JP5448329B2 - モータ制御装置およびモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置およびモータ制御方法 Download PDF

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本発明は、モータの制御技術に関する。
従来、生体分析装置として、例えば特許文献1には、円形マイクロプレートのセルに注入したサンプル溶液と試薬溶液を攪拌プループによって攪拌して凝集物を生成した後、円形マイクロプレートを低速回転させ、凝集物を遠心分離して得た第1の凝集物パターンを光学的手段で測光し、その後、円形マイクロプレートを高速回転させ、さらに円形マイクロプレートに振動を与えて得た第2の凝集物パターンを光学的手段で測光するものが開示されている。この従来の生体分析装置は、円形マイクロプレートを回転させるためのモータとは別個に、円形マイクロプレートを振動させるための振動発生器を備えている。振動発生器には、ロータに偏重心のおもりを設けたモータを使用するのが一般的である(例えば、特許文献2参照)。
また、このような生体分析装置では、凝集物を光学的手段で測光するために、モータの回転子を定位置で停止させる必要がある。従来のモータの回転停止方法としては、例えば特許文献3や特許文献4に、複数の極に着磁された回転子と、多相コイルが設けられた固定子とを備えたブラシレスモータを停止させる方法が開示されている。すなわち、ホール素子の出力に応じて、進角された回転磁界を発生させている状態において、回転子が目標停止位置より前の所定の位置に達したことを検知すると、その時点で励磁されている相の駆動コイルにのみ、回転時よりも大きい励磁電流を流し続けることにより、モータの回転を停止させる方法が開示されている。
特開平3−110473号公報 特開平9−154250公報 特開平6−343285公報 特許第3243884号
しかしながら、前記した従来のモータの回転停止方法では、進角回転磁界により回転子を回転させている状態から、固定された相の駆動コイルにのみ励磁電流を流し続ける状態へ遷移するため、回転子を目標停止位置にスムーズに減速停止させることができず、回転子のハンチングが収まるのに要する時間が長いという問題があった。
また、前記したように、従来の生体分析装置の構成では、遠心分離用と振動用のモータが個別に必要となり、装置構成の増大化や制御の複雑化を招いていた。また、近年、生体分析装置には、凝集物が入っている容器を定位置で停止させて光学的手段で測光するのではなく、低速で回転させた状態で測光することが求められているが、従来のモータの制御技術では、1個のモータで遠心分離のための高速回転と測光のための低速回転を実現できず、例えばブラシレスモータに加えてステッピングモータを装備する必要があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、モータの回転子を目標停止位置に正確にスムーズに減速停止させることができるモータ制御装置およびモータ制御方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記問題点に鑑み、1個のモータで高速から低速までの回転動作を実現できるモータ制御装置およびモータ制御方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記問題点に鑑み、1個のモータで回転動作と振動動作を実現できるモータ制御装置およびモータ制御方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載のモータ制御装置は、複数の極に着磁された回転子と、多相コイルが設けられた固定子とを有するモータの回転を制御するモータ制御装置であって、対向する前記回転子の極に相応する信号を発生するホール素子と、前記ホール素子の出力に応じて、進角された駆動信号を生成する第1の駆動信号生成手段と、前記多相コイルの各極性パターンに対応する駆動信号を生成可能な第2の駆動信号生成手段と、入力された駆動信号に応じた励磁電流を前記多相コイルに流す駆動手段と、前記第1と第2の駆動信号生成手段により生成される駆動信号を切り替えて前記駆動手段に入力する切り替え手段と、前記第1の駆動信号生成手段により生成される駆動信号を前記駆動手段へ入力させ、前記多相コイルに進角された回転磁界を発生させる機能と、前記第2の駆動信号生成手段に所定の駆動信号を生成させ、その生成させた駆動信号を前記駆動手段へ入力させ、前記多相コイルに前記回転子を吸引する吸引磁界を発生させる機能とを有する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記多相コイルに進角された回転磁界を発生させて前記回転子を回転させている状態から、停止モードに遷移すると、前記第2の駆動信号生成手段に前記多相コイルの各極性パターンに対応する駆動信号を前記回転子が回転するように順次生成させ、それらの駆動信号を前記駆動手段へ順次入力させて、前記多相コイルに発生する吸引磁界を前記回転子が回転するように変化させるとともに、前記第2の駆動信号生成手段が順次生成する各駆動信号ごとに、それらの駆動信号に対応する位置に前記回転子が吸引されているか否かを前記ホール素子の出力から判定することにより、前記第2の駆動信号生成手段が順次生成する各駆動信号に対応する位置に前記回転子を吸引させながら回転させた後、前記第2の駆動信号生成手段に生成させる駆動信号の変化速度を緩めて、吸引磁界により前記回転子を減速させ、前記多相コイルの極性パターンを目標停止位置に応じたパターンにする駆動信号を前記第2の駆動信号生成手段に生成させ、その駆動信号を前記駆動手段に入力させて、減速された前記回転子を吸引磁界により吸引停止させ、前記回転子を前記目標停止位置へ吸引する吸引磁界を発生させたときの前記回転子の位置が前記目標停止位置であるかどうかを前記ホール素子の出力から判定し、前記目標停止位置に前記回転子が吸引されていない場合には、再度、吸引磁界を前記回転子が回転するように変化させ、前記回転子を前記目標停止位置まで回転誘導し、さらに前記制御手段は、前記目標停止位置へ前記回転子が吸引されるときの励磁電流の大きさが通常回転時よりも大きくなるように、PWM制御を行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項記載のモータ制御装置は、請求項記載のモータ制御装置であって、前記回転子の位置を特定するためのセンサ手段をさらに備え、前記制御手段は、前記回転子を前記目標停止位置へ吸引する吸引磁界を発生させたときの前記回転子の位置が前記目標停止位置であるかどうかを前記ホール素子および前記センサ手段の出力から判定し、前記目標停止位置に前記回転子が吸引されていない場合、再度、吸引磁界を前記回転子が回転するように変化させ、前記回転子を前記目標停止位置まで回転誘導することを特徴とする。
た、本発明の請求項記載のモータ制御装置は、請求項1または2に記載のモータ制御装置であって、前記制御手段は、前記多相コイルの極性パターンを振動範囲内の前記回転子の各位置に応じたパターンにする駆動信号を前記第2の駆動信号生成手段に順次生成させ、それらの駆動信号を前記駆動手段に順次入力させて、前記多相コイルに発生する吸引磁界を前記回転子が振動するように変化させ、吸引停止された前記回転子を吸引磁界に吸引させながら振動させることを特徴とする。
また、本発明の請求項記載のモータ制御方法は、複数の極に着磁された回転子と、多相コイルが設けられた固定子とを有するモータの制御方法であって、対向する前記回転子の極に相応する信号を発生するホール素子の出力に応じて、進角された駆動信号を生成し、その駆動信号に応じた励磁電流を前記多相コイルに流して、前記多相コイルに進角された回転磁界を発生させて前記回転子を回転させる工程と、前記多相コイルの各極性パターンに対応する駆動信号を前記回転子が回転するように順次生成し、それらの駆動信号に応じた励磁電流を前記多相コイルに順次流して、前記多相コイルに前記回転子を吸引する吸引磁界を発生させ、且つその吸引磁界を前記回転子が回転するように変化させるとともに、前記回転子が回転するように順次生成される各駆動信号ごとに、それらの駆動信号に対応する位置に前記回転子が吸引されているか否かを前記ホール素子の出力から判定することにより、それらの駆動信号に対応する位置に前記回転子を吸引させながら回転させる工程と、吸引磁界の変化速度を緩めて前記回転子を減速させる工程と、目標停止位置に対応する吸引磁界を発生させて前記回転子を吸引停止させ、前記回転子の位置が前記目標停止位置であるかどうかを前記ホール素子の出力から判定する工程と、前記目標停止位置に前記回転子が吸引されていない場合には、再度、吸引磁界を前記回転子が回転するように変化させ、前記回転子を前記目標停止位置まで回転誘導する工程と、を具備し、前記目標停止位置へ前記回転子が吸引されるとき、励磁電流の大きさが通常回転時よりも大きくなるように、PWM制御が行われることを特徴とする。
また、本発明の請求項記載のモータ制御方法は、請求項記載のモータ制御方法であって、前記回転子を吸引停止させた後、吸引磁界を前記回転子が振動するように変化させて、前記回転子を吸引磁界に吸引させながら振動させる工程をさらに具備することを特徴とする
本発明の好ましい形態によれば、モータの回転子を目標停止位置に正確にスムーズに減速停止させることができる。また、1個のモータで高速から低速までの回転動作を実現できる。また、1個のモータで回転動作と振動動作を実現できる。
(実施の形態1)
以下、本発明のモータ制御装置およびモータ制御方法の実施の形態1について図面を交えて説明する。
図1に、本発明の実施の形態1における3相ブラシレスモータの制御装置の概略ブロック図を示す。図1において、3相ブラシレスモータ1は、2極に着磁された回転子2を備える。すなわち、回転子2は、N極とS極の一対の磁石を有する。
また、3相ブラシレスモータ1は、3相駆動コイルU3、V4、W5が設けられた固定子を備える。3相駆動コイルU3、V4、W5はY結線されており、固定子の3つの突極部にそれぞれ巻回されている。3つの突極部は、120度間隔で配置されている。
また、3つのホール素子A6、B7、C8はそれぞれ、3相駆動コイルU3、V4、W5から60度ずつずれた位置に配置されており、対向する回転子2の磁石界磁の極性(N極かS極か)を検出し、その検出している極性に相応したレベルの信号を発生する。具体的には、N極を検知したときに「H」レベルの信号を発生し、S極を検知したときに「L」レベルの信号を発生する。
一般の3相ブラシレスモータの制御装置の概略ブロック図を図2に示す。
図2に示すように、一般の3相ブラシレスモータコントローラIC9はロータポジションディテクタ10とパワードライバ12からなる。
ロータポジションディテクタ10は、マイクロコンピュータ14から通常の回転指令が与えられているとき、3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンに応じて、3相駆動コイルU3、V4、W5の6つの極性パターンのいずれかに対応する駆動信号パターンを生成する。
ロータポジションディテクタ10が生成する駆動信号パターンは回転子2を回転させるために進角されており、3相駆動コイルU3、V4、W5には進角された回転磁界が発生する。したがって、3相ブラシレスモータ1の回転子2は、通常回転時は、進角回転磁界により回転される。
パワードライバ12は、ロータポジションディテクタ10により生成される駆動信号パターンに応じた通電パターンの励磁電流を3相駆動コイルU3、V4、W5に流す。具体的には、パワードライバ12は、複数個のスイッチング素子で構成されるスイッチ回路と、ロータポジションディテクタ10により生成される駆動信号パターンに所定の論理演算を施して、スイッチング素子のオン/オフを切り替える論理回路を含む。スイッチ回路は、通常は6個のスイッチング素子を3相ブリッジ接続した回路からなる。このように構成されたパワードライバ12は、ロータポジションディテクタ10により生成される駆動信号パターンに応じてスイッチング素子のオン/オフを切り替えて、固定子の励磁相を切り替える。すなわち、ロータポジションディテクタ10により生成される駆動信号パターンに従って決定した2相の駆動コイルに正電位と負電位をそれぞれ印加し、その2相の駆動コイルに励磁電流を流す。
以上説明した一般の3相ブラシレスモータコントローラICに対して、本実施の形態1における3相ブラシレスモータコントローラIC9は、ロータポジションディテクタ10とパワードライバ12に加えて、スイッチ11と6パターンメモリ13を備える。また、本実施の形態1では、3つのホール素子A6、B7、C8が発生する信号をマイクロコンピュータ14により検知可能な構成となっている。
ロータポジションディテクタ(第1の駆動信号生成手段)10は、上述したように、マイクロコンピュータ14から回転指令が与えられているとき、3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンに応じて、進角された駆動信号パターンを生成する。
6パターンメモリ(第2の駆動信号生成手段)13には、3相駆動コイルU3、V4、W5の6つの極性パターンに対応する駆動信号パターンが格納されている。つまり、ロータポジションディテクタ10で生成される6つの駆動信号パターンと同じ駆動信号パターンが予め格納されている。この6パターンメモリ13から読み出す駆動信号パターンの選択は、マイクロコンピュータ14により制御される。
スイッチ(切り替え手段)11は、ロータポジションディテクタ10により生成される駆動信号パターンと6パターンメモリ13から読み出される駆動信号パターンを切り替えてパワードライバ12に入力する。このスイッチ11の切り替え動作はマイクロコンピュータ14により制御される。
パワードライバ(駆動手段)12は、上述したように、入力される駆動信号パターンに応じた通電パターンの励磁電流を3相駆動コイルU3、V4、W5に流す。すなわち、入力された駆動信号パターンに従って決定した2相の駆動コイルに正電位と負電位をそれぞれ印加し、その2相の駆動コイルに励磁電流を流す。
また、制御手段であるマイクロコンピュータ14は、ロータポジションディテクタ10により生成される駆動信号パターンをスイッチ11を介してパワードライバ12へ入力させ、3相駆動コイルU3、V4、W5に進角された回転磁界を発生させる機能と、6パターンメモリ13から所定の駆動信号パターンを読み出し、その読み出した駆動信号をスイッチ11を介してパワードライバ12へ入力させ、3相駆動コイルU3、V4、W5に回転子2を吸引する吸引磁界を発生させる機能を有する。
図3に、3相駆動コイルU3、V4、W5の6つの極性パターンと回転子2の位置の関係を示す。なお、図3において、3相駆動コイルU3、V4、W5は、正電位が印加されるとN極に着磁し、負電位が印加されるとS極に着磁するように巻かれている。
図3に示すように、2極磁石の3相ブラシレスモータでは、正電位が印加される+極の相、負電位が印加される−極の相、および励磁電流を流さない相が確定すれば、回転子2の位置が、回転子2の1回転のうちの1箇所に確定する。つまり、励磁電流により着磁した相と回転子2の永久磁石の、それぞれのN極とS極が引き合って、釣り合いがとれて回転子2の位置が確定する。このように、2極磁石の3相ブラシレスモータでは、停止可能な位置は回転子2の1回転のうちに6箇所ある。また、3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンから回転子2の現在位置を検出することができる。
本実施の形態1では、マイクロコンピュータ14は、停止モードに遷移すると、モータの回転制御状態を、通常の進角回転磁界による制御状態から、以下で説明する吸引回転磁界による制御状態へ切り替える。
すなわち、マイクロコンピュータ14は停止モードに遷移すると、6パターンメモリ13から3相駆動コイルU3、V4、W5の各極性パターンに対応する駆動信号パターンを回転子2が回転するように順次読み出し、それらの駆動信号パターンをスイッチ11を介してパワードライバ12へ順次入力させ、3相駆動コイルU3、V4、W5に発生する吸引磁界を、回転子2が回転するように変化させる。このように、回転子2が回転するように変化する吸引磁界(吸引回転磁界)を発生させることで、回転子2を吸引回転磁界に吸引させながら回転させることができる。
なお、この吸引回転磁界による回転子の回転方向は、吸引回転磁界に切り替える前の通常の進角回転磁界による回転方向と同じ方向とし、且つ回転速度は進角回転磁界による回転速度よりもやや低めとする。
また、マイクロコンピュータ14は、回転子2を吸引回転磁界により回転させている状態において、6パターンメモリ13から各駆動信号パターンを読み出すタイミングを遅くすることで、駆動信号パターンの変化速度を緩め、吸引回転磁界により回転子2を減速させる。
また、マイクロコンピュータ14は、3相駆動コイルU3、V4、W5の極性パターンを目標停止位置に対応したパターンにする駆動信号パターンを6パターンメモリ13から読み出し、その読み出した駆動信号パターンをスイッチ11を介してパワードライバ12に入力させ、3相駆動コイルU3、V4、W5に回転子2を目標停止位置に位置決めする吸引磁界(吸引停止磁界)を発生させて、減速された回転子2を吸引停止させる。
例えば、図3に示す『i』の位置に回転子2を吸引停止させる場合には、3相駆動コイルU3、V4、W5の極性パターンを『i』の極性パターンにする。具体的には、図3に示すように、駆動コイルU3に正電位が印加され、駆動コイルV4に負電位が印加されて、駆動コイルU3から駆動コイルV4へ励磁電流が流れるようにし、駆動コイルW5には励磁電流が流れないようにする。このように3相駆動コイルU3、V4、W5を励磁すれば、回転子2を『i』の位置へ吸引する吸引停止磁界が発生するので、回転子2を『i』の位置に吸引停止させることができる。
なお、回転子2を目標停止位置へ吸引する際には、回転子2の重量による慣性と吸引力とのバランスの関係で、回転子2にハンチングが起こるため、そのハンチング状態が収まる時間を見越して、その分タイムラグを置いて、励磁電流の印加を停止するようにする。また、回転子2を目標停止位置へ吸引するときの励磁電流の大きさは通常回転時よりも大きくする。励磁電流の大きさの制御は、PWM制御により行う。
また、マイクロコンピュータ14は、回転子2を目標停止位置へ吸引する吸引停止磁界を発生させたときの回転子2の位置が目標停止位置であるかどうかを、3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンから判定し、目標停止位置からはずれている場合は、再度、6パターンメモリ13から駆動信号パターンを順次読み出して吸引回転磁界を発生させ、回転子2を目標停止位置まで回転誘導する。
続いて、本実施の形態1におけるモータの回転停止方法について、図3に示す『i』の位置に回転子を停止させる場合を例に、図4ないし図6を用いて説明する。図4および図5は、モータの回転制御状態を進角回転磁界による制御状態から吸引回転磁界による制御状態へ切り替え、吸引回転磁界により回転子の回転速度を減速させる処理のフローチャートを示している。
マイクロコンピュータ14は停止モードに遷移すると、図4のステップS11において、まずスイッチ11の接続先をロータポジションディテクタ10から6パターンメモリ13へ切り替える。なお、スイッチ11の接続先を切り替える前に、パワードライバ12へモータの回転速度を通常の回転速度から減速させる指令を送ってもよい。モータの回転速度制御は、励磁電流の大きさを制御することで実現できる。励磁電流の大きさの制御は、PWM制御により行う。
その後、ステップS12ないしS21において、マイクロコンピュータ14は現在の回転方向と同じ方向に回転子2が回転するように、6パターンメモリ13から駆動信号パターンを順次読み出して、3相駆動コイルU3、V4、W5に吸引回転磁界を発生させ、3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンから、回転子2が吸引回転磁界に吸引されて回転していることを検知すると、吸引回転磁界により回転子2の回転速度を減速させる。
すなわち、マイクロコンピュータ14は、ステップS12ないしS17において、3相駆動コイルU3、V4、W5の極性パターンを図3に示す6つの極性パターンに順次変化させ、各極性パターンごとに、回転子2が当該極性パターンに対応する位置に吸引されているかどうかを判定する。このステップS12ないしS17の処理について、ステップS12の処理、すなわち回転子2を図3に示す『i』の極性パターンに対応する位置へ吸引する処理を例に説明する。
図5は、回転子2を『i』の極性パターンに対応する位置へ吸引する処理のフローチャートを示す。マイクロコンピュータ14は、ステップS41において、6パターンメモリ13から、3相駆動コイルU3、V4、W5の極性パターンを『i』の極性パターンにする駆動信号パターンを読み出す。その結果、駆動コイルU3は正電位が印加されて+極となり、駆動コイルV4は負電位が印加されて−極となり、駆動コイルU3から駆動コイルV4へ励磁電流が流れる。
次に、ステップS42において、マイクロコンピュータ14は、3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンから、『i』の極性パターンに対応する位置に回転子2が吸引されているか否かを判定する。具体的には、ホール素子Bが発生する信号が「H」レベルであり、且つホール素子Cが発生する信号が「L」レベルであるかどうかで判定する。
その判定の結果、『i』の極性パターンに対応する位置に回転子2が吸引されているときには(ステップS42のYES)、マイクロコンピュータ14は、ステップ43において、フラグ1を立てた後、ステップS44において、T秒間(タイマウエイトTの初期値=1)ウエイトを置く。一方、『i』の極性パターンに対応する位置に回転子2が吸引されていないときには(ステップS42のNO)、フラグ1を立てずに、ステップS44において、T秒間ウエイトを置く。
次に、ステップS45において、マイクロコンピュータ14は、再度、3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンから、『i』の極性パターンに対応する位置に回転子2が吸引されているか否かを判定し、対応しているときには(ステップS45のYES)、ステップS46において、フラグ2を立てた後、『ii』の極性パターンに対応する位置に回転子2を吸引する処理(ステップS13)へ移る。一方、『i』の極性パターンに対応する位置に回転子2が吸引されていないときには(ステップS45のNO)、フラグ2を立てずに、『ii』の極性パターンに対応する位置に回転子2を吸引する処理へ移る。
以上説明したステップS12と同様の処理をステップS13ないしS17において実行して吸引回転磁界を発生させ、回転子2を回転させる。そして、マイクロコンピュータ14は、ステップS18において、全フラグが立っているかどうかを確認する。フラグは1から12まであり、フラグが1つでも抜けていれば、吸引回転磁界に完全に引き込まれていないと判断して、ステップS19において、全フラグをリセットし、ステップS12へ戻り、吸引処理を繰り返す。
ステップS18において、全フラグが立っていることが確認できた場合、マイクロコンピュータ14は、吸引回転磁界に同期して回転子2が回転していると判断して、ステップS20において、タイマウエイトTの値を増加させ、ステップS21において、タイマウエイトTの値が「5」になっているかどうか判定する。その結果、タイマウエイトTの値が「5」になっていない場合は(ステップS21のNO)、ステップS19において、全フラグをリセットし、ステップS12へ戻り、吸引処理を繰り返す。このタイマウエイトTは、回転速度を制御するためのもので、タイマウエイトTを増加させ、6パターンメモリ13から各駆動信号パターンを読み出すタイミングを遅くすることで、回転子2の回転速度を、同期を取った状態で減速させることができる。
タイマウエイトTの値が「5」に到達すると(ステップS21のYES)、マイクロコンピュータ14は、ステップS22において、タイマウエイトTを初期値にリセットして、図6に示す処理へ移行する。
図6は、図3に示す『i』の位置に回転子2を停止させる場合のフローチャートを示す。
まず、ステップS23において、マイクロコンピュータ14は、6パターンメモリ13から、3相駆動コイルU3、V4、W5の極性パターンを目標停止位置『i』に対応するパターンにする駆動信号パターンを読み出す。その結果、駆動コイルU3は正電位が印加されて+極となり、駆動コイルV4は負電位が印加されて−極となり、駆動コイルU3から駆動コイルV4へ励磁電流が流れて、3相駆動コイルU3、V4、W5に吸引停止磁界が発生する。また、このとき、パワードライバ12へ、通常回転時よりも励磁電流を大きくする指令を送る。
次に、ステップS24において、マイクロコンピュータ14は、3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンから、目標停止位置『i』に回転子2が吸引されているか否かを判定する。具体的には、ホール素子Bが発生する信号が「H」レベルであり、且つホール素子Cが発生する信号が「L」レベルであるかどうかで判定する。
その判定の結果、目標停止位置『i』に回転子2が吸引されているときには(ステップS24のYES)、マイクロコンピュータ14は、ステップS25において、1秒間ウエイトを置き、カウンタ値をインクリメントする。次に、ステップS26において、マイクロコンピュータ14は、カウンタ値が5カウントに到達しているかどうか判定し、到達していない場合は(ステップS26のNO)、ステップS24に戻り、回転子2の現在位置が目標停止位置『i』であるか否かを再度判定する。
マイクロコンピュータ14は、ステップS24における判定処理を5回繰り返した後、つまり、約5秒間、回転子2の現在位置が目標停止位置『i』であることが検出されると、回転子2が目標停止位置『i』で吸引停止されていると判定して、ステップS27において、3相ブラシレスモータコントローラIC9へ、3相駆動コイルU3、V4、W5への励磁電流の印加を停止させる指令を送る。このように、回転子2のハンチング状態が収まる時間を見越して、その分タイムラグを置いて、励磁電流の印加を停止するようにしている。なお、ここでは、回転子2のハンチング状態が収まる時間を約5秒間と見越したが、励磁電流の大きさや、回転子2の慣性重量などによって最適値は異なる。
一方、ステップS24における判定の結果、目標停止位置『i』に回転子2が吸引されていない場合(ステップS24のNO)、ステップS28ないしステップS37において、マイクロコンピュータ14は、吸引回転磁界を再度発生させ、回転子2を目標停止位置『i』まで回転誘導する。
つまり、6パターンメモリ13から、図3に示す『ii』ないし『vi』の極性パターンに応じた駆動信号パターンを、回転子2が回転するように順次読み出し、3相駆動コイルU3、V4、W5に吸引回転磁界を再度発生させる。
なお、ステップS28ないしステップS37の処理では、3相駆動コイルU3、V4、W5の極性パターンを『ii』ないし『vi』の極性パターンにした後に「ウエイト」させて、ハンチングに対応させているが、図5に示す処理と同様に、各極性パターンごとに、回転子2が当該極性パターンに対応する位置に吸引されているかどうかをチェックしながら回転子2を回転させる方がより正確な動作となる。
以上のように、本実施の形態1によれば、3つのホール素子の出力パターンから進角回転磁界を発生させて回転子を回転させている状態から、6パターンメモリから駆動信号パターンを順次読み出し吸引回転磁界を発生させて回転子を回転させる状態へ切り替えることにより、3相ブラシレスモータを高速回転させた後、吸引回転磁界に回転子を吸引させた状態で、回転子を減速させることができる。よって、回転子を目標停止位置へ正確にスムーズに減速停止させることができる。また、吸引したまま同期回転させることにより、超低速で回転させることもできる。
なお、3相駆動コイルの各極性パターンに対応する駆動信号パターンを生成可能な第2の駆動信号生成手段として6パターンメモリを用いたが、これに限定されるものではなく、論理回路を用いて6つの駆動信号パターンを生成する構成としてもよいし、マイクロコンピュータにより6つの駆動信号パターンを生成する構成としてよい。また、マイクロコンピュータ14が回転子の位置を検出するのにホール素子を使用したが、他のロータ角度検出器であっても、同様の動作は可能である。
(実施の形態2)
以下、本発明のモータ制御装置およびモータ制御方法の実施の形態2について、前述した実施の形態1と異なる点を中心に説明し、実施の形態1と同じ点については適宜説明を省略する。
図7に、本発明の実施の形態2における3相ブラシレスモータの制御装置の概略ブロック図を示す。なお、前述した実施の形態1において説明した部材に対応する部材には同一符号を付している。
本実施の形態2は、回転子2が4極に着磁されており、固定子が3相駆動コイルU、V、Wを2組有する点が前述した実施の形態1と異なる。すなわち、回転子2は、N極とS極の一対の磁石を2組有する。3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26はそれぞれY結線されており、固定子の6つの突極部にそれぞれ巻回されている。6つの突極部は、60度間隔で配置されている。また、3つのホール素子A6、B7、C8はそれぞれ、3相駆動コイルU、V、Wから30度ずつずれた位置に配置されている。但し、このように極数が4極で、コイル数が6スロットの場合であっても、3相駆動コイルU、V、Wで回転子を回転させるので、基本動作は前述した実施の形態1と同様である。
前述の実施の形態1で説明したように、回転子が2極に着磁されている場合は、3相駆動コイルU、V、Wの極性パターンが決まれば、回転子の位置は1回転のうちの1箇所に確定するが、極数が4極や6極など、2極を超える多極の場合は、1つの極性パターンに対応する回転子の位置は増える。例えば極数が4極の場合、図8の『I』、『II』に示すように、極性パターンおよび3つのホール素子の出力パターンが同じであっても、回転子の位置は2通りある。
したがって、4極磁石の3相ブラシレスモータの場合、3つのホール素子の出力パターンだけでは、いずれの位置で回転子が停止しているのか判別できないので、目標停止位置に回転子が停止していることを検知するのに3つのホール素子以外の別のセンサ手段が必要になる。
本実施の形態2では、回転子の位置を特定するためのセンサ手段としてフォトインタラプタを用いる。具体的には、図7に示すように、回転子2の外周の一部に反射板28を設け、フォトインタラプタ27が回転子2の外周へ赤外線を発光照射し、反射板28からの反射光を受光したことをマイクロコンピュータ14で検知する構成とする。この構成により、回転子2の1回転中の位置を特定することができる。具体的には、例えばフォトインタラプタ27により反射板28が検知されてからの3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンをカウントすることで確認することができる。
なお、回転子の外周の一部を除いて反射板を設け、その反射板のない部分を原点とする構成としてもよい。また、4極の場合、1つの極性パターンに対して回転子の位置が2通りあるので、一方の側の半回転分の外周に反射板を設けて、いずれの側かを検知する構成としてもよい。
また、反射型のフォトインタラプタに限らず、透過型のフォトインタラプタを用いてもよい。この場合は、例えばスリットのある円盤を回転子に取り付け、フォトインタラプタの発光部と受光部を円盤をはさんで対向配置して、スリットの透過のある部分と透過しない部分を検知する構成とすればよい。
図9に、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26の6つの極性パターンと回転子2の位置の関係を示す。なお、図9において、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26は、正電位が印加されるとN極に着磁し、負電位が印加されるとS極に着磁するように巻かれている。
図9に示すように、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26に6つの極性パターンを順次発生させても回転子2は半回転しかせず、回転子2を1回転させるには6つの極性パターンを2回発生させる必要がある。
本実施の形態2では、マイクロコンピュータ14は、前述の実施の形態1と同様に、停止モードに遷移すると、モータの回転制御状態を、通常の進角回転磁界による制御状態から吸引回転磁界による制御状態へ切り替える。
すなわち、マイクロコンピュータ14は停止モードに遷移すると、6パターンメモリ13から3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26の各極性パターンに対応する駆動信号パターンを回転子2が回転するように順次読み出し、それらの駆動信号パターンをスイッチ11を介してパワードライバ12に順次入力させ、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26に吸引回転磁界を発生させ、回転子2を吸引回転磁界に吸引させながら回転させる。
また、マイクロコンピュータ14は、回転子2を吸引回転磁界により回転させている状態において、6パターンメモリ13から各駆動信号パターンを読み出すタイミングを遅くすることで、駆動信号パターンの変化速度を緩め、吸引回転磁界により回転子2を減速させる。
また、マイクロコンピュータ14は、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26の極性パターンを目標停止位置に対応したパターンにする駆動信号パターンを6パターンメモリ13から読み出し、その読み出した駆動信号パターンをスイッチ11を介してパワードライバ12に入力させ、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26に吸引停止磁界を発生させて、減速された回転子2を吸引停止させる。
また、マイクロコンピュータ14は、回転子2を目標停止位置へ吸引する吸引停止磁界を発生させたときの回転子2の位置が目標停止位置であるかどうかを、3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンおよびフォトインタラプタ27の出力から判定し、目標停止位置からはずれている場合は、再度、6パターンメモリ13から駆動信号パターンを順次読み出して吸引回転磁界を発生させ、回転子2を半回転させて目標停止位置まで回転誘導する。
続いて、本実施の形態2におけるモータの回転停止方法について、図9に示す『i』の位置に回転子を停止させる場合を例に、図10を用いて説明する。なお、モータの回転制御状態を進角回転磁界による制御状態から吸引回転磁界による制御状態へ切り替え、吸引回転磁界により回転子の回転速度を減速させる処理については、前述した実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。また、ここでは、反射板28を回転子2の外周の半回転分に設ける場合について説明する。
図10は、図9に示す『i』の位置に回転子を停止させる場合のフローチャートを示す。このフローチャートは、前述の実施の形態1で説明した図6に示すフローチャートに対応しており、ステップS38が追加されている点のみが異なる。
すなわち、まずステップS23において、マイクロコンピュータ14は、6パターンメモリ13から、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26の極性パターンを目標停止位置『i』に対応するパターンにする駆動信号パターンを読み出す。その結果、駆動コイルU21およびU24は正電位が印加されて+極となり、駆動コイルV22およびV25は負電位が印加されて−極となり、駆動コイルU21、U24から駆動コイルV22、V25へ励磁電流が流れて、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26に吸引停止磁界が発生する。また、このとき、パワードライバ12へ、通常回転時よりも励磁電流を大きくする指令を送る。
次に、ステップS24において、マイクロコンピュータ14は、3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンから、『i』の極性パターンに対応する位置に回転子2が吸引されているかどうかを判定する。具体的には、ホール素子Bが発生する信号が「H」レベルであり、且つホール素子Cが発生する信号が「L」レベルであるかどうかで判定する。
その判定の結果、『i』の極性パターンに対応する位置に回転子2が吸引されているときには(ステップS24のYES)、マイクロコンピュータ14は、ステップS38において、フォトインタラプタ27の出力から、回転子2の現在位置が目標停止位置『i』であるか否かを判定する。すなわち、ここでは反射板28を回転子2の外周の半回転分に設けているので、フォトインタラプタ27の出力から、回転子2の位置が『i』の位置となっているのか、『i』から半回転ずれた位置となっているのかを判定することができる。
判定の結果、回転子2の現在位置が目標停止位置『i』であるときには(ステップS38のYES)、マイクロコンピュータ14は、ステップS25において、1秒間ウエイトを置き、カウンタ値をインクリメントする。次に、ステップS26において、マイクロコンピュータ14は、カウンタ値が5カウントに到達しているかどうか判定し、到達していない場合は(ステップS26のNO)、ステップS24に戻り、回転子2の現在位置が目標停止位置『i』であるか否かを再度判定する。
マイクロコンピュータ14は、ステップS24およびステップS38における判定処理を5回繰り返した後、つまり、約5秒間、回転子2の現在位置が目標停止位置『i』であることが検出されると、回転子2が目標停止位置『i』で吸引停止されていると判定し、ステップS27において、3相ブラシレスモータコントローラIC9へ、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26への励磁電流の印加を停止させる指令を送る。このように、回転子2のハンチング状態が収まる時間を見越して、その分タイムラグを置いて、励磁電流の印加を停止するようにしている。なお、ここでは、回転子2のハンチング状態が収まる時間を約5秒間と見越したが、励磁電流の大きさや、回転子2の慣性重量などによって最適値は異なる。
一方、『i』の極性パターンに対応する位置に回転子2が吸引されていない場合や(ステップS24のNO)、回転子2の現在位置が目標停止位置『i』でないと判定された場合には(ステップS38のNO)、前述した実施の形態1と同様に、ステップS28ないしステップS37において、マイクロコンピュータ14は、吸引回転磁界を再度発生させ、回転子2を目標停止位置『i』まで回転誘導する。
つまり、6パターンメモリ13から、図9に示す『ii』ないし『vi』の極性パターンに応じた駆動信号パターンを、回転子2が回転するように順次読み出し、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26に吸引回転磁界を再度発生させ、回転子2を半回転させる。これにより、ステップS23での停止引き込みが180度ずれていた場合には、回転子2を『i』の位置に吸引停止させることができる。
以上のように、本実施の形態2は、3相ブラシレスモータの回転を停止させる際に、吸引停止磁界を発生させたときの回転子2の位置を検出するのに、3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンに加えて、フォトインタラプタ27の出力を用いる点が、前述した実施の形態1と異なり、他の点は同様である。
なお、本実施の形態2では4極磁石の3相ブラシレスモータを例に説明したが、これに限定されるものではなく、4極、8極、12極などの多極の3相ブラシレスモータにおいても同様に実施することができる。
また、反射板28を回転子2の外周の半回転分に設けて、回転子2の位置を特定する場合について説明したが、無論、前述したように、回転子2の位置を特定する構成は、これに限定されるものではない。
(実施の形態3)
以下、本発明のモータ制御装置およびモータ制御方法の実施の形態3について図面を交えて説明する。
本発明の実施の形態3における3相ブラシレスモータの制御装置は、前述した実施の形態2で説明した制御装置に回転子を振動させる機能を追加したものであり、その構成は前述した実施の形態2で説明した制御装置と同様であるので、以下、図7に示す概略ブロック図を参照しながら、その追加した機能について説明する。
本実施の形態3では、制御手段であるマイクロコンピュータ14は、回転子を吸引停止させた後、振動モードに遷移すると、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26の極性パターンを振動範囲内の回転子2の各位置に応じたパターンにする駆動信号パターンを、回転子2が振動するように6パターンメモリ13から順次読み出し、それらの駆動信号パターンをスイッチ11を介してパワードライバ12に順次入力させ、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26に発生する吸引磁界を、回転子2が振動するように変化させる。このように、回転子2が振動するように変化する吸引磁界(吸引振動磁界)を発生させることで、回転子2を吸引振動磁界に吸引させながら振動させる。
例えば、図9に示す『i』と『ii』の位置の間で回転子2を振動させる場合、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26の極性パターンを『i』と『ii』の極性パターンにする駆動信号パターンを6パターンメモリ13から交互に読み出す。
続いて、本実施の形態3におけるモータの振動方法について、図9に示す『i』の位置に回転子を吸引停止した後に、図9に示す『i』と『ii』の位置の間で回転子を振動させる場合を例に、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
制御手段であるマイクロコンピュータ14は、回転子2を『i』の位置に吸引停止させた後、3相ブラシレスモータコントローラIC9へ、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26への励磁電流の印加を停止させる指令を送ることなく、振動モードに遷移して、ステップS51において、6パターンメモリ13から、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26の極性パターンを『ii』の極性パターンにする駆動信号パターンを読み出す。その結果、駆動コイルU21およびU24は正電位が印加されて+極となり、駆動コイルW23およびW26は負電位が印加されて−極となり、駆動コイルU21、U24から駆動コイルW23、W26へ励磁電流が流れ、回転子2は右方向へ回転して『ii』の位置へ向かう。
次に、マイクロコンピュータ14は、ステップS52において、回転子2のハンチング状態が収まる時間を見越してウエイトを置いた後、ステップS53において、3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンから、『ii』の極性パターンに対応する位置に回転子2が吸引されているか否かを判定する。例えば、『ii』の極性パターンに対応する位置に回転子2が到達すると、ホール素子C8の出力が「H」レベルへ遷移するので、その立ち上がりを検知することで判定する。
『ii』の極性パターンに対応する位置に回転子2が吸引されるまでステップS53の処理を繰り返した後、マイクロコンピュータ14は、ステップS54において、6パターンメモリ13から、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26の極性パターンを『i』の極性パターンにする駆動信号パターンを読み出す。その結果、駆動コイルU21およびU24は正電位が印加されて+極となり、駆動コイルV22およびV25は負電位が印加されて−極となり、駆動コイルU21、U24から駆動コイルV22、V25へ励磁電流が流れ、回転子2は左方向へ回転して『i』の位置へ向かう。
次に、マイクロコンピュータ14は、ステップS55において、回転子2のハンチング状態が収まる時間を見越してウエイトを置いた後、ステップS56において、3つのホール素子A6、B7、C8の出力パターンから、『i』の極性パターンに対応する位置に回転子2が吸引されているか否かを判定する。例えば、『i』の極性パターンに対応する位置に回転子2が到達すると、ホール素子A6の出力が「H」レベルへ遷移するので、その立ち上がりを検知することで判定する。
『i』の極性パターンに対応する位置に回転子2が吸引されるまでステップS56の処理を繰り返した後、マイクロコンピュータ14は、ステップS57において、外部からの振動停止命令を確認して、振動停止命令がない場合(ステップS57のNO)、ステップS51に戻り、ステップS57までの処理を繰り返す。このステップS51ないしステップS57の処理を繰り返すことにより、『i』と『ii』の位置の間で回転子2が振動する状態になる。振動停止命令がある場合は(ステップS57のYES)、処理を終了する。
なお、本実施の形態3では振動角度が30度である場合を例に説明したが、例えば60度の角度範囲で振動させることもできる。この場合は、振動範囲内の回転子2の3つの位置へ回転子2を吸引させる磁界を3相駆動コイルに順次発生させればよい。
また、4極磁石の3相ブラシレスモータを例に説明したが、無論、2極磁石の3相ブラシレスモータにおいても同様に実施可能である。同様に、8極、12極などの多極の3相ブラシレスモータにおいても実施可能である。但し、極数に応じて1ステップの振動角度が異なる。例えば、図3と図9に示すように、2極の場合は1ステップの振動角度は60度となり、4極の場合には30度となる。したがって、回転子の極数を選択することで、目的の振動範囲を選択することができる。
以上のように本実施の形態3によれば、3相ブラシレスモータを目標停止位置に吸引停止させ、その停止させた位置を起点として、所望の振動範囲で回転子を振動させることができる。また、パワードライバ12により励磁電流の大きさをPWM制御することで、振動の強弱を制御することができる。また、6パターンメモリ13から駆動信号パターンを読み出すタイミングを制御することで振動周期を制御することができる。
よって、本実施の形態3における制御装置を分析装置に利用した場合、1個のモータで、容器を高速回転させて容器内の血液等の検体を遠心分離したり、容器に振動を与えて容器内の他の箇所に検体を移送させたり試薬と攪拌させることができる。また、検体を測定するために、容器を定位置で停止させたり、あるいは容器を超低速(100〜4rpm)で回転させることができる。
図12に、3相ブラシレスモータ1にカートリッジ(容器)31を取り付けた状態を示す。図12に示す『』の回転子2の状態は、図9に示す『i』に相当する。また『II』の回転子2の状態は、図9に示す『ii』に相当する。
分析装置では、図12に示すように、検体、試薬32を攪拌させるのに、チャンバ33の形状や検体の移送などの関係で、カートリッジ31を垂直ではなく、傾斜させた状態で攪拌させる場合がある。また、例えば、検体を移送するときには60度の角度範囲で振動させ、検体を試薬と攪拌するときには30度の角度範囲で振動させる場合がある。本実施の形態3によれば、このような場合にも対処することが可能である。
(実施の形態4)
以下、本発明のモータ制御装置およびモータ制御方法の実施の形態4について図面を交えて説明する。
図13に、本実施の形態4における3相ブラシレスモータの制御装置の概略ブロック図を示す。但し、前述した実施の形態1ないし3において説明した部材には同一符号を付して、適宜説明を省略する。
前述した実施の形態3では、6パターンメモリ13から駆動信号パターンを読み出して回転子2を振動させたが、本実施の形態4では、3相ブラシレスモータコントローラIC9に追加した反転回路(第2の駆動信号生成手段)40において回転子2を振動させる駆動信号パターンを生成させる。
図13において、スイッチ11は、通常の進角回転磁界による回転時はロータポジションディテクタ10からの駆動信号パターンをパワードライバ12へ入力し、吸引磁界による減速時や回転停止時は6パターンメモリ13からの駆動信号パターンをパワードライバ12へ入力し、振動時は反転回路40からの駆動信号パターンをパワードライバ12へ入力する。
図14に反転回路40の内部回路の一部を示す。図14には、図9に示す『i』と『ii』の位置の間で回転子2を振動させる構成を示している。また、図15に、図9に示す『i』と『ii』の位置の間で回転子2を振動させる場合の反転回路40の内部信号のタイムチャートを示す。
図9に示す『i』と『ii』の極性パターンでは、U相の駆動コイルはいずれもN極のままであり、W相の駆動コイルがS極となるのか、V相の駆動コイルがS極となるのかが異なる。図14に示す回路は、U相の駆動コイルに正電位を印加させ、W相の駆動コイルとV相の駆動コイルに交互に負電位を印加させる駆動信号パターンを生成する構成となっている。
図14において、第1のフリップフロップ41の反転出力信号がV相の駆動コイルに負電位を印加させる駆動信号となる。また、第2のフリップフロップ42の反転出力信号がW相の駆動コイルに負電位を印加させる駆動信号となる。これらの反転出力信号はそれぞれ遅延タイマ43、44を介してスイッチ11へ出力される。なお、U相の駆動コイルに正電位を印加させる駆動信号には、ロータポジションディテクタ10により生成される信号を用いる。反転回路40は、ロータポジションディテクタ10により生成されるU相の駆動コイルに正電位を印加させる駆動信号をスイッチ11へ出力する。
また、第1のフリップフロップ41の出力信号は第2のフリップフロップ42のデータ入力端子へ入力される。同様に、第2のフリップフロップ42の出力信号は第1のフリップフロップ41のデータ入力端子へ入力される。
また、第1のフリップフロップ41の出力信号は、コンデンサ48、抵抗49からなる回路を経由して時定数を持たされ、インバータ50で反転されて、第2のフリップフロップ42のリセット端子へ入力される。同様に、第2のフリップフロップ42の出力信号は、コンデンサ45、抵抗46からなる回路を経由して時定数を持たされ、インバータ47で反転されて、第1のフリップフロップ41のリセット端子へ入力される。
また、第1と第2のフリップフロップ41、42のクロック端子には、マイクロコンピュータ14からの信号が入力される。具体的には、マイクロコンピュータ14は、ホール素子A6およびC8の出力の立ち上がりエッジを基に、回転子2の位置が『i』の位置であるときには「H」レベルとなり、『ii』の位置であるときには「L」レベルとなる第1の信号を生成して、第1のフリップフロップ41のクロック端子へ入力する。また、ホール素子A6およびC8の出力の立ち上がりエッジを基に、回転子2の位置が『ii』の位置であるときには「H」レベルとなり、『i』の位置であるときには「L」レベルとなる第2の信号を生成して、第2のフリップフロップ42のクロック端子へ入力する。
以下、図15に示すタイムチャートを参照しながら、図9に示す『i』の位置に回転子を吸引停止した後に、図9に示す『i』と『ii』の位置の間で回転子を振動させる場合の制御装置の動作について説明する。
制御手段であるマイクロコンピュータ14は、回転子2を『i』の位置に吸引停止させた後、3相ブラシレスモータコントローラIC9へ、3相駆動コイルU21、V22、W23およびU24、V25、W26への励磁電流の印加を停止させる指令を送ることなく、振動モードに遷移して、第1のフリップフロップ41に「L」レベルをセットし、第2のフリップフロップ42に「H」レベルをセットする。
そして、マイクロコンピュータ14は、第1のフリップフロップ41のクロック端子に入力する第1の信号を「H」レベルに遷移させて、第1のフリップフロップ41に、データ入力端子に入力されていた「H」レベルの信号を保持させ、「H」レベルの出力信号と「L」レベルの反転出力信号を出力させる。その結果、第2のフリップフロップ42のデータ入力端子に「H」レベルの信号が入力され、リセット端子にリセット信号が入力される。このリセット信号により、第2のフリップフロップ42の出力信号は「L」レベルとなり、反転出力信号は「H」レベルとなる。したがって、この第2のフリップフロップ42の反転出力信号が、W相の駆動コイルに負電位を印加させる駆動信号となって反転回路40から出力され、回転子2は右方向に回転して『ii』の位置へ向かう。
回転子2が『ii』の位置に到達すると、ホール素子C8の出力が反転して「H」レベルとなるので、マイクロコンピュータ14は、このホール素子C8の出力の立ち上がりエッジを検知して、第1のフリップフロップ41のクロック端子に入力する第1の信号を「L」レベルへ遷移させ、且つ第2のフリップフロップ42のクロック端子に入力する第2の信号を「H」レベルへ遷移させる。これにより、第2のフリップフロップ42は、データ入力端子に入力されていた「H」レベルの信号を保持し、「H」レベルの出力信号と「L」レベルの反転出力信号を出力する。その結果、第1のフリップフロップ41のデータ入力端子に「H」レベルの信号が入力され、リセット端子にリセット信号が入力される。このリセット信号により、第1のフリップフロップ41の出力信号は「L」レベルとなり、反転出力信号は「H」レベルとなる。したがって、この第1のフリップフロップ41の反転出力信号が、V相の駆動コイルに負電位を印加させる駆動信号となって反転回路40から出力され、回転子2は左方向に回転して『i』の位置へ向かう。
回転子2が『i』の位置に到達すると、ホール素子A6の出力が反転して「H」レベルとなるので、マイクロコンピュータ14は、このホール素子A6の出力の立ち上がりエッジを検知して、第1のフリップフロップ41のクロック端子に入力する第1の信号を「H」レベルへ遷移させ、且つ第2のフリップフロップ42のクロック端子に入力する第2の信号を「L」レベルへ遷移させる。これにより、第1のフリップフロップ41は、データ入力端子に入力されていた「H」レベルの信号を保持し、「H」レベルの出力信号と「L」レベルの反転出力信号を出力する。その結果、第2のフリップフロップ42のデータ入力端子に「H」レベルの信号が入力され、リセット端子にリセット信号が入力される。このリセット信号により、第2のフリップフロップ42の出力信号は「L」レベルとなり、反転出力信号は「H」レベルとなる。したがって、この第2のフリップフロップ42の反転出力信号が、W相の駆動コイルに負電位を印加させる駆動信号となって反転回路40から出力され、回転子2は右方向に回転して『ii』の位置へ向かう。
反転回路40は、この繰り返しにより回転子2を振動させる。また、反転回路40は、第1と第2のフリップフロップ41、42の反転出力信号を遅延タイマ43、44を介して出力する構成となっているので、遅延タイマ43、44の遅延量を設定することで振動周期を制御することができる。また、パワードライバ12により励磁電流の大きさをPWM制御することで、振動の強弱を制御することができる。また、以上のようにホール素子A6およびC8の出力の立ち上がりに応じて励磁相を切り替えるので、『i』の位置に吸引停止された回転子2の振動を開始するために第1のフリップフロップ41のクロック端子を「H」レベルへ遷移させた後は、ホール素子A6およびC8の出力がそのまま第1と第2のフリップフロップ41、42のクロック端子へ入力される構成としてもよい。
なお、図14には省略しているが、反転回路40には、図9に示す回転子2の各位置の間で回転子2を振動させるために、図14に示す構成の回路と同様の回路が6種類用意されており、目的とする振動範囲に応じた駆動信号を得ることができるように、それらの回路の出力のいずれかを、図示しないセレクトスイッチで選択可能な構成となっている。
また、本実施の形態4におけるモータの振動方法は、振動時に反転回路40において駆動信号パターンを生成する点が前述した実施の形態3と異なるのみであり、他の点は同様であるので、説明を省略する。
また、本実施の形態4では振動角度が30度である場合を例に説明したが、例えば60度の角度範囲で振動させることもできる。この場合は、振動範囲内の回転子2の3つの位置へ回転子2を吸引させる磁界を3相駆動コイルに順次発生させればよい。
また、4極磁石の3相ブラシレスモータを例に説明したが、無論、2極磁石の3相ブラシレスモータにおいても同様に実施可能である。同様に、8極、12極などの多極の3相ブラシレスモータにおいても実施可能である。但し、極数に応じて1ステップの振動角度が異なる。例えば、図3と図9に示すように、2極の場合は1ステップの振動角度は60度となり、4極の場合には30度となる。したがって、回転子の極数を選択することで、目的の振動範囲を選択することができる。
以上のように本実施の形態4によれば、3相ブラシレスモータを目標停止位置へ吸引停止させ、その停止させた位置を起点として、所望の振動範囲で回転子を振動させることができる。また、前述した実施の形態3で説明した構成に比べて、反応スピードが速くなり、マイクロコンピュータ14が振動動作の処理に占有されないメリットがある。
なお、以上説明した各実施の形態では、駆動コイルの総数(スロット数)が3つ、もしくは6つの場合について説明したが、スロット数はこれに限定されるものではない。また、3相ブラシレスモータを例に説明を行ったが、本発明は3相ブラシレスモータに限定して用いられるものではなく、多相のブラシレスモータに適用可能である。また、ブラシレスモータを例に説明したが、本発明はブラシレスモータに限定して使用されるものではなく、複数の極が着磁された回転子と、多相コイルが設けられた固定子とを有するモータの回転制御に適用可能である。また、インナーロータ型のモータを例に説明したが、本発明はアウターロータ型のモータにも適用可能である。
本発明にかかるモータ制御装置およびモータ制御方法は、モータの回転子を目標停止位置に正確にスムーズに減速停止させることができる。また、1個のモータで高速から低速までの回転動作を実現できる。また、1個のモータで回転動作と振動動作を実現できる。よって、検体の遠心分離や、検体と試薬の振動攪拌、超低速で容器を回転させながら又は定位置で容器を位置決めしての検体の測定を行う分析装置の駆動装置等として有用である。
本発明の実施の形態1における3相ブラシレスモータの制御装置の概略ブロック図 一般の3相ブラシレスモータの制御装置の概略ブロック図 一般の2極、3スロットの3相ブラシレスモータの3相駆動コイルの6つの極性パターンと回転子の位置の関係を示す図 本発明の実施の形態1における吸引回転磁界によるモータ回転制御状態への切り替え処理および回転子の回転速度減速処理を示すフローチャート図(その1) 本発明の実施の形態1における吸引回転磁界によるモータ回転制御状態への切り替え処理および回転子の回転速度減速処理を示すフローチャート図(その2) 本発明の実施の形態1におけるモータ回転停止処理を示すフローチャート図 本発明の実施の形態2および3における3相ブラシレスモータの制御装置の概略ブロック図 一般の4極、6スロットの3相ブラシレスモータの3相駆動コイルの1つの極性パターンに対する回転子の位置を説明するための図 一般の4極、6スロットの3相ブラシレスモータの3相駆動コイルの6つの極性パターンと回転子の位置の関係を示す図 本発明の実施の形態2におけるモータ回転停止処理を示すフローチャート図 本発明の実施の形態3におけるモータ振動処理を示すフローチャート図 本発明の実施の形態3および4におけるモータ制御装置およびモータ制御方法を分析装置に利用する場合について説明するための図 本発明の実施の形態4における3相ブラシレスモータの制御装置の概略ブロック図 本発明の実施の形態4における3相ブラシレスモータの制御装置が具備する反転回路の内部回路の一部を示す図 本発明の実施の形態4における3相ブラシレスモータの制御装置が具備する反転回路の内部信号のタイムチャートを示す図
符号の説明
1 3相ブラシレスモータ
2 回転子
3、21、24 U相の駆動コイル
4、22、25 V相の駆動コイル
5、23、26 W相の駆動コイル
6 ホール素子A
7 ホール素子B
8 ホール素子C
9 3相ブラシレスモータコントローラIC
10 ロータポジションディテクタ
11 スイッチ
12 パワードライバ
13 6パターンメモリ
14 マイクロコンピュータ
27 フォトインタラプタ
28 反射板
31 カートリッジ
32 検体、試薬
33 チャンバ
40 反転回路
41、42 フリップフロップ
43、44 遅延タイマ
45、48 コンデンサ
46、49 抵抗
47、50 インバータ

Claims (5)

  1. 複数の極に着磁された回転子と、多相コイルが設けられた固定子とを有するモータの回転を制御するモータ制御装置であって、
    対向する前記回転子の極に相応する信号を発生するホール素子と、
    前記ホール素子の出力に応じて、進角された駆動信号を生成する第1の駆動信号生成手段と、
    前記多相コイルの各極性パターンに対応する駆動信号を生成可能な第2の駆動信号生成手段と、
    入力された駆動信号に応じた励磁電流を前記多相コイルに流す駆動手段と、
    前記第1と第2の駆動信号生成手段により生成される駆動信号を切り替えて前記駆動手段に入力する切り替え手段と、
    前記第1の駆動信号生成手段により生成される駆動信号を前記駆動手段へ入力させ、前記多相コイルに進角された回転磁界を発生させる機能と、前記第2の駆動信号生成手段に所定の駆動信号を生成させ、その生成させた駆動信号を前記駆動手段へ入力させ、前記多相コイルに前記回転子を吸引する吸引磁界を発生させる機能とを有する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記多相コイルに進角された回転磁界を発生させて前記回転子を回転させている状態から、停止モードに遷移すると、
    前記第2の駆動信号生成手段に前記多相コイルの各極性パターンに対応する駆動信号を前記回転子が回転するように順次生成させ、それらの駆動信号を前記駆動手段へ順次入力させて、前記多相コイルに発生する吸引磁界を前記回転子が回転するように変化させるとともに、前記第2の駆動信号生成手段が順次生成する各駆動信号ごとに、それらの駆動信号に対応する位置に前記回転子が吸引されているか否かを前記ホール素子の出力から判定することにより、前記第2の駆動信号生成手段が順次生成する各駆動信号に対応する位置に前記回転子を吸引させながら回転させた後、
    前記第2の駆動信号生成手段に生成させる駆動信号の変化速度を緩めて、吸引磁界により前記回転子を減速させ、
    前記多相コイルの極性パターンを目標停止位置に応じたパターンにする駆動信号を前記第2の駆動信号生成手段に生成させ、その駆動信号を前記駆動手段に入力させて、減速された前記回転子を吸引磁界により吸引停止させ、
    前記回転子を前記目標停止位置へ吸引する吸引磁界を発生させたときの前記回転子の位置が前記目標停止位置であるかどうかを前記ホール素子の出力から判定し、前記目標停止位置に前記回転子が吸引されていない場合には、再度、吸引磁界を前記回転子が回転するように変化させ、前記回転子を前記目標停止位置まで回転誘導し、
    さらに、前記制御手段は、前記目標停止位置へ前記回転子が吸引されるときの励磁電流の大きさが通常回転時よりも大きくなるように、PWM制御を行う、
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1記載のモータ制御装置であって、
    前記回転子の位置を特定するためのセンサ手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記回転子を前記目標停止位置へ吸引する吸引磁界を発生させたときの前記回転子の位置が前記目標停止位置であるかどうかを前記ホール素子および前記センサ手段の出力から判定し、前記目標停止位置に前記回転子が吸引されていない場合、再度、吸引磁界を前記回転子が回転するように変化させ、前記回転子を前記目標停止位置まで回転誘導することを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1または記載のモータ制御装置であって、前記制御手段は、前記多相コイルの極性パターンを振動範囲内の前記回転子の各位置に応じたパターンにする駆動信号を前記第2の駆動信号生成手段に順次生成させ、それらの駆動信号を前記駆動手段に順次入力させて、前記多相コイルに発生する吸引磁界を前記回転子が振動するように変化させ、吸引停止された前記回転子を吸引磁界に吸引させながら振動させることを特徴とするモータ制御装置。
  4. 複数の極に着磁された回転子と、多相コイルが設けられた固定子とを有するモータの制御方法であって、
    対向する前記回転子の極に相応する信号を発生するホール素子の出力に応じて、進角された駆動信号を生成し、その駆動信号に応じた励磁電流を前記多相コイルに流して、前記多相コイルに進角された回転磁界を発生させて前記回転子を回転させる工程と、
    前記多相コイルの各極性パターンに対応する駆動信号を前記回転子が回転するように順次生成し、それらの駆動信号に応じた励磁電流を前記多相コイルに順次流して、前記多相コイルに前記回転子を吸引する吸引磁界を発生させ、且つその吸引磁界を前記回転子が回転するように変化させるとともに、前記回転子が回転するように順次生成される各駆動信号ごとに、それらの駆動信号に対応する位置に前記回転子が吸引されているか否かを前記ホール素子の出力から判定することにより、それらの駆動信号に対応する位置に前記回転子を吸引させながら回転させる工程と、
    吸引磁界の変化速度を緩めて前記回転子を減速させる工程と、
    目標停止位置に対応する吸引磁界を発生させて前記回転子を吸引停止させ、前記回転子の位置が前記目標停止位置であるかどうかを前記ホール素子の出力から判定する工程と、
    前記目標停止位置に前記回転子が吸引されていない場合には、再度、吸引磁界を前記回転子が回転するように変化させ、前記回転子を前記目標停止位置まで回転誘導する工程と、
    を具備し、前記目標停止位置へ前記回転子が吸引されるとき、励磁電流の大きさが通常回転時よりも大きくなるように、PWM制御が行われる
    ことを特徴とするモータ制御方法
  5. 請求項4記載のモータ制御方法であって、前記回転子を吸引停止させた後、吸引磁界を前記回転子が振動するように変化させて、前記回転子を吸引磁界に吸引させながら振動させる工程をさらに具備することを特徴とするモータ制御方法
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