構成単位とは異なる芳香族ジアミン成分、または芳香族ジカルボン酸ハライド成分を、第3成分として芳香族ポリアミド反復構造の全量に対し1〜10mol%となるように共重合させた全芳香族ポリアミドからなる研磨材である。
−(NH−Ar1−NH−CO−Ar1−CO)− ・・・式(1)
ここで、Ar1はメタ配位又は並行軸方向以外に結合基を有する2価の芳香族基である。
H 2 N−Ar2−NH 2 ・・・式(2)
H 2 N−Ar2−Y−Ar2−NH 2 ・・・式(3)
XOC−Ar3−COX ・・・式(4)
XOC−Ar3−Y−Ar3−COX ・・・式(5)
ここで、Ar2はAr1とは異なる2価の芳香族基、Ar3はAr1とは異なる2価の芳香族基、Yは酸素原子、硫黄原子、アルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の原子又は官能基であり、Xはハロゲン原子を表す。
−(NH−Ar1−NH−CO−Ar1−CO)− ・・・式(1)
ここで、Ar1はメタ配位又は並行軸方向以外に結合基を有する2価の芳香族基である。
H2N−Ar2−NH2 ・・・式(2)
H2N−Ar2−Y−Ar2−NH2 ・・・式(3)
XOC−Ar3−COX ・・・式(4)
XOC−Ar3−Y−Ar3−COX ・・・式(5)
ここで、Ar2はAr1とは異なる2価の芳香族基、Ar3はAr1とは異なる2価の芳香族基、Yは酸素原子、硫黄原子、アルキレン基からなる郡から選ばれる少なくとも1種の原子又は官能基であり、Xはハロゲン原子を表す。
全芳香族ナノファイバーを任意に100本サンプリングし、走査型電子顕微鏡JSM6330F(JEOL社製)にて測定し、断面直径の平均値を求めた。なお測定は、30,000倍の倍率で行った。
JIS L1907 7.1に準拠して実施した。研磨材を200mm×200mmにカットし、任意に測定用サンプルを5枚選んだ。研磨材表面から10mm高さに固定したビュレットから水を1滴滴下させ、水滴が試験片の表面に達したときから水滴の全量がしみこむまでの時間を測定した。数値は5回の平均値とした。この数値が高いほど、緻密な構造を反映しているため好ましい。
研磨材を任意に10枚選び、それぞれ1ヶ所づつをカラー3Dレーザー顕微鏡(KEYENCE社製)にて1,000倍の倍率で測定の後、JIS B0601−2001に準拠して、形状解析アプリケーションVK−H1A1(KEYENCE社製)にて表面粗さを解析した。数値は10ヶ所の平均値とした。この数値が低いほど、平滑性が高く好ましい。
JIS L0849 5.1b)の装置を使用して実施した。幅30mm、長さ220mmの被研磨物を試験台上に設置固定し、精製水にAl粉末(粒径60nm)を添加したスラリーを含浸させた50mm×50mmの研磨材を摩擦子の先端にかぶせた。荷重を200gfとし、被研磨物上100mmの間を毎分30回往復の速度で50往復させ、任意の10ヶ所について走査型電子顕微鏡JSM6330F(JEOL社製)にて砥粒の分散状態を350倍、および5000倍の倍率にて観察した。分散が凝集せず、広範囲に均一に分散しているものを○、分散の程度が低く、凝集が著しいものを×とした。
全芳香族ナノファイバー積層面を任意に10ヶ所サンプリングし、走査型電子顕微鏡JSM6330F(JEOL社製)にて測定し、ビーズの長軸方向について1μmを超えるビーズ数を数え、平均値を算出した。なお測定は、1,000倍の倍率で行い、約90×120μmの視野であった。
特公昭47−10863号公報記載の方法に準じた界面重合法により本発明の芳香族ポリアミドポリマーを下記のように製造した。
イソフタル酸ジクロライド25.25g(100mol%)を水分含有率2mg/100mlのテトラヒドロフラン125mlに溶解し、−25℃に冷却した。これを撹拌しながらメタフェニレンジアミン13.52g(100mol%)を、上記テトラヒドロフラン125mlに溶解した溶液を細流として約15分間にわたって添加し、白色の乳濁液(A)を作製した。これとは別に無水炭酸ナトリウム13.25gを水250mlに室温で溶かし、これを撹拌しながら5℃まで冷却して炭酸ナトリウム水和物結晶を析出させ分散液(B)を作製した。上記乳濁液(A)と分散液(B)とを激しく混合した。更に2分間混合を続けた後、200mlの水を加えて希釈し、生成重合体を白色粉末として沈殿させた。重合終了系からろ過、水洗、乾燥して目的とするポリマーを得た。得られたポリマーについて測定した固有粘度IVは1.68であった。
100mol%のイソフタル酸ジクロライドの代わりに、イソフタル酸ジクロライド25.13g(99mol%)とテレフタル酸ジクロライド0.25g(1mol%)を使用した以外は、実施例1記載の方法と同様にして、研磨材を得た。結果を表1に示す。
加熱式金属製フラットローラと樹脂製フラットローラからなるカレンダー装置を用いて、温度300℃、線圧300kgfにて実施例1で得られた積層体にカレンダー加工を実施した以外は、実施例2記載の方法と同様にして、研磨材を得た。得られた研磨材の表面は図1のように、芳香族ポリアミドナノファイバーの一部が軟化してフィルム状となり基材と強固に接合していた。結果を表1に示す。
芳香族ポリアミド粉末状体、溶媒N,N−ジメチルアセトアミドを7:93の重量比で溶解させたポリマー溶液を使用した以外は、実施例2と同様にして研磨材を得、各種評価を行った。結果を表1に示す。
芳香族ポリアミド粉末状体、溶媒N,N−ジメチルアセトアミドを15:85の重量比で溶解させたポリマー溶液を使用した以外は、実施例2と同様にして研磨材を得、各種評価を行った。結果を表1に示す。
(株)クラレ製ポリビニルアルコール、を17:85の重量比で水に溶解させたポリマー溶液を調製して芳香族ポリアミドポリマー溶液の代わりに用いた以外は、実施例1と同様にして研磨材を得、各種評価を行った。結果を表1に示す。
研磨材をポリエステル繊維(帝人ファイバー(株)製)からなる織物(断面直径9.0μm、目付け50g/m2)を研磨材として用いた以外は、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
研磨材を断面直径が約700nmのポリエステル繊維(帝人ファイバー(株)製)からなる織物(断面直径0.7μm、目付け15g/m2)を研磨材として用いた以外は、実施例1と同様にして各種評価を行った。結果を表1に示す。
Claims (5)
- 断面直径が0.5〜10μmの繊維よりなる織物、編物、乾式不織布、あるいは湿式不織布のうち少なくとも1種からなる基材上に、繊維軸方向に直行する断面直径が10〜500nmの全芳香族ポリアミドナノファイバーが積層され、該全芳香族ポリアミドナノファイバーが研磨加工に使用する研磨加工面に配されてなり、該全芳香族ポリアミドナノファイバーが、下記の式(1)で示される反復構造単位を含む芳香族ポリアミド骨格中に、反復構造の主たる構成単位とは異なる芳香族ジアミン成分、または芳香族ジカルボン酸ハライド成分を、第3成分として芳香族ポリアミド反復構造の全量に対し1〜10mol%となるように共重合させた全芳香族ポリアミドからなる研磨材。
−(NH−Ar1−NH−CO−Ar1−CO)− ・・・式(1)
ここで、Ar1はメタ配位又は並行軸方向以外に結合基を有する2価の芳香族基である。 - 第3成分となる芳香族ジアミンが式(2)または(3)、芳香族ジカルボン酸ハライドが式(4)または(5)である請求項1記載の研磨材。
H2N−Ar2−NH2 ・・・式(2)
H2N−Ar2−Y−Ar2−NH2 ・・・式(3)
XOC−Ar3−COX ・・・式(4)
XOC−Ar3−Y−Ar3−COX ・・・式(5)
ここで、Ar2はAr1とは異なる2価の芳香族基、Ar3はAr1とは異なる2価の芳香族基、Yは酸素原子、硫黄原子、アルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の原子又は官能基であり、Xはハロゲン原子を表す。 - 全芳香族ポリアミドの反復構造単位がメタフェニレンイソフタルアミドである請求項1または2記載の研磨材。
- 研磨加工面における吸液時間が600sec./15μl以上である請求項1〜3いずれか1項記載の研磨材。
- 研磨加工面の表面粗さが10μm以下である請求項1〜4いずれか1項記載の研磨材。
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