JP5449785B2 - アクティブマトリクス型有機発光表示装置 - Google Patents

アクティブマトリクス型有機発光表示装置 Download PDF

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この発明は、アクティブマトリクス型有機発光表示装置及びアクティブマトリクス型有機発光表示装置の駆動方法に関する。
近年、アクティブマトリクス型表示装置として、アクティブマトリクス型有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置が開発されている。アクティブマトリクス型有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置では、各画素で表示させる画像の階調を、映像信号の大きさで制御している。映像信号として電圧信号を利用するアクティブマトリクス型有機EL表示装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された表示装置の画素は、pチャネル電界効果トランジスタである駆動トランジスタと、有機発光ダイオードと、第1及び第2キャパシタと、第1乃至第3スイッチングトランジスタとを含んでいる。駆動トランジスタと第1スイッチングトランジスタと有機発光ダイオードとは、高電位電源線と低電位電源線との間で、この順に直列に接続されている。第1キャパシタは、高電位電源線と駆動トランジスタのゲートとの間に接続されている。第2スイッチングトランジスタは、駆動トランジスタのドレインとゲートとの間に接続されている。第2キャパシタの一方の電極は、駆動トランジスタのゲートに接続されている。第3スイッチングトランジスタは、映像信号線と第2キャパシタの他方の電極との間に接続されている。
一般に、駆動トランジスタの閾値電圧や移動度は、画素間でばらつく。このため、同一の映像信号を画素に供給しても、有機発光ダイオードに流れる電流は画素毎に異なり、輝度ムラが生じることになる。
ここで、特許文献1に、閾値電圧のばらつきを抑制する技術も開示されている。これにより、閾値電圧のばらつきに起因した駆動電流のばらつきを抑制することができ、優れた階調再現性を得ることができる。
特開2007−10993号公報
しかしながら、上記有機発光表示装置は、閾値電圧のばらつきを抑制することはできるが、移動度のばらつきを抑制することができない。画素間で駆動トランジスタの移動度がばらついている場合、それに起因して、駆動電流の大きさがばらつき、階調再現性が画素毎にばらつく可能性がある。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、階調再現性に優れたアクティブマトリクス型有機発光表示装置及びアクティブマトリクス型有機発光表示装置の駆動方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の態様に係るアクティブマトリクス型有機発光表示装置は、
複数の映像信号線と、
前記各映像信号線に接続された複数の画素と、
前記複数の画素及び複数の映像信号線に接続された駆動部と、を備え、
前記各画素は、
低電位電源配線に接続された陰極、前記陰極に対向配置された陽極並びに前記陰極及び陽極間に挟持された有機物層を含んだ有機発光ダイオードと、
高電位電源配線に接続されたソース電極、前記有機発光ダイオードの陽極に接続されたドレイン電極及びゲート電極を含んだPチャネル型の駆動トランジスタと、
前記駆動トランジスタのゲート電極とドレイン電極との間に接続されたキャンセルスイッチと、
前記駆動トランジスタのゲート電極に接続された電極及び他の電極を含んだ第1容量部と、
前記映像信号線と前記第1容量部の他の電極との間に接続された書込みスイッチと
前記駆動トランジスタのドレイン電極と前記有機発光ダイオードの陽極との間に接続された出力スイッチと、
前記駆動トランジスタのゲート電極に接続された第1電極と、前記出力スイッチ及び有機発光ダイオードの陽極の間に接続された第2電極とを含み、前記陽極の電位を前記駆動トランジスタのゲート電極に伝播する第2容量部と、を有し、
前記キャンセル期間の後の発光期間に、前記駆動トランジスタから駆動信号を前記有機発光ダイオードに出力させ、前記有機発光ダイオードに前記駆動信号が流れ始める時の前記陽極の電位の変化を前記第2容量部を介して前記駆動トランジスタのゲート電極に伝播させる。
この発明によれば、階調再現性に優れたアクティブマトリクス型有機発光表示装置及びアクティブマトリクス型有機発光表示装置の駆動方法を提供することができる。
以下、図面を参照しながらこの発明の第1の実施の形態に係るアクティブマトリクス型有機発光表示装置及びアクティブマトリクス型有機発光表示装置の駆動方法について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る表示装置を概略的に示す平面図である。図2は、図1の表示装置に採用可能な構造の一例を概略的に示す部分断面図である。図3は、図1の表示装置が含む画素の等価回路図である。図4は、上記画素を概略的に示す平面図である。なお、図2では、表示装置を、その表示面,すなわち前面又は光出射面,が下方を向き、背面が上方を向くように描いている。この表示装置は、アクティブマトリクス型駆動方式を採用した下面発光型の有機発光表示装置である。尚、本実施の形態では、下面発光型の有機発光表示装置であるが、本実施の形態は上面発光型の有機発光表示装置についても容易に適用可能である。また、図4では、画素電極PEは、上部電極C1に重ねられている。
図1乃至図4に示すように、有機発光表示装置は、表示パネルDPと、映像信号線ドライバXDRと、走査信号線ドライバYDRとを含んでいる。映像信号線ドライバXDR及び走査信号線ドライバYDRは駆動部10を形成している。
表示パネルDPは、例えば、ガラス基板などの絶縁基板SUBを含んでいる。基板SUB上には、アンダーコート層UCが形成されている。アンダーコート層UCは、例えば、基板SUB上にSiN層とSiO層とをこの順に積層してなる。
アンダーコート層UC上では、チャネル層SCが配列している。各チャネル層SCは、例えば、p型領域とn型領域とを含んだポリシリコン層である。アンダーコート層UC上では、下部電極Ck2、Cs2がさらに配列している。これら下部電極Ck2、Cs2は、例えば、n型ポリシリコン層である。
チャネル層SC及び下部電極Ck2、Cs2は、ゲート絶縁膜GIで被覆されている。ゲート絶縁膜GIは、例えばTEOS(tetraethyl orthosilicate)などを用いて形成することができる。
ゲート絶縁膜GI上には、走査信号線SL1、SL2、SL4、SL5、SL6が形成されている。走査信号線SL1、SL2、SL4、SL5、SL6は、各々が後述する画素PXの行方向(X方向)に延びており、画素PXの列方向(Y方向)に配列している。走査信号線SL1、SL2、SL4、SL5、SL6は、例えばMoWなどからなる。
ゲート絶縁膜GI上では、上部電極C1がさらに配列している。上部電極C1は、例えばMoWなどからなる。上部電極C1は、走査信号線SL1、SL2、SL4、SL5、SL6と同一の工程で形成することができる。
走査信号線SL1、SL2、SL4、SL5及びSL6のそれぞれはチャネル層SCと交差しており、これら交差部は薄膜トランジスタを構成している。また、上部電極C1はチャネル層SCと交差しており、これら交差部も薄膜トランジスタを構成している。
具体的には、走査信号線SL1とチャネル層SCとの交差部が形成している薄膜トランジスタは、出力スイッチSWaである。走査信号線SL2とチャネル層SCとの交差部が形成している薄膜トランジスタは、書込みスイッチSWdである。走査信号線SL4とチャネル層SCとの交差部が形成している薄膜トランジスタは、第2リセットスイッチSWbである。
走査信号線SL5とチャネル層SCとの交差部が形成している薄膜トランジスタは、キャンセルスイッチSWcである。走査信号線SL6とチャネル層SCとの交差部が形成している薄膜トランジスタは、第1リセットスイッチSWeである。上部電極C1とチャネル層SCとの交差部が形成している薄膜トランジスタは、駆動トランジスタDRである。
なお、この例では、駆動トランジスタDR及びスイッチSWa乃至SWeは、トップゲート型のpチャネル薄膜トランジスタである。また、図2において参照符号Gで示す部分は、走査信号線SL1に接続された、出力スイッチSWaのゲート電極である。
上部電極C1は、下部電極Ck2、Cs2と向き合っている。上部電極C1と下部電極Ck2、Cs2とそれらの間に介在している絶縁膜GIとは、第1容量部Ck及び第2容量部Csを構成している。ここでは、第1容量部Ck及び第2容量部Csはキャパシタである。ここでは、第1容量部Ck及び第2容量部Csは、共通の上部電極C1を使っているが、これに限定されるものではなく種々変形可能である。
ゲート絶縁膜GI、走査信号線SL1、SL2、SL4、SL5、SL6、及び上部電極C1は、層間絶縁膜IIで被覆されている。層間絶縁膜IIは、例えばプラズマCVD法などにより成膜されたSiOなどからなる。
層間絶縁膜II上には、映像信号線VL、基準信号線BL、電源線PSL及びリセット線RSLが形成されている。層間絶縁膜II上には、図2に示すソース電極SE及びドレイン電極DEがさらに形成されている。
映像信号線VLは、各々がY方向に延びており、X方向に配列している。映像信号線VLは、書込みスイッチSWdのソース電極に接続されている。基準信号線BLは、この例では、各々がY方向に延びており、X方向に配列している。基準信号線BLは、第2リセットスイッチSWbのソース電極に接続されている。電源線PSLは、この例では、各々がY方向に延びており、X方向に配列している。電源線PSLは、駆動トランジスタDRのソース電極と第2容量部Csとに接続されている。リセット線RSLは、第1リセットスイッチSWeのソース電極に接続されている。
ソース電極SE及びドレイン電極DEは、層間絶縁膜II及びゲート絶縁膜GIに設けられたコンタクトホールを介してチャネル層SCのソース領域及びドレイン領域にそれぞれ接続されている。ソース電極SE及びドレイン電極DEは、画素PXが含む素子間の接続に利用されている。
映像信号線VLと基準信号線BLと電源線PSLとリセット線RSLとソース電極SEとドレイン電極DEとは、例えば、Mo/Al/Moの三層構造を有している。これらは、同一工程で形成可能である。
映像信号線VLと基準信号線BLと電源線PSLとリセット線RSLとソース電極SEとドレイン電極DEとは、パッシベーション膜PSで被覆されている。パッシベーション膜PSは、例えばSiNなどからなる。
パッシベーション膜PS上では、画素電極PEが配列している。各画素電極PEは、パッシベーション膜PSに設けたコンタクトホールを介して、出力スイッチSWaのドレイン電極DEに接続されている。
画素電極PEは、この例では光透過性の前面電極である。また、画素電極PEは、この例では陽極である。画素電極PEの材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明な導電材料を使用することができる。
また、この実施の形態において、画素電極PEと、駆動トランジスタDRのゲート電極とは、第3容量部Cxを介して接続されている。第3容量部Cxは、上部電極C1と、上部電極C1に重なった電極Cx2とを有している。画素電極PEは、上部電極C1に重なっている。このため、上部電極C1に重なった画素電極PEの一部が電極Cx2として機能している。
パッシベーション膜PS上には、さらに、隔壁絶縁層PIが形成されている。隔壁絶縁層PIには、画素電極PEに対応した位置に貫通孔が設けられているか、或いは、画素電極PEが形成する列又は行に対応した位置にスリットが設けられている。ここでは、一例として、隔壁絶縁層PIは、画素電極PEに対応した位置に貫通孔を有している。隔壁絶縁層PIは、例えば、有機絶縁層である。隔壁絶縁層PIは、例えば、フォトリソグラフィ技術を用いて形成されている。
画素電極PE上には、活性層として、発光層を含んだ有機物層ORGが形成されている。発光層は、例えば、発光色が赤色、緑色、又は青色のルミネセンス性有機化合物を含んだ薄膜である。この有機物層ORGは、発光層に加え、正孔注入層、正孔輸送層、正孔ブロッキング層、電子輸送層、電子注入層などもさらに含むことができる。
隔壁絶縁層PI及び有機物層ORGは、対向電極CEで被覆されている。この例では、対向電極CEは、画素PX間で互いに接続された電極、すなわち共通電極である。また、この例では、対向電極CEは、陰極であり且つ光反射性の背面電極である。対向電極CEは、例えば、パッシベーション膜PSと隔壁絶縁層PIとに設けられたコンタクトホールを介して、映像信号線VLと同一の層上に形成された電極配線(図示せず)に電気的に接続されている。各々の有機発光ダイオードOLEDは、画素電極PEと、有機物層ORGと、対向電極CEとを含んでいる。
各画素PXは、駆動トランジスタDRと、スイッチSWa乃至SWeと、有機発光ダイオードOLEDと、第1容量部Ckと、第2容量部Csと、第3容量部Cxとを含んでいる。上記の通り、この例では、駆動トランジスタDR及びスイッチSWa乃至SWeはpチャネル薄膜トランジスタである。
駆動トランジスタDRと出力スイッチSWaと有機発光ダイオードOLEDとは、第1電源端子ND1と第2電源端子ND2との間で、この順に直列に接続されている。この例では、電源端子ND1は高電位電源端子であり、電源端子ND2は低電位電源端子である。
具体的には、駆動トランジスタDRのソース電極は電源端子ND1に接続されており、有機発光ダイオードOLEDの対向電極CEは電源端子ND2に接続されている。出力スイッチSWaは、駆動トランジスタDRのドレイン電極と有機発光ダイオードOLEDの画素電極PEとの間に接続されており、そのゲート電極は走査信号線SL1に接続されている。出力スイッチSWaは、走査信号線SL1から供給される制御信号BGに応答してオン(導通状態)、オフ(非導通状態)される。
キャンセルスイッチSWcは、駆動トランジスタDRのゲート電極とドレイン電極との間に接続されている。キャンセルスイッチSWcのゲート電極は、走査信号線SL5に接続されている。キャンセルスイッチSWcは、走査信号線SL5から供給される制御信号CGに応答してオン、オフされる。
書込みスイッチSWdは、映像信号線VLと第1容量部Ckとの間に接続されている。書込みスイッチSWdのゲート電極は、走査信号線SL2に接続されている。書込みスイッチSWdは、走査信号線SL2から供給される制御信号SGに応答してオン、オフされる。書込みスイッチSWdは、映像信号線VLを介して伝送される映像信号電圧Vsig1を出力させるかどうか切換えるものである。
第1リセットスイッチSWeは、リセット線RSLと駆動トランジスタDRのゲート電極との間に接続されている。第1リセットスイッチSWeのゲート電極は、走査信号線SL6に接続されている。第1リセットスイッチSWeは、走査信号線SL6から供給される制御信号RG1に応答してオン、オフされる。第1リセットスイッチSWeは、リセット線RSLを介して伝送されるリセット電圧RSを出力させるかどうか切換えるものである。ここで、リセット電圧RSは定電圧である。
第2リセットスイッチSWbは、基準信号線BLと第1容量部Ckとの間に接続されている。第2リセットスイッチSWbのゲート電極は、走査信号線SL4に接続されている。第2リセットスイッチSWbは、走査信号線SL4から供給される制御信号RG2に応答してオン、オフされる。第2リセットスイッチSWbは、基準信号線BLを介して伝送される基準電圧Vsig0を出力させるかどうか切換えるものである。
第1容量部Ckは、駆動トランジスタDRのゲート電極並びに第2リセットスイッチSWb及び書込みスイッチSWd間に接続されている。より詳しくは、第1容量部Ckの上部電極が駆動トランジスタDRのゲート電極に接続されている。第1容量部Ckの下部電極Ck2が第2リセットスイッチSWb及び書込みスイッチSWdに接続されている。第1容量部Ckは、基準電圧Vsig0及び映像信号電圧Vsig1を保持(記憶)するものである。
第2容量部Csは、駆動トランジスタDRのゲート電極及びソース電極間に接続されている。より詳しくは、第2容量部Csの上部電極が駆動トランジスタDRのゲート電極に接続されている。第2容量部Csの下部電極Cs2が駆動トランジスタDRのソース電極に接続されている。第2容量部Csは、駆動トランジスタDRのゲート電極及びソース電極間の電位差を保持するものである。
第3容量部Cxは、駆動トランジスタDRのゲート電極及び画素電極PE間に接続されている。より詳しくは、第3容量部Cxの上部電極が駆動トランジスタDRのゲート電極に接続されている。第3容量部Cxの下部電極Cx2が画素電極PEに接続されている。第3容量部Cxは、画素電極PEの電位を駆動トランジスタDRのゲート電極に伝播するものである。
映像信号線ドライバXDR及び走査信号線ドライバYDRは、この例では、表示パネルDPにCOG(chip on glass)実装している。映像信号線ドライバXDR及び走査信号線ドライバYDRは、COG実装する代わりに、TCP(tape carrier package)実装してもよい。
映像信号線ドライバXDRには、映像信号線VLが接続されている。この例では、映像信号線ドライバXDRには、基準信号線BLと電源線PSLとがさらに接続されている。映像信号線ドライバXDRは、映像信号線VLに映像信号として映像信号電圧Vsig1を出力する。加えて、映像信号線ドライバXDRは、基準信号線BLにリセット信号として基準電圧Vsig0(定電圧)を出力すると共に、電源線PSLに電源電圧を供給する。
走査信号線ドライバYDRには、走査信号線SL1、SL2、SL4、SL5、SL6が接続されている。走査信号線ドライバYDRは、走査信号線SL1、SL2、SL4、SL5及びSL6にそれぞれ走査信号として電圧信号を出力する。
次に、有機発光ダイオードOLEDに発光(画像を表示)させる場合の画素PXの動作について説明する。
上記のように構成された有機発光表示装置において、画素PXの動作は、リセット動作、キャンセル動作、書込み動作及び表示動作としての発光動作に分けられる。これら一連の動作は、例えば、1垂直走査期間に行われる。
ここで、図5は、制御信号BG、RG1、RG2、CG、SGのオン、オフタイミングと、基準電圧Vsig0と、映像信号電圧Vsig1と、リセット電圧RSと、駆動トランジスタDRのゲート電位を示すタイミングチャートである。
まず、リセット動作について説明する。
リセット動作は、リセット期間P1行われる。リセット動作は、前の発光動作に続いて行われる。リセット期間P1の長さは、例えば、1水平走査期間である。リセット動作の開始直前の有機発光ダイオードOLEDの画素電極PEの電位は、有機発光ダイオードOLEDの閾値(Vt,el)まで低下した状態となる。
図6には、リセット期間P1における画素PXを示している。
図1乃至図5、及び図6に示すように、リセット動作では、走査信号線ドライバYDRから、書込みスイッチSWd及びキャンセルスイッチSWcをオフ状態とするレベル(オフ電位)、ここでは、ハイレベルの制御信号SG、CGが出力されている状態で、出力スイッチSWaをオフ状態とするオフ電位の制御信号BGが出力される。
同時に、走査信号線ドライバYDRから、第1リセットスイッチSWe及び第2リセットスイッチSWbをオン状態とするレベル(オン電位)、ここではローレベルの制御信号RG1、RG2が出力される。
このため、出力スイッチSWaがオフ、第1リセットスイッチSWe及び第2リセットスイッチSWbがオンに切換えられる。これにより、駆動トランジスタDRのゲート電位がオン電位に設定されるとともに第1容量部Ckの第2リセットスイッチSWb側の電極(下部電極Ck2)が、映像信号線ドライバXDRから、基準信号線BL及び第2リセットスイッチSWbを介して供給される基準電圧Vsig0により基準電位(Vsig0)に設定される。
次に、キャンセル動作について説明する。
キャンセル動作は、リセット期間P1に続くキャンセル期間P2に行われる。キャンセル期間P2の長さは、例えば、2水平走査期間(1H×2)である。
図7には、キャンセル期間P2における画素PXを示している。
図1乃至図5、及び図7に示すように、キャンセル動作では、走査信号線ドライバYDRから、出力スイッチSWa及び書込みスイッチSWdにオフ電位の制御信号BG、SGの出力が維持され、第2リセットスイッチSWbにオン電位の制御信号RG2の出力が維持され、第1リセットスイッチSWeにオフ電位の制御信号RG1が出力され、キャンセルスイッチSWcにオン電位の制御信号CGが出力される。
このため、第1リセットスイッチSWeがオフ、キャンセルスイッチSWcがオンに切換えられる。これにより、駆動トランジスタDRのゲート電極及びドレイン電極の電位は同電位になり、その状態を保ったまま駆動トランジスタDRにキャンセル電流が流れ、駆動トランジスタDRのゲート電極及びソース電極の間の電圧は閾値電圧に徐々に近づいて行くことになる。
この実施の形態のように、キャンセル期間P2を十分にとれば駆動トランジスタDRのゲート電極及びソース電極の間の電圧は閾値電圧に到達し、第1容量部Ckには閾値電圧に相当する電位差が保持(記憶)される。
次に、書込み動作について説明する。
書込み動作は、キャンセル期間P2に続く書込み期間P3に行われる。ここでは、書込み期間P3の長さは、1水平走査期間(1H)より短い。
図8には、書込み期間P3における画素PXを示している。
図1乃至図5、及び図8に示すように、書込み動作では、走査信号線ドライバYDRから、出力スイッチSWa及び第1リセットスイッチSWeにオフ電位の制御信号BG、RG1の出力が維持され、第2リセットスイッチSWb及びキャンセルスイッチSWcにオフ電位の制御信号RG2、CGが出力され、書込みスイッチSWdにオン電位の制御信号SGが出力される。
このため、第2リセットスイッチSWb及びキャンセルスイッチSWcがオフ、書込みスイッチSWdがオンに切換えられる。これにより、第1容量部Ckの書込みスイッチSWd側の電極(下部電極Ck2)の電位は、映像信号線ドライバXDRから、映像信号線VL及び書込みスイッチSWdを介して供給される映像信号電圧Vsig1により、基準電位(Vsig0)から映像信号電位(Vsig1)に変位される。
すなわち、有機発光ダイオードOLEDに表示させる画像の階調に対応させた映像信号電圧Vsig1を書込みスイッチSWdを介して第1容量部Ckに印加し第1容量部Ckに記憶させる。
そして、第1容量部Ckの下部電極Ck2の電位変化にともない、駆動トランジスタDRのゲート電位は、閾値電圧を基点として(Vsig1−Vsig0)×Ck/(Ck+Cs)だけ変位する。なお、第1容量部Ckの容量をCk、第2容量部Csの容量をCsとした。
その後、書込みスイッチSWdにオフ電位の制御信号SGが出力される。このため、書込みスイッチSWdがオフに切換えられる。これにより、第2容量部Csに駆動トランジスタDRのゲート電位が保持される。
次に、発光動作について説明する。
発光動作は、書込み期間P3経過後の表示期間としての発光期間P4に行われる。発光期間P4の長さは、例えば、1垂直走査期間が終了するまで(次のリセット動作が開始されるまで)の間である。
図9には、発光期間P4における画素PXを示している。
図1乃至図5、及び図9に示すように、発光動作では、走査信号線ドライバYDRから、第1リセットスイッチSWe、第2リセットスイッチSWb、キャンセルスイッチSWc及び書込みスイッチSWdにオフ電位の制御信号RG1、RG2、CG、SGの出力が維持され、出力スイッチSWaにオン電位の制御信号BGが出力される。
このため、出力スイッチSWaがオンに切換えられる。これにより、駆動トランジスタDRから駆動信号を有機発光ダイオードOLEDに出力させる。言い換えると、有機発光素子OLEDに、画像の階調に応じた駆動電流が与えられる。
ここで、出力スイッチSWaをオンに切換えたタイミングT1での動作について説明する。
駆動部10は、出力スイッチSWaをオンに切換えることにより、有機発光ダイオードOLEDに駆動信号が流れ始める時(タイミングT1)の画素電極PEの電位の変化を第3容量部Cxを介して駆動トランジスタDRのゲート電極に伝播させる。
タイミングT1において、有機発光ダイオードOLEDの画素電極PEの電位は、駆動トランジスタDRのゲート電位に応じた発光電流を流せる電位(Vop,el)まで上昇する。この時の画素電極PEの電位の上昇は、移動度の大きい駆動トランジスタDRに接続されている有機発光ダイオードOLEDほど大きい。
なぜならば、キャンセル動作後に駆動トランジスタDRのゲート電位を同量変化させた場合、移動度の大小だけが発光電流の大小につながるためである。そして、画素電極PEの電位の上昇に伴い駆動トランジスタDRのゲート電位もオフ方向に(Vop,el−Vt,el)×Cx/(Cx+Cs)だけ変位し、この変位も移動度の大きい駆動トランジスタDRほど大きい。
したがって、移動度の大きい駆動トランジスタDRの方が移動度の小さい駆動トランジスタDRよりゲート電位がオフ方向により近い状態になり、移動度のばらつきの補償がゲート電位の自動調整の形で行われた状態になる。
すなわち、有機発光表示装置の有する複数の駆動トランジスタDRは、製造上、特性にばらつきが生じて形成されるが、タイミングT1での動作により、画像の階調を得るための電位だけ駆動トランジスタDRのゲート電位を変位させることができ、さらに、移動度のばらつきを補償することができる。言い換えると、駆動トランジスタDRのゲート電位は、所望のタイミングで所望の発光電流を流すことができる状態に設定される。
上記のように構成された有機発光表示装置および有機発光表示装置の駆動方法によれば、有機発光表示装置は、複数の映像信号線VLと、複数の基準信号線BLと、複数の画素PXと、駆動部10とを備えている。各画素PXは、駆動トランジスタDRと、スイッチSWa乃至SWeと、有機発光ダイオードOLEDと、第1容量部Ckと、第2容量部Csと、第3容量部Cxとを含んでいる。
駆動部10が行う画素PXの動作は、リセット動作、キャンセル動作、書込み動作及び発光動作である。キャンセル動作により、駆動トランジスタDRのゲート電極及びソース電極間の電圧を閾値電圧に到達させることができるため、駆動トランジスタDRの閾値電圧ばらつきの影響を抑制することができる。
また、第3容量部Cxは、駆動トランジスタDRのゲート電極及び有機発光ダイオードOLED間に接続されている。タイミングT1において、画素電極PEの電位の変化を第3容量部Cxを介して駆動トランジスタDRのゲート電極に伝播させることができる。これにより、駆動トランジスタDRの移動度のばらつきを補償することができる。
上記したことから、閾値電圧ばらつきの影響、移動度ばらつきの影響ともに抑制することができる。そして、階調再現性に優れ、輝度ムラを抑制できる有機発光表示装置及び有機発光表示装置の駆動方法を得ることができる。
ここで、本願発明者は、発光電流に対する電流ばらつき(輝度ばらつき)を調査した。調査する際、第2容量部Cs及び第3容量部Cxの特性を具体的に設定して行った。具体的な設定として、例えば、Cx/Csの値を0.1及び0.2とした。また、比較例として、第3容量部Cxを設けない場合(Cx/Cs=0)の例についても調査した。
この場合の発光電流と電流ばらつきとの関係を図10に示す。同図から解るように、Cx/Csの値を大きくしていくことで、低階調側、高階調側ともに発光電流ばらつきが低減されている。
次に、この発明の第2の実施の形態に係るアクティブマトリクス型有機発光表示装置及びアクティブマトリクス型有機発光表示装置の駆動方法について詳細に説明する。なお、この実施の形態において、有機発光表示装置の構成は上述した実施の形態と概ね同一であり、同一の部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図11に示すように、各画素PXは、短絡スイッチSWfをさらに備えている。短絡スイッチSWfは、走査信号線SL7とチャネル層SCとの交差部が形成している薄膜トランジスタである。この例では、短絡スイッチSWfは、トップゲート型のpチャネル薄膜トランジスタである。
短絡スイッチSWfは、有機発光ダイオードOLEDの画素電極PEと対向電極CEとの間に接続されている。短絡スイッチSWfのゲート電極は、走査信号線SL7に接続されている。短絡スイッチSWfは、走査信号線SL7から供給される制御信号EGに応答してオン、オフされる。短絡スイッチSWfは、有機発光ダイオードOLEDの画素電極PE及び対向電極CEを短絡させることができるものである。
詳述すると、駆動部10は、短絡スイッチSWfを導通状態にさせ、有機発光ダイオードOLEDの画素電極PE及び対向電極CEを短絡させ、発光期間の直前に短絡スイッチSWfを非導通状態に切換え、発光期間も短絡スイッチSWfを非導通状態に維持させるものである。
次に、有機発光ダイオードOLEDに発光(画像を表示)させる場合の画素PXの動作について説明する。
上記のように構成された有機発光表示装置において、画素PXの動作は、リセット動作、キャンセル動作、書込み動作及び表示動作としての発光動作に分けられる。これら一連の動作は、例えば、1垂直走査期間に行われる。
ここで、図12は、制御信号BG、RG1、RG2、CG、SG、EGのオン、オフタイミングと、基準電圧Vsig0と、映像信号電圧Vsig1と、リセット電圧RSと、駆動トランジスタDRのゲート電位を示すタイミングチャートである。
まず、リセット動作について説明する。
図11及び図12に示すように、リセット動作は、リセット期間P1行われる。リセット動作は、前の発光動作に続いて行われる。リセット期間P1の長さは、例えば、1水平走査期間である。
リセット動作では、走査信号線ドライバYDRから、書込みスイッチSWd、キャンセルスイッチSWc及び短絡スイッチSWfをオフ状態とするレベル(オフ電位)、ここでは、ハイレベルの制御信号SG、CG、EGが出力されている状態で、出力スイッチSWaをオフ状態とするオフ電位の制御信号BGが出力される。
同時に、走査信号線ドライバYDRから、第1リセットスイッチSWe及び第2リセットスイッチSWbをオン状態とするレベル(オン電位)、ここではローレベルの制御信号RG1、RG2が出力される。
このため、出力スイッチSWaがオフ、第1リセットスイッチSWe及び第2リセットスイッチSWbがオンに切換えられる。これにより、駆動トランジスタDRのゲート電位がオン電位に設定されるとともに第1容量部Ckの第2リセットスイッチSWb側の電極(下部電極Ck2)が、映像信号線ドライバXDRから、基準信号線BL及び第2リセットスイッチSWbを介して供給される基準電圧Vsig0により基準電位(Vsig0)に設定される。
また、リセット期間P1の途中において、短絡スイッチSWfがオンに切換えられる。これにより、有機発光ダイオードOLEDの画素電極PE及び対向電極CEを短絡させ、画素電極PEの電位を低電源電位(Vcat)に設定する。この状態で、有機発光ダイオードOLEDは非導通となり、容量素子として振舞うことになる。
次に、キャンセル動作について説明する。
キャンセル動作は、リセット期間P1に続くキャンセル期間P2に行われる。キャンセル期間P2の長さは、例えば、2水平走査期間(1H×2)である。
キャンセル動作では、走査信号線ドライバYDRから、出力スイッチSWa及び書込みスイッチSWdにオフ電位の制御信号BG、SGの出力が維持され、第2リセットスイッチSWb及び短絡スイッチSWfにオン電位の制御信号RG2、EGの出力が維持され、第1リセットスイッチSWeにオフ電位の制御信号RG1が出力され、キャンセルスイッチSWcにオン電位の制御信号CGが出力される。
このため、第1リセットスイッチSWeがオフ、キャンセルスイッチSWcがオンに切換えられる。これにより、駆動トランジスタDRのゲート電極及びドレイン電極の電位は同電位になり、その状態を保ったまま駆動トランジスタDRにキャンセル電流が流れ、駆動トランジスタDRのゲート電極及びソース電極の間の電圧は閾値電圧に徐々に近づいて行くことになる。
この実施の形態のように、キャンセル期間P2を十分にとれば駆動トランジスタDRのゲート電極及びソース電極の間の電圧は閾値電圧に到達し、第1容量部Ckには閾値電圧に相当する電位差が保持(記憶)される。
次に、書込み動作について説明する。
書込み動作は、キャンセル期間P2に続く書込み期間P3に行われる。ここでは、書込み期間P3の長さは、1水平走査期間(1H)より短い。
書込み動作では、走査信号線ドライバYDRから、出力スイッチSWa及び第1リセットスイッチSWeにオフ電位の制御信号BG、RG1の出力が維持され、短絡スイッチSWfにオン電位の制御信号EGの出力が維持され、第2リセットスイッチSWb及びキャンセルスイッチSWcにオフ電位の制御信号RG2、CGが出力され、書込みスイッチSWdにオン電位の制御信号SGが出力される。
このため、第2リセットスイッチSWb及びキャンセルスイッチSWcがオフ、書込みスイッチSWdがオンに切換えられる。これにより、第1容量部Ckの書込みスイッチSWd側の電極(下部電極Ck2)の電位は、映像信号線ドライバXDRから、映像信号線VL及び書込みスイッチSWdを介して供給される映像信号電圧Vsig1により、基準電位(Vsig0)から映像信号電位(Vsig1)に変位される。
すなわち、有機発光ダイオードOLEDに表示させる画像の階調に対応させた映像信号電圧Vsig1を書込みスイッチSWdを介して第1容量部Ckに印加し第1容量部Ckに記憶させる。
そして、第1容量部Ckの下部電極Ck2の電位変化にともない、駆動トランジスタDRのゲート電位は、閾値電圧を基点として(Vsig1−Vsig0)×Ck/(Ck+Cs)だけ変位する。
その後、書込みスイッチSWdにオフ電位の制御信号SGが出力される。このため、書込みスイッチSWdがオフに切換えられる。これにより、第2容量部Csに駆動トランジスタDRのゲート電位が保持される。
ここで、書込み動作と発光動作との間でのタイミングT2で、短絡スイッチSWfにオフ電位の制御信号EGが出力される。このため、短絡スイッチSWfがオフに切換えられる。これにより、有機発光ダイオードOLEDの画素電極PEの電位は、有機発光ダイオードOLED容量に保持された低電源電位(Vcat)にされる。
次に、発光動作について説明する。
発光動作は、書込み期間P3経過後の表示期間としての発光期間P4に行われる。発光期間P4の長さは、例えば、1垂直走査期間が終了するまで(次のリセット動作が開始されるまで)の間である。
発光動作では、走査信号線ドライバYDRから、第1リセットスイッチSWe、第2リセットスイッチSWb、キャンセルスイッチSWc、書込みスイッチSWd及び短絡スイッチSWfにオフ電位の制御信号RG1、RG2、CG、SG、EGの出力が維持され、出力スイッチSWaにオン電位の制御信号BGが出力される。
このため、出力スイッチSWaがオンに切換えられる。これにより、駆動トランジスタDRから駆動信号を有機発光ダイオードOLEDに出力させる。言い換えると、有機発光素子OLEDに、画像の階調に応じた駆動電流が与えられる。
ここで、出力スイッチSWaをオンに切換えたタイミングT1での動作について説明する。
駆動部10は、出力スイッチSWaをオンに切換えることにより、有機発光ダイオードOLEDに駆動信号が流れ始める時(タイミングT1)の画素電極PEの電位の変化を第3容量部Cxを介して駆動トランジスタDRのゲート電極に伝播させる。
タイミングT1において、有機発光ダイオードOLEDの画素電極PEの電位は、駆動トランジスタDRのゲート電位に応じた発光電流を流せる電位(Vop,el)まで上昇する。この時の画素電極PEの電位の上昇は、移動度の大きい駆動トランジスタDRに接続されている有機発光ダイオードOLEDほど大きい。
なぜならば、キャンセル動作後に駆動トランジスタDRのゲート電位を同量変化させた場合、移動度の大小だけが発光電流の大小につながるためである。そして、画素電極PEの電位の上昇に伴い駆動トランジスタDRのゲート電位もオフ方向に(Vop,el−Vcat)×Cx/(Cx+Cs)だけ変位し、この変位も移動度の大きい駆動トランジスタDRほど大きい。
したがって、移動度の大きい駆動トランジスタDRの方が移動度の小さい駆動トランジスタDRよりゲート電位がオフ方向により近い状態になり、移動度のばらつきの補償がゲート電位の自動調整の形で行われた状態になる。
すなわち、有機発光表示装置の有する複数の駆動トランジスタDRは、製造上、特性にばらつきが生じて形成されるが、タイミングT1での動作により、画像の階調を得るための電位だけ駆動トランジスタDRのゲート電位を変位させることができ、さらに、移動度のばらつきを補償することができる。言い換えると、駆動トランジスタDRのゲート電位は、所望のタイミングで所望の発光電流を流すことができる状態に設定される。
この実施の形態において、短絡スイッチSWfを設けているため、有機発光ダイオードOLEDの閾値ばらつきの影響を受けにくい。このため、タイミングT1での画素電極PEの電位の変化を大きくすることができる。これにより、この有機発光表示装置は、第3容量部Cxの容量が小さくても、上述した第1の実施の形態の有機発光表示装置より優れた移動度ばらつき補償能力を持つことができる。
上記のように構成された有機発光表示装置および有機発光表示装置の駆動方法によれば、有機発光表示装置は、複数の映像信号線VLと、複数の基準信号線BLと、複数の画素PXと、駆動部10とを備えている。各画素PXは、駆動トランジスタDRと、スイッチSWa乃至SWe、SWfと、有機発光ダイオードOLEDと、第1容量部Ckと、第2容量部Csと、第3容量部Cxとを含んでいる。
駆動部10が行う画素PXの動作は、リセット動作、キャンセル動作、書込み動作及び発光動作である。キャンセル動作により、駆動トランジスタDRのゲート電極及びソース電極間の電圧を閾値電圧に到達させることができるため、駆動トランジスタDRの閾値電圧ばらつきの影響を抑制することができる。
また、第3容量部Cxは、駆動トランジスタDRのゲート電極及び有機発光ダイオードOLED間に接続されている。タイミングT1において、画素電極PEの電位の変化を第3容量部Cxを介して駆動トランジスタDRのゲート電極に伝播させることができる。これにより、駆動トランジスタDRの移動度のばらつきを補償することができる。
さらに、短絡スイッチSWfを設けているため、タイミングT1での画素電極PEの電位の変化を大きくすることができる。これにより、優れた移動度ばらつき補償能力を得ることができる。
上記したことから、閾値電圧ばらつきの影響、移動度ばらつきの影響ともに抑制することができる。そして、階調再現性に優れ、輝度ムラを抑制できる有機発光表示装置及び有機発光表示装置の駆動方法を得ることができる。
なお、この発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
例えば、上述した実施の形態と同様の閾値キャンセル機能を持つ電圧信号方式画素PXに本発明の駆動方法を適用しても、上述した実施の形態と同様の効果を得ることが期待できる。
スイッチSWa乃至SWfは、pチャネル型のトランジスタに限らず、nチャネル型のトランジスタにより構成してもよい
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]複数の映像信号線と、
前記各映像信号線に接続された複数の画素と、を備え、
前記各画素は、
低電位電源配線に接続された陰極、前記陰極に対向配置された陽極並びに前記陰極及び陽極間に挟持された有機物層を含んだ有機発光ダイオードと、
高電位電源配線に接続されたソース電極、前記有機発光ダイオードの陽極に接続されたドレイン電極及びゲート電極を含んだPチャネル型の駆動トランジスタと、
前記駆動トランジスタのゲート電極に接続された電極を含んだ第1容量部と、
前記駆動トランジスタのゲート電極に接続された第1電極及び前記有機発光ダイオードの陽極に接続された第2電極を含み、前記陽極の電位を前記駆動トランジスタのゲート電極に伝播する第2容量部と、を有しているアクティブマトリクス型有機発光表示装置。
[2]前記複数の画素及び複数の映像信号線に接続された駆動部をさらに備え、
前記駆動部は、
発光期間に、前記駆動トランジスタから駆動信号を前記有機発光ダイオードに出力させ、前記有機発光ダイオードに前記駆動信号が流れ始める時の前記陽極の電位の変化を前記第2容量部を介して前記駆動トランジスタのゲート電極に伝播させる[1]に記載のアクティブマトリクス型有機発光表示装置。
[3]前記有機発光ダイオードの陽極及び陰極間に接続された短絡スイッチをさらに備え、
前記駆動部は、
前記短絡スイッチを導通状態にさせ有機発光ダイオードの陽極及び陰極を短絡させ、前記発光期間の直前に前記短絡スイッチを非導通状態に切換え、前記発光期間も前記短絡スイッチを非導通状態に維持させる[2]に記載のアクティブマトリクス型有機発光表示装置。
[4]前記駆動部は、
前記発光期間の前のキャンセル期間に、前記駆動トランジスタのゲート電極及びドレイン電極を接続させ前記駆動トランジスタのゲート及びソース間の電圧を前記駆動トランジスタの閾値電圧に設定する[2]に記載のアクティブマトリクス型有機発光表示装置。
[5]前記駆動部は、
前記発光期間の前であり、前記短絡スイッチが導通状態のキャンセル期間に、前記駆動トランジスタのゲート電極及びドレイン電極を接続させ前記駆動トランジスタのゲート及びソース間の電圧を前記駆動トランジスタの閾値電圧に設定する[3]に記載のアクティブマトリクス型有機発光表示装置。
[6]複数の映像信号線と、前記各映像信号線に接続された複数の画素と、を備え、前記各画素は、低電位電源配線に接続された陰極、前記陰極に対向配置された陽極並びに前記陰極及び陽極間に挟持された有機物層を含んだ有機発光ダイオードと、高電位電源配線に接続されたソース電極、前記有機発光ダイオードの陽極に接続されたドレイン電極及びゲート電極を含んだPチャネル型の駆動トランジスタと、前記駆動トランジスタのゲート電極に接続された電極を含んだ第1容量部と、前記駆動トランジスタのゲート電極に接続された第1電極及び前記有機発光ダイオードの陽極に接続された第2電極を含み、前記陽極の電位を前記駆動トランジスタのゲート電極に伝播する第2容量部と、を有しているアクティブマトリクス型有機発光表示装置の駆動方法において、
発光期間に、前記駆動トランジスタから駆動信号を前記有機発光ダイオードに出力させ、
前記有機発光ダイオードに前記駆動信号が流れ始める時の前記陽極の電位の変化を前記第2容量部を介して前記駆動トランジスタのゲート電極に伝播させるアクティブマトリクス型有機発光表示装置の駆動方法。
本発明の第1の実施の形態に係る有機発光表示装置を概略的に示す平面図。 上記有機発光表示装置の出力スイッチ及び有機発光ダイオードを示す断面図。 上記有機発光表示装置における画素の等価回路を示す平面図。 上記画素を示す概略平面図。 上記有機発光表示装置の駆動方法における制御信号のオン、オフ(high、low)タイミングを示すタイミングチャートであり、基準電圧、映像信号電圧、駆動トランジスタのゲート電位及びリセット電圧を併せて示す図。 上記有機発光表示装置のリセット動作における画素の等価回路を示す図。 上記有機発光表示装置のキャンセル動作における画素の等価回路を示す図。 上記有機発光表示装置の書込み動作における画素の等価回路を示す図。 上記有機発光表示装置の発光動作における画素の等価回路を示す図。 上記有機発光表示装置の実施例及び比較例における発光電流に対する電流ばらつきの変化をグラフで示す図。 本発明の第2の実施の形態に係る有機発光表示装置における画素の等価回路を示す平面図。 上記第2の実施の形態に係る有機発光表示装置の駆動方法における制御信号のオン、オフ(high、low)タイミングを示すタイミングチャートであり、基準電圧、映像信号電圧、駆動トランジスタのゲート電位及びリセット電圧を併せて示す図。
DP…表示パネル、10…駆動部、XDR…映像信号線ドライバ、YDR…走査信号線ドライバ、PX…画素、BL…基準信号線、VL…映像信号線、PSL…電源線、RSL…リセット線、SL1,SL2,SL4,SL5,SL6,SL7…走査信号線、DR…駆動トランジスタ、OLED…有機発光ダイオード、PE…画素電極、ORG…有機物層、CE…対向電極、SWa…出力スイッチ、SWb…第2リセットスイッチ、SWc…キャンセルスイッチ、SWd…書込みスイッチ、SWe…第1リセットスイッチ、SWf…短絡スイッチ、Ck…第1容量部、Cs…第2容量部、Cx…第3容量部、Ck2,Cs2…下部電極、C1…上部電極、Cx2…電極、BG,RG1,RG2,CG,SG,EG…制御信号、Vsig0…基準電圧、Vsig1…映像信号電圧、RS…リセット電圧、P1…リセット期間、P2…キャンセル期間、P3…書込み期間、P4…発光期間、T1,T2…タイミング。

Claims (1)

  1. 複数の映像信号線と、
    前記各映像信号線に接続された複数の画素と、
    前記複数の画素及び複数の映像信号線に接続された駆動部と、を備え、
    前記各画素は、
    低電位電源配線に接続された陰極、前記陰極に対向配置された陽極並びに前記陰極及び陽極間に挟持された有機物層を含んだ有機発光ダイオードと、
    高電位電源配線に接続されたソース電極、前記有機発光ダイオードの陽極に接続されたドレイン電極及びゲート電極を含んだPチャネル型の駆動トランジスタと、
    前記駆動トランジスタのゲート電極とドレイン電極との間に接続されたキャンセルスイッチと、
    前記駆動トランジスタのゲート電極に接続された電極及び他の電極を含んだ第1容量部と、
    前記映像信号線と前記第1容量部の他の電極との間に接続された書込みスイッチと
    前記駆動トランジスタのドレイン電極と前記有機発光ダイオードの陽極との間に接続された出力スイッチと、
    前記駆動トランジスタのゲート電極に接続された第1電極と、前記出力スイッチ及び有機発光ダイオードの陽極の間に接続された第2電極とを含み、前記陽極の電位を前記駆動トランジスタのゲート電極に伝播する第2容量部と、を有し、
    前記駆動部は、
    キャンセル期間に前記キャンセルスイッチを導通状態に切換え、前記キャンセル期間以外の期間に前記キャンセルスイッチを非導通状態に切換え、
    前記キャンセル期間の後の発光期間に、前記駆動トランジスタから駆動信号を前記有機発光ダイオードに出力させ、前記有機発光ダイオードに前記駆動信号が流れ始める時の前記陽極の電位の変化を前記第2容量部を介して前記駆動トランジスタのゲート電極に伝播させるアクティブマトリクス型有機発光表示装置。
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