以下に添付図面を参照して、この発明にかかるカード決済システム、カード決済方法およびカード決済プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(カード決済システムのシステム構成)
まず、この発明にかかる実施の形態のカード決済システムのシステム構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態のカード決済システムのシステム構成を示す説明図である。
図1において、この発明にかかる実施の形態のカード決済システム100は、サーバ110、店舗端末装置120を含んで構成されている。カード決済システム100において、サーバ110および店舗端末装置120は、インターネットなどのネットワーク130に接続されている。
サーバ110は、パーソナル・コンピュータなどのコンピュータ装置によって実現することができる(図2を参照)。サーバ110は、利用者データベース111(図6を参照)と、利用状況管理データベース112(図7を参照)と、を備えている。利用者データベース111および利用状況管理データベース112については説明を後述する。
店舗端末装置120は、カード決済機能を備えた決済端末装置であって、CAFISやINFOX−NETなどの決済用のネットワークを介して、インターネットなどのネットワークに接続されている。店舗端末装置120は、それぞれ、サーバ110との間で、ネットワーク130を介した通信が可能とされている。
カード決済システム100において、店舗端末装置120は、クレジットカードなどのカードを用いた決済(以下「カード決済」という)にかかる各種の処理をおこなうことができる。店舗端末装置120は、カード決済にかかる各種の処理の実行に際して、サーバ110との間で通信をおこなう。
また、カード決済システム100において、店舗端末装置120は、顧客とカード決済システム100とのインターフェースを司り、カードの利用状況を顧客に報知する。店舗端末装置120は、カード決済をおこなうごとにカードの利用状況を報知する。カードの利用状況の報知方法については、説明を後述する。
店舗端末装置120は、具体的には、たとえばCAT(Credit Authorization Terminal)端末などのカードの信用照会端末や、INFOX端末などの多機能決済端末などの決済端末装置によって実現することができる。決済端末装置は、電話回線の他、所定のネットワーク130を介してインターネットに接続可能とされている。また、決済端末装置は、POS端末に接続され、あるいはPOS端末に一体に組み込まれ、POS端末を介してネットワーク130に接続されていてもよい。
(コンピュータ装置のハードウエア構成)
つぎに、サーバ110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成について説明する。図2は、コンピュータ装置のハードウエア構成を示すブロック図である。図2において、コンピュータ装置200は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、FDD(フロッピー(登録商標)ディスクドライブ)206と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フロッピーディスク)207と、ネットワークI/F(インターフェース)208と、を備えている。また、コンピュータ装置200が備える各部201〜208は、バス209によってそれぞれ接続されている。
CPU201は、コンピュータ装置200全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
FDD206は、CPU201の制御にしたがってFD207に対するデータのリード/ライトを制御する。FD207は、FDD206の制御で書き込まれたデータを記憶する。着脱可能な記録媒体として、FD207の他、CD−ROM(CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)などであってもよい。
ネットワークI/F208は、通信回線を通じてネットワーク130に接続され、ネットワーク130を介して顧客端末装置などの外部装置に接続される。そして、ネットワークI/F208は、ネットワーク130と内部とのインターフェースを司り、コンピュータ装置200からのデータの入出力を制御する。
(店舗端末装置120のハードウエア構成)
つぎに、店舗端末装置120のハードウエア構成について説明する。図3−1および図3−2は、店舗端末装置120のハードウエア構成を示すブロック図である。図3−1においては、カード決済に特化した機能を備えた店舗端末装置120のハードウエア構成を示している。図3−2においては、カード決済機能を備えたPOS端末によって実現される店舗端末装置120のハードウエア構成を示している。
図3−1において、カード決済に特化した機能を備えた店舗端末装置120は、CPU311と、ROM312と、RAM313と、ディスプレイ314と、キーボード315と、ネットワークI/F316と、ブザー317と、カードリーダ318と、プリンタ319と、を備えている。また、店舗端末装置120が備える各部311〜319は、バス320によってそれぞれ接続されている。
CPU311は、店舗端末装置120全体の制御を司る。ROM312は、カード決済に際して実行させる各種のプログラムなどを記憶している。RAM313は、CPU311のワークエリアとして使用される。CPU311は、カード決済に際して、ネットワークI/F316を介してサーバ110との間で通信をおこなう。
キーボード315は、カード決済をおこなう店舗の店員などによるカード決済にかかる各種の入力操作を受け付けたり、カードの所有者による暗証番号の入力操作を受け付けたりする。キーボード315は、入力された情報をCPU311に出力する。ディスプレイ314は、たとえば液晶パネルを備えた表示装置によって実現することができる。ディスプレイ314を実現する液晶パネルは、定型メッセージ、数字、記号などを表示することができる。また、ディスプレイ314を実現する液晶パネルは、7セグメント方式のディスプレイであってもよい。
ブザー317は、店舗端末装置120においてエラーが発生した場合などに所定のブザー音声を出力する。ブザー317としては、たとえば圧電ブザー、電子ブザー、電磁ブザーなど公知の各種のブザーを用いることができる。カードリーダ318は、カードを用いた決済において、カードに記録されたデータを読み出す。カードは、ICチップを備えたタイプであってもよいし、磁気テープを備えたタイプであってもよい。
プリンタ319は、伝票用紙に対して決済の内容などを印字する印字処理をおこなう。プリンタ319は、たとえば複写が可能な伝票用紙に対する印字が可能なインパクトドットプリンタなどを用いることができる。プリンタ319は、インパクトドットプリンタに限るものではなく、サーマルプリンタ、レーザプリンタ、インクジェットプリンタなど公知の各種の印字方式のプリンタによって実現することができる。プリンタ319は、伝票用紙を保持する用紙保持機構、伝票用紙に対して印字をおこなうプリンタヘッドなどを備えて構成されている。
図3−2において、カード決済機能を備えたPOS端末によって実現される店舗端末装置120は、CPU321と、ROM322と、RAM323と、HDD324と、HD325と、ディスプレイ326と、タッチパネル327と、キーボード328と、バーコードスキャナ329と、プリンタ330と、ドロワ開放装置331と、ネットワークI/F332と、スピーカー333と、カードリーダ334と、を備えている。また、店舗端末装置120が備える各部321〜334は、バス335によってそれぞれ接続されている。
CPU321は、カード決済機能を備えたPOS端末によって実現される店舗端末装置120全体の制御を司る。ROM322は、カード決済時、商品の売り上げ登録時あるいは売り上げの精算時などに実行させる各種のプログラムなどを記憶している。RAM323は、CPU321のワークエリアとして使用される。CPU321は、たとえばカード決済に際して、ネットワークI/F332を介してサーバ110との間で通信をおこなう。
カード決済機能を備えたPOS端末によって実現される店舗端末装置120は、サーバ110との間で直接通信をおこなうことができる。また、カード決済機能を備えたPOS端末によって実現される店舗端末装置120は、店舗ごとあるいはグループごとに設けられたサーバコンピュータを介して、サーバ110との間で通信をおこなってもよい。
HDD324は、CPU321の制御にしたがって、HD325に対するデータのリード/ライトを制御する。HDD324は、HD325の制御によって書き込まれたデータを記憶する。具体的には、HD325は、たとえば商品マスタファイルや売り上げファイルなどを記憶している。カード決済機能を備えたPOS端末によって実現される店舗端末装置120における商品マスタファイルや売り上げファイルについては公知であるため説明を省略する。
ディスプレイ326は、たとえば液晶パネルを備えた表示装置によって実現することができる。ディスプレイ326は、カーソル、アイコン、ツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータに関するウインドウ(ブラウザ)を表示する。カード決済機能を備えたPOS端末によって実現される店舗端末装置120は、店員側に情報を表示するディスプレイ326と、顧客(カードの所有者)側に情報を表示するディスプレイ326とのように、1台あたり複数のディスプレイ326を備えていてもよい。
タッチパネル327は、ディスプレイ326に積層され、操作位置に応じた信号をCPU321に対して出力する。タッチパネル327は、たとえば抵抗膜方式や静電容量方式、音響パルス認識方式、超音波表面弾性波方式、赤外遮光方式、画像認識方式など公知の各種の方式のものを用いることができる。キーボード328は、文字、数値、各種指示などの入力のためのキーを備え、操作されたキーに応じた信号をCPU321に対して出力する。
バーコードスキャナ329は、商品に付されたバーコードや2次元コードなどを光学的に読み取ることが可能な光学式マーク認識装置(OMR:Optical Mark RecognitionもしくはOptical Mark Reader)によって実現することができる。バーコードスキャナ329は、LEDなどの光源、光源からの光を走査させるポリゴンミラー、読み取り対象物からの反射光を受光するセンサ、センサが受光した光信号をデコードするデコード回路などを備えている。センサとしてCCDイメージセンサを採用することにより、2次元コードを読み取ることが可能になる。デコード回路がデコードしたデータは、CPU321に出力される。
プリンタ330は、ロール紙に対して決済の内容などを印字する印字処理をおこなう。サーマルプリンタ、レーザプリンタ、インクジェットプリンタなど公知の各種の印字方式のプリンタによって実現することができる。プリンタ330は、ロール紙を保持するロール紙保持機構、ロール紙に対して印字をおこなうプリンタヘッド、印字済みのロール紙を任意の長さでカットするカッタ機構などを備えて構成されている。
ドロワ開放装置331は、カード決済機能を備えたPOS端末によって実現される店舗端末装置120に対して所定の操作がおこなわれた場合に、当該店舗端末装置120に接続されたドロワ装置を開放する。ドロワ開放装置331は、具体的には、たとえばソレノイドなどによって実現することができ、キーボード328における「預/現計」キーの操作に応じてCPU321から出力された開放信号を受信した場合に動作してドロワ装置を解錠する。
スピーカー333は、商品をスキャンした場合の『ピッ』という音声やエラーなどの異常発生時の報知音を出力する。スピーカー333は、ボイスコイル(図示を省略する)を備えており、CPU321から出力された音声信号にしたがった電気信号をボイスコイルに印加することによって音声を出力する。カードリーダ334は、カードを用いた決済において、カードに記録されたデータを読み出す。カードは、ICチップを備えたタイプであってもよいし、磁気テープを備えたタイプであってもよい。
(カード決済システム100の機能的構成)
つぎに、この発明にかかるカード決済システム100の機能的構成について説明する。上述したように、カード決済システム100は、サーバ110と店舗端末装置120とをネットワーク130で接続することによって構成されている。
(サーバ110の機能的構成)
まず、カード決済システム100の機能的構成のうち、サーバ110の機能的構成について説明する。図4は、この発明にかかるカード決済システム100におけるサーバ110の機能的構成を示す説明図である。図4において、サーバ110は、報知方法情報入力部401と、記憶部402と、認証要求情報受信部403と、判断部404と、認証許可情報送信部405と、を備えている。報知方法情報入力部401、記憶部402、認証要求情報受信部403、判断部404および認証許可情報送信部405は、サーバ110を実現するコンピュータ装置200が備える各部201〜208によって実現することができる。
サーバ110における報知方法情報入力部401は、カードの所有者から、金額情報および報知方法情報の入力を受け付ける。金額情報は、少なくとも一つの所定の金額あるいは所定の金額の範囲に関する情報とすることができる。所定の金額および所定の金額の範囲は、カードの所有者が任意に設定可能な金額とすることができる。
所定の金額は、カードの発行元が設定した利用限度額と同じあるいは利用限度額よりも低い金額とすることが好ましい。所定の金額の上限値は、カードの発行元が任意に設定することができるようにしてもよい。カードの発行元が設定した利用限度額は、たとえばカードの所有者の職業や年収などの属性に応じて、カードごとに設定されている。具体的には、たとえばカードの発行元が設定した利用限度額が50万円に設定されているカードの所有者は、「50000円」、「80000円」、「100000円」などのように任意の金額を所定の金額として設定することができる。
また、報知方法情報入力部401は、一つのカードすなわちカードの所有者の識別情報1つに対して、複数の所定の金額に関する金額情報の入力を受け付けることができる。具体的には、たとえばカードの所有者によって「50000円と80000円と100000円」などのように複数種類の金額情報が入力された場合、これらすべてを所定の金額として入力を受け付けることができる。
また、所定の金額は、たとえばカードの発行元が設定した利用限度額に対する割合や、当該利用限度額までの残り金額などの情報としてもよい。具体的には、たとえば利用限度額が50万円に設定されているカードの所有者は、「利用限度額の8割」という条件を所定の金額として設定することができる。この場合、所定の金額を40万円に設定したことに等しい。また、具体的には、たとえば利用限度額が50万円に設定されているカードの所有者は、「利用限度額までの残金が20万円」という条件を所定の金額として設定することができる。この場合、所定の金額を30万円に設定したことに等しい。
また、金額情報は、所定の金額の範囲に関する情報であってもよい。所定の金額の範囲は、たとえば「1円〜50000円」、「50000円〜80000円」、「80000円〜100000円」などのように、任意の金額範囲を設定することができる。所定の金額の範囲の上限値は、カードの発行元が設定した利用限度額と同じあるいは当該利用限度額よりも低い金額とすることが好ましい。
報知方法情報は、所定の期間中のカードによる累積の利用金額が、上記の所定の金額に達した場合、または、上記の所定の金額の範囲になった場合の報知方法を特定可能な情報とすることができる。所定の期間は、たとえば前回の締め日の翌日から次回の締め日までの期間とすることができる。この場合、所定の期間は1ヶ月となることが多い。所定の期間は、カードの所有者が任意に設定できるものであってもよい。また、所定の期間は、カードの発行元によって任意に設定されるものであってもよい。
所定の期間中のカードによる累積の利用金額は、当該所定の期間中の未払い債務の合計金額とすることができる。カードの所有者が、分割払い、リボルビング払い、ボーナス払いなどの支払い方法を選択し、前回の引き落とし日までに未払い債務全額の支払いが完了していない場合に繰り越した分の未払い債務は、所定の期間中のカードによる累積の利用金額に含まれる。
報知方法は、「所定の期間中のカードによる累積の利用金額が所定の金額に達したこと」、あるいは、「所定の期間中のカードによる累積の利用金額が所定の金額の範囲になったこと」を、カードの所有者に報知する際の報知形態を特定する。報知方法は、たとえば表示出力、音声出力、印刷出力などとすることができる。
カードの所有者は、あらかじめ決められた複数種類の報知方法の中から、任意の報知方法を指定することができる。具体的には、カードの所有者は、たとえばカードの所有者に対する報知を、晴天、曇天、雨天、雷雨、降雪、強風などの天候を示す画像を表示画面に表示することによっておこなう場合、「50000円に達した場合は晴天を示す画像」、「80000円に達した場合は曇天を示す画像」、「100000円に達した場合は雨天を示す画像」を表示画面に表示したり、カードの利用明細に印刷したりするという報知方法を指定することができる。
また、具体的には、カードの所有者は、たとえばカードの所有者に対する報知を、音声出力によっておこなう場合、「50000円に達した場合は『ピッ』という音声」、「80000円に達した場合は『ピピピッ』という音声」、「100000円に達した場合は『ピーッピーッ』という音声」を出力するという報知方法を指定することができる。
報知方法情報は、カードの所有者によって指定された報知方法に対応付けられた、当該報知方法を識別する識別情報とすることができる。具体的には、たとえば晴天、曇天、雨天、雷雨、降雪、強風などの天候を示す画像のそれぞれを、A、B、C、D、E、Fという識別情報で特定し、表示、音声、印刷などの出力形態を「01」、「02」、「03」という識別情報で特定する場合、「晴天を示す画像を表示出力する」という報知方法情報は、「A01」という報知方法識別情報によって示すことができる。
報知方法情報入力部401は、カードの所有者が金額情報および報知方法情報の入力操作をおこなった任意のタイミングで、金額情報および報知方法情報の入力を受け付けることができる。具体的には、たとえばカードの所有者は、パーソナル・コンピュータや携帯型電話機などを用いて、任意のタイミングでインターネット上に開設された所定のサイトにアクセスし、当該所定のサイトから、金額情報および報知方法情報の入力が可能な自己限度額登録画面(図8−1および図8−2における符号800を参照)の画面情報をダウンロードする。
自己限度額登録画面の画面情報をダウンロードしたパーソナル・コンピュータや携帯型電話機の表示画面には、自己限度額登録画面が表示される。カードの所有者は、自己限度額登録画面の表示内容にしたがって、カードの所有者の識別情報と金額情報や報知方法情報とを入力した後、入力したこれらの情報をサーバ110に送信する。報知方法情報入力部401は、パーソナル・コンピュータや携帯型電話機などから送信された情報を受信することによって、金額情報および報知方法情報の入力を受け付ける。
サーバ110における記憶部402は、カードの発行あるいはカード決済に必要とする各種の情報(以下「カード管理情報」)を記憶する利用者データベース111を備えている。利用者データベース111は、カード管理情報をカードの所有者の識別情報ごとに対応付けて記憶している。カードの所有者の識別情報は、たとえばカード番号とすることができる。
カード管理情報は、たとえばカードの有効期限、カード番号、カードの所有者の氏名、住所、電話番号、性別、引き落とし口座番号、カードの所有者の年収、利用限度額、支払い方法、前回の締め日の翌日から次回の締め日までの累積の利用金額などを特定可能な情報とすることができる。また、利用者データベース111は、電子メールアドレスをカード管理情報として、カードの所有者の識別情報ごとに対応付けて記憶していてもよい。カード管理情報は、たとえばカードの発行に際して、カードの所有者から事前に取得し、カードの発行元によって登録されている。
また、記憶部402は、報知方法情報入力部401によって入力された金額情報および報知方法情報を、カードによる利用履歴に関する利用履歴情報に対応させて記憶する利用状況管理データベース112を備えている。利用状況管理データベース112において、金額情報は、一つのカードに対して複数の所定の金額または所定の金額の範囲に関する情報からなっていてもよい。この場合、利用状況管理データベース112においては、一つのカードに対して、複数種類の金額情報を対応付けて記憶することができる。
利用状況管理データベース112においては、複数種類の金額情報が記憶されている場合に、複数種類の金額情報のそれぞれに対して、それぞれ異なる報知方法情報を特定することができる。これにより、複数種類の金額情報を設定したカードの所有者は、設定した所定の金額あるいは所定の金額の範囲に対して、それぞれ異なる報知方法を指定することができる。
利用履歴情報は、カードの所有者の識別情報と、当該識別情報によって特定されるカードの所有者が前回の締め日の翌日から次回の締め日までの間におこなったカード決済の累積の利用金額を特定可能な情報とすることができる。また、利用履歴情報は、累積の利用金額に加えてあるいは代えて、カードの所有者が前回の締め日の翌日から次回の締め日までの間におこなった個々のカード決済の内容を示す情報であってもよい。
利用履歴情報は、カードの所有者がカードを利用するごとに店舗端末装置120から送信される。利用履歴情報は、カードによる利用履歴を特定可能な情報であって、たとえばカードの所有者の識別情報や、カードの利用日時、カード決済時の利用金額情報とすることができる。
記憶部402は、報知方法情報入力部401が金額情報や報知方法情報の入力を受け付けるごとに、入力を受け付けた金額情報や報知方法情報を、該当するカードの所有者の識別情報に対応付けて利用状況管理データベース112に記憶する。これによって、金額情報および報知方法情報を、カードの所有者の任意のタイミングで設定することができる。具体的には、たとえば上記の例において「5万円に達した場合は晴天を示す画像を表示出力する」という設定がなされた場合、記憶部402は、「50000円」という金額情報に「A01」という報知方法識別情報を対応付けて記憶する。
また、記憶部402は、一つの金額情報に対して、複数種類の報知方法情報を対応付けて記憶してもよい。具体的には、記憶部402は、たとえば50000円という金額情報に対して、晴天を示す画像の表示を特定する報知方法情報と、『ピッ』という音声の出力を特定する報知方法情報とを対応付けて記憶してもよい。これにより、表示画面とスピーカー333あるいはブザー317とを備えた店舗端末装置120においては、表示画面に画像を表示するとともにスピーカー333あるいはブザー317から音声を出力することができる。
さらに、記憶部402は、一つの金額情報に対して対応付けた複数種類の報知方法情報のそれぞれに優先順位を示す情報を対応付けて記憶してもよい。具体的には、記憶部402は、たとえば50000円という金額情報に対して、晴天を示す画像の表示出力を特定する報知方法情報と、『ピッ』という音声出力を特定する報知方法情報とを対応付けて記憶し、表示出力による報知方法情報に音声出力による報知方法情報よりも高い優先順位を対応付けて記憶してもよい。これにより、店舗端末装置120の構造上、表示出力による報知ができない場合に、次の優先順位の音声出力による報知をおこなうことができる。
サーバ110における認証要求情報受信部403は、店舗端末装置120からの今回の利用金額を含む認証要求に関する情報を受信する。認証要求に関する情報は、今回の利用金額すなわち認証を要求するカード決済における利用金額を特定可能な情報に加えて、カードの所有者の識別情報を含んでおり、カード決済をおこなうごとに店舗端末装置120から送信される。また、認証要求に関する情報は、カード決済をおこなった店舗端末装置120の識別情報を含んでいる。
認証要求に関する情報は、店舗端末装置120からサーバ110を介して送信されるものであってもよい。この場合、認証要求に関する情報は、今回の利用金額を特定可能な情報、カードの所有者の識別情報およびサーバ110の識別情報を含んでいる。
また、認証要求に関する情報は、オーソリゼーションやイシュア認証に際して必要となる情報を含んでいてもよい。オーソリゼーションは、カードの有効性(無効カード照会・承認番号取得)の有無を判断するために、カード加盟店がカード会社に対しておこなう処理であって、店舗端末装置120によっておこなわれる。イシュア認証は、ICチップを搭載したカード(ICカード)による決済に際しておこなわれる処理であって、オーソリゼーションとは別にカードそのものが真正であるか否かを認証する。
サーバ110における判断部404は、認証要求情報受信部403によって認証要求に関する情報を受信した場合に、受信した情報と利用者データベース111に記憶されたカード管理情報とに基づいて、要求された認証をおこない、当該認証を許可するか否かを判断する。具体的には、所定の期間中の累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、カードの発行元が設定した利用限度額以下であるか否かを判断し、総和が利用限度額以下である場合に認証を許可する。
サーバ110においては、認証が許可された場合に、店舗端末装置120から受信した情報と利用者データベース111に記憶された情報に基づいて、たとえば所定の期間中の累積の利用金額を更新するなどの決済処理を別途おこなう。決済処理については、公知の技術であるため説明を省略する。
また、判断部404は、認証要求情報受信部403によって認証要求に関する情報を受信した場合に、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、記憶部402に記憶された金額情報にかかる所定の金額に達しているか否かを判断する。判断部404は、所定の金額を特定する金額情報が記憶されている場合に、当該金額情報にかかる所定の金額に達しているかを判断する。
あるいは、記憶部402において所定の金額の範囲を特定する金額情報が記憶されている場合には、判断部404は、認証要求情報受信部403によって認証要求に関する情報を受信した場合に、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、所定の金額の範囲になっているか否かを判断する。
記憶部402において複数の金額情報が記憶されている場合、判断部404は、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、記憶部402に記憶された複数の金額情報にかかる所定の金額あるいは所定の金額の範囲に達しているか否かを、金額情報ごとにそれぞれ判断する。
判断部404は、要求された認証を許可すると判断した場合に、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、記憶部402に記憶された複数の金額情報にかかる所定の金額あるいは所定の金額の範囲に達しているか否かを判断してもよい。この場合、要求された認証を許可しない場合には、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、記憶部402に記憶された複数の金額情報にかかる所定の金額あるいは所定の金額の範囲に達しているか否かの判断はおこなわない。
サーバ110における認証許可情報送信部405は、認証要求に対する許可情報を店舗端末装置120へ送信するとともに、判断部404によって判断された結果に基づいて、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、記憶部402に記憶された所定の金額に達している場合に、記憶部402に記憶された報知方法情報を店舗端末装置120へ送信する。あるいは、認証許可情報送信部405は、判断部404が、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、記憶部402に記憶された所定の金額の範囲になっているか否かを判断し、所定の金額の範囲になっていると判断した場合に、認証要求に対する許可情報を店舗端末装置120へ送信するとともに、記憶部402に記憶された報知方法情報を店舗端末装置120へ送信してもよい。
認証要求に対する許可情報は、認証要求情報受信部403が受信した情報に基づいて判断部404が判断した判断結果を示す情報であって、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、利用限度額以下であるか否かを示す情報とすることができる。認証許可情報送信部405は、たとえば記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が利用限度額以下である場合に、認証要求に対する許可情報として、認証を許可することを示す情報を送信する。
認証許可情報送信部405は、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が利用限度額以下であり、かつ、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、記憶部402に記憶された所定の金額に達している場合に、記憶部402に記憶された報知方法情報を店舗端末装置120へ送信する。
(店舗端末装置120の機能的構成)
つぎに、カード決済システム100の機能的構成のうち、店舗端末装置120の機能的構成について説明する。図5は、この発明にかかるカード決済システム100における店舗端末装置120の機能的構成を示す説明図である。図5において、店舗端末装置120は、カード情報入力部501と、利用金額情報入力部502と、認証要求情報送信部503と、認証許可情報受信部504と、報知部505と、を備えている。カード情報入力部501、利用金額情報入力部502、認証要求情報送信部503、認証許可情報受信部504および報知部505は、店舗端末装置120が備える各部311〜319あるいは321〜334によって実現することができる。
店舗端末装置120におけるカード情報入力部501は、カード利用の際、カード情報の入力を受け付ける。カード情報入力部501が入力を受け付けるカード情報は、カードの所有者の識別情報を含んでいる。具体的には、カード情報入力部501たとえば店舗端末装置120における所定の読み取り位置にカードが挿入された場合、あるいは、店舗端末装置120における所定の読み取り位置をカードが通過した場合に、カード情報の入力を受け付ける。
店舗端末装置120における利用金額情報入力部502は、認証を要求するカード決済の利用金額情報の入力を受け付ける。利用金額情報入力部502は、店舗端末装置120の操作者などによる直接操作を受け付けることによって利用金額情報の入力を受け付ける。また、利用金額情報入力部502は、たとえばPOS端末から出力された利用金額情報を受信することによって利用金額情報の入力を受け付けるようにしてもよい。
店舗端末装置120における認証要求情報送信部503は、カードの認証要求に関する情報をサーバ110へ送信する。カードの認証要求に関する情報は、カード情報入力部501によって入力を受け付けたカード情報、認証を要求するカードでの今回の利用金額に関する情報、店舗端末装置120の識別情報を含んでいる。認証要求情報送信部503は、カード情報入力部501によってカード情報の入力を受け付けるとともに今回の利用金額が入力された状態で、店舗端末装置120の操作者(店舗の店員あるいはカードの所有者)によって所定の入力操作を受け付けた場合に、カードの認証要求に関する情報をサーバ110へ送信する。
店舗端末装置120における認証許可情報受信部504は、認証要求に対して、サーバ110から送信された許可情報および報知方法情報を受信する。店舗端末装置120においては、サーバ110から送信された許可情報に基づいて認証が許可されたと判断した場合に、認証を要求したカードによる決済処理をおこなう。店舗端末装置120がおこなう決済処理については、公知の技術であるため説明を省略する。
店舗端末装置120における報知部505は、認証許可情報受信部504によって受信された報知方法情報に基づいて、カードの所有者に対して所定の報知をおこなう。報知部505は、認証許可情報受信部504によって受信された報知方法情報に基づいて、たとえば液晶パネルなどの表示画面を有する表示装置を制御し、当該表示画面上に所定の色、画像、文字の少なくともいずれか一つを表示する。
具体的には、たとえば所定の金額として「50000円」、「80000円」、「100000円」の3種類の金額を示す金額情報が記憶部402に記憶され、複数の金額情報に対して、「晴天」、「曇天」、「雨天」のマークを表示画面に表示することを指定する報知方法情報がそれぞれ対応付けられている状態で、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が1円〜49999円の間の金額となった場合、報知部505は、たとえば太陽などの晴天を示すマークが表示画面に表示されるように、表示装置を制御する。
同じ設定内容において、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が50000円〜79999円の間の金額となった場合、報知部505は、たとえば雲などの曇天を示すマークが表示画面に表示されるように、表示装置を制御する。同様に、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が80000円〜100000円の間の金額となった場合、報知部505は、たとえば傘などの雨天を示すマークが表示画面に表示されるように、表示装置を制御する。
また、報知部505は、認証許可情報受信部504によって受信された報知方法情報に基づいて、たとえばプリンタ319、330を制御し、伝票用紙やロール紙などの印刷媒体に、所定の色、画像、文字の少なくともいずれか一つを印刷することによって報知をおこなってもよい。さらに、報知部505は、認証許可情報受信部504によって受信された報知方法情報に基づいて、たとえばブザー317やスピーカー333を制御して、ブザー音、アラーム音、音楽などの所定の音声を出力することによって報知をおこなってもよい。
報知部505は、表示出力、印刷出力あるいは音声出力のいずれの形態で報知をおこなう場合にも、具体的な金額の報知をおこなうのではなく、「所定の期間中の累積の利用金額がカードの所有者が設定した任意の金額に達したかどうか」あるいは「所定の期間中の累積の利用金額がカードの所有者が設定した任意の金額の範囲内にあるかどうか」を報知する。これにより、カードの所有者の周囲の人間などの設定内容を知り得ない人間に、報知内容すなわちカードの利用状況が分かってしまうことはない。
店舗端末装置120が、店舗端末装置120の動作状態などを示すLEDランプを備えている場合、報知部505は、複数の金額情報のうち、いずれの金額情報によって特定される金額に到達したかに応じて、LEDランプの発光色を変化させるようにしてもよい。具体的には、たとえば所定の金額として「50000円」、「80000円」、「100000円」の3種類の金額を示す金額情報が記憶部402に記憶され、複数の金額情報に対してそれぞれ「青」、「黄」、「赤」の発光色でLEDを発光することを指定する報知方法情報が対応付けられている場合、記憶部402に記憶された利用履歴情報にかかる累積の利用金額と今回の利用金額との総和が1円〜49999円の間の金額であれば、LEDランプが青色で発光するように制御する。
このようにLEDランプの発光色あるいは発光パターンによって報知をおこなうことにより、表示装置などを備えていない旧式の店舗端末装置120においても、カードの利用状況を案内することができる。これによって、既設の店舗端末装置120を用いてカード決済をおこなう従来のシステムにおいてハードウエアの変更をともなうことなく、カード決済システム100を適用することができる。
さらに、報知方法情報に優先順位をつけて記憶することにより、新型の店舗端末装置120を想定して報知方法を設定したにもかかわらず、カード決済をおこなう店舗に設置されている店舗端末装置120が旧式のものであった場合には優先順位の低い報知方法によって報知をおこなうという対応をとることができる。これによって、カード決済システム100によって、広く、カードの利用状況を案内することができる。
つぎに、利用者データベース111の一例について説明する。図6は、利用者データベース111の一例を示す説明図である。図6において、利用者データベース111は、カードの所有者の識別情報ごとに、カードの有効期限、カード番号、カードの所有者の氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、性別、引き落とし口座番号、カードの所有者の年収、利用限度額、支払い方法、前回の締め日の翌日から次回の締め日までの累積の利用金額などを特定可能な情報を、それぞれ対応付けて記憶している。
つぎに、利用状況管理データベース112の一例について説明する。図7は、利用状況管理データベース112の一例を示す説明図である。図7において、利用状況管理データベース112は、カードの所有者の識別情報ごとに、金額情報および報知方法情報を対応付けて記憶している。金額情報および報知方法情報は、それぞれ複数記憶することができる。
また、利用状況管理データベース112は、複数記憶された報知方法情報の優先順位を示す情報を、それぞれの報知方法情報に対応付けて記憶している。さらに、利用状況管理データベース112は、カードの所有者の識別情報ごとに、当該識別情報によって特定されるカードの所有者が前回の締め日の翌日から次回の締め日までの間におこなったカード決済の累積の利用金額を特定可能な情報を対応付けて記憶している。
カード決済システム100においては、電気代、ガス代、水道代、新聞代などのように定期的に発生する支払い項目および当該項目に相当する利用金額を、所定の期間中の累積の利用金額に合算するように指定することができる。定期的に発生する支払い項目および当該項目に相当する利用金額は、カードの所有者が希望する任意の項目を任意の利用金額で指定することができる。利用状況管理データベース112においては、定期的に発生する利用金額のうち、指定された支払い項目および利用金額にフラグを立てるなどして記憶する。
具体的には、定期的に発生する支払い項目として、たとえば電気代が指定された場合、当該項目に該当する金額欄には、カードの所有者がおおよその見当をつけた金額情報(最近数ヶ月の平均の請求金額など)が記憶される。たとえば電気代など、季節によって請求金額が変動する項目が指定された場合、当該金額欄には前年の同月の請求金額に基づいて予想請求金額を自動的に入力するようにしてもよい。
また、カード決済システム100においては、リボ払いなど定額の支払いが予定されているカードの所有者に関しては、予定されている請求金額を所定の期間中の累積の利用金額に合算するように指定することができる。リボ払いなど定額の支払いが予定されているカードの所有者に関しては、自動的に合算するような指定をおこなってもよい。
(自己限度額登録画面の一例)
つぎに、自己限度額登録画面の一例について説明する。図8−1および図8−2は、自己限度額登録画面の一例を示す説明図である。図8−1および図8−2に示した自己限度額登録画面は、パーソナル・コンピュータや携帯型電話機などを用いて、任意のタイミングでインターネット上に開設された所定のサイトにアクセスし、当該所定のサイトから自己限度額登録画面の画面情報をダウンロードした場合に、当該ダウンロードをおこなったパーソナル・コンピュータや携帯型電話機の表示画面において表示される。
図8−1において、自己限度額登録画面800は、基本情報入力領域811と、金額情報入力領域812と、オプション機能指定領域813と、に分割されている。基本情報入力領域811には、カードの所有者の識別情報を入力するエリア811aと、カードの所有者の氏名を入力するエリア811bと、利用限度額を示すエリア811cと、が確保されている。
エリア811cには、カードの発行元によって定められた利用限度額が表示される。カード決済システム100を利用するカードの所有者は、エリア811a、811bに該当する情報を入力する。エリア811aには、たとえばカード番号(クレジットカード番号)を入力する。
金額情報入力領域812には、金額情報を入力するエリア812a、812b、812cが確保されている。図8−1に示した自己限度額登録画面800においては、カードの所有者が設定可能な金額情報が、「自己限度額」として表現されている。自己限度額登録画面800においては、所定の金額あるいは所定の金額の範囲を自己限度額として、1ヶ月単位(マンスリー)で設定することができる。
また、図8−1に示した自己限度額登録画面800においては、最大3種類の金額情報を入力することができる。金額情報を入力するエリア812a、812b、812cにおいては、各金額情報によって特定される所定の金額の範囲が重複しないように、金額情報である自己限度額を入力させる。
自己限度額登録画面800において、自己限度額は3種類すべてに入力するものに限らない。たとえば1種類あるいは2種類の自己限度額を設定してもよい。あるいは、所定の金額あるいは所定の金額の範囲を設定する金額情報は、4種類以上設定できるようにしてもよい。
具体的には、たとえばエリア812aに「0円〜50000円」、エリア812bに「30000円〜80000円」という金額情報が入力された場合はエラーメッセージを表示し、エラーに該当する数値(たとえば50000円や30000円を入力した箇所)を強調して表示するなどする。
また、金額情報入力領域812には、報知方法情報を入力するエリア812d、812e、812fが確保されている。報知方法情報は、最大3種類の金額情報のそれぞれに対して設定することができる。報知方法情報は、あらかじめ定められた複数種類の報知方法情報の中から、カードの所有者が任意の報知方法情報を選択することによって設定することができる。
自己限度額登録画面800においては、報知方法情報を入力するエリア812d、812e、812fを選択(カーソルを当ててクリックするなど)した場合、選択可能な報知方法情報の一覧820が表示される。たとえば図8−1に示した自己限度額登録画面800において、報知方法情報を入力するエリア812dが選択された場合、図8−2に示した画面が表示される。報知方法情報の一覧は、一画面内に入りきらない場合のスクロールが可能な状態で表示される。
オプション機能指定領域813には、支払い方法を設定(更新)するメニュー、期間限定のキャンペーン情報や各種の広告情報を表示させるメニュー、カード決済システム100で利用可能な機能を案内するメニューなど、各種のメニューを表示させるためのメニュー項目が表示されている。
たとえば「定期的な支払」キー813aを選択した場合、自己限度額登録画面800においては、利用状況管理データベース112における「オプション」項目に記憶された情報のうち、「定期支払い」項目に該当する情報が表示される。この画面において、カードの所有者が、たとえば「電気代」を合算するように指定した場合は、あわせて電気代の予想請求金額の入力を求めるようにしてもよい。あるいは前年の同月の請求金額に基づいて予想した金額を表示するようにしてもよい。
また、たとえば「定額支払(リボ払い)」キー813bを選択した場合、自己限度額登録画面800においては、利用状況管理データベース112における「オプション」項目に記憶された情報のうち、「定額支払い」項目に該当する情報が表示される。この画面においては、リボ払いなど定額の支払いが予定されているカードの所有者に関しては、予定されている請求金額を所定の期間中の累積の利用金額に合算するように指定することができる。リボ払いなど定額の支払いが予定されているカードの所有者に関しては、自動的に合算するような指定をおこなってもよい。
また、リボ払いなど定額の支払いが予定されているカードの所有者に関しては、「定額支払(リボ払い)」キー813bを周囲の色とは異なる色で表示し、「定額支払い」項目の設定をおこなうように喚起してもよい。具体的には、リボ払いによる今後の支払期間が所定の範囲にあるときに、たとえば1年未満は青色で表示し、1年以上3年未満の場合は黄色で表示し、3年以上の支払い期間がある場合には赤色で表示したりすることができる。
(サーバ110の処理手順)
つぎに、サーバ110の処理手順について説明する。図9および図10は、サーバ110の処理手順を示すフローチャートである。図9においては、金額情報および報知方法情報の設定に際して、サーバ110がおこなう処理手順を示している。図9の処理は、カードの所有者が、パーソナル・コンピュータや携帯型電話機などを用いてインターネット上に開設された所定のサイトにアクセスし、当該所定のサイトからダウンロードした自己限度額登録画面800にしたがって必要事項を入力した後に「設定」キーを操作することによって、パーソナル・コンピュータや携帯型電話機などから設定要求が送信された場合に実行される。
図9のフローチャートにおいて、まず、パーソナル・コンピュータや携帯型電話機などから送信された設定要求を受信するまで待機する(ステップS901:No)。パーソナル・コンピュータや携帯型電話機などから送信された設定要求を受信した場合(ステップS901:Yes)は、受信した設定要求に金額情報が含まれるか否かを判断する(ステップS902)。
ステップS902において、パーソナル・コンピュータや携帯型電話機などから受信した設定要求に金額情報が含まれる場合(ステップS902:Yes)は、当該金額情報を抽出する(ステップS903)。設定要求に金額情報が含まれない場合(ステップS902:No)は、ステップS904へ移行する。
つぎに、パーソナル・コンピュータや携帯型電話機などから受信した設定要求に報知方法情報が含まれるか否かを判断する(ステップS904)。設定要求に報知方法情報が含まれる場合(ステップS904:Yes)は、当該報知方法情報を抽出する(ステップS905)。設定要求に報知方法情報が含まれない場合(ステップS904:No)は、ステップS906へ移行する。
つぎに、パーソナル・コンピュータや携帯型電話機などから受信した設定要求にオプション情報が含まれるか否かを判断する(ステップS906)。設定要求にオプション情報が含まれる場合(ステップS906:Yes)は、当該オプション情報を抽出する(ステップS907)。設定要求にオプション情報が含まれない場合(ステップS906:No)は、ステップS908へ移行する。
そして、ステップS903、ステップS905およびステップS907において抽出した各情報を、利用状況管理データベース112に記憶して(ステップS908)、一連の処理を終了する。ステップS908においては、設定要求に含まれる金額情報、報知方法情報およびオプション情報を、該当するカードの所有者の識別情報に対応付けて記憶する。これによって、カードの所有者ごとの金額情報、報知方法情報およびオプション情報が利用状況管理データベース112に記憶される。
図10においては、店舗端末装置120から認証要求情報が送信された場合に、サーバ110がおこなう処理手順を示している。図10の処理は、店舗端末装置120を用いてカード決済をおこなうことによって、当該店舗端末装置120から認証要求情報が送信された場合に実行される。
図10のフローチャートにおいて、まず、店舗端末装置120から送信された認証要求情報を受信するまで待機する(ステップS1001:No)。店舗端末装置120から送信された認証要求情報を受信した場合(ステップS1001:Yes)は、受信した認証要求情報および利用者データベース111に記憶された情報に基づいて、カードの所有者を特定する(ステップS1002)。ステップS1002においては、たとえば、利用者データベース111において、受信した認証要求情報に含まれるカードの利用者の識別情報(カード番号など)と同じ識別情報を特定することによってカードの所有者を特定することができる。
つぎに、特定したカードの利用者のカード管理情報を、利用者データベース111から抽出する(ステップS1003)。そして、抽出したカード管理情報およびステップS1001:Yesにおいて受信した認証要求情報に基づいて、要求された認証を許可するか否かを判断する(ステップS1004)。
ステップS1004においては、具体的には、利用者データベース111に記憶されている所定の期間中の累積の利用金額と今回の利用金額との総和を算出する。そして、算出した総和が、カードの発行元が設定した利用限度額以下であるか否かを判断する。ステップS1004においては、算出した総和が利用限度額以下である場合に認証を許可すると判断する。
ステップS1004において、要求された認証を許可しないと判断した場合(ステップS1004:No)は、認証要求の送信元となる店舗端末装置120に対して、認証を禁止する禁止情報を送信して(ステップS1009)、一連の処理を終了する。
一方、ステップS1004において、要求された認証を許可すると判断し、かつ、決済が完了した場合(ステップS1004:Yes)は、利用者データベース111に記憶されている所定の期間中の累積の利用金額と今回の利用金額との総和と、利用状況管理データベース112に記憶されている情報とに基づいて、当該総和が該当する金額あるいは金額の範囲があるか否かを判断する(ステップS1005)。
ステップS1005においては、利用状況管理データベース112において、該当するカードの利用者の識別情報に対応付けて記憶されている金額情報を抽出し、抽出した金額情報と上記の総和とに基づいて当該総和が該当する金額あるいは金額の範囲があるか否かを判断する。利用状況管理データベース112において、該当するカードの利用者の識別情報に対応付けて記憶されている金額情報が複数ある場合は、各金額情報に対して、上記の総和が該当する金額あるいは金額の範囲があるか否かをそれぞれ判断する。
ステップS1005において、上記の総和が該当する金額あるいは金額の範囲がないと判断した場合(ステップS1005:No)は、認証要求の送信元となる店舗端末装置120に対して、認証を許可する許可情報を送信して(ステップS1008)、一連の処理を終了する。
一方、ステップS1005において、上記の総和が該当する金額あるいは金額の範囲があると判断した場合(ステップS1005:Yes)は、利用状況管理データベース112に記憶されている情報の中から、該当する報知方法情報を抽出する(ステップS1006)。ステップS1006においては、利用状況管理データベース112において該当するカードの利用者の識別情報に対応付けて記憶されている報知方法情報の中から、上記の総和が該当する金額あるいは金額の範囲を示す金額情報に対応付けられている報知方法情報を抽出する。
そして、認証要求の送信元となる店舗端末装置120に対して、認証を許可する許可情報およびステップS1006において抽出した報知方法情報を送信して(ステップS1007)、一連の処理を終了する。
(店舗端末装置120の処理手順)
つぎに、店舗端末装置120の処理手順について説明する。図11は、店舗端末装置120の処理手順を示すフローチャートである。図11のフローチャートにおいて、まず、カード情報の入力があるまで待機する(ステップS1101:No)。カード情報の入力があった場合(ステップS1101:Yes)は、利用金額情報の入力があるまで待機する(ステップS1102:No)。利用金額情報は、カード決済をおこなう店舗の店員など、店舗端末装置120の操作者によるキーボード315、328の操作を受け付けることによって入力される。
カード情報および利用金額情報の入力があった場合(ステップS1102:Yes)は、送信操作を受け付けるまで待機し(ステップS1103:No)、送信操作を受け付けた場合(ステップS1103:Yes)に、サーバ110に対して認証要求情報を送信する(ステップS1104)。
そして、ステップS1104において送信した認証要求情報に対応する許可情報を受信したか否かを判断する(ステップS1105)。許可情報を受信していない場合(ステップS1105:No)は、ステップS1104において送信した認証要求情報に対応する禁止情報を受信したか否かを判断する(ステップS1109)。
ステップS1104において送信した認証要求情報に対応する禁止情報を受信していない場合(ステップS1109:No)は、ステップS1105へ戻る。禁止情報を受信した場合(ステップS1109:Yes)は、認証の禁止を報知して(ステップS1110)、一連の処理を終了する。
ステップS1110においては、たとえばディスプレイ314、326に認証が禁止されたことを示す情報を表示したり、プリンタ319、330によって認証が禁止されたことを示す情報を印刷出力したりすることによって、認証の禁止を報知することができる。
一方、ステップS1105において、ステップS1104において送信した認証要求情報に対応する許可情報を受信したと判断した場合(ステップS1105:Yes)は、要求した認証に対応するカード決済処理をおこなう(ステップS1106)。そして、許可情報とともに報知方法情報を受信したか否かを判断する(ステップS1107)。許可情報とともに報知方法情報を受信していない場合(ステップS1107:No)は、一連の処理を終了する。
ステップS1107において、許可情報とともに報知方法情報を受信した場合(ステップS1107:Yes)は、受信した報知方法情報に基づいて報知処理をおこなって(ステップS1108)、一連の処理を終了する。ステップS1108においては、受信した報知方法情報によって特定される報知方法によって、所定の期間中の累計の利用金額と今回の利用金額との総和が、カードの所有者が設定した金額あるいは金額の範囲のいずれに該当するかを報知する。これによって、報知を受けたカードの利用者に対して、報知の内容によって、所定期間における自身のカードの利用金額がどの程度であるかを認識させることができる。
具体的には、カードの利用者が、たとえば所定の金額の範囲を「1円〜50000円」、「50000円〜80000円」および「80000円〜100000円」と設定し、各金額の範囲に対して「50000円に達した場合は晴天を示す画像を表示」、「80000円に達した場合は曇天を示す画像を表示」および「100000円に達した場合は雨天を示す画像を表示」という報知方法情報を設定した場合、所定の期間中の累積の利用金額と今回の利用金額との総和が「35890円」であれば、ディスプレイ314、326に「晴天を示す画像」を表示する。
この場合、カードの所有者は、たとえば「今月の利用金額はまだ50000円に達していない」と認識することができる。このようにカードの利用状況を大まかに案内することにより、カードの所有者に対して「今月は、まだカードを使える」、「利用金額が50000円になっていないなら××円の買い物をしても大丈夫」などのようにカードを利用しようと思うきっかけを与え、カード決済に対する安心感を与えるとともに、カードの利用促進を図ることができる。
カードの利用金額があらかじめ設定した金額を超えたかどうかを案内することによって、カードの使いすぎを防止しつつ、当該カードの利用促進を図ることができるので、カードの所有者による健全なカードの利用を支援(応援)することができる。
さらに、金額情報を複数設定しているカードの所有者に対しては、設定した金額ごとに異なる報知がなされるため、カードの利用状況を段階的に案内することができる。これにより、利用者に対して「利用金額が50000円になっていないなら、30000円の買い物をしても100000円には達しないから、欲しかった30000円の服を買おう」などのように、具体的なカードの利用金額を想定させることができ、これによってカードの利用促進を図ることができる。
以上説明したように、この実施の形態のカード決済システム100によれば、サーバ110が、カードの所有者から、少なくとも一つの所定の金額または所定の金額の範囲に関する金額情報、および当該金額情報に対応する報知方法を示す報知方法情報の入力を受け付け、入力された金額情報および報知方法情報を、利用履歴情報に対応させて記憶することができる。そして、店舗端末装置120から認証要求に関する情報を受信した場合は、所定の期間中の累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、あらかじめ記憶された金額情報にかかる所定の金額に達しているかまたは所定の金額の範囲になっているか否かを判断し、総和が所定の金額に達しているか所定の金額の範囲になっている場合に、該当する金額情報に対応する報知方法情報を店舗端末装置120へ送信することができる。
また、この実施の形態のカード決済システム100によれば、店舗端末装置120が、カード利用の際にカード情報の入力を受け付け、受け付けたカードの認証要求に関する情報をサーバ110へ送信した結果サーバ110から送信された許可情報および報知方法情報を受信した場合は、受信した報知方法情報に基づいて、カードの所有者に対して所定の報知をおこなうことができる。
このように、この実施の形態のカード決済システム100によれば、カード決済に際して、所定の期間中のカード決済に利用した累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、カードの所有者によって指定された所定の金額あるいは所定の金額の範囲に達した場合には、当該総和が当該所定の金額に達したことを、カードの所有者によって指定された報知方法に基づいて、カードの所有者に対して所定の報知をおこなうことができる。
これにより、カードの所有者が任意に設定した方法で、所定の期間中のカード決済に利用した累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、カードの所有者によって指定された所定の金額あるいは所定の金額の範囲に達したことを案内することができる。金額や報知方法はカードの所有者が設定しているため、カード決済をおこなう公の場で報知をおこなった場合にも、報知内容をカードの所有者以外に知られることなく、カードの所有者のみに、当該カードの利用状況を案内することができる。
これによって、たとえば家族や親しい友人など、カードの利用状況について忠告する人物がカード決済の場所にいない場合にも、カードの所有者がカードの過度な利用を思いとどまるよう喚起することができる。そして、これによってカードの使いすぎを防止することができるので、カードの所有者による健全なカードの利用を支援(応援)することができる。
また、この実施の形態のカード決済システム100によれば、所定の期間中のカード決済に利用した累積の利用金額と今回の利用金額との総和を具体的に示すのではなく、当該総和が所定の金額あるいは所定の金額の範囲に達したかどうかのみを案内することができるので、カードの所有者に対して、「管理されている」という感覚を覚えさせることなく、当該カードの利用状況を案内することができる。これにより、カードの所有者が、カードの使いすぎに対して必要以上に身構えることなく、安心してカードを利用することができる。
また、この実施の形態のカード決済システム100によれば、所定の金額あるいは所定の金額の範囲の上限値を、カードの発行元が設定した利用限度額よりも低い金額に設定することによって、当該利用限度額に達する前の段階で、カードの所有者に対して、所定の期間中のカードの利用状況を案内することができる。これにより、引き落とし日など、定められた期日に利用金額を支払うことができなくなるまでカードを使い込むことを抑制することができる。
また、この実施の形態のカード決済システム100によれば、金額情報が、一つのカードに対して複数の所定の金額または所定の金額の範囲に関する情報からなり、報知方法情報が、複数の所定の金額または所定の金額の範囲に対して、それぞれ異なる報知方法に関する情報からなることを特徴としている。
これにより、所定の期間中のカード決済に利用した累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、カードの所有者によって段階的に指定された複数の所定の金額あるいは所定の金額の範囲に達するごとに、当該総和が該当する所定の金額あるいは所定の金額の範囲に達したことを、所定の金額ごとにそれぞれ異なる報知方法によって報知することができる。
このような報知をおこなうことによって、カードの所有者に対して、報知内容をカードの所有者以外に知られることなく案内するとともに、カードの所有者に対して、当該カードの利用状況を段階的に案内することができる。これにより、カードの所有者は、所定の期間中の累積の利用金額が徐々に増えていることを認識しながらカードを利用することができる。これによって、カードの所有者は、所定の期間中の累積の利用金額が、カードの発行元が設定した利用限度額に達する前にカードの利用金額を抑えることができるので、安心してカードを利用することができる。
これによって、たとえば家族や親しい友人など、カードの利用状況について忠告する人物がカード決済の場所にいない場合にも、カードの利用金額が増加するにしたがって複数回の報知がおこなうことにより、カードの所有者がカードの過度な利用を思いとどまるような、効果的な喚起をおこなうことができる。そして、これによってカードの使いすぎを防止することができるので、カードの所有者による健全なカードの利用を支援(応援)することができる。
また、この実施の形態のカード決済システム100によれば、店舗端末装置120が、サーバ110から受信した報知方法情報に基づいて、表示出力、印刷出力あるいは音声出力のいずれかの出力形態による報知をおこなうことができる。これにより、カードの所有者が好む方法によってカードの利用状況を案内することができる。
たとえば、所定の期間中のカード決済に利用した累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、カードの所有者によって指定された所定の金額あるいは所定の金額の範囲に達したことを、表示画面上に表示した所定の色、画像、文字などの情報によって報知する場合、カードの利用状況を視覚的に分かり易く案内することができる。
また、たとえば、所定の期間中のカード決済に利用した累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、カードの所有者によって指定された所定の金額あるいは所定の金額の範囲に達したことを、印刷媒体に所定の色、画像、文字の少なくともいずれか一つを印刷することによって報知する場合、カードの所有者は必要なときに印刷物を見ることによって、カードの利用状況を把握することができる。
また、たとえば、所定の期間中のカード決済に利用した累積の利用金額と今回の利用金額との総和が、カードの所有者によって指定された所定の金額あるいは所定の金額の範囲に達したことを、ブザー314やスピーカー333から所定の音声を出力することによって報知する場合、カードの所有者がカードを受け取っている間などでもカードの利用状況を確実に案内することができる。
この場合、たとえばカードの所有者が店舗端末装置120を注視していない場合や視覚に障害がある場合であっても、報知内容をカードの所有者以外に知られることなく、カードの所有者に対してのみに当該カードの利用状況を案内することができる。
このように、この実施の形態のカード決済システム100によれば、カード決済の利便性を損なうことなく、カードの使いすぎを抑制し、カードを安心して利用させることができる。そして、この実施の形態のカード決済システム100によれば、カード決済の利便性を損なうことなく、カードを安心して利用させることができるので、カードの利用促進を図ることができる。
上述した実施の形態においては、利用金額を累積する所定の期間を、たとえば1ヶ月などの単位で区切り、区切られた期間全体における累積の利用金額の所定の金額あるいは所定の金額の範囲に対する状況を判断するようにしたが、これに限るものではない。たとえば、所定の期間を分割し、分割した期間ごとに利用金額を累積し、累積の利用金額の所定の金額あるいは所定の金額の範囲に対する状況を判断するようにしてもよい。
具体的には、たとえば毎月15日を締め日とし、当月16日〜翌月15日を所定の期間として設定している場合、当月の16日〜30日までは「0円〜20000円」を所定の金額の範囲とし、翌月の1日〜15日までは「0円〜30000円」を所定の金額の範囲として設定してもよい。
このような設定をおこなうことにより、所定の期間の長さおよび所定の金額の範囲を「1ヶ月で50000円」のように設定した場合よりも、カードの利用状況をより細やかに案内することができる。これによって、たとえば給与支払い日が毎月15日とされているカードの所有者によるカードの利用状況をより細やかに案内し、カードの使いすぎによって給与の支払日に引き落とすことができないという事態の発生を防止することができる。
また、上述した実施の形態においては、報知方法として表示出力、印刷出力あるいは音声出力を選択可能としたが、これに限るものではない。たとえば人体の触覚を利用した報知方法であってもよい。具体的には、たとえば人体に微量の電気を流すことができるように構成された装置を用いて、カードの所有者の手などに刺激を与えることによってカードの利用状況を案内するようにしてもよい。また、電気などの刺激物に限らず、たとえば所定の突起が突出するように構成した装置を用いて、突起の突出パターンによってカードの利用状況を案内するようにしてもよい。さらに、嗅覚を利用して、特定の臭気成分を微量に拡散させ、におい(たとえば、ソースの臭いやチョコレートの臭いなど)によって報知するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態において、図8−2の選択可能な報知方法情報の一覧820には、図示は省略するkga、所定の状態(たとえば、累積の利用金額が少額の間など)は、「報知をおこなわない」というオプションを選択できるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態において、「締め日」直後の1回目の利用や、正常な「引き落とし」直後の1回目の利用の際には、利用金額の累積がリセットされたということがカードの所有者に容易に把握できるような報知する手段をさらに備えていてもよい。これによって、カードの利用者に対して、「さあ、カードを使ってもいいよ」という気持ちにさせることで、カードの利用促進に寄与できる。
また、上述した実施の形態においては、カード決済について説明したが、カードによる決済に限らず、カード以外の決済手段、たとえば携帯端末装置や、指紋、静脈、網膜、顔認識などの生体を用いた決済であってもよい。
また、カードとカード以外の上記決済手段をあわせて用いて決済をするようにしてもよい。このようにすることで、より強固なセキュリティを保つことができる。
また、上述した実施の形態においては、認証要求を受信して認証をおこなうサーバ110において、利用状況を判断し、該当する報知方法情報を送信するようなカード決済システム100を構成したが、これに限るものではない。たとえば、認証要求を受信して認証をおこなうサーバ110と、当該サーバ110による認証結果(認証を許可するか禁止するか)に応じて利用状況を判断して報知方法情報を送信するサーバ110と、をそれぞれ別のコンピュータ装置200によって実現してもよい。
この場合、報知方法情報を送信するサーバ110は、認証をおこなうサーバ110との間で通信をおこなうことによって、認証をおこなうサーバ110から認証結果を取得し、取得した認証結果に応じて利用状況を判断して報知方法情報を送信する。
なお、この実施の形態で説明したカード決済方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。