JP5448553B2 - パーフルオロアルキル基を有するピラゾールアゾ色素化合物、及び前記色素化合物を含有するイエロートナー - Google Patents

パーフルオロアルキル基を有するピラゾールアゾ色素化合物、及び前記色素化合物を含有するイエロートナー Download PDF

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Description

本発明は、分子内にパーフルオロアルキル基を有する新規なピラゾールアゾ色素化合物、前記色素化合物を含有する顔料分散剤、顔料組成物、及び顔料分散体、前記顔料組成物を着色剤とするイエロートナーに関する。
電子写真記録法に代表される画像形成方法に用いられるトナー及び、トナー製造用マスターバッチの着色剤には顔料がしばしば使用されている。使用される顔料の粒径(1次又は2次粒径)は、展色物における色調、光沢、着色力、又は透明性等の特性に大きく依存するため、より微細な粒径であることが要求される。
しかし、微細な顔料は、顔料粒子の表面積が大きくなるため、表面エネルギーが増大し、有機溶媒、溶融樹脂等の媒体中で顔料粒子間の凝集力が強くなる傾向にある。そのため、微細な顔料粒子からなる分散体は往々にして高粘度を示し、製品の分散機からの取り出し、分散機からタンクや秤量器等への移送が困難となる。更に悪い場合は貯蔵中にゲル化を起こし使用困難となることがある。
また、顔料を混合して使用する場合、顔料の凝集による色分れや沈降などの現象により、展色物において、色むらや著しい着色力の低下を引き起こすことがある。更に、展色物の着色表面や塗膜表面に関しては光沢の低下、レベリング不良等の状態不良を生ずるなどの問題を生じる。
近年、電子写真記録法による画像形成装置はフルカラー化、及びデジタル化が進み、デザインスタジオなどのプロフェッショナルユース、事務処理用カラー複写機に使用されるようになった。更に、コンピュータの出力としてのプリンタ、又は個人向けのパーソナルプリンタにも使用されるようになった。それに伴い、高精細、高解像度を満足する更なる高画質化が求められており、小粒径で且つ狭い粒度分布を持ち、更には良好な分光特性、着色力、透明性等を持つトナー及びその着色剤の開発が望まれている。
顔料をトナー用着色剤として用いる場合、着色力、透明性などの適性を付与するために、各種媒体中に微分散する必要がある。ところが、一般的にアゾ顔料は、微細化すると分散工程やその後の製造工程において熱履歴や溶媒との接触により結晶の成長や転移などが起きやすくなり、着色力や透明性の低下などの問題を引き起こしてしまうことがある。ジスアゾ顔料であるC.I.Pigment Yellow 155をトナー用着色剤として用いた例が、特許文献1乃至3に記載されている。本顔料が比較的良好な分光特性をもち、重合法や粉砕法等の各種方法でトナーを製造できることが示されているが、前記顔料は、顔料自体の凝集性が強く、取り扱い、特に液体中での分散安定性が乏しいという問題があった。
これらの問題を解決する目的で、顔料分散工程において分散剤又は分散助剤を添加する方法が提案され、顔料の分散性の改良が試みられている。
例えば、重合性単量体を含むトナー製造用マスターバッチ中に高分子分散剤を添加し、前記単量体中での顔料分散性を向上させ、トナー中の顔料の分散性向上を試みる方法が提案されている(特許文献4参照)。また、トナー製造用マスターバッチの顔料分散剤として重量平均分子量が1000乃至10000のポリエステル酸アマイドアミン塩を使用した方法も試みられている(特許文献5参照)。しかしながら、これら高分子分散剤を用いた顔料分散方法では、分散剤の被覆力が実質的に不十分である。このため、十分に満足できる分散性を確保するには大量の分散剤(一般的に顔料質量比で20乃至100%)を用いなければならず、トナーの帯電性を損なうなどの問題があった。
また、前記欠点を補うため、低分子系の分散剤を用いる方法も提案されている。例えば、塩基性官能基を有する有機色素化合物を顔料分散剤とし、有機顔料を分散させる方法(特許文献6参照)、異種のアゾ色素化合物を顔料分散剤として添加した顔料組成物が提案されている(特許文献7参照)。しかし、これらの顔料分散剤や顔料組成物は、有機溶媒、特に非極性溶媒、例えばスチレンモノマー等への分散においては十分な分散効果が得られなかった。
一方、パーフルオロアルキル基を有するアゾ色素化合物として、特許文献8、特許文献9に記載されるような色素化合物が提案されている。これらの色素化合物は、捺染用染料として鮮明性の向上、フッ素系の塗料との混合性を高める効果はあるが、顔料に対する吸着性が十分でなく、必ずしも顔料分散性に効果があるものではなかった。
特開2004−212451号公報 特開2001−166540号公報 特開平11−202558号公報 特開平6−167833号公報 特開2006−072103号公報 特許第04069873号公報 特開2007−262382号公報 特開平05−051536号公報 特許第03032064号公報
本発明は前記した課題を解決することを目的とする。即ち、本発明は、低分子で且つ少量で顔料分散性を向上し、顔料分散体の粘度低下が可能な顔料分散剤を提供することを目的とする。また、本発明は、前記顔料分散剤を使用した顔料組成物、顔料分散体、並びにイエロートナーを提供することを別の目的とする。
前記目的は、以下の本発明によって達成される。即ち本発明は、下記一般式(1)で表される色素化合物を提供する。
Figure 0005448553
[一般式(1)中、R1は水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。R2は水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、アルキル基、アリール基、カルバモイル基、−COOM基、−COOR9基、又は−CONR1011基を表す。R3はヒドロキシル基、又はアミノ基を表す。R4乃至R8は各々独立して、水素原子、又は1価の置換基を表す。R9乃至R10は各々独立して、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。R11 は、水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。Mは水素原子、又はカウンターカチオンを表す。但し、R4乃至R8の少なくとも1つは、下記一般式(2)の構であ
Figure 0005448553
一般式(2)中のAは2価の連結基を表す。*は、結合部位を表す。nは3乃至7の整数値を表す。
また、本発明は、少なくとも前記一般式(1)で示される構造を有する色素化合物を含有する顔料分散剤、顔料組成物、顔料分散体、及びイエロートナーを提供する。
本発明により、アゾ顔料に対して高い親和性を有し、アゾ顔料の表面エネルギーを低下させる色素化合物が提供される。本発明にかかる前記一般式(1)で表される色素化合物は、顔料分散剤として、少量の添加量でもアゾ顔料の分散性を改善し、流動性の高い顔料組成物を提供できる。更に、前記顔料組成物を用いることで、有機溶媒への分散性に優れ、粘度が低い顔料分散体が提供される。また、前記顔料組成物を用いることで良好な着色力を有するイエロートナーを提供でき、特に、懸濁重合法や懸濁造粒法等の水系媒体中で製造されるイエロートナーの着色力の向上が可能となる。
本発明の色素化合物(21)のDMSO−d6中、室温、400MHzにおける1H NMRスペクトルを表す図である。
以下に本発明について更に詳しく説明する。
本発明者らは、前記した従来技術の課題を解決すべく、鋭意検討の結果、下記一般式(1)で表される新規色素化合物は、顔料、特にアゾ顔料に対する高い親和性を有し、前記色素化合物を分散剤として用いた場合、パーフルオロアルキル基の効果により、顔料分散体の粘度を低減できることを見出した。また、前記色素化合物を顔料分散剤として使用した顔料組成物は、イエロートナー用着色剤として良好な着色力を有することを見出し本発明に至った。
先ず、本発明で提供される下記一般式(1)で表される構造を有する色素化合物について詳細に説明する。
Figure 0005448553
[一般式(1)中、R1は水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。R2は水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、アルキル基、アリール基、カルバモイル基、−COOM基、−COOR9基、又は−CONR1011基を表す。R3はヒドロキシル基、又はアミノ基を表す。R4乃至R8は各々独立して、水素原子、又は1価の置換基を表す。R9乃至R10は各々独立して、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。R11は各々独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。Mは水素原子、又はカウンターカチオンを表す。但し、R4乃至R8の少なくとも1つは、下記一般式(2)の部分構造を有する。]
Figure 0005448553
[一般式(2)中のAは2価の連結基を表す。*は、R4乃至R8との結合部位を表す。nは3乃至7の整数値を表す。]
前記一般式(1)中のR1及びR2、R9乃至R11におけるアルキル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が挙げられる。
前記一般式(1)中のR1及びR2、R9乃至R11におけるアリール基としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントラセニル基等が挙げられる。
前記一般式(1)中のR1及びR9乃至R11におけるアラルキル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
前記一般式(1)中のR1及びR2、R9乃至R11は、それぞれ独立に、前記したような置換基を表すが、これらは更に置換されていてもよく、色素化合物の溶媒溶解性を著しく阻害するものでなければ特に制限されない。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−エチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基等のジ置換アミノ基、アセチル基、ベンゾイル基等のアシル基、ピリジル基、トリアジニル基、ベンゾチアゾリル基等のヘテロ環基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、スルホン酸基、カルバモイル基、スルファモイル基、ニトロ基が挙げられる。
前記一般式(1)中のR1は、前記に列挙した置換基及び水素原子から任意に選択できる。好ましくは有機溶媒への溶解性向上及び合成容易性の点からアリール基の場合であり、より好ましいのは原料入手容易性の点でフェニル基の場合である。
前記一般式(1)中のR2の−COOR9基、−CONR1011基におけるR9乃至R11について、R9及びR10は前記に列挙した置換基から、R11は前記に列挙した置換基及び水素原子から任意に選択できる。有機溶媒への溶解性の点から、R9は炭素原子数が10以上の直鎖又は分岐アルキル基の場合が好ましく、R10及びR11は双方の合計炭素原子数が10以上の直鎖又は分岐アルキル基の場合が好ましい。
前記一般式(1)中のR2における、−COOM基のカウンターカチオンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、アンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、n−プロピルアンモニウム、イソプロピルアンモニウム、ジイソプロピルアンモニウム、n−ブチルアンモニウム、テトラn−ブチルアンモニウム、イソブチルアンモニウム、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム等の第4級アンモニウムが挙げられる。これらの中でも、好ましくは合成容易性の点でナトリウムの場合である。
前記一般式(1)中のR2におけるアミノ基としては、特に限定されるものではないが、例えば、無置換アミノ基、N−メチルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N−ヘキシルアミノ基、N−テトラデシルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−ナフチルアミノ基等のモノ置換アミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−メチルプロピルアミノ基等の二置換アミノ基、アセチルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、tert−ブチルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、ナフトイルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基等のカルボニルアミノ基、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、tert−ブチルスルホニルアミノ基、iso−プロポキシスルホニルアミノ基等のスルホニルアミノ基が挙げられる。
前記一般式(1)中のR2は、前記に列挙した置換基、水素原子、ヒドロキシル基、及びカルバモイル基から任意に選択できるが、顔料への吸着性を向上させる効果があることから、無置換アミノ基、又は−COOM基(Mは前記と同様のカウンターイオンを表す)の場合が好ましい。
前記一般式(1)中のR3におけるアミノ基としては、特に限定されるものではないが、例えば、無置換アミノ基、N−メチルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N−ヘキシルアミノ基、N−テトラデシルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−ナフチルアミノ基等のモノ置換アミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−メチルプロピルアミノ基等の二置換アミノ基、アセチルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、tert−ブチルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、ナフトイルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基等のカルボニルアミノ基、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、tert−ブチルスルホニルアミノ基、iso−プロポキシスルホニルアミノ基等のスルホニルアミノ基が挙げられる。
前記一般式(1)中のR3は、前記に列挙した置換基及びヒドロキシル基から任意に選択できるが、好ましいのは原料入手容易性の点でR3がヒドロキシル基、無置換アミノ基の場合である。
前記一般式(1)中のR4乃至R8は、水素原子、又は1価の置換基を表す。1価の置換基としては、特に限定されるものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基、メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、n−プロピルスルファニル基等のアルキルチオ基、フェニルスルファニル基、ナフチルスルファニル基等のアリールチオ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等のアシルアミノ基、無置換カルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基等のカルバモイル基、シアノ基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基等のアルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等のアリールスルホニル基、無置換スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基等のスルファモイル基、フリル基、チエニル基、ベンゾチアゾリル基等のヘテロ環基等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、原料入手容易性の点で水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、カルボン酸基の場合であり、より好ましくは、水素原子の場合である。
前記一般式(2)中のAにおける2価の連結基としては、特に限定されるものではないが、下記一般式(3)乃至(6)で表される部分構造を有する基の他に、−(CH2)p−、−O−、−S−、**−(CH2)q−O−*、−CO−、**−CO−O−*、**−CO−NR12−*、**−SO2NR12−*、及び**−O−CO−*が挙げられる。但し、前記部分構造中の*は、前記一般式(1)中のR4乃至8との結合部位を表し、**は、パーフルオロアルキル基との結合部位を表す。
Figure 0005448553
[一般式(3)乃至(6)中の*は、前記一般式(1)中のR4乃至R8との結合部位を表す。**は、パーフルオロアルキル基との結合部位を表す。]
前記部分構造中のp及びqは、それぞれ独立して、1乃至4の整数値を表す。
前記部分構造中のR12としては、特に限定されるものではないが、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントラセニル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、原料入手容易性の点で、水素原子、メチル基、又はエチル基の場合である。
前記一般式(2)中のAにおける2価の連結基としては、前記に列挙した連結基群から任意に選択できるが、好ましいのは、合成容易性の点で前記一般式(3)又は(4)の部分構造である場合である。
前記一般式(2)中のnは、パーフルオロアルキル基の鎖長を表すが、鎖長の長さにより前記一般式(1)で表される色素化合物の分散媒体への親和性、ひいては顔料の分散性を制御できる。そのため、鎖長が短すぎると媒体への親和性が減少するため、nは3以上が好ましく、鎖長が長すぎると、前記色素化合物の分子間力が高まり、顔料の分散性が低下するため、nは7以下であることが好ましい。
次に、本発明の前記一般式(1)で表される構造を有する色素化合物の製造方法について以下に説明する。
本発明にかかる一般式(1)で表される色素化合物は、例えば、下記製造方法1乃至3に示した方法により製造することができる。前記一般式(2)中のAが下記一般式(3)又は(4)で表される場合は、製造方法1又は2の方法が適用できる。Aが下記一般式(5)又は(6)で表される場合は、製造方法3が適用できる。
[製造方法1]
Figure 0005448553
[化合物(9)乃至(11)中のR1乃至R3は、前記一般式(1)におけるR1乃至R3と同意義を有する。化合物(8)、(10)、及び(11)中のR4乃至R7は、前記一般式(1)におけるR4乃至R8と同意義を有する。化合物(12)及び(13)中のA’は、−CO−又は−SO2−を表す。]
先ず、製造方法1に関して説明する。
本発明の色素化合物の製造方法は、以下の3工程を有する。[I]化合物(8)で表されるアニリン誘導体のジアゾ成分と化合物(9)とをカップリングさせて化合物(10)を得る工程(以下、第1工程)。[II]第1工程で得られた化合物(10)のニトロ基を還元剤にてアミノ基に還元して化合物(11)を得る工程(以下、第2工程)。[III]第2工程で得られた化合物(11)に、化合物(12)で表される酸クロライド、又は、化合物(13)で表される酸無水物を反応させ前記一般式(1)で表される色素化合物を得る工程(以下、第3工程)を有する。以下製造方法1の各工程に関して説明する。
[I]第1工程
本発明の製造方法の第1工程では、例えば、下記に挙げるような方法でカップリングを行えば良い。先ず、塩酸中で、前記化合物(8)で表されるアニリン誘導体に亜硝酸ナトリウム水溶液を加えて、常法に従ってアニリン誘導体をジアゾ化する。そして、ジアゾ化した後、前記化合物(9)溶液中に加えて、カップリング反応を行う。更に、反応液を貧溶媒に排出する等して生成した化合物を濾別することで、前記化合物(10)で表される色素化合物を製造する。尚、カップリング反応はこの方法に限定されるものではない。
[II]第2工程
本発明の製造方法の第2工程では、例えば、下記に挙げるような方法でニトロ基の還元反応を行えば良い。先ず、アルコール等の溶媒中で前記化合物(10)、還元剤の存在下、常温又は加熱条件下、前記化合物(10)のニトロ基をアミノ基に還元し、前記化合物(11)を得る。還元剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、硫化ナトリウム、硫化水素ナトリウム、水硫化ナトリウム、多硫化ナトリウム、金属スズ、SnCl2、SnCl2・2H2O等が挙げられる。前記還元反応は、ニッケル、白金、パラジウム等の金属を活性炭等の不溶性担体に担持させた触媒存在下、水素ガスを接触させる方法を用いても進行する。
[III]第3工程
本発明の製造方法の第3工程では、例えば、下記に挙げるような方法でアミド化反応を行えば良い。先ず、前記化合物(11)をクロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等の非プロトン性溶媒に溶解する。更にトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等のアミンを加える。そして、窒素等の不活性ガス雰囲気下、氷冷温度条件にて前記化合物(12)で表される酸クロライド、又は前記化合物(13)で表される酸無水物をゆっくり滴下し、前記一般式(1)で表される色素化合物を得ることができる。
滴下後、場合によっては加熱しても良い。
[製造方法2]
Figure 0005448553
[化合物(9)中のR1乃至R3は、前記一般式(1)におけるR1乃至R3と同意義を有する。化合物(8)、(14)、及び(15)中のR4乃至R7は、前記一般式(1)におけるR4乃至R8と同意義を有する。化合物(12)及び(13)中のA’は、−CO−又は−SO2−を表す。]
次に製造方法2について説明する。本製造方法は、特に、前記一般式(1)中のR1乃至R3が、前記化合物(12)で表される酸クロライド、前記化合物(13)で表される酸無水物と反応してしまうような置換基である場合に、有効な製造方法である。
製造方法2は、以下の3工程を有する。[I]化合物(8)のアニリン誘導体に、化合物(12)で表される酸クロライド、又は化合物(13)で表される酸無水物を反応させアミド化して、化合物(14)を得る工程(以下、第1工程)。[II]第1工程で得た化合物(14)のニトロ基を、還元剤を用いてアミノ基に還元する工程(以下、第2工程)。[III]第2工程で得た化合物(15)をジアゾ成分として、化合物(9)とカップリングさせ、前記一般式(1)で表される色素化合物を得る工程(以下、第3工程)を有する。
尚、本製造方法2で収率が低い場合、前記した製造方法1の方法の方が有効な場合もあり、基質に応じて適宜最適な製造方法を選択しても良い。
本製造方法2の、第1工程乃至第3工程におけるアミド化反応、還元反応、カップリング反応の方法は、製造方法1の第1工程乃至第3工程にて説明した記述内容と同様の方法である。
[製造方法3]
Figure 0005448553
[化合物(9)、(17)、(19)及び(20)中のR1乃至R3は、前記一般式(1)におけるR1乃至R3と同意義を有する。化合物(16)、(17)、(19)及び(20)中のR4乃至R7は、前記一般式(1)におけるR4乃至R8と同意義を有する。化合物(12)及び(13)中のA’は、−CO−又は−SO2−を表す。化合物(18)、及び(19)におけるZはNH基の保護基を表す。化合物(16)、及び化合物(17)中のMは、水素原子、又はカウンターカチオンを表す。]
次に製造方法3について説明する。
本製造方法3は以下の4工程からなる。[I]化合物(16)で表されるアニリン誘導体をジアゾ成分として、化合物(9)とカップリング反応を行い化合物(17)を得る工程(以下、第1工程)。[II]前記第1工程で得られた化合物(17)の−COOM基と、化合物(18)で表される保護基Zで保護されたピペラジンを縮合剤にて、縮合反応を行い、アミド化し、化合物(19)を得る工程(以下、第2工程)。[III]前記第2工程で得られた化合物(19)の保護基Zを脱保護し化合物(20)を得る工程(以下、第3工程)。[IV]前記第3工程で得られた化合物(20)に、化合物(12)で表される酸クロライド、又は化合物(13)で表される酸無水物を反応させアミド化し、前記一般式(1)で表される色素化合物を得る工程(以下、第4工程)を有する。
本製造方法3における、第1工程、第4工程は、それぞれ製造方法1における第1工程、第3工程に記載した製造方法と同様である。
[II]第2工程
本発明の製造方法3における第2工程では、例えば、下記に挙げるような方法で縮合反応を行えば良い。即ち、第1工程で得られた化合物(17)と、化合物(18)をクロロホルム等の溶媒に溶解し、窒素雰囲気下、縮合剤を添加して、常温又は加熱条件にて縮合反応を行い、アミド化された化合物(19)を得る。
前記化合物(18)の保護基Zにおいて、アミノ基の保護基としては、特に限定されるものではないが、例えば、アセチル基等のアシル基、tert−ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基が挙げられる。
また、本第3工程において使用できる縮合剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(EDC・HCl)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIPCI)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、ヘキサフルオロリン酸2−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム(HATU)、ヘキサフルオロリン酸2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム(HBTU)、テトラフルオロホウ酸2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム(TBTU)等が挙げられる。
[III]第3工程
本発明の製造方法3における第3工程では、例えば、下記に挙げるような方法で脱保護を行えば良い。即ち、前記第2工程で得られた化合物(19)の保護基Zを、保護基の種類に応じた脱保護条件にて、脱保護し化合物(20)を得る。
脱保護条件は、保護基の選択に応じて必然的に変動する。例えば、アセチル基等のアシル基の場合は、水酸化ナトリウム又は水酸化リチウム等の塩基による加水分解により除去することができる。tert−ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基の場合は、塩酸、硫酸、リン酸又はトリフルオロ酢酸等の酸により除去することができる。ベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基の場合は、パラジウム又は水酸化パラジウム担持炭素上の水素化により除去することができる。
製造方法1乃至3中の化合物(9)は、多種市販されており容易に入手可能であるが、必要に応じて合成する場合は、公知の製造方法によって製造することができる。例えば、前記化合物(9)中のR3がヒドロキシル基である場合は、J.Med.Chem.,44巻,22号,3730−3745頁(2001)に記載されている方法によって製造できる。また、前記化合物(9)中のR3がアミノ基である場合は、J.Am.Chem.Soc.,81巻,2456−2464頁(1959)や、J.Heterocycl.Chem.,12巻,899−901頁(1975)に記載されている方法によって製造できる。
前記製造方法1乃至3によって、一般式(1)で表される色素化合物を合成することができる。下記表1に、本発明の色素化合物の具体例(21)乃至(41)を示すが、下記の例に限定されるものではない。
Figure 0005448553
尚、表1において「*」はR1との結合部位を表す。「Ph」はフェニル基を表す。「Me」はメチル基を表す。「Bn」はベンジル基を表す。「Et」はエチル基を表す。「t−Bu」はtert−ブチル基を表す。
次に本発明の顔料分散剤、及び顔料組成物について説明する。本発明の色素化合物は、顔料、特にアゾ顔料との親和性が高く、且つ分散媒への溶解性が高いことから、単独で又は2種以上を組み合わせて顔料分散剤として用いることができる。本発明の顔料分散剤は塗料、インキ、電子写真トナー、樹脂成形品の製品の製造工程で好適に用いられ、顔料の分散性を向上させることができる。尚、本発明の色素化合物は顔料分散剤に使用されるだけでなく、インクジェットインクや感熱転写記録用シート用の着色剤に利用することもでき、光記録用色素やカラーフィルター用色素といった電子材料にも適用することができる。
本発明の色素化合物は顔料と組み合わせて顔料組成物として用いることができる。調製方法は顔料粉末と本発明の色素化合物を粉末のまま単に混合しても目的とする効果が得られるが、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、アトライター、ビーズミル、各種粉砕機により機械的に混合するか、顔料の水又は有機溶媒による顔料スラリーに本発明の色素化合物を含む溶液を添加し、顔料表面に色素化合物を吸着させるか、酸・アルカリ等の高い溶解度をもつ溶媒に顔料と本発明の色素化合物を溶解させ貧溶媒により再沈殿等をさせる方法を用いることもできる。本発明の色素化合物は顔料製造の際に予め添加しておいても良い。上記色素化合物は単独で用いても良く、2種以上を混合しても良い。
本発明に使用し得る顔料としては、モノアゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、又はポリアゾ系顔料等が挙げられる。その中でも、好ましいものとしては、C.I.Pigment Yellow 74、C.I.Pigment Yellow 93、C.I.PigmentYellow 128、C.I.Pigment Yellow 155、C.I.Pigment Yellow 180が挙げられる。中でも下記式(7)で表されるC.I.Pigment Yellow 155は、本発明の一般式(1)で表される色素化合物による分散効果が高いことからより好ましい。前記顔料は単独で用いても良く、2種以上を混合しても良い。更にこれらは粗製顔料であっても良く、本発明の顔料分散剤の効果を著しく阻害するものでなければ調製された顔料であってもよい。
Figure 0005448553
本発明の顔料組成物は製造時に更に助剤を添加しても良い。具体的には、例えば、表面活性剤、顔料及び非顔料分散剤、充填剤、標準化剤(standardizers)、樹脂、ワックス、消泡剤、静電防止剤、防塵剤、増量剤、濃淡着色剤(shading colorants)、保存剤、乾燥抑制剤、レオロジー制御添加剤、湿潤剤、酸化防止剤、UV吸収剤、光安定化剤、又はこれらの組み合わせである。
次に本発明の顔料分散体について説明する。
本発明の顔料分散体は、前記顔料組成物と有機溶媒とからなる。前記顔料組成物を有機溶媒に分散させても良いし、前記顔料組成物の構成成分を有機溶媒に分散させても良い。
本発明の顔料分散体は、例えば、以下のようにして得られる。分散媒中に、必要に応じて顔料分散剤及び樹脂を溶かし込み、撹拌しながら顔料又は顔料組成物粉末を除々に加え十分に分散媒になじませる。更にボールミル、ペイントシェーカー、ディゾルバー、アトライター、サンドミル、ハイスピードミル等の分散機により機械的剪断力を加えることで顔料の粒子表面に顔料分散剤を吸着させ、顔料を安定に均一な微粒子状に微分散することができる。
本発明の顔料分散体に使用し得る有機溶媒としては顔料分散体の目的用途に応じて決められるものであり、特に限定されない。具体的には、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、セロソルブ、ジエチレングリコール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類、ヘキサン、オクタン、石油エーテル、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレン等の炭化水素類、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラブロムエタン等のハロゲン化炭化水素類、メチラール、ジエチルアセタール等のアセタール類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、ニトロプロペン、ニトロベンゼン、ジメチルアミン、モノエタノールアミン、ピリジン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の硫黄・窒素含有有機化合物が挙げられる。
本発明の顔料分散体に使用し得る有機溶媒は重合性単量体であっても良い。具体的にはスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、ヨウ化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン、ビニルナフタリン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドを挙げることができる。
本発明の顔料分散体に使用し得る樹脂としては顔料組成物の目的用途に応じて決められるものであり、特に限定されない。具体的には、例えば、ポリスチレン、スチレン共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、アクリレート共重合体、メタクリレート共重合体、ポリエステル、ポリビニルエーテル、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、ポリペプチドが挙げられる。その他高分子系の分散剤等が挙げられる。また、これらの樹脂を2種以上混合して用いることができる。
本発明の顔料組成物は少なくとも、結着樹脂、着色剤及びワックス成分を有するトナー母粒子を含有するトナーの着色剤として好適である。本発明の顔料組成物を用いることにより顔料分散体の粘度を低下できるため、トナー製造工程上のハンドリングが容易になるとともに、着色剤の分散性が良好に保たれるため、高着色力を有するイエロートナー、及び前記イエロートナーの製造方法が提供される。
本発明に用いられるトナーの結着樹脂としては、一般的に用いられているスチレン−メタクリル共重合体、スチレン−アクリル共重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体が挙げられる。重合法により直接トナー母粒子を得る方法においては、それらを形成するための単量体が用いられる。具体的にはスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン等のスチレン系単量体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ベヘニル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリロニトリル、メタクリル酸アミド等のメタクリレート系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベヘニル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリロニトリル、アクリル酸アミド等のアクリレート系単量体、ブタジエン、イソプレン、シクロヘキセン等のオレフィン系単量体が好ましく用いられる。これらは、単独又は、一般的にはポリマーハンドブック第2版III−139頁−192頁(John Wiley & Sons社製)に記載の理論ガラス転移温度(Tg)が、40乃至75℃を示すように単量体を適宜混合して用いられる。理論ガラス転移温度が40℃未満の場合にはトナーの保存安定性や耐久安定性の面から問題が生じやすく、一方、75℃を超える場合はトナーのフルカラー画像形成の場合において、透明性が低下する。
更に、本発明においては、トナー母粒子の機械的強度を高めると共に、前記母粒子構成分子の分子量を制御するために、結着樹脂の合成時に架橋剤を用いることもできる。
本発明のトナー母粒子に用いられる架橋剤としては、二官能の架橋剤として、ジビニルベンゼン、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#200、#400、#600の各ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエステル型ジアクリレート、及び前記のジアクリレートをジメタクリレートに代えたものが挙げられる。
多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及びそのメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシフェニル)プロパン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート及びトリアリルトリメリテートが挙げられる。
これらの架橋剤は、前記単量体100質量部に対して、好ましくは0.05乃至10質量部、より好ましくは0.1乃至5質量部用いることが良い。
本発明に用いられるトナーの着色剤としては、本発明に示される顔料組成物が必ず使用されるが、本発明の顔料組成物の分散性を阻害しない限りは、前記顔料と他の着色剤を併用することできる。
併用できる着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物等、様々なものが挙げられる。具体的にはC.I.Pigment Yellow 12、C.I.Pigment Yellow 13、C.I.Pigment Yellow 14、C.I.Pigment Yellow 15、C.I.Pigment Yellow 17、C.I.Pigment Yellow 62、C.I.Pigment Yellow 74、C.I.Pigment Yellow 83、C.I.Pigment Yellow 93、C.I.Pigment Yellow 94、C.I.Pigment Yellow 95、C.I.Pigment Yellow 97、C.I.Pigment Yellow 109、C.I.Pigment Yellow 110、C.I.Pigment Yellow 111、C.I.Pigment Yellow 120、C.I.Pigment Yellow 127、C.I.Pigment Yellow 128、C.I.Pigment Yellow 129、C.I.Pigment Yellow 147、C.I.Pigment Yellow 151、C.I.Pigment Yellow 154、C.I.Pigment Yellow 168、C.I.Pigment Yellow 174、C.I.Pigment Yellow 175、C.I.Pigment Yellow 176、C.I.Pigment Yellow 180、C.I.Pigment Yellow 181、C.I.Pigment Yellow 191、C.I.Pigment Yellow 194、C.I.Pigment Yellow 213、C.I.Pigment Yellow 214、C.I.バットイエロー1、3、20、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、C.I.Solvent Yellow 9、C.I.Solvent Yellow 17、C.I.Solvent Yellow 24、C.I.Solvent Yellow 31、C.I.Solvent Yellow 35、C.I.Solvent Yellow 58、C.I.Solvent Yellow 93、C.I.Solvent Yellow 100、C.I.Solvent Yellow 102、C.I.Solvent Yellow 103、C.I.Solvent Yellow 105、C.I.Solvent Yellow 112、C.I.Solvent Yellow 162、C.I.Solvent Yellow 163等を用いることができる。
本発明において使用し得るワックス成分としては、具体的には、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等の石油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、フィッシャー・トロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレンに代表されるポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス及びそれらの誘導体等が挙げられ、誘導体には酸化物や、ビニルモノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物も含まれる。また、高級脂肪族アルコール等のアルコール、ステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪族又はその化合物、酸アミド、エステル、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物ワックス、動物ワックスが挙げられる。これらは単独、又は併せて用いることができる。
本発明においては、ポリエステル樹脂やポリカーボネート樹脂等の極性樹脂を用いることができる。例えば、懸濁重合法等により直接トナー母粒子を製造する場合には、分散工程から重合工程に至る重合反応時に極性樹脂を添加する。極性樹脂は、トナー母粒子となる重合性単量体組成物と水系分散媒体の呈する極性のバランスに応じて添加する。その結果、極性樹脂がトナー母粒子の表面に薄層を形成したり、トナー母粒子表面から中心に向け傾斜性をもって存在したりするように制御することができる。この時、本発明に係る着色剤や荷電制御剤と相互作用を有するような極性樹脂を用いることによって、トナー母粒子中への前記着色剤の存在状態を望ましい形態にすることが可能である。
本発明のトナーにおいては、必要に応じて荷電制御剤を混合して用いることも可能である。これにより、現像システムに応じた最適の摩擦帯電量のコントロールが可能となる。
荷電制御剤としては、公知のものが利用でき、特に帯電スピードが速く、かつ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。更に、トナー母粒子を直接重合法により製造する場合には、重合阻害性が低く、水系分散媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。
荷電制御剤は、例えば、トナーを負荷電性に制御するものとして、スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体、サリチル酸誘導体及びその金属錯体、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸や、その金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類、尿素誘導体、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、樹脂系帯電制御剤等が挙げられる。また、トナーを正荷電性に制御するものとしては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等によるニグロシン変性物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物等)、高級脂肪酸の金属塩、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド、ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート類、樹脂系帯電制御剤等が挙げられる。これらを単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
本発明のトナーは、流動化剤として無機微粉体をトナー母粒子に添加しても良い。無機微粉体としては、シリカ、酸化チタン、アルミナ又はそれらの複酸化物や、これらを表面処理したもの等の微粉体が使用できる。
本発明のトナー母粒子は、どのような手法を用いて製造されても構わないが、懸濁重合法、懸濁造粒法、乳化重合法等、水系媒体中で造粒する製造法によって得ることが好ましい。一般的な粉砕法のトナー母粒子の場合、ワックス成分を大量にトナー母粒子に添加することは、現像性の面で非常に技術的難易度が高い。水系媒体中でトナー母粒子を造粒することで、ワックス成分を大量に使用しても、トナー母粒子表面に存在させない手法をとることができる。中でも懸濁重合法がワックス成分のトナー母粒子中への内包化による長期現像安定性、及び溶媒を使用しないといった製造コスト面から最も好ましい製造方法の一つである。更に、トナー母粒子の粒子形状を精密に制御することにより、各トナー母粒子に同一含有量の着色剤が内包化されるため、前記着色剤による帯電特性の影響も均一なものになり、これによって、現像性と転写性とがバランス良く改善される。
懸濁重合法により製造されるトナー母粒子は、結着樹脂、着色剤、本発明にかかる顔料組成物、ワックス成分、及び重合開始剤等を混合して重合性単量体組成物を調製する。次に、重合性単量体組成物を水系媒体中に分散して重合性単量体組成物の粒子を造粒する、そして、水系媒体中で重合性単量体組成物の粒子中の重合性単量体を重合させて得られる。前記重合性単量体組成物は、前記着色剤を第1の重合性単量体に分散させた分散液を、少なくとも第2の重合性単量体と混合して調製されたものであることが好ましい。即ち、本発明で製造される顔料を第1の重合性単量体により十分に分散させた状態にした後に、他のトナー材料と共に第2の重合性単量体と混合することにより、前記着色剤がより良好な分散状態でトナー母粒子中に存在できるものとなる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明について更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。尚、文中「部」及び「%」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
[実施例1]
下記のようにして、前記一般式(1)で表される色素化合物を得た。
<合成例1:色素化合物(21)の合成>
Figure 0005448553
先ず、化合物(42)及び(43)を用いて化合物(44)を合成した。化合物(43)8.1部に、酢酸150部及び化合物(42)10部を加え、100℃で5時間撹拌した。反応終了後、反応液を濃縮し、再結晶法により析出した固体を濾別して化合物(44)13部を得た。
次に、化合物(45)及び得られた化合物(44)を用いて化合物(46)を合成した。化合物(45)10部に、メタノール100部、濃塩酸21部を加えて10℃以下に氷冷した。この溶液に、亜硝酸ナトリウム5.3部を水50部に溶解させたものを添加して同温度で1時間反応させた。次いでスルファミン酸1.0部を加えて更に20分間撹拌した(ジアゾニウム塩溶液)。化合物(44)15部に、メタノール197部、炭酸ナトリウム36部を加えて、10℃以下に氷冷したところに、前記ジアゾニウム塩溶液を加えて同温度にて2時間撹拌した。反応終了後、析出した固体を濾別し、化合物(46)23部を得た。
次に、得られた化合物(46)を用いて化合物(47)を合成した。化合物(46)20部に、エタノール252部、純水200部、NaSH 8.5部を加え、50℃で1時間撹拌した。反応終了後、1M塩酸で酸析操作によって析出した固体を濾別して、その固体をクロロホルムでスラリー洗浄することによって、副生成物である硫化物を除去して、化合物(47)11部を得た。
次に、化合物(48)及び得られた化合物(47)を用いて色素化合物(21)を合成した。化合物(47)3.0部に、クロロホルム148部、トリエチルアミン0.9部を加え、5℃以下に氷冷したところに、(48)3.7部を滴下して、2時間撹拌した。反応終了後、反応液を濃縮後、カラムクロマトグラフィーにより精製することで色素化合物(21)1.7部を得た。得られた色素化合物は、HPLCにより純度検定を実施した後、NMR分析、質量分析をおこなうことで構造決定をおこなった。以下に分析結果を示す。色素化合物(21)のNMR分析によるNMRスペクトルについては図1に示した。
[色素化合物(21)についての分析結果]
[1]1H NMR(400MHz、DMSO−d6、室温):δ[ppm]=19.28(1H,s),11.47(1H,s),7.98(2H,d),7.90(1H,s),7.60(1H,d),7.47(3H,dd),7.24(2H,dd)
[2]質量分析(ESI−TOF):m/z=518.0789[M−Na]-
[3]HPLCの結果:純度=90.7面積%、保持時間21.9分(0.1mM TFA溶液−MeOH)
<合成例2:色素化合物(26)の合成>
Figure 0005448553
[「Boc」は、tert−ブトキシカルボニル基を表す。]
先ず、化合物(50)及び化合物(49)を用いて化合物(51)を合成した。化合物(50)11部に、水100部、濃塩酸20部を加えて10℃以下に氷冷した。この溶液に、亜硝酸ナトリウム5.9部を水30部に溶解させたものを添加して同温度で1時間反応させた。次いでスルファミン酸1.1部を加えて更に20分間撹拌した(ジアゾニウム塩溶液)。化合物(49)13部に、メタノール100部、水300部、炭酸ナトリウム40部を加えて、10℃以下に氷冷したところに、前記ジアゾニウム塩溶液を加えて同温度にて2時間撹拌した。反応終了後、析出した固体を濾別し、化合物(51)21部を得た。
次に、化合物(52)及び得られた化合物(51)、及び縮合剤として1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(EDC・HCl)を用いて化合物(53)を合成した。化合物(51)7部に、クロロホルム150部を加え、窒素雰囲気下、更に、化合物(52)4.0部、次いでEDC・HCl 4.1部を加え、室温で23時間反応させた。反応終了後、クロロホルムで抽出し、0.1M塩酸150部、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100部、水150部で洗浄し濃縮することにより粗精物を得た。酢酸エチルとn−ヘキサンを使用して再沈殿し次いで酢酸エチルで分散洗浄することで化合物(53)9.3部を得た。
次に、得られた化合物(53)の保護基をトリフルオロ酢酸により脱保護し、化合物(54)を合成した。化合物(53)1.4部にクロロホルム15部、トリフルオロ酢酸4.6部を加え、加熱還流下4時間反応させた。反応終了後、炭酸水素ナトリウムで中和し析出した固体を水、クロロホルムで洗浄することにより化合物(54)0.88部を得た。
次に、化合物(48)及び化合物(54)を用いて色素化合物(26)を合成した。化合物(54)0.8部にクロロホルム10部、ジイソプロピルエチルアミン0.3部を加え、5℃以下に氷冷し、撹拌下、化合物(48)を滴下し20時間反応させた。反応終了後、反応物を濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製した。精製後の固体をクロロホルムで分散洗浄することで色素化合物(26)0.64部を得た。色素化合物(26)の分析結果を以下に示した。
[色素化合物(26)についての分析結果]
[1]1H NMR(400MHz、CDCl3、室温):δ[ppm]=12.94(1H,s),7.94(2H,d),7.74(2H,d),7.51(2H,d),7.42(2H,t),7.14(1H,t),6.51(2H,s),4.00−3.20(8H,m)
[2]質量分析(ESI−TOF):m/z=586.1441[M−H]-
[3]HPLCの結果:純度=97.7面積%、保持時間23.0分(0.1mM TFA溶液−MeOH)
<合成例3:色素化合物(28)の合成>
Figure 0005448553
先ず、化合物(45)及び化合物(55)を用いて化合物(56)を合成した。化合物(45)10部に、メタノール100部、濃塩酸21部を加えて10℃以下に氷冷した。この溶液に、亜硝酸ナトリウム5.3部を水50部に溶解させたものを添加して同温度で1時間反応させた。次いでスルファミン酸1.0部を加えて更に20分間撹拌した(ジアゾニウム塩溶液)。化合物(55)8.1部に、メタノール197部、炭酸ナトリウム36部を加えて、10℃以下に氷冷したところに、前記ジアゾニウム塩溶液を加えて同温度にて2時間撹拌した。反応終了後、析出した固体を濾別し、化合物(56)14部を得た。
次に、得られた化合物(56)を用いて化合物(57)を合成した。化合物(56)12部に、エタノール631部、SnCl2・2H2O 32部を加え、加熱還流下9時間撹拌した。反応終了後、反応液中の溶媒を減圧留去して、水500部に分散し、6M水酸化ナトリウム水溶液で中和して、析出した固体を濾別した。その固体をクロロホルム600部で抽出し、濃縮した後、n−ヘキサンにて再沈して化合物(57)5.2部を得た。
次に、化合物(48)及び得られた化合物(57)を用いて色素化合物(28)を合成した。化合物(57)1.6部に、クロロホルム148部、トリエチルアミン0.7部を加え、5℃以下に氷冷したところに、(48)1.6部を滴下して、2時間撹拌した。反応終了後、反応液を1M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、純水で洗浄した。そして、油層を濃縮後、n−ヘキサンにて再沈し、色素化合物(28)1.9部を得た。色素化合物(28)の分析結果を以下に示した。
[色素化合物(28)についての分析結果]
[1]1H NMR(400MHz、CDCl3、室温):δ[ppm]=13.38(1H,s),8.02(1H,s),7.77(1H,t),7.42(1H,t),7.35(1H,d),7.22(1H,d),3.40(3H,s),2.27(3H,s)
[2]質量分析(ESI−TOF):m/z=426.0837[M−H]-
[3]HPLCの結果:純度=96.8面積%、保持時間22.8分(0.1mM TFA溶液−MeOH)
前記合成例1乃至3に準じた方法で、一般式(1)中、R1乃至R11及び、A、M、nがそれぞれ前記表1に示したものとなるように合成して、色素化合物(22)乃至(25)、(27)、(29)乃至(41)を得た。これらの色素化合物の構造は、色素化合物(21)の場合と同様に、HPLC分析、質量分析及びNMR分析で確認した。
[実施例2]
本発明の色素化合物を顔料分散剤として用いて顔料分散体を作製した。
<顔料分散体の調製例1>
・下記式(7)アゾ顔料 18.0部
Figure 0005448553
・スチレンモノマー 180部
・色素化合物(21) 0.9部(顔料重量比5%)
・ガラスビーズ(直径1mm) 130部
前記組成物をガラス瓶中で混合し、空冷しながらペイントシェーカーで3時間振とうした。その後、ナイロンメッシュによりガラスビーズを除去し顔料分散体(1)を得た。
<顔料分散体の調製例2乃至21>
前記顔料分散体の調製例1で使用した色素化合物(21)を、色素化合物(22)乃至(41)に変更した以外は同様の操作を行って、顔料分散体(2)乃至(21)を得た。
<比較用顔料分散体の調製例1>
前記顔料分散体の調製例1で使用した色素化合物(21)を加えないこと以外は同様の操作を行って、比較用顔料分散体(22)を得た。
<比較用顔料分散体の調製例2>
前記顔料分散体の調製例1で使用した色素化合物(21)を、上記特許文献7に開示されている下記比較化合物(58)に変更した以外は同様の操作を行って比較用顔料分散体(23)を得た。
Figure 0005448553
<比較用顔料分散体の調製例3乃至6>
前記顔料分散体の調製例1で使用した色素化合物(21)を、高分子系顔料分散剤であるSolsperse36000、Solsperse32000、Solsperse28000、Solsperse26000(全てLubrizol社製)にそれぞれ変更し、添加量を3.6部(顔料重量比20%)にした以外は同様の操作をおこない、比較用顔料分散体(24)乃至(27)を得た。
[実施例3]
実施例2で得られた顔料分散体の粘度を以下の方法で測定し評価を行った。
<顔料分散体の粘度測定・評価>
得られた前記顔料分散体(1)乃至(21)及び比較用顔料分散体(22)乃至(27)をアントンパール社製粘弾性測定装置Physica MCR300(コーンプレート型測定治具:75mm径、1°)を用い、10s-1のせん断速度で粘度測定を行い、分散剤の粘度低下効果の比較を行った。尚、粘度低下効果の評価を下記のように行った。
A:比較用顔料分散体(22)に対して、20%以上の粘度低下。
B:比較用顔料分散体(22)に対して、11乃至19%の粘度低下。
C:比較用顔料分散体(22)に対して、1乃至10%の粘度低下。
D:比較用顔料分散体(22)に対して、同等又は増粘。
得られた結果を表2に示した。
Figure 0005448553
表2より、前記一般式(1)で表される本発明の色素化合物(21)乃至(41)は、顔料分散剤として粘度を下げるのに効果的であることが分かった。一方、比較用顔料分散体(23)の結果より、本発明の一般式(1)で表される色素化合物の化学構造が特異的に粘度低下効果を有することが分かった。
また、比較用顔料分散体(24)乃至(27)の結果より、一般的な高分子顔料分散剤は、本願の式(7)で表される顔料に対しては、粘度低下効果を持たないことがわかった。
[実施例4]
下記製造方法にてイエロートナーを製造した。
<イエロートナーの製造例1>
(顔料分散液調製)
・スチレン単量体 120部
・前記式(7)の着色剤 12部
・色素化合物(21) 0.6部
前記混合物をアトライター(三井鉱山社製)により3時間分散させて顔料分散液(1)を調製した。
(水系分散媒体の調製)
高速撹拌装置TK−ホモミキサー(特殊機化工業製)を備えた2リットル用4つ口フラスコ中にイオン交換水710部と0.1mol/l−Na3PO4水溶液450部を添加し回転数を12000rpmに調整し、60℃に加温した。ここに1.0mol/l−CaCl2水溶液68部を徐々に添加し、微小な難水溶性分散安定剤Ca3(PO42を含む水系分散媒体を調製した。
(懸濁重合工程)
・顔料分散液(1) 132部
・スチレン単量体 46部
・n−ブチルアクリレート単量体 34部
・極性樹脂[飽和ポリエステル(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA、酸価15、ピーク分子量6000)] 10部
・エステルワックス(DSC測定における最大吸熱ピーク=70℃、Mn=704) 25部
・サリチル酸アルミニウム化合物(オリエント化学工業社製 ボントロンE−88) 2部
・ジビニルベンゼン単量体 0.1部
前記組成物を60℃に加温し、TK−ホモミキサーを用いて5000rpmにて均一に溶解・分散した。これに重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10部を加え、前記水系分散媒体中に投入し、回転数12000rpmを維持しつつ15分間造粒した。その後高速撹拌器からプロペラ撹拌羽根に撹拌器を変え、内温を60℃で重合を5時間継続させた後、内温を80℃に昇温させ8時間重合を継続させた。重合反応終了後、80℃、減圧下で残存単量体を留去した後、30℃まで冷却し、重合体微粒子分散液を得た。
(洗浄工程・乾燥工程)
次に、重合体微粒子分散液を洗浄容器に移し、撹拌しながら、希塩酸を添加し、pH1.5で2時間撹拌し、Ca3(PO42を含むリン酸とカルシウムの化合物を溶解させた後に、濾過器で固液分離し、重合体微粒子を得た。これを水中に投入して撹拌し、再び分散液とした後に、濾過器で固液分離した。重合体微粒子の水への再分散と固液分離とをCa3(PO42を含むリン酸とカルシウムの化合物が十分に除去されるまで繰り返し行った。その後に、最終的に固液分離した重合体微粒子を、乾燥機で十分に乾燥してイエロートナー母粒子を得た。
得られたイエロートナー母粒子100部に対し、ヘキサメチルジシラザンで表面処理された疎水性シリカ微粉体1.0部(数平均一次粒子径7nm)、ルチル型酸化チタン微粉体0.15部(数平均一次粒子径45nm)、ルチル型酸化チタン微粉体0.5部(数平均一次粒子径200nm)をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で5分間乾式混合して、イエロートナー(1)を得た。
<イエロートナーの製造例2乃至3>
色素化合物(21)を色素化合物(25)及び(30)に変更すること以外は、イエロートナーの製造例1と同様にして、本発明のイエロートナー(2)及び(3)を得た。
<イエロートナーの製造例4>
(顔料分散液調製)
・酢酸エチル 180部
・前記式(7)の着色剤 12部
・色素化合物(21) 0.6部
前記混合物をアトライターにより3時間分散させて顔料分散液(4)を調製した。
(混合工程)
・顔料分散液(4) 96.0部
・極性樹脂[飽和ポリエステル(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとフタル酸の重縮合物、Tg=75.9℃、Mw=11000、Mn=4200、酸価11)] 85.0部
・炭化水素ワックス(フィッシャー・トロプシュワックス、DSC測定における最大吸熱ピーク=80℃、Mw=750) 9.0部
・サリチル酸アルミニウム化合物(オリエント化学工業社製 ボントロンE−88) 2部
・酢酸エチル(溶媒) 10.0部
前記組成をボールミルで24時間分散することにより、トナー組成物混合液200部を得た。
(分散懸濁工程)
・炭酸カルシウム(アクリル酸系共重合体で被覆) 20.0部
・カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲンBS−H、第一工業製薬社製) 0.5部
・イオン交換水 99.5部
前記組成をボールミルで24時間分散することにより、カルボキシメチルセルロースを溶解し、水系媒体を得た。前記水系媒体1200gを、TK−ホモミキサーに入れ、回転羽根を周速度20m/secで撹拌しながら、前記トナー組成物混合液1000gを投入し、25℃一定に維持しながら1分間撹拌して懸濁液を得た。
(溶媒除去工程)
分散懸濁工程で得られた懸濁液2200gをフルゾーン翼(神鋼パンテック社製)により周速度45m/minで撹拌しながら、温度を40℃一定に保ち、ブロワ−を用いて前記懸濁液面上の気相を強制更新し、溶媒除去を開始した。その際、溶媒除去開始から15分後に、イオン性物質として1%に希釈したアンモニア水75gを添加し、続いて溶媒除去開始から1時間後に前記アンモニア水25gを添加し、続いて溶媒除去開始から2時間後に前記アンモニア水25gを添加し、最後に溶媒除去開始から3時間後に前記アンモニア水25gを添加し、総添加量を150gとした。更に温度を40℃に保ったまま、溶媒除去開始から17時間保持し、懸濁粒子から溶媒(酢酸エチル)を除去したトナー分散液を得た。
(洗浄・脱水工程)
溶媒除去工程で得られたトナー分散液300部に、10mol/l塩酸80部を加え、更に0.1mol/l水酸化ナトリウム水溶液により中和処理後、吸引濾過によるイオン交換水洗浄を4回繰り返して、トナーケーキを得た。得られたトナーケーキを真空乾燥機で乾燥し、目開き45μmの篩で篩分しイエロートナー母粒子を得た。これ以降はイエロートナーの製造例1と同様にしてイエロートナー(4)を得た。
<イエロートナーの製造例5乃至6>
色素化合物(21)を色素化合物(25)及び(30)に変更すること以外は、イエロートナーの製造例4と同様にして、本発明のイエロートナー(5)及び(6)を得た。
<イエロートナーの製造比較例1>
色素化合物(21)を加えないこと以外は、イエロートナーの製造例1と同様にして、比較用のイエロートナー(7)を得た。
<イエロートナーの製造比較例2>
色素化合物(21)を加えないこと以外は、イエロートナーの製造例4と同様にして、比較用のイエロートナー(8)を得た。
[実施例5]
実施例4で得られたイエロートナーの着色力を以下の方法で評価した。
<トナーの着色力評価>
評価機としてレーザービームプリンターLBP−2510(キヤノン社製)を用いて、常温常湿[N/N(23.5℃、60%RH)]環境下にて、0.1mg/cm2から1.0mg/cm2の範囲で転写紙(75g/m2紙)に対してトナー載り量の異なる数種類のベタ画像を作成し、それらの画像濃度をマクベス反射濃度計RD918(マクベス社製)を用いて測定し、転写紙上のトナー量と画像濃度の関係を求めた。そして特に、転写紙上のトナーのり量が0.5mg/cm2の場合に対応する画像濃度をもって相対的に着色力を評価した。着色力の評価を以下のように行った。
A:OD(Y)が1.6以上
B:OD(Y)が1.5以上、1.6未満
C:OD(Y)が1.5未満
OD(Y)の値が1.5以上であれば十分な着色力であると判断した。
表3に実施例5の結果を示した。
Figure 0005448553
表3の結果より、本発明の一般式(1)で表される色素化合物を顔料分散剤として用いたトナーは、分散剤を使用しなかったトナーよりも着色力が高いことから、トナー中での顔料分散効果が高く、着色力の高いイエロートナーが得られることがわかった。
本発明の色素化合物は種々の用途に適用可能である。顔料分散剤としては、塗料、インキ、電子写真トナー、樹脂成形品の製品の製造工程で好適に用いられる。また、本発明の色素化合物は顔料分散剤に使用されるだけでなく、インクジェットインクや感熱転写記録用シート用の着色剤に利用することもでき、光記録用色素やカラーフィルター用色素といった電子材料にも適用することができる。

Claims (11)

  1. 下記一般式(1)で表されることを特徴とする色素化合物。
    Figure 0005448553
    [一般式(1)中、R1は水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。R2は水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、アルキル基、アリール基、カルバモイル基、−COOM基、−COOR9基、又は−CONR1011基を表す。R3はヒドロキシル基、又はアミノ基を表す。R4乃至R8は各々独立して、水素原子、又は1価の置換基を表す。R9乃至R10は各々独立して、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。R11 は、水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。Mは水素原子、又はカウンターカチオンを表す。但し、R4乃至R8の少なくとも1つは、下記一般式(2)の構であ
    Figure 0005448553
    一般式(2)中のAは2価の連結基を表す。*は、結合部位を表す。nは3乃至7の整数値を表す。
  2. 前記一般式(2)中のAが、下記一般式(3)乃至(6)で表されるいずれかの構造であることを特徴とする請求項1に記載の色素化合物。
    Figure 0005448553
    (3)乃至(6)中の**は、パーフルオロアルキル基との結合部位を表す。]
  3. 前記一般式(1)中のR2が、−COOM基(Mは水素原子、又はカウンターカチオンを表す)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の色素化合物。
  4. 前記一般式(1)中のR4乃至R8の少なくとも1つが、前記一般式(2)で表される構造であり、残りの置換基がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、−COOM基(Mは水素原子、又はカウンターカチオンを表す)のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の色素化合物。
  5. 前記一般式(2)中のAが、前記式(3)又は(4)で表される構であることを特徴とする請求項乃至4のいずれか1項に記載の色素化合物。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の色素化合物を少なくとも1種含有する顔料分散剤。
  7. 請求項6に記載の顔料分散剤と、該顔料分散剤により分散されたアゾ顔料を含有することを特徴とする顔料組成物。
  8. 前記アゾ顔料が、式(7)で表されることを特徴とする請求項7に記載の顔料組成物。
    Figure 0005448553
  9. 請求項7又は8に記載の顔料組成物と、分散媒として有機溶媒とを含むことを特徴とする顔料分散体。
  10. 少なくとも、結着樹脂、着色剤及びワックス成分を有するトナー母粒子を含有するトナーであって、前記着色剤として請求項7又は8に記載の顔料組成物を含有することを特徴とするイエロートナー。
  11. 前記トナーの母粒子が、水系媒体中で、懸濁重合法或いは懸濁造粒法によって得られものであることを特徴とする請求項10に記載のイエロートナー。
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