JP5445070B2 - 毛髪用コシ及び/又は滑沢性付与剤、並びに毛髪用化粧料 - Google Patents

毛髪用コシ及び/又は滑沢性付与剤、並びに毛髪用化粧料 Download PDF

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Description

本発明は、毛髪、特に、ダメージ毛髪に対して、コシ及び/又は滑性を付与しうる剤及び毛髪用化粧料に関する。
従来より、毛髪に滑らかさを付与するためにシリコーンや炭化水素系の油剤、各種高分子量化合物、及びカチオン性界面活性剤が利用されている。しかし、油剤を用いた場合では毛髪表面のべたつき、高分子量化合物を用いた場合では毛髪のごわつきといった使用感の悪さが問題となり、カチオン性界面活性剤は安全性に問題がある。また、これらは毛髪に対するコシや滑性付与効果が充分でないため、コシや滑性付与効果に優れ、使用感がよく、安全性の高い毛髪用滑性付与剤が求められている。
一方、ホスホリルコリン基は安全性が高い両性の水溶性官能基として良く知られており、同基を持つ代表的な化粧品原料としてリン脂質やレシチンがある。
非特許文献1〜3には、ホスホリルコリン類似基を有する化合物が開示されており、該化合物が既存の界面活性剤と比較して高い界面活性能を有すること、また高い分子会合性を有し、水中で容易に多重層ベシクル構造を形成することが報告されている。
また、特許文献1には、ホスホリルコリン類似基を有する化合物から構成される界面活性剤が、特許文献2には、ホスホリルコリン類似基を有する化合物を配合した洗浄用化粧料が開示されている。
しかし、これらいずれの文献にも、ホスホリルコリン類似基含有化合物が毛髪、特にダメージ毛髪に対して優れたコシや滑沢性を付与する効果を有する点については記載がない。また、いずれの特許文献においても、アルキル基の鎖長が長い、非水溶性のホスホリルコリン類似基を有する化合物までもが開示されているが、これらは界面活性作用を示さず、特許文献に記載された課題を解決し得ないことは明らかであって、開示された発明とは認められない。
特開2001−262184号公報 特開2002−293732号公報
Org. Lett., Vol. 1, No.9, 1347−1350頁(1999) Colloids and Surfaces A:Physicochem. Eng.Aspect 228、197−207頁(2003) J.Am. Chem. Soc. 123、5614−5615頁(2001)
本発明の課題は、毛髪に対し優れたコシや滑性を付与しながら、使用感がよく、安全性の高い毛髪用滑性付与剤及び毛髪用化粧料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ホスホリルコリン類似基含有化合物は、安全性が高く、毛髪に対して良好な吸着性を有し、優れた被膜形成性から毛髪表面の滑らかさを改善することができること、加えて毛髪のコシ感も向上させ、使用感も良好であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、式(1)で表されるホスホリルコリン類似基含有化合物(以下、PC化合物と略す)を含有する毛髪用コシ及び/又は滑性付与剤が提供される。
Figure 0005445070
(式(1)において、R1及びR2は同一又は異なる基であって、炭素数14〜22のアルキル基を示す。)
また本発明によれば、化粧料材料と、上記毛髪用コシ及び/又は滑性付与剤を含む毛髪用化粧料が提供される。
本発明の毛髪用コシ及び/又は滑性付与剤は、上記非水溶性のPC化合物を有効成分として含むので、毛髪、特にダメージ毛髪の滑らかさ、コシ改善効果が高く、これを含む本発明の毛髪用化粧料は、これらの効果に加えて、べたつき、ごわつきがない良好な使用感を付与することができ、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ヘアミスト、ヘアクリーム、ヘアフォーム、ヘアワックス、ヘアスプレー等に有用である。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の毛髪用コシ及び/又は滑性付与剤は、上記式(1)で示されるPC化合物を含有する。
式(1)において、R1、R2は同一又は異なる基であって、炭素数14〜22のアルキル基、具体的には、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコサシル基、ドコシル基、イソテトラデシル基、イソヘキサデシル基、イソオクタデシル基、イソエイコサシル基、イソドコシル基、2−ブチルデシル基、2−ヘキシルデシル基、2−オクチルデシル基、2−デカニルデシル基、2−ドデカニルデシル基等が挙げられる。この中でも直鎖アルキル基であるテトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコサシル基、ドコシル基が毛髪への滑沢性およびコシ付与効果の点でより好ましい。アルキル基の炭素数が14未満の場合、毛髪に対する滑らかさやコシ改善効果および安全性が低下するため好ましくない。一方、アルキル基の炭素数が22を超えると原料の入手困難性に加えて得られたPC化合物の化粧料への配合性が損なわれるので好ましくない。
本発明に用いるPC化合物は、高級アルコールと2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホランとを有機塩基の存在下で反応させて得られる中間体を、ジメチルアルキルアミンにより開環することで得られる。
得られるPC化合物は、再沈殿、再結晶等の一般的な精製方法により精製することができる。
本発明の毛髪用化粧料は、化粧料材料と、本発明の毛髪用コシ及び/又は滑性付与剤とを含む。
本発明の毛髪用化粧料において、毛髪用コシ及び/又は滑性付与剤の含有割合は、PC化合物換算で、毛髪用化粧料全体に対して、0.0001〜50重量%の範囲で含有されることが好ましい。前記PC化合物の含有割合が0.0001重量%未満の場合、毛髪に適用してもその表面に存在するPC化合物の量が不十分であるために所望の効果が得られ難いおそれがある。また50重量%を超える場合、使用感を損なうおそれがある。尚、PC化合物は単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いても差し支えない。
本発明の毛髪用化粧料において、化粧料材料は本発明の目的を妨げない限り特に制限されず、例えば、油分、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、色材、アルコール類、紫外線防御剤、アミノ酸類、ビタミン類、美白剤、有機酸、無機塩類、酵素、酸化防止剤、安定剤、防腐剤、殺菌剤、消炎剤、皮膚賦活剤、血行促進剤、抗脂漏剤、抗炎症剤等の薬剤、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、収斂剤、清涼剤、香料、色素、水が挙げられ、その含有割合は、適宜決定することができる。
本発明の毛髪用化粧料は、例えば、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ヘアミスト、ヘアクリーム、ヘアフォーム、ヘアワックス、ヘアスプレーの形態で用いることができる。
次に合成例、実施例および比較例により本発明の内容を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、例中の各種分析は、以下の方法に従って実施した。
1.NMR分析
PC化合物の試料を重クロロホルムに溶解させ、内部標準物質にはテトラメチルシラン(TMS)を使用し、FT NMR AL400(日本電子データム社製)を用いて行った。
2.有機元素分析
PC化合物の試料を、機種パーキンエルマー2400II−CHNS/iアナライザーを用いて元素分析することにより行った。
3.質量分析
PC化合物の試料を、JEOL JMS−700(日本電子社製)を用い、イオン化法としてFab(pos)でn−ニトロベンジルアルコールをマトリックスとして用いて行った。
合成例1:PC化合物1の合成
温度計、滴下漏斗及び攪拌機を備えた1L丸型フラスコに、1−テトラデカノール42.8g(0.2mol)、トリエチルアミン20.2g(0.2mol)及びテトラヒドラフラン280gを加え、4℃で攪拌、混合した。次いで、2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン28.5g(0.2mol)とテトラヒドラフラン60gの混合溶液を、滴下漏斗を用いて上記の冷却した混合溶液に滴下した。滴下は、冷却した混合溶媒を攪拌しながら、反応温度が10℃を超えないように冷却し、2時間かけて徐々に行った。滴下終了後、さらに1時間攪拌し続けた。続いて、副生成物として析出したトリエチルアミン塩酸塩を炉別した。得られた濾液の全量を、攪拌機を備えた2Lの丸底フラスコに投入し、N,N−ジメチルテトラデシルアミン96.4g(0.4mol)とアセトニトリル380gを加え、70℃で12時間攪拌した。その後、反応液を冷却することにより得られた析出物を濾別し、70℃で減圧乾燥することで粗結晶29.1gを得た。得られた粗結晶を、テトラヒドラフランとアセトニトリルの混合溶媒にて再結晶し、白色結晶(以下、GmPC1と略す)25.5g(収率22.7%)を得た。以下に、GmPC1の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H-NMR(δ(ppm)):0.88(6H、m、CH 3 −C1326−O−、−N−C1326CH 3 )、1.26(44H、m、CH3 11 22 −C24−O−、−N−C24 11 22 −CH3)、1.56(2H、m、−N−CH2CH 2 −C1122−CH3)、1.70(2H、m、CH3−C1122CH 2 −CH2−O)、3.20 (6H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.37(2H、m、CH3−C1122−CH2CH 2 −O−)、3.63(2H、m、−N−CH 2 −CH2−C1122−CH3)、3.79 (2H、t、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.22 (2H,t、−O−CH2−C 2 −N−)
元素分析:実測値:C;68.34%、H;12.26%、N;2.61%(理論値:C;68.41%、H;12.20%、N;2.49%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=563が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(2)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例2:PC化合物2の合成
原料アミンとしてN,N−ジメチルテトラデシルアミンの代わりに、N,N−ジメチルベヘニルアミン141.2g(0.4mol)を用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、白色結晶(以下、GmPC2と略す)27.6g(収率20.5%)を得た。以下に、GmPC2の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H−NMR(δ(ppm)):0.88(6H、m、CH 3 −C1326−O−、−N−C2142CH 3 )、1.26(60H、m、CH3 11 22 −C24−O−、−N−C24 19 38 −CH3)、1.58(2H、m、−N−CH2CH 2 −C1938−CH3)、1.69(2H、m、CH3−C1122CH 2 −CH2−O)、3.21(6H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.38(2H、m、CH3−C1122−CH2CH 2 −O−)、3.63(2H、m、−N−CH 2 −CH2−C1938−CH3)、3.78(2H、t、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.23(2H、t、−O−CH2CH 2 −N−)
元素分析:実測値:C;71.31%、H;12.58%、N;2.23%(理論値:C;71.27%、H;12.56%、N;2.08%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=675が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(3)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例3:PC化合物3の合成
原料アルコールとして1−テトラデカノールの代わりに、1−ヘキサデカノール48.4g(0.2mol)を用い、更に原料アミンとしてN,N−ジメチルテトラデシルアミンの代わりに、N,N−ジメチルヘキサデシルアミン107.6g(0.4mol)を用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、白色結晶(以下、GmPC3と略す)24.6g(収率19.9%)を得た。以下に、GmPC3の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H−NMR(δ(ppm)):0.88(6H、m、CH 3 −C1530O−、−N−C1530CH 3 )、1.25(52H、m、CH3 13 28 −C24-−O−、−N−C24 13 28 −CH3)、1.57(2H、m、−N−CH2CH 2 −C1326−CH3)、1.70(2H、m、CH3−C1326CH 2 −CH2−O)、3.19(6H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.38(2H、m、CH3−C1326−CH2CH 2 −O−)、3.63ppm(2H、m、−N−CH 2 −CH2−C1326−CH3)、3.79(2H、t、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.23(2H、t、−O−CH2CH 2 −N−)
元素分析:実測値:C;70.24%、H;12.26%、N;2.42%(理論値:C;69.97%、H;12.40%、N;2.27%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=619が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(4)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例4:PC化合物4の合成
原料アルコールとして1−テトラデカノールの代わりに、1−ヘキサデカノール48.4g(0.2mol)を用い、更に原料アミンとしてN,N−ジメチルテトラデシルアミンの代わりに、N,N−ジメチルオクタデシルアミン118.8g(0.4mol)を用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、白色結晶(以下、GmPC4と略す)23.6g(収率18.3%)を得た。以下に、GmPC4の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H−NMR(δ(ppm)):0.88(6H、m、CH 3 −C1530−O−、−N−C1734CH 3 )、1.26(56H、m、CH3 13 28 −C24−O−、−N−C24 15 30 −CH3)、1.60(2H、m、−N−CH2CH 2 −C1530−CH3)、1.72(2H、m、CH3−C1326CH 2 −CH2−O)、3.20(6H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.41(2H、m、CH3−C1326−CH2CH 2 −O−)、3.64(2H、m、−N−CH 2 −CH2−C1530−CH3)、3.80(2H、t、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.25(2H、t、−O−CH2CH 2 −N−)
元素分析:実測値:C;71.31%、H;12.58%、N;2.31%(理論値:C;70.65%、H;12.48%、N;2.17%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=647が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(5)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例5:PC化合物5の合成
原料アルコールとして1−テトラデカノールの代わりに、1−オクタデカノール54.0g(0.2mol)を用い、更に原料アミンとしてN,N−ジメチルテトラデシルアミンの代わりに、N,N−ジメチルオクタデシルアミン118.8g(0.4mol)を用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、白色結晶(以下、GmPC5と略す)25.9g(収率19.2%)を得た。以下に、GmPC5の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H−NMR(δ(ppm)):0.88(6H、m、CH 3 −C1734−O−、−N−C1734CH 3 )、1.27(60H、m、CH3 15 30 −C24−O−、−N−C24 15 30 −CH3)、1.61(2H、m、−N−CH2CH 2 −C1530−CH3)、1.75(2H、m、CH3−C1530CH 2 −CH2−O)、3.18(6H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.42(2H、m、CH3−C1530−CH2CH 2 −O−)、3.66(2H、m、−N−CH 2-−CH2−C1530−CH3)、3.83(2H、t、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.26(2H、t、−O−CH2CH 2 −N−)
元素分析データ:実測値:C;71.04%、H;12.73%、N;2.22%(理論値:C;71.27%、H;12.56%、N;2.08%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=675が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(6)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例6:PC化合物6の合成
原料アルコールとして1−テトラデカノールの代わりに、1−オクタデカノール54.0g(0.2mol)を用い、更に原料アミンとしてN,N−ジメチルテトラデシルアミンの代わりに、N,N−ジメチルベヘニルアミン141.2g(0.4mol)を用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、白色結晶(以下、GmPC6と略す)26.1g(収率17.9%)を得た。以下に、GmPC6の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H−NMR(δ(ppm)):0.88(6H、m、CH 3 −C1734−O−、−N−C1734CH 3 )、1.27(60H、m、CH3 15 30 −C24−O−、−N−C24 15 30 −CH3)、1.61(2H、m、−N−CH2CH 2 −C1530−CH3)、1.75(2H、m、CH3−C1530CH 2 −CH2−O)、3.18(6H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.42(2H、m、CH3−C1530−CH2CH 2 −O−)、3.66(2H、m、−N−CH 2-−CH2−C1530−CH3)、3.83(2H、t、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.26(2H、t、−O−CH2CH 2 −N−)
元素分析データ:実測値:C;72.25%、H;12.61%、N;2.06%(理論値:C;72.38%、H;12.70%、N;1.92%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=731が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(7)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例7:PC化合物7の合成
原料アルコールとして1−テトラデカノールの代わりに、1−エイコサノール59.6g(0.2mol)を用い、更に原料アミンとしてN,N−ジメチルテトラデシルアミンの代わりに、N,N−ジメチルヘキサデシルアミン107.6g(0.4mol)を用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、白色結晶(以下、GmPC7と略す)21.4g(収率15.9%)を得た。以下に、GmPC7の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H−NMR(δ(ppm)):0.89(6H、m、CH 3 −C1938O−、−N−C1530CH 3 )、1.27(60H、m、CH3 17 34 −C24−O−、−N−C24 13 26 −CH3)、1.62(2H、m、−N−CH2CH 2 −C1326−CH3)、1.76(2H、m、CH3−C1734CH 2 −CH2−O)、3.20(6H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.44(2H、m、CH3−C1734−CH2CH 2 −O−)、3.66(2H、m、−N−CH 2 −CH2−C1326−CH3)、3.85(2H、t、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.28(2H、t、−O−CH2CH 2 −N−)
元素分析データ:実測値:C;71.06%、H;12.42%、N;2.21%(理論値:C;71.27%、H;12.56%、N;2.08%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=675が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(8)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例8:PC化合物8の合成
原料アルコールとして1−テトラデカノールの代わりに、1−エイコサノール59.6g(0.2mol)を用い、更に原料アミンとしてN,N−ジメチルテトラデシルアミンの代わりに、N,N−ジメチルベヘニルアミン141.2g(0.4mol)を用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、白色結晶(以下、GmPC8と略す)20.6g(収率13.6%)を得た。以下に、GmPC8の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H−NMR(δ(ppm)):0.89(6H、m、CH 3 −C1938−O−、−N−C2142CH 3 )、1.27(72H、m、CH3 17 34 −C24-−O−、−N−C24 19 38 −CH3)、1.61(2H、m、−N−CH2CH 2 −C1938−CH3)、1.77(2H、m、CH3−C1734CH 2 −CH2−O)、3.20(6H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.44(2H、m、CH3−C1734−CH2CH 2 −O−)、3.67(2H、m、−N−CH 2 −CH2−C1938−CH3)、3.85(2H、t、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.29(2H、t、−O−CH2CH 2 −N−)
元素分析データ:実測値:C;72.64%、H;12.66%、N;1.71%(理論値:C;72.87%、H;12.76%、N;1.85%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=759が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(9)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例9:PC化合物9の合成
原料アルコールとして1−テトラデカノールの代わりに、1−ドコサノール65.2g(0.2mol)を用い、更に原料アミンとしてN,N−ジメチルテトラデシルアミンの代わりに、N,N−ジメチルヘキサデシルアミン107.6g(0.4mol)を用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、白色結晶(以下、GmPC9と略す)18.1g(収率12.9%)を得た。以下に、GmPC9の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H−NMR(δ(ppm)):0.89(6H、m、CH 3 −C2142−O−、−N−C1530CH 3 )、1.27(64H、m、CH3 19 38 −C24−O−、−N−C24 13 26 −CH3)、1.60(2H、m、−N−CH2CH 2 −C1326−CH3)、1.77(2H、m、CH3−C1938CH 2 −CH2−O)、3.20(6H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.43(2H、m、CH3−C1938−CH2CH 2 −O−)、3.66(2H、m、−N−CH 2 −CH2−C1326−CH3)、3.87(2H、t、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.30(2H、t、−O−CH2CH 2 −N−)
元素分析データ:実測値:C;71.69%、H;12.66%、N;1.80%(理論値:C;71.85%、H;12.63%、N;1.99%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=703が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(10)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例10:PC化合物10の合成
原料アルコールとして1−テトラデカノールの代わりに、1−ドコサノール65.2g(0.2mol)を用い、更に原料アミンとしてN,N−ジメチルテトラデシルアミンの代わりに、N,N−ジメチルベヘニルアミン141.2g(0.4mol)を用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、白色結晶(以下、GmPC10と略す)18.2g(収率11.6%)を得た。以下に、GmPC10の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H−NMR(δ(ppm)):0.89(6H、m、CH 3 −C2142−O−、−N−C2142CH 3 )、1.27(76H、m、CH3 19 38 −C24−O−、−N−C24 19 38 −CH3)、1.60(2H、m、−N−CH2CH 2 −C1938−CH3)、1.78(2H、m、CH3−C1938CH 2 −CH2−O)、3.20(6H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.44(2H、m、CH3−C1938−CH2CH 2 −O−)、3.87(2H、m、−N−CH 2 −CH2−C1938−CH3)、3.87(2H、t、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.30(2H、t、−O−CH2CH 2 −N−)
元素分析データ:実測値:C;71.69%、H;12.66%、N;1.80%(理論値:C;73.32%、H;12.82%、N;1.78%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=787が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(11)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例11:PC化合物11の合成
原料アルコールとして1−テトラデカノールの代わりに、1−ヘキシル−2−デカノール48.4g(0.2mol)を用い、更に原料アミンとしてN,N−ジメチルテトラデシルアミンの代わりに、N,N−ジメチルオクタデシルアミン118.8g(0.4mol)を用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、白色結晶(以下、GmPC11と略す)35.7g(収率27.6%)を得た。以下に、GmPC11の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H−NMR(δ(ppm)):0.87(9H、m、CH 3 −C714−CH−CH2−O−、CH 3 −C510−CH−CH2−O−、−N−C1734CH 3 )、1.31(54H、m、CH3 7 14 −CH−CH2−O− 、CH3 5 10 −CH−CH2−O−、−N−C24 15 30 −CH3)、1.42(1H、m、−CH−CH2−O−)、1.61(2H、m、−N−CH2CH 2 −C1530−CH3)、3.23(6H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.44(2H、m、−CH−CH 2 −O−)、3.66(2H、m、−N−CH 2 −CH2−C1530−CH3)、3.89(2H、t、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.31(2H、t、−O−CH2CH 2 −N−)
元素分析データ:実測値:C;70.81%、H;12.56%、N;2.51%(理論値:C;70.65%、H;12.48%、N;2.17%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=647が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(12)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例12:PC化合物12の合成
原料アルコールとして1−テトラデカノールの代わりに、イソステアリルアルコール54.1g(0.2mol)を用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、白色結晶(以下、GmPC12と略す)31.4g(収率25.4%)を得た。以下に、GmPC12の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H−NMR(δ(ppm)):0.81(9H、m(CH 3 2 −CH−C1530−O−、−N−C1334CH 3 )、1.11(37H、m、(CH32CH−C 13 26 −CH2−CH2−O−、−N−C24 11 30 −CH3)、1.49(2H、m、−N−CH2CH 2 −C1118−CH3)、1.56(2H、m、(CH32−CH−C1326CH 2 −CH2−O−)、3.25(9H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.43(2H、m、(CH32−CH−C1326−CH2CH 2 −O−)、3.67(2H、m、−N−CH 2-−CH2−C1118−CH3)、3.88(2H、m、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.30(2H、m、−O−CH2CH 2 −N−)
元素分析データ:実測値:C;69.81%、H;12.36%、N;2.31%(理論値:C;69.97%、H;12.40%、N;2.27%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=619が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(13)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例13:PC化合物13の合成
原料アルコールとして1−テトラデカノールの代わりに、1−ドデカノール37.2g(0.2mol)を用い、更に原料アミンとしてN,N−ジメチルテトラデシルアミンの代わりに、N,N−ジメチルドデシルアミン85.2g(0.4mol)を用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、白色結晶(以下、GmPC13と略す)26.6g(収率26.3%)を得た。以下に、GmPC13の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H−NMR:0.88(6H、m、CH 3 −C1122−O−、−N−C1122CH 3 )、1.25(36H、m、CH3 9 18 −C24−O−、−N−C24 9 18 −CH3)、1.56ppm(2H、m、−N−CH2CH 2 −C918−CH3)、1.69(2H、m、CH3−C918CH 2 −CH2−O)、3.37(9H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.63(2H、m、CH3−C918−CH2CH 2 −O−)、3.78ppm(2H、m、−N−CH 2-−CH2−C918−CH3)、3.79ppm(2H、t、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.22ppm(2H、t、−O−CH2CH 2 −N−)
元素分析データ:実測値:C;66.34%、H;12.12%、N;3.01%(理論値:C;66.50%、H;11.96%、N;2.77%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=507が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(14)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例14:PC化合物14の合成
原料アルコールとして1−テトラデカノールの代わりに、1−ブチル−2−オクタノール37.2g(0.2mol)を用い、更に原料アミンとしてN,N−ジメチルテトラデシルアミンの代わりに、N,N−ジメチルデシルアミン74.0g(0.4mol)を用いた以外は合成例1と同様の操作を行い、白色結晶(以下、GmPC14と略す)27.3g(収率28.6%)を得た。以下に、GmPC14の1H−NMR、元素分析、質量分析の結果を示す。
1H−NMR:0.86(9H、m、CH 3 −C510−CH−CH2−O−、CH 3 −C36−CH−CH2−O−、−N−C1734CH 3 )、1.30(32H、m、CH3 4 8 −CH−CH2−O−、CH3 3 6 −CH−CH2−O−、−N−C24 9 18 −CH3)、1.41(1H、m、−CH−CH2−O−)、1.61(2H、m、−N−CH2CH 2 −C918−CH3)、3.23(6H、s、CH 3 −N−CH 3 )、3.44(2H、m、−CH−CH 2 −O−)、3.65(2H、m、−N−CH 2 −CH2−C918−CH3)、3.89(2H、t、−O−CH 2 −CH2−N−)、4.30ppm(2H、t、−O−CH2CH 2 −N−)
元素分析データ:実測値:C;70.81%、H;12.56%、N;2.51%(理論値:C;65.37%、H;11.82%、N;2.93%)
質量分析:メインピークとしてM+1に相当するMw=479が観測された。
以上の結果から、得られた結晶は式(15)で表される化合物であることを確認した。
Figure 0005445070
合成例1〜14で合成した14種類の化合物の詳細を表1に示す。
表1中のR1、R2は式(1)に対応し、また表1中の式(16)〜(18)を以下に示す。
Figure 0005445070
Figure 0005445070
実施例1−1〜1−12
<毛髪の滑性評価>
下記の毛髪調製1、2に準じて、健康毛髪、ダメージ毛髪を作製した。続いて、毛髪処理液調製1で調製したGmPC1〜12の水分散液100gに、作製したダメージ毛髪(1g)を1分間浸漬後、流水で洗浄し、ドライヤーで乾燥させた。該毛髪13本を1mm間隔でスライドガラスに貼り付け、摩擦感テスター(機種:KES−SE(カトーテック株式会社製))を用い、恒温恒湿室(温度:25℃、湿度:40%)にて毛髪の動摩擦係数を測定した(摩擦子材質:シリコン、摩擦子移動速度:5mm/秒)。結果を表2に示す。尚、動摩擦係数は、毛髪の滑性向上により低下することが分かっている。
(毛髪調製1)
同一人黒髪(株式会社ビューラックスより購入)を1%ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム水溶液中にて1分間すすぎ洗いした後、流水で洗浄した。次いで、タオルドライし、ドライヤーで乾燥することにより健康毛髪とした。
(毛髪調製2)
毛髪調製1により得た健康毛を、5%過酸化水素水と3%アンモニア水を重量比で1:1の割合で混合した水溶液に室温で20分間浸漬後、流水で洗浄した。次いで、タオルドライし、ドライヤーで乾燥した。このブリーチ処理を10回繰り返すことによりダメージ毛髪とした。
(毛髪処理液調製1)
合成例1〜12で得られた各種PC化合物(GmPC1〜12):0.05gを、300mL容のガラスビーカーに採り、これに蒸留水99.95gを加え、卓上型ホモミキサー(機種:LR−1(みづほ工業株式会社製))を用いて、80℃の温浴中にて6000rpmで30分間攪拌することでPC化合物の水分散液を得た。
比較例1−1〜1−5
<毛髪の滑性評価>
GmPC1〜12の水分散液の代わりに、下記の毛髪処理液調製2で調整したGmPCの水分散液および、毛髪処理液調製3で調製した水溶液を用いた以外は、実施例1−1〜1−12に記載の方法に準じて、処理毛髪の動摩擦係数を測定した。結果を表2に示す。
(毛髪処理液調製2)
合成例13、14で得られたPC化合物(GmPC13、14):0.05gを、300mL容のガラスビーカーに採り、これに蒸留水99.95gを加え、卓上型ホモミキサー(機種:LR−1(みづほ工業株式会社製))を用いて、80℃の温浴中にて6000rpmで30分間攪拌することでPC化合物の水分散液を得た(比較例1−1〜1−2)。
(毛髪処理液調製3)
化粧品原料として市販されている加水分解ケラチン液(プロティキュート Hガンマ、一丸ファルコス株式会社製)(以下、ケラチンと略す)、シリコーンエマルジョン(KM−902、信越化学工業株式会社製)(以下、シリコーンと略す)、ベヘントリモニウムクロリド(NIKKOL CA−2580、日本エマルジョン株式会社製):0.05gを、300mL容のガラスビーカーに採り、これに蒸留水99.95gを加えて希釈することで各原料を0.05%含む水溶液若しくは水分散液を得た(比較例1−3〜1−5)。
比較例1−6〜1−7
<毛髪の滑性評価>
毛髪処理液調製1で調製したGmPCの水分散液を用いなかった以外は、実施例1−1〜1−12に記載の毛髪調製1、2で作製した健康毛髪、ダメージ毛髪の動摩擦係数を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0005445070
実施例2−1〜2−12
<毛髪のコシ評価>
実施例1−1〜1−12の毛髪調製1、2と同様の方法で、健康毛髪、ダメージ毛髪を作製し、実施例1−1〜1−12の毛髪処理液調製1と同様の方法でGmPC1〜12の水分散液を作製した。作製したGmPC1〜12の水分散液100gに、作製したダメージ毛髪(1g)を1分間浸漬後、流水で洗浄し、ドライヤーで乾燥させた。該毛束を純曲げ試験機(機種:KES−FB2(カトーテック株式会社製))を用い、恒温恒湿室(温度:25℃、湿度:60%)にて毛髪の曲げヒステリシスを測定した(曲率0.5、Range20)。結果を表3に示す。尚、曲げヒステリシスは、毛髪のコシ向上により低下することが分かっている。
比較例2−1〜2−5
<毛髪のコシ評価>
GmPC1〜12の水分散液の代わりに、比較例1−1〜1−5記載の毛髪処理液調製2で調製したGmPC水分散液(比較例2−1〜2−2)および、毛髪処理液調製3で調製した水溶液を用いた(比較例2−3〜2−5)以外は、実施例2−1〜2−12の方法に準じて作製した処理毛束の曲げヒステリシスを測定した。結果を表3に示す。
比較例2−6、2−7
<毛髪のコシ評価>
実施例1−12の毛髪処理液調製1で調製したGmPCの水分散液を用いなかった以外は、実施例2−1〜2−12の方法に準じて、実施例1−1〜1−12の毛髪調製1、2で作製した健康毛髪、ダメージ毛髪を用い、毛束の曲げヒステリシスを測定した。結果を表3に示す。
Figure 0005445070
実施例3−1〜3−12
<安全性評価>
ウサギ角膜上皮様細胞の懸濁液100μLを96ウェルプレートに播種し(1万個/ウェル)、24時間CO2インキュベーターにて培養した。次いで、合成例1〜12で得られた各種PC化合物(GmPC1〜12)の2%水分散液を各ウェルに100μL添加し、CO2インキュベーターにて24時間培養した。所定時間後、培養液を除去し、5mg/100mLのニュートラルレッド溶液を各ウェルに加え、更にCO2インキュベーターにて3時間培養した。各ウェルより培養液を除去し、リン酸緩衝液(pH7.4)100μLで各ウェルを2回洗浄した。1%酢酸を含む50%エタノール水溶液を各ウェルに100μL添加し、5分間振とうさせた後、540nmの吸光度を測定した。得られた吸光度を以下の式に導入することで細胞生存率(%)を算出した。結果を表4に示す。
細胞生存率(%)=吸光度(PC化合物添加系)÷吸光度(PC化合物無添加系)×100
比較例3−1〜3−5
<安全性評価>
PC化合物(GmPC1〜12)の代わりに、合成例13、14で得られたPC化合物(GmPC13、14)もしくは、比較例1−1〜1−5の毛髪処理液3で使用したケラチン、シリコーン、ベヘントリモニウムクロリドを用いた以外は、実施例3−1〜3−12の方法に準じて、細胞生存率(%)を測定した。結果を表4に示す
Figure 0005445070
実施例4−1〜4−12
<ヘアトニックの使用感評価>
表5の処方に従い、ローション状のヘアトニックを調製した。得られたヘアトニックに関して、下記の頭髪評価官能試験を実施した。結果を表5に示す。
(頭髪評価官能試験)
25〜55歳の女性10名からなる専門パネラーにより、塗布した髪の滑らかさ、コシ、髪のべたつき感、髪のごわつき感について、下記基準により5段階評価した。更にそれを平均して判定した。
(頭髪評価官能試験基準)
評価点;5点:非常に良好、4点:良好、3点:普通、2点:やや不良、1点:不良。
判定基準;平均点4.0点以上を合格、平均点4.0点未満を不合格とした。
比較例4−1〜4−5
<ヘアトニックの使用感評価>
GmPC1〜12の代わりに合成例13、14で得られたPC化合物(GmPC13、14)もしくは、比較例1−1〜1−5の毛髪処理液調製3で使用したケラチン、シリコーン、ベヘントリモニウムクロリドを用いた以外は実施例4−1〜4−12と同様にして、ヘアトニックを調製した。得られたヘアトニックに関して、実施例4−1〜4−12と同様に頭髪評価官能試験にて評価した。結果を表5に示す。
比較例4−6
<ヘアトニックの使用感評価>
GmPC1〜12を加えない以外は実施例4−1〜4−12と同様にして、ヘアトニックを調製した。得られたヘアトニックに関して、実施例4−1〜4−12と同様に頭髪評価官能試験にて評価した。結果を表5に示す。
Figure 0005445070
実施例5−1〜5−12
<シャンプーの使用感評価>
表6の処方に従い、シャンプーを調製した。得られたシャンプーに関して、ヘアトニックをシャンプーに変えた以外は実施例4−1〜4−12と同様に頭髪評価官能試験を行い、評価した。結果を表6に示す。
比較例5−1〜5−5
<シャンプーの使用感評価>
GmPC1〜12の代わりに合成例13、14で得られたPC化合物(GmPC13、14)もしくは、比較例1−1〜1−5の毛髪処理液調製3で使用したケラチン、シリコーン、ベヘントリモニウムクロリドを用いた以外は実施例5−1〜5−12と同様にして、シャンプーを調製した。得られたシャンプーに関して、実施例5−1〜5−12と同様に頭髪評価官能試験にて評価した。結果を表6に示す。
比較例5−6
<シャンプーの使用感評価>
GmPC1〜12を加えない以外は実施例5−1〜5−12と同様にして、シャンプーを調製した。得られたシャンプーに関して、実施例5−1〜5−12と同様に頭髪評価官能試験にて評価した。結果を表6に示す。
Figure 0005445070
実施例6−1〜6−12
<リンスの使用感評価>
表7の処方に従い、リンスを調製した。得られたリンスに関して、ヘアトニックをリンスに変えた以外は実施例4−1〜4−12と同様に頭髪評価官能試験を行い、評価した。結果を表7に示す。
比較例6−1〜6−5
<リンスの使用感評価>
GmPC1〜12の代わりに合成例13、14で得られたPC化合物(GmPC13、14)もしくは、比較例1−1〜1−5の毛髪処理液調製3で使用したケラチン、シリコーン、ベヘントリモニウムクロリドを用いた以外は実施例6−1〜6−12と同様にリンスを調製した。得られたリンスに関して、実施例6−1〜6−12と同様に頭髪評価官能試験にて評価した。結果を表7に示す。
比較例6−6
<リンスの使用感評価>
GmPC1〜12を加えない以外は実施例6−1〜6−12と同様にして、リンスを調製した。得られたリンスに関して、頭髪評価官能試験にて評価した。結果を表7に示す。
Figure 0005445070
表2及び表3より、合成例1〜12に示したGmPC1〜12は、合成例13、14のGmPC13、14及びケラチン、シリコーン、ベヘントリモニウムクロリドと比較して、ダメージ毛髪に対する滑沢性およびコシ付与効果に優れていることが分かった。
表4より、合成例1〜12に示したGmPC1〜12は、合成例13、14のGmPC13、14及びケラチン、シリコーン、ベヘントリモニウムクロリドより高い安全性を有していることが分かった。
表5〜7より、合成例1〜12に示したGmPC1〜12を含む毛髪用化粧料は、合成例13、14のGmPC13、14もしくは、ケラチン、シリコーン、ベヘントリモニウムクロリドを用いた化粧料及びPC化合物を含まない化粧料と比較して、髪の滑らかさ、コシ改善効果が高く、且つべたつき、ごわつきがない良好な使用感であることが明らかになった。

Claims (5)

  1. 式(1)で表されるホスホリルコリン類似基含有化合物を含有する毛髪用コシ及び/又は滑性付与剤。
    Figure 0005445070
    (式(1)において、R1及びR2は同一又は異なる基であって、炭素数14〜22のアルキル基を示す。)
  2. 式(1)において、R1及びR2がともに直鎖アルキル基である請求項1記載の毛髪用コシ及び/又は滑性付与剤。
  3. 化粧料材料と、請求項1又は2記載の毛髪用コシ及び/又は滑性付与剤を含む毛髪用化粧料。
  4. 請求項1又は2記載の毛髪用コシ及び/又は滑性付与剤の含有割合が、毛髪用化粧料全体に対して、式(1)で表されるホスホリルコリン類似基含有化合物量として、0.0001〜50重量%である請求項3記載の毛髪用化粧料。
  5. 毛髪用化粧料が、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ヘアミスト、ヘアクリーム、ヘアフォーム、ヘアワックス又はヘアスプレーである請求項3又は4記載の毛髪用化粧料。
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