JP5445284B2 - 内燃機関の吸気温度制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気を過給する過給機と、該過給された吸気を冷却流体と熱交換させることで冷却するインタークーラと、該冷却された吸気が供給される内燃機関と、前記インタークーラにおいて前記過給された吸気から単位時間当たりに奪う熱量を調節すべく前記冷却流体の流量を調節するアクチュエータとを備える車両に適用される内燃機関の吸気温度制御装置に関する。
従来、吸気を過給する過給機と、過給された吸気が供給される内燃機関とを備える車両が知られている。詳しくは、吸気の過給圧を高くすることで、内燃機関に供給される吸気の充填効率を向上させ、内燃機関の生成トルクを増大させている。これにより、同一トルクを生成するために要求される内燃機関の排気量を小さくすることができ、内燃機関の小型化(ダウンサイジング)を図ることが可能となる。
ここで吸気の過給圧を高くすると、吸気温度が高くなることで、ノッキングが発生したり、吸気の充填効率の向上度合いが低下したりすることがある。このため、上記車両の中には、下記特許文献1に見られるように、過給機によって過給された吸気を冷却するインタークーラを備えるものも知られている。詳しくは、インタークーラにおいて冷却流体によって吸気から熱を奪うことで吸気の温度を低下させ、吸気密度を高めている。これにより、ノッキングの発生を抑制したり、吸気の充填効率を更に向上させたりすることが可能となる。
特開2001−065345号公報
ところで、吸気の温度は吸気の過給状態に応じて変化するため、この過給状態に応じてインタークーラにおいて吸気を適切に冷却することができないと、吸気温度の上昇を適切に抑制することができなくなることがある。この場合、吸気の充填効率の低下によって内燃機関の生成トルクや車両の加速応答性が低下する等、内燃機関の燃焼状態が悪化することが懸念される。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、吸気温度の調節精度を向上させることで内燃機関の燃焼状態を良好なものとすることのできる内燃機関の吸気温度制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
構成1は、吸気を過給する過給機と、該過給された吸気を冷却流体と熱交換させることで冷却するインタークーラと、該冷却された吸気が供給される内燃機関と、前記インタークーラにおいて前記過給された吸気から単位時間当たりに奪う熱量を調節すべく前記冷却流体の流量を調節するアクチュエータとを備える車両に適用され、前記内燃機関に供給される吸気の冷却要求がある場合、該内燃機関の出力が高いほど、前記冷却流体の流量を多く設定する流量設定手段と、前記冷却流体の実際の流量を前記流量設定手段によって設定された流量とすべく前記アクチュエータを操作する操作手段とを備えることを特徴とする。
内燃機関の出力が高いほど、単位時間当たりにインタークーラを通過する吸気量が多くなり、インタークーラにおいて吸気温度を所定温度低下させるために要求される熱量が多くなる。一方、冷却流体の流量を多くすると、インタークーラにおいて吸気と冷却流体との熱交換が促進され、単位時間当たりに冷却流体が吸気から奪う熱量が多くなる。上記発明では、この点に鑑み、内燃機関の出力が高いほど、冷却流体の流量を多くすることで、吸気温度を低下させるために要求される熱量を適切に賄うことができる。これにより、吸気温度の調節精度を向上させることができ、ひいては内燃機関の燃焼状態を良好なものとすることができる。
構成2は、構成1において、前記内燃機関の運転状態に基づき、前記冷却された吸気の温度又はこれと相関を有するパラメータの値について、その目標値を可変設定する目標値設定手段を更に備え、前記操作手段は、前記冷却された吸気の温度又は前記相関を有するパラメータの値について、その実際の値を前記目標値にフィードバック制御すべく前記アクチュエータを操作するフィードバック操作手段を更に備えて構成されることを特徴とする。
例えば機関運転状態が過渡状態となる場合、冷却流体の温度次第では上記流量設定手段によって設定された冷却流体の流量とすることで内燃機関の燃焼状態が良好なものとならないことがある。ここで上記発明では、機関運転状態に基づき上記目標値を可変設定し、上記実際の値を上記目標値にフィードバック制御すべくアクチュエータを操作する。これにより、上記流量設定手段によって設定された冷却流体の流量と、燃焼状態を良好なものとするために要求される量とのずれを補償することができ、ひいては吸気温度の調節精度をより向上させることができる。
構成3は、構成2において、前記インタークーラは、その内部に流れる前記冷却流体としての冷却水と熱交換させることで前記過給された吸気を冷却する水冷式のものであり、前記車両には、前記熱交換した冷却水の放熱を、前記車両の走行に伴い吹き付けられる風によって行うラジエータが備えられ、前記アクチュエータは、前記インタークーラ内を流れる前記冷却水の流量を調節するウォータポンプであることを特徴とする。
インタークーラ内を流れる冷却水の流量が多くなったり、この冷却水の温度が低くなったりすると、インタークーラにおいて冷却水と過給された吸気との熱交換が促進されることで吸気から奪われる熱量が多くなる。ここで上記発明では、冷却水の実際の流量を上記流量設定手段によって設定された流量としたり、上記冷却された吸気の温度又はインタークーラ内を流れる冷却水の温度について、その実際の値を上記目標値にフィードバック制御したりすべくウォータポンプを操作する。このため、吸気温度を適切に調節することができる。
構成4及び構成6は、前記内燃機関の出力が規定出力以下になると判断されることを条件として、前記インタークーラに供給するための低温の冷却水を準備する準備手段と、前記内燃機関の出力が増大されることに先立ち、前記準備手段によって準備された冷却水によって前記インタークーラ内の冷却水を入れ替えた状態にして且つ、前記インタークーラの流出入冷却水量を制限するように前記ウォータポンプの操作処理を行う入替手段とを備えることを特徴とする。
車両の走行速度が所定の低速度未満となる状態(低速域)からの加速状態となる場合には通常、ドライバの意図する車両の加速走行を実現すべく、吸気の過給圧を高くすることで内燃機関の生成トルクを増大させている。ここで低速域からの加速状態において吸気の過給圧を高くすると、過給された吸気の温度が短時間に上昇することで、インタークーラにおいて吸気から熱を十分に奪うことができなくなることがある。この場合、吸気の充填効率が低下することで内燃機関の生成トルクが低下し、ドライバビリティが低下するおそれがある。
ここで上記発明では、内燃機関の出力が規定出力以下となることを条件として、インタークーラに供給するための低温の冷却水を準備する。そして内燃機関の出力が増大されることに先立ち、入替手段によって上記態様にてウォータポンプを操作する。これにより、その後低速域からの加速状態となる際にインタークーラ内に低温の冷却水が極力留まった状態とすることができ、冷却水が吸気から奪う熱量を増大させることができる。これにより、低速域からの加速状態において吸気の充填効率を向上させることができ、ひいてはドライバビリティを好適に向上させることができる。
構成5は、構成4において、前記内燃機関の運転状態に基づき、前記冷却された吸気の温度又は前記インタークーラ内を流れる冷却水の温度について、その目標値を可変設定する目標値設定手段を更に備え、前記操作手段は、前記冷却された吸気の温度又は前記冷却水の温度について、その実際の値を前記目標値にフィードバック制御すべく前記ウォータポンプを操作するフィードバック操作手段を更に備えて構成されるものであり、前記準備手段は、前記実際の値が前記目標値を規定値上回ると判断されることを条件として、前記低温の冷却水を準備することを特徴とする。
インタークーラにおいて冷却された吸気の温度又はインタークーラ内を流れる冷却水の温度について、その実際の値が目標値を上回る度合いが大きいと、その後車両の走行状態が低速域からの加速状態となる場合にインタークーラにおいて吸気から奪う熱量が大きく減少することがある。この場合、内燃機関に供給される吸気の温度の上昇を適切に抑制することができず、吸気の充填効率の低下度合いが顕著となるおそれがある。この点、上記発明では、上記実際の値が目標値を上回る度合いが大きくなる状況下において、準備手段によって低温の冷却水を準備する。このため、その後低速域からの加速状態となる場合に吸気から奪う熱量が大きく減少するおそれを、低温の冷却水によってインタークーラ内の冷却水を入れ替えることで解消することができる。
構成7は、構成4〜6のいずれか1つにおいて、前記準備手段は、前記冷却水の流量を強制的に低下させるように前記ウォータポンプを操作することで、前記低温の冷却水を前記ラジエータ内に準備することを特徴とする。
上記発明では、冷却水の流量を強制的に低下させることで、ラジエータに流入した冷却水の放熱時間を長くすることができ、ラジエータ内の冷却水の温度の低下度合いを大きくすることができる。これにより、低温の冷却水を適切に準備することができる。
構成8は、構成7において、前記準備手段は、前記冷却水の流量を強制的に0とすべく前記ウォータポンプを停止させることで、前記低温の冷却水を前記ラジエータ内に準備することを特徴とする。
上記発明では、ウォータポンプの停止によって冷却水の流量を0とすることで、ラジエータ内の冷却水の温度の低下度合いをより大きくすることができる。
構成9は、構成4〜8のいずれか1つにおいて、前記準備手段は、前記内燃機関の出力が所定以上となる状態が所定時間以上継続されることを条件として、前記低温の冷却水を準備することを特徴とする。
内燃機関の出力が高い状態が継続されると、インタークーラにおける吸気と冷却水との熱交換量が多くなり、冷却水の温度が高くなる。ここで冷却水の熱容量の大きさに起因して冷却水の温度はすぐには低下しないため、その後低速域からの加速状態となる場合にインタークーラにおいて吸気から奪う熱量が大きく減少するおそれがある。この点、上記発明では、内燃機関の出力が所定以上となる状態が所定時間以上継続されることを条件として準備手段によって低温の冷却水を準備する。このため、その後吸気から奪う熱量が大きく減少するおそれを、低温の冷却水によってインタークーラ内の冷却水を入れ替えることで解消することができる。
構成10は、構成4〜9のいずれか1つにおいて、前記入替手段は、前記操作処理を行うことで、該インタークーラ内の冷却水の温度を少なくとも3度低下させることを特徴とする。
本発明者らは、入替手段によるウォータポンプの操作処理を行うことでインタークーラ内の冷却水の温度を3度低下させると、ドライバが体感可能な程度に車両の加速応答性を向上させることが可能なことを実験等により見出した。この点に鑑み、上記発明では、上記操作処理によってインタークーラ内の冷却水の温度を少なくとも3度低下させる。これにより、低速域からの加速状態となる場合におけるドライバビリティを好適に向上させることができる。
構成11は、構成4〜10のいずれか1つにおいて、前記内燃機関の出力が増大されることとは、アクセルペダルの操作量の加速側の変化速度、前記内燃機関の要求トルクの増大速度、該内燃機関の吸気通路の流路面積を調節するスロットルバルブの開度の増大速度、前記内燃機関に供給される吸気の量の増大速度、前記過給機としてのターボチャージャによって過給される吸気の過給圧の上昇速度、前記過給された吸気の温度の上昇速度、前記内燃機関の回転速度の上昇速度及び前記車両の走行速度の上昇速度のうち少なくとも1つが規定速度を上回ることであることを特徴とする。
上記発明では、上記パラメータを用いることで、内燃機関の出力が増大される状況を適切に把握することができる。
構成12は、構成4〜11のいずれか1つにおいて、前記ラジエータは、該ラジエータに流入する冷却水の放熱を行うための通常冷却部と、該通常冷却部において熱交換された冷却水の放熱を更に行うための過冷却部とを備えて構成されるものであり、前記準備手段は、前記過冷却部で冷却された冷却水を前記低温の冷却水として準備することを特徴とする。
上記発明では、過冷却部を備えることで、ラジエータから流出する冷却水の温度の低下度合いをより大きくしている。このため、低温の冷却水を適切に準備することができる。
構成13は、構成4〜12のいずれか1つにおいて、前記車両には、前記ラジエータにおいて冷却された冷却水を貯留する貯留手段が備えられ、前記準備手段は、前記貯留手段によって貯留された冷却水を前記低温の冷却水として準備することを特徴とする。
上記発明では、貯留手段を備えることで、低温の冷却水を常時用意することなどができる。
構成14は、構成4〜13のいずれか1つにおいて、前記車両には、冷凍サイクルと、該冷凍サイクルにおいて生成された熱によって前記冷却水を冷却する冷却手段とが備えられ、前記準備手段は、前記冷却手段によって冷却された冷却水を前記低温の冷却水として準備することを特徴とする。
上記発明では、低温の冷却水として冷凍サイクルにおいて生成された熱によって冷却された冷却水を準備する。このため、準備される冷却水の温度をいっそう低下させることができる。
構成15は、構成4〜14のいずれか1つにおいて、前記車両には、前記ラジエータを通過する空気の量を調節すべく回転駆動される電動式のファンが備えられ、前記準備手段は、前記ファンの回転速度を強制的に上昇させることで、前記低温の冷却水を前記ラジエータ内に準備することを特徴とする。
ファンの回転速度を上昇させると、ラジエータを通過する空気の量が多くなることでラジエータ内の冷却水の放熱が促進され、ラジエータ内の冷却水の温度の低下度合いが大きくなる。この点に鑑み、上記発明では、ファンの回転速度を強制的に上昇させることで、低温の冷却水をラジエータ内に適切に準備することができる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるLTラジエータの概略構成を示す図。 同実施形態にかかる基本流量制御処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかるIC目標入口水温及びベース流量の設定手法の概要を示す図。 同実施形態にかかる加速前入替制御処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかる一定吸気圧到達時間の計測結果を示すタイムチャート。 同実施形態にかかる吸気温と一定吸気圧到達時間との関係の計測結果を示す図。 同実施形態にかかる加速前入替制御処理の概要を示すタイムチャート。 第2の実施形態にかかる加速前入替制御処理の概要を示すタイムチャート。 第3の実施形態にかかる加速前入替制御処理の手順を示すフローチャート。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる制御装置を過給機(ターボチャージャ)付き内燃機関を備える車両(自動車)に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に本実施形態にかかるエンジンシステム及び空気調節システム(エアコンシステム)の全体構成を示す。
図示されるように、エンジン10の吸気通路12には、上流側から順に、吸入される空気量(吸気量)を検出するエアフローメータ14、DCモータ等のスロットルアクチュエータ16aによって開度(スロットル開度)が調節されるスロットルバルブ16、更には吸気を冷却する水冷式のインタークーラ18が設けられている。なお、スロットルバルブ16の上流側には、吸気圧(過給圧)を検出する過給圧センサ19が設けられている。また、インタークーラ18の上流側及び下流側には、インタークーラ18の上流側の吸気温(IC入口吸気温)を検出する入口吸気温センサ20及びインタークーラ18下流側の吸気温(IC出口吸気温)を検出する出口吸気温センサ22が設けられている。
エンジン10の各気筒には、エンジン10の燃焼室に燃料を供給するための燃料噴射弁24が備えられている。燃料噴射弁24から供給された燃料と、インタークーラ18によって冷却された吸気との混合気は、エンジン10の燃焼室に供給される。混合気の燃焼によって発生するエネルギは、エンジン10の図示しない出力軸(クランク軸)の回転エネルギとして取り出される。なお、燃焼に供された混合気は、排気として排気通路25に排出される。また、上記クランク軸付近には、クランク軸の回転角度を検出するクランク角度センサ26が設けられている。
吸気通路12と排気通路25との間には、ターボチャージャ28が設けられている。ターボチャージャ28は、吸気通路12に設けられた吸気コンプレッサ28aと、排気通路25に設けられた排気タービン28bと、これらを連結する回転軸28cとを備えて構成されている。詳しくは、排気通路25を流れる排気のエネルギによって排気タービン28bが回転し、その回転エネルギが回転軸28cを介して吸気コンプレッサ28aに伝達され、吸気コンプレッサ28aによって吸気が圧縮される。すなわち、ターボチャージャ28によって吸気が過給される。なお、吸気の過給圧は、吸気通路12上の吸気コンプレッサ28aの上流部と下流部との間をバイパスする通路に設けられる図示しないエアバイパスバルブや、排気通路25上の排気タービン28bの上流部と下流部との間をバイパスする通路に設けられる図示しないウエストゲートバルブを操作することで調節される。
ターボチャージャ28によって過給された吸気は、上記インタークーラ18内を流れる冷却水と熱交換することによって冷却される。これにより、吸気密度を上昇させることで、エンジン10の燃焼室に供給される吸気の充填効率を向上させる。
インタークーラ18は、往流路30a、復流路30b及びバイパス通路30cにて構成される冷却水通路を介してラジエータ(LTラジエータ32)と接続されている。LTラジエータ32は、インタークーラ18において熱交換された冷却水の放熱を、車両の走行に伴い吹き付けられる風(走行風)によって行うものである。詳しくは、往流路30aには冷却水を圧送する電動ポンプ34が設けられており、電動ポンプ34の駆動によって冷却水通路を介してインタークーラ18とLTラジエータ32との間(LT回路)を冷却水が循環する。すなわち、冷却水は、インタークーラ18内を流れる間に吸気の熱を奪った後、冷却水通路のうち往流路30aを介してLTラジエータ32に導入される。そして、この冷却水がLTラジエータ32にて冷却された後、冷却水通路のうち復流路30bやバイパス通路30cを介してインタークーラ18内に再び戻される。これにより、吸気が冷却される。ここで本実施形態では、電動ポンプ34として、同ポンプの吐出量(冷却水の流量)を連続的に可変設定可能なものを想定している。なお、インタークーラ18の冷却水入口側には、インタークーラ18内に流入する冷却水の温度(IC入口水温)を検出するIC入口水温センサ36が設けられている。
復流路30b、バイパス通路30cには、通電の有無に応じて開閉する電子制御式の弁体である復流路バルブ38、バイパスバルブ40が設けられている。本実施形態では、これらバルブとして、通電すると開弁し、通電を停止すると閉弁するノーマリークローズタイプのものを想定している。なお、バイパス通路30cの下流側は、復流路30bのうち復流路バルブ38の下流側に接続されている。また、バイパス通路30cにおいてバイパスバルブ40の上流側には、このバルブが閉弁状態とされることでLTラジエータ32から流出する冷却水を貯留する貯留タンク42が設けられている。
ここで上記LTラジエータ32は、図2に示すように、これに流入する冷却水の放熱を行うための通常冷却部32aと、通常冷却部32aにおいて熱交換された冷却水の放熱を更に行うための過冷却部32bとを備えて構成されている。詳しくは、通常冷却部32aの入口側は、往流路30aに接続されており、通常冷却部32aの出口側は、過冷却部32bの入口側及び復流路30bに接続されている。一方、過冷却部32bの出口側は、バイパス通路30c、貯留タンク42及びバイパスバルブ40を介して、復流路30bのうち復流路バルブ38の下流側に接続されている。
上記通常冷却部32a及び過冷却部32bへの冷却水の供給態様は、復流路バルブ38及びバイパスバルブ40の切り替えに応じて決まる。詳しくは、図2(a)に示すように、復流路バルブ38及びバイパスバルブ40の双方が開弁状態とされる場合、往流路30aから通常冷却部32aへと流入する冷却水は、通常冷却部32aにおいて冷却され、冷却された冷却水のうち一部が復流路30bへと流出するとともに残りの一部が過冷却部32bに流入する。そして過冷却部32bに流入した冷却水が更に冷却された後、バイパス通路30c等を介して復流路30bへと流出する。
一方、図2(b)に示すように、復流路バルブ38が閉弁状態とされて且つバイパスバルブ40が開弁状態とされる場合には、往流路30aから通常冷却部32aへと流入する冷却水の全部が、通常冷却部32a及び過冷却部32bの双方において冷却された後、バイパス通路30c等を介して復流路30bへと流出する。
図2(b)に示すようにバルブが操作される場合、図2(a)に示すようにバルブが操作される場合と比較してLTラジエータ32内の冷却水の冷却度合いを大きくすることができ、LTラジエータ32から流出する冷却水の温度をより低下させることが可能となる。
図1の説明に戻り、上記エアコンシステムは、車室内を冷却するための冷媒循環経路(車室側冷媒循環経路A)と、LTラジエータ32内の冷却水を冷却するための冷媒循環経路(LT側冷媒循環経路B)とを備えている。これら車室側冷媒循環経路AとLT側冷媒循環経路Bとは、冷媒を循環させるべく冷媒を吸入・吐出するコンプレッサ44や、このコンプレッサ44から吐出供給される冷媒が凝縮されるコンデンサ46、凝縮された冷媒が流入する図示しないレシーバ等を共有している。
コンプレッサ44から吐出された冷媒は、コンデンサ46に供給される。コンデンサ46は、エンジン10を冷却する冷却水の放熱を行うための図示しないラジエータ(EGラジエータ)とともにLTラジエータ32の車両後方側に設けられている。詳しくは、コンデンサ46は、DCモータ等によって回転駆動されるファン48により形成される空気流や走行風と、コンプレッサ44から吐出供給される冷媒との熱交換が行われる部材である。コンデンサ46から流出した冷媒は、上記レシーバによって気液分離され、分離された液冷媒は、温度式膨張弁50によって急激に膨張され霧状とされる。なお、上記ファン48が回転駆動されると、コンデンサ46に加えて、LTラジエータ32及びEGラジエータ付近にも空気流が形成され、LTラジエータ32及びEGラジエータにおける冷却水の放熱が促進される。
ここで上記車室側冷媒循環経路AとLT側冷媒循環経路Bとのいずれに冷媒が循環するかは、A/Cバルブ52及びLT冷却バルブ54の切り替えに応じて決まる。A/Cバルブ52及びLT冷却バルブ54は、上記復流路バルブ38等と同様に、通電の有無に応じて開閉する電子制御式の弁体であり、ノーマリークローズタイプのものである。
A/Cバルブ52が開弁状態とされて且つ、LT冷却バルブ54が閉弁状態とされる場合、車室側冷媒循環経路Aを冷媒が循環することで、車室内が冷却される。すなわち、上記温度式膨張弁50によって霧状とされた冷媒は、車室内の空気を冷却するエバポレータ(車室側エバポレータ56)に供給される。供給された冷媒は、車室側エバポレータ56において熱交換されることで気化し、気化した冷媒は、コンプレッサ44の吸入口に吸入される。
一方、A/Cバルブ52が閉弁状態とされて且つ、LT冷却バルブ54が開弁状態とされる場合、LT側冷媒循環経路Bを冷媒が循環することで、LTラジエータ32内の冷却水が冷却される。すなわち、上記温度式膨張弁50によって霧状とされた冷媒は、LTラジエータ32内の冷却水を冷却するエバポレータ(LT側エバポレータ58)に供給される。LT側エバポレータ58では、LTラジエータ32内の冷却水と、上記霧状とされた冷媒とが熱交換することで冷媒が気化する。これにより、LTラジエータ32内の冷却水が冷却される。なお、LT側エバポレータ58で気化した冷媒は、コンプレッサ44の吸入口に吸入される。
エンジンシステム及びエアコンシステムを操作対象とする電子制御装置(以下、ECU60)は、周知のCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成されている。ECU60には、ドライバのアクセル操作量を検出するアクセルセンサ62や、車両の走行速度を検出する車速センサ64、エアフローメータ14、過給圧センサ19、入口吸気温センサ20、出口吸気温センサ22、クランク角度センサ26、IC入口水温センサ36等の出力信号、更にはスロットルバルブ16の操作状態に関する情報が入力される。ECU60は、上記入力に応じて、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、燃料噴射弁24による燃料噴射制御や、スロットルアクチュエータ16aによる吸気量制御、上記エアバイパスバルブやウエストゲートバルブによる過給圧制御、復流路バルブ38等の切替制御、更にはエアコンシステムの各種機器の操作による空調制御等を行う。
ここで吸気量制御は、アクセルセンサ62の出力値に基づくアクセル操作量が0となる場合にスロットル開度をその最小値とし、アクセル操作量が大きくなるほどスロットル開度を大きくすべくスロットルアクチュエータ16aを通電操作するものとなる。一方、上記燃料噴射制御について説明すると、アクセル操作量が大きくなるほど燃料噴射弁24からの燃料噴射量を多くすべく燃料噴射弁24を通電操作するものとなる。
なお、エンジンシステム及びエアコンシステムのそれぞれは、実際には各別の電子制御装置のそれぞれによって操作されるが、ここではこれら一対の電子制御装置をECU60と表記している。
特にECU60は、エンジン10の吸気温を制御すべく、IC入口水温を直接の制御量としてこれを制御する基本流量制御処理を行う。以下、図3及び図4を用いて、基本流量制御処理について詳述する。
図3に、本実施形態にかかる基本流量制御処理の手順を示す。この処理は、ECU60によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお本実施形態では、基本流量制御処理が実行される期間において、復流路バルブ38及びバイパスバルブ40の双方が開弁状態とされる。
この一連の処理では、まずステップS10において、エンジン10がアイドル運転状態又は燃料噴射弁24からの燃料噴射を停止する制御である燃料カット制御の実行中であるか否かを判断する。この処理は、インタークーラ18において吸気の冷却要求があるか否かを判断するための処理である。つまり、アイドル運転状態においては通常、スロットル開度がその最小値とされ、排気量が少なくなる。排気量が少なくなると、ターボチャージャ28によって吸気が過給されず、吸気温が大きく上昇しないため、吸気の冷却要求が生じない。また、燃料カット制御の実行中においては、燃焼が停止されるため、吸気の冷却要求が生じない。ちなみに燃料カット制御は、アクセル操作がなされていないとの条件と、エンジン回転速度が規定回転速度を上回るとの条件との論理積が真であると判断された場合に実行される。なお、エンジン回転速度は、クランク角度センサ26の出力値に基づき算出すればよい。
ステップS10においてアイドル運転状態又は燃料カット制御の実行中であると判断された場合には、吸気の冷却要求がないと判断し、ステップS12において電動ポンプ34の流量の指令値である指令流量Qfを0に設定する。これにより、電動ポンプ34が停止され、LT回路内の冷却水の循環が停止される。
一方、上記ステップS10において否定判断された場合には、吸気の冷却要求があると判断し、ステップS14〜S20においてエンジン10の燃焼状態や吸気の充填効率を適切なものとする上で要求される電動ポンプ34の指令流量Qf及びIC入口水温の目標値(目標IC入口水温)を算出する。
詳しくは、ステップS14において、エアフローメータ14の出力値に基づく吸気量であるエンジン負荷と、エンジン回転速度NEとから、電動ポンプ34の基本となる流量の指令値であるベース流量Qbを算出する。本実施形態では、図4(a)に示すように、エンジン負荷及びエンジン回転速度NEが高いほど(エンジン10の出力が高いほど)、ベース流量Qbを多く設定する。これは、インタークーラ18において単位時間当たりに吸気から奪う熱量を適切に調節するための設定である。つまり、エンジン10の出力が高いほど、単位時間当たりにインタークーラ18を通過する吸気量が多くなり、インタークーラ18において吸気温を所定温度低下させるために要求される熱量が多くなる。ここで冷却水の流量を多くすると、インタークーラ18において吸気と冷却水との熱交換が促進され、単位時間当たりに冷却水が吸気から奪う熱量が多くなる。このため、上記態様にてベース流量Qbを設定することで吸気を適切に冷却する。
なお、上述したベース流量Qbの設定手法によれば、エンジン10の出力が低いほど、ベース流量Qbが少なく設定される。これにより、電動ポンプ34の駆動に伴う消費電力を低減させることも可能となる。また、ベース流量Qbは、具体的には、エンジン負荷及びエンジン回転速度NEとベース流量Qbとの関係が規定される定常マップを用いて算出すればよい。ここで定常マップとは、定常状態(各種アクチュエータの制御量が固定されて十分な時間が経過した状態)において燃焼状態や充填効率を適切なものとする上で要求される冷却水の流量をベース流量Qbとして与えるものであり、予め実験等によって適合することで作成されたものである。
続くステップS16では、エンジン負荷及びエンジン回転速度NEに基づき、目標IC入口水温を可変設定する。本実施形態では、図4(b)に示すように、エンジン負荷及びエンジン回転速度NEが高い場合、目標IC入口水温を高く設定する。これは、目標IC入口水温を、定常状態において上記ベース流量Qbによって実現されると想定される温度とするための設定である。つまり、エンジン10の出力が高いほど、単位時間当たりにインタークーラ18を通過する吸気量が多くなり、インタークーラ18において吸気と冷却水との熱交換量が多くなる。ここでLTラジエータ32における冷却水の放熱量に上限があるため、吸気と冷却水との熱交換量が多くなる状況において冷却水の温度が高くなることを許容している。
なお、目標IC入口水温は、具体的には、エンジン負荷及びエンジン回転速度NEと目標IC入口水温との関係が規定された定常マップを用いて算出すればよい。また、目標IC入口水温を、外気温を加味して設定してもよい。この場合、外気温が低下するとLTラジエータ32における冷却水の冷却度合いが大きくなり、IC入口水温が低下することに鑑み、外気温が低いほど目標IC入口水温を低く設定すればよい。
そして、ステップS18では、IC入口水温センサ36の出力値に基づくIC入口水温を、上記ステップS16の処理によって設定された目標IC入口水温にフィードバック制御するための電動ポンプ34の流量の指令値(FB流量Qd)を算出する。本実施形態では、IC入口水温から目標IC入口水温を減算した値として温度差Δを算出し、算出された温度差Δに基づく比例積分微分制御によってFB流量Qdを算出する。この処理は、上記ベース流量Qbを操作量とする開ループ制御が定常状態を想定していることに鑑み、過渡状態における冷却水の流量を補償するためのものである。すなわち例えば、エンジン10の出力が高い状態から低い状態へと移行すると、ベース流量Qbが低下することに起因してインタークーラ18において吸気から奪う熱量が減少する。ここでエンジン10の出力の低下によって目標IC入口水温が低下するものの、LT回路内の冷却水の熱容量の大きさに起因してIC入口水温がすぐには低下しない。このため、IC入口水温が目標IC入口水温となるまでの期間において、インタークーラ18において吸気から奪う熱量が想定したものよりも少なくなり、IC入口水温がベース流量Qbによって実現されると想定される温度よりも高くなるおそれがある。このため、IC入口水温が目標IC入口水温を上回る場合には、インタークーラ18内を流れる冷却水の流量をFB流量Qdだけ増大させることで、インタークーラ18において冷却水が吸気から奪う熱量を増大させる。
続くステップS20では、上記ベース流量QbとFB流量Qdとの加算値として指令流量Qfを算出する。そして指令流量Qfに基づき電動ポンプ34を通電操作する。
なお、ステップS12、S20の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
上記基本流量制御処理によれば、基本的にはエンジン10の燃焼状態や吸気の充填効率を適切なものとする温度にIC出口吸気温を制御することが可能となる。しかしながら、車両の走行速度が所定の低速度未満となる状態(低速域)からの加速状態においては、インタークーラ18での吸気の冷却不足が生じることで、吸気の充填効率が低下する問題が生じることが本発明者らによって見出されている。つまり、低速域からの加速状態においては、エンジン10の生成トルクを増大させるべく過給圧が高くされることで、IC入口吸気温が短時間に上昇し、インタークーラ18において吸気を十分に冷却することができなくなることがある。この場合、吸気の充填効率が低下し、エンジン10の生成トルクが低下することで、ドライバの意図する車両の加速走行を実現できなくなる等、ドライバビリティが低下するおそれがある。
特にダウンサイジングを図るべく低速域からの加速状態において過給圧がより高く設定される場合には、吸気温の上昇速度がより高くなることで吸気の充填効率の低下が顕著となるおそれがある。
こうした問題を解消すべく、本発明者らは、低速域からの加速状態において吸気の冷却を促進させる手法について詳細な検討及び実験を行った。そして、以下の加速前入替制御処理を行うことで、低速域からの加速状態において吸気の冷却を促進し、吸気の充填効率を向上させることが可能であることを見出した。
詳しくは、加速前入替制御処理では、まず、車両の走行状態が減速状態である場合に、冷却水の流量を強制的に0とすべく電動ポンプ34を停止させる処理を行う。これにより、減速状態における走行風によって、LT回路内の冷却水のうちLTラジエータ32内に留まる冷却水を局所的に冷却することで、LTラジエータ32内における冷却水の温度の低下度合いを大きくし、インタークーラ18に供給するための低温の冷却水を準備する。
そして、電動ポンプ34を停止させる処理の直後の停車状態において加速状態とされることに先立ち、上記停止させる期間にLTラジエータ32内に準備された低温の冷却水によってインタークーラ18内の冷却水を入れ替えた状態にして且つ、インタークーラ18の流出入冷却水量を制限するように電動ポンプ34を操作する処理を行う。これにより、その後低速域からの加速状態となる際にインタークーラ18内に低温の冷却水が極力留まった状態とすることができ、インタークーラ18において冷却水が吸気から奪う熱量を増大させ、吸気の充填効率を向上させる。以下、図5〜図7を用いて、上記加速前入替制御処理について詳述する。
図5に、本実施形態にかかる加速前入替制御処理の手順を示す。この処理は、ECU60によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS22において、入替完了フラグFがOFFであるか否かを判断する。この処理は、加速前入替制御処理が完了し、低温の冷却水によってインタークーラ18内の冷却水が入れ替えられたか否かを判断するためのものである。ここで入替完了フラグFは、OFFによって加速前入替制御処理が完了していないことを示し、ONによって上記処理が完了していることを示す。
ステップS22において入替完了フラグFがOFFであると判断された場合には、ステップS24に進み、加速前入替制御処理の実行条件が成立しているか否かを判断する。本実施形態では、下記(A)〜(C)の条件の論理積が真であると判断された場合、上記実行条件が成立したと判断する。
(A)車両の走行状態が減速状態又は停車状態であるとの条件:この条件(A)のうち減速状態であるとの条件は、電動ポンプ34を停止させる処理を実行可能な状況であるか否かを判断するために設けられるものである。つまり、車両の走行状態が減速状態となる状況下においては、ドライバによってアクセル操作がなされず、燃料カット制御が実行され、燃焼が停止される。燃焼が停止されると、ターボチャージャ28によって吸気が過給されなくなり、インタークーラ18に冷却水を供給する必要がなくなるため、電動ポンプ34を停止させることが可能となる。
一方、上記条件(A)のうち、停車状態であるとの条件は、低温の冷却水の準備が完了した後、インタークーラ18内の冷却水を入れ替えるために電動ポンプ34を駆動させる状況であるか否かを判断するために設けられるものである。ここで車両の走行状態が減速状態であるか否かは、車両の走行速度の変化速度が負の値であるか否かに基づき判断すればよい。また、停車状態であるか否かは、車両の走行速度が0であるか否かに基づき判断すればよい。ここで車両の走行速度は、車速センサ64の出力値に基づき算出し、上記変化速度は、上記出力値の微分演算値に基づき算出すればよい。
(B)エンジン10の出力が所定出力W(>0)以上となる状態が所定時間以上継続されたとの条件:この条件は、インタークーラ18において吸気から奪う熱量の減少が顕著となり得る状況において加速前入替制御処理を行うために設けられるものである。つまり、エンジン10の出力が高い状態で基本流量制御処理が継続されると、インタークーラ18における吸気と冷却水との熱交換量が多くなり、LT回路内において冷却水の温度が全体的に高くなる。ここでその後車両が減速状態となることでエンジン10の出力が低下し、インタークーラ18における熱交換量が減少する場合であっても、LT回路内の冷却水の熱容量の大きさに起因してIC入口水温はすぐに低下しない。このような状況下、上記基本流量制御処理によって目標IC入口水温が低く設定されることで上記温度差Δが大きくなり、フィードバック制御によって冷却水の流量が多くされるものの、IC入口水温が高いため、その後低速域からの加速状態となる場合に吸気から奪う熱量の減少が顕著となるおそれがある。このため、上記条件(B)を設けることで、吸気から奪う熱量の減少が顕著となるおそれを、インタークーラ18内の冷却水の入れ替えによって解消する。
(C)上記温度差Δが規定温度差ΔTα(>0)以上になるとの条件:この条件は、上記条件(B)と同様の趣旨で設けられるものである。つまり、IC入口水温が目標IC入口水温を上回る度合いが大きいと、その後低速域からの加速状態となる場合にインタークーラ18において吸気から奪う熱量の減少が顕著となるおそれがある。
ステップS24において上記実行条件が成立しないと判断された場合には、ステップS26に進み、上記基本流量制御処理を行う。
一方、上記ステップS24において上記実行条件が成立していると判断された場合には、ステップS28〜S46において加速前入替制御処理を行う。詳しくは、ステップS28において、LTラジエータ32内の冷却水の温度であるLT水温が規定温度Tβ(>0)よりも高いか否かを判断する。この処理は、後述するステップS32、S34の処理によって低速域からの加速状態において適切に吸気を冷却可能な温度まで現在のLT水温が低下しているか否かを判断するためのものである。ちなみに、現在のLT水温は、ステップS32の処理を行うかステップS34の処理を行うかに応じて各別の手法にて推定されるものであるため、これについては後述する。
ここで本実施形態では、上記規定温度Tβを、上記ステップS24において肯定判断された直前のIC入口水温よりも3度以上低い温度として設定する。これは、低速域からの加速状態においてドライバが体感可能な程度に車両の加速応答性を向上させるための設定であり、次に説明する図6及び図7に示す計測結果に基づくものである。
まず、図6に、IC出口吸気温が相違する場合におけるエンジン10に供給される吸気の圧力の推移を示す。詳しくは、図6は、エンジン回転速度が一定回転速度(例えば1500pm)であって且つ車両の走行速度が一定速度(例えば25km/h)である状態から車両を加速させる場合における吸気圧の推移の計測結果である。
図示されるように、車両が加速を開始してから吸気圧がその目標値(例えばターボチャージャ28による吸気の最大過給圧、例えば160kPa)に到達するまでの時間である一定吸気圧到達時間TPは、IC出口吸気温が52℃(図中△にて表記)の場合よりもIC出口吸気温が42℃(図中▲にて標記)の場合の方が0.3sec短くなる。すなわち、吸気の充填効率が向上することで、車両の加速応答性が向上する。
ここで図7に、車両の走行速度及びエンジン回転速度に関する試験条件を先の図6における試験条件と同様の条件とし、IC出口吸気温を様々に変更した場合における一定吸気圧到達時間TPの計測結果を示す。なお、図7では、IC出口吸気温が37℃となる場合における一定吸気圧到達時間TPを基準値(0)とし、基準値よりも短い時間を正とするとともに、基準値よりも長い時間を負としている。
図示されるように、IC出口吸気温が低いほど一定吸気圧到達時間TPが短くなる。具体的には、IC出口吸気温が10℃低下すると、一定吸気圧到達時間TPが0.3sec短くなる。ここで本発明者らの実験により、一定吸気圧到達時間TPが約0.1sec短くなると車両の加速応答性の向上をドライバが体感可能であること及びIC入口水温の低下量とIC出口吸気温の低下量とが略同一であることが見出されている。このため、上記規定温度Tβを上記態様にて設定することで、低速域からの加速状態においてドライバが体感可能な程度に車両の加速応答性を向上させる。
図5の説明に戻り、ステップS28においてLT水温が規定温度Tβ以上であると判断された場合には、LTラジエータ32内の冷却水の冷却が不足していると判断し、ステップS30において車両の走行速度Vが規定速度Vα(>0)以上であるか否かを判断する。この処理は、減速状態において、走行風によってLTラジエータ32内の冷却水の冷却が可能であるか否かを判断するための処理である。つまり、車両の走行速度Vが低下すると、走行風の風量が低下し、LTラジエータ32内の冷却水を適切に冷却することができなくなる。
ステップS30において車両の走行速度Vが規定速度Vα以上であると判断された場合には、走行風によってLTラジエータ32内の冷却水の冷却が可能であると判断し、ステップS32において電動ポンプ34を停止させる処理を行う。これにより、LT回路内の冷却水の循環が停止される。
なお本実施形態では、ステップS32の処理中における都度のLT水温を、電動ポンプ34を停止させる直前のLT水温の推定値と、電動ポンプ34を停止させて且つ減速状態となる場合において走行風によるLT水温の低下量(減速時水温低下量)とに基づき推定する。詳しくは、上記直前のLT水温の推定値を、冷却水と吸気とが熱交換することによるインタークーラ18内の冷却水の温度上昇量にIC入口水温の検出値を加算した値と、走行風によるLT水温の低下量との加算値として算出する。具体的には、上記温度上昇量は、入口吸気温センサ20の出力値に基づくIC入口吸気温と出口吸気温センサ22の出力値に基づくIC出口吸気温との偏差、電動ポンプ34の駆動状態(インタークーラ18内を流れる冷却水の流量)及び吸気量に基づき算出すればよい。また、走行風によるLT水温の低下量は、車両の走行速度(走行風の風量)、LTラジエータ32の特性(放熱面積等)及び電動ポンプ34の駆動状態に基づき算出すればよい。また、上記減速時水温低下量を、車両の走行速度及びLTラジエータ32の特性に基づき算出する。
一方、上記ステップS30において車両の走行速度Vが規定速度Vα未満であると判断された場合には、走行風によってLTラジエータ32内の冷却水をこれ以上冷却できないと判断し、ステップS34において冷熱供給処理及びファン駆動処理のうち少なくとも一方の処理を行う。ここで冷熱供給処理は、冷凍サイクルの冷媒の熱によってLTラジエータ32内の冷却水を冷却すべくコンプレッサ44、A/Cバルブ52及びLT冷却バルブ54を通電操作する処理である。具体的には、コンプレッサ44を駆動させ、A/Cバルブ52を閉弁状態として且つLT冷却バルブ54を開弁状態とすることで、LT側冷媒循環経路Bに冷媒を循環させる。これにより、LT側エバポレータ58において冷媒と冷却水とが熱交換されることで、LT水温が低下する。ここで冷熱供給処理中に冷房制御の要求がある場合、A/Cバルブ52を開弁状態としてもよい。
一方、上記ファン駆動処理は、ファン48の回転速度を強制的に上昇させることでLTラジエータ32内の冷却水を冷却すべくファン48を通電操作する処理である。つまり、ファン48の回転速度を上昇させると、LTラジエータ32を通過する空気の量が多くなることでLTラジエータ32内の冷却水の放熱が促進され、LTラジエータ32内の冷却水の温度の低下度合いが大きくなる。ここでファン駆動処理は、具体的には、現在の演算タイミングにおいてファン48が停止されている場合、ファン48を強制的に回転駆動させ、ファン48が既に回転駆動されている場合には、ファン48の現在の回転速度を更に上昇させる処理とすればよい。
なお本実施形態において、冷熱供給処理及びファン駆動処理の双方を行うか、これら処理のいずれを行うかは、例えばLT水温に応じて決定すればよい。また、冷熱供給処理やファン駆動処理中における都度のLT水温を、直前にステップS32の処理で推定されたLT水温又は電動ポンプ34を停止させる直前のLT水温の推定値と、冷熱供給処理やファン駆動処理によるLT水温の低下量との加算値として推定する。ここで冷熱供給処理によるLT水温の低下量は、冷凍サイクルの冷媒とLTラジエータ32内の冷却水との熱交換量に基づき推定すればよい。具体的には、LT側エバポレータ58の出入口冷媒温度差及びLT側エバポレータ58に供給される冷媒流量等に基づき推定すればよい。また、ファン駆動処理によるLT水温の低下量は、ファン48の駆動状態及びLTラジエータ32の特性に基づき推定すればよい。
上記ステップS32、S34の処理によってLT水温が低下すると、上記ステップS28においてLT水温が規定温度Tβ未満になると判断され、LTラジエータ32内に低温の冷却水が準備されたと判断される。この場合、ステップS36に進み、停車状態であるか否かを判断する。この処理は、LTラジエータ32内に準備された低温の冷却水によってインタークーラ18内の冷却水を入れ替えた状態にする状況であるか否かを判断するためのものである。
ステップS36において停車状態であると判断された場合には、ステップS38に進み、積算水量Qが規定水量Qtgt未満であるか否かを判断する。ここで積算水量Qは、電動ポンプ34の駆動によって過冷却部32bの出口からインタークーラ18に向かって移動した実際の冷却水量である。この処理は、LTラジエータ32内の低温の冷却水によってインタークーラ18内の冷却水の入れ替えが完了したか否かを判断するためのものである。ここで上記規定水量Qtgtは、バイパス通路30cの容積、復流路30bのうちバイパス通路30cの接続部からインタークーラ18の冷却水入口側までの容積及びインタークーラ18内の冷却水通路の容積に基づき設定すればよい。
ステップS38において積算水量Qが規定水量Qtgt未満であると判断された場合には、インタークーラ18内の冷却水の入れ替えが完了していないと判断し、ステップS40において電動ポンプ34の単位時間当たりの指令流量Qfを所定流量に設定する。ここで本実施形態では、ステップS40の処理中に、復流路バルブ38を閉弁状態とするとともに、バイパスバルブ40を開弁状態とすべくこれらバルブを通電操作する。この処理は、LTラジエータ32からインタークーラ18に低温の冷却水を適切に供給するためのものである。つまり、加速前入替制御処理が行われる以前においては基本流量制御処理が行われ、復流路バルブ38及びバイパスバルブ40の双方が開弁状態とされる。このため、通常冷却部32aにおいて冷却された冷却水が復流路30bへと流出するとともに、過冷却部32bにおいて冷却された冷却水がバイパス通路30cへと流出する。ここで過冷却部32bにおいて冷却された冷却水の温度が通常冷却部32aにおいて冷却された冷却水の温度よりも低いため、バイパス通路30c内の冷却水の温度は復流路30b内の冷却水の温度よりも低くなる。このため、上記態様にてバルブを通電操作することで、より低温の冷却水をインタークーラ18に供給する。
続くステップS42では、積算水量Qに上記所定流量を加算する。ここで所定流量は、例えば電動ポンプ34の単位時間当たりの指令流量QfにECU60の処理周期を乗算した値として算出すればよい。なお、積算水量Qは、ECU60のメモリに都度記憶される。
一方、上記ステップS38において積算水量Qが規定水量Qtgt以上であると判断された場合には、インタークーラ18内の冷却水の入れ替えが完了したと判断し、ステップS44において電動ポンプ34を停止させるとともに、入替完了フラグFをONとする。
上記ステップS36において否定判断された場合(加速前入替制御処理中に車両が走行を開始する場合)や、ステップS44の処理が完了した場合には、ステップS46に進み、メモリに記憶された積算水量Qをクリアする(0とする)。
上記加速前入替制御処理が完了し、上記ステップS22において入替完了フラグFがONであると判断された場合には、ステップS48に進み、車両の走行状態が加速状態であるか否かを判断する。この処理は、エンジン10の出力が増大する状態である低速域からの加速状態であるか否かを判断するためのものである。ここで車両の走行状態が加速状態であるか否かは、アクセル操作量ACCPの上昇速度が所定速度Vβ(>0)を上回るか否かに基づき判断すればよい。なお、アクセル操作量ACCPの上昇速度は、アクセルセンサ62の出力値の微分演算値に基づき算出すればよい。
ステップS48において車両の走行状態が加速状態であると判断された場合には、ステップS50に進み、入替完了フラグFをOFFとする。
続くステップS52では、加速時駆動処理を行う。本実施形態では、復流路バルブ38を閉弁状態とするとともにバイパスバルブ40を開弁状態として且つ、電動ポンプ34の単位時間当たりの指令流量Qfを所定の低流量に設定する状態を所定時間(例えば5秒)継続させる処理とする。これは、低速域からの加速状態となる状況下、インタークーラ18内に極力低温の冷却水を存在させるためである。つまり、例えば車両の加速が開始されるタイミングから電動ポンプ34の流量を多くすると、吸気との熱交換が十分に行われていない冷却水がインタークーラ18内から往流路30aへと流出したり、IC入口吸気温の上昇度合いが大きくなるタイミングにおいてインタークーラ18及びバイパス通路30cに存在する低温の冷却水が全て往流路30aへと流出したりすることで、インタークーラ18において冷却水が吸気から奪う熱量が減少するおそれがある。このため、上記態様にて電動ポンプ34を駆動させることで、低速域からの加速状態においてインタークーラ18内に極力低温の冷却水を存在させ、冷却水が吸気から奪う熱量を増大させる。
ステップS52の処理が完了する場合には、上記ステップS26に進み、基本流量制御処理を行う。
なお、上記ステップS48において否定判断された場合や、ステップS26、S32、S34、S42、S46の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
図8に、本実施形態にかかる加速前入替制御処理の一例を示す。詳しくは、図8(a)に車両の走行速度Vの推移を示し、図8(b)に電動ポンプ34の指令流量Qfの推移を示し、図8(c)にIC入口水温の推移を示す。
図示されるように、時刻t1において車両の走行状態が減速状態になると判断されることで加速前入替制御処理が開始され、電動ポンプ34が停止される。これにより、LTラジエータ32内の冷却水の冷却が促進され、低温の冷却水が準備される。その後、停車状態となる時刻t2から積算水量Qが規定水量Qtgt以上となるまで電動ポンプ34が駆動されることで、準備された低温の冷却水によってインタークーラ18内の冷却水が入れ替えられ、インタークーラ18内の冷却水の温度が3℃以上低下する。その後時刻t3において車両の走行状態が加速状態となることで、加速時駆動処理によって電動ポンプ34の単位時間当たりの指令流量Qfが所定の低流量に設定される状態が所定時間継続される。これにより、低速域からの加速状態となる場合にインタークーラ18において冷却水が吸気から奪う熱量を増大させることができる。
ここで、図中点線にて従来技術にかかる電動ポンプ34の駆動態様の一例を併記した。従来技術では、車両の走行状態が減速状態及び停車状態となる期間においても電動ポンプ34が継続して駆動されるため、LT回路内を冷却水が循環し続ける。このため、LT回路内の冷却水の一部をLTラジエータ32において局所的に冷却することができず、走行風の風量が低下する減速状態以降においてIC入口水温の低下度合いが小さくなる。したがって、その後低速域からの加速状態となる場合にインタークーラ18において冷却水が吸気から奪う熱量の減少が顕著となる。
このように、本実施形態では、車両の走行状態に応じて基本流量制御処理を行ったり、加速前入替制御処理を行ったりすることで、インタークーラ18において吸気を適切に冷却することができ、エンジン10の燃焼状態を良好なものとしたり、吸気の充填効率を向上させたりすることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)エンジン負荷及びエンジン回転速度NEに基づき算出されるベース流量Qbと、目標IC入口水温とIC入口水温との温度差Δに基づき算出されるFB流量Qdとの加算値として電動ポンプ34の指令流量Qfを算出し、この指令流量Qfに基づき電動ポンプ34を通電操作する基本流量制御処理を行った。これにより、インタークーラ18において冷却水が吸気から奪う熱量を適切に調節することができ、ひいてはエンジン10の燃焼状態や吸気の充填効率を適切なものとする温度にIC出口吸気温を制御することができる。
(2)車両の走行状態が減速状態となる場合に冷却水の流量を強制的に0とすべく電動ポンプ34を停止させ、その後の停車状態においてLTラジエータ32内の低温の冷却水によってインタークーラ18内の冷却水を入れ替えるべく電動ポンプ34を操作する加速前入替制御処理を行った。これにより、低速域からの加速状態となる場合にインタークーラ18において冷却水が吸気から奪う熱量を増大させることができ、吸気の充填効率を好適に向上させることができる。したがって、エンジン10の生成トルクを好適に増大させることができ、ひいてはドライバビリティを好適に向上させることができる。
(3)加速前入替制御処理の実行条件を上記条件(A)〜(C)の論理積が真であるとの条件とした。これにより、電動ポンプ34を停止させる処理を実行可能な状況や、冷却水が吸気から奪う熱量の減少が顕著となり得る状況において加速前入替制御処理を行うことができる。
(4)加速前入替制御処理中にLTラジエータ32内の冷却水を走行風によって適切に冷却することができないと判断された場合、冷熱供給処理やファン駆動処理を行った。これにより、インタークーラ18内の冷却水を入れ替えるためのLTラジエータ32内の冷却水を適切に準備することができる。
(5)低速域からの加速状態において、電動ポンプ34の単位時間当たりの指令流量Qfを所定の低流量に設定する状態を所定時間継続させる加速時駆動処理を行った。これにより、低速域からの加速状態となる場合にインタークーラ18において吸気を適切に冷却することができ、ひいては吸気の充填効率をより好適に向上させることができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、先の図5のステップS32の電動ポンプ34の駆動処理として、冷却水の流量を強制的に0とすべく電動ポンプ34を停止させる処理に代えて、電動ポンプ34の指令流量Qfを0よりも多い流量に強制的に低下させる処理を行う。具体的には、電動ポンプ34の指令流量Qfを、直前に基本流量制御処理によって設定された指令流量Qfよりも少ない流量に設定する処理を行う。これにより、車両の走行状態が減速状態となる場合においてLTラジエータ32に流入する高温の冷却水の量を制限し、LTラジエータ32の温度効率を向上させることで、LTラジエータ32から流出する冷却水の温度の低下度合いを大きくする。
図9に、本実施形態にかかる加速前入替制御処理の一例を示す。詳しくは、図9(a)〜図9(c)は、先に示した図8(a)〜図8(c)に対応している。
図示されるように、時刻t1において加速前入替制御処理が開始されることで、電動ポンプ34の指令流量Qfが強制的に低下される。これにより、LTラジエータ32内の冷却水の冷却が促進されることで低温の冷却水が準備される。その後、積算水量Qが規定水量Qtgt以上となるまで電動ポンプ34が駆動された後、電動ポンプ34が停止される。これにより、低温の冷却水によってインタークーラ18内の冷却水が入れ替えられた状態が保持される。その後時刻t3において車両の走行状態が加速状態となることで、加速時駆動処理が開始される。
このように、本実施形態では、加速前入替制御処理において電動ポンプ34の指令流量Qfを0よりも多い流量に強制的に低下させる処理を行うことで、低速域からの加速状態に備えて、低温の冷却水を準備することができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、基本流量制御処理が実行される期間において、復流路バルブ38を開弁状態とするとともに、バイパスバルブ40を閉弁状態とし、過冷却部32bにおいて冷却された低温(外気温程度)の冷却水を貯留タンク42に貯留させることで低温の冷却水を準備する。そして加速前入替制御処理として、貯留タンク42に準備された低温の冷却水によってインタークーラ18内の冷却水を入れ替えるべく電動ポンプ34を操作する処理を行う。
図10に、本実施形態にかかる加速前入替制御処理の手順を示す。この処理は、ECU60によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図10において、先の図5に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS24において加速前入替制御処理の実行条件が成立していると判断された場合には、加速前入替制御処理を開始し、ステップS54において復流路バルブ38を閉弁状態とするとともに、バイパスバルブ40を開弁状態とするバルブ切替処理を行う。この処理は、貯留タンク42内に準備された低温の冷却水をインタークーラ18に供給するためのものである。
続くステップS56では、貯留タンク42に準備された低温の冷却水によってインタークーラ18内の冷却水の入れ替えが完了したか否かを判断する。具体的には、電動ポンプ34の駆動によって貯留タンク42の出口からインタークーラ18に向かって移動した実際の冷却水量である積算水量Qが、規定水量Qtgt以上であるか否かを判断する。ここで上記規定水量Qtgtは、バイパス通路30cのうち貯留タンク42よりも下流側の容積、復流路30bのうちバイパス通路30cの接続部からインタークーラ18の冷却水入口側までの容積及びインタークーラ18内の冷却水通路の容積に基づき設定すればよい。
ステップS56において貯留タンク42内に準備された低温の冷却水によってインタークーラ18内の冷却水の入れ替えが完了していないと判断された場合には、ステップS40に進み、電動ポンプ34の単位時間当たりの指令流量Qfを所定流量に設定する。
一方、上記ステップS56において冷却水の入れ替えが完了したと判断された場合には、ステップS44に進み、電動ポンプ34を停止させるとともに、入替完了フラグFをONとする。
なお、上記ステップS48において否定判断された場合や、ステップS26、S40、S44の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
このように、本実施形態では、貯留タンク42内に準備された低温の冷却水によってインタークーラ18の冷却水を入れ替えることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記各実施形態では、電動ポンプ34を、冷却水の流量を連続的に可変設定可能なものとしたがこれに限らない。例えば冷却水の流量を段階的に可変設定可能なものとしてもよい。また、ポンプとしては、電動式のものに限らず、クランク軸と機械的に連結されて駆動される機関駆動式のものとしてもよい。この場合、エンジン回転速度が高くなるほどポンプが吐出できる最大量が多くなるため、エンジン10の出力に応じて実際の吐出量を調節可能な電磁弁等の調節手段を備えることが望ましい。
・上記第1の実施形態において、エンジン負荷としては吸気量に限らず、例えばエンジン10の要求トルクであってもよい。ここでエンジン10の要求トルクは、アクセル操作量ACCPに基づき算出すればよい。
・基本流量制御処理におけるFB流量Qdの算出手法としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らない。例えば、FB流量Qdを、エンジン10の燃焼状態や吸気の充填効率を適切なものとする上で要求される吸気温(目標吸気温)及びIC出口吸気温に基づき算出してもよい。ここでFB流量Qdの算出手法について説明すると、まず、エンジン負荷及びエンジン回転速度NEに基づき目標吸気温を可変設定する。具体的には、エンジン10の出力が高い場合、目標吸気温を高く設定する。そして、設定された目標吸気温とIC出口吸気温との温度差に基づくフィードバック制御によりFB流量Qdを算出する。
・上記第1の実施形態では、基本流量制御処理を開ループ制御及び閉ループ制御の双方によって行ったがこれに限らない。例えば、開ループ制御のみによって行ってもよい。具体的には、ベース流量Qbを指令流量Qfとすればよい。
・上記第1の実施形態では、LT水温を推定したがこれに限らない。例えば、LT水温(LTラジエータ32内の冷却水の温度や、LTラジエータ32の過冷却部32b出口側温度、LTラジエータ32の表面温度)を検出するセンサを備え、このセンサの出力値に基づきLT水温を算出してもよい。
・加速前入替制御処理において用いられる規定温度Tβの設定手法としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らない。例えば、上記定常マップによって設定され得る目標IC入口水温の下限値として設定してもよい。
・上記第1の実施形態において、先の図5のステップS32やステップS34の処理中に復流路バルブ38及びバイパスバルブ40の双方を閉弁状態としてもよい。これにより、LTラジエータ32とこれにつながる冷却水通路とを遮断することができ、LTラジエータ32内における冷却水の冷却度合いを大きくすることができる。また、ステップS52の加速時駆動処理中に復流路バルブ38及びバイパスバルブ40の双方を開弁状態としてもよい。
・上記第1の実施形態において、先の図5のステップS32の処理である電動ポンプ34を停止させる処理中にファン駆動処理を行ってもよい。
・車両の走行状態が加速状態であるか否かを判断する手法としては、アクセル操作量ACCP等に基づく手法に限らない。例えば、吸気量(エンジン10の要求トルク)の増大速度や、スロットル開度の増大速度、過給圧センサ19の出力値に基づく過給圧の上昇速度、IC入口吸気温の上昇速度、エンジン回転速度NEの上昇速度及び車両の走行速度Vの上昇速度のうち少なくとも1つが規定速度を上回ると判断された場合、加速状態であると判断してもよい。
・インタークーラ18内の冷却水の入れ替えが完了したか否かを判断する手法としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らない。例えば、インタークーラ18から流出する冷却水の温度(IC出口水温)を検出するセンサを備え、このセンサの出力値に基づくIC出口水温と、IC入口水温とが規定温度Tβ以下となることに基づき、上記冷却水の入れ替えが完了したと判断してもよい。また例えば、停車状態であると判断(先の図5のステップS36において肯定判断)されてから所定時間(固定値)電動ポンプ34が駆動されたと判断されることに基づき、上記冷却水の入れ替えが完了したと判断してもよい。
・上記第1の実施形態では、エンジン10の出力が高い場合、目標IC入口水温を高く設定したがこれに限らない。例えば、基本流量制御処理時に上記冷熱供給処理を行うことで、LT回路内の冷却水の冷却度合いを大きくすることが可能であるなら、目標IC入口温度をエンジン10の出力にかかわらず一定としてもよい。
・上記第1の実施形態において、加速前入替制御処理の実行条件の上記条件(A)について、減速状態であるとの条件に代えて、燃料カット制御が実行中であるとの条件としてもよい。この場合、ブレーキ操作がなされて下り坂で車両が定速走行する場合において加速前入替制御処理を開始することができる。
・上記各実施形態において、基本流量制御処理に代えて、電動ポンプ34の流量を固定値とする処理を行ってもよい。ただしこの場合、エンジン10の始動直後等、エンジン10の冷却水の温度が低い状態(冷間状態)において電動ポンプ34を停止させる処理を行うのが望ましい。
・上記第3の実施形態において、冷凍サイクルの冷媒の熱によって貯留タンク42内の冷却水を冷却する手段を備え、この手段によって冷却された貯留タンク42内の冷却水によってインタークーラ18内の冷却水を入れ替えてもよい。
・過給機としては、排気のエネルギを動力源として駆動されるターボチャージャに限らず、クランク軸の回転エネルギを動力源として駆動されるスーパーチャージャであってもよい。
・本願発明が適用される車両としては、水冷式のインタークーラ18及びLTラジエータ32を備えるものに限らない。例えば、空冷式のインタークーラと、過給された吸気から単位時間当たりに奪う熱量を調節すべくインタークーラを通過する空気の量(風量)を調節する電動式のファンとを備える車両であってもよい。この場合、基本流量制御処理について説明すると、まず、車両の走行速度(走行風の風量)、外気温、エンジン負荷及びエンジン回転速度NEに基づき基本となる指令風量を算出する。次に、エンジン10の出力が高い場合、目標吸気温を高く設定する。そして、IC出口吸気温と目標吸気温との温度差に基づくフィードバック制御によってFB風量を算出し、基本となる指令風量とFB風量との加算値として最終的な指令風量を算出する。そして最終的な指令風量に基づき電動式のファンを通電操作する。なお、空冷式のインタークーラ、EGラジエータ及びコンデンサ46を接近させて配置し、上記電動式のファンをこれら熱交換器の放熱のために共有することが望ましい。
10…エンジン、18…インタークーラ、24…燃料噴射弁、28…ターボチャージャ、32…LTラジエータ、32a…通常冷却部、32b…過冷却部、34…電動ポンプ、42…貯留タンク、58…LT側エバポレータ、60…ECU(内燃機関の吸気温度制御装置の一実施形態)。

Claims (13)

  1. 吸気を過給する過給機と、該過給された吸気を冷却流体と熱交換させることで冷却するインタークーラと、該冷却された吸気が供給される内燃機関と、前記インタークーラにおいて前記過給された吸気から単位時間当たりに奪う熱量を調節すべく前記冷却流体の流量を調節するアクチュエータとを備える車両に適用され、
    前記インタークーラは、その内部に流れる前記冷却流体としての冷却水と熱交換させることで前記過給された吸気を冷却する水冷式のものであり、
    前記車両には、前記熱交換した冷却水の放熱を、前記車両の走行に伴い吹き付けられる風によって行うラジエータが備えられ、
    前記アクチュエータは、前記インタークーラ内を流れる前記冷却水の流量を調節するウォータポンプであり、
    前記内燃機関に供給される吸気の冷却要求がある場合、該内燃機関の出力が高いほど、前記冷却の流量を多く設定する流量設定手段と、
    前記冷却の実際の流量を前記流量設定手段によって設定された流量とすべく前記ウォータポンプを操作する操作手段と
    前記内燃機関の出力が規定出力以下になると判断されることを条件として、前記インタークーラに供給するための低温の冷却水を準備する準備手段と、
    前記内燃機関の出力が増大されることに先立ち、前記準備手段によって準備された冷却水によって前記インタークーラ内の冷却水を入れ替えた状態にして且つ、前記インタークーラの流出入冷却水量を制限するように前記ウォータポンプの操作処理を行う入替手段とを備えることを特徴とする内燃機関の吸気温度制御装置。
  2. 前記内燃機関の運転状態に基づき、前記冷却された吸気の温度又はこれと相関を有するパラメータの値について、その目標値を可変設定する目標値設定手段を更に備え、
    前記操作手段は、前記冷却された吸気の温度又は前記相関を有するパラメータの値について、その実際の値を前記目標値にフィードバック制御すべく前記ウォータポンプを操作するフィードバック操作手段を更に備えて構成されることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の吸気温度制御装置。
  3. 前記内燃機関の運転状態に基づき、前記冷却された吸気の温度又は前記インタークーラ内を流れる冷却水の温度について、その目標値を可変設定する目標値設定手段を更に備え、
    前記操作手段は、前記冷却された吸気の温度又は前記冷却水の温度について、その実際の値を前記目標値にフィードバック制御すべく前記ウォータポンプを操作するフィードバック操作手段を更に備えて構成されるものであり、
    前記準備手段は、前記実際の値が前記目標値を規定値上回ると判断されることを条件として、前記低温の冷却水を準備することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の吸気温度制御装置。
  4. 吸気を過給する過給機と、冷却水と熱交換させることで該過給された吸気を冷却する水冷式のインタークーラと、該冷却された吸気が供給される内燃機関と、前記熱交換した前記冷却水の放熱を、車両の走行に伴い吹き付けられる風によって行うラジエータと、前記インタークーラ内を流れる前記冷却水の流量を調節するウォータポンプとを備える車両に適用され、
    前記内燃機関の出力が規定出力以下になると判断されることを条件として、前記インタークーラに供給するための低温の冷却水を準備する準備手段と、
    前記内燃機関の出力が増大されることに先立ち、前記準備手段によって準備された冷却水によって前記インタークーラ内の冷却水を入れ替えた状態にして且つ、前記インタークーラの流出入冷却水量を制限するように前記ウォータポンプの操作処理を行う入替手段とを備えることを特徴とする内燃機関の吸気温度制御装置。
  5. 前記準備手段は、前記冷却水の流量を強制的に低下させるように前記ウォータポンプを操作することで、前記低温の冷却水を前記ラジエータ内に準備することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気温度制御装置。
  6. 前記準備手段は、前記冷却水の流量を強制的に0とすべく前記ウォータポンプを停止させることで、前記低温の冷却水を前記ラジエータ内に準備することを特徴とする請求項記載の内燃機関の吸気温度制御装置。
  7. 前記準備手段は、前記内燃機関の出力が所定以上となる状態が所定時間以上継続されることを条件として、前記低温の冷却水を準備することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気温度制御装置。
  8. 前記入替手段は、前記操作処理を行うことで、前記インタークーラ内の冷却水の温度を少なくとも3度低下させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気温度制御装置。
  9. 前記内燃機関の出力が増大されることとは、アクセルペダルの操作量の加速側の変化速度、前記内燃機関の要求トルクの増大速度、該内燃機関の吸気通路の流路面積を調節するスロットルバルブの開度の増大速度、前記内燃機関に供給される吸気の量の増大速度、前記過給機としてのターボチャージャによって過給される吸気の過給圧の上昇速度、前記過給された吸気の温度の上昇速度、前記内燃機関の回転速度の上昇速度及び前記車両の走行速度の上昇速度のうち少なくとも1つが規定速度を上回ることであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気温度制御装置。
  10. 前記ラジエータは、該ラジエータに流入する冷却水の放熱を行うための通常冷却部と、該通常冷却部において熱交換された冷却水の放熱を更に行うための過冷却部とを備えて構成されるものであり、
    前記準備手段は、前記過冷却部で冷却された冷却水を前記低温の冷却水として準備することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気温度制御装置。
  11. 前記車両には、前記ラジエータにおいて冷却された冷却水を貯留する貯留手段が備えられ、
    前記準備手段は、前記貯留手段によって貯留された冷却水を前記低温の冷却水として準備することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気温度制御装置。
  12. 前記車両には、冷凍サイクルと、該冷凍サイクルにおいて生成された熱によって前記冷却水を冷却する冷却手段とが備えられ、
    前記準備手段は、前記冷却手段によって冷却された冷却水を前記低温の冷却水として準備することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気温度制御装置。
  13. 前記車両には、前記ラジエータを通過する空気の量を調節すべく回転駆動される電動式のファンが備えられ、
    前記準備手段は、前記ファンの回転速度を強制的に上昇させることで、前記低温の冷却水を前記ラジエータ内に準備することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気温度制御装置。
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