JP5449272B2 - 紙送りローラ - Google Patents

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Description

本発明は、静電式複写機や各種プリンタ等において紙送りに用いられる紙送りローラに関するものである。
例えば静電式複写機、レーザープリンタ、普通紙ファクシミリ装置、およびこれらの複合機や、あるいはインクジェットプリンタ、自動現金預払機(ATM)等の機器類における紙送り機構には、各種の紙送りローラが組み込まれている。前記紙送りローラとしては、紙(プラスチックフィルム等を含む。以下同様。)と接触しながら回転して摩擦によって紙を搬送する、例えば給紙ローラ、搬送ローラ、プラテンローラ、排紙ローラ等が挙げられる。
前記紙送りローラとして、従来は、例えば天然ゴム(NR)、ウレタンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、ポリノルボネンゴム、シリコーンゴム、塩素化ポリエチレンゴム等の各種ゴムからなる単層で非多孔質の筒状体と、前記筒状体の中心の通孔に挿通され、固定された、金属等からなるシャフトとを備えたローラが一般的に用いられている。
しかし前記ローラは、通紙枚数が多くなると摩耗によって表面が平滑になり、摩擦係数が大きく低下して紙送りの不良を生じやすくなるという問題がある。
また、摩擦係数が低下したローラの外周面を紙がすべることによって音が出る、いわゆる「鳴き」と呼ばれる現象を生じやすくなるという問題もある。
鳴きは、前記筒状体の振動吸収性が不十分で、前記のようにローラの外周面を紙がすべることで発生した振動が筒状体を介してシャフトに伝わることによって音として発生する。
前記筒状体を、筒状の内層と、前記内層の外周に積層されて紙送りローラの外周面を構成する外層とを含む2層以上の多層構造とし、そのうち内層を外層よりも軟らかくすることで全体での硬さを低下させ、外周面における紙との接触面積を増加させて紙送りの不良が生じるのを防止するとともに、前記内層によって振動を吸収させて鳴きを抑制することが検討されている(特許文献1、2等参照)。
しかし前記構成では、通紙時の鳴きを大幅に低減することはできない。
特許文献3には、筒状の、例えば2層のゴム層を積層するとともに、そのうち内層の外周面にローレット溝を形成することで、前記ローレット溝とその外周側の外層との間に空隙を設けた紙送りローラが記載されている。
かかる紙送りローラによれば、前記空隙により内層の硬さをこれまでよりも大きく低下させて、その振動吸収性を向上させることができるため、鳴きを大幅に低減させることができる。
しかし前記紙送りローラは、前記形状に由来して外周面の硬さのむらが大きい。すなわち外周面のうち、内方にローレット溝による空隙が存在する領域では、前記空隙が存在しない領域に比べて、外周面の硬さの低下度合いが大きくなる。
そのため前記硬さのむらによって、通紙時に、紙が正しく送られない不送りや、あるいは2枚以上の紙が重なって送られる重送等の紙送りの不良を生じやすいという問題がある。
また前記紙送りローラは、ローレット溝が存在する領域では内層と外層とが接触しておらず、両層間の接触面積が小さいため、内層に対して外層を確実に固定するには、前記両層を、接着剤を介して接着する必要があり、接着剤を使用する分、および接着工程を要する分、紙送りローラの生産性が低下して製造コストが上昇するという問題もある。
特開2007−137539号公報 特開2008−114935号公報 特開2007−15792号公報
本発明の目的は、紙送りの不良や鳴き等を生じにくく、これまでより長期間に亘って良好な紙送りを維持できる上、内層と外層とを接着剤によって接着する必要がない紙送りローラを提供することにある。
本発明は、紙送りローラであって、筒状の内層、および前記内層の外周に積層されて前記紙送りローラの外周面を構成する外層を含み、前記内層は、スチレン系熱可塑性エラストマおよびポリプロピレンを含む樹脂マトリクス中に、ジエン系ゴム、およびエチレンプロピレンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴム分の架橋物を動的架橋によって分散させてなる熱可塑性エラストマ組成物によって形成され、その内部に、外層との界面に達しない複数の中空部を有し、かつ前記外層は、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、およびウレタンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴムの架橋物によって形成されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、前記のように複数の中空部を、内層の内部に、外層との界面に達しないように設けており、前記中空部と外層との間には必ず内層が介在することになるため、前記中空部の位置が外周面の硬さに及ぼす影響を低減することができる。
すなわち、外周面の全周に亘って硬さのむらを小さくすることができるため、通紙時に、紙が正しく送られない不送りや、あるいは2枚以上の紙が重なって送られる重送等の紙送りの不良が生じるのを防止することができる。
しかも中空部を設けることで内層の硬さを大きく低下させることができるため、全体での硬さを低下させ、外周面における紙との接触面積を増加させて紙送りの不良が生じるのを防止することができるとともに、前記内層の振動吸収性を向上させて通紙時の鳴きを大幅に低減させることもできる。
さらに内層と外層とは、その全周に亘って互いに接触されるため、接着剤によって接着しなくても、前記両層を互いに確実に固定することができる。
したがって本発明によれば、紙送りの不良や鳴き等の問題を生じにくく、これまでより長期間に亘って良好な紙送りを維持できる上、内層と外層とを接着剤によって接着する必要がない紙送りローラを提供することができる。
ただし本発明は、内層と外層とを接着剤によって接着す場合を完全に排除するものではない。場合によっては内層と外層とを接着剤によって接着することで、前記両層をより強固に一体化させて、紙送りローラの耐久性を向上させることもできる。その場合も、従来に比べてごく少量の接着剤の使用で高い効果を得ることができる。
前記内層は、スチレン系熱可塑性エラストマおよびポリプロピレンを含む樹脂マトリクス中に、ジエン系ゴム、およびエチレンプロピレンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴム分の架橋物を動的架橋によって分散させてなる熱可塑性エラストマ組成物によって形成され
前記熱可塑性エラストマ組成物は、ゴムに比べて良好な成形性を有しており、前記のようにその内部に、外層との界面に達しない複数の中空部を有するという複雑な形状の内層を、例えば押出成形等によって、成形不良等を生じることなしに歩留まりよく生産することができる。
また前記熱可塑性エラストマ組成物はゴムに近い柔軟性を有すため、その内部に複数の中空部を設けることで、内層にゴムと同等またはそれ以上の柔軟性を付与して全体での硬さを低下させ、外周面における紙との接触面積を増加させて紙送りの不良が生じるのを防止することができる上、前記内層にゴムと同等またはそれ以上の良好な振動吸収性を付与して鳴きをより確実に防止することもできる。
前記外層は、EPDM等のエチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、およびウレタンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴムの架橋物によって形成され
前記ゴムの架橋物からなる外層は摩擦係数が大きく紙送り性能に優れる上、架橋構造を有し高い耐摩耗性を有するため、前記の良好な紙送り性能を、長期に亘って維持することができる。
前記内層の、軸方向と直交方向の断面における、前記中空部の断面積と、前記中空部以外の中実部の断面積とから、式(1):
Figure 0005449272
によって求められる中空率は10%以上、50%以下であるのが好ましい。
中空率が前記範囲未満では、中空部を設けることによる、内層の硬さを低下させ、外周面における紙との接触面積を増加させて紙送りの不良が生じるのを防止する効果や、前記内層の振動吸収性を向上させて通紙時の鳴きを低減させる効果が十分に得られないおそれがある。
一方、中空率が前記範囲を超える場合には、たとえ中空部を、内層の内部に、外層との界面に達しないように形成したとしても、外周面の硬さのむらが大きくなって、通紙時に不送りや重送等の紙送りの不良を生じやすくなるおそれがある。
これに対し、中空率を前記範囲内とすることにより、外周面の硬さのむらが大きくなるのを抑制しながら内層の硬さをできるだけ低下させて紙送りの不良が生じるのを防止したり、通紙時の鳴きを低減させたりする効果をさらに向上することができる。
本発明によれば、紙送りの不良や鳴き等を生じにくく、これまでより長期間に亘って良好な紙送りを維持できる上、内層と外層とを接着剤によって接着する必要がない紙送りローラを提供することができる。
本発明の紙送りローラの、実施の形態の一例の外観を示す斜視図である。 前記例の紙送りローラを構成する外層および内層の断面図である。 前記内層の一部を拡大した断面図である。
〈紙送りローラ〉
図1は、本発明の紙送りローラの、実施の形態の一例の外観を示す斜視図である。図2は、前記例の紙送りローラを構成する外層および内層の断面図である。図3は、前記内層の一部を拡大した断面図である。
図1を参照して、この例の紙送りローラ1は、筒状の内層2、前記内層2の中心の通孔3に挿通されたシャフト4、および前記内層2の外周に積層された筒状の外層5を備えている。前記外層5の外面は、紙送りローラ1の、紙と接触する外周面6とされている。
前記のうちシャフト4は、例えば金属、セラミック、硬質樹脂等によって形成される。
内層2、およびシャフト4は、例えばシャフト4の外径を内層2の通孔3の内径よりも大きめに形成して前記通孔3内にシャフト4を圧入したり、前記両者を接着剤によって接着したりすることで互いに固定される。特に両者を圧入によって固定するのが、接着剤の使用、および接着工程を省略して紙送りローラの生産性を向上する上で好ましい。
図2、図3を参照して、内層2は、図の例の場合、前記内層2の、外層5との界面7を構成する外筒体8、前記外筒体8内に配設された、中心に前記通孔3を有し、外径が前記外筒体8の内径よりも小さい内筒体9、および前記内筒体9の外周面10から外筒体8の内周面11に達する複数の板状の連結部12を備えている。
内層2を構成する前記外筒体8、内筒体9、および連結部12は、後述する熱可塑性エラストマによって一体に形成される。すなわち内層2は、例えば熱可塑性エラストマ組成物を押出成形することで、前記各部が一体化された、図2、図3に示す断面形状を有する筒状体を形成したのち、前記筒状体を所定の長さにカットするなどして形成することができる。
外筒体8、および内筒体9は、それぞれ厚みが一定に形成されている。また外筒体8、内筒体9、および通孔3は、中心軸L1を中心として互いに同心状に配設されている。
図1〜図3を参照して、連結部12は、内層2の全長に亘る略平板状に形成されている。
また個々の連結部12は、それぞれの面P2方向を、前記中心軸L1を通る一平面P1に対して一定の角度θをもって交差させて配設されている。
また複数の連結部12は、中心軸L1を中心として、外筒体8および内筒体9の周方向に等間隔に配設されている。
さらに個々の連結部12は、それぞれ等しい厚みに形成されている。
前記複数の連結部12を設けることで、外筒体8と内筒体9との間には、前記連結部12によって隔てられた複数の中空部13が設けられている。
各中空部13の径方向外方側は、内層2の全周に亘って、外層5との界面7に達しないように、厚み一定の外筒体8によって覆われている。
また、前記のように連結部12が周方向に等間隔に配設されること、個々の連結部12が、中心軸L1を通る一平面P1に対して同じ一定の角度θでもって傾斜させて設けられていること、厚みが等しく形成されていることから、各中空部13は、中心軸L1と直交方向(図2、図3に示す)の断面形状が、それぞれ合同に形成されている。
さらに、個々の中空部13を隔てる連結部12は、前記のように中心軸L1を通る一平面P1に対して一定の角度θ分だけ傾斜させて設けられて、径方向内方へ容易に変形できるようにされている。
そのため図の例の紙送りローラ1によれば、前記中空部13の位置が、その外周面6の硬さに及ぼす影響を低減することができる。すなわち、前記外周面6の全周に亘って硬さのむらを小さくすることができるため、通紙時に、紙が正しく送られない不送りや、あるいは2枚以上の紙が重なって送られる重送等の紙送りの不良が生じるのを防止することができる。
前記内層2の、中心軸L1方向と直交方向の断面における、前記中空部13の合計の断面積と、前記中空部13以外の中実部の断面積とから、式(1):
Figure 0005449272
によって求められる中空率は10%以上、50%以下であるのが好ましい。
中空率が前記範囲未満では、中空部13を設けることによる、内層2の硬さを低下させ、外周面6における紙との接触面積を増加させて紙送りの不良が生じるのを防止する効果や、前記内層2の振動吸収性を向上させて通紙時の鳴きを低減させる効果が十分に得られないおそれがある。
一方、中空率が前記範囲を超える場合には、たとえ中空部13を、内層2の内部に、外層5との界面7に達しないように形成したとしても、外周面6の硬さのむらが大きくなって、通紙時に不送りや重送等の紙送りの不良を生じやすくなるおそれがある。
これに対し、中空率を前記範囲内とすることにより、外周面6の硬さのむらが大きくなるのを抑制しながら内層2の硬さをできるだけ低下させて紙送りの不良が生じるのを防止したり、通紙時の鳴きを低減させたりする効果をさらに向上することができる。
外層5は、例えばEPDM等のエチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、およびウレタンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴムの架橋物によって、厚みが一定の筒状に形成される。
前記外層5は、例えばプレス架橋等によって、前記ゴムを筒状に成形するとともに架橋させて形成したコット(筒状体)を、さらに必要に応じて所定の外径となるように研磨するとともに、所定の長さにカットするなどして形成することができる。
内層2、および外層5は、周方向の全周に亘って隙間なく密着されている。
前記内層2、および外層5はそれぞれ別個に形成し、外層5内に内層2を嵌め合わせることで両層を積層するのが好ましい。これにより両層の厚みの比率を厳密にコントロールして、紙送りの不良や鳴き等を防止する効果にばらつきが生じるのを抑制し、常に一定の効果を有する紙送りローラ1を提供することができる。
両層は、例えば内層2の外径を外層5の内径よりも僅かに大きめに形成して、前記外層5内に内層2を圧入して、両層の径差と弾性力とによって互いに固定するのが、接着剤の使用、および接着工程を省略して紙送りローラ1の生産性を向上する上で好ましい。
ただし内層2、および外層5は、接着剤によって接着してもよい。その場合は、前記両層をより強固に一体化させて、紙送りローラ1の耐久性を向上させることができる。その場合も、従来に比べてごく少量の接着剤の使用で高い効果を得ることができる。
外層5の外周面6は、図の例の場合滑らかな円筒面としているが、前記外周面6には、紙との摩擦係数を高めたり、紙粉の付着による摩擦係数の低下を抑制したりするために、ローレット加工やシボ加工等を施してもよい。また外周面6の周方向や、中心軸L1の軸方向に沿う溝を、内層2、および外層5に形成してもよい。
〈熱可塑性エラストマ組成物〉
前記各部のうち内層2は、先に説明したように熱可塑性エラストマ組成物によって形成す
前記熱可塑性エラストマ組成物としては、スチレン系熱可塑性エラストマおよびポリプロピレンを含む樹脂マトリクス中に、ジエン系ゴム、およびエチレンプロピレンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴム分の架橋物を動的架橋によって分散させたものが用いられる
前記熱可塑性エラストマ組成物は、前記樹脂マトリクスと未架橋のゴム分とを含む混合物を加熱しながら混練してゴム分を動的架橋させることによって調製される。
前記のうちスチレン系熱可塑性エラストマとしては、水素添加スチレン系熱可塑性エラストマが好ましい。前記水素添加スチレン系熱可塑性エラストマは、水素添加によって二重結合が飽和されているため低硬度で柔軟性に優れる上、耐久性にも優れている。そのためヘタリ等が生じるのを有効に抑制でき、内層2の、ひいては紙送りローラ1の耐久性を向上できる。
また、前記水素添加スチレン系熱可塑性エラストマは二重結合を含まないため、ゴム分を動的架橋させる際に前記架橋を阻害するおそれがない上、自身は架橋されないため、動的架橋後の熱可塑性エラストマ組成物に所望の可塑性と柔軟性とを付与できる。
前記水素添加スチレン系熱可塑性エラストマとしては、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチレン−エチレン/プロピレン共重合体(SEP)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、およびスチレン−エチレン−エチレン/プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)からなる群より選ばれた少なくとも1種のスチレン系熱可塑性エラストマの水素添加物が好ましい。特にSEEPSの水素添加物が好ましい。
ポリプロピレンは、熱可塑性エラストマ組成物の、押出成形時の加工性を向上する働きをする。前記ポリプロピレンとしては、プロピレンのみを重合させたホモポリマタイプの他、前記ホモポリマタイプのポリプロピレンの低温脆性等を改善するためにエチレン等の他のオレフィンを若干量、共重合させたランダムもしくはブロックコポリマタイプ等の種々のポリプロピレンの1種または2種以上が挙げられる。
前記スチレン系熱可塑性エラストマとポリプロピレンとを含む樹脂マトリクスの配合割合は、ゴム分100質量部あたり10質量部以上、特に20質量部以上であるのが好ましく、100質量部以下、特に75質量部以下であるのが好ましい。
樹脂マトリクスの配合割合が前記範囲未満では、熱可塑性成分としての前記樹脂マトリクスの量が少なすぎるため、熱可塑性エラストマ組成物に良好な熱可塑性を付与できないおそれがある。またゴム分の架橋物を樹脂マトリクス中に良好に分散できないおそれもある。
一方、樹脂マトリクスの配合割合が前記範囲を超える場合には、相対的にゴム分の架橋物の量が少なくなるため、内層2に良好なゴム弾性を付与できないおそれがある。
樹脂マトリクスの配合割合は、前記樹脂マトリクスとしてスチレン系熱可塑性エラストマとポリプロピレンとを併用する場合は、この2種の合計の配合割合である。
また前記2種の併用系においてスチレン系熱可塑性エラストマ100質量部あたりのポリプロピレンの配合割合は5質量部以上、特に10質量部以上であるのが好ましく、100質量部以下、特に80質量部以下であるのが好ましい。
ポリプロピレンの配合割合が前記範囲未満では、前記ポリプロピレンを配合したことによる、先に説明した熱可塑性エラストマ組成物の、押出成形時の加工性を向上する効果が十分に得られないおそれがある。またポリプロピレンの配合割合が前記範囲を超える場合には、相対的にスチレン系熱可塑性エラストマの量が少なくなるため、内層2の柔軟性が低下するおそれがある。
ジエン系ゴムとしては、例えば天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)等が挙げられる。またエチレンプロピレンゴムとしては、例えばエチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)等が挙げられる。ゴム分としては前記ゴムのいずれか1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても構わない。
特にEPDMが好ましい。EPDMは、主鎖が飽和炭化水素からなり二重結合を含まないため、高濃度オゾン雰囲気、紫外線を含む光照射等の環境下に長時間曝されても主鎖の切断が起こりにくい。そのため内層2の耐オゾン性、耐紫外線性、耐熱性等を向上できる。EPDMは単独で用いるのが好ましいが、EPDMと他のゴム分とを併用してもよく、その場合にはゴム分の全体に占めるEPDMの割合が50質量%以上、特に80質量%以上であるのが好ましい。
前記のようにゴム分を動的架橋させる場合、前記ゴム分とマトリクス樹脂との混合物には、ゴム分を架橋させるための架橋剤を配合する。架橋剤としては樹脂架橋剤が好ましい。
樹脂架橋剤は、加熱等によってゴム分に架橋反応を起こさせることができる合成樹脂であり、通常の硫黄架橋系(硫黄と架橋促進剤等との併用系)のようにブルームを生じない上、架橋後のゴム分の圧縮永久ひずみや機械的特性の低下を小さくでき、耐久性を向上できるといった利点を有している。
また樹脂架橋剤によれば、硫黄架橋系に比べて架橋時間を短くできる。そのため、例えばゴム分を含む各成分の混合物を押出機内で加熱しながら混練して動的架橋させる際に、前記押出機内に滞留している短い時間内で動的架橋を十分に進行させることができる。
樹脂架橋剤としてはフェノール樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、トリアジン・ホルムアルデヒド縮合物、およびヘキサメトキシメチル・メラミン樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましく、特にフェノール樹脂が好ましい。
またフェノール樹脂としては、フェノール、アルキルフェノール、クレゾール、キシレノールもしくはレゾルシン等のフェノール類と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドもしくはフルフラール等のアルデヒド類との反応により合成される各種フェノール樹脂が好ましい。フェノール樹脂のアルデヒドユニットに少なくとも一個のハロゲン原子が結合したハロゲン化フェノール樹脂を用いることもできる。
特にベンゼンのオルト位またはパラ位にアルキル基が結合したアルキルフェノールとホルムアルデヒドとの反応によって得られるアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂が、ゴム分との相溶性に優れるとともに反応性に富み、架橋反応の開始時間を比較的早くできるため好ましい。
アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂のアルキル基としては炭素数が1〜10のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基が好ましい。またアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂のハロゲン化物も好適に用いられる。
さらに硫化−p−tert−ブチルフェノールとアルデヒド類とを付加縮合させた変性アルキルフェノール樹脂や、アルキルフェノール・スルフィド樹脂も樹脂架橋剤として使用可能である。
樹脂架橋剤の配合割合は、ゴム分100質量部あたり2質量部以上、特に5質量部以上であるのが好ましく、20質量部以下、特に15質量部以下であるのが好ましい。
樹脂架橋剤の配合割合が前記範囲未満ではゴム分の架橋が不十分となるため、内層2に良好な機械的特性、耐久性を付与できないおそれがある。一方、樹脂架橋剤の配合割合が前記範囲を超える場合にはゴム分が硬くなりすぎるため、内層2の柔軟性が低下するおそれがある。
動的架橋を適切に行なうため、前記樹脂マトリクスとゴム分との混合物には架橋助剤(架橋活性剤)を配合してもよい。架橋助剤としては金属化合物、例えば酸化亜鉛、炭酸亜鉛等が挙げられ、特に酸化亜鉛(亜鉛華)が好ましい。
架橋助剤(架橋活性剤)の配合割合は、ゴム分100質量部あたり0.01質量部以上、特に0.1質量部以上であるのが好ましく、10質量部以下、特に5質量部以下であるのが好ましい。
また前記混合物には軟化剤を配合してもよい。軟化剤は、ゴム分を動的架橋させる際に混合物を混練しやすくして、前記ゴム分の架橋物を樹脂マトリクス中により微細かつ均一に分散させる働きをするとともに、内層2の柔軟性を高める働きをする。
前記軟化剤としてはオイルや可塑剤が好ましい。このうちオイルとしては、パラフィン系、ナフテン系、芳香族系等の鉱物油、炭化水素系オリゴマーからなる合成油、およびプロセスオイルからなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましい。また合成油としては、例えばα−オレフィンとのオリゴマー、ブテンのオリゴマー、およびエチレンとα−オレフィンとの非晶質オリゴマーからなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましい。
また可塑剤としては、例えばジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルセパケート、およびジオクチルアジペートからなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましい。
特にパラフィン系オイルが好ましく、前記パラフィン系オイルとしては鉱物油(原油)から精製され、基油がパラフィン系である種々のパラフィン系オイルがいずれも使用可能である。
軟化剤の配合割合は、ゴム分100質量部あたり10質量部以上、特に20質量部以上であるのが好ましく、250質量部以下、特に200質量部以下であるのが好ましい。
軟化剤の配合割合が前記範囲未満では、前記軟化剤を配合することによる先に説明した効果が十分に得られないおそれがある。また配合割合が前記範囲を超えてもそれ以上の効果が得られないだけでなく、過剰の軟化剤が内層2の外周面、内周面にブリードして、外層5やシャフト4との圧入による固定を妨げたりするおそれがある。
前記各成分を含む熱可塑性エラストマ組成物には、さらに充てん剤を配合してもよい。充てん剤は、内層2の機械的強度を高めるために機能する。
前記充てん剤としては、カーボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウム、二塩基性亜リン酸塩(DLP)、塩基性炭酸マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、酸化珪素等の1種または2種以上が挙げられる。
充てん剤の配合割合は、ゴム分100質量部あたり1質量部以上、特に3質量部以上であるのが好ましく、10質量部以下、特に5質量部以下であるのが好ましい。
充てん剤の配合割合が前記範囲未満では、前記充てん剤を配合したことによる、内層2の機械的強度を高める効果が十分に得られないおそれがある。また配合割合が前記範囲を超える場合には内層2の柔軟性が低下するおそれがある。
前記配合割合は、充てん剤として2種以上の充てん剤を併用する場合は、その合計の配合割合である。
また熱可塑性エラストマ組成物には、発泡剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、中和剤、造核剤、および気泡防止剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の添加剤を、適宜の割合で配合してもよい。
熱可塑性エラストマ組成物を調製するには、先に説明したように、前記樹脂マトリクスと未架橋のゴム分に、さらに樹脂架橋剤、架橋助剤(架橋活性剤)、軟化剤等を配合した混合物を加熱しながら混練して、前記ゴム分を樹脂マトリクス中に微細に分散させながら動的架橋させる。
混練には押出機、バンバリミキサ、ニーダ等を用いることができ、特に押出機が好ましい。押出機を用いる場合、前記押出機のスクリュー部内で、混合物を連続的に加熱しながら混練してゴム分を動的架橋させて熱可塑性エラストマ組成物を調製でき、前記熱可塑性エラストマ組成物をノズル先端から順次押し出して連続的に次工程(例えばペレット化の工程等)に送ることができるため、熱可塑性エラストマ組成物の生産性を向上できる。
ゴム分はハロゲンの存在下で動的架橋させるのが好ましい。そのためには、ハロゲン化された樹脂架橋剤を用いればよい。また塩化第二スズ、塩化第二鉄、塩化第二銅等のハロゲン供与性物質を添加してもよい。
このあと、調製された熱可塑性エラストマ組成物を、内層2のもとになる筒状体を押出成形するための押出成形機に供給し、前記押出成形機のスクリュー部の先端に接続されたダイの口金を通して筒状に押出成形して、前記図2、図3に示す断面形状を有する筒状体を形成したのち、前記筒状体を所定の長さにカットすることで内層2が形成される。
押出成形の条件は従来同様でよい。例えば押出温度(スクリュー部先端での設定温度)は160℃以上、特に180℃以上であるのが好ましく、250℃以下、特に230℃以下であるのが好ましい。また押出速度は0.5m/分以上、特に0.8m/分以上であるのが好ましく、7m/分以下、特に5m/分以下であるのが好ましい。
〈ゴム組成物〉
外層5は、先に説明したようにエチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、およびウレタンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴムの架橋物によって形成す
具体的には、未架橋の前記ゴムをゴム分として含むゴム組成物を、先に説明したようにプレス成形等によって筒状に成形するとともに前記ゴム分を架橋させてコットを形成し、前記コットを、さらに必要に応じて所定の外径となるように研磨するとともに所定の長さにカットするなどして外層5を形成することができる。
前記ゴムのうちエチレンプロピレンゴムとしては、前記EPM、EPDM等が挙げられる。ゴム分としては前記ゴムのいずれか1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても構わない。
特にEPDMが好ましい。EPDMは、主鎖が飽和炭化水素からなり二重結合を含まないため、高濃度オゾン雰囲気、紫外線を含む光照射等の環境下に長時間曝されても主鎖の切断が起こりにくい。そのため外層5の耐オゾン性、耐紫外線性、耐熱性等を向上できる。EPDMは単独で用いるのが好ましいが、EPDMと他のゴム分とを併用してもよく、その場合にはゴム分の全体に占めるEPDMの割合が50質量%以上、特に80質量%以上であるのが好ましい。
ゴム組成物には、前記ゴムを架橋させるための架橋剤、架橋促進剤、架橋助剤等を配合する。前記架橋剤、架橋促進剤、架橋助剤の種類および配合割合は、ゴムの種類等に応じて適宜設定することができる。
例えばゴムがEPDMである場合、架橋剤としては硫黄や含硫黄有機化合物等が挙げられる。
また硫黄等と組み合わせる架橋促進剤としては、例えばチウラム系促進剤、チアゾール系促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。架橋促進剤は、種類によって促進のメカニズムが異なるため、2種以上を併用するのが好ましい。
さらに架橋助剤としては、前記酸化亜鉛等の金属化合物や、あるいはステアリン酸等の1種または2種以上が挙げられる。架橋助剤も、種類によって機能が異なるため、2種以上を併用するのが好ましい。
またゴム組成物には、必要に応じて、外層5の機械的強度を高めるための充てん剤や、ゴム組成物の加工性を高めるとともに、前記外層5の柔軟性を高めるための軟化剤等を配合してもよい。
このうち充てん剤としては、先に例示したカーボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウム、二塩基性亜リン酸塩(DLP)、塩基性炭酸マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、酸化珪素等の1種または2種以上が挙げられる。
充てん剤の配合割合は、ゴム分100質量部あたり1質量部以上、特に3質量部以上であるのが好ましく、50質量部以下、特に30質量部以下であるのが好ましい。
充てん剤の配合割合が前記範囲未満では、前記充てん剤を配合したことによる、外層5の機械的強度を高める効果が十分に得られないおそれがある。また配合割合が前記範囲を超える場合には外層5の柔軟性が低下するおそれがある。
前記配合割合は、充てん剤として2種以上の充てん剤を併用する場合は、その合計の配合割合である。
また軟化剤としては、先に例示したオイルや可塑剤の1種または2種以上が挙げられ、特にパラフィン系オイルが好ましい。また前記パラフィン系オイルとしては鉱物油(原油)から精製され、基油がパラフィン系である種々のパラフィン系オイルがいずれも使用可能である。
軟化剤の配合割合は、ゴム分100質量部あたり5質量部以上、特に10質量部以上であるのが好ましく、50質量部以下、特に30質量部以下であるのが好ましい。
軟化剤の配合割合が前記範囲未満では、前記軟化剤を配合することによる先に説明した効果が十分に得られないおそれがある。また配合割合が前記範囲を超えてもそれ以上の効果が得られないだけでなく、過剰の軟化剤が外層5の内周面にブリードして、内層2との圧入による固定を妨げたり、外周面6にブリードして紙送りを妨げたり、さらにはトナーや感光体を汚染したりするおそれがある。
ゴム組成物には、発泡剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、中和剤、造核剤、および気泡防止剤からなる群より選ばれた少なくとも1種の添加剤を、適宜の割合で配合してもよい。
ゴム組成物を調製するには、前記各成分を所定の割合で配合して混練する。混練には密閉式混練機、押出機、バンバリミキサ、ニーダ等を用いることができる。
このあと、調製されたゴム組成物を、プレス架橋の場合は所定の金型内にセットして、すなわちプレス下で加熱することによって筒状に成形するとともに架橋させてコットを形成し、前記コットを、先に説明したように所定の外径となるように研磨するとともに所定の長さにカットすることで外層5が形成される。
プレス成形の条件は従来同様でよい。例えばEPDMを硫黄架橋系で架橋させる場合、加熱温度は140℃以上、特に150℃以上であるのが好ましく、200℃以下、特に180℃以下であるのが好ましい。また加熱時間は10分間以上、特に15分間以上であるのが好ましく、30分間以下、特に25分間以下であるのが好ましい。
前記内層2、および外層5を備えた本発明の紙送りローラ1は、例えば静電式複写機、レーザープリンタ、普通紙ファクシミリ装置、およびこれらの複合機や、あるいはインクジェットプリンタ、自動現金預払機(ATM)等の各種機器類の紙送り機構に組み込まれる、例えば給紙ローラ、搬送ローラ、プラテンローラ、排紙ローラ等の種々の紙送りローラとして用いることができる。
〈実施例1〉
(内層2の作製)
下記表1に示す配合Aの各成分をタンブラーでドライブレンドしたのち、2軸押出機のスクリュー部内で200℃に加熱しつつ混練してゴム分を動的架橋しながらノズル先端から押し出し、次いで連続的に所定の長さにカットしてペレット化して、前記樹脂マトリクス中にEPDMの架橋物が分散された熱可塑性エラストマ組成物のペレットを得た。
Figure 0005449272
表1中の各成分の詳細は下記のとおり。
(樹脂マトリクス)
水素添加スチレン系熱可塑性エラストマ:SEEPSの水素添加物、(株)クラレ製のセプトン(登録商標)4077
ポリプロピレン:日本ポリプロ(株)製のノバテック(登録商標)PP
(ゴム分)
EPDM:住友化学(株)製のエスプレン(登録商標)EPDM505A
(樹脂架橋剤)
臭素化アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂:田岡化学工業(株)製のタッキロール(登録商標)250−III
(軟化剤)
パラフィン系オイル:出光興産(株)製のダイアナ(登録商標)プロセスオイルPW−380〕、
(架橋助剤)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
(充てん剤)
酸化チタン:チタン工業(株)製の商品名クロノスKR−380
カーボンブラック:HAF、東海カーボン(株)製の商品名シースト3
前記ペレットを単軸押出加工機のスクリュー部内で加熱しながら混練し、前記スクリュー部の先端に接続したダイの口金を通して筒状に押出成形して、図2、図3に示す断面形状を有し、内径φ13.0mm、外径φ20.0mmで、かつ内部に21個の中空部13を有する筒状体を形成したのち、前記筒状体を長さ30mmにカットして内層2を形成した。押出成形の条件は、押出温度(スクリュー部先端での設定温度)200℃とした。
軸方向と直交方向の断面における、中空部13の断面積と、前記中空部13以外の中実部の断面積とから、先の式(1)で求められる中空率は25%であった。
(外層5の作製)
下記表2に示す配合Iの各成分を、密閉式混練機を用いて混練したのち所定の金型内にセットして160℃で20分間プレス架橋して内径φ14mm、外径φ21mm、長さ60mmのコットを形成し、前記コットを、円筒研磨盤を用いて外径φ20mmになるまで研磨するとともに長さ30mmにカットして外層5を形成した。
Figure 0005449272
表2中の各成分の詳細は下記のとおり。
(ゴム分)
EPDM:住友化学(株)製のエスプレン(登録商標)670F
(充てん剤)
酸化珪素:東ソー・シリカ(株)製のNipsil(登録商標)VN3
炭酸カルシウム:備北粉化工業(株)製のBF300
カーボンブラック:HAF、東海カーボン(株)製の商品名シースト3
(軟化剤)
パラフィン系オイル:出光興産(株)製のダイアナ(登録商標)プロセスオイルPW−380
(架橋助剤)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
ステアリン酸:日油(株)製の商品名つばき
(架橋剤)
粉末硫黄:鶴見化学工業(株)製
(架橋促進剤)
テトラエチルチウラムジスルフィド:大内新興化学工業(株)製のノクセラー(登録商標)TET
ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド:大内新興化学工業(株)製のノクセラー(登録商標)DM
(紙送りローラ1の作製)
前記内層2の通孔3に外径φ14mmの樹脂製のシャフト4を圧入したのち、前記内層2を外層5に圧入して、図1に示す紙送りローラ1を作製した。内層2とシャフト4、内層2と外層5は、いずれも接着剤を介さずに、径差に基づく圧着のみで固定した。
〈実施例2〉
(内層2の作製)
下記表3に示す配合Bの各成分をタンブラーでドライブレンドしたのち、2軸押出機のスクリュー部内で200℃に加熱しつつ混練してゴム分を動的架橋しながらノズル先端から押し出し、次いで連続的に所定の長さにカットしてペレット化して、前記樹脂マトリクス中にEPDMの架橋物が分散された熱可塑性エラストマ組成物のペレットを得た。
Figure 0005449272
表3中の各成分は表1で使用したものと同じとした。
前記ペレットを使用したこと以外は実施例1と同様にして同形状、同寸法の内層2を形成し、実施例1で形成したのと同じ外層5、および実施例1で使用したのと同じ樹脂製のシャフト4と組み合わせて、図1に示す紙送りローラ1を作製した。内層2とシャフト4、内層2と外層5は、いずれも接着剤を介さずに、径差に基づく圧着のみで固定した。
内層2の、軸方向と直交方向の断面における、中空部13の断面積と、前記中空部13以外の中実部の断面積とから、先の式(1)で求められる中空率は25%であった。
〈実施例3〉
実施例2で調製したのと同じ配合Bのペレットを用い、内層2を構成する外筒体8、内筒体9、および連結部12の寸法を変更して、内径φ13.0mm、外径φ20.0mmで、かつ前記式(1)で求められる中空率が10%である内層2を形成した。
そして前記内層2を、実施例1で形成したのと同じ外層5、および実施例1で使用したのと同じ樹脂製のシャフト4と組み合わせて図1に示す紙送りローラ1を作製した。内層2とシャフト4、内層2と外層5は、いずれも接着剤を介さずに、径差に基づく圧着のみで固定した。
〈実施例4〜6〉
内層2の中空率を5%(実施例4)、50%(実施例5)、55%(実施例6)としたこと以外は実施例3と同様にして紙送りローラ1を作製した。内層2とシャフト4、内層2と外層5は、いずれも接着剤を介さずに、径差に基づく圧着のみで固定した。
〈比較例1〉
実施例1で調製したのと同じ配合Aのペレットを用いて、内部に中空部を有しない中実筒状で、かつ内径φ13.0mm、外径φ20.0mmの内層を形成した。
そして前記内層を、実施例1で形成したのと同じ外層、および実施例1で使用したのと同じ樹脂製のシャフトと組み合わせて紙送りローラを作製した。内層とシャフト、内層と外層は、いずれも接着剤を介さずに、径差に基づく圧着のみで固定した。
〈比較例2〉
実施例2で調製したのと同じ配合Bのペレットを用いて、内部に中空部を有しない中実筒状で、かつ内径φ13.0mm、外径φ20.0mmの内層を形成した。
そして前記内層を、実施例1で形成したのと同じ外層、および実施例1で使用したのと同じ樹脂製のシャフトと組み合わせて紙送りローラを作製した。内層とシャフト、内層と外層は、いずれも接着剤を介さずに、径差に基づく圧着のみで固定した。
〈比較例3〉
下記表4に示す配合Cの各成分を、密閉式混練機を用いて混練したのち所定の金型内にセットして160℃で20分間プレス架橋して内径φ13mm、外径φ22mm、長さ60mmのコットを形成し、前記コットを、円筒研磨盤を用いて外径φ21mmになるまで研磨するとともに長さ30mmにカットして、内部に中空部を有しない中実筒状の内層を形成した。
そして前記内層を、実施例1で形成したのと同じ外層、および実施例1で使用したのと同じ樹脂製のシャフトと組み合わせて紙送りローラを作製した。内層とシャフト、内層と外層は、いずれも接着剤を介さずに、径差に基づく圧着のみで固定した。
Figure 0005449272
表中のブチルゴムは下記のとおり。またその他の成分は配合Iで使用したものと同じとした。
ブチルゴム:エクソンモービル社製のブチル268
〈比較例4〉
プレス架橋に使用する金型として、外層との界面に対応する面にローレットが形成されたものを用いたこと以外は比較例3と同様にして、内径φ13mm、外径φ20mmの、内部に中空部を有しない中実筒状で、かつその界面に複数のローレット溝が設けられた内層を形成した。
軸方向と直交方向の断面におけるローレット溝の断面積を中空部の断面積に見立てて、先の式(1)で求められる中空率は5%であった。
前記内層を、実施例1で形成したのと同じ外層、および実施例1で使用したのと同じ樹脂製のシャフトと組み合わせて紙送りローラを作製した。内層とシャフト、内層と外層を、いずれも接着剤を介さずに、径差に基づく圧着のみで固定しようとしたが、内層と外層は接触面積が小さく固着力が不十分であったため、接着剤を介して固定する必要があった。
〈内層、および外層の硬さ測定〉
前記各実施例、比較例の紙送りローラを組み立てる前の内層、および外層のショアA硬さ(デュロメータタイプA硬さ)を、それぞれ日本工業規格JIS K6253:2006「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―硬さの求め方」に則って測定した。
〈外周面の硬さ測定〉
前記各実施例、比較例で作製した紙送りローラの外周面のデュロメータタイプA硬さを、前記外周面の、中心軸と平行方向の5箇所の、それぞれ周方向の8点、計40点で測定して、その最大値Hmaxと最小値Hminとを求めるとともに、前記最大値Hmaxと最小値Hminとの差ΔH=Hmax−Hminを求めた。
前記差ΔHが小さいほど、外周面の硬さのむらが小さいと評価することができる。
〈摩擦係数試験および通紙状況評価〉
前記各実施例、比較例で作製した紙送りローラを、テフロン(登録商標)板の上に載置した幅60mm×長さ210mmの紙〔富士ゼロックス(株)製のP紙〕の上に250gfの鉛直荷重をかけながら圧接させた状態で、前記紙送りローラを周速度300m/秒で回転させた際に、前記紙に伝わる搬送力F(gf)を、ロードセルを用いて測定して、式(2):
摩擦係数=F/250 (2)
により摩擦係数を求めた。
測定は、紙送りローラの製造直後(初期)と、前記紙送りローラをモノクロ複合機〔富士ゼロックス(株)製のVIVACE455〕に組み込んで前記と同じP紙を5万枚連続的に通紙した後(通紙後)に実施した。
なお摩擦係数は、紙送りローラとしての機能を維持するためには、初期が1.5以上、通紙後が1.2以上である必要がある。
また前記通紙時の通紙状況を観察して、途中で紙送りの不良、すなわち不送りや重送が3回以上発生したものを通紙不良(×)、3回未満でかつ1回以上発生したものを通常レベル(△)、5万枚の通紙をしても紙送りの不良が全く発生しなかったものを通紙良好(○)として評価した。
〈鳴き評価〉
前記各実施例、比較例で作製した紙送りローラを、前記と同じモノクロ複合機に装着して同じP紙を1000枚連続的に通紙した際に鳴きが3回以上発生したものを不良(×)、3回未満でかつ1回以上発生したものを通常レベル(△)、全く発生しなかったものを良好(○)として評価した。
以上の結果を表5、表6に示す。
Figure 0005449272
Figure 0005449272
表6の比較例1〜3の結果より、内部に中空部を有さない中実状の内層と外層とを組み合わせた場合には、前記内層を、たとえ振動吸収性に優れたブチルゴム等で形成したとしても、鳴きを十分に防止できないことが判った。
また比較例4の結果より、内層の外層との界面にローレット溝を形成することで、前記外層との間に空隙を設けた場合には鳴きを防止できるものの、外周面の硬さのむらが大きくなるため、通紙時に、不送りや重送等の紙送りの不良を生じやすいことが判った。また比較例4の構造では、先に説明したように内層と外層の接触面積が小さく固着力が不十分であるため、前記両層を、接着剤を介して固定する必要もあった。
これに対し実施例1〜6の結果より、内部に中空部13を有する内層2と外層5とを組み合わせることにより、外周面6の全周に亘って硬さのむらを小さくするとともに全体での硬さを低下させて紙送りの不良が生じるのを防止しながら、前記内層2の振動吸収性を向上させて通紙時の鳴きを大幅に低減できることが判った。
また内層2と外層5の接触面積が大きく十分な固着力を有するため、前記両層を、接着剤によって接着する必要がなくなることも判った。
また実施例2〜6の結果より、先に説明した式(1)で求められる中空部13の中空率は、外周面6の硬さのむらが大きくなるのを抑制しながら内層2の硬さをできるだけ低下させて紙送りの不良が生じるのを防止したり、通紙時の鳴きを低減させたりする効果をさらに向上することを考慮すると、10%以上、50%以下であるのが好ましいことも判った。
1 紙送りローラ
2 内層
3 通孔
4 シャフト
5 外層
6 外周面
7 界面
8 外筒体
9 内筒体
10 外周面
11 内周面
12 連結部
13 中空部
L1 中心軸
P1 一平面
P2 面方向
θ 角度

Claims (2)

  1. 紙送りローラであって、筒状の内層、および前記内層の外周に積層されて前記紙送りローラの外周面を構成する外層を含み、前記内層は、スチレン系熱可塑性エラストマおよびポリプロピレンを含む樹脂マトリクス中に、ジエン系ゴム、およびエチレンプロピレンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴム分の架橋物を動的架橋によって分散させてなる熱可塑性エラストマ組成物によって形成され、その内部に、外層との界面に達しない複数の中空部を有し、かつ前記外層は、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、およびウレタンゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴムの架橋物によって形成されていることを特徴とする紙送りローラ。
  2. 前記内層の、軸方向と直交方向の断面における、前記中空部の断面積と、前記中空部以外の中実部の断面積とから、式(1):
    Figure 0005449272
    によって求められる中空率は10%以上、50%以下である請求項1に記載の紙送りローラ。
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