JP5449895B2 - 漏れ電流測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、三相3線式配電線の絶縁検査などに使用される漏れ電流測定装置に関するものである。
この種の漏れ電流測定装置として、下記特許文献1に開示された漏れ電流測定装置(漏洩電流測定装置)が知られている。この漏れ電流測定装置では、電圧測定手段が星形配電方式の電源各相の線間電圧又は対地電圧を順次入力測定し、零相電流測定手段が電源から配電線やこの配電線に接続された負荷設備としての電気機器を通じて流れる対地漏洩電流である零相電流を測定し、信号処理手段が零相電流測定手段により測定した零相電流から、電圧測定手段により測定した星形(Y形)配電方式電源の入力された線間電圧又は対地電圧と同相方向の成分である有効成分及び有効成分と90度の位相差の無効成分とを順次入力された各電圧ごとに算出し、演算手段が信号処理手段により算出された零相電流の各電圧に対する有効成分及び無効成分、それに零相電流の値と電圧測定手段により入力された電圧若しくは設定された電圧の値から配電線や電気機器の対地絶縁抵抗を通じて流れる漏れ電流を演算する。
この場合、星形配電電源では、電圧をバランス状態の対地静電容量に印加したときに、各相の対地静電容量を流れる電流は大きさが同じで位相差が120度になり、三相分を合計した対地静電容量を流れる電流の電流値は0になる。一方、絶縁劣化の結果、対地絶縁抵抗を通じて流れる漏れ電流が発生した場合、この電流と対地静電容量を流れる電流との合成値が漏れ電流の合計である零相電流として計測されるが、対地静電容量を流れる電流の合成値は0であるので、上記の演算により、対地絶縁抵抗を通じて流れる漏れ電流が算出される。したがって、この漏れ電流測定装置では、星形配電方式配電線やそれに接続される電気機器の対地絶縁抵抗を通じて流れる漏れ電流を通電状態のまま安全に誤差の少ない状態で検出し得るようになっている。
特開2009−145122号公報(第5頁、第2図)
ところで、現在、提案されている三相3線式配電線についての漏れ電流測定装置は、上記の漏れ電流測定装置のように、三相分の電流の合計である零相電流を測定するものしか存在しておらず、三相から単相を取り出して構成される2本の配電線についての漏れ電流を測定し得る漏れ電流測定装置が存在していないため、このような単相の配電線についての漏れ電流を測定することができないという解決すべき課題が存在していた。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、三相から単相を取り出して構成される2本の配電線についての漏れ電流を測定し得る漏れ電流測定装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の漏れ電流測定装置は、Y結線で構成された三相3線式配電線におけるいずれか2つの配電線についての絶縁抵抗の漏れ電流Iorを測定する漏れ電流測定装置であって、前記2つの配電線間の相間電圧を検出する電圧検出部と、前記2つの配電線に流れる電流の合成電流を検出する電流検出部と、前記相間電圧および前記合成電流の間の位相差θ、並びに当該合成電流の電流値Ioを算出すると共に、下記式(1)に基づいて前記漏れ電流Iorを測定する処理部とを備えている。
Ior=|2×Io×sinθ| ・・・・ (1)
また、請求項2記載の漏れ電流測定装置は、請求項1記載の漏れ電流測定装置において、前記処理部は、前記測定した漏れ電流Iorと予め規定された規格値とを比較して、前記2つの配電線についての絶縁状態を判別する。
また、請求項3記載の漏れ電流測定装置は、請求項1または2記載の漏れ電流測定装置において、前記処理部は、前記位相差θが予め規定された規定角度範囲と比較して、当該規定角度範囲外となったときに表示部にエラー表示させる。
請求項1記載の漏れ電流測定装置によれば、Y結線で構成された三相3線式配電線におけるいずれか2つの配電線間の相間電圧とこの2つの配電線の合成電流(相電流が打ち消されるため、実質的に合成無効漏れ電流および合成有効漏れ電流が合成されてなる合成漏れ電流となる)Ioとの間の位相差θ、合成電流Ioおよび上記式(1)に基づいて、この2つの配電線についての絶縁抵抗の漏れ電流(合成有効漏れ電流)Iorを精度良く測定することができる。
また、請求項2記載の漏れ電流測定装置によれば、測定した合成有効漏れ電流Iorと予め規定された規格値とを処理部が比較して、2つの配電線についての絶縁状態を判別するため、この判別の結果を表示部などに表示させることで、漏れ電流測定装置のオペレータは、2つの配電線の絶縁状態の良否を確実かつ容易に認識することができる。
また、請求項3記載の漏れ電流測定装置によれば、位相差θが予め規定された規定角度範囲外のときに、処理部が表示部にエラー表示させるため、漏れ電流測定装置のオペレータが、2つの配電線が低圧側三相巻線における本来接続されるべき三相端子以外の端子に誤接続されているか、または例えば2つの配電線の合成電流を測定するための電流検出プローブのこの各配電線への装着方向が誤っている可能性のあることを確実かつ容易に認識することができる。
漏れ電流測定装置1の構成を示す構成図である。 絶縁抵抗の漏れ電流(合成有効漏れ電流)Iorについての測定原理を説明するためのベクトル図である(Ioruのみが存在している場合)。 絶縁抵抗の漏れ電流(合成有効漏れ電流)Iorについての測定原理を説明するためのベクトル図である(Iorvのみが存在している場合)。
以下、漏れ電流測定装置の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、漏れ電流測定装置1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示す漏れ電流測定装置1は、電圧検出部2、電流検出部3、処理部4、記憶部5および出力部6を備え、例えば、変圧器の低圧側三相巻線11がY形に結線された交流電源12の三相端子U,Vに接続される2つの配電線Lu,Lvについての絶縁抵抗の漏れ電流(以下、「合成有効漏れ電流」ともいう)Iorを測定可能に構成されている。この場合、交流電源12は、一例として、商用周波数の三相交流電圧(中性点Nに対して位相が120°ずつずれる相電圧Vu,Vv,Vw)を発生させると共に、発生させた相電圧Vu,Vv,Vwを三相端子U,V,Wから出力する。この構成により、交流電源12は、配電線Lu,Lvが接続された三相端子U,V間に相間電圧Vvuを出力して、配電線Lu,Lv間に接続された負荷14に対して相電流Ivuを供給する。また、本例では一例として、交流電源12の各三相端子U,V,Wには、接地用コンデンサ13が接続されている。配電線Luと接地との間には、対地静電容量Cuおよび対地漏れ抵抗Ruが存在し、配電線Lvと接地との間には、対地静電容量Cvおよび対地漏れ抵抗Rvが存在している。
電圧検出部2は、図1に示すように、一対の電圧検出プローブ21,21を介して配電線Lu,Lvに接続される。また、電圧検出部2は、一対の電圧検出プローブ21,21を介して相間電圧Vvuを検出して、処理部4に出力する。電流検出部3は、配電線Lu,Lvに予め決められた向きで装着された電流トランス型の電流検出プローブ22を介して、配電線Lu,Lvに流れる相電流Ivu、対地静電容量Cuを経由して接地に流れる漏れ電流(以下、「無効漏れ電流」ともいう)Iocu、対地漏れ抵抗Ruを経由して接地に流れる漏れ電流(以下、「有効漏れ電流」ともいう)Ioru、対地静電容量Cvを経由して接地に流れる漏れ電流(以下、「無効漏れ電流」ともいう)Iocv、および対地漏れ抵抗Rvを経由して接地に流れる漏れ電流(以下、「有効漏れ電流」ともいう)Iorvの合成漏れ電流Ioを検出すると共に、電圧信号Viに変換して処理部4に出力する。この場合、負荷14に流れる相電流Ivuは、図1に示すように、配電線Luと配電線Lvとに逆向きに流れる(電流検出プローブ22内を逆方向に流れる)ことになる。このため、電流検出プローブ22での電流検出に際しては、両配電線Lu,Lvを流れる相電流Ivuが打ち消されるため、電流検出プローブ22で検出される電流は、上記2つの無効漏れ電流Iocu,Iocvと2つの有効漏れ電流Ioru,Iorvとが合成された合成漏れ電流Ioとなる。
処理部4は、例えば、2つのA/D変換器およびCPU(いずれも図示せず)を備えて構成されている。この構成により、処理部4は、電圧検出部2から出力される相間電圧Vvuを一方のA/D変換器で相間電圧波形データDvに変換すると共に、電流検出部3から出力される電圧信号Viを他方のA/D変換器で電流波形データDiに変換して、記憶部5に記憶させるA/D変換処理を実行する。また、処理部4は、電流波形データDiに基づいて合成漏れ電流Ioを算出する電流算出処理と、相間電圧波形データDvおよび電流波形データDiに基づいて、相間電圧Vvuと合成漏れ電流Ioとの間の位相差θを算出する位相差算出処理とを実行する。また、処理部4は、下記式(1)に基づいて、配電線Lu,Lvについての絶縁抵抗の合成有効漏れ電流Ior(有効漏れ電流Ioru,Iorvの合成電流)を算出(測定)する漏れ電流算出処理を実行する。
Ior=|2×Io×sinθ| ・・・・ (1)
なお、|x|は、数値xの絶対値を示している。
以下において、上記式(1)の算出根拠について図2,3を参照して説明する。
低圧側三相巻線11がY形に結線された交流電源12から配電線を介して交流電圧を供給する構成では、絶縁不良が発生した際に、三相端子U,V,Wに接続された配電線のうちの1つの配電線の絶縁状態が際立って劣化し、他の2つの配電線は健全な場合が殆どであることが知られている。したがって、図1に示すように、低圧側三相巻線11がY形に結線された交流電源12の三相端子U,Vに接続される2つの配電線Lu,Lvについても、絶縁不良が発生した場合には、いずれか一方の配電線の絶縁状態が際立って劣化し、他方の配電線は健全であると考えられる。つまり、2つの配電線Lu,Lvにおいて絶縁不良が発生した場合(絶縁状態が劣化した場合)に発生する有効漏れ電流は、有効漏れ電流Ioru,Iorvのうちのいずれか一方のみであると考えられる。また、配電線Lu,Lvの各対地静電容量Cu,Cvは、絶縁不良の発生の有無に関わらずバランスが取れた状態で存在していると考えられる。つまり、各無効漏れ電流Iocu,Iocvは同じ電流値であると考えられる。
まず、有効漏れ電流Ioruのみが生じて、絶縁不良が発生している場合(配電線Luに絶縁不良が発生している場合)について、図2を参照して説明する。なお、発生していない有効漏れ電流Iorvについては破線で示している。また、各相電圧Vu,Vv,Vwおよび相間電圧Vvuについても発明の理解を容易にするため、破線で示している。なお、以下において各ベクトルの角度は、相間電圧Vvuを基準(0°)として、反時計回り方向に回転したときの角度で表記するものとする。
図2に示すように、配電線Luについての無効漏れ電流Iocuは、有効漏れ電流Ioru(相電圧Vuと同位相(330°))に対して位相が90°進んでおり、また配電線Lvについての無効漏れ電流Iocvは、有効漏れ電流Iorv(相電圧Vvと同位相(210°))に対して位相が90°進んでいる。また、上記したように、両無効漏れ電流Iocu,Iocvの電流値は同じである。このため、両無効漏れ電流Iocu,Iocvの合成無効漏れ電流Iocは、相間電圧Vvuと同位相(0°)となっている。この場合、各漏れ電流Iocu,Ioru,Iocv,Iorvの合成漏れ電流Ioは、有効漏れ電流Iorvがゼロであり、各無効漏れ電流Iocu,Iocvの合成無効漏れ電流がIocであることから、ベクトル和でIo=Ioc+Ioruと表される。有効漏れ電流Ioruは、上記したように、相電圧Vuと同じ角度(330°)上に存在するため、合成漏れ電流Ioは、同図に示すように、相間電圧Vvuを基準とした330°から360°までの30°の範囲内に存在することになる。
ここで、合成漏れ電流Ioの先端から相間電圧Vvuと同位相の仮想直線L1上に下ろした垂線aの長さは、|Io×sinθ|となる。また、有効漏れ電流Ioruの先端から仮想直線L1上に下ろした垂線bの長さは、垂線aと同じ長さである。また、有効漏れ電流Ioruと仮想直線L1との成す角度は30°である。したがって、有効漏れ電流Ioruの長さ(電流値)は、|2×b|=|2×Io×sinθ|で表される。また、配電線Lvについての有効漏れ電流Iorvがゼロであることから、有効漏れ電流Ioruが、配電線Lu,Lvについての絶縁抵抗の合成有効漏れ電流Iorとなる。したがって、上記式(1)が成り立つ。
次に、有効漏れ電流Iorvのみが生じて、絶縁不良が発生している場合(配電線Lvに絶縁不良が発生している場合)について、図3を参照して説明する。なお、各相電圧Vu,Vv,Vwおよび相間電圧Vvuについては、破線で示している。
図3に示すように、各無効漏れ電流Iocu,Iocvの合成無効漏れ電流Iocは図2と同じ状態(相間電圧Vvuと同位相の状態)で存在している。このため、この合成無効漏れ電流Iocと有効漏れ電流Iorv(相電圧Vvと同位相(210°))とを合成してなる合成漏れ電流Ioは、同図に示すように、相間電圧Vvuを基準とした210°から360°までの150°の範囲内に存在することになる。ここで、合成漏れ電流Ioの先端から相間電圧Vvuと同位相の仮想直線L1上に下ろした垂線aの長さは、|Io×sinθ|となる。また、有効漏れ電流Iorvの先端から仮想直線L1上に下ろした垂線cの長さは、垂線aと同じ長さである。また、有効漏れ電流Iorvと仮想直線L1との成す角度は30°である。したがって、有効漏れ電流Iorvの長さ(電流値)についても、|2×c|=|2×Io×sinθ|となる。また、有効漏れ電流Ioruがゼロであることから、有効漏れ電流Iorvが、配電線Lu,Lvについての絶縁抵抗の合成有効漏れ電流Iorとなる。したがって、上記式(1)が成り立つ。
記憶部5は、ROMおよびRAM等の半導体メモリで構成されている。また、記憶部5には、処理部4のための動作プログラム、合成有効漏れ電流Ior算出用の上記式(1)、および合成有効漏れ電流Iorについての規格値Iref(例えば、1mA)が予め記憶されている。また、記憶部5は、処理部4によってワークメモリとして使用されて、相間電圧波形データDvおよび電流波形データDiが記憶される。出力部6は、一例として、ディスプレイ装置(例えばLCD)などの表示装置を備えて表示部として構成されている。この構成により、出力部6は、処理部4の実施した漏れ電流算出処理の結果(合成有効漏れ電流Ior)および絶縁状態の判別結果を表示する。
続いて、漏れ電流測定装置1の動作について説明する。なお、予め、一対の電圧検出プローブ21,21が配電線Lu,Lvに接続され、かつ電流検出プローブ22が配電線Lu,Lvに予め決められた向きで装着されているものとする。
漏れ電流測定装置1の作動状態において、電圧検出部2は、一対の電圧検出プローブ21,21を介して相間電圧Vvuを検出して、処理部4に出力する。また、電流検出部3は、電流トランス型の電流検出プローブ22を介して、配電線Lu,Lvに流れる合成漏れ電流Ioを検出すると共に、電圧信号Viに変換して処理部4に出力する。
処理部4は、まず、相間電圧Vvuおよび電圧信号Viを入力しつつ、商用周波数の所定周期分以上、A/D変換処理を実行して、相間電圧Vvuを相間電圧波形データDvに変換して、記憶部5に記憶させると共に、電圧信号Viを電流波形データDiに変換して、記憶部5に記憶させる。次いで、処理部4は、電流算出処理を実行して、記憶部5に記憶されている電流波形データDiに基づいて合成漏れ電流Ioの電流値(以下では、「電流値Io」ともいう)を算出して、記憶部5に記憶させる。続いて、処理部4は、位相差算出処理を実行して、記憶部5に記憶されている相間電圧波形データDvおよび電流波形データDiに基づいて、相間電圧Vvuと合成漏れ電流Ioとの間の位相差θを算出して、記憶部5に記憶させる。
最後に、処理部4は、漏れ電流算出処理を実行する。この漏れ電流算出処理では、処理部4は、まず、合成漏れ電流Ioの電流値Io、位相差θおよび上記式(1)を記憶部5から読み出すと共に、電流値Ioおよび位相差θを式(1)に代入して、配電線Lu,Lvについての合成有効漏れ電流Iorを算出(測定)する。次いで、処理部4は、記憶部5から合成有効漏れ電流Iorについての規格値Irefを読み出すと共に、算出した合成有効漏れ電流Iorをこの規格値Irefと比較して、合成有効漏れ電流Iorが規格値Iref以上のときには、算出した合成有効漏れ電流Iorと共に、規格値Iref以上の合成有効漏れ電流Iorが発生している旨(絶縁状態が不良である旨)の判別結果を出力部6に表示させる。一方、処理部4は、算出した合成有効漏れ電流Iorをこの規格値Irefと比較して、合成有効漏れ電流Iorが規格値Iref未満のときには、算出した合成有効漏れ電流Iorと共に、合成有効漏れ電流が規格値未満である旨(絶縁状態が良好である旨)の判別結果を出力部6に表示させる。
このように、この漏れ電流測定装置1によれば、相間電圧Vvuと合成漏れ電流Ioとの間の位相差θ、合成漏れ電流Ioおよび上記式(1)に基づいて、Y形に結線された交流電源12の三相端子U,Vに接続される2つの配電線Lu,Lvについての絶縁抵抗の漏れ電流(合成有効漏れ電流)Iorを精度良く測定することができる。
また、この漏れ電流測定装置1によれば、測定した合成有効漏れ電流Iorと予め規定された規格値Irefとを処理部4が比較して、この比較結果を出力部6に表示させることで、漏れ電流測定装置1のオペレータは、配電線Lu,Lvの絶縁状態の良否を確実かつ容易に認識することができる。
なお、交流電源12の三相端子U,Vに接続される2つの配電線Lu,Lvについての絶縁抵抗の合成有効漏れ電流Iorを測定する例を挙げて説明したが、図示はしないが、交流電源12の三相端子V,Wに2つの配電線Lv,Lwを接続する構成、および交流電源12の三相端子W,Uに2つの配電線Lw,Luを接続する構成においても、漏れ電流測定装置1を用いて、上記した配電線Lu,Lvについての合成有効漏れ電流Iorを測定するのと同様にして、相間電圧Vwv(またはVuw)と合成漏れ電流Ioとの間の位相差θ、合成漏れ電流Ioおよび上記式(1)に基づいて、配電線Lv,Lwや配電線Lw,Luについての絶縁抵抗の漏れ電流(合成有効漏れ電流)Iorを精度良く測定することができる。また、測定された合成有効漏れ電流Iorと規格値Irefとの比較によって絶縁状態を判別することもできる。また、処理部4が、測定した合成有効漏れ電流Iorを規格値Irefと比較して、絶縁状態まで判別する構成について上記したが、測定した合成有効漏れ電流Iorと規格値Irefとの比較を実施することなく、合成有効漏れ電流Iorを出力部6に出力する構成を採用することもできる。この構成においても、測定された合成有効漏れ電流Iorは出力部6によって出力(本例では表示)されるため、漏れ電流測定装置1のオペレータは、2つの配電線についての合成有効漏れ電流Iorを知ることができ、自分で規格値Irefと比較することにより、2つの配電線についての絶縁状態を判別することができる。
また、上記したように、交流電源12における変圧器の低圧側三相巻線11の三相端子U,Vに配電線Lu,Lvが接続され、かつこの配電線Lu,Lvに電流検出プローブ22が予め決められた向きで装着されているときには、合成漏れ電流Ioは、図2に示す相間電圧Vvuを基準とした330°から360°までの30°の範囲内、および図3に示す相間電圧Vvuを基準とした210°から360°までの150°の範囲内のいずれか、すなわち相間電圧Vvuを基準とした210°から360°までの150°の角度範囲内に常に存在することになる。したがって、この角度範囲を規定角度範囲θrefとして予め記憶部5に記憶させておき、処理部4が、位相差算出処理で算出した相間電圧Vvuと合成漏れ電流Ioとの間の位相差θと規定角度範囲θrefとを比較して、位相差θがこの規定角度範囲θref外のときに、配電線Lu,Lvが低圧側三相巻線11の三相端子U,V以外の端子に誤接続されているか、または電流検出プローブ22の配電線Lu,Lvへの装着方向が誤っている可能性がある旨の表示(エラー表示)を出力部6に表示させる構成を採用することもできる。また、低圧側三相巻線11の三相端子V,Wに接続される2つの配電線Lv,Lwや、三相端子W,Uに接続される2つの配電線Lw,Luについても、配電線Lv,Lwについては相間電圧Vwvを基準とし、配電線Lw,Lvについては相間電圧Vuwを基準とすることにより、いずれの場合も規定角度範囲θrefを上記した配電線Lu,Lvの場合と同様の210°から360°までの150°の角度範囲とすることができる。このため、2つの配電線Lv,Lwや、2つの配電線Lw,Luについても、配電線Lu,Lvの場合と同様にして、これら2つの配電線の低圧側三相巻線11の三相端子U,V,Wへの誤接続の可能性や、電流検出プローブ22のこの2つの配電線への誤装着などの可能性を判別することができる。
また、各三相端子U,V,Wに接地用コンデンサ13が接続される構成の交流電源12を例に挙げて説明したが、中性点Nが接地される構成の交流電源についても、漏れ電流測定装置1を用いて、2つの配電線についての合成有効漏れ電流Iorを測定したり、測定した合成有効漏れ電流Iorに基づいてこの2つの配電線の絶縁状態を判別したり、これらの2つの配電線の低圧側三相巻線11の三相端子U,V,Wへの誤接続の可能性や、電流検出プローブ22のこの2つの配電線への誤装着などの可能性を判別したりすることができるのは勿論である。
1 漏れ電流測定装置
2 電圧検出部
3 電流検出部
4 処理部
Ior 漏れ電流
Iref 規格値
Lu,Lv 配電線
Vvu 相間電圧

Claims (3)

  1. Y結線で構成された三相3線式配電線におけるいずれか2つの配電線についての絶縁抵抗の漏れ電流Iorを測定する漏れ電流測定装置であって、
    前記2つの配電線間の相間電圧を検出する電圧検出部と、
    前記2つの配電線に流れる電流の合成電流を検出する電流検出部と、
    前記相間電圧および前記合成電流の間の位相差θ、並びに当該合成電流の電流値Ioを算出すると共に、下記式(1)に基づいて前記漏れ電流Iorを測定する処理部とを備えている漏れ電流測定装置。
    Ior=|2×Io×sinθ| ・・・・ (1)
  2. 前記処理部は、前記測定した漏れ電流Iorと予め規定された規格値とを比較して、前記2つの配電線についての絶縁状態を判別する請求項1記載の漏れ電流測定装置。
  3. 前記処理部は、前記位相差θが予め規定された規定角度範囲と比較して、当該規定角度範囲外となったときに表示部にエラー表示させる請求項1または2記載の漏れ電流測定装置。
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